特許第6436675号(P6436675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6436675
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20181203BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20181203BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20181203BHJP
【FI】
   G02B15/20
   G03B5/00 J
   !G02B13/18
【請求項の数】10
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-158962(P2014-158962)
(22)【出願日】2014年8月4日
(65)【公開番号】特開2016-35538(P2016-35538A)
(43)【公開日】2016年3月17日
【審査請求日】2017年7月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】藤崎 豊克
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 浩
【審査官】 吉川 陽吾
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/004703(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/041776(WO,A1)
【文献】 特開2012−048199(JP,A)
【文献】 特開2013−140307(JP,A)
【文献】 特開2010−198012(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/006653(WO,A1)
【文献】 特開2011−091113(JP,A)
【文献】 特開2009−139770(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0185448(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/041785(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0185449(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0026600(US,A1)
【文献】 特開2013−228500(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0195215(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0103211(US,A1)
【文献】 特開2011−186417(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0019033(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0368699(US,A1)
【文献】 特開2015−001550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 15/00−15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、群より構成され、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群からなり、または、前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなり、
広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記後群に含まれるレンズ群の中で2つ以上のレンズ群が移動し、
広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をft、広角端から望遠端へのズーミングにおける前記第1レンズ群の光軸上の移動量をM1、前記後群に含まれる負の屈折力のレンズ群の中で最も焦点距離の短いレンズ群であるレンズ群Lrnの焦点距離をfrn、前記第1レンズ群に含まれる正レンズの、d線を基準とした屈折率の平均値をNdave1pするとき、
12.00<M1/fw<23.00
−18.00<ft/frn<−8.30
1.400<Ndave1p<1.520
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
0.20<f1/ft<0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、
−15.00<f1/f2<−9.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
【請求項4】
広角端における前記後群の横倍率をβrw、望遠端における前記後群の横倍率をβrtとするとき、
1.30<βrt/βrw<2.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
20.00<f1/fw<38.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
広角端から望遠端へのズーミングにおける前記レンズ群Lrnの移動量をMrnとするとき、
0.025<Mrn/ft<0.075
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項7】
記第1レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数の平均値をνdave1pとするとき、
5.00<νdave1p<100.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
広角端から望遠端へのズーミングにおける前記第2レンズ群の光軸上の移動量をM2とするとき、
−0.100<M2/ft<−0.025
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項9】
前記レンズ群Lrnは、正レンズと負レンズが接合された接合レンズを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項10】
請求項1乃至のいずれか1項に記載のズームレンズと、該ズームレンズによって形成される像を受光する固体撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はズームレンズ及びそれを有する撮像装置に関し、例えばデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、放送用カメラ等の撮像素子を用いた撮像装置、或いは銀塩写真フィルムを用いたカメラ等の撮像装置に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置は高機能化され、かつ装置全体が小型化されている。これらの装置に用いられるズームレンズは、小型かつ高倍率であり、良好な光学性能を有することが求められている。こうした要求に応えるべく、物体側より像側へ順に正、負、正の屈折力を有するレンズ群を含むズームレンズが知られている。
【0003】
特許文献1では、ズーミングに際して第1レンズ群を物体側に大きく移動させることで、90倍を超える高倍率のズームレンズを実現させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−190741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
物体側より像側へ順に正、負、正の屈折力を有するレンズ群を含むズームレンズにおいて、高倍化を実現するために、ズーミングにおける第1レンズ群の物体側への移動量を大きくし過ぎると、レンズ全長が増大する。また、主変倍群である第2レンズ群の屈折力を過度に強くすると、像面湾曲が多く発生する。
【0006】
本発明は、小型かつ高倍率であり、高い光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のズームレンズは、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、群より構成され、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群からなり、または、前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなり、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記後群に含まれるレンズ群の中で2つ以上のレンズ群が移動し、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をft、広角端から望遠端へのズーミングにおける前記第1レンズ群の光軸上の移動量をM1、前記後群に含まれる負の屈折力のレンズ群の中で最も焦点距離の短いレンズ群であるレンズ群Lrnの焦点距離をfrn、前記第1レンズ群に含まれる正レンズの、d線を基準とした屈折率の平均値をNdave1pするとき、
12.00<M1/fw<23.00
−18.00<ft/frn<−8.30
1.400<Ndave1p<1.520
なる条件式を満足することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、小型かつ高倍率であり、高い光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図2】(A)、(B)、(C)実施例1のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図3】実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図4】(A)、(B)、(C)実施例2のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図5】実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図6】(A)、(B)、(C)実施例3のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図7】実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図8】(A)、(B)、(C)実施例4のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図9】実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図10】(A)、(B)、(C)実施例5のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図11】実施例6のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図12】(A)、(B)、(C)実施例6のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図13】実施例7のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図14】(A)、(B)、(C)実施例7のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図15】実施例8のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図16】(A)、(B)、(C)実施例8のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図
図17】本発明の撮像装置の要部概略図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のズームレンズ及びそれを有する撮像装置について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明のズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、1以上のレンズ群を含む後群から構成される。ここで、レンズ群は、1枚以上のレンズを有していればよく、必ずしも複数枚のレンズを有していなくてもよい。
【0011】
図1は実施例1のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図2(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例1のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例1はズーム比61.21、開口比3.50〜6.69程度のズームレンズである。図3は実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例2のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例2はズーム比65.38、開口比3.50〜6.69程度のズームレンズである。
【0012】
図5は実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図6(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例3のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例3はズーム比70.19、開口比3.30〜6.90程度のズームレンズである。図7は実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図8(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例4のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例4はズーム比81.07、開口比3.50〜6.81程度のズームレンズである。
【0013】
図9は実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図10(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例5のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例5はズーム比99.76、開口比3.30〜7.33程度のズームレンズである。図11は実施例6のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図12(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例6のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例6はズーム比100.00、開口比3.30〜7.30程度のズームレンズである。
【0014】
図13は実施例7のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図14(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例7のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例7はズーム比67.75、開口比3.50〜5.88程度のズームレンズである。図15は実施例8のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図である。図16(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例8のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例8はズーム比75.00、開口比3.30〜6.90程度のズームレンズである。
【0015】
図17は本発明のズームレンズを備えるデジタルスチルカメラ(撮像装置)の要部概略図である。各実施例のズームレンズはビデオカメラやデジタルスチルカメラ、銀塩フィルムカメラ、テレビカメラ等の撮像装置に用いられる撮影レンズ系である。レンズ断面図において左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。またレンズ断面図において、iを物体側から像側へのレンズ群の順番とするとLiは第iレンズ群を示す。
【0016】
実施例1乃至7のズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5から成る。実施例1乃至7は5つのレンズ群から成るポジティブリード型の5群ズームレンズであり、後群は、負の屈折力の第4レンズ群L4と正の屈折力の第5レンズ群L5から成る。
【0017】
実施例8のズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4、正の屈折力の第5レンズ群L5、負の屈折力の第6レンズ群L6から成る。実施例8は6つのレンズ群から成るポジティブリード型の6群ズームレンズであり、後群は、負の屈折力の第4レンズ群L4と正の屈折力の第5レンズ群L5と負の屈折力の第6レンズ群から成る。
【0018】
各実施例において、SPは開口絞りであり、開口絞りSPは、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3の間に配置される。広角端から望遠端へのズーミングに際して、開口絞りSPは、広角端に比べて望遠端において物体側に位置するように、各レンズ群とは異なる軌跡で移動する。これにより、入射瞳位置を物体側に移動させることができるため、前玉有効径の小型化を図ることができる。
【0019】
Gは光学フィルター、フェースプレート、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等に相当する光学ブロックである。IPは像面である。ビデオカメラやデジタルカメラの撮像光学系としてズームレンズを使用する際には、像面IPはCCDセンサやCMOSセンサといった固体撮像素子(光電変換素子)に相当する。銀塩フィルムカメラの撮像光学系としてズームレンズを使用する際には、像面IPはフィルム面に相当する。
【0020】
球面収差図においてFnoはFナンバーであり、d線(波長587.6nm)、g線(波長435.8nm)に対する球面収差を示している。非点収差図においてΔSはサジタル像面、ΔMはメリディオナル像面である。歪曲収差はd線について示している。色収差図ではg線における色収差を示している。ωは撮像半画角である。
【0021】
各実施例では、レンズ断面図中の矢印で示すように、広角端から望遠端へのズーミングに際してレンズ群が移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化する。具体的には、各実施例において、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は像側へ凸状の軌跡を描くように移動する。第2レンズ群L2は、広角端に比べて望遠端において、像側に位置するように移動する。第3レンズ群L3は、広角端に比べて望遠端において、物体側に位置するように移動する。第4レンズ群L4は、広角端に比べて望遠端において、物体側に位置するように移動する。第5レンズ群L5は、広角端に比べて望遠端において、像側に位置するように移動する。実施例8のズームレンズでは、第6レンズ群L6は、広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側に移動する。
【0022】
各実施例において、広角端から望遠端へのズーミングに際して、後群に含まれるレンズ群の中で2つ以上のレンズ群が移動する。これにより、後群における変倍作用を大きくすることができ、ズームレンズを容易に高倍化することができる。
【0023】
各実施例では、第2レンズ群L2の変倍負担を比較的大きくしている。これにより、望遠端における第1レンズ群L1の物体側への繰り出し量を大きくすることなく、高倍化を実現することができる。また、第2レンズ群L2の屈折力を比較的強くすることにより、広角化を実現している。
【0024】
また、各実施例では、開口絞りSPと第3レンズ群L3との間隔が、広角端に比べて望遠端において小さくなるように、ズーミングに際して開口絞りSPを各レンズ群とは異なる軌跡で移動させている。これにより、入射瞳位置を物体側に移動させることができるため、第1レンズ群L1や第2レンズ群L2を通過する軸外光線の入射高を低くすることができる。その結果、前玉有効径を小型化することができる。
【0025】
実施例8では、ズーミングに際して第6レンズ群L6を物体側に移動させることで、全ズーム領域において像面湾曲を良好に補正することができる。
【0026】
また、各実施例において、第5レンズ群L5をフォーカスレンズ群としている。各実施例では、望遠端において無限遠物体から近距離物体へフォーカシングを行う場合には、レンズ断面の矢印5cに示すように、第5レンズ群L5を物体側に移動させている。レンズ断面図中の実線5aと点線5bは各々、無限遠物体と近距離物体にフォーカスしているときに、広角端から望遠端へのズーミングに伴う像面変動を補正するための移動軌跡を示している。
【0027】
また、各実施例では、第3レンズ群L3の全体または一部を、光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることで、像ぶれの補正を行っている。
【0028】
各実施例のズームレンズは、
12.00<M1/fw<23.00…(1)
−18.00<ft/frn<−8.30…(2)
なる条件式を満足する。
【0029】
ここで、広角端から望遠端へのズーミングにおける第1レンズ群L1の光軸上の移動量をM1、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとする。また、後群に含まれる負の屈折力を有するレンズ群の中で最も屈折力が強いレンズ群Lrnの焦点距離をfrnとする。ここで、後群に含まれる負の屈折力を有するレンズ群が1つの場合は、該レンズ群がレンズ群Lrnに相当する。ここで、移動量とは、広角端と望遠端における各レンズ群の光軸上での位置の差であり、移動量の符号は広角端に比べて望遠端で物体側に位置するときを正、像側に位置するときを負とする。
【0030】
条件式(1)は、広角端における全系の焦点距離fwと、広角端から望遠端へのズーミングにおける第1レンズ群L1の移動量M1の比を規定したものである。
【0031】
条件式(1)の上限値を超えて、第1レンズ群L1の移動量M1が大きくなると、望遠端におけるレンズ全長が増大するため好ましくない。また、周辺光量を十分に確保するために前玉の有効径が大型化してしまう。
【0032】
条件式(1)の下限値を超えて、第1レンズ群L1の移動量M1が小さくなると、高倍化を実現するために第1レンズ群L1の屈折力を強める必要が生じる。その結果、第1レンズ群において色収差が多く発生するため好ましくない。
【0033】
条件式(2)は、レンズ群Lrnの焦点距離frnと、望遠端における全系の焦点距離をftの比を規定したものである。
【0034】
条件式(2)の上限値を超えて、レンズ群Lrnの焦点距離frnが長くなると、レンズ群Lrnの屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、後群における変倍作用が小さくなり、ズームレンズ全系としての高倍化を実現することが困難になるため、好ましくない。
【0035】
条件式(2)の下限値を超えて、レンズ群Lrnの焦点距離frnが短くなると、レンズ群Lrnの屈折力が強くなり過ぎる。その結果、後群において生じる諸収差を十分に補正することが困難になるため、好ましくない。
【0036】
なお、各実施例において、好ましくは、条件式(1)及び(2)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
12.50<M1/fw<22.00…(1a)
−17.50<ft/frn<−8.30…(2a)
【0037】
また、さらに好ましくは、条件式(1)及び(2)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
13.00<M1/fw<21.00…(1b)
−17.00<ft/frn<−8.30…(2b)
【0038】
さらに、各実施例において、次の条件式のうち1つ以上を満足することがより好ましい。
0.20<f1/ft<0.50…(3)
−15.00<f1/f2<−9.00…(4)
1.30<βrt/βrw<2.50…(5)
20.00<f1/fw<38.00…(6)
0.025<Mrn/ft<0.075…(7)
1.400<Ndave1p<1.520…(8)
75.00<νdave1p<100.00…(9)
−0.100<M2/ft<−0.025…(10)
【0039】
ここで、第1レンズ群L1の焦点距離をf1、第2レンズ群L2の焦点距離をf2、広角端における後群全体の横倍率をβrw、望遠端における後群全体の横倍率をβrt、ズーミングにおける第2レンズ群L2の移動量をM2とする。また、ズーミングにおけるレンズ群Lrnの移動量をMrn、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの材料の、d線を基準とした屈折率の平均値をNdave1p、アッベ数の平均値をνdave1pとする。
【0040】
条件式(3)の上限値を超えて、第1レンズ群L1の焦点距離f1が長くなると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、高倍化を実現するために、ズーミングにおける第1レンズ群L1の移動量を大きくする必要が生じ、レンズ全長が増大するため好ましくない。
【0041】
条件式(3)の下限値を超えて、第1レンズ群L1の焦点距離f1が短くなると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなり過ぎる。その結果、望遠側において第1レンズ群L1で発生する色収差が増大するため、好ましくない。
【0042】
条件式(4)の上限値を超えて、第1レンズ群L1の焦点距離f1が短くなると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなり過ぎる。その結果、望遠側において第1レンズ群L1で発生する色収差が増大するため、好ましくない。また、条件式(4)の上限値を超えて、第2レンズ群L2の焦点距離f2が長くなると、第2レンズ群L2の屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、第2レンズ群L2の変倍作用が小さくなり、高倍化を実現することが困難になるため、好ましくない。
【0043】
条件式(4)の下限値を超えて、第1レンズ群L1の焦点距離f1が長くなると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、高倍化を実現するために、ズーミングにおける第1レンズ群L1の移動量を大きくする必要が生じ、レンズ全長が増大するため好ましくない。また、条件式(4)の下限値を超えて、第2レンズ群L2の焦点距離f2が短くなると、第2レンズ群L2の屈折力が強くなり過ぎる。その結果、像面湾曲が増大するため好ましくない。
【0044】
条件式(5)の上限値を超えて後群の変倍分担が大きくなると、後群で発生する諸収差が増大し、こうした収差を補正するために、後群を構成するレンズの枚数を増やす必要が生じる。その結果、レンズ全長が増大するため好ましくない。
【0045】
条件式(5)の下限値を超えて後群の変倍分担が小さくなると、高倍化を実現するために、第2レンズ群L2や第3レンズ群L3の変倍分担を大きくする必要が生じる。第2レンズ群L2の変倍分担が大きくなり過ぎると、像面湾曲が増大するため好ましくない。また、第3レンズ群L3の変倍分担が大きくなり過ぎると、球面収差や軸上色収差が多く発生するため好ましくない。
【0046】
条件式(6)の上限値を超えて、第1レンズ群L1の焦点距離が長くなると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、高倍化を実現するために、ズーミングにおける第1レンズ群L1の移動量を大きくする必要が生じ、レンズ全長が増大するため好ましくない。
【0047】
条件式(6)の下限値を超えて、第1レンズ群L1の焦点距離f1が短くなると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなり過ぎる。その結果、広角端において周辺光量を十分に確保することが困難になるため、好ましくない。また、条件式(6)の下限値を超えて、広角端における全系の焦点距離fwが長くなると、高倍化を実現することが困難になるため好ましくない。
【0048】
条件式(7)の上限値を超えて、レンズ群Lrnの移動量Mrnが大きくなると、望遠端において、レンズ群Lrnと、レンズ群Lrnの物体側に配置されたレンズ群との間隔が小さくなり、後群の変倍作用が小さくなる。その結果、高倍化を実現することが困難になるため好ましくない。
【0049】
条件式(7)の下限値を超えて、レンズ群Lrnの移動量Mrnが小さくなると、望遠端において、レンズ群Lrnと、レンズ群Lrnの物体側に配置されたレンズ群との間隔が大きくなり、レンズ全長が増大するため好ましくない。
【0050】
条件式(8)及び(9)は、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの材料を規定したものである。
【0051】
条件式(8)の上限値を超えて、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの材料の、d線を基準とした屈折率の平均値Ndave1pが高くなると、条件式(9)を満足する範囲で選択可能な材料が限定されるため、好ましくない。
【0052】
条件式(8)の下限値を超えて、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの材料の、d線を基準とした屈折率の平均値Ndave1pが低くなると、正の屈折力を保持するために、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの曲率を大きくする必要が生じる。その結果、望遠端におけるコマ収差が多く発生するため、好ましくない。
【0053】
条件式(9)の上限値を超えて、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの材料のアッベ数の平均値νdave1pが高くなると、条件式(8)を満足する範囲で選択可能な材料が限定されるため、好ましくない。
【0054】
条件式(9)の下限値を超えて、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの材料のアッベ数の平均値νdave1pが低くなると、望遠端における軸上色収差を十分に補正することが困難になるため、好ましくない。
【0055】
条件式(10)の上限値を超えて、第2レンズ群L2の移動量M2が大きくなると、広角端におけるレンズ全長が増大するため好ましくない。
【0056】
条件式(10)の下限値を超えて、第2レンズ群L2の移動量M2が小さくなると、高倍化を実現するために、第2レンズ群L2の屈折力を強める必要が生じる。その結果、像面湾曲を十分に補正することが困難になるため、好ましくない。
【0057】
好ましくは、条件式(3)〜(10)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
0.23<f1/ft<0.45…(3a)
−14.50<f1/f2<−9.50…(4a)
1.33<βrt/βrw<2.20…(5a)
21.00<f1/fw<35.00…(6a)
0.032<Mrn/ft<0.073…(7a)
1.410<Ndave1p<1.510…(8a)
78.00<νdave1p<98.00…(9a)
−0.095<M2/ft<−0.030…(10a)
【0058】
なお、さらに好ましくは、条件式(3)〜(10)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
0.25<f1/ft<0.40…(3b)
−13.00<f1/f2<−10.00…(4b)
1.35<βrt/βrw<2.00…(5b)
22.00<f1/fw<32.00…(6b)
0.040<Mrn/ft<0.070…(7b)
1.420<Ndave1p<1.500…(8b)
80.00<νdave1p<95.00…(9b)
−0.090<M2/ft<−0.035…(10b)
【0059】
続いて、各レンズ群の構成について説明する。実施例1乃至3、7、8のズームレンズにおいては、第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負レンズ、正レンズ、正レンズから成る。実施例5及び6のズームレンズにおいては、物体側から像側へ順に、負レンズ、正レンズ、正レンズ、正レンズから成る。実施例4のズームレンズにおいては、物体側から像側へ順に、負レンズ、負レンズ、正レンズ、正レンズから成る。
【0060】
正レンズと負レンズをそれぞれ1枚以上含むように第1レンズ群L1を構成することで、望遠端における色収差を良好に補正することができる。
【0061】
実施例1乃至6、8のズームレンズにおいて、第2レンズ群L2は、物体側から像側へ順に、負レンズ、負レンズ、負レンズ、正レンズから成る。実施例7のズームレンズにおいて、第2レンズ群L2は、物体側から像側へ順に、負レンズ、負レンズ、正レンズから成る。少なくとも2枚の負レンズと、正レンズを含むように第2レンズ群L2を構成することで、広角端における像面湾曲や倍率色収差を良好に補正することができる。
【0062】
各実施例において、第3レンズ群L3は、物体側から像側へ順に、正レンズ、負レンズ、負レンズと正レンズが接合された接合レンズから成る。このようなレンズ構成は、トリプレット型のレンズ構成にレンズを1枚追加したものであり、テッサータイプと呼ばれる。各実施例では、第3レンズ群の構成をテッサータイプとすることにより、ペッツバール和の調整を簡易に行うことができ、全ズーム領域において像面の平坦性を確保することができる。
【0063】
各実施例において、第4レンズ群L4は、物体側から像側へ順に、負レンズ、正レンズから成り、負レンズと正レンズは接合レンズを構成している。1枚の正レンズと1枚の負レンズにより第4レンズ群L4を構成することで、レンズ枚数を増やすことなく、第4レンズ群L4において発生する色収差を良好に補正することができる。
【0064】
各実施例において、第5レンズ群L5は、物体側から像側へ順に、正レンズ、負レンズから成り、正レンズと負レンズは接合レンズを構成している。1枚の正レンズと1枚の負レンズにより第5レンズ群L5を構成することで、レンズ枚数を増やすことなく、第5レンズ群L5において発生する色収差を良好に補正することができる。
【0065】
また、実施例6において、第6レンズ群L6は、1枚の負レンズから成る。
【0066】
次に、本発明の実施例1〜8にそれぞれ対応する数値実施例1〜8を示す。各数値実施例において、iは物体側からの光学面の順序を示す。riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径、diは第i面と第i+1面との間の間隔、ndiとνdiはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材料の屈折率、アッベ数を示す。
【0067】
またKを離心率、A4、A6、A8を非球面係数、光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき、非球面形状は、
x=(h/R)/[1+[1−(1+K)(h/R)1/2]+A4h+A6h+A8h
で表示される。但しRは近軸曲率半径である。また「e−Z」の表示は「10−Z」を意味する。
【0068】
各実施例において、バックフォーカス(BF)は、レンズ系の最も像側の面から像面までの距離を、空気換算長により表したものである。また、各数値実施例における上述した条件式との対応を表1に示す。
【0069】
なお、広角端における有効像円径(イメージサークルの直径)を、望遠端における有効像円径に比べて小さくすることができる。これは、画像処理によって画像を引き伸ばすことで、広角側において発生しやすい樽型の歪曲収差を補正することができるためである。
【0070】
[数値実施例1]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 92.694 1.50 1.91082 35.3
2 51.880 5.37 1.49700 81.5
3 -352.628 0.05
4 47.383 4.03 1.49700 81.5
5 227.889 (可変)
6 254.189 0.70 1.83481 42.7
7 8.179 3.90
8 -69.344 0.55 1.80400 46.6
9 69.344 1.35
10 -26.448 0.55 1.83481 42.7
11 124.436 0.05
12 24.466 1.71 1.95906 17.5
13 -190.981 (可変)
14(絞り) ∞ (可変)
15* 9.650 2.85 1.55332 71.7
16* -59.993 1.69
17 28.170 0.50 1.77250 49.6
18 9.203 0.52
19 12.064 0.50 1.80518 25.4
20 8.364 3.79 1.49700 81.5
21 -22.277 (可変)
22 -139.087 0.35 1.77250 49.6
23 8.370 1.36 1.68893 31.1
24 26.638 (可変)
25 20.410 2.76 1.65844 50.9
26 -19.710 0.46 1.95906 17.5
27 -36.854 (可変)
28 ∞ 1.00 1.51633 64.1
29 ∞ 1.40
像面 ∞
非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.05773e-004 A 6=-2.88334e-006 A 8=-3.31303e-008
第16面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.98179e-005 A 6=-3.82062e-006
各種データ
ズーム比 61.21
広角 中間 望遠
焦点距離 3.91 30.61 239.59
Fナンバー 3.50 5.70 6.69
半画角 39.07 7.21 0.93
像高 3.18 3.88 3.88
レンズ全長 97.23 129.86 148.23
BF 11.06 18.18 9.53
d 5 0.75 42.64 67.27
d13 33.13 7.03 0.63
d14 12.42 5.29 0.46
d21 2.10 8.67 14.85
d24 3.22 13.51 20.95
d27 9.00 16.12 7.47
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 86.46
2 6 -8.43
3 15 16.66
4 22 -23.94
5 25 23.62
【0071】
[数値実施例2]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 93.232 1.40 1.91082 35.3
2 52.771 5.37 1.49700 81.5
3 -420.406 0.05
4 48.381 4.03 1.49700 81.5
5 216.694 (可変)
6 229.850 0.70 1.83481 42.7
7 8.332 3.90
8 -70.021 0.55 1.80400 46.6
9 70.021 1.35
10 -24.945 0.55 1.83481 42.7
11 121.408 0.05
12 25.636 1.71 1.95906 17.5
13 -151.151 (可変)
14(絞り) ∞ (可変)
15* 9.885 2.80 1.55332 71.7
16* -53.041 1.88
17 26.863 0.50 1.77250 49.6
18 9.379 0.48
19 11.452 0.50 1.80518 25.4
20 8.167 3.70 1.49700 81.5
21 -18.467 (可変)
22 -82.609 0.35 1.77250 49.6
23 7.654 1.30 1.68893 31.1
24 16.606 (可変)
25 21.561 2.76 1.65844 50.9
26 -16.819 0.46 1.95906 17.5
27 -26.253 (可変)
28 ∞ 1.00 1.51633 64.1
29 ∞ 1.40
像面 ∞
非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.86670e-005 A 6= 5.68922e-007 A 8=-5.36819e-008
第16面
K = 0.00000e+000 A 4= 8.46965e-005 A 6= 6.80374e-007 A 8=-5.79594e-008
各種データ
ズーム比 65.38
広角 中間 望遠
焦点距離 3.90 31.53 255.00
Fナンバー 3.50 5.70 6.69
半画角 39.17 7.01 0.87
像高 3.18 3.88 3.88
レンズ全長 97.33 130.58 148.44
BF 11.06 12.11 7.47
d 5 0.75 44.84 70.29
d13 32.86 3.70 0.66
d14 13.38 10.44 0.56
d21 2.00 8.32 12.76
d24 2.88 16.77 22.31
d27 9.00 10.05 5.41
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 90.13
2 6 -8.34
3 15 15.01
4 22 -16.00
5 25 20.78
【0072】
[数値実施例3]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 109.566 1.50 1.91082 35.3
2 63.355 0.95
3 78.055 4.20 1.49700 81.5
4 -323.701 0.05
5 46.999 4.95 1.43875 94.9
6 474.045 (可変)
7 -183.661 0.69 1.83481 42.7
8 9.222 3.70
9 -42.014 0.55 1.80400 46.6
10 119.053 1.67
11 -17.906 0.55 1.83481 42.7
12 -50.713 0.05
13 41.805 1.71 1.95906 17.5
14 -61.232 (可変)
15(絞り) ∞ (可変)
16* 10.412 2.76 1.55332 71.7
17* -281.013 2.23
18 28.652 0.50 1.77250 49.6
19 9.941 0.45
20 12.685 0.50 1.80518 25.4
21 9.079 3.68 1.49700 81.5
22 -21.396 (可変)
23 -87.387 0.35 1.77250 49.6
24 11.174 1.25 1.67270 32.1
25 47.322 (可変)
26 23.524 2.80 1.74320 49.3
27 -21.546 0.46 1.95906 17.5
28 -44.702 (可変)
29 ∞ 1.00 1.51633 64.1
30 ∞ 1.40
像面 ∞
非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.46811e-005 A 6=-1.80893e-006 A 8=-9.81749e-009
第17面
K = 0.00000e+000 A 4= 7.91618e-005 A 6=-2.38849e-006
各種データ
ズーム比 70.19
広角 中間 望遠
焦点距離 3.69 30.91 259.00
Fナンバー 3.30 5.70 6.90
半画角 38.45 7.14 0.86
像高 2.93 3.88 3.88
レンズ全長 104.28 138.11 164.83
BF 11.06 17.21 7.34
d 6 0.65 47.56 76.12
d14 44.87 5.40 0.62
d15 5.04 5.94 0.46
d22 2.12 13.04 22.37
d25 4.99 13.43 22.37
d28 9.00 15.15 5.28
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 96.59
2 7 -8.98
3 16 18.33
4 23 -31.04
5 26 23.62
【0073】
[数値実施例4]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 80.767 1.50 1.80610 33.3
2 60.513 1.30
3 81.836 1.48 1.88300 40.8
4 65.177 4.60 1.49700 81.5
5 3036.621 0.05
6 49.663 4.70 1.43875 94.9
7 597.822 (可変)
8 253.729 0.69 1.83481 42.7
9 8.113 4.40
10 -38.015 0.55 1.80400 46.6
11 355.340 1.60
12 -15.804 0.55 1.83481 42.7
13 -58.040 0.05
14 43.043 1.71 1.95906 17.5
15 -52.459 (可変)
16(絞り) ∞ (可変)
17* 10.449 2.68 1.55332 71.7
18* -204.427 2.29
19 26.739 0.50 1.77250 49.6
20 9.886 0.45
21 12.272 0.50 1.80518 25.4
22 8.791 3.68 1.49700 81.5
23 -19.720 (可変)
24 -77.639 0.35 1.77250 49.6
25 10.497 1.34 1.68893 31.1
26 35.854 (可変)
27 22.185 2.80 1.65844 50.9
28 -16.540 0.46 1.95906 17.5
29 -28.438 (可変)
30 ∞ 1.00 1.51633 64.1
31 ∞ 1.40
像面 ∞
非球面データ
第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.37613e-005 A 6= 1.04659e-006 A 8=-3.85362e-008
第18面
K = 0.00000e+000 A 4= 8.26959e-005 A 6= 1.06108e-006 A 8=-4.27977e-008
各種データ
ズーム比 81.07
広角 中間 望遠
焦点距離 3.38 30.43 274.00
Fナンバー 3.50 5.70 6.81
半画角 40.92 7.26 0.81
像高 2.93 3.88 3.88
レンズ全長 103.73 145.97 173.73
BF 11.06 14.73 8.10
d 7 0.59 51.96 84.48
d15 32.52 2.17 0.62
d16 15.12 9.21 0.46
d23 1.68 12.94 21.62
d26 4.53 16.74 20.21
d29 9.00 12.67 6.04
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 105.33
2 8 -8.13
3 17 17.21
4 24 -26.70
5 27 22.55
【0074】
[数値実施例5]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 110.990 1.45 1.91082 35.3
2 68.442 4.60 1.43875 94.9
3 278.649 0.05
4 95.063 4.40 1.43875 94.9
5 -711.794 0.05
6 60.097 4.40 1.43875 94.9
7 186.342 (可変)
8 -334.745 0.69 1.83481 42.7
9 9.091 4.20
10 -33.978 0.55 1.80400 46.6
11 99.713 1.70
12 -17.217 0.55 1.83481 42.7
13 -54.641 0.05
14 54.907 1.71 1.95906 17.5
15 -43.318 (可変)
16(絞り) ∞ (可変)
17* 10.638 3.50 1.55332 71.7
18* -88.378 1.86
19 26.571 0.50 1.77250 49.6
20 10.345 0.44
21 12.157 0.50 1.80518 25.4
22 8.906 3.65 1.45600 90.3
23 -17.988 (可変)
24 -608.977 0.35 1.77250 49.6
25 7.642 1.25 1.67270 32.1
26 20.430 (可変)
27 22.032 2.80 1.74320 49.3
28 -17.550 0.46 1.95906 17.5
29 -34.185 (可変)
30 ∞ 1.00 1.51633 64.1
31 ∞ 1.40
像面 ∞
非球面データ
第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.91642e-005 A 6=-5.84855e-007 A 8=-4.40916e-009
第18面
K = 0.00000e+000 A 4= 7.44965e-005 A 6=-8.56635e-007 A 8= 6.78988e-010
各種データ
ズーム比 99.76
広角 中間 望遠
焦点距離 3.50 34.95 349.15
Fナンバー 3.30 5.90 7.33
半画角 40.45 6.33 0.64
像高 2.98 3.88 3.88
レンズ全長 105.21 146.41 170.23
BF 10.71 17.37 3.44
d 7 0.65 54.30 79.57
d15 43.84 4.31 0.60
d16 4.48 5.58 0.49
d23 2.10 11.38 18.07
d26 3.72 13.75 28.35
d29 8.65 15.31 1.38
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 101.25
2 8 -8.25
3 17 16.61
4 24 -21.00
5 27 20.62
【0075】
[数値実施例6]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 107.849 1.45 1.91082 35.3
2 66.919 4.60 1.43875 94.9
3 290.617 0.05
4 89.823 4.30 1.43875 94.9
5 -971.001 0.05
6 58.981 4.40 1.43875 94.9
7 181.843 (可変)
8 8028.990 0.69 1.83481 42.7
9 8.729 4.20
10 -38.448 0.55 1.80400 46.6
11 155.694 1.70
12 -16.734 0.55 1.83481 42.7
13 -63.456 0.05
14 51.187 1.71 1.95906 17.5
15 -43.656 (可変)
16(絞り) ∞ (可変)
17* 10.653 3.50 1.55332 71.7
18* -113.546 1.98
19 26.478 0.50 1.77250 49.6
20 10.256 0.44
21 12.235 0.50 1.80518 25.4
22 8.711 3.65 1.45600 90.3
23 -21.088 (可変)
24 -109.906 0.35 1.77250 49.6
25 8.692 1.25 1.67270 32.1
26 40.178 (可変)
27 21.785 2.80 1.74320 49.3
28 -19.604 0.46 1.95906 17.5
29 -41.971 (可変)
30 ∞ 1.00 1.51633 64.1
31 ∞ 1.40
像面 ∞
非球面データ
第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-7.62681e-005 A 6=-1.35038e-006 A 8=-7.47938e-009
第18面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.66618e-005 A 6=-1.90867e-006 A 8= 4.01731e-009
各種データ
ズーム比 100.00
広角 中間 望遠
焦点距離 3.48 34.81 348.00
Fナンバー 3.30 5.90 7.30
半画角 40.61 6.35 0.64
像高 2.98 3.88 3.88
レンズ全長 105.73 145.22 168.83
BF 10.71 19.85 3.62
d 7 0.50 52.11 76.87
d15 43.22 4.09 0.62
d16 5.99 5.63 0.45
d23 2.54 12.46 20.80
d26 3.04 11.35 26.74
d29 8.65 17.79 1.56
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 98.00
2 8 -8.42
3 17 18.05
4 24 -28.15
5 27 22.13
【0076】
[数値実施例7]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 81.397 1.45 1.91082 35.3
2 51.660 5.65 1.49700 81.5
3 -1354.043 0.05
4 50.644 4.36 1.43875 94.9
5 240.463 (可変)
6 214.814 0.75 1.83481 42.7
7 8.494 5.44
8* -20.911 0.50 1.88202 37.2
9 37.005 0.16
10 24.128 2.25 1.95906 17.5
11 -101.151 (可変)
12(絞り) ∞ (可変)
13* 10.776 2.56 1.59201 67.0
14* 92.245 1.38
15 19.755 0.50 1.83481 42.7
16 11.692 0.23
17 15.143 0.50 1.88300 40.8
18 9.198 2.92 1.49700 81.5
19 -16.681 (可変)
20 -316.197 0.50 1.83481 42.7
21 10.864 1.34 1.59270 35.3
22 26.493 (可変)
23 22.151 2.98 1.69680 55.5
24 -16.075 0.50 2.00069 25.5
25 -29.742 (可変)
像面 ∞
非球面データ
第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.75754e-005 A 6= 2.72897e-007 A 8=-1.65454e-009
第13面
K = 4.60947e-001 A 4=-9.93967e-005 A 6=-1.75955e-006 A 8=-1.07588e-008
第14面
K = 0.00000e+000 A 4= 7.67867e-005 A 6=-1.79385e-006 A 8= 4.70185e-009
各種データ
ズーム比 67.75
広角 中間 望遠
焦点距離 3.69 30.39 250.00
Fナンバー 3.50 4.50 5.88
半画角 40.73 7.27 0.89
像高 3.18 3.88 3.88
レンズ全長 102.99 132.57 156.92
BF 10.39 19.45 7.69
d 5 0.76 47.50 75.59
d11 32.26 1.95 2.30
d12 18.16 9.65 0.45
d19 3.79 9.61 13.31
d22 3.61 10.39 23.56
d25 10.39 19.45 7.69
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 96.44
2 6 -8.65
3 13 16.23
4 20 -20.92
5 23 22.09
【0077】
[数値実施例8]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd
1 109.240 1.50 1.91082 35.3
2 63.423 0.95
3 77.510 4.20 1.49700 81.5
4 -372.197 0.05
5 47.699 4.95 1.43875 94.9
6 490.395 (可変)
7 -481.139 0.69 1.83481 42.7
8 9.025 3.70
9 -67.315 0.55 1.80400 46.6
10 89.965 1.67
11 -18.310 0.55 1.83481 42.7
12 -77.206 0.05
13 36.670 1.71 1.95906 17.5
14 -73.395 (可変)
15(絞り) ∞ (可変)
16* 10.354 2.76 1.55332 71.7
17* -540.608 2.27
18 29.469 0.50 1.77250 49.6
19 9.977 0.45
20 12.500 0.50 1.80518 25.4
21 9.075 3.68 1.49700 81.5
22 -20.052 (可変)
23 -57.514 0.35 1.77250 49.6
24 10.615 1.25 1.67270 32.1
25 59.741 (可変)
26 23.478 2.80 1.74320 49.3
27 -17.217 0.46 1.95906 17.5
28 -32.674 (可変)
29 -33.000 0.50 1.51633 64.1
30 -94.500 (可変)
31 ∞ 1.00 1.51633 64.1
32 ∞ 0.40
像面 ∞
非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.79769e-005 A 6=-2.23452e-006 A 8=-1.20963e-008
第17面
K = 0.00000e+000 A 4= 8.38291e-005 A 6=-3.00299e-006
各種データ
ズーム比 75.00
広角 中間 望遠
焦点距離 3.69 31.99 276.75
Fナンバー 3.30 5.70 6.90
半画角 38.45 6.91 0.80
像高 2.93 3.88 3.88
レンズ全長 99.29 136.45 164.06
BF 2.55 3.60 2.87
d 6 0.61 50.34 78.51
d14 43.09 3.89 0.62
d15 3.56 6.10 0.46
d22 2.45 13.73 20.59
d25 2.58 9.40 22.29
d28 8.37 13.29 2.61
d30 1.49 2.54 1.82
ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 98.74
2 7 -9.02
3 16 18.07
4 23 -29.12
5 26 21.06
6 29 -98.48
【0078】
【表1】
【0079】
次に、各実施例に示したようなズームレンズを撮影光学系として用いたデジタルスチルカメラの実施形態について、図17を用いて説明する。
【0080】
図17において、20はカメラ本体、21は実施例1〜8で説明した、いずれかのズームレンズによって構成された撮影光学系である。22はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系21によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。23は固体撮像素子22によって光電変換された被写体像に対応する情報を記録するメモリである。24は液晶ディスプレイパネル等によって構成され、固体撮像素子22上に形成された被写体像を観察するためのファインダである。
【0081】
このように本発明のズームレンズをデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、小型かつ高倍率であり、高い光学性能を有する撮像装置を得ることができる。
【符号の説明】
【0082】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L5 第5レンズ群
L6 第6レンズ群
LR 後群
SP 絞り
G ガラスブロック
IP 像面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17