(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示面部と前記背面部、前記表示面部と前記底面部、および前記脚部と前記底面部とは、それぞれ外向きに凸となるように互いに接続され、前記背面部と前記脚部とは内向きに凸となるように互いに接続される、
請求項1に記載の表示具。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(課題の詳細)
従来の表示具は、折り畳まれた状態から立ち上げるまでに手間がかかり、設置が非常に煩わしいものであった。また、従来の表示具は、いわゆる折り癖のために、立ち上げた状態の表示具の形状を保持することが困難な場合もあった。以上の理由により、従来の表示具は、店頭で、立ち上げられることもなく折り畳まれた状態で置かれていることも多く、表示具としての十分な訴求効果が得られていないこともあった。
【0010】
(実施の形態1)
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る表示具の実施の形態について説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明、および実質的に同一の構成に対する重複説明等を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0011】
なお、以下の実施の形態は、本開示に係る表示具の一例を示したものに過ぎない。また、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。したがって、本開示は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本開示の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0012】
また、各図面は、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図面は、本開示を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。また、各図面において、実質的に同じ構成要素については同じ符号を付し、説明を省略または簡略化する場合がある。
【0013】
[1−1.構造]
図1は、実施の形態1における表示具100の一例を正面側から模式的に示す斜視図である。
【0014】
図2は、実施の形態1における表示具100一例を背面側から模式的に示す斜視図である。
【0015】
図3は、実施の形態1における表示具100一例を側方から模式的に示す平面図である。
【0016】
これらの
図1〜
図3に例示されるように、表示具100は、商品(図示せず)の傍らや商品の上等に載置され、商品に関する情報等を視認可能に提示する標示物である。表示具100は、表示面部101と、背面部102と、安定面部103と、脚部104と、底面部105と、を備えている。
【0017】
表示面部101は、文字や記号、絵、写真等の情報が、少なくとも表面に表示される部分である。なお、
図1に示す表示面部101に表示された情報は単なる一例であり、店頭等では商品に関する情報等が表示面部101に表示される。また、表示面部101は、表示具100において前側(客等に提示される側)に配置され、起立状態で配置される部分である。なお、起立状態とは、表示面部101が設置面(表示具100が設置される面)に対して垂直(90度)に立つ場合だけでなく、表示面部101が設置面に対して45度以上、90度未満の傾斜で斜め上を向くような場合や、表示面部101が設置面に対して90度より大きく120度以下の傾斜で斜め下を向くような場合も含まれる。
【0018】
本実施の形態において、表示面部101は、第一表示面部111と、第二表示面部112と、を備えている。第一表示面部111は、背面部102と接続される。第二表示面部112は、底面部105と接続され、第一表示面部111とは面の方向(設置面に対する角度)が異なる。また、第一表示面部111と第二表示面部112とは、補助谷折り線165を介して互いに接続されており、その接続箇所は内向き(表示具100の内部方向。
図3参照)に凸状態となっている。
【0019】
このように、表示面部101を互いに異なる方向を向く2つの面で構成することで、表示具100を見る者(看取者。例えば、客等)の関心をより強く引き付けることができる。また、例えば第一表示面部111に表示される情報のカテゴリーと第二表示面部112に表示される情報のカテゴリーとを互いに異なるものとすることも可能であり、これにより看取者により強い印象を与えることもできる。
【0020】
なお、第一表示面部111と第二表示面部とは、補助山折り線を介して互いに接続されてもよく、その接続箇所が外向き(表示具100の外部方向)に凸状態となってもよい。
【0021】
背面部102は、表示面部101の上端縁を支持する部分である。また、背面部102は、背面部102の上端縁と表示面部101の上端縁とが互いに接続され、上端縁から下端縁に向かって表示面部101との距離が徐々に拡がるように傾斜した状態で表示面部101の背部に配置される部分である。
【0022】
本実施の形態において、表示面部101と背面部102とは、第二山折り線162(
図5参照)を介して曲げ戻し可能に互いに接続されており、その接続箇所は外向き(表示具100の外部方向。
図3参照)に凸状態となっている。
【0023】
安定面部103は、背面部102の下端縁の一部から背面部102に沿って下方に突出した部分である。安定面部103の下端縁は、底面部105の上面に当接した状態で配置されている。安定面部103の下端縁が底面部105に当接することで、安定面部103は、背面部102を介して表示面部101の上端縁をしっかりと支えることが可能となる。したがって、表示具100は、表示面部101の形状や起立状態を安定的に維持することが可能となる。
【0024】
本実施の形態において、安定面部103は、背面部102と一体であり、また、背面部102と実質的に同一平面(面一)となっている。
【0025】
脚部104は、背面部102の下端縁の、安定面部103が取り付けられている部分を除く部分である他の部分から、背面部102よりも緩やかな傾斜で下方に突出した部分である。本実施の形態において、安定面部103の幅は、背面部102の幅よりも狭く設定されている。また、安定面部103は、背面部102の下端縁の中央付近に設けられている。そして、脚部104は、安定面部103の両側(幅方向の両側)にそれぞれ設けられている。
【0026】
底面部105は、表示具100を載置する場合に、テーブルの上面や商品の上面等の設置面と接触する部分である。また、底面部105は、表示面部101(第二表示面部112)の下端縁と互いに接続され、かつ脚部104の下端縁と互いに接続される部分である。
【0027】
本実施の形態において、表示面部101(第二表示面部112)と底面部105とは、第三山折り線163(
図5参照)を介して曲げ戻し可能に互いに接続されており、その接続箇所は外向き(表示具100の外部方向。
図3参照)に凸状態となっている。脚部104と底面部105とは、第一山折り線161(
図5参照)を介して曲げ戻し可能に互いに接続されており、その接続箇所は外向き(表示具100の外部方向。
図3参照)に凸状態となっている。
【0028】
底面部105は、第一底面部151と、第二底面部152と、を備えている。第一底面部151は、表示面部101(第二表示面部112)の下端縁に第三山折り線163を介して接続され、脚部104の方向に延伸して配置される(
図3参照)。第二底面部152は、脚部104の下端縁に第一山折り線161を介して接続され、表示面部101の方向に延伸し、第一底面部151の下方に重ね合わされた状態で配置される(
図3参照)。そして、第一底面部151と第二底面部152とは、互いに重ね合わされた部分が、接続部材で互いに接続されている(
図3参照)。接続部材は、例えば、接着剤、両面テープ、鳩目、またはステープラー、等である。接続部材は、化学的または物理的に、第一底面部151と第二底面部152とを互いに接続できるものであればよい。本実施の形態において、接続部材は特に限定されない。
【0029】
これにより、底面部105の重量を増加させることができ、表示具100を、安定した状態で設置面に載置することが可能となる。
【0030】
以上により、表示具100は、各折り線部分が頂点に対応した多角形の環状となっている。
【0031】
また、安定面部103の下端縁部は、第一底面部151の端縁と当接し(
図3参照)、安定面部103の下端縁は、第二底面部152の上面に当接している(
図3参照)。
【0032】
ここで、安定面部103の下端縁部とは、安定面部103の下端縁を含み、下端縁の近傍も含む領域のことである。端縁とは、縁の部分のことである。
【0033】
上述したように、背面部102と脚部104とは、第一谷折り線164(
図5参照)を介して曲げ戻し可能に互いに接続されており、その接続箇所は内向き(表示具100の内部方向。
図3参照)に凸状態となっている。また、脚部104と第二底面部152とは、第一山折り線161(
図5参照)を介して曲げ戻し可能に接続されている。また、背面部102と脚部104とは、内向き(表示具100の内部方向。
図3参照)に凸状態となるように互いに接続されている。また、脚部104と第二底面部152とは、外向き(表示具100の外部方向。
図3参照)に凸状態となるように互いに接続されている。
【0034】
そして、以上の構造、および、接続部分のいわゆる折り癖に基づく付勢力により、脚部104は、背面部102を介して安定面部103を下方向に押し下げる。一方、安定面部103は、第一底面部151と第二底面部152との重ね合わせにより生じる段差の部分に係合するため(
図3参照)、位置がずれにくい。したがって、底面部105の段差部分から脚部104までと、脚部104と、安定面部103と、で張力(テンション)がかかった三角形が形成される(
図3参照)。これにより、表示具100では、表示具100全体の形状を、当該三角形により立ち上げられた状態で安定に維持することができる。
【0035】
また、本実施の形態に示す表示具100において、表示面部101の上端縁から下端縁までの長さL1(
図5参照)は、背面部102の上端縁から下端縁までの長さと安定面部103の上端縁から下端縁までの長さとの和L2(
図5参照)以上に設定されている。また、底面部105における表示面部101の下端縁(第二表示面部112の下端縁)から脚部104の下端縁までの長さL3(
図3参照)は、安定面部103の上端縁から下端縁までの長さL4(
図5参照)と脚部104の上端縁から下端縁までの長さL5(
図5参照)との和(L4+L5)以上に設定されている。また、長さL5は、長さL4よりも長くなるように設定されている(
図5参照)。
【0036】
図4は、実施の形態1における折り畳まれた状態の表示具100の一例を側方から模式的に示す断面図である。
【0037】
表示具100の各寸法を上述したような関係にすることにより、立ち上がった表示具100が折り畳まれるときに、表示具100の環形状が維持されたままで、表示具100を、
図4に示すようなほぼ平板状態となるまで折り畳むことが可能となる。
【0038】
したがって、商品等と共に表示具100が搬送される際は、表示具100は、折り畳まれた状態で搬送されることが可能である。これにより、表示具100が搬送されるときの省スペース化を図ることができる。また、表示具100が利用される際は、折り曲げ加工や糊付け等は必要ではなく、使用者は表示具100を簡単に立ち上げることが可能となる。さらに、立ち上げられた状態の表示具100の形状を安定した状態で維持することができる。
【0039】
図5は、実施の形態1における表示具100を形成するための基となる基礎部材106の一例を模式的に示す平面図である。
【0040】
なお、以下の説明には、必要に応じてX軸、Y軸、Z軸を用いる。X軸は基礎部材106の幅方向に平行な軸であり、Z軸は基礎部材106の厚み方向に平行な軸であり、Y軸はX軸およびZ軸のそれぞれに直交する軸である。
【0041】
図5に示すように、基礎部材106は、一枚の薄板状の部材である。基礎部材106の材質、つまり、表示具100の材質は、特に限定されない。本実施の形態では、基礎部材106の材料(表示具100の材料)として、例えばボール紙のような、いわゆるこしの有る紙を挙げることができる。または、基礎部材106の材料は、紙の表面に樹脂フィルムを付着させた材料や、樹脂がコーティングされた材料等の、複合材料であってもよい。あるいは、基礎部材106の材料は、金属の薄板や樹脂フィルム等であってもよい。
【0042】
基礎部材106の下側(
図5における下側)の端部には、第一底面部151が幅方向(
図5に示すX軸方向)の全体にわたって配置されている。第一底面部151は、表示面部101の第二表示面部112に接続された一辺が、当該一辺に対向する他辺よりも長い台形形状であってもよい。
【0043】
表示面部101は、基礎部材106の幅方向(X軸方向)の全体にわたって配置され、表示面部101の一辺(第二表示面部112の一辺)が、第一底面部151に、第三山折り線163を介して接続されている。また、表示面部101では、第二表示面部112の当該一辺に対向する他辺が、第一表示面部111に、補助谷折り線165を介して接続されている。第一表示面部111および第二表示面部112は、表示面部101が矩形形状となるように、ともに矩形形状であってもよい。また、第一表示面部111は、第二表示面部112よりも大きくてもよい。
【0044】
背面部102は、基礎部材106の幅方向(X軸方向)の全体にわたって配置され、背面部102の一辺が、表示面部101(第一表示面部111)に、第二山折り線162を介して接続されている。背面部102は、第一表示面部111に接続された当該一辺が、当該一辺に対向する他辺よりも長い台形形状であってもよい。
【0045】
安定面部103は、背面部102の第一表示面部111に接続された当該一辺に対向する当該他辺の中央部に、背面部102と同一平面(面一)になるように、接続されている。安定面部103の幅(X軸方向の長さ)は、安定面部103の両側に脚部104を設けられるように、背面部102の幅(背面部102の当該他辺の長さ)よりも短い。安定面部103は、背面部102の一部であってもよい。安定面部103は、矩形形状であってもよい。
【0046】
2つの脚部104は、背面部102の第一表示面部111に接続された当該一辺に対向する当該他辺に、第一谷折り線164を介して接続されている。すなわち、2つの脚部104は、背面部102の当該他辺における、安定面部103の両側のそれぞれに、間に安定面部103を挟むようにして、接続されている。脚部104は、背面部102に接続された一辺が、当該一辺に対向する他辺よりも長い台形形状であってもよい。
【0047】
なお、基礎部材106では、幅方向(X軸方向)に、脚部104、安定面部103、脚部104、の順番で並んで配置される安定面部103と2つの脚部104とは、切り込みにより互いに分断されている。
【0048】
第二底面部152は、第二底面部152の一辺が、脚部104に、第一山折り線161を介して接続されている。第二底面部152は、矩形形状であってもよい。
【0049】
本実施の形態における表示具100は、以上のように構成された基礎部材106が、山折り線、および、谷折り線に沿ってそれぞれ折り曲げられ、第一底面部151と第二底面部152とが重ね合わされて接続部材で接続されることで、形成される。
【0050】
[1−2.効果等]
以上のように、本実施の形態において、表示具は、表示面部と、背面部と、安定面部と、脚部と、底面部と、を備える。表示面部は、起立状態で配置される。背面部は、背面部の上端縁と表示面部の上端縁とが互いに接続され、上端縁から下端縁に向かって表示面部との距離が徐々に拡がるように表示面部の背部に配置される。安定面部は、背面部の下端縁の一部から背面部に沿って下方に突出している。脚部は、背面部の下端縁の他の部分から、背面部よりも緩やかな傾斜で下方に突出している。底面部は、表示面部の下端縁と脚部の下端縁とに接続される。そして、安定面部は、安定面部の下端縁が底面部の上面に当接した状態で配置される。
【0051】
なお、表示具100は表示具の一例である。表示面部101は表示面部の一例である。背面部102は背面部の一例である。安定面部103は安定面部の一例である。脚部104は脚部の一例である。底面部105は底面部の一例である。背面部102の下端縁の、安定面部103が取り付けられている部分を除く部分は、背面部の下端縁の他の部分の一例である。
【0052】
例えば、実施の形態1に示した例では、表示具100は、表示面部101と、背面部102と、安定面部103と、脚部104と、底面部105と、を備える。表示面部101は、起立状態で配置される。背面部102は、背面部102の上端縁と表示面部101の上端縁とが互いに接続され、上端縁から下端縁に向かって表示面部101との距離が徐々に拡がるように表示面部101の背部に配置される。安定面部103は、背面部102の下端縁の一部から背面部102に沿って下方に突出している。脚部104は、背面部102の下端縁の他の部分(背面部102の下端縁の、安定面部103が取り付けられている部分を除く部分)から、背面部よりも緩やかな傾斜で下方に突出している。底面部105は、表示面部101の下端縁と脚部104の下端縁とに接続される。そして、安定面部103は、安定面部103の下端縁が底面部105の上面に当接した状態で配置される。
【0053】
表示具において、表示面部と背面部、表示面部と底面部、および脚部と底面部とは、それぞれの接続箇所が外向きに凸状態となるように互いに接続されてもよい。また、背面部と脚部とは、接続箇所が内向きに凸状態となるように互いに接続されてもよい。
【0054】
例えば、実施の形態1に示した例では、表示具100において、表示面部101と背面部102、表示面部101と底面部105、および脚部104と底面部105とは、それぞれの接続箇所が外向きに凸状態となるように互いに接続されている。また、背面部102と脚部104とは、接続箇所が内向きに凸状態となるように互いに接続されている。
【0055】
表示具において、底面部は、第一底面部と第二底面部とを備えてもよい。第一底面部は、表示面部の下端縁に接続され、脚部の方向に延伸して配置されてもよい。第二底面部は、脚部の下端縁に接続され、表示面部の方向に延伸し、第一底面部の下方に重ね合わされて配置されてもよい。安定面部の下端縁部は、第一底面部の端縁と当接してもよく、安定面部の下端縁は、第二底面部の上面に当接してもよい。
【0056】
なお、第一底面部151は第一底面部の一例である。第二底面部152は第二底面部の一例である。
【0057】
例えば、実施の形態1に示した例では、表示具100において、底面部105は、第一底面部151と第二底面部152とを備える。第一底面部151は、表示面部101の下端縁に接続され、脚部104の方向に延伸して配置される。第二底面部152は、脚部104の下端縁に接続され、表示面部101の方向に延伸し、第一底面部151の下方に重ね合わされて配置される。安定面部103の下端縁部は、第一底面部151の端縁と当接し、安定面部103の下端縁は、第二底面部152の上面に当接する。
【0058】
表示具において、表示面部は、第一表示面部と第二表示面部とを備えてもよい。
【0059】
第一表示面部は、背面部と接続されてもよい。第二表示面部は、底面部と接続されてもよく、第一表示面部と面の方向が異なってもよい。
【0060】
なお、第一表示面部111は第一表示面部の一例である。第二表示面部112は第二表示面部の一例である。
【0061】
例えば、実施の形態1に示した例では、表示具100において、表示面部101は、第一表示面部111と第二表示面部112とを備える。第一表示面部111は、背面部と102接続される。第二表示面部112は、底面部105と接続され、第一表示面部111と面の方向が異なる。
【0062】
表示具において、表示面部と背面部、背面部と脚部、表示面部と底面部、および脚部と底面部とは、それぞれが曲げ戻し可能に互いに接続されてもよい。表示面部の上端縁から下端縁までの長さは、背面部の上端縁から下端縁までの長さと安定面部の上端縁から下端縁までの長さとの和以上であってもよい。
【0063】
なお、表示面部101の上端縁から下端縁までの長さL1は、表示面部の上端縁から下端縁までの長さの一例である。背面部102の上端縁から下端縁までの長さと安定面部103の上端縁から下端縁までの長さとの和L2は、背面部の上端縁から下端縁までの長さと安定面部の上端縁から下端縁までの長さとの和の一例である。
【0064】
例えば、実施の形態1に示した例では、表示具100において、表示面部101と背面部102、背面部102と脚部104、表示面部101と底面部105、および脚部104と底面部105とは、それぞれ曲げ戻し可能に接続されている。また、表示面部101の上端縁から下端縁までの長さL1は、背面部102の上端縁から下端縁までの長さと安定面部103の上端縁から下端縁までの長さとの和L2以上である。
【0065】
表示具において、底面部の表示面部から脚部までの長さは、安定面部の上端縁から下端縁までの長さと脚部の上端縁から下端縁までの長さの和以上であってもよい。
【0066】
なお、底面部105における表示面部101の下端縁(第二表示面部112の下端縁)から脚部104の下端縁までの長さL3は、底面部の表示面部から脚部までの長さの一例である。安定面部103の上端縁から下端縁までの長さL4は、安定面部の上端縁から下端縁までの長さの一例である。脚部104の上端縁から下端縁までの長さL5は、脚部の上端縁から下端縁までの長さの一例である。
【0067】
例えば、実施の形態1に示した例では、表示具100において、底面部105における表示面部101の下端縁(第二表示面部112の下端縁)から脚部104の下端縁までの長さL3は、安定面部103の上端縁から下端縁までの長さL4と、脚部104の上端縁から下端縁までの長さL5との和(L4+L5)以上である。
【0068】
一枚の薄板状の基礎部材の一部において、表示面部が幅方向に延びて配置され、背面部は、表示面部と山折り線を介して接続され、安定面部は、表示面部の反対側の背面部の一部に接続され、脚部は、表示面部の反対側の背面部の他の部分に谷折り線を介して接続され、基礎部材の幅方向に並んで配置される安定面部と脚部とは互いに分断され、底面部は、脚部、または、表示面部の少なくとも一方に山折り線を介して接続されてもよい。そして、表示具は、基礎部材が、山折り線および谷折り線で折り曲げられることにより形成されてもよい。
【0069】
なお、基礎部材106は基礎部材の一例である。第一山折り線161、第二山折り線162、第三山折り線163は、山折り線の一例である。第一谷折り線164は谷折り線の一例である。
【0070】
例えば、実施の形態1に示した例では、一枚の薄板状の基礎部材106の一部において、表示面部101は幅方向に延びて配置されている。背面部102は、表示面部101と第二山折り線162を介して接続されている。安定面部103は、表示面部101の反対側の背面部102の一部に接続されている。脚部104は、表示面部101の反対側の背面部102の他の部分(背面部102の下端縁の、安定面部103が取り付けられている部分を除く部分)に第一谷折り線164を介して接続されている。基礎部材106の幅方向に並んで配置される安定面部103と脚部104とは互いに分断されている。底面部105は、脚部104に第一山折り線161を介して接続され、表示面部101に第三山折り線163を介して接続されている。そして、表示具100は、基礎部材106が、各山折り線および谷折り線で折り曲げられることにより形成される。
【0071】
これにより、一枚の基礎部材106から、簡単に表示具100を組み立てることができる。すなわち、簡単かつ安価に表示具100を組み立てることができる。
【0072】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示は、上記実施の形態1に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本開示の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態1に対して本開示の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本開示に含まれる。
【0073】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0074】
例えば、実施の形態1では、基礎部材106が、第一底面部151と第二底面部152とを分かれた状態で備える構成例を説明したが、本開示はこの構成例に限定されない。例えば、基礎部材106は一つの底面部105を備えていてもよい。
【0075】
実施の形態1では、第一底面部151と第二底面部152とが重ね合わされた状態で接続される構成例を説明したが、本開示はこの構成例に限定されない。例えば、表示具100のいずれか2つの部分が互いに突き合わされた状態で接続されてもよい。
【0076】
実施の形態1では、表示具100を、一枚の基礎部材106から組み立てる構成例を説明したが、本開示はこの構成例に限定されない。例えば、表示具100は、表示面部101や背面部102等のそれぞれに対応する複数のパーツが、可撓性を備えた接続手段で接続されて構成されてもよい。
【0077】
実施の形態1では、脚部104は、背面部102の下端縁において、2箇所に設けられる構成例を説明したが、本開示はこの構成例に限定されない。例えば、表示具100において、脚部104は、1箇所に配置されてもよく、あるいは、3箇所以上の複数箇所に設けられてもよい。
【0078】
実施の形態1では、安定面部103は、背面部102の下端縁において、1箇所に設けられる構成例を説明したが、本開示はこの構成例に限定されない。例えば、表示具100において、安定面部103は、複数箇所に設けられてもよい。
【0079】
実施の形態1では、第一底面部151と第二底面部152とが重なり合わされる構成例を説明したが、本開示はこの構成例に限定されない。例えば、表示具100において、同一平面(面一)の底面部105の一部を切り起こし、当該切り起こし部を安定面部103の下端縁に当接させてもかまわない。
【0080】
また、表示面部101、背面部102、安定面部103、脚部104のそれぞれは、平面に限定されるものではなく、曲面等であってもよい。
【0081】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0082】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0083】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。