(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成要素については、同一符号を付す。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る記憶装置5及び無線通信装置15の構成を例示するブロック図である。
【0010】
記憶装置5は、電気的に接続されたホスト装置10から供給される電力により動作する。記憶装置5は、データを書込み及び読み出す機能を備える。
【0011】
また、記憶装置5は、第一無線アンテナ20の電磁誘導によって発生(誘起)する電力によっても動作可能である。例えば、記憶装置5は、13.56MHzなどの周波数で近距離無線通信規格(NFC:Near Field Communication)に沿った通信を行い、無線通信装置15に対してデータを書込み及び読み出しできる。つまり、記憶装置5は、ホスト装置10から電力の供給を受けなくても動作可能である。
【0012】
記憶装置5は、例えばSDインターフェースにしたがってホスト装置10とデータ及びコマンドを送受信するが、他のインターフェースを用いてもよい。また、記憶装置5は、例えばNFCインターフェースに沿って無線通信装置15とデータ及びコマンドを送受信するが、他の無線通信インターフェースを用いてもよい。
【0013】
記憶装置5は、第一無線アンテナ20と不揮発性半導体メモリ25と、第一NFCコントローラ30と、メモリコントローラ35と、接続端子65とを有する。
【0014】
不揮発性半導体メモリ25は、例えばNAND型フラッシュメモリとするが、NOR型フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresitive Random Access Memory:磁気抵抗メモリ)、PRAM(Phase change Random Access Memory:相変化メモリ)、ReRAM(Resistive Random Access Memory:抵抗変化型メモリ)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体メモリ)など他の不揮発性半導体メモリでもよい。例えば、不揮発性半導体メモリ25は、他の不揮発性メモリ等に変更されてもよい。
【0015】
不揮発性半導体メモリ25は、ホスト装置10から記憶装置5に電力が供給されている場合に動作する。
【0016】
メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25を制御する。メモリコントローラ35は、第一NFCコントローラ30を経由して、コマンド及びデータの通信を行う。なお、メモリコントローラ35は、第一NFCコントローラ30を経由せずに、直接、接続端子65経由でホスト装置10と通信を行ってもよい。
【0017】
メモリコントローラ35は、ホスト装置10から記憶装置5が電力の供給を受けている場合に動作する。他方、記憶装置5が第一無線アンテナ20のみから電力の供給を受けている場合、メモリコントローラ35は動作しなくともよい。
【0018】
メモリコントローラ35は、第一書き込みコマンドCMD、アドレスADD、データDATとを受信した場合、データを不揮発性半導体メモリ25へ書き込む。また、メモリコントローラ35は、第一読み出しコマンドCMD、アドレスADDを受信した場合、不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出し、出力する。
【0019】
なお、メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25へ書き込む際に、第一記憶部40にデータを書き込んでもよい。また、メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出す際に、第一記憶部40にデータを書き込んでもよい。
【0020】
第一無線アンテナ20は、例えば、PCBパターンアンテナである。第一無線アンテナの動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯に設定されている。
【0021】
第一無線アンテナ20は、無線通信装置15からの電波に基づき、電磁誘導による電力を発生できる。第一無線アンテナ20は、発生した電力を第一NFCコントローラ30に供給する。
【0022】
第一無線アンテナ20は、無線通信装置15からのコマンドCMD、アドレスADD,データを受信し、第一NFCコントローラ30に出力する。第一無線アンテナ20は、第一NFCコントローラ30から入力されたコマンドCMD、アドレスADD,データを、無線通信装置15に出力する。
【0023】
また、第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20から供給された電力により動作可能である。つまり、第一無線アンテナ20がNFCに対応する所定の周波数の無線電波を受信すると、第一NFCコントローラ30は動作可能となる。すなわち、記憶装置5はNFCによる通信が可能となる。なお、第一NFCコントローラ30は、ホスト装置10から供給された電力によっても動作可能である。
【0024】
第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40と電圧検波器45とを有する。なお、第一NFCコントローラ30と第一記憶部40とは分離した構成としてもよい。第一NFCコントローラ30とメモリコントローラ35とは、1つのコントローラとして実現されてもよい。
【0025】
第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20を用いた無線通信装置15とのコマンドCMD、アドレスADD,データの通信を行う。また、第一NFCコントローラ30は、接続端子65を経由して、ホスト装置10とのコマンドCMD、アドレスADD,データDATの通信を行う。さらに、必要に応じてメモリコントローラ35とコマンドCMD、アドレスADD,データの通信を行う。
【0026】
第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15から第一無線アンテナ20経由で第二読み出しコマンドCMD,アドレスADDを受信した場合、第一記憶部40からデータを読み出す。そして、第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20経由で、読み出されたデータを無線通信装置15に出力する。
【0027】
第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15から第一無線アンテナ20経由で第三読み出しコマンドCMDを受信した場合、第一記憶部40のうち所定の領域のデータを読み出す。そして、第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20経由、読み出されたデータを無線通信装置15に出力する。つまり、第一NFCコントローラ30が第三読み出しコマンドCMDを受信した場合は、アドレスADDを受けずに第一記憶部40から所定の領域のデータを出力する。なお、全てのデータを出力しても構わない。なお、第二読み出しコマンドCMDと第三読み出しコマンドCMDは共通のコマンドであってもよい。
【0028】
第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15から第一無線アンテナ20経由で第二書込みコマンドCMD、アドレスADD,データを受信した場合、第一記憶部40にデータを書き込む。
【0029】
第一NFCコントローラ30は無線通信装置15又はホスト装置10から、第一読み出しコマンドCMD’,アドレスADD’を受信した場合、メモリコントローラ35へ第一読み出しコマンドCMD、アドレスADDを出力する。メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出し、第一NFCコントローラ30へ出力する。そして、第一NFCコントローラ30は、読み出されたデータを無線通信装置15又はホスト装置10へ出力する。なお、第一読み出しコマンドCMD’と第一読み出しコマンドCMDは、メモリコントローラ35が認識可なコマンドであればいかなるものであってもよい。アドレスADDとアドレスADD‘についてメモリコントローラ35が認識可なコマンドであればいかなるものであってもよい。
【0030】
第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15又はホスト装置10から、第一書込みコマンドCMD’、アドレスADD’,データを受信した場合、メモリコントローラ35に第一書込みコマンドCMD、アドレスADD、データを出力する。メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25へデータとしてデータを書き込む。なお、第一書込みコマンドCMD’とCMDは、第一読み出しコマンドCMDとCMD’と同様に、メモリコントローラ35が認識可なコマンドであればいかなるものであってもよい。
【0031】
なお、第一NFCコントローラ30は、不揮発性半導体メモリ25に直接データを書き込んでもよい。また、第一NFCコントローラ30は、不揮発性半導体メモリ25から直接データを受信してもよい。
【0032】
なお、第一NFCコントローラ30とメモリコントローラ35とが、コマンドCMD’、アドレスADD’,データの通信をする際に、第一NFCコントローラ30又はメモリコントローラ35は、そのデータの一部、又はそのデータを変換したデータ等を、第一記憶部40にデータとして書き込んでもよい。
【0033】
第一NFCコントローラ30は、ホスト装置10若しくは無線通信装置15から関連データ生成コマンドを受けた場合、不揮発性半導体メモリ25に書き込まれているデータを読みだして、関連データを生成し、第一記憶部40に書き込んでもよい。
【0034】
第一記憶部40は、例えば不揮発性メモリである。第一記憶部40は、第一NFCコントローラ30又はメモリコントローラ35による制御にしたがってデータを記憶する。なお、第一記憶部40におけるデータの保存は、一時的でもよい。第一記憶部40としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)が用いられるが、上記不揮発性半導体メモリ25と同様に各種のメモリを用いることができる。
【0035】
なお、第一無線アンテナ20から供給される電力で動作可能とするため、第一記憶部40に用いる不揮発性メモリは、単位容量当たりの消費電力が不揮発性半導体メモリ25よりも低消費電力であるほうが望ましい。
【0036】
第一記憶部40に保存されるデータには、例えば、記憶装置5の関連データ(不揮発性半導体メモリ25に保存されるデータ(例えば画像データ、テキストデータ、プレゼンテーションデータ、表計算データ等の各種データ、それらのファイル情報)に関連するデータ、不揮発性半導体メモリ25、記憶装置5に関するデータ)や、無線通信装置15に関連するデータが含まれる。
【0037】
具体的には、不揮発性半導体メモリ25に保存される画像データに関連するデータは、例えば、ファイル名データ、画像データのうちの最初又は最後の部分、又は画像データのサムネイル画像データ、ファイル生成時間データ、撮影時刻データ、データID等である。不揮発性半導体メモリ25に関連するデータは、不揮発性半導体メモリ25のメモリ容量のデータ、残り容量のデータ、保存されているファイル数のデータ等である。記憶装置5に関するデータは、認識IDデータ(各記憶装置5に任意に割り当てられる識別用の番号、例えば製造時に割り当てられる固有の製品IDや、後で記憶装置5毎に任意に割り付けられたID等)やコメント(ユーザーが、ホスト装置10や無線通信装置15等を介して、記憶装置5に記憶させられた、記憶装置5に関連付けられたテキストデータ)等である。無線通信装置15に関連するデータは、無線通信装置15の認識IDデータ等である。
【0038】
電圧検波器45は、第一無線アンテナ20と電気的に接続されている。電圧検波器45は、第一無線アンテナ20から第一NFCコントローラ30に供給される電圧を検知する。そして、電圧検波器45は、第一NFCコントローラ30が動作可能な所定の電圧に達するまで、NFCによる通信のリセットコマンドを出す。第一NFCコントローラ30は、このリセットコマンドを受信している間は、NFCによる通信を行わない。このリセットコマンドにより、NFCによる通信の異常起動・動作を防止ができる。電圧検波器45は所定の電圧に達している場合に、動作可能コマンドを第一NFCコントローラに出力するとしてもよい。第一NFCコントローラ30は、動作可能コマンドを受信している場合のみ、NFCによる通信を行う。
【0039】
接続端子65は、例えば規格化された接続端子であり、ホスト装置10と接続可能である。
【0040】
ホスト装置10は、例えば、PC(Personal Computer)や、PDA(Personal Data Assistance)等の情報通信機器である。ホスト装置10は、接続端子65を介して、記憶装置5と接続可能である。また、ホスト装置10は、接続端子65を介して、記憶装置5に電力を供給可能である。また、ホスト装置10は、サーバーへ接続可能である。例えば、ホスト装置10は、他の情報通信装置やネットワークを経由してサーバーへ接続可能である。
【0041】
本実施形態に係る記憶装置5の各種の動作は、例えば、“無線用アンテナを搭載したメモリカード”という米国特許出願14/477200に記載されている。この特許出願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている。
【0043】
無線通信装置15は、例えばスマートフォン、PDA、タブレット端末、等の無線通信機能を有する装置である。
【0044】
無線通信装置15は、バッテリー部70と、第二無線アンテナ75と、第二NFCコントローラ80と、制御部85と、第二記憶部90と、表示部95と、入力部100と、無線通信部105、撮影部110を備える。なお、第二NFCコントローラ80と、制御部85とは1つのコントローラとして実現されてもよい。
【0045】
無線通信装置15は、バッテリー部70から供給される電力により、動作及び通信可能である。
【0046】
無線通信装置15は、例えばNFCインターフェースに沿って、記憶装置5とデータを送受信するが、他の無線通信インターフェースを用いてもよい。
【0047】
バッテリー部70は、無線通信装置15に電力を提供する電源である。バッテリー部70は、例えば電池である。バッテリー部70は、乾電池、蓄電池、燃料電池などでもよい。より具体的には、バッテリー部70は、リチウムイオン電池等を用いてもよい。バッテリー部70は、無線通信装置15の外部にあってもよく、例えば商用電源に接続されたACアダプタ等であってもよい。
【0048】
第二無線アンテナ75の動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯に設定されている。
【0049】
第二無線アンテナ75は、記憶装置5からデータを受信し、第二NFCコントローラ80に受信したデータを出力する。第二無線アンテナ75は、第二NFCコントローラ80から入力されたコマンドCMD,アドレスADD、データを記憶装置5に出力する。第二無線アンテナ75は、例えば、PCBパターンアンテナである。
【0050】
第二NFCコントローラ80は、第二無線アンテナ75を制御する。
【0051】
第二NFCコントローラ80は、記憶装置5からのデータ読み出し時に、制御部85から受信した読み出しコマンドCMD、アドレスADDを、第二無線アンテナ75経由で記憶装置5に出力する。第二NFCコントローラ80は、記憶装置5から受信したデータを制御部85に出力する。
【0052】
第二NFCコントローラ80は、記憶装置5へのデータ書き込み時に、制御部85から受信したコマンドCMD,アドレスADD、データを、第二無線アンテナ75経由で記憶装置5に出力する。
【0053】
制御部85は、例えば、入力部100、無線通信部105、撮影部110、記憶装置5からの入力に基づいて、各部の諸動作を制御する。制御部85は、入力されたデータ、またはそれらのデータの計算結果に基づいて、各部を制御し、必要に応じて各部にコマンド等を出力する。ここで、データの計算結果に基づいて制御する方法については後述する。
【0054】
制御部85は、例えば、半導体チップ、基板上に形成された回路、又はそれらの1つ又は複数の組合せである。なお、制御部85は、一時的にデータを蓄える所謂キャッシュメモリやレジスタを有していてもよい。
【0055】
制御部85は、記憶装置5からのデータを読み出す際に、第二無線アンテナ75及び第二NFCコントローラ80を介して、読み出しコマンドCMD、アドレスADDを記憶装置5へ出力する。制御部85は、第二無線アンテナ75及び第二NFCコントローラ80を介して、記憶装置5から読み取ったデータを受け取る。
【0056】
制御部85は、記憶装置5へのデータを書き込む際に、各部から入力されたデータ、又はそれらのデータの計算結果と、書込みコマンドCMD、アドレスADDを第二NFCコントローラ80に出力する。
【0057】
制御部85は、各部と電気的につながっており、各部と電気的に通信する。つまり、制御部85は、各部からデータを受け取り、そのデータ又はそのデータの計算結果を出力することが可能である。例えば、制御部85は、撮影部が撮影した撮影データに強調表示を施した合成画像データを計算(生成)し、表示部95へ出力可能である。例えば、制御部85は、第二記憶部90から読み出した画像データを基に合成画像データを計算(生成)し、表示部95へ出力可能である。これらは一例であって、制御部85は、各部からのデータを受け取り、そのデータの計算結果を出力可能である。
【0058】
第二記憶部90は、制御部85との通信に基づいて、記憶したデータを制御部85へ出力し、制御部85から受信したデータを記憶する。
【0059】
第二記憶部90は、例えばメモリコントローラと不揮発性メモリである。不揮発性メモリは、不揮発性半導体メモリ25で挙げた種々の不揮発性メモリでもよい。メモリコントローラは、不揮発性メモリを制御する。第二記憶部90は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Disk)などでもよい。
【0060】
表示部95は、制御部85から受け取ったデータをユーザーが認識できる形式で出力する。
【0061】
表示部95は、例えばディスプレイである。ユーザーは、ディスプレイの表示を視覚により認識可能である。表示部95は、具体的には、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、三次元ディスプレイ等、種々のディスプレイを用いてもよい。表示部95は、制御部85から受けたデータをディスプレイに表示する。表示部95は、例えば、撮影部110が撮影した画像又は動画データを、およそリアルタイムに表示可能である。
【0062】
入力部100は、ユーザーの入力を入力データとして、制御部85へ出力する。
【0063】
入力部100は、例えばディスプレイに設けられたタッチパネルである。ユーザーがディスプレイ上の表示を押すと、入力部100はタッチパネル上の押された位置を検知し、その位置情報を入力データとして制御部85へ出力する。入力部100は、具体的には、マトリクス状に配置されたスイッチや、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等の各種のタッチパネルを用いて良い。
【0064】
入力部100は、例えばマイクでもよい。ユーザーが音声を発すると、入力部100は、音声を検知し、音声変換により入力データを抽出し、制御部85へ出力してもよい。
【0065】
無線通信部105は、無線アンテナ及び無線コントローラを含む。無線通信部105は、外部と無線通信により、データの送受信を行う。無線通信部105は、外部から受信したデータを制御部85に出力する。無線通信部105は、制御部85から受けたデータを外部へ送信する。
【0066】
撮影部110は、静止画、動画、又はその両方を撮影可能である。撮影部110は、撮影データ(第一画像データ)、つまり静止画又は動画データを制御部85に出力する。なお、本明細書中の撮影には、撮影したデータを記憶することは必ずしも含まれない。例えば、単に被写体を検知や撮影する場合も、本明細書中の撮影に含まれる。
【0067】
撮影部110は、
図2に図示された記憶装置5の表面に配置されたコード120を撮影可能である。
【0068】
撮影部110は、例えばカメラである。より具体的には、撮影部110は、固体撮影素子、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたカメラである。
【0069】
図2は、記憶装置5の表面・裏面を示す模式的な平面図である。
【0070】
図2Aに示す通り、記憶装置5は、コード120をその表面に有する。コード120は、無線通信装置15の撮影部110で検知可能である。
【0071】
コード120は、例えば、縦方向と横方向の2次元に情報をもつ二次元コードである。コード120は、例えば、
図2Aに示したように、白黒のドットによる二次元のマトリクスコードである。コード120は、スタックコードであってもよいし、一次元のバーコードであってもよい。また、キャラクターの形状に模したものであってもよい。
【0072】
コード120は、例えば、シール状であって、ユーザーが購入後に貼り付けてもよいし、製造時に貼り付けてもよい。コード120は、記憶装置5のケースに直接、例えば印刷等により、配置されていてもよい。また、コード120は記憶装置5の表面、裏面の両方に配置されていても構わない。
【0073】
コード120は、例えば、記憶装置5の認識IDの情報(第一情報)を含む。すなわち、別の言い方をすれば、記憶装置5の外面には、認識ID等の第一情報が表示されている。
【0074】
図2Bに示す通り、記憶装置5は、複数の接続端子65をその裏面側に有する。複数の接続端子65は、記憶装置5の一端側に沿って配置される。
【0075】
(第一の適用例)
図3は、本実施形態の第一の適用例を示す図である。
【0076】
図3に示すように、記憶装置5が無線通信装置15にかざされると、無線通信装置15は、記憶装置5の関連データを表示する。例えば、無線通信装置15は、記憶装置5に保存されている画像データのサムネイルデータ(記憶装置5に保存されている画像データのサムネイル画像データ、撮影時刻データ等)に含まれる画像データを表示する。なお、撮影時刻データは、その画像データが撮影された時刻のデータである。
【0077】
図4は、第一の適用例を説明するフローチャートである。
【0078】
なお、以下の記載において、記憶装置5の第一NFCコントローラ30と無線通信装置15の制御部85とのNFCによる通信については、第一無線アンテナ20、第二無線アンテナ75、第二NFCコントローラ80、については記載を省略する。
【0079】
ステップA1において、ユーザーは無線通信装置15のApp(アプリケーション)を起動する。Appは、制御部85の動作を制御し、無線通信装置15を記憶装置5と通信可能な状態とする。Appは、以下のステップA1〜A8において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0080】
なお、ユーザーは黙示的にAppを起動してもよい。例えば、ユーザーはAppを、無線通信装置15の起動時に同時に自動的に起動してもよいし、OS(Operating System)の一部として起動してもよい。また、無線通信装置15が記憶装置5を検知、例えば撮影部110が記憶装置5を認識することで、自動的にAppを起動してもよい。
【0081】
ステップA2において、無線通信装置15の制御部85は、記憶装置5の認識ID及び撮影時刻データを送信するように、NFCにより、記憶装置5に第二読出しコマンドCMD又は第三読出しコマンドCMDを送信する。なお、制御部85は、アドレスADDは必要な場合は合わせて送信してもよい。
【0082】
ステップA3において、記憶装置5の第一NFCコントローラ30は、読み出しコマンドCMDを受信する。第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40から、認識ID及び撮影時刻データを読み出す。第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15にNFCにより読み出したデータを送信する。なお、撮影時刻データは一つであっても、画像毎の複数のデータであってもよい。
【0083】
ステップA4において、無線通信装置15の制御部85は、認識ID及び撮影時刻データを受信する。制御部85は、第二記憶部90から保存されている認識IDを読み出す。制御部85は、受信した記憶装置5の認識IDと、保存されている認識IDとを、照合し判定する。両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップA4 OK)、制御部85はステップA5を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップA4 NO)、第一NFCコントローラ30は、制御部85はステップA6を行う。
【0084】
なお、ステップA4がOKとなる場合は、例えば、以前に本適用例で無線通信装置15に記憶装置5の関連データを記憶させている場合や、後述する適用例で無線通信装置15に記憶装置5の関連データを記憶させている場合等である。
【0085】
ステップA5において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90から認識IDに関するサムネイルデータを読み出す。制御部85は、記憶装置5から受信した撮影時刻データと、保存されていたサムネイルデータ(サムネイル画像データ及び撮影時刻データ等)に含まれる撮影時刻データとを、照合し判定する。両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップA5 OK)、制御部85はステップA8を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップA5 NO)、制御部85は、ステップA6を行う。
【0086】
なお、撮影時刻データが複数ある場合には、全てが一致しなくても、ステップA5の判定をOKとしてもよい。例えば、所定の個数の撮影時刻データが一致していれば、ステップA5の判定をOKとしてもよい。この所定の個数は、予め設定されていてもよいし、ユーザーにより設定されてもよい。
【0087】
ステップA6において、無線通信装置15の制御部85は、記憶装置5のサムネイルデータを送信するように、NFCにより、記憶装置5に第二読出しコマンドCMD又は第三読出しコマンドCMDを送信する。
【0088】
ステップA7において、記憶装置5の第一NFCコントローラ30は、読み出しコマンドCMDを受信する。第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40からサムネイルデータを読み出す。第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20を介して、サムネイルデータを無線通信装置15へNFCにより送信する。
【0089】
ステップA8において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90からサムネイルデータの画像データを読み出す。なお、制御部85は、ステップA4又はステップA5において、サムネイルデータの画像データを読み出してもよい。
【0090】
ステップA9において、無線通信装置15の制御部85は、記憶装置5よりサムネイルデータを受信する。制御部85は、受信したサムネイルデータを第二記憶部90に保存する。
【0091】
ステップA10において、無線通信装置15の制御部85は、記憶装置5から受信したサムネイルデータ、または第二記憶部90から読み出した画像データ、又はその画像データを用いた合成画像の画像データを表示部95へ出力する。表示部95は入力された画像データを表示する。
【0092】
図3では一例として、記憶装置5の画像の周りに、サムネイルデータの画像データを配置した合成画像の画像データを表示している場合を示している。サムネイルデータの画像データは、例えば円形にトリミングされ、円形の枠が付されている。なお、画像データの形や、枠の形が円形に限られず、四角形や任意の形で構わないのは言うまでもない。
【0093】
図5は、記憶装置5における第一記憶部40のサムネイルデータの保存方法の一例を模式的に示す図である。なお、無線通信装置15は、このデータテーブルを表示部95に表示する手段を有していても構わない。
【0094】
この保存方法は、一つの認識IDに対して、一つのサムネイルデータを保存する。すなわち、一つの認識IDに対して、一つの画像データ及び一つの撮影時刻データを保存する。なお、この例は分かりやすさのために認識IDを含んでいるが、データIDは必ずしも必要ではない。例えば、保存アドレス等でデータを管理する場合などは、認識IDは不要である。
【0095】
図6は、無線通信装置15における第二記憶部90のサムネイルデータ及び記憶装置5の認識IDの保存方法の一例を模式的に示す図である。この保存方法は、認識ID及び一つのデータIDに対して、一つのサムネイルデータを保存する。
【0096】
図7は、無線通信装置15における第二記憶部90のサムネイルデータの保存方法の別の一例である。この保存方法は、
図6の保存方法と異なりデータIDを省略した例である。一つの認識IDに対して、複数のサムネイルデータを保存する。
【0097】
図8は、記憶装置5(第一記憶部40)が保存するサムネイルデータの更新方法の一例を模式的に示す図である。左の表は、更新前のサムネイルデータのリストを示し、右の表は、更新後のサムネイルデータのリストを示す。
【0098】
記憶装置5の第一NFCコントローラ30は、新しいデータを保存する際に、撮影時刻が一番古いデータIDのサムネイルデータを上書きすればよい。すなわち、左の表において、一番古いサムネイルデータは、データID10のサムネイルデータである。そこで、第一記憶部40は、新しいサムネイルデータを保存する際に、データID10のデータを上書きして保存する。
【0099】
図9は、無線通信装置15(第二記憶部90)に関するサムネイルデータの更新方法の一例を模式的に示す図である。左の表は、更新前のサムネイルデータのリストを示し、右の表は、更新後のサムネイルデータのリストを示す。
【0100】
無線通信装置15の制御部85は、新しいデータを保存する際に、第二記憶部90の撮影時刻が一番古いデータIDのサムネイルデータを上書きすればよい。すなわち、左の表において、一番古いサムネイルデータは、データID10のサムネイルデータである。そこで、第二記憶部90は、新しいサムネイルデータを保存する際に、データID10のデータを上書きして保存する。この
図9に示した更新方法は、
図4のステップA8のサムネイルデータの保存に用いることができる。
【0101】
(第一の適用例の効果)
このように本実施形態によれば、記憶装置5を無線通信装置15にかざすことで、無線通信装置15が記憶装置5の内容を表示することが可能である。つまり、記憶装置5を無線通信装置15に物理的にケーブルなどで接触させることなく、ユーザーは、記憶装置5の内容を把握することが可能である。つまり、新たなケーブル等の準備の手間や物理的に記憶装置5を接続する手間を省くことで、ユーザーの利便性が著しく向上する。
【0102】
(第一の適用例の変形例)
サムネイルデータは、撮影時刻データの代わりに、画像データIDを含んでもよい。画像データIDは、画像データに対して固有に割り振られるIDで、例えば、他の画像データと識別可能な番号等である。
【0103】
(第二の適用例)
図10は、本実施形態の第二の適用例を示す図である。
【0104】
第二の適用例において、ユーザーは無線通信装置15に表示された記憶装置5の画像データから一つまた複数の画像データを選択する。
図10に示すように、選択されたサムネイルデータにはチェックマークが表示される。無線通信装置15は、あるサムネイルデータが選択された旨を記憶装置5に通知する。記憶装置5は、その通知を受けて、その選択されたサムネイルデータに対応するフラグデータを例えば第一記憶部40に記憶する。
【0105】
図11は、第二の適用例を説明するフローチャートである。
【0106】
ステップB1において、ユーザーは無線通信装置15のAppを起動する。Appは、無線通信装置15を、記憶装置5と通信可能な状態とする。Appは、ステップB1〜B9において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0107】
ステップB2及びB3において、制御部85は、例えば、第一の適用例と同様の方法により、無線通信装置15の表示部95に記憶装置5のサムネイルデータを表示する。
【0108】
ステップB4において、ユーザーは、表示部95に表示されたサムネイル画像の一部又は全部を選択する。ユーザーは、例えば、選択したいサムネイル画像に合わせて、指又はタッチペンで、入力部100であるタッチパネルを押す。入力部100であるタッチパネルは、押された位置の情報を制御部85に出力する。
【0109】
ステップB5において、制御部85は、タッチパネルから入力された位置の情報から、選択されたサムネイル画像に対応する選択サムネイルデータを特定する。制御部85は、選択サムネイルデータの画像データを強調した画像のデータを表示部95に出力する。表示部95は、制御部85から受信した画像データを表示する。
図10では、表示部95は、選択サムネイルデータに対応する画像データにチェックマークが付加された画像を表示している。
【0110】
ステップB6において、制御部85は、第二記憶部90の選択サムネイルデータに対応するフラグデータを書き込む。
【0111】
ステップB7において、制御部85は、書込みコマンドCMD、アドレスADD、少なくともフラグデータを含むデータ、をNFCにより記憶装置5に出力する。
【0112】
ステップB8において、記憶装置5の第一NFCコントローラ30は、書込みコマンドCMD、アドレスADD、少なくともフラグデータを含むデータ、を受信する。第一NFCコントローラ30は、少なくとも入力されたフラグデータを第一記憶部40に書き込む。
【0113】
ステップB9において、ユーザーは、記憶装置5の画像データをフラグデータに基づいて優先的に、例えば、以下の処理を行うことができる。
【0114】
一例として、ユーザーが記憶装置5を写真屋に持ち込み、その画像データを印刷するため、印刷する画像を選択するために画像データの一覧を表示する場合において、フラグデータが設定されている画像データは、印刷対象として選択済みの状態で表示される。また、別の一例として、ユーザーが記憶装置5をPCやタブレットなどの画像データを表示可能な端末に接続した際、フラグデータが設定されている画像データが画像リストの初めに表示される。または、フラグデータが設定されている画像データがスライドショーとして表示される。
【0115】
図12は、フラグデータを含んだ場合の、無線通信装置15における第二記憶部90のサムネイルデータ及び記憶装置5の認識IDの保存方法の一例を模式的に示す図である。フラグデータは、例えば、印刷フラグ及び優先度フラグを含んでいる。一つの画像データに対して、印刷フラグ及び優先度フラグを別々に保存することができる。
【0116】
図13は、フラグデータを含んだ場合の、記憶装置5における第一記憶部40のサムネイルデータの保存方法の一例を模式的に示す図である。
【0117】
(第二適用例の効果)
本適用例によれば、ユーザーは、無線通信装置15を介して記憶装置5のサムネイルデータにフラグを設定可能である。フラグの設定により、記憶装置5の印刷や表示の優先順番の変更などを行うことができる。すなわち、ユーザーの利便性が向上する。
【0118】
(第二適用例の変形例)
図14は、第二の適用例の変形例を示す図である。
【0119】
図14(a)の変形例では、選択された画像データは、拡大して表示される。他の画像より拡大して表示されることで、ユーザーは選択を確認し、またその画像データの確認が容易となる。
【0120】
図14(b)の変形例では、選択された画像データは、その輪郭が強調表示される。又は、輪郭の色が変化してもよい。これにより、ユーザーは自らの選択を極めて容易に確認ができる。
【0121】
このように、第二の適用例の変形例は任意の強調表示を取りうる。例えば、選択された画像データが、周りと異なる四角形に表示されても構わない。選択された画像データが周りと違う形状に表示されることで、ユーザーが視覚的に認識することが容易になる。
【0122】
(第三の適用例)
図15は、本実施形態の第三の適用例を示すフローチャートである。
【0123】
第三の適用例において、ユーザーは無線通信装置15を介して記憶装置5について表示されるサムネイルデータを変更できる。
【0124】
ステップC1において、ユーザーは無線通信装置15のAppを起動する。Appは、無線通信装置15を、記憶装置5と通信可能な状態とする。Appは、ステップC1〜C9において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0125】
ステップC2において、無線通信装置15の表示部95は、は、記憶装置5の表示順番の設定データ変更画面を表示する。ユーザーは、表示順番の設定データ変更画面から、任意の表示順番の設定を選択する。具体的には、ユーザーは、例えば、指又はタッチペンで選択したい表示順番の設定に合わせて、入力部100であるタッチパネルを押す。入力部100であるタッチパネルは、押された位置の情報を制御部85に出力する。
【0126】
図16は、ステップC2の表示順番の設定データ変更画面の一例である。一例として、ユーザーは、(1)新しい日付順、(2)古い日付順、(3)ユーザー設定、のいずれかを選択する。
【0127】
ステップC3において、制御部85は、タッチパネルから入力された位置の情報から、選択に対応する表示順番の設定データを特定する。
【0128】
ステップC4において、制御部85は、書込みコマンドCMD、アドレスADD、少なくとも表示順番の設定データを含むデータを、NFCにより記憶装置5に出力する。なお、この際の書込みコマンドCMDは、通常の書込みコマンドCMDと違う別の書込みコマンドCMDを用いても構わない。
【0129】
ステップC5において、第一NFCコントローラ30は、書込みコマンドCMD、アドレスADD、少なくとも表示順番の設定データを含むデータを受信する。第一NFCコントローラ30は、表示順番の設定データを第一記憶部40に書き込む。
【0130】
ステップC6において、記憶装置5は、ホスト装置10から電源が供給されるまで待機する。
【0131】
ステップC7において、ホスト装置10からの電源供給後に、メモリコントローラ35は、第一記憶部40から表示順番の設定データを読み出す。
【0132】
ステップC8において、メモリコントローラ35は、読み出し表示順番の設定データと、不揮発性半導体メモリ25又は第一記憶部40に保存された古い読み出し表示順番の設定データと、の照合と判定を行う。
【0133】
仮に古い設定データと新しい設定データとが一致している場合は、第一記憶部40に保存されたサムネイルデータの更新は行わない(ステップC8 OK)。他方、古い設定データと新しい設定データとが一致していない場合、処理フローはステップC9へ進む(ステップC8 NG)。
【0134】
ステップC9において、メモリコントローラ35は、第一記憶部40に新しい設定データに基づいて、サムネイルデータの書き込みを行う。なお、メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25に記憶されたデータを書き込んでもよいし、不揮発性半導体メモリ25に記憶されたデータの計算結果を書き込んでもよい。
【0135】
(第三の適用例の効果)
本適用例によれば、無線通信装置15を通じて記憶装置5のサムネイルデータの内容をユーザーの任意の内容に変更可能である。表示するサムネイルデータの変更に伴うユーザーインターフェースの改善が可能である。さらには、無線通信装置15は、出力部、例えばディスプレイを備えているため、ユーザーは、良好な操作性のもと、表示順番の設定データの変更が可能である。
【0136】
(第三の適用例の変形例)
上記の説明の、ステップC9において、メモリコントローラ35が、直接第一記憶部40に書き込む例を説明したが、これに限られない。すなわち、メモリコントローラ35が、第一NFCコントローラ30を介して、第一記憶部40に書き込みを行ってもよい。
【0137】
また、上記の説明のステップC6〜C8において、メモリコントローラ35が、古い設定データと新しい設定データの比較を行った。変形例として、第一NFCコントローラ30が比較を行うことが可能である。この変形例において、第一NFCコントローラ30は、ホスト装置10からの電源の供給がなくとも、比較をすることが可能である。なお、この変形例においても、ステップC9における第一記憶部40のサムネイルデータの書き換えは、記憶装置5に対する電源供給後に行われる。
【0138】
(第四の適用例)
図17は、本実施形態の第四の適用例を示す図である。
【0139】
図17に示すように、記憶装置5が無線通信装置15の撮影部110の視野に入ると、記憶装置5のサムネイルデータに含まれる画像データを、無線通信装置15は表示する。
【0140】
図18は、第四の適用例を説明するフローチャートである。
【0141】
ステップD1において、ユーザーは無線通信装置15のAppを起動する。Appは、無線通信装置15の撮影部110を撮影可能な状態とする。Appは、無線通信装置15のステップD1〜D8の動作を制御する。
【0142】
ステップD2において、撮影部110は、ユーザーによって、記憶装置5及び記憶装置5に設けられたコード120を撮影する。撮影部110は、撮影データ(第一画像データ)を制御部85に出力する。
【0143】
ステップD3において、無線通信装置15の制御部85は、撮影データからコード120を検出する。
【0144】
ステップD4において、無線通信装置15の制御部85は、コード120からデコード(抽出)することで、コード120に含まれる情報を取得する。コード120に含まれる情報は、例えば、記憶装置5の認識IDである。
【0145】
ステップD5において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90から、保存されている認識IDを読み出す。その後、制御部85は、既に記憶されている認識IDと、デコードして取得した認識IDとを、照合し判定する。
【0146】
両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップD5 OK)、制御部85はステップD6を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップD5 NO)、制御部85は、ステップD7を行う。
【0147】
なお、ステップD5がOKとなる場合は、例えば、以前に本適用例で無線通信装置15に記憶装置5の関連データを記憶させている場合や、後述する適用例で無線通信装置15に記憶装置5の関連データを記憶させている場合等である。
【0148】
ステップD6において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90から一致した認識IDに関するサムネイルデータに含まれる画像データを読み出す。制御部85は、撮影部110から取得している撮影データと読み出した画像データを合成した合成画像データを生成する。制御部85は、合成画像データを表示部95に出力する。
【0149】
ステップD7において、無線通信装置15の制御部85は、撮影部110から取得している撮影データを表示部95に出力する。
【0150】
ステップD8において、無線通信装置15の表示部95は、入力された画像データ又は合成画像データを表示する。
【0151】
(第四の適用例の効果)
本適用例によれば、ユーザーは、遠距離からでも記憶装置5の画像データを確認することが可能である。
【0152】
(第四の適用例の第一の変形例)
上記の説明のステップD7において、無線通信装置15の制御部85は、撮影部110の撮影データをそのまま表示部95へ出力した。変形例として、例えば、制御部85は、記憶装置5に関する情報が無線通信装置15に記憶されていないことを示す画像データと、撮影部110が取得した撮影データとを合成した合成画像データを生成してもよい。制御部85は、その合成画像データを表示部95に出力する。
【0153】
この場合、ユーザーは明示的に記憶装置5に関する情報が無線通信装置15に記憶されていないことを認識することが可能である。すなわち、ユーザーの利便性が向上する。
【0154】
(第四の適用例の第二の変形例)
図19は、本実施形態の第四の適用例の第二の変形例を示す図である。
【0155】
図19に示すように、複数の記憶装置5が無線通信装置15の撮影部110の視野に入った場合、記憶装置5のサムネイルデータに含まれる画像データを、無線通信装置15はそれぞれ表示する。
【0156】
ユーザーは一度に複数の記憶装置5の内容を確認することができ、利便性が向上する。
【0157】
なお、
図19は、記憶装置5が二つの場合を示しているが、二つに限らず任意の個数の記憶装置5を表示してもよい。さらに、記憶装置5の数が多すぎて表示が煩雑になる場合は、無線通信装置15は、すべての記憶装置5のサムネイルデータを表示せずに、その一部の記憶装置5のサムネイルデータを表示してもよい。
【0158】
(第四の適用例の第三の変形例)
図20は、本実施形態の第四の適用例の第三の変形例を示す図である。
【0159】
図20に示すように、記憶装置5のサムネイルデータを表示する場合に、その残容量を同時に表示してもよい。ユーザーは複数の記憶装置5の残り容量を確認することができ、利便性が向上する。具体的には、例えば、ユーザーが旅行時により多くの写真を新たに記録できる記憶装置5を携帯したい場合、本適用例によれば、ユーザーは、容易に空き容量が多い記憶装置5を選び出すことができる。
【0160】
(第五の適用例)
図21は、本実施形態の第五の適用例を示すフローチャートである。
【0161】
本適用例では、無線通信装置15は、ホスト装置10及びサーバー13等を経由して、記憶装置5の画像データを予め記憶する。無線通信装置15は、NFCやカメラを使用して、記憶装置5のサムネイル画像データを高速に表示することが可能である。以下、フローチャートに沿って説明する。
【0162】
ステップE1において、ユーザーは、記憶装置5をホスト装置10に接続する。記憶装置5は接続端子65を介してホスト装置10に接続される。記憶装置5は、例えばUSB規格により、ホスト装置10と接続する。
【0163】
ステップE2において、ホスト装置10は、例えば、ネットワークを介して、サーバーに接続する。ホスト装置10は、ユーザー情報(例えば、ユーザーID、ユーザーIDとパスワード、無線通信装置15のID、無線通信装置IDとパスワード等)、記憶装置の認識ID、サムネイルデータ(サムネイル画像データ、撮影時刻データ等)をサーバー13に送信する。なお、ホスト装置10の代わりに無線通信装置15を介して、サーバー13にデータを送信してもよい。
【0164】
ステップE3において、サーバー13は、受信したユーザー情報に基づいて、記憶装置の認識ID、サムネイルデータを保存する。
【0165】
ステップE4において、ユーザーは無線通信装置15のAppを起動する。Appは、ステップE1〜E11において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0166】
ステップE5において、制御部85は、無線通信部105を介して、サーバー13に無線通信等により接続する。無線通信装置15は、サーバー13にユーザー情報を送信する。なお、無線通信装置15は、他の通信端末やネットワークを経由して前記のサーバー13に接続してもよいし、いわゆるインターネット経由で前記のサーバー13に接続しても構わない。
【0167】
ステップE6において、サーバー13は、受信したユーザー情報を認証する。サーバー13は、ユーザー情報に基づき、以前にユーザー情報に基づいて保存された記憶装置の認識ID及びサムネイルデータを無線通信装置15へ送信する。
【0168】
ステップE7において、無線通信装置15の無線通信部105は、サーバー13から記憶装置5の認識ID及びサムネイルデータを受信する。無線通信部105は、受信したこれらの情報を制御部85へ出力する。制御部85は、入力されたこれらの情報を第二記憶部90へ出力する。第二記憶部90は入力されたこれらの情報を記憶する。
【0169】
ステップE8において、無線通信装置15の制御部85は、記憶装置5の認識ID及び撮影時刻データを送信するように、記憶装置5にNFCにより読み出しコマンドなどを送信する。
【0170】
ステップE9において、第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40から記憶装置5の認識IDを読み出す。第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15へNFCにより送信する。
【0171】
ステップE10において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90から保存されている認識IDを読み出す。制御部85は、受信した記憶装置5の認識IDと、保存されている認識IDとを、照合し判定する。両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップE10 OK)、制御部85はステップE12を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップE10 NO)、制御部85等は、ステップE11を行う。
【0172】
ステップE11において、第一適用例のステップA2〜A9と同様の処理によって、無線通信装置15は記憶装置5のサムネイルデータを取得する。
【0173】
ステップE12において、無線通信装置15の制御部85は、サムネイルデータに含まれるサムネイル画像データ、またはそのサムネイル画像データを用いた合成画像の画像データを表示部95へ出力する。表示部95は入力された画像データを表示する。
【0174】
(第五の適用例の効果)
本適用例によれば、無線通信装置15は、記憶装置5から画像データを取得することなく、予めサーバー13より、記憶装置5の画像データを取得可能である。これにより、無線通信装置15は高速で画像データを表示可能である。
【0175】
(第五の適用例の第一の変形例)
ステップE7及びステップE8は時間的に近接して行わなくてよい。すなわち、予めステップE7で、無線通信装置15は画像を取得する。その後、時間をおいて、例えば日を変えて、ステップE8を実行してもよい。
【0176】
(第五の適用例の第二の変形例)
本適用例では、サムネイルデータ(サムネイル画像データ、撮影時刻データ等)でなく、記憶装置5に記憶されている画像データ、撮影時刻データを、無線通信装置15、ホスト装置10、サーバー13間で送受信しても構わない。
【0177】
本適用例では、記憶装置5からホスト装置10への通信(ステップE1)、ホスト装置10からサーバー13への通信(ステップE2)、サーバー13と無線通信装置15間の通信(ステップE5〜E7)の通信は、何れもNFCに比べて高速の通信が可能である。
【0178】
そこで、サムネイル画像データよりも、データ容量が大きく画素数が多い、つまり高画質の元の画像データを送受信することが可能である。元の画像を送受信することで、表示部95に鮮明な画像を表示することが可能となる。
【0179】
(第五の適用例の第三の変形例)
図22は、第五の適用例の第三の変形例のフローチャートである。ステップF1〜F7までは、
図21と同じ処理で良いため、説明を省略する。
【0180】
ステップF8において、第四適用例のステップD2〜D7と同様の処理を行う。すなわち、無線通信装置15の撮影部110で記憶装置5を撮影すると、表示部95に記憶装置5のサムネイルデータに含まれる画像データが表示される。
【0181】
具体的には、ステップF8において、
図18のステップD1〜D8の処理を行う。表示部95は、記憶装置5のサムネイルデータに含まれるサムネイル画像データの情報を含む画像を表示する。
【0182】
なお、本変形例でも第二の変形例と同様にサムネイルデータでなく、記憶装置5の元の画像を送受信してもよい。
【0183】
(第六の適用例)
図23は、第六の適用例を示すフローチャートである。
【0184】
本適用例では、無線通信装置15は、予め記憶した記憶装置5のサムネイルデータに含まれる画像データを表示する。ユーザーは、フラグデータを入力する。無線通信装置15は、サーバー13に接続し、当該フラグデータを送信する。サーバー13は、例えば、受信したフラグデータに基づき、プリント屋に印刷指示を行う。つまり、ユーザーは、無線通信装置15の端末の装置により、記憶装置5に記憶された画像の印刷を行うことができる。
【0185】
ステップG1において、サーバー13は、第五の適用例(
図21におけるステップE1〜E3)の方法により、記憶装置5のサムネイルデータを記憶する。
【0186】
ステップG2において、無線通信装置15は、第一の適用例(
図4におけるステップA6,A7,A9)の方法(NFC)、又は第五の適用例(
図21におけるステップE4〜E7)の方法(サーバー13経由)により、記憶装置5のサムネイルデータを記憶する。
【0187】
ステップG3において、無線通信装置15は、第二の適用例(
図11におけるステップB3〜B6)の方法により、フラグデータを取得する。
【0188】
ステップG4において、無線通信装置15の制御部85は、無線通信部105を介して、サーバー13に接続する。さらに、制御部85は、フラグデータをサーバー13に送信する。
【0189】
ステップG5において、サーバー13はフラグデータを受信し、例えば以下の処理を行う。
【0190】
例えば、サーバー13は受信したフラグデータ、画像データを、例えば写真屋に送信する。そして、写真屋は、フラグデータに基づいて写真の印刷予約を行う。または、無線通信装置15から送信された画像データを印刷する。
【0191】
所定の処理は、例えば、サーバー13は受信したフラグデータに基づいて、画像データを別のユーザーから閲覧可能とする。若しくは、特定のユーザーにメールで送信する。
【0192】
(第六の適用例の効果)
ユーザーは、無線通信装置15を操作することにより、写真の印刷予約又は写真の印刷が可能である。すなわち、ユーザーの利便性が著しく向上する。
【0193】
(第七の適用例)
図24は、第七の適用例を示すフローチャートである。
【0194】
本適用例では、無線通信装置15は、サーバー13から記憶装置5のサムネイルデータを取得する。サーバー13からサムネイルデータを取得することで、高速に記憶装置5のサムネイル画像データを表示することが可能である。
【0195】
以下、フローチャートに沿って説明する。
【0196】
ステップH1において、サーバー13は、第五の適用例(
図21におけるステップE1〜E3)の方法により、記憶装置5のサムネイルデータを記憶する。本適用例においては、記憶装置5の認識IDに基づいて、記憶装置5のサムネイルデータを記憶する。本適用例では、ユーザー情報は必ずしも必須ではない。
【0197】
ステップH2において、ユーザーは無線通信装置15のAppを起動する。Appは、ステップH2〜H9において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0198】
ステップH3において、無線通信装置15の制御部85は、記憶装置5の認識ID及び撮影時刻データを送信するように、NFCにより、記憶装置5に第二読出しコマンドCMD又は第三読出しコマンドCMDを送信する。なお、制御部85は、アドレスADDは必要な場合は合わせて送信してもよい。
【0199】
ステップH4において、記憶装置5の第一NFCコントローラ30は、読み出しコマンドCMDを受信する。第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40から、認識ID及び撮影時刻データを読み出す。第一NFCコントローラ30は、無線通信装置15にNFCにより読み出したデータを送信する。なお、撮影時刻データは一つであっても、画像毎の複数のデータであってもよい。
【0200】
ステップH5において、無線通信装置15の制御部85は、認識ID及び撮影時刻データを受信する。制御部85は、第二記憶部90から保存されている認識ID、及び撮影時刻データを読み出す。制御部85は、受信した記憶装置5の認識ID、撮影時刻データと、保存されている認識ID、撮影時刻データとを、照合し判定する。両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップH5 OK)、制御部85等はステップH9を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップH5 NO)、制御部85は、ステップH6を行う。なお、ステップH5の処理は、第一適用例のステップA4及びA5の処理と同じ内容で構わない。
【0201】
ステップH6において、制御部85は、無線通信部105を介して、サーバー13に無線通信等により接続する。無線通信装置15は、サーバー13に記憶装置5の認識ID情報等を送信する。なお、記憶装置5の認識IDでなく、ユーザー情報や、無線通信装置15の認識ID等でもよい。
【0202】
ステップH7において、サーバー13は、記憶装置5の認識ID情報を受信する。サーバー13は、記憶装置5の認識IDに基づき保存された記憶装置5のサムネイルデータを無線通信装置15へ送信する。
【0203】
ステップH8において、無線通信装置15の無線通信部105は、サーバー13から記憶装置5のサムネイルデータを受信する。無線通信部105は、受信したこれらの情報を制御部85へ出力する。制御部85は、入力されたこれらの情報を第二記憶部90へ出力する。第二記憶部90は入力されたこれらの情報を記憶する。
【0204】
ステップH9において、サムネイルデータに含まれるサムネイル画像データ、またはそのサムネイル画像データを用いた合成画像の画像データを表示部95へ出力する。表示部95は入力された画像データを表示する。表示部95は入力された画像データを表示する。
【0205】
(第七の適用例の効果)
ユーザーは、第五の適用例と同様に、無線通信装置15によって、高速に記憶装置5のデータを確認することが可能である。また、本適用例は、第五の適用例と異なり、必要な記憶装置5のサムネイルデータだけをダウンロードすることができるため、無線通信装置15に余分なデータを保存させる必要がない。すなわち、ユーザーの利便性と無線通信装置15のデータ保存容量の有効活用を図ることが可能である。
【0206】
(第七の適用例の第一の変形例)
本適用例では、第五の適用例と同様に、サムネイルデータ(サムネイル画像データ、撮影時刻データ等)でなく、記憶装置5に記憶されている画像データ、撮影時刻データを、無線通信装置15、ホスト装置10、サーバー13間で送受信しても構わない。
【0207】
本適用例では、記憶装置5からホスト装置10への通信(ステップH1)、ホスト装置10からサーバー13への通信(ステップH1)、サーバー13と無線通信装置15間の通信(ステップH6〜H8)の通信は、何れもNFCに比べて高速の通信が可能である。
【0208】
そこで、サムネイル画像データよりも、データ容量が大きく画素数が多い、つまり高画質の元の画像データを送受信することが可能である。元の画像を送受信することで、表示部95に鮮明な画像を表示することが可能となる。
【0209】
(第五の適用例の第二の変形例)
図25は、第七の適用例の第二の変形例のフローチャートである。ステップJ1及びJ2は、
図24のステップH1及びH2と同じ処理で良いため、説明を省略する。
【0210】
ステップJ3において、撮影部110は、ユーザーによって、記憶装置5及び記憶装置5に設けられたコード120を撮影する。撮影部110は、撮影データ(第一画像データ)を制御部85に出力する。
【0211】
ステップJ4において、無線通信装置15の制御部85は、撮影データからコード120を検出する。
【0212】
ステップJ5において、無線通信装置15の制御部85は、コード120からデコード(抽出)することで、コード120に含まれる情報を取得する。コード120に含まれる情報は、例えば、記憶装置5の認識IDである。
【0213】
ステップJ6において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90から、保存されている認識IDを読み出す。その後、制御部85は、保存されている認識IDと、デコードして取得した認識IDとを、照合し判定する。
【0214】
両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップJ6 OK)、制御部85はステップJ10を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップJ6 NO)、制御部85は、ステップJ7を行う。
【0215】
ステップJ7において、制御部85は、無線通信部105を介して、サーバー13に無線通信等により接続する。無線通信装置15は、サーバー13に記憶装置5の認識ID情報等を送信する。なお、記憶装置5の認識IDでなく、ユーザー情報や、無線通信装置15の認識ID等でもよい。
【0216】
ステップJ8において、サーバー13は、受信した記憶装置5の認識ID情報を受信する。サーバー13は、記憶装置5の認識IDに基づき保存された記憶装置のサムネイルデータを無線通信装置15へ送信する。
【0217】
ステップJ9において、無線通信装置15の無線通信部105は、サーバー13から記憶装置5のサムネイルデータを受信する。無線通信部105は、受信したこれらの情報を制御部85へ出力する。制御部85は、入力されたこれらの情報を第二記憶部90へ出力する。第二記憶部90は入力されたこれらの情報を記憶する。
【0218】
ステップJ10において、ステップJ6がYESだった場合は、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90から一致した認識IDに関するサムネイルデータに含まれるサムネイル画像データを読み出す。制御部85は、撮影部110から取得している画像と読み出した画像データを合成した合成画像データを生成する。制御部85は、合成画像データを表示部95に出力し、表示部95は合成画像データを表示する。
【0219】
ステップJ6がNOだった場合は、無線通信装置15の制御部85は、サーバー13から取得したサムネイルデータに含まれるサムネイル画像データと、撮影部110から取得した撮影データとを合成した合成画像データを生成する。制御部85は、合成画像データを表示部95に出力し、表示部95は合成画像データを表示する。
【0220】
この変形例においては、NFCによらず、記憶装置5から離れた距離からでも記憶装置5に保存されている画像データを表示することが可能である。
【0221】
なお、本変形例でも第一の変形例と同様にサムネイルデータでなく、記憶装置5の元の画像を送受信してもよい。
【0222】
(第八の適用例)
図26及び
図27は、第八の適用例を示す図である。なお、
図27において、コード120のパターンについては表記を省略する。
図2を参照して説明した、任意のコード120が用いることが可能である。
【0223】
図26に示されるように、無線通信装置15の表示部95に、既に保存されている記憶装置5の情報の一覧が表示される。ユーザーは、一覧から、任意の記憶装置5を選択する。選択された記憶装置5に関する情報が、強調表示される。
【0224】
具体的に
図26に沿って説明すると、無線通信装置15の表示部95は、2枚の記憶装置(記憶装置5の関連データであるコメントが、それぞれ「旅行の写真」、「風景の写真)の2枚)の情報を表示している。そして、「旅行の写真」の記憶装置5が、ユーザーによって選択され、強調表示されている。
【0225】
図27に示すように、撮影部110は、任意の記憶装置5を撮影する。すると、
図26で選択した「旅行の写真」の記憶装置5が強調表示された画像が、表示部95に表示される。具体的には、
図27では5枚の記憶装置5が置かれている。そのうちの中央の記憶装置5が「旅行の写真」の記憶装置5であり、表示部95において、その輪郭が強調表示されている。
【0226】
つまり、本適用例によれば、ユーザーは無線通信装置15で任意の記憶装置5を選択し、撮影部110で任意の記憶装置5を撮影することで、選択した記憶装置5を探すことができる。
【0227】
図28は、第八の適用例を説明するフローチャートである。
【0228】
以下、フローチャートに沿って説明する。
【0229】
ステップK1において、例えば、前述の適用例の何れかの方法によって、無線通信装置15の第二記憶部90は、記憶装置5の認識IDやサムネイル画像を記憶する。なお、前述の適用例によらず、他の接続端子65や第一無線アンテナ20を介した直接的又は間接的な接続などによって、第二記憶部90は記憶装置5の認識IDを記憶してもよい。
【0230】
ステップK2において、ユーザーは、無線通信装置15のAppを起動する。Appは、ステップK2〜K12において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0231】
ステップK3において、制御部85は、第二記憶部90から、既に保存されている記憶装置5の認識IDやサムネイルデータ等を読み出す。制御部85は、読み出した認識ID等のデータから、
図26に示した記憶装置5の一覧表の合成画像データを生成し、表示部95に出力する。表示部95は、合成画像データを表示する。
【0232】
ステップK4において、ユーザーは、例えば、選択したい記憶装置5に合わせて、指又はタッチペンで入力部100であるタッチパネルを押す。入力部で100あるタッチパネルは、押された位置の情報を制御部85に出力する。
【0233】
ステップK5において、制御部85は、タッチパネルから入力された位置の情報から、選択された記憶装置5を特定する。制御部85は、選択された記憶装置5に対応する認識IDを、制御部85内のキャッシュメモリや、第二記憶部90へ保存する。
【0234】
ステップK6において、撮影部110は、任意の記憶装置5を撮影する。
図27では撮影部110は、5枚の記憶装置5を撮影している。そして、撮影部110は、撮影データ(第一画像データ)を制御部85へ出力する。
【0235】
ステップK7において、無線通信装置15の制御部85は、撮影データからコード120を検出する。
図27の例では、制御部85は、5つのコード120を検出する。
【0236】
ステップK8において、無線通信装置15の制御部85は、コード120をデコード(抽出)することで、コード120に含まれる記憶装置5の認識IDを取得する。
【0237】
ステップK9において、無線通信装置15の制御部85は、第二記憶部90又はキャッシュメモリから、保存した認識IDを読み出す。その後、制御部85は、保存されていた認識IDと、デコードして読み出した認識IDとを、照合し判定する。
【0238】
両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップK9 OK)、制御部85はステップK10を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップK9 NO)、制御部85は、ステップK11を行う。
【0239】
ステップK10において、無線通信装置15の制御部85は、一致した認識IDに対応する記憶装置5’を特定する。制御部85は、撮影データを基にして、その記憶装置5’に対応する部分を強調表示した合成画像データを生成し、表示部95へ出力する。なお、
図27では記憶装置5の輪郭を強調した例が示されているが、強調表示の方法は任意である。例えば、記憶装置5の色を変えたり、矢印のアイコンで強調したり、任意の方法で強調表示が可能である。なお、該当しない記憶装置5については、特に強調表示等をせずに、そのままの画像となる。
【0240】
ステップK11において、制御部85は、撮影データをそのまま表示部95に出力する。
【0241】
ステップK12において、表示部95は、制御部85から入力された撮影データ又は合成画像データを表示する。
【0242】
(第八の適用例の効果)
本適用例によれば、過去に無線通信装置15へ記憶させた記憶装置5を、無線通信装置15の撮影部110及び表示部95を介して強調表示させることが可能である。つまり、ユーザーは、記憶装置5の内容を確認することなく、選択した記憶装置5を探すことができる。すなわち、ユーザーの利便性が著しく向上する。
【0243】
(第八の適用例の変形例)
上記の説明のステップK11において、無線通信装置15の制御部85は、撮影部110の撮影データをそのまま表示部95へ出力した。変形例として、例えば、制御部85は、記憶装置5に関する情報が無線通信装置15に記憶されていないことを示す画像データと、撮影部110が取得した撮影データとを合成した合成画像データを生成してもよい。制御部85は、その合成画像データを表示部95に出力する。
【0244】
この場合、ユーザーは明示的に選択した記憶装置5が、無線通信装置15の撮影部110に撮影されていないこと認識することが可能である。すなわち、ユーザーの利便性が向上する。
【0245】
本実施形態による無線通信装置15の制御方法の一つの適用例をまとめると、例えば、以下のようになる。
【0246】
無線通信装置の制御方法は、記憶部に、記憶装置の外面に表示された第一情報を記憶させ、撮影部に、前記撮影部が前記第一情報を撮影したとき、前記第一情報を含む第一画像データを生成させ、制御部に、前記第一画像データから前記第一情報を抽出させ、記憶部に保存された前記第一情報と照合し、前記第一画像データのうち、前記記憶装置に対応する領域を強調表示した第二画像データを生成させ、前記表示部が前記第二画像データを表示する。
【0247】
さらに、前記無線通信装置の制御方法は、前記第一情報の撮影時に、同時に第二記憶装置の第二情報を撮影させ、前記第二画像データの生成時に、前記第二記憶装置に対応する部分は前記第一画像データである前記第二画像データを生成させる。
【0248】
(第九の適用例)
図29乃至
図32は、第九の適用例を示す図である。
【0249】
図29に示されるように、無線通信装置15の表示部95に、検索キーワードを入力する欄が表示される。ユーザーは、ファイル名、更新時期等の任意の検索キーワードを入力する。
【0250】
具体的に
図29に沿って説明すると、無線通信装置15の表示部95は、その上部にファイル名の入力欄を表示し、その下部に更新時期の入力欄を表示している。ユーザーは、ファイル名の入力欄に「プレゼン」の文字を入力し、更新時期の入力欄に2015.1.1〜2015.1.15を入力している。その後、ユーザーは検索開始のボタンを押下する。
【0251】
続いて、
図30に示されるように、ユーザーは、無線通信装置15の撮影部110を用いて、任意の記憶装置5を撮影する。すると、
図29で指定した検索条件にマッチングしたファイルを記憶している記憶装置5が強調表示された画像が、表示部95に表示される。
【0252】
具体的には、
図30では5枚の記憶装置5が置かれている。そのうちの中央部及び右上の記憶装置5が検索条件に該当するファイルを記憶している記憶装置5である。そして、表示部95において、その該当する記憶装置5の輪郭が強調表示されている。
【0253】
つまり、本適用例によれば、ユーザーは無線通信装置15で任意の検索キーワードを指定し、撮影部110で任意の記憶装置5を撮影することで、選択した検索キーワードに該当するファイルを記憶している記憶装置5を探すことができる。
【0254】
図31は、第九の適用例を説明するフローチャートである。
【0255】
以下、フローチャートに沿って説明する。なお、第八の適用例と同様の部分については、適宜説明を省略する。
【0256】
ステップL1において、例えば、前述の適用例の何れかの方法によって、無線通信装置15の第二記憶部90は、記憶装置5の認識IDやサムネイル画像を記憶する。なお、前述の適用例によらず、他の接続端子65や第一無線アンテナ20を介した直接的又は間接的な接続などによって、第二記憶部90は記憶装置5の認識IDを記憶してもよい。
【0257】
図32は、第二記憶部90が記憶装置5の情報を保存する方法の一例を、模式的に示した表である。
【0258】
図32のステップL1において、記憶装置5の認識IDに対応して、認識IDに対応したタイトル、記憶装置5の全容量及び空き容量が保存される。また、各認識IDに対して、1つまたは複数のファイル名が保存される。各ファイル名に対応して、ファイル作成日、ファイル更新日、ファイルサイズ等のプロパティデータが保存される。
【0259】
ステップL2において、ユーザーは、無線通信装置15のAppを起動する。Appは、ステップL2〜L11において、無線通信装置15の動作を制御する。
【0260】
ステップL3において、制御部85は、表示部95に、ユーザーの検索キーワードを入力する欄を含んだ画面を表示させる。ユーザーは、検索したい記憶装置5に合わせて、指又はタッチペンで入力部100であるタッチパネルに入力をする。入力部100は、入力された検索キーワード情報を制御部85に出力する。
【0261】
ステップL4において、制御部85は、第二記憶部90から、
図32に示された記憶装置5の情報を読み出す。制御部85は、読み出した記憶装置5の情報と検索キーワード情報とを比較し、検索条件に合致するファイルを記憶している記憶装置5を特定する。
【0262】
図29の例では、検索キーワード情報は、「ファイル名:プレゼン、更新時期:2015.1.1〜2015.1.15」である。この検索キーワード情報は、
図32の例では、認識ID01111に含まれる「プレゼン1.pptx」及び、認識ID02222に含まれる「アメリカプレゼン.pptx」が合致する。つまり、制御部85は検索キーワード情報に合致する記憶装置5の認識IDとして、「ID01111」及び「ID02222」を特定する。
【0263】
以下のステップL5〜L11は、第八の適用例のステップK6〜K12と同様の処理が行われる。
【0264】
ステップL11で表示部95が表示する合成画像データは、
図29及び
図32の例では、記憶装置5の認識ID「ID01111」、「ID02222」が強調表示された画像データである。つまり、
図30で示されるように、該当する2つの記憶装置5が強調表示される。
【0265】
なお、仮に検索キーワードに合致するファイルが何れの記憶装置5にも保存されていない場合は、ステップL4の時点で、制御部85はその旨のエラー表示を表示部95に出力して、処理を終了してもよい。または、制御部85は、ステップL8の分岐をNGと判定し、制御部85は、表示部95に撮影データをそのまま表示させてもよい。
【0266】
(第九の適用例の効果)
本適用例によれば、過去に無線通信装置15へ記憶させた記憶装置5が記憶しているファイルの情報を、無線通信装置15を介して検索することが可能である。つまり、ユーザーは、記憶装置5が記憶しているデータを逐一確認することなく、所望のファイルを検索することが可能である。すなわち、ユーザーの利便性が著しく向上する。
【0267】
(第九の適用例の第一の変形例)
上記の
図29に示される、ユーザーからの検索キーワードの入力は上記の例に限られない。例えば、ファイル作成日、ファイルの拡張子、ファイルサイズ、ファイルの種類(映像、音声、画像、テキスト、バイナリ等)、任意の情報で検索するとしてもよい。
【0268】
さらに、上記のようにユーザーが入力部100から入力せずに、音声入力するとしてもよい。
【0269】
(第九の適用例の第二の変形例)
図33は、第九の適用例の第二の変形例を示すフローチャートである。第二の変形例は、
図31に示されたフローチャートと、ステップM4以降の処理の内容が異なる。
【0270】
すなわち、
図31のフローチャートでは、制御部85は、先に検索キーワードに合致する記憶装置5の検索を行う。その後、制御部85は、撮影部110が撮影した撮影データに対して合致した記憶装置5の検索を行っている。
【0271】
それに対し、
図33のフローチャートでは、制御部85は撮影部110が撮影した撮影データに合致した記憶装置5を先に特定する。その後、制御部85は、検索キーワードに合致するファイルが含まれているか否かを、特定した記憶装置5に対して判定する。
【0272】
以下、
図33のフローチャートに沿って、具体的に説明する。なお、重複する部分については、適宜説明を省略する。
【0273】
ステップM4〜M6は、第八の適用例のステップK6〜K8と同様である。
【0274】
ステップM7において、制御部85は、第二記憶部90又はキャッシュメモリから、特定した認識IDに対応する記憶装置5の情報を読み出す。制御部85は、読み出した記憶装置5に関する情報に対して、ステップM3で入力された検索キーワード情報を検索する。
【0275】
両者は一致すると制御部85が判断した場合には(ステップM8 OK)、制御部85はステップM9を行う。両者は一致しないと制御部85が判断した場合には(ステップM8 NO)、制御部85は、ステップM10を行う。
【0276】
ステップM9〜M11の処理は、第八の適用例のステップK10〜K12と同様である。
【0277】
本変形例によれば、
図31のフローチャートの手順に比べて、高速に検索を行うことができる場合がある。
図31のフローチャートの手順では、無線通信装置15が検知していない記憶装置5、例えば、手元にない記憶装置5の情報に対しても検索キーワード情報に基づいた検索が行われる。それに対し、
図33の変形例では、無線通信装置15が検知した記憶装置5のみを対象に検索を行うため、より高速に検索を行うことができる。
【0278】
(第九の適用例の第三の変形例)
図34乃至
図36は、第九の適用例の第三の変形例を示す図である。
図34に示されるように、ユーザーは、記憶装置5に対して、任意の優先順位情報を入力する。
【0279】
図35に示されるように、無線通信装置15は、設定された優先順位情報に基づいて、記憶装置5に順位を付した画像を表示する。
【0280】
具体的には、
図34に示されるように、優先順位情報として、ユーザーは空き容量順を入力している。そして、
図35は、その空き容量順に順番が表示される。
【0281】
図36は、第三の変形例を示すフローチャートである。
【0282】
ステップN3、N4、N9以外は、
図31のフローチャートとほぼ同様の処理内容であるため、説明を省略する。また、重複する部分については、適宜説明を省略する。
【0283】
ステップN3において、制御部85は、表示部95に、ユーザーに優先順位を選択させるためのチェック欄を含んだ画面を表示させる。ユーザーは、選択したい優先順位を選択する。入力部100は、入力された優先順位情報を制御部85に出力する。
【0284】
ステップN4において、制御部85は、第二記憶部90から、
図32に示された記憶装置5の情報を読み出す。制御部85は、読み出した記憶装置5の情報と優先順位情報を比較し、優先順位の順に記憶装置5の順番を判定する。
【0285】
ステップN9において、制御部85は、ステップN4で判定した優先順位情報に対応した、例えば数字を吹き出しとして付加した合成画像データを生成する。なお、優先順位の数字は、第二記憶部90に保存されている記憶装置5に対して、絶対的に順番づけた数字でもよい。または、優先順位の数字は、制御部85が撮影データから検知した記憶装置5に対する相対的に順番づけられた数字でもよい。
【0286】
本変形例によれば、記憶装置5の情報を逐一確認することなく、無線通信装置15から撮影部110を介して撮影することで、目的にあった記憶装置5を容易に探すことが可能である。
【0287】
なお、
図34に示されるように、優先順位情報としては、例えば、デジタルカメラに適した順(デジカメ用順)がある。デジカメ用順としては、例えば、メモリカードのスピードクラスや空き容量に基づいて、制御部85が優先順番を算出する。
【0288】
具体的には、予め撮影画質、撮影状況、カメラの型番等の情報が無線通信装置15に入力される。制御部85は、入力された情報に応じ、例えばメモリカードのスピードクラス、空き容量、温度特性(例えば、メモリカードとUSBメモリでは、使用温度が異なる場合がある)に応じ、優先順位を算出する。
【0289】
必ずしも上記の情報の入力はユーザーが手動で行う必要が無い。例えば、デジタルカメラを無線通信装置15と無線通信させることで情報の入力を行ってもよい。または、撮影部110を介して、デジタルカメラを撮影し、制御部85がデジタルカメラの型番などを画像認識することで行ってもよい。
【0290】
(第九の適用例の第四の変形例)
図37は、第九の適用例の第四の変形例を示す図である。
【0291】
ユーザーは、無線通信装置15において、記憶装置5に対し、任意のキャラクターを設定する。
図37に示されるように、無線通信装置15は、撮影部110で記憶装置5を撮影した際に、表示部95上で、記憶装置5と任意のキャラクターが重なった合成画像を表示する。
【0292】
ステップO3、O8以外は、
図28のフローチャートとほぼ同様の処理内容であるため、説明を省略する。また、重複する部分については、適宜説明を省略する。
【0293】
ステップO3において、入力部がユーザーの入力に基づいて、記憶装置5の認識IDに対応したキャラクター画像を保存する。なお、キャラクター画像に限られず、記憶装置5に保存される画像のサムネイル画像でもよいし、そのサムネイル画像を例えば、デフォルメ加工したような画像変換をした画像でもよい。
【0294】
ステップO8において、撮影データ中の、上記のキャラクター画像が対応づけられた記憶装置5に対し、上記のキャラクター画像を、
図37に示されるように、例えば吹き出しとして表示する。
【0295】
なお、本変形例において、キャラクター画像は必ずしも静止画でなく、動画であってもよい。また別の変形例として、強調表示をする代わりに、記憶装置5に対応した音楽を鳴らしてもよい。
【0296】
本変形例によれば、特定のキャラクターを用いて強調表示することが可能である。
【0297】
(第九の適用例の第五の変形例)
図39は、第九の適用例の第五の変形例を示す図である。
【0298】
ユーザーは、無線通信装置15に対して、例えば、特定の日付を入力する。
図39に示されるように、無線通信装置15は、撮影部110で記憶装置5を撮影した際に、表示部95に対して、特定の記憶装置5に対応するサムネイル画像を表示する際に、特定の日付に対応する画像を強調表示する。また、
図39に示されるように、強調表示される画像の横に、任意のキャラクター画像が配置されてもよい。
【0299】
図40は、本変形例の第二記憶部90が記憶装置5の情報を保存する方法の一例を、模式的に示した表である。
【0300】
図40に示されるように、記憶装置5の認識IDに対応して、認識IDに対応したタイトル、記憶装置5の全容量及び空き容量が保存される。また、認識IDに対して、1つまたは複数のファイル名が保存され、各ファイル名に対応して、フラグ情報が保存される。
【0301】
図39の例では、ユーザーから「2014.11.1」という日付が入力された例を示している。制御部85は、該当するファイル名のフラグのみを1に設定し、第二記憶部90へ保存する。
【0302】
具体的には、
図31のステップL3において、ユーザーに検索キーワード情報を入力させる代わりに、特定の日付のみを設定させることで、実現できる。また、キャラクター画像については、第四の変形例で説明したとおりである。
【0303】
本変形例によれば、特定の日付に対応したサムネイル画像を強調表示することで、ユーザーは容易に特定の日付に対応したサムネイル画像、及びその画像を記憶した記憶装置5に容易にアクセスすることができる。
【0304】
例えば、ユーザーが遊戯施設などに行った日に、記憶装置5に当該遊戯施設の画像が保存された場合を想定する。さらに、当該遊戯施設に対応したキャラクター画像が遊戯施設に行った日付に対応して、記憶装置5に保存されたとする。ここで、この記憶装置5やキャラクター画像は、例えば当該遊戯施設から提供される。
【0305】
時間がたった後に、ユーザーはその日付を入力することで、遊戯施設のキャラクター及びその当時の写真のサムネイル画像に容易にアクセスができ、陶酔感に浸ることができる。さらには、ユーザーがその楽しかった思い出を思い出すことで、当該遊戯施設としては、ユーザーがリピーターとして、再度来場することを期待することができる。
【0306】
(第二の実施形態)
図41は、第二施形態に係る記憶装置5の構成及び、その周辺である無線通信装置15、第二記憶装置1510、第二無線通信装置1019、基地局1530の相関を示すブロック図である。なお、記憶装置5の動作方法等については、後で詳述するため、ここでは各要素について説明する。
【0307】
記憶装置5は、例えばSDインターフェースにしたがって無線通信装置15とデータ及びコマンドを送受信するが、他のインターフェースを用いてもよい。また、記憶装置5は、例えばNFCインターフェースに沿って第二無線通信装置1019とデータ及びコマンドを送受信するが、他の無線通信インターフェースを用いてもよい。
【0308】
記憶装置5は、第一コントローラ1033と、第一無線アンテナ20と、不揮発性半導体メモリ25と、第一NFCコントローラ30と、メモリコントローラ35と、接続端子65とを有する。なお、第一コントローラ1033、メモリコントローラ35、第一NFCコントローラ30は、必ずしも別々に設ける必要はなく、任意の組み合わせが一体に設けられていてもよい。
【0309】
記憶装置5は、電気的に接続された無線通信装置15から供給される電力により動作する。記憶装置5は、データを書込み及び読み出す機能を備える。
【0310】
また、記憶装置5は、第一無線アンテナ20の電磁誘導によって発生(誘起)する電力によっても、少なくともその一部が動作可能である。例えば、記憶装置5は、13.56MHzなどの周波数で近距離無線通信規格(NFC:Near Field Communication)に沿った通信を行い、第二記憶装置1510、第二無線通信装置1019、基地局1530に対してデータを書込み及び読み出しできる。つまり、記憶装置5は、無線通信装置15から電力の供給を受けなくても動作可能である。なお、NFC通信は、一般的な無線LAN通信より低電力で通信可能である。
【0311】
具体的には、第一コントローラ1033、メモリコントローラ35、不揮発性半導体メモリ25は、記憶装置5が無線通信装置15から電力の供給を受けている場合に動作する。記憶装置5が第一無線アンテナ20を介した電力の供給のみを受けている場合には、第一コントローラ1033、メモリコントローラ35、不揮発性半導体メモリ25は、必ずしも動作しなくともよい。
【0312】
他方、第一NFCコントローラ30は、記憶装置5が第一無線アンテナ20を介した電力の供給のみを受けている場合であっても動作可能である。つまり、第一無線アンテナ20がNFCに対応する所定の周波数の無線電波を受信すると、第一NFCコントローラ30は動作可能となる。すなわち、記憶装置5はNFCによる通信が可能となる。
【0313】
第一コントローラ1033は、無線通信装置15、メモリコントローラ35、第一NFCコントローラ30からコマンドCMD、アドレスADD,データDATを受信する。
【0314】
第一コントローラ1033は、受信したコマンドCMDに基づき、メモリコントローラ35、第一NFCコントローラ30、無線通信装置15にコマンドCMD、アドレスADD,データDAT等を出力する。
【0315】
メモリコントローラ35は、不揮発性半導体メモリ25を制御する。メモリコントローラ35は、例えば、第一コントローラ1033から入力されたコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25へデータを書き込む。また、メモリコントローラ35は、例えば、第一コントローラ1033から入力されたコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25からデータを読みだし、第一コントローラ1033へデータを出力する。また、メモリコントローラ35は、第一コントローラ1033を経由せずに、第一NFCコントローラ30や無線通信装置15と通信してもよい。
【0316】
不揮発性半導体メモリ25は、例えばNAND型フラッシュメモリであるが、NOR型フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresitive Random Access Memory:磁気抵抗メモリ)、PRAM(Phase change Random Access Memory:相変化メモリ)、ReRAM(Resistive Random Access Memory:抵抗変化型メモリ)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体メモリ)など他の不揮発性半導体メモリでもよい。例えば、不揮発性半導体メモリ25は、他の不揮発性メモリ等に変更されてもよい。
【0317】
不揮発性半導体メモリ25は、無線通信装置15から記憶装置5に電力が供給されている場合に動作する。
【0318】
第一無線アンテナ20は、例えば、PCBパターンアンテナである。第一無線アンテナの動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯に設定されている。
【0319】
第一無線アンテナ20は、例えば、第二無線通信装置1019からの電波に基づき、電磁誘導による電力を発生できる。第一無線アンテナ20は、発生した電力を第一NFCコントローラ30に供給する。
【0320】
第一無線アンテナ20は、第二記憶装置1510、第二無線通信装置1019、基地局1530からコマンドCMD、アドレスADD,データDATを受信する。第一無線アンテナ20は、受信したコマンドCMD等を、第一NFCコントローラ30に出力する。
【0321】
第一無線アンテナ20は、第一NFCコントローラ30から入力されたコマンドCMD等を、第二記憶装置1510、第二無線通信装置1019、基地局1530に出力する。
【0322】
第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40と電圧検波器45とを有する。なお、第一NFCコントローラ30と第一記憶部40とは分離した構成としてもよい。
【0323】
第一コントローラ1033は、無線通信装置15、メモリコントローラ35、第一NFCコントローラ30からコマンドCMD、アドレスADD,データDATを受信する。
【0324】
第一コントローラ1033は、受信したコマンドCMDに基づき、メモリコントローラ35、第一NFCコントローラ30、無線通信装置15にコマンドCMD、アドレスADD,データDAT等を出力する。
【0325】
第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20を介した第二無線通信装置1019等との通信を行う。
【0326】
第一NFCコントローラ30は、第一コントローラ1033、第一無線アンテナ20からコマンドCMD、アドレスADD,データDAT等を受信する。第一NFCコントローラ30は、受信したコマンドCMDに基づいて、例えば、第一コントローラ1033、第一無線アンテナ20へデータDAT等を出力する。
【0327】
また、第一NFCコントローラ30は、受信したコマンドCMD、アドレスADD等に基づいて、第一記憶部40からデータDATを読み出して、第一コントローラ1033、第一無線アンテナ20へデータDATを出力する。
【0328】
さらに、第一NFCコントローラ30は、受信したコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等に基づいて、第一記憶部40へデータDATを書き込む。
【0329】
なお、無線通信装置15、第一コントローラ1033、メモリコントローラ35、第一NFCコントローラ30、第一無線アンテナ20等の間で通信されるコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等は、必ずしもその形式が一致する必要はない。通信する両者が認識可能なコマンドCMD、アドレスADD、データDATであれば、他の部分で通信される際のコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等と形式的に一致する必要はない。
【0330】
第一NFCコントローラ30は、第一コントローラ1033又は第一無線アンテナ20を介して関連データ生成コマンドCMDとデータDATを受信した場合、関連データDAT'を生成し、第一記憶部40に書き込んでもよい。
【0331】
なお、第一NFCコントローラ30は、必ずしも第二無線通信装置1019側への書き込み機能を有しなくともよい。すなわち、記憶装置5の外のNFCタグ等への書き込み機能を有する必要はない。また、第二無線通信装置1019が第一無線アンテナ20を介して、第一記憶部40へデータを書き込む際は、第二無線通信装置1019が直接第一記憶部40へ書き込んでもよい。つまり、第一記憶部40へのデータの書き込みは、第一NFCコントローラ30が必ずしも行わなくともよい。
【0332】
第一記憶部40は、例えば不揮発性メモリである。第一記憶部40は、第一NFCコントローラ30又はメモリコントローラ35による制御にしたがってデータを記憶する。なお、第一記憶部40におけるデータの保存は、一時的でもよい。第一記憶部40としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)が用いられるが、上記不揮発性半導体メモリ25と同様に各種のメモリを用いることができる。
【0333】
なお、第一無線アンテナ20から供給される電力で動作可能とするため、第一記憶部40に用いる不揮発性メモリは、単位容量当たりの消費電力が不揮発性半導体メモリ25よりも低消費電力であるほうが望ましい。具体的には、NOR型のメモリを用いてもよい。
【0334】
第一記憶部40に保存されるデータには、例えば、記憶装置5の関連データ(不揮発性半導体メモリ25に保存されるデータ(例えば画像データ、テキストデータ、プレゼンテーションデータ、表計算データ等の各種データ)に関連するデータ、不揮発性半導体メモリ25、記憶装置5に関するデータ)の一部や、不揮発性半導体メモリ25に保存されるデータに関連するデータ、不揮発性半導体メモリ25、記憶装置5に関するデータ)や、無線通信装置15に関連するデータや、第一コントローラ1033や第二無線通信装置1019等から受信したコマンドCMDの情報が含まれる。
【0335】
具体例を挙げて説明する。なお、これらは一例であって、第一記憶部40に保存されるデータがこれらに制限される趣旨ではない。
【0336】
不揮発性半導体メモリ25に保存される画像データに関連するデータは、例えば、ファイル名データ、画像データのうちの最初又は最後の部分、又は画像データのサムネイル画像データ、ファイル生成時間データ、撮影時刻データ、データID等である。
【0337】
不揮発性半導体メモリ25に保存される音データに関連するデータは、例えば、ファイル名データ、音データのうちの最初又は最後の部分、又は音データの再生時間データ、ファイル生成時間データ、データID等である。
【0338】
不揮発性半導体メモリ25に関連するデータは、不揮発性半導体メモリ25のメモリ容量のデータ、残り容量のデータ、保存されているファイル数のデータ等である。
【0339】
記憶装置5に関するデータは、認識IDデータ(各記憶装置5に任意に割り当てられる識別用の番号、例えば製造時に割り当てられる固有の製品IDや、後で記憶装置5毎に任意に割り付けられたID等)やコメント(ユーザーが、無線通信装置15を介して、記憶装置5に記憶させた、記憶装置5に関連付けられたテキストデータ)等である。
【0340】
無線通信装置15に関連するデータは、無線通信装置15の認識IDデータや、無線通信装置15のファームウェアの更新情報、これらの情報に基づいて生成されたフラグ情報等である。
【0341】
電圧検波器45は、第一無線アンテナ20と電気的に接続されている。電圧検波器45は、第一無線アンテナ20から第一NFCコントローラ30に供給される電圧を検知する。そして、電圧検波器45は、第一NFCコントローラ30が動作可能な所定の電圧に達するまで、NFCによる通信のリセットコマンドを出す。第一NFCコントローラ30は、このリセットコマンドを受信している間は、NFCによる通信を行わない。このリセットコマンドにより、NFCによる通信の異常起動・動作を防止ができる。電圧検波器45は所定の電圧に達している場合に、動作可能コマンドを第一NFCコントローラ30に出力するとしてもよい。第一NFCコントローラ30は、動作可能コマンドを受信している場合のみ、NFCによる通信を行う。
【0342】
接続端子65は、例えば規格化された接続端子であり、無線通信装置15と接続可能である。
【0343】
図42は、基地局1530を模式的に示したブロック図である。
基地局1530は、NFC送受信部1610、表示部(ディスプレイ)1620、スピーカー1630、入力部1640、記憶部1650、通信部1660、制御部1670を含む。
【0344】
NFC送受信部1610は、制御部1670の指示にしたがって、基地局1530の外部とNFC通信する。例えば、NFC送受信部1610は、記憶装置5とNFC通信する。
【0345】
表示部1620は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等、任意のディスプレイである。表示部1620は、例えばNFC通信中にNFC通信中である旨を表示し、通信が完了したときに通信が完了した旨を表示する。
【0346】
スピーカー1630は、制御部1670の指示にしたがって、音を鳴らす。
【0347】
入力部1640は、例えば、キーボードやボタンである。または、表示部1620がディスプレイであり、タッチパネルを兼ねている場合は、タッチパネルが入力部1640となる。
【0348】
記憶部1650は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等任意の記憶素子である。記憶部1650は、例えば、外部に送信するデータを保持する。このデータとしては、例えばキャラクターの音声データ、動画データ等が挙げられる。
【0349】
通信部1660は、制御部1670の指示にしたがって、有線又は無線の通信を介して、例えば、基地局1530の外部のサーバー1535と通信する。通信部1660は、外部のサーバー1535から、記憶部1650へ保存するデータを取得する。
【0350】
制御部1670は、NFC送受信部1610、表示部1620、スピーカー1630、入力部1640、記憶部1650、通信部1660を制御する。
【0351】
(記憶装置の動作方法)
以下、
図43〜
図63を用いて、本実施形態に係る記憶装置5の動作例について説明する。なお、説明の便宜のため、記憶装置5と、接続端子65を介して通信する機器を第一ホスト1800、第一無線アンテナ20を介して通信する機器を第二ホスト1850とする。
図2における第二記憶装置1510、第二無線通信装置1019、基地局1530のいずれかを総称して第二ホスト1850とする。また、各動作例に共通の事柄については、前の動作例で説明した内容については、後の動作例では特に断らずに記載を省略する。
【0352】
(第一の動作例)
図43は、第一の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。また、
図44は、第一の動作例をフローチャートとして説明した図である。
【0353】
第一の動作例は、第一ホスト1800から不揮発性半導体メモリ25へ保存されたデータを第一記憶部40へ保存し、第二ホスト1850が第一記憶部40からデータを読み出す動作である。
【0354】
ステップS8101において、第一コントローラ1033は、第一ホスト1800から、接続端子65を介して、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを受信する。
【0355】
ステップS8102において、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35へ書き込みコマンドCMD、アドレスADD,データDATを出力する。なお、前述のとおり、ステップS8101とステップS8102の書き込みコマンドCMDは形式的に一致している必要はない。アドレスADD、データDATも同様である。なお、以下の説明においても特に記載がない限りは同様である。
【0356】
ステップS8103において、メモリコントローラ35は、受信したコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25へ書き込む。
【0357】
ステップS8104において、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35へ読み出しコマンドCMD,アドレスADDを出力する。
【0358】
ステップS8105において、メモリコントローラ35は、読み出しコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25からデータDATを読み出し、第一コントローラへ出力する。
【0359】
ステップS8106において、第一コントローラ1033は受信したデータDAT、書き込みコマンドCMD、アドレスADDを第一NFCコントローラ30へ出力する。
【0360】
ステップS8107において、第一NFCコントローラ30は、受信した書き込みコマンドCMD等に基づいて、第一記憶部40へデータDATを書き込む。
【0361】
ステップS8108において、第一NFCコントローラ30は、第二ホスト1850から、第一無線アンテナ20を介して、読み出しコマンドCMD,アドレスADDを受信する。
【0362】
ステップS8109において、第一NFCコントローラ30は、受信した読み出しコマンドCMD等に基づいて、第一記憶部40から、データDATを読み出す。第一NFCコントローラ30は、第一無線アンテナ20を介して、第二ホスト1850へデータDATを出力する。
【0363】
なお、上述の手順は必ずしも連続して行わなくともよく、各ステップ間が時間的に離れていてもよい。
【0364】
(第一の動作例の変形例)
以下、第一の動作例の変形例を説明する。
記憶装置5は、上記の動作例のステップS8107〜ステップS8109において、第二ホスト1850からの第一無線アンテナ20を介した電力の供給のみでも、動作が可能である。
【0365】
ステップS8103の後に、第二ホスト1850からのコマンド等の入力があった後に、ステップS8104以降を処理するとしてもよい。この場合、第二ホスト1850が必要なデータのみを不揮発性半導体メモリ25から第一記憶部40へ移動させることができる。なお、この場合は、ステップS8108は省略してもよい。
【0366】
(第一記憶部へ記憶させるデータについて)
本動作例において、ステップS8106及びステップS8107で書き込むデータDAT(ここでは便宜上、DAT2と呼ぶ)は、必ずしもステップS8103で書き込んだデータDAT(ここでは、便宜上DAT1と呼ぶ)と一致する必要はない。つまり、不揮発性半導体メモリ25に保存されるデータと、第一記憶部40に保存されるデータは一致する必要はない。これは、以降の動作例でも同様である。
【0367】
例えば、DAT2は、DAT1の一部であってもよい。また、DAT2は、DAT1のデータを処理したデータであってもよい。例えば、DAT1が画像データの場合は、DAT2はDAT1を圧縮した画像データであってもよい、DAT2が音データの場合は、DAT2はより圧縮された音であってもよいし、冒頭部分の音データであってもよい。
【0368】
このように、不揮発性半導体メモリ25へ保存されるデータと、第一記憶部40へ保存されるデータは必ずしも一致しない。第一記憶部40へ保存されるデータを抽出する方法について、具体的な例として、3つの方法を説明する。
【0369】
まず、第一の方法として、第一ホスト1800が、第一コントローラ1033へ特別コマンドCMD,アドレスADD、データDAT等を出力する方法である。この方法では、アドレスADD及びデータDATによって、どのデータが第一記憶部40へ転送されるか指定される。
【0370】
第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を用いて、不揮発性半導体メモリ25から指定されたデータを読み出す。さらに、第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30へ読み出したデータを出力し、第一NFCコントローラを用いて、第一記憶部40へデータを書き込む。この方法は、ユーザーの意図通りにデータを転送することが可能である。
【0371】
次に、第二の方法として、不揮発性半導体メモリ25内に設定ファイルを予め保存させておく方法である。この方法の場合、不揮発性半導体メモリ25が駆動可能になった時(例えば、記憶装置5が第一ホスト1800から電力の供給を受けた時)に、第一コントローラ1033がメモリコントローラ35を用いて、設定ファイルを読み出す。そして、第一コントローラ1033が、読み出した設定ファイルに基づいて、第一記憶部40へデータを送信する。
【0372】
設定ファイルには、例えば、ファイル名(例:頭文字が特定の文字から始まる)、拡張子(例:特定の拡張子)、日付順(例:新しいほうから10個)、フラグ情報のみ、等の各種の条件が一つ又は複数設定される。そして、第一コントローラ1033は、その条件に合うデータを、第一NFCコントローラ30を用いて、第一記憶部40へ書き込む。なお、第一コントローラ1033は、第一記憶部40に対して、変更部分のみを書き込みしてもよいし、毎回全部を書き直してもよい。
なお、不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出して、第一記憶部40へデータを保存する方法については、第一の方法と同様であるため、説明を省略する。
【0373】
さらに、第三の方法として、第一記憶部40へ設定ファイルを保存してもよい。この場合は、第二ホスト1850のみから電力の供給を受けている状態でも、設定ファイルを書き込むことができる。
【0374】
第一ホスト1800から電力の供給を受けた際に、第一コントローラ1033は、第一記憶部40から設定ファイルを読み出す。この際に、第一コントローラ1033は、設定ファイルを不揮発性半導体メモリ25へ保存してもよい。
以降の流れは、第二の方法と同様であるため、記載を省略する。
【0375】
上記のように、第一記憶部40へ保存されるデータを抽出する方法は種々の方法を用いることができる。なお、もちろんであるが、上述の3つの方法は、抽出方法をこれらの方法に限定する趣旨ではない。
【0376】
(第二の動作例)
図45は、第二の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。また、
図46は、第二の動作例をフローチャートとして説明した図である。
【0377】
第二の動作例は、第二ホスト1850から第一記憶部40へ保存されたデータを不揮発性半導体メモリ25へ保存し、第一ホスト1800が不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出す動作である。
【0378】
ステップS8201において、第一NFCコントローラ30は、第二ホスト1850から、第一無線アンテナ20を介して、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを受信する。
【0379】
ステップS8202において、第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40へデータを書き込む。
【0380】
ステップS8203において、第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30へ読み出しコマンドCMD,アドレスADDを出力する。
【0381】
ステップS8204において、第一NFCコントローラ30は、読み出しコマンドCMD等に基づいて、第一記憶部40からデータDATを読み出す。第一NFCコントローラ30は、第一コントローラへデータDATを出力する。
【0382】
ステップS8205において、第一コントローラ1033は、読み出したデータDAT、書き込みコマンドCMD,アドレスADDをメモリコントローラ35へ出力する。
【0383】
ステップS8206において、メモリコントローラ35は、書き込みコマンドCMDに基づいて、不揮発性半導体メモリ25へデータを書き込む。
【0384】
ステップS8207において、第一コントローラ1033は、第一ホスト1800から、接続端子65を介して、読み出しコマンドCMD,アドレスADDを受信する。
【0385】
ステップS8208において、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35へ読み出しコマンドCMD,アドレスADDを出力する。
【0386】
ステップS8209において、メモリコントローラ35は、読み出しコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出す。メモリコントローラ35は、第一コントローラ1033へデータを出力する。
【0387】
ステップS8210において、第一コントローラ1033は、接続端子を介して、第一ホスト1800へデータを出力する。
【0388】
なお、上述の手順は必ずしも連続して行わなくともよく、各ステップ間が時間的に離れていてもよい。
【0389】
(第二の動作例の変形例)
以下、第二の動作例の変形例を説明する。
【0390】
記憶装置5は、上記の動作例のステップS8201〜ステップS8202において、第二ホスト1850からの第一無線アンテナ20を介した電力の供給のみでも、動作が可能である。
【0391】
ステップS8202の後に、第一ホスト1800からのコマンド等の入力があった後に、ステップS8203以降を処理するとしてもよい。この場合、第一ホスト1800が必要なデータのみを第一記憶部40から不揮発性半導体メモリ25へ移動させることができる。なお、この場合は、ステップS8207は省略してもよい。
【0392】
また、ステップS8202の後に、第一ホストからの電力の供給があった後に、ステップS8203以降を処理するとしてもよい。
【0393】
また、ステップS8209において、メモリコントローラ35は、直接第一ホスト1800へ出力するとしてもよい。つまり、メモリコントローラ35は、接続端子65を介して、第一ホスト1800へ直接出力してもよい。
【0394】
(第三の動作例)
図47は、第三の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。また、
図48は、第三の動作例をフローチャートとして説明した図である。
【0395】
第三の動作例は、第一ホスト1800から第一記憶部40へデータを保存し、第二ホスト1850が第一記憶部40からデータを読み出す動作である。
【0396】
ステップS8301において、第一コントローラ1033は、第一ホスト1800から、接続端子65を介して、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを受信する。
【0397】
ステップS8302において、第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30へ、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを出力する。
【0398】
ステップS8303において、第一NFCコントローラ30は、書き込みコマンド等に基づいて、第一記憶部40へデータDATを書き込む。
【0399】
ステップS8304において、第一NFCコントローラ30は、第二ホスト1850から、第一無線アンテナ20を介して、読み出しコマンドCMD,アドレスADDを受信する。
【0400】
ステップS8305において、第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40からデータDATを読み出して、第二ホスト2850へデータを出力する。
【0401】
なお、上述の手順は必ずしも連続して行わなくともよく、各ステップ間が時間的に離れていてもよい。
【0402】
(第三の動作例の変形例)
以下、第三の動作例の変形例を説明する。
記憶装置5は、上記の動作例のステップS8303〜ステップS8305において、第二ホスト1850からの第一無線アンテナ20を介した電力の供給のみでも、動作が可能である。
【0403】
(第四の動作例)
図49は、第四の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。また、
図50は、第四の動作例をフローチャートとして説明した図である。
【0404】
第四の動作例は、第二ホスト1850から第一記憶部40へデータを保存し、第一ホスト1800が第一記憶部40からデータを読み出す動作である。
【0405】
ステップS8401において、第一NFCコントローラ30は、第二ホスト1850から、第一無線アンテナ20を介して、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを受信する。
【0406】
ステップS8402において、第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40へデータを書き込む。
【0407】
ステップS8403において、第一コントローラ1033は、第一ホスト1800から、接続端子65を介して、読み出しコマンドCMD,アドレスADDを受信する。
【0408】
ステップS8404において、第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30へ読み出しコマンドCMD,アドレスADDを出力する。
【0409】
ステップS8405において、第一NFCコントローラ30は、読み出しコマンドCMD等に基づいて、第一記憶部40からデータを読み出す。第一NFCコントローラ30は、第一コントローラ1033へデータを出力する。
【0410】
ステップS8406において、第一コントローラ1033は、接続端子65を介して、第一ホスト1800へデータを出力する。
【0411】
なお、上述の手順は必ずしも連続して行わなくともよく、各ステップ間が時間的に離れていてもよい。
【0412】
(第四の動作例の変形例)
以下、第四の動作例の変形例を説明する。
記憶装置5は、上記の動作例のステップS8303〜ステップS8305において、第二ホスト1850からの第一無線アンテナ20を介した電力の供給のみでも、動作が可能である。
【0413】
(第五の動作例)
図51は、第五の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。また、
図52は、第五の動作例をフローチャートとして説明した図である。
【0414】
第五の動作例は、第一ホスト1800から不揮発性半導体メモリ25へ保存されたデータを、第一記憶部40へ保存することなく、第二ホスト1850へ出力する動作である。
【0415】
ステップS8501において、第一コントローラ1033は、第一ホスト1800から、接続端子65を介して、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを受信する。
【0416】
ステップS8502において、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35へ書き込みコマンドCMD、アドレスADD,データDATを出力する。
【0417】
ステップS8503において、メモリコントローラ35は、受信したコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25へ書き込む。
【0418】
ステップS8504において、第一NFCコントローラ30は、第二ホスト1850から、第一無線アンテナ20を介して、スルー読み出しコマンドCMD、アドレスADDを受信する。ここで、スルー読み出しコマンドCMDは、第一記憶部40にデータを保存させずに、不揮発性半導体メモリ25のデータを第二ホスト1850へ出力させる特別なコマンドである。
【0419】
ステップS8505において、第一NFCコントローラ30は、第一コントローラ1033へスルー読み出しコマンドCMD,アドレスADDを出力する。
【0420】
ステップS8506において、第一コントローラ1033は、アドレスADD等に基づいて、メモリコントローラ35へ読み出しコマンドCMD、アドレスADDを出力する。なお、ここでの読み出しコマンドCMDは、特別なコマンドである必要はなく、上述の動作例と同様の読み出しコマンドでも構わない。
【0421】
ステップS8507において、メモリコントローラ35は、読み出しコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25からデータDATを読み出し、第一コントローラへ出力する。
【0422】
ステップS8508において、第一コントローラ1033は受信したデータDAT、を第一NFCコントローラ30及び第一無線アンテナ20を介して第二ホスト1850へ出力する。なお、第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30を介さずに、第一無線アンテナ20を介して、第二ホスト1850へ出力してもよい。
【0423】
なお、上述の手順は必ずしも連続して行わなくともよく、各ステップ間が時間的に離れていてもよい。
【0424】
(第六の動作例)
図53は、第六の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。また、
図54は、第六の動作例をフローチャートとして説明した図である。
【0425】
第六の動作例は、第二ホスト1850から第一記憶部40へ保存することなく、不揮発性半導体メモリ25へデータを保存し、第一ホスト1800が不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出す動作である。
【0426】
ステップS8601において、第一NFCコントローラ30は、第二ホスト1850から、第一無線アンテナ20を介して、スルー書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを受信する。ここで、スルー書き込みコマンドCMDは、第二ホスト1850からのデータを、第一記憶部40に保存させずに、不揮発性半導体メモリ25へ保存させる特別なコマンドである。
【0427】
ステップS8602において、第一NFCコントローラ30は、第一コントローラ1033へ、スルー書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを出力する。
【0428】
ステップS8603において、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35へ、書き込みコマンドCMD,アドレスADD,データDATを出力する。なお、ここでの書き込みコマンドCMDは、特別なコマンドである必要はなく、上述の動作例と同様の書き込みコマンドでも構わない。
【0429】
ステップS8604において、メモリコントローラ35は、書き込みコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25へデータを書き込む。
【0430】
ステップS8605において、第一コントローラ1033は、第一ホスト1800から、接続端子65を介して、読み出しコマンドCMD,アドレスADDを受信する。
【0431】
ステップS8606において、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35へ読み出しコマンドCMD,アドレスADDを出力する。
【0432】
ステップS8607において、メモリコントローラ35は、読み出しコマンドCMD等に基づいて、不揮発性半導体メモリ25からデータを読み出す。メモリコントローラ35は、第一コントローラ1033へデータを出力する。
【0433】
ステップS8608において、第一コントローラ1033は、接続端子を介して、第一ホスト1800へデータを出力する。
【0434】
なお、上述の手順は必ずしも連続して行わなくともよく、各ステップ間が時間的に離れていてもよい。
【0435】
(第六の動作例の変形例)
以下、第六の動作例の変形例を説明する。
ステップS8607において、メモリコントローラ35は、直接第一ホスト1800へ出力するとしてもよい。つまり、メモリコントローラ35は、接続端子65を介して、第一ホスト1800へ直接出力してもよい。
【0436】
(第七の動作例)
図55は、第七の動作例におけるデータの流れを模式的に示した図である。
第七の動作例は、第一ホスト1800と第二ホスト1850とが、記憶装置5を介して通信する動作である。
【0437】
第一ホスト1800は、接続端子65を介して記憶装置5と通信可能である。また、第二ホスト1850は、第一無線アンテナ20を介して記憶装置5と通信可能である。また、接続端子65と第一無線アンテナ20との間は、第一コントローラ1033や第一NFCコントローラ30と通信は可能である。
【0438】
すなわち、第一ホスト1800は、記憶装置5を介して第二ホスト1850と通信可能である。なお、記憶装置5は完全にそのままスルーしてもよいし、コマンドCMD,アドレスADD,データDAT等の一部を変換してもよい。
【0439】
第七の動作例を用いることで、無線通信装置15は、記憶装置5を介して、NFC通信により、基地局1530と通信をすることができる。すなわち、無線通信装置15自体はNFC通信機能を有していないにも拘わらず、第七の動作例を用いることで、無線通信装置15は基地局1530とNFC通信をすることができる。
【0440】
図56〜
図62は、それぞれ第一の動作例〜第七の動作例のコマンドやデータの時系列を模式的に示したタイミングチャートである。各タイミングチャートに示された丸数字は、便宜的に次のような意味を有するものとする。すなわち、X−Yの上位の数字Xについては、X=1の場合には、第一ホスト1800と第一コントローラ1033との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=2の場合には、第一コントローラ1033と不揮発性半導体メモリ25との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=3の場合には第一コントローラ1033と第一記憶部40との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=4の場合には、第一記憶部40と第二ホスト1850との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=5の場合には、第一ホスト1800と第一記憶部40との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=6の場合には、不揮発性半導体メモリ25と第二ホスト1850との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=7の場合には、第二ホスト1850と第一コントローラ1033との間でコマンドCMDを送受信することを示す。X=8の場合には、第一コントローラ1033と第一ホスト1800との間でコマンドCMDを送受信することを示す。下位の数字Yについては、Y=1の場合には、そのコマンドCMDが書き込みコマンド(Write)であることを示す。Y=2の場合には、そのコマンドCMDが読み出しコマンド(Read)であるとを示す。例えば、「1−1」のように記載されている場合には、そのコマンドCMDは、第一ホスト1800と第一コントローラ1033との間で書き込みを実行することを示している。
【0441】
図56に示すように、第一の動作例においては、まず、第一ホスト1800が書き込みコマンドCMDを出力した(1−1)後、データDATAを第一コントローラ1033に送信する。第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を介して、コマンドCMDを解釈して不揮発性半導体メモリ25にデータDATAを書き込む(2−1)。その後、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を介して、書き込まれたデータDATAを出力する(2−2)。第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30を介して、データDATAを第一記憶部40に書き込む(3−1)。第二ホスト1850は、読み出しコマンドCMDを第一NFCコントローラ30に送信し(4−2)、第一NFCコントローラ30によって、第一記憶部40からデータDATAを読み出す。
【0442】
図57に示すように、第二の動作例においては、第二ホスト1850が書き込みコマンドCMDを第一記憶部40に出力した後(4−1)、データDATAを第一コントローラ1033に送信する(3−2)。第一NFCコントローラ30は、第一記憶部40にデータDATAを書き込む。第一NFCコントローラ30は、書き込まれたデータDATAを第一コントローラ1033に出力する。第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を介してデータDATAを、不揮発性半導体メモリ25に書き込む(2−1)。続いて、第一ホスト1800は、読み出しコマンドCMDを第一コントローラ1033に送信し(1−2)、読み出しコマンドCMDを受信した第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を介してデータDATAを不揮発性半導体メモリ25から読み出す(2−2)。第一コントローラ1033は、読み出されたデータDATAを、第一ホスト1800に送信する。
【0443】
図58に示すように、第三の動作例においては、第一ホスト1800が書き込みコマンドCMDを第一記憶部40に出力した(5−1)後、データDATAを第一コントローラ1033に送信する。データDATAを受信した第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30を介して、第一記憶部40にデータDATAを書き込む(3−1)。第二ホスト1850は、読み出しコマンドCMDを第一NFCコントローラ30に送信し、第一NFCコントローラ30によって、第一記憶部40からデータDATAを読み出す(4−2)。
【0444】
図59に示すように、第四の動作例においては、第二ホスト1850が書き込みコマンドCMDを出力した(4−1)後、データDATAを第一コントローラ1033に送信する。第一NFCコントローラ30によって、第一記憶部40にデータDATAが書き込まれる。第一ホスト1800は、読み出しコマンドCMDを第一記憶部40に送信し(5−2)、第一コントローラ1033は、第一NFCコントローラ30を介して、第一記憶部40からデータDATAを読み出す(3−2)。読み出されたデータDATAは、第一コントローラ1033によって第一ホスト1800に送信される。
【0445】
図60に示すように、第五の動作例においては、第一ホスト1800が書き込みコマンドCMDを第一コントローラ1033に出力する(1−1)。このときのコマンドは、第一記憶部40への書き込みをスルーするスルー書き込みコマンドである。データDATAを受信した第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を介して、不揮発性半導体メモリ25にデータDATAを書き込む(2−1)。第二ホスト1850は、読み出しコマンドCMDを不揮発性半導体メモリ25に送信する(6−2)。このときの読み出しコマンドは、第一記憶部40からの読み出しをスルーするスルー読み出しコマンドである。第一コントローラ1033は、スルー読み出しコマンドによって、不揮発性半導体メモリ25からデータDATAを読み出す(2−2)。
【0446】
図61に示すように、第六の動作例においては、第二ホスト1850は、書き込みコマンドを不揮発性半導体メモリ25に送信し、データDATAを送信する(6−1)。第一コントローラ1033は、送信されてきたデータDATAを、メモリコントローラ35を介して不揮発性半導体メモリ25に書き込む(2−1)。第一ホスト1800が第一コントローラ1033に読み出しコマンドを送信する(1−2)と、第一コントローラ1033は、メモリコントローラ35を介して、不揮発性半導体メモリ25からデータDATAを読み出す(2−2)。
【0447】
図62に示すように、第七の動作例においては、第二ホスト1850が書き込みコマンドまたは読み出しコマンドを送信し(7−1または7−2)、続いてデータDATAを送信する。第一コントローラ1033は、送信されてきたデータDATAを、書き込みコマンドまたは読み出しコマンドいずれかのコマンドに基づいて、データDATAを第一ホスト1800に送信する(8−1または8−2)。なお、このときの第一コントローラ1033のコマンドは、書き込みコマンド、読み出しコマンドのいずれでもよく、ユーザが任意に設定するコマンドであってもよい。
【0448】
図63は、記憶装置5の上述の動作例とその利点についてまとめた表である。各矢印はデータの流れを示しており、ハッチングされている領域は第一ホスト1800側からの通電がある状態で動作可能な状態を示している。なお、不揮発性半導体メモリ25及び第一記憶部40は、データを保持するだけの場合は、第一ホスト側からの通電が無くとも保持が可能である。
【0449】
図63の第一行目に示すように、第一の動作例では、第一ホスト1800から第二ホスト1850へのデータの転送は、不揮発性半導体メモリ25及び第一記憶部40への書き込み及び読み出しを介して行われる。第一の動作例においては、第一記憶部40から第二ホスト1850へのデータ送信は、NFC通信によって行われるので、第一ホスト1800から電力供給が行われなくても、第二ホスト1850は、第一記憶部40からデータを取得することが可能である。
【0450】
図63の第二行目に示すように、第二の動作例では、第二ホスト1850から第一ホスト1800へのデータの転送は、第一記憶部40及び不揮発性半導体メモリ25への書き込み及び読み出しを介して行われる。第一の動作例と同様に、第一記憶部40と第二ホスト1850との間のデータ転送は、NFC通信によって行われるので、第一ホスト1800からの電力供給なしでも実行することが可能である。
【0451】
図63の第三行目及び第四行目に示すように、第三の動作例及び第四の動作例においても、第一記憶部40と第二ホスト1850との間のデータ転送は、NFC通信によって行われるので、第一ホストからの電力供給なしで実行される。
【0452】
図63の第五行目及び第六行目に示すように、第五の動作例及び第六の動作例では、第一記憶部40への書き込み及び読み出しを介さずに不揮発性半導体メモリ25のデータを転送するので、大容量のデータ転送を行うことができる。
【0453】
図63の第七行目に示すように、第七の動作例では、第一ホスト1800と第二ホスト1850との間のデータ転送を直接的に行うことができるので、不揮発性半導体メモリ25及び第一記憶部40のデータ容量の制限を受けることなくデータ転送を行うことができる。
【0454】
(第三の実施形態)
図64は、第三の実施形態の記憶装置5を示した斜視図である。
【0455】
記憶装置5は、いわゆるメモリカードに限られず、
図63に示されるように、USBメモリなどでもよい。
【0456】
本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。