特許第6433703号(P6433703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧
特許6433703接続治具および該接続治具を備えた太陽光発電ユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6433703
(24)【登録日】2018年11月16日
(45)【発行日】2018年12月5日
(54)【発明の名称】接続治具および該接続治具を備えた太陽光発電ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/20 20060101AFI20181126BHJP
   H01L 31/042 20140101ALI20181126BHJP
【FI】
   H01G9/20 203B
   H01L31/04 500
   H01G9/20 203Z
   H01G9/20 113B
   H01G9/20 115A
   H01G9/20 113A
【請求項の数】5
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2014-149164(P2014-149164)
(22)【出願日】2014年7月22日
(65)【公開番号】特開2016-25252(P2016-25252A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】岡 伸彦
(72)【発明者】
【氏名】古宮 良一
【審査官】 青木 千歌子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−340756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 9/20
H01L 31/042
H02S 40/34−40/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光を受光する受光面とは反対側の面である裏面に電極が設けられた複数の太陽電池モジュールを電気的に接続する接続治具であって、
前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸するように前記受光面に配置される導電性の受光面治具と、
前記太陽電池モジュールの端部に配置され、前記電極と前記導電性の受光面治具とを電気的に接続する導電性の裏面治具と、を少なくとも備え、
前記導電性の裏面治具が、前記導電性の受光面治具に連結されることにより、複数の前記太陽電池モジュールの電極間が電気的に接続されることを特徴とする接続治具。
【請求項2】
前記受光面に配置され、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸する絶縁性の受光面治具と、
前記太陽電池モジュールの端部に配置された絶縁性の裏面治具と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の接続治具。
【請求項3】
前記導電性の受光面治具または前記絶縁性の受光面治具前記導電性の裏面治具または前記絶縁性の裏面治具とによって、前記太陽電池モジュールの前記端部が挟持されることを特徴とする請求項2に記載の接続治具。
【請求項4】
太陽光を受光する受光面とは反対側の面である裏面に電極が設けられた複数の太陽電池モジュールと、
前記太陽電池モジュールが取り付けられるフレーム部と、
前記太陽電池モジュールを電気的に接続しつつ、前記フレーム部に固定する請求項1から3のいずれか一項に記載の接続治具と、を備えることを特徴とする太陽光発電ユニット。
【請求項5】
前記フレーム部は、該フレーム部の内側に、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸するガイド部を有し、
前記ガイド部は、前記太陽電池モジュールおよび前記接続治具を一端から挿入可能に形成されており、挿入された前記太陽電池モジュールおよび前記接続治具を所定の位置まで案内することを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールの治具に関し、より詳細には、複数の太陽電池モジュールを電気的に接続しつつ固定する接続治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、太陽光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池セルは、次世代のエネルギー源として期待が高まっており、その開発も進められている。
【0003】
太陽電池セルが基板上に形成された太陽電池モジュールを電気的に接続する場合、太陽電池モジュール間が配線などによって接続される。
【0004】
このような太陽電池モジュール間の配線を不要とするために、例えば特許文献1には、隣接する太陽電池モジュールを電気的に接続可能な固定部材(接続治具)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−195540号公報(2012年10月11日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、外壁などに太陽電池モジュールを設置する際には、一列方向に複数枚の太陽電池モジュールを設置する必要や、同じ方向に向けて太陽電池モジュールを設置する必要などがあり、デザインなどの観点から太陽電池モジュールの配列などが制限される。一方、太陽電池モジュールの大きさなどの制限より、出力される電流が制限される。
【0007】
そのため、所望の電流を出力するためには、複数の太陽電池モジュールを直並列に組み合わせて接続する必要がある。
【0008】
しかしながら、従来の接続治具では、隣接する太陽電池モジュール間の接続しかできないため、隣接しない太陽電池モジュールを接続するためには外部配線を別途用いる必要がある。
【0009】
図31の(a)は、従来の接続治具104を用いて太陽電池モジュール103a〜103eを接続した構成を示す下面図であり、図31の(b)は、図31の(a)に示される太陽電池モジュール103a〜103eの電気的な接続関係を説明するための概念図であり、図31の(c)は、図31の(a)に示されるA列における断面図であり、図31の(d)は、図31の(a)に示されるB列における断面図である。
【0010】
図31の(a)〜(d)に示すように、例えば、一列方向に配列された太陽電池モジュール103a〜103eのうち、直列接続された太陽電池モジュール103c・103d・103eと、直列接続された太陽電池モジュール103a・103bとを並列接続する場合、接続治具104による接続以外に、外部配線105による接続が必要になる。具体的には、太陽電池モジュール103aの正電極160と太陽電池モジュール103cの正電極160、並びに、太陽電池モジュール103bの負電極161と太陽電池モジュール103eの負電極161とを外部配線105によって接続する必要がある。
【0011】
このように、従来の接続治具では、隣接する太陽電池モジュール間の接続しかできないため、隣接しない太陽電池モジュール間を接続するためには外部配線を用いる必要があるという課題がある。
【0012】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、外部配線を用いることなく、隣接しない太陽電池モジュール間の直並列接続を可能にする接続治具および該接続治具を備えた太陽光発電ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る接続治具は、太陽光を受光する受光面とは反対側の面である裏面に電極が設けられた複数の太陽電池モジュールを電気的に接続する接続治具であって、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸するように前記受光面に配置される導電性の受光面治具と、前記太陽電池モジュールの端部に配置され、前記電極と前記導電性の受光面治具とを電気的に接続する導電性の裏面治具とを少なくとも備え、前記導電性の裏面治具が、前記導電性の受光面治具に連結されることにより、複数の前記太陽電池モジュールの電極間が電気的に接続されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、外部配線を用いることなく、隣接しない太陽電池モジュール間の直並列接続を可能にする接続治具および該接続治具を備えた太陽光発電ユニットを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態1の太陽光発電ユニットの外観を示す下面図である。
図2図1に示される太陽電池モジュールの断面図である。
図3図2に示される太陽電池モジュールが有する色素増感太陽電池セルの層構造を説明するための断面図である。
図4図1に示される太陽電池モジュールの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図5】(a)〜(d)は、裏面治具の一例を示す概略図であり、上段が平面図であり、下段が断面図である。
図6】(a)〜(g)は、受光面治具の一例を示す概略図であり、上段が平面図であり、下段が断面図である。
図7図1に示される太陽光発電ユニットにおける太陽電池モジュール間の接続状態を示す下面図である。
図8】(a)は、図7に示されるA列における太陽光発電ユニットの断面図であり、(b)は、図7に示されるB列における太陽光発電ユニットの断面図である。
図9】太陽光発電ユニットから電流を取り出すための導電部材を示し、(a)は、導電部材の平面図であり、(b)は、導電部材の断面図である。
図10図9の(a)および(b)に示される導電部材の取り付け例を示す断面図である。
図11】(a)は、太陽光発電ユニットの組み立て方法を説明するための下面図であり、(b)は、(a)のp-p’端面図であり、(c)は、(a)のq-q’端面図である。
図12】(a)は、図11に示されるフレーム本体に太陽電池モジュールを挿入した状態を示す下面図であり、(b)は、(a)に示されるr−r’端面図である。
図13】組み立てた太陽光発電ユニットを示す下面図である。
図14】実施形態2の太陽光発電ユニットの外観を示す下面図である。
図15図14に示される太陽電池モジュールの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図16図14に示される太陽光発電ユニットにおける太陽電池モジュール間の接続状態を示す下面図である。
図17】(a)は、図16に示されるA列における太陽光発電ユニットの断面図であり、(b)は、図16に示されるB列における太陽光発電ユニットの断面図である。
図18】実施形態3の太陽光発電ユニットの外観を示す下面図である。
図19図18に示される太陽電池モジュールの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図20図18に示される太陽光発電ユニットにおける太陽電池モジュール間の接続状態を示す下面図である。
図21】(a)は、図20に示されるA列における太陽光発電ユニットの断面図であり、(b)は、図20に示されるB列における太陽光発電ユニットの断面図である。
図22】実施形態4の太陽光発電ユニットの外観を示す下面図である。
図23図22に示される太陽電池モジュールの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図24図22に示される太陽光発電ユニットにおける太陽電池モジュール間の接続状態を示す下面図である。
図25】(a)は、図24に示されるA列における太陽光発電ユニットの断面図であり、(b)は、図24に示されるB列における太陽光発電ユニットの断面図である。
図26図25の(b)に示される破線枠内を示す拡大図である。
図27】実施形態5の太陽光発電ユニットの外観を示す下面図である。
図28図27に示される太陽電池モジュールの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図29図27に示される太陽光発電ユニットにおける太陽電池モジュール間の接続状態を示す下面図である。
図30】(a)は、図29に示されるA列における太陽光発電ユニットの断面図であり、(b)は、図29に示されるB列における太陽光発電ユニットの断面図である。
図31】(a)は、従来の接続治具を用いて太陽電池モジュールを接続した構成を示す下面図であり、(b)は、(a)に示される太陽電池モジュールの電気的な接続関係を説明するための概念図であり、(c)は、(a)に示されるA列における断面図であり、(d)は、(a)に示されるB列における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態について、図1図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、本発明に係る接続治具を備えた太陽光発電ユニットの一例について説明する。
【0017】
<太陽光発電ユニット1の構成>
図1は、本実施形態の太陽光発電ユニット1の外観を示す下面図である。この太陽光発電ユニット1は、一方向に配列された複数の太陽電池モジュール3a〜3dを接続治具4によって電気的に接続しつつ固定することにより、外部配線を用いることなく、太陽電池モジュール3a〜3d間の直並列接続の自由な組み合わせを可能にしたものである。
【0018】
図1に示すように、太陽光発電ユニット1は、フレーム部2、太陽電池モジュール3a〜3d、および接続治具4を備えている。
【0019】
[フレーム部2]
フレーム部2は、太陽電池モジュール3a〜3dを支持する枠状部材である。フレーム部2は、フレーム本体21および側壁板22を備えている。
【0020】
(フレーム本体21)
フレーム本体21は、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4が一方向から挿入可能に形成された、一端が開口した枠状部材である。フレーム本体21には、その内側に太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に延伸し、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4の配置位置を規定するガイド部25(図11の(c)参照)を有している。なお、ガイド部25の詳細については、後述する。
【0021】
(側壁板22)
側壁板22は、フレーム本体21の開口した一端を閉塞する板状部材である。側壁板22は、フレーム本体21に挿入された太陽電池モジュール3および接続治具4の脱落を防ぐために、フレーム本体21の一端を閉塞する。
【0022】
[太陽電池モジュール3a〜3d]
太陽電池モジュール3a〜3dは、光起電力効果により、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換して出力するものである。
【0023】
図2は、図1に示される太陽電池モジュール3aの断面図であり、図3は、図2に示される太陽電池モジュール3aが有する色素増感太陽電池セル5の層構造を説明するための断面図である。
【0024】
太陽電池モジュール3a〜3dはそれぞれ同一の構造を有している。そのため、ここでは、太陽電池モジュール3aについてのみ説明し、太陽電池モジュール3b〜3dについての説明は省略する。
【0025】
図2に示すように、太陽電池モジュール3aは、色素増感太陽電池セル5、正電極60、および負電極61が、透光性基板50上に透明導電層51を介して形成されている。透光性基板50と透明導電層51とは、いわゆる透明電極基板を成すものである。
【0026】
太陽電池モジュール3aは、太陽光を受光する受光面32とは反対側の面である裏面31に正電極60および負電極61が設けられた裏面電極型の太陽電池モジュールである。本実施形態では、太陽電池モジュール3aは、透明導電層51上に、4つの色素増感太陽電池セル5が直列接続されている。
【0027】
(色素増感太陽電池セル5)
色素増感太陽電池セル5は、光起電力効果により、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。図3に示すように、色素増感太陽電池セル5は、透光性基板50上に透明導電層51を介して形成されており、分離ライン52、光電変換層53、多孔性絶縁層54、触媒層55、対極導電層56、封止材57、キャリア輸送層58、および支持基板59を有している。
【0028】
(透光性基板50)
透光性基板50は、太陽電池モジュール3aの受光面32側に配置された光透過性の板状部材である。透光性基板50を構成する材料は、一般に太陽電池に使用可能であれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、ソーダガラス、溶融石英ガラス、結晶石英ガラスなどのガラス基板、可撓性フィルムなどの耐熱性樹脂板などが挙げられる。
【0029】
可撓性フィルムを構成する材料としては、例えば、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PA)、ポリエーテルイミド(PEI)、フェノキシ樹脂、テフロン(登録商標)などが挙げられる。
【0030】
なお、透光性基板50は、光電変換層53に含まれる色素(増感色素)に感度を有する波長の光を透過させる材料からなることが好ましい。
【0031】
(透明導電層51)
透明導電層51は、透光性基板50上に形成された、光透過性を有する導電層である。透光性基板50と同様に、透明導電層51は、少なくとも光電変換層53に含まれる色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過させる材料であればよく、必ずしもすべての波長領域の光に対して透過性を有する必要はない。
【0032】
光透過性の材料は、一般に太陽電池に使用可能であれば特に限定されない。このような材料としては、インジウム錫複合酸化物(ITO)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられる。
【0033】
(分離ライン52)
分離ライン52は、透明導電層51を分離するものである。分離ライン52により絶縁された片側に光電変換層53を形成し、その反対側に対極導電層56を電気的に接続することで色素増感太陽電池セル5が形成される。分離ライン52は、例えば透明導電層51をレーザースクライブにより予め切断しておくことで形成される。
【0034】
(光電変換層53)
光電変換層53は、酸化チタンなどの半導体粒子を含んだ溶液を塗布、乾燥あるいは焼成して作製した多孔質電極膜を、色素吸着溶液に浸漬させることにより色素を吸着させたものである。
【0035】
多孔質電極膜を構成する半導体材料としては、一般に光電変換材料に使用可能なものであれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、硫化鉛、硫化亜鉛、リン化インジウム、銅−インジウム硫化物(CuInS)、CuAlO、SrCuなどの化合物およびこれらの組み合せが挙げられる。これらの中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニオブが好ましく、光電変換効率、安定性および安全性の点から酸化チタンが特に好ましい。また、これらの半導体材料は、2種以上の混合物として用いることもできる。
【0036】
多孔質電極膜を構成する半導体材料は、安定性、結晶成長の容易さ、製造コストなどの観点から、微粒子からなる多結晶焼結体が好ましい。多孔質電極膜の光散乱性は、層形成に用いる半導体材料の粒子径(平均粒径)により調整することができる。
【0037】
多孔質電極膜に吸着して光増感剤として機能する色素としては、種々の可視光領域および/または赤外光領域に吸収をもつ有機色素、金属錯体色素などが挙げられ、これらの色素を1種または2種以上を選択的に用いることができる。
【0038】
有機色素としては、例えば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素などが挙げられる。
【0039】
有機色素の吸光係数は、一般的に、遷移金属に分子が配位結合した形態をとる金属錯体色素に比べて大きい。
【0040】
金属錯体色素としては、Cu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、La、W、Pt、Ta、Ir、Pd、Os、Ga、Tb、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、Rhなどの金属に分子が配位結合した形態のものが挙げられ、これらの中でも、フタロシアニン系色素、ルテニウム系色素が好ましく、ルテニウム系金属錯体色素が特に好ましい。
【0041】
例えば、次式(1)で表されるSolaronix社製のN719、次式(2)で表されるSolaronix社製のBlack Dyeなどのルテニウム系金属錯体色素を用いることができる。
【0042】
【化1】
【0043】
【化2】
【0044】
また、多孔質電極膜に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボン酸基、カルボン酸無水基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基などのインターロック基を有するものが好ましい。これらの中でも、カルボン酸基およびカルボン酸無水基が特に好ましい。なお、インターロック基は、励起状態の色素と多孔質電極膜の伝導帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を提供するものである。
【0045】
(多孔性絶縁層54)
多孔性絶縁層54は、微粒子状の絶縁物を溶剤に分散し、エチルセルロースなどの高分子化合物を混合させたペーストを光電変換層53上に塗布、乾燥または焼成することによって形成されたものである。多孔性絶縁層54の材料としてはガラスや、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、チタン酸ストロンチウムなどの伝導帯準位の高い材料が用いられる。
【0046】
(触媒層55)
触媒層55は、多孔性絶縁層54上に形成されたものである。この触媒層55を構成する材料は、一般に太陽電池に使用可能であれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、白金、カーボンが好ましい。カーボンの形態としては、カーボンブラック、グラファイト、ガラス炭素、アモルファス炭素、ハードカーボン、ソフトカーボン、カーボンホイスカー、カーボンナノチューブ、フラーレンなどが好ましい。
【0047】
(対極導電層56)
対極導電層56は、蒸着法などにより、触媒層55上に形成された導電層である。対極導電層56を構成する材料は、一般に太陽電池に使用可能であれば特に限定されない。このような材料としては、インジウム錫複合酸化物(ITO)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)などの金属酸化物、チタン、タングステン、金、銀、銅、ニッケルなどの金属材料が挙げられる。膜強度を考慮するとチタンが好ましい。
【0048】
(封止材57)
封止材57は、電解液の揮発と電池(セル)内部への水などの浸入を防止するものである。また、封止材57は、透光性基板50に作用する落下物や応力(衝撃)の吸収、長期にわたる使用時において透光性基板50に作用するたわみなどを吸収する。
【0049】
封止材57を構成する材料は、一般に太陽電池に使用可能であれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、ホットメルト樹脂、ガラスフリットなどが好ましく、これらは2種類以上を2層以上にして用いることもできる。酸化還元性電解質の溶剤としてニトリル系溶剤、カーボネート系溶剤を使用する場合には、シリコーン樹脂やホットメルト樹脂(例えば、アイオノマー樹脂)、ポリイソブチレン系樹脂、ガラスフリットが特に好ましい。封止材57は、透明導電層51に塗布され、封止材57に支持基板59が貼り合わされる。
【0050】
(キャリア輸送層58)
キャリア輸送層58は、封止材57の内側の透明導電層51と支持基板59との間に注入された、イオンを輸送可能な導電性材料である。このようなキャリア輸送材料は、イオンを輸送できる導電性材料で構成され、好適な材料として、例えば、液体電解質、固体電解質、ゲル電解質、溶融塩ゲル電解質などが挙げられる。
【0051】
液体電解質は、酸化還元種を含む液状物であればよく、一般に電池や太陽電池などにおいて使用可能なものであれば特に限定されない。具体的には、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤とからなるもの、酸化還元種とこれを溶解可能な溶融塩とからなるもの、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤と溶融塩とからなるものが挙げられる。
【0052】
酸化還元種としては、例えば、I/I3−系、Br2−/Br3−系、Fe2+/Fe3+系、キノン/ハイドロキノン系などが挙げられる。
【0053】
また、酸化還元種の溶媒としては、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、アセトニトリルなどのニトリル化合物、エタノールなどのアルコール類、水、非プロトン極性物質などが挙げられる。これらの中でも、カーボネート化合物やニトリル化合物が特に好ましい。これらの溶媒は2種類以上を混合して用いることもできる。
【0054】
固体電解質は、電子、ホール、イオンを輸送できる導電性材料で、太陽電池の電解質として用いることができ、流動性がないものであればよい。具体的には、ポリカルバゾールなどのホール輸送材、テトラニトロフロオルレノンなどの電子輸送材、ポリロールなどの導電性ポリマー、液体電解質を高分子化合物により固体化した高分子電解質、ヨウ化銅、チオシアン酸銅などのp型半導体、溶融塩を含む液体電解質を微粒子により固体化した電解質などが挙げられる。
【0055】
ゲル電解質は、通常、電解質とゲル化剤とからなる。ゲル化剤としては、例えば、架橋ポリアクリル樹脂誘導体や架橋ポリアクリロニトリル誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、シリコーン樹脂類、側鎖に含窒素複素環式四級化合物塩構造を有するポリマーなどの高分子ゲル化剤などが挙げられる。
【0056】
溶融塩ゲル電解質は、通常、上記のようなゲル電解質と常温型溶融塩とからなる。常温型溶融塩としては、例えば、ピリジニウム塩類、イミダゾリウム塩類などの含窒素複素環式四級アンモニウム塩化合物類などが挙げられる。
【0057】
電解質には、必要に応じて添加剤を加えてもよい。このような添加剤としては、t-ブチルピリジン(TBP)などの含窒素芳香族化合物、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII)、メチルプロピルイミダゾールアイオダイド(MPII)、エチルメチルイミダゾールアイオダイド(EMII)、エチルイミダゾールアイオダイド(EII)、ヘキシルメチルイミダゾールアイオダイド(HMII)などのイミダゾール塩が挙げられる。
【0058】
(支持基板59)
支持基板59は、キャリア輸送材料の揮発と電池(セル)内部への水などの浸入とを防止するものである。支持基板59を構成する材料は、一般に太陽電池に使用可能であれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、溶融石英ガラス、結晶石英ガラスなどが挙げられる。支持基板59には図示しない注入口が形成されており、この注入口よりキャリア輸送材料を注入することができる。
【0059】
なお、本実施形態では、太陽電池モジュール3a〜3dは、色素増感太陽電池セル5が4つ形成された構成であるが、セルの種類および数は限定されない。例えば、太陽電池モジュール3a〜3dは、色素増感太陽電池セル5に代えて、シリコーン単結晶セル、シリコーン多結晶セル、アモルファスシリコーンセル、化合物半導体セル(GaAs系、InGaAs系、CIS(Cu In Se)系など)、有機薄膜太陽電池が1つまたは2つ以上形成された構成であってもよい。
【0060】
(正電極60・負電極61)
正電極60・負電極61は、色素増感太陽電池セル5からの出力を集めるための集電電極である。正電極60・負電極61は、太陽電池モジュール3aの封止材57の外側の透明導電層51上に、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向と直交する方向にそれぞれ延設されている。換言すると、正電極60・負電極61は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に対して略直交する太陽電池モジュール3aの2辺のうち、該配列方向上流側の一辺に沿って正電極60が延設されており、該配列方向に下流側の一辺に沿って負電極61が延設されている。
【0061】
<接続治具4>
接続治具4は、複数の太陽電池モジュール3a〜3dを電気的に接続しつつ固定するものである。接続治具4は、形状および/または導電性の有無が異なる複数種類の治具を組み合わせることにより、太陽電池モジュール3a〜3dのうち、隣接する太陽電池モジュール間の電気的接続のみならず、隣接しない太陽電池モジュール間の電気的接続を可能としている。
【0062】
図4は、図1に示される太陽電池モジュール3a〜3dの電気的な接続関係を説明するための概念図である。図4に示すように、太陽光発電ユニット1では、太陽電池モジュール3a〜3dのうち、太陽電池モジュール3aと太陽電池モジュール3bとが並列接続され、太陽電池モジュール3aおよび太陽電池モジュール3bの負電極61側に、太陽電池モジュール3cと太陽電池モジュール3dとが直列接続されている。
【0063】
このような電気的接続を可能とするために、接続治具4は、太陽電池モジュール3a〜3dの裏面31に設けられた正電極60・負電極61に接触して配置され、且つ、太陽電池モジュール3の端部に係合する裏面治具41、太陽電池モジュール3a〜3dの受光面32に配置され、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に延伸する受光面治具42、および裏面治具41と受光面治具42とをフレーム部2に固定する固定治具43を有している。
【0064】
(裏面治具41)
裏面治具41は、太陽電池モジュール3a〜3dの正電極60・負電極61に接触して配置され、且つ、太陽電池モジュール3a〜3dの端部(太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向において互いに対向する太陽電池モジュール3の両端部)に係合する治具である。
【0065】
図5の(a)〜図5の(d)は、裏面治具41の一例を示す概略図であり、上段が平面図であり、下段が断面図である。
【0066】
図5の(a)〜図5の(d)に示すように、接続治具4は、裏面治具41として、導電性を有する導電性裏面治具(導電性の裏面治具)41a・41bと、導電性を有しない絶縁性裏面治具(絶縁性の裏面治具)41c・41dとを含んでいる。
【0067】
導電性を有する導電性裏面治具41a・41bは、正電極60・負電極61と後述する導電性受光面治具42a〜42cとを電気的に接続するものである。この導電性裏面治具41a・41bは、太陽電池モジュール3a〜3dを電気的に接続し、且つ、太陽電池モジュール3a〜3dをフレーム部2に固定するために用いられる。一方、導電性を有しない絶縁性裏面治具41c・41dは、太陽電池モジュール3a〜3dをフレーム部2に固定するために用いられる。
【0068】
導電性裏面治具41a・41bおよび絶縁性裏面治具41c・41dは、正電極60または負電極61、並びに、太陽電池モジュール3a〜3dの端部に係合可能な形状を有しており、これにより太陽電池モジュール3の端部をフレーム部2に係止する。
【0069】
導電性裏面治具41aと絶縁性裏面治具41cとは同一形状であり、導電性の有無のみが異なっている。同様に、導電性裏面治具41bと絶縁性裏面治具41dとは同一形状であり、導電性の有無のみが異なっている。
【0070】
また、導電性裏面治具41a・41b、および絶縁性裏面治具41c・41dには、固定治具43を挿入可能な貫通孔4aが1つ形成されている。
【0071】
なお、裏面治具41の形状は上述のものに限定されず、太陽電池モジュール3a〜3d、フレーム部2、受光面治具42の形状などに応じて適宜変更可能である。
【0072】
(受光面治具42)
受光面治具42は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向と略平行に延伸するように、太陽電池モジュール3a〜3dの受光面32に配置(延設)される治具である。
【0073】
図6の(a)〜図6の(g)は、受光面治具42の一例を示す概略図であり、上段が平面図であり、下段が断面図である。
【0074】
図6の(a)〜図6の(g)に示すように、接続治具4は、受光面治具42として、導電性を有する導電性受光面治具(導電性の受光面治具)42a〜42cと、導電性を有しない絶縁性受光面治具(絶縁性の受光面治具)42d〜42gとを含んでいる。
【0075】
導電性を有する導電性受光面治具42a〜42cは、太陽電池モジュール3a〜3dを電気的に接続し、且つ、太陽電池モジュール3a〜3dをフレーム部2に固定するために用いられる。一方、導電性を有しない絶縁性受光面治具42d〜42gは、太陽電池モジュール3a〜3dをフレーム部2に固定するために用いられる。
【0076】
導電性受光面治具42cと絶縁性受光面治具42dとは同一形状であり、導電性の有無のみが異なっている。同様に、導電性受光面治具42bと絶縁性受光面治具42eとは同一形状であり、導電性の有無のみが異なっている。
【0077】
導電性受光面治具42a〜42c、および絶縁性受光面治具42d〜42fには、固定治具43を挿入可能な貫通孔4aが1つまたは2つ形成されている。
【0078】
なお、受光面治具42の形状は上述のものに限定されず、太陽電池モジュール3a〜3d、フレーム部2、裏面治具41の形状などに応じて適宜変更可能である。
【0079】
(固定治具43)
固定治具43は、裏面治具41と受光面治具42とをフレーム部2に固定するものである。固定治具43は、裏面治具41と受光面治具42とに形成された貫通孔4aに挿入されて、フレーム本体21に締結される。これにより、固定治具43によって、裏面治具41と受光面治具42とがフレーム本体21(フレーム部2)に固定される。
【0080】
このように、接続治具4は、導電性裏面治具41a・41b、絶縁性裏面治具41c・41d、導電性受光面治具42a〜42c、絶縁性受光面治具42d〜42gを含み、必要に応じてこれらの治具を組み合わせることにより、太陽電池モジュール3a〜3d間の直並列接続の自由な組み合わせを可能としている。
【0081】
図7は、図1に示される太陽光発電ユニット1における太陽電池モジュール3a〜3d間の接続状態を示す下面図であり、図8の(a)は、図7に示されるA列における太陽光発電ユニット1の断面図であり、図8の(b)は、図7に示されるB列における太陽光発電ユニット1の断面図である。なお、図7では、フレーム部2を省略して図示している。
【0082】
図7および図8に示すように、太陽光発電ユニット1では、太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続をA列B列の2系列に分けて接続している。すなわち、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向と直交する方向に延設された正電極60および負電極61の両端部に、接続治具4がそれぞれ接続されている。
【0083】
太陽光発電ユニット1では、裏面治具41として、導電性裏面治具41a、導電性裏面治具41b、絶縁性裏面治具41cが用いられ、受光面治具42として、導電性受光面治具42a、絶縁性受光面治具42fが用いられている。
【0084】
具体的には、太陽光発電ユニット1のA列において、太陽電池モジュール3aの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの負電極61に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0085】
一方、太陽光発電ユニット1のB列において、太陽電池モジュール3aの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3aの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0086】
また、太陽光発電ユニット1のB列において、太陽電池モジュール3bの負電極61と太陽電池モジュール3cの正電極60とが、導電性裏面治具41bによって接続されている。
【0087】
さらに、太陽光発電ユニット1のB列において、太陽電池モジュール3cの負電極61と太陽電池モジュール3dの正電極60とが、導電性裏面治具41bによって接続されている。
【0088】
このように、太陽光発電ユニット1では、太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続を、形状および/または導電性の有無が異なる複数種類の裏面治具41および受光面治具42を組み合わせて行っている。これにより、外部配線を用いることなく、図4に示す太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続、すなわち、太陽電池モジュール3aと太陽電池モジュール3bとを並列接続し、且つ、太陽電池モジュール3aおよび太陽電池モジュール3bの負電極61側に、太陽電池モジュール3cと太陽電池モジュール3dとをこの順で直列接続した電気的接続が可能となる。
【0089】
図9は、太陽光発電ユニット1から電流を取り出すための導電部材44を示し、図9の(a)は、導電部材44の平面図であり、図9の(b)は、導電部材44の断面図である。
【0090】
太陽光発電ユニット1から電流を取り出すための構成として、例えば、図9の(a)および(b)に示す導電部材44を用いてもよい。導電部材44は、導電性を有する部材からなり、一端に固定治具43を挿入可能な挿入孔44aを有している。
【0091】
図10は、図9の(a)および(b)に示される導電部材44の取り付け例を示す断面図である。図10では、太陽光発電ユニット1のB列における太陽電池モジュール3dの負電極61に接触する導電性裏面治具41aに導電部材44を取り付けた一例を示している。
【0092】
図10に示すように、導電部材44は、太陽電池モジュール3dの負電極61に接触する導電性裏面治具41aに当接するように取り付けられる。例えば、導電部材44は、導電性裏面治具41aの貫通孔4aに対して同軸上に挿入孔44aが位置するように導電性裏面治具41a上に配置されることにより、固定治具43によって導電性裏面治具41aと共にフレーム本体21に固定される。
【0093】
<色素増感太陽電池セル5の製造方法>
次に、色素増感太陽電池セル5の製造方法について説明する。色素増感太陽電池セル5は、例えば以下の方法により製造することができる。
【0094】
まず、透光性基板50上に透明導電層51を形成して、透明電極基板を作製する。透光性基板50上に透明導電層51を形成して透明電極基板を作製する方法は、特に限定されず、例えば公知のスプレー法、スパッタ法などが挙げられる。なお、透明電極基板として、市販されている透明導電層付ガラス基板などを用いてもよい。
【0095】
次に、準備した透明電極基板の透明導電層51に対して、分離ライン52をレーザースクライブ法などにより所定の位置に形成する。
【0096】
次に、透明導電層51上に光電変換層53の材料を積層する。透明導電層51上に膜状の光電変換層53の材料を積層する方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法などにより、半導体粒子を含有するペーストを透明導電層51上に塗布した後、焼成する方法が挙げられる。
【0097】
ここで、酸化チタンを用いて、光電変換層53を形成する方法について、具体的に説明する。
【0098】
まず、チタンイソプロポキシド(キシダ化学株式会社製)125mLを、pH調整剤である0.1Mの硝酸水溶液(キシダ化学株式会社製)750mLに滴下して加水分解をさせ、80℃で8時間加熱することにより、チタンイソプロポキシドの加水分解反応を進行させ、ゾル液を調製する。その後、得られたゾル液をチタン製オートクレーブ中で230℃で11時間加熱して、酸化チタン粒子を成長させ、超音波分散を30分間行うことにより、平均粒径(平均一次粒径)15nmの酸化チタン粒子を含むコロイド溶液を調製する。次いで、得られたコロイド溶液に2倍容量のエタノールを加え、これを回転数5000rpmで遠心分離することにより、酸化チタン粒子を得る。次いで、得られた酸化チタン粒子を洗浄した後、エチルセルロースとテルピネオールとを無水エタノールに溶解させたものを加え、攪拌することにより酸化チタン粒子を分散させる。その後、混合液を真空条件下で加熱してエタノールを蒸発させ、酸化チタンペーストを得る。最終的な組成として、例えば、酸化チタン固体濃度20wt%、エチルセルロース10wt%、テルピネオール64wt%となるように濃度を調整する。半導体粒子を含有する(懸濁させた)ペーストを調製するために用いる溶剤としては、上記以外にエチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、イソプロピルアルコール/トルエンなどの混合溶剤、水などが挙げられる。次いで、上記の方法により半導体粒子を含有するペーストを透明導電層51上に塗布し、焼成して多孔性半導体層を得る。乾燥および焼成は、使用する支持体や半導体粒子の種類により、温度、時間、雰囲気などの条件を適宜調整する必要がある。焼成は、例えば、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の範囲内で、10秒〜12時間程度で行うことができる。この乾燥および焼成は、単一の温度で1回または温度を変化させて2回以上行うことができる。
【0099】
次に、このようにして形成した光電変換層53上に膜状の多孔性絶縁層54を形成する。多孔性絶縁層54を形成する方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法などにより、半導体粒子を含有するペーストを光電変換層53上に塗布した後、焼成する方法が挙げられる。
【0100】
次に、スパッタ法などにより、触媒層55および対極導電層56を形成する。触媒層55を形成する方法としては、スクリーン印刷法、蒸着法、CVD法など公知の形成方法が挙げられる。また、対極導電層56を形成する方法としては、蒸着法、印刷法などが挙げられる。
【0101】
次に、光電変換層53に色素を吸着させる。光電変換層53に色素を吸着させる方法としては、例えば透明導電層51上に形成された光電変換層53を、色素を溶解した溶液(色素吸着用溶液)に浸漬する方法が挙げられる。これにより、色素が吸着された光電変換層53が形成される。
【0102】
次に、透明導電層51上に形成された積層体の周囲に封止材57を塗布し、支持基板59を貼り合せる。
【0103】
最後に、真空注入法などにより、支持基板59に予め設けていた注入口からキャリア輸送材料を注入して、紫外線硬化樹脂などを用いて注入口を封止する。これにより、キャリア輸送材料が充填された、色素増感太陽電池セル5を製造することができる。
【0104】
<太陽光発電ユニット1の組み立て方法>
図11の(a)は、太陽光発電ユニット1の組み立て方法を説明するための下面図であり、図11の(b)は、図11の(a)のp−p’端面図であり、図11の(c)は、図11の(a)のq−q’端面図である。なお、図11の(b)および(c)では、フレーム部2の底面を覆う底面カバー部23の断面図も併せて図示している。
【0105】
図11の(a)〜(c)に示すように、フレーム本体21は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に沿って、互いに平行に延伸する2つの内壁部24を有している。内壁部24の間隔は、太陽電池モジュール3a〜3dの幅(すなわち、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向と直交する方向の長さ)に設定されている。
【0106】
また、フレーム本体21は、内壁部24の間に、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に延伸し、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4の配置位置を規定するガイド部25を有している。
【0107】
[ガイド部25]
ガイド部25は、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4の配置位置を規定するものである。ガイド部25は、フレーム本体21の内側に、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に延伸している。また、ガイド部25は、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4を一端(フレーム本体21の開口した一端)から挿入可能なように形成され、挿入された太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4を所定の配置位置まで案内する。
【0108】
ガイド部25は、裏面側ガイド部材26、受光面側ガイド部材27、およびガイド溝28から構成されている。
【0109】
(裏面側ガイド部材26)
裏面側ガイド部材26は、フレーム本体21に挿入された太陽電池モジュール3a〜3dを裏面31側から支持するものある。2つの裏面側ガイド部材26は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に沿って、フレーム本体21の面内方向に互いに略平行に設けられている。
【0110】
各裏面側ガイド部材26は、該裏面側ガイド部材26と近接する側の内壁部24との間に裏面治具41が挿入可能なように、内壁部24から裏面治具41の幅に応じた間隔をあけて設けられている。また、各裏面側ガイド部材26は、該裏面側ガイド部材26間に太陽電池モジュール3a〜3dの色素増感太陽電池セル5が挿入可能なように、互いに間隔をあけて設けられている。
【0111】
(受光面側ガイド部材27)
受光面側ガイド部材27は、フレーム本体21に挿入された太陽電池モジュール3a〜3dを受光面32側から支持するものである。2つの受光面側ガイド部材27は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に沿って、フレーム本体21の面内方向に互いに略平行に設けられている。
【0112】
各受光面側ガイド部材27は、各裏面側ガイド部材26と対向して設けられており、互いに対向する裏面側ガイド部材26と受光面側ガイド部材27との間に太陽電池モジュール3a〜3dが挟持される。また、各受光面側ガイド部材27は、該受光面側ガイド部材27と近接する側の内壁部24との間に受光面治具42が挿入可能なように、内壁部24から受光面治具42の幅に応じた間隔をあけて設けられている。
【0113】
(ガイド溝28)
ガイド溝28は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に延伸して互いに略平行に設けられた、受光面治具42を挿入するための凹部である。ガイド溝28は、受光面側ガイド部材27と、該受光面側ガイド部材27に対向するフレーム本体21の内壁部24との間を連結するように設けられている。このガイド溝28の幅は、受光面治具42が挿入可能なように、受光面治具42の幅に応じて設定されている。
【0114】
太陽光発電ユニット1の組み立ては、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4を、ガイド部25の一端から順次挿入することで行われる(挿入工程)。まず、フレーム本体21のA列に絶縁性裏面治具41cと絶縁性受光面治具42fとをガイド部25の一端から挿入すると共に、フレーム本体21のB列に導電性裏面治具41aと導電性受光面治具42aとをガイド部25の一端から挿入し、所定の配置位置まで移動させる。
【0115】
次に、太陽電池モジュール3aをガイド部25の一端から挿入し、A列の絶縁性裏面治具41cとB列の導電性裏面治具41aとに太陽電池モジュール3aの正電極60が接触するように配置する。
【0116】
図12の(a)は、フレーム本体21に太陽電池モジュール3aを挿入した状態を示す下面図であり、図12の(b)は、図12の(a)に示されるr−r’端面図である。
【0117】
図12の(a)および(b)に示すように、フレーム本体21に挿入された太陽電池モジュール3aは、裏面側ガイド部材26によって裏面31が支持され、受光面側ガイド部材27によって受光面32が支持され、内壁部24によって2つの側面(太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向と直交する方向に対向する側面)が支持された状態となる。
【0118】
このようにして、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4をガイド部25の一端から順次挿入することにより、挿入された太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4を所定の配置位置に案内して配置すると共に(受光面治具配置工程、裏面治具配置工程)、太陽電池モジュール3a〜3d間を電気的に接続することができる(接続工程)。そのため、太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4をフレーム本体21に設置する際の位置合わせ作業などを大幅に軽減することができる。
【0119】
図13は、組み立てた太陽光発電ユニット1を示す下面図である。図13に示すように、所定の配置位置に配置された太陽電池モジュール3a〜3dおよび接続治具4は、固定治具43によってフレーム本体21に固定される。そして、フレーム本体21の開口した一端を側壁板22によって閉塞することにより、太陽光発電ユニット1を組み立てることができる。
【0120】
<太陽光発電ユニット1の効果>
以上のように、本実施形態の太陽光発電ユニット1は、太陽光を受光する受光面32とは反対側の面である裏面31に正電極60および負電極61が設けられた複数の太陽電池モジュール3a〜3dと、太陽電池モジュール3a〜3dが取り付けられるフレーム部2と、太陽電池モジュール3a〜3dを電気的に接続しつつ、フレーム部2に固定する接続治具4とを備えている。
【0121】
接続治具4は、太陽電池モジュール3a〜3dの配列方向に延伸するように受光面32に配置される導電性受光面治具42a〜42cと、太陽電池モジュール3a〜3dの端部に配置され、正電極60および負電極61と導電性受光面治具42aとを電気的に接続する導電性裏面治具41a・41bとを少なくとも含み、導電性裏面治具41a・41bが、導電性受光面治具42a〜42cに連結されることにより、複数の太陽電池モジュール3a〜3dの正電極60・負電極61間が電気的に接続される。
【0122】
そのため、導電性裏面治具41a・41bおよび導電性受光面治具42a〜42cを組み合わせることによって、任意の太陽電池モジュール3a〜3dの正電極60・負電極61間を電気的に接続することができるので、隣接する太陽電池モジュール間の電気的接続のみならず、隣接しない太陽電池モジュール間の電気的接続が可能となる。
【0123】
したがって、本実施形態によれば、外部配線を用いることなく、隣接しない太陽電池モジュール間の直並列接続を可能にする太陽光発電ユニット1を実現することができる。
【0124】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図14図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0125】
図14は、本実施形態の太陽光発電ユニット11の外観を示す下面図であり、図15は、図14に示される太陽電池モジュール3a〜3dの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
【0126】
図14および図15に示すように、太陽光発電ユニット11では、一方向に配列された4つの太陽電池モジュール3a〜3dのうち、太陽電池モジュール3aと太陽電池モジュール3cとが直列接続されており、また、太陽電池モジュール3bと太陽電池モジュール3dとが直列接続されている。さらに、直列接続された太陽電池モジュール3a・3cと、直列接続された太陽電池モジュール3b・3dとが並列接続されている。
【0127】
図16は、図14に示される太陽光発電ユニット11における太陽電池モジュール3a〜3d間の接続状態を示す下面図であり、図17の(a)は、図16に示されるA列における太陽光発電ユニット11の断面図であり、図17の(b)は、図16に示されるB列における太陽光発電ユニット11の断面図である。なお、図16では、フレーム部2を省略して図示している。
【0128】
図15に示すような太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続を実現するために、太陽光発電ユニット11では、図16および図17に示すように、裏面治具41として、導電性裏面治具41a、絶縁性裏面治具41cが用いられ、受光面治具42として、導電性受光面治具42a、絶縁性受光面治具42f、絶縁性受光面治具42gが用いられている。
【0129】
具体的には、太陽光発電ユニット11のA列において、太陽電池モジュール3aの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3aの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0130】
また、太陽光発電ユニット11のA列において、太陽電池モジュール3bの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3dの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3cの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0131】
一方、太陽光発電ユニット11のB列において、太陽電池モジュール3aの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3cの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0132】
また、太陽光発電ユニット11のB列において、太陽電池モジュール3cの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3dの負電極61に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3dの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0133】
このように、形状および/または導電性の有無が異なる複数種類の裏面治具41および受光面治具42を組み合わせることにより、図15に示す太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続を実現することができる。また、接続治具4によって、隣接する太陽電池モジュール間の電気的接続のみならず、隣接しない太陽電池モジュール間の電気的接続を実現することができる。
【0134】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図18図21に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0135】
図18は、本実施形態の太陽光発電ユニット12の外観を示す下面図であり、図19は、図18に示される太陽電池モジュール3a〜3eの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
【0136】
図18および図19に示すように、太陽光発電ユニット12では、一方向に配列された5つの太陽電池モジュール3a〜3eのうち、太陽電池モジュール3aと、太陽電池モジュール3cと、太陽電池モジュール3eとが直列接続されている。また、太陽電池モジュール3bと、太陽電池モジュール3dとが直列接続されている。さらに、直列接続された太陽電池モジュール3a・3c・3eと、直列接続された太陽電池モジュール3b・3dとが並列接続されている。
【0137】
図20は、図18に示される太陽光発電ユニット12における太陽電池モジュール3a〜3e間の接続状態を示す下面図であり、図21の(a)は、図20に示されるA列における太陽光発電ユニット12の断面図であり、図21の(b)は、図20に示されるB列における太陽光発電ユニット12の断面図である。なお、図20では、フレーム部2を省略して図示している。
【0138】
図19に示すような太陽電池モジュール3a〜3e間の電気的接続を実現するために、太陽光発電ユニット12では、図20および図21に示すように、裏面治具41として、導電性裏面治具41a、絶縁性裏面治具41cが用いられ、受光面治具42として、導電性受光面治具42a、絶縁性受光面治具42f、絶縁性受光面治具42gが用いられている。
【0139】
具体的には、太陽光発電ユニット12のA列において、太陽電池モジュール3aの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3aの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0140】
また、太陽光発電ユニット12のA列において、太陽電池モジュール3bの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3dの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3cの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0141】
さらに、太陽光発電ユニット12のA列において、太陽電池モジュール3dの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3eの負電極61に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3eの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0142】
一方、太陽光発電ユニット12のB列において、太陽電池モジュール3aの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3cの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0143】
また、太陽光発電ユニット12のB列において、太陽電池モジュール3cの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3eの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3dの受光面32に延設された導電性受光面治具42aによって接続されている。
【0144】
このように、形状および/または導電性の有無が異なる複数種類の裏面治具41および受光面治具42を組み合わせることにより、図19に示す太陽電池モジュール3a〜3e間の電気的接続を実現することができる。
【0145】
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図22図25に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0146】
図22は、本実施形態の太陽光発電ユニット13の外観を示す下面図であり、図23は、図22に示される太陽電池モジュール3a〜3cの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
【0147】
図22および図23に示すように、太陽光発電ユニット13では、一方向に配列された3つの太陽電池モジュール3a〜3cのそれぞれが並列接続されている。
【0148】
図24は、図22に示される太陽光発電ユニット13における太陽電池モジュール3a〜3c間の接続状態を示す下面図であり、図25の(a)は、図24に示されるA列における太陽光発電ユニット13の断面図であり、図25の(b)は、図24に示されるB列における太陽光発電ユニット13の断面図である。なお、図24では、フレーム部2を省略して図示している。
【0149】
図23に示すような太陽電池モジュール3a〜3c間の電気的接続を実現するために、太陽光発電ユニット13では、図24および図25に示すように、裏面治具41として、導電性裏面治具41a、絶縁性裏面治具41cが用いられ、受光面治具42として、導電性受光面治具42b、導電性受光面治具42c、絶縁性受光面治具42eが用いられている。
【0150】
具体的には、太陽光発電ユニット13のA列において、太陽電池モジュール3aの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3cの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3aの受光面32に延設された導電性受光面治具42bと、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42cとによって接続されている。
【0151】
一方、太陽光発電ユニット13のB列において、太陽電池モジュール3aの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3cの負電極61に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42cと、太陽電池モジュール3cの受光面32に延設された導電性受光面治具42bとによって接続されている。
【0152】
このように、形状および/または導電性の有無が異なる複数種類の裏面治具41および受光面治具42を組み合わせることにより、図23に示す太陽電池モジュール3a〜3c間の電気的接続を実現することができる。
【0153】
図26は、図25の(b)に示される破線枠内を示す拡大図である。図26に示すように、導電性受光面治具42bおよび導電性受光面治具42cは、互いに係合するように、連結部分の厚みが小さく形成されている。換言すると、導電性受光面治具42bおよび導電性受光面治具42cでは、互いに接触する部分の厚みが、接触していない部分の厚みに対して小さく形成されている。
【0154】
導電性受光面治具42bおよび導電性受光面治具42cの厚みを(a)、導電性受光面治具42bの導電性受光面治具42cとの連結部分の厚みを(b)、導電性受光面治具42cの導電性受光面治具42bとの連結部分の厚みを(c)とした場合、(a)(b)(c)は、(a)>(b),(a)>(c),(a)=(b)+(c)であり、好ましくは、(b)=(c)=(a)/2であることが好ましい。
【0155】
厚みを(b)=(c)=(a)/2とすることにより、導電性受光面治具42bおよび導電性受光面治具42cを上下反転させて使用する場合、同じ形状のものを共通して使用することが可能となる。
【0156】
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、図27図30に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0157】
図27は、本実施形態の太陽光発電ユニット14の外観を示す下面図であり、図28は、図27に示される太陽電池モジュール3a〜3dの電気的な接続関係を説明するための概念図である。
【0158】
図27および図28に示すように、太陽光発電ユニット14では、一方向に配列された4つの太陽電池モジュール3a〜3dのそれぞれが並列接続されている。
【0159】
図29は、図27に示される太陽光発電ユニット14における太陽電池モジュール3a〜3d間の接続状態を示す下面図であり、図30の(a)は、図29に示されるA列における太陽光発電ユニット14の断面図であり、図30の(b)は、図29に示されるB列における太陽光発電ユニット14の断面図である。なお、図29では、フレーム部2を省略して図示している。
【0160】
図28に示すような太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続を実現するために、太陽光発電ユニット14では、図29および図30に示すように、裏面治具41として、導電性裏面治具41a、絶縁性裏面治具41cが用いられ、受光面治具42として、導電性受光面治具42b、導電性受光面治具42c、絶縁性受光面治具42eが用いられている。
【0161】
具体的には、太陽光発電ユニット14のA列において、太陽電池モジュール3aの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3cの正電極60に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3dの正電極60に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3aの受光面32に延設された導電性受光面治具42bと、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42cと、太陽電池モジュール3cの受光面32に延設された導電性受光面治具42cとによって接続されている。
【0162】
一方、太陽光発電ユニット14のB列において、太陽電池モジュール3aの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3bの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3cの負電極61に接触する導電性裏面治具41aと、太陽電池モジュール3dの負電極61に接触する導電性裏面治具41aとが、太陽電池モジュール3bの受光面32に延設された導電性受光面治具42cと、太陽電池モジュール3cの受光面32に延設された導電性受光面治具42cと、太陽電池モジュール3dの受光面32に延設された導電性受光面治具42bとによって接続されている。
【0163】
このように、形状および/または導電性の有無が異なる複数種類の裏面治具41および受光面治具42を組み合わせることにより、図28に示す太陽電池モジュール3a〜3d間の電気的接続を実現することができる。
【0164】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る接続治具は、太陽光を受光する受光面とは反対側の面である裏面に電極(正電極60・負電極61)が設けられた複数の太陽電池モジュールを電気的に接続する接続治具であって、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸するように前記受光面に配置される導電性の受光面治具(導電性受光面治具42a〜42c)と、前記太陽電池モジュールの端部に配置され、前記電極と前記導電性の受光面治具とを電気的に接続する導電性の裏面治具(導電性裏面治具41a・41b)と、を少なくとも備え、前記導電性の裏面治具が、前記導電性の受光面治具に連結されることにより、複数の前記太陽電池モジュールの電極間が電気的に接続されることを特徴としている。
【0165】
上記の構成では、導電性の受光面治具と電極とを電気的に接続する導電性の裏面治具が、導電性の受光面治具に連結されることにより、複数の太陽電池モジュールの電極間が電気的に接続される。
【0166】
そのため、導電性の裏面治具および導電性の受光面治具を組み合わせることによって、任意の太陽電池モジュールの電極間を電気的に接続することが可能となるので、隣接する太陽電池モジュール間の電気的接続のみならず、隣接しない太陽電池モジュール間の電気的接続が可能となる。
【0167】
したがって、上記の構成によれば、外部配線を用いることなく、隣接しない太陽電池モジュール間の直並列接続を可能にする接続治具を実現することができる。
【0168】
また、本発明の態様2に係る接続治具は、上記態様1において、前記受光面に配置され、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸する絶縁性の受光面治具と、前記太陽電池モジュールの端部に配置された絶縁性の裏面治具と、をさらに備える構成であってもよい。
【0169】
上記の構成によれば、導電性を有する受光面治具および裏面治具と、導電性を有しない絶縁性の受光面治具および裏面治具とを組み合わせて使用することにより、太陽電池モジュールを固定しつつ、太陽電池モジュール間の直並列接続を自由に変更することが可能となる。
【0170】
また、本発明の態様3に係る接続治具は、上記態様1または2において、前記受光面治具と前記裏面治具とによって、前記太陽電池モジュールの前記端部が挟持される構成であってもよい。
【0171】
上記の構成によれば、受光面治具と裏面治具とによって、太陽電池モジュールの端部が挟持されるため、接続治具によって、太陽電池モジュールを電気的に接続しつつ、固定することができる。
【0172】
本発明の態様4に係る太陽光発電ユニットは、太陽光を受光する受光面とは反対側の面である裏面に電極が設けられた複数の太陽電池モジュールと、前記太陽電池モジュールが取り付けられるフレーム部と、前記太陽電池モジュールを電気的に接続しつつ、前記フレーム部に固定する本発明に係る上記態様1から3のいずれかの接続治具と、を備えることを特徴としている。
【0173】
上記の構成によれば、外部配線を用いることなく、隣接しない太陽電池モジュール間の直並列接続が可能な太陽光発電ユニットを実現することができる。
【0174】
また、本発明の態様5に係る太陽光発電ユニットは、上記態様4において、前記フレーム部は、該フレーム部の内側に、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸するガイド部を有し、前記ガイド部は、前記太陽電池モジュールおよび前記接続治具を一端から挿入可能に形成されており、挿入された前記太陽電池モジュールおよび前記接続治具を所定の位置まで案内する構成であってもよい。
【0175】
上記の構成では、太陽電池モジュールおよび接続治具をフレームに取り付ける際、太陽電池モジュールおよび接続治具をガイド部の一端から順次挿入することにより、太陽電池モジュールおよび接続治具が所定の位置まで案内することができる。
【0176】
したがって、上記の構成によれば、太陽電池モジュールおよび接続治具をフレームに取り付ける際の位置合わせ作業などを大幅に軽減することができる。
【0177】
本発明の態様6に係る太陽光発電ユニットの組み立て方法は、上記態様4の太陽光発電ユニットを組み立てる方法であって、前記太陽電池モジュールの配列方向に延伸するように、前記導電性の受光面治具を前記太陽電池モジュールの受光面に配置する受光面治具配置工程と、前記電極と前記導電性の受光面治具とを電気的に接続する前記導電性の裏面治具を、前記太陽電池モジュールの端部に配置する裏面治具配置工程と、前記導電性の裏面治具を前記導電性の受光面治具に連結して、複数の前記太陽電池モジュールの電極間を電気的に接続する接続工程と、を含むことを特徴としている。
【0178】
上記の方法によれば、外部配線を用いることなく、隣接しない太陽電池モジュール間の直並列接続が可能な太陽光発電ユニットを得ることができる。
【0179】
本発明の態様7に係る太陽光発電ユニットの組み立て方法は、上記態様5の太陽光発電ユニットを組み立てる方法であって、前記太陽電池モジュールおよび前記接続治具を、前記ガイド部の一端から順次挿入して前記所定の位置まで案内する挿入工程を含むことを特徴としている。
【0180】
上記の方法によれば、太陽電池モジュールおよび接続治具を、ガイド部の一端から順次挿入する挿入工程を含むため、太陽電池モジュールおよび接続治具をフレームに取り付ける際の位置合わせ作業などを大幅に軽減することができる。
【0181】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0182】
本発明は、太陽電池モジュールを備えた太陽光発電ユニットに関する分野に好適に用いることができ、特に、一列方向に配置された複数の太陽電池モジュールを直並列接続する場合に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0183】
1,11〜14 太陽光発電ユニット
2 フレーム部
3a〜3e 太陽電池モジュール
4 接続治具
21 フレーム本体(フレーム部)
22 側壁板(フレーム部)
25 ガイド部
26 裏面側ガイド部材(ガイド部)
27 受光面側ガイド部材(ガイド部)
28 ガイド溝(ガイド部)
31 裏面
32 受光面
41 裏面治具(接続治具)
42 受光面治具(接続治具)
41a・41b 導電性裏面治具(接続治具、導電性の裏面治具)
41c・41d 絶縁性裏面治具(接続治具、絶縁性の裏面治具)
42a〜42c 導電性受光面治具(接続治具、導電性の受光面治具)
42d〜42g 絶縁性受光面治具(接続治具、絶縁性の受光面治具)
43 固定治具(接続治具)
60 正電極(電極)
61 負電極(電極)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31