【実施例】
【0070】
例1:NaCl電気分解用の市販陽極を用いた比較例および電気分解試験
a)De Nora製のルテニウム含有コーティングを備えている標準的なエキスパンドメタル陽極を、NaCl電気分解に使用した。ここでは、使用した研究室用セルにおける陽極の投影基礎面は10cm×10cmであり、陽極支持材はチタンから成り、8mmのメッシュ開口部、2mmのランド幅、および2mmのランド厚を有することにより特徴付けられたエキスパンドメタル形状を有していた。デュポン製のイオン交換膜(Nafion982)を、陽極スペースと陰極スペースの間に使用した。ルテニウム含有コーティングを備えているDe Nora製のニッケルから成る標準的な陰極を、NaCl電気分解用の陰極として使用した。電極間隔は3mmであった。210g/の塩化ナトリウム濃度、5〜10l/hの範囲の体積流量を有し、88℃の温度を示すNaCl含有溶液を、電気分解セルの陽極スペース中に導入した。セルの陰極側に、31.5重量%のNaOH濃度、/、5〜10l/hの範囲の体積流量、88℃の温度を有する水酸化ナトリウム溶液を導入した。10cm×10cmの膜領域に基づき計算された電流密度は4kA/m
2であった。陽極チャンバから排出されるガスの塩素濃度は97体積%であった。電解電圧は3.05Vであった。
b)陰極として、DE102010031571A1特許公報(例5)に記載されているようにして製造した、電流分配器のように電解金メッキしたニッケルエキスパンドメタルに基づく酸素消費陰極を用いることにより、a)に記載したセルを改造した。更なる反応物として、陰極酸素(純度99.5%超)を、45〜55l/hの体積流量で、酸素消費陰極の背面側に供給した。4kA/m
2の電流密度、90℃の温度および32重量%の水酸化ナトリウム濃度で、電解電圧は2.12Vであり、陽極チャンバから排出されたガス中の塩素濃度は96.8%であった。
【0071】
例2:(比較例)
2.02gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.6重量%)、1.50gの塩化イリジウム(III)水和物(Ir含有量54.7%)、17.4mlのn−ブタノール、1.1mlの濃塩酸、6mlのチタン酸テトラ−n−ブチル(Ti-(O-Bu)
4)から成るコーティング溶液を混合する。サンドブラストし、次いで90℃にて10%濃度シュウ酸で30分間酸洗浄した、支持体としてのチタンエキスパンドメタルにブラシを用いてこの溶液を施した。次いで、エキスパンドメタルを80℃で10分間乾燥させ、その後470℃で10分間焼結した。塗布工程を5回繰り返し、同様に乾燥および焼結を行った。最後の焼結は、470℃にて60分間行った。貴金属負荷量は、Ru11.0g/m
2およびIr11.0g/m
2であった。生成した表面は、Ru27.0モル%、Ir14.2モル%およびTi58.8モル%の組成を有する。このような方法で処理した陽極を、標準的な市販陰極を用いた塩化ナトリウムの電気分解における例1に記載したセルに使用した。陽極チャンバから排出されたガス中の塩素濃度は、97.4体積%であった。電解電圧は3.06Vであった。
【0072】
例3:熱分解により生成したTiO
2−RuO
2混合酸化物(比較例)
熱分解によりコーティングを生成するために、2.00gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.5重量%)、21.56gのn−ブタノール、0.94gの濃塩酸および5.93gのチタン酸テトラ−n−ブチルを含有するコーティング溶液を調製した。約90℃にて10重量%のシュウ酸で0.5時間予め酸洗浄したチタン板に、ブラシを用いてこのコーティング溶液の一部を施した。コーティングを施した後、これを空気中で80℃にて10分間乾燥させ、次いで、空気中で470℃にて10分間処理した。この操作(溶液の塗布、乾燥、熱処理)を合計8回おこなった。次いで、板を空気中で520℃にて1時間処理した。単位面積あたりのルテニウム負荷量を、コーティング溶液の消費量から算出したところ、それは、16.1g/m
2であり、RuO
231.5モル%およびTiO
268.5モル%の組成であることが判った。
【0073】
例4:熱分解により生成したTiO
2−RuO
2−IrO
2混合酸化物(比較例)
熱分解によりコーティングを形成するために、0.99gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.5重量%)、0.78gの塩化イリジウム(III)水和物(Ir含有量50.9重量%)、9.83gのn−ブタノール、0.29gの濃塩酸および5.9gのチタン酸テトラ−n−ブチルを含有するコーティング溶液を調製した。約90℃にて10重量%のシュウ酸で0.5時間予め酸洗浄したチタン板に、ブラシを用いてこのコーティング溶液の一部を施した。コーティングを施した後、これを空気中で80℃にて10分間乾燥させ、次いで、空気中で470℃にて10分間処理した。この操作(溶液の塗布、乾燥、熱処理)を合計8回おこなった。次いで、板を空気中で470℃にて1時間処理した。単位面積あたりのルテニウム負荷量を、増加した重量から算出したところ、いずれの場合も5.44g/m
2であり、単位面積あたりのイリジウム配負荷量はそれに応じて5.38g/m
2(総貴金属負荷量は10.83g/m
2)であることが分かり、RuO
217.0モル%、IrO
28.7モル%およびTiO
274.3モル%の組成であることが分かった。
【0074】
例5:11モル%のRuを用いた溶媒含有合成−TiO
2/ATO粒子の添加(本発明)
a)15mmの直径(厚さ2mm)を有するチタン板を、表面の洗浄および粗化のために、サンドブラストし、次いで、80℃にて10%濃度シュウ酸で30分間酸洗浄し、次いで、イソプロパノールで洗浄した。
【0075】
例1に記載した形状を有するチタンエキスパンドメタルをサンドブラストした。
【0076】
コーティング溶液の調製:
溶液1:1.12gの、イシハラ社製のTipaque ET−500W(粒径200−300nm;BET表面積6〜8m
2/g;密度4.6g/cm
3;アンチモンドープ酸化スズ(ATO、SnO
2:Sb)の導電性薄層で被覆されたルチル構造のTiO
2を、1時間かけて超音波を用いて16.03gのn−ブタノール中に分散させた。
【0077】
溶液2:0.52gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.35重量%)、1.59gのチタン酸テトラ−n−ブチルおよび0.25gの濃塩酸を、16.0gのn−ブタノールに溶解させた。
【0078】
溶液2を、撹拌しながら溶液1に滴下し、96時間撹拌した。コーティング溶液を、チタン板に4回滴下し、同時にチタンエキスパンドメタル上を4回ブラシ掛けした。
【0079】
単位面積当たりのルテニウム負荷量を板の重量増加から算出したところ、それはRuO
210.9モル%、TiO
280.0モル%、およびSnO
2:Sb(ATO)9.1モル%の組成にて、2.48g/m
2であることが分かった。ここで、Tipaque ET−500W中のTiO
2とATO(SnO
2:Sb
2O
5)の分布を、メーカーに示された密度から算出した。Tipaque ET−500Wの濃度は63.2重量%であった。エキスパンドメタルの単位面積当たりのルテニウム負荷量は、約1.1g/m
2であった。
【0080】
溶液を施すごとに、被覆したプレートを80℃にて10分間乾燥させ、次いで、470℃にて空気中で10分間焼結した。最終層を施した後、520℃で1時間焼結した。
【0081】
b)コーティング溶液を用いて4回の塗布サイクルを行うことに代えて12回の塗布サイクルを行ったことのみが異なる条件で、別のエキスパンドメタルを上記a)に記載したように前処理および被覆し、各場合において、同様に乾燥および焼結を行った。エキスパンドメタルの単位面積当たりのルテニウム負荷量は、a)の場合と同じ組成にて、3.1g/m
2であった。
【0082】
例6:11モル%のRuを用いた溶媒含有合成-TiO
2/ATO繊維の添加(本発明)
15mmの直径(厚さ2mm)を有するチタン板を、表面の洗浄および粗化のために、サンドブラストし、次いで、80℃にて10%濃度シュウ酸で30分間酸洗浄し、次いで、イソプロパノールで洗浄した。
【0083】
溶液1:0.45gの、イシハラ社製のTipaque FT−1000(アンチモンドープ酸化スズ(ATO)層で被覆したTiO
2(ルチル)繊維、繊維径130nm、繊維長1.68μm;BET表面積12−18m
2/g;密度4.4g/cm
3)を、1時間かけて超音波を用いて6.4gのn−ブタノール中に分散させた。
【0084】
溶液2:0.21gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.35重量%)、0.64gのチタン(IV)n−ブトキシドおよび0.1gの濃塩酸を、6.4gのn−ブタノールに溶解させた。
【0085】
溶液2を、撹拌しながら溶液1に滴下し、96時間撹拌した。コーティング溶液を、チタン板に4回滴下した。
【0086】
単位面積当たりのルテニウム負荷量を板の重量増加から算出したところ、それはRuO
210.5モル%、TiO
284.9モル%、およびSnO
2:Sb(ATO)4.6モル%の組成にて、3.60g/m
2であることが分かった。ここで、Tipaque FT−1000中のTiO
2とATO(SnO
2:Sb
2O
5)の分布を、メーカーにより示された密度から算出した。Tipaque FT−1000の濃度は63.0重量%であった。
【0087】
溶液を施すごとに、被覆したプレートを80℃にて10分間乾燥させ、次いで、470℃にて空気中で10分間焼結した。最終層を施した後、520℃で1時間焼結した。
【0088】
例7:11モル%のRuを用いた溶媒含有合成−TiO
2粒子の添加(本発明)
15mmの直径(厚さ2mm)を有するチタン板を、表面の洗浄および粗化のために、サンドブラストし、次いで、80℃にて10%濃度シュウ酸で30分間酸洗浄し、次いで、イソプロパノールで洗浄した。
【0089】
コーティング溶液の調製:
溶液1:1.02gの、crenox GmbH製のcrenox TR-HP-2(BET表面積5−7m
2/g;密度4.2g/cm
3;TiO
2(ルチル形態)99.5%純度、平均粒度206nm(38粒子の平均として電子顕微鏡写真から測定))を、1時間かけて、超音波を用いて15.03gのn−ブタノール中に分散させた。
【0090】
溶液2:0.52gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.35重量%)、1.59gのチタン酸テトラ−n−ブチルおよび0.25gの濃塩酸を、15.03gのn−ブタノールに溶解させた。
【0091】
溶液2を、撹拌しながら溶液1に滴下し、96時間撹拌した。コーティング溶液を、チタン板に4回滴下した。
【0092】
単位面積当たりのルテニウム負荷量を、板の重量増加から算出したところ、それは10.7モル%のRuO
2、89.3モル%のTiO
2組成にて、2.73g/m
2であることが分かった。crenox TR-HP-2の濃度は、61.1重量%であった。
【0093】
溶液を施すごとに、被覆したプレートを80℃にて10分間乾燥させ、次いで、470℃にて空気中で10分間焼結した。最終層を施した後、520℃で1時間焼結した。
【0094】
例8:11モル%のRuを用いた溶媒含有合成−TiO
2粒子およびアンチモンドープ酸化スズの添加(本発明)
15mmの直径(厚さ2mm)を有するチタン板を、表面の洗浄および粗化のために、サンドブラストし、次いで、80℃にて10%濃度シュウ酸で30分間酸洗浄し、次いで、イソプロパノールで洗浄した。
【0095】
コーティング溶液の調製:
溶液1:960mgの、crenox GmbH製のcrenox TR-HP-2(BET表面積5−7m
2/g;密度4.2g/cm
3;TiO
2(ルチル形態)99.5%純度、密度4.2g/cm
3;平均粒度206nm)を、15.32gのn−ブタノールを溶媒とする218mgの塩化スズ(IV)五水和物と9mgの塩化アンチモン(III)との溶液中に、1時間超音波を用いて分散させた。
【0096】
溶液2:0.52gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.35重量%)、1.59gのチタン酸テトラ−n−ブチルおよび0.25gの濃塩酸を、15.32gのn−ブタノールに溶解させた。
【0097】
溶液2を、撹拌しながら溶液1に滴下し、96時間撹拌した。コーティング溶液を、チタン板に4回滴下した。
【0098】
単位面積当たりのルテニウム負荷量を、板の重量増加から算出したところ、RuO
210.7モル%、TiO
286.0モル%、SnO
23.2モル%の、およびSb
2O
50.1モル%の組成にて、4.13g/m
2であることが分かった。crenox TR-HP-2の濃度は、56.2重量%であった。
【0099】
溶液を施すごとに、被覆したプレートを80℃にて10分間乾燥させ、次いで、470℃にて空気中で10分間焼結した。最終層を施した後、520℃で1時間焼結した。
【0100】
例9:(比較例)
本発明に係る微粉化酸化チタン粉末(crenox TR-HP-2、構造:ルチル型)を、アナターゼ構造を有する著しく粗い酸化チタン粉末(シグマ−アルドリッチ、酸化チタン(IV)、アナターゼ−325メッシュ、45μm以下の粒度を有する製造番号248576)に置き換えたことを唯一の違いとして、例8と同様の方法でコーティングを製造した。単位面積当たりのルテニウムの負荷量を、板の重量増加から算出し、RuO
210.7モル%、TiO
286.0モル%、SnO
23.2モル%の、およびSb
2O
50.1モル%の組成にて、4.28g/m
2であることが分かった。
【0101】
例10;(比較例)
TiO
2粉末(crenox TR-HP-2)を添加せず、代わりに配合物中のチタン酸テトラ−n−ブチルの量を5.68gに増加させることにより、粉末を添加することなく同じ組成を得たことを違いとして、例8と同様の方法でコーティングを製造した。単位面積当たりのルテニウムの負荷量を、板の重量増加から算出し、RuO
210.7モル%、TiO86.0モル%
2、SnO
23.2モル%、およびSb
2O
50.1モル%の組成にて、3.83g/m
2であることが分かった。
【0102】
例11:微粉化粒子添加と過剰量の酸を併用した製造
15mmの直径(厚さ2mm)を有するチタン板を、表面の洗浄および粗化のために、サンドブラストし、次いで、80℃にて10%濃度シュウ酸で30分間酸洗浄し、次いで、イソプロパノールで洗浄した。
【0103】
コーティング溶液の調製:
溶液1:氷浴で冷却し、激しく撹拌しながら、2つの滴下間の撹拌時間が少なくとも1分となるように、1.59gのチタン酸テトラ−n−ブチルを、4.77gの酢酸の初期配合物に滴下した。次いで、生成した透明溶液を冷却しながら更に12時間撹拌した。
【0104】
溶液2:0.96gの、crenox GmbH製のcrenox TR-HP-2(BET表面積5−7m
2/g;密度4.2g/cm
3;TiO
2(ルチル型)99.5%純度、密度4.2g/cm
3;平均粒度206nm(電子顕微鏡写真から38粒子の平均として測定)を、26.11gの脱塩水を溶媒とする、0.52gの塩化ルテニウム(III)水和物(Ru含有量40.35重量%)と、216mgの塩化スズ(IV)五水和物と、9mgの塩化アンチモン(III)との溶液中に、1時間かけて、超音波を用いて分散させた。溶液1を氷浴で冷却し、激しく撹拌しながら、溶液2を溶液1に滴下した。その後、生成物を更に96時間撹拌した。
【0105】
コーティング溶液を、チタン板上に4回滴下した。単位面積当たりのルテニウム負荷量を、板の重量増加から算出したところ、TiO
286.0モル%、RuO
210.7モル%、SnO
23.2モル%およびSb
2O
50.1モル%の組成にて、4.85g/m
2であることが分かった。
【0106】
溶液を施すごとに、被覆したプレートを80℃にて10分間乾燥させ、次いで、470℃にて空気中で10分間焼結した。最終層を施した後、520℃で1時間焼結した。
【0107】
例12:(板における電気化学的試験)
例3〜11のチタン電極(直径15mm、厚さ2mm)上のサンプルについての分極曲線を記録することにより、塩素の発生に対する電気化学的活性を実験室規模で測定した。
【0108】
実験パラメータ:80℃にて100ml/分の流量で、200g/l NaCl(pH=3)の濃度で測定、電流ステップあたり5分間定電流的で、Ag/AgClに対する電位を測定、標準水素電極(SHE)に変換、セル中の抵抗電圧降下により電位値を修正(IR補正とも称される)、対電極:白金結合チタンエキスパンドメタル、電流密度4kA/m
2。
【0109】
いずれの場合も4kA/m
2の電流密度における電位(vs.NHE)は、
例3からのサンプルに関して:1.423V
例4からのサンプルに関して:1.403V
例5a)からのサンプルに関して:1.350V
例6からのサンプルに関して:1.411V
例7からのサンプルに関して:1.427V
例8からのサンプルに関して:1.390V
例9からのサンプルに関して:1.709V
例10からのサンプルに関して:1.572V
例11からのサンプルに関して:1.388V
である。
【0110】
卑金属酸化物粉末を含有する本発明に係る例5a)〜8および11は、比較例3および4と比べて、著しく低下した触媒中の貴金属濃度と、同時に、より低い貴金属負荷量において、塩素の発生に対して、より低いか同等の電位を示す。より低い電位は、過剰量の酸と併用して卑金属酸化物粉末を添加することにより同様に得られる(本発明に係る例11参照)。粗い卑金属酸化物粉末(粒径45μm以下、アナターゼ型、例9)を添加した場合、非常に高い電位が得られるが、このことは、電気分解においてエネルギー消費が大きくなることを意味する。高い電位は、微粒子を添加しないことによっても同様にもたらされる(例10)。
【0111】
例13:研究室規模での電気分解
例5a)で得たチタンエキスパンドメタル上のコーティングを、標準的な市販陰極を用いた塩化ナトリウムの電気分解に係る例1a)のセル中で、陽極として使用した。4日後の電解電圧は3.00Vであり、その後、電流密度は6kA/m
2まで上昇し、NaCl濃度は180g/lまで低下した。電解電圧は、初期に3.22Vであり、その後、電解電圧は、5日後に6kA/m
2にて3.19Vまで更に若干低下した。その後の50日間の操作中の平均電解電圧は、引き続き3.19Vであった。続いて、4kA/m
2の電流密度を、210g/lの塩水濃度で回復させると、電解電圧は2.92Vとなった。
【0112】
例14::研究室規模での電気分解
例5b)で得たチタンエキスパンドメタル上のコーティングを、酸素消費陰極を使用して塩化ナトリウムを電気分解する例1b)のセル中で、陽極として使用した。
【0113】
4kA/m
2の電流密度、90℃の温度、および32重量%の水酸化ナトリウム濃度にて、陽極チャンバから排出されたガス中の塩素濃度は97.2%であり、電解電圧は2.07Vであった。