(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハンドルは、間隙を画定し、前記リングは、ユーザの指が前記リングを前記ハンドルに対して枢動させるための表面を提供するように、前記間隙の中に半径方向に延在する部分を有する、請求項3に記載の試料回収デバイス。
その近位端において前記アクチュエータに接続される締付具をさらに備え、前記アクチュエータは、作動されると、前記パウチ保定機構を前記内側シャフトに対して近位に移動させるように、前記締付具を第1の距離だけ牽引するように構成される、請求項1に記載の試料回収デバイス。
前記パウチは、前記パウチの口部の外周の周囲にスロットを含み、前記パウチ支持機構の対の二叉体は、前記パウチが前記内側シャフトに接続されると、前記スロット内に常駐し、前記パウチが前記内側シャフトから分断されると、前記スロットから抜去されるように構成される、請求項8に記載の試料回収デバイス。
前記少なくとも1つの部材が、前記アクチュエータの作動によって、前記内側シャフトに対して近位に移動されると、前記少なくとも1つの部材の遠位端は、前記少なくとも1つの部材が、もはや前記1つ以上の突出部に当接せず、それによって、前記1つ以上の突出部が前記パウチの開口部との係合から外れるように摺動し、前記パウチが前記パウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退される、請求項14に記載の試料回収デバイス。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示による試料回収デバイスは、選択的に、デバイスから着脱可能である、パウチを含む。
【0006】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、筐体と、筐体に接続され、そこから遠位に延在する、外側シャフトとを含む。外側シャフトは、それを通してボアを画定し、ボア内に摺動可能に配置される内側シャフトを有する。内側シャフトは、パウチを内側シャフトに接続するためのパウチ保定機構を有する。第1の停止機構は、筐体と関連付けられ、内側シャフトが、第1の縦方向位置を越えて、外側シャフトに対して遠位に摺動しないように構成される。第1の停止機構アクチュエータは、内側シャフトが、第1の縦方向位置を越えて、外側シャフトに対して遠位に摺動することを可能にし、パウチ保定機構を、筐体と関連付けられ、第1の縦方向位置を越えて、外側シャフトに対しての内側シャフトの継続遠位移動を可能にするが、第1の縦方向位置を越えてのパウチ保定機構の遠位移動を防止する、第2の停止機構に係合させるように、第1の停止機構を係脱するように作動されることができる。第1の縦方向位置を越えての内側シャフトの継続遠位摺動は、パウチ保定機構を、パウチが内側シャフトから係脱可能な位置に、内側シャフトに対して近位に移動させる。
【0007】
種々の実施形態では、パウチ保定機構は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に遠位に延在する、ピンを含んでもよい。ピンは、その近位端に、筐体の第2の停止機構に係合するように構成される、半径方向に延在する先端を含んでもよい。第1の停止機構は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に着座される、板ばねを含んでもよい。アクチュエータは、板ばねを筐体との係合から外れるように移動させるように構成される、ばね荷重式プッシュボタンであってもよい。パウチは、開口を含んでもよく、それを通して、パウチ保定機構は、延在する。内側シャフトは、その遠位端近傍に切り欠きを含んでもよく、パウチ保定機構は、内側シャフトが外側シャフトに対して第1の縦方向位置の近位にあるとき、パウチがパウチ保定機構に取り付けられたままであるように、切り欠きを横断して完全に延在する。パウチ保定機構が内側シャフトに対して近位に移動されると、パウチ保定機構の遠位端は、パウチ保定機構が、もはや切り欠きを横断して完全に延在せず、それによって、パウチ保定機構がパウチの開口との係合から外れるように摺動し、パウチがパウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退されてもよい。
【0008】
種々の実施形態では、試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよく、パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0009】
また、試料回収デバイスはさらに、同様にパウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。締付具は、その近位端において、締付具牽引機に接続されてもよく、締付具牽引機は、ユーザによって牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルであってもよい。
【0010】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、それを通してボアを画定する外側シャフトと、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。内側シャフトは、ハンドル部分をその近位端に有する。内側シャフトに選択的に接続されるパウチは、パウチの口部の外周の周囲のスロットと、パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する締付具とを含む。締付具の近位端に接続される締付具牽引機は、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される。ともに、締付具牽引機および内側シャフトのハンドル部分は、ユーザによって把持可能な完全ハンドルを形成する。
【0011】
実施形態では、締付具牽引機および内側シャフトのハンドル部分は、最初に、相互に取り付けられてもよく、選択的に、ユーザによって相互から着脱可能であってもよい。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルであってもよい。締付具は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に延在してもよい。締付具牽引機は、締付具牽引機およびハンドル部分の第1のもの上の戻り止めによって、内側シャフトのハンドル部分に取り外し可能に連結するように構成されてもよく、戻り止めは、締付具牽引機およびハンドル部分の第2のもの上の対応する凹みに係合する。また、ハンドル部分は、締付具を切断するように構成される、少なくとも1つの切断機構を含んでもよい。
【0012】
種々の実施形態では、試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0013】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、それを通してボアを画定する外側シャフトを含み、内側シャフトが、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される。パウチは、パウチ支持機構によって、内側シャフトの遠位端に支持される。内側シャフトはまた、パウチ支持機構が外側シャフト内に完全にある位置までパウチ支持機構が後退されると、それをユーザに示すように構成される、少なくとも1つの指示機構をその上に含む。
【0014】
実施形態では、少なくとも1つの指示機構が、パウチ支持機構が外側シャフト内に完全にある位置までパウチ支持機構が後退されたことを示すと、パウチの一部は、外側シャフトの外側に留まってもよい。そのような配列を用いて、ユーザは、パウチ支持機構を外側シャフトの内外に繰り返し牽引してもよい。パウチ支持機構は、パウチを組織で充填すると、外側シャフトの外側にあって、パウチ支持機構は、そのような充填ステップの合間、パウチの内容物がパウチの口部から溢流しないことを確実にする方法において、外側シャフトの内側にある。
【0015】
実施形態では、少なくとも1つの指示機構は、パウチ支持機構が外側シャフト内に完全にある位置までパウチ支持機構が後退されると、ユーザに可視となる印であってもよく、例えば、印は、内側シャフト上の少なくとも1つのマーキングであってもよい。少なくとも1つの指示機構はまた、パウチ支持機構が外側シャフト内に完全にある位置までパウチ支持機構が後退されると、ユーザに可聴音を提供する、構造であってもよい。また、少なくとも1つの指示機構は、パウチ支持機構が外側シャフト内に完全にある位置までパウチ支持機構が後退されると、ユーザに触知フィードバックを提供する、構造であってもよい。パウチは、パウチ支持機構によって、取り外し可能に支持されてもよい。
【0016】
本開示の別の側面によると、試料回収デバイスは、縦軸を画定し、かつそれを通してボアを画定する、外側シャフトを含む。内側シャフトが、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置され、パウチが、内側シャフトの遠位端に支持される。パウチは、パウチを外側シャフトの中に牽引するために、外側シャフトに対して内側シャフトにユーザによって付与されるために要求される近位力が低減されるように、外側シャフトの縦軸に対して鈍角を形成する、近位縁を有する。
【0017】
実施形態では、内側シャフトは、パウチ支持機構をその遠位端に有してもよく、パウチは、パウチ支持機構によって支持される。パウチは、パウチ支持機構によって取り外し可能に支持されてもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよい。
【0018】
また、試料回収デバイスはまた、パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。試料回収デバイスはまた、締付具の近位端に接続され、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される、締付具牽引機を含んでもよい。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。締付具は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に常駐してもよい。
【0019】
実施形態では、試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよく、対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0020】
実施形態では、近位縁は、湾曲外形を有してもよい。パウチの近位縁は、パウチの底部近傍の縦軸に対して、徐々により直交に近づいてもよい。パウチの近位縁は、パウチの口部またはその近傍に凹面曲率を画定し、パウチの底部部分またはその近傍に凸面曲率を画定してもよい。加えて、パウチの口部は、使用の間、試料が受容されるための増加面積を提供し、かつ最も試料を受容しやすい角度において、ユーザに口部を提供するような合成角を形成してもよい。
【0021】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、縦軸を画定し、かつそれを通してボアを画定する、外側シャフトを含む。内側シャフトが、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される。内側シャフトの遠位端に支持されるパウチは、使用の間、組織試料を受容するために開放する合成角を含む、口部を有する。パウチは、パウチを外側シャフトの中に牽引するために、外側シャフトに対して内側シャフトにユーザによって付与されるために要求される近位力が低減されるように、外側シャフトの縦軸に対して鈍角を形成する、近位縁を含んでもよい。内側シャフトは、その遠位端に、パウチを支持するためのパウチ支持機構を有してもよい。パウチは、パウチ支持機構によって取り外し可能に支持されてもよい。
【0022】
実施形態では、パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよい。試料回収デバイスはまた、パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。試料回収デバイスはまた、締付具の近位端に接続され、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される、締付具牽引機を含んでもよい。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。締付具は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に常駐してもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、パウチの口部の周囲のスロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。パウチの近位縁は、湾曲外形を有してもよい。
【0023】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、縦軸を画定し、かつそれを通してボアを画定する、外側シャフトと、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。内側シャフトの遠位端に支持されるパウチは、開放口部と、口部と反対の閉鎖端とを有する。パウチはさらに、口部と閉鎖端との間に位置する腰部を有する。内側シャフトは、その遠位端に、パウチを支持するためのパウチ支持機構を有してもよい。パウチは、パウチ支持機構によって取り外し可能に支持されてもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよい。
【0024】
種々の実施形態では、試料回収デバイスはまた、パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。加えて、試料回収デバイスはまた、締付具の近位端に接続され、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される、締付具牽引機を含んでもよい。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。締付具は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に常駐してもよい。
【0025】
種々の実施形態では、試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0026】
また、パウチの近位縁は、湾曲外形を有してもよい。パウチの近位縁は、パウチの底部近傍の縦軸に対して、徐々により直交に近づいてもよい。パウチの近位縁は、パウチの口部またはその近傍に凹面曲率を画定し、パウチの底部部分またはその近傍に凸面曲率を画定してもよい。
【0027】
外科手術手技の間、パウチの口部は、外科手術部位の外側に位置付けられるように構成されてもよく、パウチの腰部は、切開内に常駐するように構成されてもよく、パウチの閉鎖端は、外科手術部位の内側に位置付けられるように構成されてもよい。腰部は、パウチの口部の半径方向寸法未満の半径方向寸法を有してもよい。
【0028】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、それを通してボアを画定する外側シャフトと、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。パウチは、内側シャフト上のパウチ保定機構によって、内側シャフトに接続される。パウチ保定機構は、パウチ保定機構が外側シャフト内にある間、内側シャフトからのパウチの選択的取り外しを可能にする。
【0029】
パウチ保定機構は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に移動する、少なくとも1つの部材を含んでもよい。少なくとも1つの部材は、内側シャフトに対して摺動することによって移動してもよい。少なくとも1つの部材は、フィンガ構造を有してもよい。少なくとも1つの部材および内側シャフトはまた、少なくとも1つの部材および内側シャフトが、相互に対して偶発的に移動することを防止する、対応する特徴を含んでもよい。パウチは、1つ以上の開口部を含んでもよく、それを通して、パウチ保定機構は、延在する。
【0030】
実施形態では、内側シャフトは、1つ以上の突出部をその遠位端近傍に含んでもよい。少なくとも1つの部材は、少なくとも1つの部材が内側シャフトに対して近位位置にあるとき、パウチが1つ以上の突出部に取り付けられたままであるように、1つ以上の突出部に当接してもよい。少なくとも1つの部材が、内側シャフトに対して近位に移動されると、少なくとも1つの部材の遠位端は、少なくとも1つの部材が、もはや1つ以上の突出部に当接しないように後退される。これは、1つ以上の突出部が、開パウチの口部との係合から外れるように摺動し、パウチが、パウチ保定機構から分断されることを可能にしてもよい。
【0031】
加えて、試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよい。パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0032】
実施形態では、試料回収デバイスはまた、締付具を含んでもよい。締付具はまた、パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐してもよい。締付具は、その近位端において、アクチュエータに接続されてもよい。アクチュエータは、作動されると、少なくとも1つの部材を内側シャフトに対して近位に移動させるように、締付具を第1の距離だけ牽引するように構成されてもよい。締付具はまた、第2の距離だけ近位に牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成されてもよい。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。
【0033】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、それを通してボアを画定する外側シャフトと、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。内側シャフトは、ハンドルと、パウチを内側シャフトに接続するパウチ保定機構とを有する。ハンドルに移動可能に接続されるアクチュエータは、パウチ保定機構を作動し、ユーザが、選択的に、パウチを内側シャフトから取り外すことを可能にする。アクチュエータは、リングであってもよく、ハンドルに枢動可能に接続されてもよい。ハンドルは、間隙を画定してもよく、リングは、ユーザの指がリングをハンドルに対して枢動させるための表面を提供するように、間隙の中に半径方向に延在する部分を有する。
【0034】
実施形態では、試料回収デバイスはまた、その近位端において、アクチュエータに接続される締付具を含む。アクチュエータは、作動されると、パウチ保定機構を内側シャフトに対して近位に移動させるように、締付具を第1の距離だけ牽引するように構成されてもよい。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。
【0035】
試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよい。パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。締付具はまた、パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐してもよい。締付具はまた、第2の距離だけ近位に牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成されてもよい。
【0036】
種々の実施形態では、パウチ保定機構は、内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に移動する、少なくとも1つの部材を含んでもよい。少なくとも1つの部材は、内側シャフトに対して摺動することによって移動してもよい。パウチは、1つ以上の開口部を含んでもよく、それを通して、パウチ保定機構は、延在する。内側シャフトは、その遠位端近傍に1つ以上の突出部を含んでもよい。少なくとも1つの部材は、少なくとも1つの部材が内側シャフトに対して近位位置にあるとき、パウチが1つ以上の突出部に取り付けられたままであるように、1つ以上の突出部に当接してもよい。そのような配列では、少なくとも1つの部材が、アクチュエータの作動によって、内側シャフトに対して近位に移動されると、少なくとも1つの部材の遠位端は、少なくとも1つの部材が、もはや1つ以上の突出部に当接せず、それによって、1つ以上の突出部がパウチの開口部との係合から外れるように摺動し、パウチがパウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退されてもよい。
【0037】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、ボアを画定する外側シャフトと、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。パウチは、内側シャフトの遠位端に着脱可能に連結される。パウチ保定機構は、選択的に、パウチを内側シャフトの遠位端に保定するように構成される。パウチ保定機構の後退は、パウチが、内側シャフトから取り外されることを可能にする。
【0038】
パウチ保定機構は、パウチ保定機構と外側シャフト上に配置される少なくとも1つの停止部の係合によって後退されてもよい。パウチ保定機構は、少なくとも1つの停止部に係合するように構成される近位端を含む、保定ピンであってもよい。パウチ保定機構は、ユーザが、内側シャフトに対して保定ピンを近位方向に牽引することによって後退される、保定ピンであってもよい。保定ピンは、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されるように構成される、締付具に取り付けられてもよい。
【0039】
実施形態では、パウチは、開口を含んでもよく、それを通して、パウチ保定機構は、延在する。内側シャフトは、その遠位端近傍に切り欠きを含んでもよく、パウチ保定機構は、パウチ保定機構が内側シャフトに対して遠位位置にあるとき、切り欠きを横断して完全に延在し、それによって、パウチは、パウチ保定機構に取り付けられたままである。パウチ保定機構が内側シャフトに対して近位に移動されると、パウチ保定機構の遠位端は、パウチ保定機構が、もはや切り欠きを横断して完全に延在せず、それによって、パウチ保定機構がパウチの開口との係合から外れるように摺動し、パウチがパウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退されてもよい。
【0040】
試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよく、パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0041】
試料回収デバイスはまた、同様にパウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。締付具は、その近位端において、締付具ハンドルに接続されてもよく、締付具ハンドルは、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。
【0042】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、筐体と、筐体に接続され、そこから遠位に延在する、外側シャフトとを含む。外側シャフトは、それを通してボアを画定し、内側シャフトが、外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される。パウチが、内側シャフトに接続される。締付具ハンドルが、内側シャフト上に着脱可能に搭載される。締付具ハンドルは、内側シャフトが、第1の縦方向位置を越えて、外側シャフトに対して遠位に摺動することを防止する。締付具ハンドルが、内側シャフトから取り外されると、内側シャフトは、第1の縦方向位置を越えて、外側シャフトに対して遠位に摺動することを可能にされる。
【0043】
実施形態では、内側シャフトは、パウチ保定機構を有してもよい。パウチは、パウチ保定機構によって、内側シャフトに接続されてもよい。パウチ保定機構は、内側シャフトが、外側シャフトに対して、第1の縦方向位置に近位の位置にあるとき、パウチを内側シャフトに保定するように構成されてもよく、パウチ保定機構は、内側シャフトが、外側シャフトに対して、第1の縦方向位置の遠位の位置にあるとき、パウチが内側シャフトから取り外されることを可能にするように構成されてもよい。パウチ保定機構は、パウチ保定機構と外側シャフト上に配置される少なくとも1つの停止部の係合によって後退されてもよい。パウチ保定機構は、少なくとも1つの停止部に係合するように構成される近位端を含む、保定ピンであってもよい。パウチ保定機構は、ユーザが、保定ピンを内側シャフトに対して近位方向に牽引することによって後退される、保定ピンであってもよい。保定ピンは、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されるように構成される、締付具に取り付けられてもよい。締付具は、締付具ハンドルが、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されると、保定ピンもまた、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されるように、その近位端において、締付具ハンドルに接続されてもよい。
【0044】
パウチは、開口を含んでもよく、それを通して、パウチ保定機構は、延在する。内側シャフトは、その遠位端近傍に切り欠きを含んでもよく、パウチ保定機構は、パウチ保定機構が内側シャフトに対して遠位位置にあるとき、切り欠きを横断して完全に延在し、それによって、パウチは、開口によってパウチ保定機構に取り付けられたままである。パウチ保定機構が内側シャフトに対して近位に移動されると、パウチ保定機構の遠位端は、パウチ保定機構が、もはや切り欠きを横断して完全に延在せず、それによって、パウチ保定機構がパウチの開口との係合から外れるように摺動し、パウチがパウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退されてもよい。
【0045】
試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよく、パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0046】
実施形態では、試料回収デバイスはまた、同様にパウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。締付具は、その近位端において、締付具ハンドルに接続されてもよく、締付具ハンドルは、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。
【0047】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、筐体と、筐体に連結され、そこから遠位に延在する、外側シャフトとを含む。内側シャフトは、外側シャフト内に配置され、それに対して移動可能である。内側シャフトは、その遠位端に一対の弾性部材と、その近位端にハンドルアセンブリとを含む。パウチが、対の弾性部材に取り外し可能に連結される。保定ピンが、選択的に、パウチに係合するように構成される。締付具が、内側シャフトのハンドルに可撤性に連結される近位端と、パウチに連結され、保定ピンに取り外し可能に連結するように構成される、遠位端とを含む。筐体の近位端とハンドルアセンブリとの間の係合は、パウチを保定ピンから切り離し、内側シャフトが外側シャフトの中に近位に移動されると、パウチが対の弾性部材から切り離されることを可能にする。
【0048】
保定ピンは、近位および遠位端を含む、伸長構成を含んでもよく、少なくとも部分的に、外側シャフト内に延在する。保定ピンの近位端は、筐体の近位端に係合し、保定ピンの遠位平行移動を制限するように構成される、略弧状構成を含んでもよい。保定ピンの近位端は、外側シャフト内に配置され、保定ピンの遠位平行移動を制限する、対応する少なくとも1つの機械的インターフェースに係合するように構成される、少なくとも1つの機械的インターフェースをその上に含んでもよい。締付具の遠位端は、パウチを保定ピンに固着するために、保定ピンの遠位端に固着する、遠位ループを含んでもよく、かつパウチを締め付けるために、ユーザによって握持されるように構成される、近位ループを含んでもよい。近位ループの遠位端は、内側シャフトのハンドルアセンブリに取り外し可能に連結するように構成されてもよい。
【0049】
ハンドルアセンブリは、締付具を切断するように構成される、少なくとも1つの切断機構を含んでもよい。近位端は、外側シャフトの近位端および外側シャフト内に配置される少なくとも1つの機械的インターフェースのうちの1つに係合するように構成されてもよい。
【0050】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、筐体と、筐体に接続され、そこから遠位に延在する、外側シャフトと、外側シャフトを通して画定されるボア内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。パウチが、内側シャフトに接続される。締付具ハンドルが、内側シャフトに移動可能に連結される。内側シャフトが、外側シャフトに対して第1の縦方向位置にあるとき、締付具ハンドルは、外側シャフト内に位置付けられ、ユーザにアクセス不能であって、内側シャフトが、外側シャフトに対して第2の縦方向位置にあるとき、締付具ハンドルは、外側シャフトの外側に位置付けられ、ユーザにアクセス可能である。
【0051】
内側シャフトは、パウチ保定機構を有してもよい。パウチは、パウチ保定機構によって、内側シャフトに接続されてもよい。パウチ保定機構は、内側シャフトが外側シャフトに対して第1の縦方向位置にあるとき、パウチを内側シャフトに保定するように構成されてもよく、パウチ保定機構は、内側シャフトが外側シャフトに対して第2の縦方向位置にあるとき、パウチが内側シャフトから取り外されることを可能にするように構成されてもよい。パウチ保定機構は、パウチ保定機構と外側シャフト上に配置される少なくとも1つの停止部の係合によって、後退されてもよい。パウチ保定機構は、少なくとも1つの停止部に係合するように構成される近位端を含む、保定ピンであってもよい。パウチ保定機構は、ユーザが保定ピンを内側シャフトに対して近位方向に牽引することによって後退される、保定ピンであってもよい。
【0052】
保定ピンは、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されるように構成される、締付具に取り付けられてもよい。締付具は、締付具ハンドルが、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されると、保定ピンもまた、ユーザによって、内側シャフトに対して近位方向に後退されるように、その近位端において、締付具ハンドルに接続されてもよい。パウチは、開口を含んでもよく、それを通して、パウチ保定機構は、延在する。
【0053】
内側シャフトは、その遠位端近傍に切り欠きを含んでもよく、パウチ保定機構は、パウチ保定機構が内側シャフトに対して遠位位置にあるとき、切り欠きを横断して完全に延在し、それによって、パウチは、開口によって、パウチ保定機構に取り付けられたままである。パウチ保定機構が内側シャフトに対して近位に移動されると、パウチ保定機構の遠位端は、パウチ保定機構が、もはや切り欠きを横断して完全に延在せず、それによって、パウチ保定機構がパウチの開口との係合から外れるように摺動し、パウチがパウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退されてもよい。
【0054】
試料回収デバイスはまた、内側シャフトに接続され、パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構を含んでもよい。パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよく、パウチ支持機構の対の二叉体は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0055】
試料回収デバイスはまた、同様にパウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。締付具は、その近位端において、締付具ハンドルに接続されてもよく、締付具ハンドルは、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。
【0056】
締付具ハンドルは、個別のタブ部材を有する近位および遠位端を含む、略伸長構成を含んでもよい。内側シャフトは、締付具ハンドルを取り外し可能に受容するために、締付具ハンドルの伸長構成を補完する構成を有する、少なくとも1つのポケットを含んでもよい。少なくとも1つのポケットは、締付具ハンドル上のタブ部材に係合し、締付具ハンドルを内側シャフトに固着させるように構成される、対応する逃げ溝を含んでもよい。締付具ハンドルは、少なくとも1つの戻り止めが、内側シャフト上の少なくとも1つのポケット内に提供される、対応する凹み内に着座し、少なくとも1つの戻り止めは、少なくとも1つの凹みを中心として枢動可能であって、少なくとも1つのポケットからの締付具ハンドルの切り離しを促進するように構成されるように、その下面上に少なくとも1つの戻り止めを含んでもよい。締付具ハンドルは、その下面上に少なくとも1つの戻り止めを含んでもよく、少なくとも1つの戻り止めは、内側シャフト上の少なくとも1つのポケット内に提供される対応する凹みの中に圧嵌し、少なくとも1つの戻り止めは、少なくとも1つの凹みを中心として回転可能であって、少なくとも1つのポケットからの締付具ハンドルの切り離しを促進するように、そこから可撤性である。締付具ハンドルは、少なくとも1つの戻り止めが、内側シャフト上の少なくとも1つのポケット内に提供される対応する凹み内に着座し、側方延在部が、少なくとも1つのポケットからの締付具ハンドルの切り離しを促進するように、少なくとも1つのポケットに沿って内側シャフトに取り外し可能に連結するように構成されるように、その下面上の少なくとも1つの戻り止めと、一対の可撓性側方延在部とを含んでもよい。
【0057】
実施形態では、本開示による試料回収デバイスは、ボアを画定する外側シャフトと、パウチと、外側シャフト内に摺動可能に配置される内側シャフトとを含む。内側シャフトは、その遠位端に、パウチを支持するための一対の弾性部材を含む。弾性部材は、相互に対して圧接されると、相互に入れ子になるように構成される、個別の遠位端を含む。遠位端は、近位から見ると、対応する曲率を有してもよい。内側シャフトは、弾性部材が組織を受容するようにパウチを位置付ける、延在構成から、弾性部材が、少なくとも部分的に、外側シャフト内にある、後退構成へと外側シャフト内で移動可能であってもよい。遠位端はそれぞれ、パウチがシャフトから展開されている間、遠位端の入れ子構成の維持を促進するように構成される、弧状近位部分を含んでもよい。
【0058】
パウチは、内側シャフトの遠位端に着脱可能に連結されてもよい。試料回収デバイスはまた、パウチを内側シャフトの遠位端に着脱可能に接続するように構成される、パウチ保定機構を含んでもよい。パウチは、パウチの口部の外周の周囲にスロットを含んでもよく、対の弾性部材は、パウチが内側シャフトに接続されると、スロット内に常駐し、パウチが内側シャフトから分断されると、スロットから抜去されるように構成されてもよい。
【0059】
試料回収デバイスはまた、同様にパウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具を含んでもよい。締付具は、その近位端において、締付具ハンドルに接続されてもよく、締付具ハンドルは、牽引されると、パウチの口部を閉鎖させるように構成される。締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つであってもよい。
特定の実施形態において、例えば以下の項目が提供される:
(項目1)
試料回収デバイスであって、
それを通してボアを画定する外側シャフトと、
前記外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される、内側シャフトであって、ハンドルおよびパウチ保定機構を有する、内側シャフトと、
前記パウチ保定機構によって前記内側シャフトに接続されるパウチと、
ユーザが、選択的に、前記パウチを前記内側シャフトから取り外すことが可能であるように、前記パウチ保定機構を作動するためのアクチュエータであって、前記ハンドルに移動可能に接続される、アクチュエータと、
を備える、デバイス。
(項目2)
前記アクチュエータは、リングである、項目1に記載の試料回収デバイス。
(項目3)
前記リングは、前記ハンドルに枢動可能に接続される、項目2に記載の試料回収デバイス。
(項目4)
前記ハンドルは、間隙を画定し、前記リングは、ユーザの指が前記リングを前記ハンドルに対して枢動させるための表面を提供するように、前記間隙の中に半径方向に延在する部分を有する、項目3に記載の試料回収デバイス。
(項目5)
その近位端において前記アクチュエータに接続される締付具をさらに備え、前記アクチュエータは、作動されると、前記パウチ保定機構を前記内側シャフトに対して近位に移動させるように、前記締付具を第1の距離だけ牽引するように構成される、項目1に記載の試料回収デバイス。
(項目6)
前記締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つである、項目4に記載の試料回収デバイス。
(項目7)
前記内側シャフトに接続され、前記パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構をさらに備える、項目1に記載の試料回収デバイス。
(項目8)
前記パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含む、項目7に記載の試料回収デバイス。
(項目9)
前記パウチは、前記パウチの口部の外周の周囲にスロットを含み、前記パウチ支持機構の対の二叉体は、前記パウチが前記内側シャフトに接続されると、前記スロット内に常駐し、前記パウチが前記内側シャフトから分断されると、前記スロットから抜去されるように構成される、項目8に記載の試料回収デバイス。
(項目10)
前記締付具はまた、前記パウチの口部の外周の周囲のスロット内にも常駐する、項目11に記載の試料回収デバイス。
(項目11)
前記締付具はさらに、第2の距離だけ近位に牽引されると、前記パウチの口部を閉鎖させるように構成される、項目10に記載の試料回収デバイス。
(項目12)
前記パウチ保定機構は、前記内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に移動する、少なくとも1つの部材を含む、項目1に記載の試料回収デバイス。
(項目13)
前記少なくとも1つの部材は、前記内側シャフトに対して摺動することによって移動する、項目12に記載の試料回収デバイス。
(項目14)
前記パウチは、1つ以上の開口部を含み、それを通して、前記パウチ保定機構は、延在する、項目1に記載の試料回収デバイス。
(項目15)
前記内側シャフトは、1つ以上の突出部をその遠位端近傍に含み、前記少なくとも1つの部材は、前記少なくとも1つの部材が前記内側シャフトに対して近位位置にあるとき、前記パウチが前記1つ以上の突出部に取り付けられたままであるように、前記1つ以上の突出部に当接する、項目12に記載の試料回収デバイス。
(項目16)
前記少なくとも1つの部材が、前記アクチュエータの作動によって、前記内側シャフトに対して近位に移動されると、前記少なくとも1つの部材の遠位端は、前記少なくとも1つの部材が、もはや前記1つ以上の突出部に当接せず、それによって、前記1つ以上の突出部が前記パウチの開口部との係合から外れるように摺動し、前記パウチが前記パウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退される、項目15に記載の試料回収デバイス。
(項目17)
試料回収デバイスであって、
筐体と、
前記筐体に接続され、そこから遠位に延在する、外側シャフトであって、それを通してボアを画定する、外側シャフトと、
前記外側シャフトのボア内に摺動可能に配置される内側シャフトであって、パウチ保定機構を有する、内側シャフトと、
前記パウチ保定機構によって前記内側シャフトに接続されるパウチと、
前記筐体と関連付けられ、前記内側シャフトが、第1の縦方向位置を越えて、前記外側シャフトに対して遠位に摺動することを防止するように構成される、第1の停止機構と、
作動されると、前記内側シャフトが、前記第1の縦方向位置を越えて、前記外側シャフトに対して遠位に摺動することを可能にし、前記パウチ保定機構を前記筐体と関連付けられた第2の停止機構に係合させるように、前記第1の停止機構を係脱させる、第1の停止機構アクチュエータであって、前記第2の停止機構は、前記第1の縦方向位置を越えての前記外側シャフトに対する前記内側シャフトの継続遠位移動を可能にするが、前記第1の縦方向位置を越えての前記パウチ保定機構の遠位移動を防止するように構成される、第1の停止機構アクチュエータと、
を備え、
前記第1の縦方向位置を越えての前記内側シャフトの継続遠位摺動は、前記パウチ保定機構を、前記パウチが前記内側シャフトから係脱可能な位置に、前記内側シャフトに対して近位に移動させる、デバイス。
(項目18)
前記パウチ保定機構は、前記内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に常駐する、ピンを含む、項目17に記載の試料回収デバイス。
(項目19)
前記ピンは、その近位端に、前記筐体の第2の停止機構に係合するように構成される、半径方向に延在する先端を含む、項目18に記載の試料回収デバイス。
(項目20)
前記第1の停止機構は、前記内側シャフトの外側表面に沿って縦方向に延在する溝内に着座される、板ばねを含む、項目17に記載の試料回収デバイス。
(項目21)
前記アクチュエータは、前記板ばねを前記筐体との係合から外れるように移動させるように構成される、ばね荷重式プッシュボタンである、項目20に記載の試料回収デバイス。
(項目22)
前記パウチは、開口を含み、それを通して、前記パウチ保定機構は、延在する、項目17に記載の試料回収デバイス。
(項目23)
前記内側シャフトは、その遠位端近傍に切り欠きを含み、前記パウチ保定機構は、前記内側シャフトが前記外側シャフトに対して前記第1の縦方向位置の近位にあるとき、前記パウチが前記パウチ保定機構に取り付けられたままであるように、前記切り欠きを横断して完全に延在する、項目22に記載の試料回収デバイス。
(項目24)
前記パウチ保定機構が前記内側シャフトに対して近位に移動されると、前記パウチ保定機構の遠位端は、前記パウチ保定機構が、もはや前記切り欠きを横断して完全に延在せず、それによって、前記パウチ保定機構が前記パウチの開口との係合から外れるように摺動し、前記パウチが前記パウチ保定機構から分断されることを可能にするように後退される、項目23に記載の試料回収デバイス。
(項目25)
前記内側シャフトに接続され、前記パウチを支持するように構成される、パウチ支持機構をさらに備える、項目17に記載の試料回収デバイス。
(項目26)
前記パウチ支持機構は、一対の弾性二叉体を含む、項目25に記載の試料回収デバイス。
(項目27)
前記パウチは、前記パウチの口部の外周の周囲にスロットを含み、前記パウチ支持機構の対の二叉体は、前記パウチが前記内側シャフトに接続されると、前記スロット内に常駐し、前記パウチが前記内側シャフトから分断されると、前記スロットから抜去されるように構成される、項目26に記載の試料回収デバイス。
(項目28)
同様に前記パウチの口部の外周の周囲のスロット内に常駐する、締付具をさらに備える、項目27に記載の試料回収デバイス。
(項目29)
前記締付具は、その近位端において、締付具牽引機に接続され、前記締付具牽引機は、牽引されると、前記パウチの口部を閉鎖させるように構成される、項目28に記載の試料回収デバイス。
(項目30)
前記締付具は、縫合糸、紐、ワイヤ、またはケーブルのうちの1つである、項目29に記載の試料回収デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0061】
ここで、本開示の実施形態が、図面を参照して詳細に説明される(類似参照番号は、いくつかの図のそれぞれ内の同じまたは対応する要素を指す)。本明細書で使用されるように、用語「遠位」は、ユーザから最も遠い器具の部分を指す一方、用語「近位」は、ユーザに最も近いその器具の部分を指す。以下の説明では、周知の機能または構造は、本開示を不必要に詳細に曖昧化することを回避するために、詳細に説明されない。
【0062】
本開示を参照して本明細書で使用されるように、用語「腹腔鏡」および「内視鏡」は、互換性があって、カニューレまたは皮膚内の小切開の中への挿入のための比較的に幅狭動作部分を有する器具を指す。また、これらは、低侵襲手術手技を指す。本開示は、低侵襲手技におけるように、カニューレの有無にかかわらず、身体の内部へのアクセスが比較的に小切開に制限される、任意の手技における使用を見出し得ると考えられる。
【0063】
図1−8を参照し、最初に、
図1を参照すると、本開示のある実施形態による、試料回収デバイス10が、図示される。試料回収デバイス10は、筐体12と、外側シャフト14と、内側シャフト16(内側シャフト16は、
図2に示される)とを含む。試料回収デバイス10(および、それと関連付けられた構成要素)は、任意の好適な生体適合性材料、例えば、プラスチックから形成されてもよい。ある実施形態では、射出成形製造プロセスが、筐体12、外側シャフト14、および内側シャフト16を形成するために利用されてもよい。
【0064】
図1を継続して参照すると、筐体12は、略伸長構成を含み、一体型構成要素として、または1つ以上の好適な連結方法(例えば、1つ以上の好適な接着剤)によって相互に連結される2つの別個の半構成要素として形成されてもよい。後者の事例では、凹み/戻り止め構成(明示的に図示せず)が、2つの別個の半構成要素の連結を促進するために利用されてもよい。組み立てられた構成では、筐体12は、試料回収デバイス10の操作を促進するために、ユーザが握持するためのハンドルとしての役割を果たしてもよい。
【0065】
図2を参照すると、1つ以上の停止部が、筐体12上に提供され、内側シャフト16上に提供される1つ以上の対応する解放機構に係合するように構成される。具体的には、第1の停止部(例えば、停止ピン22)が、筐体12の近位端に提供され、内側シャフト16の近位端に提供される、対応する第1の解放機構(例えば、板ばね24)に係合するように構成される。図示される実施形態では、停止ピン22は、筐体12上に提供される陥凹(明示的に図示せず)の中に圧嵌し、筐体12内に延在し、板ばね24に接触する。他のデバイスおよび/または構成要素(例えば、戻り止め)も、停止ピン22の代わりに利用され、板ばね24に係合してもよい。停止ピン22は、内側シャフト16が、板ばね24が停止ピン22に係合する点を越えて遠位に平行移動しないように、板ばね24に接触するように構成される。さらに、第2の停止部(例えば、筐体12の内壁28に沿って形成される内側フランジ26)が、停止ピン22に対して遠位に位置し、選択的に、内側シャフト16に動作可能に連結される、第2の解放機構(例えば、保定ピン30)に係合するように構成される。保定ピン30とフランジ26との間の係合は、パウチ18が内側シャフト16から切り離されることを可能にするように、内側シャフト16が外側シャフト14に対して遠位に移動し続けることを可能にしながら、所定の縦方向位置を越えての外側シャフト16に対する保定ピン30の遠位平行移動を防止する。故に、別様に注記されない限り、試料回収デバイス10の動作可能構成要素および/または特徴は、パウチ18と併用する観点において説明される。
【0066】
図2を継続して参照し、かつ
図3−4を参照すると、好適な構成の作動機構32が、筐体12の近位端に提供され、選択的に、板ばね24に係合し、板ばね24が停止ピン22との係合から外れるように移動させるように構成される。図示される実施形態では、例えば、作動機構32は、プッシュボタン34が押下されると、板ばね24に接触するように構成される、接触パッド36を含む、ばね荷重式プッシュボタン34の形態である。好適な構成の切り欠きまたは溝38aが、内側シャフト16の近位端41に提供され、プッシュボタン34が押下されると、板ばね24がその中で枢動することを可能にするように構成される。溝38aの深度は、内側シャフト16が遠位に移動されるにつれて、板ばね24が停止ピン22の真下を平行移動することを可能にするために適正なものである。
【0067】
好適な構成の近位および遠位開口(明示的に図示せず)が、筐体12の個別の近位および遠位端11、13(
図2)に提供される。具体的には、筐体12の遠位開口は、外側シャフト14の近位端を受容するように構成され、筐体12の近位開口は、それを通して内側シャフト16を受容するように構成される。内側シャフト16は、外側シャフト14内に位置付けられるが、外側シャフト14は、筐体12の近位端に延在しないため、筐体12の近位開口は、筐体12の遠位開口より小さくてもよい。筐体12の近位開口は、それを通した板ばね24を含む内側シャフト16の近位および遠位平行移動を可能にするために十分に大きい。
【0068】
外側シャフト14は、筐体12から遠位に延在し、それを通して画定された縦軸「A−A」を有する、略管状構成を含む。縦軸「A−A」は、パウチ18が展開状態(例えば、
図7A−7B参照)にあるとき、前述のパウチ(例えば、パウチ18)のうちの1つを通して画定される縦軸「B−B」に対して、異なる方向、例えば、略垂直または直交方向に配向される。外側シャフト14は、内視鏡下または腹腔鏡下手技のためのトロカールカニューレ(または、自然身体孔)を通した挿入のために定寸される。さらに、好適な構成の開口9(
図1)が、外側シャフト14の遠位端に提供され、それを通してパウチ18を含む内側シャフト16の進入および退出を可能にするように構成される。外側シャフト14は、1つ以上の好適な連結方法(例えば、1つ以上の好適な接着剤)を介して、筐体12に動作可能に連結する。しかしながら、外側シャフト14は、筐体12とモノリシックに形成されてもよい。
【0069】
内側シャフト16は、略伸長構成を含み、外側シャフト14内に位置付けられる。内側シャフト16は、外側シャフト14内を平行移動可能であって、パウチ18を、試料回収デバイス10をアクセスポートを通して位置付けるために、パウチ18が外側シャフト14内に配置される、後退構成に移動させる(
図9は、部分的後退構成におけるパウチ18を示す)。さらに、内側シャフト16は、パウチ18を、標的組織をパウチ18内に位置付けるために、パウチ18が外側シャフト14の外側に配置される、延在または展開構成に移動させるために利用されてもよい(例えば、
図7A−7B参照)。さらに、内側シャフト16は、平行移動可能であって、パウチ18をパウチ18を内側シャフト16から切り離すための「解放」構成に移動させる。これらの目的のために、ハンドルアセンブリ40が、内側シャフト16の近位端41に提供され、内側シャフト16を後退、延在、および解放構成間で移動させるように構成される。
【0070】
ハンドルアセンブリ40は、1つ以上の好適な連結方法、例えば、1つ以上の好適な接着剤を介して、内側シャフト16に連結されてもよい。代替として、ハンドルアセンブリ40は、内側シャフト16とモノリシックに形成されてもよい。ハンドルアセンブリ40は、ユーザによる握持を促進する人間工学的構成を有する、遠位端42を含む。具体的には、遠位端42は、ユーザによって握持するために構成される、2つの略弧状部分44a、44bを含む。弧状部分44a、44bは、種々の検討されるユーザの指を収容するように構成される。
【0071】
ハンドルアセンブリ40の近位端46は、締付具牽引機48に取り外し可能に連結するように構成される。本目的を念頭に置いて、ハンドルアセンブリ40の近位端46は、締付具牽引機48の略弧状構成を補完する、略弧状構成を含む。一対の比較的に可撓性フィンガ部分50a、50bが、近位端46に提供され、締付具牽引機48上に提供される、一対の対応する凹み52a、52bに取り外し可能に連結するように構成される(
図2に最も良く見られるように)。さらに、凹み/戻り止めインターフェースが、締付具牽引機46とハンドルアセンブリ40の整合を促進するために利用されてもよい。具体的には、一対の戻り止め56a、56bが、近位端46に提供され、締付具牽引機48の遠位端60に提供され得る、一対の対応する凹み58a、58bに係合するように構成される(
図4)。
【0072】
締付具牽引機48は、組織試料がその中に位置付けられた後、パウチ18を閉鎖するように構成される。この目的を達成するために、締付具(例えば、縫合糸「S」、紐、ワイヤ、ケーブル、または同等物)が、締付具牽引機48を通して延在する開口59を通して螺入される。好適な構成の結び目「K」(
図2)(例えば、開口59を通して嵌合しないように定寸される結び目)が、縫合糸「S」の遠位端に提供され、縫合糸「S」を締付具牽引機48に接続するように構成される。理解され得るように、他のデバイス(例えば、タブ)が、結び目「K」の代わりに利用され、縫合糸「S」を締付具牽引機48に接続してもよい。縫合糸「S」の遠位端は、開口59を通して給送され、ハンドルアセンブリ40の側面表面を通して、内側シャフト16上の対応する溝38bの中に画定され、パウチ18に連結する、1つ以上の溝55内に位置付けられる(
図4)。随意の切断機構51が、ハンドルアセンブリ40上に提供されてもよい。
【0073】
具体的には、切断機構51(
図2に最も良く見られるように)は、ハンドルアセンブリ40の一部であってもよく、組織がパウチ18内に位置付けられ、パウチ18が閉鎖された後、縫合糸「S」を裁断するように構成されてもよい。図示される実施形態では、例えば、切断機構51は、ハンドルアセンブリ40内に画定される陥凹(明示的に図示せず)内に着座される、切断刃53の形態である。切断刃53は、切断刃53が、リベット留めまたは糊着の必要なく、ハンドルアセンブリ40内に設置されることを可能にする、「バタフライ」構成を含んでもよい。すなわち、切断刃53は、陥凹内に圧嵌されてもよい。理解され得るように、これは、試料回収デバイス10の全体的製造コストを低下させ得る。好適な構成の中心開口57(例えば、縫合糸「S」の直径より若干小さい直径を有する)が、切断刃53間に提供され、パウチ18に連結されたまま残される、縫合糸「S」の一部を握持するように構成される。これは、臨床医が、パウチ18が閉鎖された後、パウチ18を含む縫合糸「S」の制御を維持することを可能にする。
【0074】
図2−4を継続して参照すると、溝38bおよび溝38cが、内側シャフト16上に提供されてもよく、内側シャフト16の長さに沿って延在し、個別の縫合糸「S」および保定ピン30をその中に受容してもよい。溝38b、38cは、内側シャフト16がパウチ18を展開および/または後退させるように移動されるとき、縫合糸「S」および保定ピン30が、外側シャフト14に対する内側シャフト16の平行移動を妨害しないように、個別の縫合糸「S」および保定ピン30を比較的に固定配向においてその中に維持する。1つ以上のブリッジ(図示せず)が、溝38a−38cを横断して延在してもよく、板ばね24、縫合糸「S」、および保定ピン30を個別の溝38a−38cに維持するために利用されてもよい。さらに、1つ以上のOリング39(例えば、
図6A−6B参照)が、内側シャフト16の遠位端43に提供され、また、その個別の溝38b、38c内への板ばね24、縫合糸「S」、および保定ピン30の維持を促進するように構成される。Oリング39は、内側シャフト16の外側表面上に画定される、対応する陥凹(明示的に図示せず)内に着座する。Oリング39はまた、内側シャフト16が近位および/または遠位方向に平行移動されるとき、外側シャフト14に対する内側シャフト16の非妨害平行移動を可能にするように、外側シャフト14と内側シャフト16との間に適正な隙間を提供するように構成される。さらに、Oリング39はまた、液密シールを提供し、吸入ガスを作業空間内、例えば、患者の腹膜腔内に維持する。
【0075】
ここで
図5、6A、および6Bを参照すると、保定ピン30は、板ばね24が停止ピン22を越えて遠位に移動されると、パウチ18に取り外し可能に連結し、フランジ26に係合するように構成される。これらの目的のために、保定ピン30は、ユーザが、パウチ18を移動させることが可能であるように、また、ユーザが、選択的に、パウチ18を内側シャフト16から分断することを可能にするように、パウチ18に取り外し可能に連結するように構成される。具体的には、パウチ18の近位連結部分35は、開口部または開口35aを有し、それを通して、保定ピン30は、最初に、通過される。内側シャフト16は、その遠位端43近傍に、近位切り欠き面431および遠位切り欠き面432を画定する、切り欠き433を有する。その初期位置では、保定ピン30は、パウチ18が、内側シャフト16の遠位端43に取り付けられ、偶発的に、そこから係脱されないように、切り欠き面間に完全に延在する。
【0076】
保定ピン30は、その近位端に、フランジ26に係合するように構成される、半径方向に延在する先端36(
図2および5)を有する。具体的には、先端36は、
図2に最も良く見られるように、板ばね24が停止ピン22から係脱し、内側シャフト16が、所定の距離「D」だけ遠位に移動されると、フランジ26に係合する。本開示によると、先端36が、フランジ26と係合され、内側シャフト16が、距離「D」だけ遠位に移動されると、保定ピン30は、保定ピン30の最遠位端が遠位切り欠き面432から離間されるように、内側シャフト16に対して近位に移動される。保定ピン30の本後退の結果、パウチ18は、保定ピン30から切り離されることができ、例えば、内側シャフト16の近位移動は、パウチ18をパウチ支持機構、例えば、ばね62の一対の弾性二叉体部材64、66から切り離させる。
【0077】
図6A−6Bを参照すると、ばね62は、1つ以上の好適な連結方法を介して、内側シャフト16の遠位端43に動作可能に連結し、開放二叉体構成を形成する、2つの可撓性または弾性部材64および66を含む(
図1および6A−6B)。図示される実施形態では、内側シャフト16は、その遠位端43において、ばね62の近位端68にオーバーモールドされる。他の連結方法もまた、ばね62を遠位端43に連結するために利用されてもよい。例えば、1つ以上のピン、リベット、または同等物が、近位端68を遠位端43に連結するために利用されてもよい。
【0078】
弾性部材64、66は、応力または非拡張状態(例えば、パウチ18が後退構成にあるとき(例えば、
図9参照))から、非応力または拡張状態(例えば、パウチ18が、外側シャフト14から展開されるとき(例えば、
図1、6A−6B、および8参照))に移動するように構成される。非応力または拡張状態では、弾性部材64、66は、集合的に、パウチ18の開口部15の周縁を支持するために、略U形状構成を形成する(例えば、
図7A参照)。
【0079】
本開示によると、弾性部材64、66は、パウチ18に取り外し可能に連結するように構成される。具体的には、弾性部材64、66は、パウチ18上に提供される、好適な構成の管状部分またはスリーブ17を通して給送される(
図8)。故に、パウチ18が保定ピン30から切り離された後、外側シャフト14内の内側シャフト16の近位移動は、パウチ18の一部、例えば、スリーブ17を外側シャフト14の遠位端に接触させ、順に、弾性部材64、66をスリーブ17から摺動させ、パウチ18を弾性部材64、66から切り離す結果をもたらす。
【0080】
図7A−8を参照すると、パウチ18は、不浸透性可撓性膜を形成可能な任意の好適な生体適合性材料(例えば、ナイロン)から作製されてもよい。パウチ18は、開放および閉鎖可能上側部分または口部19と、閉鎖下側部分21とによって画定される、略管状または伸長構成を含む。上側部分19は、弾性部材64、66および縫合糸「S」の遠位端をその中に受容するように構成される、外周方向スリーブ17を含む。スリーブ17は、任意の好適な形成方法を介して、パウチ18上に形成されてもよい。実施形態では、例えば、パウチ18の上部部分は、その内部の中に折畳され、続いて、そこに糊着されてもよい。前述のように、縫合糸「S」は、締付具牽引機48が近位に牽引されると、パウチ18を閉鎖するように構成される。したがって、パウチ18に取り外し可能に連結される弾性部材64、66と異なり、縫合糸「S」は、縫合糸が、パウチのスロット/スリーブ17を通してループ状にされるという事実によって、パウチ18に接続されたままであることが意図される。
【0081】
典型的には、略直線であって、縦軸Aに垂直である外形を有する近位縁を含む、従来のパウチと異なり、パウチ18は、種々の実施形態では、湾曲外形29を有する、近位縁23を含んでもよい。例えば、ある実施形態では、パウチ18の近位縁は、最初は、パウチ18の口部またはその近傍では、縦軸に対して、約180度の非常に鈍角である。パウチ18の近位縁は、徐々に、パウチ18の底部近傍の縦軸に対して直交により近くなる。パウチ18の近位縁における本湾曲外形は、任意のそのような曲率を有してもよいが、ある実施形態では、パウチ18の口部またはその近傍では、凹面曲率を画定してもよく、さらに、パウチ18の底部部分21またはその近傍では、凸面曲率を画定してもよい。前述の特徴は、外側シャフト14に対して内側シャフト16を近位に移動させるために、ユーザによって付与されることが要求される力を低減させることによって、外側シャフト14内のパウチ18の後退を促進してもよい。さらに、典型的には、折畳または巻回され、外側シャフト内に格納されるパウチと併用するために出荷される、従来の試料回収デバイスと異なり、試料回収デバイス10は、非折畳および展開構成におけるパウチ18と併用するために出荷されてもよい。理解され得るように、出荷の間に折畳または巻回され、外側シャフト内に格納されるパウチは、望ましくない記憶皺をその上に形成される結果をもたらし得、順に、臨床医が、アプリケータから展開されるとき、パウチを開放することを困難にし得る。そのような不利点は、本明細書に説明されるような配列によって回避され得る。
【0082】
パウチ18は、種々の異なる構成のいずれかを有してもよい。
図12は、展開構成におけるパウチを伴う、本開示のある実施形態による、試料回収デバイスの斜視図である。本構成では、パウチ18は、砂時計形状を有する。具体的には、パウチ18は、本実施形態では、腰部「W」を有する領域を有する。腰部は、半径方向、例えば、パウチ18の口部の寸法未満である、横断される患者の組織壁によって画定される平面に略平行な平面にある方向に寸法を有してもよい。このように、パウチが、切開の中に展開されると、パウチ18の腰部は、腹壁切開部位内に配列され得る一方、腰部の上方のパウチ18の部分は、切開の外側に留まり得る。同様に、パウチが、切開の中に展開され、パウチ18の腰部が、腹壁切開部位内に配列されると、腰部の下方のパウチ18の部分は、外科手術空間の内側、例えば、切開の下方に完全に留まり得る。そのような配列は、より容易な細切除去術を可能にし得る。さらに、そのような配列は、内側シャフトおよびパウチ支持機構が除去された後、パウチ18の内容物へのより容易なアクセスを可能にし得る。例えば、パウチ支持機構が、従来の試料回収製品から除去された後、パウチ18の口部は、外科手術空間内に位置付けられ、ユーザが、例えば、細切除去術器具または同等物を挿入する目的のために、口部にアクセスすることを困難にする。対照的に、
図12に示される配列は、パウチ18の口部が外科手術空間の外側に位置付けられるため、パウチ支持機構がパウチ18から取り外され、そこから除去されるときでも、ユーザが、パウチ18の口部に容易にアクセスすることを可能にする。
【0083】
パウチ18は、種々の異なる様式で加工されてもよい。有利には、パウチ18は、加工に先立って、平坦シートの形態にある、単一材料片、例えば、リップストップナイロン、ポリウレタン等から作製される。
図13A−Cは、加工前状態におけるパウチを伴う、本開示の別の実施形態による試料回収デバイスのためのパウチの上面図である。パウチ18は、垂直(本図では)正中線を中心として対称であるように示される。本垂直正中線は、折り目の場所となるであろう。パウチ18の上側部分(本図では)は、パウチ18の口部を提供し、有利には、パウチ18の口部の周囲にスロットを形成するように、定位置に折畳および溶接される。当然ながら、例えば、糊着、機械的締結等の溶接以外の継合方法もまた、採用されてもよい。本実施形態では、本上側部分は、単一角度において、垂直正中線に向かってテーパ状になる。パウチ(本図では)の左右側面は、前述でさらに詳細に説明されたように、使用の間、内側シャフトによって外側シャフトの中により容易に牽引される湾曲近位縁を提供する、複合曲線を形成する。ある実施形態では、パウチ18の左右側面は、パウチ18が、垂直正中線を中心として折畳されることによって、加工の間、合体され、パウチの左右側面は、密閉様式において、ともに溶接または別様に継合される。本折畳加工方法は、その縁の周囲が完全に密閉される(口部を除く)、パウチを提供するために生じる必要がある溶接の線形長を低減させる。
図13A、B、およびCは、相互に類似するが、縁によって形成される角度βのみ相互に異なる。
図13Dは、加工状態におけるパウチを伴う、
図13AおよびCに示される実施形態による、試料回収デバイスのためのパウチの側面であって、近位側面上の溶接によって提供される、バッグ折畳線および複合曲線を図示する。
【0084】
前述のように、
図14Aは、加工前状態におけるパウチを伴う、本開示の別の実施形態による試料回収デバイスのためのパウチの上面図である。
図13A−Dに示される実施形態と同様に、
図14AおよびBのパウチ18は、垂直(本図では)正中線を中心として対称であるように示される。本垂直正中線は、折り目の場所を提供する。パウチの左右側面(本図では)は、前述でさらに詳細に説明されたように、使用の間、内側シャフトによって、外側シャフトの中により容易に牽引される、湾曲近位縁を提供する、複合曲線を形成する。
図13A−Dの実施形態のように、パウチ18の左右側面は、パウチ18の加工の間、垂直正中線を中心として折畳され、合体され、パウチ18の左右側面は、密閉様式において、ともに溶接または別様に継合される。再び、本折畳加工方法は、その縁の周囲が完全に密閉される(口部を除き)パウチを提供するために生じる必要がある、溶接の線形長を低減させ、それによって、製造複雑性を減少させ、かつパウチを製造するコストを低下させる。
図14AおよびBのパウチ18は、パウチ18の口部を提供するパウチ18の上側部分(本図では)の各側面が合成角αを形成するという点において、
図13A−Dに示される実施形態と異なる。口部の各側面は、有利には、パウチ18の口部の周囲にスロットを形成するように、定位置に折畳および溶接される。上側部分に沿った本合成角の重要性は、加工状態におけるパウチを伴う、
図14Aに示される実施形態による、試料回収デバイスのためのパウチの側面図である、
図14Bに図示される。
図14Bに示されるように、増加角度は、パウチ内に、試料をより容易に受け入れる開口部を提供する。より具体的には、パウチ18がユーザによって試料を受容するように位置付けられる、外科手術手技の間、パウチ18の口部は、より試料を受容しやすい角度でユーザに提示される。
【0085】
使用時、ハンドルアセンブリ40は、近位に移動され、パウチ18を含む内側シャフト16を後退構成に移動させてもよい。その後、外側シャフト14は、患者上の自然または人工孔を通して挿入され、標的組織に隣接して位置付けられてもよい。続いて、ハンドルアセンブリ40は、遠位に移動され、パウチ18を含む内側シャフト16を「通常使用」構成に移動させてもよく、例えば、板ばね24は、停止ピン22と接触する。
【0086】
「通常使用」構成では、標的組織は、解剖され、パウチ18内に位置付けられてもよい。ユーザは、外科手術手技の間、異なる時間で種々の異なる組織部分を収集するように、選択的に、繰り返し、通常使用構成と後退構成との間を移動させてもよい一方、パウチの内容物がそのような充填の間に溢流しないことを確実にするように、そのような異なる時間の間、一時的に、パウチ18の口部全体(パウチ支持機構とともに)を外側シャフト14の遠位端の中に牽引する。ユーザが、収集されるべき組織の全部がパウチ18内に留置されたことに満足すると、ユーザは、プッシュボタン34を押下し、板ばね24を停止ピン22から係脱し、ハンドルアセンブリ40を遠位に、例えば、距離「D」だけ移動させてもよい。その結果、先端36は、フランジ26に係合し、順に、保定ピン30を内側シャフト16に対して近位に移動させ、それによって、内側シャフト16からのパウチ18の切り離しを可能にする。
【0087】
いったんパウチ18が、内側シャフト16から切り離されると、ユーザは、締付具牽引機48を内側シャフトのハンドル部分から取り外し、締付具カッタ53を使用して、縫合糸「S」を切断してもよい。内側シャフト16全体が、次いで、それとともに、パウチ保定機構30、板ばね24、パウチの口部におけるスロット17から後退される弾性二叉体のパウチ支持機構等を同伴して、外側シャフト14から抜去されてもよい。内側シャフト16が完全に除去されると、締付具の残りの部分は、外側シャフト14を通して縦方向に延在する。縫合糸「S」を牽引することによって、パウチ18の口部は、閉鎖される。外側シャフト14もまた、次いで、閉鎖されたばかりのパウチ18を外科手術部位内に残し、切開を通して縫合糸「S」の一部を延在させて、外科手術部位から抜去されてもよい。
【0088】
前述のように、ある実施形態では、1つ以上の停止機構が、内側シャフト16の遠位端におけるパウチ支持機構からのパウチ18の取り外しを促進するために採用されてもよい。他の実施形態では、停止機構は、排除されてもよく、異なるタイプの機構が、内側シャフト16の遠位端におけるパウチ支持機構からのパウチ18の取り外しを促進するために採用されてもよい。
図15A−Cは、保定ピン30と一対の摺動式保定フィンガ153を置換した実施形態のいくつかの図を図示する。一方、
図16A−Cは、停止機構と、選択的に、対の摺動式保定フィンガ153を移動させるためのアクチュエータとして機能する、可動部材、例えば、枢動可能リングを置換した実施形態のいくつかの図を図示する。
【0089】
最初に、
図15A−Dを参照すると、内側シャフト16の遠位端におけるパウチ支持機構からのパウチ18の選択的取り外しを促進する、パウチ保定機構のための配列が提供される。本明細書に後述されるパウチ保定機構の利点は、パウチ保定機構がパウチ支持機構からのパウチ18の選択的取り外しを促進することによる容易性であり得る。パウチ支持機構からのパウチ18の取り外しを可能にする、従来のパウチ保定機構は、典型的には、パウチ保定機構が外側シャフトの遠位端に対して遠位の場所に遠位に移動されたときのみ、それを行う。パウチ支持機構からのパウチの偶発的取り外しを防止するために、従来のパウチ保定機構は、パウチ保定機構が外側シャフトの遠位端に対して遠位の場所に遠位に移動されることを防止するために、種々の停止機構に依拠し得る。
【0090】
種々の実施形態では、本明細書に後述される配列は、そのような停止機構の必要性を排除し得る。例えば、以下にさらに詳細に説明されるように、本説明されるデバイスの配列は、パウチ保定機構が、依然として、外側シャフト16内にある間、パウチ支持機構からのパウチの選択的取り外しを可能にする、パウチ保定機構を含んでもよい。従来の停止機構を排除することによって、デバイスは、簡略化され、外科手術手技の間、ユーザによって行われるべきより少ないステップを要求し得る。加えて、デバイスのコストは、より少ない構成要素が存在し、それによって、構成要素コストを低下させ、製造を単純化する結果、削減され得る。
【0091】
前述の実施形態におけるように、パウチ18は、パウチ材料によって画定され、口部の近位端に隣接する、孔152を有する。それらを通して位置付けられる単一保定ピン30を有するこれらの孔152の代わりに、本実施形態における孔152のそれぞれ1つは、それを通して位置付けられる、内側シャフト16の突出部151を有する。これらの突出部151のそれぞれ1つは、内側シャフト16の外側表面から側方に突出する。突出部151のそれぞれ1つは、内側シャフト16に対して、例えば、内側シャフト16の外側表面に沿って、縦方向に摺動する、対の摺動式保定フィンガ153の個別の1つによって係合される。他の実施形態では、保定フィンガ153は、単に、摺動するだけによってではなく、例えば、枢動、回転によって等、種々の異なる方法で移動してもよいことを認識されたい。また、これらの部材は、伸長フィンガタイプ構造として本明細書に説明されるが、他の構造もまた、採用されてもよいことを認識されたい。
【0092】
対の摺動式保定フィンガ153のそれぞれ1つが、内側シャフト16に対して最遠位位置にあるとき、摺動式保定フィンガ153の遠位端は、突出部151を通して位置付けられるパウチの孔152が、突出部151から係脱される、例えば、そこから滑落することを防止するように、突出部151に当接する。摺動式保定フィンガ153が、ユーザによって、内側シャフト16に対して近位方向に作動されると、摺動式保定フィンガ153は、もはや突出部151に当接しない。本点においてパウチ18に対して内側シャフト16に付与される分離力は、孔152が、突出部151から係脱されることを可能にし、したがって、パウチ18が、内側シャフト16の遠位端において、パウチ支持機構から取り外されることを可能にする。
【0093】
そのような分離力は、ユーザが、内側シャフト16の近位端において、ハンドルを近位に牽引することによって発生されてもよい。例えば、いったんパウチ18の孔152が、もはや摺動式保定フィンガ153によって突出部151上に係止されなくなると、内側シャフト16の近位への牽引は、パウチ18およびパウチ支持機構を外側シャフト14の中に引き戻すことはなく(パウチ18の孔152が、摺動式保定フィンガ153によって、突出部151上に係止されていたときに生じたように)、むしろ、パウチ支持機構は、パウチ支持機構がもはやパウチ18を支持しなくなるまで、パウチ18の口部の周囲のスロットから摺動させられる。パウチ支持機構からのパウチ18の本係脱は、非折畳パウチ18が、外側シャフト14の小断面積の中に牽引されるように試みられることによる、パウチ18と外側シャフト14との間に被られる摩擦が、パウチ支持機構をパウチ18の口部の周囲のスロット内に保持する、摩擦力を上回るために生じる。
【0094】
示される実施形態では、摺動式保定フィンガ153は、締付具、例えば、縫合糸取付機構154に取り付けられる。摺動式保定フィンガ153は、締付具、例えば、縫合糸取付機構154と別個の構成要素であってもよく、任意の好適な方法、例えば、オーバーモールド、摩擦嵌合、スナップ係止嵌合、溶接等によって、そこに取り付けられてもよい。代替として、摺動式保定フィンガ153は、締付具、例えば、縫合糸取付機構154と一体的に形成されてもよい。示されるように、締付具、例えば、縫合糸取付機構154は、開口部155を画定し、それを通して、締付具、例えば、縫合糸156が、位置付けられ、固着されてもよい。例えば、ユーザが、アクチュエータ(以下にさらに詳細に説明される)を作動させることによって、締付具、例えば、縫合糸156に付与される力は、締付具、例えば、縫合糸取付機構154に力を付与し、順に、摺動式保定フィンガ153に力を付与し、摺動式保定フィンガ153を内側シャフト16に対して近位に移動させる。
【0095】
ある実施形態では、内側シャフト16および摺動式保定フィンガ153は、摺動式保定フィンガ153が、内側シャフト16に対して近位に偶発的に移動することを防止する、対応する特徴を有してもよい。示されるように、摺動式保定フィンガは、凹み157を有し、内側シャフト16は、それによって摩擦係合される、対応する戻り止め158を有する。摺動式保定フィンガ153に付与され、摺動式保定フィンガ153を内側シャフト16に対して近位に移動させるために要求される力は、摺動式保定フィンガ153の凹み157と内側シャフト16の対応する戻り止め158との間の摩擦力より高くあるべきである。
【0096】
当然ながら、本明細書の前述で図示および説明された実施形態は、パウチ18が2つの孔152、2つの突出部151、および2つの摺動式保定フィンガ153を有する配列を採用するが、他の実施形態は、異なる数、例えば、1つまたは3つ以上のいずれかのこれらの構成要素を採用してもよいことを認識されたい。例えば、ある実施形態によると、パウチ18が1つのみの孔152を有し、内側シャフト16が孔152を通して位置付けられる単一突出部151のみを有し、突出部151が単一摺動式保定フィンガ153によって係合される、配列が、提供されてもよい。そのような実施形態では、パウチ18は、突出部151が孔152を通して突出することによって、かつ孔152が突出部151によって係脱されることを防止するように、摺動式保定フィンガ153が突出部に係合することによって、内側シャフト16の遠位端上に維持される。
【0097】
パウチ18は、摺動式保定フィンガ153を内側シャフト16に対して近位方向に作動させ、それによって、孔152が突出部151から係脱されることを可能にすることによって、選択的に、内側シャフト16の遠位端から取り外される。なおもさらに、これらの構成要素は、等数である必要はなく、例えば、単一突出部151は、複数の孔152を通して位置付けられてもよく、単一摺動式保定フィンガ153は、複数の突出部151および/または孔152に係合してもよく、複数の摺動式保定フィンガ153は、単一突出部151および/または孔152に係合してもよい等であることを認識されたい。
【0098】
図15Dは、内側シャフト16の遠位端の底部斜視図を図示する。内側シャフト16の下面は、締付具、例えば、縫合糸156のためのトラック160を示す。締付具、例えば、縫合糸156は、トラック160内に常駐し、パウチ18から、内側シャフト16の下面に沿って、次いで、内側シャフト16の中央まで進み、かつそれを通して、次いで、締付具、例えば、縫合糸取付機構154内の開口部155を通して延在し、次いで、内側シャフト16の上部に沿って近位に続く。
【0099】
前述のように、
図16A−Cは、停止機構と、選択的に、対の摺動式保定フィンガ153を移動させるためのアクチュエータとして機能する、可動部材、例えば、枢動可能リングを置換する、実施形態のいくつかの図を図示する。例えば、
図16A−Bは、締付具、例えば、縫合糸156の近位端に接続されて、選択的に、対の摺動式保定フィンガ153を移動させるためのアクチュエータとして機能する、可動部材、例えば、枢動可能リングを採用する、実施形態のいくつかの図を図示する。一方、
図16Cは、締付具、例えば、縫合糸156の近位端に接続され、同一の目的のために機能する、枢動可能リングを採用する、実施形態を図示する。
【0100】
図16AおよびBを参照すると、選択的に、対の摺動式保定フィンガ153を移動させるためのアクチュエータが、提供される。本実施形態では、アクチュエータは、枢動可能リング170である。枢動可能リング170は、その近位端において、ハンドル171に枢動可能に取り付けられる。ある実施形態では、枢動可能リング170の近位端は、ハンドル171上の溝172の中にスナップ嵌合される。ハンドル171は、内側シャフト16の近位端に取り付けられ、内側シャフト16を外側シャフト14に対して縦方向に移動させるために、ユーザによって把持されるように構成される。枢動可能リング170の遠位端は、締付具、例えば、縫合糸156に接続される。
【0101】
ユーザが、パウチ18内に留置されることが所望される組織の全てが留置されたことを判定すると、ユーザは、それを持ち上げ、ハンドル171に対して枢動させることによって、リング170の遠位端を枢動させてもよい。本枢動移動は、前述のように、摺動式保定フィンガ153を作動させ、それによって、パウチ支持機構からのパウチ18の取り外しを可能にするように、締付具、例えば、縫合糸156を牽引する。パウチ18が、パウチ支持機構から取り外されると、例えば、弾性二叉体64および66が、パウチ18の口部の周囲のスロットから抜去されると、締付具、例えば、縫合糸156は、切断され、内側シャフト16が外側シャフト14から後退されることを可能にしてもよい。内側シャフト16が、外側シャフト14から後退されると、ユーザは、パウチ18の口部が閉鎖されるように締め付けるために、締付具、例えば、縫合糸156の近位端を牽引してもよい。外側シャフト14は、次いで、切開の内側に、パウチ18とともに、締付具、例えば、縫合糸156のみ切開を通して通過させて残し、切開から抜去されてもよい。パウチ18の内容物は、所望に応じて(外側シャフト14の抜去に先立って、外側シャフト14を通して、または外側シャフト14がすでに抜去されている場合、切開を通してのいずれかによって)、細切除去されてもよく、パウチ18は、次いで、切開を通して抜去されてもよい。
【0102】
図16AおよびBに示される実施形態では、リング170は、ハンドル171の間隙173内の半径方向にあるリング170の領域を除き、ハンドル171と重複する。したがって、リング170をハンドル171に対して枢動させるために、ユーザは、間隙173を通して到達し、それをハンドル171に対して枢動させるように、リング170に対して上向きに押圧する。
図16Cに示される実施形態では、リング170は、ハンドル171の近位のリング170の領域を除き、ハンドル171と重複する。したがって、リング170をハンドル171に対して枢動させるために、ユーザは、指をハンドルの近位端に置き、それをハンドル171に対して枢動させるように、リング170に対して上向きに押圧する。
図16AおよびBに示される実施形態は、ユーザが、例えば、ハンドル171および内側シャフト16を外側シャフト14に対して近位および遠位に移動させるために、指がすでにあるハンドル171の領域と異なる、ハンドル171によって画定される間隙173を通して、ハンドル171の領域内に指を置く必要があるため、ユーザがリング170をハンドル171に対して偶発的に枢動させる可能性が少なくあり得るという点において有利であり得る。
【0103】
試料回収デバイス10が、外側シャフト14の遠位端内外に繰り返し移動される能力は、デバイスが、例えば、外側シャフト14の外側において非折畳および展開構成にあるパウチ18とともに出荷されることを可能にする。そのような配列は、典型的に、従来の試料回収デバイスと関連付けられた前述の短所を克服し得、例えば、記憶皺がパウチ18上に形成される可能性が、排除されないまでも、低減される。
【0104】
前述から、かつ種々の図面を参照して、当業者は、ある修正がまた、その範囲から逸脱することなく、本開示に行われることができることを理解するであろう。例えば、1つ以上のデバイスまたは構成要素が、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、それをユーザに示すために利用されてもよい。そのような指示は、ユーザが、二叉体64および66によって支持されている、パウチ18の口部もまた、外側シャフト14内に捕捉されていることを把握し、パウチ18の内容物がパウチ18の口部から偶発的に溢流しないことを確実にするために有用であり得る。
【0105】
具体的には、
図10および11を参照すると、本開示の代替実施形態による試料回収デバイス110が、図示される。試料回収デバイス110は、試料回収デバイス10に類似する。故に、試料回収デバイス110に独特のそれらの特徴のみ、本明細書に説明される。
【0106】
内側シャフト116は、二叉体64および66が外側シャフト114内に位置付けられるとき、それをユーザに示すように構成される、1つ以上の指示機構180をその上に含む。ある実施形態では、指示機構180は、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、ユーザに可視である、印の形態であってもよい。一特定の実施形態では、例えば、印は、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、ユーザに可視である、1つ以上のマーキング「M」を内側シャフト116上に含んでもよい。二叉体64および66が、外側シャフト14内に完全にないとき、印は、筐体によって隠されてもよい。
【0107】
代替として、指示機構180は、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、ユーザに知覚可能な可聴音を提供する、構造であってもよい(
図11)。本特定の実施形態では、1つ以上の構成要素が、内側シャフト116および/または外側シャフト114上に提供されてもよく、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、それをユーザに示すために知覚可能である、可聴「クリック」音を提供するように構成されてもよい。
【0108】
代替として、指示機構180は、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、ユーザに知覚可能である、触知特徴「T」であってもよい(
図11)。本特定の実施形態では、1つ以上の構成要素、例えば、凹み/戻り止め構成が、内側シャフト116および/または外側シャフト114上に提供されてもよく、二叉体64および66が外側シャフト14内に完全にあるとき、ユーザに知覚可能な触知「感覚」を提供するように構成されてもよい。
【0109】
図17A−17Bを参照すると、本開示の別の実施形態による試料回収デバイス110が、図示される。試料回収デバイス110は、パウチ18と併用するために構成され、実質的に、試料回収デバイス10に類似する。故に、試料回収デバイス110に独特のそれらの特徴のみ、本明細書に詳細に説明される。
【0110】
臨床医の指を受容するように構成される、一対の随意の指ループ112a、112bを含む、筐体112が、外側シャフト114の近位端に提供される。指ループ112a、112bは、臨床医が、筐体112を握持し、内側シャフト116を延在または「通常使用」位置(
図17A)から後退位置に移動させることを可能にするように構成される。
【0111】
締付具ハンドルまたは牽引機148が、圧嵌または摩擦嵌合を介して、内側シャフト116に連結し、内側シャフト116のハンドル140と筐体112の指ループ112a、112bとの間に位置付けられる。締付具牽引機148は、筐体112の近位端に接触し、外側シャフト114に対する内側シャフト116の遠位平行移動を制限し、保定ピン130の最遠位端を切り欠き面133a、133b間に維持するように構成される(
図17B)。前述のように、保定ピン130の最遠位端が、切り欠き面133a、133b間に位置付けられると、パウチ18は、内側シャフト116の遠位端に取り付けられ、そこから偶発的に係脱されることを防止される。本開示によると、保定ピン130の先端136が、外側シャフト114内に提供されるフランジ(明示的に図示せず)に係合し(例えば、前述の遠位先端36の説明参照)、内側シャフト116が、距離「D」だけ遠位に移動されると、保定ピン130は、保定ピン130の最遠位端が切り欠き面133a、133bから離間されるように、内側シャフト116に対して近位に移動される。保定ピン130の本後退の結果、パウチ18は、前述のような様式において、保定ピン130から切り離されることができる。
【0112】
締付具ハンドル148は、パウチ18を締め付けるために、そこから延在し、パウチ18に連結する、そこに連結された縫合糸(図示せず)を有してもよい。縫合糸は、1つ以上の好適な連結方法、例えば、接着剤、結び目等を介して、締付具ハンドル148に連結してもよい。さらに、筐体112および/またはハンドル140は、縫合糸を切断するために、切断機構(例えば、切断機構51)をその上に含んでもよい。
【0113】
使用時、ハンドルアセンブリ140は、パウチ18を含む内側シャフト116を後退構成に移動させるように、近位に移動されてもよい。その後、外側シャフト114は、患者上の自然または人工孔を通して挿入され、標的組織に隣接して位置付けられてもよい。続いて、ハンドルアセンブリ140は、パウチ18を含む内側シャフト116を「通常使用」構成に移動させるように、遠位に移動されてもよく、例えば、締付具ハンドル148は、筐体112の近位端に接触する。
【0114】
「通常使用」構成では、標的組織は、解剖され、パウチ18内に位置付けられてもよい。ユーザは、外科手術手技の間、異なる時間で種々の異なる組織部分を収集するように、選択的に、繰り返し、通常使用構成と後退構成との間を移動させてもよい一方、パウチ18の内容物がそのような充填の間に溢流しないことを確実にするように、そのような異なる時間の間、一時的に、パウチ18の口部15全体(弾性部材64、64とともに)を外側シャフト114の遠位端の中に牽引する。ユーザが、収集されるべき組織の全部がパウチ18内に留置されたことに満足すると、ユーザは、締付具ハンドル148を内側シャフト116から除去し、例えば、距離「D」だけ、ハンドルアセンブリ140を遠位に移動させてもよい。その結果、保定ピン130の先端は、筐体112内のフランジに係合し、順に、前述のような様式において、保定ピン130を内側シャフト116に対して近位に移動させ、それによって、内側シャフト116からのパウチ18の切り離しを可能にする。
【0115】
パウチ18は、次いで、前述のような様式において、内側シャフト116から切り離され、締め付けられ、患者から除去されてもよい。理解され得るように、試料回収デバイス110は、典型的に、従来の試料回収デバイスと関連付けられた前述の短所を克服し得、例えば、記憶皺がパウチ18上に形成される可能性が、排除されないまでも、低減される。
【0116】
図18−28を参照すると、本開示のなおも別の実施形態による試料回収デバイス210が、図示される。試料回収デバイス210は、パウチ18と併用するために構成され、実質的に、前述の試料回収デバイスに類似する。故に、試料回収デバイス210に独特のそれらの特徴のみ、本明細書に詳細に説明される。
【0117】
試料回収デバイス210は、内側シャフト216および保定ピン230をその中に格納するように構成される、外側シャフト214を含む。しかしながら、前述の外側シャフトと異なり、外側シャフト214は、前述の筐体のうちの1つを含まない。しかしながら、前述の筐体のうちの1つは、利用されてもよい。さらに、保定ピン30の最遠位端と機械的にインターフェースをとるように構成される近位連結部分35は、省略されてもよい。
【0118】
保定ピン230は、内側シャフト216に連結され、内側シャフト216が後退位置(
図21および23−24)と延在位置(
図18、20、および22)との間で移動されるにつれて、外側シャフト214内で移動可能である。保定ピン230の近位端231は、外側シャフト214の近位端に接触するように構成される(
図18、20、および22)。近位端231は、略弧状構成を含み、ハンドルアセンブリ240が延在構成(
図22−24)に移動されると、内側シャフト216のハンドルアセンブリ240上に提供される対応する陥凹241(
図21)内に受容されるように構成される。保定ピン230の最遠位端は、以下により詳細に説明されるように、保定ピン230をパウチ218の近位部分235に取り外し可能に連結するように構成される。
【0119】
締付具248は、内側シャフトのハンドルアセンブリ240に取り外し可能に連結し、パウチ218に連結するために、外側シャフト214を通して延在する。具体的には、締付具248の遠位端は、アンカナット7(または、他の好適なデバイス)を介して、パウチ218の一端に固定して連結し、パウチ218の周縁の周囲のスリーブ17(
図19参照)を通して延在し、パウチ218の他端から出る。外側シャフト214を通して締付具248を延在させるのに先立って、締付具248は、保定ピン230の最遠位端の周囲に巻着され、保定ピン230の最遠位端およびパウチ218の近位端の周囲に緊締され、保定ピン230をパウチ218に取り外し可能に固着する、第1のループ242a(
図19)を形成する。種々のループ構成が、保定ピン230をパウチ218に取り外し可能に固着するために利用されてもよい。締付具248の近位端は、パウチ218を締め付けるために、締付具248の牽引を促進するように構成される、第2のループ242b(
図18)を含む。結び目「K」が、第2のループ242bに隣接して提供されてもよく、ハンドルアセンブリ240の近位端に配置される、対応する細隙243に取り外し可能に連結するように構成されてもよい。結び目「K」は、締付具の第2のループ242bをハンドルアセンブリ240の近位端に取り外し可能に固着するために利用されてもよい。
【0120】
使用時、ハンドルアセンブリ240は、パウチ218を含む内側シャフト216を後退構成(
図21)に移動させるように、近位に移動されてもよい。その後、外側シャフト214は、患者上の自然または人工孔を通して挿入され、標的組織に隣接して位置付けられてもよい。続いて、ハンドルアセンブリ240は、パウチ218を含む内側シャフト216を「通常使用」構成に移動させるように、遠位に移動されてもよく、例えば、保定ピン230の近位端231は、外側シャフト214の近位端に接触する(
図20)。
【0121】
「通常使用」構成では、標的組織は、解剖され、パウチ218内に位置付けられてもよい。ユーザは、前述のような様式において、選択的に、繰り返し、通常使用構成と後退構成との間を移動させてもよい。パウチ218を保定ピン230の遠位端から切り離すために、ハンドルアセンブリ240は、保定ピン230の近位端231と接触するように遠位に移動され、順に、前述のような様式において、第1のループ242aを保定ピン230の最遠位端との係合から外れる(または、そこから切り離す)ように移動させ、それによって、内側シャフト216からのパウチ218の切り離しを可能にする(
図22)。
【0122】
ユーザが、収集されるべき組織の全部がパウチ218内に留置されたことに満足すると、ユーザは、締付具248を内側シャフト216のハンドルアセンブリ240から除去してもよい(
図23)。パウチ218は、次いで、前述のような様式において、締め付けられ、患者から除去されてもよい(
図24)。理解され得るように、試料回収デバイス210は、典型的に、従来の試料回収デバイスと関連付けられた前述の短所を克服し得、例えば、記憶皺がパウチ218上に形成される可能性が、排除されないまでも、低減される。
【0123】
図25は、試料回収デバイス210と併用され得る、代替保定ピンおよび外側シャフト構成を図示する。具体的には、保定ピン270は、外側シャフト214内に提供されてもよく、保定ピン270の近位端271は、外側シャフト214の内壁に沿って画定される、内部停止部、例えば、内部フランジ226に係合するように構成されてもよい。使用時、ユーザは、前述のような様式において、選択的に、繰り返し、通常使用構成と後退構成との間を移動させてもよい。パウチ218を保定ピン270の最遠位端から切り離すために、ハンドルアセンブリ240は、保定ピン270の近位端271がフランジ226に係合するまで、近位に移動され、順に、前述のような様式において、第1のループ242aを保定ピン270の最遠位端との係合から外れるように移動させ、それによって、内側シャフト216からのパウチ218の切り離しを可能にする。1つ以上のインジケータ(図示せず)が、内側シャフト216上に提供され、内側シャフト216がパウチ218を解放する前に、臨床医に、内側シャフト216がどれだけ移動されたかを示すために利用されてもよい。
【0124】
図26−28は、試料回収デバイス210と併用され得る、代替保定ピンおよび外側シャフト構成を図示する。具体的には、保定ピン280は、パウチ218の近位部分235に取り外し可能に連結するように構成される右および左脚部材280a、280bを有する、分岐構成を含んでもよい。具体的には、右および左脚部材280a、280bは、第1のループ242aとともに、パウチ218が後退構成と延在構成との間で移動されるにつれて、パウチ218を脚部材280a、280b間に維持可能である、圧縮力を用いて、パウチ218の近位部分235を圧搾または圧縮するように構成される。
【0125】
脚部材280a、280bは、例えば、フランジ226および/または外側シャフト214の近位端に係合するように構成される、近位端231および/または近位端271に類似する近位端等の近位端(明示的に図示せず)を形成するように、近位端で継合される。パウチ218を保定ピン280の遠位端から切り離すために、ハンドルアセンブリ240は、保定ピン280の近位端がフランジ226および/または外側シャフト214の近位端に係合するまで、近位に移動され、順に、前述のような様式において、第1のループ242aを保定ピン280の最遠位端との係合から外れるように移動させ、それによって、内側シャフト216からのパウチ218の切り離しを可能にする。
【0126】
図29A−29Cを参照すると、本開示の別の実施形態による試料回収デバイス310が、図示される。試料回収デバイス310は、パウチ18または218のいずれかと併用するために構成され、実質的に、前述の試料回収バッグに類似する。故に、試料回収デバイス310に独特のそれらの特徴のみ、本明細書に説明される。
【0127】
本開示によると、試料回収デバイス310は、内側シャフト316が延在位置(
図29A)にあるとき、臨床医にアクセス可能な締付具ハンドル348を含む。理解され得るように、これは、臨床医が、ばね62の後退に先立って、誤って、パウチ18を締め付けること(試料回収デバイスが意図されるような様式で機能しないことにつながり得る)を防止し得る。この目的を達成するために、締付具ハンドル348は、一対の近位および遠位タブ349a、349bを有する、略伸長構成を含む。隆起346が、締付具ハンドル348の下面上に提供され、以下に説明されるように、内側シャフトからの締付具ハンドル348の切り離しを促進するように構成される。縫合糸「S」が、例えば、結び目「K」、開口構成、接着剤等を介して、締付具ハンドル348に連結されてもよい。縫合糸「S」は、締付具ハンドル348の上部表面345に沿って、筐体312および外側シャフト314を通して延在し、パウチ18に連結してもよい。
【0128】
筐体312は、ユーザが握持するためのハンドルとしての役割を果たす、一対のアーム部分313a、313bを含む。外側シャフト314は、筐体312に連結し、そこから遠位に延在する。筐体312および外側シャフト314は、ユーザが、内側シャフト316を後退構成(
図29Aおよび29B)から延在構成に移動することを可能にするように構成される。
【0129】
試料回収デバイス310の内側シャフト316は、臨床医の指を受容するように構成される、指ループ318の形態において、ハンドルアセンブリに隣接して内側シャフト316の近位端に配置される、ポケット317を含む。理解され得るように、指ループ318は、前述のハンドルアセンブリのうちの1つと置換されることができる。
【0130】
ポケット317は、締付具ハンドル348上に提供される対の近位および遠位タブ349a、349bに取り外し可能に係合するように構成される、一対の近位および遠位切り込み319a、319bを含む。陥凹または戻り止め320(
図29C)が、ポケット317内に画定され、締付具ハンドル348の下面上に提供される隆起346(
図29B−1)を受容するように構成される。
【0131】
どのパウチが利用されるかに応じて、試料回収デバイス310は、前述の保定ピン構成(
図29A−29Cに明示的に図示せず)のうちの1つ以上を含み、パウチ18、218を弾性部材64、66から切り離してもよい。
【0132】
通常使用構成では、締付具ハンドル348は、ポケット317内に着座され、締付具ハンドル34のタブ349a、349bは、切り込み319a、319bと係合されるであろう(
図29A)。本構成では、締付具ハンドル348の上部表面345は、内側シャフト316の外部と同一平面にあって、ユーザが、繰り返し、パウチ18(または、パウチ218)を外側シャフト314の内外に移動させることを可能にするであろう。
【0133】
ユーザは、前述の実施形態に従って、パウチ18(または、パウチ218)を弾性部材64、66から切り離すことができる。その後、ユーザは、パウチ18(または、パウチ218)を締め付けることができる。具体的には、ユーザは、タブ349aを切り込み319aとの係合から外れるように移動させ、順に、同時に、隆起346を陥凹320内で回転させ、締付具ハンドル348のタブ349bを内側シャフト316の切り込み319bを中心として枢動させることができる(
図29B)。ユーザは、次いで、締付具ハンドル348を内側シャフト316のポケット317から除去し、締付具ハンドル348を近位に牽引し、パウチ18を締め付けることができる(
図29C)。
【0134】
図30A−30Cを参照すると、本開示の別の実施形態による試料回収デバイス410が、図示される。試料回収デバイス410は、パウチ18またはパウチ218のいずれかと併用するために構成され、実質的に、前述の試料回収バッグ、例えば、試料回収デバイス310に類似する。故に、試料回収デバイス410に独特のそれらの特徴のみ、本明細書に説明される。
【0135】
ポケット417が、内側シャフト416上に提供され、圧嵌または摩擦嵌合を介して、締付具ハンドル448上に提供される開口または凹み444に取り外し可能に連結する、突出部421を含む(
図30C)。縫合糸「S」が、前述の連結方法のうちの1つを介して、締付具ハンドル448に連結されてもよい。さらに、1つ以上の随意の切り込みおよび/またはタブ部材(例えば、前述の議論参照)が、ポケット417内への締付具ハンドル448の連結を促進するために利用されてもよい。
【0136】
通常使用構成では、締付具ハンドル448は、ポケット417内に着座されるであろう(
図30A)。本構成では、締付具ハンドル448の上部表面445は、内側シャフト416の外部と同一平面であって、ユーザが、繰り返し、パウチ18(または、パウチ218)を外側シャフト414の内外に移動させることを可能にするであろう。
【0137】
ユーザは、前述のような様式において、パウチ18(または、パウチ218)を弾性部材64、66から切り離すことができる。その後、ユーザは、パウチ18(または、パウチ218)を締め付けることができる。具体的には、ユーザは、締付具ハンドル448を隆起346を中心として回転させ、臨床医が締付具ハンドル448を内側シャフト416のポケット417から切り離すことを可能にするための位置に締付具ハンドル448を設置することができる(
図30B)。ユーザは、次いで、締付具ハンドル448を内側シャフト416のポケット417から除去し、締付具ハンドル448を近位に牽引し、パウチ18(または、パウチ218)を締め付けることができる(
図30C)。
【0138】
本開示によると、他の締付具ハンドルが、試料回収デバイス310、410と併用されてもよい。例えば、
図31−32は、少なくとも部分的に、締付具ハンドル548の長さに沿って延在する、2つの略弧状側方部分549a、549bおよび伸長中間部分547を含む、締付具ハンドル548を図示する。中間部分547は、ポケット317、417内に画定され得る、対応する凹みまたは溝(明示的に図示せず)内に着座するように構成される。側方部分549a、549bは、比較的に可撓性であって、内側シャフト316、416の外部に沿って、定位置にスナップ留めされるように構成される。故に、側方部分549a、549bは、内側シャフト316、416の中心を越えて延在すべきである(例えば、
図32参照)。ユーザは、締付具ハンドル548を個別の内側シャフト316、416のポケット317、417から切り離すまで、締付具ハンドル548の側方部分549a、549bを握持(または、圧搾)しながら、同時に、締付具ハンドル548を回転(または、牽引)することを介して、締付具ハンドル548を、それぞれ、内側シャフト316、416のポケット317、417から切り離すことができる。
【0139】
図33−34を参照すると、ばね62の代替実施形態が、図示され、ばね662として指定される。ばね662は、ばね62に類似し、前述の試料回収デバイスおよびパウチのいずれかと併用するために構成される。故に、ばね662に独特のそれらの特徴のみ、本明細書に説明される。
【0140】
ばね662は、弾性二叉体部材664、666が圧縮構成にあるとき、入れ子構成を形成する略弧状中間部分669a、669bを伴う、個別の遠位先端667a、667bを有する、2つの弾性二叉体部材664、666を含む(例えば、
図34参照)。
【0141】
図示される実施形態等の実施形態では、遠位先端667a、667bは、弾性二叉体部材664、666とモノリシックに形成される。代替として、遠位先端667a、667bは、別個の構成要素として形成され、続いて、1つ以上の好適な連結方法、例えば、接着剤、機械的インターフェース、または同等物を介して、弾性二叉体部材664、666に連結されてもよい。
【0142】
相補的幾何学形状遠位先端667a、667bは、弾性二叉体部材664、666が、従来のばねに類似する、相互重複または重畳(一般に、当技術分野において、「二叉体挟み込み」と称される)とは対照的に、相互上に入れ子になることを可能にする。本二叉体挟み込みは、パウチ18、218が延在位置と後退位置との間で移動されるにつれて、パウチ18、218のスリーブ17を損傷し得る、および/またはパウチ18、218の非制御集群の可能性を増加させ得る。本開示によると、弾性二叉体部材664、666の入れ子化は、パウチ18、218と関連付けられた抜去力を低減させるのに役立ち得、かつ試料回収デバイスの前述の外側シャフトの中へのより良好な引込を助長するのに役立ち得る。
【0143】
使用時、パウチ18が、前述のシャフト、例えば、外側シャフト114のうちの1つ内に位置付けられ、その中に移動されると、弾性二叉体部材664、666は、相補的幾何学形状遠位先端667a、667bの結果、入れ子構成に誘導される。
【0144】
本開示のいくつかの実施形態が、図面に示されたが、本開示がそれらに限定されることを意図するものではなく、本開示は、当該技術が許容される限りの広範囲であって、明細書も同様に読まれることが意図される。したがって、前述の説明は、限定としてではなく、単に、特定の実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の請求項の範囲および精神内において、他の修正を想起するであろう。