(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御基板は、交流電源が入力されて直流電源を出力する制御基板強電部と、前記制御基板強電部から前記直流電源が入力されて前記換気扇の運転を自動で制御する制御基板弱電部とに分離され、
前記制御基板強電部と前記制御基板弱電部とが前記中継線で接続され、
前記制御基板強電部が前記保護ケースに収納されていること、
を特徴とする請求項1に記載の換気扇。
前記制御基板強電部と、前記制御基板弱電部と、前記換気扇の運転の制御における判断に用いられる制御判断情報である室内の状態情報を検知するセンサとを背面側から覆う保護カバーを備えること、
を特徴とする請求項2に記載の換気扇。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態にかかる換気扇を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
実施の形態
図1は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1を送風管7に据え付けた状態を示す模式縦断面図である。
図2は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の屋外側5の斜視図である。
図3は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の屋外側5の分解斜視図であり、換気扇1から保護カバー80を外した状態を示す分解斜視図である。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために図中における方向を表す用語、例えば「上」、「下」などを適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本願発明を限定するものではない。
【0012】
図1〜
図3に示すように、本実施の形態にかかる換気扇1は、建物の壁または天井6等の取り付け場所の屋内側4に、屋内側4から挿入して設置されるものである。本実施の形態では、天井6を取り付け場所とする。この換気扇1は、室内と室外とを連通させる送風管7に挿入する円筒状の風洞11を有する樹脂製の本体フレーム10に、送風機20が取り付けられた本体2と、本体2の前面側において、爪嵌合等により取り付け固定された意匠グリル3とを備える。本実施の形態では、送風管7はパイプとする。なお、以降の説明においては、
図1の紙面左側を「前面側」、紙面右側を「背面側」として説明する。
【0013】
本体フレーム10は、合成樹脂等の樹脂で構成され、送風管7に挿入される円筒状の風洞11を有する。風洞11の前面側、すなわち室内側には、風洞11へ空気を吸込む吸込口である開口部12が開口しており、風洞11における開口部12の周縁部13はベルマウス形状に構成されている。この周縁部13には、前面構造が一体に形成されている。前面構造は、周縁部13から風洞11の半径方向外側に向かって張り出す正方形状のフランジ14と、フランジ14の半径方向外側の端縁から背面側に向かって起立した立ち上がり部15とを有する。立ち上がり部15の端面は、換気扇1が室内に取り付けられたときに、室内側の取り付け面である天井6に当接する。
【0014】
風洞11、周縁部13、フランジ14と立ち上がり部15とにより、本体フレーム10の背面が凹状に形成されており、この凹状の領域に各種部材が収納可能とされている。立ち上がり部15には、
図2および
図3に示すように長孔16を有する取り付け部17が対向位置に2つ設けられ、その各長孔16はフランジ14の前面に形成された図示しない取り付け孔に繋がっている。
【0015】
送風機20は、プロペラ式の羽根車21と、回転軸23を有し羽根車21を回転させるファンモーター22とを備える。送風機20は、本体フレーム10の風洞11の背面側に取り付けられている。
【0016】
ファンモーター取り付け部24は、風洞11の背面側に風洞11の周方向に間隔をおいて設けられ、風洞11の中心線方向に沿って背後に延出する四本の脚部25と、各脚部25の端部から風洞11の半径方向内側に向かって延びるように連接された橋絡部26と、橋絡部26により風洞11の中心に支持されたモーターカバー27とを備える。四本の脚部25は、いずれも風洞11の外周よりも径方向内側に位置している。この橋絡部26において、回転軸23がモーターカバー27の先から風洞11の中心線上に突き出すようにファンモーター22がねじ締めされている。そして、回転軸23に、羽根車21が風洞11に内包される状態で装着されている。ファンモーター22が動作して回転軸23が回転することにより、羽根車21は風洞11内で回転する。
【0017】
四本の脚部25のうちの一本に連なる橋絡部26には、風洞11の径方向外側に向かって延びる取り付けバネ28が装着されている。取り付けバネ28は、半径方向への拡開弾力により本体2を送風管7内に保持するために反りが設けられている。この取り付けバネ28は、本体2を木ねじで取り付け部に固定する前の本体2の仮止めに使用される。なお、換気扇の取り付けは、送風管に本体を差し込んで、板ばねの拡開弾力により木ねじを使わずに行うこともあるが、本体を木ねじで取り付け部に固定して行うのが一般的である。
【0018】
意匠グリル3は、本体フレーム10の前面構造であるフランジ14および立ち上がり部15を前面側から被覆する構造となっている。意匠グリル3は、換気扇1の運転時に風洞11を開放し、停止時には風洞11を閉鎖するシャッター部30と、シャッター部30を閉鎖させるためのバネ31とを有している。意匠グリル3は、本体2に対して爪嵌合等の固定方法により着脱可能に取り付けられて固定され、取り外すことで意匠グリル3を容易に清掃することができる。
【0019】
本体2の前面側には、シャッター部30を開くためのロッド33が取り付けられている。本体2の背面側には、シャッター部30を開くための電動機32が取り付けられている。そして、電動機32に取り付けられた図示しないワイヤーが、本体2に設けられた図示しない開口部から本体2の前面側に引き出されている。電動機32によってワイヤーが巻き取られる、またはワイヤーが引き出されることにより、ロッド33の動きを制御できる。電動機32に電力を印加すると、ロッド33がシャッター部30を屋外側5から屋内側4へ押し出すことで、シャッター部30が開き、風洞11を開放させる構造となっている。また、換気扇1の運転停止時は、意匠グリル3に設けられたバネ31の反力により、シャッター部30を閉鎖させる構造となっている。
【0020】
フランジ14の背面において本体2の上側における左側の角部近傍領域には、電源部34が収納されている。電源部34は、換気扇1の外部の外部電源から供給される交流電力を、図示しない中継線を介してファンモーター22と電動機32とに供給する。また、詳細な説明および図示は省略するが、電源部34に接続されて使用者により操作される操作部が意匠グリル3から露出して設けられている。
【0021】
図4は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の本体2に制御基板強電部40を収納した状態を示した斜視図である。
図5は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の制御基板強電部40に中継線60を接続して回路ボックスである保護ケース41で覆った状態を示した斜視図である。
図6は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の制御基板強電部40に中継線60を接続して保護ケース41で覆った状態を示した模式断面図である。
図7は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の制御基板弱電部50を示した斜視図である。
図8は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の制御基板弱電部50と中継線60との接続状態を示した模式断面図である。
図9は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1の制御基板弱電部50と中継線61との接続状態を示した模式断面図である。
図10は、本発明の実施の形態にかかる換気扇1のセンサ70と中継線61との接続状態を示した模式断面図である。
【0022】
換気扇1は、室内における人の有無、室内における人の動き、室内の湿度、室内の温度、室内の特定ガスの濃度等の、換気扇1の運転の制御における判断に用いられる制御判断情報である室内の状態情報を検知し、検知結果に基づいて換気扇1の運転、停止、強運転、弱運転を自動で切り換えるために、制御基板およびセンサ70を搭載している。制御基板としては、
図3〜
図8に示す制御基板強電部40と制御基板弱電部50とを有する。
【0023】
制御基板強電部40は、換気扇1の外部の図示しない外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換するインバータ回路基板である電源基板である。制御基板強電部40には、外部電源から交流電力が直接供給されてもよく、電源部34を介して外部電源から交流電力が供給されてもよい。電源部34から制御基板強電部40に交流電流が供給される場合には、図示しない中継線により電源部34と制御基板強電部40とが電気的に接続される。
【0024】
制御基板強電部40は、保護ケース41に収納され、保護ケース41に覆われた状態で使用される。保護ケース41は、鋼鈑などの金属材料から構成され、水滴および埃等から制御基板強電部40を保護し、また、制御基板強電部40にショートが生じた場合の外部への影響を防止できる。すなわち、保護ケース41は、制御基板からの延焼を防止してより安全な安全対策を講じることを目的として、金属材料により形成されている。そして、制御基板強電部40は、保護ケース41で覆われた状態で、フランジ14の背面の本体2の上側における右側の角部近傍領域に収納されている。保護ケース41には、後述するコネクタが配置される切り欠き部41aが一側面に設けられている。切り欠き部41aは、
図5に示すように制御基板強電部40がフランジ14に配置された際に保護ケース41における下側に位置する一側面に設けられている。
【0025】
制御基板強電部40は、中継線60を介して制御基板弱電部50と電気的に接続されている。制御基板強電部40は、交流電力から生成した直流電力を、中継線60を介して制御基板弱電部50に供給する。制御基板強電部40には、中継線60と接続するためのコネクタ40aが設けられている。また、制御基板弱電部50には、中継線60と接続するためのコネクタ50aが設けられている。一方、中継線60の両端には、コネクタ60aが設けられている。そして、コネクタ40aとコネクタ60aとを接続することにより制御基板強電部40と中継線60とが電気的に接続され、コネクタ50aとコネクタ60aとを接続することにより制御基板弱電部50と中継線60とが電気的に接続される。
【0026】
ここで、中継線60は、ニッケル線または銅線等の導電性の芯線の外周がゴム等の被覆材により保護された一般的に用いられるリード線が使用される。また、コネクタ40aおよびコネクタ60aの外面は、合成樹脂等の、中継線60の被覆材よりも硬度の高い材料により構成されている。
【0027】
中継線60は、保護ケース41の切り欠き部41aの端部から離間した状態に保持されて保護ケース41から外部に引き出されている。具体的には、
図5および
図6に示すように、制御基板強電部40のコネクタ40aに中継線60のコネクタ60aが接続され、制御基板強電部40を保護ケース41で覆われた際に、制御基板強電部40のコネクタ40aの一部または中継線60のコネクタ60aの一部が、保護ケース41の切り欠き部41aから、保護ケース41の外部に突出する構造とされている。
図5および
図6においては、中継線60のコネクタ60aの一部が、保護ケース41の切り欠き部41aから外部に突出した状態を示している。これにより、コネクタ60aから外部に露出している中継線60は、保護ケース41において切り欠き部41aが形成された側面よりも外部に配置され、保護ケース41の切り欠き部41aに接触することが防止される。
【0028】
このような構成とすることにより、中継線60が保護ケース41の切り欠き部41aに接触することにより傷付くことが防止される。すなわち、中継線60の外周は、ゴム等の軟らかい材料により構成されている。このため、保護ケース41の切り欠き部41aの端部にヘミング曲げ処理または保護チューブの配置等の傷発生防止のための処理が施されていない場合には、中継線60が切り欠き部41aの端部に接触した場合には、中継線60に傷が発生し、不具合の原因となる可能性がある。
【0029】
しかしながら、本実施の形態では、制御基板強電部40のコネクタ40aの一部または中継線60のコネクタ60aの一部が、保護ケース41の切り欠き部41aから保護ケース41の外部に突出するため、中継線60が切り欠き部41aの端部に接触することがなく、中継線60に傷が発生することが防止される。このため、切り欠き部41aとの接触に起因した中継線60の傷の発生を防止するために保護ケース41の切り欠き部41aに対するヘミング曲げ処理または保護チューブの配置等の傷発生防止のための処理が不要となる。したがって、切り欠き部41aとの接触に起因した中継線60の傷の発生を防止できる安全な構造を安価で実現することができる。
【0030】
また、制御基板強電部40と中継線60とがコネクタ40aおよびコネクタ60aを用いて接続されることにより、中継線60を接続した状態の制御基板強電部40を自動機等の製造装置を用いて大量に一括製造した後に切断する際に、中継線60を傷つけることなく制御基板強電部40の切断作業が可能となり、製造段階での不良数を低減することができる。
【0031】
制御基板弱電部50は、センサ70における検出データに基づいて換気扇1の運転、停止、強運転、弱運転を自動で切り換える制御を行う制御部である。制御基板弱電部50は、マイクロコンピュータを搭載した回路基板により構成されている。制御基板弱電部50は、制御基板強電部40から中継線60を介して供給される直流電力を電源とする。
【0032】
制御基板弱電部50は、
図3に示すように、制御基板強電部40からの中継線60の引き出し方向となっているフランジ14の背面の本体2の下側に収納されている。そして、制御基板強電部40の保護ケース41においては、フランジ14の背面に配置された状態で、制御基板強電部40と制御基板弱電部50とが互いに向かい合う側の面に切り欠き部41aが設けられている。すなわち、制御基板強電部40の保護ケース41において、切り欠き部41aは、フランジ14の背面に配置された状態で制御基板弱電部50に向かう方向の領域に設けられる。また、制御基板弱電部50においては、フランジ14の背面に配置された状態で制御基板強電部40に向かう方向に中継線60が引き出される。このように、制御基板弱電部50を制御基板強電部40から中継線60が引き出された方向に配置することにより、短い長さの中継線60によって制御基板強電部40と制御基板弱電部50とを接続できるため中継線60のコストを削減でき、また中継線60の配線作業を容易にすることが可能となる。そして、配線量の増加による製造コストの悪化を抑制し、且つ、フランジ14の背面の配線収納スペースを低減し、製品外形寸法の拡大を回避することができる。
【0033】
制御基板弱電部50とセンサ70とは、中継線61を介して各種情報の送受信が可能である。また、制御基板弱電部50は、制御基板強電部40から中継線60を介して供給される直流電力の一部を、中継線61を介してセンサ70に供給する。センサ70は、制御基板弱電部50から中継線61を介して供給される直流電力を電源とする。
【0034】
また、制御基板弱電部50は、センサ70での検出結果に基づいて換気扇1の運転の切り換えを自動制御する際の閾値となる、室内の湿度、室内の温度、室内の特定ガスの濃度の設定値を変更するための設定部51を備える。設定部51としては、詳細な説明は省略するが一般的なスイッチ付き可変抵抗が使用される。制御基板弱電部50は、設定部51において設定される値に基づいて、室内の湿度、室内の温度、室内の特定ガスの濃度の設定値を既定の演算処理によって演算する。そして、制御基板弱電部50は、この演算結果を閾値として使用し、換気扇1の運転、停止、強運転、弱運転を自動で切り換える。また、制御基板弱電部50は、運転状態を連続運転−センサ自動運転−運転停止に変更できる運転状態切り換え部52を有する。
【0035】
このように、制御基板が制御基板強電部40と制御基板弱電部50とに分離され、制御基板強電部40と制御基板弱電部50とを中継線60で接続した構成とすることにより、制御基板強電部40と制御基板弱電部50とをそれぞれの機能に特化させて各々の構成を簡略化でき、部品の標準化を図ることができる。また、保護ケース41で覆う部分を、より安全な安全対策を講じることが好ましい制御基板強電部40のみとすることにより、保護ケース41の使用による製造コストの増加を抑制することができる。
【0036】
また、換気扇1を壁に取り付ける場合には、取り付け部に取り付けられた際に上側となるフランジ14の背面に制御基板強電部40を配置し、取り付け部に取り付けられた際に下側となるフランジ14の背面に制御基板弱電部50を配置することが好ましい。これにより、設定部51および運転状態切り換え部52等の操作部を製品の下側に配置できるため、設定値または運転状態を変更する際に、設定内容または運転状態が視認し易く、且つ、操作しやすい構造とすることができる。
【0037】
センサ70には、中継線61と接続するためのコネクタ70aが設けられている。また、制御基板弱電部50には、中継線61と接続するためのコネクタ50bが設けられている。一方、中継線61の両端には、コネクタ61aが設けられている。そして、コネクタ70aとコネクタ61aとを接続することによりセンサ70と中継線61とが電気的に接続され、コネクタ50bとコネクタ61aとを接続することにより制御基板弱電部50と中継線61とが電気的に接続される。これにより、中継線61を介して制御基板弱電部50とセンサ70とが電気的に接続される。
【0038】
人の動き、室内の湿度、室内の温度、室内の特定ガスの濃度を検知するセンサ70は、フランジ14の背面において、制御基板弱電部50の収納部に隣接する領域に設けられた収納部に収納されている。そして、制御基板弱電部50においてコネクタ50bをセンサ70の配置領域側に設けることにより、短い長さの中継線61によって制御基板弱電部50とセンサ70とを接続できるため中継線61のコストを削減でき、また中継線61の配線作業を容易にすることが可能となる。
【0039】
また、制御基板強電部40、制御基板弱電部50、センサ70は、これらを背面側から覆う保護カバー80によりフランジ14の背面に固定され、外部から絶縁されている。また、中継線60および中継線61も保護カバー80により覆われて外部から絶縁されている。また、制御基板強電部40に電源部34を介して外部電源から交流電力が供給される場合に制御基板強電部40と電源部34とを接続する中継線も保護カバー80により覆われて外部から絶縁される。すなわち、保護カバー80は、フランジ14の背面に配置された電子部品および電気接続部品を覆って本体フレーム10の背面側に取り付けられ、これらの部材を保護する。保護カバー80を本体2の背面側に取り付けることにより、保護カバー80で覆われる領域に配置される電子部品および電気接続部品への水滴および埃等の異物の付着量を低減することができる。また、制御基板を外部から絶縁でき、電子部品および電気接続部品への傷付きを防止できる。また、制御基板強電部40、制御基板弱電部50、センサ70、中継線60,61を1つの保護カバー80で覆うことができるため、部品標準化および使用部品点数の削減、および金型費用の節減、組立作業時間短縮の効果が得られる。
【0040】
保護カバー80は、
図2および
図3に示すように保護カバー80の外周に設けられた複数の爪部80aおよび引っ掛け部80bを、
図2および
図3に示すように本体2側に設けられて爪部80aおよび引っ掛け部80bと係合する引っ掛け部2aおよび爪部2bに引っ掛けることにより爪嵌合にて本体2に取り付けられて、フランジ14の背面に固定される。引っ掛け部2aは、本体2における立ち上がり部15に複数設けられている。また、爪部2bは、フランジ14から背面側に突出して設けられた仕切り板18に複数設けられている。本体2に取り付けられた保護カバー80は、フランジ14側の面の少なくとも一部が制御基板強電部40、制御基板弱電部50およびセンサ70に当接することにより、制御基板強電部40、制御基板弱電部50およびセンサ70を背面側からフランジ14の背面に固定できる。
【0041】
保護カバー80は、本体2に取り付けられた際に、立ち上がり部15の端面から突出しない。すなわち、保護カバー80の背面は凹凸を有しているが、フランジ14に対する垂直方向において、本体2に取り付けられた保護カバー80の背面側の位置は、立ち上がり部15の端面と同一位置または立ち上がり部15の端面よりもフランジ14側に位置する。これにより、換気扇1を天井6に取り付けた際に本体フレーム10が天井6から浮くことがない。また、フランジ14に対する垂直方向における保護カバー80の背面の位置に関して、電気接続部品である中継線60が配置された領域を覆っている部分は、電子部品である制御基板強電部40および制御基板弱電部50を覆っている部分よりもフランジ14側に位置する。
【0042】
上述したように、本実施の形態では、制御基板強電部40のコネクタ40aの一部または中継線60のコネクタ60aの一部が保護ケース41の切り欠き部41aから保護ケース41の外部に突出した構造としたため、中継線60が切り欠き部41aの端部に接触することがなく、中継線60に傷が発生することが防止される。このため、保護ケース41の切り欠き部41aに対する傷発生防止のための処理が不要となる。したがって、切り欠き部41aとの接触に起因した中継線60の傷の発生を防止できる安全な換気扇を安価で実現できる。
【0043】
なお、上記においては、制御基板強電部40と中継線60との接続を例に説明したが、制御基板弱電部50またはその他に備える制御基板に金属製の保護カバーを設ける場合についても、上記と同様の構成とすることにより、切り欠き部との接触に起因した中継線の傷の発生を防止できる安全な構造を安価で実現することができる。
【0044】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。