【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの局面では、この発明は、
約1〜約99%(重量)の、下記の式:
【化1】
{式中、
Xは、酸素、窒素、又はNR
1(ここで、R
1は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせである)であり;
R
2、R
3、R
4及びR
5は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせであり;
Yは、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせであり;
【0004】
A及びBは、互いに独立して、下記の式:
【化2】
〔ここで、
R
6及びR
7は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ[上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい(which can be interrupted by oxygen, sulfur, or otherwise atoms)]であり;
R
8及びR
9は、C
1−C
12二官能性アルキレン(difunctional alkylene)、C
1−C
12アルキル基、C
6−C
12環状基、C
1−C
12環状アルキル基、C
6−C
12芳香族基、C
1−C
12芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)であり;
R
10は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)であり;
R
11は、C
1−C
14二官能性アルキレン、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)を表し;
そしてR
12は、C
1−C
8三官能性アルキル基(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)を表す〕の1つを表す}
の1つによって特徴付けられる1つ又は複数の1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのウレタンジ又はマルチ(メタ)アクリレート誘導体(urethane di or multi(meth)acrylate derivatives of 1,3-bis(isocyanatomethyl)cyclohexane)、
並びに
約0.001〜約10%(重量)のラジカル重合開始剤
を含んでなる高強度歯科組成物を対象とする。
【0005】
この発明の別の局面では、高強度歯科用組成物は下記の特徴の1つ又は任意の組み合わせを有することが意図されている;組成物は、更に約5%〜約95%の少なくとも1つのフィラー(充填材:filler)を含む;組成物は、約10%〜50%(重量)の1つ又は複数のウレタンジ又はマルチ(メタ)アクリレート誘導体を含む;組成物は、約15%〜40%(重量)の1つ又は複数のウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体;約30%〜約90%(重量)のフィラー;及び0.005%〜約5%のラジカル重合開始剤を含む;A及びBは、同一である;組成物は、少なくとも約400,000psiの曲げ弾性率、及び少なくとも約20,000psiの曲げ強度を含む;組成物は、少なくとも約800,000psiの曲げ弾性率、及び少なくとも約22,000psiの曲げ強度を含む;組成物は、実質的にフィラーを含まない;組成物は、少なくとも約450,000psiの曲げ弾性率、及び少なくとも約24,000psiの曲げ強度;少なくとも約1,000,000psiの曲げ弾性率、及び少なくとも約26,000psiの曲げ強度、又はその任意の組み合わせを含む。
【0006】
発明の詳細な説明
概括的には、この発明は、改良された高強度重合性組成物、該組成物の生成方法、並びに高強度重合性組成物によって、該方法によって、あるいはその双方によって生成された製品を対象とする。好都合なことに、この重合性組成物は、所望の高強度特性を有する歯科用コンポーネントを生成するために使用することができる。この高強度材料によって、合金又はセラミックベースのベニア、クラウン及びブリッジに取って代わる審美的な、金属を含まない長期にわたるベニア、クラウン及びブリッジのような高度に要求されている、耐久性のある修復物の製造が可能となる。こうした重合性歯科用材料(例えば、コンポジット(composite)は、天然歯列の欠陥の矯正のため、歯修復充填剤(tooth restorative fillings)、接着剤、セメント、義歯床材料、歯列矯正材料、及びシーラント(sealants)に有用であり、クラウン、ブリッジ、総義歯、部分義歯、カスタムトレー、人工歯、天然歯の修理、ベニア、義歯の修理、歯の矯正の固定器具(retainers)、歯列矯正コンポーネント、暫定的な歯科デバイス、インレー、アンレー、歯列矯正器具、口腔矯正器具、顎顔面補綴、栓塞子、義眼及び他の歯科用修復物を形成することができる。重合性レジン及びフィラー粒子を含む歯科用材料はしばしば、歯科用修復物を調製するために使用される。こうした歯科用材料は、自己(化学的)硬化性、熱硬化性、光硬化性、又は二重硬化性でありうる。この歯科用材料は、種々の化学的メカニズムによって硬化し、固まり、そして様々な歯科適用のための強力、かつ耐久性のある材料を形成する。この重合性組成物は通例、少なくとも1つのウレタン及び/又は尿素レジン(例えば、イソシアナトメチルシクロヘキサンのウレタンジ(メタ)アクリレート又はマルチ(メタ)アクリレート誘導体)を含み、そして所望により、少なくとも1つのフィラー(例えば、ガラス粒子)、開始剤、触媒、硬化促進剤(accelerator)、禁止剤(inhibitor)、界面活性剤、又はその組み合わせなどを含みうる(これらに限定されない)1つ又は複数の添加剤を含む。
【0007】
重合性材料
重合性アクリル系化合物
ここでより詳細に、組成物全体の個々のコンポーネントに移る。本明細書中の材料は通例、少なくとも1つの重合性アクリル系化合物(acrylic compound)を含む第一の重合性コンポーネントを含む。この重合性アクリル系化合物(例えば、第一の重合性コンポーネント)は通例、重合性組成物全体に対して少なくとも1%(重量)で、かつ99%(重量)未満の量で存在する。より具体的には、この重合性アクリル系化合物(例えば、当初の重合性コンポーネント)は典型的には、重合性組成物全体に対して少なくとも10%(重量)、より好ましくは、少なくとも約15%(重量)の量で存在する。全体の重合性組成物はまた、約50%(重量)未満、より典型的には、約40%(重量)未満の重合性アクリル化合物を含む。例えば、この重合性アクリル系化合物は典型的には、重合性組成物全体に対して約10%〜約50%、より典型的には、約15%〜約40%(重量)の範囲で存在する。
【0008】
この発明の組成物中で使用されうる重合性アクリル系化合物の例には、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、アリルアクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート(sorbitol hexacrylate)、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA);変性されたBis−GMA(Bis−GMAと1,6−ジイソシアナトヘキサンとの反応生成物);2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(又は、エトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレート(ethoxylated bisphenol A-dimethacrylate))(EBPADMA);ウレタンジ(メタ)アクリレート(UDMA)、ジウレタンジメタクリレート(DUDMA)、ポリウレタンジメタクリレート(PUDMA);4,13−ジオキソ−3,14−ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジアクリレート;4,13−ジオキソ−3,14−ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジメタクリレート;トリメチル 1,6−ジイソシアナトヘキサンとビスフェノールAプロポキシレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(TBDMA);1,6−ジイソシアナトヘキサンと水で変性された2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(HDIDMA);1,6−ジイソシアナトヘキサンと水で変性された2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物(HDIDA);アルコキシ化ペンタエリスリトール(pentacrythritol)テトラアクリレート;ポリカーボネートジメタクリレート(PCDMA);ポリエチレングリコールのビス−アクリレート及びビス−メタクリレート;並びにアクリル化モノマーとアクリル化オリゴマーとの共重合体混合物などのモノアクリレート、ジアクリレート又はポリアクリレート及びメタクリレートが含まれるがこれらに限定されない。
【0009】
好ましくは、この重合性アクリル系化合物は、(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(例えば、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン)のウレタンジメタクリレート誘導体であり、該誘導体は、下記の式:
【化3】
[式中、
Xは、酸素、窒素、又はNR
1(ここで、R
1は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせである)であり;
R
2、R
3、R
4及びR
5は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせであり;
Yは、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせである]
の1つによって特徴付けられる化合物から選択することができる。
【0010】
Yの例には、1,3−シクロヘキサンジメチレン、1,4−シクロヘキサンジメチレン、又はその他が含まれ;
A及びBは、互いに独立して、下記:
【化4】
[ここで、
R
6及びR
7は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)であり;
R
8及びR
9は、C
1−C
12二官能性アルキレン、C
1−C
12アルキル基、C
6−C
12環状基、C
1−C
12環状アルキル基、C
6−C
12芳香族基、C
1−C
12芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)であり;
R
10は、水素、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)であり;
R
11は、C
1−C
14二官能性アルキレン、C
1−C
14アルキル基、C
6−C
14環状基、C
1−C
14環状アルキル基、C
6−C
14芳香族基、C
1−C
14芳香族アルキル基、又はその任意の組み合わせ(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)を表し;そして
R
12は、C
1−C
8三官能性アルキル基(上記の基は、酸素、硫黄、又は他の原子によって中断されていてもよい)を表す]を表す。
【0011】
A、B、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、又はその任意の組み合わせは更に、挿入されていても、置換されていても、それとも置換されていなくともよいことが意図されている。必須ではないが、挿入又は置換されているとき、可能性のある置換基としては、1つ又は複数の、基ハロゲン、O、S、NH、CO−NH、NH−CO、NH−CO−O、O−CO−NH、NH−CO−NH、−OCH
3、−OH、−CN、−NO
2、−COOH、−COOCH
3、あるいはその任意の組み合わせが含まれうる(前記置換基はこれらには限定されない)。
【0012】
更に、A及びBが同一の意味を有しているウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体が好ましい。
【0013】
特に好ましい、非限定的なウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体は下記を含むことが
できる:
【化5】
【0014】
特により好ましいウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体は下記を含むことができる:
【化6】
【0015】
本発明によるウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体は、下記で実施例1及び/又は実施例2中に開示されている通り製造することができる。
【0016】
1つの好ましい実施態様では、この材料は更に、第二の重合性コンポーネントを含むことができる。この第二の重合性コンポーネントは、約0%〜約80%、より好ましくは、約2%〜30%(重量)(例えば、3%〜約10%)の1つ又は複数の追加の架橋剤モノマー(crosslinker monomers)を含むことができる。追加の架橋剤モノマーは、本明細書中で検討されている重合性アクリル系化合物の任意の組み合わせを含むことができる。好ましい追加の架橋剤モノマーには、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート(Sartomer SR 368)、2−プロペン酸、2−メチル−1,2−エタンジイル−ビス(オキシ−2,1−エタンジイル)エステル(TEGDMA)、又はその他、及びその組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。
【0017】
重合システム
本明細書中の材料は、この材料を硬化させることを達成するための少なくとも1つの開始コンポーネント(例えば、システム(系))を含むことができる。この開始コンポーネントは典型的には、重合性組成物全体に対して少なくとも0.001%(重量)、より好ましくは、少なくとも約0.005%(重量)の量で存在する。全体の重合性組成物はまた、典型的には、約10%(重量)未満、より典型的には約5%(重量)未満の開始コンポーネントを含む。例えば、この開始コンポーネントは、重合性組成物全体に対して、典型的には、約0.001%〜約10%、より典型的には約0.005%〜約5%(重量)の範囲で存在する。
【0018】
重合は、好ましくは、約380〜約500nmの範囲の波長を有する可視光又は青色光で重合性歯科用材料を照射することによって開始させることができる。トリアド(登録商標)2000(Triad 2000)光硬化ユニット、又はEnterra(商標)VLC硬化ユニット(双方とも下記によって販売されている、デンツプライインターナショナル(Dentsply International), ヨーク,ペンシルベニア州)などの、標準的な歯科用青色光硬化ユニット、又はラボ可視光硬化(VLC)ユニットを、歯科用材料を照射するのに使用することができる。好ましい開始コンポーネントは、光の活性化する波長に曝露すること及び/又は還元性化合物によって重合の開始を生じさせる光開始剤でありうる。一実施態様では、光開始剤は、ジケトンベースの、例えば、カンファーキノン(CQ)でありうる。別の実施態様では、光開始剤は、アシルホスフィンオキシド類から選択することができる。アシルホスフィンオキシドの実例としては、モノアシルホスフィンオキシド誘導体、ビスアシルホスフィンオキシド誘導体、及びトリアシルホスフィンオキシド誘導体が含まれうるが、これらに限定されない。好ましいアシルホスフィンオキシドは、開始コンポーネントとして使用されうる2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド(ルシリン−TPO(Lucirin-TPO))でありうる。1つの好ましい実施態様では、カンファーキノン(CQ);ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT);N,N−ジメチルアミノネオペンチルアクリレート、γ−メタクリルオキシプロピル−トリメトキシシラン及びメタクリル酸を含む、開始システム(例えば、“ALF”)が存在しうる。この“ALF”開始システムは、重合性組成物全体に対して約0.05%(重量)〜約0.45%(重量)、好ましくは、約0.15%(重量)〜約0.35%(重量)の範囲である量で存在しうる。一実施態様では、この材料は、この組成物を硬化させるための、“ALF”開始システム及びルシリン−TPOの双方を含んでなる開始システムを含みうることが理解される。
【0019】
他の開始コンポーネントには、本発明の重合性材料(例えば、歯科用材料)を硬化させるための室温又は熱活性化触媒コンポーネント(例えば、システム)を含みうるが、これらに限定されない。例えば、過酸化物は、室温で還元剤によって、あるいは加熱によって活性化されるとき、例えば、フリーラジカルを発生させることができる。好ましい過酸化物には、過酸化ベンゾイル(benzyl peroxide)、過酸化ラウリル、又はその他、及びその組み合わせが含まれうる。加熱により活性化される重合開始化合物は、熱硬化重合性材料を提供することができるように含まれうる。この過酸化物は、高温でこの組成物の重合及び硬化を開始するためのフリーラジカルを発生させる。例えば、過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−p−クロロベンゾイルペルオキシド、ジ−2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ペルオキシ安息香酸t−ブチル(tertiary butyl peroxybenzoate)、メチル
エチルケトンペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド(ditertiary butyl peroxide)、ジクミルペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシドなどのペルオキシド類が使用されうる。
【0020】
室温開始コンポーネント(例えば、活性化システム)は、自己硬化重合性材料を提供することができるように含まれうる。自己硬化重合性材料は、少なくとも2つのペーストコンポーネントから製造しうることが理解される。例えば、一方のコンポーネントは、基剤ペーストとして提供されることができ、他方のコンポーネントは触媒ペーストとして提供されることができる。一実施態様では、基剤ペーストは通例、少なくとも1つの重合性モノマー、第三級アミンなどのフリーラジカル重合促進剤、及びフィラー(充填材:fillers)を含む。その一方で、触媒ペーストは通例、少なくとも1つの重合性モノマー(基剤コンポーネントと同一か、又は異なる)、ジベンゾイルペルオキシドなどのフリーラジカル重合開始剤、及びフィラーを含む。この組成物を調製するには、アミンを含む基剤、及びペルオキシドを含む触媒ペーストを組み合わせて、一緒に混合する。こうしたペーストを一緒に混合すると、触媒システム(アミン及びペルオキシド)は互いに反応し、そして組成物を重合、及び硬化させることが開始される。熱活性化、又は自己硬化性システムにより、本発明の材料の固まり(big block)の硬化が可能になり、次いでこれは所望の形を有する歯科デバイスに機械加工されうる(CAD/CAM)。
【0021】
光活性剤、化学活性化剤、及び熱活性化剤に加えて、本発明の高強度重合性歯科用材料組成物はまた、色素、種々の安定化剤、可塑剤及び繊維(fibers)を含むことができる。安定化剤としては、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT);ヒドロキノン;ヒドロキノンモノメチルエーテル;ベンゾキノン;クロラニル;フェノール;ブチルヒドロキシアナリン(butyl hydroxyanaline)(BHT);第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ);トコフェロール(ビタミンE)などを使用しうる。好ましくは、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びヒドロキノンのメチルエーテル(MEHQ)が安定化剤(重合禁止剤(polymerization inhibitors)として使用される。UV吸収剤などの他の安定化剤もまた使用することができる。
【0022】
フィラー(Fillers)
本明細書における材料には、少なくとも1つのフィラーを含む所望のフィラーコンポーネントが含まれうる。一実施態様では、このフィラーは典型的には、重合性組成物全体に対して約5%〜約95%(重量)の範囲で存在する。好ましくは、このフィラーは、重合性組成物全体に対して約30%〜約90%、より好ましくは、約50%〜約85%(重量)の範囲で存在しうる。別の実施態様では、このフィラーコンポーネントは、コンポジットフィラー(composite filler)を含みうる。このコンポジットフィラーは典型的には、重合性組成物全体に対して約0.0%〜約50%(重量)の範囲で存在する。好ましくは、このコンポジットフィラーは、重合性組成物全体に対して約0.0%〜約20%、より好ましくは、約2%〜約10%(重量)の範囲で存在しうる。
【0023】
このフィラーは、約0.01マイクロメートル〜約500マイクロメートルの平均粒径の範囲を有する粒子として提供されうることが理解される。このフィラー粒子は通例、有機粒子、コンポジット粒子、無機粒子、又はその任意の組み合わせを含む。フィラー粒子は通例、重合収縮を低減し、耐摩耗性を改良し、及び/又は操作性、機械的及び物理的特性を改変する。好ましい無機フィラーとしては、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、ランタン(lanthanum)、タンタル(tantalum)から生成されるか、又はそれらを含むガラス、及び/又はタングステンシリケート及びアルミネート、及び/又はアルミノケイ酸塩、シリカ、石英(quartz)、セラミック、ナノ粒子(金属、金属酸化物、ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、ジルコニア・アルミナ(zirconia alumina)、アルミナ−チタニア(alumina titania)などを含む)が含まれうるが、それらに限定されない。一実施態様では、無機フィラー粒子は、約0.005マイクロメートル〜約20マイクロメートルの平均粒径の範囲にありうる。別の実施態様では、上記に言及されているような有機レジンマトリックス及び/又は無機フィラーから形成される硬化コンポジットを含むコンポジットフィラーが提供されうる。好ましくは、有機レジンマトリックスは、この発明において利用されるものでありうる。一般的に言えば、コンポジットフィラーは、所望の透明性について同様な屈折率(RI)を有するように最終的なコンポジットと同じ組成を有しうる。別の実施態様では、約0.1マイクロメートル〜約500マイクロメートルの平均粒径の範囲を有するコンポジットフィラー粒子が提供されうる。好ましい有機フィラーは、この発明中で使用される硬化レジンマトリックス及び/又はレジンマトリックス中に分散可能であり、又は適合可能であるそうした重合体から形成されうる。好ましい有機フィラーは、所望の透明性を得るように同様な屈折率を有するレジンマトリックス、組成物、又はその任意の組み合わせ中で容易に分散可能であり、最終的なコンポジット中で使用されるそうしたレジンマトリックスと同様な組成を有しうる。更に別の実施態様では、約0.1マイクロメートル〜約500マイクロメートルの平均粒径の範囲を有する有機フィラーが提供されうる。PMMA(ポリメチルメタクリレート)などの有機フィラーはまた、少量で使用され、形成されるコンポジットの操作特性を容易に改良することができる。
【0024】
本発明の重合性歯科用材料は、迅速、かつ容易に使用され、そして形状変化される。この重合性歯科用材料は、例えば、流入、パッキング、成型、プレス、注入、及び/又はカービングすることによって、処理し、そして造形することができる。処理された重合性歯科用材料は、硬化すると驚くべき高強度であり、そして耐久力のある修復物が付与される。この発明の重合歯科コンポジットは、商業上利用可能な歯科用コンポジットのそれと比較してより高い曲げ強度が与えられた。
【0025】
本発明の重合性歯科用材料によって、驚くべき高強度を有する硬化レジン及びコンポジットが提供される。本発明の好ましい実施態様では、光硬化重合性歯科用材料によって形成される高強度歯科用重合材料(レジン又はコンポジット)が提供される。一実施態様では、この高強度重合性材料は通例、フィラーコンポーネントを含んでいなくてもよく(例えば、約5%(重量)未満のフィラー、及び好ましくは0.0%(重量)のフィラー)、その結果、更に下記に検討されているような高強度歯科用重合マトリックス(レジン)などの高強度重合マトリックス(レジン)が提供されうる。好ましくは、この高強度歯科用重合マトリックス(レジン)は、少なくとも約400,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも約20,000psiの曲げ強度を含みうる。より好ましくは、この高強度歯科用重合マトリックス(レジン)は、少なくとも約450,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも約24,000psiの曲げ強度を含みうる。最も好ましくは、この高強度歯科用重合マトリックス(レジン)は、少なくとも約500,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも約25,000psiの曲げ強度を含みうる。
【0026】
好ましい実施態様では、この高強度重合性材料は、フィラーコンポーネント(例えば、5%(重量)より多いフィラー)を含み、その結果、高強度歯科用重合マトリックス(コンポジット)などの高強度重合マトリックス(コンポジット)が提供されうる。好ましくは、この高強度歯科用重合コンポジットは、少なくとも約800,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも約22,000psiの曲げ強度を含みうる。より好ましくは、この高強度歯科用重合コンポジットは、少なくとも約1,000,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも約26,000psiの曲げ強度を含みうる。最も好ましくは、この高強度歯科用重合コンポジットは、少なくとも約1,200,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも約28,000psiの曲げ強度を有する。本明細書中で使用される際には、“曲げ強度及び曲げ弾性率(Flexural strength and flexural modulus)”とは、ASTM D790(1997)による試験結果を指す。
【0027】
優先度の低い順に、本発明の重合性歯科レジン(マトリックス)組成物の重合収縮は、約10%(体積)未満、約8%(体積)未満、約5%(体積)未満でありうる。優先度の低い順に、この発明の重合性歯科コンポジットの重合収縮は、約5%(体積)未満、4%(体積)未満、約3%(体積)未満、約2%(体積)未満でありうる。本明細書中で使用される際には、“高強度歯科用重合材料(High strength dental polymeric material)”とは、少なくとも400,000psiの曲げ弾性率、そして少なくとも20,000psiの曲げ強度を持つ重合マトリックス(レジン)を有する材料を指す。高強度歯科用重合材料(レジン又はコンポジット)は、好ましくは、重合性歯科用材料の重合によって、天然歯列の欠陥の矯正のため、歯修復充填剤(tooth restorative fillings)、接着剤、シーラント、ベニア、クラウン、ブリッジ、カスタムトレー、人工歯、天然歯の矯正、総義歯及び部分義歯を含む歯科製品に生成される。
【0028】
間接的歯科技工所方法
間接的歯科技工所方法と称されうる、歯科用のクラウンを作製する一方法では、歯科医が最初に、従来から行なわれている印象(歯型)形成技法(impression-forming techniques)を用いてクラウンを受ける歯を含めて、患者の歯の解剖学的構造全体の最初の歯型(印象)を取る。クラウンを受ける未形成の歯を含めて、歯型及び周辺の歯茎組織のネガ型(negative)が形成される。次いで歯科医は、歯に“クラウンプレップ(crown prep)”処理を行なうことによって、それを“コア(core)”又は“残根(stump)”に充填し、そして研磨することによってクラウンを受ける歯が形成される。その後、歯科医は形成した歯型を取る。
【0029】
硬化した歯型を、歯科技工所に送り、そこでクラウンが加工される。歯科技工士は、歯科技工所で、歯科用石膏又はストーンを最初に硬化した歯型内に注ぎ込むことによりキャスト成型物(cast)(又は模型(model))を形成する。これにより、患者の完全な歯の解剖学的構造とよく一致する形状面を有する完成された石膏模型になる。次いで歯科技工士は作業処理用模型を加工する。
【0030】
この模型が十分に縮小し、そして形成された時点で、分離剤の薄いコーティング(例えば、Dentsplyから入手可能な酸素バリアコーティング)がこの模型の表面に塗布される。歯科技工士は最初に、ワックスなどの材料を用いてアンダーカット部分をブロックアウトする。次いでセパレーター(separator)をプレップ処理模型(prepped working model)の表面に適用し、模型からリリースすることを容易にする。歯科医が外来医院内でクラウンを受ける歯を形成し、そして形成された歯の歯型を取った場合には、クラウンプレップした歯(crown-prepped tooth)を含む患者の歯の解剖学的構造の第二の模型が加工される。歯科技工所が、この模型を作製してもよいし、あるいは歯科医が、彼の/彼女の医院においてこの模型を作製し、それを技工所に送ってもよい。こうした場合には、酸素バリアコーティング又は他の分離剤がこの模型の表面に塗布される。
【0031】
現在では、クラウンは、この発明のコンポジット材料を用いて加工できるような状態になっている。このコンポジット材料の色調は、患者の天然歯の色とマッチするように慎重に選択される。次に、歯科開業医又は歯科技工士は、この発明の歯科コンポジット材料の層を所望の外形輪郭(contour)に合せて表面上に配置し、そして成型する。タック(tack)は、Enterra(商標)VLC硬化ユニットなどのVLC光ユニットで数秒間、又は15秒間、硬化される。これはまた、Enterra(商標)VLC硬化ユニットのようなVLC光ユニットで2分間硬化することができる(不透明なレジンを使用することができ、そこでは必要に応じ不透明層が作られ、硬化されうる)。所望の歯の解剖学的構造及び咬合接触を形成するように、追加の歯科コンポジット及びエナメルコンポジットを配置し、外形輪郭に合うようにし、そして成型して、歯科模型の標的領域上にクラウンを形成する。次いで、可視光硬化(VLC)シーラー、又は空気バリアコーティングの薄層をクラウンの表面に塗布することができる。そこで、クラウン形状のコンポジット材料と共に設置される模型を、光硬化炉内に配置し、所定の硬化サイクルに従って硬化光を照射し、加熱する。硬化時間は、用いられる光硬化炉を含む多くの種々の因子に応じて変わる。一般に、この発明の材料は約1分間〜約15分間の範囲で完全に固化し、硬化した。
【0032】
必要に応じて、追加のコンポジット材料を添加して、クラウンを模型上に設置するように修正することができる。模型上の過剰なコンポジット材料を全て除去する必要がある。
【0033】
硬化した歯科用クラウン及び支持模型をオーブンから取り出した後、このアセンブリ(assembly)を冷却する。次いで、指、クラウンリムーバー又は他の適切な器具を用いて、クラウンを模型から取り外す。従来から行なわれている技法を用いてクラウンに仕上げ処理及び研磨を行う。その後のリライン材又はセメント材への結合を効果的にするために、歯科医院において、酸化アルミニウムをクラウンの内表面をスチーム洗浄するために使用することができる。必要に応じて、クラウンを、研磨輪及び研磨剤を用いて機械研磨することもできる。最後に、歯科開業医又は技工士は、所望であれば、耐汚染性及び光沢表面仕上げを可能にするVLCシーラントをクラウンの表面に塗布し、このクラウンを光硬化炉内で再度硬化してもよい。
【0034】
歯科技工所からクラウン完成品を歯科医に送り返す。歯科医(彼又は彼女)は、クラウンを受け取った時点で、クラウンを施す歯の形成が済んでいない場合には、上記の述べられているコア又は残根に歯構造を充填することによってクラウンを受け取る歯を形成することができる。次いで適切なリライン材、接着剤、歯科用セメント又はその組み合わせを用いて、クラウン完成品を患者の口腔内にある形成された歯に固定する。歯科分野で知られているような従来から使用されている歯科用セメントをこの工程で使用することができる。一時的なクラウンを歯構造上に取り付けた場合、初めにこれを取り外し、その後、この発明のクラウンを歯科用セメントを用いて歯に固定する。
【0035】
他の方法
本発明の好ましい実施態様では、患者の口腔内の歯に形成された窩洞が提供され、該窩洞は、その後に本発明に従って歯科充填材料をシリンジからの注入によって充填される。流動性歯科用充填材料は、少なくとも50パーセント(重量)のフィラー、及び重合性歯科用レジン類から成る群より選択される重合性歯科用材料(この発明の高強度メタクリレート又はアクリレートモノマー類を含む)を含むことが好ましい。従って、内室及びノズルを有するシリンジが提供される。このノズルは、内室と流体的に連絡されているノズル通路を有する。内室には、この発明の重合性歯科用材料が封入されている。その後、重合性歯科用材料は、光硬化して高強度歯科用重合材料を形成する。
【0036】
本発明の好ましい実施態様では、患者の口腔内の歯に形成された窩洞が提供され、該窩洞は、その後に本発明に従って歯科用充填材料をデュアルバレルシリンジからの注入によって充填される。自己硬化性組成物が、デュアルバレル中に別々に保存される2つのコンポーネントから形成される。この組成物を作製するために使用される一方のコンポーネントは、基剤ペーストであり、他方のコンポーネントは触媒ペーストである。この基剤ペーストには通例、この発明の高強度メタクリレート又はアクリレートモノマー、及び他の商業上利用可能なモノマー及びオリゴマーなどの重合性レジン;第三級アミンなどのフリーラジカル重合促進剤;及びシリカ、ガラス、又はアルミナなどのフィラーが含まれる。一方、触媒ペーストには通例、重合性レジン(少なくとも1つのこの発明の高強度メタクリレート又はアクリレートモノマーが含まれることが好ましい)、ジベンゾイルペルオキシドなどのフリーラジカル重合開始剤、及びフィラーが含まれる。この組成物を調製するには、アミン含有基剤と、ペルオキシド含有触媒ペーストを集め、注入して一緒に混合する。このペーストを一緒に混合すると、触媒系(アミン及びペルオキシド)が互いに反応し、そしてこの組成物の重合及び硬化を開始し、高強度歯科用重合性材料を形成する。この重合方法は、還元剤(アミン)と酸化剤(ペルオキシド)の間の反応を伴う。この機構は通例、レドックス機構と呼ばれている。
【0037】
本発明の別の好ましい実施態様では、患者の口腔内の歯に形成された窩洞が提供され、該窩洞は、その後に、少なくとも0パーセント(体積)のフィラー、及び重合性歯科用レジン類から成る群より選択される重合性歯科用材料(これは、この発明の少なくとも1つの高強度メタクリレート又はアクリレートモノマーを含む)を含む組成物を、形成された窩洞内に配置することによって充填されるか、又は詰められる。次いでこの重合性歯科用材料を光硬化させ、重合の間に5パーセント(体積)未満の収縮がある高強度歯科用重合材料を形成する。下記の実施例では特段指示されない限り、部及びパーセントはすべて、重量単位である;ルシリンTPO(Lucirin TPO)は、BASFによって製造された2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドを指す。ジヒドロキシテレフタル酸エステル(dihydroxy terepthalate acid ester)の化学ファミリーである、LumiLux Blue LZ蛍光剤は、Hoechst Celanese Corporationによって販売されている。レジン、SR348(エトキシ化(2)ビスフェノールAジメタクリレート)、及びSR368[トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート]は、SARTOMER Company,Inc.(Exton, PA)から購入された。
【0038】
この発明の目的は、様々な歯科適用のための種々の高強度組成物及び高強度コンポジットに形成されうる、高い曲げ強度を有するウレタン、ウレア、又はウレタン/ウレアモノマー及びオリゴマーなどのレジンを調製することである。このウレタンレジン(樹脂)は典型的には、ヒドロキシル末端−キャップ(メタ)アクリレート又はジオール(hydroxyl end-capped (meth)acrylate or diol)を(ジ)イソシアネート末端−キャップモノマー((di)isocyanate-end capped monomer)と反応させることから製造される。このウレア官能基は、少量の(ジ)アミンベースモノマー又は(メタ)アクリレートを用いることによって導入された。触媒は、ヒドロキシル末端−キャップモノマーとイソシアネート末端−キャップモノマーとの反応を促進し、エチレン系不飽和モノマー(ethylenically unsaturated monomers)又はオリゴマーが形成するため、当技術分野において知られているものあってもよく、例えば、第三アミン及び金属塩、例えば、第一錫オクトアート、及び特にジブチル錫ジラウレートがある。
【0039】
この発明の別の目的は、歯科用のクラウン、ブリッジ、インレー、アンレー、ベニア、インプラント、及び他の歯科用修復物などの審美的歯科修復物を歯科技工所及びチェアサイド(chairside)で加工するための、高い曲げ強度、及び低い重合収縮を有する光硬化性、熱硬化性、又は自己硬化性組成物及びコンポジットを提供することである。