特許第6435378号(P6435378)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧 ▶ 三菱電機照明株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6435378-非常用照明制御装置及び非常用照明装置 図000002
  • 特許6435378-非常用照明制御装置及び非常用照明装置 図000003
  • 特許6435378-非常用照明制御装置及び非常用照明装置 図000004
  • 特許6435378-非常用照明制御装置及び非常用照明装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6435378
(24)【登録日】2018年11月16日
(45)【発行日】2018年12月5日
(54)【発明の名称】非常用照明制御装置及び非常用照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20181126BHJP
【FI】
   H05B37/02 J
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-142483(P2017-142483)
(22)【出願日】2017年7月24日
(62)【分割の表示】特願2013-172523(P2013-172523)の分割
【原出願日】2013年8月22日
(65)【公開番号】特開2017-188487(P2017-188487A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2017年7月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】溝井国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】今▲吉▼ ちづる
(72)【発明者】
【氏名】江口 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】篠田 健吾
(72)【発明者】
【氏名】阿野 康則
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−127907(JP,A)
【文献】 特開平11−339982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源から供給される交流電圧を直流電圧に整流する整流回路と、
スイッチング素子を有すると共に、前記整流回路が整流した直流電圧を前記スイッチング素子のスイッチング動作によって降圧し、降圧した直流電圧を出力電圧として出力するスイッチング電源と、
前記交流電源の停電を検出する停電検出回路である電圧比較回路と、
を備えた非常用照明制御装置において、
前記スイッチング電源は、
平滑用コンデンサを介することなく、前記整流回路に接続され、高調波電流を抑制する高調波対策機能を有し、
前記電圧比較回路は、
前記整流回路の整流した前記直流電圧がダイオードを介することなく入力され、入力された前記直流電圧によって前記停電を検出し、
前記非常用照明制御装置は、さらに、
停電を示す停電信号が前記電圧比較回路から入力されるフォトカプラと、
蓄電池と、
非常用点灯回路と、
前記フォトカプラを介して前記停電信号が入力されると共に、前記停電信号が入力された場合に、前記蓄電池の電力で前記非常用点灯回路を動作させる充電回路と、
を備える非常用照明制御装置。
【請求項2】
前記電圧比較回路は、
前記整流回路と前記スイッチング電源との間に接続することで、前記交流電源の停電を検出することを特徴とする請求項1記載の非常用照明制御装置。
【請求項3】
光源と、
前記光源に一方の接点を介して接続された常用点灯回路と、
前記光源に他方の接点を介して接続された請求項1または請求項2に記載の非常用照明制御装置と、
前記電圧比較回路に接続され、前記電圧比較回路が停電を検知して出力する前記停電信号を受け、前記一方の接点の接続から前記他方の接点の接続に切り替える切り替え動作を行うリレーと、
を備えた非常用照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、非常用照明制御装置及び非常用照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
火災や停電のときに人々が避難する為の照明として非常用照明装置(非常用照明器具ともいう)がある。非常用照明装置は、建築基準法で定められる「非常灯」や消防法で定められる「誘導灯」を含む。これらは、非常時に点灯する光源が蛍光ランプのものや、ミニハロゲンランプ等の白熱灯を使用したものである。また、光源としてLEDを使用するものも提案されている。非常用照明装置は、停電時に点灯する光源に2次電池で電力を供給するために、常用時(停電でない時)には、Ni−CdやNi−MH等の2次電池を充電している。
【0003】
図4は、蛍光ランプ7を使用する従来の非常用照明器具200のブロック図である。図4において、非常用照明器具200は、電子安定器1と非常用照明制御装置2とを備え、交流電源Eから電源を供給される。
【0004】
電子安定器1は、通常時に蛍光ランプ7を点灯する。電子安定器1は、ラインフィルタ10、高調波対策回路11、常用点灯回路12、整流・突入電流対策回路13、及び高調波対策回路11、常用点灯回路12等を制御する制御回路14からなる。非常用照明制御装置2は、ラインフィルタ・整流平滑回路20、非常用点灯回路22、絶縁形フライバック電源23、充電切替制御回路24、停電検出回路25、フォトカプラ25c、リレー接点26、及び停電などの非常時の電源となる蓄電池3を備える。ラインフィルタ・整流平滑回路20は、整流回路20a、平滑用コンデンサ20b、ラインフィルタ20cを有する。絶縁形フライバック電源23は、スイッチング素子とトランスTを備えている。充電切替制御回路24はリレーコイル24aを有する。停電検出回路25はダイオード25a、電圧比較回路25bを有する。
【0005】
図4の回路の動作を説明する。交流電源Eが正常に供給されている時、電子安定器1にはラインフィルタ10、整流・突入電流対策回路13、高調波対策回路11を介して、常用点灯回路12に電源が供給され、常用点灯回路12が蛍光ランプ7を点灯する。このとき、蛍光ランプ7の接続を切替えるリレー接点26は、常用点灯に接続されるようになっている。なお図4ではリレー接点26が非常用側となっている。また、非常用照明制御装置2は、ラインフィルタ20c、整流回路20a、平滑用コンデンサ20bを含むラインフィルタ・整流平滑回路20の出力から、絶縁形フライバック電源23(絶縁形スイッチング電源)が直流電源を生成する。絶縁形フライバック電源23はスイッチング素子(図示していない)を有しており、整流回路20aが整流した直流電圧を平滑用コンデンサ20bで平滑し、この電圧をスイッチング素子のスイッチング動作によって降圧し、降圧した直流電圧を出力電圧として出力する。この直流電源(出力電圧)によって、充電切替制御回路24(充電回路)が蓄電池3を充電する。
【0006】
このとき充電切替制御回路24は、充電切替制御回路24内に内蔵しているリレーコイル24aに電圧を供給し、この電圧によって、蛍光ランプ7に回路を接続するリレー接点26が、常用点灯回路12側に接続する。停電検出回路25の出力によって、充電切替制御回路24は、リレーコイル24aに電圧を供給してリレー接点26を常用点灯回路12と蛍光ランプ7との接続にするか、非常用点灯回路22と蛍光ランプ7との接続にするか、蓄電池3を充電するか、非常用点灯回路22を動作させるかを制御している。停電検出回路25は交流電源Eの電圧を整流するダイオード25aと電圧比較回路25bを含む。停電検出回路25は交流電源Eの電圧を監視している。
【0007】
交流電源Eが停電などで遮断されると停電検出回路25が電圧(停電)を検出する。充電切替制御回路24は、フォトカプラ25cを介して停電検出回路25の検出電圧から停電である事を検知する。充電切替制御回路24は停電を検知すると、蓄電池3の電力で非常用点灯回路22を動作させると共に、リレー接点26を、非常用点灯回路22の出力と蛍光ランプ7との接続状態にする。蛍光ランプ7は非常用点灯回路22の出力でリレー接点26の接点経由で点灯される。交流電源Eが停電などで遮断された場合は、電子安定器1の動作は停止状態となる。なお、蛍光ランプの非常用照明装置では、スイッチ4をオフにする事で電子安定器1への給電をせず蛍光ランプ7を消灯させつつ非常用照明制御装置2への給電を継続することで蓄電池3を充電状態に保つ事ができるようになっている。
【0008】
スイッチ4は、壁スイッチなどを指す。また、スイッチ6は、非常用照明器具200に内蔵されたスイッチであり、交流電源Eを遮断し、停電時の動作を模擬するスイッチである。スイッチ6は非常用照明制御装置2の動作確認を行う時や蓄電池3の劣化確認時に使用する。
【0009】
ところで、非常用照明器具200は停電になった場合、交流電源Eが遮断されてから0.5秒以内に非常点灯に切替わることが消防庁告示や一般社団法人日本照明工業会が定める技術基準で規制されている。建築基準法では、常用の電源が断たれた場合に非常用に自動的に切り替えられて非常用電源に接続され、かつ、常用の電源が復旧した場合に自動的に常用電源に切り替えられて復帰するものや、常用電源が断たれた場合に直ちに蓄電池により非常用の照明装置を点灯させるとの記載があり、常用の電源即ち交流電源が遮断されてから0.5秒以内に非常用照明装置を点灯させることが必要である。
【0010】
図4に示すように、非常用照明制御装置2は、絶縁形フライバック電源23の入力段に、整流回路20a,平滑用コンデンサ20bが配置されている。また、停電検出回路25には、ダイオード25aが配置されている。ここで停電検出回路25に個別にダイオード25aが配置されているのは、以下の理由による。
(1)仮に停電検出回路25を整流回路20aの出力側と平滑用コンデンサ20bとの間(図4のA点位置)に接続すればダイオード25aは不要である。
(2)しかし停電検出回路25をA点位置に接続すると平滑用コンデンサ20bがある為に、交流電源Eが遮断された後に、A点の電圧が低下するのに時間がかかる。このため、電源遮断後に停電検出回路25が停電と検知して、0.5秒以内に非常点灯に切替えることは困難である。
(3)そこで、停電検出回路25を平滑用コンデンサ20bの電圧の影響のない整流回路20aの入力側に配置し、絶縁形フライバック電源23用の整流回路20aとは別に、停電検出回路25側にダイオード25aを配置して分離している。これによって交流電源Eの遮断のタイミングを確実に監視し、定められた時間内(0.5秒以内)に非常点灯に切り替えるようにしている。しかしこの停電検出回路25の接続方式は、後述のように基板占有面積が大きくなってしまうという課題が有る。
【0011】
図4の絶縁形フライバック電源23の入力段に設置されている平滑用コンデンサ20bは動作安定化のために比較的大きな容量を必要とする。このため、非常用照明器具は、コンデンサインプット形となっており、高調波を多く含む力率が悪い回路となっている。現在のJIS規格において、高調波電流の発生限度値は、JISC61000−3−2:2011で定められ、照明器具はクラスCの規制を受ける。
【0012】
そのため、常用電子安定器1には高調波対策回路が設けられている。JISでは有効入力電力が25W以下の放電灯照明機器の場合にはクラスCの中でも規制が緩和されている。なお、現在のJISはLEDを光源とする25W以下の照明については特別言及されていないが、電力会社の設備の関係で、省エネルギーが重要な中、照明器具内に複数の装置が含まれる場合には、個々に測定値を満足できれば良い事になっていたり、光源が放電灯で無い場合も今後規制が厳しくなる可能性は大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2001−230090号公報
【特許文献2】特開2004−127907号公報
【特許文献3】国際公開第2012/168983号
【特許文献4】実願昭58−183856号(実開昭60−93443号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記のように、絶縁形フライバック電源(絶縁形スイッチング電源)を安定的に動作させ、かつ、停電検出、非常点灯への移行動作を確実に実施する為に停電検出回路25に個別にダイオード25aを設置している。しかし、この部分は整流回路20aの1次側の要素を多く含むため、電気用品安全法の基準に従う絶縁距離を広くとらねばならない。このため、非常用照明装置における基板の占有面積が大きくなる。
【0015】
また、従来では非常用照明制御装置側に高調波対策回路が設けられていないため、高調波の規制が厳しくなった場合に、非常用照明器具として規格を満足できなくなる懸念があった。
【0016】
本発明は、基板の占有面積が大きくならず、また高調波の規制をも満足する非常用照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明の非常用照明制御装置は、
交流電源から供給される交流電圧を直流電圧に整流する整流回路と、
スイッチング素子を有すると共に、前記整流回路が整流した直流電圧を前記スイッチング素子のスイッチング動作によって降圧し、降圧した直流電圧を出力電圧として出力するスイッチング電源と、
前記交流電源の停電を検出する停電検出回路である電圧比較回路と、
を備えた非常用照明制御装置において、
前記スイッチング電源は、
平滑用コンデンサを介することなく、前記整流回路に接続され、高調波電流を抑制する高調波対策機能を有し、
前記電圧比較回路は、
前記整流回路の整流した前記直流電圧がダイオードを介することなく入力され、入力された前記直流電圧によって前記停電を検出する。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、スイッチング電源の入力段の平滑用コンデンサを無くすことで、個別に停電検出回路にダイオードを設置することなく、交流電源遮断時の停電検出を行うことができる。このため、ダイオードの削除により基板の占有面積を削減でき、回路を小型にすることができる。また、高調波電流の規制を満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施の形態1の非常用照明器具101の回路ブロック図。
図2】実施の形態2の非常用照明器具102の回路ブロック図。
図3】実施の形態3の非常用照明器具103の回路ブロック図。
図4】従来の非常用照明器具200の回路ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態1.
図1を参照して実施の形態1の非常用照明器具101を説明する。図1は、実施の形態1の非常用照明器具101(非常用照明装置)の回路ブロック図である。図中、図4の従来の非常用照明器具200の回路ブロック図と同じ機能、部分には同じ記号を付している。非常用照明器具101は非常用照明器具200と非常用照明制御装置2−1の構成が異なる。
【0021】
非常用照明器具101と非常用照明器具200との相違は以下の点である。
(1)非常用照明器具200の非常用照明制御装置2では絶縁形フライバック電源23であるが、実施の形態1の非常用照明制御装置2−1では、絶縁形フライバック電源23に対して高調波対策機能を付加した高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1(スイッチング電源)である。高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1は、高調波対策機能として、例えば、高調波電流を抑制するアクティブフィルタを有する。高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1はトランスTと、スイッチング素子(図示していない)を有する。なお高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1は絶縁形フライバック電源23と同様に、整流回路20aが整流した直流電圧をスイッチング素子のスイッチング動作によって降圧し、降圧した直流電圧を出力電圧として出力する。後述する高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−2、23−3も同様である。(2)図4の絶縁形フライバック電源23の入力段には平滑用コンデンサ20bが配置されているが、高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1の入力段には平滑用コンデンサ20bが存在しない。図1に示すように高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1は、平滑用コンデンサ20bを介することなく整流回路20aに接続される。
(3)非常用照明器具200では停電検出回路25が整流回路20aの入力端に接続しているが、非常用照明制御装置2−1では、停電検出回路25が整流回路20aの出力側に接続している。図1に示すように停電検出回路25は、整流回路20aと高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1との間に接続する。
【0022】
高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1は、近年盛んに開発されているLED点灯装置で使用される制御用ICを用いたものでよい。高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−1は、高調波電流を抑制する高調波抑制機能(アクティブフィルタ)を有するが、これは実施の形態2,3で述べる高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源23−2、23−3も同様である。以下では高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源をA/F機能付きフライバック電源と記載する。
【0023】
非常用照明器具101の動作を説明する。
(1)交流電源Eが正常に供給されている時、A/F機能付きフライバック電源23−1には、ラインフィルタ20c、整流回路20aを介して電源が供給される。A/F機能付きフライバック電源23−1は、2次側に接続されているリレーコイル24aを含む充電切替制御回路24(充電回路)に直流電源を供給し、この直流電源に基づいて、充電切替制御回路24は蓄電池3を充電している。
(2)この時、リレーコイル24aのリレー接点26は、常用点灯回路12と蛍光ランプ7とを接続するように動作している。
(3)停電検出回路25は、A/F機能付きフライバック電源23−1の入力と同じ整流回路20aの出力を取得し、電圧比較回路25bからフォトカプラ25cを介して、「停電ではない旨の信号」を充電切替制御回路24に入力している。よって図4で存在したダイオード25aは不要となっている。
【0024】
(4)交流電源Eが遮断されると整流回路20aの出力A点は平滑用コンデンサ20b(図4)がないため直ちに電圧がなくなり、停電検出回路25が停電である事を即座に検知し、フォトカプラ25cを介して「停電となった旨の信号」を充電切替制御回路24に入力する。「停電となった旨の信号」を入力すると、充電切替制御回路24は切替動作を行い、蓄電池3の電力で非常用点灯回路22を動作させると共に、リレー接点26を、非常用点灯回路22の出力と蛍光ランプ7とを接続するように接続し、蛍光ランプ7は非常点灯する。
【0025】
以上に説明した実施の形態1の非常用照明制御装置2−1は、以下の効果を有する。
(1)A/F機能付きフライバック電源23−1は、高調波電流を抑制するアクティブフィルタを有するので、高調波の抑制された非常用照明制御装置を提供できる。
(2)A/F機能付きフライバック電源23−1の入力段から平滑用コンデンサ20bをなくし、A/F機能付きフライバック電源23−1の入力段(整流回路20aの出力側)に停電検出回路25を接続した。このため、停電検出回路25が即座に停電を検出できると共に、整流回路20aの1次側の要素が停電検出回路25に入り込むことがないので絶縁距離を広く取る必要がなくなり回路面積の大型化を抑止し、器具を小型化できる。
(3)また停電検出回路25にダイオード25a(図4)が不要となり、部品削減の効果がある。
【0026】
実施の形態2.
図2を参照して実施の形態2の非常用照明器具102を説明する。図2は、実施の形態2の非常用照明器具102(非常用照明装置)の回路ブロック図である。図中、図1の実施の形態1の非常用照明器具101の回路ブロック図と同じ機能、部分には同じ記号を付している。
【0027】
非常用照明器具102と非常用照明器具101との相違は、非常用照明制御装置2−2と非常用照明制御装置2−1との構成の相違にある。具体的には以下の点である。
(1)実施の形態2の非常用照明制御装置2−2では、停電検出回路25は絶縁形フライバック電源23−2(スイッチング電源)のトランスTの2次側に接続している。
(2)非常用照明制御装置2−2では、ダイオード25aを備えている。
(3)絶縁形フライバック電源23−2の有するトランスTは、巻線N1に対して二次側に巻線N2、N3を有している。
【0028】
図2は、A/F機能付き絶縁形フライバック電源23−2の2次側の詳細を示している。非常用照明制御装置2−2は、A/F機能付きフライバック電源23−2の2次側の出力を整流するダイオード41と、ダイオード41の出力を平滑し、充電切替制御回路24やリレーコイル24aに安定した直流電圧を供給する為の平滑用コンデンサ42を備える。また停電検出回路25の入力にダイオード25aがある。
【0029】
実施の形態2では、停電検出回路25をA/F機能付きフライバック電源23−2の2次側の出力に配置している。A/F機能付きフライバック電源23−2は、その入力側に容量の大きな平滑用コンデンサ(図4の平滑用コンデンサ20b)を搭載していないから、交流電源Eが遮断すると速やかに動作を停止し、出力A点には出力が無くなる。また出力A点は平滑用コンデンサ42の影響を受けないから停電検出回路25は速やかに停電を検知できる。
【0030】
非常用照明制御装置2−2では、メインの充電切替制御回路24への巻線N2をタップとする巻線N3を付加し、停電検出回路25を巻線N3に接続する。図2に示すように、充電切替制御回路24は巻線N2に接続し、停電検出回路25が巻線N3に接続する。図2に示す構成であれば、N2巻線の2次側の平滑用コンデンサ42の電荷が抜けきらなくても、停電検出回路25は停電(1次側の動作の停止)を検出し、充電切替制御回路24に停電である旨の信号を送ることができる。この構成であれば、整流回路20aの1次側の要素が停電検出回路25に入り込むことがないので実施の形態1同様、回路面積の大型化を抑止できる。また、A/F機能付きフライバック電源23−2の2次側で検出すれば、フォトカプラは不要となる。このため、基板の占有面積はトランスTの1次側にダイオードを搭載していた時とは比較にならないくらいに狭くてすむ。また、停電の検出電圧自体も小さいので、信号を適切な電圧に降圧する際にも、部品の定格電圧・電力は小さくできるというメリットがある。
【0031】
実施の形態2では、N2巻線の巻上げでN2をタップとしているが、N3をN2巻線のタップとして設けても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0032】
実施の形態3.
図3を参照して実施の形態3の非常用照明器具103を説明する。図3は、本実施の形態3の非常用照明器具103(非常用照明装置)を示す回路ブロック図である。図中、図2の実施の形態2の非常用照明器具102の回路ブロック図と同じ機能、部分には同じ記号を付している。
【0033】
非常用照明器具103と非常用照明器具102との相違は、非常用照明制御装置2−3と、非常用照明制御装置2−2との構成の相違にある。具体的には以下の点である。
(1)非常用照明制御装置2−3の絶縁形フライバック電源23−3(スイッチング電源)の有するトランスTの巻線構成は、絶縁形フライバック電源23−2の有するトランスTの巻線構成と異なる。
(2)非常用照明制御装置2−3では、非常用照明制御装置2−2のダイオード25aの代わりに、ダイオード51を有する。
【0034】
図3では、A/F機能付き絶縁形フライバック電源23−3を示す枠内に、トランスTの構造の詳細を示している。フライバック電源では、出力電圧を一定にするために、1次側の巻線N1と2次側の巻線N2は逆方向に巻かれているが、1次側と同じ方向に3次巻線N3を巻く事で、入力電圧の電源電圧のN1:N3の巻数比の出力をN3出力に取り出すことができる。この原理を用いると、入力電圧が何Vかを検出することができる。N3巻線の出力にダイオード51を付加し、ダイオード51を介して停電検出回路25に入力する。
【0035】
前述の消防庁告示や一般社団法人日本照明工業会が定める技術基準では、電源遮断後に0.5秒以内に非常点灯に切替わることが定められている。これ以外に、「電圧を降下させた場合において、電圧が定格電圧の八十五パーセントの電圧以上であるときにあっては非常点灯に切り替わらず、四十パーセントの電圧以上八十五パーセントの電圧未満であるときにあっては非常点灯に切り替わること。」及び「非常点灯に切替わる電源電圧」とが規制されている。
【0036】
実施の形態3では、N3巻線をN1巻線と同方向に巻く事で1次巻線N1にかかる入力電圧をそのまま取り出すことができる。このため実施の形態2の効果に対して、さらに、非常点灯に切り替える切替電圧について正確に検出することができるという効果がある。よって、非常用照明器具103の切替電圧の信頼性を高めることができる。
【0037】
以上の実施の形態1〜3では、非常用照明器具の光源に蛍光ランプ7を使用した場合について記述している。しかし、実施の形態1〜3で説明した内容は、光源に蛍光ランプを使用した場合に限ったものではなく、常用時の光源にLED、非常時の光源に蛍光ランプを使用する非常用照明器具でも良いし、常用時も非常時もLEDを光源とする非常用照明装置であっても良い。またリレーの接点が不要な場合であっても、蓄電池を充電する機能を持ち、絶縁形のフライバック電源を使用する非常用照明器具全般に適用できるものである。
【符号の説明】
【0038】
E 交流電源、1 電子安定器、2,2−1,2−2,2−3 非常用照明制御装置、3 蓄電池、4 スイッチ、7 蛍光ランプ、10 ラインフィルタ、11 高調波対策回路、12 常用点灯回路、13 整流・突入電流対策回路、14 制御回路、20 ラインフィルタ・整流平滑回路、20a 整流回路、20b 平滑用コンデンサ、22 非常用点灯回路、23 絶縁形フライバック電源、23−1,23−2,23−3 高調波対策機能付き絶縁形フライバック電源、24 充電切替制御回路、24a リレーコイル、25 停電検出回路、25a ダイオード、25b 電圧比較回路、25c フォトカプラ、26 リレー接点、101,102,103,200 非常用照明器具。
図1
図2
図3
図4