特許第6430522号(P6430522)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6430522照明システム間で放射光の特性を共有する及び/又は同期させるシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6430522
(24)【登録日】2018年11月9日
(45)【発行日】2018年11月28日
(54)【発明の名称】照明システム間で放射光の特性を共有する及び/又は同期させるシステム
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20181119BHJP
【FI】
   H05B37/02 H
   H05B37/02 D
   H05B37/02 F
   H05B37/02 B
   H05B37/02 C
【請求項の数】12
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-544810(P2016-544810)
(86)(22)【出願日】2015年1月4日
(65)【公表番号】特表2017-502475(P2017-502475A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】IB2015050049
(87)【国際公開番号】WO2015104650
(87)【国際公開日】20150716
【審査請求日】2017年12月28日
(31)【優先権主張番号】61/924,748
(32)【優先日】2014年1月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイユ ズミトリー ヴィクトロビッチ
(72)【発明者】
【氏名】バン デ スルイス バルテル マリヌス
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン フィリップ スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】クラウト ラモン アントワーヌ ウィロ
(72)【発明者】
【氏名】デッカー ティム
(72)【発明者】
【氏名】ラシナ タチアナ アレクサンドロヴナ
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/186665(WO,A2)
【文献】 特表2012−511229(JP,A)
【文献】 特開2013−168734(JP,A)
【文献】 特表2011−526414(JP,A)
【文献】 特表2012−525048(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02 − 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカルユーザに関連付けられたデバイスによって、リモート照明システムが放射する光の1つ又は複数の特性がリアルタイムで公開されるリモート照明システムを識別することと、
前記デバイスによって、前記リモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の公開特性を取得することと、
リアルタイムに、前記デバイスによって、前記1つ又は複数の公開特性に基づいて、前記リモート照明システムによって同時期に放射された光に似た光を放射するようにローカル照明システムの1つ又は複数のLEDに選択的に電圧印加を行うことを容易にすることと、を含み、
前記リモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性を、ソーシャルネットワーク上で公開することができ、前記デバイスのユーザインタフェースにおいて、前記リモート照明システムの発光アクティビティをフォローする命令を受信することを更に含む、
コンピュータ実施方法。
【請求項2】
前記デバイスによって、前記リモート照明システムによって放射される光の新しい公開特性を取得することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記新しい公開特性に基づいて、前記リモート照明システムによって同時期に放射された光に似た光を放射するように、前記ローカル照明システムの前記1つ又は複数のLEDに選択的に電圧印加を行うことを容易にすることを含む、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
前記デバイスによって、光特性共有データを公開することを含み、前記光特性共有データは、前記ローカル照明システムによって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性、及びアップロードされたデータへのアクセスを与えられる一人又は複数のリモートユーザの1つ又は複数の識別情報を含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項5】
前記光特性共有データは、第1のリモートユーザにアクセスできる、及び第2のリモートユーザにアクセスできない前記ローカル照明システムの第1の光源セットによって放射された又は間もなく放射される光の第1のローカル特性、並びに、第1のセットとは異なる前記ローカル照明システムの第2の光源セットによって放射された又は間もなく放射される光の第2のローカル特性を含み、前記第2のローカル特性は、前記第1のリモートユーザ及び前記第2のリモートユーザにアクセス可能である、請求項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項6】
前記デバイスの通信インタフェースを用いて、前記ローカル照明システムによって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性を表す生データを前記ローカル照明システムから受信することと、前記光特性共有データに前記生データを含めることとを含む、請求項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記デバイスに関連付けられた光センサによって、前記ローカル照明システムによって放射された光のローカル特性を検出することと、前記光特性共有データに検出された前記ローカル特性を表すデータを含めることとを含む、請求項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項8】
前記デバイスに関連付けられたユーザインタフェースにおいて、前記ローカル照明システムにローカル特性を持つ光を放射させる要求を受信することと、前記ローカル照明システムに要求されたローカル光特性を持つ光を放射させることに並行して、前記光特性共有データに要求されたローカル光特性を表すデータを含めることとを含む、請求項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項9】
前記リモート照明システムは、第1のリモート照明システムであり、ローカルユーザに関連付けられた前記デバイスによって、第2のリモート照明システムが放射する光の1つ又は複数の特性がリアルタイムで公開される前記第2のリモート照明システムを識別することと、
前記デバイスによって、前記第2のリモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の公開特性を取得することと、
前記デバイスによって、前記第1及び第2のリモート照明システムの両方によって放射される光の特性に基づいて、前記第1及び第2のリモート照明システムによって同時期に放射された光に似た光を放射するように前記ローカル照明システムの1つ又は複数のLEDに選択的に電圧印加を行うことを容易にすることと、を含む、
請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項10】
前記選択的に電圧印加を行うことは、前記第1及び第2のリモート照明システムの一方によって放射される光の公開特性に対して、他方のリモート照明システムによって放射される光の公開特性よりもより多くの重みを割り当てることを含む、請求項に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項11】
コンピューティングデバイスによる命令の実行に応答して、
前記コンピューティングデバイスに請求項1に記載の方法を実行させる前記命令を含む、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
1つ又は複数のプロセッサ、前記1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合された通信インタフェース、及び前記1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合されたメモリを含む装置であって、
前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、前記1つ又は複数のプロセッサに、前記通信インタフェースを用いてリモート照明システムによって放射される光を表すデータのリアルタイムフィードに加入させ、前記データのリアルタイムフィードに基づいて、前記リモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性とのローカル照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性のリアルタイム同期を容易にさせる命令を含み、
前記データのリアルタイムフィードは、ソーシャルネットワークのユーザに関連付けられる、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、概して、照明制御を対象とする。より具体的には、本明細書に開示される様々な発明的方法及び装置は、照明システム間の放射光の特性の共有及び/又は同期に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] デジタル照明技術、即ち、発光ダイオード(LED)等の半導体光源に基づいた照明は、従来の蛍光、HID、及び白熱ランプに代わる実行可能な代替案を提供する。LEDの機能的利点及びメリットは、高いエネルギー変換及び光学効率、耐久性、より低い運転コスト、並びに多くの他のものを含む。LED技術における最近の進歩は、多くの応用例において様々な照明効果を可能にする効率的及びロバストなフルスペクトル照明源をもたらした。これらの照明源を組み入れた器具の幾つかは、例えば本明細書に援用される米国特許第6,016,038号及び同第6,211,626号に詳細に説明されるように、例えば、赤、緑、及び青といった異なる色を生成可能な1つ又は複数のLED、並びに、様々な色及び色が変化する照明効果を生み出す為にLEDの出力を独立して制御するプロセッサを含む照明モジュールを特徴とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] ネットワーク接続照明システムは、人が友達又は家族と照明設定、例えば、色相/色、温度、強度、彩度等の放射光の1つ又は複数の特性を共有することを可能にする。しかしながら、照明設定を共有する為の単純な又は使い易い解決策は存在しない。また、ユーザは、静的照明設定を共有できることが可能なだけである。ユーザは、リアルタイムで照明設定を共有することができず、ユーザは、彼らが彼らの照明設定を誰と共有するかを選択することもできない。従って、照明設定を共有する際に、ユーザにより多くの任意選択肢及び柔軟性を提供する必要性が当該分野において存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004] 本開示は、照明制御の為の発明的方法及び装置に向けられる。例えば、ある照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性を、例えばデータフィードとして公開することができる。他の照明システムは、このデータフィードに基づいて、例えば、当該照明システムによって放射される光に似た光を放射するように選択的に照明を行うことによって、それらの放射光を当該照明システムによって放射される光と同期させることができる。
【0005】
[0005] 一般的に、ある態様では、コンピュータ実施方法は、ローカルユーザに関連付けられたデバイスによって、リモート照明システムが放射する光の1つ又は複数の特性がリアルタイムで公開されるリモート照明システムを識別することと、デバイスによって、リモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の公開特性を取得することと、1つ又は複数の公開特性に基づいて、デバイスによって、リモート照明システムによって同時期に放射された光に似た光を放射するようにローカル照明システムの1つ又は複数のLEDに選択的に電圧印加を行うことを容易にすることと、を含む。
【0006】
[0006] 様々な実施形態において、本方法は、デバイスによって、リモート照明システムによって放射される光の新しい公開特性を取得することを含む。様々なバージョンにおいて、本方法は、新しい公開特性に基づいて、リモート照明システムによって同時期に放射された光に似た光を放射するように、ローカル照明システムの1つ又は複数のLEDに選択的に電圧印加を行うことを容易にすることを含む。
【0007】
[0007] 様々な実施形態において、リモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性を、ソーシャルネットワーク上で公開することができる。本方法は、デバイスのユーザインタフェースにおいて、リモート照明システムの発光アクティビティをフォローする命令を受信することを含む。様々な実施形態において、本方法は、デバイスによって、光特性共有データを公開することを含む。光特性共有データは、ローカル照明システムによって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性、及びアップロードされたデータへのアクセスを与えられる一人又は複数のリモートユーザの1つ又は複数の識別情報を含む。様々なバージョンにおいて、光特性共有データは、第1のリモートユーザにアクセスできる及び第2のリモートユーザにアクセスできないローカル照明システムの第1の光源セットによって放射された又は間もなく放射される光の第1のローカル特性、並びに、第1のセットとは異なるローカル照明システムの第2の光源セットによって放射された又は間もなく放射される光の第2のローカル特性を含んでもよく、第2のローカル特性は、第1及び第2のリモートユーザにアクセス可能である。
【0008】
[0008] 様々なバージョンにおいて、本方法は更に、デバイスの通信インタフェースを用いて、ローカル照明システムによって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性を表す生データをローカル照明システムから受信することと、光特性共有データにこの生データを含めることとを含む。様々なバージョンにおいて、本方法は更に、デバイスに関連付けられた光センサによって、ローカル照明システムによって放射された光のローカル特性を検出することと、光特性共有データに検出されたローカル特性を表すデータを含めることとを含む。様々なバージョンにおいて、本方法は、デバイスに関連付けられたユーザインタフェースにおいて、ローカル照明システムにローカル特性を持つ光を放射させる要求を受信することと、ローカル照明システムに要求されたローカル光特性を持つ光を放射させることに並行して、光特性共有データに要求されたローカル光特性を表すデータを含めることとを含む。
【0009】
[0009] 様々な実施形態において、リモート照明システムは、第1のリモート照明システムである。本方法は、そのような場合、ローカルユーザに関連付けられたデバイスによって、第2のリモート照明システムが放射する光の1つ又は複数の特性がリアルタイムで公開される第2のリモート照明システムを識別することと、デバイスによって、第2のリモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の公開特性を取得することと、デバイスによって、第1及び第2のリモート照明システムの両方によって放射される光の特性に基づいて、第1及び第2のリモート照明システムによって同時期に放射された光に似た光を放射するようにローカル照明システムの1つ又は複数のLEDに選択的に電圧印加を行うことを容易にすることと、を含む。様々なバージョンにおいて、選択的電圧印加は、第1及び第2のリモート照明システムの一方によって放射される光の公開特性に対して、他方のリモート照明システムによって放射される光の公開特性よりもより多くの重みを割り当てることを含む。
【0010】
[0010] 別の態様では、装置は、1つ又は複数のプロセッサ、1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合された通信インタフェース、及び1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合されたメモリを含む。メモリは、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、1つ又は複数のプロセッサに、通信インタフェースを用いてリモート照明システムによって放射される光を表すデータのリアルタイムフィードに加入させる、及びデータのリアルタイムフィードに基づいて、リモート照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性とのローカル照明システムによって放射される光の1つ又は複数の特性のリアルタイム同期を容易にさせる命令を含む。
【0011】
[0011] 様々な実施形態において、データのリアルタイムフィードは、ソーシャルネットワークのユーザに関連付けられる。様々なバージョンにおいて、メモリは、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、1つ又は複数のプロセッサに、ソーシャルネットワーク上のソーシャルネットワークユーザによる発光更新情報をフォローさせる命令を更に含む。
【0012】
[0012] 別の態様では、装置は、1つ又は複数のプロセッサ、1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合された通信インタフェース、及び1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合されたメモリを含む。メモリは、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、1つ又は複数のプロセッサに、通信インタフェースを用いて光特性共有データをリモートコンピューティングシステムにアップロードさせる命令を含んでもよく、光特性共有データは、ローカル照明システムによって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性及びアップロードされたデータへのアクセスを与えられる一人又は複数のリモートユーザの1つ又は複数の識別情報を含む。
【0013】
[0013] 様々な実施形態において、光特性共有データは、光特性共有データの1つ又は複数のプッシュ宛先アドレスを含む。様々な実施形態において、命令は、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、1つ又は複数のプロセッサに更に、通信インタフェースを用いて、ローカル照明システムによって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性を表す生データをローカル照明システムから受信させ、光特性共有データにこの生データを含めさせる。
【0014】
[0014] 様々な実施形態において、本装置は、1つ又は複数のプロセッサに動作可能に結合された光センサを含む。そのような実施形態の幾つかにおいて、命令は、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、1つ又は複数のプロセッサに更に、光センサを用いてローカル照明システムによって放射された光のローカル特性を検出させ、検出されたローカル特性を表すデータを光特性共有データに含めさせる。
【0015】
[0015] 様々な実施形態において、本装置は、ユーザインタフェースを含んでもよい。命令は、1つ又は複数のプロセッサによる命令の実行に応答して、1つ又は複数のプロセッサに更に、ユーザインタフェースにおける要求の受信に応答して特性を持つ光をローカル照明システムに放射させてもよく、その光の放射に並行して、通信インタフェースを用いて光特性共有データをリモートコンピューティングシステムに送信させる。
【0016】
[0016] 本開示の目的で本明細書において使用される場合、「LED」との用語は、任意のエレクトロルミネセンスダイオード、又は、電気信号に呼応して放射を発生できる、その他のタイプのキャリア注入/接合ベースシステム(carrier injection/junction-based system)を含むものと理解すべきである。したがって、LEDとの用語は、次に限定されないが、電流に呼応して発光する様々な半導体ベースの構造体、発光ポリマー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンスストリップ等を含む。特に、LEDとの用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル、及び(通常、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)可視スペクトルの様々な部分のうちの1つ又は複数における放射を発生させることができるすべてのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。
【0017】
[0017] 例えば本質的に白色光を生成するLED(例えば白色LED)の一実施態様は、それぞれ、組み合わされることで混合して本質的に白色光を形成する様々なスペクトルのエレクトロルミネセンスを放射する複数のダイを含む。別の実施態様では、白色光LEDは、第1のスペクトルを有するエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光体材料に関連付けられる。この実施態様の一例では、比較的短波長で狭帯域幅スペクトルを有するエレクトロルミネセンスが、蛍光体材料を「ポンピング(pumps)」して、当該蛍光体材料は、いくぶん広いスペクトルを有する長波長放射を放射する。
【0018】
[0018] なお、LEDとの用語は、LEDの物理的及び/又は電気的なパッケージタイプを限定しないことを理解すべきである。例えば、上述した通り、LEDは、(例えば個々に制御可能であるか又は制御不能である)異なるスペクトルの放射をそれぞれ放射する複数のダイを有する単一の発光デバイスを指すこともある。また、LEDは、LED(例えばあるタイプの白色LED)の一体部分と見なされる蛍光体に関連付けられることもある。一般に、LEDとの用語は、パッケージLED、非パッケージLED、表面実装LED、チップ・オン・ボードLED、TパッケージマウントLED、ラジアルパッケージLED、パワーパッケージLED、あるタイプのケーシング及び/又は光学的要素(例えば拡散レンズ)を含むLED等を指す。
【0019】
[0019] 「光源」との用語は、次に限定されないが、LEDベース光源(上記に定義した1つ以上のLEDを含む)、白熱光源(例えばフィラメント電灯、ハロゲン電灯)、蛍光光源、りん光性光源、高輝度放電光源(例えばナトリウム蒸気ランプ、水銀蒸気ランプ及びメタルハライドランプ)などを含む、様々な放射源のうちの任意の1つ以上を指すと理解すべきである。
【0020】
[0020] 所与の光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外、又は両者の組合せでの電磁放射を発生する。したがって、「光」及び「放射」との用語は、本明細書では同義で使用される。さらに、光源は、一体構成要素として、1つ以上のフィルタ(例えばカラーフィルタ)、レンズ、又はその他の光学的構成要素を含んでもよい。また、光源は、次に限定されないが、指示、表示、及び/又は照明を含む様々な用途に対し構成されることを理解すべきである。「照明源」とは、内部空間又は外部空間を効果的に照射するのに十分な強度を有する放射を発生するように特に構成された光源である。このコンテキストにおいて、「十分な強度」とは、周囲照明(すなわち、間接的に知覚され、また、例えば、全体的に又は部分的に知覚される前に1つ以上の様々な介在面から反射される光)を提供するために空間又は環境において発生される可視スペクトルにおける十分な放射強度(放射強度又は「光束」に関して、全方向における光源からの全光出力を表すために、単位「ルーメン」がよく使用される)を指す。
【0021】
[0021] 「スペクトル」との用語は、1つ以上の光源によって生成された放射の任意の1つ以上の周波数(又は波長)を指すものと理解すべきである。したがって、「スペクトル」との用語は、可視範囲内の周波数(又は波長)のみならず、赤外線、紫外線、及び電磁スペクトル全体の他の領域の周波数(又は波長)も指す。さらに、所与のスペクトルは、比較的狭い帯域幅(例えば、FWHMは、基本的に、周波数又は波長成分をほとんど有さない)、又は、比較的広い帯域幅(様々な相対強度を有する幾つかの周波数又は波長成分)を有してよい。当然のことながら、所与のスペクトルは、2つ以上の他のスペクトルを混合(例えば、複数の光源からそれぞれ放射された放射を混合)した結果であってよい。
【0022】
[0022] 本開示の目的で、「色」との用語は、「スペクトル」との用語と同義に使用される。しかし、「色」との用語は、通常、観察者によって知覚可能である放射の特性を主に指すために使用される(ただし、この使用は、当該用語の範囲を限定することを意図していない)。したがって、「様々な色」との用語は、様々な波長成分及び/又は帯域幅を有する複数のスペクトルを暗に指す。さらに、当然のことながら、「色」との用語は、白色光及び非白色光の両方との関連で使用されてもよい。
【0023】
[0023] 「色温度」との用語は、本明細書では、通常、白色光に関連して使用されるが、その使用は、当該用語の範囲を限定することを意図していない。色温度は、基本的に、白色光の特定の色内容又は陰(例えば、赤みを帯びた、青みを帯びた)を指す。所与の放射サンプルの色温度は、従来から、問題とされている放射サンプルと同じスペクトルを基本的に放射する黒体放射体のケルビン度数(K)の温度に応じて特徴付けられている。黒体放射体の色温度は、通常、約700度K(通常、人間の目に最初に可視となると考えられている)から10,000度K超の範囲内であり、白色光は、通常、約1500〜2000度Kより高い色温度において知覚される。
【0024】
[0024] 「照明固定具」、「照明器具」との用語は、本明細書では、特定の形状因子、アセンブリ又はパッケージの1つ以上の照明ユニットの実施態様又は配置を指すために使用される。「照明ユニット」との用語は、本明細書では、同じ又は異なるタイプの1つ以上の光源を含む装置を指して使用される。所与の照明ユニットは、様々な光源の取付け配置、筐体/ハウジング配置及び形状、並びに/又は、電気及び機械的接続構成の何れか1つを有してもよい。さらに、所与の照明ユニットは、光源の動作に関連する様々な他の構成要素(例えば制御回路)に任意選択的に関連付けられてもよい(例えば含む、結合される、及び/又は一緒にパッケージされる)。「LEDベースの照明ユニット」とは、上記した1つ以上のLEDベースの光源を、単独で又はその他の非LEDベースの光源との組合せで含む照明ユニットを指す。「マルチチャネル」照明ユニットとは、それぞれ異なる放射スペクトルを発生する少なくとも2つの光源を含むLEDベースの又は非LEDベースの照明ユニットを指すものであり、各異なる光源スペクトルは、マルチチャネル照明ユニットの「チャネル」と呼ばれる。
【0025】
[0025] 「コントローラ」との用語は、本明細書では、一般に、1つ以上の光源の動作に関連する様々な装置を説明するために使用される。コントローラは、本明細書で説明した様々な機能を実行するように、数多くの方法(例えば専用ハードウエアを用いて)で実施できる。「プロセッサ」は、本明細書で説明した様々な機能を実行するように、ソフトウエア(例えばマイクロコード)を使用してプログラムすることのできる1つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを使用してもしなくても実施でき、また、幾つかの機能を実行する専用ハードウエアと、その他の機能を実行するプロセッサ(例えばプログラムされた1つ以上のマイクロプロセッサ及び関連回路)の組み合わせとして実施されてもよい。本開示の様々な実施態様において使用されてもよいコントローラ構成要素の例としては、次に限定されないが、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向けIC(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)がある。
【0026】
[0026] 様々な実施態様において、プロセッサ又はコントローラは、1つ以上の記憶媒体(本明細書では総称的に「メモリ」と呼び、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光学ディスク、磁気テープ等の揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリ)と関連付けられる。幾つかの実施態様において、記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されると、本明細書で説明した機能の少なくとも幾つかを実行する1つ以上のプログラムによって、コード化されてもよい。様々な記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定されてもよいし、又は、その上に記憶された1つ以上のプログラムが、本明細書で説明した本発明の様々な態様を実施するように、プロセッサ又はコントローラにロードされるように可搬型であってもよい。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」との用語は、本明細書では、一般的な意味で、1つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするように使用できる任意のタイプのコンピュータコード(例えばソフトウエア又はマイクロコード)を指して使用される。
【0027】
[0027] 「アドレス可能」との用語は、本明細書では、自分自身を含む複数のデバイスに向けた情報(例えばデータ)を受信して、自分自身に向けられた特定の情報に選択的に応答するデバイス(例えば、光源全般、照明ユニット又は固定具、1つ以上の光源若しくは照明ユニットに関連付けられたコントローラ又はプロセッサ、他の非照明関連デバイス等)を指すために使用される。「アドレス可能」との用語は、多くの場合、ネットワークで結ばれた環境(すなわち、以下に詳細に説明される「ネットワーク」)に関連して使用され、ネットワークで結ばれた環境では、複数のデバイスが何らかの1つ以上の通信媒体を介して互いに結合されている。
【0028】
[0028] 1つのネットワーク実施態様では、ネットワークに結合された1つ以上のデバイスが、当該ネットワークに結合された1つ以上の他のデバイスのコントローラとしての機能を果たす(例えばマスタ/スレーブ関係において)。別の実施態様では、ネットワークで結ばれた環境は、当該ネットワークに結合されたデバイスのうちの1つ以上を制御する1つ以上の専用コントローラを含む。通常、ネットワークに結合された複数のデバイスは、それぞれ、1つ以上の通信媒体上にあるデータへのアクセスを有するが、所与のデバイスは、例えば、当該デバイスに割り当てられた1つ以上の特定の識別子(例えば「アドレス」)に基づいて、ネットワークとデータを選択的に交換する(すなわち、ネットワークからデータを受信する及び/又はネットワークにデータを送信する)点で、「アドレス可能」である。
【0029】
[0029] 「ネットワーク」との用語は、本明細書において使用される場合、(コントローラ又はプロセッサを含む)任意の2つ以上のデバイス間及び/又はネットワークに結合された複数のデバイス間での(例えばデバイス制御、データ記憶、データ交換等のための)情報の転送を容易にする2つ以上のデバイスの任意の相互接続を指す。容易に理解されるように、複数のデバイスを相互接続するのに適したネットワークの様々な実施態様は、様々なネットワークトポロジのうちの何れかを含み、様々な通信プロトコルのうちの何れかを使用することができる。さらに、本開示による様々なネットワークにおいて、2つのデバイス間の接続はいずれも、2つのシステム間の専用接続を表わすか、又は、これに代えて非専用接続を表わしてもよい。2つのデバイス用の情報を担持することに加えて、当該非専用接続(例えばオープンネットワーク接続)は、必ずしも2つのデバイス用ではない情報を担持することがある。さらに、容易に理解されるように、本明細書で説明されたデバイスの様々なネットワークは、ネットワーク全体に亘る情報の転送を容易にするために、1つ以上のワイヤレス、ワイヤ/ケーブル、及び/又は光ファイバリンクのリンクを使用できる。
【0030】
[0030] 「ユーザインターフェース」との用語は、本明細書において使用される場合、人間であるユーザ又はオペレータと、当該ユーザとデバイス間の通信を可能にする1つ以上のデバイスとの間のインターフェースを指す。本開示の様々な実施態様に使用されてもよいユーザインターフェースの例は、次に限定されないが、スイッチ、電位差計、ボタン、ダイアル、スライダ、マウス、キーボード、キーパッド、様々なタイプのゲームコントローラ(例えばジョイスティック)、トラックボール、ディスプレイスクリーン、様々なタイプのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)、タッチスクリーン、マイクロホン、及び、人間が生成した何らかの形の刺激を受信し、それに応答して信号を生成する他のタイプのセンサを含む。
【0031】
[0031] 「照明設定」との用語は、本明細書で使用される場合、照明システムの複数の光源により収集的に放射される光のような、1つ以上の光源により放射される光の1つ以上の特性を指す。「放射される光の特性」(「光特性」又は「照明特性」とも呼ばれる)は、限定するわけではないが、ヒュー、輝度、強度、飽和度、ダイナミック効果(例えば、フラッシュ、種々の方向への光の指示等)などを含む、1つ以上の光源により放射される光の任意の選択可能な特徴を指す。
【0032】
[0032] なお、前述の概念及び以下でより詳しく説明する追加の概念のあらゆる組み合わせ(これらの概念が互いに矛盾しないものであることを条件とする)は、本明細書で開示される本発明の主題の一部をなすものと考えられることを理解すべきである。特に、本開示の終わりに登場するクレームされる主題のあらゆる組み合わせは、本明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられる。なお、参照により組み込まれる任意の開示内容にも登場する、本明細書にて明示的に使用される用語には、本明細書に開示される特定の概念と最も整合性のある意味が与えられるべきであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
[0033] 図面中、同様の参照符号は、全般的に様々な図を通して同じ部分を指している。さらに、図面は必ずしも縮尺通りではなく、重点は全体的に本発明の原理の説明に置かれている。
【0034】
図1】[0034] 様々な実施形態による、照明システム間で光特性の共有を容易にする為に協働することができる構成要素例を模式的に示す。
図2】[0035] 様々な実施形態による、図1の様々な構成要素間で生じ得る通信例を示す。
図3】[0036] 様々な実施形態による方法例を示す。
図4】[0036] 様々な実施形態による方法例を示す。
図5】[0037] 様々な実施形態による、コンピューティングデバイス例の構成要素を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
[0038] ネットワーク接続照明システムは、人が友達又は家族と照明設定、例えば、色相/色、温度、強度、彩度等の放射光の1つ又は複数の特性を共有することを可能にする。しかしながら、照明設定を共有する為の単純な又は使い易い解決策は存在しない。また、ユーザは、静的照明設定を共有できることが可能なだけである。ユーザは、リアルタイムで照明設定を共有することができず、ユーザは、彼らが誰と彼らの照明設定を共有するかを選択することもできない。従って、照明設定を共有する際に、ユーザにより多くの任意選択肢及び柔軟性を提供する必要性が当該分野において存在する。上記を考慮して、本発明の様々な実施形態及び実施態様が、リアルタイムで及び/又は選択されたユーザと、照明システム間で放射光の特性を共有することに向けられる。
【0036】
[0039] 図1を参照して、ある実施形態では、第1の「ローカル」照明システム100は、ローカルブリッジ102及び図1では複数のLED104a〜nとして描かれる複数の光源を含み得る。ローカルブリッジ102は、複数のLED104a〜nと通信する及び複数のLED104a〜nの制御を容易にするように構成されたコンピューティングデバイス又はコンピューティングシステムでもよい。ローカルブリッジ102は、限定されることはないが、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、RFID、NFC、Ethernet(登録商標)、符号化光(例えば、変調情報を搬送する放射光)等を含む様々な有線又は無線技術を用いて、複数のLED104a〜nと通信することができる。
【0037】
[0040] 様々な実施形態において、ユーザ(不図示)は、ローカルブリッジ102を操作して、複数のLED104a〜nの1つ又は複数に選択的に電圧を加えることができる。例えば、図1では、タブレットコンピュータ106は、例えばWiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を用いて、ローカルブリッジ102と通信し、照明システム100によって放射される光の1つ又は複数の特性を制御する為にユーザが操作することができるユーザインタフェースを(例えば、タッチスクリーンディスプレイ上に)設けてもよい。タブレットコンピュータは図1に図示されているが、これは、限定的なものではない。限定されることはないが、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、スタンドアロンデバイス、ウェアラブルデバイス、壁取り付け式デバイス等を含む任意のネットワーク化デバイスが、照明システム100を制御するローカルブリッジ102と通信する為に使用され得ることを理解されたい。複数のLED104a〜nによって放射される光の特性は、直接的に(例えば、ある特定のLEDによって放射される光の色若しくは輝度を変えることによって)、又はレンズ、コリメータ等の様々な光学素子によって間接的に制御されてもよい。
【0038】
[0041] リモート照明システム110は、ローカル照明システム100と同様の構成要素を含んでもよい。例えば、図1では、リモート照明システム110は、リモートブリッジ112及びここでも複数のLED114a〜nとして描かれる複数の光源を含む。スマートフォン116の形態のコンピューティングデバイスが、リモート照明システム110を制御するリモートブリッジ112と通信する為に使用できるとして描かれている。本明細書に記載される照明システムは、白熱灯等の他の種類の光源を有していてもよいことを理解されたい。また、「ローカル」照明システム100及び「リモート」照明システム110はそれぞれ、ローカル照明システム100に関連付けられたユーザの観点からそのように名付けられている。代わりに、リモート照明システム110に関連付けられたユーザの観点から実施形態が記載される場合は、当然これらの用語は逆となる。
【0039】
[0042] ローカル照明システム100及びリモート照明システム110、並びにタブレットコンピュータ106及びスマートフォン116は、1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120を介して互いに及び他の構成要素と通信可能であってもよい。1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120は、1つ又は複数のローカルエリアネットワーク及びインターネットを含む広域ネットワークを含んでもよい。
【0040】
[0043] 様々な実施形態において、ソーシャルネットワーク122コンピューティングシステムは、1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120に接続されてもよい、及びソーシャルネットワークを実現するように構成された1つ又は複数のコンピュータを含んでもよい。本明細書に記載されるように、様々な実施形態において、ソーシャルネットワーク122は、ソーシャルネットワークユーザによって、例えばリアルタイムで、彼らの間で照明設定を共有する為に使用することができる。
【0041】
[0044] 追加的又は代替的に、様々な実施形態において、光共有サービスコンピューティングシステム124もまた、1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120に接続されてもよい、並びに、ローカル照明システム100及びリモート照明システム110等の複数の照明システム間で、照明設定のリアルタイム共有を容易にするように構成されてもよい。実施形態によっては、光共有サービス124は、例えばタブレットコンピュータ106又はスマートフォン116等のデバイスを用いて、ユーザが自分の照明設定をリアルタイムで公開させる及び/又は他のユーザの照明設定をリアルタイムでフォローする為にログインすることができる専用光共有ポータルを提供することができる。
【0042】
[0045] 図2は、様々な実施形態による、図1の様々な構成要素間で生じ得る通信例を示す。時間は頁の下方へ流れるが、一定の縮尺で表されておらず、これは、様々な時間量が様々な通信間で経過し得ることを意味する。
【0043】
[0046] 図2の第1の通信は、スマートフォン116からソーシャルネットワーク122へのものであり、ここで、スマートフォン116は、1つ又は複数のLED114の照明設定がデータフィードとして、例えば、ソーシャルネットワークステータスアップデート又はブログ記事として公開されることを要求する。実施形態によっては、ユーザは、様々な粒度レベルで、どのソーシャルネットワークコンタクト又は他のユーザが当該ユーザーの公開された照明設定にアクセスできるかを選択可能であってもよい。例えば、ユーザは、家族メンバーは当該ユーザーの家の全てのライトにアクセスできるべきであるが、知人は、特定のライト(例えば、特定の部屋の中、屋外等)へのアクセスのみが与えられることを指定することができる。
【0044】
[0047] 例えば、第1のユーザが、ソーシャルネットワーク上で、当該ユーザーのリモート照明システム110(彼にとってローカル、照明システム100の観点からリモート)の照明設定を公開したいと仮定する。第1のユーザは、スマートフォン116を操作して、照明デバイス、照明デバイスグループ(例えば、2つ以上のLED114)、又は照明シーン若しくはプログラムを表すアイコンを特定のソーシャルネットワークのグラフィック表示上にドラッグすることができる。実施形態によっては、これは、第1のユーザ自身の照明システムによって放射される光の変更がどの程度正確にソーシャルネットワークに反映されるべきであるか、例えば、色のテキスト表示が掲示されるか否か、又は当該ユーザーの照明システムの色が予め設定された若しくはユーザ定義のソーシャルネットワークムードに関連付けられるか否かを当該ユーザーが定義することを可能にする追加メニューをポップアップさせることができる。
【0045】
[0048] 図2を再び参照して、暫く後に、タブレットコンピュータ106は、公開された照明設定を求める連絡をソーシャルネットワーク122に送信し得る。ソーシャルネットワーク122は、後にタブレットコンピュータ106によって例えばタッチスクリーンディスプレイ上にレンダリングすることができる、ユーザのソーシャルネットワークコンタクト(時に、「友達」、「フォロワー」、「コンタクト」、又は「コネクション」と呼ばれる)のリストで応答することができる。実施形態によっては、ソーシャルネットワーク122(又はタブレットコンピュータ106)は、積極的に照明設定を共有しているソーシャルネットワークコンタクトに対して、これらのソーシャルネットワークコンタクトをフィルタリングしてもよい。他の実施形態では、タブレットコンピュータ106上のソーシャルネットワークアプリケーションは、ユーザのソーシャルネットワークコンタクトの全てを受信してもよい、及び例えば特別な記号又はフォントを用いて、照明設定を共有するソーシャルネットワークコンタクトを、照明設定を共有しないコンタクトよりも視覚的に強調されるようにレンダリングしてもよい。ユーザは、その後、ソーシャルネットワークアプリケーションを操作して、ユーザがフォローしたい一人又は複数の照明設定共有コンタクトの選択をソーシャルネットワーク122に提供することができる。
【0046】
[0049] 第1のユーザが、当該ユーザーの第1の照明システムに第2のユーザの第2の照明システムをフォローさせることを望むと仮定する。第1のユーザは、タブレットコンピュータ106を操作して、当該ユーザーのローカル照明システム100を表すアイコンを第2のユーザに関連付けられたソーシャルネットワークグラフィックアイコン上にドラッグすることができる。実施形態によっては、これは、例えば、第1のユーザ自身の照明システムにおいて、又は第1のユーザのソーシャルネットワークアプリケーション上で、第2の照明システムによって放射される光の変更がどの程度正確に反映されるべきであるかを第1のユーザが定義することを可能にする追加メニューをポップアップさせることができる。例えば、第1のユーザは、第1のユーザ自身の照明システムのどの照明デバイスが、第2の照明システムによって放射される光の変更に反応するべきかを設定する能力が与えられてもよい。ユーザは、たった1つの特定の接続ランプがこれらの変更をフォローすること、又はある特定の部屋若しくはエリアの照明デバイスセット全てがこれらの変更をフォローすることを指示することができる。
【0047】
[0050] 暫く後に、ユーザは、スマートフォン116を操作して、LED114によって放射される光の1つ又は複数の特性を変更する要求をリモートブリッジ112に送信し得る。リモートブリッジ112は、次に、要求された特性を持つ光をLED114に放射させる1つ又は複数の制御信号を生成する及び1つ又は複数のリモートLED114に対して送信し得る。並行して、スマートフォン116は(例えば、インストールされたスマートフォンアプリケーションによって)、例えばソーシャルネットワーク122を介して、タブレットコンピュータ106に光特性共有データをアップロードし得る。様々な実施形態において、光特性共有データは、リモート照明システム110によって放射された又は間もなく放射される光の1つ又は複数のローカル特性、及びアップロードされたデータへのアクセスを与えられる一人又は複数のリモートユーザの1つ又は複数の識別情報を含んでもよい。実施形態によっては、光特性共有データは、光特性共有データの1つ又は複数のプッシュ宛先アドレスを含んでもよい。
【0048】
[0051] 実施形態によっては、ユーザは、当該ユーザーのローカル照明システムによって放射される特性を選択的に公開可能であってもよい。例えば、ユーザは、照明システムの一部の光源によって放射される特性にアクセスできる及び/又はそれらを受信するべき一部のリモートユーザ(例えば、ソーシャルネットワーク上に示される親しい友達、家族)並びに照明システムの他の光源によって放射される特性にアクセスできる及び/又はそれらを受信するべき他のリモートユーザ(例えば、ちょっとした知人)を選択することができる。例えば、光特性共有データは、第1のリモートユーザにアクセスできる及び第2のリモートユーザにアクセスできないローカル照明システムの第1の光源セットによって放射された又は間もなく放射される光の第1のローカル特性、並びに、第1のセットとは異なるローカル照明システムの第2の光源セットによって放射された又は間もなく放射される光の第2のローカル特性を含んでもよく、第2のローカル特性は、第1及び第2のリモートユーザにアクセス可能である。このようにして、ユーザは、当該ユーザーが個人用又は私的と考える光源によって放射される光が、当該ユーザーが信頼する人々とのみ共有されることを保証することができる。
【0049】
[0052] 別の例として、実施形態によっては、ユーザは、第1の遅延後に(例えば、直ちに)照明システムによって放射される特性にアクセスできる及び/又はそれらを受信するべき一部のリモートユーザ(例えば、ソーシャルネットワーク上に示される親しい友達、家族)を選択可能であってもよい。ユーザは、ある所定の又はランダムな遅延の後に、照明システムによって放射される特性にアクセスできる及び/又はそれらを受信するべき他のリモートユーザ(例えば、ちょっとした知人、信頼できない友達)を選択可能であってもよい。
【0050】
[0053] リモート照明システム110によって放射された又は間もなく放射される光の特性は、図2のスマートフォン116によって、リモート照明システム110によって放射された又は間もなく放射される光のユーザ選択特性を表す生データとして提供されてもよい、及びリモート照明システム110上でのそれらの特性の実現と同時に提供されてもよい。但し、これは限定的なものではない。他の実施形態では、スマートフォン116及び/又はリモートブリッジ112は、光特性共有データ中に含める為に、リモート照明システム110によって放射された光の特性を検出するように構成された光センサを含んでもよい。追加的又は代替的に、リモートブリッジ112は、例えば光特性共有データ中に含める為に、実際の照明設定に該当する生データをスマートフォン116に送信してもよい。
【0051】
[0054] 光特性共有データがソーシャルネットワーク122にアップロードされた後、それは、タブレットコンピュータ106に提供(例えば、プッシュ)されてもよい。例えば、ソーシャルネットワークアプリケーションがタブレットコンピュータ106上で能動的に実行中である場合、光特性共有データは、それがソーシャルネットワーク122で受信された後に、直ちにタブレットコンピュータ106にプッシュされてもよい。但し、実施形態によっては、タブレットコンピュータ106のユーザがソーシャルネットワークアプリケーションを能動的に使用していない場合には、それは、ユーザが現時点ではリモート照明システム110の照明設定を「フォローする」ことを望んでいないことを示し得る。
【0052】
[0055] タブレットコンピュータ106が能動的にスマートフォンアプリケーションを実行中であると仮定した場合、タブレットコンピュータ106は、リモート照明システム110によって同時期に放射された光に似た光を放射するように、ローカル照明システム100の1つ又は複数のLED104に選択的に電圧を加えることを容易にすることができる。例えば、タブレットコンピュータ106は、リモート照明システム110によって同時期に放射された光に似た光を1つ又は複数のLED104に放射させる要求を、例えばローカルブリッジ102に送信することができる。ローカルブリッジ102は、次に、1つ又は複数の適切な制御信号を生成する及びローカルLED104に対して提供することができる。
【0053】
[0056] 恐らく、照明設定を共有する2つの照明システムは、全く同じには構成されないであろう。例えば、一方の照明システムは、他方よりも多い若しくは少ない光源、又はより多い若しくはより少ない機能を持つ光源(例えば、LEDは、例えば白熱電球よりも多くの機能を持つ)を有し得る。従って、第1の照明システムにとって、第2の照明システムによって放射される光に「似た」光を放射することは、第1の照明システムが、第2の照明システムによって放射される光を真似る、模倣する、又は再現する為に最善を尽くすことを意味し得る。
【0054】
[0057] 第1の照明システムは、各々がある特定の性質(例えば色)を持つ光を作り出す複数の光源を含む場合があり、第2の照明システムは、より少ない数の光源を含む場合がある又は複数の照明効果(例えば複数の色)を作り出すように構成された単一の光源を有する。例えば、第1の照明システムは、赤色及び黄色光を放射可能であるが、オレンジ光は放射できないLEDを有すると仮定する。第2の照明システムは、オレンジ光を放射するLEDを有すると仮定する。第1の照明システムは、第1の照明システムがオレンジ光を放射できないことから、第2の照明システムをそのまま模倣することはできないが、それは、オレンジ光に近づける為に赤色光及び黄色光を同時に放射することができる。
【0055】
[0058] 実施形態によっては、作り出される照明効果の類似性を達成する為に、第1の照明システムは、全体で総合的光効果をもたらす様々な部分的光効果に関する空間情報を共有してもよい。例えば、第1の照明システムは、それが青色アップライト及び白色ダウンライトを含むことを共有し得る。この情報は、照明システム自体によって(例えば、ブリッジ102若しくは112を用いて)、又は照明システムによって放射された光をモニタリングするように構成された1つ若しくは複数の光センサによって入手することができる。
【0056】
[0059] 本明細書に使用されるように、「リアルタイム」は、該当する場合もあるが、必ずしも「直ちに」を指すわけではない。より正確に言えば、「リアルタイム」は、より広く、照明システム間の同期を指す。例えば、「リアルタイム」は、第1の照明システムによって放射される光の変更に応答して、どのように第1の照明システムの照明設定を第2の照明システムに提供することができるかを指す為に使用され得る。加えて、「リアルタイム」は、第2の照明システムが、第1の照明システムによる同時期の(例えば、同じ時間間隔中、少なくとも部分的に同時に)光に似た光を放射することによって応答することを指し得る。「リアルタイム」はまた、実際には照明システムが正確には同期していない(例えば、それの光出力を他方の光出力と同期させる一方の照明システム間に多少の遅延が存在し得る)としても、照明システム間の試みられた同期を指し得る。従って、「リアルタイム」は、少なくとも多少の遅延を含み得る。
【0057】
[0060] 例えば、リモートユーザが自分の照明設定を変更する及びそれらが公開されるとしても、このリモートユーザの照明設定をフォローするローカルユーザは、必ずしもそれらのリモート照明設定を直ちに取得しない場合がある。リモート照明設定は、ローカルユーザが実際にソーシャルネットワークにログインするまでは、ローカルユーザのタブレットコンピュータ106にはプッシュされなくてもよい(このようにして、他人の照明設定をフォローすることが、特定のユーザにとって個人的なものになる)。あるいは、リモート照明システムの光が変更された時に、ローカルユーザは、ローカル照明システム100から離れている場合がある。そのような場合、タブレットコンピュータ106は、ユーザが帰宅するまで(この時点で、リモートユーザは、その間にも自分の照明設定を再度変更している場合がある)、リモート照明設定の取得を試みなくてもよい。
【0058】
[0061] 場合によっては、ユーザは、自分のローカル照明設定の遅延公開を望む場合がある。例えば、当該ユーザーは、自分が家にいないことを潜在的侵入者に知らせることを避ける為に、自分のライトが全て消えているという事実の公開を遅らせることを望む場合がある。そのような場合、当該ユーザーは、自分のローカルコンピューティングデバイス(例えば、タブレット106又はスマートフォン116)を操作して、自分の照明システムに関連付けられた光特性共有データをある予め設定された(又はランダムな)遅延の後にのみ公開させることができる。
【0059】
[0062] 図3は、様々な実施形態による、例えばタブレットコンピュータ106又はスマートフォン116によって実施することができる方法例300を示す。ブロック302では、照明設定が公開されたリモート照明システムを識別することができる。例えば、タブレットコンピュータ106上でソーシャルネットワークアプリケーションを操作しているユーザは、当該ユーザーの友達のリストを閲覧することができる及び当該ユーザーの制御下の照明システムによって放射される光の特性を共有する人を識別することができる。
【0060】
[0063] ブロック304では、ブロック302で識別された照明システムの1つ又は複数の公開照明設定を取得することができる。例えば、ユーザは、当該ユーザーの友達が自分の照明設定を変える度に、ローカルユーザが更新情報を受信する(例えばプッシュされる)ことができるように、ソーシャルネットワークアプリケーションを操作して、当該ユーザーの友達の制御下のリモート照明システムの照明設定を「フォローする」ことができる。
【0061】
[0064] ブロック306では、リモート照明システム(例えば、リモート照明システム110)によって放射される光に似た光を放射するようにローカル照明システムの光源(例えば、ローカル照明システム100のLED104)に選択的に電圧を加えることは、例えば、ブロック304で取得された公開照明設定に基づいて容易にすることができる。例えば、ユーザの友達が、彼の照明システムを例えばロマンチックな設定を目的として柔らかな照明を放射するように変更した場合、タブレットコンピュータ106は、ローカル照明システム100がこのロマンチックな照明を真似る要求をローカルブリッジ102に送信することができる。
【0062】
[0065] 図4は、様々な実施形態による、例えばタブレットコンピュータ106又はスマートフォン116によって実施することができる別の方法例400を示す。ブロック402では、ローカル照明システム(例えば100)によって放射された又は間もなく放射される光のローカル特性を決定することができる。例えば、タブレットコンピュータ106におけるローカル照明システム100の照明設定を変更するというユーザの要求は、所望のローカル照明特性を決定する為に傍受されてもよい。あるいは、タブレットコンピュータ106上の光センサが、ローカル照明設定を検出してもよい。ブロック404では、1つ又は複数の決定されたローカル特性は、例えば、光特性共有データへのアクセスが与えられるリモートユーザ(例えば、ソーシャルネットワークコンタクト)の1つ又は複数の識別情報と共に、光特性共有データに組み入れることができる。ブロック406では、光特性共有データをリモートコンピューティングデバイス(これに対して、他のデバイスは、他の照明システムがアクセスできることを制御できない)にアップロードすることができる。例えば、タブレットコンピュータ106上のソーシャルネットワークアプリケーションは、ローカル照明システム100によって放射される光の照明設定が、ユーザのソーシャルネットワークページ上に掲示されるように、それらをソーシャルネットワーク122にアップロードすることができる。
【0063】
[0066] 本明細書に記載される例は、一般的に、照明設定が、ソーシャルネットワーク上で交換されることに言及しているが、これは限定的なものではない。図1を再び参照して、どのソーシャルネットワークにも所属していない光共有サービス124が、照明システムが照明設定を共有する為の別の手段となり得る。例えば、タブレットコンピュータ106及びスマートフォン116を用いて照明設定を共有する代わりに、様々な実施形態において、ブリッジ102及び112は、例えば1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120上で光共有サービス124と通信するように構成されてもよい。ユーザは、例えばタブレットコンピュータ106を用いて、ローカルブリッジ102にリモート照明システム110の照明設定を「フォローする」ように指示することができる。リモート照明システム110がそれの照明設定を変更した場合、リモートブリッジ112は、光共有サービス124に自動的に知らせることができる。ローカルブリッジがリモート照明システム110を「フォローしている」と仮定すると、ローカルブリッジ102は、この変更を検出することができる及びリモート照明システム110によって同時期に放射された光に似た光を1つ又は複数のLED104に放射させることができる。このような実施形態の幾つかでは、ユーザは、ローカルブリッジ102又はリモートブリッジ112等の特定のブリッジの制御下で、光源グループ(例えば、LED104a〜n、114a〜n)の固有の識別子を定義することができる。ローカルブリッジ102は、この識別子をローカルブリッジ102のネットワークアドレス(例えば、IPアドレス)と共に光共有サービス124に送信することができる。光共有サービス124のユーザは、互いの照明システムスキームをフォローする為に、固有の識別子を交換可能であってもよい。このようにして、ユーザは、自分の家庭内の異なるランプに、自分の家庭内のある特定の照明システムの照明設定をフォローさせることさえできる。
【0064】
[0067] 他の実施形態では、照明システムは、照明設定をより直接的に交換することができる。例えば、ローカルブリッジ102及びリモートブリッジ112は、例えば1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120上で、互いに直接通信するように構成されてもよい。ユーザは、例えばタブレットコンピュータ106を用いて、ローカルブリッジ102にリモート照明システム110の照明設定を「フォローする」ように指示することができる。ローカルブリッジ102がリモート照明システム110を「フォローしている」と仮定すると、リモート照明システム110がそれの照明設定を変更した時に、リモートブリッジ112は、自動的にローカルブリッジ102に知らせることができる。それに応じて、ローカルブリッジ102は、リモート照明システム110によって同時期に放射された光に似た光を1つ又は複数のLED104に放射させることができる。
【0065】
[0068] 実施形態によっては、ユーザは、特定のリモートグループ又は場所との特定の形態の直接的通信の間に、当該ユーザーのローカル照明システムが自動的にリモート照明システムのフォローを開始するように、当該ユーザーのローカル照明システムを構成することができる。例えば、ローカル照明システム100によって照明が行われる場所に位置するグループが、リモート照明システム110によって照明が行われる場所に位置するグループとテレビ会議を開催することを望むと仮定する。会議通話が2つの場所間で開始されると、それぞれのブリッジも、照明設定を共有する為に通信することができる。実施形態によっては、一方の照明システムのユーザは、その照明システムに他方の照明システムによって同時期に放射された光の1つ又は複数の特性を持つ光を放射させる「照明シーン追加」ボタンを押すことができる。照明設定は、ソーシャルネットワーク122又は光共有サービス124を介して等、様々な方法で交換することができる。実施形態によっては、照明設定は、ビデオ又はオーディオ信号に含まれるメタデータストリームで符号化することができる。
【0066】
[0069] ビデオ会議に関与する2つ以上の照明システムの照明設定は、様々な方法で、融合、統合、混合、又は相互作用が行われてもよい。一例として、ローカル照明システム100によって放射される光が比較的暗い、且つリモート照明システム110によって放射される光が比較的明るい場合には、双方が他方に類似した特性を持つように、ローカル照明システム100が、それの放射光を明るくしてもよい、又はリモート照明システム110が、それの光を暗くしてもよい。あるいは、2つの照明システムが共に、それらが放射する光をその中間辺りに調節することができる。別の例として、一方の場所では夜間であるが、他方の場所では昼間であると仮定する。両方の場所のグループが、2つの場所間の時差に気を散らされる又は気を取られることがないように、夜間の場所における照明システムは、それが放射する光を、昼間の照明システムによって放射される光に似るように調節してもよい。様々な実施形態において、一方又は両方の照明システムがローカルに制御可能であってもよい、及び他方が、自動的にあらゆる変更に対応してもよい。実施形態によっては、ビデオ会議の終わりに、照明システムは、元の照明設定に戻ることができる。
【0067】
[0070] 別の例として、ローカル照明システム110のユーザが、リモート照明システム110の友達とインスタントメッセージ又はチャットを行う為にタブレットコンピュータ106を使用中であると仮定する。ユーザは、xを超えるメッセージが交換された(又は別の基準が満たされた)時、ローカル照明システム100の照明設定が、例えばタブレットコンピュータ106によって公開されるようにタブレットコンピュータ106を構成することができる。同様に、スマートフォン116は、ローカル照明システム100の照明情報が公開された時点で、ローカル照明システム100によって放射される光に似た光を放射するようにリモート照明システム110を移行させるように構成することができる。上記の会議通話例と同様に、「平均」照明シーンが作り出されるように、照明シーンを両者で変更することも可能である。これは、自動的に(例えば、ユーザ定義設定の結果)、又は例えば照明シーンフォローボタンをクリックすることによる、若しくは特定の「照明シーン」エモティコンを打ち込むことによる明示的要求に応じて生じることができる。ユーザらが距離を隔てて一緒にテレビゲームをしている間に、同様に機能性を提供することができる。
【0068】
[0071] 実施形態によっては、タブレットコンピュータ106、スマートフォン116、又はウェアラブルコンピューティングデバイス等の別のポータブルコンピューティングデバイスは、現在の照明状態(照明システムによって又は自然光等の他の手段によって作り出されているか)を検知する及びそれらの検知された照明状態に関する情報を例えばソーシャルネットワーク122上で公開するように構成されてもよい。例えば、ユーザは、ユーザの場所におけるアンビエント光を検出する及びその光に関する情報を当該ユーザーのソーシャルネットワークプロフィールに公開する(例えば、「掲示する」)ように、当該ユーザーのスマートウォッチ又はスマートグラスを構成してもよい。当該ユーザーのソーシャルネットワークコンタクトは、これらの更新情報をリアルタイムで「フォローする」ことができる、及び彼らの照明システムを任意の時点でユーザによって検知された光に似た光を放射するように構成することができる。従って、ユーザの森でのハイキングが晴れの中始まったが、後に雨となった場合、ユーザの照明状態をフォローしているソーシャルネットワークコンタクトは、自分の照明システムが、例えば最初に日光に似て、次に雨に似た光を放射することによって、ユーザの検知された照明状態と同期しようと試みることを目撃することができる。
【0069】
[0072] ある特定のユーザが、複数のリモート照明システムを同時にフォローするように当該ユーザーの照明システムを構成することができる。そのような場合、ユーザ自身の照明システムは、これらの複数のリモート照明システムによって放射される光の組み合わせに基づいて、それの光源に選択的に電圧を加えることができる。例えば、実施形態によっては、ユーザの照明システムは、「社会的距離」をリモート照明システムに割り当てることができる。非常に親しいソーシャルネットワークコンタクト(例えば家族)に関連付けられたリモート照明システムの照明設定は、単なる知人に関連付けられたリモート照明システムの照明設定よりも重く重み付けすることができる、及びその結果ユーザ自身の照明システムにより大きく影響を与えることができる。ユーザは更に、特定のコンタクトに関連付けられたリモート照明システムの照明設定を「拒否する」ことができ、これは、社会的距離を増大し得る及び将来これらのコンタクトの照明システムを軽く重み付けさせ得る。追加的又は代替的に、照明システム間の地理的距離が、それらのそれぞれの照明設定に対してどの程度の重みが割り当てられるかを決定する為に使用されてもよい。
【0070】
[0073] 図5は、タブレットコンピュータ106、スマートフォン116、又は他の類似のデバイス等のコンピューティングデバイスにおいて配備され得る構成要素例を示す。1つ又は複数のプロセッサ520は、メモリ522、ユーザインタフェース523(例えば、ボタン、ノブ、タッチスクリーン等)、及び1つ又は複数の通信インタフェース524と動作可能に結合されてもよい。1つ又は複数のプロセッサは、様々なマイクロプロセッサ及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)の形態を取ってもよい。メモリ522は、方法300及び400を含む、本明細書に記載された様々な技術の選択された態様を1つ又は複数のプロセッサ520に行わせるように構成された命令を保存することができる。メモリ522は、ディスク型、固体(例えば、フラッシュ、RAM)等を含む様々な形態を取り得る。通信インタフェース524は、限定されることはないが、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、NFC、RFID、符号化光、ZigBee(登録商標)、Ethernet(登録商標)等を利用するように構成されたインタフェースを含み得る。上述の通り、1つ又は複数のプロセッサ520は、1つ又は複数のコンピューティングネットワーク120上で、1つ又は複数の通信インタフェース524を用いて、ソーシャルネットワーク122又は光共有システム124と通信するように構成されてもよい。同様に、1つ又は複数のプロセッサ520は、1つ又は複数の通信インタフェース524を用いて、1つ又は複数のブリッジ102/112と通信してもよい。光センサ526は、1つ又は複数のプロセッサ520と動作可能に結合されてもよい。光センサ526は、限定されることはないが、フォトレジスタ、カメラ等を用いることを含む様々な方法で実現されてもよい。
【0071】
[0074] 幾つかの発明実施形態を本明細書に説明し例示したが、当業者であれば、本明細書にて説明した機能を実行するための、並びに/又は、本明細書にて説明した結果及び/若しくは1つ以上の利点を得るための様々な他の手段及び/若しくは構造体を容易に想到できよう。また、このような変更及び/又は改良の各々は、本明細書に説明される発明実施形態の範囲内であるとみなす。より一般的には、当業者であれば、本明細書にて説明されるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成は例示のためであり、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、発明教示内容が用いられる1つ以上の特定用途に依存することを容易に理解できよう。当業者であれば、本明細書にて説明した特定の発明実施形態の多くの等価物を、単に所定の実験を用いて認識又は確認できよう。したがって、上記実施形態は、ほんの一例として提示されたものであり、添付の請求項及びその等価物の範囲内であり、発明実施形態は、具体的に説明された又はクレームされた以外に実施可能であることを理解されるべきである。本開示の発明実施形態は、本明細書にて説明される個々の特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法に関する。さらに、2つ以上のこのような特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせも、当該特徴、システム、品物、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾していなければ、本開示の本発明の範囲内に含まれる。
【0072】
[0075] 本明細書にて定義されかつ用いられた定義はすべて、辞書の定義、参照することにより組み込まれた文献における定義、及び/又は、定義された用語の通常の意味に優先されて理解されるべきである。
【0073】
[0076] 本明細書及び特許請求の範囲にて使用される「a」及び「an」の不定冠詞は、特に明記されない限り、「少なくとも1つ」を意味するものと理解されるべきである。
【0074】
[0077] 本明細書及び特許請求の範囲にて使用される「及び/又は」との表現は、等位結合された要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解すべきである。すなわち、要素は、ある場合は接続的に存在し、その他の場合は離接的に存在する。「及び/又は」を用いて列挙される複数の要素も同様に解釈されるべきであり、すなわち、要素のうちの「1つ以上」が等位結合される。「及び/又は」節によって具体的に特定された要素以外の他の要素も、それが具体的に特定された要素に関連していても関連していなくても、任意選択的に存在してよい。
【0075】
[0078] 本明細書及び特許請求の範囲に用いられるように、「又は」は、上に定義したような「及び/又は」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、リストにおけるアイテムを分ける場合、「又は」、又は、「及び/又は」は包括的と解釈される。すなわち、多数の要素又は要素のリストのうちの少なくとも1つを含むが、2つ以上の要素も含み、また、任意選択的に、リストにないアイテムを含むと解釈される。
【0076】
[0079] 本明細書及び特許請求の範囲に用いられるように、1つ以上の要素を含むリストを参照した際の「少なくとも1つ」との表現は、要素のリストにおける任意の1つ以上の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであるが、要素のリストに具体的に列挙された各要素の少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、要素のリストにおける要素の任意の組み合わせを排除するものではない。この定義は、「少なくとも1つの」との表現が指す要素のリストの中で具体的に特定された要素以外の要素が、それが具体的に特定された要素に関係していても関連していなくても、任意選択的に存在してもよいことを可能にする。
【0077】
[0080] 請求項において、括弧内に登場する任意の参照符号は、便宜上、提供されているに過ぎず、当該請求項をいかようにも限定することを意図していない。
【0078】
[0081] さらに、特に明記されない限り、本明細書に記載された2つ以上のステップ又は動作を含むどの方法においても、当該方法のステップ又は動作の順番は、記載された方法のステップ又は動作の順序に必ずしも限定されないことを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5