(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0013】
<実施の形態1>
(画像形成装置)
図1は画像形成装置の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト40の上向き面に沿って画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
【0014】
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト40に転写される。
【0015】
中間転写ベルト40に転写された四色のトナー像は、転写部Nへ搬送されて記録材Pへ二次転写される。記録材Pは、記録材カセット35から取り出されて、分離ローラ36で1枚ずつに分離されて、レジストローラ13へ送り込まれる。レジストローラ13は、中間転写ベルト40のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを転写部Nへ送り込む。
【0016】
四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、搬送ベルト61に搬送されて定着装置60へ送り込まれ、定着装置60で加熱加圧を受けて表面に画像を定着される。定着装置60は、ヒータ60cを設けた定着ローラ60aと加圧ローラ60bが形成するニップで所定の加圧力と熱量を与えて記録材Pにトナー像を溶融固着させる。
【0017】
(画像形成部)
画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像装置5Y、5M、5C、5Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部PYについて説明し、他の画像形成部PM、PC、PKに関する重複した説明を省略する。
【0018】
画像形成部PYは、感光ドラム1Yを囲んで、帯電装置3Y、露光装置4Y、現像装置5Y、一次転写ローラ6Y、ドラムクリーニング装置7Yを配置している。感光ドラム1Yは、アルミニウム製シリンダの外周面に感光層を形成しており、所定のプロセススピードで矢印A方向に回転する。
【0019】
帯電装置3Yは、感光ドラム1Yを一様な負極性の電位に帯電させる。露光装置4Yは、画像データを走査線に展開した画像信号に基づいて発生させたレーザービームを回転ミラーで走査して感光ドラム1Yの表面に画像の静電潜像を書き込む。
【0020】
現像装置5Yは、マイナスに帯電させたトナーを感光ドラム1Yの静電潜像に移転させて、静電潜像をトナー像に現像する。現像剤補給部51Yは、画像形成に伴って現像装置5Yから取り出されただけのトナーを現像装置5Yに補給する。
【0021】
一次転写ローラ6Yは、中間転写ベルト40を押圧して、感光ドラム1Yと中間転写ベルト40の間に一次転写部を形成する。一次転写ローラ6Yに正極性の電圧を印加することで、感光ドラム1Yに担持された負極性のトナー像が中間転写ベルト40へ転写される。
【0022】
ドラムクリーニング装置7Yは、感光ドラム1Yにクリーニングブレードを摺擦させて、感光ドラム1Yの表面に付着した転写残トナーを回収する。
【0023】
(中間転写ベルト)
像担持体の一例である中間転写ベルト40は、トナー像を担持して回転する。トナー像形成部の一例である画像形成部PYは、トナー像を形成して中間転写ベルト40に担持させる。
【0024】
中間転写ベルト40は、駆動ローラ43、テンションローラ41、および二次転写内ローラ42に張架され、駆動ローラ43に駆動されて矢印G方向へ250〜300[mm/sec]の回転速度で回転する。中間転写ベルト40は、周長が2000mmで、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kの直径は、80mmである。
【0025】
中間転写ベルト40は、厚さ70μmのポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂材料の基層の上に厚さ120〜180μmのゴム材料の弾性層を配置し、弾性層の上に厚さ5〜10μmの表層を配置して、厚みが250μmである。ゴム材料は、ウレタンゴム、クロロプレンゴム等である。表層は、フッ素樹脂材料を含み、中間転写ベルト40の表面へのトナーの付着力を小さくして、転写部Nでトナーを記録材Pへ転写し易くする。中間転写ベルト40は、各層において帯電防止剤のカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×10
9[Ω・cm]に調整してある。
【0026】
テンションローラ41は、回転軸の両端に配置した加圧ばね41sによって中間転写ベルト40に向かって突き出すように付勢されて、中間転写ベルト40に一定の張力を付与する。ベルトクリーニング装置45は
、中間転写ベルト40の表面の転写残トナーを回収する。
【0027】
(二次転写ベルト)
図2は二次転写ベルトユニットの構成の説明図である。
図1に示すように、二次転写ベルトユニット56は、二次転写ベルト12に記録材Pを担持させて転写部
Nを通過させる。二次転写ベルト12を用いることで、転写部
Nにおけるトナー像の転写後、中間転写ベルト40からの記録材Pの分離が容易になる。
【0028】
無端ベルトの一例である二次転写ベルト12は、周面に記録材を担持して移動する。転写手段の一例である二次転写内ローラ42及び二次転写外ローラ10は、中間転写ベルト40に担持されたトナー像を二次転写ベルト12に担持された記録材へ転写させる。
【0029】
図2に示すように、二次転写ベルトユニット56は、二次転写外ローラ10、分離ローラ21、テンションローラ22、及び駆動ローラ23に二次転写ベルト12を張架している。二次転写ベルト12の周長は200mmである。
【0030】
二次転写ベルト12は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂材料に帯電防止剤のカーボンブラックを適当量含有させて体積抵抗率を1×10
9〜1×10
14[Ω・cm]に調整した樹脂材料で形成されている。二次転写ベルト12は、単層構造で厚みは0.07〜0.1mmである。二次転写ベルト12は、引っ張り試験法(JIS K 6301)で測定したヤング率の値が100MPa以上10GPa未満である。
【0031】
二次転写外ローラ10は、ステンレス丸棒の芯金10aの外周にイオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層10bを配置して外径24mmに形成されている。弾性層10bは、10点平均表面粗さRzが6.0〜12.0[μm]、Asker−C硬度が30〜40程度である。二次転写外ローラ10は、常温常湿環境(N/N:23℃、50%RH)にて2kVを印加して測定した抵抗値が1×10
5〜1×10
7[Ω]である。
【0032】
二次転写内ローラ42は、転写部Nに位置する中間転写ベルト40の内側面を支持する。
【0033】
二次転写外ローラ10は、二次転写内ローラ42との間に中間転写ベルト40と二次転写ベルト12をニップして中間転写ベルト40と二次転写ベルト12の間にトナー像の転写部Nを形成する。二次転写外ローラ10には、出力電流が可変の二次転写電源11が接続される。
【0034】
二次転写電源11は、+40〜60μAの転写電流が流れるように出力電圧を定電流制御される。二次転写電源11は、二次転写外ローラ10に転写電圧を印加して、中間転写ベルト40に担持されたトナー像を二次転写ベルト12上の記録材Pへ二次転写させる。トナー像の二次転写に伴って記録材Pは、二次転写ベルト12へ静電気的に吸着される。
【0035】
分離ローラ21は、転写部Nの下流側で二次転写ベルト12から記録材を分離させる。二次転写ベルト12上の記録材Pは、分離ローラ21に到達した後、分離ローラ21の周面に沿った二次転写ベルト12の湾曲面で、二次転写ベルト12から曲率分離する。分離爪32は、二次転写ベルト12から分離した記録材Pが二次転写ベルト12に再び静電的に巻きつくのを防ぐ。
【0036】
駆動ローラ23は、不図示の駆動モータに連結され、二次転写ベルト12を駆動して矢印B方向に回転させる。テンションローラ22は、両端を加圧ばねで二次転写ベルト12に向かって突き出す方向に付勢されて、二次転写ベルト12に所定の張力を付与している。
【0037】
二次転写ベルト12から曲率分離した記録材Pは、搬送ベルト61に搬送されて定着装置60に送り込まれる。定着装置60によって画像が定着された記録材は、画像形成装置100の機体外へ排出される。
【0038】
(パッチクリーニング)
画像形成装置100は、中間転写ベルト40上の記録材に転写するトナー像の間隔(画像間隔)に各色のパッチトナー像を形成して、中間転写ベルト40上の光学式センサKSによってパッチトナー像の濃度(赤外線の反射光量)を計測している。パッチトナー像の濃度がフィードバックされる制御には、レーザーパワーの設定、現像電圧の設定、トナー補給量の調整などがある。画像間隔が転写部Nを通過する際に二次転写電源11の出力電圧はOFFされるが、中間転写ベルト40と二次転写ベルト12とが密着して加圧されるため、中間転写ベルト40から二次転写ベルト12へパッチトナー像のトナーの一部が移転する。
【0039】
また、記録材がジャムして、ジャムシートの処理を行った場合、中間転写ベルト40上には記録材に転写されなかった画像のトナー像が残っているため、転写部Nを通過する際に画像のトナー像のトナーの一部が二次転写ベルト12に移転する可能性がある。
【0040】
そのため、画像形成装置100は、二次転写ベルト12に静電クリーニング方式のベルトクリーニング装置90を配置して、二次転写ベルト12に付着したトナーを回収している。静電クリーニング方式のベルトクリーニング装置90は、クリーニングブレードを使用しないため、クリーニングブレードに関するトラブルが発生しない。
【0041】
(ベルトクリーニング装置)
図2に示すように、ベルトクリーニング装置90は、正極性の電圧を印加されたファーブラシ91Bを用いて負極性に帯電したトナーを回収した後に、負極性の電圧を印加されたファーブラシ92Bを用いて正極性に帯電したトナーを回収する。
【0042】
ファーブラシ91B、92B、金属ローラ91C、92Cは、歯車機構により連結され、駆動モータM90に駆動されてそれぞれ矢印方向に回転する。
【0043】
ファーブラシ91B、92Bは、二次転写ベルト12の移動方向に対してカウンタ方向に回転して二次転写ベルト12を摺擦する。ファーブラシ92Bは、金属ローラ92Cの回転方向に対してもカウンタ方向に回転して金属ローラ92Cを摺擦する。ファーブラシ91Bは、金属ローラ91Cの回転方向に対してウイズ方向に回転して金属ローラ91Cを摺擦する。
【0044】
ファーブラシ91B、92Bは、体積抵抗率10
5[Ω・cm]の導電性ナイロン繊維の毛体が植毛され、直径18mm、二次転写ベルト12への侵入量が1.5mmである。金属ローラ91C、92Cは、直径20mm、ファーブラシ91B、92Bへの侵入量が2mmである。支持ローラ91Aは、アルミニウムの円柱ローラで直径13mmである。駆動ローラ23は、ステンレスの円柱ローラの周面に厚さ0.5mm、体積抵抗率10
5[Ω・cm]のゴム材料が被覆され、直径22mmである。
【0045】
支持ローラ91Aは、接地電位に接続された金属ローラであって、二次転写ベルト12に従動して回転し、ファーブラシ91Bによって摺擦される二次転写ベルト12を支持する。電源91Eは、金属ローラ91Cに正極性の電圧を印加する。金属ローラ91Cに接触するファーブラシ91Bは正極性に帯電して、二次転写ベルト12に付着した負極性に帯電したトナーを吸着する。ファーブラシ91Bに回収されたトナーは、より正極性の電位が高い金属ローラ91Cへ移転した後に、クリーニングブレード91Dによって掻き落される。
【0046】
また、ファーブラシ91Bに付着して回転するうちに負極性から正極性に帯電極性が変化したトナーは、ファーブラシ91Bから二次転写ベルト12へ戻された後、ファーブラシ92Bを通過する過程でファーブラシ92Bに回収される。
【0047】
駆動ローラ23は、導電性のゴム
23bで被覆された金属ローラ
23aであって、二次転写ベルト12を回転駆動し、ファーブラシ92Bによって摺擦される二次転写ベルト12を支持する。電源92Eは、金属ローラ92Cに負極性の電圧を印加する。金属ローラ92Cに接触するファーブラシ92Bは負極性に帯電して、二次転写ベルト12に付着した正極性に帯電したトナーを吸着する。ファーブラシ92Bに回収されたトナーは、より負極性の電位が高い金属ローラ92Cへ移転した後に、クリーニングブレード92Dによって掻き落される。
【0048】
以上説明したように、第1クリーニング部の一例であるクリーニング部91は、第1ブラシローラの一例であるファーブラシ91Bと第1ローラの一例である支持ローラ91Aと、第1電源の一例である電源91Eと、を有する。ファーブラシ91Bは、トナー像が転写された記録材が分離された後の二次転写ベルト12の周面を摺擦する。支持ローラ91Aは、ファーブラシ91Bとの間で二次転写ベルト12を挟持する。電源91Eは、ファーブラシ91Bと支持ローラ91Aとの間に電界を発生させる。
【0049】
第2クリーニング部の一例であるクリーニング部92は、第2ブラシローラの一例であるファーブラシ92Bと第2ローラの一例である駆動ローラ23と、第2電源の一例である電源92Eと、を有する。ファーブラシ92Bは、ファーブラシ91Bが摺擦した後の二次転写ベルト12の周面を摺擦する。駆動ローラ23は、ファーブラシ92Bとの間で二次転写ベルト12を挟持する。電源92Eは、ファーブラシ92Bと駆動ローラ23との間に電源91Eが発生させる電界とは逆方向の電界を発生させる。
【0050】
ところで、画像形成装置100において、パッチトナー像のトナー量が多くなると、ファーブラシ91Bに印加する電圧を高くすることで、クリーニングできるトナーも増えていく。しかし、これと並行して、上流側のファーブラシ91Bから二次転写ベルト12へ戻るトナーも増えてしまう。
【0051】
そして、ファーブラシ91Bでクリーニングできずにすり抜けるトナーは、両極性に帯電したものが混在しており、下流側のファーブラシ92Bでクリーニングしきれなくなる。そこで、ファーブラシ92Bに印加する電圧を高くすると、ファーブラシ92Bでもトナーの帯電極性が反転してすり抜けが発生する。
【0052】
そこで、駆動ローラ23と支持ローラ91Aの直径を複数段階に変更してベルトクリーニング装置90のクリーニング性能を改善する余地があるのか否かを確認した。静電ファーブラシクリーニング構成において、濃度調整用のパッチトナー像など、クリーニングすべきトナー量が増えた場合においてもクリーニング不良を防止できる、十分なクリーニングラティチュードを確保できるか否かを確認した。
【0053】
(比較実験)
図3は支持ローラ及び駆動ローラの直径を変更する実験の説明図である。
図1に示すように、二次転写ベルトユニット56は小型化されているため、ベルトクリーニング装置90も小型化される必要がある。また、画像形成装置100のプロセススピードは250〜300[mm/sec]であるため、ベルトクリーニング装置90は、この周速度で回転する二次転写ベルト12に対して十分なトナーのクリーニング性能を発揮する必要がある。
【0054】
そこで、
図3に示すように、駆動ローラ23と支持ローラ91Aの直径をそれぞれ13mm、16mm、22mmの3種類(23L、23M、23S、91AL、91AM、91AS、)に変更して9通りに組み合わせた。それぞれの組み合わせについて、同じ周速度300[mm/sec]で二次転写ベルト12を回転させて、ベルトクリーニング装置90のクリーニング性能を評価して比較した。
【0056】
表1に示すように、支持ローラ91Aの直径を13mm(91AS)に選択し、駆動ローラ23の直径を22mm(23L)に選択したときに、ベルトクリーニング装置90でトナーのクリーニング性能が高められた。支持ローラ91Aの直径を22mm(91AL)に選択し、駆動ローラ23の直径を13mm(23S)に選択したときに、ベルトクリーニング装置90でトナーのクリーニング性能が低下した。
【0057】
次に、表1の条件で、コンピュータシミュレーションを行って、支持ローラ91Aの二次転写ベルト12当接長さLR1、ファーブラシ91Bの二次転写ベルト12当接長さLB1を求めた。また、支持ローラ91Aとファーブラシ91Bによる二次転写ベルト12ニップ長さLN1、駆動ローラ23とファーブラシ92Bによる二次転写ベルト12ニップ長さLN2を同様に求めた。
【0059】
表2に示すように、ファーブラシ91Bが支持ローラ91Aよりも二次転写ベルト12に対する接触長さが長く、ファーブラシ92Bがファーブラシ91Bよりも二次転写ベルト12ニップ長さが長い場合にクリーニング性能が大きく高められた。
【0060】
(実験結果の考察)
図4はファーブラシと支持ローラの接触長さの説明図である。
図2に示すように、二次転写ベルト12上の負極性に帯電したトナーは、金属ローラ91Cを通じて正極性の電位を付与されたファーブラシ91Bに静電気的に移転する。そして、負極性に帯電したトナーは、ファーブラシ91Bから金属ローラ91Cへ移転した後、クリーニングブレード91Dによってクリーニングされる。このとき、二次転写ベルト12上の正極性に帯電したトナーは、ファーブラシ91Bをすり抜けるが、ファーブラシ91Bの下流側に配置されて負極性の電位を付与されたファーブラシ92Bによって回収される。
【0061】
また、ファーブラシ91Bに接触して負極性の電荷が失われたトナーや元々帯電していないトナーは、ファーブラシ91Bに移転しても、ファーブラシ91Bから金属ローラ91Cには移転しない。電荷が失われたトナーや元々帯電していないトナーは、金属ローラ91Cを通過して二次転写ベルト12に接触したときに、ファーブラシ91Bから二次転写ベルト12に戻ってしまう。
【0062】
ファーブラシ91Bに付着したまま金属ローラ91Cを通過して、二次転写ベルト12に接触したときに二次転写ベルト12に戻ってしまったトナーは、ファーブラシ91Bの周辺での放電によって、トナー帯電量が変化していることが多い。帯電極性が反転している場合もある。
【0063】
そこで、金属ローラ91Cに印加する正極性の電圧を高くして、電荷が失われたトナーや、元々帯電していないトナーを金属ローラ91Cへ漏れなく回収することが試みられた。しかし、金属ローラ91Cに印加する正極性の電圧を高くすると、放電によって二次転写ベルト12上に強い正極性に帯電したトナー粒子が生成されるようになってしまい、負極性の電圧を印加されたファーブラシ91Bではトナーを十分に回収できなくなった。
【0064】
また、画像形成装置100の生産性を高めるために、いわゆるプロセススピードを高めて、二次転写ベルト12の回転速度を上昇させることが求められている。二次転写ベルト12の回転速度を上昇させた場合、ベルトクリーニング装置90において、ファーブラシ91Aが二次転写ベルト12を摺擦する時間が短くなるため、ファーブラシ91Aの回転速度を高めて印加電圧も高くする必要がある。しかし、ファーブラシ91Aの回転速度を高めることも、印加電圧も高くすることも、ファーブラシ91Aにおいて放電を起こり易くして、二次転写ベルト12上に帯電量の大きなトナー粒子が増えてしまう。
【0065】
また、正極性に帯電したトナーと負極性に帯電したトナーとが一緒に下流側のファーブラシ92Bへ来ると、負極性の電圧を印加したファーブラシ92Bでは、負極性に帯電したトナーを取りきれない。しかし、上流側のファーブラシ91Bに正極性の高い電圧をかけて負極性に帯電したトナーを取り切るようにすると、ファーブラシ91Bから電荷注入されて二次転写ベルト12に戻るトナーが正極性に強く帯電する。このため、ファーブラシ92Bでは二次転写ベルト12上のトナーを取り切れなくなる。二次転写ベルト12の回転に伴って二次転写ベルト12がファーブラシ91Bから抜ける領域では、ファーブラシ91Bと二次転写ベルト12上のトナー粒子との間で放電が発生して、二次転写ベルト12上のトナー粒子を正極性に帯電させている。そして、放電によって二次転写ベルト12上に生成された強く正極性に帯電したトナー粒子は、負極性の電位を付与された下流側のファーブラシ92Bをすり抜けてしまう。
【0066】
しかし、
図4に示すように、支持ローラ91Aの直径を13mmにしたところ、金属ローラ91Cに印加する正極性の電圧を高くしても、二次転写ベルト12上に
正極性に帯電したトナー粒子があまり生成されなくなった。これは、支持ローラ91Aの直径を小さくすると、相対的に直径が大きなファーブラシ91Bが、支持ローラ91Aから遠く離れた電界の小さな領域で二次転写ベルト12から離間するので、放電が発生しにくいためと考えられる。ファーブラシ91Bでは、電界の弱い位置でファーブラシ91Bを離間させるので電荷注入が発生しにくく、二次転写ベルト12に戻るトナーが正極性に強く帯電しないと考えられる。
【0067】
一方、下流側のファーブラシ
92Bにおいては、二次転写ベルト12の回転に伴って二次転写ベルト12がファーブラシ9
2Bから離間する領域では、二次転写ベルト12上にほとんどトナーが残っていない。このため、ファーブラシ92Bと二次転写ベルト12との間で放電が発生しても差支えない。それよりも、駆動ローラ23に内側面を支持されて高い電界が形成される二次転写ベルト12の領域にできるだけ長くファーブラシ92Bを接触させて、二次転写ベルト12からトナーを回収することが効率的である。
【0068】
このため、上述したように、駆動ローラ23の直径を22mmにしたとき、直径が13mm、16mmのときよりもベルトクリーニング装置90のトナーのクリーニング性能が高まったと考えられる。下流側のファーブラシ92Bでは、駆動ローラ23上でできるだけ長い時間ファーブラシ92Bを二次転写ベルト12に摺擦させることで、正極性に強く帯電したトナーでもある程度は回収できるようになると考えられる。
【0069】
(放電に関する考察)
図5は二次転写ベルトの駆動ローラ巻き付き面の説明図である。
図4に示すように、第1ブラシローラの一例であるファーブラシ91Bと無端ベルトの一例である二次転写ベルト12とが当接する第1当接領域の長さをLB1とする。第1ローラの一例である支持ローラ91
Aと二次転写ベルト12とが当接する第2当接領域の長さをLR1とする。第2ブラシローラの一例であるファーブラシ92Bと二次転写ベルト12とが当接する第3当接領域の長さをLB2とする。第2ローラの一例である駆動ローラ23と二次転写ベルト12とが当接する第4当接領域の長さをLR2とする。第1当接領域と第2当接領域とが二次転写ベルト12の移動方向において重複する領域の長さをLN1とし、第3当接領域と第4当接領域とが二次転写ベルト12の移動方向において重複する領域の長さをLN2とする。
【0070】
図4に示すように、二次転写ベルト12の移動に伴って二次転写ベルト12がファーブラシ91Bから抜け出す空隙Rにおいて放電が発生する可能性がある。支持ローラ91Aとファーブラシ91Bとの間に電圧を印加した場合、電界は、支持ローラ91Aの中心とファーブラシ91Bの中心を結んだ線Lの上が一番強く、線Lから上流、下流に離れるにつれて弱くなる。このため、空隙Rで起きる放電は、線Lから近いほど強く、離れるにつれて、弱くなる
。
【0071】
また、放電を引き起こす電界は、空隙Rと支持ローラ91Aの距離が近いほど強くなる。このため、空隙Rで起きる放電は、空隙Rと支持ローラ91Aの距離が近いほど強くなる。このような放電がトナーの周辺で起こると、トナーに放電電荷が飛びこむことで、トナーの帯電極性及び帯電量が変化する。すなわち、LB1>LR1 であれば、空隙Rで起きる放電が大幅に抑制されて、ファーブラシ91Bから二次転写ベルト12に戻ってしまうトナー量が少なくなる。
【0072】
一方、下流側のファーブラシ92Bでは、トナーがすり抜けてしまうと紙の裏汚れになるため、すり抜けがあってはならない。ファーブラシ92Bに来るトナーには、逆極性(プラス)に帯電したトナーだけでなく、上流側のファーブラシ91Bでは回収できないゼロ近傍の帯電量の未帯電トナーが含まれる。未帯電トナーは、静電的な付着力ではなく物理的な付着力によって二次転写ベルト12に付着している。未帯電トナーを回収するためには、駆動ローラ23を小さくして、トナー周辺の放電を減らすよりも、駆動ローラ23を大きくして、駆動ローラ23に支持された二次転写ベルト12とファーブラシ92Bの当接領域を長くすることが有効である。すなわち、LN1<LN2であれば、下流側のファーブラシ92Bにおいて二次転写ベルト12からより多くのトナーを回収できる。
【0073】
また、LN1/LB1、LN2/LB2は、ファーブラシの接触長さに占める有効クリーニング領域(クリーニング電界が強い範囲)の割合である。この数値が高いほど、ファーブラシは、二次転写ベルト12との接触過程で長時間にわたってトナーを吸着できる。このため、LN1/LB1<LN2/LB2、かつLN1<LN2であれば、下流側のファーブラシ92Bでトナーの回収性能を高めつつ、上流側のファーブラシ91Bでは放電を抑制するという役割分担がより明らかになる。
【0074】
図5に示すように、実施の形態1では、二次転写ベルト12が駆動ローラ23に巻き付いた湾曲面にファーブラシ92Bを当接させて、クリーニング電界が強い範囲の長さLN2を確保している。これに対して、二次転写ベルト12’が駆動ローラ23に単に支持された平面にファーブラシ92Bを当接させていた場合、クリーニング電界が強い範囲の長さはLN2よりも短いLN2’となる。したがって、駆動ローラ23に巻き付いた二次転写ベルト12の湾曲面にファーブラシ92Bを当接させることで、ベルトクリーニング装置90のクリーニング性能を高めることができる。
【0075】
図5に示すように、二次転写ベルト12の移動に伴って、二次転写ベルト12がファーブラシ9
2Bに突入する部分でも放電が発生する。しかし、ファーブラシ9
2Bから二次転写ベルト12へトナーが戻る現象は、二次転写ベルト12がファーブラシ9
2Bに突入する部分よりも、二次転写ベルト12がファーブラシ9
2Bから抜け出す部分のほうが
生じ易く、クリーニング性能に与える影響が大きい。
【0076】
以上説明したように、ファーブラシ91Bと二次転写ベルト12とが当接する第1当接領域の長さをLB1とする。支持ローラ92Aと二次転写ベルト12とが当接する第2当接領域の長さをLR1とする。LB1とLR1とが移動方向において重複する領域の長さをLN1とする。
【0077】
また、ファーブラシ92Bと二次転写ベルト12とが当接する第3当接領域の長さをLB2とする。駆動ローラ23と二次転写ベルト12とが当接する第4当接領域の長さをLR2とする。LB2とLR2とが移動方向において重複する領域の長さをLN2とする。
【0078】
実施の形態1では、このとき、LB1>LR1かつLN1<LN2の関係が成立している。同時に、LN1/LB1<LN2/LB2かつLN1<LN2の
関係が成立している。
【0079】
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、上述した各式の関係を満たすので、ファーブラシ91Bをすり抜けたトナーや二次転写ベルト12へ戻されたトナーの帯電状態がファーブラシ92Bによって回収し易い状態に揃えられて、クリーニング不良が発生し難くなる。
【0080】
実施の形態1では、支持ローラ91Aの直径をDR1とし、駆動ローラ23の直径をDR2とするとき、DR1<DR2の関係が成立している。このため、LB1>LR1かつLN1<LN2の関係、もしくはLN1/LB1<LN2/LB2かつLN1<LN2の関係、及びLB1>LR1かつLN1<LN2の関係を、容易に満たすことができる。ファーブラシ91B、92Bの直径と侵入量とを揃えてベルトクリーニング装置90を設計することが容易である。
【0081】
実施の形態1では、駆動ローラ23は、記録材が分離された後の二次転写ベルト12を巻き付けて張架するローラである。このため、専用の支持ローラを設ける必要が無く、小型の二次転写ベルトユニット56を構成できる。
【0082】
実施の形態1では、駆動ローラ23は、金属ローラ
23aの周面を導電性のゴム
23bで被覆して構成される。このため
、金属ローラ
23aが二次転写ベルト12へ直接に接触している場合に比較
して金属ローラ
23aとファーブラシ92Bとの間の抵抗が高くなって、二次転写ベルト
12とファーブラシ92Bの間の放電が発生しにくくなる。
【0083】
実施の形態1では、ファーブラシ91Bにはトナーの帯電極性と逆極性の電圧V1の電圧が印加され、ファーブラシ92Bにはトナーの帯電極性と同極性の電圧V2の電圧が印加される。このとき、|V1|>|V2|の関係が成立している。このため、LN1<LN2の関係、もしくは、LN1/LB1<LN2/LB2かつLN1<LN2の関係、及びLB1>LR1かつLN1<LN2の関係を満たしつつ、上流側のファーブラシ91Bで転写残トナーを効率的かつ大量に回収できる。
【0084】
また、画像形成装置の生産性を高めるために、いわゆるプロセススピードを高めて、転写ベルトの回転速度を上昇させることが求められている。転写ベルトの回転速度を上昇させた場合、ベルトクリーニング装置90において、ファーブラシ91Bがベルトを摺擦する時間が短くなるため、ファーブラシ91Bの回転速度を高めて印加電圧も高くする必要がある。
【0085】
実施の形態1では、ファーブラシ91Bの回転速度を高めた場合にも、印加電圧を高くした場合にも、ファーブラシ91Bにおいて放電を起こり難くして、トナーのクリーニング性能を確保できる。このため、プロセスの高速化対応が容易である。
【0086】
<実施の形態2>
図6は実施の形態2のベルトクリーニング装置の構成の説明図である。
図1に示すように、実施の形態1では、二次転写ベルト12のベルトクリーニング装置90について説明した。これに対して、実施の形態2では、中間転写ベルト40のベルトクリーニング装置45について説明する。
【0087】
(ベルトクリーニング装置)
図1に示すように、トナー像形成部の一例である露光装置4Y及び現像装置5Yは、トナー像を形成して像担持体の一例である感光ドラム1Yに担持させる。第1の転写手段の一例である一次転写ローラ6Yは、感光ドラム1Yに担持されたトナー像を、移動する無端ベルトの一例である中間転写ベルト40へ転写する。第2の転写手段の一例である二次転写内ローラ42及び二次転写外ローラ10は、中間転写ベルト40に担持されたトナー像を記録材へ転写する。
【0088】
図6に示すように、ベルトクリーニング装置45は、負極性の電圧を印加されたファーブラシ191Bを用いて正極性に帯電したトナーを回収した後に、正極性の電圧を印加されたファーブラシ192Bを用いて負極性に帯電したトナーを回収する。
【0089】
ファーブラシ191B、192B、金属ローラ191C、192Cは、歯車機構により連結され、駆動モータM190に駆動されてそれぞれ矢印方向に回転する。ファーブラシ191B、192Bは、中間転写ベルト40の回転方向に対してカウンタ方向に回転して中間転写ベルト40を摺擦する。ファーブラシ191B、192Bは、金属ローラ191C、192Cの回転方向に対してウイズ方向に回転して金属ローラ191C、192Cを摺擦する。
【0090】
ファーブラシ191B、192Bは、体積抵抗率10
5[Ω・cm]の導電性ナイロン繊維の毛体が植毛され、直径18mm、中間転写ベルト40への侵入量が1.5mmである。金属ローラ191C、192Cは、直径20mm、ファーブラシ191B、192Bへの侵入量が2mmである。支持ローラ191Aは、アルミニウムの円柱ローラで直径13mmである。駆動ローラ43は、ステンレスの円柱ローラの周面に厚さ0.5mm、体積抵抗率10
5[Ω・cm]のゴム材料が被覆され、直径24mmである。
【0091】
支持ローラ191Aは、接地電位に接続され、中間転写ベルト40に従動して回転し、ファーブラシ191Bによって摺擦される中間転写ベルト40を支持する。電源191Eは、金属ローラ191Cに負極性の電圧を印加する。金属ローラ191Cに接触するファーブラシ191Bは負極性に帯電して、中間転写ベルト40に付着した正極性に帯電したトナーを吸着する。ファーブラシ191Bに回収されたトナーは、より正極性の電位が高い金属ローラ191Cへ移転した後に、クリーニングブレード191Dによって掻き落される。
【0092】
また、ファーブラシ191Bに付着して回転するうちに負極性から正極性に帯電極性が変化したトナーは、ファーブラシ191Bから中間転写ベルト40へ戻された後、ファーブラシ192Bを通過する過程でファーブラシ192Bに回収される。
【0093】
駆動ローラ
43は、導電性のゴム
43bで被覆された金属ローラ
43aであって、中間転写ベルト40を回転駆動し、ファーブラシ192Bによって摺擦される中間転写ベルト40を支持する。電源192Eは、金属ローラ192Cに正極性の電圧を印加する。金属ローラ192Cに接触するファーブラシ192Bは正極性に帯電して、中間転写ベルト40に付着した負極性に帯電したトナーを吸着する。ファーブラシ192Bに回収されたトナーは、より負極性の電位が高い金属ローラ192Cへ移転した後に、クリーニングブレード192Dによって掻き落される。
【0094】
以上説明したように、第1クリーニング部の一例であるクリーニング部191は、第1ブラシローラの一例であるファーブラシ191Bと第1ローラの一例である支持ローラ191Aと、第1電源の一例である電源191Eと、を有する。ファーブラシ191Bは、記録材へトナー像を転写した後の中間転写ベルト40の周面を摺擦する。支持ローラ191Aは、ファーブラシ191Bとの間で中間転写ベルト40を挟持する。電源191Eは、ファーブラシ191Bと支持ローラ191Aとの間に電界を発生させる。
【0095】
第2クリーニング部の一例であるクリーニング部192は、第2ブラシローラの一例であるファーブラシ192Bと第2ローラの一例である駆動ローラ43と、第2電源の一例である電源192Eと、を有する。ファーブラシ192Bは、ファーブラシ191Bが摺擦した後の中間転写ベルト40の周面を摺擦する。駆動ローラ43は、ファーブラシ192Bとの間で中間転写ベルト40を挟持する。電源192Eは、ファーブラシ192Bと駆動ローラ43との間に電源191Eが発生させる電界とは逆方向の電界を発生させる。
【0096】
(放電に関する考察)
図4に示すように、ファーブラシ191Bと中間転写ベルト40とが当接する第1当接領域の長さをLB1とする。支持ローラ19
1Aと中間転写ベルト40とが当接する第2当接領域の長さをLR1とする。LB1とLR1とが移動方向において重複する領域の長さをLN1とする。
【0097】
ファーブラシ192Bと中間転写ベルト40とが当接する第3当接領域の長さをLB2とする。駆動ローラ43と中間転写ベルト40とが当接する第4当接領域の長さをLR2とする。LB2とLR2とが移動方向において重複する領域の長さをLN2とする。
【0098】
このとき、実施の形態2でも、実施の形態1と同様にLB1>LR1かつLN1<LN2の関係が成立している。同時に、LN1/LB1<LN2/LB2かつLN1<LN2の
関係が成立している。
【0099】
このため、実施の形態2でも、クリーニング部191では、放電が大幅に抑制されて、ファーブラシ191Bから中間転写ベルト40に戻ってしまうトナー量が少なくなる。クリーニング部192では、中間転写ベルト40からより多くのトナーを回収できる。上流側のファーブラシ191Bで放電を削減しつつ下流側のファーブラシ192Bでトナーの回収性能を高めるという役割分担がより明らかになる。
【0100】
(実施の形態2の効果)
実施の形態2では、支持ローラ191Aの直径をDR1とし、駆動ローラ43の直径をDR2とするとき、DR1<DR2の関係が成立している。このため、上述した各式の関係を成立させることが容易である。
【0101】
実施の形態2では、駆動ローラ43は、トナー像が記録材へ転写された後の中間転写ベルト40を巻き付けて張架するローラである。このため、ファーブラシ192Bに対向する専用の対向ローラを設ける必要が無い。
【0102】
実施の形態2では、駆動ローラ43は、金属ローラの周面を導電性のゴム材料で被覆して構成される。このため、ファーブラシ192Bと中間転写ベルト40の間で放電が発生し難い。
【0103】
実施の形態2では、ファーブラシ191Bにはトナーの帯電極性と同極性の電圧V1の電圧が印加され、ファーブラシ192Bにはトナーの帯電極性と逆極性の電圧V2の電圧が印加される。このとき、|V1|>|V2|の関係が成立している。このため、上流側のファーブラシ191Bにおいて、LN1<LN2の関係を満たしつつ、転写残トナーの大部分を占める正極性に帯電したトナーを効率的に回収できる。このため、中間転写ベルト40の高速化対応が容易である。
【0104】
<その他の実施の形態>
上述した実施の形態1、2は、本発明の実施の形態の一例にすぎず、本発明は、上述した実施の形態1、2の具体的な構成には限定されない。
【0105】
実施の形態1では、記録材搬送ベルトのベルトクリーニング装置における実施形態を説明したが、これに限定されることはなく、感光体ベルトのベルトクリーニング装置についても本発明を実施できる。