【実施例1】
【0015】
図1は、実施例1のRFoGシステムの構成を示した図である。
図1のように、実施例1のRFoGシステムは、センター側に配置される3台のCMTS(Cable Modem Termination System)10A〜Cおよび光送受信機11と、加入者側に配置されるRFoG−ONU13とおよびCM(Cable Modem )14A〜Cと、光送受信機11とRFoG−ONU13の間を接続する光ファイバーケーブル15と、光ファイバーケーブル15を分岐する光カプラ12と、によって構成されている。
【0016】
以下、実施例1のRFoGシステムの各構成要素について詳しく説明するとともに、その動作についても説明する。
【0017】
CMTS10A〜Cは、センター側に配置されていて、CMTS10A〜Cの下り電気信号出力側は合波器16を介して光送受信機11に接続されている。また、CMTS10A〜Cの上り電気信号入力側は分波器18を介して光送受信機11に接続されている。CMTS10A〜Cは、RF帯域の電気信号を入出力し、各加入者側の各CM14A〜Cと通信をする。この通信はDOCSISプロトコルに従うものである。詳細は後述する。CMTS10A〜Cの出力する電気信号はそれぞれ帯域が異なり、それぞれ異なる3つの通信サービスを行う。たとえば、インターネットなどのデータ通信サービス、VOD(Video On Demand )サービス、電話サービスである。各CMTS10A〜Cからの下り電気信号は、合波器16によって周波数多重されて光送受信機11に入力される。
【0018】
光送受信機11は、
図1に示すように、E/O変換器100とO/E変換器105によって構成されている。CMTS10A〜C側から入力された下り電気信号は、E/O変換器100によって所定波長の下り光信号に変換されて出力される。そして、図示しない光カプラによって分岐された後、EDFA(エルビウムドープファイバアンプ)101によって増幅され、光カプラ12によってさらに分岐される。光カプラ12によって分岐された光ファイバーケーブル15は、各加入者のRFoG−ONU13に接続される。また、RFoG−ONU13は同軸ケーブルを介して分波器17に接続され、分波器17は各CM14A〜Cに接続される。RFoG−ONU13は、センター側からの下り光信号を下り電気信号に変換して各CM14A〜Cに出力するとともに、各CM14A〜Cからの上り電気信号を上り光信号に変換して出力する。
【0019】
EDFA101と各光カプラ12との間の光ファイバーケーブル15には、WDM装置102が挿入されている。WDM装置102により、EDFA101からの下り光信号はそのまま光カプラ12へと透過され、光カプラ12からの上り光信号は、下り光信号との波長の違いによって分離される。その分離された上り光信号は、光ファイバーケーブル15を介してスペクトル幅拡大装置103に入力される。
【0020】
スペクトル幅拡大装置103は、入力された上り光信号のスペクトル幅(周波数スペクトルのピークの半値幅、以下も同様の意)を拡大して出力する。スペクトル幅拡大装置103は、O/E変換器105近傍の光ファイバーケーブル15に挿入されている。
【0021】
スペクトル幅拡大装置103は、
図2に示すように、サーキュレータ1030とCFBG(チャープファイバーブラッググレーティング)1031によって構成されている。サーキュレータ1030は、第1〜3ポートの3つのポートを有していて、第1ポートに入力される光信号を第2ポートからのみ出力し、第2ポートに入力される光信号を第3ポートからのみ出力する。サーキュレータ1030の第1ポートには、加入者側の光ファイバーケーブル15に接続されており、第1ポートには上り光信号が入力される。第2ポートには、CFBG1031が接続されている。また、第3ポートには、O/E変換器105側の光ファイバーケーブル15に接続されていて、CFBG1031によって反射されて第2ポートに入力された上り光信号は、第3ポートから出力され、光ファイバーケーブル15を介して偏波スクランブラ104に入力される。
【0022】
CFBG1031は、コアがグレーティング構造を有したファイバーであり、そのグレーティングの周期が長波長側と短波長側とで異なるようにした構造である。具体的には一方の端部側のグレーティング周期が、他方の端部側に向かうにつれて大きくなる構造となっている。CFBG1031のグレーティング周期が小さい方の端部とサーキュレータ1030の第2ポートとが接続されており、第2ポートからCFBG1031に入力される上り光信号について、短波長側を手前で反射し、長波長側を奥で反射することでパルス幅を圧縮し、これによってCFBG1031から第2ポートに入力される上り光信号のスペクトル幅を拡大している。
【0023】
サーキュレータ1030は、従来知られている種々の構成のものを用いることができる。たとえば、ファラデー回転子を用いた構成のサーキュレータ1030を採用することができる。ただし、アクティブ素子よりもパッシブ素子で構成されたものが望ましい。メンテナンス性などの点で有利であるためである。
【0024】
なお、スペクトル幅拡大装置103は上記に示したものに限るものではなく、波長分散によってスペクトル幅を拡大させる任意の構成の装置を用いることができる。たとえば、長尺な波長分散ファイバーなどを用いてスペクトル幅を拡大することもできる。ただし、メンテナンス性などの点からスペクトル幅拡大装置103全体がパッシブ素子で構成されていることが好ましい。特に、実施例1で用いているサーキュレータ1030とCFBG1031で構成されるスペクトル幅拡大装置103は、パッシブ素子で構成することができ、小型にできることが利点である。スペクトル幅拡大装置103として、偏光依存性を有したものを用いてもよいが、偏波結合係数ξ(2つの上り光信号の偏波面のカップリングを示す係数)が小さいほど、つまりは無偏光(非偏光)状態になるべく近い方が、OBIによるCN比悪化を抑制することができるため、偏光依存性のない、あるいは少ない素子を用いてスペクトル幅拡大装置103を構成することが望ましい。
【0025】
偏波スクランブラ104は、O/E変換器105とスペクトル幅拡大装置103との間の光ファイバーケーブル15に挿入されている。偏波スクランブラ104は、入力された上り光信号の偏光状態を無偏光(非偏光)にする。
【0026】
偏波スクランブラ104には、入力される上り光信号の偏光状態を無偏光とすることができる任意の構造のものを用いることができる。たとえば、ニオブ酸リチウム等の強誘電体を光導波路として用い、強誘電体に印加する電圧の制御によって偏波方向をスクランブルする方式を用いることができる。また、偏光スクランブラ104は、メンテナンス性などの点からパッシブ素子で構成されていることが好ましい。
【0027】
なお、実施例1のRFoGシステムでは、O/E変換器105側から順に偏波スクランブラ104、スペクトル幅拡大装置103、の順に接続された構成としているが、逆順、すなわち、O/E変換器105側から順にスペクトル幅拡大装置103、偏波スクランブラ104、の順に接続された構成としてもよい。スペクトル幅拡大装置103に偏波依存性を有するものを使用する場合、先にスペクトル幅拡大装置103によってスペクトル幅拡大した後、偏波スクランブラ104によって無偏光とすれば、効率的にOBIによるCN比悪化を抑制することができる。
【0028】
また、実施例1のRFoGシステムでは、スペクトル幅拡大装置103と偏波スクランブラ104の両方を用いているが、スペクトル幅拡大装置103を使用せず偏波スクランブラ104のみを用いるようにしてもよい。
【0029】
また、スペクトル幅拡大装置103と偏波スクランブラ104の一方または両方は、光送受信機11に組み込まれて一体化されていてもよいし、別体として構成されていてもよい。
【0030】
O/E変換器105の入力側は偏波スクランブラ104の出力側に接続されている。また、O/E変換器105は、EDFA101による光ファイバーケーブル15の分岐数分の台数が配置されている。このように複数のO/E変換器105を用いて上り光信号を上り電気信号に変換することで、1つのO/E変換器105当たりの配下のCM14の数が少なくなり、上り光信号の衝突の確率が減り、結果としてOBIの発生を低減することができる。ただし、本発明のスペクトル幅拡大装置103、偏波スクランブラ104によってOBIによるCN比悪化が十分に抑制できる場合には、光カプラ12によって光ファイバーケーブル15を合流させて、O/E変換器105の数を減らしてもよく、特に十分にCN比悪化を抑制できる場合にはO/E変換器105を1台としてもよい。O/E変換器105は、偏波スクランブラ104からの上り光信号を上り電気信号に変換して出力する。そして、出力された上り電気信号は分波器18によって各CMTS10A〜Cに対応した周波数の上り電気信号にそれぞれ分波され、各CMTS10A〜Cに入力される。
【0031】
スペクトル幅拡大装置103および偏波スクランブラ104の台数は、O/E変換器105の台数と同数である。そのため、各加入者のRFoG−ONU13ごとにOBI対策を施す場合よりも台数が少なく低コストである。
【0032】
次に、実施例1のRFoGシステムの動作について説明する。
【0033】
実施例1のRFoGシステムにおいては、各CMTS10A〜Cごとに異なる通信サービスが運用されており、CMTS10Aと複数のCM14Aとの間、CMTS10Bと複数のCM14Bとの間、CMTS10Cと複数のCM14Cとの間では、それぞれがDOCSISプロトコルに従って独立に通信制御されている。そのため、同一のCMTS10配下の複数のCM14同士(たとえば複数のCM14A同士)については、時分割で上り通信がされ、通信タイミングが重ならないよう制御されている。
【0034】
一方、異なるCMTS10配下のCM14間については、通信のタイミングは制御はされていない。したがって、ある加入者からの上り光信号と、他の加入者からの上り光信号は衝突する可能性がある。たとえば、CMTS10AはCM14Bの通信タイミングを制御しておらず、CMTS10BはCM14Aの通信タイミングを制御していないため、ある加入者のCM14Aと、他の加入者のCM14Bとの間では上り通信が衝突する可能性がある。
【0035】
そして、その衝突した状態の上り光信号がO/E変換器105において上り電気信号に変換されると、2つの上り光信号の周波数差に応じてOBIが発生する。OBIは、2つの上り光信号の周波数差をピーク中心とした広い帯域の雑音である。2つの上り光信号の周波数が完全に一致する場合にはOBIは発生せず、十分に周波数が離れている場合にはOBIは通信品質に影響を与えない。しかし、RFoG−ONU13において上り光信号の発生に用いているレーザーの波長は、製品誤差、温度等の環境要因、信号のデータ量などによって2nm程度の波長ばらつきがある。そのため、あるRFoG−ONU13の上り光信号の周波数と、他のRFoG−ONU13の周波数は、OBIが発生して通信品質に影響する程度の差周波数となっている。
【0036】
OBIが発生すると、CN比が悪化して通信不良となり、場合によっては通信が中断してしまう。実施例1のRFoGシステムの場合、2つまたは3つの上り光信号が衝突し、干渉してOBIが発生する可能性がある。
【0037】
3つの上り光信号が干渉してOBIが発生した場合、OBIによる相対雑音強度のピーク値、RIN
beatは、次の式(1)で表わされることが非特許文献1に記載されている。
【数1】
ここで、ξは偏波結合係数、αは変調前後での上り光信号のスペクトルピークの下げ幅、Δνは変調前のレーザー光のスペクトル幅である。偏波結合係数ξは、上り光信号の偏波面のカップリングを示す係数であり、0から1までの値をとる。2つの偏波面が直交している場合は0、一致している場合には1である。この式(1)から、RIN
beatはピークの下げ幅αと、偏波結合係数ξとに依存していることがわかる。
【0038】
また、OBIによる雑音が、ショット雑音や熱雑音よりも十分に大きい場合には、CNRはRIN
beatに反比例することが非特許文献1に記載されている。したがって、ピークの下げ幅αを大きくするか、偏波結合係数ξを小さくすれば、RIN
beatの値は小さくなりCN比を改善できることがわかる。
【0039】
ピークの下げ幅αを大きくするためには、各RFoG−ONU13においてレーザー光の強度変調の変調度を大きくすることが考えられる。しかし、この方法では各RFoG−ONU13ごとに変調度を制御する必要があり、高コストとなる。また、変調度が1を越えると歪みが生じて通信品質が劣化してしまうため、変調度の変更ではRIN
beatの値を小さくするのに限度がある。
【0040】
また、偏波結合係数ξを小さくするには、衝突前に各上り光信号の偏光状態を制御する必要がある。たとえば、2つの上り光信号の偏光方向を直交させる制御をする必要がある。しかし、そのような制御をすることは現実的ではない。第1に、上り光信号の偏光方向は、温度や伝送距離などの条件によって時間的にランダムに変化しているため、上り光信号の強度をさほど変化させずに偏光方向を制御することは容易でない。第2に、あるCMTS10配下のCM14と、他のCMTS10配下のCM14とでは上り通信のタイミングが制御されていないため、どのCM14からの上り光信号が衝突するのか予測することができず、したがって2つの上り光信号の偏光方向が直交するように制御することは実質的に無理がある。
【0041】
そこで実施例1のRFoGシステムでは、以下の2つの方法によってOBIによるCN比悪化を抑制することとした。
【0042】
第1に、スペクトル幅拡大装置103をO/E変換器105の光信号入力側近傍に設け、O/E変換器105に上り光信号が入力される前にスペクトル幅を拡大させるようにした。
図3に示すように、全体の出力は保たれたままスペクトル幅が拡大されるため、スペクトルのピーク値は減少する。このように、スペクトル幅拡大装置103によってスペクトル幅を拡大することにより、変調によるピーク値減少に加えてさらにピーク値を低下させ、RIN
beatの値を小さくしている。
【0043】
また、実施例1のRFoGシステムでは、スペクトル幅拡大装置103をO/E変換器105の近傍に配置している。そのため、O/E変換器105からスペクトル幅拡大装置103までの光ファイバーケーブル15による伝送距離は短くて済む。つまり、スペクトル幅拡大装置103から出力された上り光信号が、O/E変換器105に入力されるまでの間に、上り光信号に生じる二次歪みは小さくて済み、スペクトル幅拡大装置103を設けたことによる通信品質の悪化が抑制されている。
【0044】
なお、上記の二次歪みは、伝送距離が100m以内であれば通信品質に対する影響を無視することができるので、O/E変換器105からスペクトル幅拡大装置103までの伝送距離が100m以内となるように配置することが望ましい。
【0045】
また、エラー訂正可能なCNRの限界値は概ね12dBである。そのため、ξが1.0の場合、
図4から、ピークの下げ幅α(変調によるスペクトルピークの下げ幅と、スペクトル幅拡大装置103によるスペクトル幅拡大に伴うスペクトルピークの下げ幅とを合わせた値)は、15dB以上とする必要がある。αの値は15dB以上の大きい値であればあるほどCNRを良好に確保でき望ましいが、エラー訂正を必要としないCNRの限界値である16dBを考慮した場合、ξが0.5のときにαを9〜13dB、ξが1.0のときにαを15〜19dBとすれば十分な性能が確保できる。
【0046】
このように、実施例1のRFoGシステムでは、スペクトル幅拡大装置103を設けたことで上り光信号の変調度を変更せずにピークの下げ幅αを増大させることができるので、安価かつ簡易にOBIによるCN比悪化を抑制することができ、良好な上り通信を実現することができる。
【0047】
第2に、偏波スクランブラ104を設け、O/E変換器105に入力される前に上り光信号を無偏光とすることとした。これにより、上り光信号の偏波面の向きが時間的にランダムに変わり、一方の上り光信号の偏波面に対して他方の上り光信号の偏波面の成す角度もランダムに変わる。そのため、時間平均的には偏波結合係数ξはおよそ0.5となり、偏波スクランブラ104により無偏光としない場合に比べて平均的には偏波結合係数ξを低下させることができ、RIN
beatの値を小さくすることができる。
【0048】
このように、実施例1のRFoGシステムでは、偏波スクランブラ104を設けて上り光信号を無偏光とすることにより、簡易に偏波結合係数ξを低減することができるので、OBIによるCN比悪化を抑制することができ、良好な上り通信を実現することができる。
【0049】
図4は、OBIによるCN比悪化について、ピークの下げ幅αおよび偏波結合係数ξの依存性を検証した結果を示すグラフである。
図4のグラフにおいて横軸はα(dB)、縦軸はCNR(dB)である。偏波結合係数ξは、0.16、0.3、0.5、1の4通りとした。
図4の結果は、2つの上り光信号を同時に送信してOBIを発生させた場合である。また、上り電気信号の変調方式はQPSKとし、上り光信号の変調度は0.3とした。なお、変調方式がQPSKの場合、エラー訂正可能なビットエラーレートは10
-4(CNRで12dBに相当)であり、CNRが16dB以上であればエラー訂正の必要なく伝送が可能となる。
【0050】
図4のように、ピークの下げ幅αが大きくなるにつれてCNRも次第に増加していることがわかる。スペクトル幅拡大装置103によってαを増加させると、1dBのαの増加でCNRはおよそ1.0〜1.1dB改善できる。
【0051】
また、偏波結合係数ξを小さくしていっても、CNRは増加していくことがわかる。偏波スクランブラ104によって2つの上り光信号は無偏光となるため、偏波結合係数ξは平均的には0.5となる。
図4から、無偏光とすることで偏波結合係数ξが1の場合(2つの上り光信号の偏波面が一致する場合)よりもCNRをおよそ6dB改善することができる。
【0052】
十分な通信品質を確保するためには、CNRは16dB以上が望ましい。そのためには、
図4から、偏波結合係数ξが0.16の場合にはαが3dB以上、ξが0.3の場合にはαが9dB以上、ξが0.5の場合にはαが13dB以上、ξが1の場合にはαが20dB以上であれば、CNRが16dB以上とすればよい。
【0053】
実施例1のように、スペクトル幅拡大装置103と偏波スクランブラ104の両方を用いる場合、偏波スクランブラ104による2つの上り光信号の無偏光化によって偏波結合係数ξは平均的には0.5となるため、CNRを16dB以上とするためには、スペクトル幅拡大装置103によりαが13dB以上となるようにすればよい。また、スペクトル幅拡大装置103のみを用い、偏波スクランブラ104を用いない場合、偏波結合係数ξは1となる場合があるため、αは20dB以上とすることが望ましい。
【0054】
以上のように、実施例1のRFoGシステムでは、スペクトル幅拡大装置103を設けて上り光信号のスペクトル幅を拡大し、偏波スクランブラ104によって上り光信号を無偏光としているため、OBIが発生してもCN比の悪化が抑制され、通信状態を良好に保持することができる。また、スペクトル幅拡大装置103および偏波スクランブラ104はO/E変換器105近傍に配置しているため、通信品質の悪化は抑制されており、スペクトル幅拡大装置103および偏波スクランブラ104の台数が少ないので導入コストも少ない。
【0055】
なお、実施例1では、RFoGシステムにおいて3つのサービスを運用する例を示したが、本発明は2つ以上のサービスを運用する場合に適用可能である。特に、複数のサービスの1つとして電話サービスを含む場合に、本発明のRFoGシステムは好適である。データ通信サービスなどでは、通信エラーが生じた場合には再送信などの技術によって回避することが可能であるが、電話サービスではそのような技術を用いることができず、通信エラーは通話の中断を意味する。本発明のRFoGシステムでは、CN比の改善により、電話サービスにおいて通信エラーによる通話中断の発生が生じる可能性を大幅に低減することができる。
【0056】
また、実施例1のRFoGシステムは、センターから複数伸びる光ファイバーケーブル15を、光カプラ12によってさらに分岐するダブルスター型のネットワークトポロジーとしているが、スター型、ツリー型、リング型などのネットワークトポロジーとしてもよい。
【0057】
また、実施例1のRFoGシステムでは、スペクトル幅拡大装置103と偏波スクランブラ104をそれぞれ1台設けているが、複数台のスペクトル幅拡大装置103を直列に接続した構成としてもよいし、複数台の偏波スクランブラ104を直列に接続した構成としてもよい。