特許第6436747号(P6436747)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6436747収納容器用段積み連結具並びに段積み連結具付収納容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6436747
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】収納容器用段積み連結具並びに段積み連結具付収納容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/02 20060101AFI20181203BHJP
【FI】
   B65D21/02 301
   B65D21/02 500
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-242669(P2014-242669)
(22)【出願日】2014年11月29日
(65)【公開番号】特開2016-101977(P2016-101977A)
(43)【公開日】2016年6月2日
【審査請求日】2017年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】518057114
【氏名又は名称】グリーンパル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(74)【代理人】
【識別番号】100201237
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 将太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210011
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 大悟
(72)【発明者】
【氏名】韮沢 昇
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−048332(JP,A)
【文献】 国際公開第99/31960(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口する箱型容器体と、この容器体の上部開口部を開閉自在に閉塞する蓋体とから成り、前記容器体の対向壁部の外面に蓋止具設けられていると共に、この蓋止具が係脱自在に係止可能な蓋止用係合部前記蓋体の対向両側部に突設されていて、この蓋止具により容器体の上部開口部を閉塞した蓋体を開放不能状態に保持し得るように構成されている収納容器に用いる収納容器用段積み連結具であって、前記容器体の対向壁部の外面下部に着脱自在に取付可能な連結具本体に、この連結具本体を取付けた容器体を上下に段積みした際、下段の容器体の前記蓋止具が係脱自在に係止可能な段積み用係合部設けられており、この連結具本体は、前記容器体の対向壁部の外面に突設されている一対のリブ間の間隔に合致する幅を有する形状に形成されていて、この連結具本体の幅方向の両端部が前記一対のリブの夫々に着脱自在に係止することにより、連結具本体が前記容器体の対向壁部の外面下部に取付可能に構成されていることを特徴とする収納容器用段積み連結具。
【請求項2】
前記連結具本体は、前記容器体の対向壁部の外面下部に沿設状態に取付可能な取付面を有する形状に形成されていると共に、この取付面の反対側に前記段積み用係合部突設されており、この段積み用係合部は、前記連結具本体を取付けた前記容器体を上下に段積みした際、下段の容器体の前記蓋止具が係脱自在に圧接係止可能な形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の収納容器用段積み連結具。
【請求項3】
前記連結具本体に、前記容器体の対向壁部のリブに設けられた係合凹部に係脱自在に係止可能な係止凸部設けられているか、若しくは前記容器体の対向壁部のリブに設けられた係止凸部が係脱自在に係止可能な係合凹部設けられていて、この係止凸部を係合凹部に係止することにより連結具本体を容器体の対向壁部の外面下部に取付可能構成されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の収納容器用段積み連結具。
【請求項4】
上部が開口する箱型容器体と、この容器体の上部開口部を開閉自在に閉塞する蓋体とから成り、前記容器体の対向壁部の外面一対のリブが突設され、この対向壁部の外面に蓋止具設けられていると共に、この蓋止具が係脱自在に係止可能な蓋止用係合部前記蓋体の対向両側部に突設されていて、この蓋止具により容器体の上部開口部を閉塞した蓋体を開放不能状態に保持し得るように構成されている収納容器に、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の収納容器用段積み連結具を備えたことを特徴とする段積み連結具付収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納容器を複数段積み状態で連結するための収納容器用段積み連結具並びにこの収納容器用段積み連結具を備えた段積み連結具付収納容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、上部が開口する箱形の容器体と、この容器体の上部開口部を閉塞する蓋体とから成る合成樹脂製の収納容器が実施されている。
【0003】
このような収納容器には、上下多段に段積みして使用できるものも提案されているが、段積み状態の収納容器に例えば人がぶつかったり地震の揺れなどの外力が加わったりすると、上段の収納容器が下段の収納容器上から落下してしまうことがあった。
【0004】
そこで、このような不都合を防止するため、意匠登録第1465046号(特許文献1)のように、上下に段積みした容器体同士を外れ止め状態に連結可能な機能を具備する収納容器も提案されている。
【0005】
この特許文献1を簡単に説明すると、容器体の対向壁部の夫々の外壁面に蓋止バックルが起伏回動自在に設けられると共に、この蓋止バックルが起動回動することで係脱自在に係止可能な蓋止用係合部が蓋体の対向両側部に突設されて、この蓋止バックルにより容器体の上部開口部を閉塞した蓋体が開放不能状態に保持されるように構成され、更に、容器体の対向壁部の外面下部に、少なくとも下段に配する容器体から蓋体を取り外して容器体を上下に段積みした際、下段に配した容器体の前記蓋止バックルが係脱自在に係止可能な係合リブ部が一体成形されていて、上段に配した容器体のこの係合リブ部に下段の容器体の蓋止バックルを係止することにより、段積みした容器体同士を連結できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】意匠登録第1465046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1のような、段積み連結用の係合リブ部が容器体に形成されるものの製造には、新規に設計製作した専用成形金型が必要となるため、製造コスト高となってしまう問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑み、容器体に着脱自在に取付可能な段積み連結用の連結具を用いる構成とすることにより、既存の成形金型を用いてあるいは既存の成形金型に小変更を施すだけで製造できる安価な収納容器を用いることが可能となると共に、段積みしない時には邪魔にならないように取り外しておくことができる実用性に優れた収納容器用段積み連結具並びにこの収納容器用段積み連結具を備えた段積み連結具付収納容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
上部が開口する箱型容器体1と、この容器体1の上部開口部2を開閉自在に閉塞する蓋体3とから成り、前記容器体1の対向壁部4の外面に蓋止具5設けられていると共に、この蓋止具5が係脱自在に係止可能な蓋止用係合部6前記蓋体3の対向両側部に突設されていて、この蓋止具5により容器体1の上部開口部2を閉塞した蓋体3を開放不能状態に保持し得るように構成されている収納容器Aに用いる収納容器用段積み連結具であって、前記容器体1の対向壁部4の外面下部に着脱自在に取付可能な連結具本体7に、この連結具本体7を取付けた容器体1を上下に段積みした際、下段の容器体1の前記蓋止具5が係脱自在に係止可能な段積み用係合部8設けられており、この連結具本体7は、前記容器体1の対向壁部4の外面に突設されている一対のリブ23間の間隔に合致する幅を有する形状に形成されていて、この連結具本体7の幅方向の両端部が前記一対のリブ23の夫々に着脱自在に係止することにより、連結具本体7が前記容器体1の対向壁部4の外面下部に取付可能に構成されていることを特徴とする収納容器用段積み連結具に係るものである。
【0011】
また、前記連結具本体7は、前記容器体1の対向壁部4の外面下部に沿設状態に取付可能な取付面9を有する形状に形成されていると共に、この取付面9の反対側に前記段積み用係合部8突設されており、この段積み用係合部8は、前記連結具本体7を取付けた前記容器体1を上下に段積みした際、下段の容器体1の前記蓋止具5が係脱自在に圧接係止可能な形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の収納容器用段積み連結具に係るものである。
【0012】
また、前記連結具本体7に、前記容器体1の対向壁部4のリブ23に設けられた係合凹部10に係脱自在に係止可能な係止凸部11設けられているか、若しくは前記容器体1の対向壁部4のリブ23に設けられた係止凸部11が係脱自在に係止可能な係合凹部10設けられていて、この係止凸部11を係合凹部10に係止することにより連結具本体7を容器体1の対向壁部4の外面下部に取付可能構成されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の収納容器用段積み連結具に係るものである。
【0013】
また、上部が開口する箱型容器体1と、この容器体1の上部開口部2を開閉自在に閉塞する蓋体3とから成り、前記容器体1の対向壁部4の外面一対のリブ23が突設され、この対向壁部4の外面に蓋止具5設けられていると共に、この蓋止具5が係脱自在に係止可能な蓋止用係合部6前記蓋体3の対向両側部に突設されていて、この蓋止具5により容器体1の上部開口部2を閉塞した蓋体3を開放不能状態に保持し得るように構成されている収納容器Aに、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の収納容器用段積み連結具を備えたことを特徴とする段積み連結具付収納容器に係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述のように構成したから、容器体の対向壁部の外面下部に連結具本体を取付けることにより、上記従来例(特許文献1)と同様に上下に段積みした容器体同士を蓋止具を利用して外れ止め状態に連結でき、また、段積みしない場合は連結具本体を邪魔にならないように取外しでき、しかも本発明は、収納容器の容器体に取付け可能な構成としたことにより、収納容器は既存の成形金型を変更せずに製造したものや、既存の成形金型に小変更を施すことによって製造したもので良く、安価な収納容器を用いることが可能となるなど、極めて実用性に優れた収納容器用段積み連結具となる。
【0015】
また、請求項2記載の発明においては、容器体の対向壁部の外面下部に取付可能で且つ容器体を上下に段積みした際に下段の容器体の蓋止具が係脱自在に圧接係止可能な段積み用係合部を有する連結具本体を簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の収納容器用段積み連結具となる。
【0016】
また、請求項3記載の発明においては、容器体の対向壁部の外面下部に対して確実に取付可能な連結具本体を簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成の収納容器用段積み連結具となる。
【0017】
また、請求項4記載の発明においては、前記作用・効果を発揮する収納容器用段積み連結具を備えた極めて実用性に優れた段積み連結具付収納容器となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施例の収納容器(の容器体)に収納容器用段積み連結具を取付けた状態を示す斜視図である。
図2】本実施例の収納容器用段積み連結具を示す斜視図である。
図3】本実施例の収納容器用段積み連結具の、収納容器対向壁部への取付構造を示す説明部分拡大斜視図である。
図4】本実施例の容器体を上下に段積みしようとする状態を示す斜視図である。
図5】本実施例の容器体を上下に段積みした状態を示す斜視図である。
図6図5の説明部分拡大正断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0020】
箱型容器体1の上部開口部2を蓋体3で閉塞し、容器体1の対向壁部4の外面に設けた蓋止具5を蓋体3の対向両側部に突設した蓋止用係合部6に係脱自在に係止すると、容器体1の上部開口部2を閉塞した蓋体3が開放不能状態に保持され、蓋止具5を蓋止用係合部6から係脱(係止解除)すると、蓋体3を開放可能となる。
【0021】
容器体1を上下に段積みする場合は、少なくとも積み上げする容器体1には、その対向壁部4の外面下部に本発明の収納容器用段積み連結具(連結具本体7)を取付け、この連結具が取付けられた容器体1を(蓋体3を取り外した)他の容器体1上に段積みすると、上段の容器体1に取付けられている前記連結具本体7の段積み用係合部8に、下段の容器体1の前記蓋止具5を係脱自在に係止可能となる。
【0022】
そして、下段の容器体1の蓋止具5を、上段の容器体1の段積み用係合部8(連結具本体7)に係止すると、上下の容器体1が段積み状態で連結されることになる。
【0023】
また、容器体1を段積みしない時(連結具本体7が不要な時)は、容器体1から連結具本体7を邪魔にならないように取外しておくことができる。
【0024】
また、容器体1の対向壁部4の外面下部に取付可能な本発明の収納容器用段積み連結具を用いるため、収納容器Aは、その容器体1に蓋止具5を係止可能な段積み連結用のリブなどが不要であり、それ故、収納容器Aは、既存の成形金型を変更せずに製造したものや、既存の成形金型に小変更を施すことによって製造したもので良く、安価な収納容器Aを用いることができる。
【実施例】
【0025】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0026】
本実施例の収納容器Aは、上部が開口し平面視で長方形箱型の容器体1と、この容器体1の上部開口部2を閉塞する、平面視で長方形板状の蓋体3とから成り、この容器体1に、容器体1の上部開口部2を閉塞した前記蓋体3を開放不能状態に保持する蓋止具5を設けている。
【0027】
本実施例の容器体1は、合成樹脂で一体成形したものであり、図4図6に示すように、底壁6の前後左右四方からこの底壁6を囲う周壁14が立設して上部が開口する箱型に形成している。
【0028】
また、この容器体1は、この上部開口部2の開口面積よりも底壁13の面積を若干小さくし、更に上部開口部2の周縁には、水平外側に向けて折曲され四隅を除きその折曲先端が下側に向けて折曲された形状の開口フランジ15を一体成形すると共に、周壁14の下部四隅に前記開口フランジ15に載置可能な載置用フランジ16が水平外側に向けて一体成形により突設されている。
【0029】
即ち、本実施例の容器体1は、容器体1の開口フランジ15に、他の容器体1の載置用フランジ16を載置することにより、複数の容器体1を上下多段に段積みできる(所謂スタッキングの状態にできる)構成としている。
【0030】
また、上部開口部2の短手方向の対向周縁に存する前記開口フランジ14は、他の部位より外方へやや延長突出する形状に形成して、この各延長フランジ部分を持手部17としている。
【0031】
本実施例の蓋体3は、容器体1と同様に合成樹脂で一体成形したものであり、図1図6に示すように、長方形状の天壁18の周縁に、水平外側に向けて折曲されその折曲先端が下側に向けて折曲された形状の外囲フランジ19を一体成形して、蓋体3が容器体1の上部開口部2を閉塞した際に、この外囲フランジ19が前記開口フランジ15を外囲しつつ開口フランジ15に載置する構成としている。
【0032】
また、蓋体3の短手方向の対向周縁に存する外囲フランジ19は、他の部位より外方へやや延長突出する形状に形成して、この各延長フランジ部分を把手部20としている。
【0033】
また、本実施例の蓋止具5は、前記容器体1の対向壁部4の外面に設けている。
【0034】
具体的には、蓋止具5は、線材が略コ字状に折曲された回動フレーム21の中間部に、円筒状の操作部22が遊転自在に被嵌装着された構成としている。
【0035】
この蓋止具5の前記容器体1への取付構造は、本実施例では、容器体1の前記周壁14のうち、短手方向に存する壁部分を前記対向壁部4とし、この各対向壁部4の外面の両側に取付用リブ23を一体成形している。そして、この各取付用リブ23間に前記蓋止具5の回動フレーム21の遊離両端を架け渡すように配してこの遊離両端を各取付用リブ23の上部寄りに回動自在に枢着した構造としている。即ち、蓋止具5は、対向壁部4に対し起伏回動自在に設けている。
【0036】
また、この蓋止具5が係脱自在に係止可能な蓋止用係合部6を、前記蓋体3の対向両側部に突設している。
【0037】
具体的には、前記各把手部20の上面を、前記蓋止具5の操作部22が回転しながら圧接可能な平坦面(水平面)に形成して、この平坦面を蓋止用係合部6としている。また、この蓋止用係合部6は、その外側角縁に起動途中の蓋止具5の操作部22が接触する構成とし、この接触抵抗に抗して操作部22を更に起動方向に押動することにより、操作部22が外端角縁を乗り越えて蓋止用係合部6に係止し、操作部22に伏動力を加えない限りは伏動不能状態に保持され(蓋止具5によって蓋体3が閉塞状態に保持され)、この係止状態で操作部22を伏動方向に押動することにより係脱可能な公知の蓋止具構造を採用している。
【0038】
尚、この蓋止具5は、本実施例に限定されるものではなく、他のバックル構造などを採用しても良い。
【0039】
本実施例は、このように構成した収納容器Aに用いて、容器体1を複数段積み状態で連結するための収納容器用段積み連結具を備えている。
【0040】
この収納容器用段積み連結具は、前記容器体1の対向壁部4の外面下部に着脱自在に取付可能な連結具本体7に、この連結具本体7を取付けた容器体1を上下に段積みした際、下段の容器体1の前記蓋止具5が係脱自在に係止可能な段積み用係合部8を設けている。
【0041】
具体的には、連結具本体7は、合成樹脂で一体成形したものであり、図2図6に示すように、前記対向壁部4の両側に設けた前記取付用リブ23間の間隔寸法に略合致する横長帯状であって、側面視で縦板部24と横板部25とが直交連設するL字形状に形成し、この縦板部24の横板部25が存しない側の板面を、前記容器体1の対向壁部4の取付用リブ23間の外面下部に沿設状態に取付可能な取付面9とし、この取付面9の反対側に存する横板部25の水平上面(平坦面)を前記段積み用係合部8としている。
【0042】
また、この連結具本体7は、縦板部24と横板部25との連設部位に間隔を置いて複数の補強リブ12を一体成形して高強度化を図ると共に、中央五箇所の補強リブ12が蓋止具5(操作部22)係止時の起動方向への過回動を防止するストッパーとしても機能する構成としている。
【0043】
また、この連結具本体7の、容器体1の対向壁部4の外面下部への取付構造は、連結具本体7の長さ方向の両端部に設けられた前記補強リブ12の外面に係止凸部11を一体成形により設ける一方、この係止凸部11が係脱自在に係止可能な係合凹部10としての貫通孔10を前記取付用リブ23の下部に切欠形成し、この取付用リブ23を撓ませつつ係止凸部11を係合凹部10に係止することにより連結具本体7を容器体1の対向壁部4の外面下部に取付可能な構造とし、この取付状態から取付用リブ23を撓ませることにより係止凸部11を係合凹部10から係脱させて連結具本体7を容器体1から取り外しできる構成としている。
【0044】
また、この係止凸部11は、その取付面9側をテーパ面状に形成して、取付用リブ23の対向内面に対し連結具本体7を取付方向に摺動させ易い(取付けし易い)構成としている。
【0045】
尚、この連結具本体7の取付構造は、係合凹部10を連結具本体7側に設け係止凸部11を容器体1の対向壁部4側に設ける構造としても良いし、その他の適宜な着脱自在取付構造を採用しても良く、例えば、容器体1側に加工を要しない取付構造を採用すれば、既存の収納容器Aに対して非常に容易に連結具本体7を後付け可能(既存の収納容器Aに段積み機能を後付け可能)な構成となる。
【0046】
また、この連結具本体7は、容器体1の対向壁部4の外面下部に取付けた際に、前記横板部25の下面が前記載置用フランジ16の下面と略面一状態となるように、前記係合凹部10の形成位置並びに前記係止凸部11の形成位置を設定構成し、これにより容器体1を段積みした際に、横板部25の下面が載置用フランジ16と共に前記開口フランジ15に載置する構成とし、この段積み時に下段の容器体1の前記蓋止具5を起動回動させると、その操作部22が前記蓋止用係合部6への係止作用と同様の係脱自在な係止作用を発揮して、段積み用係合部8に係止可能となるように、この段積み用係合部8の厚みと突出度(横板部25の厚みと突出度)を設定構成している。
【0047】
従って、容器体1を上下に段積みする場合は、少なくとも積み上げする容器体1には、その対向壁部4の外面下部に本実施例の収納容器用段積み連結具(連結具本体7)を取付け、この連結具が取付けられた容器体1を、蓋体3を取り外した他の容器体1上に段積みして(上段にセットして)、上段の容器体1に取付けられている連結具本体7の段積み用係合部8に、下段の容器体1の前記蓋止具5を係止すると、上下の容器体1が段積み状態で連結されることになる構成としている。
【0048】
また、容器体1を段積みしない時(連結具本体7が不要な時)は、容器体1から連結具本体7を邪魔にならないように取外しておくことができるので、この連結具本体7が取付けられていることによって収納容器Aの収納スペースが嵩張るような不都合を回避することができる。
【0049】
また、容器体1の対向壁部4の外面下部に着脱自在に取付可能な本実施例の収納容器用段積み連結具は、既存の収納容器Aの容器体1に取付可能な構成に設計することも容易に可能であり、このような構成を採用すると、段積み連結機能を既存の収納容器Aにも容易に後付けで付与できると共に、浅型や深型などの異なるサイズの容器体1に対しても使い回しが可能となる汎用性の高い構成が実現できる。
【0050】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0051】
1 容器体
2 上部開口部
3 蓋体
4 対向壁部
5 蓋止具
6 蓋止用係合部
7 連結具本体
8 段積み用係合部
9 取付面
10 係合凹部
11 係止凸部
23 リブ
A 収納容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6