特許第6437556号(P6437556)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6437556静電噴霧モジュール及びそれを有する空気調和機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6437556
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月12日
(54)【発明の名称】静電噴霧モジュール及びそれを有する空気調和機
(51)【国際特許分類】
   B05B 5/025 20060101AFI20181203BHJP
   F24F 6/12 20060101ALI20181203BHJP
【FI】
   B05B5/025 Z
   F24F6/12
【請求項の数】14
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-538859(P2016-538859)
(86)(22)【出願日】2014年8月29日
(65)【公表番号】特表2016-532554(P2016-532554A)
(43)【公表日】2016年10月20日
(86)【国際出願番号】KR2014008105
(87)【国際公開番号】WO2015030538
(87)【国際公開日】20150305
【審査請求日】2017年8月25日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0103872
(32)【優先日】2013年8月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】チェ チ ウン
(72)【発明者】
【氏名】キム ウ チン
(72)【発明者】
【氏名】キム ホ チョン
【審査官】 高崎 久子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/109556(WO,A1)
【文献】 特開平05−345156(JP,A)
【文献】 特開2009−186114(JP,A)
【文献】 特開2004−358364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B5/00−5/16
F24F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子が設けられた静電噴霧カプセルと、
高電圧発生器と、
前記静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーと、
前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記端子と接触する通電機構と、
を備え、
前記通電機構は、
前記高電圧発生器が連結された連結端子と
前記静電噴霧カプセルの装着時に前記端子と接触する接触部材と
前記接触部材を前記端子の方向に弾持する弾性部材とを備え
前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備える、静電噴霧モジュール。
【請求項2】
前記連結端子は、前記弾性部材と連結されている、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項3】
前記接触部材は、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記連結端子と接触する、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項4】
前記端子は、
一部が前記静電噴霧カプセルの外部に露出される接地端子と、
一部が前記静電噴霧カプセルの外部に露出される高電圧印加端子とを備え、
前記通電機構は、
前記接地端子と通電する接地端子通電機構と、
前記高電圧印加端子と通電する高電圧印加端子通電機構とを備える、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項5】
前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備え、
前記接地端子通電機構の接触部材と高電圧印加端子通電機構の接触部材のうち一つは、前記ボールと向かい合うように配置されている、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項6】
接地端子の一部と高電圧印加端子の一部がそれぞれ外部に露出されるように設置された静電噴霧カプセルと、
高電圧発生器と、
前記静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーと、
前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記接地端子と接触する接地端子通電機構と、
前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記高電圧印加端子と接触する高電圧印加端子通電機構と、
を備え、
前記接地端子通電機構と前記高電圧印加端子通電機構の少なくとも一つは、
前記高電圧発生器が連結された連結端子と
前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触する接触部材と
前記接触部材を前記静電噴霧カプセルの方向に弾持する弾性部材とを備え
前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備える、静電噴霧モジュール。
【請求項7】
前記接地端子通電機構は、
前記高電圧発生器が連結された連結端子と、
前記静電噴霧カプセルの装着時に前記接地端子と接触する接触部材と、
前記接触部材を前記静電噴霧カプセルの方向に弾持する弾性部材とを備える、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項8】
前記高電圧印加端子通電機構は、
前記高電圧発生器が連結された連結端子と、
前記静電噴霧カプセルの装着時に前記高電圧印加端子と接触する接触部材と、
前記接触部材を前記静電噴霧カプセルの方向に弾持する弾性部材とを備える、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項9】
前記ボールは、前記接地端子通電機構と高電圧印加端子通電機構のうちの一つと向かい合うように配置されている、請求項に記載の静電噴霧モジュール。
【請求項10】
空気吸入部と空気吐出部が形成され、前記空気吸入部と空気吐出部との間に送風流路が形成された本体と、
前記送風流路に設置された熱交換器と、
空気を空気吸入部から吸入して前記熱交換器を通過させた後、前記空気吐出部に吐き出す送風器と、
前記本体に設置された静電噴霧モジュールと、
を備え、
前記静電噴霧モジュールは
端子が設けられた静電噴霧カプセルと、
高電圧発生器と、
前記静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーと、
前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記端子と接触する通電機構とを備える、静電噴霧モジュールを有し、
前記通電機構は、
前記高電圧発生器が連結された連結端子と
前記静電噴霧カプセルの装着時に前記端子と接触する接触部材と
前記接触部材を前記端子の方向に弾持する弾性部材とを備え
前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備える、空気調和機。
【請求項11】
前記通電機構は、
前記高電圧発生器が連結された連結端子と、
前記静電噴霧カプセルの装着時に前記端子と接触する接触部材と、
前記接触部材を前記端子の方向に弾持する弾性部材とを備える、請求項10に記載の静電噴霧モジュールを有する空気調和機。
【請求項12】
前記静電噴霧モジュールは、前記静電噴霧カプセルホルダーが形成されており、一側に前記静電噴霧カプセルが出入りする出入口が形成されたハウジングを備える、請求項10に記載の静電噴霧モジュールを有する空気調和機。
【請求項13】
前記高電圧発生器が前記ハウジングの内部に設置されている、請求項12に記載の静電噴霧モジュールを有する空気調和機。
【請求項14】
前記空気吐出部は、室内に空気を吐き出す空気吐出空間が開放された吐出ボディーを有し、
前記吐出ボディーは、前記静電噴霧モジュールが収容されるモジュール収容部が形成され、
前記静電噴霧モジュールは、前記空気吐出空間に機能性物質を噴霧する、請求項10に記載の静電噴霧モジュールを有する空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電噴霧モジュール及びそれを有する空気調和機に関し、特に、静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーを備えた静電噴霧モジュール及びそれを有する空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、静電噴霧装置は、液体を噴化させ得る噴化装置であり、電極と帯電電極に高電圧を印加して液体を噴化させる装置である。
【0003】
静電噴霧装置は、液体が収容される容器と、容器から液体を吸い込む電極と、電極と電位差を発生させるための接地電極と、電極と接地電極との間に高電圧を印加する高電圧電源と、を備えることができる。
【0004】
静電噴霧装置は、液体が毛細管現象によって電極に吸い込まれ、高電圧電源から高電圧が印加されると、液体の表面張力に比べてより高い電気力が生成され、電極と接地電極との電位差によって液体の液滴が微粒化され、ミスト(Mist)として液体を噴霧することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、静電噴霧カプセルを便利にサービスすることができる静電噴霧モジュール及びそれを有する空気調和機を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、端子が設けられた静電噴霧カプセルと、高電圧発生器と、前記静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーと、前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記端子と接触する通電機構とを備える。
【0007】
前記通電機構は、前記高電圧発生器が連結された連結端子と、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記端子と接触する接触部材と、前記接触部材を前記端子の方向に弾持する弾性部材とを備えることができる。
【0008】
前記連結端子は前記弾性部材と連結されてもよい。
【0009】
前記接触部材は前記静電噴霧カプセルの装着時に前記連結端子と接触してもよい。
【0010】
本発明は、前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備えることができる。
【0011】
前記端子は、一部が前記静電噴霧カプセルの外部に露出される接地端子と、一部が前記静電噴霧カプセルの外部に露出される高電圧印加端子とを備えることができる。前記通電機構は、前記接地端子と通電する接地端子通電機構と、前記高電圧印加端子と通電する高電圧印加端子通電機構とを備えることができる。
【0012】
本発明は、前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備えてもよく、前記接地端子通電機構の接触部材と高電圧印加端子通電機構の接触部材のうち一つは、前記ボールと向かい合うように配置されてもよい。
【0013】
本発明は、接地端子の一部と高電圧印加端子の一部がそれぞれ外部に露出されるように設置された静電噴霧カプセルと、高電圧発生器と、前記静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーと、前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記接地端子と接触する接地端子通電機構と、前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記高電圧印加端子と接触する高電圧印加端子通電機構と、を備える。
【0014】
前記接地端子通電機構は、前記高電圧発生器が連結された連結端子と、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記接地端子と接触する接触部材と、前記接触部材を前記静電噴霧カプセルの方向に弾持する弾性部材とを備えることができる。
【0015】
前記高電圧印加端子通電機構は、前記高電圧発生器が連結された連結端子と、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記高電圧印加端子と接触する接触部材と、前記接触部材を前記静電噴霧カプセルの方向に弾持する弾性部材とを備えることができる。
【0016】
本発明は、前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備えることができる。
【0017】
前記ボールは前記接地端子通電機構と高電圧印加端子通電機構のうち一つと向かい合うように配置されてもよい。
【0018】
本発明は、空気吸入部と空気吐出部が形成され、前記空気吸入部と空気吐出部との間に送風流路が形成された本体と、前記送風流路に設置された熱交換器と、空気を空気吸入部から吸入して前記熱交換器を通過させた後、前記空気吐出部に吐き出す送風器と、前記本体に設置された静電噴霧モジュールとを備え、前記静電噴霧モジュールは、端子が設けられた静電噴霧カプセルと、高電圧発生器と、前記静電噴霧カプセルが着脱される静電噴霧カプセルホルダーと、前記静電噴霧カプセルホルダーに装着され、前記高電圧発生器と連結され、前記静電噴霧カプセルの装着時に一部が弾性変形しながら前記端子と接触する通電機構とを備える。
【0019】
前記通電機構は、前記高電圧発生器が連結された連結端子と、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記端子と接触する接触部材と、前記接触部材を前記端子の方向に弾持する弾性部材とを備えることができる。
【0020】
前記静電噴霧モジュールは、前記静電噴霧カプセルホルダーが形成され、一側に前記静電噴霧カプセルが出入りする出入口が形成されたハウジングを備えることができる。
【0021】
前記高電圧発生器は前記ハウジングの内部に設置されてもよい。
【0022】
前記空気吐出部は、室内に空気を吐き出す空気吐出空間が開放された吐出ボディーを備えることができる。前記吐出ボディーは、前記静電噴霧モジュールが収容されるモジュール収容部が形成されてもよい。前記静電噴霧モジュールは、前記空気吐出空間に機能性物質を噴霧することができる。
【0023】
本発明は、前記静電噴霧カプセルホルダーに設けられたバネと、前記バネに支持され、前記静電噴霧カプセルの装着時に前記静電噴霧カプセルと接触するボールとを有する弾性ホルダーをさらに備えることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、静電噴霧カプセルを確実に装着することができ、静電噴霧カプセルのサービス作業を便利に行うことができるという利点がある。
【0025】
また、静電噴霧カプセルの装着時に静電噴霧カプセルが通電機構に弾性的に支持されながら通電機構と接触するので、静電噴霧カプセルの着脱作業が容易であるという利点がある。
【0026】
また、空気調和機を分解せずに、静電噴霧カプセルを便利に着脱することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例を示す斜視図である。
図2】本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例の静電噴霧カプセルが外部に分離された様子を示す斜視図である。
図3図2に示した静電噴霧カプセルの接地端子を示す断面図である。
図4図2に示した静電噴霧カプセルの電圧印加端子を示す断面図である。
図5】本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例の静電噴霧カプセルホルダーを示す斜視図である。
図6】本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例の接地端子が静電噴霧カプセルホルダーの通電機構に接触する様子を示す断面図である。
図7図6に示した静電噴霧カプセルが静電噴霧カプセルホルダーから分離された様子を示す断面図である。
図8】本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例において高電圧印加端子が静電噴霧カプセルホルダーの通電機構に接触する様子を示す断面図である。
図9図8に示した静電噴霧カプセルが静電噴霧カプセルホルダーから分離された様子を示す断面図である。
図10】本発明に係る静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の一実施例を示す正面図である。
図11】本発明に係る静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の一実施例を示す断面図である。
図12】本発明に係る静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の一実施例から静電噴霧カプセルを分離した様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0029】
図1は、本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例を示す斜視図であり、図2は、本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例における静電噴霧カプセルが外部に分離されたときの斜視図であり、図3は、図2に示した静電噴霧カプセルの接地端子を示す断面図であり、図4は、図2に示した静電噴霧カプセルの電圧印加端子を示す断面図である。
【0030】
静電噴霧モジュール2は、静電噴霧カプセル4、静電噴霧カプセルホルダー6、及び高電圧発生器8を備えている。
【0031】
静電噴霧カプセル4は、容器42の内部に機能性物質Aを収容することができ、外部から高電圧が印加されると、機能性物質Aを微粒化して外部に噴霧することができる。静電噴霧カプセル4は、機能性物質Aに流体を荷電させて電位差を形成することによって機能性物質Aを噴霧する装置である。ここで、機能性物質Aは、ローズマイルアロマオイル、ペパーミントアロマオイル、レモンアロマオイル、バージルアロマオイルなどのアロマオイルであってもよい。機能性物質Aを液体状態で容器42に入れ、高電圧印加によって発生した電気力によって液滴を微粒化して噴霧することができる。静電噴霧カプセル4は、機能性物質Aが収容される容器42と、容器42に配置され、機能性物質Aが毛細管現象によって上昇する多孔性電極44とを備えている。静電噴霧カプセル4には端子が設けられている。端子は、多孔性電極44と電位差を発生する接地端子46と、高電圧発生器8で発生した高電圧を機能性物質Aに印加する高電圧印加端子48とを有している。
【0032】
容器42には、多孔性電極44を支持する電極サポーター51が設けられている。容器42には、接地端子46が貫通する接地端子貫通孔52が形成されている。容器42には、高電圧印加端子48が貫通する高電圧印加端子貫通孔53が形成されている。容器2には、その内部で発生したミストMが排出される排出孔54が形成されている。
【0033】
容器42は、上面が開放され、内部に機能性物質Aが収容される空間が形成されたボディー55と、ボディー55の上面を覆う蓋56とを備えている。ボディー55は、中空筒57と、中空筒57の下部を閉鎖する下板58とを備えている。容器42は、ボディー55に電極サポーター51、接地端子貫通孔52、及び高電圧印加端子貫通孔53が形成されており、蓋56には排出孔54が形成されている。
【0034】
電極サポーター51は、多孔性電極44の下部を支持するように容器42に設けられている。電極サポーター51は容器42の内部に位置するように容器42から一体に突出されてもよい。電極サポーター51はボディー55に形成されている。電極サポーター51は、下板58の上面に上方に突出するように形成されている。電極サポーター51は、複数個が離隔して形成されてもよい。電極サポーター51は、複数個が多孔性電極44の外周の一部を取り囲むように配置されてもよい。機能性物質Aは複数個の電極サポーター51間の空間を通って多孔性電極44へ流動することができる。
【0035】
接地端子貫通孔52は中空筒57に形成されており、高電圧印加端子貫通孔53と離隔した位置に形成されている。接地端子貫通孔52は中空筒57に少なくとも一つ形成されればよく、2つが向かい合って形成されてもよい。
【0036】
高電圧印加端子貫通孔53は中空筒57に形成されている。高電圧印加端子貫通孔53と接地端子貫通孔52は中空筒57において異なる高さに形成されている。下板58から高電圧印加端子貫通孔53までの高さが下板58から接地端子貫通孔52までの高さよりも低くなっている。
【0037】
排出孔54は、上部の開口面積が下部の開口面積よりも大きく形成されている。排出孔54は、上部に向かって面積が次第に拡張されるように形成されてもよい。排出孔54は漏斗状に形成されてもよい。排出孔14は、外部から機能性物質Aが流入する時、機能性物質Aが容器42中に流入しやすくなるように助けることができる。蓋56は、下面が開放されたシリンダー状に形成されている。排出孔54は、蓋56に形成されており、蓋56において多孔性電極44の上側に対応する位置に形成されている。排出孔54は、蓋56でボディー55の上面を覆ったとき、接地端子46のうち容器42内に位置する部分が排出孔54から見えない大きさに形成することができる。
【0038】
多孔性電極44は、容器42の内部に収容されるように設けられている。多孔性電極44は、下部が容器42に固定されており、上部が接地端子46に近接するように配置されている。静電噴霧装置は、多孔性電極44と接地端子46との間で発生した電位差によって噴霧が実現され、多孔性電極44は、ポリエステル、アクリル、炭素ファイバなどの不導体材質から構成することができる。容器42中の液状の機能性物質Aは毛細管現象によって多孔性電極44の上部に移動することができる。静電噴霧は様々な噴霧モードを有するが、コーン形状を有するコーンジェットモードの噴霧が最も安定的である。一方、機能性物質Aが無極性流体である場合には、低い電気伝導度によってコーンジェット(cone−jet)の形成が難しいため、人為的に上端をコーン状(Cone type)に製作し、無極性流体の安定した噴霧を誘導してもよい。多孔性電極4は、上下方向に長い針状に形成されており、多孔性電極44の上部はコーン状に尖るように形成されている。すなわち、多孔性電極44は、尖っている上端を有することができる。多孔性電極44は、高電圧が印加された時、尖っている上端から強い電場を発現することができ、この時に発生した単極電荷は機能性物質A内に浸透して単極荷電を容易にすることができる。
【0039】
接地端子46は、一部が静電噴霧カプセル4の外部に露出されるように設けられている。接地端子46は、図3に示すように、容器42の内部に配置されるインナー端子部46Aと、容器42を貫通する容器貫通部46Bと、容器42の外部に配置されるアウター端子部46Cとを備えることができる。接地端子46は、アウター端子部46Cが容器42の上部外側に、外部に露出されるように位置している。
【0040】
高電圧印加端子48は、一部が静電噴霧カプセル4の外部に露出されるように設けられている。高電圧印加端子48は、図4に示すように、容器2の内部に配置されるインナー端子部48Aと、容器を貫通する容器貫通部48Bと、容器42の外部に配置されるアウター端子部48Cとを備えている。高電圧印加端子48は、アウター端子部48Cが容器42の下部外側に、外部に露出されるように位置している。
【0041】
静電噴霧カプセル4は静電噴霧カプセルホルダー6に装着されている。静電噴霧カプセル4は静電噴霧カプセルホルダー6に着脱可能に装着されてもよい。静電噴霧カプセル4は静電噴霧カプセルホルダー6に装着された状態で外部にミストMを噴霧することができる。静電噴霧カプセル4は、静電噴霧カプセルホルダー6に装着された時、通電機構と接触し、通電機構を介して高電圧発生器8と電気的に連結される構造となっている。静電噴霧カプセルホルダー6は、静電噴霧カプセル4の装着時に通電機構と静電噴霧カプセル4との接触性が重要であり、通電機構は静電噴霧カプセル4の着脱を容易にさせる構造であるとともに、静電噴霧カプセル4との接触性を確保し得る構造とすることが好ましい。通電機構の詳細については後述する。
【0042】
静電噴霧カプセルホルダー6は、前、後、左、右の4面のうち、向かい合う2面は閉じており、残り2面のうち少なくとも一面に開口部が形成される構造とすることができる。静電噴霧カプセルホルダー6は、左側面と右側面が閉じており、静電噴霧カプセルホルダー6の前面と静電噴霧カプセルホルダー6の背面のそれぞれに開口部が形成されている構造とすることができる。逆に、静電噴霧カプセルホルダー6は、前面と背面が閉じており、静電噴霧カプセルホルダー6の左側面と静電噴霧カプセルホルダー6の右側面にそれぞれに開口部が形成されていてもよい。ユーザ又は作業者(以下、ユーザという。)は、静電噴霧カプセル4の着脱時に開口部から指を入れ、静電噴霧カプセル4を静電噴霧カプセルホルダー6に容易に着脱させることができる。
【0043】
高電圧発生器8は通電機構とリードワイヤーで接続させることができる。通電機構は静電噴霧カプセルホルダー6に装着され、高電圧発生器8と接続されてもよい。通電機構は、静電噴霧カプセル4の装着時に、静電噴霧カプセル4に設けられた端子と接触することができる。高電圧発生器8は、安定した噴霧のために、約6〜8kvの高電圧を発生して通電機構に印加することが好ましい。
【0044】
静電噴霧モジュール2は、静電噴霧モジュール2の外観を形成するハウジング10を備えている。ハウジング10には、静電噴霧カプセル4が出入りする出入口102が形成されている。出入口102は、静電噴霧カプセル4が静電噴霧カプセルホルダー6に装着されたとき、静電噴霧カプセル4の排出孔54の上側に位置するように形成されている。静電噴霧カプセルホルダー6と高電圧発生器8はハウジング10の内部に設けられている。ハウジング10は、静電噴霧カプセルホルダー6とは別個に構成されて静電噴霧カプセルホルダー6に結合されてもよく、静電噴霧カプセルホルダー6と一体に形成されてもよい。静電噴霧カプセル4は、出入口102を通過して静電噴霧カプセルホルダー6に装着され、出入口102を通過してハウジング10の外部に取り出される。出入口102は、静電噴霧カプセル4がハウジング10を出入りする静電噴霧カプセル通路の機能を有することもでき、静電噴霧カプセル4から噴霧されたミストMが静電噴霧モジュール2の外部に流出されるミスト出口の機能を有することもできる。
【0045】
ハウジング10は、静電噴霧カプセルホルダー6を保護するアッパーハウジング104と、高電圧発生器8を保護するローアーハウジング106とを備えている。
【0046】
アッパーハウジング104は、静電噴霧カプセルホルダー6よりも大きく形成されている。アッパーハウジング104は、上板105に出入口102が形成されている。アッパーハウジング104は、ローアーハウジング106の上側に位置するようにローアーハウジング106に設置されている。アッパーハウジング104はローアーハウジング106にフックなどの係止手段で結合されたり、スクリューなどの締付け部材で結合されている。出入口102は、アッパーハウジング104の上板123に上下方向に開口するように形成されている。出入口102は、面積が静電噴霧カプセルホルダー6に比べて小さく、静電噴霧カプセル4に比べては大きく形成されている。静電噴霧カプセル4を出入口102の上側から出入口102を通して静電噴霧カプセルホルダー6に挿入して静電噴霧カプセルホルダー6に着座させることができる。静電噴霧カプセルホルダー6がハウジング10に一体形成される場合、静電噴霧カプセルホルダー6はアッパーハウジング104に一体に形成されてもよい。
【0047】
ローアーハウジング106は、高電圧発生器140よりも大きく形成されている。ハウジング10は、その内部を上下に区画する区画板108をさらに備えている。静電噴霧カプセルホルダー6は区画板108上に配置されており、高電圧発生器140は区画板108の下に配置されている。
【0048】
図5は、本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例における静電噴霧カプセルホルダーを示す斜視図であり、図6は、本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例において接地端子が静電噴霧カプセルホルダーの通電機構に接触するときの断面図であり、図7は、図6に示した静電噴霧カプセルが静電噴霧カプセルホルダーから分離されたときの断面図であり、図8は、本発明に係る静電噴霧モジュールの一実施例において高電圧印加端子が静電噴霧カプセルホルダーの通電機構に接触するときの断面図であり、図9は、図8に示した静電噴霧カプセルが静電噴霧カプセルホルダーから分離されたときの断面図である。
【0049】
通電機構12,14は、静電噴霧カプセルホルダー6に装着され、高電圧発生器8に連結される。通電機構12,14は、静電噴霧カプセル4の装着時に一部が弾性変形しながら端子46,48と接触することができる。
【0050】
通電機構12,14は、高電圧発生器8が連結された連結端子122,142、静電噴霧カプセル4の装着時に端子46,48と接触する接触部材124,144、及び接触部材124,144と接触し、接触部材124,144を端子46,48の方向に弾持する弾性部材126,146を備えている。
【0051】
通電機構12,14は、連結端子122,142が弾性部材126,146と連結された状態を維持し、弾性部材126,146が接触部材124,144と連結端子122,142とを電気的に連結させることが可能である。
【0052】
通電機構12,14は、静電噴霧カプセル4の装着時に接触部材124,144が連結端子122,142と接触することができる。通電機構12,14は、静電噴霧カプセル4装着時に、接触部材124,144が静電噴霧カプセル4によって連結端子122,142の方向に押される。この時、接触部材124,144と連結端子122,142とが直接接触することができる。接触部材124,144は、静電噴霧カプセル4の分離時に、弾性部材126,146によって連結端子122,142の反対方向に押され、この時、接触部材124,144と連結端子122,142とが非接触することができる。
【0053】
通電機構12,14は、接地端子46と通電する接地端子通電機構12と、高電圧印加端子48と通電する高電圧印加端子通電機構14とを備えることができる。
【0054】
以下、接地端子通電機構12と高電圧印加端子通電機構14とを区別して説明する場合には、接地端子通電機構12と高電圧印加端子通電機構14とそれぞれ称して説明し、接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14の共通した構成に関する説明では通電機構12,14と総称して説明する。
【0055】
通電機構12,14は、静電噴霧カプセル4の装着時に弾性的に変形されるとともに静電噴霧カプセル4の端子と接触し、静電噴霧カプセル4を弾性的に支持することができる。静電噴霧カプセル4は、通電機構12,14と接触した状態で通電機構12,14から加えられる力によって固定され、任意の脱去が制限された状態で静電噴霧カプセルホルダー6に確実に固定されてもよい。
【0056】
通電機構12,14は、接地端子通電機構12、高電圧印加端子通電機構14両方とも弾性通電機構から構成されてもよく、いずれか一方は弾性通電機構から構成され、他方は非弾性通電機構から構成されてもよい。ここで、弾性通電機構は、少なくとも一部が弾性的に変形する通電機構を意味し、非弾性通電機構は、その全部が弾性的に変形されない通電機構を意味することができる。
【0057】
接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14の少なくとも一方は、高電圧発生器8が連結された連結端子122,142と、静電噴霧カプセル4の装着時に端子46,48と接触する接触部材124,144と、接触部材124,144と接触し、接触部材124,144を端子46,48の方向に弾持する弾性部材126,146とを備えることができる。
【0058】
接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14が両方とも弾性通電機構である場合、接地端子通電機構12は、高電圧発生器8が連結された連結端子122と、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46と接触する接触部材124と、接触部材124と接触して接触部材124を接地端子46の方向に弾持する弾性部材126とを備えることができる。そして、高電圧印加端子通電機構14は、高電圧発生器8が連結された連結端子142と、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48と接触する接触部材144と、接触部材144と接触し、接触部材144を高電圧印加端子48の方向に弾持する弾性部材146とを備えることができる。
【0059】
接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14のうち、接地端子通電機構12が弾性通電機構であり、高電圧印加端子通電機構14が非弾性通電機構である場合、接地端子通電機構12は、高電圧発生器8が連結された連結端子122と、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46と接触する接触部材124と、接触部材124と接触して接触部材124を接地端子46の方向に弾持する弾性部材126とを備えることができる。一方、高電圧印加端子通電機構14は、高電圧発生器8が連結され、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48と接触する接触連結端子(図示せず)を備えることができる。
【0060】
接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14のうち、接地端子通電機構12が非弾性通電機構であり、高電圧印加端子通電機構14が弾性通電機構である場合、接地端子通電機構12は、高電圧発生器8が連結され、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46と接触する接触連結端子(図示せず)を備えることができる。一方、高電圧印加端子通電機構14は、高電圧発生器8が連結された連結端子142と、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48と接触する接触部材144と、接触部材144と接触し、接触部材144を高電圧印加端子48の方向に弾持する弾性部材146とを備えることができる。
【0061】
静電噴霧カプセルモジュール2は、静電噴霧カプセル4の装着時に静電噴霧カプセル4を弾性支持する弾性ホルダー16をさらに備えることができる。弾性ホルダー16は、静電噴霧カプセル4の装着時に弾性的に変形するとともに静電噴霧カプセル4の端子と接触し、静電噴霧カプセル4を弾性支持することができる。静電噴霧カプセル4は、弾性ホルダー16と接触した状態で弾性ホルダー16から加えられる力によって固定されてもよい。弾性ホルダー16は、静電噴霧カプセルホルダー6に設けられたバネ162と、バネ162に支持され、静電噴霧カプセル4の装着時に静電噴霧カプセル4と接触するボール164とを有することができる。弾性ホルダー16のボール154は接地端子通電機構12の接触部材126と向かい合うように配置されてもよい。弾性ホルダー16のボール164は静電噴霧カプセル4の接地端子44と接触し得る位置に配置されてもよい。
【0062】
接地端子通電機構12、高電圧印加端子通電機構14及び弾性ホルダー16は、静電噴霧カプセルホルダー6において離隔した箇所にそれぞれ配置され、静電噴霧カプセル4をそれぞれ異なる方向に加圧して静電噴霧カプセル4を固定することができる。
【0063】
以下、接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14の両方が弾性通電機構である例を挙げて説明する。
【0064】
接地端子通電機構12は、高電圧発生器8が連結された連結端子122と、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46と接触する接触部材124と、接触部材124と接触し、接触部材124を接地端子46の方向に弾持する弾性部材126とを備えることができる。
【0065】
高電圧印加端子通電機構14は、高電圧発生器8が連結された連結端子142と、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48と接触する接触部材144と、接触部材144と接触し、接触部材144を高電圧印加端子48の方向に弾持する弾性部材146とを備えることができる。
【0066】
接地端子通電機構12の接触部材124及び高電圧印加端子通電機構14の接触部材144のいずれか一方は、弾性ホルダー16のボール164と向かい合うように配置されてもよい。接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14のいずれか一方と弾性ホルダー16は、静電噴霧カプセル4を互いに反対の方向に加圧することができ、静電噴霧カプセル4を接地端子通電機構12及び高電圧印加端子通電機構14のいずれか一方と弾性ホルダー16との間で安定して固定することができる。
【0067】
静電噴霧カプセルホルダー6は、高電圧印加端子通電機構14が設けられている下板62と、下板62に形成され、接地端子通電機構12が配置されている第1壁64と、下板62に第1壁64と向かい合うように配置され、弾性ホルダー16が配置された第2壁66とを備えることができる。
【0068】
下板62には、静電噴霧カプセル4の下部が挿入されて収容され得る収容溝68を形成することができる。下板62には、高電圧印加端子通電機構14の接触部材144が突出して位置し得る空間部70を収容溝68と段差をつけて形成することができる。
【0069】
下板62には、高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146が収容され得る弾性部材収容溝75を形成することができ、高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は弾性部材収容溝75に少なくとも一部が収容され得る。
【0070】
図8及び図9を参照すると、高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は、一端142Aが静電噴霧カプセルホルダー6の外部に位置して高電圧発生器8とリードワイヤーで連結されるようになっている。高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は、他端142Bが静電噴霧カプセルホルダー6に位置している。高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は、他端142Bが弾性部材収容溝75に位置しており、他端142Bが高電圧印加端子通電機構14の接触部材144及び高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146のいずれか一方と接触することができる。高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は少なくとも1回折り曲がり、一端142Aと他端142Bとが高さの差を有することができる。高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は、板体状に形成することができ、静電噴霧カプセルホルダー6に水平に配置することができる。高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は、一端142Aが下板62の外部に向かっており、他端142Bが空間部70に向かっている。
【0071】
高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48と接触し、静電噴霧カプセル4の分離時に高電圧印加端子48と非接触するものであり、静電噴霧カプセルホルダー6に移動可能に配置されている。高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は、球形又は多角形に形成され、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48が滑りながら接触することができる。高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は、静電噴霧カプセル4の装着時に高電圧印加端子48によって押されながら高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146の方向に移動し、高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146を弾性変形させながら弾性部材収容溝75に挿入され得る。高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は、静電噴霧カプセル4の分離時に高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146によって高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146の反対方向に移動し、一部が空間部70に突出して位置してもよい。
【0072】
高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146は、弾性部材収容溝75に収容された状態で接地端子高電圧印加端子通電機構14の接触部材144によって弾性変形されてもよく、復原力によって高電圧印加端子通電機構14の接触部材144を移動させることができる。高電圧印加端子通電機構14の弾性部材146は、コイルバネ又は板バネなどの様々なバネで構成することができる。
【0073】
静電噴霧カプセル4は、外周を丸く形成することができる。静電噴霧カプセルホルダー6は、静電噴霧カプセル4と向かい合う面72,74を、静電噴霧カプセル4の外周と同様に、丸く形成することができる。静電噴霧カプセルホルダー6は、接地端子通電機構12の弾性部材126が収容され得る弾性部材収容溝76が形成されており、接地端子通電機構12の接触部材124は弾性部材収容溝76に少なくとも一部が収容されている。
【0074】
図6及び図7を参照すると、接地端子通電機構12の連結端子122は、一端122Aが静電噴霧カプセルホルダー6の外部に位置して高電圧発生器8とリードワイヤーで連結されるようになっている。接地端子通電機構12の連結端子122は、他端122Bが静電噴霧カプセルホルダー6に位置している。接地端子通電機構12の連結端子122は、他端122Bが弾性部材収容溝76に位置し、他端122Bが接地端子通電機構12の接触部材124及び接地端子通電機構12の弾性部材126のいずれか一方と接触できるようになっている。接地端子通電機構12の連結端子122は、少なくとも1回折り曲がった形状であって、一端122Aと他端122Bとの高さの差を有することができる。接地端子通電機構12の連結端子122は、一端122Aが静電噴霧カプセルホルダー6の上部に水平に位置し、他端122Bが静電噴霧カプセルホルダー6の下部に水平に位置している。接地端子通電機構12の連結端子122は、一端122Aと他端122Bの配置方向が互いに異なっている。接地端子通電機構12の連結端子122は、一端122Aが静電噴霧カプセルホルダー6の外部に向かっており、他端122Bが静電噴霧カプセルホルダー6の内部に向かっている。
【0075】
接地端子通電機構12の接触部材124は、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46と接触し、静電噴霧カプセル4の分離時に接地端子46と非接触するものであり、静電噴霧カプセルホルダー6に移動可能に配置されている。接地端子通電機構12の接触部材124は球形又は多角形に形成され、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46が滑りながら接触することができる。接地端子通電機構12の接触部材124は、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46によって押されながら接地端子通電機構12の弾性部材126の方向に移動し、接地端子通電機構12の弾性部材126を弾性変形させながら弾性部材収容溝76に挿入され得る。接地端子通電機構12の接触部材124は、静電噴霧カプセル4の分離時に、接地端子通電機構12の弾性部材126によって接地端子通電機構12の弾性部材126の反対方向に移動し、一部が空間部70に突出して位置してもよい。
【0076】
接地端子通電機構12の弾性部材126は、弾性部材収容溝76に収容された状態で接地端子通電機構12の接触部材124によって弾性変形され、復原力によって接地端子通電機構12の接触部材124を移動させることができる。接地端子通電機構12の弾性部材126は、コイルバネ又は板バネなどの様々なバネで構成することができる。
【0077】
静電噴霧カプセルホルダー6は、弾性ホルダー16のバネ162が収容され得るバネ収容溝78が形成されており、弾性ホルダー16のボール164は、バネ収容溝78に少なくとも一部が収容されている。
【0078】
弾性ホルダー16のバネ162は、バネ収容溝78に収容された状態で弾性ホルダー16のボール164によって弾性変形され、復原力によって弾性ホルダー16のボール164を移動させることができる。弾性ホルダー16のバネ162は、コイルバネ又は板バネなどの様々なバネで構成することができる。
【0079】
弾性ホルダー16のボール164は、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46と接触し、静電噴霧カプセル4の分離時に接地端子46と非接触するものであり、静電噴霧カプセルホルダー6に移動可能に配置されている。弾性ホルダー16のボール164は球形又は多角形に形成され、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46が滑りながら接触することができる。弾性ホルダー16のボール164は、静電噴霧カプセル4の装着時に接地端子46によって押されながら弾性ホルダー16のバネ162の方向に移動し、弾性ホルダー16のバネ162を弾性変形させながらバネ収容溝78に挿入され得る。弾性ホルダー16のボール164は、静電噴霧カプセル4の分離時に、弾性ホルダー16のバネ162によって弾性ホルダー16のバネ162の反対方向に移動し、静電噴霧カプセルホルダー6に突出して位置してもよい。
【0080】
接地端子通電機構12の接触部材124と高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は、異なる設置高さを有することができる。接地端子通電機構12の接触部材124と高電圧印加端子通電機構14の接触部材144は、静電噴霧カプセル4の異なる高さの箇所を共に加圧することができる。
【0081】
接地端子通電機構12の連結端子122及び高電圧印加端子通電機構14の連結端子142は、静電噴霧カプセルホルダー6に互いに異なる方向に突出するようになっている。
【0082】
図10は、本発明に係る静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の一実施例を示す正面図であり、図11は、本発明に係る静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の一実施例を示す断面図であり、図12は、本発明に係る静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の一実施例から静電噴霧カプセルを分離したときの断面図である。
【0083】
静電噴霧モジュールが設置された空気調和機は、空気吸入部200及び空気吐出部210が形成され、空気吸入部200と空気吐出部210との間に送風流路220が形成された本体230と、送風流路220に設置された熱交換器240と、空気を空気吸入部200から吸入して熱交換器240を通過させた後、空気吐出部210から吐き出させる送風器250とを備えており、静電噴霧モジュール2は本体230に設置されている。
【0084】
空気吸入部200は、空気吸入口202が形成された吸入ボディー204を備えている。空気吸入部200は、空気吸入口202から吸入した空気を浄化するフィルター206をさらに備えることができる。空気吸入部200は、フィルター206が装着されるフィルターフレーム208をさらに備えることができる。フィルターフレーム208は吸入ボディー204に着脱されてもよい。
【0085】
空気吐出部210は、本体230に単数個が設けられてもよく、複数個が設けられてもよい。空気吐出部210は、位置固定された状態で室内に空気を吐き出す吐出ボディー212を備えている。空気吐出部210は、移動可能に配置されたムービングボディー214をさらに備えることができる。
【0086】
本体230は、吸入ボディー204を支持するベース231を備えている。本体230は、送風器250が装着され、熱交換器240を通過した空気を案内するエアーガイド232をさらに備えることができる。本体230は、エアーガイド232の前方に配置されるフロントパネル233をさらに備えることができる。
【0087】
吐出ボディー212は、室内に空気を吐き出す空気吐出空間216が開放されている。吐出ボディー212は、送風器250から送風された空気が流入する空気流入面を有することができる。吐出ボディー212は、空気吐出空間216に流入した空気と静電噴霧モジュール2から噴霧されたミストMとが共に吐き出される吐出面を有することができる。吐出ボディー212の空気吐出空間216は、ユーザの手が出入可能な大きさにすることができる。空気吐出空間216は、前面が開放されており、熱交換器240で熱交換された空気と静電噴霧モジュール2から噴霧されたミストMとが吐出ボディー212の前方に共に吐き出され得る。吐出ボディー212は、静電噴霧モジュール2が収容されるモジュール収容部218を有することができる。モジュール収容部218は、静電噴霧モジュール2の全部を収容してもよく、静電噴霧モジュール2の一部を収容してもよい。
【0088】
ムービングボディー214は、空気が吐き出される吐出通路215を有することができる。ムービングボディー214は、吸入ボディー204とエアーガイド232との間に下降したり、吸入ボディー204とエアーガイド232との間から上側に上昇することができる。
【0089】
熱交換器240は、空気吸入部200と空気吐出部210との間に配置され、空気吸入部200から吸入した空気を冷媒と熱交換させることができる。
【0090】
送風器250は熱交換器240と向かい合うように設置されてもよい。送風器250は、モーターなどの駆動源と、駆動源によって回転するブロワーを備えることができる。
【0091】
静電噴霧モジュール2は、吐出ボディー212及びムービングボディー214の少なくとも一方に設置されてもよく、静電噴霧カプセル4から噴霧されたミストMは、送風器250から送風された空気と共に遠距離まで吐き出されることが可能である。静電噴霧モジュール2は、静電噴霧カプセル4そのものが交換されたり、静電噴霧カプセル4に含まれた機能性物質が交換される構造とすることができ、静電噴霧モジュール2は空気調和機を分解せずに静電噴霧カプセル4を便利に着脱可能な箇所に設置されることが好ましい。静電噴霧モジュール2は、吐出ボディー212とムービングボディー214のうち、静電噴霧カプセル4のサービスが容易な箇所に設置されることが好ましい。
【0092】
静電噴霧モジュール2は、吐出ボディー212に設置され、空気吐出空間216に機能性物質を噴霧することができる。静電噴霧カプセル4は、空気吐出空間216を通って静電噴霧モジュール2の出入口102に出入りすることができる。
【0093】
以下、上記のように構成された、静電噴霧モジュールが設置された空気調和機の作用について説明する。
【0094】
空気調和機の運転時に、高電圧発生器8は通電機構12,14に高電圧を印加することができ、送風器250は駆動されてもよい。
【0095】
高電圧発生器8で発生した高電圧は、通電機構12,14を介して静電噴霧カプセル4に印加され、静電噴霧カプセル4は、その内部に形成された電場によってミストMを噴霧することができる。静電噴霧カプセル4から噴霧されたミストMは、ハウジング10の出入口102を通過して吐出ボディー214の空気吐出空間216に流動することができる。
【0096】
送風器250の駆動時に、室内の空気は空気吸入部200を通過して熱交換器240に流動し、熱交換器240を通過することができる。熱交換器240を通過した空気は、送風器250によって空気吐出空間216に流動することができる。空気吐出空間216に流動した空気は、空気吐出空間216に存在するミストMと混合されてもよく、空気吐出空間216の前方に吐き出される。空気吐出空間216でミストMと混合された空気は室内に広がりつつ、微粒化された機能性物質を室内に拡散させることができる。
【0097】
一方、ユーザは、本体230から室内に広がる機能性物質Aの交換や機能性物質Aの追加投入を希望してもよい。ユーザは、本体230に設定されている静電噴霧カプセル4を、ハウジング10の出入口102及び空気吐出空間216を順に通過させて本体230の外部に取り出すことができる。ユーザは、既存と異なる機能性物質が入っており、既存に空気調和機に設置されていた静電噴霧カプセル4と同じ構造を有する他の静電噴霧カプセルを空気吐出空間216に挿入し、空気吐出空間216からハウジング10の出入口102を通過して静電噴霧カプセルホルダー6に装着することができる。ユーザは、既存に空気調和機に設置されていた静電噴霧カプセル4に機能性物質を追加して空気吐出空間216に挿入し、空気吐出空間216からハウジング10の出入口102を通過して静電噴霧カプセルホルダー6に装着してもよい。静電噴霧カプセル4は静電噴霧カプセルホルダー6に装着される時、通電機構12,14及び弾性ホルダー16と接触しながら弾性的に固定され得る。静電噴霧カプセル4は、端子46,48が通電機構12,14と接触して高電圧発生器8と電気的に連結されてもよい。
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