(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる記憶媒体管理プログラム、記憶媒体管理方法および記憶媒体管理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる記憶媒体管理装置101の一実施例を示す説明図である。
図1において、記憶媒体管理装置101は、第一の記憶媒体111の情報を更新すると、第一の記憶媒体111を代表カードとする第二の記憶媒体112、113の情報を更新するコンピュータである。
【0012】
記憶媒体とは、データを記憶する媒体である。例えば、記憶媒体には、IC(Integrated Circuit)カード、磁気カード、フラッシュメモリ、磁気ディスク等が存在する。なお、記憶媒体として、識別子の情報が電子的に記憶されているのではなく、券面に印刷された媒体を用いることも出来る。また、代表カードとは、複数のカードをグルーピングした際の、代表となるカードである。グルーピングとは、複数のカードを組分けすることである。例えば、旅行ツアーで利用されるカードをグルーピングした場合、代表カードはツアーガイドが携帯するカードである。
【0013】
ここで、記憶媒体を、有料の施設への入場券として利用する場合がある。施設とは、サービスを提供する建築物や設備のことである。例えば、施設には、動物を観賞するサービスを提供する動物園や、美術品を鑑賞するサービスを提供する美術館がある。記憶媒体をアクティベーションすることで、記憶媒体で有料の施設に入場することができる。ここでアクティベーションとは、記憶媒体を利用可能にすることである。例えば、プリペイドカードをアクティベーションすることにより、プリペイドカードで物品やサービスを購入可能になる。
【0014】
団体旅行では、ツアーガイドが参加者を引き連れて、有料の施設に入場することがある。その際、ツアーガイドは参加者分の入場券を購入し、ゲート入場直前に参加者に配ったり、あるいは人数分を前払いし、人数をゲートに伝えて、その人数が施設に入場するまで、ゲートを開いてもらったりしている。
【0015】
記憶媒体を入場券として利用する場合、ツアーガイドが施設の入場口の近くで参加者が携帯する記憶媒体を個別にアクティベーションして、施設に入場可能にすることになる。参加者はアクティベーションされた記憶媒体を利用して施設に入場することができる。
【0016】
しかしながら、ツアーガイドが施設の入場口の近くで参加者の記憶媒体をアクティベーションする際、参加者の誰か一人が入場口の近くにいない場合、その参加者の記憶媒体をアクティベーションすることができない。ツアーガイドはその参加者の記憶媒体をアクティベーションするまで入場できないため、ツアーガイドは他の参加者を引き連れて入場することができない。このように、ツアーガイドならびに既に入場口近くに存在する参加者は、入場口に来ていない参加者が揃うまで、施設に入場できないという問題がある。
【0017】
そこで、実施の形態では、記憶媒体管理装置101は、第一の記憶媒体111の情報を更新する際、第一の記憶媒体111と関連付けられた第二の記憶媒体112、113を特定し、特定した第二の記憶媒体112、113の情報も更新する。これにより、第一の記憶媒体111に記憶される情報が更新されると第二の記憶媒体112、113に記憶される情報も更新される。このため、記憶媒体管理装置101は、関連する複数の記憶媒体の状態を、まとめて同じ状態にして管理することができる。
【0018】
以下、記憶媒体管理装置101の記憶媒体管理について説明する。また、以下の実施形態の説明では、記憶媒体が、旅行ツアーにおける所定の施設の入場券としての機能を有するカードを例にして説明する。ここで、第一の記憶媒体111は、旅行ツアーの代表者であるツアーガイドが所持する代表カードである。また、第二の記憶媒体112、113は、旅行ツアーの参加者が所持するカードである。また、所定の情報として、所定の施設への入場の可否を示すフラグを例にして説明する。
【0019】
(1)記憶媒体管理装置101は、アクティベーション依頼装置から代表カード111の識別子と対応付けて記憶されているフラグを更新する依頼を受信する。ここで、アクティベーション依頼装置は、カードのアクティベーションを依頼する装置である。
【0020】
図1の例では、アクティベーション依頼装置は、所定の施設の窓口担当が操作する端末である。記憶媒体管理装置101は、アクティベーション依頼装置から、代表カード111の識別子「1001」と対応付けて記憶されているフラグを更新する依頼を受信する。
【0021】
(2)記憶媒体管理装置101は、カードの識別子とフラグとを対応付けて記憶した記憶部121を参照し、受信した代表カード111の識別子と対応付けて記憶されているフラグを更新する。例えば、フラグには、所定の施設へ入場不可能であることを示す情報が設定され、記憶媒体管理装置101は、フラグを所定の施設へ入場可能であることを示す情報に更新する。
【0022】
図1の例では、記憶媒体管理装置101は、代表カード111の識別子「1001」と対応付けて記憶されているフラグを「0」から「1」に更新する。ここで、フラグは、「0」であるとき、所定の施設へ入場不可能であることを示し、「1」であるとき、所定の施設へ入場可能であることを示す。これにより、旅行ツアーのツアーガイドは所定の施設に入場できる。
【0023】
(3)記憶媒体管理装置101は、複数のカードの識別子を互いに関連付けて記憶した記憶部122を参照して、代表カード111と関連付けられているカードの識別子を特定する。例えば、記憶媒体管理装置101は、記憶部122から代表カード111の識別子を検索して、検索した識別子と関連付けて記憶された識別子を特定する。
【0024】
図1の例では、記憶媒体管理装置101は、代表カード111の識別子「1001」と関連付けられているカードの識別子として、識別子「1002」および識別子「1003」を特定する。ここで、旅行ツアーの参加者1のカード112は、識別子「1002」のカードであり、旅行ツアーの参加者2のカード113は、識別子「1003」のカードである。
【0025】
(4)記憶媒体管理装置101は、特定したカードの識別子と対応付けて記憶部121に記憶されているフラグを更新する。例えば、記憶媒体管理装置101は、記憶部121から特定したカードの識別子を検索して、検索した識別子と対応付けて記憶されているフラグを更新する。
【0026】
図1の例では、記憶媒体管理装置101は、特定したカードの識別子「1002」、「1003」と対応付けて記憶されているフラグを「0」から「1」に更新する。これにより、旅行ツアーの参加者1および旅行ツアーの参加者2は所定の施設に入場できる。
【0027】
以上説明したように、記憶媒体管理装置101は、携帯可能な第一の記憶媒体111の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する依頼を受信する。これに応じて、記憶媒体管理装置101は、記憶媒体の識別子と所定の情報とを対応付けて記憶した第一の記憶部121を参照して、受信した依頼から特定される第一の記憶媒体111の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する。記憶媒体管理装置101は、複数の記憶媒体の識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部122を参照して、第一の記憶媒体111の識別子と関連付けられている第二の記憶媒体112、113の識別子を特定する。記憶媒体管理装置101は、特定した第二の記憶媒体112、113の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する。
【0028】
これにより、第一の記憶媒体111に記憶される情報が更新されると第二の記憶媒体112、113に記憶される情報も更新される。このため、記憶媒体管理装置101は、関連する複数の記憶媒体の状態を、まとめて同じ状態にして管理することができる。
【0029】
図1の例では、旅行ツアーのツアーガイドの代表カード111のフラグが更新されると、旅行ツアーの参加者1のカード112のフラグおよび旅行ツアーの参加者2のカード113のフラグがまとめて更新される。このため、例えば、旅行ツアーのツアーガイドの代表カード111のフラグを更新する際、旅行ツアーの参加者2が施設の入場口の近くにいない場合でも、旅行ツアーの参加者2のカード113のフラグは更新される。これにより、旅行ツアーのツアーガイドと旅行ツアーの参加者1は、参加者2が揃うまで待つことなく、所定の施設に入場できる。また、旅行ツアーの参加者2は、カード113のフラグが更新されているため、遅れてきても所定の施設に入場できる。
【0030】
(記憶媒体管理システム200のシステム構成例)
図2は、実施の形態にかかる記憶媒体管理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図2において、記憶媒体管理システム200は、記憶媒体管理装置101と、アクティベーション依頼装置201と、施設装置202と、を含む。記憶媒体管理システム200において、記憶媒体管理装置101と、アクティベーション依頼装置201と、施設装置202とは、有線または無線のネットワーク230を介して接続される。ネットワーク230は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
【0031】
記憶媒体管理装置101は、アクティベーション依頼装置201からの要求により、情報を更新し、この情報に基づいて、施設装置202からの問い合わせに応答するコンピュータである。具体的には、例えば、記憶媒体管理装置101は、サーバ等のコンピュータである。
【0032】
例えば、記憶媒体が特定の施設への入場のためのカードである場合、記憶媒体管理装置101は、アクティベーション依頼装置201からの要求により、記憶媒体を利用して施設に入場可能であることを示す情報を更新するコンピュータである。また、例えば、記憶媒体管理装置101は、施設装置202からの要求により、記憶媒体を利用して施設に入場可能であるか否かを応答するコンピュータである。
【0033】
記憶媒体管理装置101は、カード管理DB210および代表カード管理DB220を有する。
図1に示したカードの識別子とフラグとを対応付けて記憶した第一の記憶部121および複数のカードの識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部122は、カード管理DB210に対応する。カード管理DB210および代表カード管理DB220の記憶内容については、
図4および
図5を用いて後述する。
【0034】
アクティベーション依頼装置201は、記憶媒体管理装置101に情報の更新を依頼するコンピュータである。例えば、記憶媒体が特定の施設への入場のためのカードである場合、アクティベーション依頼装置201は、特定の施設への入場を可能にすることを記憶媒体管理装置101に依頼するコンピュータである。具体的には、施設の窓口(チケット販売所等)の作業員が有する端末である。
【0035】
施設装置202は、記憶媒体管理装置101に、記憶媒体に記憶された情報に基づく問い合わせを行うコンピュータである。例えば、記憶媒体が特定の施設への入場のためのカードである場合、施設装置202は、カードを利用して特定の施設に入場することが可能であるか否かを記憶媒体管理装置101に問い合わせするコンピュータである。具体的には、施設装置202は、特定の施設の入場口に設けられた装置のコンピュータである。
【0036】
(記憶媒体管理装置101のハードウェア構成例)
図3は、実施の形態にかかる記憶媒体管理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3において、記憶媒体管理装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、ディスクドライブ304と、ディスク305と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0037】
ここで、CPU301は、記憶媒体管理装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMは記憶部としてCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0038】
I/F303は、通信回線を通じてLAN、WAN、インターネットなどのネットワーク230に接続され、ネットワーク230を介して他のコンピュータ(例えば、
図2に記載のアクティベーション依頼装置201、施設装置202)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク230と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0039】
ディスクドライブ304は、CPU301の制御に従ってディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク305は、ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク305としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0040】
なお、記憶媒体管理装置101は、上述した構成部のほか、例えば、SSD(Solid State Drive)、キーボード、マウス、プリンタ、ディスプレイなどを有することにしてもよい。また、
図2に示したアクティベーション依頼装置201、施設装置202についても、記憶媒体管理装置101と同様のハードウェア構成例により実現することができる。
【0041】
(カード管理DB210の一例)
図4は、実施の形態にかかるカード管理DB210の一例を示す説明図である。
図4において、記憶媒体管理装置101のカード管理DB210は、例えば、記憶媒体管理装置101によって作成、更新され、記憶媒体管理装置101のメモリ302またはディスク305に記憶される。
【0042】
カード管理DB210は、カードID(Identification)、利用施設名、アクティベーションフラグ、利用フラグおよび代表カードIDの項目を有する。カード管理DB210は、各項目に情報を設定することで、カード管理情報(例えば、カード管理情報210−1〜210−n)をレコードとして記憶する。
【0043】
ここで、カードIDは、記憶媒体を識別するための識別子を示す。これ以降、記憶媒体の例としてカードを用いて説明する。利用施設名は、利用施設を識別するための識別子を示す。アクティベーションフラグは、対応する利用施設名の利用施設が対応するカードIDのカードで入場可能か否かを示す。例えば、アクティベーションフラグが「0」である場合、対応する利用施設名の利用施設に入場不可能であることを示し、アクティベーションフラグが「1」である場合、対応する利用施設名の利用施設に入場可能であることを示す。
【0044】
利用フラグは、対応する利用施設名の施設が対応するカードIDのカードで利用されたか否かを示す。例えば、利用フラグが「0」である場合、対応する利用施設名の利用施設を利用していないことを示し、利用フラグが「1」である場合、対応する利用施設名の利用施設を利用したことを示す。具体的には、施設に入場したということを示す。
【0045】
代表カードIDは、代表カードを識別するための識別子を示す。代表カードIDが設定されているカードIDのカードは、グルーピングされたカードである。グルーピングされたカードとは、複数のカードを関連付けてまとめたグループに属しているカードである。グループに属するカードは、代表カードとそれ以外のカードに分けられる。ここで、カードIDと対応する代表カードIDとが一致する場合、当該カードIDのカードは、代表カードになる。また、カードIDと対応する代表カードIDとが一致しない場合、当該カードIDのカードは、代表カードと関連付けられたカードになる。また、代表カードIDが設定されていないカードIDのカードは、グルーピングされていないカードである。
図4では、代表カードIDが設定されていないことを「−」で示す。
【0046】
図4の例では、レコード210−1は、識別子「1001」のカードは、アクティベーションフラグが「0」であるため、これから○○水族館に入場不可能であることを示し、また、利用フラグが「1」であるため、○○水族館の入場に利用されたことを示す(結局、1001のカード保有者は、一度、施設に入場したために、アクティベーションフラグが1から0となり、利用したことで利用フラグが0から1になっている)。また、レコード210−1は、識別子「1001」のカードの代表カードIDが「1001」であるため、識別子「1001」のカードは代表カードであることを示す。
【0047】
(代表カード管理DB220の一例)
図5は、実施の形態にかかる代表カード管理DB220の一例を示す説明図である。
図5において、記憶媒体管理装置101の代表カード管理DB220は、例えば、記憶媒体管理装置101によって作成、更新され、記憶媒体管理装置101のメモリ302またはディスク305に記憶される。
【0048】
代表カード管理DB220は、代表カードID、利用施設名、有効期間および代表者入場時刻の項目を有する。代表カード管理DB220は、各項目に情報を設定することで、代表カード管理情報(例えば、代表カード管理情報220−1〜220−n)をレコードとして記憶する。
【0049】
ここで、代表カードIDは、代表カードを識別するための識別子を示す。利用施設名は、利用施設を識別するための識別子を示す。有効期間は、代表カードIDの代表カードを利用して対応する利用施設名の利用施設に入場後、代表カードIDに関連付けられているカードIDのカードを利用して対応する利用施設名の利用施設に入場可能な期間を示す。ここで、有効期間の開始時刻は、代表カードIDの代表カードを利用して対応する利用施設名の利用施設に入場した時刻である。有効期間の単位は例えば分とすることができる。
【0050】
また、代表者入場時刻は、代表カードIDの代表カードを利用して対応する利用施設名の利用施設に入場した時刻を示す。記憶媒体管理装置101は、有効期間と代表者入場時刻とから、有効期限を特定可能な情報を生成することができる。例えば、記憶媒体管理装置101は、有効期間と代表者入場時刻とを加算することにより、有効期限を特定可能な情報を生成する。
【0051】
また、有効期間の開始時刻は、代表カードIDの代表カードがアクティベーションされた時刻とすることができる。この場合、代表カード管理DB220は、代表カードIDの代表カードがアクティベーションされた時刻を示すアクティベーション時刻の項目を有する。また、有効期間の開始時刻は、代表カードIDの代表カードを利用して対応する利用施設名の利用施設に入場した時刻、および、代表カードIDの代表カードがアクティベーションされた時刻の両方を用いてもよい。
【0052】
図5の例では、レコード220−1は、識別子「1001」の代表カードを利用して○○水族館に12時30分に入場したことを示し、有効期間が20分であることを示す。例えば、記憶媒体管理装置101は、有効期間と代表者入場時刻とを加算することにより、有効期限を特定可能な情報として12時50分を生成することができる。
【0053】
(電文601の一例)
図6は、実施の形態にかかる電文601の一例を示す説明図である。
図6において、電文601は、アクティベーション依頼装置201および施設装置202によって作成、更新され、記憶媒体管理装置101に送信される。
【0054】
電文601は、電文種別、カードIDおよび利用施設名の項目を有する。電文601は、各項目に情報を設定した後に、記憶媒体管理装置101に送信される。
【0055】
ここで、電文種別は、電文を識別するための識別子を示す。例えば、電文種別の項目に「1」が設定された場合、電文種別は、対応する利用施設名の利用施設を利用可能にするためのアクティベーション依頼装置201からのアクティベーション要求であることを示す。また、電文種別の項目に「2」が設定された場合、電文種別は、対応する利用施設名の利用施設の施設装置202からの入場チェック要求であることを示す。また、カードIDは、カードを識別するための識別子を示す。利用施設名は、利用施設を識別するための識別子を示す。入場チェック要求とは、利用施設名の利用施設に対する入場可否の問合せ要求である。
【0056】
図6の例では、電文601は、識別子「1001」のカードで○○水族館を利用可能にするためアクティベーション依頼装置201からのアクティベーション要求であることを示す。
【0057】
(記憶媒体管理装置101の機能的構成例)
次に、
図2に示した記憶媒体管理装置101の機能的構成例について説明する。
図7は、実施の形態にかかる記憶媒体管理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。
図7において記憶媒体管理装置101は、受信部701と、更新部702と、特定部703と、送信部704と、を含む構成である。受信部701と、更新部702と、特定部703と、送信部704と、を含む制御部は、具体的には、例えば、
図3に示したメモリ302などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、
図3に示したメモリ302などの記憶装置に記憶される。
【0058】
受信部701は、アクティベーション依頼装置201および施設装置202から電文601を受信する機能を有する。受信部701は、受信した電文601がアクティベーション依頼装置201からのアクティベーション要求である場合、アクティベーション要求を更新部702に通知する。受信部701は、受信した電文601が施設装置202からの入場チェック要求である場合、入場チェック要求を送信部704に通知する。
【0059】
ここで、受信部701は、受信した電文601に含まれる電文種別に基づいて、受信した電文601がアクティベーション要求であるか入場チェック要求であるかを判断する。例えば、受信部701は、電文種別が「1」である場合、アクティベーション要求であると判断する。また、例えば、受信部701は、電文種別が「2」である場合、入場チェック要求であると判断する。
【0060】
更新部702は、受信部701から通知されたアクティベーション要求に基づいて、カードをアクティベーションする機能を有する。更新部702は、アクティベーション要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応するカード管理DB210のアクティベーションフラグに「1」を設定する。
【0061】
更新部702は、アクティベーション要求に含まれるカードIDが代表カードIDである場合、特定部703にカードIDを通知する。例えば、更新部702は、当該カードIDに対応するカード管理DB210の代表カードIDが、当該カードIDと一致する場合、当該カードIDは代表カードIDであると判断する。
【0062】
また、更新部702は、代表カードIDと、代表カードIDのグループに含まれるカードIDを関連付けて記憶した情報に基づいて、アクティベーション要求に含まれるカードIDが代表カードIDであるか否かを判断することもできる。
【0063】
更新部702は、関連付けられているカードIDを特定部703から通知される。更新部702は、通知されたカードIDと利用施設名に対応するカード管理DB210のアクティベーションフラグに「1」を設定する。
【0064】
また、代表カード管理DB220が、アクティベーション時刻の項目を有する場合、更新部702は、代表カード管理DB220のアクティベーション時刻に現在時刻を設定する。例えば、更新部702は、アクティベーション要求に含まれるカードIDのカードがグルーピングされたカードであり、代表カードIDである場合、代表カード管理DB220の対応するアクティベーション時刻に現在時刻を設定する。
【0065】
更新部702は、カード管理DB210の代表カードIDの項目を参照して、グルーピングされたカードであるか否かを判断できる。例えば、アクティベーション要求に含まれるカードIDと対応する代表カードIDの項目が設定されている場合、更新部702は、グルーピングされたカードであると判断できる。
【0066】
また、更新部702は、カード管理DB210の代表カードIDの項目を参照して、代表カードIDであるか否かを判断できる。例えば、入場チェック要求に含まれるカードIDの項目と対応する代表カードIDの項目とが一致する場合、更新部702は、代表カードIDのカードであると判断できる。
【0067】
特定部703は、更新部702から通知された代表カードIDと関連付けられているカードIDを特定する機能を有する。特定部703は、代表カードIDと関連付けられている特定したカードIDを更新部702に通知する。
【0068】
例えば、特定部703は、カード管理DB210から1レコードを取得し、取得したレコードの代表カードIDが更新部702から通知されたカードIDと一致するか否かを判断する。一致すると判断した場合、特定部703は、当該レコードのカードIDは、代表カードIDと関連付けられているカードIDであると判断する。特定部703は、カード管理DB210のすべてのレコードに対して、取得したレコードの代表カードIDが更新部702から通知された代表カードIDと一致するか否かを判断する処理を行う。
【0069】
ここで、特定部703は、代表カードIDと関連付けられているカードIDを一つ特定するごとに、更新部702に通知してもよい。また、特定部703は、代表カードIDと関連付けられているカードIDをすべて特定した後に、更新部702に通知してもよい。更新部702では既に記載したように、通知されたカードIDと利用施設名に対応するカード管理DB210のアクティベーションフラグに「1」を設定する。
【0070】
また、特定部703は、代表カードIDと、代表カードIDのグループに含まれるカードIDを関連付けて記憶した情報に基づいて、更新部702から通知された代表カードIDのグループに含まれるカードIDを特定することもできる。
【0071】
送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードで入場チェック要求に含まれる利用施設名の利用施設に入場可能か否かを判断し、判断結果を施設装置202に通信する機能を有する。
【0072】
送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応するカード管理DB210のアクティベーションフラグに基づいて、利用施設名の利用施設に入場可能であるか否かを判断する。例えば、送信部704は、アクティベーションフラグが「1」である場合、利用施設名の利用施設に入場可能であると判断する。また、送信部704は、アクティベーションフラグが「0」である場合、利用施設名の利用施設に入場不可能であると判断する。
【0073】
また、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードがグルーピングされたカードであり、入場チェック要求に含まれるカードIDが代表カードIDである場合、代表カードDB220の代表者入場時刻に現在時刻を設定することができる。
【0074】
送信部704は、カード管理DB210の代表カードIDの項目を参照して、グルーピングされたカードであるか否かを判断できる。例えば、入場チェック要求に含まれるカードIDと対応する代表カードIDの項目が設定されている場合、送信部704は、グルーピングされたカードであると判断できる。
【0075】
また、送信部704は、カード管理DB210の代表カードIDの項目を参照して、代表カードIDであるか否かを判断できる。例えば、入場チェック要求に含まれるカードIDの項目と対応する代表カードIDの項目とが一致する場合、送信部704は、代表カードIDのカードであると判断できる。
【0076】
送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードがグルーピングされたカードである場合、カード管理DB210のアクティベーションフラグおよび利用フラグを更新する。この更新のため、送信部704は、代表カード管理DB220から代表カードIDの有効期間と代表者入場時刻を取得する。
【0077】
送信部704は、例えば、入場チェック要求に含まれるカードIDが代表カードIDでない場合、代表カード管理DB220の対応する代表カードIDの有効期間と代表者入場時刻を取得する。
【0078】
送信部704は、取得した代表者入場時刻から取得した有効期間を経過した時刻が現在時刻を過ぎているか否かを判断する。ここで、送信部704は、現在時刻を過ぎていないと判断した場合、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応するアクティベーションフラグに「0」を設定する。これにより、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードで、一度入場した後、再入場を許可しないことができる。さらに、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードを複数回利用して、複数回入場するという不正を防止することができる。
【0079】
また、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードで、一度入場した後、再入場を許可する場合、アクティベーションフラグに「0」を設定しないこともできる。
【0080】
また、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応する利用フラグに「1」を設定する。これにより、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードで利用施設名の施設に入場したことを記憶することができる。この後、送信部704は、施設装置202に、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードで利用施設名の施設に入場可能であることを送信する。
【0081】
送信部704は、現在時刻を過ぎていると判断した場合は、入場チェック要求に含まれるカードIDの代表カードIDと関連付けられているカードIDのアクティベーションフラグに「0」を設定する。これにより、関連付けられているカードIDのカードで入場チェック要求に含まれる利用施設名の施設に入場することができなくなる。このため、送信部704は、入場チェック要求に含まれるカードIDの代表カードIDと関連付けられているカードIDのカードで、当該施設に入場できる期間を制限することができる。
【0082】
(記憶媒体活性化処理手順の一例)
図8は、実施の形態にかかる記憶媒体管理装置101の記憶媒体活性化処理手順の一例を示すフローチャートである。ここで、活性化とは、アクティベーションのことであり、カードを利用可能にすることである。
図8において、記憶媒体管理装置101はアクティベーション依頼装置201からアクティベーション要求を受信したか否かを判断する(ステップS801)。
【0083】
アクティベーション依頼装置201からアクティベーション要求を受信しない場合(ステップS801:No)、記憶媒体管理装置101の処理は、ステップS801に戻る。アクティベーション要求を受信した場合(ステップS801:Yes)、記憶媒体管理装置101は、アクティベーション要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応するカード管理DB210のアクティベーションフラグに「1」を設定する(ステップS802)。
【0084】
記憶媒体管理装置101は、アクティベーション要求に含まれるカードIDが代表カードIDであるか否かを、代表カード管理DB220を用いて判断する(ステップS803)。代表カードIDでない場合(ステップS803:No)、記憶媒体管理装置101の処理は、終了する。
【0085】
代表カードIDである場合(ステップS803:Yes)、記憶媒体管理装置101は、カード管理DB210から未処理のレコードを取得する(ステップS804)。記憶媒体管理装置101は、取得したレコードの代表カードID及び利用施設名が、アクティベーション要求に含まれるカードID及びアクティベーション要求に含まれる利用施設名か否かを判断する(ステップS805)。代表カードIDが、アクティベーション要求に含まれるカードIDでないか利用施設名がアクティベーション要求に含まれる利用施設名でない場合(ステップS805:No)、記憶媒体管理装置101の処理は、ステップS807に移行する。
【0086】
代表カードIDがアクティベーション要求に含まれるカードIDであり、利用施設名がアクティベーション要求に含まれる利用施設名である場合(ステップS805:Yes)、記憶媒体管理装置101は、当該レコードのアクティベーションフラグに「1」を設定する(ステップS806)。記憶媒体管理装置101は、カード管理DB210のすべてのレコードを処理したか否かを判断する(ステップS807)。
【0087】
すべてのレコードを処理しない場合(ステップS807:No)、記憶媒体管理装置101の処理は、ステップS804に戻る。すべてのレコードを処理した場合(ステップS807:Yes)、記憶媒体管理装置101の処理は、終了する。
【0088】
これにより、本フローチャートにおける一連の処理は終了する。本フローチャートを実行することで、アクティベーション要求があったカードが活性化され、カードの利用が可能になる。また、アクティベーション要求があったカードが代表カードである場合、代表カードのグループに属するカードも活性化され、該当利用施設のカードによる利用が可能になり、複数のカードをまとめて活性化することができる。
【0089】
(入場可否判断処理手順の一例)
図9は、実施の形態にかかる記憶媒体管理装置101の入場可否判断処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9において、記憶媒体管理装置101は、施設装置202から入場チェック要求を受信したか否かを判断する(ステップS901)。
【0090】
施設装置202から入場チェック要求を受信しない場合(ステップS901:No)、記憶媒体管理装置101の処理は、ステップS901に戻る。施設装置202から入場チェック要求を受信した場合(ステップS901:Yes)、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応するアクティベーションフラグが1か否かを判断する(ステップS902)。
【0091】
アクティベーションフラグが「1」でない場合(ステップS902:No)、記憶媒体管理装置101は、施設装置202に入場不可能を送信して(ステップS908)、処理を終了する。アクティベーションフラグが「1」である場合(ステップS902:Yes)、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDのカードがグルーピングされているか否かを判断する(ステップS903)。グルーピングされていない場合(ステップS903:No)、記憶媒体管理装置101は、施設装置202に入場可能を送信して(ステップS907)、処理を終了する。
【0092】
グルーピングされている場合(ステップS903:Yes)、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDが代表カードIDであるか否かを判断する(ステップS904)。代表カードIDでない場合(ステップS904:No)、記憶媒体管理装置101の処理は、ステップS906に移行する。
【0093】
代表カードIDである場合(ステップS904:Yes)、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応する代表者入場時刻に現在時刻を設定する(ステップS905)。記憶媒体管理装置101は、有効期間判断処理を行う(ステップS906)。ここで、有効期間判断処理は、
図10において詳細に説明される。
【0094】
これにより、本フローチャートにおける一連の処理は終了する。本フローチャートを実行することで、入場チェック要求があったカードに対する入場チェックが行われ、入場チェック要求のカードが代表カードである場合、代表者入場時刻が設定される。
【0095】
(有効期間判断処理手順の一例)
図10は、実施の形態にかかる記憶媒体管理装置101の有効期間判断処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10において、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDが代表カードIDであるか否かを、代表カード管理DB220を用いて判断する(ステップS1001)。入場チェック要求に含まれるカードIDが代表カードIDである場合(ステップS1001:Yes)、記憶媒体管理装置101の処理は、ステップS1003に移行する。
【0096】
入場チェック要求に含まれるカードIDが代表カードIDでない場合(ステップS1001:No)、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDに対応する代表カードIDをカード管理DB210から取得する(ステップS1002)。記憶媒体管理装置101は、代表カード管理DB220から代表カードIDの有効期間と代表者入場時刻を取得する(ステップS1003)。
【0097】
記憶媒体管理装置101は、代表者入場時刻から有効期間を経過した時刻が現在時刻を過ぎているか否かを判断する(ステップS1004)。現在時刻を過ぎていない場合(ステップS1004:No)、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応するアクティベーションフラグに「0」を設定する。具体的には「1」を「0」にする(ステップS1005)。また、記憶媒体管理装置101は、入場チェック要求に含まれるカードIDと利用施設名に対応する利用フラグに「1」を設定する(ステップS1006)。この後、記憶媒体管理装置101は、施設装置202に入場可能を送信し(ステップS1007)、処理を終了する。
【0098】
現在時刻を過ぎている場合(ステップS1004:Yes)、記憶媒体管理装置101は、カード管理DB210から、同じ代表者カードIDを持つレコードで、かつ、入場チェック要求に含まれる利用施設名を持ち、アクティベーションフラグが「1」のレコードを取得する(ステップS1008)。
【0099】
記憶媒体管理装置101は、当該レコードのアクティベーションフラグに「0」を設定する(ステップS1009)。記憶媒体管理装置101は、施設装置202に入場不可能を送信し(ステップS1010)、処理を終了する。
【0100】
これにより、本フローチャートにおける一連の処理は終了する。本フローチャートを実行することで、入場チェック要求があったカードおよび入場チェック要求のカードが属するグループのカードに対する有効期間のチェックが行われる。
【0101】
以上説明したように、記憶媒体管理装置101は、携帯可能な第一の記憶媒体111の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する依頼を受信する。これに応じて、記憶媒体管理装置101は、記憶媒体の識別子と所定の情報とを対応付けて記憶した第一の記憶部121を参照して、受信した依頼から特定される第一の記憶媒体111の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する。記憶媒体管理装置101は、複数の記憶媒体の識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部122を参照して、第一の記憶媒体111の識別子と関連付けられている第二の記憶媒体112、113の識別子を特定する。記憶媒体管理装置101は、特定した第二の記憶媒体112、113の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する。
【0102】
これにより、第一の記憶媒体111に記憶される情報が更新されると第二の記憶媒体112、113に記憶される情報も更新される。このため、記憶媒体管理装置101は、関連する複数の記憶媒体の状態を、まとめて同じ状態にして管理することができる。
【0103】
また、所定の情報は、所定の施設への入場可否を示す情報であり、記憶媒体管理装置101は、所定の施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新することができる。記憶媒体管理装置101は、所定の施設の入場口に設けられた装置から、記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信する。これに応じて、記憶媒体管理装置101は、受信した記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報が、所定の施設への入場を許可することを示す情報である場合に、入場を許可することを示す情報を装置へ送信することができる。
【0104】
これにより、記憶媒体管理装置101は、第一の記憶媒体111の所定の施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新する。同時に、記憶媒体管理装置101は、第二の記憶媒体112、113の所定の施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新する。このため、第一の記憶媒体111を利用して、所定の施設に入場することが可能になると、第二の記憶媒体112、113を利用して、所定の施設に入場することも可能になる。例えば、記憶媒体管理装置101は、旅行ツアーで、ツアーガイドが、旅行ツアーの参加者に対して入場券を配布する手間を無くすことができる。また、ツアーガイドは、施設の入場口で入場管理を行わなくてもよくなる。さらに、ツアーガイドの代表カードが利用可能になるまで、参加者のカードは利用できないため、参加者がカードを事前に紛失しても、盗難されても問題は生じない。
【0105】
また、記憶媒体管理装置101は、所定の施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新するとともに、有効期限を特定可能な情報を生成して第一の記憶媒体111の識別子と対応付けて記憶することができる。記憶媒体管理装置101は、第二の記憶媒体112、113の識別子と入場可否の問合せとを受信した際、有効期限を特定可能な情報から求められる時刻が、現在時刻を過ぎていない場合に、入場を許可することを示す情報を送信することができる。
【0106】
これにより、記憶媒体管理装置101は、第一の記憶媒体111を利用して所定の施設へ入場可能にした後、第二の記憶媒体112、113を利用して所定の施設へ入場できる期間を制限することができる。例えば、記憶媒体管理装置101は、旅行ツアーで、ツアーガイドが、施設に入場後、所定の時間内に入場する旅行ツアーの参加者に対して入場を許可できる。ひいては、参加者の都合により集合して入場することができない場合でも、個別に入場を管理できる。具体的には、記憶媒体管理装置101は、誰かがトイレに行っていたら全員が待つというような、全員が同時に入場しなければならないような事態を無くすことができる。
【0107】
また、記憶媒体管理装置101は、第一の記憶媒体111の識別子と入場可否の問合せとを受信した際、入場を許可することを示す情報を装置へ送信し、有効期限を特定可能な情報を生成して第一の記憶媒体111の識別子と対応付けて記憶することができる。記憶媒体管理装置101は、第二の記憶媒体112、113の識別子と入場可否の問合せとを受信した際、有効期限を特定可能な情報から求められる時刻が、現在時刻を過ぎていない場合に、入場を許可することを示す情報を送信することができる。
【0108】
これにより、記憶媒体管理装置101は、第一の記憶媒体111を利用して、所定の施設へ入場した後、第二の記憶媒体112、113を利用して所定の施設へ入場できる期間を制限することができる。
【0109】
また、所定の情報は、複数の施設の識別子と、複数の施設の識別子に含まれる施設の識別子に対応する施設への入場可否を示す情報である。記憶媒体管理装置101は、複数の施設の識別子のうちの所定の施設の識別子と対応する施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新することができる。記憶媒体管理装置101は、所定の施設の入場口に設けられた装置から、所定の施設の識別子と記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信する。これに応じて、記憶媒体管理装置101は、受信した記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報のうちの所定の施設の識別子と対応する施設への入場可否を示す情報が、入場を許可することを示す情報である場合に、入場を許可することができる。この場合、記憶媒体管理装置101は、入場を許可することを示す情報を送信することができる。
【0110】
これにより、記憶媒体管理装置101は、1つの記憶媒体で複数の施設の入場を許可することができる。例えば、記憶媒体管理装置101は、旅行ツアーにおいて、複数の施設に入場する際に、1つの記憶媒体を複数の入場券とすることができる。このため、ツアーガイドおよび旅行ツアーの参加者は、複数の入場券を管理しなくてもよい。
【0111】
なお、本実施の形態で説明した記憶媒体管理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。記憶媒体管理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、記憶媒体管理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0112】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0113】
(付記1)携帯可能な第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する依頼を受信し、
記憶媒体の識別子と前記所定の情報とを対応付けて記憶した第一の記憶部を参照して、受信した前記依頼から特定される前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新し、
複数の記憶媒体の識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部を参照して、前記第一の記憶媒体の識別子と関連付けられている第二の記憶媒体の識別子を特定し、
特定した前記第二の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする記憶媒体管理プログラム。
【0114】
(付記2)前記所定の情報は、所定の施設への入場可否を示す情報であり、
前記所定の情報を更新する処理は、前記所定の施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新する処理であり、
前記コンピュータに、
前記所定の施設の入場口に設けられた装置から、記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信し、
受信した前記記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報が、前記所定の施設への入場を許可することを示す情報である場合に、入場を許可することを示す情報を前記装置へ送信する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の記憶媒体管理プログラム。
【0115】
(付記3)前記所定の情報を更新する処理は、前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新するとともに、有効期限を特定可能な情報を生成して前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて第三の記憶部に記憶し、
前記コンピュータに、
前記所定の施設の入場口に設けられた装置から、前記第二の記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信し、
受信した前記第二の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報が、前記所定の施設への入場を許可することを示す情報であり、かつ、該第二の記憶媒体の識別子と関連付けられている前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記有効期限を特定可能な情報から求められる時刻が、現在時刻を過ぎていない場合に、入場を許可することを示す情報を前記装置へ送信する、
処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の記憶媒体管理プログラム。
【0116】
(付記4)前記コンピュータに、
前記所定の施設の入場口に設けられた装置から、前記第一の記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信し、
受信した前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報が、前記所定の施設への入場を許可することを示す情報である場合に、入場を許可することを示す情報を前記装置へ送信するとともに、有効期限を特定可能な情報を生成して前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて第三の記憶部に記憶し、
前記所定の施設の入場口に設けられた装置から、前記第二の記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信し、
受信した前記第二の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報が、前記所定の施設への入場を許可することを示す情報であり、かつ、該第二の記憶媒体の識別子と関連付けられている前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記有効期限を特定可能な情報から求められる時刻が、現在時刻を過ぎていない場合に、入場を許可することを示す情報を前記装置へ送信する、
処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の記憶媒体管理プログラム。
【0117】
(付記5)前記所定の情報は、複数の施設の識別子と、前記複数の施設の識別子に含まれる施設の識別子に対応する施設への入場可否を示す情報とを記憶する情報であり、
前記依頼を受信する処理は、前記複数の施設の識別子に含まれる所定の施設の識別子と対応する施設への入場可否を示す情報を更新する依頼を受信する処理であり、
前記所定の情報を更新する処理は、前記所定の施設の識別子と対応する施設への入場可否を示す情報を、入場を許可することを示す情報に更新する処理であり、
前記コンピュータに、
前記所定の施設の入場口に設けられた装置から、前記所定の施設の識別子と記憶媒体の識別子と入場可否の問合せとを受信し、
受信した前記記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報のうちの前記所定の施設の識別子と対応する施設への入場可否を示す情報が、前記所定の施設の識別子と対応する施設への入場を許可することを示す情報である場合に、入場を許可することを示す情報を前記装置へ送信する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の記憶媒体管理プログラム。
【0118】
(付記6)携帯可能な第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する依頼を受信し、
記憶媒体の識別子と前記所定の情報とを対応付けて記憶した第一の記憶部を参照して、受信した前記依頼から特定される前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新し、
複数の記憶媒体の識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部を参照して、前記第一の記憶媒体の識別子と関連付けられている第二の記憶媒体の識別子を特定し、
特定した前記第二の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新する、
処理をコンピュータに実行させる記憶媒体管理プログラムを記録したことを特徴とする前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【0119】
(付記7)携帯可能な第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する依頼を受信し、
記憶媒体の識別子と前記所定の情報とを対応付けて記憶した第一の記憶部を参照して、受信した前記依頼から特定される前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新し、
複数の記憶媒体の識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部を参照して、前記第一の記憶媒体の識別子と関連付けられている第二の記憶媒体の識別子を特定し、
特定した前記第二の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする記憶媒体管理方法。
【0120】
(付記8)携帯可能な第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている所定の情報を更新する依頼を受信し、
記憶媒体の識別子と前記所定の情報とを対応付けて記憶した第一の記憶部を参照して、受信した前記依頼から特定される前記第一の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新し、
複数の記憶媒体の識別子を互いに関連付けて記憶した第二の記憶部を参照して、前記第一の記憶媒体の識別子と関連付けられている第二の記憶媒体の識別子を特定し、
特定した前記第二の記憶媒体の識別子と対応付けて記憶されている前記所定の情報を更新する、
制御部を有することを特徴とする記憶媒体管理装置。