【実施例1】
【0033】
図1は、本発明による商品名寄せシステムの全体を示す概念図である。
本発明による商品名寄せシステム1は、外部サービス2から電子メールのデータを取得し統合するメール連携部10と、複数の取引データを取得し統合する取引データ連携部20と、メール連携部10で統合された電子メールのデータ及び取引データ連携部20で統合された取引データを分析し、商品の名寄せを行う商品名寄せ部30とを備える。
【0034】
ここで、外部サービス2とは、例えば、Webメールサービス、クラウドサービス、携帯電話サービス、ブラウザ提供サービス等の電子メールの送受信が可能な各種サービスを指す。外部サービス2には、既に市場で展開されている複数の外部サービスが含まれるだけでなく、将来追加される各種の電子メールの送受信が可能なサービスも含み得る。
【0035】
メール連携部10は、外部サービス2から電子メールのデータを取得し統合する。メール連携部10は、コンピュータ・システムにおいて、サーバ又はプロセッサとして実装され得る。外部サービス2から取得される電子メールは、例えば、ブラウザ上で送受信されるWebメールや携帯電話やスマートフォンで送受信される携帯メール、主にインターネット・プロバイダ等によって提供されPC等を介して送受信されるPCメール、クラウドサービスを利用したメール、ブラウザ提供サービス等の付随的な機能として提供されるメール等、様々な種類の電子メールが含まれる。
【0036】
これらの電子メールは、電子メールサービスを提供する事業者や、表示される端末の違い等により、様々な形式を有しているが、メール連携部10は、外部サービス2による電子メールを商品名寄せシステム1と連携させるために、取得した電子メールを解析し、形式の違いを吸収して、商品名寄せシステム1で扱えるようにする。
【0037】
取引データ連携部20は、外部の販売業者から商品の売買に関する複数の取引データ22を取得し統合する。取引データ連携部20は、コンピュータ・システムにおいて、サーバ又はプロセッサとして実装され得る。取引データ22には、それぞれの販売業者のユーザ21による商品の購買情報等のPOSデータが含まれる。取引データ連携部20は、提携する各販売業者からのPOSデータを収集し、統合することができる。
【0038】
商品名寄せ部30は、メール連携部10で統合された電子メールのデータ及び取引データ連携部20で統合された取引データを分析し、商品の名寄せを行う。商品名寄せ部30は、コンピュータ・システムにおいて、サーバ又はプロセッサとして実装される。
ここで、商品の名寄せとは、様々な名称が付けられている同一の商品について、一意の名称又はIDを付与することにより、同一の商品であることを認識できるようにすることをいう。例えば、ある同一の商品Pについて、「あたたかいニット帽」、「あったかニット帽」、「○○製ニット帽」、「帽子(黒、ニット)」等、商品名として、商品の特徴や生産地、色や材質、宣伝文句等、商品の属性を含む名称が付けられることも多くある。これらを同一の商品Pであると認識して管理できるよう、商品の名寄せが行われる。
【0039】
商品名寄せ部30は、メール連携部10で統合された電子メールのデータと、取引データ連携部20で統合された取引データとを学習することにより商品の名寄せを行う。取引データ連携部20で取得する各販売業者からのPOSデータは、1つ1つの取引のデータの集まりであるのに対し、メール連携部10で取得する電子メールのデータは、送信日時等を分析することにより、時系列で一連の取引を関連付けることができる。例えば、1回の旅行に関連する予約や購入等をまとめて一連の取引と認識することができる。また、メール連携部10で取得した電子メールのデータを時系列のデータとして分析することにより、市場で用いられている商品名の変化に対してもリアルタイムに対応することが可能となる。即ち、商品名の変化を学習データにリアルタイムに取り込むことが可能となる。
【0040】
また、電子メールは、多数の販売業者に共通して取引に用いられるものであり、非常に多数の販売業者からの取引に関するデータを横断的に取得することが可能となる。そのため、商品名寄せ部30では、メール連携部10で取得した電子メールのデータと、取引データ連携部20で取得した取引データとを組み合わせて分析することにより、商品の名寄せを行う。また、取引データ連携部20で取得した取引データに加えて、電子メールから取得できる多数のデータから学習を行うことにより、商品の名寄せの精度及びカバーできる商品の範囲を継続的に向上させることができる。
【0041】
サービス提供部40は、商品マスターデータベース50に格納された名寄せ後の商品に関するマスターデータを分析し、ユーザ端末42にサービスを提供する。サービス提供部40は、コンピュータ・システムにおいて、サーバ又はプロセッサとして実装される。サービス提供部40は、名寄せ後の商品に関するマスターデータの分析結果に基づいて、購入品や購入方法、購入時期等をユーザにリコメンドするサービスや、財布管理のサービス、ユーザにリマインドを行うサービス等、ユーザの生活をサポートする生活アシスタントとしてのサービスを提供する。サービス提供部40による各種サービスの提供は、ユーザ端末42にサービス内容に応じたメッセージ等を表示することにより行われる。
【0042】
例えば、サービス提供部40は、ユーザにある行動をリコメンドするメッセージをユーザ端末42に表示する。例えば、サービス提供部40は、商品Pの購入をリコメンドするメッセージをユーザ端末42に表示する。また、サービス提供部40は、ユーザにある行動の期限が近いことを知らせるメッセージをユーザ端末42に表示する。例えば、サービス提供部40は、予約の受付の終了時期が近いことを知らせるメッセージをユーザ端末42に表示する。また、サービス提供部40は、クレジットカードやポイントカード等のポイント数をユーザ端末42に表示する。
【0043】
サービス提供部40がユーザ端末42に表示するメッセージは、文字列に限られず、画像、映像、音声、URL等のリンク、Webフォーム等、あらゆる種類の表示形式であってもよい。
【0044】
商品マスターデータベース50は、少なくとも名寄せ後の商品名と、該名寄せ後の商品名に対応する商品の情報を格納するデータベースである。商品マスターデータベース50は、商品名寄せ部30によりデータの書き込みが可能であり、商品名寄せ部30及びサービス提供部40からデータの参照又は読み出しが可能である。商品マスターデータベース50に格納されるマスターデータ51は、商品名寄せ部30による名寄せ処理の結果として得られたデータが含まれる。また、商品マスターデータベース50に格納されるマスターデータ51は、サービス提供部40がユーザに対してサービスを提供する際に利用される。
【0045】
サブスクリプション・データベース60は、サブスクリプションの情報を格納するデータベースである。ここで、サブスクリプションとは、一般に、物を買取るのではなく、物の利用権を借り、利用した期間に応じて料金を支払う方式をいう。サブスクリプション・データベース60は、例えば、利用期間に応じた料金やポイントの種類等、サブスクリプションの条件が格納される。
【0046】
購入履歴データベース70は、購入履歴を格納するデータベースである。好ましくは、名寄せ後の商品に対して、あるストアにて、あるユーザが購入した商品の購入履歴が格納される。購入履歴データベース70は、商品名寄せシステム1内にマスタとして保有するようにしてもよく、外部の販売業者が保有するようにしてもよい。
【0047】
図2は、本発明による商品名寄せシステムのマスターデータの作成と利用を示す概念図である。
図2では、商品マスターデータベース50に格納されるマスターデータが、どのようにして得られたデータから作成され、作成されたマスターデータがどのように利用されるのかについて、データの流れに沿って説明する。
【0048】
1.マスターデータの作成
マスターデータ51は、メール連携部10から得られたデータと、取引データ連携部20から得られたデータを含む。メール連携部10から得られるデータは、外部サービス2で取り扱われる電子メールから抽出されたものである。取引データ連携部20から得られるデータは、複数の企業等から提供された商品の取引に関連する取引データであり、例えば、POSデータや、ポイントカードに関連する情報、クレジットカードに関連する情報等が含まれる。
【0049】
まず、メール連携部10は、複数の外部サービス2から得られた電子メールを受信する(S11)。電子メールを提供する外部サービス2によって、電子メールの形式が異なるが、メール連携部10は、異なる形式の電子メールを取得し統合することができる。
【0050】
次に、メール連携部10は、受信した電子メールに対して、フィルタリングを行う(S12)。受信する電子メールは、スケジュールの調整や近況報告、チャットや相談等、個人間のやり取りに関するコミュニケーション・メールや、商品の購入や予約、資料請求等の商取引に関する取引メール等、あらゆる内容のものが含まれる。フィルタリングにおいては、受信した電子メールをフィルタリングし、取引メールに該当する電子メールと、それ以外の電子メールとに分類する。
【0051】
次に、メール連携部10は、フィルタリングによって取引メールに該当すると分類された電子メールの本文から、商品の購入内容、購入日時、購入金額、付与されたポイント、購入したストアへのリンク等を抽出する(S13)。
【0052】
一方、取引データ連携部20は、複数の企業等から提供される取引データとして、例えば、POSデータ23を取得する。POSデータには、例えば、商品の購入内容、購入日時、購入金額等が含まれる。
【0053】
また、取引データ連携部20は、複数の企業等から提供される取引データとして、例えば、ポイントカードに関連する情報24を取得する。ポイントカードに関連する情報24には、例えば、今回の購入により加算されたポイントやこれまでに付与されたポイントの合計等の情報が含まれる。
【0054】
また、取引データ連携部20は、複数の企業等から提供される取引データとして、例えば、クレジットカードに関連する情報25を取得する。クレジットカードに関連する情報25には、例えば、商品の購入内容や、購入日時、購入金額等が含まれる。
【0055】
マスターデータ51は、上記のように、メール連携部10から得られたデータと、取引データ連携部20から得られたデータを商品名寄せ部30において分析して統合し、商品マスターデータベース50に登録されるべきマスターデータ51が作成される。この際、メール連携部10から得られたデータと、取引データ連携部20から得られたデータに、同じ情報を示す重複部分が存在する場合には、商品名寄せ部30が重複を排除し、1つの情報として整理される。
【0056】
2.マスターデータの利用
上記のように作成されたマスターデータ51は、サービス提供部40により分析され、ユーザへのサービス提供のために利用される。サービス提供部40は、商品マスターデータベース50に格納されたマスターデータ51を分析し、例えば、購入品や購入方法、購入時期等をリコメンドするサービスを提供する。例えば、ある商品を購入する際に、どのストアから購入するのが得であるかを判定し、ユーザにリコメンドする。どのストアから購入するのが得であるかは、商品の価格がより安いものを基準として判定してもよいし、商品価格の他に、商品におまけやノベルティ、保証期間の延長や、送料無料や送料割引等の付加価値があるか否か等、利用者が保持する権利と市場環境や市場の相場等を比較し、総合的に判定するようにしてもよい。
【0057】
また、購入すべきか、購入せずにレンタルをすべきかを判定し、ユーザにリコメンドするようにしてもよい。また、通常の購入をすべきか、サブスクリプションを利用すべきかを判定し、ユーザにリコメンドするようにしてもよい。また、ポイントの利用可否や、ポイントの利用時期について、ユーザにリコメンドするようにしてもよい。
【0058】
また、例えば、初月無料や何ヶ月間無料等、割引やその他の付加価値に関するキャンペーンの対象期間を考慮して、購入するストアや購入時期をリコメンドするようにしてもよい。
【0059】
また、サービス提供部40は、商品マスターデータベース50に格納されたマスターデータ51を分析し、例えば、購買等の取引や購入予約、クレジットカード、電子決済、ICO(Initial Coin Offering)等を1つの仮想的な財布の中にまとめて管理する財布管理のサービスを提供する。
【0060】
また、サービス提供部40は、商品マスターデータベース50に格納されたマスターデータ51を分析し、ユーザにリマインドを行うサービスを提供する。例えば、予約期限や購入期限等の他、初月無料や何ヶ月間無料等、割引やその他の付加価値に関するキャンペーンの対象期間を考慮して、キャンペーンの対象期間が近づいたときにリマインドを行ったり、サブスクリプションの更新時期に更新又は退会についてのリマインドを行ったりするようにしてもよい。
【0061】
また、サービス提供部40は、上記のリコメンドをするサービス、財布管理のサービス及びリマインドのサービス等を複合的に提供することにより、ユーザに対してユーザの生活をサポートする総合的な生活アシスタントとしてのサービスを提供することが可能となる。
【0062】
図2の例では、サービス提供部40は、A社に対しては財布管理のサービスを提供し、B社とC社に対しては生活管理のサービスを提供し、D社に対してはリコメンドのサービスを提供している。このように、複数の事業者に対して別々のサービスを提供するようにしてもよい。なお、
図2の場合に限られず、例えば、A社に対して、財布管理、生活管理、リコメンドを含む総合的な生活アシスタントとしてのサービスを提供するようにしてもよい。サービス提供部40が提供するいずれのサービスにおいても、商品マスターデータベース50に格納された、商品の名寄せ後のマスターデータ51が利用される。
【0063】
図3は、本発明による商品マスターデータベース50及びサブスクリプション・データベース60に格納されるデータの一例を示す図である。
ここで、
図3に示されたデータ構造は、一例であり、他の構造を採用することが妨げられるものではない。項目の数や内容を他のものに変更してもよく、
図3に例示した以外に、他のテーブルを用意してもよい。
図3の例において、商品マスターデータベース50は、例えば、「商品ID」、「共通コード」、「マスター商品名」、「ストアA」、「ストアB」、「ストアC」、「画像」、「サブスクリプション」、「第1カテゴリ」及び「第2カテゴリ」との項目を有する。これらの項目は例示であり、他の項目を追加したり、不要な項目を削除してもよい。
【0064】
項目「商品ID」には、例えば、商品マスターデータベース50に登録されている商品の通し番号が格納される。
項目「共通コード」には、例えば、JANコードやASIN等、従来から既に存在し、市場において商品の共通コードとして用いられているコードが格納される。共通コードは、その商品に既に付与されていることが分析、抽出できた場合に格納される。従って、項目「共通コード」は必須ではなく、未付与の場合や、分析、抽出がされなかった場合には空白であってもよい。
【0065】
項目「マスター商品名」には、名寄せ後の商品名が格納される。名寄せ後の商品名は、典型的には文字列で表されるが、数字や記号等であってもよい。また、名寄せ後の商品名は、既に使用されている代表的な商品名に統一するようにしてもよいし、使用されていない別の名称としてもよい。
【0066】
「ストアA」〜「ストアC」は、それぞれ異なるオンライン・ショッピングのストア(店舗)を指す。
図4の例では3つのストアが示されているが、ストアの数は限定されず、登録すべきストアの数だけ項目が用意される。この項目の数は、好ましくはその商品を取り扱うストアの数と同一であるが、多数の場合等、一定数に絞り込むようにしてもよい。
【0067】
項目「画像」には、商品の画像が格納される。商品の画像は必須ではなく、登録すべき画像が存在する場合のみ登録されるようにしてもよい。
【0068】
「サブスクリプション」とは、上述の通り、物を買取るのではなく、物の利用権を借り、利用した期間に応じて料金を支払う方式をいう。例えば、商品マスターデータベースの項目「サブスクリプション」が「○」のものはサブスクリプション方式のサービスを提供している商品を意味し、「サブスクリプション」の項目が「×」のものはサブスクリプション方式のサービスを提供していない商品を意味する。
他の実施例においては、例えば、「サブスクリプション」の項目に、その商品について提供されているサブスクリプションのID又はサブスクリプションの名称等を1つ又は複数格納するようにしてもよい。
【0069】
項目「第一カテゴリ」には、例えば、商品をカテゴリに分類した場合の大項目の名称を格納する。
図4の例では、衣料、エンタメ、美容、ホーム等が格納されている。
項目「第二カテゴリ」には、例えば、第一カテゴリを細分化した項目の名称を格納する。
図4の例では、例えば、第一カテゴリが「衣料」の場合、第二カテゴリを「下着」としてもよい。
【0070】
また、
図3の例において、サブスクリプション・データベース60は、例えば、「サブスクリプション」、「月額」、「年額」、「ポイント」との項目を有する。これらの項目は例示であり、他の項目を追加したり、不要な項目を削除してもよい。
【0071】
項目「サブスクリプション」には、例えば、サブスクリプションのID又はサブスクリプション・データベース内での通し番号が格納される。
【0072】
項目「月額」には、例として、サブスクリプション契約の月額が格納される。項目「年額」には、例として、サブスクリプション契約の年額が格納される。項目「月額」及び項目「年額」はいずれか1つのみとしてもよいし、代わりに項目「日額」としてもよい。
【0073】
項目「ポイント」には、例として、サブスクリプションの契約に対して付与されるポイントの数値、又はポイントの種類が格納される。
【0074】
図4は、本発明による購入履歴データベース70に格納されるデータの一例を示す図である。
購入履歴データベース70は、購入履歴を格納するデータベースであり、好ましくは、名寄せ後の商品に対して、あるストアにて、あるユーザが購入した商品の購入履歴を格納するデータベースである。購入履歴データベース70は、オンライン・ショップを開設している複数の販売業者のそれぞれが保有する購入履歴に関するデータベースを更新するためのマスタとして商品名寄せシステム1内に保有するようにしてもよい。また、購入履歴データベース70と同一又は類似の構造のデータベースを、オンライン・ショップを開設している複数の販売業者のそれぞれが保有するようにしてもよい。その場合、各販売業者のそれぞれが保有するデータベースを、マスタとしての購入履歴データベース70にリンクさせることにより、独自のデータベースがより汎用的なデータベースとなる。
【0075】
また、
図4の例において、購入履歴データベース70は、例えば、「時間」、「商品ID/サブスクリプションID」、「金額」、「グループ」、「ポイント名称」、「ポイント」、「ストア/サブスクリプション」との項目を有する。これらの項目は例示であり、他の項目を追加したり、不要な項目を削除してもよい。
【0076】
項目「時間」には、例として、商品を購入した日時が格納される。
【0077】
項目「商品ID/サブスクリプションID」には、例えば、商品ID又はサブスクリプションIDのいずれかが格納されるが、この項目を「商品ID」と「サブスクリプションID」の2つに分けて、商品IDとサブスクリプションIDの両方を格納するようにしてもよい。
【0078】
項目「金額」には、例として、商品の金額が格納され、好ましくは商品の購入金額が格納される。
【0079】
項目「グループ」には、例えば、グループのID又は名称が格納される。ここで、「グループ」とは、同じ行動やイベントについての一連の手続に関するものをグループ化したものを指す。例えば、旅行という一つのイベントがある場合、ホテルの予約、ホテルの成約、レンタカーの予約、レンタカーの成約、フライトの予約、フライトの成約等、同じ旅行についての複数の予約や購入が存在する。これらを一連の手続に関するものに同じグループのID又は名称を付与することにより、一連の手続に関するものをグループ化することができる。
【0080】
項目「ポイント名称」には、例として、ポイントの名称が格納される。ポイントの名称の代わりにポイントのIDを格納するようにしてもよい。
項目「ポイント」には、例として、ポイントの数値が格納される。例えば、その商品の購入により付与されたポイントの数値が格納される。
【0081】
項目「ストア/サブスクリプション」には、例えば、ストア又はサブスクリプションの種類が格納される。ストアの種類として、例えば、送料無料のストアに「A」というフラグを付与するようにしてもよい。サブスクリプションの種類として、例えば、サブスクリプションの新規契約の場合に「B」というフラグを付与し、サブスクリプション内の購入、即ち、サブスクリプションの契約の範囲内の購入であり、追加の課金がない購入の場合に「C」というフラグを付与するようにしてもよい。どのような種類のフラグを用意するかは、上記の例に限定されず、任意に設定することができる。この項目を項目「ストア」と項目「サブスクリプション」の2つに分けてもよい。
【0082】
購入履歴データベース70を設けることにより、複数の販売業者のそれぞれが様々な形式で独自に保有していたデータベースについて、商品名やカテゴリ等を統一することができ、複数の販売業者間で協働してデータの収集や分析を行う際の効率を著しく高めることができる。
【0083】
例えば、効果が顕著な例として、商品の購入と密接に関連する家計簿アプリ等においては、本発明による商品名寄せシステムにより作成された購入履歴データベースをマスタとして、リンクさせることにより、名寄せ後の商品名で統一的に管理することができる。また、クレジットカードや各種ポイントカード等について、ポイントの紐付けの際にも、商品の名寄せによる効果が期待できる。
【0084】
本発明による商品名寄せシステムは、商品の名寄せを一度だけ行うものではなく、日々送受信されている電子メールから商品の名寄せに必要なデータを取得し、取得したデータから学習をすることが可能であるため、商品の名寄せの自動化、高速化を実現することができる。
【0085】
また、本発明による商品名寄せシステムは、複数の販売業者間で商品情報や購入履歴情報等に関するビックデータの活用をしやすくするための基盤を、市場に対して提供することができる。
上記記載は実施例についてなされたが、本発明はそれに限らず、本発明の精神と添付の請求の範囲の範囲内で種々の変更および修正をすることができることは当業者に明らかである。