(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電線(24)と前記電気コンタクト(22)の前記ばねビーム(74)との間の前記コンプライアントピンチ接続は、分離可能な接続である、請求項1に記載の電気コネクタ(14)。
前記電気コンタクト(22)の前記ばねビーム(74)の少なくとも1つの前記導体インターフェース(78)は、略平坦である、請求項1に記載の電気コネクタ(14)。
前記ピボットブロック(28)は、前記ピボットブロックが前記閉位置にあるとき前記電線(24)に法線力を及ぼし、前記法線力は、前記電線の長さに略直交する方向に作用する、請求項1に記載の電気コネクタ(14)。
前記電気コンタクト(22)は、前記コンプライアントピンチ接続によって、少なくとも8本の撚り線を有する電線(24)を捕えるように構成される、請求項1に記載の電気コネクタ(14)。
前記電気コンタクト(22)は、印刷回路(18)の相手側コンタクト(20)に物理的に接触するように構成され、その結果、前記電気コンタクトは、前記印刷回路に電気的に接続される、請求項1に記載の電気コネクタ(14)。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、サーモスタットアセンブリ10の一実施形態の分解斜視図である。サーモスタットアセンブリ10は、サーモスタット12および電気コネクタ14を含む。サーモスタット12は、電気コネクタ14に取り付けられる。図示の実施形態では、電気コネクタ14は、壁(図示せず)に取り付けられ、サーモスタット12と嵌合するように構成され、その結果、電気コネクタ14はサーモスタット12に電気的に接続され、サーモスタット12は壁に取り付けられる。しかし、電気コネクタ14は、任意の他の構成、配置などでサーモスタット12と嵌合することもできる。たとえば、いくつかの実施形態では、サーモスタット12および/または電気コネクタ14は、壁に取り付けられるのではなく、それだけに限定されるものではないが、床、天井、家具、備品、別の構造などの別の表面に取り付けられる。
【0008】
一実施形態では、電気コネクタは、ハウジングと、ハウジングによって保持された電気コンタクトとを含む。電気コンタクトは、電線を間に受け取るように構成された対向するばねビームを含む。ばねビームは、電線に物理的に接触するように構成された導体インターフェースを有し、その結果、電線は、コンプライアントピンチ接続によってばねビーム間に捕えられる。ピボットブロックが、ハウジングによって保持され、レセプタクルを含む。ピボットブロックは、開位置と閉位置との間で旋回可能である。レセプタクルは、ピボットブロックが開位置にあるとき、電線を受け取るように構成される。ピボットブロックは、開位置から閉位置へ旋回して、電線がばねビームの導体インターフェース間に物理的に接触するように前記電線を動かすように構成され、その結果、電線は、コンプライアントピンチ接続によってばねビーム間に捕えられ、それによって電気コンタクトに電気的に接続される。
【0009】
一実施形態では、電気コネクタは、ハウジングと、ハウジングによって保持された電気コンタクトとを含む。電気コンタクトは、電線を間に受け取るように構成された対向するばねビームを含む。ばねビームは、電線に物理的に接触して電線に電気コンタクトを電気的に接続するように構成された導体インターフェースを有する。ばねビームは、その自然な静止位置から弾性的に撓むことが可能であり、その結果、ばねビームは、導体インターフェース間に電線を挟む。ピボットブロックが、ハウジングによって保持される。ピボットブロックは、レセプタクルを含む。ピボットブロックは、開位置と閉位置との間で旋回可能である。レセプタクルは、ピボットブロックが開位置にあるとき、電線を受け取るように構成される。ピボットブロックは、開位置から閉位置へ旋回して、電気コンタクトのばねビームの導体インターフェース間に電線を挟むように構成される。
【0010】
一実施形態では、サーモスタットアセンブリは、相手側コンタクトを含む印刷回路を有するサーモスタットを含む。サーモスタットには電気コネクタが嵌合され、電気コネクタは、ハウジングと、ハウジングによって保持された電気コンタクトとを含み、その結果、電気コンタクトは、印刷回路の対応する相手側コンタクトに電気的に接続するように構成される。電気コンタクトは、電線を間に受け取るように構成された対向するばねビームを含む。ばねビームは、電線に物理的に接触して電線に電気コンタクトを電気的に接続するように構成された導体インターフェースを有する。ばねビームは、その自然な静止位置から弾性的に撓むことが可能であり、その結果、ばねビームは、導体インターフェース間に電線を挟む。ピボットブロックが、ハウジングによって保持される。ピボットブロックは、レセプタクルを含み、開位置と閉位置との間で旋回可能である。レセプタクルは、ピボットブロックが開位置にあるとき、対応する電線を受け取るように構成される。ピボットブロックは、開位置から閉位置へ旋回して、対応する電気コンタクトのばねビームの導体インターフェース間に電線を挟むように構成される。
【0011】
サーモスタット12は、相手側コンタクト20を有する印刷回路18を含む。後述するように、電気コネクタ14の電気コンタクト22が、サーモスタット12の相手側コンタクト20と嵌合して、電気コネクタ14とサーモスタット12との間に電気的接続を確立するように構成される。
【0012】
図2は、電気コネクタ14の一実施形態の斜視図である。
図1および
図2を次に参照すると、電気コネクタ14は、1つまたは複数の電線24(
図1には図示せず)を終端するピボットブロック式コネクタである。電気コネクタ14は、サーモスタットアセンブリ10の一部分を区画するものとして示されているが、電気コネクタ14は、サーモスタットアセンブリの一部分として使用されることに限定されない。むしろ、電気コネクタ14は、追加または別法として、サーモスタット以外に、任意の他のデバイスと嵌合することもでき、サーモスタットアセンブリ以外に、任意の他の電気デバイスに対して電線を終端するために使用することもできる。サーモスタットアセンブリ10およびサーモスタット12(
図2には図示せず)は、電気コネクタ14の1つの例示的な応用例のみを意味する。
【0013】
図2に示すように、電気コネクタ14は、電線24を終端するように構成される。任意選択で、電線24は、ケーブル(図示せず)内に一緒にまとめられる。図示の実施形態では、電気コネクタ14は、電線24とサーモスタット12の印刷回路18(
図2には図示せず)との間に電気経路を提供する。他の実施形態では、電気コネクタ14は、サーモスタット以外に、別の電気デバイスと嵌合して、電線24と他の電気デバイスとの間に電気経路を提供するように構成される。さらに他の実施形態では、電気コネクタ14は、1つまたは複数の他の電線(図示せず)を終端し、電線24と他の電線との間に電気経路を提供する。他の電線は、ケーブル(図示せず)内に一緒にまとめてもまとめなくてもよい。
【0014】
電気コネクタ14は、ハウジング26、電気コンタクト22、およびピボットブロック28を含む。電気コンタクト22およびピボットブロック28は、ハウジング26によって保持される。図示の実施形態では、ハウジング26は、ベースプレート30およびカバープレート32を含み、ベースプレート30は、電気コンタクト22を保持し、カバープレート32は、ピボットブロック28を保持する。図示の実施形態では、ベースプレート30およびカバープレート32はまた、電気コネクタ14を壁に取り付けるためのウォールプレートアセンブリを区画する。
図1に最もよく見られるように、プレート30および/または32は、壁および/または他の表面上への電気コネクタ14の取付けを容易にする開口34および/または他の特徴を含むことができる。
図1と
図2の両方に示されるように、プレート30および32は、電線24を受け取るためのそれぞれの開口36および38を含む。ハウジング26は、追加または別法として、他の構成、配置、構造、形状寸法などを有することができ、これらは、電気コネクタ14の特定の応用例に依存することができる。
【0015】
ピボットブロック28は、ピボットブロック28が開位置と閉位置との間で旋回可能になるように、ハウジング26のカバープレート32によって保持される。具体的には、ピボットブロック28は、開位置と閉位置との間で弧Aに沿って旋回可能である。
図1および
図2では、ピボットブロック28は閉位置に示されているが、ピボットブロック28aが、
図1では切り離して示されており、
図2では開位置に示されている。各ピボットブロック28は、1つまたは複数のレセプタクル40を含む。ピボットブロック28が開位置にあるとき、その各レセプタクル40は、1つまたは複数の対応する電線24を中に受け取るように構成される。具体的には、レセプタクル40は、入口42を含み、電線24は、入口42を通って挿入される。
図2では、対応するピボットブロック28aの対応するレセプタクル40aおよび40b内に受け取られた2本の電線24aおよび24bが示されている。2本が示されているが、各ピボットブロック28は、任意の数のレセプタクル40を含むことができ、各ピボットブロック28は、任意の数の電線24を受け取ることができる。さらに、電気コネクタ14は、任意の数のピボットブロック28を含むことができ、任意の数の電線24を終端することができる。対応する各入口42に対して、等しい数の電気コンタクト22を必要とすることができる。
【0016】
図3は、電気コネクタ14の横断面(
図2の線3−3に沿って切り取った)を示す電気コネクタ14の一部分の斜視図である。
図3は、ピボットブロック28aのレセプタクル40a内に受け取られた電線24aを示す。図示の実施形態では、電線24aは、導電体44と、導電体44を取り囲む絶縁層46とを含む。絶縁層46は、電線24aの端部48で剥ぎ取られて、端部48に沿って導電体44を露出させている。
図3に示すように、電線24aは、ピボットブロック28aのレセプタクル40a内に受け取られて、その結果、導電体44の区間50が露出されて、対応する電気コンタクト22aと電気的に接続する。後述するように、ピボットブロック28aは、
図3に示す開位置から
図5および
図6に示す閉位置へ旋回して、電線24aの導電体44の区間50を、対応する電気コンタクト22aと物理的に接触(それによって電気的に接続)させることができる。
【0017】
ピボットブロック28がその開位置と閉位置との間で旋回可能になることを可能にするために、任意の構造、機構、構成、配置などを使用することもできる。図示の実施形態では、ピボットブロック28は、
図3に示すように、カバープレート32によって回転可能に保持されたベース52を含む。具体的には、ベース52は、カバープレート32のクレードル54内に保持され、その結果、ベース52は、ピボットブロック28を回転させ、それによって開位置と閉位置との間で弧Aに沿って旋回させるように構成される。追加または別法として、ピボットブロック28が開位置と閉位置との間で旋回されることを可能にするために、他の構造、機構、構成、配置などを使用することもできる。
【0018】
ピボットブロック58は、任意選択で、ピボットブロック28を閉位置で保持するためのラッチタブ58を含む。図示の実施形態では、ラッチタブ58は、スナップ嵌め接続によってベースプレート30の対応するラッチ開口60と協働して、ピボットブロック28を閉位置で保持する。しかし、ピボットブロック28を閉位置で保持するために、任意の他の構造、機構、接続タイプ(たとえば、干渉嵌め接続)などを使用することもできる。さらに、他の実施形態では、ピボットブロック28の1つまたは複数は、追加または別法として、カバープレート32と協働して、ピボットブロック28を閉位置で保持することができる。各ピボットブロック28は、任意の数のラッチタブ58を含むことができる。
【0019】
ハウジング26は、任意の数の電気コンタクト22を保持することができる。各電気コンタクト22は、任意の数の電線24に物理的に接触することができ、それによって電気的に接続することができる。図示の実施形態では、各電気コンタクト22は、単一の対応する電線24に物理的に接触している。
【0020】
図4は、電気コネクタ14(
図1〜3、
図5、および
図6)の電気コンタクト22の1つの一実施形態の斜視図である。電気コンタクト22は、ワイヤ端部64からピン端部66へ延びるベース62を含む。ピン端部66は、コンタクトインターフェース68を含み、電気コンタクト22は、コンタクトインターフェース68で、サーモスタット12(
図1)の対応する相手側コンタクト20(
図1)と嵌合するように構成される。図示の実施形態では、コンタクトインターフェース68は、対向するばねビーム70を含み、ばねビーム70は、対応する相手側コンタクトを間に挟んで、相手側コンタクト20に物理的に接触し、それによってコンタクト20および22間の電気的接続を確立する。さらに、相手側コンタクト20の図示の実施形態はピンであり、その結果、コンタクトインターフェース68の図示の実施形態は、このピンに物理的に接触することによって、相手側コンタクト20と嵌合するように構成される。しかし、コンタクトインターフェース68は、追加または別法として、それだけに限定されるものではないが、表面実装構造、プレス嵌めテール(すなわち、コンプライアントピン)、はんだテール、電線を終端するように構成された構造など、任意のタイプの相手側コンタクトと嵌合する任意の他の構造、コンタクトインターフェースのタイプなどを含むことができる。
【0021】
コンタクトインターフェース68は、ピン端部66に位置するものとして示されているが、追加または別法として、ベース62に沿って任意の他の位置に位置することもできる。
【0022】
図2を再び参照すると、ハウジング26のカバープレート32の図示の実施形態は、相手側コンタクト20を中に受け取るための1つまたは複数の開口71を含み、相手側コンタクト20が対応する電気コンタクト22のコンタクトインターフェース68と嵌合することを可能にする。
【0023】
図4を再び参照すると、ベース62のワイヤ端部64で、電気コンタクト22の図示の実施形態は、ワイヤインターフェース72を含み、電気コンタクト22は、ワイヤインターフェース72で、対応する電線24(
図1〜3、
図5、および
図6)を終端するように構成される。ワイヤインターフェース72は、対向するばねビーム74を含み、ばねビーム74は、対応する電線24の導電体44(
図3および
図6)を間に挟むように構成される。言い換えれば、後述するように、ばねビーム74は、コンプライアントピンチ接続によって対応する電線24の導電体44を間に捕えるように構成される。図示の実施形態では、ワイヤインターフェース72、具体的にはばねビーム74は、対応する電線24を間に受け取るように、ベース62のワイヤ端部64に沿って延びる。しかし、ワイヤインターフェース72は、追加または別法として、ベース62に沿って任意の他の位置に位置することもできる。
【0024】
ばねビーム74は、ベース62からその端部76へ延びる。各ばねビーム74は、導体インターフェース78を含み、ばねビーム74は、導体インターフェース78で、対応する電線24の導電体44に物理的に接触して、対応する電線24に電気コンタクト22を電気的に接続させるように構成される。
図4に示すように、導体インターフェース78は、互いに対向している(すなわち、向き合っている)。ばねビーム74は、弾性的に撓むことが可能(すなわち、コンプライアント)なばねであり、
図4では、その自然な静止位置に示されている。具体的には、各ばねビーム74の端部76は、自然な静止位置から弧Bに沿って方向Cに弾性的に撓むことが可能である。
【0025】
対応する電線24の導電体44が、ばねビーム74の導体インターフェース78間に受け取られると、
図4に示す自然な静止位置に対するばねビーム74のバイアスにより、ばねビーム74の対向する導体インターフェース78間に導電体44が挟まれる。言い換えれば、ばねビーム74は、導体インターフェース78間に、対応する電線24の導電体44を挟む。導体インターフェース78を導電体44と物理的に接触させることで、導電体44をばねビーム74に電気的に接続し、したがって電気コンタクト22に電気的に接続する。
【0026】
対応する電線24の導電体44は、コンプライアントピンチ接続によってばねビーム74の対向する導体インターフェース78間に捕えられる。導電体44がばねビーム74の導体インターフェース78間に挟まれるとき、ばねビーム74によって導電体44を圧縮してもしなくてもよい。さらに、導電体44がばねビーム74の導体インターフェース78間に挟まれるとき、導体インターフェース78の一方または両方によって導電体44に穴を開けても開けなくてもよい。
【0027】
ばねビーム78と対応する電線24の導電体44との間のコンプライアントピンチ接続は、任意選択で、分離可能な接続である。「分離可能な接続」とは、電気コンタクト22および/または電線24を損傷することなく、対応する電線24を電気コンタクト22によって終端することができる接続である。たとえば、「分離可能な接続」は、(1)対応する電線24を電気コンタクト22に設置し(すなわち、コンプライアントピンチ接続によってばねビーム74間に捕える)、後に、電気コンタクト22を損傷することなく、電気コンタクト22から取り外すことができ(すなわち、ばねビーム74間から除去する)、その結果、別の電線24を電気コンタクト22に設置することができる接続、ならびに/または(2)対応する電線24を電気コンタクト22に設置し、後に、電気コンタクト22および電線24を損傷することなく、電気コンタクト22から取り外すことができ、その結果、同じ電線24を電気コンタクト22に再び設置することができる接続とすることができる。
【0028】
任意選択で、ばねビーム74の導体インターフェース78の一方または両方は、略平坦な(すなわち、平面の)表面である。図示の実施形態では、導体インターフェース78はそれぞれ、略平坦な表面である。コンプライアントピンチ接続および/または略平坦な表面である導体インターフェース78の提供により、電気コンタクト22がより広範囲のサイズの電線を収容することを可能にすることができる。たとえば、電気コンタクト22は、それだけに限定されるものではないが、18〜24AWGなど、少なくとも4本の異なるサイズの電線を収容することが可能とすることができる。コンプライアントピンチ接続および/または略平坦な表面である導体インターフェース78の提供により、(単線導電体を有する電線および7本以下の撚り線を有する導電体を有する電線を収容することに加えて)電気コンタクト22が8本以上の撚り線を含む導電体を有する電線を収容することを可能にすることができる。
【0029】
動作の際、ピボットブロック28は、
図2および
図3に示す開位置から
図5および
図6に示す閉位置へ旋回して、コンプライアントピンチ接続によって電線24の導電体44(
図2および
図5には図示せず)を対応する電気コンタクト22に接続し、それによって電線24を対応する電気コンタクト22に終端する。具体的には、ピボットブロック28は、弧Aに沿って開位置から閉位置の方へ旋回される。ピボットブロック28が弧Aに沿って閉位置へ動くことで、対応する電線24の導電体44の区間50(
図2および
図5には図示せず)が、対応する電気コンタクト22のばねビーム74(
図2および
図5には図示せず)の導体インターフェース78(
図2および
図5には図示せず)間の位置へ動く。ピボットブロック28が閉位置へ動くと、それによって、電線24の導電体44の区間50が、対応する電気コンタクト22に物理的に接触する。
【0030】
図6だけを次に参照すると、区間50が導体インターフェース78間の位置へ動くにつれて、ばねビーム74は、互いから離れる方へ撓み、その結果、ばねビーム74の弾性(すなわち、自然な静止位置の方へのバイアス)により、導電体44の区間50が対向する導体インターフェース78間に挟まれる。したがって、電線24の導電体44は、コンプライアントピンチ接続によってばねビーム74の対向する導体インターフェース78間に捕えられ、導体インターフェース78が導電体44と物理的に接触することで、電線24を電気コンタクト22に電気的に接続する。
【0031】
上記で論じたように、導電体44は、任意選択で、導電体44がばねビーム74の導体インターフェース78間に挟まれると、ばねビーム74によって圧縮される。ばねビーム78と電線24の導電体44との間のコンプライアントピンチ接続は、分離可能な接続であってもなくてもよい。
【0032】
電気コンタクト22のコンプライアントピンチ接続によって電線を終端する場合、少なくともいくつかの他の周知の接続タイプと比較すると、たとえば絶縁変位設計(IDC)コンタクトを使用して電線を終端する場合と比較すると、達成するために必要とされる力をより小さくすることができる。言い換えれば、少なくともいくつかの周知のピボットブロック式コネクタのピボットブロックと比較すると、たとえばIDCコンタクトを使用するピボットブロック式コネクタと比較すると、ピボットブロック28を閉位置へ旋回させ、それによって電線を終端するために必要とされる力をより小さくすることができる。
【0033】
任意選択で、ピボットブロック28の1つまたは複数は、ピボットブロック28が閉位置にあるとき、対応する電線24の導電体44に法線力を及ぼす。法線力は、
図6に示すように、対応する電線24の長さに略直交する方向Dに作用する。法線力は、それだけに限定されるものではないが、ピボットブロック28が法線力を与えられるようにラッチタブ58(
図3)をラッチ開口60(
図3)に対して構成することなど、任意の構造、機構、配置、構成などによって与えることができる。ピボットブロック28によって与えられる法線力は、対応する電気コンタクト22に対して電線24を保持することを容易にすることができる(すなわち、電線24と対応する電気コンタクト22との間の機械的接続および電気的接続を維持することを容易にすることができる)。たとえば、ピボットブロック28によって与えられる法線力は、電線24を電気コネクタ14から引き抜くために必要とされる力を増大させることができる。
【0034】
電線24を対応する電気コンタクト22から取り外すには、対応するピボットブロック28をその閉位置から開位置へ動かすことができる。ピボットブロック28を閉位置から開位置へ動かすには、関連するラッチタブ58とラッチ開口60との間のラッチ力に打ち勝つことを必要とすることができる。ピボットブロック28を閉位置から開位置へ動かすことで、電線24の導電体44の区間50が、対応する電気コンタクト22のばねビーム74間から外れる。次いで、電線24をピボットブロック28のレセプタクル40から除去して、電線24を電気コネクタ14から取り外すことができる。
【0035】
図7は、電気コンタクト122の別の実施形態の一部分の斜視図である。電気コンタクト122は、ベース162およびワイヤインターフェース172を含み、電気コンタクト122は、ワイヤインターフェース172で、対応する電線24(
図1〜3、
図5、および
図6)を終端するように構成される。ワイヤインターフェース172は、対向するばねビーム174を含み、ばねビーム174は、ばねビーム174の導体インターフェース178間に、対応する電線24の導電体44(
図3および
図6)を挟むように構成される。言い換えれば、ばねビーム174は、コンプライアントピンチ接続によって導体インターフェース178間に対応する電線24の導電体44を捕えるように構成される。
【0036】
ばねビーム174の一方または両方は、対応する電線24の導電体44に物理的に接触するように構成されたバリ180を含む。バリ180は、対応する電線24の導電体44に穴を開けても開けなくてもよい。バリ180は、たとえばバリ180と導電体44との間の静止摩擦、導電体44の圧縮、および/または導電体44に穴を開けることを介して、対応する電線24を電気コンタクト122に保持することを容易にすることができる(すなわち、対応する電線24の導電体44と電気コンタクト122との間の機械的接続および電気的接続を維持することを容易にすることができる)。たとえば、バリ180は、対応する電線24を電気コネクタ14から引き抜くために必要とされる力を増大させることができる。
【0037】
図8は、電気コンタクト222の別の実施形態の斜視図である。電気コンタクト222は、ベース262およびワイヤインターフェース272を含み、電気コンタクト222は、ワイヤインターフェース272で、対応する電線24(
図1〜3、
図5、および
図6)を終端するように構成される。ワイヤインターフェース272は、対向するばねビーム274を含み、ばねビーム274は、ばねビーム274の導体インターフェース278間に、対応する電線24の導電体44(
図3および
図6)を挟むように構成される。言い換えれば、ばねビーム274は、コンプライアントピンチ接続によって導体インターフェース278間に対応する電線24の導電体44を捕えるように構成される。
【0038】
ばねビーム274の導体インターフェース278は、互いに重なり合う。具体的には、
図8で最もよくわかるように、導体インターフェース278は、対応する電線24の長さに略直交して延びる軸282に沿って互いに重なり合う。導体インターフェース278の重なり合った配置は、重なり合っていない導体インターフェース(たとえば、
図3、
図4、および
図6に示す導体インターフェース78)によって与えられる法線力より大きい法線力を方向EおよびFに与えることができる。重なり合う導体インターフェース278によって与えられる法線力が増大することで、電線24を電気コンタクト222に保持することを容易にすることができる(すなわち、電線24と電気コンタクト222との間の機械的接続および電気的接続を維持することを容易にすることができる)。たとえば、重なり合う導体インターフェース278によって与えられる法線力が増大することで、対応する電線24を電気コネクタ14から引き抜くために必要とされる力を増大させることができる。
【0039】
本明細書に記載および/または図示する実施形態は、少なくともいくつかの周知のピボットブロック式コネクタと比較すると、より広範囲の異なるサイズの電線を収容する(すなわち、確実な電気的接続によって終端する)ことができるピボットブロック式コネクタを提供することができる。
【0040】
本明細書に記載および/または図示する実施形態は、(単線導電体を有する電線および7本以下の撚り線を有する導電体を有する電線を収容することに加えて)8本以上の撚り線を含む導電体を有する電線を収容する(すなわち、確実な電気的接続によって終端する)ことができるピボットブロック式コネクタを提供することができる。
【0041】
本明細書に記載および/または図示する実施形態は、少なくともいくつかの周知のピボットブロック式コネクタと比較すると、電線を終端するために必要とされる力を小さくすることができるピボットブロック式コネクタを提供することができる。
【0042】
本明細書に記載および/または図示する実施形態は、電線を終端するために特殊な工具を必要としないピボットブロック式コネクタを提供することができる。
【0043】
本明細書に記載および/または図示する実施形態は、少なくともいくつかの周知のピボットブロック式コネクタと比較すると、操作者の疲労をより少なくするピボットブロック式コネクタを提供することができる。