特許第6430662号(P6430662)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6430662ネットワーク化された照明デバイスの制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6430662
(24)【登録日】2018年11月9日
(45)【発行日】2018年11月28日
(54)【発明の名称】ネットワーク化された照明デバイスの制御
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20181119BHJP
【FI】
   H05B37/02 Z
   H05B37/02 G
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-552481(P2017-552481)
(86)(22)【出願日】2016年4月7日
(65)【公表番号】特表2018-514062(P2018-514062A)
(43)【公表日】2018年5月31日
(86)【国際出願番号】EP2016057647
(87)【国際公開番号】WO2016162435
(87)【国際公開日】20161013
【審査請求日】2017年10月5日
(31)【優先権主張番号】15162962.3
(32)【優先日】2015年4月9日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】マギエルス レムコ
(72)【発明者】
【氏名】クラインク ユゴー ホセ
【審査官】 野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−507335(JP,A)
【文献】 特開2002−353983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して照明デバイスを制御するコントローラであって、
第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信する受信器と、
前記第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換するプロセッサと、
照明設定を前記照明デバイスに送信する送信器と、
を含み、
前記第1のシーケンスは、動的照明効果を規定し、
前記プロセッサは更に、前記ネットワークのネットワーク容量の指標を受信し、
前記プロセッサは更に、前記ネットワーク容量の前記指標に基づいて、前記第1のシーケンスの照明設定を前記第2のシーケンスの照明設定に変換する、コントローラ。
【請求項2】
前記プロセッサは、所定のネットワーク容量に対するネットワーク利用の指標を受信し、前記プロセッサは更に、前記ネットワーク利用の前記指標に基づいて、前記第1のシーケンスの照明設定を前記第2のシーケンスの照明設定に変換する、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記ネットワーク利用に応じて、前記第2のシーケンスの照明設定の数を決定する、請求項2に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記ネットワークの帯域幅の指標を受信し、前記プロセッサは更に、前記帯域幅の前記指標に基づいて、前記第1のシーケンスの照明設定を前記第2のシーケンスの照明設定に変換する、請求項1に記載のコントローラ。
【請求項5】
前記コントローラは更に、更なるデバイスから、前記第1のシーケンスの照明設定をダウンロードし、前記プロセッサは更に、信号のダウンロード速度に基づいて、前記第1のシーケンスの前記照明設定のうちのどの照明設定をダウンロードするかを決定する、請求項1乃至4の何れか一項に記載のコントローラ。
【請求項6】
前記プロセッサは更に、前記第1のシーケンスの照明設定がダウンロードされていない場合、少なくとも1つの予備照明設定を生成し、前記送信器は更に、前記第1のシーケンスがダウンロードされる前に、前記少なくとも1つの予備照明設定を前記照明デバイスに送信する、請求項5に記載のコントローラ。
【請求項7】
前記プロセッサは更に、所定の照明設定、ユーザ指定の照明設定、デフォルトの照明設定、前の照明設定及びプレビュー照明設定を含むグループのうち少なくとも1つに基づいて、前記少なくとも1つの予備照明設定を生成する、請求項6に記載のコントローラ。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記第1のシーケンスの照明設定のうちの少なくとも2つの照明設定を1つの照明設定にまとめる、請求項1乃至7の何れか一項に記載のコントローラ。
【請求項9】
前記プロセッサは、遷移照明設定を生成し、前記遷移照明設定は、前記第1のシーケンスの照明設定のうちの2つの順次照明設定の間の照明設定である、請求項1乃至8の何れか一項に記載のコントローラ。
【請求項10】
前記動的照明効果の選択を表すユーザ入力を受信するユーザインターフェースを更に含む、請求項1乃至9の何れか一項に記載のコントローラ。
【請求項11】
ネットワークを介して照明デバイスを制御する方法であって、
第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信するステップと、
前記ネットワークのネットワーク容量の指標を受信するステップと、
前記ネットワーク容量の前記指標に基づいて、前記第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換するステップと、
前記第2のシーケンスの照明設定を前記照明デバイスに送信するステップと、
を含み、
前記第1のシーケンスは、動的照明効果を規定する、方法。
【請求項12】
前記第1のシーケンスの照明設定は、時間と共に繰り返され、前記第1のシーケンスの前記照明設定は、前記第2のシーケンスの照明設定と第3のシーケンスの照明設定との間に分布し、前記第2のシーケンスの照明設定は、前記第2の複数の時点に分布し、前記第3のシーケンスの照明設定は、第3の複数の時点に分布し、前記第2のシーケンス及び前記第3のシーケンスは、それぞれ、第1の瞬間及び第2の瞬間において送信される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記照明デバイスによって、前記第2のシーケンスの照明設定を受信するステップと、
前記照明デバイスによって、前記第2のシーケンスの照明設定を適用するステップと、
前記照明デバイスによって、前記第3のシーケンスの照明設定を受信するステップと、
前記第2のシーケンスの照明設定が繰り返される場合、前記照明デバイスによって、前記第2のシーケンスの照明設定及び前記第3のシーケンスの照明設定を適用することで、前記第1のシーケンスの照明設定を再作成するステップと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各照明設定は、
1つの時点における1つの照明設定である静的照明設定と、
第1の時点における第1の静的照明設定から第2の時点における第2の静的照明設定への遷移である遷移照明設定と、
を含むグループのうちの少なくとも1つを含む、請求項11乃至13の何れか一項に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータデバイスの処理ユニット上で実行されると、請求項11乃至14の何れか一項に記載の方法を実行するコンピュータプログラムコードを含む、前記コンピュータデバイス用のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して照明デバイスを制御するコントローラ及び方法に関する。本発明は更に、当該方法を実行するためのコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0002】
将来及び現行の家庭環境並びに専門環境は、周囲環境、雰囲気、アクセント又は作業照明の作成のために、多くの制御可能な照明デバイスを含むであろう。これらの制御可能な照明デバイスは、しばしば、(ワイヤレス)ネットワークを介して接続され、制御される。これらの照明デバイスは、スマートデバイス(例えばスマートホン又はタブレットPC)のユーザインターフェースを介して個別に又はまとめて制御可能である。大抵の場合、これらの照明デバイスの制御には、特に動的照明効果のために、複数の照明制御コマンドを通信することが含まれる。動的照明効果は、照明デバイス(のセット)に適用されると、時間と共に変化する複数の照明設定を含む。現行の照明制御ネットワークシステムは、ネットワーク帯域幅の制限によって、すべての照明制御コマンドを伝達できない場合がある。この制限は、例えばネットワーク上のトラフィックのオーバーフローによって引き起こされる。例えば米国特許出願公開第2010/277340A1号に開示される現行の解決策は、動的照明効果の命令を含む単一制御コマンドを送信することで、絶え間ないデータストリームの必要性を低減することによって、この問題を解決している。しかし、これには、各照明器具が、単一コマンドを使用可能な照明制御に変換するそれ自身のローカルコントローラを具備している必要がある。更に、これは、動的照明効果を頻繁に変更しなければならない場合があるので、所望の性能を保証するわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ネットワークを通じて照明デバイスに動的照明効果を瞬時に適用するコントローラ、方法及びコンピュータプログラムプロダクトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、上記目的は、ネットワークを介して照明デバイスを制御するコントローラによって達成される。コントローラは、
第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信する受信器と、
第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換するプロセッサと、
照明設定を照明デバイスに送信する送信器と、
を含み、
第1のシーケンスは、動的照明効果を規定し、
プロセッサは更に、ネットワークのネットワーク容量の指標を受信し、
プロセッサは更に、ネットワーク容量の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。
【0005】
動的照明効果(即ち、第1のシーケンスの照明設定)は、例えばユーザによって、ユーザ入力デバイス上で選択され、コントローラの受信器によって受信される。動的照明効果は、当該動的照明効果の選択後すぐに照明デバイスに適用されて、ユーザは照明効果が適用されることを待つ必要がないことが望まれる。更に、ユーザが、動的照明効果を意図したとおりに経験することが望まれる。プロセッサは、第1のシーケンスの照明設定に基づいて、第2のシーケンスの照明設定を作成する。これにより、プロセッサは、例えば第1のシーケンスから特定の照明設定を外すと決定することができ、これは、ネットワーク容量(例えばネットワークの帯域幅、ネットワーク負荷、ネットワークのダウンロード速度等)によってある期間内に送信可能である照明設定の数が制限される場合は有益である。プロセッサは、照明設定の数を減らすことによって、照明デバイスがより少ない遅延で第2のシーケンスの照明設定を受信することを可能にする。第2のシーケンスの照明設定は、第1のシーケンスの照明設定に基づいているので、コントローラは、照明デバイスが、第1のシーケンスの元の動的照明効果に似た第2のシーケンスの新しい動的照明効果を適用することを可能にする。したがって、コントローラは、ネットワーク容量を超えることなく、選択後すぐに動的照明効果を照明デバイスに通信し、第2のシーケンスの照明効果を適用することができ、これにより、ネットワークが最適に使用され、最適なユーザエキスペリエンスがもたらされる。或いは、プロセッサは、第1のシーケンスに対して、第2のシーケンスの照明設定の数を増やしてもよい。これは、ネットワーク容量によって、第1のシーケンスの照明設定の数よりも大きい数の照明設定をある期間毎に送信することが許容される場合に有益である。これは更に、コントローラが、第1のシーケンスの照明設定の間の遷移を向上させることを可能にする。
【0006】
コントローラの送信器は、照明設定を照明デバイスに送信する。これらの照明設定を送信するために、プロセッサは、照明デバイスによる適用に適しているメッセージ、信号又はデータパケットを生成する。メッセージ、信号又はデータパケットは、例えばメッセージ/信号/データパケット宛先情報、メッセージ/信号/データパケットソース情報、照明設定情報、シーケンス情報等を含むコンピュータ可読データを含んでよい。送信器は、これらのメッセージ、信号又はデータパケットを、任意の通信プロトコル(例えばWi−Fi(登録商標)、ジグビー(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、DALI、DMX、USB、パワーオーバーイーサネット(登録商標)、電力線通信等)を介して送信する。コントローラは、複数の通信チャネル/プロトコルを介して通信するように構成され、これにより、複数のタイプの照明デバイスへのメッセージ、信号又はデータパケットの送信を可能にすることが有益である。
【0007】
コントローラの一実施形態では、プロセッサは、所定のネットワーク容量に対するネットワーク利用の指標を受信する。プロセッサは更に、ネットワーク利用の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。第2のシーケンスの照明設定を、ネットワーク利用の指標に基づいて決定することは、プロセッサがネットワークをその容量を超えることなく最適に使用することを可能にするので有利である。更に、これは、照明設定の照明デバイスへの各適用間の遅延を少なくでき、最適なユーザエキスペリエンスがもたらされる。
【0008】
コントローラの更なる実施形態では、プロセッサは、ネットワーク利用に応じて、第2のシーケンスの照明設定の数を決定する。ネットワーク利用は、特定の時点でネットワークが対応可能であるメッセージ、信号又はデータパケットの現在の数及び/又はタイプに基づいていてよい。ネットワーク利用が高い場合、プロセッサは、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換すると決定し、この時、第2のシーケンスの照明設定の数は、第1のシーケンスの照明設定の数よりも少ない。或いは、ネットワーク利用が低い場合、プロセッサは、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換すると決定し、この時、第2のシーケンスの照明設定の数は、第1のシーケンスの照明設定の数よりも多い。これは、プロセッサがネットワークをその容量を超えることなく最適に使用することを可能とするため、有益である。
【0009】
コントローラの一実施形態では、プロセッサは、ネットワークの帯域幅の指標を受信する。プロセッサは更に、帯域幅の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。帯域幅(即ち、ネットワークにおけるデータ転送速度)は更に、ネットワークの容量を決定する。したがって、プロセッサが、帯域幅の指標に基づいて、照明デバイスに送信される照明設定の数及び/又はタイプを決定することができることが有利である。
【0010】
コントローラの一実施形態では、コントローラは更に、更なるデバイスから、第1のシーケンスの照明設定をダウンロードする。プロセッサは更に、信号のダウンロード速度に基づいて、第1のシーケンスの照明設定のうちのどの照明設定をダウンロードするかを決定する。これは、例えばダウンロード速度が、第1のシーケンスを全体としてダウンロードするには遅すぎる場合に有利である。プロセッサは、早い時点で照明デバイスに送信される照明設定を最初にダウンロードし、後の時点で照明デバイスに送信される照明設定を次にダウンロードすると決定してよい。これにより、プロセッサは、ダウンロードした後すぐに動的照明効果の第1の照明設定を照明デバイスに適用することができ、これは、少なくとも1つの照明設定がダウンロードコマンドを受信したすぐ後にレンダリングされることにより、最適化されたユーザエキスペリエンスがもたらされる。
【0011】
コントローラの更なる実施形態では、プロセッサは更に、第1のシーケンスの照明設定がダウンロードされていない場合、予備照明設定を生成する。送信器は更に、第1のシーケンスがダウンロードされる前に、予備照明設定を照明デバイスに送信する。この実施形態によって、コントローラは、動的照明設定の選択を受信後、照明設定を、当該照明設定の照明デバイスへの送信の準備ができていなくても適用することができる。これは、予備照明設定が照明デバイスにすぐに適用されることにより、ユーザが動的照明効果を選択するとすぐにフィードバックを受信し、これにより、照明制御のユーザエキスペリエンスが向上されるので有利である。予備照明設定は、所定の照明設定、ユーザ指定の照明設定、デフォルトの照明設定、前の照明設定及びプレビュー照明設定を含むグループのうち少なくとも1つに基づいていてよい。
【0012】
コントローラの一実施形態では、プロセッサは、第1のシーケンスの照明設定のうちの少なくとも2つの照明設定を1つの照明設定にまとめる。これは、第1のシーケンスの照明設定の数を減らす必要のある場合に有益である。例えばプロセッサは、t1(第1の時点)における第1のシーケンスの第1の照明設定をまとめ、t2(第2の時点)における第1のシーケンスの第2の照明設定をまとめ、まとめられた照明設定を生成する。次に、まとめられた照明設定は、第2のシーケンスの照明設定において実施される。まとめられた照明設定は、例えば第1及び第2の照明設定の色相、彩度、色温度、強度又は輝度の補間であってよい。
【0013】
コントローラの一実施形態では、プロセッサは、遷移照明設定を生成する。遷移照明設定は、第1のシーケンスの照明設定のうちの2つの順次照明設定の間の照明設定である。上記まとめられた照明設定と同様に、遷移照明設定は、例えば2つの順次照明設定の色相、彩度、色温度、強度又は輝度の補間であってよい。プロセッサは更に、2つの順次照明設定の間に複数の遷移照明設定を生成してもよく、これにより、2つの順次照明設定の間の遷移が向上される。
【0014】
コントローラの一実施形態では、コントローラは更に、ユーザ入力を受信するユーザインターフェースを含む。ユーザ入力は、動的照明効果の選択を表す。プロセッサは更に、ユーザインターフェースを介してユーザから受信したユーザ入力を処理する。ユーザインターフェースは、例えばタッチパッド若しくはタッチスクリーンといったタッチセンサデバイス、マイクロホンといったオーディオセンサ、動きを検出する加速度計及び/若しくはジャイロスコープといった動きセンサ並びに/又はユーザ入力を受信する1つ以上のボタンを含む。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、上記目的は、ネットワークを介して照明デバイスを制御する方法によって達成される。この方法は、
第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信するステップと、
ネットワークのネットワーク容量の指標を受信するステップと、
ネットワーク容量の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換するステップと、
第2のシーケンスの照明設定を照明デバイスに送信するステップと、
を含み、第1のシーケンスは、動的照明効果を規定する。
【0016】
方法の一実施形態では、第1のシーケンスの照明設定は、時間と共に繰り返され、第1のシーケンスの照明設定は、第2のシーケンスの照明設定と第3のシーケンスの照明設定との間に分布し、第2のシーケンスの照明設定は、第2の複数の時点に分布し、第3のシーケンスの照明設定は、第3の複数の時点に分布する。第2のシーケンス及び第3のシーケンスは、それぞれ、第1の瞬間及び第2の瞬間において送信される。また、方法は更に、
照明デバイスによって、第2のシーケンスの照明設定を受信するステップと、
照明デバイスによって、第2のシーケンスの照明設定を適用するステップと、
照明デバイスによって、第3のシーケンスの照明設定を受信するステップと、
第2のシーケンスの照明設定が繰り返される場合、照明デバイスによって、第2のシーケンスの照明設定及び第3のシーケンスの照明設定を適用することで、第1のシーケンスの照明設定を再作成するステップとを含む。
【0017】
これは、時間と共に反復性の動的照明効果の分解能(即ち、単位時間あたりに照明デバイスによって適用される照明設定の量)の増加を可能にするという利点を提供する。第1の反復サイクル中、第2のシーケンスの照明設定のみが照明デバイスによって適用される一方で、第2の反復サイクル中、第2及び第3のシーケンスの照明設定が照明デバイスによって適用され、これにより、第1のシーケンスの照明設定が再作成される。
【0018】
方法の一実施形態では、各照明設定は、
1つの時点における1つの照明設定である静的照明設定と、
第1の時点における第1の静的照明設定から第2の時点における第2の静的照明設定への遷移である遷移照明設定と、
を含むグループのうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
本発明の第3の態様によれば、上記目的は、コンピュータデバイスの処理ユニット上で実行されると、本発明による方法の何れか1つの方法を実行するコンピュータプログラムコードを含む、上記コンピュータデバイス用のコンピュータプログラムプロダクトによって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
開示されるコントローラ及び方法の上記だけでなく追加の目的、特徴及び利点は、添付図面を参照して、デバイス及び方法の実施形態の以下の例示的な及び非限定的な詳細な説明を通じて、よりよく理解されるであろう。
【0021】
図1図1は、ネットワークを介して照明デバイスを制御する本発明によるコントローラの一実施形態を概略的に示す。
図2図2は、ネットワークを介して照明デバイスを制御する本発明によるシステムの一実施形態を概略的に示す。
図3a図3aは、第1のシーケンスの照明設定と第2のシーケンスの照明設定とを概略的に示す。
図3b図3bは、第1のシーケンスの照明設定と第2のシーケンスの照明設定とを概略的に示し、第1のシーケンスの照明設定の2つの照明設定が、第2のシーケンスの照明設定の1つの照明設定にまとめられている。
図3c図3cは、第1のシーケンスの照明設定と第2のシーケンスの照明設定とを概略的に示し、第2のシーケンスは、第1のシーケンスの照明設定の2つの順次照明設定の間の照明設定である遷移照明設定を含む。
図4a図4aは、第1のシーケンスの照明設定と第2のシーケンスの照明設定と第3のシーケンスの照明設定とを概略的に示す。
図4b図4bは、時間と共に繰り返される第1のシーケンスの照明設定と、時間と共に第1のシーケンスの照明設定を再作成するために、第2のシーケンスの照明設定及び第3のシーケンスの照明設定がどのように作成され、組み合わせられるかとを概略的に示す。
【0022】
図面はすべて概略的であり、必ずしも縮尺通りではなく、通常は、発明を説明するために必要な部分だけを示し、他の部分は省略されているか、示唆されているに過ぎない。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、ネットワーク108を介して照明デバイス110を制御する本発明によるコントローラ100の一実施形態を概略的に示す。コントローラ100は、第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信する受信器102を含む。第1のシーケンスは、動的照明効果を規定する。コントローラ100は更に、第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換するプロセッサ104を含む。コントローラ100は更に、照明設定を照明デバイス110に送信する送信器106を含む。コントローラ100のプロセッサ104は更に、ネットワーク108のネットワーク容量の指標を受信する。プロセッサ104は更に、ネットワーク容量の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。コントローラ100は更に、コントローラ100の様々なコンポーネントに給電するための電池(図示せず)又は補助電源を含む。
【0024】
コントローラ100は、照明デバイス110を制御する任意のデバイスであってよい。例えばコントローラ100は、スマートデバイス(例えばスマートホン、スマートウォッチ、スマート眼鏡、ラップトップ、タブレットPC、PC等)であってよく、当該スマートデバイスは、ユーザが操作することによって提供されるユーザ入力に基づいて、例えばユーザインターフェースを介して第1のシーケンスの照明設定(即ち、動的照明効果)を受信してよい。スマートデバイスのプロセッサ104は、ネットワーク容量の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。スマートデバイスの送信器106は、(例えばブルートゥース(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、ジグビー(登録商標)、3G、4G又は任意の他のワイヤレスプロトコルを介して)第2のシーケンスの照明設定を照明デバイス110に送信する。スマートデバイスをコントローラ100として使用することの利点は、スマートデバイスに、照明デバイス110を制御するために必要な(ワイヤレス)通信プロトコルが既に具備され、また、スマートデバイスは、動的照明効果の選択に関連するユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースを既に含んでいる点である。或いは、コントローラ100は、更なるデバイス(例えばイーサネット(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)又はジグビー(登録商標)介してスマートデバイス)から信号を受信するルーティングデバイス(例えばブリッジ、ハブ、ルータ、建物管理システムの中央コントローラ等)であってもよく、ルーティングデバイスのプロセッサ104は、ネットワーク容量の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。ルーティングデバイスの送信器106は、(例えばブルートゥース(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、ジグビー(登録商標)、3G、4G、イーサネット(登録商標)、DALI、DMX又は任意の他の有線若しくは無線プロトコルを介して)第2のシーケンスの照明設定を照明デバイス110に送信する。ルーティングデバイスを使用することの利点は、ルーティングデバイスが、複数のネットワーク108プロトコルを介して複数の照明デバイス110に通信できる点である。
【0025】
コントローラ100の受信器102は、第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信する。第1のシーケンスは、動的照明効果を規定する。受信器102は、入力を介して第1のシーケンスの照明設定を受信してよい。入力は、例えば更なるデバイス(例えばスマートホン、ラップトップ等)によって送信される信号又はメッセージであってよい。又は、受信器102は、(例えばコントローラ100のユーザインターフェース、ボタン、スイッチ、タッチスクリーン等を介して)コントローラ100において提供される入力を受信する手段を含んでもよい。信号/メッセージは、第1のシーケンスの照明設定を含むデータを含んでよい。受信器102は、第1のシーケンスの照明設定を受信すると、第1のシーケンスの照明設定をコントローラ100のプロセッサ104に伝える。
【0026】
第1のシーケンスの照明設定は、動的照明効果を規定する。動的照明効果は、複数の時点に分布する照明設定の任意のシーケンスであってよい。例えば動的照明効果は、3つの照明設定、即ち、
−第1の時点における最大輝度での赤色光出力を有する第1の照明設定、
−第2の時点における半分の輝度での赤色光出力を有する第2の照明設定、及び
−第3の時点における最大輝度での青色光出力を有する第3の照明設定を含む。
【0027】
プロセッサ104は、第1のシーケンスの照明設定を受信すると、例えば低ネットワーク容量に基づいて、上記3つの照明設定を2つの照明設定に変換すると決定し、半分の輝度での赤色光出力を有する第2の照明設定を含めないと決定し、これにより、照明設定が遅延なく適用されることを可能にする。
【0028】
第1のシーケンスの照明設定は、複数の時点に分布する複数の照明設定を含む。1つの照明設定は、静的照明設定であってよい。静的照明設定は、1つの時点における照明設定である。静的設定は、コンピュータ可読コードとして記憶及び送信することができ、光出力に関する情報を含んでよい。この情報は、光の色、輝度、強度、彩度、色温度等を含んでよい。更に、1つの照明設定は、遷移照明設定であってもよい。遷移照明設定は、第1の時点における第1の静的照明設定から第2の時点における第2の静的照明設定への遷移である。遷移照明設定は、第1及び第2の静的照明設定の光出力に関する情報を含み、及び/又は、第1の静的照明設定から第2の静的照明設定への遷移が適用される方法に関する情報(線形又は対数、粗い又は滑らか、高速又は低速等)を含んでよい。
【0029】
コントローラ100のプロセッサ104は、コントローラ100から照明デバイス110に照明設定を伝えるために使用されるネットワーク108のネットワーク容量に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換する。第2の複数の時点は、第1の複数の時点とは異なっていてよい。図3aは、第1の複数の時点(t)に分布する照明設定310a〜318aの第1のシーケンス300aが、第2の複数の時点(t)に分布する照明設定310a’〜318a’の第2のシーケンス302aに変換される方法を示す。プロセッサ104は、照明設定が照明デバイス110に送信されるときにネットワーク容量を超えないように、第2のシーケンス302aの照明設定の数を、ネットワーク容量に基づいて減らすと決定する。プロセッサ104は、例えば照明設定312a及び316aを、第2のシーケンス302aに含めないと決定する。これは、照明設定の数が少ないが、元の照明効果300aと似ている特徴を有する新しい動的照明効果302aをもたらす。以下、プロセッサ104が第1のシーケンスを第2のシーケンスに変換する方法の他の例について説明する。
【0030】
プロセッサ104は、例えばネットワーク108が許容する最大トラフィック、ネットワーク108の現在の又は最大帯域幅、ネットワーク108のダウンロード/アップロード速度、通信プトロコルのタイプ等に基づいていてよいネットワーク容量に関する情報へのアクセスを有する。プロセッサ104は、更なるデバイス(例えばネットワーク108ルータ)からネットワーク容量に関する情報を受信してもよい。又は、プロセッサ104は、ネットワーク容量を決定するために、例えばpingテストを行う、テストをダウンロードする又はテストをアップロードする手段を含んでもよい。
【0031】
コントローラ100の送信器106は、第2のシーケンスの照明設定を照明デバイス110に送信する。送信器106は、例えば第2の複数の時点のそれぞれにおいて、各照明設定を送信してよい。又は、送信器106は、シーケンスを全体として送信してもよい。プロセッサ104は更に、個々の照明設定を送信するか、シーケンスを全体として送信するかを決定することができる。当該決定は、例えばネットワーク容量の指標に基づいている。送信器106は、任意の通信プロトコル(例えばブルートゥース(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、ジグビー(登録商標)、3G、4G、イーサネット(登録商標)、DALI、DMX等)に従って、照明設定又はシーケンス全体を、送信信号又はメッセージと介して照明デバイス110に送信する。照明デバイス110は、照明設定又はシーケンス全体を含む信号/メッセージ/データパケットを受信し、それに応じて照明設定を適用する。照明デバイス110は、LED電球、LEDストリップ、TLED、Philips社のHueランプ、白熱灯、蛍光灯、高輝度放電ランプ等であってよい。照明デバイス110は、作業照明、周囲照明、雰囲気照明、アクセント照明等を提供する。
【0032】
図2は、ネットワーク108を介して照明デバイス110を制御する本発明によるシステム200の一実施形態を概略的に示す。システム200は、コントローラ100と、照明デバイス110と、任意選択的に更なるデバイス202とを含む。コントローラ100は、第1の複数の時点に分布する照明設定の第1のシーケンスを受信する受信器102を含む。第1のシーケンスは、動的照明効果を規定する。動的照明効果は、コントローラ100上のユーザインターフェース204(図示せず)上で選択されてよい。或いは、動的照明効果は、更なるデバイス202(例えばスマートホン、タブレットPC又はスマートウォッチといったユーザ入力デバイス)から受信されてもよい。更なるデバイス202は、ユーザ入力を受信するユーザインターフェース204を含む。ユーザ入力は、動的照明効果の選択を表す。ユーザインターフェース204は、例えばタッチパッド若しくはタッチスクリーンといったタッチセンサデバイス、マイクロホンといったオーディオセンサ、ジェスチャを検出する加速度計及び/若しくはジャイロスコープといった動きセンサ並びに/又はユーザ入力を受信する1つ以上のボタン若しくはスイッチを含む。コントローラ100は更に、第1のシーケンスの照明設定を、第2の複数の時点に分布する照明設定の第2のシーケンスに変換するプロセッサ104を含む。コントローラ100は更に、照明設定を照明デバイス110に送信する送信器106を含む。コントローラ100のプロセッサ104は更に、ネットワーク108のネットワーク容量の指標を受信する。また、プロセッサ104は更に、ネットワーク容量に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。更に、コントローラ100のプロセッサ104は、別のデバイス206から第1のシーケンスの照明設定をダウンロードしてもよい。別のデバイス206(例えばスマートホン、リモートサーバー、ホームオートメーション端末等)は、少なくとも1つの動的照明効果を記憶するストレージ手段を含んでよい。
【0033】
一実施形態では、プロセッサ104は、所定のネットワーク容量に対するネットワーク利用の指標を受信する。この実施形態では、プロセッサ104は、ネットワーク利用の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。所定のネットワーク容量は、所定の時間間隔内にネットワーク108が対応可能であるメッセージ、信号又はデータパケットの最大数及び/又はタイプに基づいていてよい。ネットワーク利用は、特定の時点でネットワーク108が対応するメッセージ、信号又はデータパケットの現在の数及び/又はタイプに基づいていてよい。コントローラ100は、ネットワーク利用に関する情報にアクセスを有することによって、ネットワーク容量を超えることなく、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する方法を決定することができるため、有利である。プロセッサ104は、更なるデバイス(例えばネットワークルータから)からネットワーク容量及びネットワーク利用に関する情報を受信してもよい。又は、プロセッサ104は、ネットワーク容量を決定するために、例えばpingテストを行う、テストをダウンロードする又はテストをアップロードする手段を含んでもよい。
【0034】
更に、プロセッサ104は、第2のシーケンスの照明設定の数を、ネットワーク利用に応じて決定してよい。プロセッサ104は、ネットワーク利用が高ければ、第2のシーケンスの照明設定の数を減少させると決定してよい。プロセッサ104は、ネットワーク利用が低ければ、第2のシーケンスの照明設定の数を増加させると決定してよい。
【0035】
一実施形態では、プロセッサ104は、ネットワーク108の帯域幅の指標を受信する。この実施形態では、プロセッサ104は、帯域幅の指標に基づいて、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する。ネットワーク108の帯域幅(即ち、ネットワーク108のデータ転送速度、ビットレート又はスループット)によって、ネットワーク108の帯域幅を超えることなく、第1のシーケンスの照明設定を第2のシーケンスの照明設定に変換する方法が決定される。プロセッサ104は、更なるデバイス(例えばネットワーク108ルータ)から帯域幅に関する情報を受信してもよい。又は、プロセッサ104は、帯域幅を決定するために、例えばpingテストを行う、テストをダウンロードするか又はテストをアップロードするテスト手段を含んでもよい。
【0036】
一実施形態では、コントローラ100は更に、更なるデバイスから第1のシーケンスの照明設定をダウンロードする。更なるデバイス(例えばスマートホン、リモートサーバー、ホームオートメーション端末等)は、少なくとも1つの動的照明効果を記憶するストレージ手段を含んでよい。ユーザは、ユーザインターフェース上で特定の動的照明効果を選択してよい。この後、コントローラ100は、更なるデバイスから第1のシーケンスの照明設定をダウンロードしてよい。コントローラ100のプロセッサ104は、ダウンロード速度に基づいて、例えば第1のシーケンスの一部をダウンロードすると決定してよい。プロセッサ104は、早い時点で照明デバイス110に適用される照明設定を最初にダウンロードし、後の時点で照明デバイス110に適用される照明設定を次にダウンロードすると決定してよい。例示的な実施形態では、第1のシーケンスは、10個の時点(t1、t2、…、t10)に分布する10個の照明設定(S1、S2、…、S10)からなる。プロセッサ104は、第1の時点における照明設定S1を最初にダウンロードして、対応する時間t1において、照明設定を適用するために、照明設定S1を照明デバイス110に送信すると決定してよい。同時に、プロセッサ104は、第2の時点における照明設定S2をダウンロードして、その後、送信器106は、対応する時間t2において、照明設定を適用するために、照明設定S2を照明デバイス110に送信してよい。更なる照明設定(S3、…、S10)は、続いてダウンロードされて、適宜、対応する時間(t3、…、t10)において適用されるように送信されてよい。
【0037】
更なる実施形態では、プロセッサ104は、第1のシーケンスの照明設定がダウンロードされていない場合に、少なくとも1つの予備照明設定を生成する。これは、ユーザが、ユーザ入力デバイス又はユーザインターフェースを介して動的照明効果を選択する場合に有利である。コントローラ100は、予備照明設定を照明デバイス110に瞬時に適用し、これにより、ユーザは、まだダウンロードされていない第1のシーケンス(動的照明効果)が適用される照明デバイス110がどれであるかが分かる。これは、ユーザが動的照明効果の選択時に瞬時に視覚的フィードバックを受け取るので、ユーザエキスペリエンスを向上する。予備照明設定は、コントローラ100によって予め決定される所定の照明設定(例えば特定の光の色)であってよい。或いは、予備照明設定は、例えばユーザインターフェースを介してユーザによって予め設定されるユーザ指定照明設定であってもよい。或いは、予備照明設定は、デフォルト照明設定であってもよい。デフォルト照明設定は、照明デバイス110のデフォルト照明設定であってよい。或いは、予備照明設定は、前の照明設定であってもよい。前の照明設定は、動的照明効果が選択される前に照明デバイス110に適用されていた照明設定である。或いは、予備照明設定は、プレビュー照明設定であってもよい。プレビュー照明設定は、コントローラ100又はコントローラ100に接続され、例えば低分解能の動的照明効果を提供するデバイス内に記憶されていてよい。例えばユーザが虹色効果(虹の色に従った照明デバイス110の光出力の色の経時的な変化)を照明デバイス110に適用する動的照明効果を選択すると、プロセッサ104は、動的照明効果を開始するために、プレビュー照明効果(例えば赤色)を適用すると決定してもよい。虹色効果を選択すると、虹色効果がまだダウンロードされていなくても、予備設定が照明デバイス110に適用されるので、ユーザは瞬時にフィードバックを受け取る。
【0038】
一実施形態では、プロセッサ104は、第1のシーケンスの照明設定の少なくとも2つの照明設定を、1つの照明設定にまとめる。図3bは、プロセッサ104が、第1の複数の時点(t)に分布する第1のシーケンス300bの2つの照明設定312b、314bを、第2のシーケンス302bの1つの照明設定320bにまとめる方法を示す。プロセッサ104は、ネットワーク容量の指標に基づき、照明設定312b及び照明設定314bを1つの照明設定320bにまとめることによって、第2のシーケンス302の照明設定の数を減少させると決定してよい。これに加えて又は或いは、プロセッサ104は、遷移照明設定を生成する。遷移照明設定は、第1のシーケンスの照明設定の2つの順次照明設定の間の照明設定である。図3cは、プロセッサ104が、遷移照明設定320cを生成する方法を示す。プロセッサ104は、ネットワーク容量の指標に基づき、照明設定314c及び316cを遷移照明設定320cにまとめることによって、第2のシーケンス302cの照明設定の数を増加させると決定してよい。これは、照明設定314cから照明設定316cへの遷移の滑らかさを向上させる。照明設定をまとめる又は遷移照明設定を生成するために当技術分野において知られている様々な方法を使用することができる。例えば色相/色、彩度レベル、光強度レベル、色温度、色図におけるxy値等間の補間を使用して、まとめられた照明設定310b及び/又は遷移照明設定320cが決定されてよい。
【0039】
一実施形態では、コントローラ100は更に、ユーザ入力を受信するユーザインターフェースを含む。ユーザ入力は、動的照明効果の選択を表す。ユーザインターフェースは、例えばタッチパッド若しくはタッチスクリーンといったタッチセンサデバイス、マイクロホンといったオーディオセンサ、ジェスチャを検出する加速度計及び/若しくはジャイロスコープといった動きセンサ並びに/又はユーザ入力を受信する1つ以上のボタン若しくはスイッチを含む。コントローラ100は、スマートデバイス(例えばスマートホン、スマートウォッチ、スマート眼鏡、ラップトップ、タブレットPC、PC等)であってよく、当該スマートデバイスは、ユーザが操作することによって提供されるユーザ入力に基づいて、例えばユーザインターフェースを介して第1のシーケンスの照明設定(即ち、動的照明効果)を受信してよい。
【0040】
一実施形態では、第1のシーケンスの照明設定(即ち、動的照明効果)は、時間と共に繰り返される。これは、動的照明効果が照明デバイス110によって適用された後に、当該動的照明効果が少なくとも1回繰り返されることを意味する。第1のシーケンスの照明設定が反復性の動的照明効果であるこの実施形態では、プロセッサ104は、第1のシーケンスの照明設定を、第2のシーケンスの照明設定と第3のシーケンスの照明設定との間に分布すると決定してもよい。第2のシーケンスの照明設定は、第2の複数の時点に分布し、第3のシーケンスの照明設定は、第3の複数の時点に分布する。図4aは、第1のシーケンス400の照明設定410、412、414、416を、第2のシーケンス402の照明設定410’、414’と第3のシーケンス404の照明設定412’、416’とに分布する方法を示す。照明デバイス110は、第2のシーケンスの照明設定402を含む信号又はメッセージを受信すると、第2のシーケンス402の照明設定410’、414’を適用する。それと同時に、照明デバイス110は、第3のシーケンス404の照明設定412’、416’を受信する。反復性の動的照明効果が繰り返されると、照明デバイス110は、第2のシーケンス402の照明設定410’、414’と、第3のシーケンス404の照明設定412’、416’との両方を適用し、これにより、第1のシーケンスの照明設定が再作成される。図4bは、第1のサイクル420中の第1のシーケンス400の照明設定に基づく第2のシーケンス402の実行を示す。図4bは更に、第2のサイクル430中の第2のシーケンス402’及び第3のシーケンス404の両方の実行を示し、これにより、第2のサイクル430中に、第1のシーケンス400’の照明設定410’、412’、414’、416’が再作成される。
【0041】
なお、上記実施形態は、本発明を限定するものはなく、説明するものである。当業者であれば、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替実施形態をデザインすることができるであろう。
【0042】
請求項において、括弧内に置かれる任意の参照符号は、請求項を限定するものと解釈されるべきではない。動詞「含む」及びその活用形の使用は、請求項に記載される要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外するものではない。要素に先行する「a」又は「an」との冠詞も、当該要素が複数存在することを除外するものではない。本発明は、幾つかの別個の要素を含むハードウェアによって、また、適切にプログラミングされたコンピュータ又は処理ユニットによって実現されてよい。幾つかの手段を列挙するデバイスの請求項では、これらの手段のうちの幾つかは、同一のハードウェアによって具体化されてよい。特定の手段が相互に異なる従属クレームに引用されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b