特許第6435471号(P6435471)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6435471
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20181203BHJP
【FI】
   A63F5/04 512C
   A63F5/04 512D
【請求項の数】1
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2014-113912(P2014-113912)
(22)【出願日】2014年6月2日
(65)【公開番号】特開2015-226675(P2015-226675A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2017年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(72)【発明者】
【氏名】山取 明広
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 裕司
【審査官】 牧 隆志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−135885(JP,A)
【文献】 特開2011−212422(JP,A)
【文献】 特開2013−128720(JP,A)
【文献】 特許第5372862(JP,B2)
【文献】 特開2012−239523(JP,A)
【文献】 特開2007−167589(JP,A)
【文献】 特開2012−170603(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材に移動可能に設けられた可動役物を備えた遊技機において、
前記可動役物は、当該可動役物の移動方向と交差する前後方向に配置され、かつ当該可動役物の移動方向に相対的に移動可能な第1可動役物と第2可動役物とを有し、
前記第1可動役物は駆動手段によって移動されるように構成され、
前記第1可動役物が前記第2可動役物を伴って駆動手段によって所定位置まで移動した際に、前記第2可動役物に当接して当該第2可動役物のそれ以上の移動を規制する規制部が前記ベース部材に設けられ、
前記第1可動役物の前方に前記第2可動役物が配置され、
前記第2可動役物の背面に発光素子が設けられ、
前記第1可動役物には、前記発光素子からの光を、前記所定位置を越えて第2可動役物から進出するように移動した場合の前記第1可動役物の前面に導入する光学手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベース部材に上下動可能に設けられた可動役物を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のパチンコやスロットマシン等の遊技機においては、液晶表示部に表示される種々の演出に連動して可動する可動役物が設けられている。
可動役物が設けられた遊技機の一例として特許文献1および特許文献2に記載のものが知られている。
特許文献1に記載されている遊技機は、モータと、モータの回転軸に取り付けられたピニオンと咬合する第1ギアと、第1ギアと咬合する第2ギアと、第2ギアと咬合しフレームの側部に沿って上下方向に摺動するラックなどを有しており、このラックに可動役物が取り付けられている。そして、可動役物は、モータによってピニオン、複数のギア、ラック等を介して上下動するようになっている。
【0003】
また、特許文献2に記載されている遊技機は、可動役物を往復移動可能に支持するとともに、該可動役物の前側位置に当該可動役物を被覆可能な遮蔽板を有するベース部材と、ベース部材に設けられて可動役物に連繋接続し、該可動役物の前面が遮蔽板で覆われた収容位置および遮蔽板から離間して可動役物が遊技領域内に臨む可動位置の間で、可動役物を往復移動させる駆動手段とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−142986号公報
【特許文献2】特開2010−17424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記従来の遊技機では、複数の可動役物が重なって設けられる場合において、これら複数の可動役物が重なった状態で一緒に移動した後、一の可動役物がさらに移動できるような構成とはなっていない。
一方、複数の可動役物をそれぞれの駆動手段によって駆動させれば、複数の可動役物が重なった状態で一緒に移動した後、一の可動役物をさらに移動させることができるが、この場合、駆動手段が複数必要となり、部品点数が増加してしまう。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、複数の可動役物が重なった状態で一緒に移動した後、一つの駆動手段によって、一の可動役物をさらに移動させることで、演出効果を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の遊技機は、ベース部材に移動可能に設けられた可動役物を備えた遊技機において、
前記可動役物は、当該可動役物の移動方向と交差する前後方向に配置され、かつ当該可動役物の移動方向に相対的に移動可能な第1可動役物と第2可動役物とを有し、
前記第1可動役物は駆動手段によって移動されるように構成され、
前記第1可動役物が前記第2可動役物を伴って駆動手段によって所定位置まで移動した際に、前記第2可動役物に当接して当該第2可動役物のそれ以上の移動を規制する規制部が前記ベース部材に設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、第1可動役物が第2可動役物を伴って駆動手段によって所定位置まで移動すると、第2可動役物が規制部に当接して、当該第2可動役物のそれ以上の移動を規制する。その後、第1可動役物は、第2可動役物を伴わないで、前記所定位置を越えて駆動手段によって移動することがきる。したがって、複数の可動役物(第1可動役物および第2可動役物)が重なった状態で一緒に移動した後、一つの駆動手段によって、一の可動役物(第1の可動役物)をさらに移動させることができるので、演出効果を高めることができる。
【0009】
また、本発明の前記構成において、前記第1可動役物を所定の原点位置で検出する第1センサと、前記第1可動役物を前記所定位置で検出する第2センサとを備え、前記第1センサおよび第2センサが前記駆動手段の制御部に接続されていることが好ましい。
【0010】
このような構成によれば、規制部によって第2可動役物の移動が規制された場合の第1可動役物を第2センサによって所定位置で検出できるので、この検出信号を駆動手段の制御部に送信して、当該制御部で駆動手段を制御することによって、さらに第1可動役物を所定位置を越えて移動させるのか、その所定位置で停止させるのか、または第1可動役物を所定位置から逆方向に移動させるのかを制御できる。
また、第1可動役物が駆動手段によって第2可動役物を伴って原点位置まで移動してきた際に、当該第1可動役物を第1センサによって原点位置で検出できるので、この検出信号を駆動手段の制御部に送信して、当該制御部で駆動手段を制御することによって、第1可動役物を原点位置で停止させるのか、または再び原点位置から移動させるのかを制御できる。
さらに、第1センサと第2センサによって、第1可動役物を原点位置と所定位置とで検出できるので、この検出信号を駆動手段の制御部に送信して、当該制御部で駆動手段を制御することによって、第1可動役物を原点位置と所定位置との所望の位置で停止させ、さらに移動させることができる。
したがって、遊技機の演出に応じて可動役物の移動を制御でき、演出効果を高めることができる。
【0011】
また、本発明の前記構成において、前記第1可動役物の前方に前記第2可動役物が配置され、前記第2可動役物の背面に発光素子が設けられ、前記第1可動役物には、前記発光素子からの光を、前記所定位置を越えて第2可動役物から進出するように移動した場合の前記第1可動役物の前面に導入する光学手段が設けられていてもよい。
【0012】
このような構成によれば、第1可動役物が所定位置を越えて第2可動役物から進出するように移動した場合に、発光素子からの光が光学手段によって第1可動役物の前面に導入されるので、当該第1可動役物の前面を光らせることができる。したがって、演出効果をさらに高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の可動役物が重なった状態で一緒に移動した後、一つの駆動手段によって、一の可動役物をさらに移動させることで、演出効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る遊技機を示すもので、その正面図である。
図2】同、遊技機を示す側面図である。
図3】同、遊技機の上扉を示す斜視図である。
図4】同、遊技機内に設けられる交換ユニットを上扉とともに示す断面図である。
図5】同、遊技機の上扉を示す分解斜視図である。
図6】同、遊技機の下扉を示す断面図である。
図7】同、遊技機の下扉を示す正面図である。
図8】同、可動役物装置を示す斜視図である。
図9】同、スライド部材に設けられた第1当接部および押圧部を示す斜視図である。
図10】同、阻止状態の保持手段を示す斜視図である。
図11】同、阻止状態の保持手段を示す背面図である。
図12】同、非阻止状態の保持手段を示す斜視図である。
図13】同、同、非阻止状態の保持手段を示す背面図である。
図14】同、第2当接部が回転レバーに当たっている状態を示す要部の斜視図である。
図15】同、他の可動役物装置を示す斜視図である。
図16】同、阻止状態の保持手段を示す斜視図である。
図17】同、非阻止状態の保持手段を示す斜視図である。
図18】同、可動役物が上昇位置にある状態の可動役物昇降機構を示す斜視図である。
図19】同、可動役物が上昇位置にある状態の可動役物昇降機構を別の方向から見た斜視図である。
図20】同、可動役物が下降位置にある状態の可動役物昇降機構を示す斜視図である。
図21】同、可動役物が下降位置にある状態の可動役物昇降機構を別の方向から見た斜視図である。
図22】同、可動役物を斜め前方から見た分解斜視図である。
図23】同、可動役物を斜め後方から見た分解斜視図である。
図24】同、第1可動役物が第2可動役物より下方に出現した状態を示す可動役物の分解斜視図である。
図25】同、光学手段を第1可動役物とともに示す要部の斜視図である。
図26】同、可動役物が上昇位置にある状態を示す可動役物装置の正面図である。
図27】同、可動役物が下降している状態を示す可動役物装置の正面図である。
図28】同、可動役物が下降位置にある状態を示す可動役物装置の正面図である。
図29】同、第1可動役物が第2可動役物より下方に出現した状態を示す可動役物装置の正面図である。
図30】同、遊技機の可動役物を昇降する右の昇降手段を示す斜視図である。
図31】同、遊技機の可動役物を昇降する右の昇降手段を示す斜視図である。
図32】同、遊技機の右の昇降手段の歯車昇降機構を示す斜視図である。
図33】同、遊技機の右の昇降手段の歯車昇降機構を示す正面図である。
図34】同、遊技機の右の昇降手段の歯車昇降機構を示す正面図である。
図35】同、遊技機の右の昇降手段の動滑車機構を示す左側面図である。
図36】同、遊技機の右の昇降手段の動滑車機構を示す右側面図である。
図37】同、遊技機の右の昇降手段の動滑車機構を示す左側面図である。
図38】同、遊技機の右の昇降手段の動滑車機構を示す右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は本発明を遊技機の一つであるスロットマシンに適用した場合を例にとって説明するが、本発明はスロットマシンに限ることなく、回転リールを備えるパチンコ等の遊技機に適用してもよい。ここで、図1はスロットマシンMの正面図であり、このスロットマシンMで遊技する遊技者側から見たスロットマシンMを示し、図1における左右方向(前記遊技者から見た左右方向)が以下の説明におけるスロットマシンMおよびこのスロットマシンMを構成する各構成部材における左右方向となる。また、図2は、スロットマシンMの左側面図であり、図2において、スロットマシンMの右側で遊技者が遊技することになる。以下の説明において、図2中スロットマシンMの左側から右側(スロットマシンMから遊技者)に向かう方向がスロットマシンMおよびその構成部材における前方向となり、図2中スロットマシンMの右側から左側(遊技者からスロットマシンM)に向かう方向がスロットマシンMおよびその構成部材の後方向となる。
【0016】
本発明が適用されるスロットマシンMの概略構成について説明する。
図1図7に示すように、このスロットマシンMは、筐体1(図2に図示)を備えており、この筐体1は、底板、左右の側板、天板および背板を備え、当該筐体1の正面側に開口する正面開口部を有する箱形に形成されている。なお、底板の上面には、各部品に電力を供給するための電源装置(図示略)を内蔵した電源ユニットやメダルの回収および払い出しを行うホッパ装置等が設けられている。
【0017】
また、前記筐体1の左右の側板間には、筐体1の高さ方向略中央で水平となるように中板(図示略)が設けられており、この中板によって筐体1内は上下に分割されている。したがって、筐体1の前記正面開口部は、その上部を開口する開口上部とその下部を開口する開口下部との2つに区画されている。
筐体1の正面には、筐体1の正面開口部を開閉可能に閉塞する前扉3が設けられており、この前扉3は、前記開口上部を開閉可能に閉塞する上扉(前扉上部)30と、前記開口下部を開閉可能に閉塞する下扉(前扉下部)40とを備えている。
【0018】
前記筐体1内には前記中板の上面に、交換ユニット2(図4に図示)が着脱可能に設けられている。この交換ユニット2は、略直方体状に組まれた金属枠である枠体21と、枠体21に支持されたリールユニット22と、枠体21に固定された基板ユニット(図示略)とを備えている。
【0019】
リールユニット22は、枠体21に設けられた3個のステッピングモータ(図示略)と、各々のステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール23とを備えている。また、基板ユニットは、CPU、ROM、RAM、I/O等の電子部品を備えた基板を、基板ケースに収納したものである。そして、基板ユニットは、スロットマシンMの遊技を制御するための遊技制御装置として機能する。なお、回転リール23は、図4に示すように、水平な回転軸回りに回転可能で、各回転リール23は、同軸上に左右に並んで配置された状態になっている。
【0020】
図5に示すように、前記上扉30は、外枠(キャビネット上ユニット)30bの背面側内部に、中枠(バリアユニット)30aを固定したものである。
上扉30にはその一方の縦方向の側縁部に上扉側蝶番(図示略)が設けられている。一方、前記交換ユニット2の枠体21には枠体側蝶番(図示略)が設けられており、この枠体側蝶番に前記上扉側蝶番を係合させることによって、上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回動自在に取り付けられている。
【0021】
なお、このスロットマシンMは、分離型筐体タイプの構造を有するものであり、遊技店における機種の交換時に、上扉30が回動自在に取り付けられた交換ユニット2を交換するようになっており、機種の交換時に筐体1、下扉40および筐体1内の電源ユニットやホッパ装置等は、遊技店の島設備に取り付けられたままで、交換されないようになっている。また、スロットマシンMは、分離型筐体タイプに限られるものではなく、機種交換時にスロットマシン全体を交換するものであってもよい。この場合に、前扉3を上扉30と下扉40に分けない一体の構造としてもよい。また、上扉30と下扉40とに分ける場合に、上扉30を、筐体1の側板に回動自在に取り付けてもよい。
【0022】
また、上扉30の外枠30bには、リールユニット22の左右3つの各回転リール23の表面に表示されている図柄を視認可能に覆うとともに、その上側の液晶表示装置としてのディスプレイ55(図5に図示)の表示を視認可能に覆い、かつ、可動役物81の移動空間を視認可能に覆う窓部56が設けられている。
この窓部56はリールユニット22上のディスプレイ55の前からリールユニット22の前まで上下に長いものとなっている。
【0023】
この窓部56には、透明な保護パネル61が窓部56の開口を閉塞するように取り付けられている。窓部56は、その下部側で各回転リール23の表面に周方向に並んで設けられた図柄が3個ずつ表示可能に形成されている。
窓部56の上部は、各当選役の図柄配列や遊技履歴等の情報の画像や、遊技の状態や当選役の抽選結果を報知する画像等を表示するためのディスプレイ55を視認可能にしている。
【0024】
保護パネル61は、各回転リール23を覆う部分、すなわち、各回転リール23が停止した場合に、各回転リール23の上段の図柄、中段の図柄、下段の図柄が視認される部分を覆う部分のうちの中段と下段を覆う部分が平面板(平板)状に形成され、その上側の部分が前側に膨出するように縦断面が円弧状の湾曲板状とされている。なお、このスロットマシンMにおいては、3つの回転リール23の中段を結ぶ横のラインと、下段を結ぶ横のラインとが各回転リール23が停止した際に、上述のラインに各小役、リプレイ、ボーナス役にそれぞれ対応する所定の図柄が表示される場合に各小役、リプレイ、ボーナス役を入賞とするようになっている。すなわち、中段のラインと、下段のラインが有効ラインとなっている。それに対して、各回転リール23の上段のラインは、各小役、リプレイ、ボーナス役の入賞には関係のない無効ラインとなっている。
【0025】
したがって、保護パネル61では、中段と下段の有効ラインを視認する部分が平板状とされ、上段の無効ラインを視認する部分が湾曲している。
また、平板部上の湾曲部においては、平板部と接続される下端部より上側の方が前側(スロットマシンMの遊技者側)に膨出しており、保護パネル61の平板部より上側の部分の背面側に可動役物等の役物を配置または移動可能な空間を確保するようになっている。
【0026】
また、上扉30の中枠30aの下部の左右には、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35(図5に図示)が窓部56を挟んで設けられている。なお、外枠30bには、スピーカ35を覆う位置に、多数の孔が形成された音出力部57が設けられている。
また図1に示すように、窓部56の左右、すなわち、上扉30の外枠30bの正面の左右側縁部には、報知などを行うための発光装置33a,33b,33c等が設けられている。
【0027】
上扉30の中枠30aは、中央部に開口部59を有する枠状に設けられ、この開口部59の略中央部に開口部59を上下に分ける分離帯58が配置され、中枠40aの開口部59の上側がディスプレイ用窓部59aとされ、下側がリール用窓部59bとされている。したがって、外枠30bでは、ディスプレイ55と回転リール23とを視認可能とする窓部56が1つとされ、この窓部56に1つの保護パネル61が配置されているが、中枠30aでは、中央の開口部59がディスプレイ用窓部59aとリール用窓部59bに分かれた状態となっている。
【0028】
ディスプレイ用窓部59aには、中枠30aの背面側からディスプレイ55として液晶表示装置が取り付けられている。また、リール用窓部59bの部分では、3つの回転リール23の表面上に設定された上下3段のライン(無効ライン、第1の有効ライン、第2の有効ライン)に沿って並ぶ図柄を表示可能な部分が入り込んだ状態となっている。
【0029】
下扉40は筐体1の開口下部を開閉可能に閉塞するための扉である。図6および図7に示すように、外枠40bの背面側内部に中枠40aを取り付けたものである。
下扉40の一方の縦方向の側縁部に下扉側蝶番(図示略)が設けられている。そして、この下扉側蝶番を、筐体1の一方の側板に設けられた筐体側蝶番(図示略)と係合させることで、下扉40は、筐体1の一方の側板に回動自在に取り付けられている。
【0030】
また、下扉40の上部には、図1に示すように、スロットマシンMを操作するための操作部50が設けられている。操作部50には、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるためのストップスイッチ54等が設けられている。
また、下扉40の上部右側には、メダルを投入するためのメダル投入口42が設けられている。また、下扉40の下部には、スロットマシン内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43とが形成されている。また、操作部50とメダル受け皿43との間には透明の前パネル45が取り付けられている。
【0031】
また、本実施の形態のスロットマシンMは、図8に示すように、可動役物装置80を備えており、この可動役物装置80は前記中枠(バリアユニット)30a(図5参照)に設けられている。可動役物装置80は、前記可動役物81と、この可動役物81を所定の上昇位置で保持する保持手段90とを備えている。
可動役物81は横方向に延在する横バー部82と、この横バー部82の両端部にそれぞれ設けられたスライド部材83,83とを備えている。
また、可動役物装置80は、左右一対の上下方向に延在するスライドレール84,84を備えている。スライドレール84,84は、左右に離間して平行に設けられており、このスライドレール84,84に沿ってスライド部材83,83が上下動可能となっている。これによって可動役物81は上下動可能に設けられている。
なお、図8に示す状態では、可動役物81は上部可動限界位置となる上昇位置に位置している。
【0032】
可動役物81の背面側には、当該可動役物81を下部可動限界位置となる下降位置と前記上昇位置との間で上下動させる上下動駆動手段105が設けられている。
この上下動駆動手段105は、ベース板金85に取り付けられたモータ(ステッピングモータ)86と、このモータ86によって図示しないギヤを介して回転されるプーリ87と、スライドレール84の下端部近傍に設けられたプーリ88と、プーリ87とプーリ88とに巻き掛けられたベルト89とを備えており、このベルト89の所定部位がスライド部材83に固定されている。したがって、モータ86を正逆方向に回転させることによって、可動役物81は上昇位置と下降位置との間を上下動するようになっている。
【0033】
前記保持手段90は、前記可動役物81に設けられた第1当接部91と、この第1当接部91が当接することによって可動役物81の前記上昇位置からの下降を阻止する規制部材92と、この規制部材92を、可動役物81とともに上下動する第1当接部91の移動経路中に進出させる方向に付勢する第1付勢部材93(図10参照)と、第1当接部91が規制部材92に当接している状態から可動役物81が下降する際に、規制部材92を第1付勢部材93の付勢力に抗して前記移動経路中から退避させる駆動手段94と、規制部材92を前記移動経路中から退避した状態に維持する維持手段95と、中間部を支点として回転可能に設けられた回転レバー96と、可動役物81に設けられて、当該可動役物81が規制部材92より下方から上昇する際に、規制部材92を第1付勢部材93の付勢力に抗して前記移動経路中から退避させる方向に押圧する押圧部98と、可動役物81に第1当接部91より上方位置で設けられた第2当接部99とを備えている。
【0034】
第1当接部91は、図9に示すように、スライド部材83のベース板83aの下端部隅部に、ベース板83aの表面から突出して形成されており、その下面が規制部材92に当接するようになっている。
前記規制部材92は板状に形成されており、図10に示すように、円筒状の軸部92aの上端部に当該軸部92aの径方向に突出して設けられている。この規制部材92の上面に第1当接部91が当接するようになっている。なお、第1当接部91が当接する位置は、図8に示すように、規制部材92の奥側の上面隅部である。
また、軸部92aの下端部には突出板92cが当該軸部92aの径方向に突出して設けられている。なお、規制部材92と突出板92cとは互いにほぼ逆方向に突出している。
また、規制部材92の上面には突部92dが設けられており、この突部92dに前記回転レバー96の他端部96bが当接できるようになっている。
また、ベース台100には支持軸101が立設されており、この支持軸101に円筒状の軸部92aが軸回りに正逆方向に回転自在にかつ上下方向に摺動自在に外挿されている。なお、支持軸101の上端部はベース台100から立ち上がる壁部103の上端部に設けられた壁部によって支持されている。
【0035】
また、支持軸101の下端部の外周側にはバネ102が圧縮された状態で設けられており、このバネ102の下端部はベース台100に当接され、バネ102の上端部は軸部92aの下端面に当接されている。したがって、規制部材92はバネ102によって軸部92aを介して上方に付勢されている。
一方、図11に示すように、規制部材92の一部は壁部103に形成された第1溝部104にはまり込んでおり、その内壁面104aに当接している。したがって、規制部材92はバネ102によって上方に付勢されていても、内壁面104aによってその上昇が規制されている。
【0036】
前記駆動手段94は、図10に示すように、壁部103の下端部に設けられたボックス94dに収容されたソレノイド94aと、このソレノイド94aの駆動軸94bに直交して挿入された軸部94cとを備えている。軸部94cの下端部はベース台100に設けられたガイド部100aのガイド溝100bに、その長手方向に移動可能に挿入されている。また、軸部94cの上端部は前記突出板92cに形成された長穴92eにその長手方向に移動可能に挿通されている。
【0037】
また、ソレノイド94aの駆動軸94bの外周側にはバネ(第1付勢部材)93が圧縮された状態で設けられており、このバネ93の一端部は駆動軸94bに固定され、他端部はボックス94dの外面に当接されている。したがって、駆動軸94bはバネ93の付勢力によって進出する方向(図10において駆動軸94bの軸方向右方)に付勢されている。
一方、図12に示すように、ソレノイド94aをONすることによって駆動軸94bをバネ93の付勢力に抗して後退させることによって、軸部94cが後方(図12において左方)に移動し、これによって、突出板92cが軸部92aを軸として後方に回転移動する。突出板92cが後方に回転移動すると、軸部92aが正方向(時計回り)に回転し、これによって、規制部材92が軸部92aを軸として正方向(時計回り)に回転する。この状態において、規制部材92は前記第1当接部91の上下の移動経路中から退避した状態(非阻止状態)となる。このようにして、駆動手段94は規制部材92をバネ(第1付勢部材)93に付勢力に抗して前記移動経路中から退避させるようになっている。
【0038】
前記維持手段95は、図12および図13に示すように、前記移動経路中から退避した状態の規制部材92を付勢して上昇させるバネ(第2付勢部材)102と、このバネ102によって付勢された規制部材92を受ける受け面(受け部)106aとを備えている。
受け面106aは、前記第1溝部104の1段上に設けられた第2溝部106の内壁面106aで構成されている。
図13に示すように、規制部材92が回転移動して前記移動経路から退避すると、当該規制部材92が内壁面104aから外れるので、当該規制部材92はバネ102の付勢力によって上方に付勢されて一段上に上昇し受け面106aに圧接する。
したがって、規制部材92と受け面106aとの摩擦力によって、規制部材92は前記移動経路中から退避した状態に維持されるようになっている。
【0039】
前記回転レバー96は、図10に示すように、壁部103に固定された壁部107に支持された図示しない軸に正逆方向に回転自在に取り付けられている。また、前記軸の外周側にはバネ108が設けられており、このバネ108によって回転レバー96は、図10および図11において反時計回りに付勢されている。これによって、回転レバー96の他端部96bは規制部材92の上面に設けられた突部92dの傾斜面92fに当接するようになっている。
【0040】
また、図14に示すように、可動役物81を構成するスライド部材83には、前記第1当接部91より上方位置に第2当接部99が設けられている。この第2当接部99は長方形板状に形成されており、スライド部材83の表面から突出し、上縁部が回転レバー96の一端部96aに当たるようになっている。
そして、回転レバー96は、可動役物81が規制部材92より下方から上昇する際に、一端部96aが第2当接部99によって押されて反時計回りに回転することによって、他端部96bで、維持手段95によって移動経路中から退避した状態に維持されている規制部材92を退避状態から押し出すようになっている。
つまり、図12に示す非阻止状態において、第2当接部99(図14参照)が回転レバー96の一端部96aを上方に向けて押すと、回転レバー96の他端部96bが突部92dの傾斜面92fを押す。すると、規制部材92は下方に押されるとともに、反時計回りに押され、さらに、前記バネ93の付勢力によって反時計回りに押されるので、当該規制部材92は、図11に示すように、前記受け面106aから外れ前記第1溝部104に入り込む。これによって、規制部材92は元の状態(阻止状態)に戻るようになっている。
【0041】
また、前記押圧部98は、図9に示すように、スライド部材83のベース板83aの下端部隅部に前記第1当接部91と連続し、かつ第1当接部91より上方に設けられている。この押圧部98は下方に向かうにしたがって、ベース板83aからの突出高さが漸次高くなるような傾斜部98aを有しており、この傾斜部98aの最高高さと第1当接部91の高さとはほぼ等しくなっている。
したがって、可動役物81が規制部材92より下方から上昇して、前記移動経路中に位置している規制部材92の一側部に押圧部98の傾斜部98aがその低い方から当接して摺動していくと、規制部材92が傾斜部98aによって上方に押され、これによって、規制部材92は軸部92aを軸として前記バネ93の付勢力に抗して時計回りに回転して、移動経路中から退避していく。
規制部材92が退避して傾斜部98aの最も高い位置を相対的に過ぎ、さらに第1当接部91を過ぎると、当該規制部材92はバネ93の付勢力によって反時計回りに回転して、元の阻止状態に戻るようになっている。
【0042】
次に、可動役物81の動きについて説明する。
まず、図8に示す状態が、可動役物81が上部可動限界位置となる上昇位置に位置している状態(阻止状態)である。
この阻止状態では、規制部材92が、可動役物81とともに上下動する第1当接部91の移動経路中に進出しており、この規制部材92に第1当接部91が当接することによって、可動役物81が上昇位置で確実に保持される。
【0043】
この阻止状態から可動役物81を下降させる場合、ソレノイド94aをONすると、ソレノイド94aの駆動軸94bがバネ93の付勢力に抗して後退し、これによって、軸部94c、突出板92c、軸部92aを介して規制部材92が時計回りに回転し、さらに、バネ102の付勢力によって上方に押圧されて、前記第2溝部106に入り込んで、規制部材92が受け面106aに圧接する。これによって、規制部材92は非阻止状態に維持される。
【0044】
次に、モータ86によってベルト89を正方向に回転せることによって可動役物81が下降位置まで下降する。このように、第1当接部91が規制部材92に当接している阻止状態から可動役物81が下降する際は、ソレノイド94aによって、規制部材92をバネ(第1付勢部材)93の付勢力に抗して第1当接部91の移動経路中から退避させるので、可動役物31は所定の下降位置まで下降する。
【0045】
次に、可動役物81を前記所定の下降位置から所定の上昇位置まで上昇させる場合、モータ86によってベルト89を逆方向に回転させることによって、可動役物81が引き上げられて、当該可動役物81が上昇していく。
可動役物81が上昇していき、第2当接部99が回転レバー96の一端部96aに当たると、この第2当接部99によって回転レバー96の一端部96aが上方に押されることによって、回転レバー96の他端部96bで、維持手段95によって移動経路中から退避した状態(非阻止状態)に維持されている規制部材92を退避状態から押し出す。
すると、この規制部材92がバネ93の付勢力によって前記移動経路中に進出し、阻止状態となる。
【0046】
さらに、可動役物81が上昇すると、可動役物81に設けられた押圧部98の傾斜部98aが規制部材92をバネ93の付勢力に抗して移動経路中から退避させる方向に押圧して、規制部材92が移動経路中から退避するので、可動役物31は所定の上昇位置まで上昇することができる。
そして、可動役物81が上昇して押圧部98が規制部材92から離間することによって、当該規制部材92がバネ93の付勢力によって、第1当接部91の移動経路中に進出する。そして、この規制部材92に第1当接部91が当接することによって可動役物81の下降を阻止して、所定の上昇位置で保持することができる。
このように本実施の形態では、ソレノイド94a等で構成される駆動手段94が作動不良を起こした場合でも、可動役物81を所定の上昇位置で確実に保持できる。
【0047】
また、維持手段95が、移動経路中から退避した状態の規制部材92を付勢して上昇させるバネ(第2付勢部材)102と、このバネ102によって付勢された規制部材92を受ける受け面106aとを有するので、この受け面106aに規制部材92をバネ102によって上昇させ圧接させることができる。したがって、規制部材92を移動経路中から退避した状態に確実に維持することができるとともに、回転レバー96の他端部96bで、非阻止状態に維持されている規制部材92を退避状態から容易に押し出すことができる。そして押し出された規制部材92をバネ93の付勢力によって阻止状態に戻すことができる。
【0048】
次に本実施の形態に係る遊技機における可動役物装置の他の例について図15図17を参照して説明する。
本実施の形態に係る遊技機における可動役物装置80Aが、前記可動役物装置80と異なる点は、保持手段90を構成する回転レバー96、維持手段95を削除した点である。したがって、以下では前記可動役物装置80と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
【0049】
図15および図16に示すように、可動役物装置80Aにおける保持手段120は、可動役物81に設けられた第1当接部91と、この第1当接部91が当接することによって可動役物81の下降を阻止する規制部材122と、この規制部材122を可動役物81とともに上下動する第1当接部91の移動経路中に進出させる方向に付勢する第1付勢部材(バネ)93と、第1当接部91が規制部材122に当接している状態から可動役物81が下降する際に、規制部材122を第1付勢部材(バネ)93の付勢力に抗して移動経路中から退避させる駆動手段94と、可動役物81に設けられて、当該可動役物81が規制部材92より下方から上昇する際に、規制部材122を第1付勢部材(バネ)93の付勢力に抗して前記移動経路中から退避させる方向に押圧する押圧部98とを備えている。
【0050】
前記規制部材122は、図16に示すように、L形の板状に形成されており、円筒状の軸部92aの上端部に当該軸部92aの径方向に突出して設けられている。この規制部材122の上面に第1当接部91が当接するようになっている。
また、軸部92aの下端部には突出板92cが当該軸部92aの径方向に突出して設けられている。突出板92cは前記ソレノイド94aの駆動軸94bに形成された溝部に挿入されている。なお、この溝部は駆動軸94bの先端面および外周面に開口しおり、突出板92cはこれら先端面および外周面から外側に若干突出している。また、規制部材122と突出板92cとは互いにほぼ逆方向に突出している。
また、ベース台100には支持軸101が立設されており、この支持軸101に円筒状の軸部92aが軸回りに正逆方向に回転自在に外挿されている。また、支持軸101の上端部はプレート110によって支持されている。また、このプレート110の下面に規制部材122が摺動自在に当接している。
ソレノイド94aの駆動軸94bには、軸部94eが駆動軸94bと直交して上下に挿通されており、この軸部94eは前記突出板92cに形成された長穴にその長手方向に移動自在に挿通されている。
【0051】
また、ソレノイド94aの駆動軸94bの外周側にはバネ(第1付勢部材)93が圧縮された状態で設けられており、このバネ93の一端部は駆動軸94bに固定され、他端部はボックス94dの外面に当接されている。したがって、駆動軸94bはバネ93の付勢力によって進出する方向(図16において駆動軸94bの軸方向右方)に付勢されている。
一方、図17に示すように、ソレノイド94aをONすることによって駆動軸94bをバネ93の付勢力に抗して後退させることによって、軸部94eが後方(図17において左方)に移動し、これによって、突出板92cが軸部92aを軸として後方に回転移動する。突出板92cが後方に回転移動すると、軸部92aが正方向(時計回り)に回転し、これによって、規制部材122が軸部92aを軸として正方向(時計回り)に回転する。この状態において、規制部材122は前記第1当接部91の上下の移動経路中から退避した状態(非阻止状態)となる。このようにして、駆動手段94は規制部材122をバネ(第1付勢部材)93の付勢力に抗して前記移動経路中から退避させるようになっている。
【0052】
また、前記押圧部98は、図15に示すように、可動役物装置80と同様に、下方に向かうにしたがって、漸次ベース板83aからの突出高さが高くなるような傾斜部98aを有しており、この傾斜部98aの最高高さと第1当接部91の高さとはほぼ等しくなっている。
したがって、可動役物81が規制部材122より下方から上昇して、前記移動経路中に位置している規制部材122の一側部に押圧部98の傾斜部98aがその低い方から当接して摺動していくと、規制部材122が傾斜部98aによって上方に押され、これによって、規制部材122は軸部92aを軸として前記バネ93の付勢力に抗して時計回りに回転して、移動経路中から退避していく。
規制部材122が退避して傾斜部98aの最も高い位置を相対的に過ぎ、さらに第1当接部91を過ぎると、当該規制部材122はバネ93の付勢力によって反時計回りに回転して、元の阻止状態に戻るようになっている。
【0053】
次に、可動役物81の動きについて説明する。
まず、図15に示す状態が、可動役物81が上部可動限界位置となる上昇位置に位置している状態(阻止状態)である。
この阻止状態では、規制部材122が、可動役物81とともに上下動する第1当接部91の移動経路中に進出しており、この規制部材122に第1当接部91が当接することによって、可動役物81が上昇位置で確実に保持される。
【0054】
この阻止状態から可動役物81を下降させる場合、ソレノイド94aをONすると、ソレノイド94aの駆動軸94bがバネ93の付勢力に抗して後退し、これによって、軸部94e、突出板92c、軸部92aを介して規制部材122が時計回りに回転して、非阻止状態となり、ソレノイド94aの保持力によって保持される。
【0055】
次に、モータ86によってベルト89を正方向に回転せることによって可動役物81が下降位置まで下降する。このように、第1当接部91が規制部材122に当接している阻止状態から可動役物81が下降する際は、ソレノイド94aによって、規制部材122をバネ(第1付勢部材)93の付勢力に抗して第1当接部91の移動経路中から退避させるので、可動役物81は所定の下降位置まで下降する。
可動役物81が下降したならば、ソレノイド94aをOFFとする。これによって、規制部材122はバネ93の付勢力によって、元の位置に戻る(阻止状態に戻る)。
ここで、可動役物81を下降させる場合、駆動手段94のソレノイド94aをONとすることによって、規制部材122を第1当接部91の移動経路中から退避させるが、この駆動手段94を駆動させる時間(ソレノイド94aをONとしている時間)は、可動役物81のスライド部材34が、退避している規制部材122の側方を通過するまでの短い時間だけで済む。したがって、可動役物81が上昇位置から下降位置まで下降し、再び上昇位置に戻るまでの長い時間においてソレノイド94aをON状態にしておく必要がないので、ソレノイド94aに対する電気的負担も軽減できるという効果がある。
【0056】
次に、可動役物81を前記所定の下降位置から所定の上昇位置まで上昇させる場合、モータ86によってベルト89を逆方向に回転させることによって、可動役物81が引き上げられて、当該可動役物81が上昇していく。
可動役物81が上昇すると、可動役物81に設けられた押圧部98の傾斜部98aが規制部材122をバネ93の付勢力に抗して移動経路中から退避させる方向に押圧して、規制部材122が移動経路中から退避するので、可動役物81は所定の上昇位置まで上昇することができる。
そして、可動役物81が上昇して押圧部98が規制部材122から離間することによって、当該規制部材122がバネ93の付勢力によって、第1当接部91の移動経路中に進出する。そして、この規制部材122に第1当接部91が当接することによって可動役物81の下降を阻止して、所定の上昇位置で保持することができる。
このように本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、ソレノイド94a等で構成される駆動手段94が作動不良を起こした場合でも、可動役物81を所定の上昇位置で確実に保持できる。
また、可動役物装置80のような維持手段95や回転レバー96が不要であるので、その分構造が簡単となるという利点がある。
【0057】
なお、本実施の形態では、本発明を可動役物81がモータ86によってベルト89を回転させることによって下降する場合を例にとって説明したが、本発明は可動役物81がその自重によって落下する場合も適用できる。
【0058】
また、本実施の形態のスロットマシンMは、図18および図19に示すように、可動役物昇降機構200を備えており、この可動役物昇降機構200は、前記バリアユニット30aの左右両側に対称的に設けられている。したがって、以下では右側の可動役物昇降機構200について説明し、左側の可動役物昇降機構の説明は省略する。
可動役物昇降機構200は、可動役物201と、可撓性部材202であるFFC(フレキシブルフラットケーブル)202とを備えている。
可動役物201は前記可動役物81の背面側において、上下動可能に設けられている。
【0059】
また、可動役物201は図示しない複数のギヤを有する昇降手段203を介してモータ203aによって、下部可動限界位置となる下降位置から上部可動限界位置となる上昇位置まで上昇するようになっており、上昇位置に達すると、昇降手段203から外れて、自重によって下降位置まで落下(下降)するようになっている。
可動役物201はスライド部201aを有しており、このスライド部201aが上下に延在するスライドレール204に沿って上下動するようになっている。スライドレール204は前記バリアユニット30aに設けられている。
【0060】
また、可動役物201は電飾装置を有しており、この電飾装置に電力を供給するためのFFC202の他端部が可動役物201に接続され、固定板205によって固定されている。また、FFC202の一端部は電源基板206に接続されて固定されている。このようなFFC202は、可動役物201を所定の可動範囲内(上昇位置と下降位置の間)で上下動可能とする十分な長さを有している。
【0061】
また、前記FFC202が動く経路中に、巻掛け部207aが配置されている。この巻掛け部207aは滑車によって構成されており、この滑車207aは移動部材207に設けられている。つまり、移動部材207は巻掛け部(滑車)207aを有している。滑車207aはFFC202の長手方向と直交する方向と平行な軸に正逆方向に回転自在に取り付けられており、この軸が移動部材207に取り付けられている。
移動部材207は、滑車207aが取り付けられた取付部207bと、この取付部207bに一体的に設けられたスライド部207cと、取付部207bに一体的に設けられたガイド板207dを有している。
一方、FFC202の側方には、FFC202の長手方向に沿ってレール部208が設けられており、スライド部207cはこのレール部208に上下に移動可能に係合している。これによって、移動部材207は上下に移動可能に設けられている。
【0062】
また、巻掛け部(滑車)207aには、可動役物201が下降する際にFFC202が巻き掛けられるようになっている。
すなわち、図18は、可動役物201が上昇位置に位置している状態を示しており、この上昇位置に可動役物201が位置している場合は、FFC202は滑車207aの外周面の一部に沿うようにして当接しており、当該FFC202の上端部(他端部)は滑車207aより上方に延在して、固定板205より上方位置で下方に向けて曲げられたうえで可動役物201に接続され、固定板205によって固定されている。
そして、可動役物201が自重により落下して下降すると、図20および図21に示すように、滑車207aの外周面の略上半分にFFC202が巻き掛けられるようになっている。FFC202が巻き掛けられた状態で可動役物201が下降すると、移動部材207がFFC202によって滑車207aを介して下方に引っ張られるようになっている。
【0063】
また、図18図21に示すように、移動部材207は付勢部材210によって上方に付勢されている。すなわち、前記レール部208の側方には、固定板211が固定されており、この固定板211の上端部に滑車212が設けられている。この滑車212には付勢部材210としてのバネ210が巻き掛けられており、当該バネ(付勢部材)210の一端部は固定板211の下端部に固定され、他端部は移動部材207のスライド部207cに固定されている。
図18および図19に示す状態(可動役物201が上昇位置にある状態)では、バネ210は移動部材207の重さによって引っ張られた状態となっており、この状態で釣り合っている。したがって、移動部材207にはバネ210から上方に向けて付勢力が作用している。
そして、この状態から可動役物201が所定距離だけ下降して、FFC202が滑車207aに巻き掛けられると、移動部材207はFFC202によって下方に引っ張られ、一方、移動部材207はバネ210によって上方に付勢される。
ここで、バネ210の付勢力は、移動部材207がFFC202によって滑車207aを介して下方に引っ張られる引張力より小さく設定されている。
したがって、可動役物201は、FFC202が滑車207aに巻き掛けられた後も、バネ210の付勢力に抗して、下降していくことになる。
【0064】
次に、可動役物201の動きについて説明する。
まず、図18および図19に示す状態が、可動役物201が上部可動限界位置となる上昇位置に位置している状態である。
可動役物201を下降位置から上昇位置まで上昇させるには、上述したように、昇降手段203を介してモータ203aによって上昇させる。可動役物201が上昇位置に達すると、昇降手段203から外れて、自重によって下降していく。
【0065】
可動役物201が下降していくと、これに伴ってFFC202の上端部(他端部)も下降していく。そして、可動役物201が所定距離だけ下降すると、FFC202が滑車(巻掛け部)207aに巻き掛けられる。この際、移動部材207のガイド板207dによってFFC202がガイドされて滑車207aにスムーズに巻き掛けられる。つまり、ガイド板207dによってFFC202は手前側(図18において斜め左下方向)に撓むのを防止され、滑車207aにスムーズに巻き掛けられる。
【0066】
この状態でさらに可動役物201が下降すると、図20および図21に示すように、移動部材207が滑車207aを介してFFC202によって下方に引っ張られつつ下降していく。
一方、移動部材207はバネ(付勢部材)210によって上方に付勢されているので、FFC202にはそれを引っ張る方向に張力が作用する。したがって、FFC202の撓みを防止できるとともに、移動部材207がFFC202によって下方に引っ張られる引張力よりバネ(付勢部材)210の付勢力が小さく設定されているので、滑車207aは移動部材207とともに可動役物201と同調して下降する。
【0067】
また、可動役物201が上述のようにして上昇する際には、この可動役物201とともにFFC202の他端部が上昇していき、このFFC202の滑車207aに巻き掛けられている部分が滑車207aから上方に離れていくので、滑車207aにはFFC202から下方へ引張力が作用しない。
一方、滑車207aはバネ(付勢部材)210によって移動部材207を介して上方に付勢されているので、滑車207aはバネ(付勢部材)210の付勢力によって移動部材207とともに滑車207aが巻き掛けられた状態で上昇する。したがって、FFC202に滑車207aから張力が作用するので、FFC202の撓みを防止できる。
さらに、可動役物201が上昇すると、移動部材207は所定の位置でその上昇が止まり、それ以降は、滑車207aに巻き掛けられていたFFC202が滑車207aから離れ、最後に図18および図19に示す状態になる。
このように、本実施の形態では、上下動する可動役物201に接続されているFFC202が可動役物201の上下動にともなって撓むのを防止できる。
【0068】
また、FFC202が巻掛け部としての滑車207aに巻き掛けられるので、巻掛け部が滑車でない場合に比して、巻掛け部からFFC202に作用する摩擦力が小さくなる。このためFFC202の動きがスムーズとなり、その結果可動役物201の上下動もスムーズとなる。
【0069】
なお、本実施の形態では、本発明を可動役物201が自重によって落下する場合を例にとって説明したが、本発明は可動役物201がその自重とモータによって落下する場合も適用できる。
また、本実施の形態では、FFC202が巻き掛けられる巻掛け部として滑車207aを採用したが、巻掛け部としては滑車207aに限ることはない。例えば、FFC202を巻き掛けることができる円柱状の軸部材等であってもよい。
また、本実施の形態は、可撓性部材としてFFC202を例にとって説明したが、可撓性部材はこれに限ることなく、電力供給用の紐状のケーブルであってもよいし、さらに電力供給以外の目的に使用される紐状や帯状のものでもよい。
【0070】
また、上述したように、本実施の形態では、図15に示すように、前記可動役物装置80は、スライドレール(ベース部材)84,84に上下動可能に設けられた可動役物81を備えており、この可動役物81は、前後に配置された第1可動役物301と第2可動役物302とから構成されている。なお、図15に示すように、第2可動役物302が前側に位置し、第1可動役物301が後側に位置している。また、図15において、基本的には、可動役物81を挟んで左側の部分と右側の部分とは左右対称の構成となっているので、以下では左側の部分の構成を説明し、右側の構成については説明を省略する。なお、図15において、右側のスライド部材83等は他の部材によって隠されている。
【0071】
第1可動役物301と第2可動役物302とは、可動役物81の移動方向(本実施の形態では上下方向)に相対的に移動可能となっている。
すなわち、第1可動役物301はその両端部にそれぞれスライドレール84に沿って上下動するスライド部材83を有しており、このスライド部材83に、図示しない円柱状の軸部が上下に離間して2本立設されている。一方、第2可動役物302は、その両端部にそれぞれ上下に長い長円状のレール部303を有しており、このレール部303に前記円柱状の軸部が上下に移動可能に挿通されている。そしてこの軸部に円板304がビスによって固定されており、この円板304はレール部303に対して上下に摺動自在となっている。
したがって、第1可動役物301は、前記軸部がレール部303を上下に移動可能な範囲において、第2可動役物302に対して上下に移動可能となっている。
【0072】
また、第1可動役物301が第2可動役物302に対して最も上昇位置にある場合(上側の前記軸部がレール部303の上端に当接している場合)に、第1可動役物301は第2可動役物302の背面側にほぼ隠されるようになっている。さらに、第1可動役物301が第2可動役物302に対して最も下降位置にある場合(下側の前記軸部がレール部303の下端に当接している場合)に、第1可動役物301は第2可動役物302より下方位置して、当該第2可動役物302を前方から視認できるようになっている。
【0073】
また、第1可動役物301は第2可動役物302を伴って前記上下動駆動手段(駆動手段)105によって上下動されるようになっている。この上下動駆動手段105は、上述したように、ベース板金85に取り付けられたモータ(ステッピングモータ)86と、このモータ86によって図示しないギヤを介して回転されるプーリ87と、スライドレール84の下端部近傍に設けられたプーリ88と、プーリ87とプーリ88とに巻き掛けられたベルト89とを備えており、このベルト89の所定部位がスライド部材83に固定されている。したがって、モータ86を正逆方向に回転させることによって、可動役物81は上昇位置と下降位置との間を上下動するとともに、モータ86を停止させることによって所定の位置で停止できるようになっている。
また、前記プーリ88は、バネ306によって下方に付勢さており、これによって、ベルト89に所定のテンションがかけられ、当該ベルト89の緩みを防止している。
【0074】
また、スライドレール84の下端部には、縦長の部材307が固定されている。この部材307の下端部に、第2可動役物302に当接して当該第2可動役物302のそれ以上の下降を規制する規制部308が設けられている。この規制部308は第2可動役物302の移動方向(上下方向)に対して直交する平面状に形成されており、この規制部308に第2可動役物302の下面が当接することによって、当該第2可動役物302のそれ以上の下降を規制している。
したがって、第1可動役物301が前記上下動駆動手段105によって第2可動役物302を伴って下降し、第2可動役物302の下面が規制部308に当接して、第2可動役物お302のそれ以上の下降が規制されるが、第1可動役物301は上下動駆動手段105によって、第2可動役物302のレール部303に沿ってさらに下降できるようになっている。
【0075】
また、スライドレール84の上端部には第1センサ311が設けられ、前記部材307の上端部には第2センサ312が設けられている。第1センサ311は、第1可動役物301を所定の原点位置(上昇位置)で検出するものである。
また、第2センサ312は、規制部308によって第2可動役物302の下降が規制された場合の第1可動役物301を所定位置(下降位置)で検出するものである。
そして、これら第1センサ311および第2センサ312は上下動駆動手段105を構成するモータ(ステッピングモータ)86の駆動を制御する図示しない制御部に接続されている。
そして、第1可動役物301を、原点位置とその下方の所定位置(下降位置)でそれぞれ第1センサ311と第2センサ312が検出し、その検出信号を制御部に送信することによって、モータ86の駆動を制御できるようになっている。
【0076】
また、本実施の形態では、図15および図22に示すように、第1可動役物301の前方に第2可動役物302が配置されている。そして、図23に示すように、第2可動役物302の背面側にはLED基板314が設けられており、このLED基板314の裏面に、発光素子としてのLED315が複数設けられている。LED315はLED基板314の下縁部に設けられており、これによって、第2可動役物302の背面の下縁部に左右に所定間隔で複数配置されている。
また、LED基板314の表面にも発光素子としての図示しないLEDが複数設けられており、このLEDからの光によって、図22に示すように、第2可動役物302の表面側に露出している「WANTED」なる文字状のレンズ302aが光るようになっている。
【0077】
また、第1可動役物301は、樹脂製の透明な略長方形板状に形成されたレンズ部301aを備えており、このレンズ部301aの表面に、スコープ状の幾何学的模様301bが設けられている。この幾何学的模様301bはレンズ部301aの表面から若干凹んだ細い溝部を幾何学的模様301bに沿って形成することによって、レンズ部301aの表面に当該表面から若干凹んだ態様で設けられている。これによって、後述する光学手段320から導入した光を前記溝部が反射して、幾何学的模様301bを視認し易くなっている。また、図23に示すように、前記細い溝で形成された幾何学的模様301bに対応するレンズ部301aの裏面には、当該幾何学的模様301bを形成する溝に沿った若干の突出部が形成されている。そして、光学手段320から導入した光が背面に漏れないようにするために、かつ、幾何学的模様301bを視認し易くするために、レンズ部301aの裏面には突出部の形状に沿ってリフレクタが設けられている。
図29に示すように、第1可動役物301が出現すると、正面視において、この第1可動役物301が回転リールの上段ラインを覆うように位置するが、レンズ部301aの裏面にリフレクタを設けているので、回転リールに光学手段320から光が照射されるのを防止でき、回転リールの視認性を確保できる。
また、レンズ部301aに幾何学的模様301bを設けるために形成された前記溝部や突出部に、ドット状の掘り込みを設けたり、前記溝部や突出部を形成する面をザラザラ面としてもよい。このようにすれば、幾何学的模様301bの視認性をさらに向上させることができる。
【0078】
また、第1可動役物301のレンズ部301aの上縁部には、LED315からの光を、図24に示すように、第2可動役物302より下降した場合の第1可動役物301の前面に導入する光学手段320が左右に所定間隔で複数設けられている。
光学手段320は、図25に示すように、レンズ部301aの表面から突出する円柱部320aとこの円柱部320aの先端面に一体的に形成された円錐部320bとによって構成されており、円柱部320aの基端部には円柱部320aの軸方向に対して傾斜する傾斜面320cが形成されている。
そして、このような構成の光学手段320では、LED315からの光を円錐部320bの円錐面、円柱部320aの傾斜面320c等によって屈折させて、前記レンズ部301aの表面に照射するようになっている。
レンズ部301aに照射された光は、幾何学的模様301bで反射、屈折し、当該幾何学的模様301bを光らせるようになっている。
【0079】
また、図22および図23に示すように、前記レンズ部301aの上縁部には、断面L形のレンズカバー321が被されるようになっており、このレンズカバー321によってLED315からの光がレンズ部301aの裏側に抜けないようになっている。
【0080】
次に、可動役物81の動きについて説明する。
まず、図26に示す状態が、可動役物81が上部可動限界位置となる上昇位置に位置している状態である。
この状態では、規制部材122に第1当接部91が当接することによって、可動役物81が上昇位置で確実に保持される。
【0081】
この阻止状態から可動役物81を下降させる場合、上述したように、ソレノイド94aをONすることにより、規制部材122が時計回りに回転して、非阻止状態となり、ソレノイド94aの保持力によって保持される。
【0082】
次に、図27に示すように、モータ86(図15参照)によってベルト89を正方向に回転せることによって可動役物81が下降する。このように、第1当接部91が規制部材122に当接している阻止状態から可動役物81が下降する際は、ソレノイド94aによって、規制部材122を第1当接部91の移動経路中から退避させるので、可動役物81は下降することができる。
可動役物81が下降したならば、ソレノイド94aをOFFとする。これによって、規制部材122はバネ93(図16参照)の付勢力によって、元の位置に戻る(阻止状態に戻る)。
なお、可動役物81が下降する際は、可動役物81のLED基板314(図23参照)の表面に設けられたLEDを点灯または点滅させることによって、可動役物81の表面を点灯または点滅させることができるので、演出効果を高めることができる。
【0083】
さらに、図28に示すように、可動役物81がモータ86によって所定位置(下降位置)まで下降すると、つまり第1可動役物301が第2可動役物302を伴って所定位置まで下降すると、第2可動役物302が規制部308に当接して、第2可動役物302のそれ以上の下降を規制する。
その際、前記第2センサ312が、第2可動役物302の下降が規制された場合の第1可動役物301を所定位置(下降位置)で検出して、その検出信号を制御部に送信するので、制御部がさらにモータ86を駆動するように制御すると、図29に示すように、第1可動役物301は、下降が規制された第2可動役物302より下方に移動して、第1可動役物301が第2可動役物302の下方に出現する。
【0084】
この際、前記LED315を点灯させると、この光が光学手段320によって第1可動役物301のレンズ部301aの前面に導入されるので、当該レンズ部301aの幾何学的模様301bを光らせることができる。また、LED315を点滅させることによって、幾何学的模様301bを点滅させてもよい。このようにLED315を点灯または点滅することによって演出効果を高めることができる。
また、第1可動役物301が第2可動役物302の下方に出現した状態において、制御部がモータ86を逆方向に駆動すると、第1可動役物301が上昇して第2可動役物302の背面側に隠れる。
【0085】
なお、第2可動役物302が規制部308に当接して、それ以上の下降を規制された状態において、制御部がモータ86の駆動を停止するように制御すると、可動役物81は前記下降位置で停止した状態となる。さらに、同状態において、制御部がモータ86を逆方向に駆動すると、可動役物81は上昇していく。
【0086】
次に、可動役物81を前記所定の下降位置から所定の上昇位置(原点位置)まで上昇させる場合、モータ86によってベルト89を逆方向に回転させることによって、第1可動役物301が引き上げられて、当該第1可動役物301が上昇していく。そして第1可動役物301が第2可動役物302の背面側に隠れた位置に来ると、第1可動役物301のスライド部材83に設けられた上側の軸部が第2可動役物302のレール部303の上端部に当接する。したがって、さらに第1可動役物301が上昇すると、これに伴って第2可動役物302も上昇する。つまり、第1可動役物301と第2可動役物302とが完全に重なった状態の可動役物81が上昇する。
【0087】
さらに、可動役物81が上昇すると、可動役物81に設けられた押圧部98の傾斜部98aが規制部材122を抗して移動経路中から退避させる方向に押圧して、規制部材122が移動経路中から退避するので、可動役物81は所定の上昇位置(原点位置)まで上昇することができる。
そして、可動役物81が上昇して押圧部98が規制部材122から離間することによって、当該規制部材122がバネ93(図16参照)の付勢力によって、第1当接部91の移動経路中に進出する。そして、この規制部材122に第1当接部91が当接することによって可動役物81の下降を阻止して、所定の上昇位置で保持することができる。
【0088】
このように本実施の形態では、第1可動役物301が上下動駆動手段105によって第2可動役物302を伴って所定位置まで移動すると、第2可動役物302が規制部308に当接して、当該第2可動役物302のそれ以上の下降を規制する。その後、第1可動役物301は、第2可動役物302を伴わないで、前記所定位置を越えて上下動駆動手段105によって下降することがきる。したがって、複数の可動役物(第1可動役物301および第2可動役物302)が重なった状態で一緒に移動した後、一つの上下動駆動手段105によって、一の可動役物(第1の可動役物)301をさらに移動させることができるので、演出効果を高めることができる。
【0089】
また、規制部308によって第2可動役物302の下降が規制された場合の第1可動役物301を第2センサ312によって所定位置(下降位置)で検出できるので、この検出信号を上下動駆動手段105の制御部に送信して、当該制御部で上下動駆動手段105を制御することによって、さらに第1可動役物301を所定位置を越えて下降させるのか、その所定位置で停止させるのか、または第1可動役物301を所定位置から上昇させるのかを制御できる。
また、第1可動役物301が上下動駆動手段105によって第2可動役物302を伴って原点位置まで上昇してきた際に、当該第1可動役物301を第1センサ311によって原点位置で検出できるので、この検出信号を上下動駆動手段105の制御部に送信して、当該制御部で上下動駆動手段105を制御することによって、第1可動役物を原点位置で停止させるのか、または再び原点位置から下降させるのかを制御できる。
さらに、第1センサ311と第2センサ312によって、第1可動役物301を原点位置と所定位置とで検出できるので、この検出信号を上下動駆動手段105の制御部に送信して、当該制御部で上下動駆動手段105を制御することによって、第1可動役物301を原点位置と所定位置との所望の位置で停止させ、さらに上昇または下降させることができる。
したがって、遊技機の演出に応じて可動役物81の移動を制御でき、演出効果を高めることができる。
【0090】
さらに、第1可動役物301が第2可動役物302より下降して出現した場合に、LED315からの光が光学手段320によって第1可動役物301のレンズ部301aの前面に導入されるので、当該レンズ部301aの前面の幾何学的模様301bを光らせることができる。したがって、演出効果をさらに高めることができる。
【0091】
なお、本実施の形態では、本発明を可動役物81が上下動駆動手段によって上下動する場合を例にとって説明したが、本発明は可動役物81が横方向や斜め方向に移動する場合も適用できる。
また、本実施の形態では、図15に示す可動役物装置80に本発明を適用した場合を例にとって説明したが、図8に示す可動役物装置80に本発明を適用できるのは勿論ことである。
【0092】
次に、可動役物201の昇降手段203について詳細に説明する。
左右一対の可動役物201およびこれら可動役物201をそれぞれ昇降する左右一対の昇降手段203は、バリアユニット30aの左右側部にそれぞれ設けられている。一対ずつの可動役物201および昇降手段203は、それぞれ左右逆となっている以外は、同様の構造を有するので、以下に、遊技者から向かって右側の可動役物201および昇降手段203について説明し、同様の構造を有する左側の可動役物201および昇降手段203についての説明を省略する。
【0093】
図30から図38に示すように、昇降手段203は、上下に長いベース部材401と、ベース部材401に上下方向に沿って設けられて可動役物201を上下動(昇降)自在に支持するガイドレール402と、上下方向に沿って歯が並んで配置されているラック403(図32図34等に図示)を備えるラック部404と、前記ラック403に噛み合うラック用歯車411を備えてラック403を昇降させる歯車昇降機構412とを備える。
【0094】
また、昇降手段203は、上述のラック部404と、ラック部404に対して上下動自在で、一対の動滑車405,406を回転自在に支持する動滑車支持部407(図35図38等に図示)と、左右一対の動滑車405,406を含む動滑車機構441と、動滑車機構441に設けられる紐状部材としてのベルト408とを備える。また、ラック部404と、動滑車支持部407とから昇降部材409(図35図38等に図示)が構成されるとともに、昇降部材409には、ラック部404と動滑車支持部407とを接続するばねであるコイルスプリング410(図36図38等に図示)を備える。
【0095】
なお、図30から図34は、主に歯車昇降機構412を説明するための図面であり、図35から図38は、主に動滑車機構441を説明するための図面である。また、図30図32図33図35図36は可動役物201が上昇した状態の図であり、図31図34図37図38は可動役物201が下降(落下)した状態の図である。また、図30図34においては、昇降手段203の各部分を覆う複数のカバーを取り外した状態で図示している。また、図35図37においては、動滑車機構441とベルト408とを主に図示し、それ以外の部分の図示を省略している。
【0096】
可動役物201は、回転リール23の外周面に描かれた図柄としての7を模したものであり、回転リール23の図柄と略同じ大きさとなっている。また、可動役物201には、内部にLEDが備えられて発光するようになっている。また、可動役物201は、ディスプレイ用窓部59a(窓部56)より上の上扉30の外枠30bの上側部から窓部56の下部であるリール用窓部59bに臨む回転リール23の上下3段のうちの無効ラインとなる上1段目の部分(上段)まで移動する。
【0097】
回転リール23は、左右に3つ並んで設けられており、左回転リール23、中回転リール23、右回転リール23がある。左の可動役物201は、停止した左回転リール23のリール用窓部59bから視認可能な上下3段の図柄のうちの上の図柄と重なる位置まで下降可能となっている。また、右の可動役物201は、停止した右回転リール23のリール用窓部59bから視認可能な上下3段の図柄のうちの上の図柄と重なる位置まで下降可能になっている。
【0098】
すなわち、可動役物201が落下した場合に、左回転リール23または右回転リール23の上段の図柄を隠すとともに、隠した図柄に代えて7を表示した状態となる。例えば、左から右の回転リール23の上段に7、7、リプレイ(7以外の図柄)順で図柄が並んで停止した際に右の可動役物201を落下させると、右のリプレイが7を模した可動役物201に隠されて7が上段の左、中、右で擬似的に3つ揃った状態となる。なお、可動役物201は、左と右の回転リール23の上段の図柄の位置まで落下するので、斜めに7を擬似的に揃える際にも用いることができる。
【0099】
歯車昇降機構412は、ラック403を備えるラック部404と、一対の動滑車405,406を備える動滑車支持部407とを有する昇降部材409を上昇させて落下させる機構である。歯車昇降機構412は、図18図20に図示するモータ203aと、当該モータの駆動軸に設けられた駆動歯車414と、当該駆動歯車414に噛み合う2段歯車416と、2段歯車416に噛み合う中間歯車417と、中間歯車417と噛み合うとともにラック403に噛み合うラック用歯車411とを備えている。
【0100】
2段歯車416は、駆動歯車414と噛み合う大径歯車415と、中間歯車417と噛み合う小径歯車(図示略)とが同軸上に一体に設けられたものであり、駆動歯車414の回転を減速して中間歯車417に伝達する。
【0101】
ラック用歯車411は、中間歯車417と噛み合う部分とラック403に噛み合う部分とが軸方向に前後分けて配置されており、軸方向の前側(遊技機の前後方向の前側)がラック403と噛み合い、軸方向の後側(遊技機の前後方向の後側)が中間歯車417と噛み合うようになっている。また、ラック用歯車411の中間歯車417と噛み合う部分には、全周に渡って歯が形成されているのに対して、ラック403と噛み合う部分には、外周面に歯が設けられていない部分が円筒面状に設けられている。
【0102】
例えば、ラック用歯車411のラック403と噛み合う部分には、歯がなく歯底円に沿った円筒面となっている歯底面413がラック用歯車411の外周面の1/3程度設けられている。なお、図31図34においては、歯底面413の後側の歯が見えることにより、ラック用歯車411の全周に渡って歯が形成されるように見えている。
【0103】
ラック用歯車411では、ラック403と噛み合う部分の歯がある部分がラック側に向いている場合には、ラック403とラック用歯車411が噛み合い、ラック用歯車411の歯が無い歯底面413がラック403と対向する状態では、ラック403とラック用歯車411の噛み合いが解除されることにより、ラック403を有する昇降部材409が落下可能になる。
【0104】
ラック403を備えるラック部404は、ベース部材401に設けられたレールに上下方向に沿って移動自在に支持されている。また、昇降部材409の動滑車支持部407は、ラック部404に上下動自在に支持されている。各歯車411,414,416(415),417は、ベース部材401に設けられた歯車支持部材418に回転自在に支持され、モータ203aも歯車支持部材418に支持されている。
【0105】
モータ20aは、ステッピングモータであり、入力されるパルスにより回転角度が制御された状態で回転するようになっている。本実施の形態では、モータ20aの回転方向は一定となっており、ラック用歯車411がラック403を上昇させる方向に回転し、その逆方向に回転いないように制御される。
【0106】
ラック用歯車411には、遊技機の前側を向く側面に、ストッパ突部421と、噛合用突部422が設けられている。ストッパ突部421は、ラック用歯車411の1つの歯と重なるとともに、当該歯の歯先から歯底より少しだけラック用歯車411の中心側の位置まで、前側に突出した状態に設けられている。このストッパ突部421は、ラック用歯車411の半径方向に沿っている。
【0107】
また、ラック用歯車411の上側には、逆転防止部材431が設けられている。逆転防止部材431は、歯車支持部材418に回転軸419を中心として回転自在に支持されている。また、歯車支持部材418には、逆転防止部材431に設けられたピン420が挿入される円弧状の長孔433が設けられている。長孔433は、回転軸419を中心とする円弧状に形成されており、回転軸419に支持される逆転防止部材431のピン420が挿入されることにより、逆転防止部材431の回転範囲を規制している。
【0108】
逆転防止部材431は、ラック用歯車411より少しだけ前側にあり、逆転防止部材431の一部がラック用歯車411の歯底円より少し内側に入った第1の角度位置から、逆転防止部材431の全体がラック用歯車411の歯先円より少し外側に出た第2の角度位置との間を回転移動可能となっている。また、逆転防止部材431は、図示しない捩じりばねにより、図33に示す第2の角度位置から図32に示す第1の角度位置側に回転する方向に付勢されている。
【0109】
したがって、逆転防止部材431は、通常時は、図32に示す第1の角度位置に配置されている。ラック用歯車411が順方向として図中時計回りに回転するとストッパ突部421が第1の角度位置にある逆転防止部材431に係合し、逆転防止部材431を第2の角度位置側に押し出す状態となる。さらに、ラック用歯車411が回転すると、逆転防止部材431との係合が外れ、逆転防止部材431は、第1の角度位置に戻る。この場合に、第1の角度位置の逆転防止部材431を越えた位置にストッパ突部421が配置される。この状態は、基本的にラック用歯車411によりラック403が最も上に移動した状態となり、ラック用歯車411が停止する。この場合に、ラック用歯車411が昇降部材409や可動役物201の荷重により逆転しそうになると(反時計回りに回転開始すると)、ストッパ突部421が逆転防止部材431に当たり、ラック用歯車411の逆転が阻止される。
【0110】
また、ラック用歯車411の前側の側面の噛合用突部422は、ストッパ突部421と同様に、ラック用歯車411の1つの歯と重なるとともに、当該歯の歯先から歯底より少しだけラック用歯車411の中心側の位置まで、前側に突出した状態に設けられている。この噛合用突部422は、ラック用歯車411の半径方向に沿っている。
【0111】
ラック403(ラック部404)は、ラック用歯車411との噛み合いが外れて落下した際に所定位置のストッパ(図示略)で下方への移動が規制され、この下方への移動が規制されたラック403の位置が図34に示すラック403が落下した位置である。この位置において、ラック403の歯と、ラック用歯車411との噛み合いが解除されている。この状態で、ラック用歯車411を順方向に回転すると、ラック403の上端部の歯に噛み合う位置に歯の無い歯底面413に隣接する歯が至ることになるが、この状態でラック403の歯と、ラック用歯車411の歯が噛み合うことが難しい。そこで、ラック403の右側から右に突出する係合突起435をラック403の前側に設けている。また、ラック用歯車411の歯底面413に隣接する歯の位置に、上述の噛合用突部422を設けている。
【0112】
ラック403を落下させた後に、ラック用歯車411を順方向に回転させると、噛合用突部422がラック403の上端部に設けられた係合突起435に接触するとともに、係合突起435を押し上げる。この際に、噛合用突部422の位置にあるラック用歯車411の歯とそれに続く歯が、ラック403の歯に噛み合うことになり、ラック用歯車411の回転によりラック403が押し上げられることになる。
【0113】
次に、動滑車機構441について説明する。
動滑車機構441は、上述の動滑車支持部407と、動滑車支持部407に回転自在に設けられた一対の動滑車405,406と、ベース部材401の下部に固定的に配置されて回転自在な定滑車442とを備える、また、一対の動滑車405,406および定滑車442とには、ベルト408が巻かれた状態となっている。
動滑車支持部407は、その上端部に一対の動滑車405,406が遊技機の前後方向に間隔をあけて並んで設けられている。後述のベルト408の可動役物201に接続される一方の端部(可動端444)側が巻かれる後側の動滑車405は、ベルト408の他方の端部(固定端445)側が巻かれる前側の動滑車406より少し高い位置に設けられている。
【0114】
定滑車442は、一対の動滑車405,406より下方で、一対の動滑車405,406の間の位置に設けられている。ベルト408は、その可動端444から上に向かって後側の動滑車405の上側に掛けられた後に下方に向かい定滑車442の下側に掛けられている。定滑車442の下側に掛けられたベルト408は上側に向かって前側の動滑車406の上側に掛けられる。動滑車406の上側に掛けられたベルト408は、下側に向かって延出している。このベルト408の先端部は、固定端445としてベース部材401に固定されている。なお、図37および図38において、ベルト408の固定端445にはベース部材401に当該固定端445を固定する固定部材447を図示し、ベルト408の可動端444には可動役物201を接続する接続部材448を図示している。
【0115】
動滑車支持部407は板状であり、ラック403を有する板状のラック部404と動滑車支持部407とは、重なった状態に配置されている。図35および図37に示すように、動滑車支持部407のラック部404に略重なる部分には、上下一対の長孔450が設けられている。これらの長孔450には、それぞれラック部404に設けられた上下一対の挿入ピン451が挿入されている。これにより動滑車支持部407とラック部404とは、長孔450の長さの範囲で相対的に上下動可能となっている。
【0116】
また、図36および図38に示すように、動滑車支持部407と、ラック部404とは、伸縮するばねとしてのコイルスプリング410で接続されている。ラック部404は、落下した際にストッパで上下位置が決められ、上昇中および落下前の位置(原点位置)にあるときには、ラック用歯車411との噛み合いにより上下位置が規制されている。それに対して、動滑車支持部407はラック用歯車411にコイルスプリング410で吊られた状態で上下位置が決められている。これらのようなラック部404と動滑車支持部407とから上述のように昇降部材409が構成されている。したがって、基本的に動滑車支持部407は、ラック部404の昇降移動にしたがって昇降移動するが、コイルスプリング410の伸縮によりラック部404に対して上下に変位可能になっている。これらのようなラック部404と動滑車支持部407とから上述のように昇降部材409が構成されている。
【0117】
動滑車機構441とベルト408とにより、ラック403の移動距離、すなわち、動滑車405,406の移動距離に対して、ベルト408に接続された可動役物201は、略4倍の移動距離を有することになる。
可動役物201の上下の移動範囲内にラック403の上下の移動範囲が含まれるようにラック403が配置されている。また、図30および図31に示すように、ベース部材401の上端部には、可動役物201が原点位置に移動したことを検知するフォトセンサ455が設けられている。
【0118】
このようなスロットマシンMの昇降手段203においては、可動役物201が原点位置としての上扉30の窓部56の上側縁より少し上側の位置から停止した左右の回転リール23のリール用窓部59bを介して視認可能な図柄のうちの上段の図柄位置まで自然落下に近い状態で落下させることができるとともに、原点位置まで可動役物201を上昇させて戻せるようになっている。
【0119】
図30に示すように、可動役物201が最も高い位置より僅かに下側となる原点位置にある状態では、図32および図33に示すようにラック403の下端部の歯に、ラック用歯車411の歯が欠けた部分である歯底面413の回転方向先側の歯が噛み合った状態となっている。また、この際に可動役物201は、フォトセンサ455に検知された状態となっている。
【0120】
また、可動役物201が原点位置にある状態では、図32に示すように、ラック用歯車411の上端部の前側に逆転防止部材431が重なった状態となっているとともに、この逆転防止部材431のラック用歯車411の回転方向の先側(図中右側)に、ラック用歯車411のストッパ突部421が配置され、ラック用歯車411の逆転が防止されている。これにより昇降部材409や可動役物201の荷重によりラック用歯車411等が逆転して可動役物201が降下するのが防止されている。
【0121】
次に、モータ203aを回転させることにより、歯車昇降機構412の各歯車414,416(415),417を介してラック用歯車411を順方向に回転させると、ラック403がラック用歯車411の回転により少しだけ押し上げられた後に、ラック403の下端の歯と、ラック用歯車411の歯底面413に隣接する歯との噛み合いが解除され、ラック用歯車411の歯の欠落部である歯底面413とラック403の歯が対向した状態となる。この状態でラック403は、ラック用歯車411による支持を失い略自然落下に近い状態で落下する。
【0122】
ラック403と、当該ラック403を備えるラック部404の落下距離は図示しないストッパにより制限されており、ラック403に上下に並んで設けられた歯のうちの一番上の歯から一番下の歯までの距離に略等しい距離だけ落下するようになっている。また、ラック403を備えるラック部404が落下を開始する際には、ラック部404にコイルスプリング410を介して動滑車支持部407および可動役物201の荷重がかかった状態となっている。これによりコイルスプリング410は、荷重に対応して延びた状態となっており、ラック部404を下方に引っ張った状態となっている。したがって、ラック403がラック用歯車411による支持を失った際に、ラック403を備えるラック部404の自重と、コイルスプリング410の付勢力とにより、落下が開始されることになり、ラック部404の落下開始を円滑にすることができる。
【0123】
この際に、ラック403を備えるラック部404が落下する際には、ラック部404にコイルスプリング410で接続された動滑車支持部407も落下することになる。2つの動滑車405,406が落下すると、動滑車機構441によりベルト408の可動役物201が接続された可動端444は、動滑車405,406の下降距離、すなわち、ラック403の下降距離に対して約4倍の下降距離を下降することになる。これにより、可動役物201は、窓部56(ディスプレイ用窓部59a)より上からリール用窓部59bの回転リール23の上段の図柄に重なる位置まで落下することになる。
【0124】
この際に可動役物201の落下が終了する際に、ベルト408に衝撃力が作用する。ベルト408に繰り返し衝撃力が作用するとベルト408が傷む虞があるが、ベルト408の可動端444側に下側への引っ張り力が作用した場合に、動滑車405を介して動滑車支持部407が下に引っ張られてコイルスプリング410が伸びることにより衝撃力の一部が吸収される。これによりベルト408の寿命を延ばすことができる。
【0125】
図31図34に示すように可動役物201は、落下により最も低い位置に配置され、上述のように左または右の回転リール23の上段に停止した図柄の前に7図柄を模した可動役物201が配置されて、7図柄が擬似的に3つ揃った状態となる。なお、斜めのX状に配置される2ラインに、7図柄が擬似的に揃った状態としてもよい。
【0126】
この際に、遊技者はスロットマシンMの遊技で、7図柄がリーチ状態になったにも関わらずに、7図柄が3つ揃わず、落胆した際に、7図柄を模した可動役物201が加速しながら落下して、7図柄が3つ並んだ状態となったことに、驚くことになる。特に、自然落下に近い状態で7図柄を模した可動役物201が高速で落ちてきたことに衝撃を受けることになる。また、このような可動役物201による演出が行われたことに基づいて遊技者は遊技での遊技媒体の大量獲得の可能性に大きな期待を抱くことになる。
【0127】
この状態で再びラック用歯車411を順方向に回転させると、図34に示すように、ラック用歯車411の歯底面413の回転方向後側の歯がラック403の上端の歯に近づくことになる。
この際に、ラック403の上端部の歯の位置に対応して設けられた係合突起435にラック用歯車411の噛合用突部422が接触するとともに、係合突起435を噛合用突部422が少しだけ上昇させる。この際にラック403の上端の歯と、ラック用歯車411の歯底面413の回転方向後側に隣接して設けられた歯とが噛み合うことになる。これにより噛み合いが一度外れた状態のラック403とラック用歯車411とを再び、円滑に噛み合わせることが可能になる。
【0128】
ラック用歯車411をそのまま順方向に回転させることにより、ラック403が上昇し、それに基づいて動滑車405,406が上昇する。これによりベルト408の可動端444に接続された可動役物201が上昇することになる。この際には、可動役物201がラック403の上昇距離の約4倍の距離をラック403が原点位置に戻るまでの時間で移動することになる。すなわち、ラック403の昇降速度の約4倍の昇降速度で可動役物201を上昇させることができるので、可動役物201を高速で上昇させることが可能になり、原点位置に戻る可動役物201が遊技者にとって邪魔になるのを防止することができる。
【0129】
また、図33に示すように、ラック403が原点位置に戻る際に、回転するラック用歯車411のストッパ突部421が逆転防止部材431をラック用歯車411の外側に押し出した後に、ねじりばねにより復帰する逆転防止部材431に隣接して配置され、逆転防止部材431とストッパ突部421とによりラック用歯車411の逆転が防止された状態となる。なお、ラック用歯車411が回転する際に噛合用突部422も逆転防止部材431をラック用歯車411の外側に押し出して、逆転防止部材431を通過する。
【0130】
可動役物201が原点位置に戻ると、フォトセンサ455が可動役物201を検知することになる。なお、可動役物201の昇降の制御は、ステッピングモータであるモータ203aの回転角度の制御で行われるが、設定角度だけモータ203aを回転させてもフォトセンサ455が可動役物201を検知しない場合に、さらにモータ203aを回転させるようにしてもよい。但し、ラック用歯車411を順方向に回転させ過ぎると、ラック403とラック用歯車411の噛み合いが外れてしまうので、モータ203aの回転には限度がある。
【0131】
このような昇降手段203にあっては、可動役物201を長い距離に渡って自然落下に近い状態で降下させることができるとともに、迅速に上昇させることが可能になる。これにより、遊技者に対して可動役物201を用いた迫力のある演出を見せることが可能になる。また、自然落下に近い状態でベルト408に繋がれた可動役物201を落下させてもベルト408にかかる衝撃力を緩和することができる。
【0132】
なお、動滑車405,406は、2つに限られるものではなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。また、昇降部材409においてラック403を有するラック部404と動滑車405,406を支持する動滑車支持部407とを別体として、コイルスプリング410で接続するものとしたが、ラック部404と動滑車支持部407とを一体とした昇降部材409を設けるものとしてもよい。
【符号の説明】
【0133】
81 可動役物
84 スライドレール(ベース部材)
105 上下動駆動手段(駆動手段)
301 第1可動役物
302 第2可動役物
308 規制部
311 第1センサ
312 第2センサ
314 LED(発光素子)
320 光学手段
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