特許第6431001号(P6431001)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6431001-屋根用取付金具 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6431001
(24)【登録日】2018年11月9日
(45)【発行日】2018年11月28日
(54)【発明の名称】屋根用取付金具
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/00 20060101AFI20181119BHJP
   E04D 13/18 20180101ALI20181119BHJP
   E04D 13/10 20060101ALI20181119BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20181119BHJP
【FI】
   E04D13/00 KETD
   E04D13/18
   E04D13/10 F
   H02S20/23 Z
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-128764(P2016-128764)
(22)【出願日】2016年6月29日
(65)【公開番号】特開2018-3352(P2018-3352A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2017年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】591042322
【氏名又は名称】ニイガタ製販株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 正守
【審査官】 前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−213388(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3148130(JP,U)
【文献】 特開2011−236609(JP,A)
【文献】 特開2013−023881(JP,A)
【文献】 特開2000−120235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00
E04D 13/10
E04D 13/18
H02S 20/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラーパネルや雪止めなどの各種屋根上設置物を取り付け可能な金具本体に、屋根の立ハゼに挟持固定可能な挟持部が設けられている屋根用取付金具において、前記金具本体に、一対の脚部が左右に対向配設されると共に、この一対の脚部の下部に前記立ハゼを左右から挟持固定可能な前記挟持部が設けられ、この挟持部は、その左右対向間隔が前記立ハゼの幅広頭部の左右幅より幅狭な対向間隔に設定され、この挟持部若しくは前記脚部が弾性変形可能な素材で構成されていて、左右の挟持部を前記立ハゼに上方からあてがいつつ前記金具本体を押し下げると、左右の挟持部の対向間隔が拡張するようにこの挟持部若しくは脚部が弾性変形して左右の挟持部間に立ハゼを圧入挟持固定し得るように構成されており、前記挟持部は、前記立ハゼの首部と幅広頭部との間の段差状顎部に左右から挟持圧接するハゼ顎挟持部と、立ハゼの幅広頭部に左右から挟持圧接するハゼ頭挟持部とを備え、前記左右の挟持部に、対向先端部が斜め上方へ向けて立ち上がる形状の前記ハゼ顎挟持部が設けられ、このハゼ顎挟持部の上向き対向先端部が、前記立ハゼの段差状顎部に下方から圧接して前記金具本体の上方への外れ止め作用を発揮するように構成されていることを特徴とする屋根用取付金具。
【請求項2】
前記挟持部は、前記ハゼ顎挟持部と前記ハゼ頭挟持部とが前後方向に並設状態に設けられていることを特徴とする請求項1記載の屋根用取付金具。
【請求項3】
前記脚部が金属板で構成され、この脚部の下端が対向内側に向けて折曲されてこの内向き折曲板部の内側先端部が前記挟持部として構成されていると共に、この挟持部は、前後に複数分割形成されて、この分割片のいずれかが前記ハゼ顎挟持部として構成され、このハゼ顎挟持部の前側若しくは後側に存する分割片が前記ハゼ頭挟持部として構成されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の屋根用取付金具。
【請求項4】
前記金具本体は、一枚の弾性変形可能な金属板で構成され、この金属板の左右両端部が下方に向けて折曲されてこの左右の下向き折曲板部が一対の前記脚部として構成され、この左右の脚部の下端部が対向内側に向けて折曲されてこの左右の内向き折曲板部の内側先端部が前記挟持部として構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋根用取付金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立ハゼを有する屋根上に、ソーラーパネルや雪止めなどの各種屋根上設置物を取り付けるために使用する屋根用取付金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
出願人は、この種の立ハゼを有する屋根上に取り付け可能な屋根用取付金具として、特許第5651208号(特許文献1)を保有している。
【0003】
この特許文献1を簡単に説明すると、屋根上に設置するソーラーパネルやソーラーパネル取付用架台などの屋根上設置物を取り付け可能な金具本体に、屋根の立ハゼを左右から挟持固定する左右一対の挟持部が設けられ、前記金具本体は、前記一対の挟持部のいずれか一方を具備する第一金具半体と、一対の挟持部のいずれか他方を具備する第二金具半体とから成ると共に、一方の挟持部と他方の挟持部とが接離移動するように前記第一金具半体と前記第二金具半体とがスライド自在に連結されている。
【0004】
また、前記第一金具半体は、天板部の左右いずれか一端部に前記一方の挟持部が垂設され、天板部の左右いずれか他端部に挟持操作ネジが水平方向に螺着される螺着孔部を具備するネジ受板部が垂設されると共に、このネジ受板部の上部に、前記第二金具半体をスライド自在に挿通連結可能なスライド連結孔が水平方向に貫通形成された構成とされ、前記第二金具半体は、前記第一金具半体のスライド連結孔にスライド挿脱自在に挿通連結する挿入板部の基端部に前記他方の挟持部が垂設されると共に、この他方の挟持部に、前記螺着孔部と連通して前記挟持操作ネジを挿通可能且つ挟持操作ネジの頭部は挿通不能なネジ通し孔が設けられた構成とされていて、このネジ通し孔から挿通して前記螺着部に螺着した挟持操作ネジを螺入方向に螺動操作することにより、前記一対の挟持部が接近方向にスライドして前記立ハゼを締付挟持固定できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5651208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、この種の立ハゼを有する屋根上に取り付け可能な屋根用取付金具の改良に係るもので、挟持操作ネジの操作が不要で、立ハゼに上方からあてがいつつ金具本体を押し下げるだけの所謂ワンタッチ操作で屋根上に容易に且つ確固に固定できる実用性に優れた屋根用取付金具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
ソーラーパネルや雪止めなどの各種屋根上設置物を取り付け可能な金具本体1に、屋根2の立ハゼ3に挟持固定可能な挟持部7が設けられている屋根用取付金具において、前記金具本体1に、一対の脚部10が左右に対向配設されると共に、この一対の脚部10の下部に前記立ハゼ3を左右から挟持固定可能な前記挟持部7が設けられ、この挟持部7は、その左右対向間隔が前記立ハゼ3の幅広頭部5の左右幅より幅狭な対向間隔に設定され、この挟持部7若しくは前記脚部10が弾性変形可能な素材で構成されていて、左右の挟持部7を前記立ハゼ3に上方からあてがいつつ前記金具本体1を押し下げると、左右の挟持部7の対向間隔が拡張するようにこの挟持部7若しくは脚部10が弾性変形して左右の挟持部7間に立ハゼ3を圧入挟持固定し得るように構成されており、前記挟持部7は、前記立ハゼ3の首部4と幅広頭部5との間の段差状顎部6に左右から挟持圧接するハゼ顎挟持部8と、立ハゼ3の幅広頭部5に左右から挟持圧接するハゼ頭挟持部9とを備え、前記左右の挟持部7に、対向先端部が斜め上方へ向けて立ち上がる形状の前記ハゼ顎挟持部8が設けられ、このハゼ顎挟持部8の上向き対向先端部が、前記立ハゼ3の段差状顎部6に下方から圧接して前記金具本体1の上方への外れ止め作用を発揮するように構成されていることを特徴とする屋根用取付金具に係るものである。
【0009】
また、前記挟持部7は、前記ハゼ顎挟持部8と前記ハゼ頭挟持部9とが前後方向に並設状態に設けられていることを特徴とする請求項1記載の屋根用取付金具に係るものである。
【0010】
また、前記脚部10が金属板で構成され、この脚部10の下端が対向内側に向けて折曲されてこの内向き折曲板部の内側先端部が前記挟持部7として構成されていると共に、この挟持部7は、前後に複数分割形成されて、この分割片のいずれかが前記ハゼ顎挟持部8として構成され、このハゼ顎挟持部8の前側若しくは後側に存する分割片が前記ハゼ頭挟持部9として構成されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の屋根用取付金具に係るものである。
【0011】
また、前記金具本体1は、一枚の弾性変形可能な金属板で構成され、この金属板の左右両端部が下方に向けて折曲されてこの左右の下向き折曲板部が一対の前記脚部10として構成され、この左右の脚部10の下端部が対向内側に向けて折曲されてこの左右の内向き折曲板部の内側先端部が前記挟持部7として構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋根用取付金具に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように構成したから、左右の挟持部を屋根の立ハゼに上方からあてがいつつ金具本体を押し下げるだけの所謂ワンタッチ操作で容易に屋根上に固定でき、しかも、ハゼ顎挟持部が立ハゼの首部と幅広頭部との間の段差状顎部に左右から挟持圧接することによって金具本体の上方への強固な外れ止め作用を発揮できると共に、ハゼ頭挟持部が立ハゼの幅広頭部に左右から挟持圧接することによって立ハゼの長さ方向(屋根勾配方向)への強固な位置ズレ防止作用をも発揮できるため、屋根に対し確固に位置決め固定可能となる極めて実用性に優れた屋根用取付金具となる。
【0013】
また、請求項2,3記載の発明においては、ハゼ顎挟持部とハゼ頭挟持部とを備えた挟持部を簡易構成により容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の屋根用取付金具となる。
【0014】
また、請求項4記載の発明においては、一枚の弾性変形可能な金属板から前記作用・効果を発揮する本発明を容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の屋根用取付金具となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例を示す側断面図である。
図3】本実施例の金具本体を、屋根の立ハゼの上方に配した様子を示す説明拡大正面図である。
図4図3に続いて、金具本体を押し下げることにより左右の挟持部間に立ハゼを圧入する様子を示す説明拡大正面図である。
図5図4に続いて、金具本体を立ハゼ(屋根)に固定した状態(本実施例の使用状態)を示す説明拡大正面図である。
図6図5の説明側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0017】
挟持部7を屋根2の立ハゼ3に上方からあてがいつつ金具本体1を押し下げると、この挟持部7若しくは挟持部7が設けられている脚部10が弾性変形可能な素材で構成されていることにより、左右の挟持部7の対向間隔が拡張するように弾性変形して左右の挟持部7間に立ハゼ3を圧入挟持固定することができる。
【0018】
具体的には、挟持部7は、その左右対向間隔が立ハゼ3の幅広頭部5の左右幅より幅狭な対向間隔に設定されているため、この挟持部7がその対向間隔より左右幅の広い幅広頭部5に接することで挟持部7の対向間隔が拡張するように弾性変形し、左右の挟持部7間に立ハゼ3が圧入して左右の挟持部7が立ハゼ部3に挟持固定する(金具本体1が立ハゼ3に固定される)ことになる。
【0019】
また、この際、挟持部7は、そのハゼ顎挟持部8が前記立ハゼ3の首部4と幅広頭部5との間の段差状顎部6に左右から挟持圧接すると共に、そのハゼ頭挟持部9が立ハゼ3の幅広頭部5に左右から挟持圧接することになる。
【0020】
そのため、強風の吹き上げなどにより金具本体1に立ハゼ部3に対して上動しようとする荷重が加わっても、ハゼ顎挟持部8が立ハゼ3の段差状顎部6に圧接していることによってこの上動が阻止(金具本体1が上方へ外れ止め)されることとなり、また、金具本体1に立ハゼ3に対してその長さ方向(屋根2の勾配方向)に移動しようとする荷重が加わっても、ハゼ頭挟持部9が立ハゼ3の幅広頭部5に左右から圧接していることによってこの移動に抵抗を生じて金具本体1の位置ズレが防止されることになる。
【0021】
従って、本発明は、所謂ワンタッチ操作で立ハゼ3(屋根2)に対し簡易に固定できる構成でありながら、立ハゼ3に対する強固な位置決め作用が発揮されて確固な固定状態となる。
【実施例】
【0022】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施例は、嵌合式の立平葺き屋根2の立ハゼ3に対して固定可能な立平葺き屋根用取付金具に適用したもので、例えばソーラーパネルやソーラーパネル取付用架台や雪止め金具や屋根融雪装置などの各種屋根上設置物を取り付け可能な金具本体1に、前記立ハゼ3に挟持固定可能な挟持部7が設けられている。尚、本発明は、立平葺き屋根以外の立ハゼ付屋根用にも適用可能である。
【0024】
本実施例の金具本体1は、一対の脚部10が左右に対向配設されると共に、この一対の脚部10の下部に前記挟持部7が設けられている。
【0025】
具体的には、金具本体1は、図1に示すように、左右方向に長さを有する一枚の弾性変形可能な帯状金属板から成り、この金属板の左右両端部が下方に垂下折曲されてこの左右の下向き折曲板部が前記一対の脚部10として構成され、この左右の脚部10の下端部が対向内側に向けて略水平に折曲された後、この内向き水平折曲板部の先端部が対向内側の斜め上方に向けて折曲されて、この左右の内向き傾斜折曲板部が前記挟持部7として構成され、さらにこの挟持部7と前記脚部10の間の内向き水平折曲板部が立平葺き屋根2の上面に載置する載置部11として構成されている。
【0026】
また、本実施例の挟持部7は、その左右対向間隔が前記立ハゼ3の首部4の左右幅と同等若しくはやや幅広な対向間隔であって且つ立ハゼ3の首部4上方に存する幅広頭部5の左右幅より幅狭な対向間隔に設定され、左右の挟持部7を前記立ハゼ3に上方からあてがいつつ前記金具本体1を押し下げると、左右の挟持部7の対向間隔が拡張するようにこの挟持部7や前記脚部10が弾性変形して左右の挟持部7間に立ハゼ3を圧入挟持固定し得るように構成されている。
【0027】
また、この挟持部7は、前記立ハゼ3の首部4と幅広頭部5との間の段差状顎部6に左右から挟持圧接するハゼ顎挟持部8と、立ハゼ3の幅広頭部5に左右から挟持圧接するハゼ頭挟持部9とを備え、このハゼ顎挟持部8とハゼ頭挟持部9とが、前記載置部11の対向先端側に前後並設状態にして設けられている。
【0028】
更に詳しくは、前記載置部11の対向先端側が、前後に複数分割(図面は三分割)形成されている(図1(b),図2参照)と共に、この各分割片が対向内側の斜め上方へ向かって立ち上がるように折曲形成されている。
【0029】
そして、この三箇所の分割片のうちの前後に存する分割片(の先端縁)が、前記ハゼ顎挟持部8として構成され、このハゼ顎挟持部8の上向き対向先端部が、立ハゼ3の段差状顎部6に下方から圧接して金具本体1の上方への外れ止め作用を発揮するように構成されている。
【0030】
また、この前後のハゼ顎挟持部8間に存する中央の分割片は、ハゼ顎挟持部8より高さのある背高形状(ハゼ顎挟持部8の高さの二倍以上の高さを有する形状)に形成されて、この中央の背高分割片が前記ハゼ頭挟持部9として構成されている。
【0031】
また、このハゼ頭挟持部9は、前記載置部11に対する立上がり折曲角度が前記ハゼ顎挟持部8の立上がり折曲角度より急角度で上方へ立ち上がるように折曲形成されて、このハゼ顎挟持部8とハゼ頭挟持部9とが略同等の左右対向間隔(前記立ハゼ3の首部4の左右幅と同等若しくはやや幅広な対向間隔であって且つ立ハゼ3の首部4上方に存する幅広頭部5の左右幅より幅狭な対向間隔)を有するように設定構成され、さらにこのハゼ頭挟持部9の上端部付近が対向外側に向けてくの字状に折曲されて、この折曲部分の対向内側とその付近が幅広頭部5に左右から挟持圧接することにより、立ハゼ3に対し金具本体1がズレ止め作用を発揮するように構成されている(図3図5参照)。
【0032】
以上のように構成した本実施例の、屋根2への固定方法を説明する。
【0033】
挟持部7を屋根2の立ハゼ3に上方からあてがいつつ金具本体1を押し下げると、左右の挟持部7、即ち左右のハゼ顎挟持部8と左右のハゼ頭挟持部9の対向間隔が拡張するように少なくともこのハゼ顎挟持部8とハゼ頭挟持部9とが弾性変形して左右の挟持部7間に立ハゼ3が圧入し、左右のハゼ顎挟持部8間を幅広頭部5が通過してこのハゼ顎挟持部8が幅広頭部5より幅狭な首部4に至ると、弾性変形しているハゼ顎挟持部8が形状復帰してハゼ顎挟持部8が前記立ハゼ3の首部4と幅広頭部5との間の段差状顎部6に左右下方から挟持圧接すると共に、ハゼ頭挟持部9がその形状復帰付勢力により立ハゼ3の幅広頭部5に左右から挟持圧接して、挟持部7により金具本体1が立ハゼ3(屋根1)に挟持固定することになる(図3図5参照)。
【0034】
即ち、本実施例は、所謂ワンタッチ操作によって立ハゼ3(屋根2)に対し簡易に固定できる。
【0035】
また、この固定状態においては、金具本体1が立ハゼ部3に対して上動しようとしても、ハゼ顎挟持部8が立ハゼ3の段差状顎部6に左右から圧接しているためにこの上動が阻止(金具本体1が上方へ外れ止め)されると共に、ハゼ顎挟持部8が前後に設けられているために金具本体1の前若しくは後ろだけが上動してしまうような不都合もなく、確固に位置決められ、また、金具本体1が立ハゼ3に対してその長さ方向(屋根2の勾配方向)に移動しようとしても、ハゼ頭挟持部9が立ハゼ3の幅広頭部5に左右から圧接しているために、この移動にも抵抗を生じて金具本体1の位置ズレが防止される強固な位置決め固定状態となる。
【0036】
このようにして屋根2上に固定された本屋根用取付金具の金具本体1に、図示省略の屋根上設置物をビス止めや溶接等によって取付可能である。
【0037】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0038】
1 金具本体
2 屋根
3 立ハゼ
5 幅広頭部
6 段差状顎部
7 挟持部
8 ハゼ顎挟持部
9 ハゼ頭挟持部
10 脚部
図1
図2
図3
図4
図5
図6