(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
配電システムにおいて用いられるための受電装置であり、前記システムが、前記受電装置に電力を供給するための給電装置、及び前記給電装置と前記受電装置との間でデータと共に供給電力を搬送するために前記給電装置と前記受電装置とに接続される導電体を有する受電装置であって、前記受電装置が、
電気負荷と、
前記供給電力から電気負荷電力を生成すると共に、前記電気負荷電力を前記電気負荷に供給するための電気負荷電力供給ユニットとを有し、前記電気負荷電力供給ユニットが、前記受電装置によって前記給電装置から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、前記電気負荷電力を生成するよう適応され、ネゴシエートされた電力クラスに従って前記受電装置に許容される電力より多くの電力を前記受電装置が消費することを可能にする受電装置。
前記受電装置が、前記受電装置に流れる電流を決定するための電流決定ユニットを更に有し、前記電気負荷電力供給ユニットが、決定された電流に基づいて前記電気負荷電力を生成するよう適応される請求項1に記載の受電装置。
前記受電装置が、前記受電装置に存在する電圧を決定するための電圧決定ユニットを有し、前記電気負荷電力供給ユニットが、決定された前記電圧から、過電流から保護するために前記受電装置に存在する電圧を前記受電装置が減らすことを検出するまで、徐々に増加する電力レベルで前記電気負荷電力を生成するよう適応される請求項1に記載の受電装置。
前記受電装置が、前記導電体を介して前記給電装置と通信するための通信ユニットを有し、前記通信ユニットが、前記引き込まれる入力電流についての情報を前記給電装置から要求するよう適応され、前記電気負荷電力供給ユニットが、要求された前記情報に基づいて前記電気負荷電力を生成するよう適応される請求項1に記載の受電装置。
前記電気負荷電力供給ユニットが、過電流から保護するために前記給電装置によって前記受電装置がカットオフされるまで、徐々に増加する電力レベルで前記電気負荷電力を生成すると共に、増加ごとに、各々の電力レベルに対応する電力生成設定を不揮発性メモリユニットに記録するよう適応され、前記電気負荷電力供給ユニットが、更に、前記受電装置がカットオフを受けて再起動された後に、前記カットオフをもたらした電力レベルをわずかに下回る電力レベルに対応する電力生成設定で前記電気負荷電力を生成するよう適応される請求項1に記載の受電装置。
請求項12に記載のシステム内の請求項1に記載の受電装置の電気負荷に電気負荷電力を供給するための方法であって、前記方法が、前記受電装置の電気負荷電力供給ユニットによって、前記システムの給電装置により前記受電装置に供給される電力から電気負荷電力を生成すると共に、前記電気負荷電力を前記電気負荷に供給するステップを有し、前記電気負荷電力が、前記電気負荷電力供給ユニットによって、前記受電装置によって前記給電装置から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、生成され、ネゴシエートされた電力クラスに従って前記受電装置に許容される電力より多くの電力を前記受電装置が消費することを可能にする方法。
請求項1に記載の受電装置の電気負荷に、前記受電装置が請求項12に記載のシステムにおいて用いられる場合に、電気負荷電力を供給するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが、前記コンピュータプログラムが前記受電装置を制御するコンピュータにおいて走らされる場合に、請求項14に記載の方法のステップを前記受電装置に実行させるためのプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、より大きな電力消費量を持つことができる、PoEシステムなどの配電システムにおいて用いられるための受電装置を提供することである。本発明の他の目的は、前記受電装置を有する配電システム、並びに前記受電装置の電気負荷に電気負荷電力を供給するための方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様においては、配電システムにおいて用いられるための受電装置であり、前記システムが、前記受電装置に電力を供給するための給電装置、及び前記給電装置と前記受電装置との間でデータと共に供給電力を搬送するために前記給電装置と前記受電装置とに接続される導電体を有する受電装置であって、前記受電装置が、
− 電気負荷と、
− 前記供給電力から電気負荷電力を生成すると共に、前記電気負荷電力を前記電気負荷に供給するための電気負荷電力供給ユニットとを有し、前記電気負荷電力供給ユニットが、前記受電装置によって前記給電装置から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、前記電気負荷電力を生成するよう適応され、ネゴシエートされた電力クラスに従って前記受電装置に許容される電力より多くの電力を前記受電装置が消費することを可能にする受電装置が呈示される。
【0006】
前記受電装置が、前記受電装置によって前記給電装置から引き込まれる入力電流が所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで前記電気負荷電力を生成する電気負荷電力供給ユニットを有することから、前記電気負荷電力、従って、前記受電装置の電力消費量は、前記入力電流上限しきい値に起因する限度内で最大化され得る。これは、前記受電装置の電力消費量の増大を可能にする。
【0007】
前記配電システムは、優先的には、PoEシステムであり、ここで、前記給電装置及び前記受電装置は、PoEデバイスであり、前記導電体は、CAT5(カテゴリ5)又はCAT6(カテゴリ6)のケーブルなどのイーサネット(登録商標)ケーブルである。PSEであるともみなされ得る前記給電装置は、スイッチなどのエンドスパンデバイス、又はPoEインジェクタなどのミッドスパンデバイスであり得る。
【0008】
実施例においては、前記受電装置は、前記受電装置に流れる電流を決定するための電流決定ユニットを有し、前記電気負荷電力供給ユニットは、決定された前記電流に基づいて前記電気負荷電力を生成するよう適応される。詳細には、前記電流決定ユニットは、ローサイド電流検出を用いて前記電流を決定するよう適応されてもよい。変形例として、前記電流決定ユニットは、ハイサイド電流検出を用いて前記電流を決定するよう適応されてもよい。別の変形例においては、前記電流決定ユニットは、前記受電装置に流れる電流を決定するためのホールセンサを有してもよい。
【0009】
実施例においては、前記受電装置は、前記受電装置に存在する電圧を決定するための電圧決定ユニットを有し、前記電気負荷電力供給ユニットは、決定された前記電圧から、過電流から保護するために前記受電装置に存在する電圧を前記受電装置が減らすことを検出するまで、徐々に増加する電力レベルで前記電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0010】
実施例においては、前記受電装置は、前記導電体を介して前記給電装置と通信するための通信ユニットを有し、前記通信ユニットは、前記引き込まれる入力電流についての情報を前記給電装置から要求するよう適応され、前記電気負荷電力供給ユニットは、要求された前記情報に基づいて前記電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0011】
実施例においては、前記電気負荷電力供給ユニットは、過電流から保護するために前記給電装置によって前記受電装置がカットオフされるまで、徐々に増加する電力レベルで前記電気負荷電力を生成すると共に、増加ごとに、各々の電力レベルに対応する電力生成設定を不揮発性メモリユニットに記録するよう適応され、前記電気負荷電力供給ユニットは、更に、前記受電装置がカットオフを受けて再起動された後に、前記カットオフをもたらした電力レベルをわずかに下回る電力レベルに対応する電力生成設定で前記電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0012】
実施例においては、前記電気負荷電力供給ユニットは、前記供給電力から前記電気負荷電力を生成すると共に、前記電気負荷電力を前記電気負荷に供給するための電気負荷ドライバと、前記引き込まれる入力電流が、前記所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような前記電気負荷電力の前記電力レベルを決定すると共に、決定された前記電力レベルを示す電力制御信号を前記電気負荷ドライバに送るための電気負荷電力コントローラとを有し、前記電気負荷ドライバは、前記電力制御信号に従って前記供給電力から前記電気負荷電力を生成するよう適応される。前記電気負荷ドライバは、優先的には、前記電気負荷を駆動するための対応する電気負荷駆動電流を生成することによって前記電気負荷電力を生成するよう適応される。前記電気負荷電力供給ユニットは、前記電力制御信号にローパスフィルタをかけるよう適応され得る。
【0013】
実施例においては、前記受電装置は、前記電気負荷電力供給ユニットに存在する第1電圧を決定するための第1電圧決定ユニットと、前記電気負荷に存在する第2電圧を決定するための第2電圧決定ユニットとを有し、前記電気負荷電力供給ユニットは、決定された前記第2電圧、前記決定された第2電圧と前記電気負荷電力の対応する電力レベルを関連づける所定の第1情報、前記電気負荷電力の前記電力レベルと前記電気負荷ドライバにおける対応する電力損失を関連づける所定の第2情報、及び前記決定された第2電圧に基づいて、前記電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0014】
本発明の他の態様においては、配電システムであって、前記システムが、
− 受電装置に電力を供給するための給電装置、
− 請求項1に記載の受電装置、及び
− 前記給電装置と前記受電装置との間でデータと共に供給電力を搬送するために前記給電装置と前記受電装置とに接続される導電体を有する配電システムが呈示される。
【0015】
本発明の別の態様においては、請求項12に記載のシステム内の請求項1に記載の受電装置の電気負荷に電気負荷電力を供給するための方法であって、前記方法が、前記受電装置の電気負荷電力供給ユニットによって、前記システムの給電装置により前記受電装置に供給される電力から電気負荷電力を生成すると共に、前記電気負荷電力を前記電気負荷に供給するステップを有し、前記電気負荷電力が、前記電気負荷電力供給ユニットによって、前記受電装置によって前記給電装置から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、生成され、ネゴシエートされた電力クラスに従って前記受電装置に許容される電力より多くの電力を前記受電装置が消費することを可能にする方法が呈示される。
【0016】
本発明の他の態様においては、請求項12に記載のシステム内の請求項1に記載の受電装置の電気負荷に、電気負荷電力を供給するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが、前記コンピュータプログラムが前記受電装置を制御するコンピュータにおいて走らされる場合に、請求項14に記載の方法のステップを前記受電装置に実行させるためのプログラムコード手段を有するコンピュータプログラムが呈示される。
【0017】
請求項1の受電装置、請求項12の配電システム、請求項14の方法、及び請求項15のコンピュータプログラムは、とりわけ従属請求項において規定されているような、同様の及び/又は同一の好ましい実施例を持つことは理解されるだろう。
【0018】
本発明の好ましい実施例は、従属請求項と各々の独立請求項のあらゆる組み合わせであり得ることは理解されるだろう。
【0019】
下記の実施例を参照して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、受電装置2、3及び4に電力を供給するための給電装置1を有する配電システム100の実施例を概略的且つ例示的に示している。この実施例においては、配電システム100は、PoEシステムであり、給電装置1は、スイッチである。給電装置1は、
図2において、より詳細に、概略的且つ例示的に示されている。
【0022】
給電装置1は、データと共に供給電力を搬送するよう適応されているイーサネット(登録商標)ケーブル13を介して受電装置2、3及び4が接続される幾つかのポート12を有する。給電装置1は、(
図1に示されていない)主電源コンセントに直接接続され得る電気接続部15を介して入力電力を受け取り、データは、別のイーサネット(登録商標)ケーブル14を介して、(
図1に示されていない)別の装置、例えば、別のスイッチから受信され得る。受け取った電力から、電力供給ユニット11が、電力装置マネージャ18を介して受電装置2、3及び4に供給されるべき電力を生成する。データは、電力装置マネージャ18を介して各々の受電装置2、3又は4に送られる前に、ネットワーク・データ・プロセッサ19によって処理され得る。
【0023】
ここでは、受電装置2、3及び4は、照明器具2、スイッチング素子3及び存在センサ4を含む。これらは、スイッチング素子3が人によって動かされた後に、及び/又は存在センサ4によって人の存在が検出された後に、スイッチング素子3及び/又は存在センサ4が、スイッチ1を介して照明器具2に減光コマンドを送るように適応され得る。照明器具2は、
図3において、より詳細に、概略的且つ例示的に示されている。
【0024】
照明器具2は、電気負荷26、この実施例においては、発光ダイオード(LED)を有する。照明器具2は、給電ユニット1によって供給された電力から電気負荷電力を生成し、電気負荷電力を電気負荷8に供給するための電気負荷電力供給ユニット102を有する。本発明によれば、電気負荷電力供給ユニット102は、受電装置(2)によって給電装置(1)から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0025】
これは、以下において、PoE規格IEEE 802.3atに関して、より詳細に説明されるだろう。
【0026】
PoE規格IEEE 802.3atは、多くの安全規定を備える非常に保守的な規格である。それは、CAT3(カテゴリ3)、CAT5(カテゴリ5)及びCAT6(カテゴリ6)のケーブル並びにイーサネット(登録商標)が全体的に用いられているほぼあらゆる考えられる方法で動作するよう設計されている。これは、規格に多くの歴史及び下位互換性を持ち込んでおり、非常に「難解な」使用シナリオのサポートも考慮に入れている。これらは、例えば、(実際にはもう少なくとも10年間用いられていない)CAT3ケーブルとの互換性、古いACベース切断検出方式との下位互換性、及び(実際には少なくとも5年間エンドノード接続と無関係である)クロスオーバー・ケーブルとの互換性を含む。
【0027】
本発明は、PoE規格において電力消費量が調整される方法に取り組む。要するに、受電装置は、一般に、或る特定の電力レベルを必要とする。受電装置によって給電装置から引き込まれ、イーサネット(登録商標)ケーブルを介して受電装置に搬送される入力電流は、前記ケーブルにおいて、電圧降下を引き起こし、それによって、電力損失をもたらすだろう。受電装置によって必要とされる電力、及びイーサネット(登録商標)ケーブルにおいて失われる電力の合計が、給電装置が受電装置に供給する必要がある電力である。
【0028】
イーサネット(登録商標)、従って、PoEは、例えば100mまでの、非常に長いケーブルをサポートすることから、並びこのようなケーブルの品質及び銅直径において大きな開きがあることから、PoE規格は、イーサネット(登録商標)ケーブルにおいて大量の電力が失われる状況をサポートしている。これらの損失が、受電装置が所要電力を受け取ることができないようにさせること、又は更に悪いことに、安全でない動作状態をもたらすことが決してないようにしなければならない。
【0029】
PoE規格は、或る範囲の電圧が、給電装置によってポート電圧として用いられることを考慮に入れている。これらは、下の表1において、PoE規格IEEE 802.3atによって規定されている電力レベルに関する他の重要なパラメータと共に、挙げられている。この表から、給電装置によって用いられなければならないポート電圧U
PSDは、50Vと57Vとの間であり、受電装置は、42.5Vと57Vとの間の任意の入力電圧U
PDで適切に動作することができなければならないことが、見られ得る。下限における差(U
PSD = 50V対U
PD = 42.5V)は、イーサネット(登録商標)ケーブルにおける電圧降下を考慮に入れるものである。
【表1】
表1:PoE規格IEEE 802.3at−電力レベルに関する最も重要なパラメータ
【0030】
給電装置は、イーサネット(登録商標)ケーブル損失がどのくらいの大きさになるかを知る手段を持たないことから、それは、ネゴシエートされた電力クラスに対応する最大電流をリザーブしなければならない。例えば、PoE規格IEEE 802.3atによって規定されている最も高い電力クラスである電力クラス4の場合は、これは、0.6Aである。その場合、対応する電力リザーブP
reserveは、以下の式に従って計算され得る。
【0031】
P
reserve = U
PSD・I
PSD - P
PD
ここで、I
PSDは、ネゴシエートされた電力クラスに対応する最大リザーブ電流であり、P
PD = 25.5Wは、(電力クラス4の場合に)受電装置によって要求されることをPoE規格によって許容されている最大電力レベルである。それによって、必要な電力リザーブP
reserveは、ポートごとに、(U
PSD = 50Vにおいては)4.5Wに達し、(U
PSD = 57Vにおいては)8.7Wに達する。これは、実際には、受電装置への、P
PD = 25.5Wの最大許容電力レベルの供給を保証することを可能にするためには、給電装置は、(ポート電圧U
PSDとして57Vが選択されると仮定する)P
PSE = 34.2Wのポート電力を供給することができなければならないことを意味する。
【0032】
本発明者は、イーサネット(登録商標)ケーブルにおいて生じる電力損失は、実際には、長いケーブルでも、かなり限られていることに気付いた。更に、全ての受電装置が、考えられる最悪のケーブル構成で接続される可能性は、非常に低い。また、現在、ほとんどの給電装置は、最も高いポート電圧U
PSD = 57V(又は例えばU
PSD = 56Vのわずかに低いポート電圧)を利用していることが分かった。従って、多くの状況において、実際には、受電装置は、(電力クラス4のために)PoE規格によって許容されている25.5Wよりかなり多くの電力を消費することが可能であるだろう。受電装置の電力消費量のこのような増大を可能にすることは、多くの異なるアプリケーションにおいて有利であり得る。例えば、最新のPoEをベースにした照明アプリケーションは、しきい値において、今日のLEDで十分な電力及び25.5W電力制限を持つものである。少し高い電力レベルでは、より多くの照明アプリケーションが可能にされ得る、又はLEDのコストにおけるかなりの削減が達成され得る。
【0033】
実際には、PoE規格IEEE 802.3atによって決められている幾つかの基本ルール、即ち、
1.給電装置によって用いられるポート電圧U
PSDは、50Vと57Vとの間でなければならない、
2.給電装置は、ネゴシエートされた電力クラスに対応する最大電流I
PSD(例えば、電力クラス4の場合は0.6A)をリザーブしなければならない、
3.受電装置は、例えば、(電力クラス4の場合は)P
PD = 25.5Wの最大許容電力に対応する(又は未満である)電力消費量を実現しなければならない、という基本ルールがある。
【0034】
第1のルールへの準拠は、適切な電力供給ユニットを選択すると共に、如何なる状況でも、許容されていないポート電圧が供給されることはないことを確実にするよう様々な使用シナリオにおいて給電装置をテストするだろう給電装置の設計者によって保証されるだろう。
【0035】
更に、第2のルールの遵守は、受電装置によって引き込まれる入力電流を絶え間なく測定すると共に、ポートに接続された受電装置によって引き込まれる入力電流が、ネゴシエートされた電力クラスに対応する最大電流を超える場合にはポートを切断するだろう給電装置のポートコントローラによって保証される(過電流保護)。例えば、上記のように、電力クラス4の場合は、受電装置によって要求されることをPoE規格によって許容される最大電力レベルP
PDが25.5Wである状態で、最大電流は0.6Aである。
【0036】
本発明は、給電装置は、給電装置の、第3のルールへの準拠を制御することはできず、受電装置が第3のルールに反するものである場合に、受電装置は、ネゴシエートされた電力クラスに対応する最大電流に従うという条件で、より多くの電力を消費することができるという本発明者の認識に基づいている。例えば、給電装置によってポート電圧U
PSD = 57Vが用いられ、(一般的な長さの最新ケーブルには実際に大体当てはまる)イーサネット(登録商標)ケーブルにおいて生じる電圧降下がほぼ無視できるほど小さいと仮定すると、受電装置によって消費され得る最大電力レベルは、34.2Wと同じ程度である(再度、表1参照)。
【0037】
ここで、本発明者は、更に、受電装置が単により多くの電力を消費する場合には、(給電装置によって用いられるポート電圧U
PSDに依存するだろう)受電装置によってどの給電装置がサポートされているか、及び(ケーブルにおいて生じる電圧降下に依存するだろう)どのイーサネット(登録商標)ケーブルタイプ及びどの長さが用いられ得るかを規定することが必要になるだろうことから、最新のPoE機器に関連する設置の容易さは、損なわれるだろうことに気付いた。本発明は、対照的に、受電装置が、給電装置の過電流保護機構を作動させずに消費され得る最大電力レベルを自動的に消費することができる有利であるだろうというアイデアに基づいている。これは、優先的に、自動的に動作し、PoE規格IEEE 802.3atに従う別の装置が動作するだろう場合に受電装置を動作させないことは決してないだろう。このようにして、受電装置は、PoE規格IEEE 802.3atに対して互換性があるようにして、その電力消費量を最適化し得る。
【0038】
ここで、
図3に戻ると、イーサネット(登録商標)ケーブル13は、照明器具2のプラグ差込み口20に接続されている。データと共に搬送された電力は、電力・データ路250を介して電力・データスプリッタ210に供給される。電力・データスプリッタ210は、イーサネット(登録商標)ケーブル13によって搬送された電力及びデータを分離する。分離データは、次いで、データ路255を介して更に搬送され、分離電力は、電力路251を介して更に搬送される。電力・データスプリッタ210は、例えば、電力及びデータ信号を分離するための磁気回路を有する。
【0039】
照明器具2は、PoEシステム内の照明器具2を識別すると共に、スイッチ1と電力クラスをネゴシエートするための受電装置コントローラ211を更に有する。電気負荷電力供給ユニット102は、給電装置1によって供給される電力であって、電気負荷ドライバ212によって受電装置コントローラ211を介して受け取られる電力から電気負荷電力を生成すると共に、電気負荷電力をLED26に供給するための電気負荷ドライバ212と、受電装置2によって給電装置1から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で、例えば、PoE規格802.3atによって電力クラス4に対して規定されている0.6A未満で、最大化されるように、電気負荷電力の電力レベルを決定すると共に、決定された電力レベルを示す電力制御信号を制御信号路254を介して電気負荷ドライバ212に送るための電気負荷電力コントローラ213とを有する。電気負荷ドライバ212は、電気負荷電力コントローラ213から受信される電力制御信号に従って、供給電力から電気負荷電力を生成するよう適応される。電気負荷電力は、電気負荷ドライバ212から電気負荷電力路253を介してLED26に供給される。電気負荷ドライバ212は、LED26を駆動するための対応する電気負荷駆動電流を生成することによって電気負荷電力を生成するよう適応される。電気負荷電力供給ユニット102、詳細には、電気負荷電力コントローラ213又は電気負荷ドライバ212は、制御信号にローパスフィルタをかけるよう適応され得る。
【0040】
この実施例においては、照明器具2は、照明器具2に流れる電流を決定するための(
図3には示されていない)電流決定ユニット101を有し、電気負荷電力供給ユニット102は、決定された電流に基づいて電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0041】
電流決定ユニット101を有する照明器具2の実施例は、
図4に概略的且つ例示的に示されている。この図によれば、電流決定ユニット101は、電気負荷ドライバ212からのリターン電流を測定するローサイド電流検出を用いて電流を決定するよう適応される。電気負荷電力コントローラ213それ自体の電力消費量は一般に既知であるので、受電装置2によって給電装置1から引き込まれる入力電流の総量は、計算されることができ、従って、電気負荷電力供給ユニット102は、引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で、例えば、0.6A未満で、最大化されるような電力レベルで、電気負荷電力を生成することができる。
【0042】
この例においては、電流決定ユニット101は、電気負荷ドライバ212からの帰還路に取り付けられる抵抗器215(検出抵抗器RS)、及び検出抵抗器215において生じる電圧降下を増幅するオペアンプ216を用いて、ローサイド電流検出を実現している。
図4に更に示されているように、この例においては、電気負荷電力コントローラ213に電力を供給する補助電源217によって引き込まれる電流は、ローサイド電流検出の測定値に含まれない。なぜなら、それは、計算において補償され得るほんの少量の電流であるからである。ここで、オペアンプ216は、適切な接地基準に接続され得ることから、これは、より容易な測定を可能にする。
【0043】
電流決定ユニット101は、上記のローサイド電流検出に代わるものとして、電気負荷ドライバ212への経路中の電流を測定するハイサイド電流検出を用いて電流を決定するよう適応されてもよい。別の変形例においては、電流決定ユニット101は、照明器具2に流れる電流を決定するための(図には示されていない)ホールセンサを含んでもよい。
【0044】
図5に示されている別の実施例においては、照明器具2は、照明器具2に存在する電圧を決定するための(
図3には示されていない)電圧決定ユニット103を有してもよく、電気負荷電力供給ユニット102は、過電流から保護するために、受電装置2が照明器具2に存在する電圧を減らすことを、決定された電圧から検出するまで、徐々に増加する電力レベルで電気負荷電力を生成するよう適応される。この手法は、多くの受電装置は、過電流状態に近づく場合に、受電装置に供給される電圧を段々と減らすよう適応されるという洞察に基づいており、一般に、特定の過電流しきい値、例えば、PoE規格802.3atによって電力クラス4に対して規定されている0.6Aをわずかに下回る値が、受電装置の設計者によって設定され得る。この挙動は、受電装置によって引き込まれる入力電流IPDと、受電装置に存在する電圧Vとの間の関係を概略的且つ例示的に示している
図6に図示されている。この図から見られ得るように、受電装置によって引き込まれる入力電流IPDが増加する場合には、受電装置に存在する電圧は、(ケーブル、入力ダイオードなどを含む)ソースインピーダンスRSによって決定される実質的に線形な形態で、減少する。しかしながら、入力電流IPDが過電流状態に近づく場合、受電装置は、過電流から保護するために受電装置に存在する電圧を減らす。これは、(CPDにおいて、即ち、給電装置のカットオフポイントCPSDよりわずかに下回るところで始まる)
図6の右側に示されている受電装置に存在する電圧Vの強い「ブレークイン」をもたらす。受電装置2において決定される電圧を用いてこの「ブレークイン」を監視することによって、受電装置2は、給電装置1から引き込む入力電流IPDが、所定の入力電流上限しきい値、例えば、PoE規格802.3atによって電力クラス4に対して規定されている0.6Aのところ又は真下にとどまり、従って、過電流状態を回避することを確実にすることができる。好ましくは、受電装置2は、それ自体をカットオフさせずに過電流フォールドバック状態から戻ることができるよう幾らかの余裕を供給する。あるいは、受電装置2が、実際に、素早く、それ自体をカットオフさせるよう動作する場合には、それは、増加ごとに、各々の電力レベルに対応する電力生成設定を、(
図3において、例示的に、電気負荷電力コントローラ213の素子として示されている)不揮発性メモリユニット214に優先的に記録しているだろう。その場合、電気負荷電力供給ユニット102は、更に、受電装置2のリブート後に、カットオフをもたらした電力レベルをわずかに下回る電力レベルに対応する電力生成設定で電気負荷電力を生成するよう適応されるべきである。この例においては、電圧決定ユニット103は、直列に接続される2つの抵抗器、即ち、第1抵抗器219及び第2抵抗器220を有する分圧器と、第2抵抗器220(検出抵抗器RS)において生じる電圧降下を増幅するオペアンプ217とによって、実現されている。分圧器102は、ここでは、受電装置コントローラ211の後ろに配設される。
【0045】
図3に戻ると、別の実施例においては、照明器具2は、導電体13を介して給電装置1と通信するための(
図3において、例示的に、電気負荷電力コントローラ213の素子として示されている)通信ユニット230を有し、通信ユニット230は、引き込まれる入力電流についての情報を給電装置1から要求するよう適応され、電気負荷電力供給ユニット102は、要求される情報に基づいて電気負荷電力を生成するよう適応される。この通信は、CDP(Cisco Discovery Protocol)、LLDP-MED(Logical Link Device Protocol - for Media Endpoint Devices)又はSNMP(Simple Network Management Protocol)などのプロトコルを用いて実施され得る。
【0046】
別の実施例においては、電気負荷電力供給ユニット102は、過電流から保護するために給電装置1によって受電装置2がカットオフされるまで、徐々に増加する電力レベルで電気負荷電力を生成すると共に、増加ごとに、各々の電力レベルに対応する電力生成設定を、(
図3において、例示的に、電気負荷電力コントローラ213の素子として示されている)不揮発性メモリユニット214に記録するよう適応され、ここで、電気負荷電力供給ユニット102は、更に、受電装置2がカットオフを受けて再起動された後に、カットオフをもたらした電力レベルをわずかに下回る電力レベルに対応する電力生成設定で電気負荷電力を生成するよう適応される。
【0047】
図7に示されている別の実施例においては、照明器具2は、電気負荷電力供給ユニット102に存在する第1電圧を決定するための(
図3には示されていない)第1電圧決定ユニット104と、電気負荷106、ここでは、LEDに存在する第2電圧を決定するための(
図3には示されていない)第2電圧決定ユニット105とを有し、電気負荷電力供給ユニット102は、決定された第2電圧、決定された第2電圧と電気負荷電力の対応する電力レベルを関連づける所定の第1情報、電気負荷電力の電力レベルと電気負荷ドライバ212における対応する電力損失を関連づける所定の第2情報、及び決定された第2電圧に基づいて、電気負荷電力を生成するよう適応される。この手法の背後にある広いアイデアは、LED26(各々のLEDストリング)に存在する電圧と電気負荷電力の対応する電力レベルを関連づける所定の第1情報を持つことである。この所定の第1情報は、LEDストリング電圧だけを決定したときに電気負荷電力の電力レベルが導き出され得るU/Iの図表などであり得る。次いで、所定の第2情報が、電気負荷電力の電力レベルと、電気負荷ドライバ212における対応する電力損失、即ち、電気負荷ドライバ212が決定されLED(ストリング)電圧に対応する電力レベルで電気負荷電力を生成するときに生じる電力損失を関連づける次いで、決定された電気負荷電力の電力レベル、及び決定された電気負荷ドライバ212における対応する電力損失を用いて、電気負荷ドライバ212のための入力電力が導き出されることができ、次いで、電気負荷電力供給ユニット102に存在する第1電圧を用いて、照明器具2によって引き込まれる入力電流が決定されることができる。この例においては、第1電圧決定ユニット104は、直列に接続される2つの抵抗器、即ち、第1抵抗器222及び第2抵抗器223を有する分圧器と、第2抵抗器223(検出抵抗器RS)において生じる電圧降下を増幅するオペアンプ221とによって、実現されている。分圧器104は、ここでは、受電装置コントローラ211の後ろに配設される。第2電圧決定ユニット105は、第1電圧決定ユニット104と、直列に接続される2つの抵抗器、即ち、第1抵抗器225及び第2抵抗器226を有する他の分圧器と、第2抵抗器226(検出抵抗器RS)において生じる電圧降下を増幅するオペアンプ224とによって、実現されている。他の分圧器の第1抵抗器225及び第2抵抗器226、並びにオペアンプ224によって、電気負荷ドライバ212に存在する電圧は決定され得る。次いで、第1電圧決定ユニット104によって決定されるような第1電圧から、電気負荷ドライバ212に存在する電圧を減算することによって、LED(ストリング)電圧(第2電圧)が決定され得る。LEDと直列に配設される抵抗器は、LEDに対する電流ではなく、電圧が、電気負荷ドライバ212で制御されるときにだけ必要であることに注意されたい。この抵抗器が存在する場合には、その影響は、上述のU/Iの図表に含まれなければならない。
【0048】
上で、
図5乃至7を参照して記載した実施例は、如何なる電流検出も必要としないという利点を持ち、これは、コストの理由で望ましいだろう。更に、両方の方法とも、優先的に、接地を基準とした電圧だけを測定し、これは、アナログ入力部を持つ標準的なマイクロコントローラによって容易に達成され得る。
【0049】
別の実施例においては、電気負荷26に流れる電流を直接測定することが可能であってもよく、このことは、電気負荷電力の電力レベルを計算することを可能にし、このことは、給電装置1から引き込まれる電力を推定することを可能にし、このことは、電気負荷電力供給ユニット102に存在する電圧が既知である場合に、例えば、それが上で
図5乃至7を参照して記載したように決定される場合に、給電装置1から引き込まれる入力電流を決定することを可能にする。
【0050】
以下には、配電システム100内の受電装置2の電気負荷26に電気負荷電力を供給するための方法の実施例が、
図8に示されているフローチャートを参照して、例示的に、記載されている。
【0051】
システム100の給電装置1によって受電装置2に電力を供給する間、ステップ201において、受電装置2の電気負荷電力供給ユニット102によって供給電力から電気負荷電力が生成され、ここで、電気負荷電力は、電気負荷電力供給ユニット102によって、システム100の給電装置1から受電装置2によって引き込まれる入力電流が所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、生成される。ステップ202において、電気負荷電力供給ユニット102が、生成された電気負荷電力を、電気負荷26に供給する。
【0052】
上で
図3を参照して記載した実施例においては、電気負荷電力コントローラ213が、引き込まれる入力電流が所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電気負荷電力の電力レベルを決定しているが、他の実施例においては、受電装置の他の構成要素も、この機能を供給することができる。例えば、この電力レベル制御は、既に適切なアナログ回路を含んでいるかもしれない受電装置コントローラ211において実施され得る。電力レベル設定機能を供給するため、受電装置の各々の構成要素は、マイクロコントローラ又は別の種類のコントローラを用いることができる。
【0053】
受電装置の電気負荷電力供給ユニットは、受電装置の最大電力レベルを増大させるためにPoE規格IEEE 802.3at及び/又はPoE規格IEEE 802.3afをシームレスに拡張するために用いられ得る。例えば、上記のように、給電装置によってポート電圧U
PSD = 57Vが用いられ、イーサネット(登録商標)ケーブルにおいて生じる電圧降下がほぼ無視できるほど小さいと仮定すると、PoE規格IEEE 802.3atを拡張することにより受電装置によって消費され得る最大電力レベルは、引き込まれる入力電流が、0.6Aの所定の入力電流上限しきい値未満で、即ち、電力クラス4に対応する最大電流未満で、最大化される場合に、34.2Wと同じ程度である(再度、表1参照)。しかしながら、本発明は、上記のPoE規格のうちの1つ以上に限定されるものではなく、同様の特徴を持つ他の配電システム内でも有利に用いられ得ることに注意されたい。
【0054】
上には、受電装置の或る特定の構成が記載されていているが、他の実施例においては、受電装置は、受電装置によって給電装置から引き込まれる入力電流が所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで電気負荷電力が生成されるような別の方法でも構成され得る。
【0055】
上記の実施例においては、照明器具、存在センサ、スイッチング素子などのような或る特定の受電装置が記載されているが、他の実施例においては、ファン、ディスプレイ又はスイッチパネルのようなユーザインタフェースなどのような他の電気装置も含み得る。
【0056】
上で
図3を参照して記載した実施例においては、プラグ差込み口20と電力・データスプリッタ210とが別々の構成要素であるが、別の実施例においては、電力・データスプリッタ210はプラグ差込み口20に組み込まれ得る。
【0057】
上で
図3を参照して記載した実施例においては、照明器具2に含まれる電気負荷26は発光ダイオード(LED)であるが、別の実施例においては、電気負荷26は、有機発光ダイオード(OLED)、レーザー、ハロゲンランプなどであってもよい。
【0058】
請求項に記載の発明を実施する当業者は、図面、明細及び添付の請求項の研究から、開示されている実施例に対する他の変形を、理解し、達成し得る。
【0059】
請求項において、「有する」という用語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数の存在を除外しない。
【0060】
単一のユニット又は装置が、請求項に列挙されている幾つかの要素の機能を実現してもよい。単に、特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように用いられることができないことを示すものではない。
【0061】
1つ又は幾つかのユニット又は装置によって実施される電気負荷電力の電力レベルの決定のような決定、ネゴシエーションプロシージャなどは、如何なる他の個数のユニット又は装置によっても実施され得る。配電システム内の受電装置の電気負荷に電気負荷電力を供給するための方法に従う受電装置の制御及び/又はプロシージャは、コンピュータプレグラムのプログラムコード手段として、及び/又は専用ハードウェアとして、実施され得る。
【0062】
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又はそれの一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体に記憶/分散されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線電気通信システムなどを介して、他の形態で分散されてもよい。
【0063】
請求項におけるいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されてはならない。
【0064】
本発明は、優先的にはPoEシステムであり、受電装置に電力を供給するための給電装置を有する配電システム内で用いられるための照明器具のような受電装置に関する。受電装置は、LEDのような電気負荷と、供給電力から電気負荷電力を生成すると共に、電気負荷電力を電気負荷に供給するための電気負荷電力供給ユニットとを有し、電気負荷電力供給ユニットは、受電装置によって給電装置から引き込まれる入力電流が、所定の入力電流上限しきい値未満で最大化されるような電力レベルで、電気負荷電力を生成するよう適応される。これは、PoE規格IEEE 802.3atに従う受電装置の電力消費量と比較して受電装置の電力消費量を増大させることを可能にする。