特許第6433752号(P6433752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6433752
(24)【登録日】2018年11月16日
(45)【発行日】2018年12月5日
(54)【発明の名称】除湿装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20181126BHJP
   B01D 53/28 20060101ALI20181126BHJP
   F24F 1/02 20110101ALI20181126BHJP
   F24F 11/72 20180101ALI20181126BHJP
【FI】
   B01D53/26 230
   B01D53/28
   F24F1/02 451
   F24F11/72
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-212091(P2014-212091)
(22)【出願日】2014年10月16日
(65)【公開番号】特開2016-77968(P2016-77968A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】浦元 嘉弘
(72)【発明者】
【氏名】崎川 伸基
【審査官】 松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−128745(JP,A)
【文献】 特開2004−337694(JP,A)
【文献】 特開2005−095836(JP,A)
【文献】 特表2009−517622(JP,A)
【文献】 特開2004−069257(JP,A)
【文献】 特開2009−136750(JP,A)
【文献】 特開平08−109824(JP,A)
【文献】 実開平06−076798(JP,U)
【文献】 特開平07−328373(JP,A)
【文献】 特表2009−539014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/26− 53/28
F24F 1/00
F24F 1/02
F24F 11/00− 11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中の水分を吸湿材に吸湿させて除湿する除湿装置であって、
筐体と、
上記筐体に設けられた吸気口と、
上記筐体に設けられ、且つ、除湿された空気を排出する排気口と、
上記筐体の内部であり、且つ、上記排気口の内側に配された、吸引力を生じさせて、外部の空気を上記吸気口から導入する送風ファンと、
上記筐体の内部に設けられ、且つ、内壁面に吸湿材が装着された、上記吸気口から導入された空気を除湿する吸湿室と、
上記吸湿室の下方に設けられ、且つ、上記吸湿材に吸湿させた水を回収する排水タンクと
を備え、
上記吸湿室は、
内壁側から、上記吸湿材と、基材と、加熱部材とを、この順に有し、または、
内壁側から、上記吸湿材と、加熱部材を含む基材とを、この順に有し、
上記吸湿材は、所定の感温点以下の温度では水分を吸湿し、上記感温点を超える温度では液体状態の水分を放出する材質からなり、
上記基材は、熱伝導性材料からなり、
上記吸気口から上記吸湿室に導入された空気が当該吸湿室内を上記内壁面に沿って渦状に下方に流れて除湿された後に、除湿された上記空気が、当該吸湿室の中央に設けられ、且つ、上記排気口に連絡する排気路を通じて上方に流されて当該排気口から排出されるとともに、上記加熱部材を、上記吸湿材の上記感温点以上の温度に加熱することにより上記吸湿材に吸湿させた水分を液体として上記排水タンクで回収することを特徴とする除湿装置。
【請求項2】
記送風ファンおよび上記加熱部材の動作を制御し、上記加熱部材を非稼働にして上記送風ファンを駆動させる除湿モードと上記加熱部材を稼働させて上記吸湿材に吸湿された水分を放出させる脱水モードとを切り替える制御部を備え、
上記制御部は、
上記除湿モードでは上記加熱部材を非稼働にした状態で上記送風ファンを稼働させ、
上記脱水モードでは上記送風ファンを非稼働にした状態で上記加熱部材を稼働させることを特徴とする請求項に記載の除湿装置。
【請求項3】
記送風ファンおよび上記加熱部材の動作を制御し、上記加熱部材を非稼働にして上記送風ファンを駆動させる除湿モードと上記加熱部材を稼働させて上記吸湿材に吸湿された水分を放出させる脱水モードとを切り替える制御部を備え、
上記制御部は、
上記除湿モードでは上記加熱部材を非稼働にした状態で上記送風ファンを稼働させ、
上記脱水モードでは上記送風ファンを稼働させた状態で上記加熱部材を稼働させることを特徴とする請求項に記載の除湿装置。
【請求項4】
上記制御部は、上記脱水モードにおける上記送風ファンの回転速度を上記除湿モードにおける上記送風ファンの回転速度よりも速くすることを特徴とする請求項に記載の除湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸湿材を用いて空気中の水分を除湿する除湿装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、吸湿材を用いて空気中の水分を除湿する除湿装置として、デシカント式の除湿装置が知られている(例えば特許文献1,2参照)。
【0003】
デシカント式の除湿装置では、通気性のロータ(例えばハニカム状のロータ)に塗布されたゼオライトやシリカゲル等の吸湿材に室内の空気を当てて空気中の水分を吸着させるとともに、水分を吸着した吸湿材にヒータで温めた高温の風を当てることで吸着されている水分を水蒸気として放出させ、水蒸気を含んだ高温の空気を熱交換機で冷却することで水分を取出すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−126540号公報(2000年5月9日公開)
【特許文献2】特開2010−69428号公報(2010年4月2日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1,2に記載されている除湿装置は、除湿対象の空気が円板状の吸湿材の一部を板面に垂直な方向に通過する構成(例えばハニカム状に設けた多数の通気孔を通過する構成)である。このため、除湿対象の空気は吸湿材を一度通過すると再び吸湿材に接触することはないため(除湿対象の空気と吸湿材との接触は基本的に1回だけのため)、接触時間が短く、除湿効率が低いという問題がある。
【0006】
また、吸湿した水分を脱水するためには、吸湿材に吸湿された水分を200℃以上の高温の空気を吸湿材に当てることによって吸湿材から水蒸気として放出させ、それを冷却することで結露させて水分を取り出す必要があるので、消費電力が大きく、構造が複雑になるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、除湿効率の高い除湿装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様にかかる除湿装置は、空気中の水分を吸湿材に吸湿させて除湿する除湿装置であって、内壁面に吸湿材が装着された吸湿室を備え、上記吸湿材は、所定の感温点以下の温度では水分を吸湿し、上記感温点を超える温度では液体状態の水分を放出する材質からなり、上記吸湿室に導入された空気が当該吸湿室内を上記内壁面に沿って渦状に流れた後に当該吸湿室から排出されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
上記の構成によれば、吸湿室の内壁面に吸湿材が装着されており、吸湿室に導入された空気が吸湿室内を内壁面に沿って渦状に流れた後に排出されるので、空気と吸湿材との接触時間を長くすることができ、それによって除湿効率を向上することができる。また、吸湿材を感温点以上に加熱するだけで吸湿材に吸湿された水分を液体状態の水として放出させることができるので、従来のデシカント式の除湿装置よりも消費電力を低減するとともに構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態1にかかる除湿装置の外観を示す斜視図である。
図2】(a)は図1に示した除湿装置の縦断面図であり、(b)は図1に示した除湿装置の横断面図である。
図3図1に示した除湿装置の制御系の構成を示す説明図である。
図4図1に示した除湿装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図5図1に示した除湿装置における脱水処理時の状態を示す縦断面図である。
図6】本発明の実施形態2にかかる除湿装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図7図6に示した除湿装置における脱水処理時の状態を示す縦断面図である。
図8】本発明の実施形態4にかかる除湿装置における制御系の構成を示す説明図である。
図9図8に示した除湿装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図10】本発明の実施形態5にかかる除湿装置における制御系の構成を示す説明図である。
図11図10に示した除湿装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図12】本発明の実施形態6にかかる除湿装置における制御系の構成を示す説明図である。
図13図12に示した除湿装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1は本実施形態にかかる除湿装置100の外観を示す斜視図である。また、図2は除湿装置100の縦断面図(鉛直面の断面図)、図3は除湿装置100の横断面図(水平面の断面図)である。
【0013】
これら各図に示すように、除湿装置100は、筐体10、吸気口20、吸湿ユニット30、送風ファン40、排気口50、排水タンク60、および操作部70を備えている。
【0014】
吸気口20は筐体10の背面側に設けられており、送風ファン40の吸引力によって吸気口20から吸気された空気(矢印Ain参照)はフィルタ21および吸気路22を介して吸湿ユニット30に導入される。吸湿ユニット30では吸気路22から導入された空気の除湿が行われ、除湿された空気は送風ファン40の吸引力によって排気路41を介して排気口50から排出される(矢印Aout参照)。
【0015】
また、吸湿ユニット30で空気中から除湿された水分は、吸湿ユニット30の下部に設けられた排水口36から除湿装置100の下部に設けられた排水タンク60に排出される。
【0016】
排水タンク60は、筐体10に対して取り外し可能に備えられており、排水タンク60内に排水された水を適宜除去できるようになっている。なお、排水タンク60を省略し、排水口36から排出される水分を除湿装置100の外部に直接排出してもよく、排水口36から排水管(あるいは排水ホース)を介して排出してもよい。
【0017】
吸湿ユニット30は、略円筒形状の外殻部31を備えた吸湿室(サイクロン室)35を備えている。また、外殻部31の内壁面(内周面)に対向する位置には、加熱ヒータ32、基材33、および高分子吸湿材34が外殻部31側からこの順で配置されている。なお、吸湿室35は必ずしも円筒形状でなくてもよく、例えば略円錐形状であってもよい。
【0018】
また、吸気路22は、吸湿室35の上部における吸湿室35の円筒形状の中心に対して偏心した位置に略周方向に沿って空気を流入させるように配置されている。これにより、吸気路22から吸湿室35に流入した空気は、吸湿室35の内壁面(内周面)に沿って旋回しながら上部から下部へ移動し、吸湿室35の下部に到達した空気は吸湿室35の中心部を通って上昇し、吸湿室35の上部における円筒形状の中心に対応する位置に設けられた排気路41から排気口50へ排出される。
【0019】
高分子吸湿材34は基材33の内周面側に周方向の全域にわたって装着されており、加熱ヒータ32は基材33における外殻部31側の面に対向するように配置されている。なお、本実施形態では、基材33の内周面に周方向の全域にわたって高分子吸湿材34が設けられているが、必ずしも周方向の全域に設けられていなくてもよい。
【0020】
また、高分子吸湿材34は、基材33に対して塗り付けて装着されていてもよく、基材33に対して接着剤等で貼り付けて装着されていてもよく、ピン等を用いて接合されて装着されていてもよく、枠やメッシュ等で固定されていてもよい。また、基材33における高分子吸湿材34の塗布面に、接合性を向上させるために、凹凸を設けたり、表面の目粗しを行ったりしてもよい。
【0021】
高分子吸湿材34としては、当該高分子吸湿材34の材質に応じて定まる所定の感温点以下の温度領域では親水性(吸湿性)を示し、感温点を超える温度では相転移により疎水性(脱水性)を示す材料を用いる。なお、乾燥体である感温性高分子吸湿材は、吸湿工程で空気中の水分(水蒸気)を吸着及び吸収する。これを学術的には収着と称すが、本明細書では内部に吸収された水分を放出することを主眼としているため、感温点以下で生じる収着現象を吸湿又は水分の吸収と称し、感温点を超える温度で液体状態の水を放出する現象を水の放出又は脱水(脱水工程)と称する。
【0022】
具体的には、高分子吸湿材34としては、例えば、ポリN−イソプロピルアクリルアミド(PNIPAM)及びその誘導体、ポリビニルエーテル及びその誘導体等の感温性高分子などの乾燥体を用いることができる。なお、上記感温点は、高分子吸湿材の材質を調製することにより適宜調整することができる。また、高分子吸湿材34における上記の現象(感温点以下で吸湿性を示し、感温点を超える温度で脱水性を示す現象)は可逆性を有するものであり、温度変化を繰り返して与えることにより、常温での空気に含まれる水分の吸湿と、加熱による水滴放出とを繰り返して行わせることができる。また、上記の材料からなる高分子吸湿材34は、吸着熱がほとんど生じず、上記の温度変化を繰り返し与えても吸湿力を持続できる。本実施形態では、上記感温点が常温より高い所定温度範囲内(好ましくは40〜70℃、さらに好ましくは50〜60℃の範囲内の所定温度)になるように高分子吸湿材34の材質を調整している。
【0023】
基材33は、吸湿室35の外殻部31に加熱ヒータ32を挟んで対向するように取り付けられており、高分子吸湿材34を保持するとともに、加熱ヒータ32からの熱を高分子吸湿材34に伝達する。なお、基材33の材質は、高分子吸湿材34を保持するための適度な強度と、加熱ヒータ32からの熱を高分子吸湿材34に伝達するための熱伝導性とを有する材質であれば特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウムや鉄等の金属、熱伝導性を有する樹脂やセラミックなどを用いることができる。
【0024】
加熱ヒータ32は、吸湿室35の外殻部31と基材33との間に配置されており、後述する脱水処理時に高分子吸湿材34を感温点以上の温度に加熱して高分子吸湿材34に吸湿された水分を脱水させる。加熱ヒータ32の構成は、特に限定されるものではなく、高分子吸湿材34を感温点以上の温度に加熱させることができる構成であればよい。
【0025】
図3は、除湿装置100における制御系の構成を示す説明図である。この図に示すように、除湿装置100は、操作部70および制御部80を備えている。
【0026】
操作部70は、ユーザからの指示入力(例えば、電源オン/オフの指示、除湿処理の開始/停止の指示、脱水処理の開始/停止の指示、動作時間などの各種設定指示など)を受け付けて制御部80に伝達する。なお、本実施形態では、図1に示したように、操作部70が筐体10の上面に配置されているが、これに限るものではない。操作部70は、例えば、正面あるいは側面に配置されていてもよく、リモコン等による無線入力を受け付けるものであってもよい。
【0027】
制御部80は、操作部70を介して伝達されるユーザからの指示入力に応じて除湿装置100の各部(送風ファン40および加熱ヒータ32など)の動作を制御する。なお、制御部80は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)がソフトウェア(プログラム)を実行することにより実現してもよい。
【0028】
図4は、除湿装置100における処理の流れを示すフローチャートである。
【0029】
制御部80は、除湿装置100の電源がオンされると、操作部70を介して除湿処理の開始指示が入力されたか否かを判断する(S1)。
【0030】
S1において除湿処理(除湿モード)の開始指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、送風ファン40の回転を開始させ(オン)、加熱ヒータ32についてはオフのまま維持して除湿処理を行わせる(S2)。
【0031】
これにより、送風ファン40の吸引力によって吸湿室35内に吸引された空気は吸湿室35の内壁面(内周面)に沿って旋回しながら移動し、高分子吸湿材34に満遍なく接触する。その結果、吸入された空気中の水分が高分子吸湿材34に効率よく吸湿され、水分を除湿されて乾燥した空気が排気口50から排出される。
【0032】
S2の処理の後、制御部80は、操作部70を介して除湿処理の停止指示が入力されたか否かを判断し(S3)、停止指示が入力されていない場合にはS2の動作状態を継続させる。
【0033】
S3において除湿処理の停止指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、送風ファン40の回転を停止させ(オフ)、加熱ヒータ32についてはオフのまま維持する(S4)。
【0034】
S1において除湿処理の開始指示が入力されていないと判断した場合、およびS4の処理を行った後、操作部70を介して脱水処理(脱水モード)の開始指示が入力されたか否かを判断する(S5)
S5において脱水処理の開始指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、送風ファン40をオフのまま維持し、加熱ヒータ32をオンにして脱水処理を行わせる(S6)。
【0035】
これにより、高分子吸湿材34が感温点以上に加熱されて高分子吸湿材34に吸湿されていた水分が液体として放出され、図5に示すように、高分子吸湿材34の表面で水滴になる。また、水滴になった水分は高分子吸湿材34を伝って排水口36から排水タンク60に排出される。
【0036】
S6の処理の後、制御部80は、操作部70を介して脱水処理の停止指示が入力されたか否かを判断し(S7)、停止指示が入力されていない場合にはS6の動作状態を継続させる。
【0037】
S7において脱水処理の停止指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、送風ファン40の回転を停止させ(オフ)、加熱ヒータ32についてはオフのままにする(S8)。
【0038】
S5において脱水処理の開始指示が入力されていないと判断した場合、およびS8の処理を行った後、制御部80は、操作部70を介して電源オフ指示が入力されたか否かを判断し(S9)、入力されたと判断した場合には処理を終了する。一方、電源オフ指示が入力されていないと判断した場合、制御部80は、S1の処理に戻る。
【0039】
以上のように、本実施形態にかかる除湿装置100は、吸入された外気が内壁面(内周面)に沿って旋回しながら移動するように形成された吸湿室35と、吸湿室35の内壁面に設置された高分子吸湿材34とを備えている。
【0040】
これにより、吸入した外気を高分子吸湿材34の全体に比較的長時間接触させることができるので、除湿効率を向上させることができる。すなわち、高分子吸湿材34は、液体状態の水に直接触れさせれば自重の数十倍あるいはそれ以上の水分を吸湿する能力があるが、空気中の気体状態の水分については、通常は、液体状態の水に直接触れさせた場合ほどの吸湿効果は得られない。これに対して、本実施形態では、除湿装置100内に取り入れた外気を吸湿室35の内壁面に沿って旋回させることにより、内壁面(内周面)に設置された高分子吸湿材34に広範囲にわたって満遍なく比較的長時間接触させることができるので、高分子吸湿材34に効果的に吸湿させて吸湿効率を向上させることができる。
【0041】
また、本実施形態にかかる除湿装置100は、高分子吸湿材34を当該高分子吸湿材34の感温点以上の温度に加熱する加熱ヒータ32と、吸湿室35の下部に設けられた排水口36とを備えている。
【0042】
これにより、高分子吸湿材34を加熱ヒータ32によって感温点以上に加熱することで、高分子吸湿材34に吸湿された水分を液体として放出させ、放出された水滴を下方に移動させて排水口36から排出させることができる。例えば、吸湿状態から脱水状態へと状態変化する感温点が40℃程度である高分子吸湿材34を用いることにより、脱水処理時に加熱ヒータ32によって40〜60℃に加熱するだけで吸湿された水分を液体として放出させることができ、さらに吸湿室35内を渦状に流れる風によって放出された水分を効率的に排出させることができる。また、吸湿処理時には高分子吸湿材34の温度を室温程度に戻すだけで空気中の水分を吸湿する状態に簡単に戻すことができる。
したがって、上述した従来のデシカント式除湿装置とは異なり、吸湿材に吸着させた水分を水蒸気として放出させるための加熱処理、および吸湿材から放出された水蒸気を水に替えるための冷却処理を行う必要がないので、エネルギ効率を向上させることができる。
【0043】
また、本実施形態では、吸湿室35に吸引された空気が吸湿室35内を旋回しながら移動する。これにより、サイクロン方式の掃除機と同様、空気中のゴミや埃等を空気と分離させて落下させ、排水口36から排出させることができる。したがって、ゴミや埃を除去した清潔な空気を排水口36から排出することができる。また、吸入口11に設けられるフィルタ12は大きなゴミや埃等を除去できればよいので、フィルタ12として開口率が比較的大きいフィルタを用いることができる。このため、開口率の小さいフィルタを用いる場合に比べて送風ファン40の吸引負荷を低減して消費電力を低減できる。
【0044】
なお、本実施形態では、ユーザが操作部70を介して除湿処理の開始指示を行ったときに除湿処理を開始するものとしたが、これに限るものではない。例えば、除湿装置100の外気の湿度を検知する外気湿度センサ(図示せず)を設けておき、外気の湿度が予め設定された設定値以上になったときに制御部80が自動的に除湿処理を開始させるようにしてもよい。
【0045】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1で説明した部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
図6は、本実施形態における除湿装置100の処理の流れを示すフローチャートである。図6における実施形態1の図4との相違点は、図4のS6の処理に代えてS6bの処理を行う点であり、その他の点は図4と同様である。
【0047】
すなわち、実施形態1では、図4のS6に示したように、脱水処理時に送風ファン40を停止させて加熱ヒータ32をオンにしていた。これに対して、本実施形態では、図6のS6bに示すように、脱水処理時に、送風ファン40を回転させた状態で加熱ヒータ32をオンにする。
【0048】
図7は、除湿装置100におけるS6bの処理を行っている状態の断面図である。この図に示すように、本実施形態では、保湿処理時に送風ファン40を回転させたまま加熱ヒータ32による加熱を行う。これにより、高分子吸湿材34から放出された液体の水分は高分子吸湿材34の表面で水滴になる。また、送風ファン40の吸引力によって吸湿室35に吸引された空気は吸湿室35内を内壁面に沿って旋回しながら移動する。このため、高分子吸湿材34の表面で多数の水滴が内壁面に沿って旋回する風によって内壁面上を移動させられ、他の水滴とぶつかって結合することでより大きな水滴になる。その結果、水滴の自重が増して下方に移動・滴下しやすくなるので、放出された水分の回収効率を向上させることができる。
【0049】
なお、制御部80が、除湿処理時と脱水処理時とで送風ファン40の回転数(回転速度)を変化させるようにしてもよい。例えば、脱水処理時には、送風ファン40の吸引力によって吸湿室35内に生じる風の風速が、高分子吸湿材34の表面に析出した水滴が高分子吸湿材34の表面を移動する程度の風速になるように送風ファン40の回転数を調整すればよい。また、除湿処理時には、吸湿室35に導入された空気が吸湿室35の内壁に沿って旋回することで高分子吸湿材34の全体に満遍なく接触する程度の風速になるように送風ファン40の回転数を調整すればよい。これにより、吸湿室35内での風速を除湿処理および脱水処理のそれぞれに適した風速に設定し、除湿効率および脱水効率を最適化することができる。
【0050】
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態で説明した部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
上述した各実施形態では、吸湿室35の外殻部31と基材33との間に加熱ヒータ32を配置した構成について説明した。
【0052】
これに対して、本実施形態では、基材33として加熱ヒータ32の機能を兼ね備えた部材を用い、加熱ヒータ32を省略する。上記部材としては、例えば、セラミックヒータなどを用いることができる。これにより、除湿装置100の部品数を低減し、構造を簡略化させることができる。また、高分子吸湿材34を効率よく加熱することができる。
【0053】
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態で説明した部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
上述した各実施形態では、操作部70を介して脱水処理の開始指示が入力されたときに、制御部80が脱水処理を開始させる構成について説明した。これに対して、本実施形態では、除湿処理を開始した後、所定時間が経過した時に脱水処理を行う。
【0055】
図8は、本実施形態にかかる除湿装置100における制御系の構成を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態にかかる除湿装置100は、実施形態1で示した構成に加えて、計時部81を備えている。
【0056】
図9は、本実施形態における除湿装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0057】
制御部80は、除湿装置100の電源がオンされると、操作部70を介して除湿処理の開始指示が入力されたか否かを判断する(S11)。
【0058】
S11において除湿処理の開始指示が入力されていないと判断した場合、制御部80はS11の処理を継続し、除湿処理の開始指示が入力されることを監視する。
【0059】
S11において除湿処理の開始指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、計時部81に除湿処理時間の計時を開始させるとともに(S12)、送風ファン40を起動(オン)させて除湿処理を開始させる(S13)。
【0060】
その後、制御部80は、計時部81が計時している除湿処理時間に基づいて除湿処理の開始から所定時間が経過したか否かを判断する(S14)。
【0061】
S14において除湿処理の開始から所定時間が経過したと判断した場合、制御部80は、計時部81が計時している除湿処理時間をリセットさせ(S15)、計時部81に脱水処理時間の計時を開始させるとともに(S16)、送風ファン40および加熱ヒータ32を制御して脱水処理を開始させる(S17)。なお、本実施形態では、脱水処理時に加熱ヒータ32をオンさせ、送風ファン40を停止(オフ)させるものとしているが、これに限らず、実施形態2と同様、脱水処理時に送風ファン40を駆動させたまま加熱ヒータ32をオンするようにしてもよい。
【0062】
その後、制御部80は、計時部81が計時している脱水処理時間に基づいて脱水処理の開始から所定時間が経過したか否かを判断する(S18)。
【0063】
S18において脱水処理の開始から所定時間が経過していないと判断した場合、制御部80は、S17に戻って脱水処理を継続する。
【0064】
一方、S18において脱水処理の開始から所定時間が経過していないと判断した場合、制御部80は、計時部81が計時している脱水処理時間をリセットさせ(S19)、S12の処理に戻る。
【0065】
また、S14において除湿処理の開始から所定時間が経過していないと判断した場合、制御部80は、操作部70を介して除湿処理の停止指示が入力されたか否かを判断する(S20)。
【0066】
S20において除湿処理の停止指示が入力されていないと判断した場合、制御部80は、S13に戻って除湿処理を継続する。
【0067】
一方、S20において除湿処理の停止指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、送風ファン40を停止させて除湿処理を終了させ(S21)、操作部70を介して電源オフ指示が入力されたか否かを判断する(S22)。そして、S22において電源オフ指示が入力されていないと判断した場合、制御部80はS11の処理に戻る。一方、S22において電源オフ指示が入力されたと判断した場合、制御部80は処理を終了する。
【0068】
これにより、除湿処理を開始してから所定時間が経過した時に高分子吸湿材34の脱水処理を自動的に行わせることができるので、高分子吸湿材34の吸湿能力が低下して除湿効率が低下することを防止することができる。
【0069】
〔実施形態5〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態で説明した部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0070】
図10は、本実施形態にかかる除湿装置100における制御系の構成を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態にかかる除湿装置100は、実施形態4で示した構成に加えて、排気湿度センサ82を備えている。排気湿度センサ82は、排気路41内または排気口50の近傍に配置され、除湿装置100の排気湿度を検知して制御部80に伝達する。
【0071】
実施形態4では除湿処理を開始してから所定時間が経過する毎に脱水処理を行う構成について説明したが、本実施形態では除湿装置100の排気湿度を排気湿度センサ82で検知し、排気湿度センサ82の検知結果に応じて脱水処理を自動的に行う。
【0072】
図11は、本実施形態における除湿装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0073】
制御部80は、除湿装置100の電源がオンされると、操作部70を介して除湿処理の開始指示が入力されたか否かを判断する(S31)。
【0074】
S31において除湿処理の開始指示が入力されていないと判断した場合、制御部80はS31の処理を継続し、除湿処理の開始指示が入力されることを監視する。
【0075】
S31において除湿処理の開始指示が入力されたと判断した場合、送風ファン40を起動(オン)させて除湿処理を開始させる(S32)。
【0076】
その後、制御部80は、排気湿度センサ82の検知結果に基づいて除湿装置100の排気湿度が予め設定された所定値以上に上昇したか否かを判断する(S33)。なお、除湿処理を開始してから所定時間が経過するまではS33の処理は行わずにS37の処理に移行するようにしてもよい。
【0077】
S33において排気湿度が所定値以上に上昇したと判断した場合、制御部80は、計時部81に脱水処理時間の計時を開始させるとともに(S34)、送風ファン40および加熱ヒータ32を制御して脱水処理を開始させる(S35)。なお、本実施形態では、脱水処理時に加熱ヒータ32をオンさせ、送風ファン40を停止(オフ)させるものとしているが、これに限らず、実施形態2と同様、脱水処理時に送風ファン40を駆動させたまま加熱ヒータ32をオンするようにしてもよい。
【0078】
その後、制御部80は、計時部81が計時している脱水処理時間に基づいて脱水処理の開始から所定時間が経過したか否かを判断する(S36)。
【0079】
S36において脱水処理の開始から所定時間が経過していないと判断した場合、制御部80は、S35に戻って脱水処理を継続する。
【0080】
一方、S36において脱水処理の開始から所定時間が経過していないと判断した場合、制御部80は、計時部81が計時している脱水処理時間をリセットさせ(S37)、S32の処理に戻る。
【0081】
また、S33において排気湿度が所定値以上に上昇していないと判断した場合、制御部80は、操作部70を介して除湿処理の停止指示が入力されたか否かを判断する(S38)。
【0082】
S38において除湿処理の停止指示が入力されていないと判断した場合、制御部80は、S32の処理に戻って除湿処理を継続する。
【0083】
一方、S38において除湿処理の停止指示が入力されたと判断した場合、制御部80は、送風ファン40を停止させて除湿処理を終了させ(S39)、操作部70を介して電源オフ指示が入力されたか否かを判断する(S40)。そして、S40において電源オフ指示が入力されていないと判断した場合、制御部80はS31の処理に戻る。一方、S40において電源オフ指示が入力されたと判断した場合、制御部80は処理を終了する。
【0084】
これにより、高分子吸湿材34の吸湿量が増加して吸湿性が低下し、排気湿度が所定値以上に上昇したときに、脱水処理を自動的に行わせることができるので、除湿効率が低下することを防止することができる。
【0085】
なお、本実施形態における排気湿度に応じて脱水処理を自動的に行う構成と、実施形態4における除湿処理を開始してから所定時間が経過したときに脱水処理を自動的に行う構成とを組み合わせて用いてもよい。
【0086】
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した実施形態で説明した部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0087】
図12は、本実施形態にかかる除湿装置100における制御系の構成を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態にかかる除湿装置100は、実施形態5で示した構成に加えて、外気湿度センサ83を備えている。外気湿度センサ83は、除湿装置100の外気湿度を検知して制御部80に伝達する。なお、外気湿度センサ83の設置位置は、除湿装置100の外気湿度を検出できる位置であれば特に限定されるものではないが、例えば吸気路22内または吸気口20の近傍に配置される。
【0088】
図13は、本実施形態における除湿装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0089】
実施形態5の図11と異なる点は、制御部80が、図11のS33の処理に代えてS33bの処理を行う点であり、その他の点は同様である。
【0090】
S33bにおいて、制御部80は、外気湿度センサ83が検知した外気湿度と排気湿度センサ82が検知した排気湿度との湿度差を算出し、算出した湿度差が所定値以下に低下したか否かを判断する(S33b)。そして、所定値以下に低下したと判断した場合にはS34の処理に進み、所定値以下に低下していないと判断した場合にはS38の処理に進む。
【0091】
これにより、高分子吸湿材34の吸湿量が増加して吸湿性が低下し、外気湿度と排気湿度との湿度差が所定値以下に低下したときに、脱水処理を自動的に行わせることができるので、除湿効率が低下することを防止することができる。
【0092】
なお、本実施形態における外気湿度と排気湿度との湿度差に応じて脱水処理を自動的に行う構成と、実施形態4における除湿処理を開始してから所定時間が経過したときに脱水処理を自動的に行う構成とを組み合わせて用いてもよい。
【0093】
〔まとめ〕
本発明の態様1にかかる除湿装置100は、空気中の水分を吸湿材(高分子吸湿材34)に吸湿させて除湿する除湿装置100であって、内壁面に吸湿材(高分子吸湿材34)が装着された吸湿室35を備え、上記吸湿材(高分子吸湿材34)は、所定の感温点以下の温度では水分を吸湿し、上記感温点を超える温度では液体状態の水分を放出する材質からなり、上記吸湿室35に導入された空気が当該吸湿室35内を上記内壁面に沿って渦状に流れた後に当該吸湿室35から排出されることを特徴としている。
【0094】
上記の構成によれば、吸湿室35の内壁面に吸湿材(高分子吸湿材34)が装着されており、吸湿室35に導入された空気が吸湿室35内を内壁面に沿って渦状に流れた後に排出されるので、空気と吸湿材(高分子吸湿材34)との接触時間を長くすることができ、それによって除湿効率を向上させることができる。また、吸湿材(高分子吸湿材34)を感温点以上に加熱するだけで吸湿材(高分子吸湿材34)に吸湿された水分を液体状態の水として放出させることができるので、従来のデシカント式の除湿装置よりも消費電力を低減するとともに構造を簡略化することができる。また、外部から導入された空気を吸湿室35内で旋回させることにより、サイクロン方式の掃除機と同様、空気中のゴミや埃等を空気と分離・落下させることができる。
【0095】
本発明の態様2にかかる除湿装置100は、上記態様1において、上記吸湿材(高分子吸湿材34)を上記感温点以上の温度に加熱する加熱部材(加熱ヒータ32)を備えている構成である。
【0096】
上記の構成によれば、加熱部材(加熱ヒータ32)によって吸湿材(高分子吸湿材34)を感温点以上の温度に加熱することにより、吸湿材(高分子吸湿材34)に吸湿された水分を簡単に放出させることができる。また、上述した従来のデシカント式除湿装置のように吸湿材に吸着された水分を水蒸気として放出させるための加熱処理および吸湿材から放出された水蒸気を水に替えるための冷却処理を行う必要がないので、エネルギ効率を向上させることができる。
【0097】
本発明の態様3にかかる除湿装置100は、上記態様2において、上記吸湿室35の外殻部31に対向配置された基材33を備え、上記吸湿材(高分子吸湿材34)は上記基材33に装着されており、上記加熱部材(加熱ヒータ32)が上記基材33と上記外殻部31との間に配置されているか、あるいは上記基材33が上記吸湿材(高分子吸湿材34)を保持する機能と上記加熱部材(加熱ヒータ32)の機能とを兼ね備えている構成である。
【0098】
上記の構成によれば、加熱部材(加熱ヒータ32)を吸湿材(高分子吸湿材34)に近接する位置に配置することができるので、吸湿材(高分子吸湿材34)を効率よく加熱することができる。
【0099】
本発明の態様4にかかる除湿装置100は、上記態様2または3において、吸引力を生じさせて上記吸湿室35に空気を導入させる送風ファン40と、上記送風ファン40および上記加熱部材(加熱ヒータ32)の動作を制御し、上記加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働にして上記送風ファン40を駆動させる除湿モードと上記加熱部材(加熱ヒータ32)を稼働させて上記吸湿材(高分子吸湿材34)に吸湿された水分を放出させる脱水モードとを切り替える制御部80とを備え、上記制御部80は、上記除湿モードでは上記加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働にした状態で上記送風ファン40を稼働させ、上記脱水モードでは上記送風ファン40を非稼働にした状態で上記加熱部材(加熱ヒータ32)を稼働させる構成である。
【0100】
上記の構成によれば、除湿モードにおいて加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働にすることで、吸湿材(高分子吸湿材34)の全域を用いて除湿することができるので除湿効率を向上させることができる。また、除湿モードでは加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働とし、脱水モードの場合に加熱部材(加熱ヒータ32)を起動することにより、消費電力を低減できる。
【0101】
本発明の態様5にかかる除湿装置100は、上記態様2または3において、吸引力を生じさせて上記吸湿室35に空気を導入させる送風ファン40と、上記送風ファン40および上記加熱部材(加熱ヒータ32)の動作を制御し、上記加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働にして上記送風ファン40を駆動させる除湿モードと上記加熱部材(加熱ヒータ32)を稼働させて上記吸湿材(高分子吸湿材34)に吸湿された水分を放出させる脱水モードとを切り替える制御部80とを備え、上記制御部80は、上記除湿モードでは上記加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働にした状態で上記送風ファン40を稼働させ、上記脱水モードでは上記送風ファン40を稼働させた状態で上記加熱部材(加熱ヒータ32)を稼働させる構成である。
【0102】
上記の構成によれば、除湿モードにおいて加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働にすることで、吸湿材(高分子吸湿材34)の全域を用いて除湿することができるので除湿効率を向上させることができる。また、除湿モードでは加熱部材(加熱ヒータ32)を非稼働とし、脱水モードの場合に加熱部材(加熱ヒータ32)を起動することにより、消費電力を低減できる。また、送風ファン40を稼働させた状態で脱水モードの処理を行うことにより、吸湿材(高分子吸湿材34)の表面で結露した水滴同士が内壁面に沿って旋回する空気流によって内壁面上を移動し、他の水滴とぶつかって結合することでより大きな水滴になる。その結果、水滴の自重が増して下方に移動・滴下しやすくなるので、吸湿材(高分子吸湿材34)から放出された水分の回収効率を向上させることができる。
【0103】
本発明の態様6にかかる除湿装置100は、上記態様4または5において、上記制御部80は、上記除湿モードの処理を開始させた後、所定時間が経過した時に上記脱水モードの処理を行わせる構成である。
【0104】
上記の構成によれば、除湿モードの処理を開始させた後、所定時間が経過した時に脱水モードの処理を行わせることで、吸湿材(高分子吸湿材34)に吸湿された水分を定期的に放出させ、吸湿材(高分子吸湿材34)の吸湿能力を回復させて除湿能力の低下を抑制することができる。
【0105】
本発明の態様7にかかる除湿装置100は、上記態様4から6のいずれかにおいて、上記吸湿室35から排出される排気湿度を検出する排気湿度センサ82を備え、上記制御部80は、排気湿度が所定値以上に上昇したときに上記脱水モードの処理を行わせる構成である。
【0106】
上記の構成によれば、吸湿材(高分子吸湿材34)の吸湿量が飽和状態に近づいて吸湿能力が低下したことを排気湿度により検知し、脱水モードの処理を行わせることで吸湿材(高分子吸湿材34)の吸湿能力を回復させることで除湿能力の低下を抑制することができる。
【0107】
本発明の態様8にかかる除湿装置100は、上記態様4から6のいずれか1において、外気湿度を検出する外気湿度センサ83と、上記吸湿室35から排出される排気湿度を検出する排気湿度センサ82とを備え、上記制御部80は、外気湿度と排気湿度との湿度差が所定値以下に低下したときに上記脱水モードの処理を行わせる構成である。
【0108】
上記の構成によれば、吸湿材(高分子吸湿材34)の吸湿量が飽和状態に近づいて吸湿能力が低下したことを外気湿度と排気湿度との湿度差により検知し、脱水モードの処理を行わせることで吸湿材(高分子吸湿材34)の吸湿能力を回復させることで除湿能力の低下を抑制することができる。
【0109】
本発明の態様9にかかる除湿装置100は、上記態様1から8のいずれかにおいて、上記吸湿室35における上記吸湿材(高分子吸湿材34)よりも下方の位置に、上記吸湿材(高分子吸湿材34)から放出された液体状態の水分を排水する排水口36が設けられている構成である。
【0110】
上記の構成によれば、吸湿材(高分子吸湿材34)から放出された液体状態の水分を除湿装置の外部に排出することができる。また、外部から導入された空気を吸湿室35内で旋回させることにより、空気中のゴミや埃等を空気と分離・落下させ、排水口36から排出することができる。
【0111】
本発明の態様10にかかる除湿装置100は、上記態様5において、上記制御部80は、上記脱水モードにおける上記送風ファン40の回転速度を上記除湿モードにおける上記送風ファン40の回転速度よりも速くする構成である。
【0112】
上記の構成によれば、除湿モードにおける風速を比較的遅く設定することにより、除湿対象の湿気を含んだ空気を吸湿材(高分子吸湿材34)に十分に浸透させて除湿効率を向上させることができる。また、脱水モードにおける風速を比較的速く設定することにより、吸湿材(高分子吸湿材34)の表面から水滴を吹き飛ばし、効率よく排水させることができる。すなわち、脱水モードにおける風速が弱すぎると、吸湿材(高分子吸湿材34)の表面に放出された水滴が表面張力の寄与等によって吸湿材(高分子吸湿材34)に付着して吸湿材(高分子吸湿材34)から離脱せず、離脱する前に蒸発してしまう場合があるが、脱水モードにおける風速を速く設定することにより、吸湿材(高分子吸湿材34)の表面から水滴を吹き飛ばして効率よく排水させることができる。
【0113】
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、吸湿材を用いて空気中の水分を吸湿する除湿装置に適用できる。
【符号の説明】
【0115】
10 筐体
11 吸入口
12 フィルタ
20 吸気口
21 フィルタ
22 吸気路
30 吸湿ユニット
31 外殻部
32 加熱ヒータ(加熱部材)
33 基材
34 高分子吸湿材(吸湿材)
35 吸湿室(サイクロン室)
36 排水口
40 送風ファン
41 排気路
50 排気口
60 排水タンク
70 操作部
80 制御部
81 計時部
82 排気湿度センサ
83 外気湿度センサ
100 除湿装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13