(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
焼結鉱を投入するための投入部と、該投入部よりも下方に設けられ、冷却された焼結鉱を排出するための排出部とを有し、平面視にて円環状をなす冷却槽を備え、該冷却槽を回転させながら焼結鉱を前記投入部から投入すると共に前記冷却槽内の焼結鉱に送風して該焼結鉱を冷却し、冷却された焼結鉱を前記排出部から排出するように構成された、焼結鉱を冷却する冷却機であって、
前記冷却槽の一方の側面に焼結鉱を留めるとともにガスを通過させるガス通過部が設けられ、
前記冷却槽の他方の側面のうち、前記ガス通過部と相対する部分が、焼結鉱を留めるとともに空気を通過させる通気部であり、
前記ガス通過部の全体を覆うことによって吸引室を形成する吸引室形成壁を備え、
前記吸引室形成壁によって全体が覆われた前記ガス通過部と前記通気部とに挟まれた領域で規定される冷却領域の高さ方向の長さが、前記冷却槽の高さの1/2以上であり、
前記冷却領域は、厚みが前記冷却槽の高さの1/6〜1/4の範囲内にあり、
前記冷却槽は、断面形状が下方に至るに従って拡幅する形状を有しており、
前記冷却槽の内周側及び外周側の双方の側壁の上端が、前記冷却領域の上端よりも前記冷却領域の厚さの1.2倍以上高い位置にあり、
前記吸引室と連通するように前記吸引室に接続された吸気ダクトと、
前記冷却槽内のガスを吸引するための負圧を前記吸気ダクト内に生じさせるように構成された吸引装置と、
前記吸気ダクトに接続された排熱回収器と、
(1)前記吸引室内におけるガス通過部側からダクト側への気流の少なくとも一部の流れ方向を変化させてダストの通過を規制する邪魔板を有するダスト通過規制部材と、該ダスト通過規制部材によって通過が規制されたダストを捕集するダスト捕集部、及び(2)前記吸気ダクトに接続された集塵機、のうちの少なくともいずれか一方と、
を備えることを特徴とする焼結鉱の冷却機。
前記冷却槽は、内周側及び外周側の双方の側壁の上端が、前記ガス通過部の上端よりも前記冷却槽の厚さの1.5倍以上高い位置にあることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結鉱の冷却機。
前記第2ダクトが、前記第2縦方向延出部と前記第2吸引室との間を接続する横方向に延びる複数の横方向導管を備え、該複数の横方向導管は、該複数の横方向導管から前記第2縦方向延出部内に流入したガスが該第2縦方向延出部内で旋回流を形成するように、平面視において各々の中心軸が前記第2縦方向延出部の径方向に対して傾いた状態で前記第2縦方向延出部に接続されていることを特徴とする、請求項6に記載の焼結鉱の冷却機。
前記ダスト通過規制部材は、前記吸引室内において、前記ガス通過部側の空間と前記ダクト側の空間との間に境界を形成するように設けられていることを特徴とする請求項8に記載の焼結鉱の冷却機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された冷却機では、ブロワにより常温の外気が冷却ガスとして冷却槽内に圧送され、焼結鉱の間隙を通って高温となった冷却ガスは冷却槽の開放された上方から排出される。この排ガスには粉塵が多く含まれるため、冷却槽の上部を覆うフードが設けられており、フードの開口部には粉塵の流出を妨げる衝突板が設けられている。
【0005】
しかし、このように冷却槽内に空気を圧送するタイプの場合、粉塵を含む排気は大面積の開口から外気に放出されることとなるため、トラップを設けたとしても粉塵を十分に除去することは難しい。また、排気全量を集塵設備に通す構造とするためには排出口となる開口部を覆う必要があるが、大面積の開口部を外側から覆う設備を設ければ、装置全体の大型化は避けられない。
【0006】
一方、特許文献2に開示されたものは、冷却ガスとしての外気を冷却槽に接続された吸気ダクトを介して吸引することにより冷却槽内を通し、排ガスは排ガス回収ダクトを通して排出される。このように冷却槽を通して冷却ガスとしての空気を吸引するタイプの場合、粉塵を含む排ガスは全て排ガス回収ダクトを通るため、この流路に集塵設備を設けることで、装置全体を大型化せずに集塵率を高めることができる。
【0007】
しかし、この構成の場合、焼結鉱から熱を受け取った高温すなわち低密度の空気をブロワで吸い出すこととなるため、特許文献1に記載の構成のように常温の空気をブロワで圧送するものと比べてブロワにかかる負荷が高くなる。特に、特許文献2の構成においては、低温ゾーン(下側のゾーン)の一次側排気ガスを高温ゾーン(上側のゾーン)の焼結鉱冷却ガスとして利用するため、外周側側面の下方から冷却槽内に取り入れられた空気が、低温側1次排気チャンバー22、低温排ガスダクト24、低温側2次排気チャンバー18を通って再度冷却槽内に取り入れられ、最後に高温側排気チャンバー23を通して排出される。即ち、冷却ガスとしての空気が冷却槽内の焼結鉱の隙間を2回通過する構造となっている。そのため、冷却槽における圧力損失も大きく、排出用のブロワの負荷が一層高くなる。さらに、一度冷却槽下方を通過して高温となった空気を直後に冷却槽上方に導く構成であるため、全体として高い冷却効率が得難く、所定量の焼結鉱を冷却するのに長時間を要し、換言すれば処理量を多くするには装置を大型化する必要が生じることも考えられる。
【0008】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、焼結鉱の冷却効率がよく大量処理が可能でありながら、熱回収効率が高く集塵も容易となる装置をコンパクトな構成で実現可能な焼結鉱の冷却機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る焼結鉱の冷却機は、焼結鉱を投入するための投入部と、該投入部よりも下方に設けられ、冷却された焼結鉱を排出するための排出部とを有し、平面視にて円環状をなす冷却槽を備え、該冷却槽を回転させながら焼結鉱を前記投入部から投入すると共に前記冷却槽内の焼結鉱に送風して該焼結鉱を冷却し、冷却された焼結鉱を前記排出部から排出するように構成された、焼結鉱を冷却する冷却機であって、
前記冷却槽の一方の側面に焼結鉱を留めるとともにガスを通過させるガス通過部が設けられ、
前記冷却槽の他方の側面のうち、前記ガス通過部と相対する部分が、焼結鉱を留めるとともに空気を通過させる通気部であり、
前記ガス通過部と前記通気部とに挟まれた領域で規定される冷却領域の高さ方向の長さが、前記冷却槽の高さの1/2以上であり、
前記冷却領域は、厚みが前記冷却槽の高さの1/6〜1/4の範囲内にあり、
前記冷却槽の内周側及び外周側の双方の側壁の上端が、前記冷却領域の上端よりも前記冷却領域の厚さの1.2倍以上高い位置にあり、
前記ガス通過部の全体を覆うことによって吸引室を形成する吸引室形成壁と、
前記吸引室と連通するように前記吸引室に接続された吸気ダクトと、
前記冷却槽内のガスを吸引するための負圧を前記吸気ダクト内に生じさせるように構成された吸引装置と、
前記吸気ダクトに接続された排熱回収器と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記冷却槽の冷却領域は、厚みが高さの1/6〜1/5の範囲内にあることを特徴とするものである。
【0011】
(3)また、上記(1)または(2)に記載のものにおいて、前記冷却槽は、内周側及び外周側の双方の側壁の上端が、前記ガス通過部の上端よりも前記冷却槽の厚さの1.5倍以上高い位置にあることを特徴とするものである。
【0012】
(4)また、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記排熱回収器と前記冷却槽の前記通気部との間を接続する循環ダクトをさらに備え、
前記排熱回収器から排出されたガスの少なくとも一部が前記冷却槽の前記通気部に導かれて循環するよう構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
(5)また、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記吸引室が、第1吸引室と、前記第1吸引室よりも下方の第2吸引室との2つに分割されており、
前記吸気ダクトは、
前記第1吸引室に接続された第1ダクトと、
前記第2吸引室に接続された第2ダクトと、を備え、
前記吸引装置は、前記第1ダクトを通してガスを吸引する第1吸引装置と、前記第2ダクトを通してガスを吸引する第2吸引装置とを含み、
前記第1ダクトのみが前記排熱回収器に接続されていることを特徴とするものである。
【0014】
(6)また、上記(5)に記載のものにおいて、前記ガス通過部が前記冷却槽の内周側の側面に設けられており、
前記第1ダクトが、前記冷却槽の上端よりも上方に延びる第1縦方向延出部を含み、
前記第2ダクトが、前記冷却槽の上端よりも上方に延びる第2縦方向延出部を含み、
前記第2縦方向延出部が、前記円環状の冷却槽に囲まれた空間の中心部において上方に延びるように配置され、
前記第1縦方向延出部が、前記円環状の冷却槽に囲まれた空間において、平面視で前記第2縦方向延出部を囲むように複数配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
(7)また、上記(6)に記載のものにおいて、前記第2ダクトが、前記第2縦方向延出部と前記第2吸引室との間を接続する横方向に延びる複数の横方向導管を備え、該複数の横方向導管は、該複数の横方向導管から前記第2縦方向延出部内に流入したガスが該第2縦方向延出部内で旋回流を形成するように、平面視において各々の中心軸が前記第2縦方向延出部の径方向に対して傾いた状態で前記第2縦方向延出部に接続されていることを特徴とするものである。
【0016】
(8)また、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のものにおいて、前記吸引室内におけるガス通過部側からダクト側への気流の少なくとも一部の流れ方向を変化させてダストの通過を規制する邪魔板を有するダスト通過規制部材と、該ダスト通過規制部材によって通過が規制されたダストを捕集するダスト捕集部とを、更に備えたことを特徴とするものである。
【0017】
(9)また、上記(8)に記載のものにおいて、前記ダスト通過規制部材は、複数の前記邪魔板が、互いに離間し且つ前記ダスト通過規制部材の厚さ方向に対して傾斜するように配置されたルーバーフィルタであることを特徴とするものである。
【0018】
(10)また、上記(9)に記載のものにおいて、前記ダスト通過規制部材は、前記吸引室内において、前記ガス通過部側の空間と前記ダクト側の空間との間に境界を形成するように設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
(11)また、上記(8)〜(10)のいずれかに記載のものにおいて、前記ダスト捕集部は、吸引室を形成する吸引室形成壁のうち、前記ガス通過部側の空間を画定する部分が、下方に向かって傾斜するとともに前記ダスト通過規制部材の垂直下方に位置するダスト受け部を有し、ダスト受け部の下端にダスト排出機構が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明においては、円環状の冷却槽の一方の側面に焼結鉱を留めるとともにガスを通過させるガス通過部が設けられ、冷却槽の他方の側面のうち、ガス通過部と相対する部分が、焼結鉱を留めるとともに空気を通過させる通気部であり、ガス通過部と通気部とに挟まれた領域で規定される冷却領域の高さ方向の長さが、冷却槽の高さの1/2以上であり、冷却領域は、厚みが冷却槽の高さの1/6〜1/4の範囲内にあり、前記ガス通過部の全体を覆うことによって吸引室を形成する吸引室形成壁と、前記吸引室全体と直接連通するように前記吸引室に接続された吸気ダクトと、前記冷却槽内のガスを吸引するための負圧を前記吸気ダクト内に生じさせるように構成された吸引装置と、を備え、前記冷却槽の内周側及び外周側の双方の側壁の上端が、前記冷却領域の上端よりも前記冷却領域の厚さの1.2倍以上高い位置にあることにより、焼結鉱の冷却効率がよく大量処理が可能でありながら、熱回収効率が高く集塵も容易となる装置をコンパクトな構成で実現可能な焼結鉱の冷却機を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[実施の形態1]
本実施の形態にかかる焼結鉱の冷却機1は、
図1〜4に示されるように、平面視にて円環状をなす冷却槽3と、冷却槽3の内周側の側面に形成された吸引室5と、吸引室5に連通するように接続された吸気ダクト7と、吸気ダクト7内に負圧を生じさせる吸引装置(第1ブロワ79、第2ブロワ61)(
図5参照)とを備えている。尚、以下に示す本実施形態を含む各実施形態を示す図面においては、寸法比率が厳密に正しくは示されていない箇所も存在する。
以下、各構成を詳細に説明する。
【0023】
<冷却槽>
冷却槽3は、下面にレール11aを有し後述する支持ホイール9上を回転する円環状の回転テーブル11と、回転テーブル11の上に立設された内周側側壁13と、内周側側壁13に対して所定の距離を離して立設された外周側側壁15とを有し、これら回転テーブル11、内周側側壁13及び外周側側壁15によって囲まれる空間に焼結鉱16を収容できるようになっている。
冷却槽3の一方の側面、本実施形態1では内周側側壁13に焼結鉱を留めるとともにガスを通過させる内側ルーバ部21が設けられ、冷却槽3の他方の側面、本実施形態1では外周側側壁15のうち、内側ルーバ部21と相対する部分が、焼結鉱を留めるとともに空気を通過させる外側ルーバ部23である。
内側ルーバ部21と外側ルーバ部23とに挟まれた領域で規定される冷却領域の高さ方向の長さが、冷却槽3の高さの1/2以上に設定されている。
冷却槽3の冷却領域は、厚みが高さの略1/5に設定され、
図1〜
図3に示すように、その縦断面形状は縦長になっている。なお、冷却槽3の冷却領域は、圧力損失を小さくして吸引抵抗を減らすためには、厚みが冷却槽3の高さの1/4以下に設定されていればよいが、1/5以下に設定されるのがより好ましい。また、十分な熱回収を可能とするためには、焼結鉱を通した空気を十分に熱することができる必要があり、冷却領域の厚みはある程度大きくしておく必要があるため、冷却槽3の高さに対する厚みの比の下限は1/6程度である。冷却槽3の高さHは、
図2〜
図4に示すように、冷却槽3の床面(回転テーブル11の上面)から内周側側壁13及び外周側側壁15の上端までの距離である。冷却槽の冷却領域の厚みは、好ましくは700mm〜2000mm程度であり、更に好ましくは1500〜1700mmの範囲内である。
なお、本発明において冷却槽3の冷却領域の厚みとは、高さ方向の中央における、径方向に対向する内壁間の距離である。後述するように、本実施形態では、冷却槽3の内周側側壁13のうちの一部が内側ルーバ部21となっているが、このようなルーバ構造である場合には、内壁間の距離とは、ルーバ部の冷却槽内方の端部間の距離、すなわち対向するルーバ部の間の最短距離である。
【0024】
回転テーブル11の下方には、円環状に設けられた2つの基台18上に多数の支持ホイール9が設置されており、回転テーブル11は、レール11aが支持ホイール9に支持されて回転できるようになっている。
回転テーブル11の内周面には第1ガイドホイール17が設けられており、また内周側側壁13の内周面上部には第2ガイドホイール19が設けられており、後述する第1ガイドレール35及び第2ガイドレール37に沿って転動できるようになっている。
【0025】
冷却槽3の冷却領域の縦断面形状を縦長にすると共に、冷却領域の高さ方向の長さを、冷却槽3の高さの1/2以上とすることで、冷却槽3の冷却領域のガス通過抵抗が小さくなり、ブロワの負荷を抑えることができる。また、低温の外気に触れる焼結鉱の接触面積を大きくすることができるため、焼結鉱16の冷却効率向上が可能となる。そして、同量の焼結鉱処理が可能な装置で比較したときに、冷却効率が高ければより小さな装置で処理が可能となるため、冷却効率向上によって装置全体のコンパクト化も実現される。
【0026】
冷却槽3には焼結鉱16が充填されるが、この焼結鉱16の設計上の充填高さは、ガス通過部の上端から焼結鉱の充填高さ位置までの高さが冷却槽3の厚さの1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上となるように設定される。
このように焼結鉱16の設計上の充填高さを設定する理由は、ガス通過部よりも上方に焼結鉱16が所定量以上存在するようにすることで、ブロワによって大気を吸気する際に、冷却槽3の上端側から充填された焼結鉱16の上面を介して大気が吸気されるのを防止するためである。これにより、吸引される空気が全て外側ルーバ部(通気部)23から冷却領域を通して吸引されることとなり、焼結鉱16の上面から十分に熱されていない空気が吸引室側に取り込まれることが防止され、熱回収効率を高めることができる。
尚、内周側側壁13及び外周側側壁15はできる限り低くすることが望ましい。従って、これらの上端は、通常、上記のような制約により定まる設計上の充填高さまで充填された焼結鉱16の上端近傍となるように設定される。従って、上記説明において、冷却槽3の床面から内周側側壁13及び外周側側壁15の上端までの距離としている本発明における冷却槽3の高さHは、焼結鉱16の設計上の充填高さに近い。従って、本発明においては、冷却槽3の冷却領域の厚みが、焼結鉱16の設計上の充填高さの1/6〜1/4、好ましくは1/6〜1/5の範囲内に設定されていると言うこともできる。
【0027】
また、冷却槽3は、
図2、
図3に示すように、その断面形状が下方に至るに従って拡幅する形状になっている。このような形状とすることにより、本願発明のように厚みと高さとの比を設定して縦長の冷却槽としても、冷却槽の内部で焼結鉱が落下しやすく、詰まりの防止が可能である。
【0028】
冷却槽3の上面には、冷却槽3の上面を覆う蓋部材25が設けられており、この蓋部材25の一部には、焼結鉱16を投入するための投入部25aが設けられている(
図7参照)。また、冷却槽3の下端部には冷却された焼結鉱16を排出するための排出部27が設けられている。排出部27の近傍には、スクレーパ29が設けられており、冷却された焼結鉱16を掻きだすようになっている。
【0029】
<架構部>
冷却槽3の円環の内側には、基礎31が設けられ、さらにその上に架構部33が構築されている。架構部33は、前述した蓋部材25を支持している。また、架構部33は、後述する吸引室5を形成する吸引室形成壁39や吸気ダクト7を支持している。
架構部33の基礎31外周面には第1ガイドレール35が、また架構部33の上部の外周面には第2ガイドレール37がそれぞれ設けられており(
図4参照)、冷却槽3に設けた第1ガイドホイール17及び第2ガイドホイール19が走行できるようになっている。
このように、第1ガイドホイール17及び第2ガイドホイール19を設けることで、回転テーブル11は、安定して回転できるようになっている。なお、回転テーブル11は、図示しない駆動手段によって所定の回転数で回転する。
【0030】
<吸引室>
冷却槽3の内周側側壁13における内側ルーバ部21の全体を覆うようにフード状の吸引室形成壁39が設けられ、この吸引室形成壁39が吸引室5を形成している。吸引室5は、平面視で円環状になっており、架構部33に取り付けられている。
吸引室5における高さ方向の中間よりも少し下の部分には、吸引室5を上下に分割する中間エアーシール41が設けられており、吸引室5は、第1吸引室43と、第1吸引室43よりも下方の第2吸引室45の2つに分割されている。
【0031】
<吸気ダクト>
吸気ダクト7は、吸引室5と連通するように吸引室形成壁39に接続されている。
本実施の形態の吸気ダクト7は、第1吸引室43に接続された第1ダクト47と、第2吸引室45に接続された第2ダクト49とを備えている。本願発明における吸気ダクトは、冷却槽の内周側側面の大部分からガスを吸引するために、吸引室全体と連通するように接続されている。そのため、吸引室全体が単一の空間を形成するように構成されている場合には吸気ダクトは単にこの吸引室に接続されていればよく、1系統のダクトで足りる。本実施形態のように吸引室が2つに分割された形態においては、吸気ダクトが吸引室全体と連通するために、それぞれの分室(第1吸引室43と第2吸引室45)に接続された第1ダクトと第2ダクトとの2系統の吸気ダクトを備える必要がある。
【0032】
《第2ダクト》
第2ダクト49は、円環状の冷却槽3に囲まれた空間の中心部において上方に延びるように配置された第2縦方向延出部51と、第2縦方向延出部51と第2吸引室45との間を接続する横方向に延びる複数の横方向導管53を備えている。
第2縦方向延出部51の下部には、
図3に示すように、下方に向かって中心方向に傾斜する第2漏斗状部51aが形成されており、第2漏斗状部51aの下端に第2ダスト排出機構55が設けられている。
第2縦方向延出部51の上部には、第2通風ダクト57が接続され(
図2、
図3参照)、第2通風ダクト57には第2除塵機59
(本発明の集塵機に対応)と、第2吸引装置としての第2ブロワ61が設置されている(
図5参照)。
【0033】
複数の横方向導管53は、平面視において各々の中心軸が第2縦方向延出部51の径方向に対して傾いた状態で第2縦方向延出部51に放射状に接続されている(
図9参照)。横方向導管53をこのように接続することで、複数の横方向導管53から第2縦方向延出部51内に流入したガスが第2縦方向延出部51内で旋回流を形成する(
図11参照)。旋回流を形成することで、吸引ガスに含まれる塵埃が、
図12に示すように、ガスから分離されて第2ダスト排出機構55に向けて落下する。
【0034】
《第1ダクト》
第1ダクト47は、第2ダクト49の第2縦方向延出部51を囲むように配置された円環状の第1円環部63と、第1円環部63と第1吸引室43とを連通させる連通管部65と、一端が第1円環部63に接続されて平面視で第2縦方向延出部51を囲むように配置された複数の第1縦方向延出部67によって構成されている(
図3、
図6参照)。
第1円環部63の下面には、複数の第1漏斗状部69が取り付けられており、第1漏斗状部69の下端部には第1ダスト排出機構71が取り付けられている(
図3、
図13参照)。
第1縦方向延出部67の上部には、第1通風ダクト73が接続され、第1通風ダクト73には第1除塵機75
(本発明の集塵機に対応)、排熱回収器としてのボイラ77、第1吸引装置としての第1ブロワ79が設置されている(
図5参照)。
【0035】
吸気ダクト7を上記のように構成したことにより、吸気ダクト7を円環状の冷却槽3の環の内部に収容することができ、装置全体をコンパクト化できる。
【0036】
<シール構造>
上述のように、冷却槽3は回転するが、蓋部材25と吸引室形成壁39は架構部33に固定されており、回転しない。そのため、冷却槽3とこれら蓋部材25及び吸引室形成壁39の接続部において、両者が相対移動できる状態にする必要がある。その一方で、上記の接続部に通風可能な隙間があると、冷却槽3に外気を取り込む際に、外側ルーバ部23以外から外気が入り込むことになり、焼結鉱16の冷却に寄与する外気取り込み量が減るために冷却効率が低下する。
そこで、本実施の形態では、蓋部材25と冷却槽3の上端部との間、冷却槽3の内周面側側壁と吸引室形成壁39との間に水封式のシール構造81を設け、外気を吸引する際に当該部位から吸引されることなく、冷却に寄与する箇所から外気を吸引できるようにして、冷却効率を向上させている(
図4参照)。
【0037】
上記のように構成された冷却機1の動作を説明する。
冷却槽3を所定の回転数で回転させながら、図示しない供給シュートから焼結鉱16を冷却槽3の投入部25aに連続して供給する。冷却槽3に供給された焼結鉱16は、冷却槽3内に徐々に堆積される。
第1ブロワ79、第2ブロワ61を駆動することで、第1ダクト47及び第2ダクト49内に負圧が生じ、冷却槽3の外側ルーバ部を介して外気が冷却槽3内に吸引されて、焼結鉱16の冷却が行われる。このとき、前述したように、冷却槽3の冷却領域の縦断面形状を縦長にすると共に、冷却槽3の冷却領域の高さ方向の長さが、冷却槽3の高さの1/2以上となっているので、冷却槽のガス通過抵抗が小さくなり、ブロワの負荷を抑えることができる。また、低温の外気に触れる焼結鉱の接触面積を大きくすることができるため、焼結鉱16の冷却効率向上が可能となる。
【0038】
焼結鉱16を冷却したガスは、第1吸引室43、第2吸引室45に吸引される。第1吸引室43に吸引されたガスは、第1ダクト47の連通管部65、第1円環部63、第1縦方向延出部67、第1通風ダクト73を介して第1除塵機75に流れて除塵され、ボイラ77によって排熱回収される。第1円環部63、塵埃が第1漏斗状部69を介して第1ダスト排出機構71に回収される。
また、第2吸引室45に吸引されたガスは、横方向導管53、第2縦方向延出部51、第2通風ダクト57を介して第2除塵機59に流れて除塵され、図示しない冷却設備にて所定の温度に冷却された後、大気に放出される。
【0039】
このように、吸引室が、第1吸引室43と、第1吸引室43よりも下方の第2吸引室45との2つに分割され、吸気ダクトが、第1吸引室43に接続された第1ダクト47と、第2吸引室45に接続された第2ダクト49と、を備え、吸引装置は、第1ダクト47と接続された第1吸引装置と、第2ダクト49と接続された第2吸引装置とを含むことにより、冷却槽の上部から排出される比較的高温の排ガスと冷却槽の下部から排出される比較的低温の排ガスとが混合されず、第1吸引室43を通して高温の排気ガスのみを取り出すことができる。この高温の排気ガスを排熱回収ボイラに導くことで高い熱効率の排熱回収が実現できる。
【0040】
横方向導管53から第2縦方向延出部51に導入されたガスは、前述したように、旋回流となり、サイクロン効果によってガス中の塵埃が分離されて、第2漏斗部を介して第2ダスト排出機構55に回収される。
第2吸引室45を介して吸引されるガスに含まれる塵埃は第1吸引室43を介して吸引されるガスに含まれる量よりも少ないので、第2除塵機59を簡易的な低廉なものにすることができる。
【0041】
冷却された焼結鉱16は、冷却槽3の回転に伴って冷却槽3の下部に設けられたスクレーパ29によって連続的に掻き出され、コンベア83にて搬送される(
図2、
図3、
図10参照)。下層にある焼結鉱16が掻き出されることによって、上層の焼結鉱16が徐々に下層に移動する。つまり、冷却槽3の上部にある投入部25aから投入された焼結鉱16は、冷却槽3内を下層に移動しながら徐々に冷却されて、スクレーパ29によって冷却槽3から掻き出される。
【0042】
以上のように、本実施の形態の冷却機1によれば、冷却槽3の冷却領域の高さ方向の長さを、冷却槽3の高さの1/2以上とし、冷却領域の厚みを冷却槽の高さの1/6〜1/4の範囲内に
設定することにより
、低温の外気に触れる焼結鉱の接触面積を大きくすることができるため、焼結鉱の冷却効率がよく大量処理が可能である。また、ガス通過部の全体を覆う吸引室から吸引する構成としているため、冷却槽内の冷却領域を厚さ方向に通過してきた大量の高温ガスを効率よく排熱回収器に導入可能で、熱効率を高くすることができるとともに、集塵も容易となる。尚、冷却槽の縦断面形状が縦長となっているため、冷却槽のガス通過抵抗が小さくなり、ブロワの負荷を抑えることもできる。
【0043】
[実施の形態2]
図14は本発明の実施の形態2に係る焼結鉱の冷却機91の縦断面図であり、実施の形態1の冷却機1を示した
図1〜4と同一部分には同一の符号を付してある。
図14に示す冷却機91は、焼結鉱を投入するための投入部25a(
図7参照)と、投入部25aよりも下方に設けられ、冷却された焼結鉱を排出するための排出部27とを有し、平面視にて円環状をなす冷却槽3を備え、冷却槽3を回転させながら焼結鉱を投入部25aから投入すると共に冷却槽3内の焼結鉱に送風して焼結鉱を冷却し、冷却された焼結鉱を排出部27から排出するように構成されたものであって、冷却槽3の一方の側面、本実施形態では内周側の側面に、焼結鉱を留めるとともにガスを通過させるガス通過部としての内側ルーバ部21を有し、ガス通過部の全体を覆うことによって吸引室93を形成する吸引室形成壁95と、吸引室93と連通するように吸引室93に接続された吸気ダクト97と、冷却槽3内のガスを吸引するための負圧を前記吸気ダクト97内に生じさせるように構成された吸引装置としてのブロワ99(
図17参照)と、吸引室93内におけるガス通過部側からダクト側への気流の少なくとも一部の流れ方向を変化させてダストの通過を規制する邪魔板101aを有するダスト通過規制部材101と、ダスト通過規制部材101によって通過が規制されたダストを捕集するダスト捕集部103とを備えている。
【0044】
冷却槽3は、実施の形態1と同様に、冷却槽3の冷却領域の高さ方向の長さが、冷却槽3の高さの1/2以上であり、冷却槽3の冷却領域の厚みが冷却槽3の高さの略1/5に設定されている。
吸引室93には、ガス通過部側の空間と前記ダクト側の空間との間に境界を形成するようにダスト通過規制部材101が設けられている。ダスト通過規制部材101は、通過する気流に含まれるダストの約50%以上の通過を規制するものが好ましい。
ダスト通過規制部材101は、
図15の丸で囲んだ拡大図に示すように、複数の邪魔板101aが、互いに離間し且つダスト通過規制部材101の厚さ方向に対して傾斜するように配置されたルーバーフィルタであることが好ましい。
もっとも、ダスト通過規制部材は、邪魔板がダスト通過規制部材の厚み方向に直交するように配置されたものであってもよい。この場合、縞状の開口を有する複数の邪魔板を、前記開口がダスト通過規制部材の厚み方向で千鳥配置されるよう重ねるようにして配置してもよい。
【0045】
吸引室93は、実施形態1とは異なり、上下2室に分割されることなく形成され、吸引室93と連通するように吸気ダクト97が設けられている。
吸気ダクト97は、円環状の冷却槽3に囲まれた空間の中心部において上下方に延びるように配置された縦方向延出部105と、縦方向延出部105と吸引室93との間を接続する斜めに延びる複数の傾斜導管107を備えている。傾斜導管107は、
図16に示すように、縦方向延出部105から放射状に設けられている。
縦方向延出部105の下部には、
図14に示すように、下方に向かって中心方向に傾斜する漏斗状部105aが形成されており、漏斗状部105aの下端に第3ダスト排出機構109が設けられている。
縦方向延出部105の上部には、通風ダクト111が接続され(
図17参照)、通風ダクト111には排熱回収器としてのボイラ77、吸引装置としてのブロワ99が設置されている。
【0046】
ダスト捕集部103は、吸引室93の下部に設けられ、ダスト通過規制部材101によって通過が規制されて落下したダストを捕集するものである。
ダスト捕集部103は、吸引室93を形成する吸引室形成壁95のうち、ガス通過部側の空間を画定する部分が、下方に向かって傾斜するとともにダスト通過規制部材101の垂直下方に位置するダスト受け部103aを有している。そして、ダスト受け部103aの下端には、捕集したダストを排出するための第4ダスト排出機構103bが設けられている。
【0047】
上記のように構成された本実施の形態2の冷却機91の動作について、主として実施の形態1とは別の本実施の形態2に特有の動作について説明する。
ブロワ99を駆動することで、吸気ダクト97内に負圧が生じ、冷却槽3の外側ルーバ部23を介して外気が冷却槽3内に吸引されて、焼結鉱16の冷却が行われる。
焼結鉱16を冷却したガスは、吸引室93に吸引され、ダスト通過規制部材101を通過して傾斜導管107、通風ダクト111に流れてボイラ77によって排熱回収される。
本実施の形態2のダスト通過規制部材101を通過するガスは、ガスに含まれる約50%のダストの通過が規制され、通過が規制されたダストはダスト受け部103aに落下して、第4ダスト排出機構103bから排出される。
【0048】
本実施の形態2の冷却機91においては、ダスト通過規制部材101を設けたことにより、ガスに含まれるダストの約50%以上を捕集することができ、この場合には、
図17に示すように、実施の形態1で必要とされた第1除塵機75が不要になる。
【0049】
なお、上記の説明では、上下に分割していない吸引室93にダスト通過規制部材101を設けると共に吸引室93の下部にダスト捕集部103を設けた例を示したが、上下に分割した吸引室の上下の両方又はいずれか一方にダスト通過規制部材とダスト捕集部を設けるようにしてもよい。
【0050】
[実施の形態3]
図18は本発明の実施の形態3に係る焼結鉱16の冷却機113の縦断面図であり、実施の形態1の冷却機1を示した
図1〜4、実施の形態2の冷却機91を示した
図14、
図15と同一部分には同一の符号を付してある。
図18に示す冷却機113は、焼結鉱16を投入するための投入部25aと、投入部25aよりも下方に設けられ、冷却された焼結鉱16を排出するための排出部27とを有し、平面視にて円環状をなす冷却槽3を備え、冷却槽3を回転させながら焼結鉱16を投入部25aから投入すると共に冷却槽3内の焼結鉱16に送風して焼結鉱16を冷却し、冷却された焼結鉱16を排出部27から排出するように構成されたものである。
【0051】
冷却槽3の内周側の側面には内側ルーバ部21が形成され、冷却槽3の外周側の側面には外側ルーバ部23が形成されている。内側ルーバ部21は通気部となっており、通気部の高さ方向上側の一部(略3分の2)には、ボイラ77からの排ガスを、循環ダクト115を通して供給する排ガス供給室117が設けられ、通気部の高さ方向下側の残りの部分(略3分の1)の部分は、外気を通気させる部位となっている。
【0052】
また、冷却槽3の外周側には、外側ルーバ部23(ガス通過部)の全体を覆うことによって吸引室93を形成する吸引室形成壁95が設けられている。また、吸引室93と連通するように吸気ダクト97が吸引室93に接続され、吸気ダクト97の下流側には通風ダクト111が連結され、通風ダクト111の下流端にはボイラ77が設けられている。
ボイラ77によって排熱回収されたガスは、一端側がボイラ77に連結され、他端側が排ガス供給室117に連結された循環ダクト115を通して排ガス供給室117に供給され、内側ルーバ部21(通気部)を介して冷却槽3に供給されるようになっている。
【0053】
また、
図18に示すように、通風ダクト111と循環ダクト115は連結ダクト119を介して連結されており、循環ダクト115における連結ダクト119よりも排ガス供給室117側にブロワ99が設けられている。ブロワ99を駆動することで、吸気ダクト97による吸引室93からの吸気と循環ダクト115による排熱回収されたガスの排ガス供給室117への供給を行うことができる。
【0054】
排熱回収されたガスを再び冷却槽3に供給して循環させることにより、排熱回収されたガスの残熱を有効に活用できる。
なお、排熱回収されたガスを冷却槽3に供給する排ガス供給室117を、通気部の上側にしたのは、仮に排ガス供給室117を通気部の全体を覆うようにしたり、下側を覆うようにしたりすると、冷却槽3の下部における焼結鉱16の冷却が不十分となり、焼結鉱16が製品としての許容範囲を超えた高温で排出部27から排出される可能性があるからである。
通気部に対して排ガス供給室117を設ける範囲は、冷却槽3の容量、排熱回収されたガスの温度等によって、適宜設定すればよい。
【0055】
冷却槽3は、実施の形態1と同様に、冷却槽3の冷却領域の高さ方向の長さが、冷却槽3の高さの1/2以上に、また冷却槽3の冷却領域の厚みが冷却槽3の高さの略1/5に設定されている。
【0056】
上記のように構成された本実施の形態3の冷却機113の動作について、主として実施の形態1とは別の本実施の形態3に特有の動作について説明する。
ブロワ99を駆動することで、吸気ダクト97内に負圧が生じ、冷却槽3の内側ルーバ部21から循環ガス及び外気が冷却槽3内に吸引されて、焼結鉱16の冷却が行われる。
焼結鉱16を冷却したガスは、吸引室93に吸引され、通風ダクト111に流れてボイラ77によって排熱回収される。
【0057】
排熱回収されたガスは、循環ダクト115を通して排ガス供給室117に供給され、通気部を介して冷却槽3に供給される。冷却槽3に供給されたガスは、焼結鉱16の冷却に供された後、吸引室93に吸引され、通風ダクト111に流れてボイラ77によって再び排熱回収される。
【0058】
本実施の形態3の冷却機113においては、排熱回収されたガスの一部を、循環ダクト115を通して排ガス供給室117に供給して、焼結鉱16の冷却に供するようにしたので、一度排熱回収されたガスの残熱を有効利用することができる。
【0059】
尚、ボイラ77の点検時等には、開閉バルブ121を開くとともに開閉バルブ125、126を閉じ、連結ダクト119によってボイラ77をバイパスさせる。このとき、ブロワ99に許容範囲外の高温ガスが流れ込むのを防止するため、開閉バルブ127を閉じるとともに開閉バルブ130、131を開き、ガスの循環を止める。従って、このようにボイラ77をバイパスしたときには、冷却槽3に供給される冷却ガス(空気)は開閉バルブ131を通して取り入れられた外気であり、冷却槽3を通して高温となった排ガスは、冷却器120で冷却されて開閉バルブ130を通して外部に放出される。
【0060】
上記の実施の形態3に係る焼結鉱の冷却機の説明では、吸引室を外周側に設け、循環ガスを冷却槽の内周側から戻す構成を例として示したが、このようにガスを排ガスを循環させる場合には、吸引室を内周側に設け、循環ガスを冷却槽の外周側から戻す構成としてもよい。
【0061】
本発明を実施形態を用いて説明してきたが、本発明はこれらの実施形態の構成には限られない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲の記載に基づいて定まるものであり、その範囲内において構成要素の省略や変形、改良を施した構成の全てが本発明に含まれる。