特許第6437260号(P6437260)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6437260
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】車両のセンターコンソール
(51)【国際特許分類】
   B60R 7/04 20060101AFI20181203BHJP
【FI】
   B60R7/04 C
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-196486(P2014-196486)
(22)【出願日】2014年9月26日
(65)【公開番号】特開2016-68588(P2016-68588A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2017年7月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】390026538
【氏名又は名称】ダイキョーニシカワ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100176304
【弁理士】
【氏名又は名称】福成 勉
(72)【発明者】
【氏名】松岡 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山田 陽介
(72)【発明者】
【氏名】島田 一成
(72)【発明者】
【氏名】小野 正義
(72)【発明者】
【氏名】桑原 幸司
(72)【発明者】
【氏名】田中 一洋
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−515611(JP,A)
【文献】 特開2012−091706(JP,A)
【文献】 特開2007−038726(JP,A)
【文献】 特開2000−103290(JP,A)
【文献】 特開2011−246006(JP,A)
【文献】 特開2005−088780(JP,A)
【文献】 実開昭57−039846(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席と助手席との間に配置されて車両の前後方向に延び、かつ上向きに開口する収容部とこの収容部の開口を閉鎖する前後方向に開閉可能なシャッタ部材とを備えた、車両のセンターコンソールであって、
車幅方向と平行な方向を左右方向としたときに、当該センターコンソール上部の左右側端部に配置され、各々前後方向に延びた左右一対のパッド部材と、
前記各パッド部材に対応して前後方向に延びるとともに、前記シャッタ部材の左右両外側の位置から当該センターコンソールの内側に向かって左右方向に延びて各々前記パッド部を片持ち状態で支持する左右一対の支持部と、を備え、
前記各パッド部材は、前側に比して後側が当該センターコンソールの内側に向かって左右方向に拡大する形状を有し、
前記各支持部は、前側に比して後側が当該センターコンソールの内側に向かって左右方向に拡大した、前記パッド部材に対応する形状を有し、かつ左右方向における当該支持部の先端と前記シャッタ部材の上面との上下方向の間隔が、前側に比して後側で大きくなるように形成されている、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【請求項2】
請求項1に記載の車両のセンターコンソールにおいて、
左右方向における前記シャッタ部材の両端を支持しながら当該シャッタ部材を前後方向に案内するガイド部を各々備えた左右一対のガイド部材を含み、
前記ガイド部と前記支持部とが同一材料により一体成型されることにより、前記支持部が前記ガイド部材に一体に設けられている、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【請求項3】
請求項2に記載の車両のセンターコンソールにおいて、
前記シャッタ部材は、前記収容部の開口を閉鎖するシャッタ本体とその左右両端に設けられて各々前記ガイド部に案内される被ガイド部とを含み、
前記支持部は、左右方向における当該支持部の基端部と前記シャッタ本体の両端部上面との上下方向の間隔が当該支持部の前後方向全体に亘ってほぼ一定で、かつシャッタ本体の上面に対してその左右方向外側から内側に向かって先上がりに傾斜している、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の車両のセンターコンソールにおいて、
前記収容部の後部下方に設けられたシャッタ格納部を含み、
前記ガイド部は、前記シャッタ部材の後方への移動に伴い、当該シャッタ部材を前記シャッタ格納部に向かって下向きに案内し、
前記シャッタ部材は、前記収容部の開口が閉鎖される位置まで移動した状態で、少なくとも当該シャッタ部材の後端部を含む一定領域が後下向きに傾斜し、かつ当該シャッタ部材と前記ガイド部と前記支持部とにより、当該シャッタ部材上にこぼれた液体を前記シャッタ格納部に案内する排液経路を形成する、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両のセンターコンソールにおいて、
前記収容部は、左右方向に互いに対向する一対の側壁を有し、
前記支持部のうち、前記収容部の後端部に対応する領域では、左右方向における当該支持部の先端が前記側壁の略上方に位置している、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の車両のセンターコンソールにおいて、
前記収容部及び前記左右一対のパッド部材の後方に配設されたアームレストをさらに含
み、
前記左右一対のパッド部材は、それらの上面が前記アームレストの上面と面一である、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載の車両のセンターコンソールにおいて、
前記収容部の前方であってかつ前記左右一対のパッド部材の間に配設されたスイッチ配設部を含む、ことを特徴とする車両のセンターコンソール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のセンターコンソールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動車の車室内における運転席と助手席との間で車体前後方向に延びるセンターコンソールの一例が開示されている。このセンターコンソールの前部にはシフトレバーパネルが設けられ、中央部にはカップホルダや物品収納用のボックスが設けられ、後部にはアームレストが設けられている。センターコンソールの中央部上面には、カップホルダおよびボックスを覆う、前後方向にスライド可能なシャッタ部材が設けられており、カップホルダ等の開閉が可能となっている。
【0003】
また、センターコンソールの両肩部(車幅方向の側端部)には、前後方向に延びるパッド部材が配設されており、これらパッド部材をアームレストとして使用することで、複雑なアームレストスライド機構等をセンターコンソールに組み込むこと無く、乗員の体格差を吸収しつつアームレスト機能を確保できる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−515611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近の車両では、センターコンソールの前部上面に車載機器操作用の各種スイッチを配設することが行われており、例えば、ダイアルスイッチの回転操作等によって、インストルメントパネルに設けられたディスプレイの画面操作を行うものも実用化されている。そのため、センターコンソール前部上面には、上記スイッチ類を配設するための出来るだけ広いエリアを確保することが望まれる。
【0006】
ところが、上記特許文献1の構造を採用した場合には、センターコンソールの両肩部に沿って前後方向に延びるパッド部材が配設されているため、スイッチ類の配設エリアを十分に確保することが難しくなる。そこで、前部ではパッド部材の幅を狭くし、その分、後部ではパッド部材の幅を広くすることで、センターコンソールの前部上面にスイッチ類の配設エリアを確保しつつ、アームレスト機能を確保することが考えられている。
【0007】
このような構造では、パッド部材の後部をセンターコンソール両肩部から内側に迫り出させたオーバーハング構造(片持ち支持)とする必要があり、特に、大きな荷重がかかっている際に、幅広に形成されるパッド部材の後部が撓み易くなってシャッタ部材と干渉するおそれがある。このような干渉は、シャッタ部材の開閉に支障が生じる原因の一つとなる。そこで、パッド部材を支持する支持部の板厚を大きくしてパッド部材の支持剛性を高めることが考えられるが、これでは、センターコンソールの重量増大をもたらすこととなる。また、パッド部材の後部のみ、支持部の板厚を大きくすることも考えられるが、この場合には、板厚に変化があることで支持部の成型不良を招き易くなり、歩留まりの低下をもたらすおそれがある。なお、支持部にリブを形成して剛性を高めることも考えられるが、スペース的な制限も多く、十分な剛性を確保することは、実際には難しい。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、乗員の体格に拘わらずアームレスト機能を良好に確保しつつセンターコンソールの前部上面にスイッチ類等を配設するためのエリアを十分に確保でき、しかも、重量増大や成型不良による歩留まり低下などの不都合を伴うことなく、パッド部材使用中にシャッタ部材の開閉を支障なく行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、運転席と助手席との間に配置されて車両の前後方向に延び、かつ上向きに開口する収容部とこの収容部の開口を閉鎖する前後方向に開閉可能なシャッタ部材とを備えた、車両のセンターコンソールであって、車幅方向と平行な方向を左右方向としたときに、当該センターコンソール上部の左右側端部に配置され、各々前後方向に延びた左右一対のパッド部材と、前記各パッド部材に対応して前後方向に延びるとともに、前記シャッタ部材の左右両外側の位置から当該センターコンソールの内側に向かって左右方向に延びて各々前記パッド部材を片持ち状態で支持する左右一対の支持部と、を備え、前記各パッド部材は、前側に比して後側が当該センターコンソールの内側に向かって左右方向に拡大する形状を有し、前記各支持部は、前側に比して後側が当該センターコンソールの内側に向かって左右方向に拡大した、前記パッド部材に対応する形状を有し、かつ左右方向における当該支持部の先端と前記シャッタ部材の上面との上下方向の間隔が、前側に比して後側で大きくなるように形成されているものである。
【0010】
このセンターコンソールによれば、前後方向に延びる左右一対のパッド部材が設けられているので、これらパッド部材を肘掛け(アームレスト)として用いることができ、これにより乗員の体格に拘わらずアームレスト機能を確保することが可能となる。また、これらパッド部材は、前側に比して後側がセンターコンソールの左右方向内側に向かって拡大する形状を有するため、センターコンソールの前方部の両パッド部材の間に各種スイッチなどを配設することが可能なエリアを十分に確保することが可能となる。しかも、各パッド部材を支持する支持部は、左右方向における当該支持部の先端とシャッタ部材の上面との上下方向の間隔が、前側に比して後側で大きくなるように形成されることで、パッド部材の後部などに肘が置かれて支持部が撓んだとしても、当該支持部がシャッタ部材に干渉することが抑制される。従って、支持部の板厚を大きくしてパッド部材の支持剛性を高める等することなく、パッド部材使用中のシャッタ部材の開閉を支障なく行うことが可能となる。
【0011】
なお、上記センターコンソールにおいては、左右方向における前記シャッタ部材の両端を支持しながら当該シャッタ部材を前後方向に案内するガイド部を各々備えた左右一対のガイド部材を含み、前記ガイド部と前記支持部とが同一材料により一体成型されることにより、前記支持部が前記ガイド部材に一体に設けられているのが好適である。
【0012】
この構成によれば、パッド部材を支持する支持部がガイド部材に一体成型されていることで、シャッタ部材と支持部との位置関係がより適切に保たれる。そのため、撓みによる支持部とシャッタ部材との干渉をより高度に抑制することが可能となる。
【0013】
また、上記センターコンソールにおいて、前記シャッタ部材は、前記収容部の開口を閉鎖するシャッタ本体とその左右両端に設けられて各々前記ガイド部に案内される被ガイド部とを含み、前記支持部は、左右方向における当該支持部の基端部と前記シャッタ本体の両端部上面との上下方向の間隔が当該支持部の前後方向全体に亘ってほぼ一定で、かつシャッタ本体の上面に対してその左右方向外側から内側に向かって先上がりに傾斜しているのが好適である。
【0014】
この構成によれば、支持部の左右方向先端部における当該支持部とシャッタ部材(シャッタ本体)の上面との間隔を大きくする一方で、基端部では上記間隔を小さく保ってガイド部への異物の侵入を抑制することが可能となる。
【0015】
この場合には、前記収容部の後部下方に設けられたシャッタ格納部を含み、前記ガイド部は、前記シャッタ部材の後方への移動に伴い、当該シャッタ部材を前記シャッタ格納部に向かって下向きに案内し、前記シャッタ部材は、前記収容部の開口が閉鎖される位置まで移動した状態で、少なくとも当該シャッタ部材の後端部を含む一定領域が後下向きに傾斜し、かつ当該シャッタ部材と前記ガイド部と前記支持部とにより、当該シャッタ部材上にこぼれた液体を前記シャッタ格納部に案内する排液経路を形成するものであるのが好適である。
【0016】
この構成によれば、シャッタ部材上にこぼれた液体をその上面に沿ってシャッタ格納部に流下させ、当該シャッタ格納部を通じて排液することが可能となる。この際、主にシャッタ部材の後部では、支持部(パッド部材)の下方位置を液体が流れることが可能となるため、乗員から隠れた場所を通じて液体をシャッタ格納部に流下させることが可能となる。
【0017】
また、上記センターコンソールにおいて、前記収容部は、左右方向に互いに対向する一対の側壁を有し、前記支持部のうち、前記収容部の後端部に対応する領域では、左右方向における当該支持部の先端が前記側壁の略上方に位置しているのが好適である。
【0018】
この構成によれば、収容部に対する物品の出し入れに支障のない範囲でパッド部材の幅(左右方向の幅)を可及的に大きく設定することが可能となる。そのため、肘掛けに適したより広幅のパッド部材を設けることが可能となる。
【0019】
また、上記センターコンソールにおいては、前記収容部及び前記左右一対のパッド部材の後方に配設されたアームレストをさらに含み、前記左右一対のパッド部材は、それらの上面が前記アームレストの上面と面一であるのが好適である。
【0020】
この構成によれば、パッド部材とアームレストとの一体感が向上して見栄えが良くなる。また、パッド部材とアームレストとの間に段差が無いことで、両者に跨って腕を置いた場合の使用感も良好なものとなる。
【0021】
また、上記センターコンソールにおいては、前記収容部の前方であってかつ前記左右一対のパッド部材の間に配設されたスイッチ配設部を含むものであってもよい。
【0022】
すなわち、当該センターコンソールによれば、上記の通り、前側に比して後側がセンターコンソールの内側に向かって拡大するように左右のパッド部材が形状されているので、前記収容部の前方であってかつ左右一対のパッド部材の間にスイッチ配設部を設けることで、センターコンソールの前部に比較的大きなスイッチ配設部を設けることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明のセンターコンソールによれば、乗員の体格に拘わらずアームレスト機能を良好に確保しつつセンターコンソールの前部上面にスイッチ類を配設するためのエリアを十分に確保でき、しかも、重量増大や成型不良による歩留まり低下などの不都合を伴うことなく、パッド部材の使用中にシャッタ部材の開閉を支障なく行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明にかかる車両のセンターコンソールを示す斜視図である。
図2】上記センターコンソールを示す平面図であり、(a)はシャッタ部材が全開の状態を示し、(b)はシャッタ部材が全閉の状態を示す。
図3】上記センターコンソールを示す断面図(図2(b)のIII−III線に沿った断面図)である。
図4】上記センターコンソールを示す断面図(図2(b)のIV−IV線に沿った断面図)である。
図5図4の要部拡大図である。
図6】上記センターコンソールを示す断面図(図2(b)のVI−VI線に沿った断面図)である。
図7】シャッタ部材上にこぼれた液体の排液経路を説明する、図3の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
【0026】
図1は、本発明にかかる車両のセンターコンソールの斜視図である。同図に示すセンターコンソール1は、運転席および助手席(いずれも図示省略))の間に位置する車体フロア上に設置されている。なお、以下のセンターコンソール1の説明では、車体フロアにセンターコンソール1が設置された状態を基準とする。よって、センターコンソール1の方向関係について、単に前後、左右、上下というときには、車両の前後、左右、上下と一致するものとする。
【0027】
センターコンソール1は、前後方向に延びる筐体2と、筐体2に沿って配設されたシフト操作部3、コマンダー操作部4、カップホルダ部5、左右一対のパッド部6(本発明の左右一対のパッド部材に相当する)及びボックス部7とを有している。シフト操作部3、コマンダー操作部4、カップホルダ部5およびボックス部7は、筐体2の前端部から後端部にかけてこの順に並んで配設されており、左右一対のパッド部6は、コマンダー操作部4及びカップホルダ部5の左右両側に配設されている。
【0028】
シフト操作部3は、車両に搭載された変速機の操作をするためのものであり、例えば、変速機の変速レンジを切り替えるためのシフトノブ3aと、変速モードの切り替え等を行うためのスイッチ類3bとを有している。
【0029】
コマンダー操作部4は、各種車載機器を操作するためのものであり、カーナビゲーションやオーディオ等を操作するためのダイアルスイッチ4aやパーキングブレーキスイッチ4bなどを含む複数のスイッチ類を有している。当例では、このコマンダー操作部4が本発明のスイッチ配設部に相当する。
【0030】
カップホルダ部5は、ペットボトルや缶などの飲料容器を収納するためのものであり、図2(a)及び図3に示すように、上向きに開口したホルダ本体10と、ホルダ本体10の開口を開閉可能に閉鎖するシャッタ部材11と、シャッタ部材11を前後方向にスライド自在にガイドするガイド部材12と、ホルダ本体10の開放時にシャッタ部材11を収容するためのシャッタ格納部13とを有している。
【0031】
ホルダ本体10は、図2(a)、(b)〜図4に示すように、上向きに開口する平面視長方形の箱状部14の内底面に、上記飲料容器の下部を収納するための平面視略円形の前後一対の収納用凹部15が形成されたものである。当例では、このホルダ本体10が本発明の収容部に相当する。
【0032】
シャッタ部材11は、前後方向に長尺な合成樹脂材からなり、左右方向に延びる折り目が前後方向に一定間隔で並んだ、いわゆる蛇腹状に形成されている。これにより、全体が可撓性を有している。シャッタ部材11は、その左右両端部が各々ガイド部材12により支持されており、図2(b)および図3に示すように、ホルダ本体10の上面全体を覆うことによりその開口を閉鎖する全閉位置と、図2(a)に示すように、一対の収納用凹部15の双方が露出するまで後方に移動した全開位置とに亘って前後方向にスライド可能となっている。
【0033】
このスライド構造について詳述すると、図4に示すように、シャッタ部材11は、蛇腹状に形成されたシャッタ本体17と、その左右両端に配設されて前後方向に並ぶ、例えばコロ等の複数の被ガイド部18とを有している。他方、ホルダ本体10の左右両側の位置には、左右一対の上記ガイド部材12が配設されている。これらガイド部材12は、筐体2に固定されている。各ガイド部材12は、左右方向に対向しかつ外向きに凹むガイド部20を各々有しており、これらガイド部20に、シャッタ部材11の左右両側の被ガイド部18を受け入れた状態で、当該被ガイド部18を支持している。この構成により、上記全開位置と全閉位置とに亘って、シャッタ部材11がガイド部材12に沿って前後方向にスライド可能となっている。
【0034】
なお、各ガイド部20は、ホルダ本体10に沿って前後方向にほぼ真っ直ぐに延び、ホルダ本体10の後方で滑らかに湾曲しながら下向きに延びて、前記収納用凹部15の内定部に対応する高さ位置で前方上向きに反転した側面視略U字状に形成されている。この構成により、各ガイド部20は、シャッタ部材11の後方への移動に伴い、当該シャッタ部材11を下向きに案内しつつ、全開位置まで移動したシャッタ部材11を側面視で略U字状に湾曲させた状態で、カップホルダ部5の後方スペース、すなわち上記シャッタ格納部13に格納するように形成されている。
【0035】
ボックス部7は、上向きに開口するボックス本体30と、このボックス本体30の開口を開閉可能に閉鎖するリッド部材を兼ねたアームレスト31とを有している。
【0036】
ボックス本体30は、物品を収納するための略直方体形状の収納空間を形成する、上向きに開口した箱状部材である。このボックス本体30の前壁32には、後方に突出する段部32aが形成されており、この段部32aには、例えば電源用ケーブルが差し込まれるシガーソケット型の電源供給部と、AUX(外部入力)用ケーブルの端子が差し込まれるAUXポートと、USBケーブルの端子が差し込まれるUSBポートと、SDカードが差し込まれるSDカードスロットとを備えた、インターフェースユニット34が配設されている。
【0037】
アームレスト31は、合成樹脂製のフレーム部材35と、フレーム部材35の上面を覆う皮革等の表皮部材36と、これらフレーム部材35と表皮部材36との間に充填された発泡ウレタン等のクッション材37とを有しており、全体としてボックス本体30の形状に対応した平面視略長方形に形成されている。
【0038】
フレーム部材35の後端部は、ヒンジ部材38を介して筐体2に支持されており、これにより、アームレスト31が、その後端部を支点として、ボックス本体30の開口を開放する位置と閉鎖する位置(図3に示す位置)とに亘って上下方向に回動可能となっている。
【0039】
また、フレーム部材35の前端部には、回動可能なラッチ39が設けられるとともに、ボックス本体30の前壁32の上端部に、当該ラッチ39と係合可能なストライカー40が設けられており、これらラッチ39とストライカー40とにより、アームレスト31を閉鎖状態に保持するためのロック機構が構成されている。
【0040】
ボックス本体30の前壁32の上端部には、ボックス本体30とは別体に形成された合成樹脂製の前縁部材41が取り付けられており、この前縁部材41と前記ホルダ本体10との間のスペースがシャッタ格納部13へ繋がる開口部となっている。前縁部材41の前端には、図7に示すように、全閉位置まで移動したシャッタ部材11の後端部上面に対向する位置から断面視で鉛直に近い方向に沿って急角度で立ち上がる止水壁42が形成されている。これにより、例えばシャッタ部材11の上面に液体がこぼされた場合に当該液体がボックス本体30の内部に流入することが当該止水壁42によって抑制されるようになっている。なお、全閉位置まで移動したシャッタ部材11の後端部上面と前縁部材41との間には、左右方向に亘って微小隙間が形成されており、シャッタ部材11の上面にこぼれた液体は、図7中に矢印で示すように、シャッタ部材11の上面を伝って前記隙間からシャッタ格納部13内に流下可能となっている。
【0041】
左右一対のパッド部6は、図2及び図4に示すように、センターコンソール上部の左右側縁部に配設されており、それぞれシフト操作部3の中間部に対応する位置からボックス部7の直ぐ前方前の位置に亘って前後方向に延びている。
【0042】
図5に示すように、パッド部6は、筐体2の左右側壁2aを延長するようにその上端から上方に延びる側面部6aと、この側面部6aの上端からセンターコンソール1の左右方向内側(以下、単にセンターコンソール1の内側という)に向かって延びる上面部6bとを備えた断面視で逆L字型の形状を有する。なお、図5は、図4のうち、パッド部6とその周辺部分を拡大して示した図である。
【0043】
パッド部6は、合成樹脂製のフレーム部材45と、フレーム部材45の上面を覆う皮革等の表皮部材46と、これらフレーム部材45と表皮部材46との間に充填された発泡ウレタン等のクッション材47とを有している。表皮部材46は、アームレスト31の表皮部材36と同じ素材で形成されている。
【0044】
図1に示すように、パッド部6の側面部6aの表面(側面)はボックス部7のアームレスト31の側面と略面一に形成されており、上面部6bの上面はアームレスト31の上面と略面一に形成されている。この構成により、パッド部6とアームレスト31との一体感を向上させるとともに、パッド部6とアームレスト31とに跨って腕を置いた場合の使用感を良好なものとすることにより、パッド部6が乗員の肘掛け(アームレスト)として良好に機能するようになっている。
【0045】
パッド部6は、図2(a)に示すように、平面視で、前側に比して後側がセンターコンソール1の内側に向かって徐々に拡大するように、すなわち、前方から後方に向かうにつれて徐々に幅広となるように形成されている。詳しくは、パッド部6のうち、側面部6aが前後方向にほぼ真っ直ぐに延びる直線状に形成される一方で、上面部6bは、後方に向かうにつれて、その先端部(左右方向におけるセンターコンソール1の内側に位置する端部)が徐々にセンターコンソール1の内側に位置するように形成されている。これにより、左右のパッド部6(上面部6b)の先端部同士の間隔が、シフト操作部3側では広くボックス部7側では狭くなっている。
【0046】
パッド部6は、図5に示すように、筐体2の左右側壁2aとガイド部材12とによって支持された状態で、筐体2に組み込まれている。
【0047】
ここで、シャッタ部材11をガイドする上記ガイド部材12には、パッド部6の先端部を支持する支持部50が一体に設けられている。すなわち、シャッタ部材11を案内する上記ガイド部20と支持部50とが同一の合成樹脂材料により一体成型されており、これにより支持部50がガイド部材12に一体に設けられている。
【0048】
支持部50は、ガイド部20の上面から立ち上がってセンターコンソール1の内側に向かって延びる略一定厚みを有する板状であり、その先端部(左右方向におけるセンターコンソール1の内側に位置する端部)で、パッド部6(上面部6b)の先端部をその下側から片持ち状態で支持する。支持部50は、パッド部6の上面部6bに対応して、前側に比して後側がセンターコンソール1の内側に向かって徐々に拡大するように形成されている。これにより、パッド部6の前端から後端に亘って、パッド部6の上面部6bの先端部が支持部50により連続的に支持されている。
【0049】
なお、上記のような形状のため、支持部50は、図5及び図6に示すように、センターコンソール1の内側に迫り出してシャッタ本体17の上方に位置している。よって、パッド部6が肘掛けとして使用された場合に、支持部50が撓んでシャッタ部材11に干渉することを回避するために、支持部50は、その先端部における当該支持部50とシャッタ本体17との上下方向の間隔D2が、基端部における当該支持部50とシャッタ本体17との上下方向の間隔D1に比べて大きくなるように、シャッタ本体17の上面に対してその左右方向外側から内側に向かって先上がりに傾斜して形成されるとともに、前記間隔D2が前側から後側に向かって徐々に拡大するように(前側に比して後側で大きくなるように)に形成されている。つまり、支持部50の前後方向全体に亘って、当該支持部50とシャッタ部材11の上面との間に、これらが干渉しない範囲で支持部50の撓みを許容する隙間が形成されている。これにより、パッド部6が肘掛けとして使用されることにより支持部50が撓んだ場合でも、支持部50とシャッタ部材11との干渉が回避されるようになっている。当例では、例えば平均的な体重を有する成人男性がパッド部6(上面部6b)の何れの場所に肘をついて体重を掛けた場合でも、支持部50とシャッタ部材11との干渉が回避されるように支持部50が形成されている。すなわち、上記間隔D2の寸法が設定されている。
【0050】
なお、支持部50は、その前後方向全域に亘って上記間隔D1が一定となるように形成されている。これにより、支持部50の先端部では当該支持部50とシャッタ部材11との上記間隔D2を大きく確保する一方で、支持部50の基端部では上記間隔D1を狭く保って、ガイド部20への異物の侵入を抑制し得るようになっている。
【0051】
以上説明したように、上記センターコンソール1では、その上部の左右側縁部に各々前後方向に延びるパッド部6が設けられるとともに、平面視で、前側に比して後側がセンターコンソール1の内側に向かって徐々に拡大するように当該パッド部6が形成されている。そのため、このセンターコンソール1によれば、その上面前方部にシフト操作部3やコマンダー操作部4の配設エリアを十分に確保する一方で、乗員の体格差を吸収しつつアームレスト機能を確保できるという利点がある。すなわち、運転席を前寄りにセットするためにアームレスト31を利用し難い低身長の乗員についても、パッド部6を肘掛けとして利用することができるため、これにより、乗員の体格差を吸収しつつアームレスト機能を良好に確保することできる。
【0052】
しかも、各パッド部6を支持する支持部50は、その先端部における当該支持部50とシャッタ部材11(シャッタ本体17)の上面との上下方向の間隔D2が、前側に比して後側で大きくなるように形成されているため、パッド部6の主に後側の広幅の部分を肘掛けとして使用するような場合でも、当該支持部50が撓んでシャッタ部材11に干渉することが効果的に抑制される。そのため、支持部50全体の板厚を大きくする、あるいは支持部50の板厚を部分的に大きくしてパッド部6の支持剛性を高めることをせずに、支持部50とシャッタ部材11との干渉を抑制することが可能となる。従って、支持部50の全部又は一部の板厚を大きくすることによる弊害、すなわち重量増大や成型不良による歩留まり低下などの不都合を伴うことなく、支持部50とシャッタ部材11との干渉を回避することができ、これより、パッド部6の使用中にシャッタ部材11の開閉をより支障なく行うことが可能になるという利点がある。
【0053】
また、上記センターコンソール1は、シャッタ部材11をガイドするガイド部材12に上記支持部50が一体に形成されているため、支持部50の撓みによる当該支持部50とシャッタ部材11との干渉をより高度に抑制することができるという利点もある。すなわち、ガイド部材12と支持部50とを別体に成型し、これらを各々筐体2に組み込む構成であってもよいが、この場合には、個々の部品の寸法誤差(個体差)に加えて組付誤差が加わることで、ガイド部20と支持部50との位置ズレが拡大し、これにより支持部50とシャッタ部材11との干渉がもたらされることが考えられる。これに対して、ガイド部材12に支持部50が一体に形成された上記実施形態の構成によれば、ガイド部20と支持部50との位置関係が精度良く保たれるので、これらの位置ズレに起因して支持部50とシャッタ部材11とが干渉がするおそれがない。従って、支持部50とシャッタ部材11との干渉をより高度に抑制することが可能となる。
【0054】
また、上記支持部50は、上記の通り、その基端部とシャッタ本体17の上面との間隔D1が支持部50の前後方向全体に亘って一定で、かつシャッタ本体17の上面に対してその左右方向外側から内側に向かって先上がりに傾斜して形成されることで、支持部50の先端部では当該支持部50とシャッタ部材11の上面との上記間隔D2を大きくする一方で、支持部50の基端部では上記隔D1を小さく保って、ガイド部20への異物の侵入を抑制できるようになっている。従って、撓みによる支持部50とシャッタ部材11との干渉を効果的に抑制する一方で、ガイド部20への異物の侵入に起因したシャッタ部材11のスライド不良の発生を防止できるという利点がある。加えて、支持部50におけるガイド部20からの立ち上がり部分の寸法(上下方向の寸法)を比較的短くできるため、支持部50の剛性、特に基端部の剛性を高めることができ、より大きな荷重をパッド部6で受けることが可能になるという利点もある。
【0055】
なお、上記センターコンソール1では、全閉位置まで移動したシャッタ部材11は、図3に示すように、ホルダ本体10に沿って前後方向に延び、当該後端部から一定の領域がシャッタ格納部13に向かって滑らかに湾曲して下向きに傾斜した状態となる。そのため、例えばボックス本体15の後方に位置するシャッタ部材11の上面に飲料等の液体がこぼされた場合には、上述した通り、当該液体は、シャッタ部材11の上面を伝って当該シャッタ部材11と前縁部材41との隙間からシャッタ格納部13内に流下し(図7参照)、さらに車体下部まで流下する。これにより、センターコンソール1内の不適当な場所に長期的に液体が留まること等が抑制され、液体の排水性が高められる。この場合、主にカップホルダ部5の後部では、シャッタ部材11の上面と左右のガイド部20と左右の支持部50とにより、シャッタ部材11上にこぼれた液体を、シャッタ格納部13を通じて排液するための排液経路が形成される。従って、シャッタ部材11上にこぼれた液体の一部又は全部を、パッド部6(上面部6b)の下方位置を通じて、つまり、乗員から隠れた場所を通じて速やかにシャッタ格納部13に流下させることができるという利点もある。
【0056】
また、上記実施形態の説明では言及していないが、上記支持部50は、ホルダ本体10の後端部に対応する領域では、図6に示すように、当該支持部50の先端部がホルダ本体10(箱状部14)の左右両側の側壁14aの上方に位置するように形成されている。つまり、ホルダ本体10に対する飲料容器の出し入れに支障のない範囲でパッド部6の幅(左右方向の幅)が可及的に大きく設定されている。従って、上記センターコンソール1によれば、肘掛けに適したより広幅のパッド部6を設けることができるという利点もある。
【0057】
ところで、以上説明したセンターコンソール1は、本発明にかかるセンターコンソールの好ましい実施形態の例示であって、センターコンソール1の具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0058】
例えば、上記実施形態では、センターコンソール1にカップホルダ部5が配設され、飲料の容器が収容されるホルダ本体10(収容部)の開口をシャッタ部材11で開閉可能に閉鎖する構成であるが、カップホルダ部5に代えてボックス部が設けられていてもよい。つまり、コマンダー操作部4の後に、物品を収納するための略直方体形状の収納空間を形成する、上向きに開口したボックス本体(収容部)を設け、このボックス本体の開口をシャッタ部材で開閉可能に閉鎖するように構成してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、パッド部6を支持する支持部50がガイド部材12に一体的に設けられているが、勿論、支持部50は、ガイド部材12と別体のものであってもよい。但し、上述したように、支持部50の撓みによる当該支持部50とシャッタ部材11との干渉をより高度に抑制する上では、上記実施形態のように、支持部50がガイド部材12に一体成型されているのが好適である。
【符号の説明】
【0060】
1 センターコンソール
2 筐体
3 シフト操作部
4 コマンダー操作部
5 カップホルダ部
6 パッド部
11 シャッタ部材
17 シャッタ本体
18 被ガイド部
50 支持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7