(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記逸脱前案内経路を示す画像は、前記逸脱前案内経路における逸脱地点での進行方向を示す方向指示画像、及び、前記逸脱前案内経路を構成する道路を示す道路指示画像の少なくとも一方である請求項1から4のいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に記載する実施形態によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
【0015】
〔第1の実施形態〕
ナビゲーションシステムの第1の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係るナビゲーションシステム1は、ユーザ(車両の乗員であって、特にドライバー)に対して地点や経路に関する案内情報を提供するシステムである。ナビゲーションシステム1を構成する各構成要素は、全てが車両内の装置に備えられても良いし、或いは、一部が通信ネットワーク(例えばインターネット等)を介して車両内の装置と通信可能な外部装置(例えばサーバ等)に備えられても良い。なお、「車両内の装置」には、車両に固定的に搭載される装置(例えば埋込型車載ナビゲーション装置)だけでなく、使用時にのみ車両に持ち込まれる装置(例えばポータブルナビゲーション装置、携帯型情報端末装置、及び多機能携帯電話等)も含まれる。
【0016】
図1のブロック図に示すように、ナビゲーションシステム1は、マイクロコンピュータやDSP(Digital Signal Processor)等の演算処理装置を中核部材とする演算処理部10を中核として構成されている。演算処理部10は、マイクロコンピュータ等の演算処理装置、メモリやディスク装置等の記憶媒体、及び周辺回路等のハードウェアと、プログラムやパラメータ等のソフトウェアとの協働により、ナビゲーションに係る各種機能を実現させる。
【0017】
ナビゲーションシステム1(演算処理部10)は、自車位置情報取得部11、案内経路探索部12、第一画像表示部13、逸脱判定部14、及び第二画像表示部15を備えている。これらの各機能部は、入力されたデータに対して種々の処理を行うための演算部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により構成されている。また、ナビゲーションシステム1は、地図データベース21及び記憶部22に接続されている。さらに、ナビゲーションシステム1は、GPS(Global Positioning System)受信機31、方位センサ32、距離センサ33、後方カメラ34、及び表示入力装置35に接続されている。これらは、互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。
【0018】
地図データベース21には、地図データが記憶(格納)されている。地図データベース21には、地図データを構成する道路ネットワークの情報が格納されている。地図データには、複数のノードと各ノード間を接続する道路に対応する複数のリンクとにより構成される道路ネットワークデータが含まれる。また、地図データには、各リンクのそれぞれについてのリンク長や道路属性(制限速度や道路種別等)等に応じたリンクコストの情報が含まれている。本実施形態では、地図データベース21には、各施設の位置を表す座標情報や、名称及びジャンル等を表す属性情報等を含む施設データが記憶(格納)されている。さらに、地図データベース21には、道路やその周辺の設置物(例えば信号や標識等)、地形、各施設等の外観を示す画像データが記憶(格納)されている。地図データベース21は、地図表示処理や目的地検索処理、経路探索処理等の実行の際に参照される。
【0019】
自車位置情報取得部11は、車両の現在位置である自車位置P(
図3を参照)を示す自車位置情報を取得する。自車位置情報取得部11は、GPS受信機31、方位センサ32、及び距離センサ33に接続されている。自車位置情報取得部11は、GPS受信機31、方位センサ32、及び距離センサ33からの出力に基づいて車両の現在位置である自車位置Pを特定し、当該特定された自車位置Pの情報を自車位置情報として取得する。なお、自車位置情報取得部11は、後方カメラ34で撮影された撮影画像から、路面に描かれた道路標示や建物・標識等の立体物等の地物を画像認識して、その認識結果に基づいてより高精度なロケーションを実現するように構成されても良い。本実施形態では、自車位置情報取得部11により「自車位置情報取得機能」が実現され、自車位置情報取得部11が行う処理により「自車位置情報取得ステップ」が実行される。
【0020】
案内経路探索部12は、自車位置情報取得部11で取得される自車位置情報と、ユーザによって設定された目的地に係る目的地情報とに基づいて、目的地までの案内経路R(
図3を参照)を探索する。なお、ここで言う「目的地」には、最終目的地だけでなく、経由地や立寄地等の中間目的地も含まれるものとする。ナビゲーションシステム1は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置とタッチパネル等の入力装置とが一体となった表示入力装置35によってユーザからの目的地の入力を受付可能に構成されている。そして、ユーザからの目的地の入力を受け付けると、案内経路探索部12は、地図データベース21に格納された地図データを参照して、自車位置から目的地までの案内経路Rを探索する。本実施形態では、案内経路探索部12により「案内経路探索機能」が実現され、案内経路探索部12が行う処理により「案内経路探索ステップ」が実行される。
【0021】
なお、決定された案内経路Rに係る情報は記憶部22に記憶される。このような記憶部22は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリ等のメモリによって構成することができる。
【0022】
第一画像表示部13は、車両の走行に伴って変化する自車位置Pに応じた自車位置周辺の画像を、表示入力装置35の表示画面35Aに表示する。また、第一画像表示部13は、目的地及び案内経路Rが設定されている場合には、記憶部22に記憶された案内経路Rに係る情報に基づいて、車両の走行に伴って変化する自車位置Pに応じた案内経路Rの画像を表示画面35Aに表示する。第一画像表示部13は、地図データベース21に格納された地図データを参照して、自車位置Pに対して予め定められた範囲内に存在する道路、設置物、地形、及び各施設等の画像を抽出して、これを表示画面35Aに表示する。また、第一画像表示部13は、自車位置周辺の複数の道路のうち案内経路Rを構成している道路を表す線状画像又は帯状画像を、それ以外の道路を表す画像とは異なる色彩で自車位置周辺の画像に重畳表示する。本実施形態では、第一画像表示部13により「第一画像表示機能」が実現され、第一画像表示部13が行う処理により「第一画像表示ステップ」が実行される。また、本実施形態では、表示入力装置35の表示画面35Aが「表示部」に相当する。
【0023】
第二画像表示部15は、自車位置情報に示される自車位置Pが案内経路Rから逸脱した場合に、当該逸脱前の案内経路Rである逸脱前案内経路Roを示す画像I(以下、「逸脱前経路画像I」と言う)を、ユーザから視認可能な状態で車両の後方風景BSに重畳させて表示する。本実施形態では、逸脱判定部14が、自車位置Pが案内経路Rから逸脱したか否かの判定(逸脱判定)を行う。自車位置Pが案内経路Rから逸脱したか否かは、例えば案内経路Rに含まれる各地点の座標と自車位置Pの座標とに基づいて、案内経路Rに含まれる各地点と自車位置Pとの間の距離が予め定められた逸脱判定距離を超えたか否かによって判定することができる。この場合の逸脱判定距離は、後述する基準距離Sに比べて十分に短い距離に定められて良い。或いは、自車位置Pが案内経路Rから逸脱したか否かは、例えば案内経路Rに含まれる各地点からの進行予定方向と自車位置Pの移動方向とのなす角が予め定められた逸脱判定角度を超えたか否かによって判定することができる。案内経路R中の、自車位置Pが当該案内経路Rから逸脱したと判定された地点を、以下では“逸脱地点”又は“逸脱位置X(
図4を参照)”と言う。逸脱判定部14が自車位置Pの案内経路Rからの逸脱を判定すると、第二画像表示部15は、逸脱前経路画像Iをユーザから視認可能な状態で車両の後方風景BSに重畳させて表示する。
【0024】
図5〜
図7に示すように、逸脱前経路画像Iは、逸脱前案内経路Roにおける逸脱地点での進行方向を示す方向指示画像Iaを含むことができる。この方向指示画像Iaは、逸脱位置Xにおいて本来進むべきであった方向を示す画像であり、例えば矢印画像を例示することができる。方向指示画像Iaの一例としての矢印画像は、例えば逸脱地点を通過後の当初の進行予定方向を示す一直線状の矢印の画像であっても良いし、逸脱地点の通過前後の当初の進行予定方向を示す折線状の矢印の画像であっても良い。本実施形態では、一例として後者の形態の例を図示している。また、逸脱前経路画像Iは、逸脱前案内経路Roを構成する道路を示す道路指示画像Ibを含むことができる。この道路指示画像Ibは、逸脱位置Xの前後で本来進むべきであった道順を示す画像であり、例えば帯状画像を例示することができる。道路指示画像Ibの一例としての帯状画像は、例えば逸脱地点を通過後の進行予定道路を示す一直線状の帯状の画像であっても良いし、逸脱地点の通過前後の進行予定道路を示す折線状の帯状の画像であっても良い。本実施形態では、一例として後者の形態の例を図示している。なお、逸脱前経路画像Iは、方向指示画像Ia及び道路指示画像Ibの両方を含んでも良いし、これらのうちのいずれか一方のみであっても良い。
【0025】
第二画像表示部15は、これらの逸脱前経路画像Iを、ユーザから視認可能な状態で車両の後方風景BSに重畳させて表示する。本実施形態では、後方風景BSは、車両に備えられた室内後写鏡(inner rearview mirror)36に映る実風景である。そして、第二画像表示部15は、室内後写鏡36に映る実風景に重畳させて、逸脱前経路画像Iを表示する。逸脱前経路画像Iが表示される態様は、ユーザから視認可能な状態で室内後写鏡36に映る実風景に重畳されるのであれば特に限定されない。例えば室内後写鏡36のミラー機能を損なうことなくテキストや画像等を表示可能な超薄型モニタを室内後写鏡36の表面全面に装備して、第二画像表示部15がその超薄型モニタに逸脱前経路画像Iを表示させるように構成されても良い。或いは、例えば室内後写鏡36に対してテキストや画像等を投影可能な投影装置(図示せず)が車両内に装備され、第二画像表示部15がその投影装置から逸脱前経路画像Iを投影して、室内後写鏡36に逸脱前経路画像Iを表示させるように構成されても良い。なお、
図1において第二画像表示部15から室内後写鏡36に向かう二重矢印は、これらの各態様をすべて含むものとして示している。
【0026】
ところで、公知のナビゲーションシステムにおいては、自車位置Pが逸脱前案内経路Roから逸脱した場合にリルート処理(案内経路の再探索)を行うことが一般的である。本実施形態のナビゲーションシステム1も、同様のリルート処理を行うように構成されている。すなわち、自車位置Pが逸脱前案内経路Roから逸脱した場合、案内経路探索部12は、当該逸脱後に取得される自車位置情報に基づいて目的地までの案内経路Rを再探索する。このリルート処理により、それまで記憶部22に記憶されていた逸脱前の案内経路R(逸脱前案内経路Ro)に係る情報は、新たに探索される案内経路R(再探索案内経路Rn)に係る情報に更新される。そして、第一画像表示部13は、記憶部22に記憶された案内経路R(ここでは再探索案内経路Rn)に係る情報に基づいて、再探索案内経路Rnの画像を表示画面35Aに表示する。
【0027】
本実施形態では、記憶部22における案内経路Rに係る情報の更新に際して、逸脱前案内経路Roに係る情報は、直ちに記憶部22から消去されてしまうのではなく、最新の案内経路Rに係る情報を格納する第一記憶領域とは異なる第二記憶領域に移行される。この記憶部22の第二記憶領域は、第二画像表示部15が逸脱前経路画像Iを生成するために参照するデータ領域となる。このように、第二画像表示部15は、自車位置Pが逸脱前案内経路Roから逸脱した場合、逸脱前案内経路Roに係る情報を記憶部22の第二記憶領域に一時格納し、当該一時格納された情報に基づいて逸脱前経路画像Iを生成する。そして、第二画像表示部15は、生成した逸脱前経路画像Iを、上述したように室内後写鏡36に映る実風景である後方風景BSに重畳させて、室内後写鏡36に表示する。
【0028】
なお、第二画像表示部15が車両内に設けられた投影装置から逸脱前経路画像Iを投影して室内後写鏡36に逸脱前経路画像Iを表示させる構成の場合には、ナビゲーションシステム1は
図1に示すように位置調整部16をさらに備えることが好ましい。位置調整部16は、実際に室内後写鏡36に映る状態を考慮して、当該室内後写鏡36に映る実風景に重畳して表示される逸脱前経路画像Iの位置を調整する。後方風景BSや、投影装置から投影された逸脱前経路画像Iは、いずれも室内後写鏡36で反射されてユーザに視認されるが、室内後写鏡36の設置角度や、視点位置・視線方向等はユーザ毎に異なり得る。このため、ユーザから実際に視認される態様を考慮して、位置調整部16により、後方風景BSと逸脱前経路画像Iとの位置関係を調整するように構成されていることが好ましい。
【0029】
この場合、ナビゲーションシステム1は、角度センサ37及び視線センサ38の少なくとも一方にさらに接続されていることが好ましい。角度センサ37は、室内後写鏡36の設置角度を検出する。視線センサ38は、ユーザの視線方向を検出する。位置調整部16は、角度センサ37及び視線センサ38の検出結果に基づいて、例えば投影装置からの逸脱前経路画像Iの投影位置及び投影方向の少なくとも一方を調整することにより、逸脱前経路画像Iの位置を調整すると好適である。
【0030】
以下、本実施形態に係るナビゲーションシステム1で実行される経路案内処理のより具体的な処理を、その処理手順を示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の経路案内処理の手順は、ナビゲーションシステム1の各機能部を構成するハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実行される。各機能部がプログラムにより構成される場合には、ナビゲーションシステム1が有する演算処理装置が、上記の各機能部を構成するプログラムを実行する(各機能を実現させるための)コンピュータとして動作する。
【0031】
図2に示すように、まず自車位置情報取得部11により、車両の現在位置である自車位置P(
図3を参照)を示す自車位置情報が取得される(#01)。次に、案内経路探索部12により、自車位置情報とユーザによって設定された目的地に係る目的地情報とに基づいて、目的地までの案内経路Rが探索される(#02)。次に、第一画像表示部13により、自車位置Pに応じた自車位置周辺の画像と自車位置Pに応じた案内経路Rの画像とが、表示画面35Aに表示される(#03)。自車位置Pは車両の走行に伴って変化するので、車両の走行中、表示される自車位置周辺の画像や案内経路Rの画像は時々刻々と変化する。
【0032】
目的地が設定された状態での車両の走行中は、常時、逸脱判定部14により、自車位置Pが案内経路Rから逸脱したか否かが監視されている(#04)。そして、自車位置Pが案内経路Rから逸脱したと判定されると(#04:Yes)、第二画像表示部15により、逸脱前の案内経路Rである逸脱前案内経路Roに係る情報が記憶部22に一時格納される(#05)。また、このステップ#05と並行して、案内経路探索部12により、逸脱前案内経路Roからの逸脱後の自車位置情報と目的地情報とに基づいて、目的地までの案内経路Rの再探索処理が開始される(#06)。
【0033】
逸脱前案内経路Roからの逸脱後、第二画像表示部15により、逸脱位置Xと自車位置情報に示される自車位置Pとの間の距離Dが取得される(#07)。逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dは、例えば逸脱位置Xの座標と自車位置Pの座標とに基づいて両者間の直線距離として算出されても良いし、距離センサ33の出力に基づいて車両の実走行距離等として測定されても良い。そして、第二画像表示部15により、記憶部22に一時格納された逸脱前案内経路Roに係る情報に基づいて、逸脱前経路画像Iが、室内後写鏡36に映る実風景である後方風景BSに重畳させて表示される(#08)。その際、逸脱前経路画像Iは、ステップ#07での取得結果に基づいて、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離D及び位置関係に応じた態様で表示される。すなわち、逸脱前経路画像Iは、室内後写鏡36に映る後方風景BS中の逸脱位置Xに対応する位置に、基本的には逸脱位置Xから自車位置Pまでの距離Dに応じた大きさで表示される。
【0034】
図5に、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが第一距離D1(
図4を参照)である場合の逸脱前経路画像Iの表示例を示す。なお、本例の逸脱前経路画像Iは、逸脱前案内経路Roにおける逸脱位置Xでの進行方向を示す方向指示画像Iaと、逸脱前案内経路Roを構成する道路を示す道路指示画像Ibとの両方を含んでいる。そして、後方風景BSに道路指示画像Ibが重畳表示され、それらに対して方向指示画像Iaがさらに重畳表示されている。一例として、道路指示画像Ibは後方風景BSに比べて鮮やかな色彩で表示され、方向指示画像Iaは後方風景BS及び道路指示画像Ibに比べてさらに鮮やかな色彩で表示されている。また、この例では、方向指示画像Iaは、逸脱地点に対応する位置において濃く大きく表示されている。
【0035】
図6に、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが第一距離D1よりも大きい第二距離D2(
図4を参照)である場合の逸脱前経路画像Iの表示例を示す。この図に示すように、道路指示画像Ib及び方向指示画像Iaは、車両の進行に伴う後方風景BSの位置変化に応じて、
図5の例に比べて位置が微調整(室内後写鏡36における、より上側の領域に移動)されている。また、道路指示画像Ibは、車両の進行に伴う後方風景BSのさらなる縮小変化に応じて、
図5の例に比べて小さく表示されている。なお、道路指示画像Ibの色彩に関しては、
図5の例と同様であって良い。一方、方向指示画像Iaは、車両の進行に伴う後方風景BSの縮小率よりも大きい縮小率で(周囲に比べてより小さく)表示されている。また、方向指示画像Iaは、
図5の例に比べて高い透過度で(又は薄く)表示されている。
【0036】
図7に、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが第二距離D2よりも大きい第三距離D3(
図4を参照)である場合の逸脱前経路画像Iの表示例を示す。この図に示すように、道路指示画像Ib及び方向指示画像Iaは、車両の進行に伴う後方風景BSのさらなる位置変化に応じて、
図6の例に比べて位置が調整(室内後写鏡36における、より右上側の領域に移動)されている。また、道路指示画像Ibは、車両の進行に伴う後方風景BSのさらなる縮小変化に応じて、
図6の例に比べて小さく表示されている。なお、道路指示画像Ibの色彩に関しては、
図6の例と同様であって良い。一方、方向指示画像Iaは、車両の進行に伴う後方風景BSの縮小率よりもさらに大きい縮小率で(周囲に比べてさらに小さく)表示されている。また、方向指示画像Iaは、
図6の例に比べてさらに高い透過度で(又は薄く)表示されている。
【0037】
なお、ここでは逸脱前案内経路Roからの逸脱後の3地点における逸脱前経路画像Iの表示例のみを示して簡易的に説明したが、逸脱前経路画像Iは、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離D等に応じて連続的に変化する。
【0038】
その間、第二画像表示部15により、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが、予め定められた基準距離S(
図4を参照)を超えたか否かが監視されている(#13)。そして、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが基準距離Sを超えたと判定されると(#13:Yes)、第二画像表示部15の機能が停止され、逸脱前経路画像Iは非表示とされる(#14)。その後、ステップ#06で再探索されていた新たな案内経路R(再探索案内経路Rn)が決定されると、第一画像表示部13により、再探索案内経路Rnの画像が表示画面35Aに表示される(#15)。なお、ステップ#08〜ステップ#14の処理の実行中に再探索案内経路Rnが決定された場合には、その時点で、再探索案内経路Rnの画像が表示画面35Aに表示されて良い。
【0039】
このように、本実施形態の第二画像表示部15は、逸脱前案内経路Roからの逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが予め定められた基準距離S以内である場合にのみ逸脱前経路画像Iを表示する。その際、第二画像表示部15は、逸脱前経路画像Iのうちの方向指示画像Iaに関しては、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが基準距離Sに近づくに従って、後方風景BSよりも縮小率を高めたり透過度を高めたりする等して弱調表示する。そして、第二画像表示部15は、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dがやがて基準距離Sを超えると、逸脱前経路画像Iを非表示とする。このように構成すれば、室内後写鏡36に表示される逸脱前経路画像I(ここでは特に方向指示画像Ia)を、逸脱前案内経路Roからの逸脱後に現れて逸脱位置Xから離れるに従って次第に消失するような視覚効果を伴って表示させることができる。よって、室内後写鏡36に映る実風景である後方風景BSに重畳させて追加的に表示させる逸脱前経路画像Iを、その後、違和感なく非表示状態へと導くことができる。
【0040】
〔第2の実施形態〕
ナビゲーションシステムの第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、逸脱前経路画像Iの具体的な表示態様が第1の実施形態とは異なっている。以下、本実施形態に係るナビゲーションシステム1について、主に第1の実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第1の実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0041】
本実施形態では、ユーザから視認可能な状態で逸脱前経路画像Iが重畳表示される車両の後方風景BSは、車両に備えられた後方カメラ34で撮影されて表示入力装置35の表示画面35Aに表示される風景画像とされている。
図8に示すように、表示入力装置35の表示画面35Aは、自車位置周辺の画像や案内経路Rの画像が表示される第一表示領域A1と、車両の後方風景BSが表示される第二表示領域A2とを含む。第二表示領域A2は、第一表示領域A1よりも小さい(例えば30%以下の)範囲を占める領域とされており、例えば表示画面35Aの四隅のうちの1つを占めるように配置される。第一表示領域A1は、表示画面35Aにおける第二表示領域A2以外の領域であり、表示画面35Aの中央領域を含んで表示画面35Aの大部分を占めるように配置される。本実施形態では、表示画面35Aの第一表示領域A1が「表示部」に相当し、第二表示領域A2が「第二表示部」に相当する。また、別の観点からは、表示画面35Aが「表示部」と「第二表示部」とを兼用しているとも言える。なお、表示入力装置35は、ユーザの視線移動が少なく済むように、例えば車両のセンターコンソール部やダッシュボード上に配置されることが好ましい。
【0042】
本実施形態では、第二画像表示部15は、自車位置情報に示される自車位置Pが案内経路Rから逸脱した場合、第二表示領域A2に表示される後方カメラ34で撮影された風景画像に重畳させて、逸脱前経路画像Iを表示する。なお、後方風景BSとして後方カメラ34で撮影された風景画像は、表示画面35Aの第二表示領域A2に常時表示されても良いし、自車位置Pが案内経路Rから逸脱した場合に初めて逸脱前経路画像Iと共に第二表示領域A2に表示されても良い。後者の場合には、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dが基準距離Sを超えたタイミングで、第二表示領域A2において後方カメラ34で撮影された風景画像自体も非表示とされても良い。
【0043】
本実施形態のように逸脱前経路画像Iの重畳表示対象を後方カメラ34で撮影された風景画像とする場合には、後方カメラ34の俯角を、高精度ロケーション用に用いる場合の俯角に比べて小さく設定することが好ましい。この場合、後方カメラ34の俯角を変更可能な俯角調整機構が、後方カメラ34に並設される状態で車両に設けられても良い。このようにすれば、ユーザによる指示操作に基づいて本開示に係る逸脱前経路画像表示処理と高精度ロケーションとを任意に切替可能とすることができる。また、本実施形態では、逸脱前経路画像Iの重畳表示対象が室内後写鏡36ではないので、位置調整部16は備えられなくても良いし、同様に角度センサ37及び視線センサ38には接続されなくても良い。
【0044】
〔第3の実施形態〕
ナビゲーションシステムの第3の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、逸脱前経路画像Iの具体的な表示態様が第2の実施形態とは異なっている。以下、本実施形態に係るナビゲーションシステム1について、主に第2の実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第2の実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0045】
本実施形態では、室内後写鏡36が例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を内蔵したミラーモニターとして構成されており、車両の後方風景BSとしての後方カメラ34で撮影された風景画像は、室内後写鏡36に設けられた表示画面36Aに表示される。
図9に示すように、室内後写鏡36の表示画面36Aは、例えば略矩形状の室内後写鏡36の両端部のうちの1つを概ね占めるように配置される。本実施形態では、室内後写鏡36の表示画面36Aが「第二表示部」に相当する。
【0046】
本実施形態では、第二画像表示部15は、自車位置情報に示される自車位置Pが案内経路Rから逸脱した場合、室内後写鏡36の表示画面36Aに表示される後方カメラ34で撮影された風景画像に重畳させて、逸脱前経路画像Iを表示する。
図9では、第二画像表示部15が、逸脱前経路画像Iとして、逸脱前案内経路Roにおける逸脱位置Xでの進行方向を示す方向指示画像Iaのみを表示し、逸脱前案内経路Roを構成する道路を示す道路指示画像Ibを表示しない場合の例を示している。なお、室内後写鏡36のミラー領域(表示画面36A以外の領域)には車両の後方の実風景も映るが、この実風景は、逸脱前経路画像Iが重畳表示される対象となる「後方風景BS」には含まれない。
【0047】
〔その他の実施形態〕
ナビゲーションシステムのその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0048】
(1)上記の各実施形態では、方向指示画像Iaが矢印画像とされ、道路指示画像Ibが帯状画像とされる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。方向指示画像Iaは、少なくとも逸脱位置Xにおいて本来進むべきであった方向を示すことができれば良く、例えば三角形画像等であっても良い。また、道路指示画像Ibは、少なくとも逸脱位置Xの前後で本来進むべきであった道順を示すことができれば良く、例えば線状画像や破線状画像等であっても良い。
【0049】
(2)上記の各実施形態では、第二画像表示部15が、逸脱前案内経路Roからの逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dと基準距離Sとの大小関係のみに基づいて逸脱前経路画像Iの表示/非表示を切り替える構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば第二画像表示部15が、逸脱地点の周辺の地形(カーブの曲率や道路勾配等)をも合わせて考慮して逸脱前経路画像Iの表示/非表示を切り替えても良い。例えば逸脱前案内経路Roからの逸脱後の道路が大きくカーブする場合等には、逸脱地点からの距離Dが基準距離S以内であっても、ユーザが視認可能な車両の後方風景に逸脱地点が含まれない場合がある。また、例えば第1の実施形態のように逸脱前経路画像Iが室内後写鏡36に映る実風景に重畳表示される場合には、逸脱後の道路のカーブがそれほど大きくなくても、室内後写鏡36に映る逸脱地点の位置移動に伴って逸脱前経路画像Iの位置誤差が大きくなりやすい。よって、第二画像表示部15が逸脱地点の周辺の地形も考慮して逸脱前経路画像Iの非表示判定を行うことで、実際の逸脱地点とは異なる地点に対応する位置に逸脱前経路画像Iが表示され得ることによる不都合を回避することができる。同様の観点から、例えば第二画像表示部15が、自車両の周辺(ここでは特に後方)を走行中の他車両の存在をも合わせて考慮して、逸脱前経路画像Iの表示/非表示を切り替えても良い。
【0050】
(3)上記の各実施形態では、第二画像表示部15が、距離基準で逸脱前経路画像Iの表示/非表示を切り替える構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば第二画像表示部15が、時間基準で逸脱前経路画像Iの表示/非表示を切り替えても良い。すなわち、第二画像表示部15は、逸脱前案内経路Roからの逸脱時からの経過時間が予め定められた基準時間以内である場合にのみ逸脱前経路画像Iを表示し、基準時間を超えると逸脱前経路画像Iを非表示とするように構成されても良い。
【0051】
(4)上記の各実施形態では、第二画像表示部15が、逸脱前経路画像Iの表示態様を逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dに応じて連続的に変化させる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。第二画像表示部15は、逸脱前経路画像Iの表示態様を逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dに応じて段階的に変化させても良い。或いは、第二画像表示部15は、逸脱位置Xと自車位置Pとの間の距離Dによらずに一定の大きさで逸脱前経路画像Iを表示させても良い。
【0052】
(5)上記の各実施形態では、第二画像表示部15が、逸脱前経路画像Iを構成する方向指示画像Ia及び道路指示画像Ibのうち、方向指示画像Iaのみを弱調表示する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。第二画像表示部15は、方向指示画像Iaに加えて道路指示画像Ibについても弱調表示しても良い。
【0053】
(6)上記第2の実施形態では、後方カメラ34で撮影された風景画像及びそれに重畳される逸脱前経路画像Iが、表示画面35Aの第二表示領域A2に表示される構成を例として説明した。また、上記第3の実施形態では、後方カメラ34で撮影された風景画像及びそれに重畳される逸脱前経路画像Iが、室内後写鏡36に設けられた表示画面36Aに表示される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。後方カメラ34で撮影された風景画像及びそれに重畳される逸脱前経路画像Iを表示する専用の表示装置が、「第二表示部」として車両に装備されても良い。
【0054】
(7)上記の各実施形態では、自車位置情報取得部11が、GPS航法と自律航法とを組み合わせて自車位置Pを特定する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば自車位置情報取得部11は、GPS航法のみに基づいて自車位置Pを特定しても良いし、自律航法のみに基づいて自車位置Pを特定しても良い。前者の構成は、自車位置情報取得部11がポータブルナビゲーション装置や携帯型情報端末装置、多機能携帯電話に備えられる場合に好適な態様となる。
【0055】
(8)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎないと理解されるべきである。従って、当業者は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0056】
〔実施形態の概要〕
以上をまとめると、本開示に係るナビゲーションシステムは、好適には、以下の各構成を備える。
【0057】
[1]
車両の現在位置である自車位置(P)を示す自車位置情報を取得する自車位置情報取得部(11)と、
前記自車位置情報とユーザによって設定された目的地に係る目的地情報とに基づいて、前記目的地までの案内経路(R)を探索する案内経路探索部(12)と、
前記車両の走行に伴って変化する自車位置(P)に応じた前記案内経路(R)の画像を表示部(35A,A1)に表示する第一画像表示部(13)と、
前記自車位置情報に示される自車位置(P)が前記案内経路(R)から逸脱した場合に、当該逸脱前の前記案内経路(R)である逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を、ユーザから視認可能な状態で前記車両の後方風景(BS)に重畳させて表示する第二画像表示部(15)と、
を備える。
【0058】
この構成によれば、自車位置情報取得部、案内経路探索部、及び第一画像表示部が有するそれぞれの機能により、一般的なナビゲーションシステムに備えられる主要な機能が実現される。また、自車位置が案内経路から逸脱した場合には、第二画像表示部は、逸脱前案内経路を示す画像をユーザに対して視認可能な状態で車両の後方風景に重畳させて表示する。よって、ユーザに対して、車両の後方風景に逸脱前案内経路を示す画像が重畳表示されていることに基づいて案内経路からの逸脱の事実を容易かつ的確に知覚させることができる。また、ユーザに対して、合わせて、逸脱前案内経路を示す画像に基づいて本来進むべきであった方向を容易かつ的確に知覚させることができる。これらの各種情報を案内経路からの逸脱後にユーザに対して提供するので、案内経路から逸脱した後にもユーザに対して無用の混乱を与えにくいナビゲーションシステムとなる。
【0059】
[2]
前記自車位置情報に示される自車位置(P)が前記逸脱前案内経路(Ro)から逸脱した場合に、
前記案内経路探索部(12)は、当該逸脱後に取得される自車位置情報に基づいて前記目的地までの案内経路(R)を再探索するともに、
前記第二画像表示部(15)は、前記逸脱前案内経路(Ro)に係る情報を記憶部(22)に一時格納し、当該一時格納された情報に基づいて前記逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を生成して前記後方風景(BS)に重畳させて表示する。
【0060】
この構成によれば、逸脱前案内経路に係る情報を記憶部に一時格納することで、リルート処理(案内経路の再探索)を迅速に実行しつつ、逸脱前案内経路を示す画像をユーザに対して視認可能な状態で車両の後方風景に重畳させて確実に表示することができる。よって、案内経路からの逸脱の事実や本来進むべきであった方向を容易かつ的確にユーザに知覚させつつ、その後の目的地までの経路案内の準備を適切に行うことができる。
【0061】
[3]
前記後方風景(BS)は、前記車両に備えられた室内後写鏡(36)に映る実風景であり、
前記第二画像表示部(15)は、前記室内後写鏡(36)に映る実風景に重畳させて前記逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を表示する。
【0062】
この構成によれば、安全性の観点から一般的な車両には通常備えられる室内後写鏡を利用して、案内経路からの逸脱の事実や本来進むべきであった方向を容易かつ的確にユーザに知覚させることができる。また、室内後写鏡であれば、ユーザに対して少ない視線移動で逸脱前案内経路を知覚させることが容易であり、安全性が高い。
【0063】
[4]
前記後方風景(BS)は、前記車両に備えられた後方カメラ(34)で撮影されて第二表示部(A2,36A)に表示される風景画像であり、
前記第二画像表示部(15)は、前記第二表示部(A2,36A)に表示される風景画像に重畳させて前記逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を表示する。
【0064】
この構成によれば、例えば高精度な位置特定や後退時の安全性向上等の目的で車両に備えられる場合がある後方カメラを利用して、案内経路からの逸脱の事実や本来進むべきであった方向を容易かつ的確にユーザに知覚させることができる。後方カメラで撮影された風景画像に逸脱前案内経路を示す画像を重畳表示するので、ユーザの体格や運転姿勢、表示対象物の設置角度等に応じた表示位置の調整等を行う必要がなく、比較的単純な処理で上記の効果を得ることができる。
【0065】
[5]
前記第二画像表示部(15)は、前記逸脱前案内経路(Ro)からの逸脱位置(X)と前記自車位置情報に示される自車位置(P)との間の距離(D)が予め定められた基準距離(S)以内である場合に前記逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を表示し、前記基準距離(S)を超えると前記逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を非表示とする。
【0066】
この構成によれば、逸脱前案内経路を示す画像を表示する期間を限定することで、必要以上の長きに亘って逸脱前案内経路を示す画像が表示され続けることを回避できる。よって、案内経路からの逸脱の事実や本来進むべきであった方向を、ユーザの関心が高いと考えられる好適なタイミングで当該ユーザに知覚させつつ、長きに亘る表示によって当該ユーザに煩雑さを感じさせてしまうことを抑制できる。
【0067】
[6]
前記逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)は、前記逸脱前案内経路(Ro)における逸脱地点での進行方向を示す方向指示画像(Ia)、及び、前記逸脱前案内経路(Ro)を構成する道路を示す道路指示画像(Ib)の少なくとも一方である。
【0068】
この構成によれば、逸脱前案内経路を示す画像が方向指示画像である場合には、その形状及び方向性に基づいて、逸脱地点において本来進むべきであった方向をユーザに対して端的に知覚させることができる。また、逸脱前案内経路を示す画像が道路指示画像である場合には、その形状に基づいて、逸脱地点の前後で本来進むべきであった道順をユーザに対して端的に知覚させることができる。
【0069】
本開示に係るナビゲーション方法は、好適には、以下の構成を備える。
【0070】
[7]
車両の現在位置である自車位置(P)を示す自車位置情報を取得する自車位置情報取得ステップ(#01)と、
前記自車位置情報とユーザによって設定された目的地に係る目的地情報とに基づいて、前記目的地までの案内経路(R)を探索する案内経路探索ステップ(#02)と、
前記車両の走行に伴って変化する自車位置(P)に応じた前記案内経路(R)の画像を表示部(35A,A1)に表示する第一画像表示ステップ(#03)と、
前記自車位置情報に示される自車位置(P)が前記案内経路(R)から逸脱した場合に、当該逸脱前の前記案内経路(R)である逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を、ユーザから視認可能な状態で前記車両の後方風景(BS)に重畳させて表示する第二画像表示ステップ(#04〜#12)と、
を含む。
【0071】
本開示に係るナビゲーションプログラムは、好適には、以下の構成を備える。
【0072】
[8]
車両の現在位置である自車位置(P)を示す自車位置情報を取得する自車位置情報取得機能(11/#01)と、
前記自車位置情報とユーザによって設定された目的地に係る目的地情報とに基づいて、前記目的地までの案内経路(R)を探索する案内経路探索機能(12/#02)と、
前記車両の走行に伴って変化する自車位置(P)に応じた前記案内経路(R)の画像を表示部(35A,A1)に表示する第一画像表示機能(13/#03)と、
前記自車位置情報に示される自車位置(P)が前記案内経路(R)から逸脱した場合に、当該逸脱前の前記案内経路(R)である逸脱前案内経路(Ro)を示す画像(I)を、ユーザから視認可能な状態で前記車両の後方風景(BS)に重畳させて表示する第二画像表示機能(15/#04〜#12)と、
をコンピュータに実現させる。
【0073】
なお、上述したナビゲーションプログラムを記録した記録媒体(光ディスクやフラッシュメモリ等)も、本明細書によって開示される。
【0074】
これらのナビゲーション方法やナビゲーションプログラムによれば、上述したナビゲーションシステムと同様、案内経路から逸脱した後にもユーザに対して無用の混乱を与えにくいナビゲーションを実現できる。
【0075】
本開示に係るナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムは、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。