(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
成分(A)において、a1が、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド及びN−t−ブチルアクリルアミドから選ばれるモノマーに由来するものである請求項1〜5のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
成分(B)が、b1で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキル硫酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸塩、
b2で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するアルケニルスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸エステルスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するジアルキルスルホコハク酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐脂肪酸とタウリンが結合したアルキロイルタウリン塩、
b3で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜7のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明で用いる成分(A)は、a1及びa2を構成単位として含むポリマーである。
a1は、前記一般式(1)で表される構成単位であって、一般式(1’)で表されるモノマーに由来するものである。
【0023】
(式中、R
1、R
2及びR
3は、前記と同じ意味を示す)
R
1及びR
2は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基が好ましく、水溶性、安全性の点から、R
1及びR
2がメチル基であるのがより好ましい。
【0024】
一般式(1’)で表されるモノマーとしては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等が挙げられ、これらの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、使用時の水への溶解性と感触の点から、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドが好ましく、更には、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドが好ましく、N,N−ジメチルアクリルアミドがより好ましい。
【0025】
a2は、前記一般式(2)で表される構成単位であって、一般式(2’)で表されるモノマーに由来するものである。
【0027】
(式中、R
4及びR
5は、前記と同じ意味を示す)
R
4は、洗浄時の泡量と濯ぎ時の肌感触の点から、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましい。
【0028】
一般式(2’)で表されるモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート等が挙げられ、これらの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、使用時の水への溶解性を下げ、べたつかずさらっとした感触の点から、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ブチルアクリレートが好ましく、乾燥後の肌に粉っぽさがなく、なめらかでうるおいのある肌感が得られる点から、ラウリルメタクリレートがより好ましい。
【0029】
成分(A)において、a1とa2の質量割合a1/a2は、製剤化した際の水への溶解性を下げ、べたつかずさらっとした感触の観点から、5/95〜95/5が好ましく、20/80〜80/20がより好ましく、40/60〜80/20が更に好ましい。このようにすることにより、濯ぎ時にぬるつきが抑制され、また、過度なきしみ感を抑制できる。なお、a1とa2の質量割合a1/a2は、後述するプロトン核磁気共鳴(1H−NMR)測定により求めることができる。
【0030】
成分(A)のポリマーは、構成単位a1とa2とから構成されることが好ましいが、性能を害さない範囲で、他の構成単位を含有することができる。成分(A)は、構成成分a1とa2を全構成単位中合計で85〜100質量%含むものであるが、91質量%以上100質量%含むものが好ましく、95質量%以上100質量%がより好ましく、97質量%以上100質量%が更に好ましく、100質量%がより更に好ましい。構成単位a1とa2の構成濃度が高い程、泡の厚み感(両手に泡を挟んだ際、手と手が触れ合わない感じ)に優れたものとなる。
構成単位a1とa2以外の構成単位を形成するモノマーとして具体的には、(メタ)アクリル酸、N−ビニルピロリドン、ジアセトンアクリルアミド、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸(ポリ)エチレングリコールエステル、スチレン、炭素数2〜10のアルケン等が挙げられる。なお、これらに限定されるものではない。
成分(A)は、非イオン性ポリマーであることが、すすぎ時の感触を付与する観点から好ましい。
また、成分(A)のポリマーにおいて、構成単位a1とa2とは、ランダム共重合していても、ブロック共重合していてもよく、ランダム共重合体であることが好ましい。
【0031】
成分(A)のポリマーの製造法は、限定されない。成分(A)のポリマーは、例えば、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の一般的な重合法を用い、a1とa2、場合によってはその他の成分とを、ラジカル重合又はイオン重合等の付加重合することによって得ることができる。合成のし易さや組成の自由度の観点から、ラジカル重合が好ましい。
【0032】
重合に用いるラジカル重合開始剤としては、一般的なラジカル重合開始剤を用いることができ、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸アンモニウム等の過酸化物系開始剤;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等のアゾ系開始剤等が挙げられる。好ましいラジカル重合開始剤の使用量は、モノマーの種類や濃度、開始剤の種類、反応温度等により変化するが、通常製造に使用する全モノマー量に対して0.01〜10モル%が好ましく、0.1〜8モル%がより好ましい。
【0033】
また、重合溶媒としては、原料モノマーと製造するポリマーの両方を溶解可能な低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン)、酢酸エチル等の有機溶剤を使用することができる。
【0034】
成分(A)のポリマーは、モノマー及び重合開始剤を溶媒等と共に反応容器内に仕込み、必要に応じて窒素等の不活性ガスによる置換等により系内の溶存酸素を除去した後、30〜120℃まで昇温して1〜20時間程度重合する方法等の一般的な方法により、製造することができる。また、仕込み通りの組成比のポリマーを製造する観点から、重合終了後の全モノマーの転化率が90〜100モル%であるのが好ましく、95〜100モル%がより好ましく、99〜100モル%が更に好ましい。前記モノマー転化率は、液体クロマトグラフ法により測定することができる。具体的な条件を実施例において記載する。
重合により得られたポリマーは、開始剤の追添加や再沈殿、膜精製等の既知の方法により、未反応モノマーの除去等の精製を行うことができる。また、重合後のポリマーを含む溶液は、精製を行わずそのまま洗浄剤組成物に配合しても良いし、重合に用いた溶媒を別の溶媒に置換してから配合しても良い。溶媒置換は、減圧下で加熱することによって留去した後に、別の溶媒を添加することで、容易に行うことができる。
【0035】
成分(A)の重量平均分子量は、洗浄時の泡立ち性、製剤の粘度コントロールの観点から1万以上が好ましく、4万以上がより好ましく、5万以上が更に好ましく、また、50万以下が好ましく、35万以下がより好ましく、20万以下が更に好ましく、10万以下がより更に好ましい。成分(A)の重量平均分子量は、1万〜50万が好ましく、4万〜35万がより好ましく、5万〜20万が更に好ましく、5万〜10万がより更に好ましい。
成分(A)の重量平均分子量は、後述する方法で測定される。
【0036】
また、成分(A)は、水に対する溶解性が低いことが好ましい。例えば、成分(A)の水に対する溶解度を次のように定義する。Xgのポリマーを20℃、100gの水に混合させた場合、ポリマー全量が完全に溶解(不溶分がなく全体が透明になること)する場合の最大ポリマー量を溶解度Xg/100gと定義する。この場合、成分(A)の溶解度は、20℃の水100gに対し、溶解度は1g以下が好ましく、0.5g以下がより好ましく、0.1g以下が更に好ましく、溶解しないことがより更に好ましい。このように水に対する溶解度が低いことで、後述する成分(B)との組み合わせにより、泡質を向上させることができる。また、すすぎ時には、アニオン界面活性剤のぬるつきを抑制し、すすぎ終わり時には、界面活性剤の塩、あるいはコンプレックスの残留感を非常に少なくできるので、従来の洗浄剤とは異なる自然な肌感触(単に水で洗ったような感じ)とすることができる。
【0037】
成分(A)の含有量は、すすぎ時の肌感触と製剤中の溶解性又は分散性の観点から、全組成中に0.02質量%以上であり、0.1質量%以上が好ましく、0.25質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上が更に好ましく、10質量%以下であり、4質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく,1質量%以下がより更に好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.02〜10質量%であり、0.1〜4質量%が好ましく、0.25〜2質量%がより好ましく、0.4〜1質量%が更に好ましい。
【0038】
成分(B)は、前記一般式(3)、(4)、(5)で表されるb1、b2及びb3から選ばれるアニオン界面活性剤である。
b1で表される具体的なアニオン界面活性剤としては、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキル硫酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸塩などが挙げられる。
b2で表される具体的なアニオン界面活性剤としては、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するα‐オレフィンスルホン酸塩(AOS)等の炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するアルケニルスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸エステルスルホン酸塩などが挙げられる。
b3で表される具体的なアニオン界面活性剤としては、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸アシルアミノ酸塩などが挙げられる。
なお、前記一般式(3)、(4)、(5)中、R
6、R
7、R
8はいずれもベンゼン環を含まないものである。
【0039】
これらのうち、起泡性、洗浄性の観点から、炭素数10〜22の直鎖アルキル基を有するアルキル硫酸塩、炭素数10〜22の直鎖アルキル基にエチレングリコールが付加されたアルキルエーテル硫酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐のアルケニル基を有するα‐オレフィンスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖アルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、N−ラウリン酸アシルL−アラニン塩が好ましく、アルキルエーテル硫酸塩がより好ましい。アルキルエーテル硫酸塩としては、炭素数12〜14のアルキル基を有するものが好ましい。また、エチレンオキシドの平均付加モル数は、0.5〜5が好ましく、1〜4がより好ましい。
【0040】
成分(B)において、一般式(3)、(4)及び(5)中、X
1、X
2、X
3は、それぞれ、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸を示し、b1〜b3で表されるアニオン界面活性剤において、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸塩を形成する。これらのうち、溶解性、安定性の観点から、アルカリ金属塩、アンモニウム塩が好ましい。
【0041】
成分(B)は、1種又は2種以上用いることができ、含有量は、成分(A)の溶解性又は分散性、洗浄時の泡質、肌の感触の観点から、全組成中に塩として、0.5質量%以上であり、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、40質量%以下であり、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に塩として、0.5〜40質量%であり、2〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
【0042】
また、本発明の洗浄剤組成物においては、すすぎ初期のぬるつきのなさ、洗浄時の泡の厚み感、泡立ちの早さに優れる観点から、成分(B)として、一般式(3)で表されるb1及び/又は一般式(4)で表されるb2と、一般式(5)で表されるb3とを含む洗浄剤組成物が好ましく、成分(B)として、一般式(3)で表されるb1と一般式(5)で表されるb3とを含む洗浄剤組成物がより好ましい。
また、すすぎ初期のぬるつきのなさ、泡の厚みの観点から、前記b1及びb2の合計と、b3との質量割合((b1+b2)/(b3))は、0.085〜3が好ましく、0.1〜2がより好ましく、0.2〜1.5が更に好ましい。
また、泡立ちの観点からは、前記b1及びb2の合計と、b3との質量割合((b1+b2)/(b3))は、0.25〜12が好ましく、0.3〜11がより好ましく、0.5〜10が更に好ましい。
すすぎ初期のぬるつきのなさ、洗浄時の泡の厚み感、泡立ちの早さに更に優れる観点から、前記b1及びb2の合計と、b3との質量割合((b1+b2)/(b3))は、0.1〜9が好ましく、0.14〜7がより好ましく、0.2〜5が更に好ましい。
本発明においては、これらb1及び/又はb2とb3成分を組み合わせて用いることにより、泡立ちが早く、洗浄時の泡の厚みに優れ快適に洗浄でき、すすぎ初期のぬるつきが少ないため爽快感の高い洗浄感を得られる。このため、顔、手、足、胴体などの身体の洗浄に好適である。
【0043】
本発明の洗浄剤組成物は、組成物中に成分(A)を溶解又は分散し、すすぎ時にぬるつきを抑制し、適度なストップフィーリングを付与し、タオルドライ後の肌が、水で洗った後のような素肌感となり、乾き際のベタツキが抑制できる観点から、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)が、0.0025以上であることが好ましく、0.005以上がより好ましく、0.02以上が更に好ましく、0.035以上がより更に好ましく、8以下であることが好ましく、1以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましい。また、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)は、0.0025〜8が好ましく、0.005〜1がより好ましく、0.02〜1が更に好ましく、0.035〜0.2がより更に好ましい。
【0044】
本発明において、成分(C)の水の含有量は、組成物中の溶媒として用いられる関係から各成分の残量をなし、全組成中に35質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、99質量%以下が好ましく、98質量%以下が好ましく、96質量%以下が好ましく、94質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に35〜99質量%が好ましく、50〜90質量%がより好ましく、50〜80質量%が更に好ましい。
【0045】
成分(A)は、前述したように、水に対する溶解度が低い。そこで、成分(A)と(B)を混合し、成分(A)を溶解又は分散させることで、特異的な性能が見いだされた。具体的には、これまでにない泡質が得られること。具体的には、泡に高い弾性があり、泡を両手で挟んだとき、手と手が付きにくくなるような泡質が得ることができる。また、すすぎ時には、アニオン界面活性剤のぬるつきを抑制すること。すすぎ終わり時には、界面活性剤の塩(例えばスカム)、あるいはコンプレックスの肌吸着が少なく、残留感が非常に少ない感触が得られ、従来の洗浄剤とは異なる感触、具体的には、より自然な肌感触(単に水で洗ったような感じ)とすることができる。
【0046】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、成分(D)両性界面活性剤を含有することができ、より優れた泡質を得ることができる。
成分(D)の両性界面活性剤としては、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン型界面活性剤、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型界面活性剤などが挙げられる。
これらのうち、起泡性、感触、安定性の点から、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型界面活性剤が好ましい。
【0047】
成分(D)は、1種又は2種以上用いることができ、含有量は、泡質が向上し、泡がきめ細かくでき、更に泡に高い弾性が付与できるという観点、或いは、透明感のある泡質を付与する観点から、全組成中に0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましく、2質量%以上がより更に好ましく、3質量%以上が更に好ましく、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.5〜30質量%が好ましく、1.5〜15質量%がより好ましく、3〜10質量%が更に好ましい。
【0048】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、成分(E)HLB11以上の非イオン界面活性剤を含有することができ、起泡性、泡の量を向上させることができる。成分(E)非イオン界面活性剤は、HLB11以上のものであり、HLB15〜17が好ましい。
ここで、HLBとは、親水性−親油性のバランス(Hydrophilic-Lipophilic Balance)を示す指標であり、本発明においては小田・寺村らによる次式を用いて算出した値を用いている。
【0050】
成分(E)の非イオン界面活性剤としては、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリアルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
これらのうち、起泡性、感触、安定性の観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシドが好ましい。
【0051】
成分(E)は、1種又は2種以上用いることができ、含有量は、洗浄時の起泡性の速さ、肌の感触の観点から、全組成中に0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましく、3質量%以上がより更に好ましく、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に0.5〜30質量%が好ましく、1.5〜15質量%がより好ましく、3〜10質量%が更に好ましい。
【0052】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、成分(F)水溶性多価金属塩を含有することができ、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さにより優れ、さっぱりした使用感を得ることができる。
成分(F)の水溶性多価金属塩としては、アルミニウムや、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属と、ハロゲン、硫酸、スルホン酸、亜硫酸、リン酸等の無機酸との無機塩、又は、乳酸、酢酸、リンゴ酸等の有機酸との有機塩が挙げられる。例えば、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等から選ばれる1種又は2種以上の水溶性アルミニウム塩、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等から選ばれる1種又は2種以上のアルカリ土類金属塩などが挙げられる。
これらのうち、成分(A)及び(B)と組み合わせて洗浄する際、すすぎ終わり時のストップフィーリングが優れる点から、水溶性アルミニウム塩が好ましく、硫酸アルミニウムカリウムがより好ましい。
成分(F)の水溶性多価金属塩は、1種又は2種以上用いることができ、含有量は、すすぎ性の点から、全組成中に0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜3質量%がより好ましく、0.1〜1質量%が更に好ましい。
【0053】
また、本発明において、すすぎ終わり時のストップフィーリングが優れる観点から、成分(B)及び成分(F)の質量割合(B)/(F)は、1〜200が好ましく、5〜100がより好ましく、8〜60が更に好ましい。
さらに、すすぎ終わり時の残留感のなさに優れる観点から、成分(A)及び成分(F)の質量割合(A)/(F)は、0.5〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1.2〜9が更に好ましい。
【0054】
本発明の洗浄剤組成物は、さらに必要に応じて、通常の洗浄剤組成物に用いられる各種成分を含有することができる。例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の保湿剤;メチルセルロース、ポリオキシエチレングリコールジステアレート等の粘度調整剤;トリクロサン、トリクロロカルバン、イソプロピメチルフェノール等の殺菌剤;グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤;メチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、安息香酸塩等の防腐剤;エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸(CDTA)、クエン酸、ポリリン酸等のカリウム塩やナトリウム塩などのキレート剤;その他、色素、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、パール化剤等を適宜含有することができる。
【0055】
本発明の洗浄剤組成物は、通常の方法により、配合成分を秤量し、水又は水を主体としアルコール等の他の水溶性溶剤を含む水性媒体に、任意の順序で混合することにより製造することができる。そして、ボディシャンプー、洗顔料、ハンドソープ、クレンジング剤等の皮膚洗浄剤などとして適用することができる。
また、本発明の成分(A)、(B)及び(C)を含有する組成物は、皮膚洗浄剤として使用することができる。
本発明の洗浄剤組成物の使用方法は、例えば、洗浄剤組成物を手に取り、場合によっては、タオルや洗浄用スポンジに取り、水で希釈し泡立てて、体によく伸ばし、良くこすって、水で洗い流すものである。
【0056】
本発明の洗浄剤組成物は、25℃において、イオン交換水で20倍に希釈したときのpHが4.5〜11であるのが好ましく、pH5.5〜9がより好ましい。かかる範囲のpHに調整することにより、洗浄時の泡立ち・泡量・泡質が良好で、且つ皮膚への刺激性が低く好ましい。
洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸、酒石酸、グリコール酸、アスコルビン酸等の有機酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物;アンモニア又はアンモニア水;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸などのpH調整剤を用いて調整することができる。
【0057】
本発明の浄剤組成物は、例えば、以下の方法により製造することができる。
成分(B)及び成分(C)を混合し、60℃以上、好ましくは70℃以上に加熱する。さらに、必要に応じて、成分(D)、成分(E)を加え、均一にする。pH調整剤として、水酸化ナトリウム等の塩基成分又はリンゴ酸等の酸成分を適量添加して、20倍希釈液のpHが目的とする領域となるように調整する。この溶液に、成分(A)及びその他のポリマー、その他の成分を加えて、更に撹拌し、均一にする。30℃まで冷却して、洗浄剤組成物を得ることができる。
【0058】
また、本発明の洗浄剤組成物は、液状のものが、泡立ち性能の面で好ましく、25℃における粘度が100Pa・s以下であるのが好ましく、20Pa・s以下であるのがより好ましく、2Pa・s以下が更に好ましい。本発明において、上記の粘度は、振動式粘度計(A&D社製、CVJ5000型)を用いて測定される。
本発明の洗浄剤組成物は、皮膚洗浄剤として好適である。皮膚洗浄剤として使用する場合には、当該組成物を身体皮膚部に適用して洗浄した後、すすぐことにより皮膚を洗浄することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
【0059】
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%
以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
【0061】
(R
1及びR
2は、同一又は異なって、水酸基を含んでも良い炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を示し、R
3は、水素原子又はメチル基を示す)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
【0063】
(R
4は、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、R
5は、水素原子又はメチル基を示す)
で表される構成単位、
(B)b1、b2及びb3から選ばれるアニオン界面活性剤 0.5質量%以上40質量%以下、
b1:一般式(3)
【0065】
(R
6は、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Dは、−(OCH
2CH
2)
n−を示し(nは、0〜10の数を示す)、X
1は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機塩基を示す)
b2:一般式(4)
【0067】
(R
7は、置換基を有してもよい炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Eは、−(OCH
2CH
2)
m−又は−CO−O−C
2H
4−を示し(mは、0〜10の数を示す)、X
2は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機塩基を示す)
b3:一般式(5)
【0069】
(R
8は、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Gは、−(OCH
2CH
2)
p−OCH
2−又は−CO−NH−CR
9H−を示し(pは、0〜10の数を示し、R
9は、水素原子又はメチル基を示す)、X
3は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機塩基を示す)
(C)水
を含有する洗浄剤組成物。
【0070】
<2>成分(A)の重量平均分子量が、好ましくは、1万〜50万であって、4万〜35万がより好ましく、5万〜20万が更に好ましく、5万〜10万がより更に好ましい前記<1>記載の洗浄剤組成物。
<3>成分(A)において、a1とa2の質量割合a1/a2が、好ましくは、5/95〜95/5であって、20/80〜80/20がより好ましく、40/60〜80/20が更に好ましい前記<1>又は<2>記載の洗浄剤組成物。
<4>成分(A)において、構成単位a1とa2を全構成単位中合計で91質量%以上100質量%含むものが好ましく、95質量%以上100質量%がより好ましく、97質量%以上100質量%が更に好ましく、100質量%がより更に好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<5>成分(A)において、a1が、好ましくは、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド及びN−t−ブチルアクリルアミドから選ばれるモノマーに由来するものであって、N,N−ジメチルアクリルアミドに由来するものがより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0071】
<6>成分(A)において、a2が、好ましくは、一般式(2)中、R
4が、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である前記<1>〜<5>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<7>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.25質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上が更に好ましく、4質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく,1質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0072】
<8>成分(B)が、b1で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキル硫酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸塩、
b2で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するアルケニルスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸エステルスルホン酸塩、
b3で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上である前記<1>〜<7>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<9>成分(B)が、好ましくは、一般式(3)で表されるb1及び/又は一般式(4)で表されるb2と、一般式(5)で表されるb3とを含み、一般式(3)で表されるb1と一般式(5)で表されるb3とを含むのがより好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0073】
<10>b1及びb2の合計と、b3との質量割合((b1+b2)/(b3))が、好ましくは、0.085〜3であって、0.1〜2がより好ましく、0.2〜1.5が更に好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<11>b1及びb2の合計と、b3との質量割合((b1+b2)/(b3))が、好ましくは、0.25〜12であって、0.3〜11がより好ましく、0.5〜10が更に好ましい。前記<1>〜<9>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<12>b1及びb2の合計と、b3との質量割合((b1+b2)/(b3))が、好ましくは、0.1〜9であって、0.14〜7がより好ましく、0.2〜5が更に好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<13>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に塩として、2質量%以上であって、5質量%以上がより好ましく、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0074】
<14>成分(A)及び成分(B)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.0025以上であって、0.005以上がより好ましく、0.02以上が更に好ましく、0.035以上がより更に好ましく、8以下が好ましく、1以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<15>成分(C)の水の含有量が、好ましくは、全組成中に35質量%以上であって、50質量%以上がより好ましく、99質量%以下が好ましく、98質量%以下が好ましく、96質量%以下が好ましく、94質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0075】
<16>更に、成分(D)両性界面活性剤を含有する前記<1>〜<15>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<17>成分(D)の両性界面活性剤が、好ましくは、酢酸ベタイン型界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤、アミドベタイン型界面活性剤、スルホベタイン型界面活性剤であって、アミドベタイン型界面活性剤、スルホベタイン型界面活性剤がより好ましく、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタインが更に好ましい前記<16>記載の洗浄剤組成物。
<18>成分(D)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5〜30質量%であって、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましく、2質量%以上がより更に好ましく、3質量%以上が更に好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい前記<16>又は<17>記載の洗浄剤組成物。
【0076】
<19>更に、成分(E)HLB11以上、好ましくは、HLB15〜17の非イオン界面活性剤を含有する前記<1>〜<18>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<20>成分(E)の非イオン界面活性剤が、好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリアルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルキルグリセリルエーテルであって、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシドがより好ましい前記<19>記載の洗浄剤組成物。
<21>成分(E)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5〜30質量%であって、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましく、3質量%以上がより更に好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい前記<19>又は<20>記載の洗浄剤組成物。
【0077】
<22>更に、成分(F)水溶性多価金属塩を含有する前記<1>〜<21>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<23>成分(F)水溶性多価金属塩が、好ましくは、アルミニウムや、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属と、ハロゲン、硫酸、スルホン酸、亜硫酸、リン酸等の無機酸との無機塩、又は、乳酸、酢酸、リンゴ酸等の有機酸との有機塩であって、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等から選ばれる1種又は2種以上の水溶性アルミニウム塩、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等から選ばれる1種又は2種以上のアルカリ土類金属塩がより好ましく、水溶性多価金属塩が更に好ましく、水溶性アルミニウム塩がより更に好ましい前記<22>記載の洗浄剤組成物。
<24>成分(A)と成分(F)との質量割合(A)/(F)が、好ましくは、0.5〜200であって、1〜10がより好ましく、1.2〜9が更に好ましい前記<22>又は<23>記載の洗浄剤組成物。
<25>成分(B)と成分(F)との質量割合(B)/(F)が、好ましくは、1〜200であって、5〜100がより好ましく、8〜60が更に好ましい前記<22>〜<24>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0078】
<26>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
【0080】
(R
1及びR
2は、同一又は異なって、水酸基を含んでも良い炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を示し、R
3は、水素原子又はメチル基を示す)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
【0082】
(R
4は、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、R
5は、水素原子又はメチル基を示す)
で表される構成単位、
(B)b1、b2及びb3から選ばれるアニオン界面活性剤 0.5質量%以上40質量%以下、
b1:一般式(3)
【0084】
(R
6は、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Dは、−(OCH
2CH
2)
n−を示し(nは、0〜10の数を示す)、X
1は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機塩基を示す)
b2:一般式(4)
【0086】
(R
7は、置換基を有してもよい炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Eは、−(OCH
2CH
2)
m−又は−CO−O−C
2H
4−を示し(mは、0〜10の数を示す)、X
2は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機塩基を示す)
b3:一般式(5)
【0088】
(R
8は、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Gは、−(OCH
2CH
2)
p−OCH
2−又は−CO−NH−CR
9H−を示し(pは、0〜10の数を示し、R
9は、水素原子又はメチル基を示す)、X
3は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機塩基を示す)
(C)水
を含有する組成物の皮膚洗浄剤としての使用。
<27>前記<1>〜<25>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤を身体皮膚部に適用して洗浄した後、すすぐ皮膚洗浄方法。
【0089】
<測定方法>
(1)重量平均分子量:
成分(A)のポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定により求めた。重量平均分子量は、ポリスチレン換算の値として求めた。GPC測定の条件は以下のとおりである。
(GPC測定条件)
カラム:KF-806L(昭和電工社製)を2本直列に連結して使用した。
溶離液:ラウリルアミン(1mmol/L)/CHCl
3
流速:1.0mL/min.
測定温度:40℃
検出器:RI HLC-8320 GPC ECOSEC
検量線;ポリスチレン(絶対分子量;923,000、96,400、30,000、10,200、870)を用いて作成した。
【0090】
(2)モノマー転化率:
重合後のモノマー転化率は、液体クロマトグラフィ(LC)測定によって求めた。重合前後の測定によって得られたモノマーのピーク面積比からモノマーの転化率を算出した。(成分a1の測定条件)
カラム:L-column ODS(CERI製)
測定温度:40℃
溶離液:水/メタノール=90/10vol%
流速:1mL/min.
検出器:UV HITACHI L−7400
検出波長:220nm
(成分a2の測定条件)
カラム:L-column ODS(CERI製)
測定温度:40℃
溶離液:水/アセトニトリル=10/90vol%
流速:1mL/min.
検出器:UV
検出波長:210nm
【0091】
(3)組成比:
組成比は、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)測定により求めた。1H−NMR測定の条件は以下の通りである。測定により得られた成分a1と成分a2のピーク面積比から、成分a1と成分a2のモル比を算出し、その値から、構成単位の質量a1と質量a2を求め、a1/a2の値を算出した。
【0092】
(NMR測定条件)
測定溶媒:重クロロホルム
測定温度:25℃
装置:Varian社製 NMR 300MHz
積算回数:32回
内部標準:なし
【0093】
<共重合体の合成>
合成例1(共重合体1)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、ジメチルアクリルアミド(DMAA、興人社製)36.0g、メチルメタクリレート(MMA、和光純薬工業社製)24.0g、及びエタノール84.8gを入れて均一に混合し、窒素雰囲気下で30分間攪拌した。この溶液を約78℃まで昇温した後、そこに開始剤として、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(V−601、和光純薬工業社製)0.27gをエタノール5.0gに溶解した溶液を添加した。その後、78℃で2時間保持して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体1を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体1の重量平均分子量は8.3万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0094】
合成例2(共重合体2)
MMAをn−ブチルアクリレート(BA、和光純薬工業社製)とした以外は合成例1と同様にして、共重合体2を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体2の重量平均分子量は、4.7万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0095】
合成例3(共重合体3)
DMAAの仕込み量を36.0gにし、MMAをn‐ブチルメタクリレート(n‐BMA、和光純薬工業社製)にし、仕込み量を24.0gとした以外は合成例1と同様にして、共重合体3を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体3の重量平均分子量は、8.9万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0096】
合成例4(共重合体4)
MMAをt‐ブチルメタクリレート(t‐BMA、和光純薬工業社製)とした以外は合成例1と同様にして、共重合体4を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体4の重量平均分子量は、6.3万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0097】
合成例5(共重合体5)
DMAAの仕込み量を48.0gにし、MMAをラウリルメタクリレート(LMA、和光純薬工業社製)にし、仕込み量を12.0gとした以外は合成例1と同様にして、共重合体5を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体5の重量平均分子量は、7.0万であり、a1/a2は、80/20であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0098】
合成例6(共重合体6)
DMAAの仕込み量を36.0gにし、LMAの仕込み量を24.0gとした以外は合成例5と同様にして、共重合体6を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体6の重量平均分子量は、7.3万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0099】
合成例7(共重合体7)
DMAAの仕込み量を24.0gにし、LMAの仕込み量を36.0gとした以外は合成例5と同様にして、共重合体7を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体7の重量平均分子量は、7.5万であり、a1/a2は、40/60であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0100】
合成例8(共重合体8)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル(KHネオケム社製)91.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 16.0g、LMA 64.0g、及びV−601 1.2gを酢酸エチル9.1gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。酢酸エチルが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を4時間滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに3時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体8を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体8の重量平均分子量は、5.4万であり、a1/a2は、20/80であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0101】
合成例9(共重合体9)
MMAをステアリルメタクリレート(SMA、新中村化学社製)とした以外は合成例1と同様にして共重合体9を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体9の重量平均分子量は、7.4万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0102】
合成例10(共重合体10)
DMAAをヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA、興人社製)とした以外は合成例5と同様にして、共重合体10を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体10の重量平均分子量は、7.0万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0103】
合成例11(共重合体11)
DMAAをt‐ブチルアクリルアミド(t‐BuAA、MRCユニテック社製)とした以外は合成例5と同様にして、共重合体11を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体11の重量平均分子量は、8.1万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0104】
合成例12(共重合体12)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、イソプロパノール(IPA、三井化学社製)147.3gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、ジメチルアクリルアミド(DMAA、興人社製)72.0g、ラウリルメタクリレート(LMA、和光純薬工業社製)48.0g、及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(V−601、和光純薬工業社製)0.4gをイソプロパノール5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。イソプロパノールが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を2時間滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体12を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体12の重量平均分子量は1.6万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0105】
合成例13(共重合体13)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、イソプロパノール(IPA、三井化学社製)75.6gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 90.0g、LMA 60.0g、及びV−601 0.3gをイソプロパノール5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。その後は、滴下時間を1時間にした以外は共重合体12と同様にして合成を行い、共重合体13を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体13の重量平均分子量は4.5万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0106】
合成例14(共重合体14)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、イソプロパノール(IPA、三井化学社製)75.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 90.0g、LMA 60.0g、及びV−601 0.1gをイソプロパノール5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。その後は、滴下時間を1時間にした以外は共重合体12と同様にして合成を行い、共重合体14を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体14の重量平均分子量は5.5万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0107】
合成例15(共重合体15)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル(KHネオケム社製)180.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 48.0g、LMA 32.0g、及びV−601 1.1gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して、室温下で混合した。酢酸エチルが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を2時間滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体15を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体15の重量平均分子量は10万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0108】
合成例16(共重合体16)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル 159.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 78.0g、LMA52.0g、及びV−601 1.0gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して、室温下で混合した。酢酸エチルが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を4時間で滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体16を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体16の重量平均分子量は18万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0109】
合成例17(共重合体17)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル 181.4gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 48.0g、LMA 32.0g、及びV−601 0.3gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して、室温下で混合した。その後は、共重合体14と同様にして合成を行い、共重合体17を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体17の重量平均分子量は32万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0110】
合成例18(共重合体18)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル 142.3gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 72.0g、LMA 48.0g、及びV−601 0.4gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。その後は、共重合体14と同様にして合成を行い、共重合体18を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体18の重量平均分子量は48万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
【0111】
各共重合体の重合時の配合量、組成比、分子量等を表1にまとめて示す。
【実施例】
【0113】
実施例1〜33、比較例1〜4
表2〜表3に示す組成の洗浄剤組成物を製造した。得られた洗浄剤組成物について、泡立ちの早さ、洗浄時の泡質、洗浄時の泡量、洗浄時の泡の厚み感、すすぎ終わり時の残留感のなさ、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さ、タオルドライ直後の肌感触、乾燥後の肌感(残留感のない自然な素肌感、粉っぽさがないなめらかでうるおいのある肌感)を評価した。結果を表2〜表3に併せて示す。
【0114】
(製造方法)
成分(B)及び成分(C)を混合し、70℃以上に加熱し、場合によっては、成分(D)、成分(E)を加え、均一にする。pH調整剤として、水酸化ナトリウム又はリンゴ酸を適量添加して、20倍希釈液のpHが規定する領域となるように調整する。この溶液に、成分(A)及びその他のポリマー、その他の成分を加えて、更に撹拌する。均一にした後、30℃まで冷却して、洗浄剤組成物を得た。
【0115】
(評価方法)
(1)泡立ちの早さ:
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、5秒間両手で軽く泡立てて、泡立ちの早さを評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;泡立ち(性)が非常に早いと感じた。
4;泡立ち(性)が早いと感じた。
3;泡立ち(性)が普通(通常レベル)と感じた。
2;あまり泡立たないと感じた。
1;泡立たないと感じた。
【0116】
(2)洗浄時の泡質(クリーミーさ):
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、20秒間両手で軽く泡立てて、泡質(クリーミーさ)を評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;きめ細かく、非常にクリーミーで良好な泡質と感じた。
4;クリーミーで良好な泡質と感じた。
3;ややクリーミーな泡質と感じた。
2;やや軽く粗い泡質と感じた。
1;軽く粗い泡質と感じた。
【0117】
(3)洗浄時の泡量:
各洗浄剤組成物1gを片方の手に取り、水道水を用いて5倍希釈し、20秒間両手で軽く泡立てた際の泡量を評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;非常に泡の量が多いと感じた。
4;泡量が多いと感じた。
3;泡量が普通と感じた。
2;泡量がやや少ないと感じた。
1;泡量が少ないと感じた。
【0118】
(4)洗浄時の泡の厚み感:
各洗浄剤組成物1gを片方の手に取り、水道水を用いて5倍希釈し、20秒間両手で軽く泡立てた。泡を両方の手のひらの間で軽く押しつぶした際の,泡の厚み感を評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;非常に泡の厚み感があると感じた。
4;泡の厚み感があると感じた。
3;泡の厚み感がやや少ないと感じた。
2;泡の厚み感が少ないと感じた。
1;泡の厚み感がないと感じた。
【0119】
(5)すすぎ終わり時の残留感のなさ:
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、20秒間両手で軽く泡立てて、片腕全体(肘から手首先)に泡を広げ、水道水ですすいだ。その際に、両前腕を摺り合わせながらすすぎを行い、すすぎ終わり時の残留感のなさを評価した。評価は、以下の基準で行い、結果は、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;残留感を全く感じない。
4;残留感をほとんど感じない。
3;残留感をやや感じる。
2;残留感を感じる。
1;残留感を強く感じる。
【0120】
(6)すすぎ終わり時のストップフィーリング(肌と肌が擦れて止まる感じ)の強さ:
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、20秒間両手で軽く泡立てて、片腕全体(肘から手首先)に泡を広げ、水道水ですすいだ。その際に、両前腕を摺り合わせながらすすぎを行い、すすぎ終わり時の肌と肌が擦れて止まる感じの強さから、すすぎ性能を評価した。評価は、以下の基準で行い、結果は、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;ストップフィーリングをしっかり感じる。
4;ストップフィーリングを感じる。
3;ストップフィーリングをわずかに感じる。
2;ストップフィーリングをほとんど感じない。
1;ストップフィーリングが全くない。
【0121】
(7)タオルドライ直後の肌感触:
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、20秒間両手で軽く泡立てて、片腕全体(肘から手首先)に泡を広げ、水道水ですすいだ。その後,腕をタオルで拭いた直後の肌の乾き際の肌感触を評価した。各評価は、以下の基準で行い、結果は、専門パネラー5名の平均値で示した。
3;肌の渇き際にべたつき感をほとんど感じなかった。
2;肌の渇き際にべたつき感をやや感じた。
1;肌の渇き際にべたつき感を感じた。
【0122】
(8)乾燥後の肌感(残留感のない自然な素肌感):
専門パネラー10名が、各洗浄剤組成物を用いて全身を洗浄した。タオルドライ後5分経過後の肌について、残留感のない自然な素肌感であると答えた人の人数を示した。
【0123】
(9)乾燥後の肌感(粉っぽさがないなめらかでうるおいのある肌感):
専門パネラー10名が、各洗浄剤組成物を用いて全身を洗浄した。タオルドライ後5分経過後の肌について、粉っぽさがなく、なめらかでうるおいのある肌感であると答えた人の人数を示した。
【0124】
【表2】
【0125】
【表3】
【0126】
実施例34〜54
実施例1〜33と同様にして、表4に示す組成の洗浄剤組成物を製造し、泡立ちの早さ、洗浄時の泡質、洗浄時の泡量、洗浄時の泡の厚み感、すすぎ終わり時の残留感のなさ、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さ、タオルドライ直後の肌感触、乾燥後の肌感(残留感のない自然な素肌感、粉っぽさがないなめらかでうるおいのある肌感)を評価した。また、すすぎ初期のぬるつきのなさを評価した。結果を表4に併せて示す。
【0127】
(評価方法)すすぎ初期のぬるつきのなさ:
各洗浄剤組成物1gを手にとり、30℃の水道水で約5倍希釈し、20秒間両手で軽く泡立て片腕全体に泡を広げ洗浄した。デスカップ(テラオカ社製)に入れた50mLの水道水を洗浄した片腕全体にまんべんなくかけてすすぎ、もう一方の手(十分に水道水ですすいでおく)で洗浄した腕を触り、ぬるつき感のなさを評価した。各評価は、以下の基準で行い、結果は、専門パネラー5名の平均値で示した。
5:ぬるつきをまったく感じない。
4:ぬるつきをほとんど感じない。
3:ぬるつきをやや感じる。
2:ぬるつきを感じる。
1:ぬるつきを強く感じる。
【0128】
【表4】
【0129】
実施例55〜72
実施例1〜33と同様にして、表5に示す組成の洗浄剤組成物を製造し、泡立ちの早さ、洗浄時の泡質、洗浄時の泡量、洗浄時の泡の厚み感、すすぎ終わり時の残留感のなさ、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さ、タオルドライ直後の肌感触、乾燥後の肌感(残留感のない自然な素肌感、粉っぽさがないなめらかでうるおいのある肌感)を評価した。結果を表5に併せて示す。
【0130】
【表5】
【0131】
以下に示す組成の洗浄剤組成物を常法により調製した。得られた洗浄剤組成物はいずれも、洗浄時には、泡立ちが早く、十分な泡量で泡質に優れ、すすぎ終わり時に残留感がなく、ストップフィーリング性が良好である。更に、洗浄後、タオルドライ直後には、皮膚上に残留物が少ないため、べたつかず、さらっとした感触が得られ、乾燥後は、残留感のない自然な素肌感を得ることができるものであった。
【0132】
実施例73(洗浄剤組成物)
(組成)
共重合体6(DMAA/LMA=6/4;Mw=7.3万) 0.4(質量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム*1 7.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン*8 3.5
アルキル(C10−16)ポリグリコシド*9 2.0
プロピレングリコール*15 4.0
香料 1.0
安息香酸ナトリウム*16 0.5
ジステアリン酸グリコール*17 3.0
クエン酸 適量
水 残量
合計 100
(pH7)
【0133】
実施例74(洗浄剤組成物)
共重合体6(DMAA/LMA=6/4;Mw=7.3万) 0.3(質量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム*1 12.0
モノラウリン酸ポリグリセリル*18 1.0
プロピレングリコール*15 5.0
グリセリン*19 5.0
香料 0.1
安息香酸ナトリウム*16 0.5
エチレンジアミン四酸2ナトリウム*20 0.2
イソプロピルメチルフェノール*21 0.2
クエン酸 適量
水 残量
合計 100
(pH5)
【0134】
実施例75(洗浄剤組成物)
共重合体11(t-BuAA/LMA=6/4;Mw=8.1万) 0.5(質量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム*1 6.0
ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム*6
3.0
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アラニンナトリウム*7 3.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン*8 3.0
イソステアリルグリセリルエーテル*22 0.5
プロピレングリコール*15 4.0
香料 1.0
フェノキシエタノール*23 0.5
ジステアリン酸グリコール*17 2.0
リンゴ酸 適量
水 残量
合計 100
(pH8.5)
【0135】
実施例76(洗浄剤組成物)
共重合体6(DMAA/LMA=6/4;Mw=7.3万) 0.4(質量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム*1 5.0
ポリオキシエチレン(2.6)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム*3
4.0
ラウリン酸*24 0.5
ラウリルヒドロキシスルホベタイン*8 3.5
アルキル(C10−16)ポリグリコシド*9 4.0
プロピレングリコール*15 3.0
香料 0.5
安息香酸ナトリウム*16 0.5
リンゴ酸 適量
水 残量
合計 100
(pH7)
【0136】
*15:旭硝子社製、プロピレングリコールの有効分
*16:相生生化工社製、安息香酸ナトリウムの有効分
*17:花王社製、エマノーン3201M−Vの有効分
*18:太陽化学社製、サンソフトM-12Jの有効分
*19:花王社製、化粧用濃グリセリンの有効分
*20:ナガセケムテックス社製、クレワットNの有効分
*21:大阪化成社製、イソプロピルメチルフェノールの有効分
*22:花王社製、ペネトールGE−ISの有効分
*23:東邦化学工業社製、ハイソルブEPHの有効分
*24:花王社製、ルナックL−98の有効分