特許第6428178号(P6428178)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6428178
(24)【登録日】2018年11月9日
(45)【発行日】2018年11月28日
(54)【発明の名称】クーリングモジュール
(51)【国際特許分類】
   F28F 9/00 20060101AFI20181119BHJP
   F01P 3/18 20060101ALI20181119BHJP
   F01P 3/20 20060101ALI20181119BHJP
【FI】
   F28F9/00 321
   F01P3/18 G
   F01P3/20 F
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-228173(P2014-228173)
(22)【出願日】2014年11月10日
(65)【公開番号】特開2016-90197(P2016-90197A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年4月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇宿 史彦
【審査官】 山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−263984(JP,A)
【文献】 特開2002−115936(JP,A)
【文献】 特開2007−271149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面(11)および該前面と反対側の後面(12)を有し、冷凍サイクル内を循環する冷媒と空気とを熱交換して該冷媒を冷却するコンデンサ(1)と、
前記コンデンサの後面側に配置され、前記コンデンサに向けられた前面(21)と該前面と反対側の後面(22)と該前面および該後面に挟まれた側面(23)を有し、冷却水と空気とを熱交換して該冷却水を冷却するラジエータ(2)と、を備え、
前記ラジエータの後面側にまで延設された冷媒用配管(1d)が前記コンデンサに備えられ、
前記ラジエータに固定されると共に前記ラジエータの後面側において前記冷媒用配管を固定するブラケット(4)を備え、
前記ブラケットは、平板状部材により構成され、前記コンデンサと前記ラジエータとが並ぶ方向に延びる基部(41)と、前記平板状部材の一端を含む部分に形成されて前記冷媒用配管のジョイント(1dc)を固定するための第1締結部(42)と、前記平板状部材の他端を含む部分に形成されて前記ラジエータに固定される第2締結部(43)と、を有し、
前記第1締結部に形成された貫通孔(42a)に挿入されるボルト(201)により、前記冷媒用配管の前記ジョイントと前記第1締結部とが固定されており、
前記冷媒用配管と前記ブラケットとは直接接触していないことを特徴とするクーリングモジュール。
【請求項2】
前記ラジエータの側面が、前記冷却水の分配および集合が行われるラジエータタンク(2b)によって構成され、
前記ブラケットが、前記ラジエータタンクに固定されていることを特徴とする請求項1に記載のクーリングモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるラジエータとコンデンサとを一体に組み付けたクーリングモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載されるラジエータとコンデンサとを一体に組み付けたクーリングモジュールが知られている(例えば、特許文献1に記載のクーリングモジュール)。この種のクーリングモジュールでは、一般に、コンデンサに固定されたブラケットによって、コンデンサの冷媒用配管(以下、第1冷媒用配管という)と、外部の冷媒用配管(カーエアコンを構成するコンプレッサやエバポレータに接続された配管。以下、第2冷媒用配管という)とを接続して固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−55758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両に搭載されるラジエータとコンデンサとを一体に組み付けたクーリングモジュールとしては、一般に、コンデンサをラジエータよりも車両前方側に配置した構成のものが利用されている。そして、このようなクーリングモジュールでは、コンデンサの側面(コンデンサのうち、ラジエータに向けられた後面と該後面と反対側の前面とで挟まれた面)から延設された第1冷媒用配管は、ラジエータよりも車両後方側にまで配管される。
【0005】
ここで、このようなクーリングモジュールにおいては、ブラケットの長さが長いとブラケットの重量が増大すると共に車両振動時の慣性力が増大して接続部分への負荷が大きくなってしまうため、ブラケットの長さは短い方が好ましい。
【0006】
しかしながら、このようなクーリングモジュールにおいて、上記特許文献1に記載のクーリングモジュールのように、コンデンサに固定されたブラケットによって第1冷媒用配管と第2冷媒用配管とを接続して固定すると、以下のような問題が生じる。すなわち、ラジエータの車両後方側において第1冷媒用配管と第2冷媒用配管とをブラケットによって接続して固定する構成とした場合、ブラケットの長さ(車両前後方向の長さ)が長くなってしまう。これにより、ブラケットの重量が増大すると共に車両振動時の慣性力が増大して接続部分への負荷が大きくなってしまい、ブラケットが破損し易くなる等の問題が生じる。また、この場合よりもブラケットの長さを短くして、例えば車両前後方向におけるラジエータの側面(ラジエータのうち、コンデンサに向けられた前面と該前面と反対側の後面とで挟まれた面)の辺りで第1冷媒用配管と第2冷媒用配管とをブラケットによって接続して固定する構成とした場合には、第2冷媒用配管が長くなって、車両振動時の慣性力が増大して第2冷媒用配管への負荷が大きくなって第2冷媒用配管が破損し易くなる等の問題が生じる。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、クーリングモジュールにおいて、第2冷媒用配管の長さを短くしつつブラケットの長さを短くできる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、クーリングモジュールにおいて、前面(11)および該前面と反対側の後面(12)を有し、冷凍サイクル内を循環する冷媒と空気とを熱交換して該冷媒を冷却するコンデンサ(1)と、コンデンサの後面側に配置され、コンデンサに向けられた前面(21)と該前面と反対側の後面(22)と該前面および該後面に挟まれた側面(23)を有し、冷却水と空気とを熱交換して該冷却水を冷却するラジエータ(2)と、を備え、冷媒をラジエータの後面側に送るためにラジエータの後面側にまで延設された冷媒用配管(1d)がコンデンサに備えられ、ラジエータに固定されると共にラジエータの後面側において冷媒用配管を固定するブラケット(4)を備えることを特徴とする。ブラケットは、平板状部材により構成され、コンデンサとラジエータとが並ぶ方向に延びる基部(41)と、平板状部材の一端を含む部分に形成されて冷媒用配管のジョイント(1dc)を固定するための第1締結部(42)と、平板状部材の他端を含む部分に形成されてラジエータに固定される第2締結部(43)と、を有する。そして、第1締結部に形成された貫通孔(42a)に挿入されるボルト(201)により、冷媒用配管のジョイントと第1締結部とが固定されており、冷媒用配管とブラケットとは直接接触していない。
【0009】
このため、従来のようにコンデンサに固定されたブラケットによって第1、第2冷媒用配管を接続して固定する場合に比べて、外部の冷媒用配管である第2冷媒用配管を短くしつつブラケットの長さを短くして第1、第2冷媒用配管を固定することができる。よって、従来の場合に比べて、ブラケットの長さが長くなることによってブラケットの重量が増大すると共に車両振動時の慣性力が増大して接続部分への負荷が大きくなってしまうことが生じ難くなる。
【0011】
このため、従来のようにコンデンサに固定されたブラケットによって第1、第2冷媒用配管を接続して固定する場合に比べて、外部の冷媒用配管である第2冷媒用配管を短くしつつブラケットの長さを短くして第1、第2冷媒用配管を固定することができる。よって、従来の場合に比べて、ブラケットの長さが長くなることによってブラケットの重量が増大すると共に車両振動時の慣性力が増大して接続部分への負荷が大きくなってしまうことが生じ難くなる。
【0012】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係るクーリングモジュールの全体構成を示す図であり、(a)は正面構成(車両後方側からの視点)を示し、(b)は上面構成を示し、(c)は左側面構成を示している。
図2図1に示すクーリングモジュールにおけるブラケット周辺の部分を拡大して示す斜視図である。
図3図1に示すクーリングモジュールにおけるブラケットの全体構成を示す図であり、(a)は正面構成を示し、(b)は上面構成を示し、(c)は下面構成を示し、(d)は左側面構成を示し、(e)は右側面構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
【0015】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るクーリングモジュールについて図1図3を参照して説明する。本実施形態に係るクーリングモジュールは、車両用であり、通常、エンジン(内燃機関)を走行用駆動源とする車両の前端部に搭載されるものである。図1に示すように、このクーリングモジュールは、コンデンサ1と、ラジエータ2と、送風機3とを備え、これら1、2、3が一体化されたものであり、さらにブラケット4を備える構成とされている。また、このクーリングモジュールは、送風機3を保持すると共に送風機3により誘起される空気流がコンデンサ1およびラジエータ2に流れるように空気流をガイドする図示しないシュラウドを備える。
【0016】
コンデンサ1は、冷凍サイクル(図示せず)内を循環する冷媒と空気とを熱交換して冷媒を冷却するものである。図1に示すように、コンデンサ1は、前面11(車両前方側の面)および前面11と反対側の後面12(車両後方側の面)を有している。コンデンサ1は、冷媒が流通する複数本のコンデンサチューブからなるコンデンサコア1aと、コンデンサチューブの長手方向両端側に配設されて各コンデンサチューブに連通するコンデンサタンク1bとを有している。コンデンサチューブおよびコンデンサタンク1bは金属製である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態のコンデンサ1は、冷媒が水平方向に流れるクロスフロー型の熱交換器である。すなわち、コンデンサチューブの長手方向は水平方向(車両左右方向)を向いており、コンデンサタンク1bはコンデンサコア1aの水平方向両端に配置され、コンデンサタンク1bの長手方向は鉛直方向を向いている。
【0018】
また、図1に示すように、一方(車両左側)のコンデンサタンク1bには、モジュレータ(レシーバタンク)1cが設けられており、他方(車両右側)のコンデンサタンク1bには冷媒通路となる配管1da、1db(以下、配管1da、1dbを総称して第1冷媒用配管1dという)が取り付けられている。配管1daは、冷媒がコンプレッサからコンデンサ1に流入してくる際に流れる管であり、配管1dbは、冷媒がコンデンサ1からエバポレータへ流出していく際に流れる管である。第1冷媒用配管1dは、コンデンサタンク1bの車両左右方向端部(コンデンサ1のうち、前面11と後面12とに挟まれた側面)に取り付けられている。
【0019】
ラジエータ2は、エンジンの冷却水と空気とを熱交換して冷却水を冷却するものである。図1に示すように、ラジエータ2は、コンデンサ1の後面12側に配置され、コンデンサ1に向けられた前面21(車両前方側の面)と、前面21と反対側の後面22(車両後方側の面)と、前面21および後面22に挟まれた側面23を有している。ラジエータ2は、コンデンサ1と同様に、冷却水が流通する複数本のラジエータチューブからなるラジエータコア2aと、ラジエータチューブの長手方向両端側で各ラジエータチューブに連通するラジエータタンク2bとを有している。ラジエータタンク2bは、冷却水の分配および集合が行われるタンクであり、複数本のラジエータチューブの並び方向に延びている。ラジエータチューブは金属製であり、ラジエータタンク2bは樹脂製である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態のラジエータ2は、冷却水が水平方向に流れるクロスフロー型の熱交換器である。すなわち、ラジエータチューブの長手方向は水平方向を向いており、ラジエータタンク2bはラジエータコア2aの水平方向両端部に配置され、ラジエータタンク2bの長手方向は鉛直方向を向いている。
【0021】
送風機3は、コンデンサ1およびラジエータ2の双方に空気を送風する電動送風機である。図1に示すように、送風機3は、ラジエータ2の後面22側に配置されている。
【0022】
本実施形態に係るクーリングモジュールにおいて、コンデンサ1は、ラジエータ2の前面21側(車両前方側)、すなわち、ラジエータ2よりも空気流れ上流側に配置されるものである。また、シュラウドは、ラジエータ2の後面22側(車両後方側)、すなわち、ラジエータ2の空気流れ下流側に配置されるものであって、ラジエータ2の後面22を覆うようになっている。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、第1冷媒用配管1dは、上記したように、コンデンサ1(コンデンサタンク1b)に備えられており、冷媒をラジエータ2の後面22側(エバポレータ)に送るためにラジエータ2の後面22側(車両前後方向におけるラジエータ2よりも後方)にまで延設されている。
【0024】
図1図2に示すように、ブラケット4は、ラジエータ2の側面23に固定されると共に、ラジエータ2の後面22側(車両前後方向におけるラジエータ2よりも後方)において第1冷媒用配管1dおよび外部の冷媒用配管(カーエアコンを構成するコンプレッサやエバポレータに接続された配管。以下、第2冷媒用配管という)100を固定する部材である。ブラケット4は、金属等によって構成される。なお、本実施形態では、ラジエータ2の側面23が、ラジエータタンク2bによって構成されており、ブラケット4は、ろう付けによってラジエータ2の側面23(ラジエータタンク2b)に固定されている。
【0025】
具体的には、図1図2に示すように、本実施形態では、第1冷媒用配管1dおよび第2冷媒用配管100を接続する部材であるジョイント1dcがブラケット4によって固定されており、ジョイント1dcを介して第1、第2冷媒用配管1d、100が接続され固定されている。そして、本実施形態では、第2冷媒用配管100によって、本クーリングモジュールよりも車両後方側(ラジエータ2の後面22側)に設置されたコンプレッサやエバポレータ(いずれも図示していない)にまで冷媒が運搬されるようになっている。
【0026】
上記したように、本実施形態に係るクーリングモジュールは、ラジエータ2(の側面23)に固定されると共にラジエータ2の後面22側において第1冷媒用配管1dを固定するブラケット4を備える構成とされている。
【0027】
このため、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、従来のようにコンデンサに固定されたブラケット4によって第1、2冷媒用配管1d、100を接続して固定する場合に比べて、外部の冷媒用配管(第2冷媒用配管100)を短くしつつブラケット4の長さ(車両前後方向の長さ。図2中の符号Lを参照)を短くして第1、第2冷媒用配管1d、100を固定することができる。よって、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、従来の場合に比べて、ブラケット4の長さが長くなることによってブラケット4の重量が増大すると共に車両振動時の慣性力が増大して接続部分への負荷が大きくなってしまうことが生じ難くなる。
【0028】
また、本実施形態に係るクーリングモジュールは、ラジエータ2の側面23が、ラジエータタンク2bによって構成されており、ブラケット4が、ろう付けによってラジエータ2の側面23(ラジエータタンク2b)に固定されている。
【0029】
このようにブラケット4をろう付けによって固定した場合、クーリングモジュールの使用時においてブラケット4に対して車両振動時の慣性力が印加されたときに、ブラケット4が固定された部分(本実施形態では、ラジエータタンク2b)が破裂してしまうことがある。しかしながら、ラジエータタンク2b内を流れる冷却水はコンデンサタンク1b内を流れる冷媒に比べると低圧低温であるため、コンデンサタンク1bが破裂した場合に比べればラジエータタンク2bが破裂した場合の方が危険性は低い。
【0030】
すなわち、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、ブラケット4がラジエータタンク2bに固定されていることで、ブラケット4がコンデンサタンク1bに固定された場合に比べて、ブラケット4が固定された部分(ラジエータタンク2b)が破裂したときの危険性が低くなる。
【0031】
ここで、ブラケット4の具体的な構成について図3を参照して説明する。図3に示すように、ブラケット4は、基部41と、ジョイント1dc(第1、第2冷媒用配管1d、100)を固定するための第1締結部42、ブラケット4をラジエータ2の側面23(ラジエータタンク2b)に固定するための第2締結部43を有する構成とされている。
【0032】
図3(b)に示すように、ブラケット4は、一端(図中の符号Aを参照)と他端(図中の符号Bを参照)を有すると共に一面(図中の符号Cを参照)と他面(図中の符号Dを参照)を有する略L字型の平板状部材が折り曲げられて構成されたものである。すなわち、このブラケット4は、略L字型の平板状部材のうち、一端Aを含む部分が一面C側に折り曲げられることで第1締結部42が形成され、他端B側を含む部分が他面D側に折り曲げられることで第2締結部43が形成されることで構成されたものである。このため、このブラケット4は、容易に製造することができるものである。
【0033】
また、図3に示すように、ブラケット4は、第1締結部42に貫通孔42aが形成され、第2締結部43に貫通孔43aが形成されている。そして、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、貫通孔42aに挿入されたボルト201によってブラケット4がジョイント1dcを固定している(図2を参照)。また、貫通孔43aに挿入されたボルト202によってブラケット4がラジエータ2の側面23(ラジエータタンク2b)に固定されている(図2を参照)。
【0034】
また、図3に示すように、ブラケット4は、基部41において、上記平板状部材が凹まされることで形成された凸部41aを有している。この凸部41aが形成されていることにより、ブラケット4は強度(外力が印加されたときの耐久性)が向上している。
【0035】
上記で説明したように、本実施形態に係るクーリングモジュールは、ラジエータ2(の側面23)に固定されると共にラジエータ2の後面22側において第1冷媒用配管1dを固定するブラケット4を備える構成とされている。
【0036】
このため、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、従来のようにコンデンサに固定されたブラケット4によって第1、第2冷媒用配管1d、100を接続して固定する場合に比べて、外部の冷媒用配管である第2冷媒用配管100を短くしつつブラケット4の長さを短くして第1、第2冷媒用配管1d、100を固定することができる。よって、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、従来の場合に比べて、ブラケット4の長さが長くなることによってブラケット4の重量が増大すると共に車両振動時の慣性力が増大して接続部分への負荷が大きくなってしまうことが生じ難くなる。
【0037】
また、本実施形態に係るクーリングモジュールは、ラジエータ2の側面23が、ラジエータタンク2bによって構成されている。
【0038】
このため、本実施形態に係るクーリングモジュールでは、ブラケット4がラジエータタンク2bに固定されていることで、ブラケット4がコンデンサタンク1bに固定された場合に比べて、ブラケット4が固定された部分(ラジエータタンク2b)が破裂したときの危険性が低くなる。
【0039】
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
【0040】
第1実施形態では、ラジエータ2(の側面23)に固定されると共にラジエータ2の後面22側において第1冷媒用配管1dを固定するブラケット4を備える構成としていたが、第1実施形態に係るクーリングモジュールにおいて、ラジエータ2ではなく送風機3に固定しても良い。この場合においても、外部の冷媒用配管(第2冷媒用配管100)を短くしつつブラケット4の長さを短くして第1、第2冷媒用配管1d、100を固定することができる。
【0041】
また、第1実施形態に係るクーリングモジュールにおいて、ラジエータ2(の側面23)もしくは送風機2に固定された2つのブラケット4を設け、2つのブラケット4のうち一方を配管1daに固定し、他方を配管1dbに固定した構成としても良い。この場合、1つのブラケット4に負荷される慣性力が小さくなる。また、1つのブラケット4が破損した場合でも、もう一方のブラケット4の固定が維持され、2つの配管1da、1dbのうち一方の固定は維持される。
【符号の説明】
【0042】
1 コンデンサ
1b コンデンサタンク
1d 第1冷媒用配管
2 ラジエータ
2b ラジエータタンク
3 送風機
4 ブラケット
100 第2冷媒用配管
図1
図2
図3