(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自動計数処理において、前記制御部が搬送元の入出金カセットの金種設定情報と運用カセットの金種設定情報に基づいて、搬送元の入出金カセット内の貨幣が運用カセット内へ搬送可能かどうかを判断し、これにより当該搬送元の入出金カセットに対して自動計数を行うかどうかを判断することを特徴とする請求項1に記載の自動取引装置。
複数の入出金カセットと複数の運用カセットを備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットと運用カセットに対して、かつ運用カセットの容量が入出金カセットの容量以上の場合のみ、当該入出金カセットと当該運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の自動取引装置。
表示部をさらに備え、係員向けの表示画面として、入出金カセットと運用カセットとの金種設定情報に基づいて、各入出金カセットが自動計数処理を行うことができるかどうかを示す情報を表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動取引装置。
前記自動取引装置が複数の入出金カセットと複数の運用カセットを備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットと運用カセットに対して、かつ運用カセットの容量が入出金カセットの容量以上の場合のみ、当該入出金カセットと当該運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の自動取引装置の計数方法。
係員向けの情報表示画面として、入出金カセットと運用カセットとの金種設定情報に基づいて、各入出金カセットが自動計数処理を行うことができるかどうかを示す情報を表示することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の自動取引装置の計数方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述のような従来の自動取引装置およびその精査方法においては、以下のような解決を急がなければならない技術課題がある。
【0007】
従来においては、自動計数時に、補充/回収カセットと搬送元(精査元)カセットのカセット設定(内部空間の大きさなどの設定を含む)が同じ状態で自動計数を実行する必要がある。補充/回収カセットのカセット設定と搬送元カセットのカセット設定が同じでない場合に自動計数を実行すると、貨幣が搬送元カセットから補充/回収カセットに搬送される際に、補充/回収カセット内の不良堆積を引き起こし、ジャムの発生や紙幣の正常排出不能などの大きな原因となっている。
【0008】
したがって、内部空間の設定が運用カセットと異なる搬送元カセットに対して自動計数を行う場合、従来の技術においては、自動計数が実行できないか、またはその都度運用カセットの内部空間の設定を変更しなければならない技術課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は従来の技術における上記技術課題を解決するために、以下のような技術手段を採用する。
【0010】
まず、本発明は自動取引装置を提供し、当該装置は、入出金取引に使用される貨幣を収納する入出金カセットと、自動取引装置内で搬送される貨幣を鑑別する鑑別部と、前記入出金カセットに対して貨幣の入出金取引を行う際に、前記鑑別部によってリジェクト貨幣と判別された貨幣を、および前記入出金カセットに収納された貨幣の数量を計数処理する自動計数処理を行う際に、前記鑑別部によってリジェクト貨幣と判別された貨幣を収納するリジェクトカセットと、出金取引時の金種または枚数が確定できない貨幣を一時的に保管する一時保管部と、自動計数処理において入出金カセットとの間で貨幣を搬送する運用カセットと、入出金カセットの金種設定情報と運用カセットの金種設定情報を記録する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の自動取引装置は、自動計数処理において、前記制御部が搬送元の入出金カセットの金種設定情報と運用カセットの金種設定情報に基づいて、搬送元の入出金カセット内の貨幣が運用カセット内へ搬送可能かどうかを判断し、これにより当該搬送元の入出金カセットに対して自動計数を行うかどうかを判断してもよい。
【0012】
本発明の自動取引装置は、前記運用カセットが搬送元の入出金カセットの金種設定情報に応じて、当該運用カセットの内部空間を変更できるカセット内部空間変更手段を有してもよい。
【0013】
本発明の自動取引装置は、複数の入出金カセットと複数の運用カセットを備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットと運用カセットに対して、かつ運用カセットの容量が入出金カセットの容量以上の場合のみ、当該入出金カセットと当該運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0014】
本発明の自動取引装置は、前記運用カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、前記制御部が前記運用カセットの複数の内箱それぞれの金種設定情報を記録し、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットと運用カセットの内箱に対して、かつ運用カセットの内箱の容量が入出金カセットの容量以上の場合のみ、当該入出金カセットと運用カセットの当該内箱との間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0015】
本発明の自動取引装置は、前記入出金カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、前記制御部が前記入出金カセットの複数の内箱それぞれの金種設定情報を記録し、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットの内箱と運用カセットに対して、かつ運用カセットの容量が入出金カセットの内箱の容量以上の場合のみ、入出金カセットの当該内箱と当該運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0016】
本発明の自動取引装置は、前記運用カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、前記入出金カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、前記制御部が前記運用カセットの複数の内箱それぞれの金種設定情報と前記入出金カセットの複数の内箱それぞれの金種設定情報を記録し、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットの内箱と運用カセットの内箱に対して、かつ運用カセットの内箱の容量が入出金カセットの内箱の容量以上の場合のみ、入出金カセットの当該内箱と運用カセットの当該内箱との間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0017】
本発明の自動取引装置は、表示部をさらに備え、係員向けの表示画面として、入出金カセットと運用カセットとの金種設定情報に基づいて、各入出金カセットが自動計数処理を行うことができるかどうかを示す情報を表示してもよい。
【0018】
本発明はさらに自動取引装置の計数方法を提供し、当該方法は、自動取引装置の入出金カセットに収納された貨幣の数量を計数する自動計数処理において、前記自動取引装置により記録した入出金カセットの金種設定情報と運用カセットの金種設定情報に基づいて、搬送元の入出金カセット内の貨幣が運用カセット内へ搬送可能かどうかを判断し、これにより当該搬送元の入出金カセットに対して自動計数を行うかどうかを判断することを特徴とする。
【0019】
本発明の自動取引装置の計数方法は、前記運用カセットが搬送元の入出金カセットの金種設定情報に応じて当該運用カセットの内部空間を変更できるカセット内部空間変更手段を有し、自動計数処理において、運用カセットの内部空間の変更回数が最も小さい順に搬送元の入出金カセットの自動計数実行順序を決定してもよい。
【0020】
本発明の自動取引装置の計数方法は、前記自動取引装置が複数の入出金カセットと複数の運用カセットを備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットと運用カセットに対して、かつ運用カセットの容量が入出金カセットの容量以上の場合のみ、当該入出金カセットと当該運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0021】
本発明の自動取引装置の計数方法は、前記運用カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットと運用カセットの内箱に対して、かつ運用カセットの内箱の容量が入出金カセットの容量以上の場合のみ、当該入出金カセットと運用カセットの当該内箱との間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0022】
本発明の自動取引装置の計数方法は、前記入出金カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットの内箱と運用カセットに対して、かつ運用カセットの容量が入出金カセットの内箱の容量以上の場合のみ、入出金カセットの当該内箱と当該運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0023】
本発明の自動取引装置の計数方法は、前記運用カセットがそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、前記入出金カセットはそれぞれ異なる大きさの内部空間を有する複数の内箱を備え、金種設定情報に対応する内部空間設定が同じである入出金カセットの内箱と運用カセットの内箱に対して、かつ運用カセットの内箱の容量が入出金カセットの内箱の容量以上の場合のみ、入出金カセットの当該内箱と運用カセットの当該内箱との間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行してもよい。
【0024】
本発明の自動取引装置の計数方法は、係員向けの情報表示画面として、入出金カセットと運用カセットとの金種設定情報に基づいて、各入出金カセットが自動計数処理を行うことができるかどうかを示す情報を表示してもよい。
【0025】
本発明の自動取引装置の計数方法は、自動計数処理において、計数時の鑑別に採用される合格許容範囲を拡大してもよい。
【0026】
本発明の自動取引装置およびその計数方法によると、自動計数を実行する際に、各搬送元カセットの金種情報に基づいて、対象の補充/回収カセットの内部空間として搬送元カセットの貨幣を正常に受け取ったり送出したりすることが可能かどうかを判断し、対象の補充/回収カセットの内部空間として搬送元カセットの貨幣を正常に受け取ったり送出したりすることが可能な場合には、当該搬送元カセットの自動計数を実行する。また、対象の補充/回収カセットの内部空間として搬送元カセットの貨幣を正常に受け取ったり送出したりすることが不可能な場合には、搬送元のカセットの金種情報に基づいて補充/計数カセットの内部空間を変更してから自動計数を実行してもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、大きさの異なる貨幣の金種設定が存在する場合でも、搬送元のカセットに対して自動計数を行うことでき、これにより運営効率高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面および実施例に基づいて本発明についてさらに詳しく説明する。なお、図面において同一または対応する箇所については同一の符号を付与し、説明を省略する。
【0030】
まず、図面に基づいて本実施形態に係わる自動取引装置について詳しく説明する。
図1は実施形態1に係わる自動取引装置の外観略図である。
図1において、各構造の設置位置および形状は図示にすぎず、本発明を限定するものではない。実際には、状況に応じて様々な適宜な設置位置および形状を採用することができる。
図1に示すように、自動取引装置1は、例えば、銀行などで入金などの取引に使用される自動取引装置である。当該自動取引装置1は操作パネル(例えばタッチパネルディスプレイ)2、操作キー3および暗証番号入力部4を備え、ユーザがそれらを操作して取引を行う。自動取引装置1には、例えば、前面にカード出入口6、入出金口7および明細票排出口8などが設置されている。自動取引装置1内には紙幣処理手段9、制御部10およびネットワーク101を介して上位システム11と通信を行う受信部12と送信部13が収納されている。また、自動取引装置1には、例えば、後面に係員が操作するための係員操作パネル5(例えば、タッチパネルディスプレイ)が設置されている。
【0031】
図2は本発明の実施形態1に係わる自動取引装置の内部構造略図である。
図2において、各構造の設置位置および形状は図示にすぎず、本発明を限定するものではない。実際においては状況に応じて様々な適宜な設置位置および形状を採用することができる。
図2に示すように、自動取引装置1は入出金口7(
図1を参照)を有する。入出金口7には開閉可能なシャッター14が設けられている。入金の場合には入出金口7に貨幣(現金)を投入し、出金の場合には入出金口7から貨幣を取り出す。自動取引装置1の内部には貨幣の真偽および貨幣の金種などを鑑別するための鑑別部15、スタッカ(stacker)16、入出金カセット17、リジェクトカセット18、および補充/回収カセット19が設けられている。また、自動取引装置1の内部にはさらに貨幣を搬送するための搬送路21が設けられている。入出金カセット17には、例えば、100元紙幣または50元紙幣などの紙幣が金種別に収納される。また、装置内部にはカセット毎に操作検出部22と残量空検出部23が設けられている。
図3においては補充/回収カセットのみに対して操作検出部22と残量空検出部23が記載されているが、各入出金カセット17とリジェクトカセット18にも同様にそれぞれ操作検出部22と残量空検出部23を設けてもよく、勿論それぞれのカセットに操作検出部22と残量空検出部23を設けなくてもよい。さらには必要に応じていずれかのカセットに操作検出部22と残量空検出部23の少なくとも一つを設置してもよい。操作検出部22は当該カセットが誰か(例えば係員)に操作されたかどうかを検出する。残量空検出部23は当該カセット内の残量が空である状況を検出する。
【0032】
以下、図面に基づいて本実施形態に係わる自動取引装置の入金取引と出金取引における処理についてそれぞれ説明する。
【0033】
図3は本発明の実施形態1に係わる自動取引装置の入金取引のフローチャートである。
図3に示すように、入金取引の過程は大体入金計数S1と入金収納S2の二つに分けられる。入金取引時に、貨幣は入出金口7に投入され、鑑別部15によって鑑別処理が行われ、その後スタッカ16に収納される。この際、鑑別不能な貨幣またはその他の紙類などの除外物は入出金口7に戻される。戻された除外物はエンドユーザによって取り出され、その後入出金口7のシャッター14が閉じ、スタッカ16に収納された貨幣の鑑別結果が操作パネル2に表示される。エンドユーザは投入した貨幣と表示された鑑別結果を確認し、問題なく入金が確認された場合に、操作パネル2または操作キー3により確認結果を入力する。その後、自動取引装置1と上位システム11は通信を行い、入金取引が成立する。この入金取引成立前の過程を入金計数と称する。入金取引が成立した後、入金貨幣を収納する過程を入金収納と称する。入金収納過程において、スタッカ16内の貨幣は鑑別部15によって再び鑑別され、入出金カセット17に収納される。また、鑑別失敗または鑑別不能な貨幣などはリジェクト貨幣としてリジェクトカセットに18に収納される。
【0034】
また、自動取引装置1内に搬送または収納された貨幣は銀行帳務外の貨幣(機外貨幣)と銀行帳務内の貨幣(機内貨幣)とに分けられる。銀行帳務外の貨幣とは、自動取引装置1において所有権が銀行に属さない貨幣のことであり、銀行帳務内の貨幣とは、自動取引装置1において所有権が銀行に属する貨幣のことである。例えば、入金取引時に、入金計数過程において(即ち、エンドユーザ確認前)搬送またはスタッカ16に収納された貨幣は銀行帳務外の貨幣であり、入金収納過程において(即ち、エンドユーザ確認後)搬送または入出金カセット17またはリジェクトカセット18に収納された貨幣は銀行帳務内の貨幣である。
【0035】
本実施形態に係わる自動取引装置の出金取引においてエンドユーザは操作パネル2、操作キー3および暗証番号入力部4により出金内容を入力し、問題なく出金が確認された場合に、自動取引装置1と上位システム11は通信を行い、出金取引が成立する。その後、貨幣は入出金カセット17から鑑別部15によって鑑別され入出金口7へ搬送され、開閉シャッター14が開き、エンドユーザによって取り出される。搬送中に、金種と枚数の鑑別に成功したが再利用に適しない貨幣はリジェクト貨幣としてリジェクトカセットに18に収納され、金種と枚数が鑑別不能な貨幣などはスタッカ16に収納される。開閉シャッター14が閉じた後に、貨幣はスタッカ16から金庫へ収納される。
【0036】
以上の期間中、操作検出部22はリジェクトカセット18が誰か(例えば、係員)に操作されたかどうかを検出し、制御部10は操作検出部22の検出結果を記録する。前回の精査後の期間中にリジェクトカセット18が誰かに操作された場合、銀行帳務内の在高確認失敗として記録する。ここで、精査とは、上位システム11の記録に基づく銀行帳務内の在高の合計値と自動取引装置1によって算出し記録された銀行帳務内の貨幣在高の合計値とを比較して照合する処理のことであり、洗い替え精査または洗い替え紙幣装填精査とも称する。
【0037】
以下、本実施形態に係わる自動取引によって行われる自動計数処理について具体的に説明する。
図4は本発明の実施形態1に係わる自動取引装置の自動計数処理のフローチャートである。
図4に示すように、自動計数処理において、上位システム11からリモートモードで自動在高計数を実行する指示が送信された場合、自動取引装置1は受信部12により当該指示を受信し(S41)、自動在高計数を行う。ここで、自動計数(自動在高計数)とは、取引を一時停止し、各入出金カセット17の金種設定に基づいて補充/回収カセット19に必要な内部空間を判断し、これによって当該時刻における補充/回収カセット19の内部空間設定に応じて自動計数動作を実行可能な入出金カセット17であるかどうかを判断する動作(S42)と、自動計数動作を実行可能と判断された各入出金カセット17に対して(S42においてYES)、当該入出金カセット17内に収納されたすべての貨幣を、鑑別部15を経由して補充/回収カセットに搬送する動作(S43)と、当該入出金カセット17内の貨幣の在高を計数する動作(S44)とのことである。自動計数時に、鑑別部15の鑑別レベルを緩和(鑑別中の合格許容範囲を拡大)させて鑑別を行い、入出金カセット17から補充/回収カセット19までの間で貨幣を搬送し、順次各入出金カセット17に対して計数を行い、これにより各入出金カセット17の貨幣の在高を確認する。自動計数動作を実行できないと判断された入出金カセット17について(S42においてNO)、当該入出金カセット17の設定に応じて、補充/回収カセット19内部に設置されたカセット内部空間変更手段25によって補充/回収カセット19の内部空間を変更する(S45)。当該変更の終了後に、当該入出金カセット17の自動計数を実行する(S43〜S44)。
【0038】
即ち、自動計数処理中に、各入出金カセット17の金種設定に基づいて補充/回収カセット19に必要な内部空間を判断し、当該時刻における補充/回収カセット19の内部空間設定に応じて自動計数動作を実行可能な入出金カセット17から順次自動計数を行う。自動計数動作を実行可能な入出金カセット17の自動計数の終了後に、残りの入出金カセット17の設定に応じて、補充/回収カセット19の内部に設置されたカセット内部空間変更手段25によって補充/回収カセット19の内部空間を変更する。当該変更の終了後に、残りの入出金カセット17の自動計数を実行する。
【0039】
ここで、例えば、補充/回収カセット19の内部空間を変更する回数が最も小さい順にしたがって、搬送元の入出金カセットの自動計数実行順番を決定する。これにより、できる限り補充/回収カセット19の内部空間の変更回数を減少し、自動計数処理のスピードを上げることができる。
【0040】
本実施形態に係わる自動計数処理においては、補充/回収カセット19を運用カセットとして使用し、入出金カセットと運用カセットとの間で貨幣を搬送し、これにより自動計数処理を実行するが、本発明に係わる運用カセットは補充/回収カセット19に限定されず、状況に応じて任意のカセットを使用してよい。
【0041】
また、各入出金カセット17と補充/回収カセット19の金種設定は、制御部10により記録された入出金カセットの金種設定情報と補充/回収カセット19の金種設定情報に基づいて決定することができる。ここで、金種設定情報とは、カセットに収納する貨幣の金種を示す情報であり、当該カセットの内部空間設定は当該金種設定情報に示す金種の貨幣に対応する。そのうち、金種はそれぞれの貨幣種類と同一の貨幣種類のそれぞれの金種およびその組み合わせを含む。即ち、金種設定情報はそれぞれの貨幣種類に対応する設定情報であってもよく、同一の貨幣種類に対応するそれぞれの金種の設定情報であってもよい。貨幣の具体的な状況に応じて、異なる金種設定情報を有するカセットの内部空間の大きさは異なる場合もあれば、同じである場合もある。運用カセットと入出金カセットの金種設定情報に対応するカセットの内部空間の大きさが許容範囲内であれば、当該運用カセットと入出金カセットとの間で貨幣を搬送して自動計数処理を行うことができる。
【0042】
図5はカセット内部空間変更手段を備える補充/回収カセットの一例の構造を示す略図である。
図5に示すように、補充/回収カセット内部空間変更手段25を備える補充/回収カセット19(以下、可変補充/回収カセットと称する)は、紙幣処理手段9の搬送路との間で紙幣が入出する紙幣入出口1901、紙幣収納部(上記の内部空間に該当する)1902、紙幣入出口1901と紙幣収納部1902との間で紙幣が入出する紙幣送出部1903、紙幣収納部1902内の紙幣に適宜な押圧力を加える押圧板1904、押圧板1904の平面として動作する底板1905、可変板1906、可変板1906の可動範囲を規制する案内部1907、可変板1906の位置を変えるカセット内部空間変更手段25、および紙幣収納部1902の内部が当接されるための開閉蓋1908を備える。
【0043】
図5の実施例では、カセット内部空間変更手段25をスライドロッド機構により実現する。可変板1906には可変板ヒンジ2501が取り付けられている。可変板ヒンジ2501によって可変板ロッド2502が取り付けられている。接点部2503に加える荷重によって、可変板ロッド2502が接点ヒンジ2504を中心として移動可能であり、これにより可変板1906の位置を変更する。接点部2503に荷重を加えなかった場合、可変板1906は可変板バネ2505によって開閉蓋1908側の固定位置に位置する。接点部2503に荷重を加えた場合、可変板1906は可変板ロッド2502によって開閉蓋1908側から離れた位置に位置する。
【0044】
本実施例では、接点部2503に荷重を加える機構として、例えば押圧棒2506、スライド案内部材2507、ロッド2508、ロッドバネ2509、プッシュロッド2510および螺線管2511を備えた機構を採用する。そのうち、螺線管2511は電動機の一例であり、駆動機構として、制御部10からの紙幣収納部1902(内部空間)を変更する指示信号に基づいて、プッシュロッド2510を移動させて、ロッド2508を移動させる。ロッド2508の移動により、押圧棒2506が、スライド案内部材2507により移動方向が制限された状態で、接点部2503を押圧する方向へ移動し、これにより接点部2503に荷重を加える。また、螺線管2511に指示信号を送信しなかった場合、ロッドバネ2509の働きで、押圧棒2506が接点部2503から離れた位置に位置する。即ち、接点部2503に荷重を加えていない。
【0045】
上述のように、
図5に示す実施例では、可変板ヒンジ2501、可変板ロッド2502、接点部2503、接点ヒンジ2504、可変板バネ2505、押圧棒2506、スライド案内部材2507、ロッド2508、ロッドバネ2509、プッシュロッド2510および螺線管2511から構成されたスライドロッド機構に基づくカセット内部空間変更手段25を示したが、当該カセット内部空間変更手段25はカセット内部空間変更手段25の一例にすぎず、本発明に係わるカセット内部空間変更手段25は、指示に基づき搬送元の入出金カセットの金種設定情報に応じて、カセットの内部空間を変更できればよく、上述の具体例に限定されず、様々な変更を行うことができる。
【0046】
同様な方法で、すべての入出金カセット17の自動計数処理が終了するまで自動計数を繰り返して実行する。また、自動計数処理時に鑑別部15によってリジェクト貨幣と判別された貨幣はリジェクトカセット18に搬送される。自動計数処理の終了後に、自動取引装置1は送信部13を介して入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高状態の確認状況および確認した入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高を上位システム11に報告する。ここで、自動取引装置1は送信部13を介して銀行帳務外在高の有無を上位システム11に報告してもよい。
【0047】
上位システム11は自動取引装置1からの報告に基づいて、銀行帳務内在高の確認に成功した場合、上位システム11における貨幣装填記録と回収記録および取引記録に基づく合計値と報告された銀行帳務内貨幣在高の合計値とを比較して精査を行う。上記の二つの合計値が一致する場合、精査は完了し、係員による自動取引装置1への出動が不必要となり、自動取引装置1は次回の精査まで取引を継続して実行する。上記の銀行帳務内在高の確認に失敗または二つの合計値が一致しない場合、自動取引装置1は空の補充/回収カセット19を代用リジェクトカセットとしてその内部空間を再設定し、必要な場合はカセット内部空間変更手段25によってその内部空間を同時に変更して、引き続き取引を実行し、係員は従来と同様に自動取引装置1に出動して精査を行う。係員は精査する際に、各入出金カセット17の計数結果の記録およびリジェクトカセット18内の現物確認結果に基づいて、上記自動計数を実行したタイミングでの貨幣量を確認する。係員がリジェクトカセット18を回収した後に、制御部10は残量空検出部23によってリジェクトカセット18の残量が空であることを確認し、確認結果が残量空である場合、代用リジェクトカセットとして使用した補充/回収カセット19内のすべての貨幣をリジェクトカセット18内に搬送するとともに、制御部10は前回の補充/回収カセット19の貨幣在高値をリジェクトカセット18の新たな貨幣在高値とし、補充/回収カセット19の貨幣在高値を空(ゼロ)に変更する。
【0048】
上述のように、入出金カセット17の金種設定が異なる場合においても、自動計数によって入出金カセット17の貨幣在高を確認することができ、従来の入出金カセット17の金種設定と同じ場合での同様な精査を実行することができる。
【0049】
上述の実施形態1では、自動取引装置1がカセット内部空間変更手段25を有する補充/回収カセット19により自動計数を実行することについて説明した。続いて、実施形態2として、自動取引装置1が多金種に対する入出金カセット17および補充/回収カセット19を有する例について説明する。そのうち、実施形態1と同じ内容や類似内容などについては実施形態1を参照し、実施形態2ではその説明を省略する。
【0050】
図6は本発明の実施形態2に係わる自動取引装置の内部構造略図である。
図6に示すように、自動取引装置1は複数の補充/回収カセット19を備え、当該複数の補充/回収カセット19の内部空間設定はそれぞれ異なる金種設定情報と対応する。また、自動取引装置1は複数の入出金カセット17を備え、各入出金カセット17の内部空間設定はそれぞれ上記各補充/回収カセット19と同じである。また、内部空間設定が同じ金種に対応する補充/回収カセット19と入出金カセット17とを比べると、補充/回収カセット19の容量は入出金カセット17の容量以上である。
【0051】
図6では、二つの補充/回収カセット19と二つの入出金カセット17を備える例を示している。例えば、二つの補充/回収カセット19と二つの入出金カセット17はそれぞれ額面金額が100元と10元の貨幣に対応する。しかし、実施形態2では補充/回収カセット19と入出金カセット17の数量と対応する金種はこれに限定されず、実際の状況と需要に応じて、補充/回収カセット19と入出金カセット17の数量と対応する金種を適宜に設定することができる。
【0052】
実施形態2において、自動計数処理の開始前のプロセスは上記実施形態と同じであり、ここでは重複説明を省略する。
【0053】
自動計数処理において、上位システム11からリモートモードで自動在高計数を実行する指示が送信された場合、自動取引装置1は受信部12により当該指示を受信し、自動在高計数を行う。
【0054】
このとき、各入出金カセット17の金種設定に基づいて、補充/回収カセット19に必要な内部空間を判断し、当該時刻における補充/回収カセット19の内部空間設定に応じて自動計数動作を実行可能な入出金カセット17から順次自動計数を行う。内部空間設定が異なる補充/回収カセット19を備えているため、入出金カセット17の金種設定に応じて、内部空間設定が当該入出金カセット17の金種設定と対応する補充/回収カセット19と当該入出金カセット17との間で貨幣の搬送を繰り返して自動計数処理を行う。
【0055】
同様な方法で、すべての入出金カセット17の自動計数処理が終了するまで自動計数を繰り返して実行する。自動計数処理の終了後に、自動取引装置1は送信部13を介して入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高状態の確認状況および確認した入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高を上位システム11に報告する。ここで、自動取引装置1は送信部13を介して銀行帳務外在高の有無を上位システム11に報告してもよい。
【0056】
上位システム11は自動取引装置1からの報告に基づいて、銀行帳務内在高の確認に成功した場合、上位システム11における紙幣装填記録とリジェクト記録および取引記録に基づく合計値と報告された銀行帳務内貨幣在高の合計値とを比較して精査を行う。上記の二つの合計値が一致した場合、精査は完成し、係員による自動取引装置1への出動が不必要となり、自動取引装置1は次回の精査まで取引を継続して実行する。上記の銀行帳務内在高の確認に失敗または二つの合計値が一致しない場合、自動取引装置1は空の補充/回収カセット19を代用リジェクトカセットとして再設定して引き続き取引を実行し、係員は従来と同様に自動取引装置1へ出動して精査を行う。ここで、複数の補充/回収カセットにより異なる額面設定情報に対応して異なるリジェクト紙幣を受け取ってもよい。係員は精査する際に、各入出金カセット17の計数結果の記録およびリジェクトカセット18内の現物確認結果に基づいて、上記自動計数を実行したタイミングでの貨幣量を確認する。係員がリジェクトカセット18を回収した後に、制御部10は残量空検出部23によってリジェクトカセット18の残量が空であることを確認し、確認結果が残量空である場合、代用リジェクトカセットとして使用された補充/回収カセット19内のすべての貨幣をリジェクトカセット18内へ搬送する。また、複数の補充/回収カセットにより異なる額面設定情報に対応して異なるリジェクト紙幣を受け取った場合、代用リジェクトカセットとして使用された補充/回収カセット19内のすべての貨幣をリジェクトカセット18内へ搬送する。さらに、制御部10は前回の補充/回収カセット19の貨幣在高値をリジェクトカセット18の新たな貨幣在高値とし、補充/回収カセット19の貨幣在高値を空(ゼロ)に変更する。
【0057】
上述のように、入出金カセット17の金種設定が異なる場合においても、自動計数によって入出金カセット17の貨幣在高を確認することができ、従来の入出金カセット17の金種設定と同じ場合での同様な精査を実行することができる。
【0058】
上記では自動取引装置1が多金種に対応する複数の入出金カセット17および補充/回収カセット19を備える実施例について説明したが、自動取引装置1はマルチケース構造を備える補充/回収カセット19によっても本実施形態の自動計数処理を実行することができる。
【0059】
図7はダブルケース構造を備える補充/回収カセットの一例の構造を示す略図である。
図7示すように、ダブルケース構造を備える補充/回収カセット19は、紙幣処理手段9の搬送路との間で紙幣が入出する紙幣入出口1961、紙幣収納部1966を(上記の内部空間に該当する)を備える第1の内箱1962、紙幣収納部1967を備える第二の内箱1963、および第1の内箱1962と第2の内箱1963に紙幣を配分する紙幣分岐部1964を備える。第1の内箱1962は、紙幣分岐部1964から分岐された搬送路1965、搬送路1965と紙幣収納部1966との間で紙幣が入出する紙幣送出部1968、紙幣収納部1966内の紙幣に適宜な押圧力を加える押圧板1970、および押圧板1970の平面として動作する底板1971を備える。第2の内箱1963は、紙幣分岐部1964から分岐された搬送路1972、搬送路1972と紙幣収納部1967との間で紙幣が入出する紙幣送出部1973、紙幣収納部1967内の紙幣に適宜な押圧力を加える押圧板1974、および押圧板1974の平面として動作する底板1975を備える。
【0060】
上記のダブルケース構造を備えることにより、補充/回収カセット19の第1の内箱1962と第2の内箱1963はそれぞれ異なる金種、例えば額面金額がそれぞれ100元と10元の貨幣に対応することができる。もちろん、マルチケース構造を有する補充/回収カセット19は上記ダブルケース構造に限定されず、それぞれ二つの種類以上の金種のうち一つの種類に対応する二つの以上の内箱を備えてもよい。また、内部空間設定が同じ金種に対応する補充/回収カセット19の内箱と入出金カセット17とを比べると、補充/回収カセット19の内箱の容量は入出金カセット17の容量以上である。
【0061】
また、補充/回収カセット19の各内箱の金種設定は、制御部10により記録した補充/回収カセット19の各内箱の金種設定情報に基づいて確定することができる。
【0062】
自動取引装置1はマルチケース構造を備える補充/回収カセット19によって、本実施形態における上記で説明した方法と略同様に自動計数処理を実行することができる。以下、簡単に説明する。
【0063】
自動計数処理において、上位システム11からリモートモードで自動在高計数を実行する指示が送信された場合、自動取引装置1は受信部12により当該指示を受信し、自動在高計数を行う。
【0064】
このとき、各入出金カセット17の金種設定に基づいて、補充/回収カセット19の各内箱に必要な内部空間を判断し、当該時刻における補充/回収カセット19の各内箱の内部空間設定に応じて自動計数動作を実行可能な入出金カセット17から順次自動計数を行う。補充/回収カセット19が内部空間設定の異なる複数の内箱を備えているため、入出金カセット17の金種設定に応じて、内部空間設定が当該入出金カセット17の金種設定と対応する補充/回収カセット19の内箱と当該入出金カセット17との間で貨幣の搬送を繰り返して自動計数処理を行う。
【0065】
同様な方法で、すべての入出金カセット17の自動計数処理が終了するまで自動計数を繰り返して実行する。自動計数処理の終了後に、自動取引装置1は送信部13を介して入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高状態の確認状況および確認した入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高を上位システム11に報告する。ここで、自動取引装置1は送信部13を介して銀行帳務外在高の有無を上位システム11に報告してもよい。
【0066】
後続の処理は本実施形態で説明した処理と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0067】
ここで、入出金カセット17は補充/回収カセット19のようなマルチケース構造を備え、各内箱がそれぞれ二つの種類以上の金種のうちの一つの種類に対応してもよい。このような場合、自動計数処理においては、入出金カセット17の各内箱の金種設定に応じて、内部空間設定が当該入出金カセット17の内箱の金種設定に対応する補充/回収カセット19の内箱と当該入出金カセット17の内箱との間で貨幣を繰り返して搬送するようにすればよい。また、内部空間設定が同じ金種に対応する補充/回収カセット19の内箱と入出金カセット17の内箱とを比べると、補充/回収カセット19の内箱の容量は入出金カセット17の内箱の容量以上である。ここで、入出金カセット17の各内箱の金種設定は、制御部10により記録した入出金カセット17の各内箱の金種設定情報に基づいて確定することができる。
【0068】
上述のように、入出金カセット17(またはその内箱)の金種設定が異なる場合においても、自動計数によって入出金カセット17(またはその内箱)の貨幣在高を確認することができ、従来の入出金カセット17の金種設定と同じ場合での同様な精査を行うことができる。
【0069】
上述の各実施形態においては、自動計数処理終了後に係員がリジェクトカセット18を回収した後に、代用リジェクトカセットとして使用された補充/回収カセット19内の貨幣がすべてリジェクトカセット18へ搬送されるとともに、その在高を自動変更するが、搬送せずに手作業で補充/回収カセット19内の貨幣をすべてリジェクトカセット18に再装填してもよい。このとき、自動と手作業のいずれでも在高の継承を行うことができる。特に、代用リジェクトカセットとして使用された補充/回収カセット19からリジェクトカセット18へ貨幣を搬送する前に、補充/回収カセット19に収納された貨幣の金種を確認し、補充/回収カセット19に同じ内部空間設定に応じてリジェクトカセット18に搬送可能な金種の貨幣だけを収納した場合のみ、補充/回収カセット19に収納された貨幣を自動的にリジェクトカセット18に搬送する。これにより、搬送中のジャムの発生を防ぐことができる。
【0070】
上述の実施形態1においては、補充/回収カセット19内部に設置されたカセット内部空間変更手段25によって補充/回収カセット19の内部空間を変更するが、補充/回収カセット19の内部空間を変更せずに、金種設定が補充/回収カセット19の内部空間に対応可能な入出金カセット17に対してのみ自動計数を行い、その他の金種設定の入出金カセット17内の貨幣をすべてリジェクト貨幣として代用リジェクトカセットとして使用された補充/回収カセット19に収納してもよい。係員が回収操作を行なうときに、リジェクトカセット18と金種設定が補充/回収カセット19の内部空間に対応しない入出金カセット17を回収することで、従来と同様な精査を行うことができる。また、金種設定が補充/回収カセット19の内部空間に対応する入出金カセット17を回収する必要がないため、本実施例を適用しない場合と比べて、係員の作業効率と貨幣運用効率を高めることできる。
【0071】
上述の各実施形態においては、出金取引時に枚数または金種が確定できないリジェクト貨幣を再鑑別する際に、鑑別に採用される合格許容範囲を拡大してもよく、鑑別に採用される合格許容範囲を拡大しなくてもよい。
【0072】
上述の各実施形態においては、自動取引装置1は上位システム11からの自動計数を行う指示に基づいて、自動計数を実行した後に、銀行帳務内貨幣在高、銀行帳務内貨幣在高の確認状況が成功したかどうか、および銀行帳務外在高の有無などの情報を上位システム11に報告するが、自動計数を実行する前に、枚数または金種が確定できないリジェクト貨幣が最終的に収納されたカセットまたは一時保管部(例えば、リジェクトカセット18または第2のリジェクトカセット20)の銀行帳務内在高状態の確認状況によって、自動計数を行うかどうかを判断する。枚数または金種が確定できないリジェクト貨幣が最終的に収納されたカセットまたは一時保管部内の銀行帳務内在高の確認が失敗すると、係員が現場に出動して精査を行い、自動取引装置1による自動計数を省略する。係員が到着するまで自動取引装置1は作動をそのまま継続し、これにより自動取引装置1の自動計数によるジャムの発生を防止するとともに、本来自動計数に使われる時間を自動取引装置1の作動時間にする。
【0073】
上述の各実施形態においては、自動取引装置は例えばタッチパネルディスプレイとしての係員操作パネル5を表示部として用いてもよい。当該表示部は係員のための情報表示画面として、入出金カセット17と運用カセット(例えば、補充/回収カセット19)の金種設定情報に基づいて、各入出金カセットが自動計数処理を行うことができるかどうかを提示するための情報を表示する。
【0074】
上述の各実施形態においては、自動計数時に鑑別部15の鑑別レベルを緩和(鑑別中の合格許容範囲を拡大する)させて貨幣を搬送するが、鑑別部15の鑑別レベルを緩和(鑑別中の合格許容範囲を拡大しない)させなくてもよい。
【0075】
上述の各実施形態においては、制御部10と紙幣処理手段9が互いに独立しているが、制御部10を紙幣処理手段9内に設けてもよい。
【0076】
上述の各実施形態においては、上位システム11が自動取引装置1の報告に基づいて、上位システム11における記録と報告された銀行帳務内貨幣在高とを比較して精査を行うが、上位システム11における記録を自動取引装置1に通知し、自動取引装置1(例えば、制御部10)により当該記録に基づいて銀行帳務内貨幣在高と通知された記録とが一致しているかどうかを判断するとともに、当該精査結果を上位システム11に報告してもよい。
【0077】
上述の各実施形態においては、リジェクトカセット18に操作検出部22を適用し、操作検出部22の検出結果が前回の精査後の期間中にリジェクトカセット18が誰かに操作された場合、銀行帳務内在高の確認失敗と記録するが、入出金カセット17に操作検出部22を適用し、制御部10により当該操作検出部22の検出結果を記録してもよい。直前(前回)精査または自動計数後の期間中に入出金カセット17が誰かに操作された場合、カセット毎に当該カセットの銀行帳務内在高状態の確認状況が確認失敗であると記録する。入出金カセット17の銀行帳務内在高が確認され、かつ当該入出金カセット17に金種や枚数などの在高確認のための情報が不明のリジェクト貨幣が発生しなかった場合、自動計数中の貨幣搬送を省略して結果を報告する。これにより、自動計数作動時間を短縮するとともに、ジャム発生の可能性を最大限に減少することができる。
【0078】
上述の各実施形態においては、自動計数時の結果が精査時に一致しない場合、自動取引装置1が空の補充/回収カセット19を代用リジェクトカセットとして使用するとともに取引を継続して実行し、係員が従来と同様にリジェクトカセット18を回収する。そのうち、
図3に示すように、各カセットを任意に固定または解除することができる固定手段24を設置してもよい。
図3においては、補充/回収カセット19に対してのみ固定手段24を記載しているが、各入出金カセット17とリジェクトカセット18にも同じく固定手段24が設けられてよく、当然ながらカセット毎に固定手段24を設けず、需要に応じて任意のカセットに固定手段24を設けてもよい。係員がカセットの回収操作を行なう際に、回収すべきカセットを固定せず、回収すべきでないカセットを固定する。これにより、係員が回収すべきでないカセットを誤って回収することを防止することができる。
【0079】
上述の各実施形態においては、自動取引装置1が入出金カセット17とリジェクトカセット18の銀行帳務内在高状態の確認状況および確認した銀行帳務内在高を上位システム11に報告する。このほかに、自動取引装置1は銀行帳務外在高の有無を上位システム11に報告してもよい。また、自動取引装置1は制御部10により銀行帳務内在高のうちの鑑別結果情報を記録し、さらに銀行帳務内在高に対して金種または枚数が確定した鑑別結果情報に基づいて取得した金額、および金種または枚数が確定しなかった鑑別結果情報に基づいて取得した金額を上位システム11に報告してもよい。これにより、最終的に係員が精査するときに、精査員が注意すべき金額を確定することができる。
【0080】
上述の各実施形態においては、上位システム11から自動計数を実行する指示を送信された場合、自動取引装置1は当該指示を受信して自動計数を行うが、制御部10により上位システム11の自動計数を実行する指示を記録するか、または上位システム11の指示のほかに予め自動計数処理の開始時刻を制御部10に記録し、上記状況においていずれも自動取引装置1が取引待ち状態にある任意の時刻で自動計数処理を開始してもよい。これにより、自動計数中の作動停止によって取引量に及ぼす影響を最大限に縮小するとともに、上位システム11の担当者の操作負担を最大限に減少することができる。
【0081】
上述の各実施形態においては、自動取引装置1として銀行などで入金などの取引に使用される装置を例にして説明したが、自動取引装置はこれに限定されず、様々な入出金取扱業務に使用される装置であってよい。また、上述の実施例において、自動取引装置1は紙幣を処理するが、自動取引装置はこれに限定されず、硬貨などの貨幣を処理する装置であってもよい。
【0082】
本発明に係わる自動取引装置およびその計数方法によると、自動計数時に、各搬送元カセットの金種情報に基づいて、対象の補充/回収カセットの内部空間として搬送元カセットの貨幣を正常に受け取ったり送出したりすることが可能かどうかを判断し、対象の補充/回収カセットの内部空間として搬送元カセットの貨幣を正常に受け取ったり送出したりすることが可能な場合には、当該搬送元カセットの自動計数を実行する。また、対象の補充/回収カセットの内部空間として搬送元カセットの貨幣を正常に受け取ったり送出したりすることが不可能な場合には、搬送元のカセットの金種情報に基づいて補充/回収カセットの内部空間を変更してから自動計数を実行してもよい。
【0083】
したがって、大きさが異なる貨幣の金種設定が存在する場合でも、搬送元カセットに対して自動計数を行うことができ、これにより運用効率を高めることができる。
【0084】
以上、図面に基づいて本発明の実施例について説明したが、本実施例は本発明を理解するための具体的な例に過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。本分野の技術者は本発明の技術内容に基づいて、各実施例について様々な変形、組み合わせおよび要素の合理的な省略を行うことができるが、これにより得られた形態も本発明の範囲に含まれる。