特許第6436665号(P6436665)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6436665
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】照明器具及び非常用照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20181203BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20181203BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20181203BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20181203BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20181203BHJP
【FI】
   F21S8/02 420
   F21V19/00 230
   F21V19/00 410
   F21V19/00 450
   F21V23/00 120
   F21V23/00 150
   F21V29/503
   F21Y115:10
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-144834(P2014-144834)
(22)【出願日】2014年7月15日
(65)【公開番号】特開2016-21336(P2016-21336A)
(43)【公開日】2016年2月4日
【審査請求日】2017年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司
(74)【代理人】
【識別番号】100187300
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖子
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 良明
(72)【発明者】
【氏名】鶴留 和幸
(72)【発明者】
【氏名】石井 慎二
【審査官】 竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−055800(JP,A)
【文献】 特開2013−140757(JP,A)
【文献】 特開2007−234403(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/02
F21V 19/00
F21V 23/00
F21V 29/503
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具開口を形成する開口部を有する器具本体と、
実装面に発光素子が実装される発光基板であって、前記実装面が前記器具開口から前記器具本体の外部を向くように前記開口部に配置される発光基板と、前記器具本体の内部に配置され、前記実装面の裏面と当接するとともに前記器具本体の内側面と当接する放熱部とを備える光源モジュールと
を備え
前記放熱部は、
平板状の放熱本体部と、前記放熱本体部の周部から前記内側面に沿って形成され、前記内側面と当接する内側面当接部と、前記放熱本体部の中央に形成された凹部により構成され、前記実装面の裏面と当接する基板当接部とを備えた照明器具。
【請求項2】
前記基板当接部と前記内側面当接部との間に形成された傾斜部を備えた請求項に記載の照明器具。
【請求項3】
前記光源モジュールは、
両端部が開口する筒状の筒部であって、前記実装面が一方の開口を向くように前記発光基板を内部に収納する筒部と、
前記筒部の前記一方の開口の周縁に設けられたつば部と
を備え、
前記放熱部は、
前記筒部の内部に収納された前記発光基板の前記実装面の裏面に当接するとともに、前記筒部の他方の開口を塞ぐように前記筒部に取り付けられ、
前記光源モジュールは、
前記つば部により、前記器具開口に挿入された前記筒部と前記開口部との隙間を塞ぐ請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記筒部は、不燃材で形成された請求項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記器具本体と前記放熱部とは、不燃材で形成された請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明器具であって、内部に前記光源モジュールを点灯させる点灯装置が配置された照明器具と、
前記器具本体の内部に配設される電源部であって、交流電源により充電され、前記交流電源からの電力の供給が停止した場合には前記点灯装置に電力を供給する電源部と
を備えた非常用照明器具。
【請求項7】
器具開口を形成する開口部を有する器具本体と、
実装面に発光素子が実装される発光基板であって、前記実装面が前記器具開口から前記器具本体の外部を向くように前記開口部に配置される発光基板と、前記器具本体の内部に配置され、前記実装面の裏面と当接するとともに前記器具本体の内側面と当接する放熱部とを備える光源モジュールと
を備えた照明器具であって、
前記放熱部は、
金属板であり、前記実装面の裏面と当接する平板状の基板当接部と、前記基板当接部から連続して形成され、前記内側面と当接する内側面当接部とを備え、
前記照明器具は、さらに、
前記基板当接部と前記内側面当接部との間に形成された傾斜部を備えた照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具及び非常用照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
火災発生時等における停電の際に点灯する非常用照明器具では、火災などの非常時において所定の非常用照明器具の機能を発揮させなければならない。所定の非常用照明器具の機能の条件を満足させるために、非常用照明器具技術基準JIL5501(日本照明器具工業会基準)または非常用照明器具に関する指針において、非常用照明器具の機能を成す部分を難燃材料で覆う、周囲温度が140℃の状態で30分間1ルクスの照明が行える、などの規定が定められている。その為、非常用照明器具はこの規定を満たすように設計されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の非常用照明器具は、LED(発光ダイオード)を備えた光源部に複数の放熱フィンを備えた放熱部が当接する事により、LEDが発する熱を効率的に放熱し、所定時間照射させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−32868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の非常用照明器具には、放熱部から器具外部への放熱に関しての記載がない。放熱部が器具内部に対して放熱している場合は、LEDの周囲温度が上昇すると考えられ、LEDの寿命が低減する虞があるという課題がある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、光源部が器具本体部の内側面に当接する放熱部を備えている事により、LED基板の効率的な放熱をする事ができる非常用照明器具を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る照明器具は、器具開口を形成する開口部を有する器具本体と、発光素子が実装面に実装される発光基板であって、前記実装面が前記器具開口から前記器具本体の外部を向くように前記開口部に配置される発光基板と、前記器具本体の内部に配置され、前記実装面の裏面と当接するとともに前記器具本体の内側面と当接する放熱部とを備える光源モジュールとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、器具本体の内部に配置され、発光基板の実装面の裏面と当接するとともに器具本体の内側面と当接する放熱部を備えているので、発光基板から発する熱を効率的に器具本体の外部に放熱する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る照明器具1の斜視図である。
図2】実施の形態1に係る照明器具1の分解斜視図である。
図3】実施の形態1に係る照明器具1の断面図である。
図4】(a)が実施の形態1に係る照明器具1の枠部120の斜視図であり、(b)が枠部120の変形例である枠部120aの斜視図である。
図5】実施の形態2に係る照明器具1bの断面図である。
図6】実施の形態2に係る照明器具1bの光源部200の断面図である。
図7】実施の形態2に係る光源部200が備える放熱蓋部210の斜視図である。
図8】実施の形態2に係る放熱蓋部210の変形例である放熱蓋部210bの断面図である。
図9】実施の形態3に係る光源部300の断面図である。
図10図9に示す光源部300のA部拡大詳細図である。
図11】実施の形態3に係る配光制御部311の配置例を示す図である。
図12】光源部300の目標とする配光特性の参考図(実線、点線、1点鎖線)及びミニハロゲンを用いた非常用照明器具の配光特性の参考図(2点鎖線)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向や位置が示されている場合、それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
【0011】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る照明器具1の斜視図である。図2は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。図3は、本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。図4は、(a)が本実施の形態に係る照明器具1の枠部120の斜視図であり、(b)が枠部120の変形例である枠部120aの斜視図である。
【0012】
本実施の形態に係る照明器具1は、例えば非常灯などの非常用照明器具であって、例えば天井、壁などの被取付部に埋め込み固定されるものである。
【0013】
照明器具1は、一面に開口が形成された有底筒形状をした器具本体部10(器具本体)と、この開口(以下、器具開口とする)を塞ぐように取り付けられる光源部100(光源モジュール、または単に光源とも呼ぶ)と、光源部100を点灯させる点灯装置部11(点灯装置)と、非常時の電源となる非常用電源部12(電源部)と、非常用電源部12の充電状態を確認するための点検スイッチ部13と、点検モニタ部とを備えている。
【0014】
器具本体部10は、下面に器具開口を形成する開口部14を有した有底円筒形状に形成されており、金属などの不燃材料により形成されている。器具本体部10において、外側の側面を外側面101、内側の側面を内側面102とする。
また、器具本体部10は開口部14周部に器具鍔部15が形成されている。器具本体部10は、外側面101の器具鍔部15側に照明器具1を天井などの被取付部に固定するための取付部16(取付手段)を備えている。
また、器具本体部10の内側(内部)には、一対の保持部17が配設される。保持部17は、断面がL形状であり、L形状と内側面102とにより形成された空間領域に点灯装置部11などを保持する。また、一対の保持部17同士の間の空間領域には、非常用電源部12が配設される。
また、器具本体部10の内側面102には、内側面102において対向する位置に、光源固定爪部18(光源取付部)が配設される。光源固定爪部18は、光源部100の固定バネ部140(図2及び図4(a)参照)(固定部)と係合することにより、光源部100を器具本体部10に着脱自在に固定する。光源固定爪部18は、対になるL形状をした爪部18a,18bから構成されている。光源固定爪部18は、固定バネ部140と係合することにより、光源部100を器具本体部10に着脱自在に取り付ける。
【0015】
点灯装置部11は、通常時には外部に設けられた商用電源(交流電源)からの電力を変換し光源部100に供給するとともに、非常用電源部12に充電のための電力を供給する。
また、火災、停電などにより商用電源からの電力の供給が停止した非常時には、点灯装置部11は、非常用電源部12から電力供給を受けるように切り替え、光源部100を所定時間点灯させる。
【0016】
非常用電源部12は、通常時は点灯装置部11を介して商用電源から電力が供給され充電する。充電された電力は、非常時に点灯装置部11を介し光源部100へ提供される。
なお、非常用電源部12の充電状態は、点検スイッチ部13により確認をする事ができる。
【0017】
点検スイッチ部13は、擬似的に商用電源の停電状態を作り出すものであり、光源部100の下面側に配設されている。
【0018】
取付部16は、ステンレス鋼線等のバネ材を折り曲げ形成したものであり、器具本体部10の外側面101に対になるように配置される。取付部16は、照明器具1を被取付部に固定するものである。
【0019】
光源部100は、LED111(または発光素子)を光源として備えた光源ユニット部110と、光源ユニット部110が挿入される枠部120と、枠部120と接合する防火蓋部130(または蓋部)と、枠部120に配設され光源部100を器具本体部10に固定するための固定バネ部140(図4(a)参照)(または固定部、固定手段)を備えている。
【0020】
光源ユニット部110は、複数のLED111と、複数のLED111が実装された基板112とからなるLED基板113(または発光基板)と、LED基板113の前面側に配設されLED111からの光を所定の角度へ放射するレンズ部114と、レンズ部114の前面に配設されるカバー部115とから構成されている。
【0021】
LED基板113は、略円形状をした基板112の実装面1121に複数のLED111が実装されたものである。複数のLED111は、基板112に略円形に略均等に配置される。
【0022】
レンズ部114は、LED基板113とカバー部115との間に配置され、LED111から発せられる光を配光する。レンズ部114は、透明な樹脂材料などから成形されたものであり、基板112の外径と略同一な円柱形状であるとともに、LED111の前面に略半円形状の凹部が形成されており、LED111からの光を所定の角度で配光制御する。
図3に示すように、レンズ部114の後面側は基板112と略同一形状であり、レンズ部114の前面側は後述するカバー部115と略同一形状である。
【0023】
カバー部115は、ガラスなどからなる不燃材の光透過部材であり、レンズ部114の外径と略同一の円板形状である。
【0024】
枠部120は、鉄、アルミなどの不燃材料から形成されており、光源ユニット部110が挿入される枠筒部121(筒部)を備える。枠筒部121は、両端部が開口する筒状である。
また、枠部120は、枠筒部121の前面側(一方)の開口の周縁から外側に延設された輪形状(環状、リング状)の鍔部である枠前面部122(つば部)と、枠筒部121の後面側(他方)の開口の周縁から外側に延設された輪形状(環状、リング状)の鍔部である枠鍔部123とを備えている。
枠鍔部123は、枠筒部121の枠前面部122が設けられた開口と反対の開口に設けられ、防火蓋部130を固定する。
枠前面部122(つば部)は、光源部100が器具本体部10に取り付けられた際に、枠筒部121と器具本体部10の開口部14の周縁との隙間を塞ぐ。
【0025】
枠筒部121は、前面側の枠筒部前部1211と、枠筒部前部1211よりも外径が大きい後面側の枠筒部後部1212と、枠筒部前部1211と枠筒部後部1212との境界の段差部1213とを備える。
また枠筒部121の側面(レンズ部114の側方あたり)に、点灯装置部11からの電線を通す挿通孔(図示なし)が形成されている。
【0026】
また、枠前面部122の内側円の径寸法は、枠筒部前部1211内側の径寸法より小さく形成される。例えば、枠部120は、枠前面部122に、枠前面部122の内側円の周縁部から内側円中央部に向かって突き出した輪形状(環状、リング状)の内側鍔部1221を備えていても良い。この枠前面部122の内側鍔部1221に、枠筒部121の後面側の開口から挿入されたカバー部115が係止されることにより、枠筒部121に挿入された光源ユニット部110が係止される。
【0027】
また、図4(a)に示すように、枠部120の外側面101には、枠筒部121を挟んで対向するように固定バネ部140が配置されている。固定バネ部140は中央にコイル部141が形成され、コイル部141よりV形状になるようにバネ腕部142が形成されている。
【0028】
防火蓋部130は、鉄、アルミなどの不燃材料から形成されており、枠筒部121の枠鍔部123が形成されている側(後面側)の開口を塞ぐものである。
また、防火蓋部130には、枠筒部121に嵌め入れられるととともに、LED基板113のLED111が実装された実装面1121の反対面(以下、裏面1122、接着面とも呼ぶ)と密着する略円形の基板取付凹部131が形成される。略円形の基板取付凹部131の周囲には、蓋鍔部132が形成される。なお、防火蓋部130は、枠筒部121と一体としてもよい。
【0029】
枠筒部121に挿入された光源ユニット部110は、枠前面部122(例えば、内側鍔部1221)と、防火蓋部130により保持される。
【0030】
ここで、光源ユニット部110と枠部120と防火蓋部130とを用いて、光源部100を組み立てる手順の一例について説明する。
まず、枠部120の後面側の開口からカバー部115、レンズ部114、LED基板113を挿入する。カバー部115は、枠前面部122の内側鍔部1221に係止される。カバー部115は、前面側の開口から露出する部分に影響しないように、枠筒部前部1211の内周面と内側鍔部の内側とに接着剤などで固定されても良い。あるいは、枠筒部前部1211の内周面の内側鍔部1221の近傍に環状の溝部を設け、カバー部115の周縁部と係合させることで、カバー部115を固定しても良い。カバー部115は直接枠部120に固定されなくても良く、枠前面部122とレンズ部114とにより固定されるものでも良い。
【0031】
LED基板113は、実装面1121が枠筒部121の前面側の開口を向くように枠筒部121の内部に収納される。光源部100が器具本体部10に取り付けられると、LED基板113は、実装面1121が開口部14(器具開口)から器具本体部10の外部を向くように、開口部14近傍に配置されることになる。なお、LED基板113とレンズ部114とはネジ止めなどにより固定しても良い。
【0032】
次に、LED基板113の裏面と防火蓋部130の基板取付凹部131とが接する(当接する)ように、防火蓋部130の基板取付凹部131を枠筒部121(枠筒部後部1212)に嵌め入れる。そして、枠部120の枠鍔部123と、防火蓋部130の蓋鍔部132とを当接させ、枠鍔部123と蓋鍔部132とを合わせて、ネジ160によりネジ止めする。
【0033】
なお、光源ユニット部110において、LED基板113と防火蓋部130とを伝導性の良いテープなどを用いて貼り付けることにより、LED基板113と防火蓋部130との密着性を高め、放熱性能を向上させても良い。
また、防火蓋部130はLED基板113との密着性を高めるため、基板取付凹部131の円中央付近をLED基板113側に窪ませるような形状でも良い。
また、防火蓋部130と枠部120とを一体に形成し、LED基板113からの熱を枠前面部122より外部へ放熱するような形状でも良い。
【0034】
光源部100は、枠部120に設けられたバネ腕部142のV形状を閉じるように押圧した状態で、器具本体部10の光源固定爪部18に係り合いさせ、光源部100を器具本体部10内側に押し込むことで、固定バネ部140と光源固定爪部18が弾合して器具本体部10に固定される。
なお、非常用電源部12の交換などのために、光源部100を器具本体部10から取り外す際は、光源部100を下方向に引き下げる事で、バネ腕部142が光源固定爪部18を摺動し、取り外し可能になる。
【0035】
図4(b)は、図4(a)で説明した固定バネ部140とは異なる固定バネ部140aを備えた枠部120aの斜視図である。
図4(a)では、固定バネ部140により光源部100を器具本体部10に着脱可能に固定する機構を説明したが、固定バネ部140は図4(b)に示すような板バネ形状の固定バネ部140aでも良い。板バネ形状の固定バネ部140aを用いる場合には、光源固定爪部18は設ける必要がない。
あるいは、器具本体部10と光源部100とに、互いに嵌め合いする嵌合手段を配設するような機構などであっても良く、ネジなどを介して固定されるものでも良い。
【0036】
本実施の形態では、光源となるLED基板113を、枠部120と、カバー部115と、防火蓋部130とで覆うことにより、火災発生時に光源部100の延焼などの火災被害を抑制し、非常用照明器具(装置)としての機能を果たす事ができる。
【0037】
また、光源部100がモジュール化され、固定バネ部140により器具本体部10に着脱可能に固定されていることにより、非常用電源部12などの交換、補修を容易に行うことができる。
また、器具本体部10を天井などの被取付部に直付けする際も、光源部100が容易に着脱できることにより、施工作業を簡易化する事ができる。
【0038】
また、非常用電源部12と、光源部100を別構成として記載したが、非常用電源部12を光源部100が備える構成であっても良い。
【0039】
また、器具本体部10は鉄・アルミなどの不燃性の材料で形成されており、開口を光源部100で塞ぐ事で、点灯装置部11、非常用電源部12など内部に備えられた部材の防火をすることができる。
【0040】
本実施の形態では、略円形の筒状の枠筒部121について説明したが、枠筒部は略円形の筒状に限らない。筒状とは円形に限らず中空形状であればよく、枠筒部は、多角形、楕円形、不定形の中空形状であれば、本実施の形態を適用することができる。
また、LED基板についても円形でなくてもよく、多角形、楕円形、不定形などでもよい。
また、器具本体部についても、略円形の筒形状(円柱形状)でなくてもよく、器具開口が形成され光源部を覆う形状であれば、箱型、球形、多角柱形などでもよい。
また、枠筒部は防火蓋部と一体に形成され、一方のみ開口しているようなものでもよい。
【0041】
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。
図5は、本実施の形態に係る照明器具1bの断面図である。図6は、本実施の形態に係る照明器具1bの光源部200の断面図である。図7は、本実施の形態に係る光源部200が備える放熱蓋部210の斜視図である。図8は、本実施の形態に係る放熱蓋部210の変形例である放熱蓋部210bの断面図である。
【0042】
本実施の形態では、実施の形態1で説明した光源部100の変形例である光源部200に関して説明を行う。なお、実施の形態1と同様の構成については実施の形態1と同じ符号または名称を付し、詳細な説明を省略する。
【0043】
本実施の形態の照明器具1bは、一面が開口した有底筒形状をした器具本体部10と、開口を塞ぐように取り付けられる光源部200(または光源モジュール、光源とも呼ぶ)と、通常時に光源部200を点灯させる点灯装置部11と、非常時の電源となる非常用電源部12と、非常用電源部12の充電状態を確認するための点検スイッチ部13とを備えている。
【0044】
光源部200は、LED111を光源として備えた光源ユニット部110と、光源ユニット部110が挿入される枠部120と、枠部120と接合する放熱蓋部210(または放熱部)と、枠部120に配設され光源部200を器具本体部10に固定するための固定バネ部140(または固定手段)と、非常用電源部12の充電状態を点検する点検スイッチ部13を備えている。
【0045】
放熱蓋部210は、実施の形態1で説明した防火蓋部130に相当する機能に加え、LED基板113の熱を効率的に放熱する機能を有する。放熱蓋部210は、器具本体部10の内部に配置され、LED基板113の裏面1122と当接するとともに器具本体部10の内側面と当接する。
放熱蓋部210は、例えば、放熱性を有する金属板などにより、略蓋形状に形成される。なお、放熱蓋部210は、放熱性を有していれば金属でなくても樹脂などでも構わない。
【0046】
放熱蓋部210は、LED基板113の裏面1122と当接する平板状の放熱本体部211(基板当接部)と、放熱本体部211から連続して形成され、器具本体部10の内側面102と当接する放熱側面部213(内側面当接部)とを備える。
放熱本体部211は、器具本体部10の内径と略同一の大きさに形成される。また、放熱側面部213は、放熱本体部211の周部より略垂直に形成される。
【0047】
放熱本体部211には、固定バネ部140を避けるためにバネ用切欠部214が形成されていている。また、放熱本体部211には、枠筒部121の後面側の開口に嵌入するととともに、LED基板113のLED111が実装された実装面1121の裏面(接着面)と密着する基板取付凹部212が形成されている。
【0048】
放熱側面部213は、放熱本体部211の周部より下方向(前面側の方向、照射方向)へ略垂直に形成されたものである。放熱側面部213は、光源部200を器具本体部10内部へ挿入し固定する際に器具本体部10の内側面102に当接する。
【0049】
放熱側面部213は、器具本体部10の内側面102に当接させる事で、LED基板113の発光に伴う熱を器具本体部10を介して外部へ放熱することができる。
【0050】
本実施の形態では、光源部200が器具本体部10の内側面102に当接する放熱蓋部210を備えている事により、LED基板113の放熱性を向上することができる。
【0051】
図8に示す放熱蓋部210bは、放熱蓋部210の変形例である。
放熱蓋部210bは、器具本体部10の内径より小さく成形した放熱本体部211bと、放熱本体部211bの周縁部から下方向へ行くに従って内径が大きくなる傾斜部215と、傾斜部215の下端部から下方向に略垂直に形成された放熱側面部213bとを備える。
つまり、放熱蓋部210bは、図7に示す放熱蓋部210において、放熱本体部211と放熱側面部213との境界の角部を面取りしたような形状である。
このように、放熱蓋部210bは、傾斜部215を備えているので、光源部200の器具本体部10への挿入を容易にする事ができる。
【0052】
なお、放熱蓋部210を弾性変形する材料などを用いて形成し、器具本体部10の内側面を押圧しながら挿入されるようなものでも良い。
【0053】
なお、放熱側面部213は放熱本体部211の全周部から形成されている画を記載しているが、放熱側面部213は器具本体部10の内側面に当接し伝熱効果をするものであれば部分的に形成されていても構わない。
【0054】
なお、光源ユニット部110のLED基板113は放熱蓋部210に伝導性の良いテープなどを用いて貼り付け密着性を高め、放熱性能を向上させても良い。
【0055】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具によれば、LEDなどの発光素子から発せられる熱を効率的に器具本体部の外部に放熱する事ができる。
【0056】
実施の形態3.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。
図9は、本実施の形態に係る光源部300の断面図である。図10は、図9に示す光源部300のA部拡大詳細図である。図11は、本実施の形態に係る配光制御部311の配置例(a)(b)を示す図である。
【0057】
本実施の形態では、実施の形態1の光源部100の変形例である光源部300に関して説明を行う。なお、実施の形態1と同様の構成については実施の形態1と同じ符号あるいは名称を付し、詳細な説明を省略する。
【0058】
本実施の形態では、照明器具は、一面が開口した有底筒形状をした器具本体部10と、開口を塞ぐように取り付けられる光源部300(または光源)と、通常時に光源部300を点灯させる点灯装置部11と、非常時の電源となる非常用電源部12、非常用電源部12の充電状態を確認するための点検スイッチ部13とを備えている。
【0059】
光源部300は、複数のLED111(または発光素子)と複数のLED111が実装された基板112とからなるLED基板113(または発光基板)と、LED基板113が挿入される枠部120と、LED基板113が取り付けられる蓋部130cと、LED基板113の前面に位置するように枠部120に配設される配光カバー部310と、枠部120に配設され光源部300を器具本体部10に固定されるための固定バネ部140(または固定部、固定手段)とを備えている。
【0060】
本実施の形態において、実施の形態1と異なる点は、光源部300が、実施の形態1で説明したレンズ部114を備えておらず、カバー部115に代えて配光カバー部310を備える点である。
また、蓋部130cの形状についても、実施の形態1で説明した防火蓋部130と異なっている。本実施の形態の蓋部130cは、蓋鍔部132の外周縁部から下方(前面側方向、照射方向)に略垂直に形成された蓋側面部1301を備える。蓋側面部1301以外の蓋部130cの構成は、防火蓋部130と同様である。
蓋部130cの形状は、実施の形態1で説明した防火蓋部130と同様でもよいし、実施の形態2で説明した放熱蓋部210と同様でもよい。
【0061】
配光カバー部310は、ガラスなどからなる不燃材の光透過部材から形成されているものであり、LED基板113を覆うような略円板形状である。配光カバー部310の枠部120への固定方法については、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0062】
図9図10に示すように、配光カバー部310において、LED基板113の実装面1121と対向する面をカバー対向面3101とする。配光カバー部310は、LED111の前面にあたるカバー対向面3101の一部分に配光制御部材312が付着される。配光制御部材312が付着された部分を配光制御部311とする。
【0063】
図11(a)(b)に示すように、配光カバー部310は、カバー対向面3101のうち、実装面1121のうち複数のLED111が配置された位置を含む配置領域1111に対向する対向領域3111に、配光制御部材312が付着される。
【0064】
図11(a)に示すように、配光カバー部310は、カバー対向面3101の対向領域3111のうち、複数のLED111のそれぞれに対向する複数の個別領域3112に、それぞれ配光制御部材312が付着される。
あるいは、図11(b)に示すように、カバー対向面3101の対向領域3111内の領域全部に、配光制御部材312が付着されてもよい。あるいは、カバー対向面3101の対向領域3111よりもやや広い領域に、配光制御部材312が付着されてもよい。
【0065】
図10に示すように、配光カバー部310には、カバー対向面3101のうち、実装面1121のうち各LED111が配置された発光領域1112の略中心部から特定角度の範囲を個別領域3112として、この個別領域3112に配光制御部材312が付着される。
配光制御部材312が付着された配光制御部311は、LED111から照射される光を所定の角度へ配光する。図10に示すように、配光制御部311は、LED111の直下方向(0°)より特定角度θ°の範囲に配置されている事で、光源部300は所定の配光を得ることができる。
【0066】
図12は、光源部300の目標とする配光特性の参考図(実線、点線、1点鎖線)及びミニハロゲンを用いた非常用照明器具の配光特性の参考図(2点鎖線)である。
図12では、光度がピークのときを100%とした場合の相対光度を示している。また、図12では、光源部300の目標とする配光特性を3種類(実線、点線、1点鎖線)示し、ミニハロゲンを用いた非常用照明器具の配光特性を2点鎖線で示している。
【0067】
図12の2点鎖線に示すように、ミニハロゲンを用いた非常用照明器具は、配光角度60°付近に光度値がピークになるように配光している。
そこで、配光制御部311は、LED111の発光面から垂直方向(直下方向(0°))付近の光を拡散し、光源部300においても、配光角度60°付近に光度値がピークになるように配光する。配光制御部311は、発光面(発光領域1112)から垂直方向(直下方向(0°))付近の光、例えば、直下方向(0°)よりθ=25°の範囲の光を拡散する。発光面(発光領域1112)から直下方向(0°)よりθ=25°の範囲に配光制御部311を設けることで、光源部300は図12の実線、点線、1点鎖線に示すような所定の配光特性を得ることができる。
ここでは、目標とする配光特性として、図12の実線、点線、1点鎖線に示す3種類の配光特性を示しているが、目標とする配光特性は、特定角度θ(約25°)から徐々に光度が上昇し、60°付近で相対光度が100%となるものであればよい。
【0068】
特定角度θは25°近傍が好ましいが、例えば、20°以上30°以下の範囲内であっても良い。照明器具において所望の配光が実現されるように個別領域3112あるいは対向領域3111が設定され、配光制御部材312は、設定された個別領域3112あるいは対向領域3111の範囲に付着されることが好ましい。
【0069】
配光制御部311の形成方法は、拡散インク(配光制御部材312)を略円形状に配光カバー部310に印刷し付着させ、配光制御部311を形成している。
LED111からの光は、配光カバー部310の配光制御部材312が付着されていない箇所から直接照射される直接光と、配光制御部311を介して拡散された配光制御光とにより、所定範囲を照射する。
【0070】
また、配光制御部311を拡散インクの印刷により形成している例を説明したが、拡散インクを用いずに印刷の濃淡によりグラデーションを形成した配光制御部311dでも良い。
グラデーションを形成した配光制御部311dとは、例えば、LED111の発光面から垂直方向の印刷濃度が濃く光透過率が低く、配光が広がるにつれ印刷濃度が薄く光透過率が高くなるように、配光制御部311dの印刷濃度を調整するものである。
【0071】
また、所定の配光角度のみ照射されるように、配光制御部材312として光の不透過部材を用いて配光制御部311eを形成しても良い。
例えば、LED111の発光面(発光領域1112)から垂直方向付近に略円形状をした配光制御部311e(不透過部材)をアルミ蒸着などにより形成しても良い。
なお、アルミ蒸着で形成された配光制御部311eは、LED111からの光をLED基板113側へ反射させるので、枠筒部121内部および基板112に反射機能を持たせることで配光制御部311eにより反射された光が所定の角度へ照射され、配光カバー部310より照射される光量を増やし、光の照射効率を向上させることができる。
【0072】
なお、上述したように、配光制御部311を付着させる範囲は、図11の(a)に示すように、各LED111の前面それぞれに応じるように配光制御部311を設けても良い。あるいは、図11の(b)に示すように、複数のLED111を1つの配光制御部311で応じるようにしても良い。
【0073】
本実施の形態では、不燃部材により形成された略円板形状の配光カバー部310に、配光制御部311(配光制御部材312)が付着されている事により、レンズなどを用いずにLED111を所定の配光に制御する事ができる。
【0074】
なお、付着手段として印刷および蒸着によるものを説明したが、拡散シートなどから形成される配光制御部311を配光カバー部310に貼り付けする付着手段であっても良い。
【0075】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具によれば、ガラスなどの透過性を有した不燃部材を材料とした配光カバー部に、配光制御部材を付着させることで、防火性を備え、コスト抑制をした非常用照明器具を提供する事ができる。
【0076】
また、実施の形態1から実施の形態3にて、被取付部埋込型の円柱型非常用照明器具を用いて説明をおこなったが、被取付部に直付けするものでも良い。また、照明器具の形状についても、円柱形状でなくても良く、角形形状、楕円柱形状など、その他の形状の照明器具でも実施の形態1〜3を適用することができる。
【0077】
また、実施の形態1から実施の形態3にて、器具本体部10が非常用電源部12を備えた非常用照明器具について説明をおこなったが、非常用電源部12を備えていない一般照明器具であっても良い。
【0078】
また、実施の形態1から実施の形態3にて、光源は複数のLED111が実装されたLED基板113の場合について説明をおこなっているが、COB(チップオンボード)のようなLED光源でも良い。また有機ELをLED基板113の代用として用いても良い。
【0079】
また、実施の形態1から実施の形態3にて、構成部が不燃材により形成されたと説明したが、不燃材でなくても、用途に応じた耐火に関する規格を満たす材料であれば良い。構成部を用途に応じた耐火に関する規格を満たす材料で形成することにより、耐火性を有する非常用照明器具を得ることができる。
【0080】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態の2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0081】
1 照明器具、10 器具本体部、11 点灯装置部、12 非常用電源部、13 点検スイッチ部、14 開口部、15 器具鍔部、16 取付部、17 保持部、18 光源固定爪部、100 光源部、101 外側面、102 内側面、110 光源ユニット部、111 LED、112 基板、113 LED基板、114 レンズ部、115 カバー部、120 枠部、121 枠筒部、122 枠前面部、123 枠鍔部、130 防火蓋部、130c 蓋部、131 基板取付凹部、132 蓋鍔部、140 固定バネ部、141 コイル部、142 バネ腕部、160 ネジ、200 光源部、210 放熱蓋部、211 放熱本体部、212 基板取付凹部、213 放熱側面部、214 バネ用切欠部、215 傾斜部、300 光源部、310 配光カバー部、311 配光制御部、312 配光制御部材、1111 配置領域、1112 発光領域、1121 実装面、1122 裏面、1211 枠筒部前部、1212 枠筒部後部、1213 段差部、1221 内側鍔部、1301 蓋側面部、3101 カバー対向面、3111 対向領域、3112 個別領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12