特許第6438642号(P6438642)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6438642
(24)【登録日】2018年11月22日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】紙葉類取扱装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 9/00 20060101AFI20181210BHJP
   B65H 5/06 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   G07D9/00 416C
   G07D9/00 408E
   B65H5/06 P
【請求項の数】12
【全頁数】86
(21)【出願番号】特願2012-278449(P2012-278449)
(22)【出願日】2012年12月20日
(65)【公開番号】特開2014-123222(P2014-123222A)
(43)【公開日】2014年7月3日
【審査請求日】2015年8月17日
【審判番号】不服-8147(P-8147/J1)
【審判請求日】2017年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082740
【弁理士】
【氏名又は名称】田辺 恵基
(72)【発明者】
【氏名】門田 健志
【合議体】
【審判長】 氏原 康宏
【審判官】 中川 真一
【審判官】 和田 雄二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−093980(JP,A)
【文献】 特開平09−208082(JP,A)
【文献】 特開2012−224217(JP,A)
【文献】 特開2009−205252(JP,A)
【文献】 特開2011−233084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置筐体と、
上記装置筐体に設けられ、内部に複数の紙葉類収納庫が設けられる金庫筐体と、
上記装置筐体に対し引出及び収納可能に設けられ、紙葉類を処理する処理ユニットと、
上記処理ユニットに設けられ、上記紙葉類を搬送するための搬送路を形成する搬送部と、
上記金庫筐体の天板に穿設された孔部に挿入されて複数の上記紙葉類収納庫のそれぞれに対応して設けられ、上記紙葉類収納庫と上記搬送路との間で上記紙葉類を受け渡すために、一端部が対応する上記紙葉類収納庫と接続されると共に、他端部が上記搬送路と接続される複数の受渡部と、
上記処理ユニット及び複数の上記受渡部に設けられ、上記装置筐体に上記処理ユニットが収納される際、複数の上記受渡部と上記搬送路とを接続用に位置決めする位置決め部と
を具える紙葉類取扱装置。
【請求項2】
上記搬送部は、
上記処理ユニットに固定される固定搬送部と、
上記処理ユニットに開閉可能に設けられる開閉搬送部と
を具える請求項1に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項3】
上記開閉搬送部の開角度を規制して、当該開閉搬送部が所定の開角度で開いた状態を維持するための上記開閉搬送部用の開角度規制部
を具える請求項2に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項4】
上記開閉搬送部は、
上記固定搬送部に対して閉じられた場合、当該固定搬送部と共にループ状の上記搬送路を形成し、上記固定搬送部に対して開かれた場合、ループ状の上記搬送路の所定部分を他の部分から切り離し、
上記固定搬送部は、
ループ状の上記搬送路の上記他の部分として、上記紙葉類の搬送先を切り換えるための切換搬送路を形成する
請求項2又は請求項3に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項5】
上記処理ユニットに、上記固定搬送部を境にして上記開閉搬送部が設けられた側とは反対側に設けられて上記切換搬送路に接続され、当該切換搬送路を介して搬送される上記紙葉類を一時的に保持する一時保持部と、
上記処理ユニットにおいて上記一時保持部及び上記固定搬送部の上側に設けられ、上記紙葉類を搬送するための上側搬送路を形成して、当該上側搬送路が上記切換搬送路に接続される上側搬送部と
を具える請求項4に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項6】
上記一時保持部は、
上記処理ユニットに、上記固定搬送部を境にして、上記開閉搬送部と観音開きのような関係となるように開閉可能に設けられ、
上記上側搬送部は、
上記処理ユニットに、上記一時保持部の開閉方向と同一の開閉方向へ開閉可能に設けられる
請求項5に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項7】
上記上側搬送部の開閉に連動させて上記一時保持部を開閉する開閉制御部
を具える請求項6に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項8】
上記上側搬送部の開角度を規制して、当該上側搬送部が所定の開角度で開いた状態を維持するための上記上側搬送部用の開角度規制部
を具える請求項6又は請求項7に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項9】
上記一時保持部の開角度を規制して、当該一時保持部が所定の開角度で開いた状態を維持するための上記一時保持部用の開角度規制部
を具える請求項6乃至請求項8の何れかに記載の紙葉類取扱装置。
【請求項10】
装置筐体と、
上記装置筐体に設けられ、内部に紙葉類収納庫が設けられる金庫筐体と、
上記装置筐体に対し引出及び収納可能に設けられ、紙葉類を処理する処理ユニットと、
上記処理ユニットに固定され、上記紙葉類を搬送するための搬送路を形成する固定搬送部と、
上記処理ユニットに開閉可能に設けられ、上記紙葉類を搬送するための搬送路を形成する開閉搬送部と、
上記金庫筐体の天板に設けられ、上記紙葉類収納庫と上記搬送路との間で上記紙葉類を受け渡すための受渡部と、
上記装置筐体に上記処理ユニットが収納される際、上記受渡部と上記搬送路とを接続用に位置決めする位置決め部と
を具え、
さらに上記固定搬送部は、
所定の間隔で平行に配置され、間に上記搬送路の上記受渡部との接続用分岐部分を形成すると共に、当該受渡部側の端部が所定形状の一対の搬送ガイド
を具え、
上記受渡部は、
上記一対の搬送ガイドの上記間隔で平行にされ、上記搬送路の上記接続用分岐部分側の端部が上記一対の搬送ガイドの上記端部と嵌合可能な所定形状の一対の受渡ガイドと、
上記一対の受渡ガイドを平行にしたまま、上記一対の搬送ガイドの位置に応じて回動可能なように支持する支持部と
を具え、
上記位置決め部は、
上記装置筐体に上記処理ユニットが収納される際、上記一対の受渡ガイドを上記一対の搬送ガイドの位置に応じて回転させて上記受渡部を上記搬送路の上記接続用分岐部分との接続用に位置決めする
紙葉類取扱装置。
【請求項11】
上記位置決め部は、
上記一対の受渡ガイドの回転を制御するための回転制御レバーと、
上記装置筐体に上記処理ユニットが収納される際、上記一対の搬送ガイドの位置に応じて、上記回転制御レバーを介して上記一対の受渡ガイドを回転させるアームと
を具える請求項10に記載の紙葉類取扱装置。
【請求項12】
上記処理ユニットは、
上記装置筐体に対し所定の一方向に移動して引き出され、また当該一方向と逆の他方向へ移動して収納されるように設けられ、
上記金庫筐体は、
複数の上記紙葉類収納庫が上記他方向へ順に並べるように収納され、
上記受渡部は、
上記金庫筐体の上記天板に、複数の上記紙葉類収納庫の個数分、当該紙葉類収納庫の収納位置に対応させて設けられ、
上記固定搬送部は、
複数の上記受渡部と対応する位置にそれぞれ上記搬送路の上記接続用分岐部分を形成する上記一対の搬送ガイドが配置され、
上記位置決め部は、
複数の上記受渡部の上記一対の受渡ガイドの一方に、それぞれ上記回転制御レバーが上記他方向に沿って先端部を順に上記他方向と直交する直交方向へずらして位置させるように設けられ、上記搬送路の複数の上記接続用分岐部分を形成する上記一対の搬送ガイドの一方に、それぞれ上記アームが上記他方向に沿って先端部を順に上記他方向と直交する直交方向へずらして位置させるように設けられる
請求項11に記載の紙葉類取扱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紙葉類取扱装置に関し、例えば、金融機関の店舗内で受付窓口担当の行員、又は当該金融機関の店舗に訪れた顧客の操作に応じて、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来の現金自動取引装置は、複数の紙幣収納庫が設けられた金庫が配置されると共に、当該金庫の上に、紙幣の入出金口を有する上部紙幣機構が前後に移動して引出及び収納可能に設けられている。
【0003】
また現金自動取引装置は、上部紙幣機構内に搬送部(以下、これを機構内搬送部とも呼ぶ)が設けられ、当該機構内搬送部により上部紙幣機構内で紙幣を、搬送方向を適宜変えて搬送するための搬送路(以下、これを機構内紙幣搬送路とも呼ぶ)を形成している。
【0004】
さらに現金自動取引装置は、金庫内にも搬送部(以下、これを金庫内搬送部とも呼ぶ)が設けられ、当該金庫内搬送部により金庫内で紙幣を、搬送方向を適宜変えて搬送するための搬送路(以下、これを金庫内紙幣搬送路とも呼ぶ)を形成している。
【0005】
さらにまた現金自動取引装置は、金庫の天板に穿設された孔部に受渡部が設けられ、当該受渡部により機構内紙幣搬送路から金庫内紙幣搬送路へ、また金庫内紙幣搬送路から機構内紙幣搬送路へ紙幣を受け渡すように搬送するための受渡路を形成している。
【0006】
そして現金自動取引装置は、受渡路の下端が金庫内の金庫内紙幣搬送路に接続されると共に、当該受渡路の上端が機構内紙幣搬送路と適宜、切離可能に接続されている。
【0007】
すなわち、現金自動取引装置は、上部紙幣機構がメンテナンス等のために引き出された場合、受渡路の上端から機構内紙幣搬送路を切り離すものの、当該上部紙幣機構が収納された場合は受渡路の上端に機構内紙幣搬送路を接続している。
【0008】
このようにして現金自動取引装置は、上部紙幣機構が収納された状態では、入出金口に投入された紙幣を上部紙幣機構内で機構内紙幣搬送路を介して搬送した後、受渡路を介して金庫内の金庫内紙幣搬送路へ受け渡し、当該金庫内で金庫内紙幣搬送路を介して複数の紙幣収納庫へ搬送して収納していた。
【0009】
また現金自動取引装置は、上部紙幣機構が収納された状態では、複数の紙幣収納庫から繰り出した紙幣を金庫内で金庫内紙幣搬送路を介して搬送した後、受渡路を介して上部紙幣機構内の機構内紙幣搬送路へ受け渡し、当該上部紙幣機構内で機構内紙幣搬送路を介して入出金口へ搬送し顧客に引き渡していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−205252公報(第4頁乃至第8頁、図3図5乃至図13
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、係る構成の現金自動取引装置では、例えば、折れ癖や曲がり癖のついている紙幣等のように、状態の比較的良くない紙幣を機構内紙幣搬送路や金庫内紙幣搬送路を介して搬送すると、その紙幣が機構内紙幣搬送路や金庫内紙幣搬送路において搬送方向を変えるような部分等で引っ掛かって詰まる、いわゆるジャムが発生する場合がある。
【0012】
そして現金自動取引装置では、ジャムが発生した場合、装置を停止させて、機構内紙幣搬送路や金庫内紙幣搬送路から、そのジャムとなった(すなわち、詰まった)紙幣(以下、これをジャム紙幣とも呼ぶ)を取り除く必要がある。
【0013】
ところが、現金自動取引装置は、上部紙幣機構に機構内搬送部が設けられているため、機構内紙幣搬送路でジャムが発生した場合、作業者に装置内から上部紙幣機構を引き出させたうえで、機構内紙幣搬送路からジャム紙幣を取り除かせるような取除作業を行わせることになる。
【0014】
また現金自動取引装置は、金庫内に金庫内搬送部が設けられているため、金庫内紙幣搬送路でジャムが発生した場合、作業者に金庫内から金庫内搬送部を引き出させたうえで、金庫内紙幣搬送路からジャム紙幣を取り除かせるような取除作業を行わせることになる。
【0015】
このため現金自動取引装置は、ジャムが発生した場合、ジャムの発生箇所に応じて作業者にジャム紙幣の取除作業の仕方を換えさせることになり、ジャム紙幣の取除作業が煩雑化するという問題があった。
【0016】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、搬送路に詰まった紙葉類の取除作業を簡易化し得る紙葉類取扱装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる課題を解決するため本発明においては、装置筐体と、装置筐体に設けられ、内部に複数の紙葉類収納庫が設けられる金庫筐体と、装置筐体に対し引出及び収納可能に設けられ、紙葉類を処理する処理ユニットと、処理ユニットに設けられ、紙葉類を搬送するための搬送路を形成する搬送部と、金庫筐体の天板に穿設された孔部に挿入されて複数の紙葉類収納庫のそれぞれに対応して設けられ、紙葉類収納庫と搬送路との間で紙葉類を受け渡すために、一端部が対応する紙葉類収納庫と接続されると共に、他端部が搬送路と接続される複数の受渡部と、処理ユニット及び複数の受渡部に設けられ、装置筐体に処理ユニットが収納される際、複数の受渡部と搬送路とを接続用に位置決めする位置決め部とを設けた。
【0018】
従って本発明では、複数の受渡部を搬送路と、紙葉類収納庫と搬送路との間で紙葉類を詰まらせずに受け渡しが可能なように接続して受渡部で紙葉類が詰まることを防止し、また金庫筐体内に搬送部を設けずに複数の受渡部の一端部をそれぞれ対応する紙葉類収納庫と接続して金庫筐体内で紙葉類が詰まることを回避して、搬送中の紙葉類が詰まったとしても、その紙葉類が詰まった箇所を処理ユニットの搬送路に制限することができ、その結果、搬送中の紙葉類が詰まっても、装置筐体から処理ユニットのみを引き出させて搬送路から詰まった紙葉類を取り除かせることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、装置筐体と、装置筐体に設けられ、内部に複数の紙葉類収納庫が設けられる金庫筐体と、装置筐体に対し引出及び収納可能に設けられ、紙葉類を処理する処理ユニットと、処理ユニットに設けられ、紙葉類を搬送するための搬送路を形成する搬送部と、金庫筐体の天板に穿設された孔部に挿入されて複数の紙葉類収納庫のそれぞれに対応して設けられ、紙葉類収納庫と搬送路との間で紙葉類を受け渡すために、一端部が対応する紙葉類収納庫と接続されると共に、他端部が搬送路と接続される複数の受渡部と、処理ユニット及び複数の受渡部に設けられ、装置筐体に処理ユニットが収納される際、複数の受渡部と搬送路とを接続用に位置決めする位置決め部とを設けたことにより、複数の受渡部を搬送路と、紙葉類収納庫と搬送路との間で紙葉類を詰まらせずに受け渡しが可能なように接続して受渡部で紙葉類が詰まることを防止し、また金庫筐体内に搬送部を設けずに複数の受渡部の一端部をそれぞれ対応する紙葉類収納庫と接続して金庫筐体内で紙葉類が詰まることを回避して、搬送中の紙葉類が詰まったとしても、その紙葉類が詰まった箇所を処理ユニットの搬送路に制限することができ、その結果、搬送中の紙葉類が詰まっても、装置筐体から処理ユニットのみを引き出させて搬送路から詰まった紙葉類を取り除かせることができ、かくして搬送路に詰まった紙葉類の取除作業を簡易化し得る紙葉類取扱装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1の実施の形態による紙幣処理装置の外観構成を示す略線的斜視図である。
図2】第1の実施の形態による紙幣処理装置の内部構成を示す略線的側面図である。
図3】連結部の構成を示す略線的斜視図である。
図4】紙幣処理装置による入金処理(1)の説明に供する略線的側面図である。
図5】紙幣処理装置による入金処理(2)の説明に供する略線的側面図である。
図6】紙幣処理装置による出金処理の説明に供する略線的側面図である。
図7】連結部による上部ユニット及び収納庫装填ケースの支持の説明に供する略線的正面図である。
図8】装置筐体に対する上部ユニットの引出及び収納の説明に供する略線的側面図である。
図9】金庫筐体に対する収納庫装填ケースの引出及び収納の説明に供する略線的側面図である。
図10】双方向受渡部の構成(1)を示す略線的斜視図である。
図11】双方向受渡部の構成(2)を示す略線的斜視図である。
図12】双方向受渡部の受渡ガイドの構成を示す略線的斜視図である。
図13】前側可動ガイド及び後側可動ガイドの回動の説明に供する略線図である。
図14】左側昇降制御レバー及び右側昇降制御レバーの回転に連動した左側位置決めピン及び右側位置決めピンの収納の説明に供する略線的側面図である。
図15】左側昇降制御レバー及び右側昇降制御レバーの回転に連動した左側位置決めピン及び右側位置決めピンの突き出しの説明に供する略線的側面図である。
図16】双方向受渡部の構成(3)を示す略線的斜視図である。
図17】双方向受渡路に対する切換搬送路及び後側搬送路と取込繰出搬送路との接続(1)の説明に供する略線的側面図である。
図18】双方向受渡路に対する切換搬送路及び後側搬送路と取込繰出搬送路との接続(2)の説明に供する略線的側面図である。
図19】双方向受渡路に対する切換搬送路及び後側搬送路と取込繰出搬送路との接続(3)の説明に供する略線的側面図である。
図20】双方向受渡部に対する紙幣収納庫の位置決めの説明に供する略線的側面図である。
図21】双方向受渡部に対する紙幣収納庫の位置決めの解除の説明に供する略線的側面図である。
図22】紙幣収納庫の構成を示す略線的斜視図である。
図23】上部ユニットの構成(1)を示す略線的側面図である。
図24】上部ユニットの構成(2)を示す略線的側面図である。
図25】上部ユニットにおける入出金搬送ユニット及び一時保持部の開閉の説明に供する略線的側面図である。
図26】上部ユニットにおける搬送ユニットガイド部の開閉の説明に供する略線的側面図である。
図27】上部ユニットにおける搬送ユニット本体部の開閉の説明に供する略線的側面図である。
図28】上部ユニットにおいて一時保持部、入出金搬送ユニット及び搬送ユニット本体部を開いた状態の説明に供する略線的側面図である。
図29】第2の実施の形態による紙幣処理装置の内部構成を示す略線的側面図である。
図30】上部ユニットの構成を示す略線的側面図である。
図31】上部ユニットにおける入出金搬送ユニット及び一時保持部の開閉の説明に供する略線的側面図である。
図32】他の実施の形態による一対の受渡ガイドの構成を示す略線的側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
(1)第1の実施の形態
(2)第2の実施の形態
(3)他の実施の形態
【0022】
(1)第1の実施の形態
(1−1)紙幣処理装置の外観構成
図1において、1は全体として第1の実施の形態による紙幣処理装置の外観構成を示す。かかる紙幣処理装置1は、例えば、金融機関の店舗内で受付窓口に設置され、受付窓口担当の行員が紙幣の入出金用に操作し、又は当該金融機関の店舗に訪れた顧客が紙幣の入出金用に操作する操作端末である。
【0023】
紙幣処理装置1は、例えば、前後に長い略箱型の筐体(以下、これを装置筐体とも呼ぶ)2を有している。
【0024】
装置筐体2は、前端から上前端部までに亘り開口部2Aが形成されている。そして装置筐体2は、前端の下寄りにヒンジ部(図示せず)を介して四角形状の扉(以下、これを装置扉とも呼ぶ)3が開閉可能(すなわち、開口部2Aの一部分を開放及び閉塞可能)に設けられている。
【0025】
因みに、以下の説明では、紙幣処理装置1を、装置筐体2の前端(すなわち、閉状態の装置扉3の表面)と対峙して見た場合の図中に矢印a1で示す左の方向を、装置左方向とも呼び、当該装置左方向とは逆の方向を、装置右方向とも呼ぶ。
【0026】
そして、以下の説明では、装置左方向及び装置右方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて装置左右方向とも呼ぶ。
【0027】
また、以下の説明では、紙幣処理装置1を、装置筐体2の前端(すなわち、閉状態の装置扉3の表面)と対峙して見た場合の図中に矢印b1で示す上の方向を、装置上方向とも呼び、当該装置上方向とは逆の方向を、装置下方向とも呼ぶ。
【0028】
そして、以下の説明では、装置上方向及び装置下方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて装置上下方向とも呼ぶ。
【0029】
さらに、以下の説明では、紙幣処理装置1を、装置筐体2の前端(すなわち、閉状態の装置扉3の表面)と対峙して見た場合の図中に矢印c1で示す手前の方向を、装置前方向とも呼び、当該装置前方向とは逆の方向を、装置後方向とも呼ぶ。
【0030】
そして、以下の説明では、装置前方向及び装置後方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて装置前後方向とも呼ぶ。
【0031】
また装置筐体2は、略J字状のユニットカバー4が上前端部の上側へ突出するように設けられ、当該ユニットカバー4により、開口部2Aにおいて装置扉3による閉塞部分を除く残りの部分が閉塞されている。
【0032】
ユニットカバー4は、上面が後から前にかけて徐々に下がり垂直な前面に滑らかに繋がるように弓形状に形成され、当該上面に操作パネル5が設けられている。
【0033】
操作パネル5は、表面が例えば、ユニットカバー4の上面の形状とほぼ等しい弓形状に形成され、その表面を当該上面とほぼ面一にしてユニットカバー4に設けられている。
【0034】
そして操作パネル5の表面には、例えば、それぞれ左右に長い略長方形状の1個の紙幣投入口5Aと2個の紙幣取出口5B、5Cとが後から前にかけて順に形成されている。
【0035】
また操作パネル5の表面には、最も前に位置する紙幣取出口5Cの左前に、紙幣の入金及び出金の手順を案内するための案内画像を表示する液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイのような表示部6が配置されている。
【0036】
さらに操作パネル5の表面には、最も前に位置する紙幣取出口5Cの右前に、例えば押下操作可能な複数の操作キーを有する操作部7が配置されている。
【0037】
紙幣処理装置1は、係る構成のもと、表示部6に案内画像を表示すると共に、行員又は顧客による操作部7の操作に応じて当該表示部6に表示する案内画像を適宜切り換える。
【0038】
そして紙幣処理装置1は、表示部6に適宜切り換えて表示する案内画像によって、行員又は顧客に紙幣の入金や出金の手順を案内する。
【0039】
これにより紙幣処理装置1は、入金の際には、行員又は顧客に、案内画像による入金の手順の案内に従って、紙幣投入口5Aに入金用の紙幣を投入させて、当該紙幣投入口5Aに投入された紙幣を入金用に処理する。
【0040】
また紙幣処理装置1は、出金の際には、行員又は顧客に、案内画像による出金の手順の案内に従って、操作部7を介して出金の金額を指定させて、その指定に応じて紙幣を出金用に処理する。
【0041】
そして紙幣処理装置1は、行員又は顧客に、案内画像による出金の手順の案内に従って、2個の紙幣取出口5B、5Cの少なくとも一方から出金用の紙幣を取り出させる。
【0042】
このようにして紙幣処理装置1は、行員又は顧客の操作に応じて、当該行員又は顧客が要求する紙幣の入金及び出金を行うことができる。
【0043】
因みに、紙幣処理装置1は、図示してはいないが、ネットワークを介して金融機関の他の端末やホストコンピュータと通信可能に接続されている。
【0044】
これにより紙幣処理装置1は、金融機関の他の端末やホストコンピュータとの間でネットワークを介して紙幣の入出金に関する情報等の各種情報を送受信し、また当該他の端末やホストコンピュータ側から操作することもできるようになされている。
【0045】
(1−2)紙幣処理装置の内部構成
次いで、紙幣処理装置1の内部構成について説明する。図2に示すように、紙幣処理装置1の装置筐体2は、当該紙幣処理装置1全体を統括制御する制御部(図示せず)が収納されている。
【0046】
また装置筐体2は、制御部の制御のもと、紙幣を入出金用に処理する上下2段の処理ユニット10、11が収納されている。
【0047】
因みに、以下の説明では、上下2段の処理ユニット10、11のうち、上に位置する一方の処理ユニット10を、上部ユニット10とも呼ぶ。
【0048】
また、以下の説明では、上下2段の処理ユニット10、11のうち、下に位置する他方の処理ユニット11を、下部ユニット11とも呼ぶ。
【0049】
上部ユニット10は、後述するフレーム(以下、これを上部フレームとも呼ぶ)を有している。上部フレームには、一時保持部13、紙幣の搬送を中継して搬送先を適宜切り換える搬送部(以下、これを切換搬送部とも呼ぶ)14、鑑別搬送ユニット15が前から後にかけて順に設けられている。
【0050】
また上部フレームには、一時保持部13及び切換搬送部14の上に入出金搬送ユニット16が設けられている。
【0051】
これにより上部ユニット10は、全体が、入出金搬送ユニット16の上端部を装置筐体2の上端よりも上側に突出させるような略L字状に形成されている。
【0052】
そして上部ユニット10は、上述したユニットカバー4(すなわち、操作パネル5が設けられたユニットカバー4)が、入出金搬送ユニット16の上端から一時保持部13の前端までを覆うように設けられている。
【0053】
一時保持部13は、切換搬送部14から紙幣を取り込んで一時的に保持し、また、一時的に保持していた紙幣を切換搬送部14へ繰り出すものである。
【0054】
より具体的には、一時保持部13は、複数のローラや、複数の搬送ベルト、1個の回転ドラム、一対又は複数対のテープリール、モータ等を有している。
【0055】
そして一時保持部13は、複数のローラや複数の搬送ベルトを介して取り込んだ紙幣を、一対又は複数対のテープリールから繰り出すテープの間に挟み込みながら、回転ドラムに巻き付けるようにして一時的に保持する。
【0056】
また一時保持部13は、回転ドラムを逆回転させながら、一対又は複数対のテープリールにテープを巻き取るようにして、そのテープの間から紙幣を取り出し複数のローラや複数の搬送ベルトを介して切換搬送部14へ繰り出す。
【0057】
鑑別搬送ユニット15は、鑑別部17と搬送部18とが一体に設けられて形成されている。因みに、以下の説明では、上部フレームの後寄りに、鑑別搬送ユニット15として鑑別部17と一体に設けられた搬送部18を、後側搬送部18とも呼ぶ。
【0058】
鑑別部17は、後側搬送部18によって搬送される紙幣を内部に通しながら、その紙幣の金種や状態等を鑑別するものである。
【0059】
また後側搬送部18は、複数の搬送ローラや複数の搬送ベルト、複数の搬送ガイド、複数の搬送方向切換ブレード、駆動モータ等の種々の搬送路形成部品を有している。
【0060】
そして後側搬送部18は、これら搬送路形成部品により紙幣を鑑別部17に通すようにして装置前方向及び装置後方向へ搬送するための略コ字状の搬送路(以下、これを後側搬送路とも呼ぶ)18Aを形成している。
【0061】
この場合、後側搬送路18Aは、紙幣を、鑑別部17に通すようにして装置前方向及び装置後方向へ搬送する鑑別側部分と、紙幣を鑑別部17よりも下側で装置前方向及び装置後方向へ搬送する鑑別下部分とを有している。
【0062】
また後側搬送路18Aは、鑑別搬送ユニット15の後端側に位置して鑑別側部分及び鑑別下部分に繋がり、紙幣を折り返すように搬送する折返部分も有している。
【0063】
入出金搬送ユニット16は、入出金部19と搬送部20とが一体に設けられて形成されている。因みに、以下の説明では、上部フレームの前上端部に、入出金搬送ユニット16として入出金部19と一体に設けられた搬送部20を、上側搬送部20とも呼ぶ。
【0064】
入出金部19は、上述した操作パネル5の1個の紙幣投入口5Aに対応させて設けられた略箱型の1個の紙幣受取部21と、当該操作パネル5の2個の紙幣取出口5B、5Cに対応させて設けられた略箱型の2個の紙幣引渡部22、23とを有している。
【0065】
また入出金部19は、紙幣受取部21からの紙幣の繰出用の複数のローラや、紙幣引渡部22、23への紙幣の取込用の複数のローラ等も有している。
【0066】
一方、上側搬送部20は、複数の搬送ローラや複数の搬送ベルト、複数の搬送ガイド、複数の搬送方向切換ブレード、駆動モータ等の種々の搬送路形成部品を有している。
【0067】
そして上側搬送部20は、これら搬送路形成部品により、紙幣受取部21から繰り出される紙幣を搬送するための搬送路(以下、これを上側繰出搬送路とも呼ぶ)20Aを形成している。
【0068】
また上側搬送部20は、これら搬送路形成部品により紙幣を2個の紙幣引渡部22、23への取込用に搬送するための例えば、略Y字状の搬送路(以下、これを上側取込搬送路とも呼ぶ)20Bを形成している。
【0069】
切換搬送部14は、外径が比較的大きな1個の搬送ローラや、これよりも外径の小さい複数の搬送ローラ、複数の搬送ベルト、複数の搬送ガイド、複数の搬送方向切換ブレード、駆動モータ等の種々の搬送路形成部品を有している。
【0070】
そして切換搬送部14は、これら搬送路形成部品により紙幣を、搬送先を適宜切り換えて搬送するための切換搬送路14Aを形成し、当該切換搬送路14Aを一時保持部13、後側搬送路18A、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bに接続している。
【0071】
実際に切換搬送部14は、外径の大きな1個の搬送ローラの周囲に外径の小さい複数の搬送ローラや複数の搬送ガイド、複数の搬送方向切換ブレード等を配置するようにして、略U字状の切換搬送路14Aを形成している。
【0072】
よって切換搬送路14Aは、紙幣を入出金搬送ユニット16側で装置前方向及び装置後方向へ搬送する上部分と、紙幣を当該上部分よりも下側で装置前方向及び装置後方向へ搬送する下部分とを有している。
【0073】
また切換搬送路14Aは、上部分及び下部分に繋がり、前側に突出するような円弧状の円弧部分も有している。
【0074】
そして切換搬送路14Aは、一端(すなわち、上部分の後端)及び他端(すなわち、下部分の後端)が後側搬送路18Aの一端及び他端に接続され、当該後側搬送路18Aと共に全体としてループ状の搬送路を形成している。
【0075】
また切換搬送路14Aは、一時保持部13との接続用に円弧部分の所定位置から分岐する接続用分岐部分も有し、当該接続用分岐部分の一端が一時保持部13に接続されている。
【0076】
さらに切換搬送路14Aは、上側繰出搬送路20Aとの接続用に上部分の所定位置から分岐する接続用分岐部分も有し、当該接続用分岐部分の一端が上側繰出搬送路20Aの一端に接続されている。
【0077】
さらにまた切換搬送路14Aは、上側取込搬送路20Bとの接続用に上部分と円弧部分との境界付近から分岐する接続用分岐部分も有し、当該接続用分岐部分の一端が上側取込搬送路20Bの一端に接続されている。
【0078】
因みに、切換搬送部14、後側搬送部18及び上側搬送部20は、それぞれ駆動モータにより搬送ローラや搬送ベルト、搬送方向切換ブレード等を駆動して、紙幣を、搬送方向を適宜変えて搬送している。
【0079】
一方、下部ユニット11は、比較的厚い複数の金属板を組み合わせるようにして略箱型に形成された金庫筐体26を有し、当該金庫筐体26が上述した装置扉3に対応させて装置筐体2内の下端部に固設されている。
【0080】
また金庫筐体26内には、上端部が開放された略箱型の収納庫装填ケース27が収納されている。収納庫装填ケース27は、例えば、底面に所定高さを有する複数の仕切板(図示せず)が前側から後側へかけて所定の等間隔で順に植設されている。
【0081】
これにより収納庫装填ケース27は、これら複数の仕切板により底面が前から後にかけて順に複数の収納庫装填箇所に区切られている。
【0082】
そして収納庫装填ケース27は、最も前の収納庫装填箇所(すなわち、1箇所)に、破損している紙幣や折れ曲がっている紙幣等のような異常な紙幣を収納する紙幣収納庫28が着脱可能に装填されている。
【0083】
また収納庫装填ケース27は、例えば、最も前の収納庫装填箇所を除く他の複数の収納庫装填箇所(例えば、5箇所)に、それぞれ入出金用の複数の紙幣を金種別に収納する(すなわち、それぞれ特定の1金種の紙幣のみを収納する)紙幣収納庫29乃至33が着脱可能に装填されている。
【0084】
すなわち、収納庫装填ケース27は、複数の収納庫装填箇所を利用して複数の紙幣収納庫28乃至33が前から後へ順に並べるようにして着脱可能に装填されている。
【0085】
因みに、以下の説明では、上述の破損している紙幣や折れ曲がっている紙幣等のような異常な紙幣を、適宜、入金用及び出金用の紙幣とは区別してリジェクト紙幣とも呼ぶ。
【0086】
また、以下の説明では、リジェクト紙幣を収納するための1個の紙幣収納庫28を、入出金用の紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫29乃至33とは区別して、特にリジェクト庫28とも呼ぶ。
【0087】
リジェクト庫28は、上端部内に、複数の搬送ローラや複数の搬送ガイド等の種々の搬送路形成部品を有する搬送部(以下、これをリジェクト庫搬送部とも呼ぶ)28Aが一体に設けられている。
【0088】
そしてリジェクト庫搬送部28Aは、これら搬送路形成部品により、リジェクト庫28内にリジェクト紙幣を取り込むように搬送するための搬送路(以下、これを取込搬送路とも呼ぶ)28AXを形成している。
【0089】
また複数の紙幣収納庫29乃至33は、それぞれ上端部内に、複数の搬送ローラや複数の搬送ガイド、駆動モータ等の種々の搬送路形成部品を有する搬送部(以下、これを収納庫搬送部とも呼ぶ)29A乃至33Aが一体に設けられている。
【0090】
そして収納庫搬送部29A乃至33Aは、これら搬送路形成部品により、紙幣収納庫29乃至33内に紙幣を取り込み、また紙幣収納庫29乃至33内から紙幣を繰り出すように搬送するための搬送路(以下、これを取込繰出搬送路とも呼ぶ)29AX乃至33AXを形成している。
【0091】
ところで、金庫筐体26内には、リジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33が設けられているものの、そのリジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33に対しリジェクト紙幣及び入出金用の紙幣を集配するように搬送するための搬送部は何ら設けられていない。
【0092】
このため上部ユニット10は、上述した切換搬送部14及び後側搬送部18が、リジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33に対しリジェクト紙幣及び入出金用の紙幣を集配するように搬送するための搬送部として設けられている。
【0093】
すなわち、切換搬送路14Aは、紙幣収納庫29の取込繰出搬送路29AXとの接続用に、円弧部分において当該紙幣収納庫29の収納庫搬送部29Aと対向する位置から分岐した接続用分岐部分を有している。
【0094】
また切換搬送路14Aは、リジェクト庫28の取込搬送路28AXとの接続用に円弧部分の所定位置から分岐して当該リジェクト庫28のリジェクト庫搬送部28Aと対向する位置まで形成された接続用分岐部分も有している。
【0095】
さらに後側搬送路18Aは、複数の紙幣収納庫30乃至33の取込繰出搬送路30AX乃至33AXとの接続用に、鑑別下部分において当該複数の紙幣収納庫30乃至33の収納庫搬送部30A乃至33Aと対向する位置から分岐した複数の接続用分岐部分を有している。
【0096】
そして金庫筐体26の天板(以下、これを金庫天板とも呼ぶ)26Aには、切換搬送部14及び後側搬送部18と、リジェクト庫搬送部28A及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aとを連結するための連結部35が設けられている。
【0097】
図3に示すように、連結部35は、例えば、略長方形状の1枚の金属板を加工して、金庫天板26Aの大きさとほほ同じ大きさに形成された連結筐体36を有している。
【0098】
連結筐体36は、中央部分に前後に長い略長方形の平板状の取付部36Aが設けられている。また連結筐体36は、取付部36Aの左端及び右端に、前後に長い略コ字状のユニット左支持部36B及びユニット右支持部36Cが、当該取付部36Aの上側へ突出するように垂設されている。
【0099】
この場合、連結筐体36のユニット左支持部36Bは、装置前後方向と平行な中央部に対し前端部及び後端部が装置左方向へ直角に屈曲されている。
【0100】
そして連結筐体36は、ユニット左支持部36Bの前後の屈曲部分の下側にそれぞれ当該屈曲部分を伸ばしたようなアングル状の所定長さのケース左前支持部36BX及びケース左後支持部(図示せず)が下側へ突出するように設けられている。
【0101】
また連結筐体36のユニット右支持部36Cは、装置前後方向と平行な中央部に対し前端部及び後端部が装置右方向へ直角に屈曲されている。
【0102】
そして連結筐体36は、ユニット右支持部36Cの前後の屈曲部分の下側にそれぞれ当該屈曲部分を伸ばしたようなアングル状の所定長さのケース右前支持部36CX及びケース右後支持部36CYが下側へ突出するように設けられている。
【0103】
ところで、金庫筐体26の金庫天板26Aには、リジェクト庫28のリジェクト庫搬送部28Aに対応させて、左右に長い略長方形状の連結孔部(以下、これをリジェクト庫用連結孔部とも呼ぶ)が穿設されている。
【0104】
また金庫筐体26の金庫天板26Aには、複数の紙幣収納庫29乃至33の収納庫搬送部29A乃至33Aに対応させて、左右に長い略長方形状の複数の連結孔部(以下、これらをそれぞれ収納庫用連結孔部とも呼ぶ)が穿設されている。
【0105】
さらに金庫筐体26の金庫天板26Aには、左前端部及び左後端部に左前挿入孔部及び左後挿入孔部が穿設されると共に、右前端部及び右後端部に右前挿入孔部及び右後挿入孔部が穿設されている。
【0106】
そして連結筐体36は、取付部36Aに、金庫天板26Aのリジェクト庫用連結孔部に対応する、左右に長い長方形状の取付孔部(以下、これをリジェクト庫用取付孔部とも呼ぶ)が穿設されている。
【0107】
また連結筐体36は、取付部36Aに、金庫天板26Aの最も後の1個の収納庫用連結孔部を除く他の複数の収納庫用連結孔部に対応する、左右に長い長方形状の複数の取付孔部(以下、これらをそれぞれ収納庫用取付孔部とも呼ぶ)も穿設されている。
【0108】
さらに連結筐体36は、取付部36Aに、金庫天板26Aの最も後の1個の収納庫用連結孔部に対応する1個の取付切欠部(以下、これを収納庫用取付切欠部とも呼ぶ)が形成されている。
【0109】
これにより連結筐体36は、金庫筐体26の金庫天板26Aに対し、ケース左前支持部36BX及びケース左後支持部並びにケース右前支持部36CX及びケース右後支持部36CYを左前挿入孔部及び左後挿入孔部並びに右前挿入孔部及び右後挿入孔部に挿入して取付部36Aの下面を当該金庫天板26Aに当接させるようにして取り付けられている。
【0110】
このようにして連結部35は、連結筐体36のリジェクト庫用取付孔部及び複数の収納庫用取付孔部並びに収納庫用取付切欠部を、金庫天板26Aのリジェクト庫用連結孔部及び複数の収納庫用連結孔部に対向させている。
【0111】
また連結部35は、連結筐体36のケース左前支持部36BX及びケース左後支持部並びにケース右前支持部36CX及びケース右後支持部36CYの先端部を金庫筐体26に差し入れている。
【0112】
さらに連結部35は、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aと、取込搬送路28AX及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとの間で紙幣を受け渡すための複数の受渡部39乃至44を有している。
【0113】
そして連結部35は、連結筐体36に対し複数の受渡部39乃至44が、対応するリジェクト庫用取付孔部及び複数の収納庫用取付孔部並びに収納庫用取付切欠部を介して金庫天板26Aのリジェクト庫用連結孔部及び複数の収納庫用連結孔部に1個ずつ挿入するようにして取り付けられている。
【0114】
ここで、複数の受渡部39乃至44は、それぞれ複数の受渡ガイドや複数の受渡ローラ等の種々の受渡路形成部品を有している。
【0115】
金庫天板26Aのリジェクト庫用連結孔部に挿入された受渡部39は、種々の受渡路形成部品により、リジェクト紙幣を切換搬送路14Aから対向するリジェクト庫28の取込搬送路28AXへ受け渡すように一方向に搬送するための受渡路(以下、これを一方向受渡路とも呼ぶ)39A(図2)を形成している。
【0116】
そして一方向受渡路39Aは、上端部が切換搬送路14Aの対向する接続用分岐部分の下端部に接続される。
【0117】
また一方向受渡路39Aは、下端部が対向するリジェクト庫28の取込搬送路28AXの上端部に接続される。
【0118】
因みに、以下の説明では、連結部35に設けられ、一方向受渡路39Aを形成する受渡部39を、一方向受渡部39とも呼ぶ。
【0119】
また金庫天板26Aの最も前の1個の収納庫用連結孔部に挿入された受渡部40は、種々の受渡路形成部品により、紙幣を切換搬送路14Aから対向する紙幣収納庫29の取込繰出搬送路29AXへ受け渡し、また当該取込繰出搬送路29AXから切換搬送路14Aへ受け渡すように双方向に搬送するための受渡路40A(図2)を形成している。
【0120】
そして受渡路40Aは、上端部が切換搬送路14Aの対向する接続用分岐部分の下端部に接続される。また受渡路40Aは、下端部が対向する紙幣収納庫29の取込繰出搬送路29AXの上端部に接続される。
【0121】
さらに金庫天板26Aの他の複数の収納庫用連結孔部に挿入された複数の受渡部41乃至44は、それぞれ種々の受渡路形成部品により、紙幣を後側搬送路18Aから対向する紙幣収納庫30乃至33の取込繰出搬送路30AX乃至33AXへ受け渡し、また当該取込繰出搬送路30AX乃至33AXから後側搬送路18Aへ受け渡すように双方向に搬送するための受渡路41A乃至44A(図2)を形成している。
【0122】
そして複数の受渡路41A乃至44Aは、それぞれ上端部が後側搬送路18Aの対向する接続用分岐部分の下端部に接続される。
【0123】
また複数の受渡路41A乃至44Aは、それぞれ下端部が対向する紙幣収納庫30乃至33の取込繰出搬送路30AX乃至33AXの上端部に接続される。
【0124】
因みに、以下の説明では、連結部35に設けられ、紙幣を受渡用に双方向へ搬送する複数の受渡部40乃至44を、それぞれ双方向受渡部40乃至44とも呼ぶ。
【0125】
また、以下の説明では、これら複数の双方向受渡部40乃至44によって形成される、紙幣を受渡用に双方向へ搬送するための受渡路40A乃至44Aを、それぞれ双方向受渡路40A乃至44Aとも呼ぶ。
【0126】
このようにして連結部35は、金庫筐体26内のリジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33に対しリジェクト紙幣及び入出金用の紙幣を集配するように搬送するために上部ユニット10に設けられた切換搬送部14及び後側搬送部18を、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44を介して、当該リジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33のリジェクト庫搬送部28A及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aに連結している。
【0127】
これにより図4に示すように、制御部は、入金時、行員又は顧客により紙幣投入口5Aに入金用の1又は複数の紙幣が投入されると、その入金用の紙幣を紙幣受取部21で受け取り、当該紙幣受取部21から1枚ずつ繰り出す。
【0128】
制御部は、紙幣受取部21から1枚ずつ繰り出した紙幣を、上側繰出搬送路20A、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aを順次介して鑑別部17へ搬送して、当該鑑別部17において、その紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
【0129】
その結果、制御部は、鑑別部17から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、後側搬送路18A及び切換搬送路14Aを順次介して一時保持部13へ搬送して一時的に保持させることにより、当該紙幣の入金を保留する。
【0130】
また制御部は、鑑別部17から破損や折れ等により異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として後側搬送路18A、切換搬送路14A及び上側取込搬送路20Bを順次介して2個の紙幣引渡部22、23の一方へ搬送する。
【0131】
これにより制御部は、行員又は顧客に2個の紙幣取出口5B、5Cの一方を介して紙幣引渡部22、23からリジェクト紙幣を取り出させるようにして返却する。
【0132】
そして図5に示すように、制御部は、鑑別部17において、紙幣投入口5Aに投入された入金用の紙幣が全て鑑別されると、正常であると鑑別された紙幣の総額(すなわち、入金の金額)を、表示部6を介して行員又は顧客に提示する。
【0133】
その結果、制御部は、入金の金額を確認した行員又は顧客により操作部7を介して紙幣の入金が指示されると、一時保持部13から一時的に保持していた紙幣を、1枚ずつ繰り出す。
【0134】
また制御部は、その一時保持部13から1枚ずつ繰り出した紙幣を、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aを順次介して鑑別部17へ搬送して、当該鑑別部17において再び、その紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
【0135】
そして制御部は、鑑別部17から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、後側搬送路18A及び双方向受渡路41A乃至44Aを順次介して、また後側搬送路18A、切換搬送路14A及び双方向受渡路40Aを順次介して当該紙幣の金種に応じた紙幣収納庫29乃至33へ搬送する。
【0136】
これにより制御部は、紙幣収納庫29乃至33において紙幣を、取込繰出搬送路29AX乃至33AXを介して内部に取り込ませるようにして収納させる。
【0137】
ただし、制御部は、この際、鑑別部17から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として後側搬送路18A、切換搬送路14A及び一方向受渡路39Aを順次介してリジェクト庫28へ搬送する。
【0138】
これにより制御部は、リジェクト庫28においてリジェクト紙幣を、取込搬送路28AXを介して内部に取り込ませるようにして収納させて、当該リジェクト紙幣を、その後の出金処理には用いないようにする。
【0139】
このようにして制御部は、上部ユニット10及び下部ユニット11において入金処理を実行して紙幣の入金を行うことができる。
【0140】
一方、図6に示すように、制御部は、出金時、行員又は顧客により操作部7を介して出金の金額が指定されると、紙幣収納庫29乃至33の内部から取込繰出搬送路29AX乃至33AXを介して、当該行員又は顧客により指定された金額分の紙幣を1枚ずつ繰り出す。
【0141】
また制御部は、紙幣収納庫29乃至33から1枚ずつ繰り出した紙幣を、双方向受渡路40A、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aを順次介して、また双方向受渡路41A乃至44A及び後側搬送路18Aを順次介して鑑別部17へ搬送して、当該鑑別部17において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
【0142】
その結果、制御部は、鑑別部17から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、後側搬送路18A、切換搬送路14A及び上側取込搬送路20Bを順次介して2個の紙幣引渡部22、23の一方へ搬送する。
【0143】
ただし、制御部は、この際、鑑別部17から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として後側搬送路18A、切換搬送路14A及び一方向受渡路39Aを順次介してリジェクト庫28へ搬送する。
【0144】
これにより制御部は、リジェクト庫28においてリジェクト紙幣を、取込搬送路28AXを介して内部に取り込ませるようにして収納させて、当該リジェクト紙幣を、その後の出金処理には用いないようにする。
【0145】
そして制御部は、紙幣引渡部22、23に、出金用に指定された金額分の紙幣を搬送し終えると、行員又は顧客に紙幣取出口5B、5Cを介して当該紙幣引渡部22、23から、その出金用に指定された金額分の紙幣を取り出させるようにして引き渡す。
【0146】
このようにして制御部は、上部ユニット10及び下部ユニット11において出金処理を実行して紙幣の出金を行うことができる。
【0147】
因みに、紙幣処理装置1は、切換搬送路14A、後側搬送路18A、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bを介して長方形の紙幣を例えば、一方の短辺を左側に位置させ、かつ他方の短辺を右側に位置させて(すなわち、紙幣の長手方向を装置左右方向とほぼ平行にして)一方の長辺を搬送方向に向けた搬送姿勢で搬送している。
【0148】
なお、以下の説明では、紙幣の長手方向を、紙幣長手方向とも呼び、当該紙幣の短手方向を、紙幣短手方向とも呼ぶ。
【0149】
また紙幣処理装置1は、一方向受渡路39A、複数の双方向受渡路40A乃至44A、取込搬送路28AX及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXも長方形の紙幣を同様に一方の長辺を搬送方向に向けた搬送姿勢で搬送している。
【0150】
よって紙幣処理装置1では、上述した入金時及び出金時、一時保持部13、鑑別部17、紙幣受取部21、紙幣引渡部22、23、リジェクト庫28、複数の紙幣収納庫29乃至33により紙幣を、その搬送姿勢に応じて一方の短辺を左側に位置させ、かつ他方の短辺を右側に位置させた(すなわち、紙幣長手方向を装置左右方向とほぼ平行にした)姿勢で取り扱っている。
【0151】
ところで、金庫筐体26は、装置筐体2に開閉可能に設けられた装置扉3と対向する前端部に図示しないヒンジ部を介して、四角形状の比較的厚い金属板でなる扉(以下、これを金庫扉とも呼ぶ)26Bが開閉可能に設けられている。
【0152】
すなわち、金庫筐体26は、当該金庫筐体26を形成する複数の金属板のうち前板となる金属板が金庫扉26Bとして開閉可能に設けられている。
【0153】
因みに、金庫筐体26は、金庫扉26Bが、装置筐体2に対する装置扉3の開閉方向と同一の開閉方向(例えば、金庫扉26B及び装置扉3がともに左開き)で開閉可能に設けられている。
【0154】
また図7に示すように、上部ユニット10は、ユニット載置部50を有している。ユニット載置部50は、前後に長い長方形状の底板50Aの左端及び右端に、それぞれ前後に長い短冊状の左側板50B及び右側板50Cが垂設されている。
【0155】
またユニット載置部50は、左側板50Bの上端に、前後に長い短冊状の左レール配置板50BXが左側に張り出すように設けられている。
【0156】
さらにユニット載置部50は、右側板50Cの上端に、前後に長い短冊状の右レール配置板50CXが右側に張り出すように設けられている。
【0157】
そしてユニット載置部50は、底板50Aに上部ユニット10が載置されている。またユニット載置部50は、左レール配置板50BXの下面に左上スライドレール51が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0158】
さらにユニット載置部50は、右レール配置板50CXの下面に右上スライドレール52が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0159】
一方、連結部35の連結筐体36は、ユニット左支持部36Bの中央部の上端寄りに左上レールガイド53が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0160】
また連結筐体36は、ユニット右支持部36Cの中央部の上端寄りに右上レールガイド54が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0161】
そしてユニット載置部50は、左上スライドレール51及び右上スライドレール52が、連結筐体36の左上レールガイド53及び右上レールガイド54に係合されている。
【0162】
これにより連結部35は、上部ユニット10を、左上レールガイド53及び右上レールガイド54並びに左上スライドレール51及び右上スライドレール52を介して装置前方向及び装置後方向へ移動可能に支持している。
【0163】
一方、収納庫装填ケース27は、例えば、左側板27Aが,右側板27B、後板27C及び前板(図示せず)の高さよりも低く形成されている。
【0164】
また収納庫装填ケース27は、例えば、右側板27B、後板27C及び前板が等しい高さを有するものの、リジェクト庫28や複数の紙幣収納庫29乃至33の高さよりも僅かに低く形成されている。
【0165】
さらに収納庫装填ケース27は、左側板27Aの上端に、前後に長い短冊状の左レール配置板27AXが左側に張り出すように設けられている。
【0166】
さらに収納庫装填ケース27は、右側板27Bの上端に、前後に長い短冊状の右レール配置板27BXが右側に張り出すように設けられている。
【0167】
そして収納庫装填ケース27は、左レール配置板27AXの下面に左下スライドレール55が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0168】
また収納庫装填ケース27は、右レール配置板27BXの下面に右下スライドレール56が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0169】
連結筐体36は、ケース左前支持部36BX及びケース左後支持部の右面に前後に長いガイド支持板57が取り付けられている。
【0170】
また連結筐体36は、ガイド支持板57の右面の所定位置に左下レールガイド58が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0171】
さらに連結筐体36は、ケース右前支持部36CX及びケース右後支持部36CYの左側を向いた面に右下レールガイド59が、その長手方向を装置前後方向と平行にして配置されている。
【0172】
そして収納庫装填ケース27は、左下スライドレール55及び右下スライドレール56が、連結筐体36の左下レールガイド58及び右下レールガイド59に係合されている。
【0173】
これにより連結部35は、収納庫装填ケース27を、左下レールガイド58及び右下レールガイド59並びに左下スライドレール55及び右下スライドレール56を介して装置前方向及び装置後方向へ移動可能に支持している。
【0174】
よって図8に示すように、装置筐体2は、作業者に当該装置筐体2内から上部ユニット10を、その装置筐体2の前側に引き出させることができる。
【0175】
これにより装置筐体2は、当該装置筐体2の外部(前側)で上部ユニット10をメンテナンスさせることができる。
【0176】
そして装置筐体2は、作業者に、前側に引き出していた上部ユニット10を当該装置筐体2内に押し込ませるようにして収納させることができる。
【0177】
すなわち、装置筐体2は、作業者に上部ユニット10を、ユニットカバー4の前面を装置扉3の表面と面一にして当該ユニットカバー4により開口部2AXの上側の部分を閉塞する位置まで押し込ませるようにして、当該上部ユニット10(すなわち、上部ユニット10の後側)を収納させることができる。
【0178】
また図9に示すように、装置筐体2は、作業者に装置扉3を開かせ、さらに金庫扉26Bも開かせて、金庫筐体26内から収納庫装填ケース27を当該装置筐体2の前側に引き出させることができる。
【0179】
これにより装置筐体2は、金庫筐体26の外部(装置筐体2の前側)で収納庫装填ケース27からリジェクト庫28を引き抜かせてリジェクト紙幣を回収させ、また収納庫装填ケース27に空のリジェクト庫28を装填させることができる。
【0180】
また装置筐体2は、金庫筐体26の外部(装置筐体2の前側)で収納庫装填ケース27から、例えば、収納紙幣の枚数が規定枚数以下に減った又は空となった紙幣収納庫29乃至33を引き抜かせ、また収納庫装填ケース27に、複数の紙幣を補充した紙幣収納庫29乃至33を装填させることができる。
【0181】
そして装置筐体2は、作業者に、前側に引き出していた収納庫装填ケース27を金庫筐体26内に押し込むようにして収納させることができ、そのうえで金庫扉26B及び装置扉3を順に閉じさせる。
【0182】
ここで連結部35は、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44において切換搬送部14及び後側搬送部18との搬送路接続部分を金庫天板26Aの上側に突出させている。
【0183】
因みに、一方向受渡部39において切換搬送部14との搬送路接続部分は、一方向受渡路39Aの上端部を形成している部分である。
【0184】
また複数の双方向受渡部40乃至44において切換搬送部14及び後側搬送部18との搬送路接続部分は、それぞれ双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を形成している部分である。
【0185】
またユニット載置部50の底板50Aには、例えば、切換搬送部14及び後側搬送部18において一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44との複数の搬送路接続部分に対応する孔部が穿設されている。
【0186】
よってユニット載置部50は、底板50Aの複数の孔部から切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分を下側に突出させている。
【0187】
因みに、切換搬送部14において一方向受渡部39との搬送路接続部分は、切換搬送路14Aにおいて一方向受渡路39Aに対応する接続用分岐部分の下端部を形成している部分である。
【0188】
また切換搬送部14において双方向受渡部40との搬送路接続部分は、切換搬送路14Aにおいて双方向受渡路40Aに対応する接続用分岐部分の下端部を形成している部分である。
【0189】
さらに後側搬送部18において複数の双方向受渡部41乃至44との複数の搬送路接続部分は、それぞれ後側搬送路18Aにおいて双方向受渡路41A乃至44Aに対応する接続用分岐部分の下端部を形成している部分である。
【0190】
そして装置筐体2は、上部ユニット10が収納されている状態では、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44の上に、切換搬送部14及び後側搬送部18の対応する搬送路接続部分を位置させる。
【0191】
これにより連結部35は、一方向受渡路39Aの上端部及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部をそれぞれ切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部に接続することができる。
【0192】
また装置筐体2は、当該装置筐体2内から上部ユニット10が引き出されると、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44の上から切換搬送部14及び後側搬送部18を前側に移動させることになる。
【0193】
よって連結部35は、装置筐体2内から上部ユニット10が引き出された場合、一方向受渡路39Aの上端部及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部から切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部を全て切り離すことができる。
【0194】
そして装置筐体2は、当該装置筐体2内に上部ユニット10が収納されると、再び一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44の上に、切換搬送部14及び後側搬送部18の対応する搬送路接続部分を位置させる。
【0195】
これにより連結部35は、一方向受渡路39Aの上端部及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部をそれぞれ切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部に再び接続することができる。
【0196】
一方、連結部35は、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44においてリジェクト庫搬送部28A及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aとの搬送路接続部分を金庫天板26Aの下側(すなわち、金庫筐体26内)に突出させている。
【0197】
因みに、一方向受渡部39においてリジェクト庫搬送部28Aとの搬送路接続部分は、一方向受渡路39Aの下端部を形成している部分である。
【0198】
また複数の双方向受渡部40乃至44において複数の収納庫搬送部29A乃至33Aとの搬送路接続部分は、それぞれ双方向受渡路40A乃至44Aの下端部を形成している部分である。
【0199】
また収納庫装填ケース27は、装填されたリジェクト庫28の上端部と共に、リジェクト庫搬送部28Aにおいて一方向受渡部39との搬送路接続部分を右側板27B、後板27C及び前板の上端よりも上側に突出させている。
【0200】
さらに収納庫装填ケース27は、装填された複数の紙幣収納庫29乃至33の上端部と共に、複数の収納庫搬送部29A乃至33Aにおいて複数の双方向受渡部40乃至44との搬送路接続部分を右側板27B、後板27C及び前板の上端よりも上側に突出させている。
【0201】
因みに、リジェクト庫搬送部28Aにおいて一方向受渡部39との搬送路接続部分は、取込搬送路28AXの上端部を形成している部分である。
【0202】
また複数の収納庫搬送部29A乃至33Aにおいて複数の双方向受渡部40乃至44との複数の搬送路接続部分は、それぞれ取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部を形成している部分である。
【0203】
そして装置筐体2は、金庫筐体26内に収納庫装填ケース27が収納されている状態では、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44の下に、対応するリジェクト庫搬送部28Aの搬送路接続部分及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aの搬送路接続部分を位置させる。
【0204】
これにより連結部35は、一方向受渡路39Aの下端部及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aの下端部を、対応する取込搬送路28AXの上端部及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部に接続することができる。
【0205】
また収納庫装填ケース27は、上述のように右側板27B及び後板27Cの高さがリジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33の高さよりも低く選定されている。
【0206】
このため収納庫装填ケース27は、金庫筐体26内から右側板27B及び後板27Cを連結部35に何ら引っ掛けることなく引き出させることができる。
【0207】
そして装置筐体2は、金庫筐体26内から収納庫装填ケース27が引き出されると、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44の下からリジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33を前側に移動させることになる。
【0208】
よって連結部35は、金庫筐体26内から収納庫装填ケース27が引き出された場合、一方向受渡路39Aの下端部及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aの下端部から、対応する取込搬送路28AXの上端部及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部を全て切り離すことができる。
【0209】
また装置筐体2は、金庫筐体26内に収納庫装填ケース27が収納されると、再び一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44の下に、対応するリジェクト庫搬送部28Aの搬送路接続部分及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aの搬送路接続部分を位置させる。
【0210】
これにより連結部35は、金庫筐体26内に収納庫装填ケース27が収納された場合、一方向受渡路39Aの下端部及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aの下端部を、対応する取込搬送路28AXの上端部及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部に再び接続することができる。
【0211】
ところで、紙幣処理装置1は、工場で、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部から対応する一方向受渡路39A及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aを介して取込搬送路28AXの上端部及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部までを、それぞれ装置下方向に沿って直線的に接続するように、上部ユニット10や複数の双方向受渡部40乃至44、一方向受渡部39、収納庫装填ケース27が位置決めされて組み立てられている。
【0212】
また紙幣処理装置1は、このようにして工場で組み立てられた後、国内や海外の金融機関の店舗内に設置されて使用される。
【0213】
そして紙幣処理装置1は、設置場所での使用中に上部ユニット10や収納庫装填ケース27が故障すると、その設置場所で例えば、現地の作業者により、故障した上部ユニット10や収納庫装填ケース27が新たなものに交換される。
【0214】
また紙幣処理装置1は、このように上部ユニット10や収納庫装填ケース27が故障したものから新たなものへと交換された際、交換後の上部ユニット10や収納庫装填ケース27の位置が改めて調整される。
【0215】
ここで、紙幣処理装置1は、上述のように上部ユニット10及び収納庫装填ケース27が共に、金庫筐体26の金庫天板26Aに固定された連結筐体36に支持されている。
【0216】
また紙幣処理装置1は、上部ユニット10及び収納庫装填ケース27と、連結筐体36との間に介在するレールガイドやスライドレール(すなわち、左上レールガイド53や左上スライドレール51等)が高精度に形成されている。
【0217】
このため紙幣処理装置1は、設置場所で上部ユニット10や収納庫装填ケース27が交換された場合、現地の作業者に、当該上部ユニット10や収納庫装填ケース27の装置左右方向及び装置上下方向に対する位置については容易に精度良く調整させることができる。
【0218】
しかしながら紙幣処理装置1では、上部ユニット10及び収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置については、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44のそれぞれについて満足するように調整する必要があり、調整作業が煩雑になる。
【0219】
このため紙幣処理装置1は、設置場所で上部ユニット10や収納庫装填ケース27が交換された場合、現地の作業者により、当該上部ユニット10及び収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置が、組立時ほどには高精度に調整されない可能性がある。
【0220】
すなわち、紙幣処理装置1は、設置場所で現地の作業者により、交換後の上部ユニット10や収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置が調整されても、調整後の位置が組立時の位置から装置前後方向へ僅かにずれている可能性がある。
【0221】
また紙幣処理装置1は、金融機関の店舗内で例えば、僅かに傾いている床に設置されると、上部ユニット10や収納庫装填ケース27の位置が組立時の位置から装置前後方向へずれる場合がある。
【0222】
このような場合も紙幣処理装置1は、設置場所で例えば、現地の作業者により上部ユニット10や収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置が改めて調整される。
【0223】
しかしながら紙幣処理装置1は、この際も上述の故障による交換時と同様に、上部ユニット10や収納庫装填ケース27の調整後の位置が組立時の位置から装置前後方向へ僅かにずれている可能性がある。
【0224】
このため紙幣処理装置1は、上部ユニット10や収納庫装填ケース27の位置が組立時の位置から装置前後方向へ僅かにずれていても、連結部35の一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44が、一方向受渡路39A及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aを切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部や取込搬送路28AXの上端部及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部に接続可能なように形成されている。
【0225】
(1−3)連結部の構成
次いで、連結部35の構成について説明する。連結部35は、図3及び図7について上述したように連結筐体36に一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44が装置後方向に沿って順に取り付けられている。
【0226】
この場合、複数の双方向受渡部40乃至44は、基本的には同様に構成されている。ただし複数の双方向受渡部40乃至44のうち最も前に位置する1個の双方向受渡部40及び最も後に位置する1個の双方向受渡部44は、他の複数の双方向受渡部41乃至43に比して一部の部品を除いて構成されている。
【0227】
このため複数の双方向受渡部40乃至44の構成としては、例えば、前から2番目に位置する1個の双方向受渡部41の構成について具体的に説明する。
【0228】
また他の複数の双方向受渡部40、42乃至44の構成については、前から2番目に位置する1個の双方向受渡部41とは異なる部分のみを説明する。
【0229】
図10乃至図12に示すように、前から2番目に位置する双方向受渡部41には、例えば、ほぼ同一形状の略L字状の一対の金属板を組み合わせて左右に長い長方形状の枠部60Aを有するように形成された受渡部筐体60が設けられている。
【0230】
受渡部筐体60は、前板60B及び後板60Cの長さが紙幣の長辺の長さよりも長い所定の長さに選定されると共に、左側板60D及び右側板60Eの長さが前板60B及び後板60Cの長さよりも短い所定の長さに選定されている。
【0231】
また受渡部筐体60の前板60Bは、前寄り及び後寄りにそれぞれ形成された溝を利用して上端中央部(すなわち、中央の上半分)を装置前方向へ直角に折り曲げることにより、当該前板60Bから前側に突出する前側取付部60BXが設けられると共に、その上端中央部に前側凹部60BYが設けられている。
【0232】
さらに受渡部筐体60の後板60Cは、前寄り及び後寄りにそれぞれ形成された溝を利用して上端中央部(すなわち、中央の上半分)を装置後方向へ直角に折り曲げるようにして、当該後板60Cから後側に突出する後側取付部60CXが設けられると共に、その上端中央部に後側凹部60CYが設けられている。
【0233】
そして受渡部筐体60は、前板60Bの前側凹部60BY及び後板60Cの後側凹部60CYの長さ(すなわち、装置左右方向の長さ)が、紙幣の長辺の長さ以上の互いに等しい所定長さに選定されている。
【0234】
また受渡部筐体60の左側板60D及び右側板60Eは、互いの内面(すなわち、対向する面)の中心よりも前側の対向位置に一対の左前軸受部61及び右前軸受部(図示せず)が取り付けられている。
【0235】
さらに受渡部筐体60の左側板60D及び右側板60Eは、互いの内面の中心よりも後側の対向位置に軸受取付孔部が穿設され、一対の左後軸受部62及び右後軸受部(図示せず)が、これら軸受取付孔部に挿入するようにして取り付けられている。
【0236】
これにより受渡部筐体60は、一対の左前軸受部61及び右前軸受部の中心孔に前側ローラ軸63の一端部及び他端部を挿入するようにして、当該一対の左前軸受部61及び右前軸受部を介して前側ローラ軸63を装置左右方向と平行にし、図中に矢印d1で示す一回転方向、及びこれとは逆の他回転方向に回動可能に支持している。
【0237】
また受渡部筐体60は、一対の左後軸受部62及び右後軸受部の中心孔に後側ローラ軸64の一端部及び他端部を挿入するようにして、当該一対の左後軸受部62及び右後軸受部を介して後側ローラ軸64を装置左右方向と平行にして一回転方向及び他回転方向に回動可能に支持している。
【0238】
そして前側ローラ軸63は、受渡部筐体60の左側板60D及び右側板60E間の中心位置から左側及び右側のそれぞれ等距離の位置に一対の受渡ローラ(以下、これを前側ローラとも呼ぶ)65(一方のみ図示して他方は図示せず)が取り付けられている。
【0239】
また後側ローラ軸64は、前側ローラ軸63に取り付けられた一対の前側ローラ65と対向する位置に一対の受渡ローラ(以下、これを後側ローラとも呼ぶ)67、68が取り付けられ、当該一対の後側ローラ67、68の周側面の一部を一対の前側ローラ65の周側面の一部に押し付けている。
【0240】
さらに受渡部筐体60は、左右に長い略コ字状の一対の前側ガイド保持部70及び後側ガイド保持部71を有している。
【0241】
前側ガイド保持部70は、略短冊状の背板部70Aを前側に位置させ、当該背板部70Aの左端及び右端から後側に突出する左板部70B及び右板部70Cを介して一対の左前軸受部61及び右前軸受部に、前側ローラ軸63の回動からは独立して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に取り付けられている。
【0242】
すなわち、受渡部筐体60は、一対の左前軸受部61及び右前軸受部を介して前側ガイド保持部70を、前側ローラ軸63を回動中心にするものの、当該前側ローラ軸63からは独立して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0243】
また後側ガイド保持部71は、略アングル状の背板部71Aを後側に位置させ、当該背板部71Aの左端及び右端から前側に突出する平板状の左板部71B及び右板部71Cを介して一対の左後軸受部62及び右後軸受部に、後側ローラ軸64の回動からは独立して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に取り付けられている。
【0244】
すなわち、受渡部筐体60は、一対の左後軸受部62及び右後軸受部を介して後側ガイド保持部71を、後側ローラ軸64を回動中心にするものの、当該後側ローラ軸64からは独立して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0245】
そして前側ガイド保持部70は、紙幣の長辺の長さ以上の所定の長さを有する断面略J字状の受渡ガイド72が、根元部を前側ローラ軸63よりも後側に位置させて当該前側ガイド保持部70の背板部70Aと平行にし、かつ先端部を当該根元部の前斜上で前側凹部60BYの底縁よりも上側に位置させるようにして取り付けられている。
【0246】
これにより受渡部筐体60は、前側ガイド保持部70と共に、当該前側ガイド保持部70に保持された(すなわち、取り付けられた)受渡ガイド72を一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0247】
因みに、以下の説明では、前側ガイド保持部70に保持され、一体に回動する受渡ガイド72を、前側可動ガイド72とも呼ぶ。
【0248】
前側可動ガイド72は、根元部の一面の下縁部分が前斜下に徐々に傾斜するように弓形状に形成されると共に、先端部及び根元部の一面全体が装置左方向に沿って櫛歯状に形成されている。
【0249】
一方、後側ガイド保持部71には、前側可動ガイド72の長さと等しい長さを有する断面略J字状の受渡ガイド73が、根元部を後側ローラ軸64よりも前側に位置させて当該後側ガイド保持部71の背板部71Aと平行にし、かつ先端部を当該根元部の後斜上で後側凹部60CYの底縁よりも上側に位置させるようにして取り付けられている。
【0250】
これにより受渡部筐体60は、後側ガイド保持部71と共に、当該後側ガイド保持部71に保持された(すなわち、取り付けられた)受渡ガイド73を一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0251】
因みに、以下の説明では、後側ガイド保持部71に保持され、一体に回動する受渡ガイド73を、後側可動ガイド73とも呼ぶ。
【0252】
後側可動ガイド73は、根元部の一面の下縁部分が後斜下に徐々に傾斜するように弓形状に形成されると共に、先端部及び根元部の一面全体が装置左方向に沿って櫛歯状に形成されている。
【0253】
また受渡部筐体60は、一対の左前軸受部61及び右前軸受部に、紙幣の長辺の長さ以上の所定の長さを有する断面略T字状の受渡ガイド74が、前側ローラ軸の後斜下で腕部の平坦な一面を垂直して後側に向け、かつ本体部を当該腕部よりも前側に位置させて固定されている。
【0254】
因みに、以下の説明では、受渡部筐体60の一対の左前軸受部61及び右前軸受部に固定された受渡ガイド74を、前側固定ガイド74とも呼ぶ。
【0255】
前側固定ガイド74は、腕部の一面の上縁部分が前斜上に徐々に傾斜するように弓形状に形成されると共に、当該腕部の一面の下縁部分が前斜下に徐々に傾斜するように弓形状に形成されている。
【0256】
また前側固定ガイド74は、腕部の一面全体が装置左方向に沿って櫛歯状に形成され、当該腕部の上端部を前側可動ガイド72の根元部と噛み合わせるように嵌合させると共に、下端部を受渡部筐体60の枠部60Aから下側に突出させている。
【0257】
さらに受渡部筐体60は、一対の左後軸受部62及び右後軸受部に、前側固定ガイド74の長さと等しい長さを有する断面略T字状の受渡ガイド75が、後側ローラ軸64の前斜下で腕部の平坦な一面を垂直して当該前側固定ガイド74の腕部の一面と対向させ(すなわち、前側に向け)、かつ本体部を腕部よりも後側に位置させて固定されている。
【0258】
因みに、以下の説明では、受渡部筐体60の一対の左後軸受部62及び右後軸受部に固定された受渡ガイド75を、後側固定ガイド75とも呼ぶ。
【0259】
すなわち、受渡部筐体60には、前側固定ガイド74と後側固定ガイド75とが、互い腕部の一面を所定の間隔(例えば、5[mm]程度の間隔)で平行にして固設されている。
【0260】
後側固定ガイド75は、腕部の一面の上縁部分が後斜上に徐々に傾斜するように弓形状に形成されると共に、当該腕部の一面の下縁部分が後斜下に徐々に傾斜するように弓形状に形成されている。
【0261】
また後側固定ガイド75は、腕部の一面全体が装置左方向に沿って櫛歯状に形成され、当該腕部の上端部を後側可動ガイド73の根元部と噛み合わせるように嵌合させると共に、下端部を受渡部筐体60の枠部60Aから下側に突出させている。
【0262】
このようにして受渡部筐体60には、前側固定ガイド74が、前側可動ガイド72の根元部の一面の平坦な部分を垂直にした場合に、当該根元部の一面の平坦な部分と前側固定ガイド74の腕部の一面の平坦な部分とを面一にするように固定されている。
【0263】
また受渡部筐体60には、後側固定ガイド75が、後側可動ガイド73の根元部の一面の平坦な部分を垂直にした場合に、当該根元部の一面の平坦な部分と後側固定ガイド75の腕部の一面の平坦な部分とを面一にするように固定されている。
【0264】
そして前側可動ガイド72は、先端部及び根元部の一面全体において、一対の前側ローラ65と対向する位置にそれぞれ孔部が穿設されている。
【0265】
また前側固定ガイド74は、腕部及び本体部において、一対の前側ローラ65と対向する位置にそれぞれ切欠部が形成されている。
【0266】
これにより前側可動ガイド72及び前側固定ガイド74は、一対の前側ローラ65の周側面の後側の部分を、対応する孔部及び切欠部を介して当該前側可動ガイド72の根元部の一面及び前側固定ガイド74の腕部の一面から後側に突出させている。
【0267】
さらに後側可動ガイド73は、先端部及び根元部の一面全体において、一対の後側ローラ67、68と対向する位置にそれぞれ孔部が穿設されている。
【0268】
さらにまた後側固定ガイド75は、腕部及び本体部において、一対の後側ローラ67、68と対向する位置にそれぞれ切欠部が形成されている。
【0269】
これにより後側可動ガイド73及び後側固定ガイド75は、一対の後側ローラ67、68の周側面の後側の部分を、対応する孔部及び切欠部を介して当該後側可動ガイド73の根元部の一面及び後側固定ガイド75の腕部の一面から前側に突出させている。
【0270】
これに加えて受渡部筐体60は、左側板60D及び右側板60Eの上端中央部に所定の同一深さの左切欠部60DX及び右切欠部60EXが形成されている。
【0271】
そして前側ガイド保持部70は、左板部70Bの外面において、前側可動ガイド72の根元部の一面の平坦な部分を垂直にした(すなわち、装置上下方向と平行にした)場合に前側ローラ軸63の真上となる縁部に円柱状の左前側連結ピン77が植設されている。
【0272】
また前側ガイド保持部70は、右板部70Cの外面において、前側可動ガイド72の根元部の一面の平坦な部分を垂直にした(すなわち、装置上下方向と平行にした)場合に前側ローラ軸63の真上となる縁部にも円柱状の右前側連結ピン78が植設されている。
【0273】
さらに後側ガイド保持部71は、左板部71Bの外面において、後側可動ガイド73の根元部の一面の平坦な部分を垂直にした(すなわち、装置上下方向と平行にした)場合に後側ローラ軸64の真上となる縁部に円柱状の左後側連結ピン79が植設されている。
【0274】
さらにまた後側ガイド保持部71は、右板部71Cの外面において、後側可動ガイド73の根元部の一面の平坦な部分を垂直にした(すなわち、装置上下方向と平行にした)場合に後側ローラ軸64の真上となる縁部にも円柱状の右後側連結ピン80が植設されている。
【0275】
そして前側ガイド保持部70及び後側ガイド保持部71の左前側連結ピン77及び左後側連結ピン79は、略短冊状の左側連結板81の一端部及び他端部に穿設された孔部に挿入されている。
【0276】
また前側ガイド保持部70及び後側ガイド保持部71の右前側連結ピン78及び右後側連結ピン80は、略短冊状の右側連結板82の一端部及び他端部に穿設された孔部に挿入されている。
【0277】
これにより前側ガイド保持部70及び後側ガイド保持部71は、左側連結板81及び右側連結板82を介して連結されている。
【0278】
ところで、左側連結板81及び右側連結板82は、前側ローラ軸63及び後側ローラ軸64の中心間距離よりも僅かに長い所定長さに選定されると共に、一端部及び他端部の孔部の中心間距離が当該前側ローラ軸63及び後側ローラ軸64の中心間距離と等しく選定されている。
【0279】
従って左側連結板81及び右側連結板82は、前側ガイド保持部70及び後側ガイド保持部71を介して前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を互いの根元部を平行にした状態で連結している。
【0280】
すなわち、左側連結板81及び右側連結板82は、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を互いの根元部を、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の腕部の間隔と等しい間隔で平行にした状態で連結している。
【0281】
これにより図13(A)及び(B)に示すように、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73は、左側連結板81及び右側連結板82と共に、前側ローラ軸63及び後側ローラ軸64を回動中心とする平行リンクを形成している。
【0282】
よって前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73は、左側連結板81及び右側連結板82の連結により、互いの根元部を、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の腕部の間隔と等しい間隔で平行にしたまま、前側ローラ軸63及び後側ローラ軸64を回動中心として一回転方向及び他回転方向へ回動することができる。
【0283】
このようにして双方向受渡部41は、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73並びに前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75と、一対の前側ローラ65及び一対の後側ローラ67、68とにより、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の間並びに前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の間に、紙幣を一対の前側ローラ65及び一対の後側ローラ67、68を介して搬送する双方向受渡路41Aを形成している。
【0284】
すなわち、双方向受渡部41は、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の間並びに前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の間に、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73(前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75)の装置左右方向の長さを受渡路横幅とし、かつ、これらの間隔を受渡路縦幅とする双方向受渡路41Aを形成している。
【0285】
そして双方向受渡部41では、上述のように前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の根元部の一面の下縁部分が、互いの間隔を徐々に広げるように弓形状に形成されている。
【0286】
また双方向受渡部41では、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の腕部の上端部も、互いの間隔を徐々に広げるように弓形状に形成されている。
【0287】
そのうえで双方向受渡部41では、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の根元部と前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の腕部とを櫛歯状の部分を噛み合わせるように嵌合させている。
【0288】
さらに双方向受渡部41は、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の間隔と等しい間隔で平行にしたまま回動可能にしている。
【0289】
よって双方向受渡部41は、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を垂直な姿勢から前側や後側へ傾けた場合でも、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73と前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75との嵌合部分で、双方向受渡路41A内に、これらの根元部や腕部が突出することを防止している。
【0290】
ところで、受渡部筐体60は、例えば、後板60Cの内面に、左右に長い短冊状のばね係止板83が、その上端部を後側凹部60CYの縁から僅かに上に突出させるようにして(すなわち、後側凹部60CYの縁よりも上で、かつ前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の先端部よりも下に位置させるようにして)取り付けられている。
【0291】
そして受渡部筐体60は、例えば、ばね係止板84の前面において後側ローラ軸64よりも上側の所定位置に、圧縮コイルばね(又はトーションばね)のような一対のばね84A、84Bの一端が係止されると共に、後側ガイド保持部71の背板部71Aの所定位置(すなわち、後側ローラ軸64よりも上側の所定位置)に当該ばね84A、84Bの他端が係止されている。
【0292】
これにより受渡部筐体60は、ばね84A、84Bにより後側ガイド保持部71において後側ローラ軸64よりも上側の所定位置を前側に押すようにしている。
【0293】
よって受渡部筐体60は、ばね84A、84Bにより後側ガイド保持部71を、後側ローラ軸64を中心にして一回転方向へ回転させるように付勢すると共に、これに伴い、当該後側ガイド保持部71に連結された前側ガイド保持部70も前側ローラ軸63を中心にして一回転方向へ回転させるように付勢している。
【0294】
そして受渡部筐体60は、後述するように装置筐体2から上部ユニット10が引き出された状態では、ばね84A、84Bの付勢により後側ガイド保持部71と共に前側ガイド保持部70を一回転方向へ回転させて、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を垂直な姿勢から前側に傾斜させている。
【0295】
また受渡部筐体60は、例えば、右側板60Eの後端部にレバー挿入孔部が穿設されている。さらに後側ガイド保持部71の背板部71Aには、双方向受渡部41に対応する後側搬送部18の搬送路接続部分の位置に応じて当該後側ガイド保持部71を回転させるための回転制御レバー85が取り付けられている。
【0296】
この場合、回転制御レバー85は、所定長さの短冊板状の腕部の根元部分が後側ガイド保持部71の背板部71Aに接合され、当該腕部の先端部分を受渡部筐体60の右側板60Eのレバー挿入孔部に通して右側に突出させている。
【0297】
また回転制御レバー85は、腕部の先端に略L字板状の受部が、当該腕部から上側に立ち上がり、その受突起を前側に向けるようにして設けられている。そして回転制御レバー85は、受部の形状及び寸法が適宜選定されている。
【0298】
これにより回転制御レバー85は、後側ガイド保持部71に対し例えば、受突起の先端を、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の受渡路縦幅の方向と垂直で、かつ当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の受渡路縦幅のセンターに位置するような仮想平面と面一にして取り付けられている。
【0299】
また受渡部筐体60は、左右に長いピン保持部86を有している。ピン保持部86は、略コ字状の胴体板の下端部に短冊状のピン取付板が後側に突出するように設けられている。
【0300】
そしてピン保持部86は、ピン取付板の下面の左寄り及び右寄りの所定位置にそれぞれ円柱状の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88が下側に突出するように植設されている。
【0301】
この場合、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88は、それぞれ先端部が、先端にかけて徐々に径を細くするようにテーパ状に形成されている。
【0302】
またピン保持部86は、ピン取付板の左端及び右端にそれぞれ短冊状の左側軸取付板及び右側軸取付板が後側に突出するように設けられている。
【0303】
そしてピン保持部86は、左側軸取付部の外面に例えば、直径の等しい2本の左上ガイド軸(図示せず)及び左下ガイド軸90が、装置下方向に沿って所定の間隔で植設されている。
【0304】
またピン保持部86は、右側軸取付部の外面にも、例えば、直径の等しい2本の右上ガイド軸及び右下ガイド軸(何れも図示せず)が、装置下方向に沿って所定の間隔で植設されている。
【0305】
そして受渡部筐体60は、左側板60D及び右側板60Eの前端部に上下に長い左側昇降ガイド孔部及び右側昇降ガイド孔部が対向させて穿設されている。
【0306】
よってピン保持部86は、前側ガイド保持部70と受渡部筐体60の前板60Bとの間にピン取付板を介在させた状態で左上ガイド軸及び左下ガイド軸90を左側板60Dの左側昇降ガイド孔部に通して左側に突出させると共に、右上ガイド軸及び右下ガイド軸を右側板60Eの右側昇降ガイド孔部に通して右側に突出させている。
【0307】
そのうえでピン保持部86は、左上ガイド軸及び左下ガイド軸90に、それぞれ直径の等しいガイドローラ91、92が、当該左上ガイド軸及び左下ガイド軸90を中心にして回動可能に取り付けられて受渡部筐体60の左側板60Dの左側昇降ガイド孔部に係合されている。
【0308】
またピン保持部86は、右上ガイド軸及び右下ガイド軸にも、それぞれ直径の等しいガイドローラ(何れも図示せず)が、当該右上ガイド軸及び右下ガイド軸を中心にして回動可能に取り付けられて受渡部筐体60の右側板60Eの右側昇降ガイド孔部に係合されている。
【0309】
これにより受渡部筐体60は、ピン保持部86を上下に昇降可能に保持して、当該ピン保持部86を下降させて左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を枠部60Aの下側に突き出し、また上昇させて当該左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を枠部60A内に収納することができる。
【0310】
因みに、ピン保持部86は、上昇して左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を受渡部筐体60の枠部60A内に収納した状態では、胴体板が当該受渡部筐体60の前側凹部60BYの底縁よりも上側に突出しないように当該本体部の高さが適宜選定されている。
【0311】
また受渡部筐体60は、左側板60D及び右側板60Eの外面において一対の左後軸受部62及び右後軸受部の後斜下に左側軸挿入孔部及び右側軸挿入孔部が対向させて穿設されている。
【0312】
そして受渡部筐体60は、レバー回動軸94が左側板60Dの左側軸挿入孔部から右側板60Eの右側軸挿入孔部にかけて挿入されている。
【0313】
これにより受渡部筐体60は、レバー回動軸94の一端部を左側軸挿入孔部から左側に突出させると共に、他端部を右側軸挿入孔部から右側に突出させて、当該レバー回動軸94を左側軸挿入孔部及び右側軸挿入孔部を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0314】
また受渡部筐体60は、ピン保持部86と共に左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88の昇降を制御するための略アングル状の一対の左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96を有している。
【0315】
この場合、左側昇降制御レバー95は、略コ字平板状の筐体取付部の下端に略L字平板状の連結部が左側に突出するように設けられている。
【0316】
左側昇降制御レバー95は、筐体取付部の後端部に左側及び前側へと順に折り返すようにして形成された略コ字状の軸係止部が設けられている。
【0317】
そして左側昇降制御レバー95は、軸係止部の左板及び右板に一対の軸係止孔部が対向させて穿設され、当該一対の軸係止孔部にレバー回動軸94の一端部が右から順に差し込まれて係止されている。
【0318】
これにより受渡部筐体60は、左側昇降制御レバー95を、レバー回動軸94を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0319】
また左側昇降制御レバー95は、筐体取付部の前端部に軸係合孔部が穿設され、当該軸係合孔部にピン保持部86の左下ガイド軸90が挿入されて係合されている。
【0320】
さらに受渡部筐体60は、左側板60Dの上端前寄り(すなわち、左側昇降ガイド孔部の真上)に左側ばね係止部60DYが左側に突出するように設けられている。
【0321】
そして左側昇降制御レバー95は、コイルばね97の一端部が、左下ガイド軸90において筐体取付部の左側に突出した部分に係止されると共に、当該コイルばね97の他端部が受渡部筐体60の左側ばね係止部60DYに係止されている。
【0322】
これにより左側昇降制御レバー95は、コイルばね97により左下ガイド軸90と共に筐体取付部を上側に引き上げるようにして他回転方向へ回転するように付勢されている。
【0323】
さらに左側昇降制御レバー95は、連結部の左側突出部の先端にピン取付部が下側に突出するように設けられ、当該ピン取付部の左側を向く外面に円柱状の連結ピン98が、左側へ突出するように植設されている。
【0324】
一方、右側昇降制御レバー96は、左側昇降制御レバー95を左右反転させたような構成と基本的には同様に構成されている。
【0325】
すなわち、右側昇降制御レバー96は、略コ字平板状の筐体取付部の下端に略L字平板状の連結部が右側に突出するように設けられている。
【0326】
右側昇降制御レバー96は、筐体取付部の後端部に右側及び前側へと順に折り返すようにして形成された略コ字状の軸係止部が設けられている。
【0327】
そして右側昇降制御レバー96は、軸係止部の左板及び右板に一対の軸係止孔部が対向させて穿設され、左側昇降制御レバー95と姿勢を合わせた状態で当該一対の軸係止孔部にレバー回動軸94の他端部が左から順に差し込まれて係止されている。
【0328】
これにより受渡部筐体60は、左側昇降制御レバー95と共に右側昇降制御レバー96も互いの姿勢を合わせた状態でレバー回動軸94を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0329】
また右側昇降制御レバー96は、筐体取付部の前端部に軸係合孔部が穿設され、当該軸係合孔部にピン保持部86の右下ガイド軸が挿入されて係合されている。
【0330】
さらに受渡部筐体60は、右側板60Eの上端前寄り(すなわち、右側昇降ガイド孔部の真上)に右側ばね係止部60EYが右側に突出するように設けられている。
【0331】
そして右側昇降制御レバー96は、上述のコイルばね97と同様な弾性力を有するコイルばね99の一端部が、右下ガイド軸において筐体取付部の右側に突出した部分に係止されると共に、当該コイルばね99の他端部が受渡部筐体60の右側ばね係止部60EYに係止されている。
【0332】
これにより右側昇降制御レバー96は、コイルばね99により右下ガイド軸と共に筐体取付部を上側に引き上げるようにして他回転方向へ回転するように付勢されている。
【0333】
因みに、右側昇降制御レバー96は、左側昇降制御レバー95とは異なり、連結部の右側突出部の長さが短く、かつピン取付部及び連結ピンが設けられずに構成されている。
【0334】
受渡部筐体60は、係る構成により、左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96を互いの姿勢を合わせた状態で一回転方向及び他回転方向へ回転させる。
【0335】
よって受渡部筐体60は、左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96の回転に連動させてピン保持部86を、当該ピン保持部86の長手方向を装置左右方向とほぼ平行にしたまま(すなわち、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88の長手方向を装置上下方向とほぼ平行にしたまま)上昇及び下降させることができる。
【0336】
そして図14に示すように、受渡部筐体60は、左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96が共に他回転方向へ回転すると、これに連動させてピン保持部86を押し上げるようにして上昇させて、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を枠部60A内に収納することができる。
【0337】
また図15に示すように、受渡部筐体60は、左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96が共に一回転方向へ回転すると、これに連動させてピン保持部86を引き下げるようにして下降させて、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を枠部60Aから突き出させることができる。
【0338】
さらに受渡部筐体60は、例えば、左側板60Dの外面において後側ローラ軸64よりも下側で、かつ当該後側ローラ軸64よりも前側及び後側のそれぞれ等距離の位置に前側プーリ支持軸100及び後側プーリ支持軸101が植設されている。
【0339】
そして双方向受渡部41の受渡部筐体60は、図3について上述したように前側取付部60BX及び後側取付部60CXを介して連結筐体36に取り付けられ、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の先端部を金庫天板26Aの上側に突出させると共に、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の腕部の下端部を当該金庫天板26Aの下側に突出させている。
【0340】
ところで、複数の双方向受渡部40乃至44のうち、前から3番目及び4番目に位置する双方向受渡部42及び43は、前から2番目に位置する上述の双方向受渡部41と同様に構成されている。
【0341】
また最も前に位置する1個の双方向受渡部40は、受渡部筐体に前側プーリ支持軸100が設けられていない点を除いて、前から2番目に位置する上述の双方向受渡部41と同様に構成されている。
【0342】
さらに最も後に位置する1個の双方向受渡部44は、受渡部筐体に後側プーリ支持軸101が設けられていない点を除いて、前から2番目に位置する上述の双方向受渡部41と同様に構成されている。
【0343】
すなわち、図3及び図16に示すように、複数の双方向受渡部40乃至44は、後側ローラ軸64において受渡部筐体60の左側板60Dから左側に突出している部分に左右に2本の駆動ベルト105をかけることが可能な駆動プーリ107が取り付けられている。
【0344】
また複数の双方向受渡部40乃至44は、前側プーリ支持軸100及び後側プーリ支持軸101にそれぞれ1本の駆動ベルトにテンションをかけるためのテンションプーリ108が一回転方向及び他回転方向に回動可能に取り付けられている。
【0345】
これにより複数の双方向受渡部40乃至44は、例えば、1個前の双方向受渡部40乃至43との間で共に駆動プーリ107の右側に駆動ベルト105がかけられた場合、1個後の双方向受渡部41乃至44との間では共に駆動プーリ107の左側に駆動ベルト105がかけられている。
【0346】
また複数の双方向受渡部40乃至44は、駆動プーリ107にかけられた駆動ベルト105の下側をテンションプーリ108で押し上げるようにして、当該駆動ベルト105に所定のテンションをかけている。
【0347】
そして複数の双方向受渡部40乃至44のうち例えば、最も前に位置する1個の双方向受渡部40には、受渡部筐体60の左側にギアや駆動プーリ、駆動ベルト等を有する駆動伝達部110が配置されている。
【0348】
よって最も前に位置する1個の双方向受渡部40は、装置筐体2に上部ユニット10が収納された場合、例えば、切換搬送部14に設けられた駆動伝達ギアを駆動伝達部110のギアと連結する。
【0349】
これにより最も前に位置する1個の双方向受渡部40は、入金時や出金時、切換搬送部14から駆動伝達ギアを介して伝達される駆動モータの駆動力を、駆動伝達部110においてギアで受けると共に駆動プーリ及び駆動ベルトを介して、当該ギアの回転を自己の受渡部筐体60の駆動プーリ107から他の受渡部筐体60の駆動プーリ107へと順に伝達する。
【0350】
このようにして複数の双方向受渡部40乃至44は、駆動モータが特には設けられていないものの、入金時や出金時、双方向受渡路40A乃至44Aを駆動して紙幣を搬送することができる。
【0351】
ここで、図7及び図16に示すように、複数の双方向受渡部40乃至44は、それぞれ上述のように受渡部筐体60の後側ガイド保持部71に回転制御レバー85が取り付けられている。
【0352】
ただし、複数の双方向受渡部40乃至44は、それぞれの受渡部筐体60の後側ガイド保持部71に対し回転制御レバー85が、装置後方向に沿って当該回転制御レバー85の受部を順に右側に所定間隔でずらして位置させるように取り付けられている。
【0353】
また切換搬送部14及び後側搬送部18は、複数の双方向受渡部40乃至44に対応する複数の搬送路接続部分に、それぞれ一対の平行な搬送ガイドが、互いの一面を垂直にし、かつ前後に位置させるようにして配置されると共に搬送ローラや搬送ベルト等も配置されている。
【0354】
因みに、以下の説明では、切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分にそれぞれ配置された一対の搬送ガイドにおいて前側に位置する一方の搬送ガイドを、接続部分前ガイドとも呼び、後側に位置する他方の搬送ガイドを、接続部分後ガイドとも呼ぶ。
【0355】
これにより切換搬送部14及び後側搬送部18は、複数の搬送路接続部分においてそれぞれ接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの間に切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部を、複数の双方向受渡部40乃至44の受渡路横幅及び受渡路縦幅と等しい搬送路横幅及び搬送路縦幅を有し、紙幣を装置上下方向と平行な搬送方向に沿って上側や下側へ搬送可能なように形成している。
【0356】
すなわち、切換搬送部14及び後側搬送部18は、複数の搬送路接続部分においてそれぞれ接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの間に、当該接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの装置左右方向の長さを受渡路横幅と等しい搬送路横幅とし、かつ、これらの間隔を受渡路縦幅と等しい搬送路縦幅とする、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部を形成している。
【0357】
なお、搬送路接続部分毎の一対の接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドは、それぞれ下端部が装置左方向に沿って櫛歯状に形成されると共に、当該下端部の一面が上から下にかけて互いの間隔を徐々に広げるように弓形状に形成されている。
【0358】
そして切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分では、それぞれ一対の接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドのうち例えば、接続部分前ガイドに、回転制御レバー85に対応する押付アーム115が取り付けられている。
【0359】
この場合、押付アーム115は、それぞれ所定長さの短冊板状の腕部の根元部分が接続部分前ガイドの所定位置に接合され、当該腕部の先端部分を、その接続部分前ガイドよりも右側に位置させている。
【0360】
また押付アーム115は、腕部の先端に例えば、縦長な略ブロック状の押付部が、当該腕部の先端から下側に突出し、かつ押付面を後側に向けるようにして設けられている。そして押付アーム115は、押付部の形状及び寸法が適宜選定されている。
【0361】
これにより押付アーム115は、接続部分前ガイドに対し例えば、押付部の押付面を、一対の接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの搬送路縦幅の方向と垂直で、かつ当該一対の接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの搬送路縦幅のセンターに位置するような仮想平面と面一にして取り付けられている。
【0362】
ただし、切換搬送部14及び後側搬送部18は、複数の搬送路接続部分それぞれの接続部分前ガイドに対し押付アーム115が、装置後方向に沿って当該押付アーム115の押付部を順に右側に所定間隔でずらして、回転制御レバー85の受突起に対向させて位置させるように取り付けられている。
【0363】
ところで、複数の双方向受渡部40乃至43と切換搬送部14及び後側搬送部18とに設けられた回転制御レバー85と押付アーム115とは、装置筐体2に上部ユニット10が収納されたときに複数の双方向受渡路40A乃至43Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部とを接続用に位置決めするように機能する位置決め部116(図7)である。
【0364】
因みに、以下の説明では、複数の双方向受渡部40乃至43と切換搬送部14及び後側搬送部18とに設けられた回転制御レバー85と押付アーム115とからなる位置決め部116を、上側位置決め部116とも呼ぶ。
【0365】
複数の双方向受渡部40乃至44は、係る構成のもと、上述のように装置筐体2から上部ユニット10が引き出された場合、受渡部筐体60において後側ガイド保持部71及び前側ガイド保持部70を一回転方向へ回転させて、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を垂直な姿勢から前側に傾斜させている。
【0366】
この状態で切換搬送部14及び後側搬送部18は、上部ユニット10が装置筐体2の前側の所定のユニット引出位置から当該装置筐体2内の所定のユニット収納位置まで装置後方向へ移動するようにして装置筐体2内に収納される場合、その収納に伴い上部ユニット10の一部として装置後方向へ移動する。
【0367】
この際、切換搬送部14及び後側搬送部18は、上部ユニット10がユニット収納位置に到達する手前で、複数の搬送路接続部分各々の押付アーム115の押付部を、複数の双方向受渡部40乃至44の対応する回転制御レバー85の受部の受突起に押し当てるようにして後側可動ガイド73と共に前側可動ガイド72を他回転方向へ回転させ始める。
【0368】
すなわち、切換搬送部14及び後側搬送部18は、上部ユニット10がユニット収納位置の手前まで移動すると、搬送路接続部分毎に押付アーム115の押付部を、当該搬送路接続部分と、対応する双方向受渡部40乃至44との調整位置に応じた個別のタイミングで、その対応する双方向受渡部40乃至44の回転制御レバー85の受部の受突起に押し当てるようにして後側可動ガイド73と共に前側可動ガイド72を他回転方向へ回転させ始める。
【0369】
また切換搬送部14及び後側搬送部18は、上部ユニット10がユニット収納位置側へ引き続き移動することで、双方向受渡部40乃至44毎の前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73をそれぞれ他回転方向へ回転させながら、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の先端部に、対応する接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの下端部を噛み合わせるように嵌合させる。
【0370】
そして切換搬送部14及び後側搬送部18は、上部ユニット10がユニット収納位置に到達して移動が停止したとき、双方向受渡部40乃至44毎の前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を、接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドと嵌合させたまま、当該搬送路接続部分との調整位置に応じた所定角度まで回転させたうえで、その回転を停止させる。
【0371】
これにより図17に示すように、切換搬送部14及び後側搬送部18は、装置筐体2内に上部ユニット10が収納された状態で、双方向受渡部40乃至44の真上に、対応する搬送路接続部分が位置する場合、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を垂直な姿勢にして、これらの先端部に、接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121の先端部を嵌合させる。
【0372】
すなわち、切換搬送部14及び後側搬送部18は、この場合、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を垂直な姿勢にして、当該前側可動ガイド72の根元部の一面を接続部分前ガイド120の一面と面一にすると共に、後側可動ガイド73の根元部の一面を接続部分後ガイド121の一面と面一にして双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部と接続する。
【0373】
また図18に示すように、切換搬送部14及び後側搬送部18は、装置筐体2内に上部ユニット10が収納された状態で、双方向受渡部40乃至44の真上よりも後側に、対応する搬送路接続部分が位置する場合、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を後側に傾けた姿勢にして、これらの先端部に、接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121の先端部を嵌合させる。
【0374】
すなわち、切換搬送部14及び後側搬送部18は、この場合、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を後側に傾けた姿勢にして、当該前側可動ガイド72の根元部の一面と接続部分前ガイド120の一面とをくの字状に交差させると共に、後側可動ガイド73の根元部の一面と接続部分後ガイド121の一面とをくの字状に交差させて双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部と接続する。
【0375】
さらに図19に示すように、切換搬送部14及び後側搬送部18は、装置筐体2内に上部ユニット10が収納された状態で、双方向受渡部40乃至44の真上よりも前側に、対応する搬送路接続部分が位置する場合、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を前側に傾けた姿勢にして、これらの先端部に、接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121の先端部を嵌合させる。
【0376】
すなわち、切換搬送部14及び後側搬送部18は、この場合、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を前側に傾けた姿勢にして、当該前側可動ガイド72の根元部の一面と接続部分前ガイド120の一面とを逆くの字状に交差させると共に、後側可動ガイド73の根元部の一面と接続部分後ガイド121の一面とを逆くの字状に交差させて双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部と接続する。
【0377】
このようにして切換搬送部14及び後側搬送部18は、上部ユニット10の装置前後方向に対する位置の調整が不十分な場合でも、上部ユニット10の収納時、作業者に当該上部ユニット10を装置筐体2内に押し込ませるだけで、その押し込みによる装置後方向への移動により、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部に対して、それぞれ対応する双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を精度良く位置決めして接続することができる。
【0378】
そして複数の双方向受渡部40乃至44は、この際、上述のように前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を平行にしたまま回転させている。
【0379】
よって双方向受渡部40乃至44は、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を前側や後側へ傾けた姿勢で接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121と嵌合させて双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの接続用分岐部分の下端部とを接続しても、これらの接続部分内に先端部や下端部が入り込んで段差や凹みが形成されることを確実に防止することができる。
【0380】
ところで、図7及び図20並びに図21に示すように、連結部35は、連結筐体36においてケース左前支持部36BX及びケース左後支持部の右面に、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を、紙幣収納庫29乃至33の位置決め孔部に対して差し込み、また引き抜くための差込引抜部125が設けられている。
【0381】
差込引抜部125は、所定長さの角柱状のアーム支持部126(図20及び図21には図示せず)と、金庫筐体26の奥行よりも僅かに短い所内長さの角柱状の可動アーム127とを有している。
【0382】
この場合、アーム支持部126は、装置前後方向と平行にしてケース左前支持部36BX及びケース左後支持部の右面の所定位置に固定されている。
【0383】
また可動アーム127は、アーム支持部126と平行にした状態で、当該アーム支持部126に上下の複数の連結ピン及び複数の連結板(図20及び図21には図示せず)を介して連結されている。
【0384】
これにより差込引抜部125は、複数の連結ピン及び複数の連結板と共に可動アーム127により平行リンクを形成し、当該可動アーム127をアーム支持部126と平行にしたまま、左右に変位させながら前後に移動させ得るようにしている。
【0385】
そして差込引抜部125は、可動アーム127の後端と金庫筐体26の後板の内面との間に圧縮コイルばね128が配置され、当該圧縮コイルはね128により可動アーム127を装置前方向へ移動させるように付勢している。
【0386】
これにより差込引抜部125は、金庫筐体26に対し金庫扉26Bが閉じられた場合、圧縮コイルばね128により可動アーム127を前側へ移動させるように付勢しながら、当該可動アーム127の前端を金庫扉26Bの内面左端部(すなわち、金庫扉26Bを開閉可能に支持するヒンジ側)に押し付けている。
【0387】
そして差込引抜部125は、金庫筐体26に対し金庫扉26Bが開かれた場合、圧縮コイルばね128により可動アーム127を前側に移動させて、当該可動アーム127の先端部を金庫筐体26内から前側に突出させる。
【0388】
因みに、金庫扉26Bの前面には、当該金庫扉26Bを開閉する際に手で把持して回転操作させる開閉ハンドル129(図2)が取り付けられている。
【0389】
また開閉ハンドル129には、その回転操作に連動して変位する閂(図示せず)が取り付けられている。
【0390】
よって金庫筐体26は、金庫扉26Bが閉じられて開閉ハンドル129が回転操作されると、閂を金庫筐体26内の所定の係合位置に係合させて当該金庫扉26Bの閉じた状態を維持することができる。
【0391】
また金庫扉26Bの前面には、例えば、係合位置に係合した閂を一時的に変位させ得ないように固定して、金庫筐体26に対し当該金庫扉26Bを閉じた状態にロックするための錠(すなわち、シリンダ錠やダイヤル錠)も取り付けられている。
【0392】
これにより金庫筐体26は、金庫扉26Bが閉じられて係合位置に閂が係合している間は、金庫扉26Bのロックの有無に関わらずに、可動アーム127を内部に留めておくことができる。
【0393】
そして金庫筐体26は、金庫扉26Bが閉じられているものの、ロックが解除された状態(すなわち、閂を金庫筐体26内の所定の係合位置に係合させている状態)で開閉ハンドル129が回転操作されると、係合位置から閂を退避させて、当該金庫扉26Bを開かせることができる。
【0394】
これにより金庫筐体26は、金庫扉26Bが開かれている間は、圧縮コイルばね128の作用により可動アーム127を前側に移動させて当該可動アーム127の先端部を金庫筐体26内から前側に突出させている。
【0395】
また可動アーム127は、右面において複数の双方向受渡部40乃至44の左側昇降制御レバー95に設けられた連結ピン98とそれぞれ対向する位置に、当該連結ピン98の直径よりも長い横幅及び縦幅を有する四角形状のピン挿入孔部が穿設されている。
【0396】
そして可動アーム127は、複数のピン挿入孔部にそれぞれ対応する連結ピン98の先端部が右面側から挿入されて左面から突出させている。
【0397】
さらに可動アーム127は、左面において複数のピン挿入孔部それぞれの上側及び前側にばね押付部及びばね係止部が突設されている。
【0398】
そして可動アーム127は、左面において複数のピン挿入孔部の前側にそれぞれトーションばね130がある程度縮められた状態で、一端部をばね係止部に係止すると共に、他端部をばね押付部に前側から押し付けるようにして設けられている。
【0399】
ここで、図22を用いて複数の紙幣収納庫29乃至33の構成について説明する。ただし、複数の紙幣収納庫29乃至33は、それぞれ同様に構成されている。
【0400】
このため、以下には、1個の紙幣収納庫29の構成について説明し、他の複数の紙幣収納庫30乃至33の構成については説明を省略する。
【0401】
紙幣収納庫29は、例えば、上下に長い略直方体状に形成された外装ケース140を有し、当該外装ケース140の正面に扉(以下、これを収納庫扉とも呼ぶ)141が開閉可能に設けられている。
【0402】
因みに、以下の説明では、紙幣収納庫29を、外装ケース140の正面と対峙して見た場合の図中に矢印a2で示す左の方向を、収納庫左方向とも呼び、当該収納庫左方向とは逆の方向を、収納庫右方向とも呼ぶ。
【0403】
そして、以下の説明では、収納庫左方向及び収納庫右方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて収納庫左右方向とも呼ぶ。
【0404】
また、以下の説明では、紙幣収納庫29を、外装ケース140の正面と対峙して見た場合の図中に矢印b2で示す上の方向を、収納庫上方向とも呼び、当該収納庫上方向とは逆の方向を、収納庫下方向とも呼ぶ。
【0405】
そして、以下の説明では、収納庫上方向及び収納庫下方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて収納庫上下方向とも呼ぶ。
【0406】
さらに、以下の説明では、紙幣収納庫29を、外装ケース140の正面と対峙して見た場合の図中に矢印c2で示す手前の方向を、収納庫前方向とも呼び、当該収納庫前方向とは逆の方向を、収納庫後方向とも呼ぶ。
【0407】
そして、以下の説明では、収納庫前方向及び収納庫後方向を特に区別する必要がない場合、これらをまとめて収納庫前後方向とも呼ぶ。
【0408】
この場合、外装ケース140の上面には、後端部に、平行な一対の搬送ガイド140A、140Bが、互いの一面を垂直にし、かつ前後に位置させるようにして一体に形成されている。
【0409】
因みに、以下の説明では、外装ケース140の上面に一体に形成された一対の搬送ガイド140A、140Bのうち、前側に位置する一方の搬送ガイド140Aを、収納庫前ガイド140Aとも呼び、後側に位置する他方の搬送ガイド140Bを、収納庫後ガイド140Bとも呼ぶ。
【0410】
また外装ケース140内には、収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bに対応させて複数の搬送ローラも配置されている。
【0411】
これにより紙幣収納庫29は、収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bの間に取込繰出搬送路29AXの上端部を、複数の双方向受渡部40乃至44の受渡路横幅及び受渡路縦幅と等しい搬送路横幅及び搬送路縦幅を有し、紙幣を収納庫上下方向と平行な搬送方向に沿って上側や下側へ搬送可能なように形成している。
【0412】
すなわち、紙幣収納庫29は、収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bの間に、当該収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bの装置左右方向の長さを受渡路横幅と等しい搬送路横幅とし、かつ、これらの間隔を受渡路縦幅と等しい搬送路縦幅とする取込繰出搬送路29AXの上端部を形成している。
【0413】
なお、収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bは、それぞれ上端部が収納庫左方向に沿って櫛歯状に形成されると共に、当該上端部の一面が下から上にかけて互いの間隔を徐々に広げるように弓形状に形成されている。
【0414】
また外装ケース140の上面には、収納庫前ガイド140Aの前側左寄りに、双方向受渡部40の左側位置決めピン87に対応させて所定深さの例えば、円形の左側位置決め孔部140Cが形成されている。
【0415】
左側位置決め孔部140Cは、底部分の内径が左側位置決めピン87の直径とほぼ等しい長さに選定されている。
【0416】
また左側位置決め孔部140Cは、ピン差込口が一周に亘り、底部分よりも内径を広げるように漏斗状に形成されている。
【0417】
さらに外装ケース140の上面には、収納庫前ガイド140Aの前側右寄りに、双方向受渡部40の右側位置決めピン88に対応させて所定深さのレーストラック状の右側位置決め孔部140Dが、その長手方向を収納庫左右方向と平行にして形成されている。
【0418】
右側位置決め孔部140Dは、底部分の前後の幅が右側位置決めピン88の直径とほぼ等しい長さに選定されると共に、当該底部分の左右の幅が当該右側位置決めピン88の直径よりも長い所定長さに選定されている。
【0419】
また右側位置決め孔部140Dは、ピン差込口が一周に亘り、底部分よりも前後左右の幅を広げるように略漏斗状に形成されている。
【0420】
そして紙幣収納庫29、及び同様構成の他の紙幣収納庫30乃至33は、収納庫装填ケース27に対し例えば、外装ケース140の正面を前側に向けた状態で装填されている。
【0421】
ところで、複数の双方向受渡部40乃至43と複数の紙幣収納庫29乃至33とに設けられた左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88と左側位置決め孔部140C及び左側位置決め孔部140Cとは、金庫筐体26内に収納庫装填ケース27と共に複数の紙幣収納庫29乃至33が収納されたときに複数の双方向受渡路40A乃至43Aの下端部と複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部とを接続用に位置決めするように機能する位置決め部145(図20及び図21)である。
【0422】
因みに、以下の説明では、複数の双方向受渡部40乃至43と複数の紙幣収納庫29乃至33とに設けられた左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88と左側位置決め孔部140C及び左側位置決め孔部140Cとからなる位置決め部145を、下側位置決め部145とも呼ぶ。
【0423】
複数の双方向受渡部40乃至44(図20及び図21)は、係る構成のもと、金庫筐体26に対し金庫扉26Bが開かれた場合、後述するように左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96を他回転方向へ回転させて左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を受渡部筐体60の枠部60A内に収納している。
【0424】
この状態で双方向受渡部40乃至44は、金庫筐体26内に、複数の紙幣収納庫29乃至33が装填された収納庫装填ケース27が所定のケース収納位置まで収納されると、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75の下端部を、対応する紙幣収納庫29乃至33の収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bの上端部と噛み合わせるように嵌合させる。
【0425】
この際、複数の双方向受渡部40乃至44は、収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置が高精度に調節されていると、図17に示しているように、前側固定ガイド74の腕部の一面を対応する紙幣収納庫29乃至33の収納庫前ガイド140Aの一面と面一にすると共に、後側固定ガイド75の腕部の一面を当該紙幣収納庫29乃至33の収納庫後ガイド140Bの一面と面一にして双方向受渡路40A乃至44Aの下端部を取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部と接続部分内に何ら段差のない状態で接続する。
【0426】
ただし複数の双方向受渡部40乃至44は、収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置の調節が不十分であると、前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75に対し、紙幣収納庫29乃至33の収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bが前側や後側にずれて位置するため、双方向受渡路40A乃至44Aの下端部を取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部と接続部分内に段差を形成するように接続することになる。
【0427】
このため差込引抜部125は、金庫筐体26内に、複数の紙幣収納庫29乃至33が装填された収納庫装填ケース27が装填された状態で、それまで金庫筐体26に対して開かれていた金庫扉26Bが閉じられると、金庫扉26Bの内面で可動アーム127の前端が押されることで、当該可動アーム127を装置後方向へ移動させる。
【0428】
この際、差込引抜部125は、可動アーム127を移動させながら、当該可動アーム127の左面側で、複数の双方向受渡部40乃至44の連結ピン98の先端部にそれぞれ対応するトーションばね130の他端部を押し付ける。
【0429】
よって差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44において、それぞれ連結ピン98を後側へ変位させながら左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96を一回転方向へ回転させて、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を下降させる。
【0430】
これにより差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88をそれぞれ対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dに一括して差し込む。
【0431】
この際、収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置が高精度に調節されていると、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87の中心の真下及び右側位置決めピン88の中心の真下に、対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140Cの中心及び右側位置決め孔部140Dの中心が位置している。
【0432】
このため差込引抜部125は、このような場合、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を、対応する紙幣収納庫29乃至33を特には位置決めすることなく左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dに差し込むことができる。
【0433】
ただし、収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置の調節が不十分であると、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87の中心の真下及び右側位置決めピン88の中心の真下から、対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140Cの中心及び右側位置決め孔部140Dの中心が前側や後側にずれることになる。
【0434】
しかしながら、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88は、それぞれ上述のように先端部がテーパ状に形成されている。
【0435】
また左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dは、それぞれ上述のように、ピン差込口が漏斗状に形成されている。
【0436】
このため差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87の中心の真下から、対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140Cの中心が前側や後側にずれていても、左側位置決めピン87の中心の真下に左側位置決め孔部140Cの中心を引き込むように紙幣収納庫29乃至33の位置や姿勢を変化させながら当該左側位置決めピン87を左側位置決め孔部140Cに差し込むことができる。
【0437】
また差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44の右側位置決めピン88の中心の真下から、対応する紙幣収納庫29乃至33の右側位置決め孔部140Dの中心が前側や後側にずれている場合も、同様に右側位置決めピン88の中心の真下に右側位置決め孔部140Dの中心を引き込むように紙幣収納庫29乃至33の位置や姿勢を変化させながら当該右側位置決めピン88を右側位置決め孔部140Dに差し込むことができる。
【0438】
これにより差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44に対し、対応する紙幣収納庫29乃至33を位置決めすることができる。
【0439】
そして差込引抜部125は、このように複数の双方向受渡部40乃至44に対し、対応する紙幣収納庫29乃至33を位置や姿勢を変化させて位置決めすると、これに応じて前側固定ガイド74及び後側固定ガイド75に対する収納庫前ガイド140A及び収納庫後ガイド140Bの位置ずれを修正することができる。
【0440】
すなわち、差込引抜部125は、前側固定ガイド74の腕部の一面と収納庫前ガイド140Aの一面とを面一にすると共に、後側固定ガイド75の腕部の一面と収納庫後ガイド140Bの一面とを面一にするように位置ずれを修正して、双方向受渡路40A乃至44Aの下端部と取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部との接続部分内を段差のない状態に変化させることができる。
【0441】
このようにして差込引抜部125は、収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置の調整が不十分な場合でも、収納庫装填ケース27の収納時、作業者に金庫筐体26の金庫扉26Bを閉じさせるだけで、複数の双方向受渡部40乃至44の双方向受渡路40A乃至44Aの下端部に対して、対応する紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部を精度良く位置決めして接続することができる。
【0442】
一方、差込引抜部125は、収納庫装填ケース27の引出時、金庫筐体26の金庫扉26Bが開かれると、これに応じて圧縮コイルばね128の作用により可動アーム127を装置前方向へ移動させる。
【0443】
この際、差込引抜部125は、可動アーム127を移動させながら、当該可動アーム127の複数のピン挿入孔部内の後面を、それぞれ当該ピン挿入孔部に挿入されている連結ピン98に押し付ける。
【0444】
よって差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44においてそれぞれ連結ピン98を前側へ変位させながら左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96を他回転方向へ回転させて、左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を上昇させる。
【0445】
これにより差込引抜部125は、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88をそれぞれ対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから一括して引き抜く。
【0446】
そして差込引抜部125は、このようにして左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を引き抜くと、その引抜時点からは引き続き複数の双方向受渡部40乃至44に対しそれぞれ一対のコイルばね97、99の作用により左側昇降制御レバー95及び右側昇降制御レバー96を、さらに他回転方向へ回転させて左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を上昇させ受渡部筐体60の枠部60A内に収納させる。
【0447】
このようにして差込引抜部125は、収納庫装填ケース27の引出時、作業者に対し、複数の紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88をそれぞれ引き抜かせるための特別な操作を何ら行わせることなく、収納庫装填ケース27の引き出しのために金庫筐体26の金庫扉26Bを開かせるだけで、当該複数の紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから、対応する双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を一括して引き抜くことができる。
【0448】
ところで、金庫筐体26の金庫扉26Bは、比較的厚い金属板によって形成され比較的重いため、開閉には、ある程度の力が必要になる。
【0449】
ただし、差込引抜部125には、可動アーム127を前側に付勢するために、比較的弾性力の大きい圧縮コイルばね128が設けられている。
【0450】
このため差込引抜部125は、収納庫装填ケース27の引出時に、金庫筐体26の金庫扉26Bを開くために開閉ハンドル129が回転操作され当該金庫筐体26内の係合位置から閂が退避すると、その時点で圧縮コイルばね128の作用により可動アーム127で金庫扉26Bを前側に押して僅かに開く(すなわち、金庫筐体26から金庫扉26Bを僅かにうかせる)ことができる。
【0451】
これにより差込引抜部125は、作業者が金庫筐体26に対して金庫扉26Bを開く際の負担を軽減させることができる。
【0452】
また差込引抜部125には、上述のように可動アーム127が平行リンクの機構を利用して前後に移動するように設けられている。
【0453】
このため差込引抜部125は、金庫筐体26に対し金庫扉26Bが閉じられるとき、ヒンジを介して回転する金庫扉26Bの内面で可動アーム127が押されても、当該可動アーム127が金庫扉26Bによって加えられる回転方向の押圧力によって変形し、また破損することを防止することができる。
【0454】
ところで、複数の双方向受渡路40A乃至44Aと、これに対応する切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部、及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとについては、紙幣を装置下方向及び装置上方向のように双方向に搬送するため、互いを精度良く位置決めして接続する必要がある。
【0455】
このため複数の双方向受渡路40A乃至44Aと、これに対応する切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部、及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとについては、上述の構成により接続時の高精度な位置決めを実現している。
【0456】
これに対し一方向受渡路39Aと、これに対応する切換搬送路14Aの1箇所の接続用分岐部分の下端部、及び取込搬送路28AXとについては、リジェクト紙幣を装置下方向のように一方向へのみ搬送するため、紙幣を双方向へ搬送する場合のように高精度に位置決めせずに接続しても、リジェクト紙幣を問題なく搬送することができる。
【0457】
このため切換搬送部14は、一方向受渡部39に対応する1箇所の搬送路接続部分に、他の搬送路接続部分と同様に接続用分岐部分の下端部を形成しているものの、一方向受渡部39は、複数の双方向受渡部40乃至44と異なるように構成されている。
【0458】
すなわち、図3及び図7に示すように、一方向受渡部39は、例えば、受渡部筐体150内に、紙幣の長辺の長さ以上の所定の長さを有する断面略コ字状の一対の受渡ガイド151、152が、一方は前側に位置させ、他方は後側に位置させるようにして互いの一面を対向させて固定されている。
【0459】
因みに、以下の説明では、一方向受渡部39において前側に位置する一方の受渡ガイド151を、一方向用前側ガイド151とも呼び、後側に位置する他方の受渡ガイド152を、一方向用後側ガイド152とも呼ぶ。
【0460】
この場合、一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152は、互いに一面が傾斜しており、互いの間隔が上から下へ徐々に狭まるように配置されている。
【0461】
また一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152は、上端部及び下端部がそれぞれ装置左方向に沿って櫛歯状に形成されている。
【0462】
さらに一方向受渡部39は、一方向用前側ガイド151ド内に装置左右方向と平行なローラ軸を介して一対の搬送ローラが回動可能に配置され、当該一対の搬送ローラの周側面の一部を一方向用前側ガイド151に穿設された対応する孔部を介して後側に突出させている。
【0463】
さらにまた一方向受渡部39は、一方向用後側ガイド152内にも装置左右方向と平行なローラ軸を介して一対の搬送ローラが回動可能に配置され、当該一対の搬送ローラの周側面の一部を一方向用後側ガイド152に穿設された対応する孔部を介して前側に突出させている。
【0464】
よって一方向受渡部39は、一方向用前側ガイド151の一対の搬送ローラの周側面の後側と、一方向用後側ガイド152の一対の搬送ローラの周側面の前側とを、当該一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152の間で押し付けている。
【0465】
これにより一方向受渡部39は、一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152の間に、複数の双方向受渡部40乃至44の場合と同様な受渡路横幅を有するものの、受渡路縦幅が上から下へ徐々に狭まる一方向受渡路39Aを形成している。
【0466】
そして一方向受渡部39には、受渡部筐体150の左側にギアや駆動プーリ、駆動ベルト等を有する左側駆動伝達部155が配置されている。
【0467】
よって一方向受渡部39は、装置筐体2に上部ユニット10が収納された場合、切換搬送部14に設けられた駆動伝達ギアを左側駆動伝達部155のギアと連結する。
【0468】
これにより一方向受渡部39は、入金時や出金時、切換搬送部14から駆動伝達ギアを介して伝達される駆動モータの駆動力を、左側駆動伝達部155においてギアで受けると共に駆動プーリ及び駆動ベルトを介して、当該ギアの回転を自己の受渡部筐体150の駆動プーリに伝達してローラ軸を回転させる。
【0469】
このようにして一方向受渡部39は、駆動モータが特には設けられていないものの、入金時や出金時、一方向受渡路39Aを駆動してリジェクト紙幣を搬送することができる。
【0470】
一方向受渡部39は、係る構成のもと、装置筐体2内に上部ユニット10が収納されると、一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152の上端部を、切換搬送部14の対応する搬送路接続部分の接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの下端部と嵌合させて、一方向受渡路39Aの上端部を切換搬送路14Aの対応する接続用分岐部分の下端部と接続する。
【0471】
ただし、一方向受渡部39では、一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152の上端部の間隔(すなわち、一方向受渡路39Aの上端部の受渡路縦幅)が、切換搬送部14の接続部分前ガイド及び接続部分後ガイドの間隔(すなわち、切換搬送路14Aの対応する接続用分岐部分の下端部の搬送路縦幅)よりも広く選定されている。
【0472】
よって一方向受渡部39は、一方向受渡路39Aの上端部の受渡路縦幅の中心と、切換搬送路14Aの対応する接続用分岐部分の下端部の搬送路縦幅の中心とが前後にずれていても、当該切換搬送路14Aの接続用分岐部分の下端部から繰り出されるリジェクト紙幣を、一方向受渡路39Aの上端部で受け取って引き続き搬送することができる。
【0473】
一方、リジェクト庫28は、外装ケース157を有し、当該外装ケース157の上面の後端部に、一対の搬送ガイド157A(一方のみ図示し、他方は図示せず)が、互いの一面を対向させて前後に位置させるようにして一体に形成されている。
【0474】
因みに、以下の説明では、外装ケース157の上面に一体に形成された一対の搬送ガイド157Aのうち、前側に位置する一方の搬送ガイド157Aを、リジェクト庫前ガイド157Aとも呼び、後側に位置する他方の搬送ガイドを、リジェクト庫後ガイドとも呼ぶ。
【0475】
この場合、リジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドは、例えば、互いの間隔を上から下へ徐々に狭めるように一面が形成されている。
【0476】
またリジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドは、上端部がそれぞれ装置左方向に沿って櫛歯状に形成されている。
【0477】
また外装ケース157内には、リジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドに対応させて複数の搬送ローラや、当該搬送ローラに連結されたギア158等も配置されている。
【0478】
これによりリジェクト庫28は、リジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドの間に、複数の双方向受渡部40乃至44の受渡路横幅と等しい搬送路横幅を有するものの、搬送路縦幅が上から下へ徐々に狭まる取込搬送路28AXの上端部を形成している。
【0479】
すなわち、リジェクト庫28は、リジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドの間に、当該リジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドの装置左右方向の長さを受渡路横幅と等しい搬送路横幅とするものの、これらの間隔を受渡路縦幅とは異なり上から下へ徐々に狭まる搬送路縦幅とする、取込搬送路28AXの上端部を形成している。
【0480】
因みに、リジェクト庫28は、内部に駆動モータが設けられずに構成されている。このため一方向受渡部39には、受渡部筐体150の右側にギアや駆動プーリ、駆動ベルト等を有する右側駆動伝達部159が配置され、当該右側駆動伝達部159がローラ軸を介して左側駆動伝達部155に連結されている。
【0481】
またリジェクト庫28は、外装ケース157の上面の右端部に、内部のギア158を露出させるための切欠部が形成されている。
【0482】
そして一方向受渡部39は、収納庫装填ケース27の引出時及び収納時、所定の操作に応じて右側駆動伝達部159のギアを持ち上げることで、当該収納庫装填ケース27の引出及び収納の妨げになることを回避する。
【0483】
また一方向受渡部39は、金庫筐体26内に収納庫装填ケース27が収納された状態では、所定の操作に応じて右側駆動伝達部159のギアを下げてリジェクト庫28のギア158に歯合させる。
【0484】
これにより一方向受渡部39は、入金時や出金時、右側駆動伝達部159のギアの回転をリジェクト庫28に伝達して、当該リジェクト庫28においてリジェクト紙幣の取込用に搬送ローラを回転させることができる。
【0485】
一方向受渡部39は、係る構成のもと、金庫筐体26内に、複数の紙幣収納庫29乃至33及びリジェクト庫28が装填された収納庫装填ケース27が装填されると、一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152の下端部を、リジェクト庫28のリジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドの上端部と嵌合させて、一方向受渡路39Aの下端部を取込搬送路28AXの下端部と接続する。
【0486】
ただし、リジェクト庫28は、リジェクト庫前ガイド157A及びリジェクト庫後ガイドの上端部の間隔(すなわち、取込搬送路28AXの上端部の搬送路縦幅)が、一方向用前側ガイド151及び一方向用後側ガイド152の下端部の間隔(すなわち、一方向受渡路39Aの下端部の受渡路縦幅)よりも広く選定されている。
【0487】
よって一方向受渡部39は、一方向受渡路39Aの下端部の受渡路縦幅の中心と、取込搬送路28AXの上端部の搬送路縦幅の中心とが前後にずれていても、当該一方向受渡路39Aの下端部から繰り出すリジェクト紙幣を取込搬送路28AXの上端部に引き渡すように搬送することができる。
【0488】
このようにして一方向受渡部39は、上部ユニット10及び又は収納庫装填ケース27の装置前後方向に対する位置の調整が不十分な場合に、一方向受渡路39Aの上端部及び下端部をそれぞれ切換搬送路14Aの対応する接続用分岐部分の下端部及び取込搬送路28AXの上端部と特には位置決めせずに接続しても、当該切換搬送路14Aを介して搬送されるリジェクト紙幣を取込搬送路28AXへと受け渡すことができる。
【0489】
ところで、連結部35は、上述したように一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44を介して切換搬送部14及び後側搬送部18と、リジェクト庫搬送部28A及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aとを連結する。
【0490】
すなわち、連結部35は、複数の双方向受渡部40乃至44については、切換搬送部14及び後側搬送部18の対応する搬送路接続部分に対して位置決めしたうえで、双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部と段差が無いように接続している。
【0491】
また連結部35は、複数の双方向受渡部40乃至44については、当該複数の双方向受渡部40乃至44に対して複数の紙幣収納庫29乃至33の収納庫搬送部29A乃至33Aを位置決めしたうえで、双方向受渡路40A乃至44Aの下端部を、対応する取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部と段差が無いように接続している。
【0492】
さらに連結部35は、一方向受渡部39については、切換搬送部14の対応する搬送路接続部分との位置ずれを吸収可能な構造として(すなわち、一方向受渡路39Aの上端部の受渡路縦幅を上から下へ徐々に狭くして)、一方向受渡路39Aの上端部を切換搬送路14Aの対応する接続用分岐部分の下端部と接続している。
【0493】
さらにまたリジェクト庫28は、リジェクト庫搬送部28Aを一方向受渡部39との位置ずれを吸収可能な構造として(すなわち、取込搬送路28AXの上端部の搬送路縦幅を上から下へ徐々に狭くして)いる。
【0494】
そして連結部35は、係る構成のもと、一方向受渡路39Aの下端部を取込搬送路28AXの上端部と接続している。
【0495】
これにより連結部35は、一方向受渡部39及び複数の双方向受渡部40乃至44により、切換搬送部14及び後側搬送部18とリジェクト庫搬送部28A及び複数の収納庫搬送部29A乃至33Aとの間でリジェクト紙幣及び入出金用の紙幣を受け渡すように搬送する場合にジャム(すなわち、紙幣の詰まり)が発生することを防止している。
【0496】
(1−4)上部ユニットの構成
次いで、上部ユニット10の構成について説明する。図23及び図24に示すように、上部ユニット10は、例えば、略枠状の上部フレーム170を有している。
【0497】
上部フレーム170は、装置前後方向に長い略長方形枠板状の底板170Aを有し、当該底板170Aの左端及び右端に、それぞれ前端から後端に亘る略短冊状の左側板170B及び右側板170Cが垂設されている。
【0498】
そして上部フレーム170は、一時保持部13、切換搬送部14、鑑別搬送ユニット15及び入出金搬送ユニット16が底板に載せるようにして設けられている。
【0499】
因みに、上部フレーム170は、左側板170B及び右側板170Cの高さ(すなわち、装置上下方向の長さ)が比較的低く選定されている。
【0500】
よって上部フレーム170は、一時保持部13、切換搬送部14及び鑑別搬送ユニット15各々の下端部を左側板170B及び右側板170Cの間に位置させ、当該一時保持部13、切換搬送部14及び鑑別搬送ユニット15各々の中央部及び上端部を左側板170B及び右側板170Cの上側に突出させている。
【0501】
一時保持部13は、装置左右方向に沿って所定の間隔で対向配置される略長方形状の一対の左側板172及び右側板173を有している。
【0502】
左側板172及び右側板173は、それぞれ後下隅部が切り欠かれており、下後端部よりも下前端部が下側へ僅かに張り出している。
【0503】
そして一時保持部13は、その左側板172及び右側板173の間に、上述した複数のローラや複数の搬送ベルト、1個の回転ドラム、一対又は複数対のテープリールがそれぞれ装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられている。
【0504】
入出金搬送ユニット16は、装置左右方向に沿って一時保持部13の左側板172及び右側板173の間隔よりも広い所定の間隔で対向配置される略L字状の一対の左側板175及び右側板176を有している。
【0505】
左側板175及び右側板176は、それぞれ略短冊状の脚部175A、176Aの長さ(すなわち、装置上下方向の長さ)が一時保持部13の左側板172及び右側板173の高さ(すなわち、装置上下方向の長さ)以上の所定長さに選定されている。
【0506】
また左側板175及び右側板176は、それぞれ脚部175A、176Aを前側に位置させ、略長方形状の胴体部175B、176Bを当該脚部175A、176Aの後斜め上側に位置させている。
【0507】
そして入出金搬送ユニット16は、その左側板175の胴体部175B及び右側板176の胴体部176Bの間に、入出金部19の構成部品である上述した1個の紙幣受取部21、2個の紙幣引渡部22、23が例えば、僅かに傾斜させて設けられている。
【0508】
因みに、入出金搬送ユニット16は、左側板175の胴体部175B及び右側板176の胴体部176Bの間に例えば、2個の紙幣引渡部22、23が、それぞれ出金用の紙幣を取り込む際と、その出金用の紙幣を行員又は顧客へ引き渡す際とで傾斜角度を可変可能に設けられている。
【0509】
また入出金搬送ユニット16は、左側板175の胴体部175B及び右側板176の胴体部176Bの間に、入出金部19の構成部品である上述した紙幣の繰出用及び取込用の複数のローラもそれぞれ装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられている。
【0510】
さらに入出金搬送ユニット16は、左側板175の胴体部175B及び右側板176の胴体部176Bの間に、上側搬送部20の構成部品である上述した複数の搬送ローラや複数の搬送ベルト、複数の搬送方向切換ブレードがそれぞれ装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、複数の搬送ガイドが固設されている。
【0511】
これにより入出金搬送ユニット16は、左側板175の胴体部175B及び右側板176の胴体部176Bの間に、上述した上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bを形成している。
【0512】
因みに、以下の説明では、入出金搬送ユニット16において左側板175の胴体部175B及び右側板176の胴体部176Bを基に構成される略直方体状の部分16Aを、特に入出金ユニット本体部16Aとも呼ぶ。
【0513】
切換搬送部14は、装置左右方向に沿って入出金搬送ユニット16の左側板175及び右側板176の間隔よりも広い所定の間隔で対向配置される略四角形状の一対の左側板178及び右側板179を有している。
【0514】
そして切換搬送部14は、その左側板178及び右側板179の間に、上述した外径が比較的大きな1個の搬送ローラや、これよりも外径の小さい複数の搬送ローラがそれぞれ装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられている。
【0515】
また切換搬送部14は、左側板178及び右側板179の間に、上述した複数の搬送ベルトや複数の搬送方向切換ブレードがそれぞれ装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、複数の搬送ガイドが固設されている。
【0516】
これに加えて切換搬送部14は、例えば、上部フレーム170の左側板170B及び右側板170Cの間において一時保持部13の下後端部(すなわち、一時保持部13の左側板172及び右側板173の切欠部分の間)と対向する部分にも、切換搬送部14の構成部品の一部である複数の搬送ローラや複数の搬送ベルトが装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、1又は複数の搬送ガイドが固設されている。
【0517】
また切換搬送部14は、一時保持部13の左側板172及び右側板173の間において切欠部分に沿った部分に、切換搬送部14の構成部品の一部である複数の搬送ローラや複数の搬送ベルトが装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、1又は複数の搬送ガイドが固設されている。
【0518】
因みに、以下の説明では、切換搬送部14において左側板178及び右側板179を基に構成される部分14Xを、特に切換搬送本体部14Xとも呼ぶ。
【0519】
また、以下の説明では、切換搬送部14において上部フレーム170の左側板170B及び右側板170Cを基に構成される略偏平矩形状の部分14Yを、特にフレーム側切換搬送部14Yとも呼ぶ。
【0520】
また、以下の説明では、切換搬送部14において一時保持部13の左側板172及び右側板173を基に構成される略L字状の部分14Zを、特に一時保持側切換搬送部14Zとも呼ぶ。
【0521】
これにより切換搬送部14は、切換搬送本体部14Xに、上述した切換搬送路14Aの上部分、円弧部分及び下部分を形成している。
【0522】
また切換搬送部14は、切換搬送本体部14Xに切換搬送路14Aの複数の接続用分岐部分のうち、リジェクト庫28の取込搬送路28AXに対応する接続用分岐部分(以下、これを特にリジェクト用分岐部分とも呼ぶ)を除く接続用分岐部分を形成している。
【0523】
さらに切換搬送部14は、フレーム側切換搬送部14Yと一時保持側切換搬送部14Zとの間に切換搬送路14Aのリジェクト用分岐部分を形成している。
【0524】
鑑別搬送ユニット15は、装置左右方向に沿って所定の間隔で対向配置される略L字状の一対の第1左側板181及び第1右側板182を有している。
【0525】
また鑑別搬送ユニット15は、置左右方向に沿って第1左側板181及び第1右側板182の間隔よりも狭い所定の間隔で対向配置される略L字状の一対の第2左側板183及び第2右側板184も有している。
【0526】
第1左側板181及び第1右側板182は、それぞれ胴体部181A、182Aの長さ(すなわち、装置前後方向の長さ)が比較的長い所定長さに選定されている。
【0527】
また第1左側板181及び第1右側板182は、それぞれ脚部181B、182Bの長さ(すなわち、装置上下方向の長さ)が比較的短い所定長さに選定されている。
【0528】
さらに第1左側板181及び第1右側板182は、それぞれ脚部181B、182Bの幅(すなわち、装置前後方向の長さ)が胴体部181A、182Aの長さよりも格段的に短い所定長さに選定されている。
【0529】
そして第1左側板181及び第1右側板182は、それぞれ脚部181B、182Bを後側に位置させ、胴体部181A、182Aを当該脚部181B、182Bの前斜め上側に位置させている。
【0530】
一方、第2左側板183及び第2右側板184は、それぞれ胴体部183A、184Aの長さ(すなわち、装置前後方向の長さ)が、第1左側板181及び第1右側板182の胴体部181A、182Aの長さ(すなわち、装置前後方向の長さ)よりも短い所定長さに選定されている。
【0531】
また第2左側板183及び第2右側板184は、それぞれ脚部183B、184Bの長さ(すなわち、装置上下方向の長さ)が、第1左側板181及び第1右側板182の脚部181B、182Bの長さ(すなわち、装置上下方向の長さ)よりも長い所定長さに選定されている。
【0532】
さらに第2左側板183及び第2右側板184は、それぞれ脚部183B、184Bの幅(すなわち、装置前後方向の長さ)が、第1左側板181及び第1右側板182の脚部181B、182Bの長さ(すなわち、装置前後方向の長さ)よりも短い所定長さに選定されている。
【0533】
そして第2左側板183及び第2右側板184は、第1左側板181の後端部及び第1右側板182の後端部の間で、それぞれ脚部183B、184Bを後側に位置させ、胴体部183A、184Aを当該脚部183B、184Bの前斜め上側に位置させている。
【0534】
鑑別搬送ユニット15は、第1左側板181の胴体部181A及び第1右側板182の胴体部182Aの中央部の間に、鑑別部17が設けられている。
【0535】
因みに、鑑別部17は、第1左側板181の胴体部181A及び第1右側板182の胴体部182Aの中央部の間に設けられる、各種センサ、及びそれぞれ装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能な複数のローラ等から構成されている。
【0536】
また鑑別搬送ユニット15は、第1左側板181及び第1右側板182の間に、後側搬送部18の構成部品である上述した複数の搬送ローラや複数の搬送ベルト、複数の搬送方向切換ブレードが装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、複数の搬送ガイドが固設されている。
【0537】
さらに鑑別搬送ユニット15は、第2左側板183及び第2右側板184の間にも、後側搬送部18の構成部品である上述した複数の搬送ローラや複数の搬送ベルト、複数の搬送方向切換ブレードが装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、複数の搬送ガイドが固設されている。
【0538】
これに加えて鑑別搬送ユニット15は、例えば、上部フレーム170の左側板170B及び右側板170Cの間において第1左側板181の胴体部181A及び第1右側板182の胴体部182Aの間と対向する部分に、後側搬送部18の構成部品の一部である複数の搬送ローラや複数の搬送ベルト、複数の搬送方向切換ブレードが装置左右方向と平行な回動軸を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に設けられると共に、複数の搬送ガイドが固設されている。
【0539】
因みに、以下の説明では、鑑別搬送ユニット15において第1左側板181及び第1右側板182を基に構成される略L字状の部分15Aを、特に搬送ユニット本体部15Aとも呼ぶ。
【0540】
また、以下の説明では、鑑別搬送ユニット15において第2左側板183及び第2右側板184を基に構成される部分15Bを、特に搬送ユニットガイド部15Bとも呼ぶ。
【0541】
さらに、以下の説明では、鑑別搬送ユニット15において上部フレーム170の左側板170B及び右側板170Cを基に構成される略偏平矩形状の部分15Cを、特に搬送ユニット固定部15Cとも呼ぶ。
【0542】
これにより鑑別搬送ユニット15は、搬送ユニット本体部15Aの前端部(すなわち、第1左側板181の胴体部181A及び第1右側板182の胴体部182Aの間において鑑別部17の前側)に、上述した後側搬送路18Aの鑑別側部分の一部を形成している。
【0543】
また鑑別搬送ユニット15は、搬送ユニットガイド部15Bの略L字状の内面と、搬送ユニット本体部15A内の対向部分との間(すなわち、第1左側板181及び第1右側板182の間において鑑別部17の後側)に、後側搬送路18Aの鑑別側部分において残りの部分を形成すると共に、当該後側搬送路18Aの折返部分を形成している。
【0544】
さらに鑑別搬送ユニット15は、搬送ユニット本体部15Aの下前端部(すなわち、第1左側板181の胴体部181A及び第1右側板182の胴体部182Aの間の部分)と、搬送ユニット固定部15Cの上端部との間に、後側搬送路18Aの鑑別下部分を形成している。
【0545】
さらにまた鑑別搬送ユニット15は、搬送ユニット固定部15C内に、後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分(すなわち、複数の紙幣収納庫30乃至33の取込繰出搬送路30AX乃至33AXに対応する複数の接続用分岐部分)を形成している。
【0546】
ところで、上述のように紙幣処理装置1において下部ユニット11の金庫筐体26内には、リジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33に対しリジェクト紙幣及び入出金用の紙幣を、搬送方向を適宜変えて搬送するような搬送路を形成する搬送部は何ら設けられていない。
【0547】
また紙幣処理装置1では、上述のように一方向受渡路39A及び複数の双方向受渡路40A乃至44Aを、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aと、取込搬送路28AX及び複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとに、紙幣を詰まらせずに(すなわち、ジャムを発生させずに)受け渡しが可能なように接続している。
【0548】
よって紙幣処理装置1では、入金時や出金時の紙幣の搬送中にジャムが発生するとしても、そのジャムの発生箇所を、切換搬送路14A、後側搬送路18A、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bが形成された上部ユニット10に制限することができる。
【0549】
このため上部ユニット10は、切換搬送路14A、後側搬送路18A、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bを介して紙幣を搬送している途中でジャムが発生しても、そのジャムとなった(すなわち、詰まった)紙幣(以下、これをジャム紙幣とも呼ぶ)を取り除くことができるように構成されている。
【0550】
すなわち、上部ユニット10は、上部フレーム170に切換搬送部14(すなわち、切換搬送本体部14X及びフレーム側切換搬送部14Y)は固設されるものの、一時保持部13、鑑別搬送ユニット15(すなわち、搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15B)及び入出金搬送ユニット16はそれぞれ開閉可能に設けられている。
【0551】
一時保持部13は、左側板172の下前隅部及び右側板173の下前隅部(すなわち、互いに下側に張り出している部分の前隅部)の所定の対向位置に軸挿入孔部が穿設されている。
【0552】
そして一時保持部13は、左側板172及び右側板173の一対の軸挿入孔部に、例えば、上部フレーム170の横幅(すなわち、装置左右方向の長さ)以上の所定の長さを有する開閉用の回動軸(以下、これを前側開閉軸とも呼ぶ)190が挿入されている。これにより一時保持部13は、一対の軸挿入孔部を介して前側開閉軸190を回動可能に支持している。
【0553】
また入出金搬送ユニット16は、左側板175の脚部175A及び右側板176の脚部176Aの先端付近の所定の対向位置に軸挿入孔部が穿設されている。
【0554】
そして入出金搬送ユニット16は、前側開閉軸190において一時保持部13の左側板172の軸挿入孔部から左側に突出している一端部が、左側板175の脚部175Aの軸挿入孔部に挿入されている。
【0555】
また入出金搬送ユニット16は、前側開閉軸190において一時保持部13の右側板173の軸挿入孔部から右側に突出している他端部が、右側板176の脚部176Aの軸挿入孔部に挿入されている。
【0556】
これにより入出金搬送ユニット16は、左側板175の脚部175A及び右側板176の脚部176Aの間に一時保持部13の前端部を入り込ませた状態で、一対の軸挿入孔部を介して前側開閉軸190を回動可能に支持している。
【0557】
さらに上部フレーム170は、左側板170Bの前端付近及び右側板170Cの前端付近の所定の対向位置に軸固定用孔部(以下、これらをそれぞれ前側軸固定用孔部とも呼ぶ)が穿設されている。
【0558】
そして上部フレーム170は、前側開閉軸190において入出金搬送ユニット16の左側板175の軸挿入孔部から左側に突出している一端部が、当該上部フレーム170の左側板170Bの前側軸固定用孔部に挿入されて固定されている。
【0559】
また上部フレーム170は、前側開閉軸190において入出金搬送ユニット16の右側板176の軸挿入孔部から右側に突出している他端部が、当該上部フレーム170の右側板170Cの前側軸固定用孔部に挿入されて固定されている。
【0560】
これにより上部フレーム170は、一時保持部13及び入出金搬送ユニット16を、前側開閉軸190を中心にして一回転方向及び他回転方向へ個別に回動可能なように支持している。
【0561】
因みに、上部フレーム170は、例えば、左側板170Bの前端部及び右側板170Cの前端部において上述した一対の前側軸固定用孔部の穿設位置よりも前(すなわち、前側開閉軸190よりも前)の所定の対向位置に軸挿入孔部(図示せず)が穿設されている。
【0562】
また上述したユニットカバー4は、例えば、下端部に当該ユニットカバー4を開閉するための図示しない回動軸(以下、これをカバー開閉軸とも呼ぶ)が固設されている。
【0563】
そして上部フレーム170は、一対の軸挿入孔部を介してカバー開閉軸を、装置左右方向と平行にした姿勢で一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0564】
これにより上部ユニット10は、一時保持部13及び入出金搬送ユニット16に対しユニットカバー4を開閉させることができる。
【0565】
すなわち、上部ユニット10は、ユニットカバー4を、入出金搬送ユニット16の上端部及び一時保持部13の前端部から離隔させて前側へ待避させるように開かせ、また当該入出金搬送ユニット16の上端部及び一時保持部13の前端部に近接させるように閉じさせることができる。
【0566】
よって上部ユニット10は、作業者により装置筐体2から引き出されてユニットカバー4が開かれると、その状態でさらに入出金搬送ユニット16及び一時保持部13をそれぞれ開閉させることができる。
【0567】
すなわち、上部ユニット10は、一時保持部13及び切換搬送部14に対し入出金搬送ユニット16を開閉させることができる。また上部ユニット10は、上部フレーム170に対し一時保持部13を開閉させることができる。
【0568】
一方、鑑別搬送ユニット15において搬送ユニットガイド部15Bは、第2左側板183の脚部183B及び第2右側板184の脚部184Bの先端付近の所定の対向位置に軸挿入孔部が穿設されている。
【0569】
そして搬送ユニットガイド部15Bは、第2左側板183及び第2右側板184の一対の軸挿入孔部に、例えば、上部フレーム170の横幅(すなわち、装置左右方向の長さ)以上の所定の長さを有する開閉用の回動軸(以下、これを後側開閉軸とも呼ぶ)191が挿入されている。
【0570】
これにより搬送ユニットガイド部15Bは、第2左側板183及び第2右側板184の一対の軸挿入孔部を介して後側開閉軸191を回動可能に支持している。
【0571】
また鑑別搬送ユニット15において搬送ユニット本体部15Aは、第1左側板181の脚部181B及び第1右側板182の脚部182Bの先端付近の所定の対向位置に軸挿入孔部が穿設されている。
【0572】
そして搬送ユニット本体部15Aは、後側開閉軸191において搬送ユニットガイド部15Bの第2左側板183の軸挿入孔部から左側に突出している一端部が、第1左側板181の軸挿入孔部に回動可能に挿入されている。
【0573】
また搬送ユニット本体部15Aは、後側開閉軸191において搬送ユニットガイド部15Bの第2右側板184の軸挿入孔部から右側に突出している他端部が、第1右側板182の軸挿入孔部に回動可能に挿入されている。
【0574】
これにより搬送ユニット本体部15Aは、第1左側板181の後端部及び第1右側板182の後端部の間に搬送ユニットガイド部15Bを入り込ませた状態で、当該第1左側板181及び第1右側板182の一対の軸挿入孔部を介して後側開閉軸191を回動可能に支持している。
【0575】
さらに上部フレーム170は、左側板170Bの後端付近及び右側板170Cの後端付近の所定の対向位置に軸固定用孔部(以下、これらをそれぞれ後側軸固定用孔部とも呼ぶ)が穿設されている。
【0576】
そして上部フレーム170は、後側開閉軸191において搬送ユニット本体部15Aの第1左側板181の軸挿入孔部から左側に突出している一端部が、当該上部フレーム170の左側板170Bの後側軸固定用孔部に挿入されて固定されている。
【0577】
また上部フレーム170は、後側開閉軸191において搬送ユニット本体部15Aの第1右側板182の軸挿入孔部から右側に突出している他端部が、当該上部フレーム170の右側板170Cの後側軸固定用孔部に挿入されて固定されている。
【0578】
これにより上部フレーム170は、鑑別搬送ユニット15の搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15Bを、後側開閉軸191を中心にして一回転方向及び他回転方向へ個別に回動可能なように支持している。
【0579】
よって上部ユニット10は、作業者により装置筐体2から引き出されると、鑑別搬送ユニット15も開閉させることができる。
【0580】
すなわち、上部ユニット10は、鑑別搬送ユニット15において搬送ユニット固定部15Cに対し搬送ユニット本体部15Aを開閉させることができる。
【0581】
また上部ユニット10は、鑑別搬送ユニット15において搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを開閉させることができる。
【0582】
これに加えて上部ユニット10は、鑑別搬送ユニット15において搬送ユニット本体部15Aが開かれた際、その開角度を規制して、当該搬送ユニット本体部15Aが所定の開角度(以下、これを搬送ユニット開角度とも呼ぶ)で開いた状態を維持するための開角度規制部(以下、これを搬送ユニット角度規制部とも呼ぶ)200を有している。
【0583】
また上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16が開かれた際、その開角度を規制して、当該入出金搬送ユニット16が所定の開角度(以下、これを入出金ユニット開角度とも呼ぶ)で開いた状態を維持するための開角度規制部(以下、これを入出金ユニット角度規制部とも呼ぶ)201も有している。
【0584】
さらに上部ユニット10は、一時保持部13の開閉を制御するための開閉制御部202も有している。
【0585】
搬送ユニット角度規制部200は、搬送ユニット本体部15Aの開角度を規制するための棒状のステー(以下、これを搬送ユニットステーとも呼ぶ)205を有している。
【0586】
搬送ユニットステー205は、一端部に軸係合孔部が穿設されると共に、他端部に係合突起(図示せず)が垂設されている。
【0587】
また搬送ユニット本体部15Aは、第1左側板181の左面において例えば、前端部の所定位置にステー支持軸206が垂設されている。
【0588】
そして搬送ユニット本体部15Aは、ステー支持軸206を搬送ユニットステー205の軸係合孔部に挿入するようにして、当該搬送ユニットステー205を、そのステー支持軸206を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0589】
さらに上部フレーム170は、左側板170Bの例えば、中央部に、搬送ユニットステー205用の前後に長い長孔でなる係合孔部(以下、これを搬送ユニット用係合孔部とも呼ぶ)170BXが形成されている。
【0590】
そして上部フレーム170は、搬送ユニット用係合孔部170BXに搬送ユニットステー205の係合突起を挿入するようにして、当該搬送ユニット用係合孔部170BXに搬送ユニットステー205の係合突起を装置前方向及び装置後方向へ摺動可能で、かつ外れないように係合している。
【0591】
因みに、上部フレーム170は、搬送ユニット用係合孔部170BXの前端寄りの所定位置及び後端寄りの所定位置にそれぞれ幅を僅かに狭めて、搬送ユニットステー205の係合突起を当該搬送ユニット用係合孔部170BXの前端部及び後端部に一時的に留めるための前側絞り部及び後側絞り部が形成されている。
【0592】
入出金ユニット角度規制部201は、入出金搬送ユニット16の開角度を規制するための棒状のステー(以下、これを入出金ユニットステーとも呼ぶ)207を有している。
【0593】
入出金ユニットステー207も、搬送ユニットステー205と同様に、一端部に軸係合孔部が穿設されると共に、他端部に係合突起(図示せず)が垂設されている。
【0594】
また入出金搬送ユニット16は、左側板175の左面において例えば、胴体部175Bの前下端部の所定位置にステー支持軸208が垂設されている。
【0595】
そして入出金搬送ユニット16は、ステー支持軸208を入出金ユニットステー207の軸係合孔部に挿入するようにして、当該入出金ユニットステー207を、そのステー支持軸208を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0596】
さらに上部フレーム170は、左側板170Bにおいて例えば、搬送ユニット用係合孔部170BXよりも前側に、入出金ユニットステー207用の前後に長い長孔でなる係合孔部(以下、これを入出金ユニット用係合孔部とも呼ぶ)170BYが形成されている。
【0597】
そして上部フレーム170は、入出金ユニット用係合孔部170BYに入出金ユニットステー207の係合突起を挿入するようにして、当該入出金ユニット用係合孔部170BYに入出金ユニットステー207の係合突起を装置前方向及び装置後方向へ摺動可能で、かつ外れないように係合している。
【0598】
因みに、上部フレーム170は、入出金ユニット用係合孔部170BYの前端寄りの所定位置及び後端寄りの所定位置にもそれぞれ幅を僅かに狭めて、入出金ユニットステー207の係合突起を当該入出金ユニット用係合孔部170BYの前端部及び後端部に一時的に留めるための前側絞り部及び後側絞り部が形成されている。
【0599】
開閉制御部202は、一時保持部13の開閉を制御するための略短冊状のステー(以下、これを開閉制御ステーとも呼ぶ)209を有している。
【0600】
開閉制御ステー209は、一端部に軸係合孔部が穿設されると共に、他端部に、当該開閉制御ステー209の長手方向と平行な長孔でなる係合孔部(以下、これを開閉用係合孔部とも呼ぶ)209Aが形成されている。
【0601】
また入出金搬送ユニット16は、左側板175の左面において例えば、脚部175Aの根元部の所定位置に円柱状のステー支持軸210が垂設されている。
【0602】
そして入出金搬送ユニット16は、ステー支持軸210を開閉制御ステー209の軸係合孔部に挿入するようにして、当該開閉制御ステー209を、そのステー支持軸210を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0603】
さらに一時保持部13は、左側板172の左面において例えば、上端部の所定位置に、係合突起211が垂設されている。
【0604】
そして一時保持部13は、係合突起211を開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aに挿入するようにして、当該開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aに係合突起211を摺動可能で、かつ外れないように係合させている。
【0605】
図25に示すように、上部ユニット10は、係る構成のもと、装置筐体2から引き出された状態で、作業者によりユニットカバー4が開かれた後、さらに入出金ユニット本体部16Aの後端部が前斜め上側へ持ち上げられると、入出金搬送ユニット16を、前側開閉軸190を中心にして一回転方向へ回転させる。
【0606】
この際、上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16の一回転方向への回転に伴い、その入出金搬送ユニット16により入出金ユニットステー207を前斜め上側へ引っ張るようにして変位させると共に、開閉制御ステー209を前側へ引っ張るようにして変位させる。
【0607】
ただし、上部ユニット10は、上述のように、入出金ユニットステー207の係合突起が入出金ユニット用係合孔部170BYに係合していると共に、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aに係合突起211が係合している。
【0608】
このため上部ユニット10は、入出金ユニットステー207を、その前斜め上側への変位に応じてステー支持軸208を中心にして他回転方向へ回転させながら、入出金ユニット用係合孔部170BY内で当該入出金ユニットステー207の係合突起を前側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0609】
また上部ユニット10は、開閉制御ステー209を、その前側への変位に応じてステー支持軸210を中心にして他回転方向へ回転させながら、当該開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209A内で係合突起211を相対的に後側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0610】
これにより上部ユニット10は、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの後端が係合突起211に突き当たるまでは、入出金搬送ユニット16のみを一回転方向へ回転させる。
【0611】
そして上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16が一回転方向へある程度回転すると、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの後端を係合突起211に突き当てる。
【0612】
上部ユニット10は、この状態から入出金搬送ユニット16が一回転方向へさらに回転すると、その回転に伴い開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの後端を係合突起211に突き当てたまま、当該開閉制御ステー209を前側に引っ張るようにして変位させる。
【0613】
これにより上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16の一回転方向への回転に連動させて一時保持部13も、その後端部を前斜め上側へ持ち上げるようにして一回転方向へ回転させる。
【0614】
そして上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16が入出金ユニット開角度まで回転すると、入出金ユニット用係合孔部170BYの前端に入出金ユニットステー207の係合突起を突き当てる。
【0615】
これにより上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16の一回転方向への回転を停止させると共に、一時保持部13の一回転方向への回転も停止させる。
【0616】
因みに、上部ユニット10は、この際、入出金ユニット用係合孔部170BYの前端部において入出金ユニットステー207の係合突起を前側絞り部の前に位置させることにより、入出金搬送ユニット16が入出金ユニット開角度で開いた状態を維持することができる。
【0617】
このようにして上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16に対する開操作に応じて、当該入出金搬送ユニット16を入出金ユニット開角度まで開くと共に、入出金ユニット本体部16Aと上部フレーム170の底板170Aとの間で一時保持部13を所定の開角度(以下、これを一時保持部開角度とも呼ぶ)まで開くことができる。
【0618】
そして上部ユニット10は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を開いた場合、切換搬送路14Aから上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13の紙幣の取込繰出部分を切り離すことができる。
【0619】
また上部ユニット10は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を開いた場合、切換搬送路14Aのリジェクト用分岐部分を開放することができる。
【0620】
そして上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16と共に一時保持部13を開いた状態から、作業者により入出金ユニット本体部16Aの後端部が後斜め下側へ押し下げられると、当該入出金搬送ユニット16を、前側開閉軸190を中心にして他回転方向へ回転させる。
【0621】
この際、上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16の他回転方向への回転に伴い、その入出金搬送ユニット16により入出金ユニットステー207を後斜め下側へ押すようにして変位させると共に、開閉制御ステー209を後側へ押すようにして変位させる。
【0622】
すなわち、上部ユニット10は、入出金ユニットステー207を、その後斜め下側への変位に応じてステー支持軸208を中心にして一回転方向へ回転させながら、入出金ユニット用係合孔部170BY内で入出金ユニットステー207の係合突起を後側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0623】
また上部ユニット10は、開閉制御ステー209を、その後側への変位に応じてステー支持軸210を中心にして一回転方向へ回転させながら、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209A内で係合突起211を相対的に前側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0624】
これにより上部ユニット10は、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの前端が係合突起211に突き当たるまでは、入出金搬送ユニット16のみを他回転方向へ回転させる。
【0625】
そして上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16が他回転方向へある程度回転すると、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの前端を係合突起211に突き当てる。
【0626】
上部ユニット10は、この状態から入出金搬送ユニット16が他回転方向へさらに回転すると、その回転に伴い開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの前端を係合突起211に突き当てたまま、当該開閉制御ステー209を後側へ押すようにして変位させる。
【0627】
これにより上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16の他回転方向への回転に連動させて一時保持部13も、その後端部を後斜め下側へ押し下げるようにして他回転方向へ回転させる。
【0628】
そして上部ユニット10は、例えば、入出金ユニット用係合孔部170BYの後端に入出金ユニットステー207の係合突起が突き当たり又は近接すると、入出金搬送ユニット16の他回転方向への回転を停止させると共に、一時保持部13の他回転方向への回転も停止させる。
【0629】
このようにして上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16に対する閉操作に応じて、当該入出金搬送ユニット16を、入出金ユニット本体部16Aをほぼ水平にして閉じると共に、その入出金ユニット本体部16Aと上部フレーム170の底板170Aとの間で一時保持部13をほぼ水平にして閉じることができる。
【0630】
因みに、上部ユニット10は、この際、入出金ユニット用係合孔部170BYの後端部において入出金ユニットステー207の係合突起を後側絞り部の後に位置させることにより、入出金搬送ユニット16が閉じた状態を維持することができる。
【0631】
そして上部ユニット10は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を閉じた場合、切換搬送路14Aに上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13の紙幣の取込繰出部分を接続することができる。
【0632】
また上部ユニット10は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を閉じた場合、切換搬送路14Aのリジェクト用分岐部分を紙幣(すなわち、リジェクト紙幣)の搬送が可能な状態に戻すことができる。
【0633】
一方、図26に示すように、上部ユニット10は、装置筐体2から引き出された状態(すなわち、鑑別搬送ユニット15を閉じている状態)で、作業者により搬送ユニットガイド部15Bの前端部が後斜め上側へ持ち上げられると、当該搬送ユニットガイド部15Bを、後側開閉軸191を中心にして他回転方向へ回転させる。
【0634】
これにより上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aを閉じたまま、搬送ユニットガイド部15Bのみを所定の開角度(以下、これをガイド開角度とも呼ぶ)まで開かせることができる。
【0635】
そして上部ユニット10は、このように搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを開いた場合、後側搬送路18Aの鑑別側部分の後側と、当該後側搬送路18Aの折返部分とを開放することができる。
【0636】
上部ユニット10は、このようにして搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを開いた状態から、作業者により当該搬送ユニットガイド部15Bの前端部が前斜め下側へ押し下げられると、その搬送ユニットガイド部15Bを、後側開閉軸191を中心にして一回転方向へ回転させる。
【0637】
これにより上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを閉じて一体化することができる。
【0638】
そして上部ユニット10は、このように搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを閉じた場合、後側搬送路18Aの鑑別側部分の後側と、当該後側搬送路18Aの折返部分とをそれぞれ紙幣の搬送が可能な状態に戻すことができる。
【0639】
さらに図27に示すように、上部ユニット10は、装置筐体2から引き出された状態(すなわち、鑑別搬送ユニット15を閉じている状態)で、作業者により搬送ユニット本体部15Aの前端部が後斜め上側へ持ち上げられると、当該搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま、後側開閉軸191を中心にして他回転方向へ回転させる。
【0640】
この際、上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aの他回転方向への回転に伴い、その搬送ユニット本体部15Aにより搬送ユニットステー205を後斜め上側へ引っ張るようにして変位させる。
【0641】
ただし、上部ユニット10は、上述のように、搬送ユニットステー205の係合突起が搬送ユニット用係合孔部170BXに係合している。
【0642】
このため上部ユニット10は、搬送ユニットステー205を、その後斜め上側への変位に応じてステー支持軸206を中心にして一回転方向へ回転させながら、搬送ユニット用係合孔部170BX内で当該搬送ユニットステー205の係合突起を後側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0643】
これにより上部ユニット10は、搬送ユニット用係合孔部170BXの後端に搬送ユニットステー205の係合突起が突き当たるまで、搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま他回転方向へ回転させる。
【0644】
そして上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aが搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま搬送ユニット開角度まで回転すると、搬送ユニット用係合孔部170BXの後端に搬送ユニットステー205の係合突起を突き当てる。
【0645】
これにより上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aの他回転方向への回転を停止させる。このようにして上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aに対する開操作に応じて、当該搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま搬送ユニット開角度まで開くことができる。
【0646】
因みに、上部ユニット10は、この際、搬送ユニット用係合孔部170BXの後端部において搬送ユニットステー205の係合突起を後側絞り部の後に位置させることにより、搬送ユニット本体部15Aが搬送ユニット開角度で開いた状態を維持することができる。
【0647】
そして上部ユニット10は、このように搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま開いた場合、切換搬送路14Aから後側搬送路18Aを切り離すことができる。
【0648】
また上部ユニット10は、このように搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま開いた場合、後側搬送路18Aの鑑別下部分を開放することができる。
【0649】
上部ユニット10は、このようにして搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま開いた状態から、作業者により当該搬送ユニット本体部15Aの前端部が前斜め下側へ押し下げられると、当該搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま、後側開閉軸191を中心にして一回転方向へ回転させる。
【0650】
この際、上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aの一回転方向への回転に伴い、その搬送ユニット本体部15Aにより搬送ユニットステー205を前斜め下側へ押すようにして変位させる。
【0651】
すなわち、上部ユニット10は、搬送ユニットステー205を、その前斜め下側への変位に応じてステー支持軸206を中心にして他回転方向へ回転させながら、搬送ユニット用係合孔部170BX内で搬送ユニットステー205の係合突起を前側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0652】
そして上部ユニット10は、例えば、搬送ユニット用係合孔部170BXの前端に搬送ユニットステー205の係合突起が突き当たり又は近接すると、搬送ユニット本体部15Aの一回転方向への回転を停止させる。
【0653】
このようにして上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aに対する閉操作に応じて、当該搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したままほぼ水平にして閉じることができる。
【0654】
因みに、上部ユニット10は、この際、搬送ユニット用係合孔部170BXの前端部において搬送ユニットステー205の係合突起を前側絞り部の前に位置させることにより、搬送ユニット本体部15Aが閉じた状態を維持することができる。
【0655】
そして上部ユニット10は、このように搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま閉じた場合、切換搬送路14Aに後側搬送路18Aを接続することができる。
【0656】
また上部ユニット10は、このように搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま閉じた場合、後側搬送路18Aの鑑別下部分を紙幣の搬送が可能な状態に戻すことができる。
【0657】
そして上部ユニット10は、装置筐体2から引き出された場合、作業者に入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、鑑別搬送ユニット15(すなわち、搬送ユニット本体部15A)を個別に開かせることもできるが、図28に示すように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と鑑別搬送ユニット15(すなわち、搬送ユニット本体部15A)とを共に開かせることもできる。
【0658】
また上部ユニット10は、特に図示はしないが、作業者に搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま開かせるのみならず、搬送ユニット本体部15Aを開いた状態で搬送ユニットガイド部15Bも開かせることができる。
【0659】
因みに、上部ユニット10は、作業者に搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15Bを、何れの順番でも開かせることができる。
【0660】
すなわち、上部ユニット10は、作業者に搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを開かせた後、当該搬送ユニット本体部15Aを開かせることができる。
【0661】
また上部ユニット10は、作業者に搬送ユニット本体部15Aを搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま開かせた後、さらに搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bを開かせることもできる。
【0662】
実際に上部ユニット10は、切換搬送路14A、後側搬送路18A、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bの何れかでジャムが発生した場合、作業者に装置筐体2から当該上部ユニット10を引き出させる。
【0663】
そして上部ユニット10は、切換搬送路14A、上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13の何れかでジャムが発生している場合、作業者に上述のように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を開かせる。
【0664】
これにより上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16と一時保持部13との間や、一時保持側切換搬送部14Zとフレーム側切換搬送部14Yとの間、切換搬送本体部14Xと入出金搬送ユニット16及び一時保持部13との間にそれぞれジャム紙幣を取り除くためのジャム紙幣取除空間を形成する。
【0665】
よって上部ユニット10は、作業者に、そのジャム紙幣取除空間に左側や右側、後側等から手を差し入れさせてジャム紙幣を取り除かせることができる。
【0666】
また上部ユニット10は、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの何れかでジャムが発生している場合、作業者に上述のように搬送ユニット本体部15Aや搬送ユニットガイド部15Bを開かせる。
【0667】
これにより上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aが搬送ユニットガイド部15Bと一体化したまま開かれた場合、搬送ユニット本体部15Aと搬送ユニット固定部15Cとの間や、当該搬送ユニット本体部15Aと切換搬送本体部14Xとの間にそれぞれジャム紙幣を取り除くためのジャム紙幣取除空間を形成する。
【0668】
また上部ユニット10は、搬送ユニット本体部15Aに対し搬送ユニットガイド部15Bが開かれた場合、その搬送ユニット本体部15Aの後端部と搬送ユニットガイド部15Bとの間にジャム紙幣を取り除くためのジャム紙幣取除空間を形成する。
【0669】
よって上部ユニット10は、作業者に、そのジャム紙幣取除空間に左側や右側、前側等から手を差し入れさせてジャム紙幣を取り除かせることができる。
【0670】
そして上部ユニット10は、上述のように入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aと、搬送ユニットガイド部15Bとをそれぞれ個別に開閉させることができる。
【0671】
このため上部ユニット10は、作業者にジャム紙幣を取り除く際、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aと、搬送ユニットガイド部15Bとを開閉の順番を気にせずに自由に開閉させることができ、ジャム紙幣を取り除く際の作業効率を向上させることができる。
【0672】
また上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15Bとを切換搬送部14(すなわち、切換搬送本体部14X)を境にして観音開きのような関係となるように開かせることができる。
【0673】
すなわち、上部ユニット10は、切換搬送部14(すなわち、切換搬送本体部14X)を境にして入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を前側に開かせ、搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15Bを後側へ開かせている。
【0674】
よって上部ユニット10は、作業者がジャム紙幣を取り除く際の移動範囲を極力狭くすることができ、作業効率をさらに向上させることができる。
【0675】
これに加えて上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aと、搬送ユニットガイド部15Bとを開くために必要なスペースを極力小さくすることができ、ジャム紙幣の取除作業も考慮した紙幣処理装置1の設置スペースを極力小さくすることができる。
【0676】
因みに、上部ユニット10は、一時保持部13、切換搬送部14、鑑別搬送ユニット15及び入出金搬送ユニット16にそれぞれ手動で搬送ローラや搬送ベルトを回転させるための操作ノブが設けられている。
【0677】
よって上部ユニット10は、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13や搬送ユニット本体部15A、搬送ユニットガイド部15Bを開いただけではジャム紙幣を容易には取り除くことができないような場所でジャムが発生した場合でも、作業者に操作ノブを操作させてジャム紙幣を搬送路の切離部分のような取除可能な場所まで手動で搬送させたうえで取り除かせることができる。
【0678】
(1−5)第1の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、紙幣処理装置1は、複数の紙幣収納庫29乃至33が収納される金庫筐体26内には、紙幣を搬送するための搬送路を形成する搬送部を設けずに、装置筐体2に引出及び収納可能に設けられる上部ユニット10に紙幣を搬送するための切換搬送路14A及び後側搬送路18Aを形成する切換搬送部14及び後側搬送部18を設けるようにした。
【0679】
また紙幣処理装置1は、金庫筐体26の金庫天板26Aに、複数の紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXと切換搬送路14A及び後側搬送路18Aとの間で紙幣を受け渡すための双方向受渡路40A乃至44Aを設けるようにした。
【0680】
さらに紙幣処理装置1は、装置筐体2に上部ユニット10が収納される際、複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部とを接続用に位置決めする上側位置決め部116を設けるようにした。
【0681】
従って紙幣処理装置1は、装置筐体2に上部ユニット10が収納される際、複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部とを、紙幣を詰まらせずに受け渡しが可能なように接続することができる。
【0682】
このため紙幣処理装置1は、入金時や出金時に搬送中の紙幣が詰まってジャムが発生するとしても、そのジャムの発生箇所を上部ユニット10の切換搬送路14A及び後側搬送路18Aに制限することができる。
【0683】
その結果、紙幣処理装置1は、入金時や出金時に搬送中の紙幣が詰まってジャムが発生しても、装置筐体2から上部ユニット10のみを引き出させて、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aからジャム紙幣を取り除かせることができる。
【0684】
特に紙幣処理装置1は、金融機関の運用形態により、金庫筐体26の金庫扉26Bの開閉が許可された行員のような人物(以下、これを扉開閉許可者とも呼ぶ)と、上部ユニット10を引き出してジャム紙幣を取り除く作業者とが異なる場合、ジャムの発生時にわざわざ扉開閉許可者を呼ぶようなことをせずに、作業者にジャム紙幣を取り除かせることができる。
【0685】
よって紙幣処理装置1は、ジャムの発生時、上部ユニット10の切換搬送路14A及び後側搬送路18Aからのジャム紙幣の除去に迅速に対処させることができる。
【0686】
また紙幣処理装置1は、ジャム紙幣の除去時、金庫筐体26の金庫扉26Bを開く必要がないため、その金庫扉26Bを閉じたままにして、金庫筐体26内のリジェクト庫28及び複数の紙幣収納庫29乃至33を誰にも触れさせずにセキュリティーを高めることができる。
【0687】
以上の構成によれば、紙幣処理装置1は、上部ユニット10に紙幣を搬送するための切換搬送路14A及び後側搬送路18Aを形成する切換搬送部14及び後側搬送部18を設けると共に、金庫筐体26の金庫天板26Aに、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aと当該金庫筐体26内の複数の紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとの間で紙幣を受け渡すための双方向受渡路40A乃至44Aを形成する複数の双方向受渡部40乃至44を設け、さらに装置筐体2に上部ユニット10が収納される際、複数の双方向受渡路40A乃至43Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部とを接続用に位置決めする上側位置決め部116とを設けるようにした。
【0688】
これにより紙幣処理装置1は、装置筐体2に上部ユニット10が収納される際、双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部とをジャムを発生させずに紙幣の受け渡しが可能なように接続して、搬送中の紙幣が詰まってジャムが発生するとしても、その発生箇所を上部ユニット10の切換搬送路14A及び後側搬送路18Aに制限することができる。
【0689】
よって紙幣処理装置1は、搬送中の紙幣が詰まってジャムが発生しても、装置筐体2から上部ユニット10のみを引き出させて、当該上部ユニット10の切換搬送路14A及び後側搬送路18Aからジャム紙幣を取り除かせることができ、かくしてジャム紙幣の取除作業を簡易化することができる。
【0690】
また紙幣処理装置1は、上部ユニット10に、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bを形成する上側搬送部20を有する入出金搬送ユニット16を開閉可能に設けると共に、一時保持部13を当該入出金搬送ユニット16の開閉に連動して開閉するように設けるようにした。
【0691】
従って紙幣処理装置1は、切換搬送路14A、上側繰出搬送路20A及び上側取込搬送路20Bと一時保持部13で紙幣が詰まってジャムが発生した場合、作業者にジャム紙幣の取除作業において入出金搬送ユニット16を開かせるだけで一時保持部13も合わせて開いてジャム紙幣を取り除かせることができ、ジャム紙幣を取り除いた後には、入出金搬送ユニット16を閉じさせるだけで一時保持部13も合わせて閉じることができる。
【0692】
よって紙幣処理装置1は、切換搬送路14A、上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13で紙幣が詰まってジャムが発生した場合のジャム紙幣の取除作業を簡易化することがきる。
【0693】
また紙幣処理装置1は、上部ユニット10に切換搬送部14及び後側搬送部18により切換搬送路14A及び後側搬送路18A全体で装置前後方向に長いループ状の搬送路を形成するようにした。
【0694】
そして紙幣処理装置1では、そのループ状の搬送路のほとんどの部分となる後側搬送路18Aを形成する後側搬送部18が設けられた鑑別搬送ユニット15を搬送ユニット本体部15Aと、これよりも小さく、かつ軽量な搬送ユニットガイド部15Bと、搬送ユニット固定部15Cとから構成し、搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15Bを個別に開閉可能なように設けるようにした。
【0695】
従って紙幣処理装置1は、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aで紙幣が詰まってジャムが発生した場合、そのジャムが発生した箇所によっては、作業者にわざわざ搬送ユニット本体部15Aを開かせることなく、搬送ユニットガイド部15Bのみを開かせてジャム紙幣を取り除かせることができ、作業者の負担を極力減らすことができる。
【0696】
さらに紙幣処理装置1は、上部ユニット10において入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aと、搬送ユニットガイド部15Bとを個別に開閉可能なように設けるようにした。
【0697】
従って紙幣処理装置1は、ジャムが発生した場合、作業者に入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aと、搬送ユニットガイド部15Bとを開閉の順番を気にせずに自由に開閉させることができ、ジャム紙幣を取り除く際の作業効率をさらに向上させることができる。
【0698】
さらにまた紙幣処理装置1は、上部ユニット10において切換搬送部14(すなわち、切換搬送本体部14X)を境にして入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15A及び搬送ユニットガイド部15Bとを観音開きのような関係となるように開閉可能に設けるようにした。
【0699】
よって紙幣処理装置1は、上部ユニット10において作業者がジャム紙幣を取り除く際の移動範囲を極力狭くすることができ、作業効率をさらに向上させることができる。
【0700】
また紙幣処理装置1は、係る構成により、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aと、搬送ユニットガイド部15Bとを開くために必要なスペースを極力小さくすることができ、ジャム紙幣の取除作業も考慮した当該紙幣処理装置1の設置スペースを極力小さくすることもできる。
【0701】
さらに紙幣処理装置1は、上部ユニット10に、搬送ユニット本体部15Aの開角度を規制して、当該搬送ユニット本体部15Aが搬送ユニット開角度で開いた状態を維持するための搬送ユニット角度規制部200を設けるようにした。
【0702】
また紙幣処理装置1は、上部ユニット10に、入出金搬送ユニット16の開角度を規制して、当該入出金搬送ユニット16が入出金ユニット開角度で開いた状態を維持するための入出金ユニット角度規制部201も設けるようにした。
【0703】
さらに紙幣処理装置1は、上部ユニット10に、入出金搬送ユニット16と共に一時保持部13が開かれた際、当該入出金搬送ユニット16により、その一時保持部13が一時保持部開角度で開いた状態を維持するように支えるための開閉制御部202を設けるようにした。
【0704】
従って紙幣処理装置1は、作業者により切換搬送路14A、後側搬送路18A、上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13からジャム紙幣が取り除かれる際、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13と、搬送ユニット本体部15Aとを手で支えなくても開いた状態を維持することができ、作業効率を格段的に向上させ得ると共に、作業者の負担を軽減させることもできる。
【0705】
さらに紙幣処理装置1は、複数の双方向受渡部40乃至44に前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を互いの根元部の一面を対向させて回動可能に設けると共に、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を左側連結板81及び右側連結板82を介して連結して互いの一面を平行にしたまま回動可能にした。
【0706】
そして紙幣処理装置1は、装置筐体2内に上部ユニット10が収納されたとき、複数の双方向受渡部40乃至44の前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を、それぞれ切換搬送部14及び後側搬送部18の対応する搬送路接続部分の接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121の位置に応じて回転させるようにして位置決めしたうえで、当該接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121と嵌合させて、複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部と接続するようにした。
【0707】
従って紙幣処理装置1は、複数の双方向受渡部40乃至44の前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を前側や後側へ傾けた姿勢で切換搬送部14及び後側搬送部18の対応する接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121と嵌合させても、複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部とを搬送路縦幅を変化させずに接続することができる。
【0708】
すなわち、紙幣処理装置1は、複数の双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部とを、位置ずれの有無に関わらずに、これらの接続部分内に、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の先端部や接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121の下端部が入り込んで段差や凹みが形成されることを防止して的確に接続することができる。
【0709】
これにより紙幣処理装置1は、実際に複数の双方向受渡路40A乃至44Aを介して、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aと複数の紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとの間で紙幣を受け渡すときに、双方向受渡路40A乃至44Aの上端部と切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分の下端部との接続部分で紙幣が詰まってジャムが発生し、また紙幣が破損することをほぼ確実に防止することができる。
【0710】
さらに紙幣処理装置1は、複数の双方向受渡部40乃至44の後側ガイド保持部71に上側位置決め部116として回転制御レバー85を、装置後方向に沿って当該回転制御レバー85の受部を順に右側に所定間隔でずらして取り付けるようにした。
【0711】
さらにまた紙幣処理装置1は、切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分それぞれの接続部分前ガイド120に上側位置決め部116として押付アーム115を、装置後方向に沿って当該押付アーム115の押付部を順に右側に所定間隔でずらして、回転制御レバー85の受突起に対向させて取り付けるようにした。
【0712】
従って紙幣処理装置1は、上部ユニット10の収納時、作業者に上部ユニット10を装置筐体2内に押し込ませるだけで、その押し込みによる切換搬送部14及び後側搬送部18の移動により、当該切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分の押付アーム115の押付部を、それぞれ対応する双方向受渡部40乃至44の回転制御レバー85の受部に押し付けて前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を、接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121の位置に応じた角度まで一括して回転させることができる。
【0713】
これにより紙幣処理装置1は、上部ユニット10の収納時、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部に対して、それぞれ対応する双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を容易に、かつ精度良く位置決めして接続することができる。
【0714】
そして紙幣処理装置1は、切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分の接続部分前ガイド120にそれぞれ押付アーム115を取り付けると共に、複数の双方向受渡部40乃至44の後側ガイド保持部71にそれぞれ回転制御レバー85を取り付けることで、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部と、それぞれ対応する双方向受渡路40A乃至44Aの上端部との位置ずれの量や方向にばらつきがあっても、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部に、それぞれ対応する双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を個別に精度良く位置決めして接続することができる。
【0715】
また紙幣処理装置1は、このように切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分の下端部に対して、それぞれ対応する双方向受渡路40A乃至44Aの上端部を個別に精度良く位置決めして接続することができるため、当該紙幣処理装置1が工場で組み立てられる際や設置場所での上部ユニット10の交換の際に、当該上部ユニット10の装置前後方向に対する位置の調整の要求精度を、押付アーム115及び回転制御レバー85を利用した前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の回転による位置決めでカバーできる程度まで下げることもできる。
【0716】
そして紙幣処理装置1は、当該紙幣処理装置1が工場で組み立てられる際や設置場所での上部ユニット10の交換の際に、当該上部ユニット10の装置前後方向に対する位置の調整の要求精度を下げれば、その分、上部ユニット10の装置前後方向に対する位置を調整するための作業を簡略化することができる。
【0717】
さらに紙幣処理装置1は、複数の双方向受渡部40乃至44にそれぞれ下側位置決め部145として左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を昇降可能に設けると共に、複数の紙幣収納庫29乃至33にそれぞれ下側位置決め部145として左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dを設けるようにした。
【0718】
そして紙幣処理装置1は、金庫筐体26内に金庫扉26Bの開閉に応じて、複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を上昇させて、対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから一括して引き抜き、また当該左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を下降させて、対応する紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dに一括して差し込むための差込引抜部125を設けるようにした。
【0719】
従って紙幣処理装置1は、金庫筐体26内への収納庫装填ケース27の収納時、金庫筐体26の金庫扉26Bを閉じさせるだけで、複数の双方向受渡部40乃至44の双方向受渡路40A乃至44Aの下端部に対して、対応する紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXの上端部を精度良く位置決めして接続することができる。
【0720】
また紙幣処理装置1は、金庫筐体26内からの収納庫装填ケース27の引出時、金庫筐体26の金庫扉26Bを開かせるだけで、複数の紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから、対応する双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88を一括して引き抜くことができる。
【0721】
よって紙幣処理装置1は、金庫筐体26内からの収納庫装填ケース27の引出時、金庫筐体26の金庫扉26Bを開かせると、複数の紙幣収納庫29乃至33の左側位置決め孔部140C及び右側位置決め孔部140Dから複数の双方向受渡部40乃至44の左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88をそれぞれ引き抜かせるための特別な操作を何ら行わせることなく、引き続き金庫筐体26内から収納庫装填ケース27を引き出させることができる。
【0722】
(2)第2の実施の形態
(2−1)紙幣処理装置の外観構成
次いで、第2の実施の形態による紙幣処理装置250(図1)について説明する。ただし、第2の実施の形態による紙幣処理装置250は、第1の実施の形態による紙幣処理装置1(図1)と同様の外観構成を有している。
【0723】
よって、第2の実施の形態による紙幣処理装置250の外観構成については、図1を用いた上述の説明を参照することとして、ここでの説明は省略する。
【0724】
(2−2)紙幣処理装置の内部構成
次いで、図2との対応部分に同一符号を付した図29を用いて、第2の実施の形態による紙幣処理装置250の内部構成について説明する。
【0725】
図29に示すように、第2の実施の形態による紙幣処理装置250は、上部ユニット251の一部構成を除いて上述した第1の実施の形態による紙幣処理装置1と同様に構成されている。
【0726】
具体的に上部ユニット251は、後述するように一時保持部252の開角度を規制して、当該一時保持部252が一時保持部開角度で開いた状態を維持するための開角度規制部(以下、これを一時保持角度規制部とも呼ぶ)が設けられた点を除いて、上述した第1の実施の形態による上部ユニット10と同様に構成されている。
【0727】
よって以下には、上部ユニット251の構成について、上述した第1の実施の形態による上部ユニット10の構成とは異なる部分のみを説明し、他の同一部分については、図23及び図24を用いた上述の説明を参照することとして、ここでの説明は省略する
【0728】
(2−3)上部ユニットの構成
図23及び図24の対応部分に同一符号を付した図30に示すように、上部ユニット251は、上述した一時保持角度規制部255を有している。
【0729】
一時保持角度規制部255は、一時保持部252の開角度を規制するための棒状のステー(以下、これを一時保持部ステーとも呼ぶ)256を有している。
【0730】
一時保持部ステー256は、一端部に軸係合孔部が穿設されると共に、他端部に係合突起(図示せず)が垂設されている。
【0731】
また一時保持部252は、左側板257の左面において例えば、前端部の中央寄りの所定位置にステー支持軸258が突設されている。
【0732】
そして一時保持部252は、ステー支持軸258を一時保持部ステー256の軸係合孔部に挿入するようにして、当該一時保持部ステー256を、そのステー支持軸258を中心にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
【0733】
さらに上部フレーム260は、基本的には上述した第1の実施の形態による上部ユニット10の上部フレーム170と同様に形成されているものの、左側板260Aにおいて例えば、入出金ユニット用係合孔部170BYよりも前側に、一時保持部ステー256用の前後に長い長孔でなる係合孔部(以下、これを一時保持用係合孔部とも呼ぶ)260AXが形成されている。
【0734】
そして上部フレーム260は、一時保持用係合孔部260AXに一時保持部ステー256の係合突起を挿入するようにして、当該一時保持用係合孔部260AXに一時保持部ステー256の係合突起を装置前方向及び装置後方向へ摺動可能で、かつ外れないように係合している。
【0735】
因みに、上部フレーム260は、一時保持用係合孔部260AXの前端寄りの所定位置及び後端寄りの所定位置にそれぞれ幅を僅かに狭めて、一時保持部ステー256の係合突起を当該一時保持用係合孔部260AXの前端部及び後端部に一時的に留めるための前側絞り部及び後側絞り部が形成されている。
【0736】
図25との対応部分に同一符号を付した図31に示すように、上部ユニット251は、係る構成のもと、装置筐体2から引き出された状態で、作業者によりユニットカバー4が開かれた後、さらに入出金ユニット本体部16Aの後端部が前斜め上側へ持ち上げられると、入出金搬送ユニット16を、前側開閉軸190を中心にして一回転方向へ回転させる。
【0737】
この際、上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16の一回転方向への回転に伴い、その入出金搬送ユニット16により入出金ユニットステー207を前斜め上側へ引っ張るようにして変位させると共に、開閉制御ステー209を前側へ引っ張るようにして変位させる。
【0738】
よって上部ユニット251は、入出金ユニットステー207を、その前斜め上側への変位に応じてステー支持軸208を中心にして他回転方向へ回転させながら、入出金ユニット用係合孔部170BY内で当該入出金ユニットステー207の係合突起を前側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0739】
また上部ユニット251は、開閉制御ステー209を、その前側への変位に応じてステー支持軸210を中心にして他回転方向へ回転させながら、当該開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209A内で係合突起211を相対的に後側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0740】
これにより上部ユニット251は、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの後端が係合突起211に突き当たるまでは、入出金搬送ユニット16のみを一回転方向へ回転させる。
【0741】
そして上部ユニット251では、入出金搬送ユニット16が一回転方向へある程度回転すると、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの後端を係合突起211に突き当てる。
【0742】
上部ユニット251は、この状態から入出金搬送ユニット16が一回転方向へさらに回転すると、その回転に伴い開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの後端を係合突起211に突き当てたまま、当該開閉制御ステー209を前側に引っ張るようにして変位させる。
【0743】
これにより上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16の一回転方向への回転に連動させて一時保持部252も、その後端部を前斜め上側へ持ち上げるようにして一回転方向へ回転させる。
【0744】
ただし、上部ユニット251は、この際、一時保持部252の一回転方向への回転に伴い、その一時保持部252により一時保持部ステー256を前斜め上側へ引っ張るようにして変位させる。
【0745】
そして上部ユニット251は、上述のように一時保持部ステー256の係合突起が一時保持用係合孔部260AXに係合している。
【0746】
このため上部ユニット251は、一時保持部ステー256を、その前斜め上側への変位に応じてステー支持軸258を中心にして他回転方向へ回転させながら、一時保持用係合孔部260AX内で当該一時保持部ステー256の係合突起を前側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0747】
そして上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16が入出金ユニット開角度まで回転し、かつ一時保持部252が一時保持部開角度まで回転すると、入出金ユニット用係合孔部170BYの前端に入出金ユニットステー207の係合突起を突き当てると共に、一時保持用係合孔部260AXの前端に一時保持部ステー256の係合突起を突き当てる。
【0748】
これにより上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16の一回転方向への回転を停止させると共に、一時保持部252の一回転方向への回転も停止させる。
【0749】
因みに、上部ユニット251は、この際、入出金ユニット用係合孔部170BYの前端部において入出金ユニットステー207の係合突起を前側絞り部の前に位置させることにより、入出金搬送ユニット16が入出金ユニット開角度で開いた状態を維持することができる。
【0750】
また上部ユニット251は、この際、一時保持用係合孔部260AXの前端部において一時保持部ステー256の係合突起を前側絞り部の前に位置させることにより、一時保持部252が一時保持部開角度で開いた状態を維持することができる。
【0751】
このようにして上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16に対する開操作に応じて、当該入出金搬送ユニット16を入出金ユニット開角度まで開くと共に、入出金ユニット本体部16Aと上部フレーム260の底板260Bとの間で一時保持部252を一時保持部開角度まで開くことができる。
【0752】
そして上部ユニット251は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部252を開いた場合、切換搬送路14Aから上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部252の紙幣の取込繰出部分を切り離すことができる。
【0753】
また上部ユニット251は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部252を開いた場合、切換搬送路14Aのリジェクト用分岐部分を開放することができる。
【0754】
そして上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16と共に一時保持部252を開いた状態から、作業者により入出金ユニット本体部16Aの後端部が後斜め下側へ押し下げられると、当該入出金搬送ユニット16を、前側開閉軸190を中心にして他回転方向へ回転させる。
【0755】
この際、上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16の他回転方向への回転に伴い、その入出金搬送ユニット16により入出金ユニットステー207を後斜め下側へ押すようにして変位させると共に、開閉制御ステー209を後側へ押すようにして変位させる。
【0756】
すなわち、上部ユニット251は、入出金ユニットステー207を、その後斜め下側への変位に応じてステー支持軸208を中心にして一回転方向へ回転させながら、入出金ユニット用係合孔部170BY内で入出金ユニットステー207の係合突起を後側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0757】
また上部ユニット251は、開閉制御ステー209を、その後側への変位に応じてステー支持軸210を中心にして一回転方向へ回転させながら、当該開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209A内で係合突起211を相対的に前側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0758】
これにより上部ユニット251は、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの前端を係合突起211に突き当てるまでは、入出金搬送ユニット16のみを他回転方向へ回転させる。
【0759】
そして上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16が他回転方向へある程度回転すると、開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの前端を係合突起211に突き当てる。
【0760】
上部ユニット251は、この状態から入出金搬送ユニット16が他回転方向へさらに回転すると、その回転に伴い開閉制御ステー209の開閉用係合孔部209Aの前端を係合突起211に突き当てたまま、当該開閉制御ステー209を後側へ押すようにして変位させる。
【0761】
これにより上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16の他回転方向への回転に連動させて一時保持部252も、その後端部を後斜め下側へ押し下げるようにして他回転方向へ回転させる。
【0762】
また上部ユニット251は、この際、一時保持部252の他回転方向への回転に伴い、その一時保持部252により一時保持部ステー256を後斜め下側へ押すようにして変位させる。
【0763】
よって上部ユニット251は、一時保持部ステー256を、その後斜め下側への変位に応じてステー支持軸258を中心にして一回転方向へ回転させながら、一時保持用係合孔部260AX内で当該一時保持部ステー256の係合突起を後側へ摺動(すなわち、移動)させる。
【0764】
そして上部ユニット251は、例えば、入出金ユニット用係合孔部170BYの後端に入出金ユニットステー207の係合突起が突き当たり又は近接すると共に、一時保持用係合孔部260AXの後端に一時保持部ステー256の係合突起が突き当たり又は近接すると、入出金搬送ユニット16の他回転方向への回転を停止させると共に、一時保持部252の他回転方向への回転も停止させる。
【0765】
このようにして上部ユニット251は、入出金搬送ユニット16に対する閉操作に応じて、当該入出金搬送ユニット16を、入出金ユニット本体部16Aをほぼ水平にして閉じると共に、その入出金ユニット本体部16Aと上部フレーム260の底板260Bとの間で一時保持部252をほぼ水平にして閉じることができる。
【0766】
因みに、上部ユニット251は、この際、入出金ユニット用係合孔部170BYの後端部において入出金ユニットステー207の係合突起を後側絞り部の後に位置させることにより、入出金搬送ユニット16が閉じた状態を維持することができる。
【0767】
また上部ユニット251は、この際、一時保持用係合孔部260AXの後端部において一時保持部ステー256の係合突起を後側絞り部の後に位置させることにより、一時保持部252が閉じた状態を維持することができる。
【0768】
そして上部ユニット251は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部252を閉じた場合、切換搬送路14Aに上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部252の紙幣の取込繰出部分を接続することができる。
【0769】
また上部ユニット251は、このように入出金搬送ユニット16及び一時保持部252を閉じた場合、切換搬送路14Aのリジェクト用分岐部分を紙幣(すなわち、リジェクト紙幣)の搬送が可能な状態に戻すことができる。
【0770】
(2−4)第2の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、紙幣処理装置250では、上述した第1の実施の形態による紙幣処理装置1(図1乃至図28)の構成に加えて、上部ユニット251に一時保持部252の開角度を規制して、当該一時保持部252が一時保持部開角度で開いた状態を維持するための一時保持角度規制部255を設けるようにした。
【0771】
従って紙幣処理装置250は、作業者により切換搬送路14A、上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13からジャム紙幣が取り除かれる際、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を手で支えなくても開いた状態をより確実に維持することができる。
【0772】
以上の構成によれば、紙幣処理装置250は、上述した第1の実施の形態による紙幣処理装置1の構成に加えて、上部ユニット251に一時保持部252用の一時保持角度規制部255を設けるようにした。
【0773】
これにより紙幣処理装置250は、上述した第1の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができると共に、これに加えて、作業者により切換搬送路14A、上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13からジャム紙幣が取り除かれる際、入出金搬送ユニット16及び一時保持部13を手で支えなくても開いた状態をより確実に維持することができる。
【0774】
よって紙幣処理装置250は、作業者に切換搬送路14A、上側繰出搬送路20A、上側取込搬送路20B及び一時保持部13から、より安全にジャム紙幣を取り除かせることができる。
【0775】
(3)他の実施の形態
(3−1)他の実施の形態1
なお上述した第1及び第2の実施の形態においては、複数の双方向受渡部40乃至44に一対の前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73をそれぞれ回動可能に設けると共に、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を左側連結板81及び右側連結板82を介して連結して互いの一面を平行にしたまま回動させるようにした場合について述べた。
【0776】
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、図32(A)及び(B)に示すように、一対の受渡ガイド290、291の一方に他方を互いの一面を平行にしたまま固定し、当該一対の受渡ガイド290、291を1本の回動軸292を中心にして回動可能に設けるようにしても良い。
【0777】
本発明は、係る構成によれば、双方向受渡部において一対の受渡ガイド290、291を回動させるための構成を簡易化することができる。
【0778】
(3−2)他の実施の形態2
また上述した第1及び第2の実施の形態においては、複数の双方向受渡路40A乃至44Aと、複数の紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとの接続用の位置決めに左側位置決めピン87及び右側位置決めピン88と、左側位置決め孔部140C及び左側位置決め孔部140Cを用いるようにした場合について述べた。
【0779】
しかしながら本発明は、これに限らず、複数の双方向受渡部40乃至44において、前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73の下側にも、当該前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73と同様構成の一対の受渡ガイドを設ける。
【0780】
そして本発明は、複数の双方向受渡路40A乃至44Aと、複数の紙幣収納庫29乃至33の取込繰出搬送路29AX乃至33AXとの接続用の位置決めを、当該複数の双方向受渡路40A乃至44Aと、切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの対応する接続用分岐部分との接続用の位置決めと同様に行うようにしても良い。
【0781】
本発明は、係る構成によっても、複数の双方向受渡路40A乃至44Aを複数の取込繰出搬送路29AX乃至33AXと高精度に位置決めして接続することができる。
【0782】
(3−3)他の実施の形態3
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分にそれぞれ一対の接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121を固設し、複数の双方向受渡部40乃至44に前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を設けるようにした場合について述べた。
【0783】
しかしながら本発明は、これに限らず、切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分にそれぞれ一対の搬送ガイドを互いの一面を平行にしたまま回動可能に設け、複数の双方向受渡部40乃至44に前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73に換えて一対の受渡ガイドを固設するようにしても良い。
【0784】
すなわち、本発明は、装置筐体2に上部ユニット10、251が収納される際、切換搬送部14及び後側搬送部18の複数の搬送路接続部分それぞれの一対の搬送ガイドを適宜回転させて、複数の双方向受渡部40乃至44の一対の受渡ガイドに対し位置決めしたうえで嵌合させるようにしても良い。
【0785】
本発明は、係る構成によっても、複数の双方向受渡路40A乃至44Aと切換搬送路14A及び後側搬送路18Aの複数の接続用分岐部分とを高精度に位置決めして接続することができる。
【0786】
(3−4)他の実施の形態4
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、上部ユニット10、251において搬送ユニットガイド部15Bを単に回動可能に設けるようにした場合について述べた。
【0787】
しかしながら本発明は、これに限らず、上部ユニット10、251に、搬送ユニットガイド部15Bの開角度を規制して、当該搬送ユニットガイド部15Bが所定の開角度で開いた状態を維持するための開角度規制部を設けるようにしても良い。
【0788】
本発明は、係る構成によれば、作業者により後側搬送路18Aからジャム紙幣が取り除かれる際、搬送ユニットガイド部15Bを手で支えなくても開いた状態を維持することができ、作業効率をさらに向上させ得ると共に、作業者の負担をさらに軽減させることができる。
【0789】
(3−5)他の実施の形態5
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、上部ユニット10、251に上部フレーム170、260を設けるようにした場合について述べた。
【0790】
しかしながら本発明は、これに限らず、上部ユニット10、251においてユニット載置部50を上部フレームとして用いるようにしても良い。
【0791】
すなわち、本発明は、上部ユニット10、251においてユニット載置部50に切換搬送部14や鑑別搬送ユニット15等を直接設けると共に、搬送ユニット角度規制部200や入出金ユニット角度規制部201等を直接設けるようにしても良い。
【0792】
本発明は、係る構成によれば、上部ユニット10、251の構成を、上述した第1及び第2の実施の形態に比して簡易化することができる。
【0793】
(3−6)他の実施の形態6
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、紙幣処理装置1、250で紙幣を一方の長辺を搬送方向に向けて搬送するようにした場合について述べた。
【0794】
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣処理装置1、250で紙幣を一方の短辺を搬送方向に向けて搬送するようにしても良い。
【0795】
(3−7)他の実施の形態7
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、金庫筐体26にリジェクト庫28を収納するようにした場合について述べた。
【0796】
しかしながら本発明は、これに限らず、リジェクト庫28を例えば、上部ユニット10、251のように金庫筐体26の外部に設けるようにしても良い。
【0797】
(3−8)他の実施の形態8
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、本発明による紙葉類取扱装置を、図1乃至図32について上述した紙幣処理装置1、250に適用するようにした場合について述べた。
【0798】
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣を取り扱う現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)、現金自動支払機(CD:Cash Dispenser)、出金専用機、入金専用機、両替機、電車の切符や観劇のチケット等を販売する券売機、精算機、自動販売機、パチンコ台やスロット台のような遊戯機や、有価証券を扱う有価証券取扱装置等のように、この他種々の紙葉類を扱う紙葉類取扱装置に広く適用することができる。
【0799】
(3−9)他の実施の形態9
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、内部に紙葉類収納庫が設けられる金庫筐体として、図1乃至図32について上述した金庫筐体26を適用するようにした場合について述べた。
【0800】
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣処理装置1、250の背面側に金庫扉が設けられる金庫筐体や、リジェクト庫28は設けずに入出金用の紙幣を収納する1又は複数の紙幣収納庫が設けられる金庫筐体等のように、この他種々の構成の金庫筐体を広く適用することができる。
【0801】
(3−10)他の実施の形態10
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、金庫筐体の内部に設けられる紙葉類収納庫として、図1乃至図32について上述した紙幣収納庫29乃至33を適用するようにした場合について述べた。
【0802】
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣の補充回収用の紙幣収納庫や、有価証券を収納する有価証券収納庫、紙葉類の収納専用の紙葉類収納庫、紙葉類の繰出専用の紙葉類収納庫等のように、この他種々の構成の紙葉類収納庫を広く適用することができる。
【0803】
(3−11)他の実施の形態11
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、本装置に対し引出及び収納可能に設けられ、紙葉類を処理する処理ユニットとして、図1乃至図32について上述した上部ユニット10、251を適用するようにした場合について述べた。
【0804】
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣の入金処理及び出金処理の一方のみを実行する上部ユニットや、リジェクト庫が設けられた上部ユニット等のように、この他種々の構成の処理ユニットを広く適用することができる。
【0805】
(3−12)他の実施の形態12
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、紙葉類を処理する処理ユニットが引出及び収納可能に設けられる装置として、図1乃至図32について上述した紙幣処理装置1、250を適用するようにした場合について述べた。
【0806】
しかしながら本発明は、これに限らず、現金自動預払機や現金自動支払機、有価証券取扱装置、上部ユニットが装置背面側へ引出及び収納可能に設けられる装置等のように、この他種々の構成の装置を広く適用することができる。
【0807】
(3−13)他の実施の形態13
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、処理ユニットが処理する紙葉類として、図1乃至図32について上述した紙幣を適用するようにした場合について述べた。
【0808】
しかしながら本発明は、これに限らず、有価証券のように、この他種々の紙葉類を広く適用することができる。
【0809】
(3−14)他の実施の形態14
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、処理ユニットに設けられ、紙葉類を搬送するための搬送路を形成する搬送部として、図1乃至図32について上述した切換搬送部14及び後側搬送部18を適用するようにした場合について述べた。
【0810】
しかしながら本発明は、これに限らず、切換搬送部14及び後側搬送部18の何れか一方のみや、鑑別部17とは別に設けられる搬送部、紙幣を一の搬送方向へのみ搬送する搬送部、リジェクト用分岐部分を形成するフレーム側切換搬送部14Y及び一時保持側切換搬送部14Zを有さない切換搬送部等のように、この他種々の構成の搬送部を広く適用することができる。
【0811】
(3−15)他の実施の形態15
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、金庫筐体の天板に設けられ、紙葉類収納庫と搬送路との間で紙葉類を受け渡すための受渡部として、図1乃至図32について上述した双方向受渡部40乃至44を適用するようにした場合について述べた。
【0812】
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣を搬送部から紙葉類収納庫へのみ、また紙葉類収納庫から搬送部へのみ受け渡す受渡部等のように、この他種々の構成の受渡部を広く適用することができる。
【0813】
(3−16)他の実施の形態16
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、本装置に処理ユニットが収納される際、受渡部と搬送路とを接続用に位置決めする位置決め部として、図1乃至図32について上述した回転制御レバー85及び押付アーム115からなる上側位置決め部116を適用するようにした場合について述べた。
【0814】
しかしながら本発明は、これに限らず、位置決めピン及び位置決め孔部からなる位置決め部のように、この他種々の構成の位置決め部を広く適用することができる。
【0815】
(3−17)他の実施の形態17
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、処理ユニットに固定される固定搬送部として、図1乃至図32について上述した切換搬送部14を適用するようにした場合について述べた。
【0816】
しかしながら本発明は、これに限らず、切換搬送部14及び搬送ユニット固定部15Cや、リジェクト用分岐部分を形成するフレーム側切換搬送部14Y及び一時保持側切換搬送部14Zを有さない切換搬送部、リジェクト庫が直接接続される切換搬送部、外径が比較的大きな搬送ローラを設けずに構成される切換搬送部等のように、この他種々の構成の固定搬送部を広く適用することができる。
【0817】
(3−18)他の実施の形態18
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、処理ユニットに開閉可能に設けられる開閉搬送部として、図1乃至図32について上述した後側搬送部18を適用するようにした場合について述べた。
【0818】
しかしながら本発明は、これに限らず、鑑別部17とは別に設けられる開閉搬送部や、搬送ユニットガイド部が固設される搬送ユニット本体部等のように、この他種々の構成の開閉搬送部を広く適用することができる。
【0819】
(3−19)他の実施の形態19
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、開閉搬送部の開角度を規制して、当該開閉搬送部が所定の開角度で開いた状態を維持するための開閉搬送部用の開角度規制部として、図1乃至図32について上述した搬送ユニット角度規制部200を適用するようにした場合について述べた。
【0820】
しかしながら本発明は、これに限らず、折畳可能なステーが設けられる開角度規制部やステーに換えて油圧ダンパが設けられる開角度規制部等のように、この他種々の構成の開角度規制部を広く適用することができる。
【0821】
(3−20)他の実施の形態20
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、処理ユニットに、固定搬送部を境にして開閉搬送部が設けられた側とは反対側に設けられて切換搬送路に接続され、当該切換搬送路を介して搬送される紙葉類を一時的に保持する一時保持部として、図1乃至図32について上述した一時保持部13を適用するようにした場合について述べた。
【0822】
しかしながら本発明は、これに限らず、上部ユニットに引出及び収納可能に設けられる一時保持部や、紙幣収納庫のように取込繰出搬送部が設けられ、紙幣を一時的に収納する収納庫のように、この他種々の構成の一時保持部を広く適用することができる。
【0823】
(3−21)他の実施の形態21
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、処理ユニットにおいて一時保持部及び固定搬送部の上側に設けられ、紙葉類を搬送するための上側搬送路を形成して、当該上側搬送路が切換搬送路に接続される上側搬送部として、図1乃至図32について上述した入出金搬送ユニット16に設けられた上側搬送部20を適用するようにした場合について述べた。
【0824】
しかしながら本発明は、これに限らず、入出金部19とは別に設けられる上側搬送部や、紙幣の入金用又は出金用の1系統の搬送路のみを形成する上側搬送部等のように、この他種々の構成の上側搬送部を広く適用することができる。
【0825】
(3−22)他の実施の形態22
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、上側搬送部の開閉に連動させて一時保持部を開閉する開閉制御部として、図1乃至図32について上述した開閉制御部202を適用するようにした場合について述べた。
【0826】
しかしながら本発明は、これに限らず、入出金搬送ユニット16の開閉に連動して回転するギアを介して一時保持部を開閉する開閉制御部のように、この他種々の構成の開閉制御部を広く適用することができる。
【0827】
(3−23)他の実施の形態23
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、上側搬送部の開角度を規制して、当該上側搬送部が所定の開角度で開いた状態を維持するための上側搬送部用の開角度規制部として、図1乃至図32について上述した入出金ユニット角度規制部201を適用するようにした場合について述べた。
【0828】
しかしながら本発明は、これに限らず、折畳可能なステーが設けられる開角度規制部やステーに換えて油圧ダンパが設けられる開角度規制部等のように、この他種々の構成の開角度規制部を広く適用することができる。
【0829】
(3−24)他の実施の形態24
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、一時保持部の開角度を規制して、当該一時保持部が所定の開角度で開いた状態を維持するための一時保持部用の開角度規制部として、図1乃至図32について上述した一時保持角度規制部255を適用するようにした場合について述べた。
【0830】
しかしながら本発明は、これに限らず、折畳可能なステーが設けられる開角度規制部やステーに換えて油圧ダンパが設けられる開角度規制部等のように、この他種々の構成の開角度規制部を広く適用することができる。
【0831】
(3−25)他の実施の形態25
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、所定の間隔で平行に配置され、間に搬送路の受渡部との接続用分岐部分を形成すると共に、当該受渡部側の端部が所定形状の一対の搬送ガイドとして、図1乃至図32について上述した切換搬送部14及び後側搬送部18に設けられる接続部分前ガイド120及び接続部分後ガイド121を適用するようにした場合について述べた。
【0832】
しかしながら本発明は、これに限らず、、平行なまま回動可能な一対の搬送ガイドや、後側搬送部18にのみ設けられる一対の搬送ガイド等のように、この他種々の構成の一対の搬送ガイドを広く適用することができる。
【0833】
(3−26)他の実施の形態26
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、一対の搬送ガイドの間隔で平行にされ、搬送路の接続用分岐部分側の端部が一対の搬送ガイドの端部と嵌合可能な所定形状の一対の受渡ガイドとして、図1乃至図32について上述した双方向受渡部40乃至44に設けられる断面略J字状の前側可動ガイド72及び後側可動ガイド73を適用するようにした場合について述べた。
【0834】
しかしながら本発明は、これに限らず、図32について上述した一対の受渡ガイド290、291や平板状の一対の受渡ガイドのように、この他種々の構成の一対の受渡ガイドを広く適用することができる。
【0835】
(3−27)他の実施の形態27
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、一対の受渡ガイドを平行にしたまま、一対の搬送ガイドの位置に応じて回動可能なように支持する支持部として、図1乃至図32について上述した双方向受渡部40乃至44の受渡部筐体60、前側ローラ軸63及び後側ローラ軸64を適用するようにした場合について述べた。
【0836】
しかしながら本発明は、これに限らず、ローラ軸と別に受渡ガイドの回転専用に設けられる可動軸を有する筐体等のように、この他種々の構成の支持部を広く適用することができる。
【0837】
(3−28)他の実施の形態28
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、一対の受渡ガイドの回転を制御するための回転制御レバーとして、図1乃至図32について上述した双方向受渡部40乃至44の回転制御レバー85を適用するようにした場合について述べた。
【0838】
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば前側可動ガイド72に取り付けられ、切換搬送部14及び後側搬送部18の移動に応じて引っ掛けられて後側に引っ張られるような回転制御レバーのように、この他種々の構成の回転制御レバーを広く適用することができる。
【0839】
(3−29)他の実施の形態29
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、本装置に処理ユニットが収納される際、一対の搬送ガイドの位置に応じて、回転制御レバーを介して一対の受渡ガイドを回転させるアームとして、図1乃至図32について上述した押付アーム115を適用するようにした場合について述べた。
【0840】
しかしながら本発明は、これに限らず、切換搬送部14及び後側搬送部18の移動に応じて回転制御レバーに引っ掛けられて、当該回転制御レバーを後側に引っ張るアームのように、この他種々の構成のアームを広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0841】
本発明は、紙幣や有価証券等の紙葉類を扱う現金自動預払機や有価証券取扱装等の紙葉類取扱装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0842】
1、250……紙幣処理装置、2……装置筐体、10、251……上部ユニット、13、252……一時保持部、14……切換搬送部、14A……切換搬送路、14X……切換搬送本体部、14Y……フレーム側切換搬送部、14Z……一時保持側切換搬送部、15……鑑別搬送ユニット、15A……搬送ユニット本体部、15B……搬送ユニットガイド部、15C……搬送ユニット固定部、18……後側搬送部、18A……後側搬送路、20……上側搬送部、20A……上側繰出搬送路、20B……上側取込搬送路、26……金庫筐体、26A……金庫天板、29乃至33……紙幣収納庫、29A乃至33A……収納庫搬送部、29AX乃至33AX……取込繰出搬送路、40乃至44……双方向受渡部、40A乃至44A……双方向受渡路、60……受渡部筐体、63……前側ローラ軸、64……後側ローラ軸、72……前側可動ガイド、73……後側可動ガイド、81……左側連結板、82……右側連結板、85……回転制御レバー、115……押付アーム、116……上側位置決め部、200……搬送ユニット角度規制部、201……入出金ユニット角度規制部、202……回転制御部、255……一時保持角度規制部、290、291……受渡ガイド。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
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図32