(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のトイレユニットの好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態のトイレユニット1は、車いすの乗った状態で出入りが可能なトイレルームに設置される。このトイレユニット1は、
図1に示すように、便器10と、汚物流しユニット20と、後方ライニング30と、側方ライニング40と、この側方ライニング40の上面に設けられる手洗器50及び洗面器60と、側方ライニング40の前面40aに配置される操作部70と、側方ライニング40の内部に配置される給水部80及び排水部90(
図2参照)と、可動手すり32と、固定手すり33と、を備える。
【0014】
便器10は、便器本体11と、この便器本体11の上部に便器本体11に対して開閉可能に取り付けられる便座12と、を含んで構成される。
ここで、本明細書においては、便座12に座った使用者から見て、前方を「前方」、後方を「後方」、左側方を「左側方」、右側方を「右側方」とする。
【0015】
汚物流しユニット20は、便器10の右側方に配置される。汚物流しユニット20は、人工肛門や人工膀胱を造設した使用者が汚物を廃棄する場合等に用いられる。この汚物流しユニット20は、汚物及び洗浄水を受けるボウル部21と、このボウル部21の上方に配置される水栓22、鏡23及び液体せっけん収容容器24と、を備える。
【0016】
後方ライニング30は、便器10及び汚物流しユニット20の後方に配置される。より具体的には、後方ライニング30は、少なくとも前面30a及び上面30bを有する箱状に構成され、平面視における長辺がトイレルームの後方壁面101に沿うように、かつ、短辺がトイレルームの側方壁面102に沿うように配置される。そして、この後方ライニング30の前面30aに、便器10及び汚物流しユニット20が取り付けられる。また、後方ライニング30の前面30aにおける便器10の上方には、背もたれ31が取り付けられる。
【0017】
後方ライニング30は、骨格を構成するフレーム部(図示せず)と、このフレーム部に取り付けられフレーム部を覆う複数の板状部材と、含んで構成される。また、後方ライニング30の内部には、便器10及び汚物流しユニット20に水を供給する給水部や、汚物流しユニット20に供給される水を加温する電気温水器等(いずれも図示せず)が配置される。
【0018】
側方ライニング40は、便器10の左側方に配置される。より具体的には、側方ライニング40は、箱状に構成され、長辺がトイレルームの側方壁面102に沿うように、かつ、短辺が後方ライニング30の前面30aの前側に位置するように配置される。
【0019】
側方ライニング40は、
図1及び
図2に示すように、この側方ライニング40の骨格を構成するフレーム部41と、このフレーム部41の上部に配置され側方ライニング40の上面を構成するカウンター46と、側方ライニング40の前面40aを構成する複数の前板42と、側方ライニング40の側面を構成する側板43と、巾木44と、ダストボックス45と、を含んで構成される。
【0020】
フレーム部41は、
図2に示すように、後述のカウンター46の手洗側カウンター部461を支持する手洗側フレーム部41aと、後述の洗面側カウンター部462を支持する洗面側フレーム部41bと、を備える。
【0021】
手洗側フレーム部41aは、一対の中央縦フレーム(一対の縦フレーム部)411aを含む複数の縦フレーム411及び中央横フレーム(横フレーム部)412aを含む複数の横フレーム412が溶接等により所定の箇所で接合されて構成される。
一対の中央縦フレーム411a及び中央横フレーム412aは、側方ライニング40の前面40a側に配置される。
【0022】
一対の中央縦フレーム411aは、断面が矩形の角型の金属フレームにより構成される。一対の中央縦フレーム411aは、
図2に示すように、手洗側フレーム部41aの長手方向LDの中央部分に、長手方向LDに所定の間隔をあけて配置され鉛直方向に延びる。一対の中央縦フレーム411aは、短辺側の側面が向かい合うように配置される。
【0023】
中央横フレーム412aは、断面が矩形の角型の金属フレームにより構成される。中央横フレーム412aは、手洗側フレーム部41aの高さ方向HDの略中央部分に、一対の中央縦フレーム411aをつなぐように配置され水平方向に延びる。中央横フレーム412aは、手洗側フレーム部41aの長手方向LDの略全長に亘って延びて配置される。中央横フレーム412aは、長辺側の側面が一対の中央縦フレーム411aにおける背面側に位置する側面に接合される。
【0024】
洗面側フレーム部41bは、複数の縦フレーム411及び横フレーム412が溶接等により所定の箇所で接合されて構成される。
本実施形態では、
図2に示すように、洗面側フレーム部41bの上端部の位置は、手洗側フレーム部41aの上端部よりも低い位置に配置される。また、洗面側フレーム部41bの下端部は、トイレルームの床面103に接しておらず、床面103から所定の高さ(例えば、30cm)上方に位置している。
【0025】
カウンター46は、フレーム部41の上部に配置され、ねじ等によりこのフレーム部41に固定される。カウンター46は、フレーム部41の長手方向LDの長さと略同じ長さに構成され、フレーム部41の上面の全面を覆う。
カウンター46は、
図2に示すように、手洗側カウンター部461と、洗面側カウンター部462と、バックガード部463と、を備える。
【0026】
手洗側カウンター部461は、手洗側フレーム部41aの上部に配置される。この手洗側カウンター部461は、手洗側水平面部464と、手洗ボウル部51と、を備える。
手洗側水平面部464は、手洗側カウンター部461における板状部分を構成する。
【0027】
手洗ボウル部51は、手洗側水平面部464の一部が凹んで形成される。手洗ボウル部51は、手洗側カウンター部461における後方ライニング30寄りの位置に配置される。即ち、手洗ボウル部51は、便座12に座った状態の使用者の手が容易に届く位置に配置される。
手洗ボウル部51の底面には、手洗ボウル部51に吐出された水を排出する排水開口51aが形成される。また、手洗側水平面部464における手洗ボウル部51の近傍には、水栓取付開口464aが形成される。
【0028】
手洗ボウル部51は、
図1に示すように、水栓取付開口464aに取り付けられた手洗側水栓52と共に手洗器50を構成する。
【0029】
洗面側カウンター部462は、手洗側カウンター部461の長手方向LDの一端側(手洗ボウル部51が配置された側と反対側)に配置され、洗面側フレーム部41bの上部に配置される。この洗面側カウンター部462は、洗面側水平面部465と、洗面ボウル部61と、段差部466と、を備える。
【0030】
洗面側水平面部465は、洗面側カウンター部462における板状部分を構成する。洗面側水平面部465の奥行方向WDの長さは、手洗側水平面部464の奥行方向WDの長さよりも長く構成される。洗面側水平面部465の上面の位置は、手洗側水平面部464の上面の位置よりも低い位置に配置される。
【0031】
洗面ボウル部61は、洗面側水平面部465の一部が凹んで形成される。洗面ボウル部61の底面には、洗面ボウル部61に吐出された水を排出する排水開口61aが形成される。また、洗面側水平面部465における洗面ボウル部61の近傍には、水栓取付開口465a及び容器取付開口465bが形成される。
洗面ボウル部61は、
図1に示すように、水栓取付開口465aに取り付けられた洗面側水栓62、及び容器取付開口465bに取り付けられた液体せっけん収容容器63と共に、洗面器60を構成する。
【0032】
段差部466は、手洗側水平面部464と洗面側水平面部465との間に形成され、これら手洗側水平面部464と洗面側水平面部465とをつなぐ。本実施形態では、段差部466と洗面側水平面部465とのなす角度θは鈍角(例えば、115°)に構成される。
【0033】
バックガード部463は、長尺の板状に形成され、手洗側カウンター部461及び洗面側カウンター部462の奥行方向WDの奥側の側縁に沿って配置される。バックガード部463の長手方向LDの長さは、手洗側カウンター部461の長さと洗面側カウンター部462の長さの和に等しく構成される。
【0034】
複数の前板42は、側方ライニング40の前面40aを構成する。本実施形態では、複数の前板42は、中央上部前板421と、中央下部前板422と、第1側部前板423と、第2側部前板424と、洗面前板425と、により構成される。
本実施形態では、中央上部前板421には、
図2に示すように、開口部としての第1開口部105及び第2開口部106が形成される。第1開口部105及び第2開口部106は、側方ライニング40の内部と外部とを連通させる。また、中央上部前板421には、紙巻器115が取り付けられる(
図1参照)。
【0035】
第1開口部105及び第2開口部106は、中央上部前板421における上部に形成される。第1開口部105は、側方ライニング40の長手方向LDに長い矩形形状に形成され、第2開口部106は、正方形状に形成される。第1開口部105及び第2開口部106は、いずれも作業者の手が挿入可能な大きさに形成される。具体的には、第1開口部105は、長手方向LDの長さが20cm〜25cm、高さ方向HDの長さが9cm〜12cmに形成される。また、第2開口部106は、一辺の長さが9cm〜12cmに形成される。
【0036】
中央上部前板421は、手洗側フレーム部41aの長手方向LDの中央領域における上部に、一対の中央縦フレームがこの中央上部前板421の側部の背面側に位置するように配置される。中央下部前板422は、中央上部前板421との間に所定の幅(高さ)の隙間が形成されるように中央上部前板421の下方に配置される。第1側部前板423は、手洗側フレーム部41aにおける中央上部前板421及び中央下部前板422よりも後方ライニング30側に配置される。第2側部前板424は、手洗側フレーム部41aにおける中央上部前板421及び中央下部前板422よりも洗面側フレーム部41b側に配置される。洗面前板425は、洗面側フレーム部41bに配置される。
【0037】
これら中央上部前板421、中央下部前板422、第1側部前板423、第2側部前板424、及び洗面前板425は、いずれも固定金具やねじ(図示せず)を介してフレーム部41に固定される。
【0038】
尚、中央上部前板421の詳細な構造及び中央上部前板421のフレーム部41への取付構造については、後述する。
【0039】
側板43は、前板42と同様に固定金具やねじを介してフレーム部41に固定され、側方ライニング40の側面を構成する。本実施形態では、側板43は、手洗側フレーム部41aに固定される手洗側側板431と、洗面側フレーム部41bに固定される洗面側側板432と、により構成される。
【0040】
巾木44は、帯板状の部材により構成され、フレーム部41の下部に、床面103に沿うように取り付けられる。本実施形態では、巾木44は、手洗側フレーム部41aの下部に配置され、第1側部前板423、中央下部前板422、第2側部前板424及び手洗側側板431と、床面103との間の隙間を覆う。
【0041】
ダストボックス45は、フレーム部41の内部に配置される。本実施形態では、ダストボックス45は、上面が開放されたかご状に形成され、手洗側フレーム部41aの中央部(中央下部前板422の背面側)に配置される。上述のように、中央上部前板421と中央下部前板422との間には、隙間が形成されているため、トイレユニット1の使用者は、この隙間からダストボックス45にゴミを投入できる。
【0042】
操作部70は、第1開口部105及び第2開口部106それぞれに着脱可能に取り付けられる。本実施形態では、第1開口部105には、便座12に設けられたシャワー部(図示せず)による温水の吐水操作を行う第1操作部71が取り付けられ、第2開口部106には、便器10の洗浄操作を行う第2操作部72が取り付けられる。
【0043】
給水部80及び排水部90は、
図2に示すように、側方ライニング40の内部に配置される。給水部80は、第1給水配管81と、この第1給水配管81から分岐して手洗側水栓52に接続される手洗側給水配管82と、この手洗側給水配管82に配置される被調整部としての手洗側止水栓83と、この手洗側止水栓83のオン・オフを行う電磁弁86と、第1給水配管81から分岐して洗面側水栓62に接続される洗面側給水配管84と、この洗面側給水配管84に配置される洗面側止水栓85と、この洗面側止水栓85のオン・オフを行う電磁弁87と、を備える。
本実施形態では、
図3に示すように、手洗側止水栓83は、第1開口部105及び第2開口部106の近傍に配置される(言い換えれば、第1開口部105及び第2開口部106は、手洗側止水栓83の近傍に配置される)。
【0044】
排水部90は、
図2に示すように、排水開口51aに接続される手洗側排水管91と、排水開口61aに接続される洗面側排水管92と、を含んで構成される。本実施形態では、第1開口部105は、手洗側排水管91の近傍に配置される。
【0045】
可動手すり32は、
図1に示すように、便器10の右側方における便器10と汚物流しユニット20との間に配置される。可動手すり32は、後方ライニング30の前面30aに、この前面30aとの接続部分を支点として回動可能に固定される。より具体的には、可動手すり32は、手すりが略水平方向に延びた使用位置(
図1参照)と、手すりが鉛直方向に延びた収納位置(図示せず)との間で可動可能に構成される。
【0046】
固定手すり33は、便器10の左側方に配置される。本実施形態では、固定手すり33は、一端部が側方ライニング40の第1側部前板423に固定され、側方ライニング40の前面40aに沿って水平方向に延びた後、略垂直に屈曲して上方に延び、他端部が側方壁面102に固定される。また、固定手すり33の他端側は、第2側部前板424にも固定される。
【0047】
以上説明した本実施形態のトイレユニット1によれば、トイレユニット1を、上面に手洗器50が配置された側方ライニング40と、この側方ライニング40の前面40aに形成された第1開口部105及び第2開口部106と、これら第1開口部105及び第2開口部106に着脱自在に配置される第1操作部71及び第2操作部72と、側方ライニング40の内部に配置される給水部80、排水部90及び給水部80の機能を外部から調整可能な被調整部としての手洗側止水栓83を含んで構成し、第1開口部105及び第2開口部106を手洗側止水栓83の近傍に配置した。これにより、側方ライニング40の前面40aから第1操作部71又は第2操作部72を取り外して、第1開口部105又は第2開口部106から側方ライニング40の内部に手を挿入することで容易に手洗側止水栓83を調整できる。よって、ライニングの内部に配置された被調整部のメンテナンスを容易に行える。
【0048】
また、第1開口部105及び第2開口部106を、作業者の手が挿入可能な大きさに構成した。これにより、手洗側止水栓83により容易に作業者の手が届くので、トイレユニットのメンテナンス性をより向上させられる。
【0049】
次に、
図4及び
図5を参照しながら、本実施形態の中央上部前板421の詳細な構造及び中央上部前板421のフレーム部41(手洗側フレーム部41a)への取付構造につき説明する。
【0050】
本実施形態の中央上部前板421は、
図4に示すように、上述した第1開口部105及び第2開口部106が形成された前板本体部104と、一対の延出板部107と、一対の前板固定部材108と、を備える。
前板本体部104は、長手方向LDの長さが一対の中央縦フレーム411a間の長さと略等しい矩形形状に形成される。
【0051】
一対の延出板部107は、前板本体部104の背面側における一対の側部に配置される。より具体的には、一対の延出板部107は、板面が鉛直方向(上下方向)に沿うように配置され、前板本体部104に対して垂直方向に延びる。また、一対の延出板部107のうちの一方の延出板部107は、第1開口部105の側縁の近傍に配置され、他方の延出板部107は、第2開口部106の側縁の近傍に配置される。
一対の延出板部107の上端部には、それぞれ、下方に向かって延びる切り欠き109が形成される。
【0052】
本実施形態では、一対の延出板部107は、第1開口部105及び第2開口部106に対応する形状の開口が形成された金属板を前板本体部104の背面側に取り付け、この金属板の側部を前板本体部104に対して垂直に折り曲げることで形成される。
【0053】
一対の前板固定部材108は、前板本体部104の背面の下部に取り付けられる。前板固定部材108は、板面が水平方向に沿うように配置され、前板本体部104に対して垂直方向に延びる。前板固定部材108の先端部は、上方に向かって略垂直に屈曲している。また、前板固定部材108の先端側には、ネジが差し込み可能なネジ差込部110が形成される。本実施形態では、ネジ差込部110は、前板固定部材108の先端側が切り欠かれて形成される。
以上の中央上部前板421は、一対の中央縦フレーム411a及び中央横フレーム412aに固定されてフレーム部41に取り付けられる。
【0054】
次に、中央上部前板421の手洗側フレーム部41aへの取り付け手順について説明する。
一対の中央縦フレーム411aにおける向かい合う側面(内側に位置する面)における切り欠き109に対応する位置には、それぞれ、
図4に示すように、縦フレームネジ穴114が形成されると共にこのネジ穴に皿ネジ111が取り付けられている。また、中央横フレーム412aの下面には、一対の前板固定部材108に対応する位置に横フレームネジ穴112が形成される。
【0055】
この状態において、中央上部前板421を、一対の延出板部107が一対の中央縦フレーム411aの内側に配置されるように、かつ、前板固定部材108が中央横フレーム412aの下側に配置されるように側方ライニング40の前側の下方から取り付ける。その後、ネジ差込部110にネジ113を差し込んで前板固定部材108を中央横フレーム412aに固定する。また、この状態で、一対の延出板部107は、一対の中央縦フレーム411aの内側に配置されると共に、切り欠き109には皿ネジ111の軸部が差し込まれる。ここで、第1開口部105又は第2開口部106は、一対の延出板部107の近傍に配置されているので、第1開口部105又は第2開口部106から側方ライニング40の内部に手を挿入して皿ネジ111を締めることで、中央上部前板421(一対の延出板部107)を一対の中央縦フレーム411aに補助的に固定させられる。つまり、本実施形態では、皿ネジ111は、中央上部前板421のフレーム部41への固定状態を調整する前板調整部として機能すると共に、第1開口部105及び第2開口部106を介して外部から調整される被調整部でもある。
【0056】
以上説明した本実施形態の中央上部前板421のフレーム部41への取付構造によれば、以下のような効果を奏する。
【0057】
側方ライニング40を、フレーム部41と前板42とを含んで構成した。そして、フレーム部41を、中央上部前板421の一対の側部の背面側に配置される一対の中央縦フレーム411aと、中央上部前板421の下端部の背面側に配置される中央横フレーム412aと、一対の中央縦フレーム411aに形成される縦フレームネジ穴114と、中央横フレームに形成される横フレームネジ穴112と、を含んで構成し、中央上部前板421を、一対の縦フレームネジ穴114に取り付けられた皿ネジ111に差し込まれる切り欠き109と、中央横フレーム412aの下側に配置され横フレームネジ穴112に取り付けられるネジ113が差し込み可能なネジ差込部110を有する前板固定部材108と、を含んで構成した。これにより、中央上部前板421を、前板固定部材108が中央横フレーム412aの下側に配置されるように側方ライニング40の前側の下方から取り付けた後、ネジ差込部110にネジ113を差し込んで中央横フレーム412aに固定できる。また、この状態で、一対の延出板部107を、一対の中央縦フレーム411aの内側に配置できると共に、切り欠き109に皿ネジ111の軸部を差し込ませられる。これにより、皿ネジ111を締めることで、中央上部前板421を一対の中央縦フレーム411aに補助的に固定させられ、中央上部前板421をフレーム部41に安定的に固定させられる。また、一対の延出板部107を、第1開口部105及び第2開口部106の近傍に配置した。これにより、一対の延出板部107を補助的に固定する皿ネジ111を第1開口部105又は第2開口部106から容易に操作できるので、中央上部前板421のフレーム部41への取り付け性をより向上させられ、また、中央上部前板421のフレーム部41への取り付け、取り外しを容易に行える。
【0058】
また、中央上部前板421を、下方に引くようにしてフレーム部41から取り外せるので、中央上部前板421の上面とカウンター46の下面との間に隙間を形成することなく中央上部前板421をフレーム部41に取り付けられる。
【0059】
以上、本発明のトイレユニット1の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、第1開口部105及び第2開口部106を被調整部(手洗側止水栓83及び皿ネジ111)の近傍に配置したが、これに限らない。即ち、第1開口部又は第2開口部のいずれかのみを被調整部の近傍に配置してもよい。また、開口部は一つであってもよい。
【0060】
また、本実施形態では、第1開口部105及び第2開口部106を、被調整部としての手洗側止水栓83及び皿ネジ111の近傍に配置したが、これに限らない。即ち、第1開口部及び第2開口部を、例えば、給水部に設けられる被調整部としてのストレーナや電磁弁、排水部に設けられる排水トラップの近傍に配置してもよい。
【0061】
また、本実施形態では、前板固定部材108のネジ差込部110を切り欠きにより形成したが、これに限らない。即ち、ネジ差込部を貫通穴により形成してもよい。
【0062】
また、本実施形態では、前板42のフレーム部41への取付構造を、中央上部前板421のフレーム部41への取付構造に基いて説明したが、これに限らない。即ち、本発明の取付構造を、側方ライニングを構成する他の前板のフレーム部への取付構造に適用してもよい。