特許第6433023号(P6433023)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6433023
(24)【登録日】2018年11月16日
(45)【発行日】2018年12月5日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/633 20060101AFI20181126BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20181126BHJP
【FI】
   H01R13/633
   H01R13/639 Z
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-113586(P2015-113586)
(22)【出願日】2015年6月4日
(65)【公開番号】特開2016-225257(P2016-225257A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】田中 幸貴
(72)【発明者】
【氏名】河村 主税
【審査官】 山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0216325(US,A1)
【文献】 特表2009−543296(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0340796(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/633
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側コネクタと嵌合可能なハウジングと、
前記ハウジングに装着され、前記相手側コネクタとの嵌合状態を維持するためのロック部材と、
前記ハウジングにその前後方向に沿って移動可能に装着され、前記相手側コネクタとの嵌合状態を維持するロック状態が解除されるように前記ロック部材を操作するための操作部材と
を備えているコネクタにおいて、
前記ロック部材は、
前記ハウジングに片持ち梁状に装着されたロック部材本体と、
前記ロック部材本体の固定端側に設けられ、前記ハウジングに固定された固定部と、
前記ロック部材本体の自由端側に設けられ、前記相手側コネクタに引っ掛けられて前記ロック状態を維持するための引掛け部と、
前記ロック部材本体の前記固定部と前記引掛け部との間に設けられ、前記操作部材を前記相手側コネクタから離れる方向である前記ハウジングの後方へ移動させる力を前記ロック部材本体に伝えて前記ロック部材本体を弾性変形させることにより、前記引掛け部を前記相手側コネクタから離れる方向へ変位させて前記ロック状態を解除する伝達部とを有し、
前記操作部材は、前記操作部材を前記ハウジングの後方へ移動させる力を前記伝達部に与える作用部を有し、
前記伝達部の前記作用部に接触する部分と前記作用部の前記伝達部に接触する部分との少なくとも一方に、前記ハウジングの後方に向かうに従って前記ハウジングに近づくように傾斜する面が形成されており、
前記操作部材は、前記作用部を前記ハウジングの後方へ引っ張るための引張り部を有し、
前記操作部材は、前記作用部と前記引張り部とを連結する連結部を有し、
前記連結部が段状になっており、
前記作用部が前記連結部の下段に設けられ、
前記作用部の上面は前記連結部の下段の上面より上に位置し、
前記連結部の下段の上面に、前記伝達部の下端部を収容する収容凹部が形成され、
前記収容凹部が前記作用部のすぐ後側に位置している
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記面が平面である
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ロック部材が、板状部材を曲げ加工することによって一体形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記作用部、前記連結部及び前記引張り部が同じ材料で一体形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図8図9に示すように、コネクタハウジング912とアクチュエータ960とラッチアーム942とを備えるプラグコネクタ910が知られている(下記特許文献1参照)。
【0003】
コネクタハウジング912は前部920と本体部928とを有する。本体部928の上面930は前部920の上面924より高い位置にあり、本体部928の上面930の底部934の前側に前部920の上面924に向かって傾斜する傾斜面940がある。
【0004】
アクチュエータ960は、本体部928の上面930に、コネクタハウジング912の前後方向に沿ってスライド可能に、配置されている。アクチュエータ960の前側の端部954は円筒状に形成されている。
【0005】
ラッチアーム942の一端は本体部928の上面930の後側に固定されている。ラッチアーム942の自由端部に、相手側レセプタクルコネクタ(図示せず)を囲むガイドフレーム922のスリット957に引っ掛けることができるフック956が設けられている。
【0006】
ラッチアーム942の自由端部側の部分に、前部920の上面924に向かって傾斜する傾斜セグメント952が設けられている。傾斜セグメント952とコネクタハウジング912の本体部928の傾斜面940とはほぼ平行であり、傾斜セグメント952と傾斜面940との間にアクチュエータ960の端部954を収容する空間が形成されている。
【0007】
アクチュエータ960の後端部を後方へ引っ張ると、アクチュエータ960の端部954が本体部928の傾斜面940に沿って上方へスライドし、ラッチアーム942の中央部948を押す。その結果、ラッチアーム942が上方へ弾性変形し、フック956がガイドフレーム922のスリット957から外れて、コネクタハウジング912と相手側レセプタクルコネクタとのロック状態が解除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特表2009−543296
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のように、ラッチアーム942に傾斜セグメント952があるため、ラッチアーム942のフック956とアクチュエータ960の端部954との距離を縮めることは困難である。
【0010】
そのため、プラグコネクタ910の前後方向の寸法が大きくなるという問題があった。
【0011】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、操作部材の作用部とロック部材の引掛け部との距離を縮めることができるようにして、コネクタの前後方向の寸法を小さくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の課題を解決するため請求項1記載の発明は、相手側コネクタと嵌合可能なハウジングと、前記ハウジングに装着され、前記相手側コネクタとの嵌合状態を維持するためのロック部材と、前記ハウジングにその前後方向に沿って移動可能に装着され、前記相手側コネクタとの嵌合状態を維持するロック状態が解除されるように前記ロック部材を操作するための操作部材とを備えているコネクタにおいて、前記ロック部材は、前記ハウジングに片持ち梁状に装着されたロック部材本体と、前記ロック部材本体の固定端側に設けられ、前記ハウジングに固定された固定部と、前記ロック部材本体の自由端側に設けられ、前記相手側コネクタに引っ掛けられて前記ロック状態を維持するための引掛け部と、前記ロック部材本体の前記固定部と前記引掛け部との間に設けられ、前記操作部材を前記相手側コネクタから離れる方向である前記ハウジングの後方へ移動させる力を前記ロック部材本体に伝えて前記ロック部材本体を弾性変形させることにより、前記引掛け部を前記相手側コネクタから離れる方向へ変位させて前記ロック状態を解除する伝達部とを有し、前記操作部材は、前記操作部材を前記ハウジングの後方へ移動させる力を前記伝達部に与える作用部を有し、前記伝達部の前記作用部に接触する部分と前記作用部の前記伝達部に接触する部分との少なくとも一方に、前記ハウジングの後方に向かうに従って前記ハウジングに近づくように傾斜する面が形成されており、前記操作部材は、前記作用部を前記ハウジングの後方へ引っ張るための引張り部を有し、前記操作部材は、前記作用部と前記引張り部とを連結する連結部を有し、前記連結部が段状になっており、前記作用部が前記連結部の下段に設けられ、前記作用部の上面は前記連結部の下段の上面より上に位置し、前記連結部の下段の上面に、前記伝達部の下端部を収容する収容凹部が形成され、前記収容凹部が前記作用部のすぐ後側に位置していることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載のコネクタは、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記面が平面であることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか1項に記載のコネクタにおいて、前記ロック部材が、板状部材を曲げ加工することによって一体形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタにおいて、前記作用部、前記連結部及び前記引張り部が同じ材料で一体形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、操作部材の作用部とロック部材の引掛け部との距離を縮めることができるため、コネクタの前後方向の寸法を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】この発明の一実施形態に係るコネクタの斜視図である。
図2図1に示すコネクタの分解斜視図である。
図3図1に示すコネクタの側面図である。
図4図1に示すコネクタの断面図である。
図5図4に示すAの部分の拡大図である。
図6図1に示すコネクタが相手側コネクタにロックされた状態を示す部分断面図である。
図7図1に示すコネクタの相手側コネクタに対するロックが解除された状態を示す部分断面図である。
図8】従来のプラグコネクタの分解斜視図である。
図9】相手側レセプタクルコネクタ内に挿入された図8のプラグコネクタの断面図であり、レセプタクルコネクタを収容しているガイドフレームに引っ掛かっているラッチ部材のフックを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1図5に示すように、コネクタ10はケーブル75に接続されている。コネクタ10は、例えばプリント基板(図示せず)に実装された相手側コネクタ(図6図7には相手側コネクタの相手側ハウジング80だけが示されている。)に嵌合可能である。
【0022】
コネクタ10は、相手側コネクタの相手側ハウジング80と嵌合可能なハウジング30と、相手側ハウジング80との嵌合状態を維持するためのロック部材50と、相手側ハウジング80との嵌合状態を維持するロック状態が解除されるようにロック部材50を操作するための操作部材60と、ハウジング30に支持されたプリント基板70とを備えている。操作部材60は、ハウジング30の前後方向DFBに沿って移動可能にハウジング30に装着されている。
【0023】
ハウジング30は上側ハウジング分割体31と下側ハウジング分割体33とで構成されている。上側ハウジング分割体31と下側ハウジング分割体33とはそれぞれ金属製であるので、電磁シールド機能が働く。
【0024】
上側ハウジング分割体31は上壁部311と一対の側壁部314とを有している。上壁部311には凹部311Aが形成されている。凹部311Aには後述の作用部62を含む操作部材60の前側部分が配置される。
【0025】
一方の側壁部314は上壁部311の一方の側部に形成され、他方の側壁部314は上壁部311の他方の側部に形成されている。
【0026】
上側ハウジング分割体31の後端部の内面にはケーブル挟み部315(図4参照)が形成されている。各側壁部314の前端部の内面には基板押え部316が形成されている。上壁部311の上面には2つの円柱状のリベット部318が形成されている。上壁部311の上面の両側部には、それぞれ上面から垂直に立ち上がる一対の板状の覆い壁317が形成されている。一対の覆い壁317は、上壁部311の後側部分をハウジング30の左右方向DRLから挟むように配置されている。覆い壁317の前端部には、上壁部311の上面に対して垂直なストッパ面317Aが形成されている。ストッパ面317Aは後述の抜け止め用突起部64を受け止め、操作部材60の後方への移動を制限する。
【0027】
下側ハウジング分割体33は下壁部331と一対の側壁部332とを有している。一方の側壁部332は下壁部331の一方の側部に形成され、他方の側壁部332は下壁部331の他方の側部に形成されている。
【0028】
下側ハウジング分割体33の後端部の内面にはケーブル挟み部333が形成されている。各側壁部332の前端部の内面には基板支持部334が形成されている。
【0029】
ロック部材50は、前後方向DFBへ延びるロック部材本体51と、ロック部材本体51の固定端側に位置する固定部52と、ロック部材本体51の自由端側に位置する一対のフック状の引掛け部53と、平板状の伝達部54とを有している。この実施形態では、金属板に打抜き加工及び曲げ加工を施すことによって、ロック部材本体51と固定部52と引掛け部53と伝達部54とが一体に形成されている。
【0030】
ロック部材本体51はハウジング30に片持ち梁状に装着されている。固定部52には2つのリベット部318を通す2つの孔52A(図2参照)が形成されている。引掛け部53は相手側ハウジング80に引っ掛けられる。伝達部54は、ロック部材本体51の固定部52と引掛け部53との間に形成されている。伝達部54は平面(面)54Aを有する。この実施形態では、平面54Aと前後方向DFBとのなす角度θ1(図5参照)は約135度である。
【0031】
操作部材60は、操作部材60をハウジング30の後方へ移動させる力をロック部材50の伝達部54に与える作用部62と、作用部62をハウジング30の後方へ引っ張るための引張り部63と、作用部62と引張り部63とを連結する連結部61と、作用部62の両側面に形成された一対の抜止め用突起部64とを有する。
【0032】
連結部61には、伝達部54の下端部を収容する収容凹部(収容空間)61Aが形成されている。収容凹部61Aは作用部62の後側に位置する。作用部62は左右方向DRLで中央部に位置している。作用部62は伝達部54の平面54Aに接触可能な平面(面)62Aを有する。この実施形態では、平面62Aと前後方向DFBとのなす角度θ2(図5参照)は約45度である。
【0033】
連結部61の両側面にはそれぞれ切欠き61B(図2参照)が形成されている。切欠き61Bは、操作部材60が前後方向DFBに沿って移動するときに、リベット部318が連結部61に干渉するのを避ける。
【0034】
引張り部63はハウジング30から後方へ突出している。
【0035】
ケーブル75は、図4に示すように、複数の内部導体76と、各内部導体76を覆う複数の絶縁被覆部77と、複数の絶縁被覆部77を平行に一括する複数の結束用被覆部78と、複数の結束用被覆部78を覆う1つの編組(図示せず)と、1つの編組を被覆する外被79とを有する。プリント基板70の両面にはそれぞれ複数の導電路70Aが形成されている。各導電路70Aの中間部は絶縁被覆され、各導電路70Aの両端部だけが露出している(図2参照)。各導電路70Aの一端部には、ケーブル75の内部導体76が半田付けされている。
【0036】
次に、コネクタ10の組立について説明する。
【0037】
まず、ケーブル75の内部導体76が半田付けされたプリント基板70を下側ハウジング分割体33の基板支持部334上に置くとともに、ケーブル75の外被79を下側ハウジング分割体33のケーブル挟み部333の上に置く。
【0038】
次に、下側ハウジング分割体33に上側ハウジング分割体31を被せる。その結果、プリント基板70が基板支持部334と基板押え部316とで挟まれて、プリント基板70がハウジング30に保持されるとともに、ケーブル75の外被79がケーブル挟み部315とケーブル挟み部333とで挟まれて、ケーブル75がハウジング30に保持される。
【0039】
その後、上側ハウジング分割体31と下側ハウジング分割体33とを一般的な結合手段(例えばリベットとプレート)を用いて結合する。
【0040】
次に、上側ハウジング分割体31上に操作部材60を配置する。このとき、作用部62と連結部61の前側部分とが上側ハウジング分割体31の凹部311Aに収まるようにする。
【0041】
その後、ロック部材50を操作部材60上に配置する。このとき、固定部52の孔52Aにリベット部318が入るようにする。
【0042】
最後に、孔52Aから突出したリベット部318の頭部を叩き潰す。その結果、固定部52がハウジング30に固定される。
【0043】
以上の作業工程を経てコネクタ10の組立が完了する。
【0044】
次に、相手側コネクタに対するコネクタ10の嵌合と離脱とについて説明する。
【0045】
コネクタ10を相手側コネクタに嵌合するには、ハウジング30を相手側ハウジング80に挿入すればよい。このとき、ロック部材50の引掛け部53が相手側ハウジング80のロック孔80Aに入り、コネクタ10と相手側コネクタとのロック状態が維持される。
【0046】
コネクタ10を相手側コネクタから離脱させるには、引張り部63をつまんで後方へ引っ張ればよい。引張り部63が後方へ引っ張られると、作用部62が前後方向DFBに沿って後方へ移動する。このとき、作用部62の平面62Aに接触する伝達部54の平面54Aを介して引張り部63を後方へ引っ張る力がロック部材本体51を押し上げる力としてロック部材本体51に伝達されるため、ロック部材本体51が上方へ弾性変形し、引掛け部53が相手側ハウジング80のロック孔80Aから抜け出す。その結果、コネクタ10と相手側コネクタとのロック状態が解除され、コネクタ10は相手側ハウジング80から引き抜かれる。
【0047】
引張り部63から手を放すとロック部材本体51がその復帰力によって変形前の状態に戻り、引掛け部53ももとの位置に戻る。このとき、ロック部材本体51の復帰力がロック部材50の伝達部54を介して操作部材60の作用部62に伝わり、作用部62の平面62Aが前方へ押されるので、操作部材60ももとの位置に戻る。
【0048】
なお、操作部材60を後方へ移動させたとき、抜止め用突起部64が覆い壁317のストッパ面317Aに突き当たるので、操作部材60の後方への所定量以上の移動は阻止される。
【0049】
この実施形態によれば、操作部材60の作用部62の平面62Aとロック部材50の伝達部54の平面54Aとがそれぞれハウジング30の後方に向かってハウジング30に近づくように傾斜する面であり、操作部材60の作用部62とロック部材50の引掛け部53との距離を縮めることができるので、コネクタ10の前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0050】
また、操作部材60に、ロック部材50の伝達部54の下端部を収容する収容凹部61Aが形成され、作用部62の高さ寸法を大きくする必要がなくなるので、コネクタ10の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
【0051】
なお、上述の実施形態では、伝達部54の作用部62に接触する部分と作用部62の伝達部54に接触する部分との両方に、ハウジング30の後方に向かってハウジング30に近づくように傾斜する面(この実施形態では平面54A,62A)を形成したが、例えば、伝達部54の作用部62に接触する部分と作用部62の伝達部54に接触する部分とのいずれか一方にだけ、ハウジング30の後方に向かってハウジング30に近づくように傾斜する面を形成してもよい。
【0052】
また、上述の実施形態では、伝達部54に平面54Aを形成し、作用部62に平面62Aを形成したが、伝達部54や作用部62に形成する面は平面に限られず、例えば曲面(凸面、凹面、円筒面等)でもよい。
【0053】
なお、ハウジング30及びロック部材50はいずれも金属製であるが、それらを樹脂で形成してもよい。
【0054】
また、操作部材60は樹脂製であるが、操作部材60を金属で形成してもよい。
【0055】
なお、上述の実施形態では、伝達部54をロック部材本体の51の中央部(ハウジング30の左右方向DRLにおける操作部材60の中央部)に形成したが、伝達部54を左右方向DRLのどちらかの側に形成してもよい。その場合、伝達部54の位置に応じて作用部62の位置を変える。
【0056】
また、上述の実施形態では、操作部材60が連結部61を有するが、連結部61は必ずしも必要ではなく、例えば作用部62に直接、引張り部63を結合してもよい。
【符号の説明】
【0057】
10:コネクタ
30:ハウジング
31:上側ハウジング分割体
311:上壁部
311A:凹部
314:側壁部
315:ケーブル挟み部
316 基板押え部
317 覆い壁
318 リベット部
33:下側ハウジング分割体
331:下壁部
332:側壁部
333:ケーブル挟み部
334:基板支持部
50:ロック部材
51:ロック部材本体
52:固定部
52A:孔
53:引掛け部
54:伝達部
54A:平面
60:操作部材
61:連結部
61A:収容凹部(収容空間)
61B:切欠き
62:作用部
62A:平面
63:引張り部
64:抜止め用突起部
70:プリント基板
70A:導電路
75:ケーブル
76:内部導体
77:絶縁被覆部
78:結束用被覆部
79:外被
80:相手側コネクタの相手側ハウジング
80A:ロック孔
DRL:ハウジング30の左右方向
DFB:ハウジング30の前後方向
θ1:平面54Aと前後方向DFBとのなす角度
θ2:平面62Aと前後方向DFBとのなす角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9