特許第6431997号(P6431997)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6431997
(24)【登録日】2018年11月9日
(45)【発行日】2018年11月28日
(54)【発明の名称】見本帳用把手および見本帳
(51)【国際特許分類】
   G09F 5/04 20060101AFI20181119BHJP
   B42D 3/18 20060101ALI20181119BHJP
   B42D 11/00 20060101ALI20181119BHJP
   A45C 13/26 20060101ALI20181119BHJP
【FI】
   G09F5/04 Z
   B42D3/18 Z
   B42D11/00 Q
   A45C13/26 J
   A45C13/26 L
【請求項の数】6
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-6984(P2018-6984)
(22)【出願日】2018年1月19日
【審査請求日】2018年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】596175625
【氏名又は名称】アイデイシー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131406
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 正寿
(72)【発明者】
【氏名】矢追 和彦
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−142393(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3210679(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3145061(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3122576(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3185847(JP,U)
【文献】 特開2017−60720(JP,A)
【文献】 特開2008−6004(JP,A)
【文献】 実開昭55−147074(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 5/04
G09F 5/02
B42D 3/18
B42D 3/12
B42D 11/00
B42F 7/00
A45C 1/00−15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
見本帳の背表紙に取付けられ該見本帳を持ち運ぶために用いられる見本帳用把手であって、
柄部と、該柄部の両端部に一体に設けられた一対の軸部と、を有する握り部と、
前記一対の軸部を回転可能に支持する一対の第1および第2軸受部と、該一対の第1および第2軸受部を連通接続する一対の連通接続部と、を有する台座と、
前記台座を前記背表紙に取り付けるための止め具と、
を備え、
前記一対の軸部は、同軸線上に配置されると共に自由端部において対向するよう構成されており、
前記一対の第2軸受部は、前記一対の第1軸受部に並列配置されており、
前記一対の連通接続部は、前記一対の軸部が前記一対の第1軸受部と前記一対の第2軸受部との間を往来可能な通路として構成されている
見本帳用把手。
【請求項2】
前記一対の第1軸受部と前記一対の連通接続部との第1境界部には、前記一対の軸部が前記一対の第1軸受部から前記連通接続部に移動することを規制可能な一対の第1規制部が設けられており、
前記一対の第2軸受部と前記一対の連通接続部との第2境界部には、前記一対の軸部が前記一対の第2軸受部から前記一対の連通接続部に移動することを規制可能な一対の第2規制部が設けられており、
前記第1および第2規制部は、弾性を有するよう構成されている
請求項1に記載の見本帳用把手。
【請求項3】
前記連通接続部は、前記一対の軸部の直径と略同じ大きさの深さを有する凹部として構成されており、
前記一対の第1および第2規制部は、前記一対の第1および第2境界部において前記凹部の深さが浅くなる方向に突出する突起として構成されている
請求項2に記載の見本帳用把手。
【請求項4】
前記柄部は、長尺状の柄主体と、一端が該柄主体に一体に接続されると共に他端に前記一対の軸部が一体に設けられた一対の脚部と、を有する略U字状に構成されており、
前記柄主体は、長手方向に沿う方向の一方から見た場合に、前記一対の脚部の延出方向とは反対方向に向かうのに伴って厚みが漸次小さくなる方向に傾斜する傾斜面を有するよう構成されている
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の見本帳用把手。
【請求項5】
前記傾斜面は、前記柄主体を前記長手方向に沿う方向の一方側から見た場合に、前記柄主体の厚み方向の両側に設けられている
請求項4に記載の見本帳用把手。
【請求項6】
背表紙と、該背表紙の幅方向の一端に一体に接続された表紙と、前記背表紙の幅方向の他端に一体に接続された裏表紙と、を有する見本帳本体と、
前記見本帳本体に取付けられる請求項4または5に記載の見本帳用把手と、
を備える見本帳であって、
前記握り部は、前記傾斜面が前記第2軸受部側を向くよう前記台座に取り付けられており、
前記台座は、前記一対の第1軸受部が前記背表紙の幅方向の中央に配置されるよう取り付けられている
見本帳。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見本帳の背表紙に取付けられ当該見本帳を持ち運ぶために用いられる見本帳用把手および見本帳に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2004−142393号公報(特許文献1)には、樹脂製のアーチ状のハンドルと、当該ハンドルを回転自在に保持する樹脂製の台座と、当該台座の一対の取付軸を挿入するための一対の挿入孔を有する樹脂製の止め具と、を備え、一対の取付軸を紙製の見本帳本体の背表紙に形成した取付孔に挿入すると共に、当該背表紙の内側に突出した一対の取付軸に止め具を挿入し、当該状態で止め具を一対の取付軸の軸線方向に対して直角な方向にスライド移動させて止め具を一対の取付軸に嵌合させることによって、台座と止め具との間に見本帳本体の背表紙を挟み込む態様で見本帳に取付けられるように構成された見本帳用把手が記載されている。
【0003】
当該把手では、金属製のタッピング、インサートナット、小ネジなどを用いることなく見本帳用把手を見本帳本体に取り付けることができる。即ち、紙と樹脂のみで見本帳を構成できるため、使用済みの見本帳を産業廃棄物として焼却する際に、煩雑な分別作業が必要なくなり、廃棄作業の手間を低減できると共に廃棄処理に掛かるコストの低減を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−142393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、見本帳は、営業活動のために顧客を訪問する営業マンによって持ち運ばれることがあり、片手で同時に二冊の見本帳が持ち運ばれるような場合もある。ここで、把手は、持ち運び性の観点から見本帳の背表紙の幅方向の略中央部に取付けられることが一般的であるため、二冊同時に持ち運ぶ場合、背表紙同士が互いに近づく方向に傾斜して表紙および裏表紙が開いて略扇形状に広がってしまい、持ち運び性が低下してしまう。上述した公報に記載の把手では、片手で二冊同時に持ち運ぶ際の持ち運び性については言及されておらず、この点において、なお改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ際の持ち運び性の向上に資する見本帳用把手および見本帳を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の見本帳用把手および見本帳は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明に係る見本帳用把手の好ましい形態によれば、見本帳の背表紙に取付けられ当該見本帳を持ち運ぶために用いられる見本帳用把手が構成される。当該見本帳用把手は、握り部と、台座と、止め具と、を備えている。握り部は、柄部と、当該柄部の両端部に一体に設けられた一対の軸部と、を有している。台座は、一対の軸部を回転可能に支持する一対の第1および第2軸受部と、当該一対の第1および第2軸受部を連通接続する一対の連通接続部と、を有している。止め具は、台座を背表紙に取り付けるように構成されている。一対の軸部は、同軸線上に配置されると共に自由端部において対向するように構成されている。一対の第2軸受部は、一対の第1軸受部に並列配置されている。そして、一対の連通接続部は、一対の軸部が一対の第1軸受部と一対の第2軸受部との間を往来可能な通路として構成されている。
【0009】
本発明によれば、例えば、一対の第1軸受部が見本帳の幅方向の中央に配置されると共に、一対の第2軸受部を見本帳の幅方向の一方の端部(縁部)寄りの位置に配置されるように見本帳用把手を見本帳の背表紙に取り付ける構成とすることによって、見本帳を片手で一冊のみ持ち運ぶ場合には、握り部を一対の第1軸受部で支持させ、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ場合には、各見本帳において握り部を一対の第2軸受部で支持させることができる。これにより、見本帳を片手で一冊のみ持ち運ぶ場合には、安定した持ち運び性を確保することができ、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ場合には、各見本帳において握り部同士の距離を小さくすることができるため、見本帳が傾いて当該見本帳が広がることを抑制し得る。
【0010】
本発明に係る見本帳用把手の更なる形態によれば、一対の第1軸受部と一対の連通接続部との第1境界部には、一対の軸部が一対の第1軸受部と連通接続部との間を移動することを規制可能な一対の第1規制部が設けられている。また、一対の第2軸受部と一対の連通接続部との第2境界部には、一対の軸部が一対の第2軸受部と一対の連通接続部との間を移動することを規制可能な一対の第2規制部が設けられている。そして、第1および第2規制部は、弾性を有するように構成されている。
【0011】
本形態によれば、一対の軸部が一対の第1軸受部によって支持されている状態において、意図せず一対の軸部が一対の連通接続路を介して一対の第2軸受部に移動することを抑制できる。また、これとは逆に、一対の軸部が一対の第2軸受部によって支持されている状態において、意図せず一対の軸部が一対の連通接続路を介して一対の第1軸受部に移動することを抑制できる。
【0012】
本発明に係る見本帳用把手の更なる形態によれば、連通接続部は、一対の軸部の直径と略同じ大きさの深さを有する凹部として構成されている。そして、一対の第1および第2規制部は、一対の第1および第2規制部において当該凹部の深さが浅くなる方向に突出する突起として構成されている。
【0013】
本形態によれば、一対の第1および第2規制部を簡易な構成で実現することができる。
【0014】
本発明に係る見本帳用把手の更なる形態によれば、長尺状の柄主体と、一端が当該柄主体に一体に接続されると共に他端に一対の軸部が一体に設けられた一対の脚部と、を有する略U字状に構成されている。そして、柄主体は、長手方向に沿う方向の一方側から見た場合に、一対の脚部の延出方向とは反対方向に向かうのに伴って厚みが漸次小さくなる方向に傾斜する傾斜面を有するように構成されている。
【0015】
本形態によれば、例えば、一対の第1軸受部が見本帳の幅方向の中央に配置され、一対の第2軸受部が見本帳の幅方向の一方の端部(縁部)寄りの位置に配置されるように台座を見本帳の背表紙に取り付けた構成において、柄主体の傾斜面が一対の第2軸受部側を向くように握り部を台座に取付ける構成とすることによって、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ際に、各見本帳の柄部を傾斜面同士で重ね合わせることができるため、柄部の厚みが厚くなることを抑制できる。これにより、手に掛かるストレスを低減でき、把持性をより向上することができる。
【0016】
本発明に係る見本帳用把手の更なる形態によれば、傾斜面は、柄主体を長手方向に沿う方向の一方側から見た場合に、柄主体の厚み方向の両側に設けられている。
【0017】
本形態によれば、握り部を台座に取り付ける際に傾斜面の向きを考慮する必要がなくなるため、見本帳用把手の組付け性を向上することができる。
【0018】
本発明に係る見本帳の好ましい形態によれば、見本帳本体と、当該見本帳本体に取付けられ握り部に傾斜面を有するように構成された上述したいずれかの態様の見本帳用把手と、を備える見本帳が構成される。見本帳本体は、背表紙と、当該背表紙の幅方向の一端に一体に接続された表紙と、背表紙の幅方向の他端に一体に接続された裏表紙と、を有している。握り部は、傾斜面が台座の第2軸受部側を向くよう当該台座に取り付けられている。そして、台座は、一対の第1軸受部が背表紙の幅方向の中央に配置されるように取り付けられている。
【0019】
本発明によれば、握り部に傾斜面を有するように構成された上述したいずれかの態様の本発明に係る見本帳用把手を備える構成であるため、本発明の見本帳用把手が奏する効果と同様の効果、例えば、見本帳を一冊のみ持ち運ぶ場合には、安定した持ち運び性を実現できると共に、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ場合には、見本帳の傾きを抑えて見本帳が広がることを抑制できる効果や、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ場合に、手に掛かるストレスを低減できて、把持性をより向上することができる効果などと同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ際の持ち運び性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態に係る見本帳1の構成の概略を示す分解斜視図である。
図2】握り部12の外観を示す斜視図である。
図3】握り部12の構成の概略を示す説明図である。
図4図3のA−A断面を示す断面図である。
図5図3のB−B断面を示す断面図である。
図6】台座14の外観を示す斜視図である。
図7】台座14の裏面の様子を示す斜視図である。
図8】台座14の構成の概略を示す説明図である。
図9図8の矢印V方向から見た側面図である。
図10】台座14を裏面側から見た裏面図である。
図11図10のC−C断面を示す断面図である。
図12図10のD−D断面を示す断面図である。
図13図10のE−E断面を示す断面図である。
図14図10のF−F断面を示す断面図である。
図15図10のG−G断面を示す断面図である。
図16図10のH−H断面を示す断面図である。
図17】クリップ16の構成の概略を示す斜視図である。
図18】クリップ16を上方から見た平面図である。
図19】把手10を見本帳本体2に取り付けた様子を示す説明図である。
図20】台座14をクリップ16に係合させる直前の様子を示す説明図である。
図21】台座14がクリップ16に係合された状態を示す説明図である。
図22】把手10を見本帳本体2に取り付けた様子を所いう方から見た平面図である。
図23】握り部12の一対の軸部24,24と台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bとの嵌合を解除した状態を示す説明図である。
図24】握り部12の一対の軸部24,24を台座14の一対の接続切欠き44,44内で一対の円弧状の切欠き42a,42a側に摺動させている状態を示す説明図である。
図25】握り部12の一対の軸部24,24を台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42aの真下まで摺動させた状態を示す説明図である。
図26】握り部12の一対の軸部24,24と台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42aとを嵌合させた状態を示す説明図である。
図27】握り部12を背表紙4の裏表紙8寄りの位置に移動させた状態を上方から見た平面図である。
図28】見本帳1,1Aを片手で同時に運ぶ際の様子を示す説明図である。
図29】見本帳1,1Aを片手で同時に運ぶ際の様子を上方から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0023】
本発明の実施の形態に係る見本帳1は、図1に示すように、見本帳本体2と、当該見本帳本体2に取り付けられる把手10と、カタログや書類などを綴じるために見本帳本体2に取り付けられるとじ具80と、を備えている。見本帳本体2は、背表紙4と、当該背表紙4の長手方向に沿う縁部の一方(幅方向の一端)に一体に接続された表紙6と、背表紙4の長手方向に沿う縁部の他方(幅方向の他端)に一体に接続された裏表紙8と、から構成されており、例えば、紙により構成されている。
【0024】
背表紙4には、一対の孔4a,4aが背表紙4長手方向に沿って形成されていると共に、一対の孔4b,4bが背表紙4長手方向に沿って形成されている。一対の孔4a,4aは、背表紙4の幅方向(長手方向に直交する方向であって図1の左右方向)において裏表紙8寄りに配置されており、一対の孔4b,4bは、背表紙4の幅方向(長手方向に直交する方向であって図1の左右方向)の中央に配置されている。一対の孔4a,4aと一対の孔4b,4bとは、背表紙4の幅方向(長手方向に直交する方向であって図1の左右方向)に並列配置されている。なお、一対の孔4a,4aおよび一対の4b,4bの直径は、後述する台座14の二組の取付軸部46a,46a,46b,46bの外径よりも若干大きい内径となるように設定されている。
【0025】
把手10は、図1に示すように、握り部12と、当該握り部12を支持する台座14と、当該台座14を見本帳本体2に固定するためのクリップ16と、から構成されている。握り部12は、樹脂により成形されており、図2および図3に示すように、柄部22と、当該柄部22に一体に設けられた一対の軸部24,24と、から構成されている。柄部22は、手の親指を除く他の四指の幅以上の長さを有するように構成された柄主体22aと、当該柄主体22aに略直交するように当該柄主体22aに一体にされた一対の起倒用脚22b,22bと、を有する略U字状に構成されている。把手10は、本発明における「見本帳用把手」に対応し、一対の起倒用脚22b,22bは、本発明における「一対の脚部」に対応する実施構成の一例である。
【0026】
柄主体22aは、図3ないし図5に示すように、当該柄主体22aの長手方向(図3の左右方向)の一方側から見た場合に、一対の起倒用脚22b,22bの延出方向とは反対方向に向かうのに伴って厚みが漸次小さくなる方向に傾斜する一対の傾斜面32,32を有している。即ち、柄主体22aは、図5に示すように、長手方向に直交する面で切った断面形状が略三角形となるように構成されている。
【0027】
一対の軸部24,24は、図2および図3に示すように、一対の起倒用脚22b,22bの先端部に一体に設けられている。一対の軸部24,24は、一対の起倒用脚22b,22bの延在方向に対して略直交する方向であって、一対の軸部24,24の自由端部(先端部)が互いに近づく方向に延在するように(対向するように)構成されている。なお、一対の軸部24,24は、互いに同軸線上に配置されている。
【0028】
台座14は、樹脂により成形されており、図6ないし図8に示すように、一方の主面が開口された(取り除かれた)中空の略直方体形状に構成されている。台座14の長手方向の中央部には、図6ないし図8図10に示すように、一対の括れ部14a,14aが設けられていると共に、台座14の四隅部には、図6図8および図9に示すように、膨出部14b,14b,14c,14cが設けられている。なお、台座14の長手方向(図6および図7の上下方向)の長さは、握り部12の一対の起倒用脚22b,22bの内面(一対の軸部24,24が突出形成された面)間寸法よりも小さくなるように構成されていると共に、一対の軸部24,24の先端面間寸法よりも大きくなるように構成されている。
【0029】
膨出部14b,14b,14c,14cの内面は、図8図10ないし図12図14および図15に示すように、膨出部14b,14b,14c,14cの外形に倣う形状に形成されている。即ち、膨出部14b,14b,14c,14cの内部は、膨出部14b,14b,14c,14cの外形に倣った中空部となるように構成されている。膨出部14b,14b,14c,14cの中空部(以下、「内部空間」と言うこともある。)の奥行寸法(台座14の長手方向に沿う方向の寸法)は、握り部12の一対の軸部24,24の長さ(一対の軸部24,24の一対の起倒用脚22b,22bからの突出量)よりも長くなるように構成されている。即ち、膨出部14b,14b,14c,14cの内部空間は、握り部12を台座14に取り付けた際に、一対の軸部24,24が収容される収容空間を構成する。
【0030】
また、台座14の長手方向に直交する一対の側面それぞれには、図8に示すように、一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bと、当該一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bを連通接続する一対の接続切欠き44,44と、が形成されている。一対の円弧状の切欠き42a,42a、一対の円弧状の切欠き42b,42bおよび一対の接続切欠き44,44によって、膨出部14b,14b,14c,14cの内部空間を含む台座14の内部空間が台座14の長手方向を向く方向に開口されている。一対の円弧状の切欠き42a,42aは、本発明における「一対の第2軸受部」に対応し、一対の円弧状の切欠き42b,42bは、本発明における「一対の第1軸受部」に対応する実施構成の一例である。
【0031】
一対の円弧状の切欠き42a,42aは、膨出部14b,14bに対応する位置に形成されており、一対の円弧状の切欠き42b,42bは、膨出部14c,14cに対応する位置に形成されている。なお、一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bは、握り部12の一対の軸部24,24の外径と同じか若干大きい径を有するように構成されている。
【0032】
一対の接続切欠き44,44は、図11および図16に示すように、台座14の開口側端面14d(台座14の開口された一方の主面側(図11および図16の左側)の端面)から一対の接続切欠き44,44を構成する内壁面44a,44aまでの深さdが握り部12の一対の軸部24,24の外径と同じか若干大きい値となるように構成されている。
【0033】
また、一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bを構成する内壁面42a’,42b’と一対の接続切欠き44,44を構成する内壁面44a,44aとの交差部(一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bと一対の接続切欠き44,44との境界部)には、図8に示すように、台座14の開口された一方の主面側(図11および図16の左側)に向かって突出する一対の小突起45a,45aおよび一対の小突起45b,45bが形成されている。一対の小突起45a,45aおよび一対の小突起45b,45bの先端から台座14の開口側端面14dまでの深さd’は、台座14の開口側端面14dから一対の接続切欠き44,44を構成する内壁面44a,44aまでの深さdよりも小さくなる。一対の円弧状の切欠き42a,42aと一対の接続切欠き44,44との境界部は、本発明における「第2境界部」に対応し、一対の円弧状の切欠き42b,42bと一対の接続切欠き44,44との境界部は、本発明における「第1境界部」に対応する実施構成の一例である。また、一対の小突起45a,45aおよび一対の小突起45b,45bは、それぞれ本発明における「第2規制部」および「第1規制部」に対応する実施構成の一例である。
【0034】
さらに、台座14の主面15の裏側の面には、図7図9図10図13および図16に示すように、二組の取付軸部46a,46a,46b,46bが立設されている。二組の取付軸部46a,46a,46b,46bは、図8および図9に示すように、台座14の開口側端面14dから突出する長さを有するように構成されている。
【0035】
一対の取付軸部46a,46aは、図8および図10に示すように、台座14の幅方向(長手方向に直交する方向)の中央に配置されている。より具体的には、一対の取付軸部46a,46aの各中心が、台座14の幅方向(長手方向に直交する方向)の中央を通る幅方向中心線CL上に配置されている。一対の取付軸部46a,46a間の寸法は、背表紙4に形成された一対の孔4a,4a間の寸法および一対の孔4b,4b間の寸法と同じとなるように設定されている。
【0036】
一方、一対の取付軸部46b,46bは、図8および図10に示すように、台座14の幅方向(長手方向に直交する方向)の中央よりも膨出部14c,14c(一対の円弧状の切欠き42b,42b)寄りの位置に配置されている。より具体的には、一対の取付軸部46b,46bの各中心が、幅方向中心線CLに対して膨出部14c,14c(一対の円弧状の切欠き42b,42b)寄りの位置であって、幅方向中心線CLに平行な直線SL上に配置されている。一対の取付軸部46a,46a間の寸法は、背表紙4に形成された一対の孔4a,4a間の寸法および一対の孔4b,4b間の寸法と同じとなるように設定されている。なお、本実施の形態では、直線SLは、一対の円弧状の切欠き42b,42bの各中心を通る直線とした。
【0037】
また、一対の取付軸部46a,46aおよび一対の取付軸部46b,46bには、図8図9図13および図14に示すように、二面幅切欠き47a,47bが形成されている。二面幅切欠き47a,47bは、台座14の長手方向に沿う方向に平行に延在するように構成されている。二面幅切欠き47a,47bは、図13および図14に示すように、台座14の開口側端面14dから距離hの位置に形成されている。なお、当該距離hは、見本帳本体2の背表紙4の厚みと、後述するクリップ16の厚みと、とじ具80(図19参照)の厚みと、を足し合わせた寸法と同じ大きさか若干大きい寸法となるように設定されている。
【0038】
クリップ16は、樹脂製の板状部材として構成されており、図17および図18に示すように、第1嵌合部52と、第2嵌合部54と、当該第1および第2嵌合部52,54を連結する連結部56と、を有している。クリップ16は、本発明における「止め具」に対応する実施構成の一例である。
【0039】
第1嵌合部52には、図17および図18に示すように、略円形状の一対の嵌入孔62a,62bと、当該一対の嵌入孔62a,62bに連続する方形状の一対の嵌合孔62c,62dと、が設けられている。一対の嵌入孔62a,62bは、二組の取付軸部46a,46a,46b,46bの外径と同じか若干大きい内径を有するように構成されている。
【0040】
一対の嵌合孔62c,62dは、図17および図18に示すように、第1嵌合部52の外郭を構成する枠体52aに対して一段下がった段差面52b,52cに切込みを入れることにより形成されている。段差面52b,52cの先端部(一対の嵌入孔62a,62bに対向する部分)には、先端に向かうのに伴って板厚が薄くなる方向の傾斜を有する傾斜面52d,52eが形成されている。また、一対の嵌合孔62c,62dは、幅寸法w1が二組の取付軸部46a,46a,46b,46bに設けた二面幅切欠き47a,47bの幅寸法W(図13および図14参照)と同じか若干大きくなるように形成されている。なお、段差面52b,52cを囲む枠体52aの内壁面間の寸法w2は、二組の取付軸部46a,46a,46b,46bの外径と同じか若干大きい内径を有するように構成されている。
【0041】
第2嵌合部54には、図17および図18に示すように、方形状の一対の嵌合切欠き64a,64bが設けられている。一対の嵌合切欠き64a,64bは、第2嵌合部54の外郭を構成する枠体54aに対して一段下がった段差面54b,54cに切込みを入れることにより形成されている。段差面54b,54cの先端部(自由端部)には、先端に向かうのに伴って板厚が薄くなる方向の傾斜を有する傾斜面54d,54eが形成されている。なお、段差面54b,54cのうち外側(クリップ16の長手方向に沿って延在する一対の側壁寄りの位置)に配置された段差面54b,54cの先端部には、段差面54b,54cのうち内側(クリップ16の長手方向に直交する方向の中央部寄りの位置)に配置された)の段差面54b,54cに向かって突出する突起部55a,55bが形成されている。
【0042】
なお、第1嵌合部52の一対の嵌合孔62c,62dから第2嵌合部54の一対の嵌合切欠き64a,64bまでの寸法は、台座14の一対の取付軸部46a,46a間の寸法および一対の取付軸部46b,46b間の寸法にほぼ等しくなるように設定されている。これにより、一対の取付軸部46a,46aの一方および一対の取付軸部46b,46bの一方が第1嵌合部52の一対の嵌合孔62c,62dに嵌合された際に、一対の取付軸部46a,46aの他方および一対の取付軸部46b,46bの他方が第2嵌合部54の一対の嵌合切欠き64a,64bに嵌合されることになる。
【0043】
また、一対の嵌合切欠き64a,64bは、幅寸法w3が二組の取付軸部46a,46a,46b,46bに設けた二面幅切欠き47a,47bの幅寸法W(図13および図14参照)と同じか若干大きくなるように形成されている(図18参照)。なお、一対の嵌合切欠き64a,64bの突起部55a,55bが設けられた部分の幅寸法w4は、幅寸法w3よりも小さくなっている(図18参照)。また、段差面54b,54cを囲む枠体54aの内壁面間の寸法w5は、二組の取付軸部46a,46a,46b,46bの外径と同じか若干大きい内径を有するように構成されている(図18参照)。
【0044】
とじ具80は、図1に示すように、背表紙対応面81aと、裏表紙対応面81bと、表紙対応面81cと、を有しており、書類やカタログなどを綴じることができるように構成されている。背表紙対応面81aには、当該背表紙対応面81aの長手方向(図1の上下方向)に沿って一対の貫通孔80a,80a、一対の貫通孔80b,80bおよび一対の貫通孔80c,80cが形成されている。
【0045】
一対の貫通孔80a,80aは、背表紙対応面81aの幅方向(長手方向に直交する方向であって図1の左右方向)の中央に配置されており、一対の貫通孔80b,80bは、背表紙対応面81aの幅方向(長手方向に直交する方向であって図1の左右方向)において裏表紙対応面81b寄りに配置されており、一対の貫通孔80c,80cは、背表紙対応面81aの幅方向(長手方向に直交する方向であって図1の左右方向)において表紙対応面81c寄りに配置されている。
【0046】
一対の貫通孔80a,80a間、一対の貫通孔80b,80b間および一対の貫通孔80c,80c間の寸法は、一対の孔,4a間および一対の孔4b,4b間の寸法と同じとなるように設定されている。なお、一対の貫通孔80a,80a、一対の貫通孔80b,80bおよび一対の貫通孔80c,80cの直径は、4つの孔4a,4a,4b,4bの直径と同じ直径となるように設定されている。
【0047】
次に、こうして構成された把手10を見本帳本体2の背表紙4に取付ける際の様子について説明する。まず、握り部12を台座14に取付ける。握り部12の台座14への取付は、握り部12の一対の軸部24,24を台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bに嵌合することにより行う。
【0048】
そして、握り部12が取り付けられた状態で、台座14の一対の取付軸部46a,46aおよび一対の取付軸部46b,46bを、それぞれ背表紙4の一対の孔4a,4aおよび一対の孔4b,4bに挿通させる(図19には一対の孔4a,4aおよび一対の孔4b,4bの一方のみが記載されている)。これにより、図19に示すように、膨出部14c,14cが背表紙4の幅方向(図19の左右方向)の中央に配置されると共に、膨出部14b,14bが裏表紙8寄りに配置される。この結果、台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bに嵌合された握り部12が背表紙4の幅方向(図19の左右方向)の中央に配置される。
【0049】
続いて、図19に示すように、とじ具80の一対の貫通孔80b,80bが、背表紙4の内側の面(裏面)から突出した状態の台座14の一対の取付軸部46a,46aに挿通されると共に、とじ具80の一対の貫通孔80a,80aが背表紙4の内側の面(裏面)から突出した状態の台座14の一対の取付軸部46b,46bに挿通されるようにして、とじ具80を背表紙4の内側の面(裏面)に重なるようにセットする(図19には一対の貫通孔80a,80aおよび一対の貫通孔80b,80bの一方のみが記載されている)。
【0050】
そして、図20に示すように、クリップ16の第1嵌合部52の嵌入孔62bに、とじ具80の一対の貫通孔80b,80b(図19には一対の貫通孔80b,80bの一方のみが記載されている)から突出した状態の台座14の一対の取付軸部46a,46aのうちの一方(図20における上側の取付軸部46a)を挿通させると共に、クリップ16の第1嵌合部52の嵌入孔62aに、とじ具80の一対の貫通孔80a,80a(図19には一対の貫通孔80a,80aの一方のみが記載されている)から突出した状態の台座14の一対の取付軸部46b,46bのうちの一方(図20における上側の取付軸部46b)を挿通させる。
【0051】
このとき、台座14の一対の取付軸部46a,46aおよび一対の取付軸部46b,46bのうちの他方(図20における下側の取付軸部46a,46b)は、図20に示すように、それぞれ第2嵌合部54の一対の嵌合切欠き64b,64aに対向した位置に配置されている。
【0052】
当該状態からクリップ16における第1および第2嵌合部52,54の段差面52b,52cおよび段差面54b,54cの先端が、それぞれ台座14の一対の取付軸部46b,46bおよび一対の取付軸部46a,46aに向かう方向(図20および図21の下側)にクリップ16をスライドさせる。これにより、クリップ16における第1および第2嵌合部52,54の一対の嵌合孔62c,62dおよび一対の嵌合切欠き64a,64bに、それぞれ台座14の一対の取付軸部46b,46bおよび一対の取付軸部46a,46aの二面幅切欠き47b,47aが係合されて、クリップ16による台座14の見本帳本体2への固定が完了する。このとき、台座14は、図19および図22に示すように、背表紙4の裏表紙8寄りの位置に配置されことになり、握り部12は背表紙4の幅方向(図19および図22の左右方向)の中央に配置される。
【0053】
なお、第1および第2嵌合部52,54の一対の嵌合孔62c,62dおよび一対の嵌合切欠き64a,64bに、台座14の一対の取付軸部46b,46bおよび一対の取付軸部46a,46aの二面幅切欠き47b,47aが係合された際には、図21に示すように、第2嵌合部54の段差面54b,54cのうち外側(クリップ16の長手方向に沿って延在する一対の側壁寄りの位置)に配置された段差面54b,54cの先端部に設けた突起部55a,55bがそれぞれ一対の取付軸部46b,46bおよび一対の取付軸部46a,46aのうちの他方(図20における下側の取付軸部46a,46b)の外周面に係合されるため、クリップ16の台座14からの離脱が良好に防止され得る。
【0054】
このように、握り部12が背表紙4の幅方向(図19および図22の左右方向)の中央に配置された状態においては、見本帳1を片手で一冊のみ持ち運ぶ際に、見本帳1の傾きを生じることなく、安定した持ち運び性を実現できる。
【0055】
次に、こうして構成された見本帳1を片手で同時に二冊持ち運ぶ際の動作について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、二冊の見本帳1のうち一冊を見本帳1Aとして規定する。当該見本帳1Aは、見本帳1に対して、背表紙4に形成する一対の孔4a,4aの位置を背表紙4の幅方向(長手方向に直交する方向)において表紙6寄りに変えた点を除いて見本帳1と同じ構成をしている。したがって、重複する説明を回避するため、見本帳1Aの構成のうち見本帳1と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0056】
見本帳1Aでは、台座14の膨出部14c,14cが背表紙4の幅方向(図28の左右方向)の中央に配置されると共に、膨出部14b,14bが表紙6寄りに配置される。これにより、見本帳1Aの台座14は、図28および図29に示すように、背表紙4の表紙6寄りの位置に配置されることになる。なお、把手10を見本帳1Aの見本帳本体2の背表紙4に取付けた際には、台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42b(図28参照)に嵌合された握り部12が背表紙4の幅方向(図28の左右方向)の中央に配置される点は、上述した見本帳1と同様である。
【0057】
見本帳1,1Aを同時に持ち運ぶ際には、見本帳1の握り部12の位置を背表紙4の幅方向の中央の位置から裏表紙8寄りの位置に移動させると共に、見本帳1Aの握り部12の位置を背表紙4の幅方向の中央の位置から表紙6寄りの位置に移動させる。即ち、見本帳1および見本帳1Aの握り部12,12の一対の軸部24,24を台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bに嵌合させた状態から一対の円弧状の切欠き42a,42aに嵌合させる状態に変更させる。ここで、握り部12の位置を変更する操作については、見本帳1と見本帳1Aとで基本的に同じであるため、以下、見本帳1を中心に説明する。
【0058】
握り部12,12の一対の軸部24,24を台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bに嵌合させた状態から一対の円弧状の切欠き42a,42aに嵌合させる状態に変更させるには、まず、図23に示すように、握り部12を背表紙4側に押圧し、握り部12の一対の軸部24,24と台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bとの嵌合を解除して、握り部12の一対の軸部24,24を台座14の一対の接続切欠き44,44に移動させる。このとき、一対の円弧状の切欠き42b,42bを構成する内壁面42b’,42b’と一対の接続切欠き44,44を構成する内壁面44a,44aとの交差部(一対の円弧状の切欠き42b,42bと一対の接続切欠き44,44との境界部)には一対の小突起45b,45bが形成されているため、握り部12の一対の軸部24,24は、台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42a側(図23の右側)への摺動が規制されて、一対の接続切欠き44,44のうち一対の円弧状の切欠き42b,42bに対向する位置、即ち、一対の接続切欠き44,44のうち台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42aの真下の位置に保持される。
【0059】
このように、一対の小突起45b,45bを設ける構成とすることによって、握り部12の一対の軸部24,24と台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42bとの嵌合が意図せず解除されたとしても、握り部12の一対の軸部24,24が自由に台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42a側(図23の右側)へ摺動されることを抑制し得るため、見本帳1の持ち運び性の低下を良好に抑制し得る。
【0060】
続いて、図24に示すように、握り部12を台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42a側(図24の右側)に押圧することによって、握り部12の一対の軸部24,24で一対の小突起45b,45bを弾性変形させながら一対の軸部24,24を台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42a側(図24の右側)に向けて摺動させる。
【0061】
そして、握り部12の一対の軸部24,24が、一対の円弧状の切欠き42a,42aを構成する内壁面42a’,42a’と一対の接続切欠き44,44を構成する内壁面44a,44aとの交差部(一対の円弧状の切欠き42a,42aと一対の接続切欠き44,44との境界部)に形成された一対の小突起45a,45aに当接したときに、再び、握り部12を台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42a側(図24の右側)に押圧して、握り部12の一対の軸部24,24で一対の小突起45a,45aを弾性変形させながら一対の軸部24,24を一対の接続切欠き44,44のうち一対の円弧状の切欠き42a,42aに対向する位置、即ち、一対の接続切欠き44,44のうち一対の円弧状の切欠き42a,42aの真下の位置まで摺動させる(図25参照)。
【0062】
最後に、図26に示すように、握り部12を背表紙4から離れる方向(図26の上方)に引っ張ることによって、握り部12の一対の軸部24,24を台座14の一対の円弧状の切欠き42a,42aに嵌合させて、図26および図27に示すように、握り部12の背表紙4の幅方向の中央の位置から裏表紙8寄りの位置への移動が完了する。同様の操作を行うことにより、見本帳1Aの握り部12を背表紙4の幅方向の中央の位置から表紙6寄りの位置へ移動させることができる(図28および図29参照)。
【0063】
こうして握り部12が背表紙4の幅方向の中央の位置から裏表紙8寄りの位置へ移動された見本帳1と、握り部12が背表紙4の幅方向の中央の位置から表紙6寄りの位置へ移動された見本帳1Aとを、図28および図29に示すように、見本帳1の裏表紙8と見本帳1Aの表紙6とが互いに対向する位置関係となるように配置することによって、見本帳1,1Aの握り部12,12が互いに近接(隣接)した位置関係となる。
【0064】
これにより、見本帳1,1Aの握り部12,12が互いに離れた状態、例えば、見本帳1,1Aの握り部12,12のいずれもが背表紙4の幅方向の中央の位置にある状態で握り部12,12を握る場合に比べて、持ち手に掛かるストレスを低減でき、把持性を向上することができる。しかも、見本帳1,1Aのそれぞれが握り部12,12の一対の軸部24,24付近を支点に互いの背表紙4,4同士が近付く方向に回動(傾斜)して、見本帳1の表紙6および見本帳1Aの裏表紙8が開いて略扇形状に広がるという不都合を良好に回避することができる。
【0065】
また、見本帳1,1Aの握り部12,12を同時に握った際に、握り部12,12の柄部22,22の傾斜面32,32が互いに当接する構成であるため、重なり合う握り部12,12の柄部22,22の厚みの低減を図ることができる。これにより、持ち手に掛かるストレスをより一層低減でき、把持性をより一層向上することができる。
【0066】
以上説明した本実施の形態に係る見本帳1,1Aによれば、把手10,10の握り部12,12を背表紙4,4の幅方向の中央の位置から裏表紙8あるいは表紙6寄りの位置へ移動可能に構成したため、見本帳1,1Aを片手で同時に持ち運ぶ場合には、各見本帳1,1Aにおいて握り部12,12同士の距離を小さくすることができる。これにより、見本帳1,1Aを片手で同時に持ち運ぶ場合には、見本帳1,1Aの傾きを抑えて見本帳1,1Aが広がることを抑制し得て持ち運び性の向上を図ることができると共に、持ち運ぶ際に手に掛かるストレスを低減し得て把持性の向上を図ることができる。もとより、見本帳1,1Aを単独で持ち運ぶ場合には、握り部12,12を背表紙4,4の幅方向の中央の位置に保持可能な構成であるため、見本帳1,1Aを単独で持ち運ぶ際の持ち運び性も維持され得る。
【0067】
また、本実施の形態に係る見本帳1,1Aによれば、握り部12,12の柄部22,22が傾斜面32,32を有する構成であるため、見本帳1,1Aを片手で同時に持ち運ぶ際に、各見本帳1,1Aの柄部22,22を傾斜面32,32同士で重ね合わせることができる。これにより、柄部22,22の厚みが厚くなることを抑制でき、手に掛かるストレスを低減することできる。この結果、把持性をより一層向上することができる。なお、柄部22,22の厚み方向両側に傾斜面32,32を設ける構成であるため、握り部12,12を台座14,14に組み付ける際に握り部12,12の組付け方向を考慮する必要がない。これにより、組み付け性の向上を図ることができる。
【0068】
また、本実施の形態に係る見本帳1,1Aによれば、一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bを構成する内壁面42a’,42b’と一対の接続切欠き44,44を構成する内壁面44a,44aとの交差部(一対の円弧状の切欠き42a,42aおよび一対の円弧状の切欠き42b,42bと一対の接続切欠き44,44との境界部)に一対の小突起45a,45aおよび一対の小突起45b,45bを設ける構成であるため、握り部12,12の一対の軸部24,24と台座14,14の一対の円弧状の切欠き42a,42aあるいは一対の円弧状の切欠き42b,42bとの嵌合が意図せず解除されたとしても、握り部12,12の一対の軸部24,24が自由に台座14の一対の円弧状の切欠き42b,42b側あるいは一対の円弧状の切欠き42a,42a側へ摺動されることを抑制し得る。これにより、見本帳1,1Aの持ち運び性の低下を良好に抑制し得る。
【0069】
さらに、本実施の形態に係る見本帳1,1Aによれば、見本帳本体2を紙製とすると共に、把手10(握り部12、台座14およびクリップ16)を樹脂製とする構成であるため、使用済みの見本帳本体1,1Aを産業廃棄物として焼却する際に、煩雑な分別作業が必要なくなり、廃棄作業の手間を低減できると共に廃棄処理に掛かるコストの低減を図ることができる。
【0070】
本実施の形態では、握り部12の柄部22の厚み方向両側に傾斜面32,32を設ける構成としたが、傾斜面32は、握り部12の柄部22の厚み方向片側のみに設ける構成としても良い。
【0071】
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。なお、本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。
【符号の説明】
【0072】
1 見本帳(見本帳)
2 見本帳本体(見本帳本体)
4 背表紙(背表紙)
4a 孔
4b 孔
6 表紙(表紙)
8 裏表紙(裏表紙)
10 把手(見本帳用把手)
12 握り部(握り部)
14 台座(台座)
14a 括れ部
14b 膨出部
14c 膨出部
14d 開口側端面
15 主面
16 クリップ(止め具)
22 柄部(柄部)
22a 柄主体(柄主体)
22b 起倒用脚(脚部)
24 軸部(軸部)
32 傾斜面(傾斜面)
42a 円弧状の切欠き(第2軸受部)
42a’ 内壁面
42b 円弧状の切欠き(第1軸受部)
42b’ 内壁面
44 接続切欠き(連通接続部)
44a 内壁面
45a 小突起(第2規制部、突起)
45b 小突起(第1規制部、突起)
46a 取付軸部
46b 取付軸部
47a 二面幅切欠き
47b 二面幅切欠き
52 第1嵌合部
52a 枠体
52b 段差面
52c 段差面
52d 傾斜面
52e 傾斜面
54 第2嵌合部
54a 枠体
54b 段差面
54c 段差面
54d 傾斜面
54e 傾斜面
55a 突起部
55b 突起部
56 連結部
62a 嵌入孔
62b 嵌入孔
62c 嵌合孔
62d 嵌合孔
64a 嵌合切欠き
64b 嵌合切欠き
80 とじ具
80a 貫通孔
80b 貫通孔
80c 貫通孔
81a 背表紙対応面
81b 裏表紙対応面
81c 表紙対応面
d 深さ
d’ 深さ
CL 幅方向中心線
SL 直線
h 距離
w1 幅寸法
w2 内壁面間の寸法
w3 幅寸法
w4 幅寸法
W 幅寸法
w5 内壁面間の寸法
h 距離
【要約】
【課題】見本帳を片手で二冊同時に持ち運ぶ際の持ち運び性の向上を図ること。
【解決手段】見本帳1,1Aの握り部12,12を背表紙4,4の幅方向の中央の位置から裏表紙8あるいは表紙6寄りの位置へ移動可能に構成する。これにより、見本帳1,1Aを片手で同時に持ち運ぶ場合には、各見本帳1,1Aにおいて握り部12,12同士の距離を小さくすることができる。この結果、見本帳1,1Aを片手で同時に持ち運ぶ場合には、見本帳1,1Aの傾きを抑えて見本帳1,1Aが広がることを抑制し得て持ち運び性の向上を図ることができると共に、持ち運ぶ際に手に掛かるストレスを低減し得て把持性の向上を図ることができる。もとより、見本帳1,1Aを単独で持ち運ぶ場合には、握り部12,12を背表紙4,4の幅方向の中央の位置に保持可能な構成であるため、見本帳1,1Aを単独で持ち運ぶ際の持ち運び性も維持され得る。
【選択図】図28
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