特許第6435954号(P6435954)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6435954
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】現金処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 9/00 20060101AFI20181203BHJP
【FI】
   G07D9/00 410B
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-65003(P2015-65003)
(22)【出願日】2015年3月26日
(65)【公開番号】特開2016-184341(P2016-184341A)
(43)【公開日】2016年10月20日
【審査請求日】2017年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100069615
【弁理士】
【氏名又は名称】金倉 喬二
(72)【発明者】
【氏名】冨沢 雄一
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−251979(JP,A)
【文献】 特開2005−157759(JP,A)
【文献】 特開2005−276082(JP,A)
【文献】 特開2009−238078(JP,A)
【文献】 特開2012−014501(JP,A)
【文献】 特開2013−073262(JP,A)
【文献】 特開2013−020492(JP,A)
【文献】 国際公開第00/052652(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置外へ取出し可能に装着され、回収する硬貨を集積する硬貨回収庫と、
前記硬貨回収庫内の硬貨の存否を検知する検知センサと、
前記硬貨回収庫を空の状態で装着した際に、前記検知センサが硬貨の存在を検知したときは、取引の続行を選択可能とする表示を行う表示手段と、を備えたことを特徴とする現金処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の現金処理装置において、
前記取引を続行させた後は、前記硬貨収納庫に集積された硬貨枚数によって前記硬貨収納庫の収納状態を管理することを特徴とする現金処理装置。
【請求項3】
装置外へ引出し可能に装着され、回収する硬貨を集積する硬貨回収庫と、
前記硬貨回収庫内の硬貨の満杯状態を検知する検知センサと、を備え、
前記検知センサが、装着された前記硬貨収納庫が空の状態でないことを、所定の回数連続して検知したときは、前記検知センサの機能を停止させ、前記硬貨収納庫に集積された硬貨枚数によって前記硬貨収納庫の収納状態を管理して、取引を続行させることを特徴とする現金処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の現金処理装置において、
前記取引を続行させた後に、前記検知センサの機能が回復したときは、前記検知センサによって、前記硬貨収納庫の満杯状態を検知することを特徴とする現金処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売店やスーパマーケット等の商業施設等に設置され、レジスタで使用される現金の出金処理や、レジスタから入金する現金の入金処理等を行う現金処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の現金処理装置は、装置正面に設けられた扉を開いて装置内から引出し可能に装着された硬貨回収庫を備えており、売上金を回収する場合は、金種別に硬貨を収納した硬貨収納庫から繰出された硬貨を硬貨回収庫に収納し、容量フル(満杯)または締め(精算集計取引)等の既定のときに、装置正面に設けられた扉を開いて装置から硬貨収納庫を取出している(例えば、特許文献1参照。)。
また、硬貨処理装置の硬貨収容箱の側面および仕切板に貫通穴からなる透光部分を設けて、発光部からの光を第2の受光部で受光したことによって、空の状態の硬貨収容箱が完全に装着されたことを検出し、集積された硬貨が発光部からの光を遮ったことによって、硬貨収容箱に硬貨が残留していることを検出しているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−125794号公報(段落0019、0030−0033、第1図)
【特許文献2】特開2011−013882号公報(段落0039−0044、0050、第8図、第11図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、売上金の回収は、警備会社の輸送担当員が現金処理装置のメニュー画面から「売上回収」を選択し、表示された扉開誘導画面等に従って、正面側の扉を開いて、売上金を収納した紙幣回収庫および硬貨回収庫を取出し、輸送担当員が持参した空の紙幣回収庫および硬貨収納庫を新たに現金処理装置に装着し、扉を閉めた後に、取出した紙幣回収庫および硬貨回収庫を施錠したまま金融機関等に輸送し、金融機関等が解錠して売上金の入金を行っている。
【0005】
また、上述した従来の技術において、特許文献1に記載された、精算集計取引によって売上金を硬貨収納庫に集積するときに、硬貨回収庫の満杯(フル状態ともいう。)を検出しようとする場合は、硬貨回収庫の上部に透光穴を設け、特許文献2のように発光部からの光を受光部が受光しないことによって、硬貨収納庫に集積された硬貨がフル状態になったことを検知するフル検知センサを設けることが行われている。
【0006】
前記した売上回収取引に、透光穴を設けた硬貨回収庫を用いた場合には、輸送担当員が持参した空の紙幣回収庫および硬貨収納庫を現金処理装置に装着し、扉を閉めたときに、装着された硬貨カセットが空の状態であることを、紙幣の場合は繰出動作によって、硬貨の場合はフル検知センサの出力によって確認し、装着された紙幣回収庫および硬貨回収庫が空であることが確認されたときに、売上回収取引を完了させている。
【0007】
しかしながら、輸送担当員が持参した空の硬貨回収庫の透光穴に、空の硬貨回収庫の輸送のために用いる保護箱のクッション材(発泡スチロール等)の破片やゴミ、埃等の異物が詰まって透光穴が塞がれた状態になっていると、発光部からの光が遮られるため、空の状態ではないと判定され、扉を閉めたときに、再び扉開誘導画面が表示され、売上回収取引を終えることができなくなってしまうという問題がある。
【0008】
また、このような偽フル現象が発生した場合には、再表示された扉開誘導画面等に従って取出した硬貨収納庫の透光穴に詰まった異物を除去しようとしても、硬貨収納庫は施錠されており、異物を除去することが困難であるため、代替用の空の硬貨回収庫が手元にないと、代替の硬貨回収庫が到着するまで、現金処理装置の運用が停止してしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、空の硬貨回収庫の透光穴に異物が詰まった場合であっても、輸送担当員等の係員による取引の続行を可能にする手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、現金処理装置が、装置外へ取出し可能に装着され、回収する硬貨を集積する硬貨回収庫と、前記硬貨回収庫内の硬貨の存否を検知する検知センサと、前記硬貨回収庫を空の状態で装着した際に、前記検知センサが硬貨の存在を検知したときは、取引の続行を選択可能とする表示を行う表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
これにより、本発明は、硬貨回収庫の透光穴に異物が詰まって偽フル現象が発生したときであっても、係員が強制的に売上回収取引を完了させることができ、代替用の空の硬貨回収庫が手元にない場合であっても、現金処理装置の運用を継続することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1の現金入出金装置を示す説明図
図2】実施例1の現金入出金装置を示すブロック図
図3】実施例1の現金入出金装置の外観を示す説明図
図4】実施例1の現金入出金装置の外観を示す説明図
図5】実施例1の初期画面の表示例を示す説明図
図6】実施例1のメニュー画面の表示例を示す説明図
図7】実施例1の入金取引不可画面の表示例を示す説明図
図8】実施例1の硬貨扉開誘導画面の表示例を示す説明図
図9】実施例1の硬貨回収庫交換誘導画面の表示例を示す説明図
図10】実施例1の硬貨扉閉誘導画面の表示例を示す説明図
図11】実施例1の紙幣扉開誘導画面の表示例を示す説明図
図12】実施例1の紙幣回収庫交換誘導画面の表示例を示す説明図
図13】実施例1の紙幣扉閉誘導画面の表示例を示す説明図
図14】実施例1の処理中画面の表示例を示す説明図
図15】実施例1の紙幣残留警告画面の表示例を示す説明図
図16】実施例1の第1の硬貨残留警告画面の表示例を示す説明図
図17】実施例2の第2の硬貨残留警告画面の表示例を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照して本発明による現金処理装置の実施例について説明する。
【実施例1】
【0013】
以下に、図1ないし図16を用いて本実施例の現金入出金装置について説明する。
本実施例の現金処理装置としての現金入出金装置1は、小売店やスーパマーケット等の商業施設の店舗に設置され、レジスタの担当者や管理者等の担当者が操作して店舗の売場に設置されている複数のレジスタへ予め収納する釣銭(釣銭準備金という。)の出金処理やレジスタから回収された売上金の入金処理等を実行する機能を有しており、図1図2に示すように、主制御部3、記憶部4、操作表示部6、カードリーダ7、印刷部8、紙幣処理部10、硬貨処理部20等を備えている。
【0014】
主制御部3は、現金入出金装置1の紙幣処理部10や硬貨処理部20等の各部を制御して、釣銭出金や、売上入金、計数、補充、抜取り、精算集計、売上回収、精査等の各種の取引を実行する機能を有している。
記憶部4は、主制御部3が実行するプログラムや主制御部3による処理結果等が格納される。
また、記憶部4には、担当者の担当者ID(後述)に対応させて、当該担当者が登録したパスワードおよび当該担当者に許可された取引種別等の業務内容等を格納した担当者登録情報が予め格納されている。
【0015】
操作表示部6は、LCD等の表示画面と、表示画面に設けたタッチパネルや、担当者が出金金額等を入力するためのテンキーや表示画面に表示された内容を確認したことを指示するための「確認」キー等の操作キー等の入力手段を備えており、表示画面に、メニュー画面や各種の誘導画面、装置の状態等を表示する機能、タッチパネルにより担当者が選択した前記各取引の選択入力や操作キーによる入力を受付ける機能等を有している。
カードリーダ7は、担当者や警備会社の輸送担当員等が携帯するレジカードやIDカード等の担当者カードをパスさせたときに、そのICチップや磁気ストライプに記録されている担当者ID等のカード情報を読取る機能を有している。
【0016】
印刷部8は、プリンタ等を備えており、現金入出金装置1による入金処理や出金処理の金額等の取引結果をレシートに印刷して排出する機能を有している。
紙幣処理部10は、制御部11、紙幣入出金部12、紙幣鑑別部13、紙幣一時保留部14、紙幣収納庫15、紙幣回収庫16、紙幣リジェクト庫17等で構成され、図3図4に示すように、その正面側には、正面扉10aおよび正面扉10aを開閉するためのレバー10bが設けられている。
【0017】
また、紙幣処理部10には、正面扉10aの開閉を検知する図示しない開閉検知センサが設けられている
制御部11は、主制御部3からの指令により、紙幣処理部10内の各部を制御して上記主制御部3が実行する各取引における紙幣に関する処理動作を制御する。
紙幣入出金部12は、紙幣処理部10の正面側に設けられ(図3図4参照)、担当者が一括投入した入金紙幣の受入口であると共に、売上入金における取消時の返却紙幣、入金時の入金リジェクト紙幣、釣銭出金時の出金紙幣を集積して排出する排出口として機能する。
【0018】
紙幣鑑別部13は、搬送された紙幣の真偽、正損、金種等を鑑別して金種別に計数する機能等を有している。
紙幣一時保留部14は、入金処理における入金計数処理時および売上金収納時に、紙幣入出金部12に投入され、紙幣鑑別部13で正券と鑑別された紙幣を集積して一時保留する。
【0019】
紙幣収納庫15は、現金入出金装置1に着脱可能に装着された金庫であって、売上金等として入金された金種の紙幣(本実施例では千券、5千券、万券)を金種別に収納する複数の紙幣収納庫15、つまり、千円紙幣を収納する千券収納庫15a、5千円紙幣を収納する5千券収納庫15b、1万円紙幣を収納する万券収納庫15cを備えており、入金処理における収納処理時等に、紙幣鑑別部13で正券と鑑別され紙幣一時保留部14から搬送された紙幣を収納する。
【0020】
なお、釣銭出金時の出金紙幣は、その金種の紙幣(本実施例では千券、5千券)を収納している千券収納庫15a、5千券収納庫15bから出金される。
紙幣回収庫16は、現金入出金装置1に着脱可能に装着された金庫であって、売上入金時および精算集計時に各紙幣収納庫15a〜15c、つまり千券収納庫15a、5千券収納庫15b、万券収納庫15cに収納された売上金を構成する紙幣が搬送されて収納される。
【0021】
紙幣リジェクト庫17は、売上入金時に紙幣一時保留部14から紙幣鑑別部13へ搬送されたとき、釣銭出金時に紙幣収納庫15から紙幣鑑別部13へ搬送されたとき、売上金収納時に紙幣収納庫15から紙幣鑑別部13へ搬送されたときに、紙幣鑑別部13で重送等と鑑別されたリジェクト紙幣等の集積先であって、担当者によるアクセスが可能なように構成されている。
紙幣処理部10内の上記各部の間は図示しない紙幣搬送路で接続され、その紙幣搬送路の各分岐部には紙幣の搬送方向を切替える切替機構が設けられている。
【0022】
硬貨処理部20は、制御部21、硬貨入出金部22、硬貨鑑別部23、硬貨選別部23a、硬貨一時保留部24、硬貨収納庫25、硬貨リジェクト口26、硬貨出金箱27、硬貨返却箱28、硬貨回収庫29等で構成され、その正面側には、正面扉20aおよび正面扉20aを開閉するためのレバー20bが設けられている。
また、硬貨処理部20には、正面扉20aの開閉を検知する図示しない開閉検知センサが設けられている。
制御部21は主制御部3からの指令により、硬貨処理部20の各部を制御して上記主制御部3が実行する各取引における硬貨に関する処理動作を制御する。
【0023】
硬貨入金部22は、硬貨処理部20の正面側に設けられ(図3図4参照)、担当者が一括投入した入金硬貨の受入口であって、担当者が硬貨を投入する硬貨投入口22aと、硬貨投入口22aから投入された硬貨を1枚ずつ繰出す繰出口が設けられた硬貨繰出部22bとで構成される。
硬貨鑑別部23は、硬貨繰出部22bから繰出された硬貨の真偽、正損、金種等を鑑別して金種別に計数する機能等を有している。
【0024】
硬貨選別部23aは、硬貨鑑別部23での鑑別結果に基づいて硬貨を搬送しながら選別する搬送路であって、硬貨搬送方向の上流側から図示しないリジェクト口、金種別の選別口が順に配置されており、リジェクト口および各選別口には、それぞれの開口を開閉する選別ゲートが設けられている。
硬貨一時保留部24は、入金処理における入金計数処理時に、硬貨鑑別部23で正常貨と鑑別され、硬貨選別部23aから図示しない金種別の搬送シュートを介して落下させた硬貨を金種別に集積して一時保留する。
【0025】
硬貨収納庫25は、現金入出金装置1に着脱可能に装着された金庫であって、入金処理における収納処理時に、硬貨鑑別部23で正常貨と鑑別され、硬貨選別部23aを経由して硬貨一時保留部24に金種別に一時保留した硬貨で、釣銭準備金等として出金する金種(本実施例では500円、100円、50円、10円、5円、1円)の硬貨を金種別に収納する金種別収納部を備えており、各金種別収納部には、硬貨一時保留部24から落下させた硬貨を導く図示しない金種毎の搬送シュートが接続している。
【0026】
また、各金種別収納部には、硬貨を1枚毎に繰出す繰出機構が設けられており、釣銭出金時の出金硬貨は、各金種別収納部から繰出されて出金される。
硬貨リジェクト口26は、硬貨鑑別部23で偽貨や外国硬貨、著しい汚損貨等と鑑別され、硬貨選別部23aのリジェクト口から図示しない搬送シュートを介して落下させた入金リジェクト硬貨が集積され、集積された入金リジェクト硬貨は担当者に返却される。
【0027】
硬貨出金箱27は、現金入出金装置1に着脱可能に装着された収納箱であって、釣銭出金時に、硬貨収納庫25の各金種別収納部から繰出され、図示しない搬送シュートを介して落下させた釣銭硬貨が集積される。
硬貨返却箱28は、現金入出金装置1に着脱可能に装着された収納箱であって、計数処理時の計数済硬貨、売上入金における取消時の返却硬貨を、硬貨一時保留部24から図示しない搬送シュートを介して落下させた硬貨が集積する。
【0028】
硬貨回収庫29は、現金入出金装置1に着脱可能に装着された金庫であって、売上入金時および精算集計時に硬貨収納庫25の各金種別収納部から繰出され、図示しない搬送シュートを介して落下させた売上金を構成する硬貨が一括で収納され、フル状態を検知するためのフル検知センサ29aが設けられている。
【0029】
検知センサとしてのフル検知センサ29aは、発光部と受光部とを硬貨回収庫29を挟んで対向させた光学式のセンサであって、硬貨回収庫29の対向する2つの側面の上部にそれぞれ設けられた貫通穴である透光穴に光軸を挿通させて硬貨回収庫29の装着部に設置されており、硬貨回収庫29に集積された硬貨の頂部が、発光部からの光を遮断したことを受光部が検知して硬貨回数庫29のフル状態を検知する機能を有している。
硬貨処理部20内の上記各部の間は、上記した各搬送シュートで接続され、硬貨一時保留部24の搬出口および硬貨収納庫25の各金種別収納庫の繰出口には、硬貨の搬送方向を切替える図示しない切替ゲートが設けられている。
【0030】
以下に、本実施例の現金入出金装置1による上記主制御部3が実行する各取引の処理動作について説明する。
現金入出金装置1の主制御部3は、操作表示部6の表示画面に担当者カードをカードリーダ7にパスさせることを促す文言や現在の装置の状態等を表示した、図5に示す初期画面を表示して待機している。
【0031】
取引を行う担当者等が、事前に登録済の担当者カードをカードリーダ7にパスさせると、主制御部3は、カードリーダ7によって担当者カードに記録されている担当者ID等のカード情報を読取ると共に、操作表示部6の表示画面にパスワードの入力画面を表示し、担当者は操作表示部6によってパスワードを入力する。
【0032】
このパスワードの入力を受付けた主制御部3は、カード情報の担当者IDを基に、記憶部4の担当者登録情報から該当する担当者IDのパスワード等を抽出し、抽出した担当者登録情報のパスワードと入力されたパスワードとの一致により担当者の正当性を判定し、操作表示部6の表示画面に取引種別毎の選択ボタン等を表示した、図6に示すメニュー画面を表示する。
【0033】
<釣銭出金取引>
取引権限を有する担当者が、メニュー画面から「釣銭出金」ボタンを選択すると、主制御部3は、事前に登録された金種とその枚数を出金するパターン出金、または金種とその枚数を指定する指定出金を選択するサブメニュー画面を操作表示部6の表示画面に表示し、担当者が、パターン出金および指定出金からなる出金形態のいずれかを選択すると、主制御部3は、選択された出金形態の金種とその枚数を付した、釣銭出金取引における出金処理の実行指令を紙幣処理部10の制御部11および硬貨処理部20の制御部21へ送信する。
【0034】
出金処理の実行指令を受信した紙幣処理部10の制御部11は紙幣の出金処理を開始し、出金形態の金種と枚数を基に、各金種別の紙幣収納庫15a〜15cからそれぞれの枚数に応じた紙幣を繰出し、繰出した紙幣を紙幣搬送路によって紙幣鑑別部13へ搬送し、紙幣鑑別部13で、正券と鑑別された紙幣は、紙幣搬送路によって紙幣入出金部12へ搬送して集積し、紙幣鑑別部13でリジェクト紙幣と鑑別された紙幣は、紙幣搬送路によって紙幣リジェクト庫17に搬送して集積し、釣銭準備金として出金すべき全ての紙幣を紙幣入出金部12に集積したときに、主制御部3へ紙幣出金終了通知を送信する。
【0035】
また、出金処理の実行指令を受信した硬貨処理部20の制御部21は硬貨の出金処理を開始し、出金形態の金種と枚数を基に、硬貨収納庫25の各硬貨収納庫から繰出機構によってそれぞれの枚数に応じた硬貨を繰出し、繰出した硬貨を搬送シュートによって硬貨出金箱27に金種別に落下させて集積し、釣銭準備金として出金すべき全ての硬貨を硬貨出金箱27に集積したときに、主制御部3へ硬貨出金終了通知を送信する。
【0036】
一方、出金処理の実行指令の送信後に、紙幣処理部10の制御部11からの紙幣出金終了通知および、硬貨処理部20の制御部21からの硬貨出金終了通知の受信を待って待機していた主制御部3は、両方の集積終了通知を受信したときに、操作表示部6の表示画面に、紙幣入出金部12に集積した釣銭紙幣および硬貨出金箱27に集積した釣銭硬貨の受取りを誘導する受取誘導画面を表示し、担当者による釣銭準備金の受取りを確認して、今回の釣銭出金取引における出金処理を終了させる。
【0037】
このようにして、本実施例の釣銭出金取引が行われる。
なお、以下の説明においては、主制御部3と各制御部11、12との指令や通知等の送受、および紙幣搬送路による紙幣の搬送、搬送シュートによる硬貨の搬送は搬送先を記載して、それらの説明は省略する。
【0038】
<売上入金取引>
取引権限を有する担当者が、メニュー画面から「売上入金」ボタンを選択すると、紙幣および硬貨の入金誘導画面が表示され、担当者が、レジスタから持参した紙幣と硬貨(売上金と釣銭)を紙幣入出金部12および硬貨入金部22に投入すると、紙幣処理部10および硬貨処理部20は入金計数処理を開始し、紙幣入出金部12および硬貨入金部22からそれぞれ紙幣および硬貨を1枚毎に繰出して紙幣鑑別部13および硬貨鑑別部23へ搬送し、紙幣鑑別部13で正券と鑑別された紙幣は紙幣一時保留部14に一時保留し、硬貨鑑別部23で正常貨と鑑別された硬貨は硬貨一時保留部24に一時保留する。
【0039】
また、紙幣鑑別部13で入金リジェクト紙幣と鑑別された紙幣は紙幣入出金部12に集積され、硬貨鑑別部23で硬貨は入金リジェクト硬貨と鑑別された硬貨は硬貨リジェクト口26に集積されて担当者に返却される。
そして、一時保留した紙幣および硬貨の金額を表示して担当者が確認すると、紙幣一時保留部14の紙幣は紙幣収納庫15へ収納され、硬貨一時保留部24の硬貨は硬貨収納庫25に収納される。
【0040】
また、紙幣収納庫15または硬貨収納庫25がフル状態であり、収納時点で売上額(入金合計額から出金合計額を減じた額)が算出可能な場合は、売上額の範囲内で、紙幣回収庫16または硬貨回収庫29に収納する。
なお、売上入金取引において、硬貨回収庫29の満杯による硬貨溢れを防止するために、取引選択時に硬貨回収庫29のフル検知センサ29aの出力および硬貨回収庫29への硬貨の収納枚数によって、硬貨回収庫29がフル状態であることを判定した場合は、図7に示す、硬貨回収庫29の満杯による入金停止の旨の入金取引不可画面を表示して入金取引の実行を制限している。
【0041】
<計数取引>
取引権限を有する担当者が、メニュー画面から「計数」ボタンを選択して、計数する紙幣および硬貨を紙幣入出金部12および硬貨入金部22へ投入すると、紙幣処理部10および硬貨処理部20は計数処理を開始し、紙幣鑑別部13で正券と鑑別された紙幣は紙幣一時保留部14に一時保留され、硬貨鑑別部23で正常貨と鑑別された硬貨は硬貨一時保留部24に一時保留される。紙幣鑑別部13で入金リジェクト紙幣と鑑別された紙幣は紙幣入出金部12に集積され、硬貨鑑別部23で硬貨は入金リジェクト硬貨と鑑別された硬貨は硬貨リジェクト口26に集積され担当者に返却される。
そして、一時保留した紙幣および硬貨の金額を表示して担当者が確認すると、紙幣一時保留部14の紙幣は紙幣入出金部12へ搬送されて集積され、硬貨一時保留部24の硬貨は硬貨返却箱28に集積されて担当者に返却される。
【0042】
<補充取引>
取引権限を有する担当者が、メニュー画面から「計数」ボタンを選択して、補充のための紙幣および硬貨を紙幣入出金部12および硬貨入金部22へ投入すると、売上入金取引の場合と同様にして、投入された紙幣および硬貨が、紙幣収納庫15および硬貨収納庫25に収納され、釣銭用の現金が補充される。
【0043】
<抜取り取引>
取引権限を有する担当者が、現金精査のためにメニュー画面から「抜取り」ボタンを選択すると、装置内の全ての紙幣および硬貨、または入金過多で溢れそうになった紙幣収納庫15の紙幣や硬貨収納庫25の硬貨の一部または全部を、上記釣銭出金の指定出金の場合と同様にして、紙幣入出金部12および硬貨出金箱27に必要に応じて複数回に分けて集積し、前記担当者に引渡して装置内の現金を抜取らせる。
【0044】
<精算集計取引>
取引権限を有する担当者が、メニュー画面から「精算集計」ボタンを選択すると、現在までの出金額および入金額を集計し、入金合計額から出金合計額を減じて売上額を算出し、売上額と既に紙幣回収庫16および硬貨回収庫29に収納した金額の差分を売上移動金額とし、紙幣および硬貨を、高額現金を優先して紙幣収納庫15および硬貨収納庫25から紙幣回収庫16および硬貨回収庫29へ搬送して、売上金額に相当する現金を収納する。
【0045】
<売上回収取引>
取引権限を有する輸送担当員が、メニュー画面から「売上回収」ボタンを選択すると、装置の正面扉10aおよび正面扉20aを開錠し、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29の扉開誘導画面等が表示され、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29の脱着により売上金が回収され、空の紙幣回収庫16および硬貨回収庫29が装着され、正面扉10aおよび正面扉20aが閉じられると、取引が終了する。
輸送担当員は、取出した紙幣回収庫16および硬貨回収庫29を施錠したまま金融機関等に輸送し、金融機関等が解錠して売上金が入金される。
【0046】
<精査取引>
取引権限を有する担当者が、メニュー画面から「精査」ボタンを選択すると、紙幣処理部10および硬貨処理部20の正面扉10aおよび正面扉20aを開錠し、紙幣収納庫15および硬貨収納庫25からの現金の抜取りを誘導する。
担当者が現金を抜取って、正面扉10aおよび正面扉20aを閉めると入金誘導画面が表示され、抜取った紙幣および硬貨を紙幣入出金部12および硬貨入金部22に投入すると、売上入金取引の場合と同様にして、抜取られた紙幣および硬貨が、紙幣収納庫15および硬貨収納庫25に収納される。すなわち、現金入出金装置1内の現金を精査する機能である。
【0047】
以下に、本実施例の現金入出金装置1による売上回収取引における処理動作について、精算集計取引によって、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29に売上金を収納した後に、警備会社等の輸送担当員が、金融機関等への売上金を輸送するために店舗を訪れた場合を例に説明する。
輸送担当員が、図6に示すメニュー画面から「売上回収」ボタンを選択すると、主制御部3は、硬貨処理部20の正面扉20aの施錠を解除し、操作表示部6の表示画面に、図8に示す、硬貨処理部20の正面扉20aをレバー20bによって解放することを誘導する旨の硬貨扉開誘導画面を表示する。
【0048】
輸送担当員が、硬貨処理部20の正面扉20aを開けると、主制御部3は、図示しない開閉検知センサによって正面扉20aの開作動を認識し、図9に示す、硬貨回収庫29の交換を誘導する旨の硬貨回収庫交換誘導画面を表示する。
輸送担当員が、売上硬貨が収納された硬貨回収庫29を取出した後に、持参した空の硬貨回収庫29を硬貨処理部20に装着すると、主制御部3は、図10に示す、硬貨処理部20の正面扉20aを閉めて「確認」キーの押下を誘導する旨の硬貨扉閉誘導画面を表示する。
【0049】
輸送担当員が、硬貨処理部20の正面扉20aを閉め、操作表示部6の「確認」キーを押下すると、主制御部3は、図示しない開閉検知センサによって正面扉20aの閉作動を認識し、紙幣処理部10の正面扉10aの施錠を解除し、図11に示す、紙幣処理部10の正面扉10aをレバー10bによって解放することを誘導する旨の紙幣扉開誘導画面を表示する。
【0050】
輸送担当員が、紙幣処理部10の正面扉10aを開けると、主制御部3は、図示しない開閉検知センサによって正面扉10aの開作動を認識し、図12に示す、紙幣回収庫16(図12の網掛け部)の交換を誘導する旨の紙幣回収庫交換誘導画面を表示する。
輸送担当員が、売上紙幣が収納された紙幣回収庫16を取出した後に、持参した空の紙幣回収庫16を紙幣処理部10に装着すると、主制御部3は、図13に示す、紙幣処理部10の正面扉10aを閉めて「確認」キーの押下を誘導する旨の紙幣扉閉誘導画面を表示する。
【0051】
輸送担当員が、紙幣処理部10の正面扉10aを閉めて「確認」キーを押下すると、主制御部3は、図示しない開閉検知センサによって正面扉10aの閉作動を認識し、図14に示す処理中画面を表示し、紙幣回収庫16は繰出動作によって、硬貨回収庫29はフル検知センサ29aの出力によって各回収庫の状態を確認し、その状態確認結果が、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29が空の状態であった場合は、正面扉10a、20aを施錠して今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6の表示画面に初期画面(図5参照)を表示して待機する。
【0052】
紙幣回収庫16の状態確認結果が、紙幣回収庫16が空の状態でなかった場合は、紙幣回収庫16に紙幣が残留している旨、および「確認」キーの押下を促す旨の文言を表示した図15に示す紙幣残留警告画面を表示し、輸送担当員が「確認」キーを押下すると、主制御部3は、再度、紙幣扉開誘導画面(図11参照)等を表示して紙幣回収庫16の交換を誘導し、紙幣回収庫16が空の状態であることを確認したときに、正面扉10a、20aを施錠して今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6の表示画面に初期画面を表示して待機する。
【0053】
硬貨回収庫29の状態確認結果が、硬貨回収庫29が空の状態でなかった場合、つまりフル検出センサ29aが硬貨の残留を検知した場合は、硬貨回収庫29に硬貨が残留している旨、および「確認」キーの押下を促す旨の文言と、売上金回収取引を強制的に続行させるための「続行」ボタンとを表示した、図16に示す第1の硬貨残留警告画面を表示し、輸送担当員が「続行」ボタンを押下すると、正面扉10a、20aを施錠して今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6の表示画面に初期画面を表示して待機する。
【0054】
この場合に、主制御部3は、その後の売上入金取引等における硬貨回収庫29の収納状態の管理は、フル検知センサ29aによるフル状態の検知を省略して、硬貨回収庫29への硬貨の収納枚数によって管理する。
このようにするのは、上記売上入金取引で説明したように、新たな売上入金取引の選択時に、硬貨回収庫29に硬貨が収納されている可能性があるため、硬貨回収庫29の収納状態を管理しておくことが必要になるからである。
【0055】
なお、輸送担当員が「確認」キーを押下した場合は、主制御部3は、再度、硬貨扉開誘導画面(図8参照)や第1の硬貨残留警告画面(図16参照)等を表示して硬貨回収庫29の交換を誘導し、硬貨回収庫29が空の状態であることを確認したときに、正面扉10a、20aを施錠して今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6の表示画面に初期画面を表示して待機する。
【0056】
以上、説明したように、本実施例では、売上回収取引における硬貨回収庫29の交換後に、空の硬貨回収庫29を装着したにも関わらず、フル検知センサ29aによりフル状態が検知され、硬貨回収庫29への硬貨の残留を警告する第1の硬貨残留警告画面が表示された場合に、その第1の硬貨残留警告画面に取引の続行を可能にする「続行」ボタンを表示するので、硬貨回収庫29の透光穴に異物が詰まって偽フル現象が発生したときであっても、輸送担当員等の係員が強制的に売上回収取引を完了させることができ、代替用の空の硬貨回収庫29が手元にない場合であっても、現金処理装置の運用を継続することができる。
【実施例2】
【0057】
以下に、図17を用いて、本実施例の現金入出金装置1による売上回収取引における処理動作について、精算集計取引によって、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29に売上金を収納した後に、警備会社等の輸送担当員が、金融機関等へ売上金を輸送するために店舗を訪れた場合を例に説明する。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、本実施例の現金入出金装置1の主制御部3が実行する各取引の処理動作の説明は、上記実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0058】
本実施例の記憶部4には、上記実施例1と同様の、担当者登録情報が予め格納される他、空の状態の硬貨回収庫29の着脱回数の上限値、つまりフル検出センサ29aが、硬貨回収庫29の残留硬貨を連続して検知したときの検知回数の許容値である所定の回数(本実施例では、3回)が予め設定されて格納されている。
本実施例の現金入出金装置1による売上回収取引における処理動作の中で、輸送担当員が、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29を、空の状態の紙幣回収庫16および硬貨回収庫29に交換して、紙幣処理部10の正面扉10aを閉めて「確認」キーを押下するまでの処理動作は、上記実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0059】
輸送担当員が、紙幣処理部10の正面扉10aを閉めて「確認」キーを押下すると、主制御部3は、処理中画面(図14参照)を表示し、上記実施例1と同様にして、各回収庫の状態を確認し、その状態確認結果が、紙幣回収庫16および硬貨回収庫29が空の状態であった場合は、今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6に初期画面(図5参照)を表示して待機する。
紙幣回収庫16の状態確認結果が、紙幣回収庫16が空の状態でなかった場合は、上記実施例1と同様にして、紙幣回収庫16が空の状態であることを確認したときに、今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6に初期画面を表示して待機する。
【0060】
硬貨回収庫29の状態確認結果が、硬貨回収庫29が空の状態でなかった場合、つまりフル検出センサ29aが硬貨の残留を検知した場合は、硬貨回収庫29に硬貨が残留している旨、および「確認」キーの押下を促す旨の文言を表示した、図17に示す第2の硬貨残留警告画面を表示し、輸送担当員が「確認」キーを押下すると、主制御部3は、再度、硬貨扉開誘導画面(図8参照)や第2の硬貨残留警告画面(図17参照)等を表示して硬貨回収庫29の交換を誘導し、フル検出センサ29aのよる残留硬貨の検知が、所定の回数(本実施例では3回)未満のときに、硬貨回収庫29の着脱時の衝撃等によって透光穴に詰まった異物が自然に除去され、硬貨回収庫29が空の状態であることを検知したときは、正面扉10a、20aを施錠して今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6の表示画面に初期画面を表示して待機する。
【0061】
フル検出センサ29aのよる残留硬貨の検知が、所定の回数連続したときは、自動で売上金回収取引を強制的に続行させ、正面扉10a、20aを施錠して今回の売上回収取引を終了させ、操作表示部6の表示画面に初期画面を表示して待機する。
この場合に、主制御部3は、その後の売上入金取引等における硬貨回収庫29の収納状態の管理は、フル検知センサ29aによるフル状態の検知を省略して、硬貨回収庫29への硬貨の収納枚数によって管理する。
【0062】
なお、本実施例では、所定の回数は予め設定して記憶部4に格納しておくとして説明したが、管理者や輸送担当員が、操作表示部6により所定の回数を入力して設定できるようにしてもよい。
このように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、フル検出センサ29aのよる残留硬貨の検知が、所定の回数連続したときは、自動で売上金回収取引を強制的に続行させて取引を完了させるので、硬貨回収庫29の透光穴に異物が詰まって偽フル現象が発生したときであっても、輸送担当員等の係員の負担を軽減することができる。
【0063】
なお、上記実施例1および本実施例では、偽フル現象が発生したときに、フル検出センサ29aの機能、つまり硬貨回収庫29のフル状態を検知する機能を停止させて、強制的に売上回収取引を完了させるとして説明したが、次回以降の硬貨収納庫29を用いる取引(例えば、売上入金取引や精算集計取引)の開始時に、フル検出センサ29aの機能を確認し、硬貨収納庫29への硬貨の集積時の衝撃等によって透光穴に詰まった異物が自然に除去され、フル状態を検出していないことが確認できた場合は、フル検出センサ29aの機能を、当該取引において回復させ、その後の該当する取引においても、同様にして、フル検出センサ29aの機能を回復させて取引を行うようにしてもよい。
【0064】
このようにすれば、硬貨回収庫29への硬貨の集積時に偏集積が発生して硬貨が溢れてしまうことを防止することができる。
なお、上記各実施例においては、現金入出金装置1は、オフラインで運用するとして説明したが、店舗会計システム等のように、LAN(Local Area Network)等で接続された上位サーバとの間で各取引の結果等を電文で送受する、上位サーバと連携させたオンライン運用の場合に適用しても同様の効果を得ることができる。
【0065】
また、上記各実施例においては、現金入出金装置1が表示するメニュー画面は図6に示したように、多くの取引種別を一度に表示するとして説明したが、担当者ID毎に登録されている許可された取引種別の取引権限を基に、頻度の高い取引種別の選択ボタンが最初の画面になるようにしてメニュー画面を切替えるようにしてもよく、特定の取引しか使用しない取引権限の場合は、その特定の取引種別の選択ボタンのみ拡大表示して視認性を向上させてもよい。このようにすれば、担当者等の操作性が向上し、現金入出金装置1の運用効率の向上を図ることができる。
【0066】
更に、上記各実施例においては、紙幣処理部10および硬貨処理部20の正面扉10a、20aに設けた開閉検知センサは、取引時における扉の開閉を検知するとして説明したが、現金入出金装置1の電源オフ中にも正面扉10a、20aを検知するようにして、扉が開けられた場合は不正な操作があったと判定してポップアップ画面やブザーで警告するようにしてもよい。このようにすれば、現金入出金装置1のセキュリティ性の向上を図ることができる。
更に、上記各実施例においては、現金入出金装置1は、小売店やスーパマーケット等の商業施設の店舗に設置されるとして説明したが、商業施設は、百貨店やショッピングセンタ等であてもよく、流通産業の店舗に設置するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 現金入出金装置
3 主制御部
4 記憶部
6 操作表示部
7 カードリーダ
8 印刷部
10 紙幣処理部
11、21 制御部
12 紙幣入出金部
13 紙幣鑑別部
14 紙幣一時保留部
15、15a〜15c 紙幣収納庫
16 紙幣回収庫
17 紙幣リジェクト庫
20 硬貨処理部
22 硬貨入金部
22a 硬貨投入口
22b 硬貨繰出部
23 硬貨鑑別部
23a 硬貨選別部
24 硬貨一時保留部
25 硬貨収納庫
26 硬貨リジェクト口
27 硬貨出金箱
28 硬貨返却箱
29 硬貨回収庫
29a フル検知センサ
図1
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