特許第6430005号(P6430005)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6430005
(24)【登録日】2018年11月9日
(45)【発行日】2018年11月28日
(54)【発明の名称】車両を動作させるための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/06 20060101AFI20181119BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20181119BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20181119BHJP
【FI】
   B60W30/06
   G08G1/09 F
   G08G1/14 A
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-522861(P2017-522861)
(86)(22)【出願日】2015年9月29日
(65)【公表番号】特表2017-533856(P2017-533856A)
(43)【公表日】2017年11月16日
(86)【国際出願番号】EP2015072330
(87)【国際公開番号】WO2016066353
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2017年4月27日
(31)【優先権主張番号】102014221777.6
(32)【優先日】2014年10月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ハンス−イェルク マトーニー
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー ミーレンツ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ノアトブルフ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ホフマン
(72)【発明者】
【氏名】ロルフ ニコデムス
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト イリオン
【審査官】 田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0188100(US,A1)
【文献】 特開2011−054116(JP,A)
【文献】 特開2004−352110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 − 10/30
B60W 30/00 − 50/16
G08G 1/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(301)を動作させるための方法であって、
−前記車両(301)が、駐車場のディジタルマップ及び前記駐車場における少なくとも1つの目標位置を、通信ネットワークを介して受信し(101)、
−前記車両(301)が自律的に、前記駐車場において前記ディジタルマップに基づいて前記目標位置まで移動し(103)、
−前記車両が自律的に前記目標位置において停止する(105)、
方法において、
前記車両(301)は、前記駐車場に設けられた少なくとも1つのランドマークを、移動中にセンサにより検出し、
前記車両の現在地を、前記ディジタルマップにおいて、検出された前記ランドマークに基づいて特定し、
前記移動を、前記ディジタルマップ及び特定された前記現在地に基づいて実施する、
ことを特徴とする、車両(301)を動作させるための方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの目標位置には、前記車両(301)の運転者が当該運転者の車両(301)を自律的な駐車プロセスのために停止させることができる引き渡し位置、及び/又は、前記車両(301)が自律的に駐車すべき駐車位置が含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記駐車場内に位置する前記目標位置までのルートを、前記ディジタルマップに基づいて特定し、
移動には、前記ルートを走行することが含まれる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ルートを車両外部で特定して前記車両(301)に前記通信ネットワークを介して伝送する、又は、前記ルートを車両内部で特定する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記車両(301)は、検出された前記ランドマークに基づいて、前記ルートを正確性について検査する、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記車両(301)は、移動中に、当該車両(301)の周囲をセンサにより検出し、
前記移動を、前記ディジタルマップ、特定された前記現在地及び検出された前記周囲基づいて実施する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
車両(301)を動作させるための装置(201)において、
−駐車場のディジタルマップ及び前記駐車場における目標位置を、通信ネットワークを介して受信するように構成されている通信インタフェース(203)と、
−前記車両(301)を自律的に、前記駐車場において前記ディジタルマップに基づいて前記目標位置まで誘導し、前記車両を自律的に前記目標位置において停止させるように構成されている誘導装置(205)と、
前記駐車場に設けられた少なくとも1つのランドマークを検出するためのセンサと、
を含み、
前記誘導装置(205)は、
前記誘導中に前記センサによって検出された前記ランドマークに基づいて、前記車両の現在地を前記ディジタルマップにおいて特定し、
前記誘導を、前記ディジタルマップ及び特定された前記現在地に基づいて実施する
ように構成されている、
ことを特徴とする、車両(301)を動作させるための装置(201)。
【請求項8】
前記誘導装置(205)は、
前記駐車場内に位置する前記目標位置までのルートを、前記ディジタルマップに基づいて特定し、
検出された前記ランドマークに基づいて、前記ルートを正確性について検査し、
前記誘導には、前記車両(301)に前記ルートを走行させることが含まれる
ように構成されている、
請求項7に記載の装置(201)。
【請求項9】
コンピュータプログラムにおいて、
当該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるときに、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法を実施するためのプログラムコードを含むことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項に記載のコンピュータプログラムを実行するように構成されていることを特徴とする、車両(301)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を動作させるための方法及び装置に関する。更に本発明は、車両、サーバ及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術
全自動化された(自律的な)、いわゆるバレーパーキングでは、運転者が引き渡し場所において、例えばパーキングビルの前に車両を停車し、そこから車両は自ら駐車位置/駐車スペースへと走行し、またその駐車位置/駐車スペースから引き渡し場所まで走行して戻ってくる。
【0003】
公知の移動システムは、通常の場合、駐車場のディジタルマップを有していないので、駐車場内での自律的な車両移動は困難であるか又は実現不可能である。
【0004】
刊行物、特開2007−233771号公報(JP 002007233771 A)には、車両を駐車場まで誘導する誘導役としての駐車ロボットが開示されている。車両は単独で駐車ロボットを追従する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−233771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の開示
本発明が基礎とする課題は、駐車場内での車両の自律的な移動を実現する、車両を動作させるための方法を提供することにあると考えられる。
【0007】
また本発明が基礎とする課題は、車両を動作させるための、対応する装置を提供することにあると考えられる。
【0008】
更に本発明が基礎とする課題は、対応する車両を提供することにあると考えられる。
【0009】
更に本発明が基礎とする課題は、対応するサーバを提供することにあると考えられる。
【0010】
更に本発明が基礎とする課題は、対応するコンピュータプログラムを提供することにあると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの課題は、各独立請求項に記載されている対象によって解決される。本発明の有利な構成は、各従属請求項に記載されている。
【0012】
1つの態様によれば、車両を動作させるための方法が提供され、この方法においては、
−駐車場のディジタルマップ及び駐車場における少なくとも1つの目標位置が、車両によって、通信ネットワークを介して受信される、
−車両が自律的に、駐車場においてディジタルマップに基づいて目標位置まで移動し、
−車両が自律的に目標位置において停止する。
【0013】
更に1つの態様によれば、車両を動作させるための装置が提供され、この装置は、以下の特徴、即ち、
−駐車場のディジタルマップ及び駐車場における目標位置を、通信ネットワークを介して受信するように構成されている通信インタフェースと、
−車両を自律的に、駐車場においてディジタルマップに基づいて目標位置まで誘導し、車両を自律的に目標位置において停止させるように構成されている誘導装置と、
を備えている。
【0014】
1つの別の態様によれば、本発明による方法を実施するように構成されている車両が提供される。
【0015】
更に1つの態様によれば、サーバが提供され、このサーバは、以下の特徴、即ち、
−駐車場のディジタルマップが記憶されているデータベースと、
−駐車場における少なくとも1つの目標位置を特定するように構成されているプロセッサと、
−ディジタルマップ及び目標位置を、通信ネットワークを介して、車両に送信するように構成されている通信インタフェースと、
を備えている。
【0016】
更に1つの態様によれば、コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるときに、本発明による方法を実施するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムが提供される。
【0017】
即ち本発明は、特に、車両に、駐車場のディジタルマップが通信ネットワークを介して伝送されるという着想を含む。更に、車両に、駐車場における少なくとも1つの目標位置が通信ネットワークを介して伝送される。即ち、これによって有利には、車両は自律的に駐車場において目標位置まで移動できる状態に移行される。即ち、有利には、駐車場における車両の自律的な移動が実現される。
【0018】
本発明の範囲における駐車場は、モータープールと称することもでき、車両を駐車する場所として使用される。従って、駐車場は、特に(私有地の駐車場における)複数の駐車マス又は(公有地の駐車場における)複数の駐車区画を有している、1つの繋がったスペースを形成している。1つの実施の形態によれば、駐車場にパーキングビルを含ませることができる。特に、駐車場にはガレージが含まれる。
【0019】
本発明の範囲において「自律的」とは、特に、車両がスタンドアローンで、即ち、運転者が介入することなく移動することを意味している。即ち、車両はスタンドアローンで駐車場を走行し、その際に、運転者はその走行に関して車両を制御する必要はない。つまりこのことは、特に、誘導装置が移動のために車両を自律的に誘導することを意味している。誘導には特に車両の横方向及び/又は縦方向の誘導が含まれる。即ち、自律的な走行又は移動の際には、運転者自身が車内にいる必要はない。
【0020】
1つの実施の形態によれば、少なくとも1つの目標位置には、車両の運転者が自身の車両を自律的な駐車プロセスのために停止させることができる引き渡し位置、及び/又は、車両が自律的に駐車すべき駐車位置が含まれる。
【0021】
これによって、特に、駐車場において自律的な駐車プロセス(バレーパーキング)を実施できるという技術的な利点が得られる。つまりこのことは、特に、車両が有利にはスタンドアローンで、即ち自律的に、引き渡し位置から駐車位置まで走行し、またそこから再び戻ってくることを意味している。
【0022】
1つの実施の形態によれば、複数の目標位置が車両によって、通信ネットワークを介して受信される。車両は、受信したそれらの目標位置から、移動により向かう目標位置を選択する。
【0023】
1つの実施の形態によれば、車両が通信ネットワークを介して少なくとも1つの目標位置を、特に複数の目標位置を受信し、また車両は1つ又は複数の目標位置へと、その1つ又は複数の目標位置に対応付けられている各優先順位に依存して走行する。このことは、各目標位置が優先順位を有しており、特に異なる優先順位を有しており、それらの優先順位には、車両がそれに応じて目標位置へと走行すべき順序が設定されており、また特に、車両がその順序に応じて目標位置へと走行する。
【0024】
1つの別の実施の形態においては、駐車場内に位置する目標位置までのルートが、ディジタルマップに基づいて特定され、また移動にはそのルートを走行することが含まれる。
【0025】
これによって、特に、走行すべきルートが既に確定している限りにおいて、移動を非常に効率的に実施することができるという技術的な利点が得られる。即ち、車両は、目標位置に到達するために、そのルートを走行するだけでよい。これによって、有利には、駐車場における車両の移動が加速される。特に有利には、それによって、車両をより早く目標位置に到達させることができる。
【0026】
1つの別の実施の形態においては、ルートが車両外部で特定されて車両に通信ネットワークを介して伝送され、又は、ルートが車両内部で特定される。
【0027】
例えば、1つの実施の形態によれば、車両外部で特定することを、サーバを用いて、より正確にはサーバのプロセッサを用いて実施することができる。ルートを車両外部で特定することを実施するために、1つの実施の形態によれば、誘導装置が、ルートを特定するように相応に構成されているプロセッサを含む。車両外部で特定する場合、特に、車両がそのために車両自体でリソースを確保する必要がないという技術的な利点が得られる。また通常の場合、外部のシステムは、ここでは例えばサーバは、車両自体よりも、駐車場における交通に関してより良い情報を得ている。つまり、サーバは有利には、可能な限り円滑且つ効率的に、既存の交通を通って延びるルートを算出することができるので、その結果、停滞している交通又は渋滞を回避することができる。ルートを車両外部で特定することは、特に、そのためにサーバとの通信ネットワークを介するコネクションが存在している必要がないという技術的な利点を有している。つまり、サーバとの通信ネットワークを介するコネクションが存在していない場合であっても、ルートを特定することができる。即ち、車両は、ルートを特定することに関して、外部のシステムに、ここでは例えばサーバに依存していない。
【0028】
1つの実施の形態においては、目標位置までのルートが、車両外部においても車両内部においても特定される。車両外部で特定されたルートは、車両に通信ネットワークを介して伝送される。車両は、2つのルートを比較して、どちらのルートを走行するかを判断する。
【0029】
本発明の範囲におけるルートには、出発位置及び目標位置が含まれる。有利には、車両は出発位置まで移動し、またそこから目標位置までのルートを走行する。特に、出発位置は、運転者が自身の車両を停めて離れることができる引き渡し位置に対応する。車両は、運転者が離れた後に、自律的に駐車位置まで走行する。
【0030】
1つの実施の形態においては、車両が自律的に、引き渡し位置から駐車位置まで移動する。
【0031】
1つの別の実施の形態においては、車両が自律的に駐車位置に入庫する。
【0032】
1つの別の実施の形態においては、車両が自律的に駐車位置から出庫する。
【0033】
1つの実施の形態によれば、車両が自律的に、駐車位置から引き渡し位置まで移動する。
【0034】
別の実施の形態においては、車両が移動中に、駐車場に含まれる少なくとも1つのランドマークをセンサにより検出する。その際、車両の現在地がディジタルマップにおいて、検出されたランドマークに基づいて特定され、移動が、特定された現在地に付加的に基づいて実施される。
【0035】
つまりこのことは、特に、駐車場がランドマークを含んでおり、そのランドマークによって車両は移動の際に自身の位置を確認することを意味している。これによって、特に、移動を更に効率的に実施することができるという技術的な利点が得られる。特に、有利には、特定されたルートを正確性について検査することができる。有利には、複数のランドマークが設けられている。ランドマークは、例えば視覚的なランドマークであり、例えばバーコードである。ランドマークは例えばRFIDセンサである。
【0036】
1つの別の実施の形態においては、車両が移動中に、その車両の周囲をセンサにより検出し、移動が、検出された周囲に付加的に基づいて実施される。
【0037】
これによって、特に、駐車場における車両の移動を非常に効率的に実施することができるという技術的な利点が得られる。特に、車両は有利には障害物を識別することができるので、車両はその障害物を回避するように走行することができる。
【0038】
センサによる検出のために、周囲センサ系が設けられている。周囲センサ系は、例えば、1つ又は複数の周囲センサを含んでおり、周囲センサの例として、例えば超音波センサ、ライダセンサ、レーザセンサ、ビデオセンサ又はレーダセンサが挙げられる。
【0039】
その種の周囲センサ系を用いて、車両がその車両の周囲を検出し、移動が特に、検出された周囲に基づいて実施される。つまり、車両は例えば障害物を識別することができ、また、その障害物を回避することができる。つまり例えば、車両は周囲センサ系を用いて、ディジタルマップに関して車両が駐車場のどこに存在するかを識別することができる。この識別のために、有利には、検出された1つ又は複数のランドマークが使用される。
【0040】
1つの実施の形態においては、駐車場がWLANを含んでおり、このWLANに基づいて、車両は移動を実施し、特に、ディジタルマップに対して相対的に車両がどこに存在しているかについての位置特定を実施することができる。
【0041】
1つの実施の形態によれば、通信ネットワークには、移動無線網及び/又はWLANネットワークが含まれる。
【0042】
1つの別の実施の形態によれば、サーバのプロセッサが、駐車場内に位置する目標位置までのルートを、ディジタルマップに基づいて特定するように構成されており、また、通信インタフェースが、特定されたルートを、通信ネットワークを介して車両に送信するように構成されている。
【0043】
通信ネットワークを介する通信、特に車両とサーバとの間の通信ネットワークを介する通信は、有利には暗号化されている。
【0044】
以下では、複数の有利な実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】車両を動作させるための方法のフローチャートを示す。
図2】車両を動作させるための装置を示す。
図3】車両を示す。
図4】サーバを示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1には、車両を動作させるための方法のフローチャートが示されている。
【0047】
ステップ101に従い、駐車場のディジタルマップ及び駐車場における少なくとも1つの目標位置が車両によって、通信ネットワークを介して受信される。ディジタルマップ及び少なくとも1つの目標位置を、例えばサーバを用いて、通信ネットワークを介して車両に送信することができる。ステップ103においては、車両が自律的に、即ちスタンドアローンで、駐車場をディジタルマップに基づいて目標位置まで移動する。ステップ105においては、車両が自律的に目標位置において停止する。つまりこのことは、車両が目標位置に到着すると、車両は自律的に目標位置において停止することを意味している。
【0048】
目標位置には、例えば、引き渡し位置及び/又は駐車位置が含まれる。つまりこのことは、特に、車両がスタンドアローンで、引き渡し位置から目標位置まで走行し、またそこに駐車することを意味している。つまりこのことは、特に、車両がスタンドアローンで、即ち自律的に、駐車位置から引き渡し位置まで走行して戻ってくることを意味している。つまりこのことは、特に、運転者が引き渡し位置において車両を停止させることができることを意味している。続いて、車両は自律的に駐車位置まで走行し、またそこにスタンドアローンで駐車する。後の時点において、車両はスタンドアローンで、即ち自律的に、駐車位置から引き渡し位置まで走行して戻ってくるので、運転者は再び自身の車両に乗り込むことができ、またそのようにして自身の車両を引き渡し位置において引き取ることができる。
【0049】
図2には、車両を動作させるための装置201が示されている。
【0050】
装置201は、駐車場のディジタルマップ及び駐車場における目標位置を、通信ネットワークを介して受信するように構成されている通信インタフェース203を含む。装置201は、車両を自律的に、駐車場においてディジタルマップに基づいて目標位置まで誘導し、車両を自律的に目標位置において停止させるように構成されている誘導装置205を含む。
【0051】
1つの実施の形態によれば、通信ネットワークには、移動無線網及び/又はWLANネットワークが含まれる。
【0052】
1つの実施の形態によれば、誘導装置による移動を目的とした誘導には、車両の縦方向及び/又は横方向の誘導が含まれる。つまりこのことは、誘導装置が車両の縦方向及び/又は横方向の誘導を制御又は調整することを意味している。
【0053】
図3には、本発明による方法を実施するように構成されている車両301が示されている。つまりこのことは、特に、車両301が、自律的に引き渡し位置から駐車位置に向かって移動し、そこから再び戻ってくるように構成されていることを意味している。これは、ディジタルマップ及び目標位置に基づいて行われる。例えば、車両301は、図2に示した装置201を含む。車両301は、特に、車両周囲をセンサにより検出するための周囲センサ系を含む。
【0054】
図4には、サーバ401が示されている。
【0055】
サーバ401は、駐車場のディジタルマップが記憶されているデータベース403を含む。サーバ401は、更に、駐車場における少なくとも1つの目標位置を特定するように構成されているプロセッサ405を含む。サーバ401は、更に、ディジタルマップ及び目標位置を、通信ネットワークを介して、車両に送信するように構成されている通信インタフェース407を含む。
【0056】
1つの実施の形態においては、サーバ401のプロセッサ405が、駐車場内に位置する目標位置までのルートを、ディジタルマップに基づいて特定するように構成されており、また、通信インタフェース407が、特定されたルートを、通信ネットワークを介して車両に送信するように構成されている。
【0057】
即ち本発明は、特に、車両が伝送された及び/又は供給された情報(ここではディジタルマップ及び少なくとも1つの目標位置)に基づいて、また特に固有のセンサ系、例えば周囲センサ系(例えばビデオカメラ、レーザセンサ、超音波センサ、ライダセンサ又はレーダセンサ)に基づいて、目標位置へと、即ち例えば駐車位置又は駐車スペースへとスタンドアローンで、即ち自律的に走行するという着想を含む。つまりこのことは、必要な情報が駐車場のディジタルマップを、特にパーキングビルのディジタルマップを含むことを意味している。ディジタルマップは、例えば、パーキングビル/駐車場の高精度のディジタルマップである。特に、必要な情報は、1つ又は複数の目標位置を含む。即ち、これらの情報は車両に通信ネットワークを介して伝送される。
【0058】
有利には、パーキングビル又は駐車場内には、基礎としてのインフラストラクチャを補完するために、位置確認部、例えばランドマーク、例えば視覚的なランドマーク、例えばバーコード及び/又はRFIDセンサが設けられている。特に、駐車場は、特にパーキングビルは、インフラストラクチャとしてWLANを含む。つまりこのことは、特に、車両の位置確認をWLAN測定に基づいて実施できることを意味している。
【0059】
図示してない実施の形態は、以下の例示的な特徴のうちの1つ又は複数を含む。
−車両は、引き渡し場所又は引き渡し位置(降車場とも称される)に停止させられる。
−駐車場管理部は、車両に、高精度のパーキングビル/駐車場の地図(ディジタルマップ)を伝送する(例えば、事前に、即ち引き渡し場所に車両が停められる前に既に伝送することもできる)。
−駐車場管理部は、車両に、駐車のために確保された目標位置を伝送する(例えば、事前に、即ち、引き渡し場所に車両が停められる前に既に伝送することもできる)。
−車両は、目的駐車場(目標位置)までの走行経路(ルート)を算出する又は特定する、及び/又は、駐車場管理部は、目的駐車場までの走行経路を算出し又は特定し、その走行経路を車両に伝送する。
−車両は、目標位置までその経路(ルート)を辿る。
−経路上で(移動中に)、車両は、
−ディジタルマップを介して、有利には、
−例えば、固有のセンサ系(車両の周囲センサ系)によって検出及び評価されるランドマーク(上記参照)、及び/又は、
−有利にはWLAN、及び/又は、
−有利には車載センサ(ビデオ、レーダ、ライダ等)、
と関連させて、位置特定される。
−経路上で、車載センサによって、特に周囲センサ系の車載センサによって、場合によっては存在する障害物が検出され、必要に応じて、その障害物が迂回されるか、又は、その障害物の手前で停止される。
−車両は、例えば入庫アシスタンスを用いて、駐車位置に入庫する。
−駐車位置から引き渡し場所までの帰路においても、同様のことが実施される。
【0060】
1つの実施の形態においては、パーキングビル/駐車場が、全自動の又は自律的なバレーパーキングのために、専用の確保された領域を含む。これによって、混合交通乃至歩行者等に起因して起こり得る問題が回避されると考えられる。
【0061】
第1の拡張段階(即ち1つの実施の形態)においては、パーキングビル/駐車場が、全自動のバレーパーキングのために、専用の領域を確保することができる。これによって、混合交通乃至歩行者等に起因して起こり得る問題が回避されると考えられる。
【0062】
1つの別の実施の形態においては、駐車空間管理部が、車両の走行を全期間にわたり、駐車空間監視部を用いて(例えばビデオカメラを介して)監視する。1つの実施の形態によれば、問題が発生した際に、駐車空間管理部は、「停止信号」によって走行を中断させることができる。
【0063】
1つの実施の形態によれば、情報の伝送は、C2Xシステムを用いて(例えばWLANを介して)実施され、有利には暗号化される。
図1
図2
図3
図4