特許第6439289号(P6439289)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6439289
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】巻線部品及び電源装置
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/04 20060101AFI20181210BHJP
   H01F 27/06 20060101ALI20181210BHJP
   H01F 27/08 20060101ALI20181210BHJP
   H01F 37/00 20060101ALI20181210BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   H01F17/04 A
   H01F27/06 103
   H01F27/08 101
   H01F37/00 S
   H01F37/00 D
   H01F27/28 177
   H01F27/28 M
【請求項の数】8
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2014-127397(P2014-127397)
(22)【出願日】2014年6月20日
(65)【公開番号】特開2016-6833(P2016-6833A)
(43)【公開日】2016年1月14日
【審査請求日】2017年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(72)【発明者】
【氏名】村井 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山口 賢一
【審査官】 竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−227640(JP,A)
【文献】 特開2007−221919(JP,A)
【文献】 特開平04−338616(JP,A)
【文献】 特開2005−019631(JP,A)
【文献】 特開2014−017365(JP,A)
【文献】 特開平02−084705(JP,A)
【文献】 特開2012−156461(JP,A)
【文献】 特開2010−153724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/00−21/12
27/00
27/02
27/06
27/08
27/23
27/26−27/30
27/32
27/36
27/42
30/00−38/12
38/16
38/42
H02M 3/00−3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の磁性体コアと、
前記磁性体コアに対して巻回されたコイル巻線と、
前記コイル巻線からの熱を放出するための放熱面上に前記磁性体コア及び前記コイル巻線が載置される放熱部材と、
熱伝導性を有する複数の伝熱部材と、を備え、
前記コイル巻線の少なくとも一部と前記磁性体コアとが、平面視で重なる位置に配置されると共に、当該重なる位置において、前記コイル巻線が、一方の主面において前記複数の伝熱部材のうちの一の伝熱部材を介して前記放熱面と接すると共に、他方の主面において前記複数の伝熱部材のうちの前記一の伝熱部材とは異なる他の伝熱部材を介して前記磁性体コアの外周面と接し、
前記コイル巻線のうち、前記一の伝熱部材を介して前記放熱面と接する領域は、他の領域と比べて幅広である、巻線部品。
【請求項2】
開口が形成された回路基板を更に備え、
前記磁性体コアに形成される磁力線が前記回路基板の前記開口を通過するように、前記磁性体コアが配置され、
前記コイル巻線の一方の端部が前記回路基板に対して固定される請求項1記載の巻線部品。
【請求項3】
前記回路基板は、前記環状に配置された磁性体コアの内側を通過する導体パターンを更に備え、
前記コイル巻線の前記一方の端部が前記導体パターンと接続されることで、
前記導体パターンと前記コイル巻線とによって、複数ターンのコイルが形成される請求項2記載の巻線部品。
【請求項4】
前記回路基板は、前記開口とは異なる切込部を備え、
前記コイル巻線は、前記一方の端部が前記回路基板の上面側に固定されると共に、前記切込部を経て前記磁性体コアの下方へ延びる請求項2又は3記載の巻線部品。
【請求項5】
前記コイル巻線が固定される位置に対応する前記回路基板の下面側に、前記回路基板と前記放熱部材とを熱的に接続する接続部材が設けられる請求項2〜4のいずれか一項に記載の巻線部品。
【請求項6】
前記コイル巻線の前記一方の端部とは逆側の端部で前記コイル巻線と接続し、前記磁性体コアに対して巻回される第2コイル巻線を更に備え、
前記コイル巻線と前記第2コイル巻線とによって、複数ターンのコイルが形成される請求項2〜5のいずれか一項に記載の巻線部品。
【請求項7】
前記第2コイル巻線は、下方側の端部の少なくとも一部が前記一の伝熱部材を挟んで前記放熱面上に載置されている請求項6記載の巻線部品。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の巻線部品を備える電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻線部品及び電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用DC−DCコンバータ等のスイッチング電源装置として、基板の反実装面と所定間隔を隔てて対面された金属部材の平行板部と、基板に設けられた穴から実装面側に突出したチョークコイル等のコイルを含む電子部品と、を備えた巻線部品を用いた電源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電源装置では、例えばチョークコイルで生じた熱の放熱を目的として、チョークコイルの底面が平行板部の基板側の主面に密着して設けられた構造となっている。
【0003】
上記特許文献1に記載の電源装置では、チョークコイル等の電子部品を形成する領域の基板が切り抜かれており、この切り抜かれた領域にビス等を用いて電子部品が接続されている。このため、切り抜かれた箇所の基板は破棄されるので無駄が多く、高コスト化するという課題があり、基板の省スペース化といった要求に反している。
【0004】
そこで、例えば特許文献2に記載されているように、基板内に形成されたコイルパターンと、当該コイルパターンと接続された板金コイルとを含むコイル部が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3334620号公報
【特許文献2】特許第4635969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2に記載のコイル部を、上記特許文献1に記載のチョークコイルに適用した場合、放熱性の向上と小型化の実現とを両立させることが困難となる。例えば、板金コイルで生じた熱を放熱するためには、上述のように放熱用の金属部材等を用いる方法が知られているが、この放熱を効果的に行うには板金コイルと放熱用の金属部材等との接触面積を大きくしなければならない。よって、コイル部及び電源装置を小型化することが難しい。
【0007】
また、コイルパターンが形成された基板の下に放熱用の金属部材等を設けた場合、基板で生じた熱を放熱することができても、板金コイルと金属部材等との間に基板があることにより、板金コイルで生じた熱は放熱し難い構造となる。この熱を放熱するための金属部材等を別途設けようとすると、コイル部及び電源装置の小型化が困難となる。
【0008】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、放熱性を向上し、且つ小型化を実現することができる巻線部品、及びこの巻線部品を適用した電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る巻線部品は、環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに対して巻回されたコイル巻線と、前記コイル巻線からの熱を放出するための放熱面上に前記磁性体コア及び前記コイル巻線が載置される放熱部材と、熱伝導性を有する複数の伝熱シートと、を備え、前記コイル巻線の少なくとも一部と前記磁性体コアとが、平面視で重なる位置に配置されると共に、当該重なる位置において、前記コイル巻線が、前記複数の伝熱シートを介して前記放熱面と前記磁性体コアとによって両側から挟まれることを特徴とする。
【0010】
上記の巻線部品によれば、上下方向で見たときに、放熱部材の放熱面上に伝熱シートを介してコイル巻線と磁性体コアとが載置される構成を有しているため、コイル巻線及び磁性体コアにおいて発生した熱が伝熱シートを介して放熱面に対して好適に伝達されることから、特に磁性体コア及びコイル巻線における放熱性が向上する。また、従来の巻線部品では、コイル巻線や磁性体コアにおける放熱性を向上するために、コイル巻線と磁性体コアとができるだけ重ならないように配置することが一般的であったため、巻線部品としての小型化が困難であった。これに対して、上記の巻線部品では、平面視で磁性体コアとコイル巻線とが重なる位置において、コイル巻線を複数の伝熱シートを介して放熱面と磁性体コアとによって挟む構成を有することで、コイル巻線が平面視で占める面積を小さくすることができる。以上より、上記の巻線部品では、放熱性を向上させ、且つ小型化を実現することができる。
【0011】
ここで、開口が形成された回路基板を更に備え、前記磁性体コアに形成される磁力線が前記回路基板の前記開口を通過するように、前記磁性体コアが配置され、前記コイル巻線の一方の端部が前記回路基板に対して固定される態様とすることができる。
【0012】
このように、磁性体コアの磁力線が回路基板の開口を通過するように回路基板及び磁性体コアが配置された巻線部品においては、回路基板の下方のスペースがより限られるので、上記の巻線部品のように、コイル巻線が平面視で占める面積を小さくする構成とすることで、放熱性を向上させ且つ小型化を実現することができる。
【0013】
また、前記回路基板は、前記環状に配置された磁性体コアの内側を通過する導体パターンを更に備え、前記コイル巻線の前記一方の端部が前記導体パターンと接続されることで、前記導体パターンと前記コイル巻線とによって、複数ターンのコイルが形成される態様とすることができる。
【0014】
上記の巻線部品のように、回路基板に形成された導体パターンとコイル巻線とによって複数ターンのコイルが形成される態様とすることで、複数ターンのコイルを有し、且つ放熱性を向上させ小型化が実現された巻線部品を得ることができる。
【0015】
また、前記回路基板は、前記開口とは異なる切込部を備え、前記コイル巻線は、前記一方の端部が前記回路基板の上面側に固定されると共に、前記切込部を経て前記磁性体コアの下方へ延びる態様とすることができる。
【0016】
このように回路基板に設けられた切込部を備えて、コイル巻線が回路基板の上面側に固定されると共に切込部を経て下方へ延びる構成とした場合、平面視で回路基板と重なる位置にコイル巻線を配置することができるため、放熱性を向上させつつ更なる小型化を実現することができる。
【0017】
また、前記コイル巻線が固定される位置に対応する前記回路基板の下面側に、前記回路基板と前記放熱部材とを熱的に接続する接続部材が設けられる態様とすることができる。
【0018】
このように、回路基板と放熱部材とを熱的に接続する伝熱部材をさらに備えることで、特に回路基板に対するコイル巻線の固定位置近傍の回路基板からの放熱性を高めることができる。
【0019】
また、前記コイル巻線の前記一方の端部とは逆側の端部で前記コイル巻線と接続し、前記磁性体コアに対して巻回される第2コイル巻線を更に備え、前記コイル巻線と前記第2コイル巻線とによって、複数ターンのコイルが形成される態様とすることができる。
【0020】
このように、第2コイル巻線を備える構成とすることで、よりターン数の大きなコイルを有する巻線部品を、放熱性を向上させつつ小型化を実現した上で得ることができる。
【0021】
ここで、前記第2コイル巻線は、下方側の端部の少なくとも一部が前記伝熱部材を挟んで前記放熱面上に載置されている態様とすることができる。
【0022】
このように第2コイル巻線の下方型の端部が伝熱シートを挟んで放熱面上に載置されている態様とすることで、第2コイル巻線からの放熱も好適に行われるため、巻線部品としての放熱性がさらに向上する。
【0023】
なお、本発明は、巻線部品を備える電源装置の発明ということもできる。具体的には、本発明の一形態に係る電源装置は、上記の巻線部品を備えることを特徴とする。この場合、電源装置における放熱性を向上し、且つ、小型化を実現することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、放熱性を向上し、且つ小型化を実現することができる巻線部品、及びこの巻線部品を適用した電源装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、第1実施形態に係る巻線部品の斜視図である。
図2図2は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図である。
図3図3は、回路基板の下面側の斜視図である。
図4図4は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。
図5図5は、コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図である。
図6図6は、磁性体コアを除く各部品を組み立てた状態を説明する分解斜視図である。
図7図7は、巻線部品の正面図である。
図8図8は、第2実施形態に係る巻線部品の斜視図である。
図9図9は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図である。
図10図10は、回路基板の下面側の斜視図である。
図11図11は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。
図12図12は、図11とは後方側からのコイル巻線の斜視図である。
図13図13は、コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図である。
図14図14は、磁性体コアを除く各部品を組み立てた状態を説明する分解斜視図である。
図15図15は、磁性体コアを取り付けた巻線部品の側面側からの斜視図である。
図16図16は、巻線部品の正面図である。
図17図17は、図8のXVII−XVII断面における矢視図である。
図18図18は、図8のXVIII−XVIII断面における矢視図である。
図19図19は、第3実施形態に係る巻線部品の斜視図である。
図20図20は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図である。
図21図21は、回路基板の下面側の斜視図である。
図22図22は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。
図23図23は、巻線部品を構成する第2コイル巻線の斜視図である。
図24図24は、後方側からの第2コイル巻線の斜視図である。
図25図25は、コイル巻線及び第2コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図である。
図26図26は、図25とは異なる方向から見た斜視図である。
図27図27は、コイル巻線及び第2コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成の上面図である。
図28図28は、コイル巻線及び第2コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成の下面図である。
図29図29は、磁性体コアを除く各部品を組み立てた状態を説明する分解斜視図である。
図30図30は、図19のXXX−XXX断面における矢視図である。
図31図31は、第4実施形態に係る巻線部品の斜視図である。
図32図32は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図である。
図33図33は、回路基板の下面側の斜視図である。
図34図34は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。
図35図35は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。
図36図36は、巻線部品を構成する第2コイル巻線の斜視図である。
図37図37は、巻線部品を構成する第2コイル巻線の斜視図である。
図38図38は、第2コイル巻線の上面図である。
図39図39は、コイル巻線及び第2コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図である。
図40図40は、コイル巻線及び第2コイル巻線を組み合わせた構成を説明する斜視図である。
図41図41は、上方のU型の磁性体コア以外の各部品を組み立てた状態を説明する斜視図である。
図42図42は、図31のXXXXII−XXXXII断面における矢視図である。
図43図43は、図31のXXXXIII−XXXXIII断面における矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。なお、図面においては、構成の説明のため、必要に応じてXYZ軸を記載している。
(第1実施形態)
【0027】
図1〜7を参照して、本発明の第1実施形態に係る巻線部品の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る巻線部品の斜視図である。図2は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図であり、図3は、回路基板の下面側の斜視図である。図4は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。また、図5は、コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図であり、図6は、磁性体コアを除く各部品を組み立てた状態を説明する分解斜視図であり、図7は、巻線部品の正面図である。
【0028】
図1に示す巻線部品とは、電源装置のうち、本発明の特徴をなす巻線部品として機能する一部分のことをいう。本実施形態で説明する電源装置は、例えば、入力端子に接続された高圧バッテリから入力された直流電圧を電圧変換(降圧)し、所望の直流出力電圧を生成するスイッチング電源装置等が挙げられる。
【0029】
電源装置1は、入力平滑コンデンサ、スイッチング素子、トランス、整流素子、出力平滑コンデンサ、インダクタ、制御部等の電子部品が主回路基板に接続されて箱型の筐体10内に収容されたものである。筐体10は、電源装置1の構成部材を収容する金属製ケースの一部を構成する。電源装置1では、筐体10の内部に上記の電子部品を収容した後に上方からカバー(図示せず)で覆われる。筐体10の裏面側は例えば空冷等により冷却される。これにより、筐体10は、電源装置1を構成する電気部品において生じる熱を放出するためのヒートシンクとしても機能する。
【0030】
電源装置1の一部として実現される巻線部品3Aは、放熱部材として機能する筐体10と、筐体10の内部に収容された回路基板20と、回路基板20に対して固定されるコイル巻線40と、コイル巻線に対して取り付けられる一対の磁性体コア80とを含んで構成される。以下の実施形態では、この巻線部品3Aが巻線部品として機能する部分を切り出して説明する。
【0031】
図1に示すように、巻線部品3Aは、筐体10、回路基板20、コイル巻線40、磁性体コア80、伝熱シート91,92(伝熱部材)及び接続部材95,96を含んで構成される。
【0032】
筐体10は、平板状の基部11と、基部11から上方に突出する複数の基板支持部12とを含んで構成される。基部11の表面が、その上部に載置される回路基板20、コイル巻線40、磁性体コア80等からの熱を放熱するための放熱面として機能する。筐体10の基板支持部12の上端に絶縁材料等を介して回路基板20が載置され、ネジ止め等によって固定されることで複数設けられた基板支持部12に対して回路基板20が固定される。
【0033】
また、磁性体コア80は、環状のコアを形成する所謂UI型の磁性体コアであって、U型形状をなし、2つの脚部85,86を有する磁性体コア81と、平板状のI形コアである磁性体コア82と、によって構成される。
【0034】
伝熱シート91,92は、例えばシリコーン等の絶縁性、熱伝導性、及び弾性を保持しながら変形する部材によって構成される。また、接続部材95,96は、例えば厚みのある銅板等の熱伝導性を有する部材によって構成される。なお、接続部材95,96が銅板等の電気伝導性を有する材料から構成される場合には、接続部材95,96は、回路基板20及びコイル巻線40等と、筐体10との絶縁性を保つことが可能な位置に配置される必要がある。接続部材95,96は絶縁性を有する部材によって構成されていてもよい。
【0035】
回路基板20は、絶縁材料からなる絶縁層と導体からなる導体パターンが形成された導体層とが交互に積層され、表面がレジスト層で覆われた多層プリント基板である。図2及び図3に示すように、回路基板20は、筐体10との対向面とは反対側である表面21a(上面)と、筐体10との対向面である裏面21b(下面)と、を有している。回路基板20には、磁性体コア81の一方側の脚部86が嵌め込まれる開口21cと、回路基板20の一方側(+X側)の端部から延びる切込部21dと、が形成されている。また、回路基板20には、基板支持部12に対して回路基板20を固定する際に用いられる複数のネジ穴21eが設けられている。切込部21dは、後述のコイル巻線40と回路基板20とを組み合わせる際に用いられるものである。詳細は後述する。
【0036】
また、回路基板20には、複数の導体パターンが設けられている。導体パターンは、第1パターン22と、第2パターン24と、を含んで構成される。第1パターン22は、回路基板20の表面21aに形成されていて、巻線部品3Aの組み立て時には、磁性体コア81の2つの脚部85,86の間を通過するようにY方向に沿って形成されたコイル部22aと、コイル部22aに対する一方側の端部22bと、端部22bとは逆側の端部22cと、を有する。このうち端部22cは、コイル部22aの延びる方向(Y方向)に対して直交する方向(−X方向)に切込部21dに沿って突出する位置に設けられる。また、第2パターン24は、回路基板20の裏面21bにおいて、第1パターン22と対応する位置に形成されていて、コイル部22aに対応するコイル部24aと、端部22bに対応する端部24bと、端部22cに対応する端部24cと、を有する。そして、端部22b及び端部24bには、回路基板20の厚さ方向に延びる開口23aが設けられると共に、端部22c及び端部24cには、回路基板20の厚さ方向に延びる複数の貫通孔23bが設けられる。開口23aは、後述のコイル巻線40の端部を挿入するために設けられる。また、開口23a及び貫通孔23bは、内部に銅メッキ等を施すことで、第1パターン22と第2パターン24とを電気的に接続するために設けられる。開口23a及び貫通孔23b内では、第1パターン22及び第2パターン24の導体部分が露出される。これにより、開口23a及び貫通孔23b内に導体を施すことによって、第1パターン22及び第2パターン24は接続される。
【0037】
回路基板20の表面21aには、第1パターン22とは離間した位置に、第1ランド26が設けられる。第1ランド26は、コイル巻線40の端部を固定するためのランドとして機能する。また、回路基板20の裏面21bの第1ランド26に対応する位置に、第2ランド28が設けられる。第2ランド28は、上述の接続部材95を固定するためのランドとして機能する。第1ランド26と第2ランド28とは絶縁されている。
【0038】
コイル巻線40は、平板状の導体板から切り出した略帯状の部材を折り曲げ加工して形成することができる。コイル巻線40は、図4に示すように、X方向から見たときに略ロの字型状をなしている。コイル巻線40は、帯状の部材のうちの長手方向の一方側の端部である始端部41は図示下方(Z方向)に折り曲げられていて、始端部41に接続してY方向に延びる第1コイル部42、始端部41側とは逆側で第1コイル部42に接続してZ方向に延びる第2コイル部43、第2コイル部43に接続してY方向に延びる第3コイル部44、及び、第3コイル部44に接続してZ方向に延びる第4コイル部45の4つのコイル部がこの順に四角形状の各辺を構成するように配列されている。このうち第3コイル部44は、他のコイル部42,43,45よりも幅広とされている。これは第3コイル部44及び磁性体コア82における放熱性を高めるための構成である。
【0039】
上記のコイル巻線40を、回路基板20に対して取り付けた際の構成を図5に示す。図5に示すように、回路基板20の切込部21dに対してコイル巻線40の第2コイル部43が挿入され、始端部41が第1ランド26に対して当接すると共に、第4コイル部45の端部が回路基板20の第1パターン22及び第2パターン24に設けられた開口23aに挿入される。この状態で、コイル巻線40の始端部41が第1ランド26に対しはんだ等によって接続されると共に、第4コイル部45の端部が開口23a内に挿入されてはんだ等によって接続されることによって、コイル巻線40が回路基板20に対して固定される。これにより、コイル巻線40及び回路基板20の導体パターンによって、軸線A方向の周囲を巻回された2ターン分のコイルが形成される。具体的には、コイル巻線40の始端部41を始点として、第1コイル部42、第2コイル部43、第3コイル部44、第4コイル部45、及び、第1パターン22(第2パターン24)の順に接続され、第1パターン22(第2パターン24)の端部22c(24c)に形成された貫通孔23b部分が終点となる2ターンのコイルが形成される。すなわち、図1等に示すように、第1コイル部42及び回路基板20の導体パターンによって環状の磁性体コア80の中心(脚部85,86の間)を2回通過するため、本実施形態に係る巻線部品3Aにおいては、2ターンのコイルが形成されているといえる。また、第1コイル部42、第1パターン22、第2パターン24、第3コイル部44が高さ方向に沿って上方からこの順となるように、構成される。
【0040】
なお、コイル巻線40の第4コイル部45が開口23a内に配置されると共に、貫通孔23b内に導体材料が施されることで、第1パターン22及び第2パターン24はそれぞれの端部で接続される。これにより、コイル巻線40及び回路基板20により構成されるコイルでは、第1パターン22及び第2パターン24が並列回路を構成し、第4コイル部45から流れる電流は、第1パターン22又は第2パターン24、もしくは、第1パターン22及び第2パターン24の双方を流れて、貫通孔23bに到達する。
【0041】
次に、回路基板20とコイル巻線40とを筐体10に対して取り付けると共に伝熱シート91,92及び接続部材95,96を取り付ける。具体的には、図6に示すように、コイル巻線40を固定した回路基板20を基板支持部12の上にネジ穴21eが配置されるように、筐体10上に載置する。このとき、コイル巻線40の第3コイル部44の上方に伝熱シート91を配置すると共に下方に伝熱シート92を配置することで、伝熱シート91,92によって第3コイル部44が挟み込まれる。
【0042】
また、回路基板20の裏面21bに設けられた第2ランド28と筐体10の基部11との間に棒状の接続部材95を配置することで、回路基板20と基部11とによって接続部材95が挟み込まれる。接続部材95が取り付けられる第2ランド28は、第1パターン22、第2パターン24及び第1ランド26との絶縁性が保たれている。
【0043】
さらに、回路基板20の裏面21bの第2パターン24における端部24c近傍と、第3コイル部44上の伝熱シート91との間に棒状の接続部材96を配置することで、回路基板20と伝熱シート91とによって接続部材96が挟みこまれる。この状態で、ネジ穴21eを利用したネジ止め固定等によって回路基板20を筐体10の基板支持部12に対して固定することで、複数の放熱経路が確保された状態で回路基板20及びコイル巻線40が筐体10に対して固定される。なお、接続部材96が金属等の電気伝導性を有する材料の場合には、接続部材96と第2パターン24とは電気的にも接続されるが、接続部材96は絶縁性の伝熱シート91上に接地されるため、接続部材96を介して回路基板20の第2パターン24と筐体10とが電気的に接続することは防止されている。
【0044】
その後、図6に示すように、I型の磁性体コア82をX方向に移動させることで略ロ型のコイル巻線40の中央の軸線Aに沿って磁性体コア82が挿入され、伝熱シート91上に載置される。その後、回路基板20の開口21cに一方の脚部86が挿入されると共に他方の脚部85が回路基板20の外周に沿うように、U型の磁性体コア81が回路基板20の上方からZ方向に沿って取り付けられる。磁性体コア81と磁性体コア82とは、磁性体コア81の脚部85,86が磁性体コア82に当接した状態で取り付けられる。これにより、図1に示すように、UI型の磁性体コア80による環状のコアが形成された巻線部品3Aが得られる。
【0045】
ここで、図7に示す巻線部品3Aの正面図を参照しながら、巻線部品3Aにおける放熱経路について説明する。まず、コイル巻線40で発生した熱は、第3コイル部44から伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。第3コイル部44は他のコイル部よりも幅広とされているため、伝熱シート92との接触面積が広く確保される。また、第3コイル部44の上側に配置された伝熱シート91上には磁性体コア82が接触しているため、磁性体コア81,82からの熱は、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。また、第3コイル部44の上側に配置された伝熱シート91上には接続部材96が接触しているため、接続部材96の上端側で接続部材96と接触する第2パターン24及び第2パターン24の近傍(第1パターン22や基板等)の熱は、接続部材96、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。さらに、コイル巻線40の始端部41が接続する回路基板20の第1ランド26の裏側には、接続部材95が配置されているので、コイル巻線40のうち特に始端部41側で発生する熱及び回路基板20の第2ランド28の近傍で発生する熱は、接続部材95を介して筐体10へ伝熱される。
【0046】
このように、本実施形態に係る巻線部品3Aでは、コイル巻線40の第3コイル部44が伝熱シート91,92によって挟まれ、さらに、磁性体コア82と筐体10との間に挟まれて載置される。したがって、コイル巻線40において発生した熱は、伝熱シート92を介して筐体10に対して好適に放熱される。また、磁性体コア80において発生した熱も、伝熱シート91,92を介して筐体に対して好適に放熱される。このように、巻線部品3Aでは、コイル巻線40及び磁性体コア80からの伝熱経路を好適に確保することができる。さらに、巻線部品3Aでは、コイル巻線40を磁性体コア80の下方に配置する構成とすることで、従来のようにコイル巻線40を水平面(XY平面)に沿って配置する場合と比較して、巻線部品3Aの小型化を実現することもできる。このように、巻線部品3Aは、小型化を実現した上で、放熱性をより向上させることができる。
【0047】
特に、巻線部品3Aにおいては、伝熱シート91,92に挟まれてコイル巻線40からの放熱が最も効果的に行われる第3コイル部44が幅広に形成されているため、コイル巻線40及び磁性体コア82からの放熱性をより向上させることができる。
【0048】
また、回路基板20において発生した熱に関しては、コイル巻線40を介して伝熱させて、第3コイル部44から筐体10に対して伝熱させることもできるが、上記実施形態における巻線部品3Aでは、接続部材95,96を配置することによって、筐体10に対して好適に伝熱させることができるため、放熱性をより向上させることができる。
【0049】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る巻線部品について、図8図18を参照しながら説明する。図8は、第2実施形態に係る巻線部品の斜視図である。図9は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図であり、図10は、回路基板の下面側の斜視図である。図11は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図であり、図12は、図11とは後方側からのコイル巻線の斜視図である。また、図13は、コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図であり、図14は、磁性体コアを除く各部品を組み立てた状態を説明する分解斜視図であり、図15は、磁性体コアを取り付けた巻線部品の側面側からの斜視図である。また、図16は、巻線部品の正面図であり、図17は、図8のXVII−XVII断面における矢視図であり、図18は、図8のXVIII−XVIII断面における矢視図である。
【0050】
第2実施形態に係る巻線部品3Bが、第1実施形態に係る巻線部品3Aと異なる点は以下の点である。すなわち、コイル巻線におけるターン数を増加させる一方で回路基板における導体パターンを減らした点、及びこの構成の変更に伴う各部品の形状の変更等である。すなわち、本実施形態に係る巻線部品3Bでは、巻線部品3Aにおける回路基板20に代えて回路基板20Bを備えると共に、巻線部品3Aにおけるコイル巻線40に代えてコイル巻線40Bを備える。
【0051】
まず、図9及び図10を参照しながら、回路基板20Bについて説明する。回路基板20Bは、回路基板20と同様に、磁性体コア81の一方側の脚部86が嵌め込まれる開口21cと、回路基板20Bの一方側(+X側)の端部から延びる切込部21dと、が形成されている。また、回路基板20Bには、基板支持部12に対して回路基板20Bを固定する際に用いられる複数のネジ穴21eが設けられている。
【0052】
また、回路基板20Bの表面21aには、第1ランド26が設けられる。第1ランド26は、コイル巻線40Bの端部を固定するためのランドとして機能する。また、回路基板20Bの裏面21bには、第1ランド26に対応する位置に、第2ランド28が設けられる。第2ランド28は、接続部材95を固定するためのランドとして機能する。第1ランド26と第2ランド28とは絶縁されている。この点は、回路基板20と同様である。
【0053】
さらに、回路基板20Bの表面21aには、平面視において磁性体コア80とは重ならない位置として、Y方向に沿って開口21cと並ぶ位置に、導体パターンとして第3パターン25が形成される。さらに、第3パターン25は、開口21cとは別に設けられる開口25aの内部にも連続して形成される(図10参照)。開口25aは、後述のコイル巻線40Bの端部を挿入するために設けられるがその詳細は後述する。
【0054】
次に、図11図13を参照しながら、コイル巻線40Bについて説明する。コイル巻線40Bは、X方向から見たときに略ロの字型状をなす第1コイル部42、第2コイル部43、第3コイル部44、及び、第4コイル部45を有する。これらの構成については、第1実施形態に係るコイル巻線40と同様である。さらに、コイル巻線40Bは、第4コイル部45の第3コイル部44側とは逆側の端部からY方向に延びる第5コイル部46、及び第5コイル部46に接続してZ方向に沿って延びる第6コイル部47を備える。このうち、第5コイル部46は、平面視で見たときに第1コイル部42と重なる位置であって、第1コイル部42よりも下方(−Z方向)に配置される。また、第6コイル部47は、Y軸方向から見たときに第2コイル部43及び第4コイル部45と重なる方向に延びる放熱端子部47aと、放熱端子部47aから分岐して、−X方向に延びる接続部47bとを含んで構成される。接続部47bは、第6コイル部47において、第5コイル部46との接続位置よりも下方において、放熱端子部47a側から分岐して−X方向に延びると共に、平面視で第1コイル部42及び第5コイル部46とは重ならない位置で端部が上方(+Z方向)に延びている。この接続部47bが上方に延びる位置は、第1コイル部42及び第5コイル部46がY方向に延びる位置よりも−X方向に向けてずれた位置である。
【0055】
次に、図14及び図15を参照しながら、回路基板20Bとコイル巻線40Bとの組み立てについて説明する。図14及び図15に示すように、コイル巻線40Bは回路基板20Bに対して、コイル巻線40Bの始端部41が回路基板20Bの第1ランド26に対して当接し、切込部21dに対して第2コイル部43が挿入される。さらに、コイル巻線40Bの接続部47bが回路基板20Bの開口25aに挿入され、第3パターン25と当接する。Z方向に沿って見た場合、コイル巻線40Bの第1コイル部42と第5コイル部46との間に回路基板20Bが配置された状態となる。このとき、回路基板20Bは第1コイル部42及び第5コイル部46とは離間している。このような状態で始端部41と第1ランド26とを固定すると共に、接続部47bを開口25a内に固定することで、コイル巻線40Bが回路基板20Bに対して固定される。
【0056】
次に、回路基板20Bとコイル巻線40Bとを筐体10に対して取り付けると共に伝熱シート91,92及び接続部材95を取り付ける。具体的には、図14に示すように、コイル巻線40Bを固定した回路基板20Bを基板支持部12の上にネジ穴21eが配置されるように、筐体10上に載置する。このとき、コイル巻線40Bの第3コイル部44の上方に伝熱シート91を配置すると共に下方に伝熱シート92を配置することで、伝熱シート91,92によって第3コイル部44が挟み込まれる。
【0057】
また、回路基板20Bの裏面21bに設けられた第2ランド28と筐体10の基部11との間に棒状の接続部材95を配置することで、回路基板20Bと基部11とによって接続部材95が挟み込まれる。接続部材95が取り付けられる第2ランド28は、第1ランド26との絶縁性が保たれている。
【0058】
さらに、コイル巻線40Bの放熱端子部47aが第3コイル部44上の伝熱シート91に対して当接した状態となる。これにより、コイル巻線40Bの放熱端子部47a側からの放熱経路が形成される(図15も参照)。この放熱端子部47aが設けられる第6コイル部47には回路基板20Bと接続する接続部47bも設けられているので、接続部47b及び放熱端子部47aを経由する回路基板20Bからの放熱経路が確保される。このように、回路基板20Bからの複数の放熱経路が確保された状態で回路基板20B及びコイル巻線40Bが筐体10に対して固定される。
【0059】
その後、図14及び図15に示すように、I型の磁性体コア82をX方向に移動させることで略ロ型のコイル巻線40Bの中央の軸線Aに沿って磁性体コア82が挿入され、伝熱シート91上に載置される。その後、回路基板20Bの開口21cに一方の脚部86が挿入されると共に他方の脚部85が回路基板20Bの外周に沿うように、U型の磁性体コア81が回路基板20Bの上方からZ方向に沿って取り付けられる。磁性体コア81と磁性体コア82とは、磁性体コア81の脚部85,86が磁性体コア82に当接した状態で取り付けられる。これにより、図14に示すように、UI型の磁性体コア80による環状のコアが形成された巻線部品3Aが得られる。このとき、図15に示すように、磁性体コア80とは重ならない位置で、回路基板20Bの開口21cに対するコイル巻線40Bの接続部47bの固定が行われている。また、開口21cのうち接続部47bが挿入されている側の面とは逆側の表面21a側についても磁性体コア80と重ならない位置となるので、他の電子部品との接続等を表面の第3パターン25を介して好適に行うことができる。
【0060】
ここで、図16に示す巻線部品3Bの正面図、図17に示す巻線部品3BのXVII−XVII断面矢視図及び図18に示す巻線部品3BのXVIII−XVIII断面矢視図を参照しながら、巻線部品3Bにおける放熱経路について説明する。まず、コイル巻線40Bで発生した熱は、第3コイル部44から伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。第3コイル部44は他のコイル部よりも幅広とされているため、伝熱シート92との接触面積が広く確保される。また、第3コイル部44の上側に配置された伝熱シート91上には磁性体コア82が接触しているため、磁性体コア81,82からの熱は、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。
【0061】
また、第3コイル部44の上側に配置された伝熱シート91上にはコイル巻線40Bの放熱端子部47aが接触しているため、放熱端子部47aを含むコイル巻線40B、放熱端子部47aから連続する接続部47bと接触する回路基板20Bの第3パターン25の近傍の熱は、放熱端子部47a、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。
【0062】
さらに、コイル巻線40Bの始端部41が接続する回路基板20Bの第1ランド26の裏側には、接続部材95が配置されているので、コイル巻線40Bのうち特に始端部41側で発生する熱及び回路基板20Bの第2ランド28の近傍で発生する熱は、接続部材95を介して筐体10へ伝熱される。
【0063】
このように、本実施形態に係る巻線部品3Bにおいても、コイル巻線40Bの第3コイル部44が伝熱シート91,92によって挟まれ、さらに、磁性体コア82と筐体10との間に挟まれて載置される。したがって、コイル巻線40Bにおいて発生した熱は、伝熱シート92を介して筐体10に対して好適に放熱される。また、磁性体コア80において発生した熱も、伝熱シート91,92を介して筐体に対して好適に放熱される。このように、巻線部品3Bでは、コイル巻線40B及び磁性体コア80からの伝熱経路を好適に確保することができる。また、巻線部品3Bにおいても、巻線部品3Aと同様に、小型化を実現した上で、放熱性をより向上させることができる。
【0064】
特に、巻線部品3Bにおいては、伝熱シート91,92に挟まれてコイル巻線40Bからの放熱が最も効果的に行われる第3コイル部44が幅広に形成されているため、コイル巻線40Bからの放熱性をより向上させることができる。
【0065】
また、回路基板20Bにおいて発生した熱に関しては、本実施形態における巻線部品3Bでは、接続部材95及びコイル巻線40Bの放熱端子部47aを介して筐体10に対して好適に伝熱させることができるため、放熱性をより向上させることができる。
【0066】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る巻線部品について、図19図30を参照しながら説明する。図19は、第3実施形態に係る巻線部品の斜視図である。図20は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図であり、図21は、回路基板の下面側の斜視図である。図22は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。図23は、巻線部品を構成する第2コイル巻線の斜視図であり、図24は、後方側からの第2コイル巻線の斜視図である。また、図25は、コイル巻線及び第2コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図であり、図26は、図25とは異なる方向から見た斜視図であり、図27は、その上面図であり、図28は、その下面図である。図29は、磁性体コアを除く各部品を組み立てた状態を説明する分解斜視図であり、図30は、図19のXXX−XXX断面における矢視図である。
【0067】
第3実施形態に係る巻線部品3Cが、第1実施形態に係る巻線部品3Aと異なる点は以下の点である。すなわち、コイル巻線におけるターン数を増加させるために第2コイル巻線を設けた点、及びこの構成の変更に伴う各部品の形状の変更等である。すなわち、本実施形態に係る巻線部品3Cでは、巻線部品3Aにおける回路基板20に代えて回路基板20Cを備えると共に、巻線部品3Aにおけるコイル巻線40に代えてコイル巻線40Cが用いられ、さらに、コイル巻線40Cとは別に第2コイル巻線50Cを備える。
【0068】
まず、図20及び図21を参照しながら、回路基板20Cについて説明する。回路基板20Cは、回路基板20と同様に、磁性体コア81の一方側の脚部86が嵌め込まれる開口21cと、回路基板20Cの一方側(+X側)の端部から延びる切込部21dと、が形成されている。また、回路基板20Cには、基板支持部12に対して回路基板20Cを固定する際に用いられる複数のネジ穴21eが設けられている。
【0069】
また、回路基板20Cの表面21aには、第1ランド26が設けられる。第1ランド26は、コイル巻線の端部を固定するためのランドとして機能する。また、回路基板20Cの裏面21bには、第1ランド26に対応する位置に、第2ランド28が設けられる。第2ランド28は、接続部材95を固定するためのランドとして機能する。第1ランド26と第2ランド28とは絶縁されている。この点は、回路基板20と同様である。
【0070】
また、回路基板20Cは、第1実施形態に係る回路基板20と同様に、第1パターン22と、第2パターン24と、を含んで構成される。第1パターン22は、回路基板20Cの表面21aに形成されていて、巻線部品3Aの組み立て時には、磁性体コア81の2つの脚部85,86の間を通過するようにY方向に沿って形成されたコイル部22aと、コイル部22aに対する一方側の端部22bと、端部22bとは逆側の端部22cと、を有する。このうち端部22cは、コイル部22aの延びる方向(Y方向)に対して直交する方向(−X方向)に切込部21dに沿って突出する位置に設けられる。また、第2パターン24は、回路基板20Cの裏面21bにおいて、第1パターン22と対応する位置に形成されていて、コイル部22aに対応するコイル部24aと、端部22bに対応する端部24bと、端部22cに対応する端部24cと、を有する。
【0071】
端部22b及び端部24bには、回路基板20Cの厚さ方向に延びる開口23aが設けられると共に、端部22c及び端部24cには、回路基板20Cの厚さ方向に延びる複数の貫通孔23bが設けられる。開口23aは、後述のコイル巻線40Cの端部を挿入するために設けられる。また、貫通孔23bは、内部に銅メッキ等を施すことで、第1パターン22と第2パターン24とを電気的に接続するために設けられる。開口23a及び貫通孔23b内では、第1パターン22及び第2パターン24の導体部分が露出される。これにより、開口23a及び貫通孔23b内を導体で満たすことによって、第1パターン22及び第2パターン24は接続される。また、第2パターン24の端部24cには、後述の第2コイル巻線50Cの一方側の端部が接続される。
【0072】
さらに、回路基板20Cの表面21aには、平面視において磁性体コア80とは重ならない位置であって、X方向に沿って端部22cと並ぶ位置に、第3ランド27が形成される。第3ランド27は、後述の第2コイル巻線50Cの端部を固定するためのランドとして機能する。
【0073】
次に、図22を参照しながら、コイル巻線40Cについて説明する。コイル巻線40Cは、X方向から見たときに略ロの字型状をなす第1コイル部42、第2コイル部43、第3コイル部44、及び、第4コイル部45を有する。これらの構成については、コイル巻線40と同様である。ただし、コイル巻線40Cでは、第1実施形態に係るコイル巻線40と異なり、図22に示すように、第3コイル部44のうち、第2コイル部43及び第4コイル部45を結ぶY方向に沿って延びる線に対する一方側(−X側)の領域44aの幅が、逆側(+X側)よりも狭くされている。これは、巻線部品3Cとして各部材を組み立てた際に、第3コイル部44が他の部材、特に第2コイル巻線50Cと干渉することを防ぐためである。
【0074】
次に、図23及び図24を参照しながら、第2コイル巻線50Cについて説明する。第2コイル巻線50Cは、平板状の導体板から切り出した略帯状の部材を折り曲げ加工して形成することができる。第2コイル巻線50Cは、図24に示すように、Z方向から見たときに略ロの字型状をなしている。第2コイル巻線50Cは、帯状の部材のうちの長手方向の一方側の端部である始端部51が図示水平方向(Y方向)に折り曲げられていて、始端部51に接続してX方向(−X方向)に延びる第1コイル部52、始端部51側とは逆側で第1コイル部52に接続してY方向(−Y方向)に延びる第2コイル部53、第2コイル部53に接続してX方向(+X方向)に延びる第3コイル部54、第3コイル部54に接続してY方向(+Y方向)に延びる第4コイル部55、及び第4コイル部55に接続して第1コイル部52と同様にX方向(−X方向)に延びる第5コイル部56、の5つのコイル部がこの順に四角形状の各辺を構成するように配列されている。第1コイル部52〜第5コイル部56は、それぞれZ方向に沿って延びる主面を有する。このうち、第1コイル部52〜第3コイル部54は、他のコイル部と比較して幅広とされている。これは、組み立てた際に下方側(−Z側)の端部が伝熱シート92に接することで第2コイル巻線50Cを安定に指示すると共に放熱性を高めるための構成である。
【0075】
また、第1コイル部52〜第3コイル部54は、組み立て時に回路基板20Cの下側に配置されて、第1コイル部52〜第3コイル部54の上端(+Z側の端部)の幅は、回路基板20Cの裏面21b側と伝熱シート92との距離よりも短くなるように設定されている。一方、第4コイル部55は回路基板20Cの表面21aよりも上側に配置され、その幅が、回路基板20Cの表面21aと、磁性体コア81の2つの脚部85,86に形成される凹部との間の距離よりも短くされる。このような構成となるように、第3コイル部54と第4コイル部55との間には、第3コイル部54の端部から上方(+Z方向)に突出する接続部54aが設けられる。また、第5コイル部56の第4コイル部55との接続側とは逆側の端部には、図示水平方向(Y方向)に折り曲げられた終端部57が設けられる。
【0076】
次に、図25〜28を参照しながら、回路基板20C、コイル巻線40C及び第2コイル巻線50Cの組み立てについて説明する。図25及び図26は、回路基板20C、コイル巻線40C及び第2コイル巻線50Cの組み立て後の斜視図であり、図27は回路基板20C、コイル巻線40C及び第2コイル巻線50Cの組み立て後の上面図であり、図28はその下面図である。
【0077】
まず、図25等に示すように、回路基板20Cの切込部21dに対してコイル巻線40Cの第2コイル部43が挿入され、始端部41が第1ランド26に対して当接すると共に、第4コイル部45の端部が回路基板20Cの第1パターン22及び第2パターン24に設けられた開口23aに挿入される。この状態で、コイル巻線40Cの始端部41が第1ランドに対しはんだ等によって固定されると共に、第4コイル部45の端部が開口23a内に挿入されてはんだ等によって固定されることによって、コイル巻線40Cが回路基板20に対して固定される。
【0078】
次に、回路基板20Cの開口21cを利用して、下側(−Z側)から第2コイル巻線50Cが回路基板20Cに対して取り付けられる。具体的には、開口21cの下方から第2コイル巻線50Cを挿入して、終端部57を回路基板20Cの表面21aに設けられた第3ランド27に当接させる(図26参照)。併せて、始端部51を回路基板20Cの裏面21bに設けられた第2パターン24の端部24cに当接するように配置する(図28参照)。この状態ではんだ等によって固定することで、第2コイル巻線50Cが回路基板20Cに対して固定される。
【0079】
このとき、第2コイル巻線50Cの第1コイル部52、第2コイル部53及び第3コイル部54が、コイル巻線40Cの第3コイル部44の領域44aの外周に沿ったコの字型に配置されるように、第2コイル巻線50Cが配置される(図27,28参照)。このとき、領域44aは、第3コイル部44の他方側よりも幅が狭くされていることから、第3コイル部44の領域44aと第2コイル巻線50Cの第1コイル部52、第2コイル部53及び第3コイル部54との間は離間した状態となり、絶縁性が保たれる。また、コイル巻線40Cにおける第3コイル部44の裏面(下面)側と、第2コイル巻線50Cの第1コイル部52、第2コイル部53及び第3コイル部54の下側端部は、同一の高さとなる。
【0080】
また、第2コイル巻線50Cを上記のように回路基板20Cに対して取り付けた際には、図26等に示すように、第2コイル巻線50Cの第4コイル部55は回路基板20Cの表面21aよりも上方であって、回路基板20Cに対して離間した状態となる。また、第4コイル部55は、回路基板20Cの開口21c上に配置されるので、回路基板20Cに形成された第1パターン22及び第1パターン22上に配置されるコイル巻線40Cの第1コイル部42との間にも空間が確保される。
【0081】
上記のように、コイル巻線40C及び第2コイル巻線50Cを回路基板20Cに取り付けることで、コイル巻線40C及び第2コイル巻線50Cと、回路基板20Cの導体パターンとによって、鍵型状に折れ曲がる軸線Aの周囲を巻回された3ターン分のコイルが形成される。具体的には、コイル巻線40Cの始端部41を始点として、第1コイル部42、第2コイル部43、第3コイル部44、第4コイル部45、及び、第1パターン22(第2パターン24)の順に接続され、第1パターン22(第2パターン24)の端部22c(24c)に形成された貫通孔23b部分を経て、さらに、第2パターン24の端部24cに接続された第2コイル巻線50Cの始端部51、第1コイル部52、第2コイル部53、第3コイル部54、第4コイル部55及び第5コイル部56を経て、第2コイル巻線50Cの終端部57が終点となる3ターンのコイルが形成される。すなわち、図19等に示すように、コイル巻線40Cの第1コイル部42、回路基板20Cの導体パターン、及び第2コイル巻線50Cの第4コイル部55によって、環状の磁性体コア80の中心(脚部85,86の間)を3回通過するため、本実施形態に係る巻線部品3Cにおいては、3ターンのコイルが形成されているといえる。
【0082】
なお、コイル巻線40Cの第4コイル部45が開口23a内に配置されると共に、貫通孔23b内に導体材料が施されることで、第1パターン22及び第2パターン24はそれぞれの端部で接続される。これにより、コイル巻線40C及び回路基板20Cにより構成されるコイルでは、第1パターン22及び第2パターン24が並列回路を構成し、第4コイル部45から流れる電流は、第1パターン22又は第2パターン24、もしくは、第1パターン22及び第2パターン24の双方を流れて、貫通孔23bに到達する。
【0083】
次に、回路基板20C、コイル巻線40C、及び第2コイル巻線50Cからなる構造体を筐体10に対して取り付けると共に伝熱シート91,92及び接続部材95を取り付ける。具体的には、図29に示すように、コイル巻線40C及び第2コイル巻線50Cを固定した回路基板20Cを基板支持部12の上にネジ穴21eが配置されるように、筐体10上に載置する。このとき、コイル巻線40Cの第3コイル部44の上方に伝熱シート91を配置すると共に下方に伝熱シート92を配置することで、伝熱シート91,92によって第3コイル部44が挟み込まれる。
【0084】
また、回路基板20Cの裏面21bに設けられた第2ランド28と筐体10の基部11との間に棒状の接続部材95を配置することで、回路基板20Cと基部11とによって接続部材95が挟み込まれる。接続部材95が取り付けられる第2ランド28は、第1ランド26との絶縁性が保たれている。
【0085】
また、第2コイル巻線50Cの第1コイル部52、第2コイル部53及び第3コイル部54の下側端部は、伝熱シート92と当接した状態で回路基板20Cが筐体10に対して固定される。これにより、第2コイル巻線50Cから筐体10への伝熱シート92を介した放熱経路が確保される。
【0086】
その後、図29図30に示すように、I型の磁性体コア82をX方向に移動させることで略ロ型のコイル巻線40Cの中央の軸線Aに沿って磁性体コア82が挿入され、伝熱シート91上に載置される。その後、回路基板20Cの開口21cに一方の脚部86が挿入されると共に他方の脚部85が回路基板20Cの外周に沿うように、U型の磁性体コア81が回路基板20Cの上方からZ方向に沿って取り付けられる。磁性体コア81と磁性体コア82とは、磁性体コア81の脚部85,86が磁性体コア82に当接した状態で取り付けられる。これにより、図19に示すように、UI型の磁性体コア80による環状のコアが形成された巻線部品3Cが得られる。
【0087】
ここで、図19に示す巻線部品3CのXXX−XXX断面矢視図を示す図30を参照しながら、巻線部品3Cにおける放熱経路について説明する。まず、コイル巻線40Cで発生した熱は、第3コイル部44から伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。第3コイル部44は幅広とされているため、伝熱シート92との接触面積が広く確保される。また、第3コイル部44の上側に配置された伝熱シート91上には磁性体コア82が接触しているため、磁性体コア81,82からの熱は、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。また、コイル巻線40Cの始端部41が接続する回路基板20Cの第1ランド26の裏側には、接続部材95が配置されているので、コイル巻線40Cのうち特に始端部41側で発生する熱及び回路基板20Cの第2ランド28の近傍で発生する熱は、接続部材95を介して筐体10へ伝熱される。さらに、第2コイル巻線50Cで発生する熱は、第1コイル部52、第2コイル部53及び第3コイル部54の下側端部、伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。
【0088】
このように、本実施形態に係る巻線部品3Cにおいても、コイル巻線40Cの第3コイル部44が伝熱シート91,92によって挟まれ、さらに、磁性体コア82と筐体10との間に挟まれて載置される。したがって、コイル巻線40Cにおいて発生した熱は、伝熱シート92を介して筐体10に対して好適に放熱される。また、磁性体コア80において発生した熱も、伝熱シート91,92を介して筐体に対して好適に放熱される。また、第2コイル巻線50Cで発生した熱についても、伝熱シート92を介して筐体10に対して好適に放熱される。このように、巻線部品3Cでは、コイル巻線40C、第2コイル巻線50C及び磁性体コア80からの伝熱経路を好適に確保することができる。また、巻線部品3Cでは、巻線部品3Aと同様に、小型化を実現した上で、放熱性をより向上させることができる。特に、巻線部品3Cでは、巻線部品3Aと比べて第2コイル巻線50Cを加えることで3ターンのコイルを実現している。第2コイル巻線50Cは、磁性体コア81の脚部86の周囲に沿うように配置されているため、巻線部品3C全体として特に大型化することなく3ターンのコイルを実現することができる。
【0089】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る巻線部品について、図31図43を参照しながら説明する。図31は、第4実施形態に係る巻線部品の斜視図である。図32は、巻線部品を構成する回路基板の上面側の斜視図であり、図33は、回路基板の下面側の斜視図である。図34及び図35は、巻線部品を構成するコイル巻線の斜視図である。図36及び図37は、巻線部品を構成する第2コイル巻線の斜視図であり、図38は、第2コイル巻線の上面図である。また、図39は、コイル巻線及び第2コイル巻線と回路基板とを組み合わせた構成について説明する斜視図であり、図40は、コイル巻線及び第2コイル巻線を組み合わせた構成を説明する斜視図である。また、図41は、上方のU型の磁性体コア以外の各部品を組み立てた状態を説明する斜視図である。図42は、図31のXXXXII−XXXXII断面における矢視図であり、図43は、図31のXXXXIII−XXXXIII断面における矢視図である。
【0090】
第4実施形態に係る巻線部品3Dが、第2実施形態に係る巻線部品3Bと異なる点は以下の点である。すなわち、コイル巻線におけるターン数を増加させるために第2コイル巻線を設けた点、及びこの構成の変更に伴う各部品の形状の変更等である。すなわち、本実施形態に係る巻線部品3Dでは、巻線部品3Bにおける回路基板20Bに代えて回路基板20Dを備えると共に、巻線部品3Bにおけるコイル巻線40Bに代えてコイル巻線40Dが用いられ、さらに、コイル巻線40Dとは別に第2コイル巻線50Dを備える。
【0091】
まず、図32及び図33を参照しながら、回路基板20Dについて説明する。回路基板20Dは、回路基板20,20B,20Cとは異なり、開口21cが回路基板20Dの一端(+X方向の端部)と接続した切込となっている。これにより回路基板20Dは平面視において略コの字型状とされている。また、開口21cとは別に、回路基板20Dの一方側(+X側)の端部から延びる切込部21dと、が形成されている。また、回路基板20Dには、基板支持部12に対して回路基板20Dを固定する際に用いられる複数のネジ穴21eが設けられている。
【0092】
また、コの字型状の回路基板20Dの表面21aのうち、一方側の端部に第1ランド26が設けられる。第1ランド26は、コイル巻線の端部を固定するためのランドとして機能する。また、回路基板20Dの裏面21bには、第1ランド26に対応する位置に、第2ランド28が設けられる。第2ランド28は、接続部材95を固定するためのランドとして機能する。第1ランド26と第2ランド28とは絶縁されている。この点は、回路基板20と同様である。
【0093】
また、回路基板20Dは、第2実施形態に係る回路基板20Bと同様に、平面視において磁性体コア80とは重ならない位置であって、第1ランド26とは逆側の端部であり且つY方向に沿って見たときに開口21cと切込部21dとの間となる位置に、2つの開口21f,21gが互いに離間して設けられている。また、開口21f,21gの内部には導体が露出している。開口21fは、後述のコイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dの端部を挿入するために設けられる。また、開口21gは、後述の第2コイル巻線50Dの端部を挿入するために設けられる。これらの詳細は後述する。
【0094】
次に、図34及び図35を参照しながら、コイル巻線40Dについて説明する。コイル巻線40Dは第2実施形態に係るコイル巻線40Bと同様に、X方向から見たときに略ロの字型状をなす第1コイル部42、第2コイル部43、第3コイル部44、及び、第4コイル部45を有する。また、コイル巻線40Dは、第4コイル部45の第3コイル部44側とは逆側の端部からY方向に延びる第5コイル部46、及び第5コイル部46に接続してZ方向に沿って延びる第6コイル部47を備える。このうち、第5コイル部46は、平面視で見たときに第1コイル部42と重なる位置であって、第1コイル部42よりも下方(−Z方向)に配置される。また、第6コイル部47は、Y軸方向から見たときに第2コイル部43及び第4コイル部45と重なる方向に延びる放熱端子部47aと、放熱端子部47aから分岐して、−X方向に延びる接続部47bとを含んで構成される。接続部47bは、第6コイル部47において、第5コイル部46との接続位置よりも下方において、放熱端子部47a側から分岐して−X方向に延びると共に、平面視で第1コイル部42及び第5コイル部46とは重ならない位置で端部が上方(+Z方向)に延びている。この接続部47bが上方に延びる位置は、第1コイル部42及び第5コイル部46がY方向に延びる位置よりも−X方向に向けてずれた位置である。なお、コイル巻線40Dは、コイル巻線40B等と比較して、第3コイル部44の幅が狭くされている。これは、後述の第2コイル巻線50Dと組み合わせた際に両者が干渉することを防ぐためである。詳細は後述する。
【0095】
次に、図36図38を参照しながら、第2コイル巻線50Dについて説明する。第2コイル巻線50Dは、平板状の導体板から切り出した略帯状の部材を折り曲げ加工して形成することができる。第2コイル巻線50Dは、図38に示すように、上面から見たときに略8の字型状をなしている。
【0096】
第2コイル巻線50Dは、帯状の部材のうちの長手方向の一方側の端部である始端部61が上下方向(+Z方向)に突出していて、始端部51に接続して−X方向、−Y方向及び+X方向にこの順で延びる略コの字型状に折り曲げられた第1コイル部62、始端部61とは逆側の端部で第1コイル部62に接続し、第1コイル部62よりも上方(+Z側)で+Y方向、+X方向にこの順で延びる鍵型状に折り曲げられた第1コイル部62よりも幅狭な第2コイル部63と、第2コイル部63に接続し、+X方向、−Y方向及び−X方向にこの順で延びる略コの字型状に折り曲げられた第3コイル部64、第3コイル部64に接続して+Y方向に延びる第4コイル部65、第4コイル部65に接続して−X方向に延びる第5コイル部66、及び第5コイル部66の端部から上方に突出する終端部67、を有する。
【0097】
始端部61は、その形状が回路基板20Dの開口21fに挿入可能とされている。なお、始端部61から第1コイル部62にかけては下方に傾斜している形状とされている。これは、始端部61と同様に開口21fに挿入されるコイル巻線40Dと、第2コイル巻線50Dの他の部分とが干渉することを防ぐためである。
【0098】
第1コイル部62は、Z方向に延びる主面を有し、その幅が組み立て時の回路基板20Dと伝熱シート92との距離よりも小さいものの幅広とされている。これは、組み立てた際に下方側(−Z側)の端部が伝熱シート92に接することで第2コイル巻線50Dを安定に指示すると共に放熱性を高めるための構成である。
【0099】
また、第2コイル部63は、回路基板20Dの表面21aよりも上側に配置され、Z方向に延びる主面を有し、その幅が、回路基板20Dの表面21aと、磁性体コア81の2つの脚部85,86に形成される凹部との間の距離よりも短くされる。第1コイル部62は回路基板20Dよりも下方に配置されると共に第2コイル部63は回路基板20Dよりも上方に配置されるため、第1コイル部62と第2コイル部63との間の接続部分は、第1コイル部62の端部から上方に突出して形成される。
【0100】
第3コイル部64は、Z方向に延びる主面を有し、上側(+Z側)の端部が第2コイル部63の上側の端部から連続し、且つ逆側(−Z側)の端部が第1コイル部62の下側の端部から連続するように幅広とされる。これは、組み立てた際に下方側(−Z側)の端部が伝熱シート92に接することで第2コイル巻線50Dを安定に指示すると共に放熱性を高めるための構成である。
【0101】
第4コイル部65は、Z方向に延びる主面を有し、第2コイル部63と同様に回路基板20Dの表面21aよりも上側に配置されるため、その幅が、回路基板20Dの表面21aと、磁性体コア81の2つの脚部85,86に形成される凹部との間の距離よりも短くされる。また、Y軸に沿って延びる第4コイル部65とX軸に沿って延びる第2コイル部63との交差部においては、第4コイル部65の形状を変更する(幅を狭くする)ことで、両者が干渉することなく交差するような構成とされている。なお、交差部の形状は適宜変更することができる。
【0102】
第5コイル部66は、Z方向に延びる主面を有し、上側(+Z側)の端部が第1コイル部62と同様に回路基板20Dの下側となり、且つ逆側(−Z側)の端部が第1コイル部62の下側の端部から連続するように幅広とされる。これは、組み立てた際に下方側(−Z側)の端部が伝熱シート92に接することで第2コイル巻線50Dを安定に指示すると共に放熱性を高めるための構成である。
【0103】
終端部67は、第5コイル部66の端部から上方に突出していて、その形状は回路基板20Dの開口21gに挿入可能とされている。
【0104】
上記の第2コイル巻線50Dは、図38に示すように、平面視においては、第1コイル部62及び第2コイル部63によって磁性体コア81の脚部86の周囲を左回りに巻回すると共に、第3コイル部64及び第4コイル部65によって磁性体コア81の脚部85の周囲を右回りに巻回するように配置される。磁性体コア81、82によって構成される環状のコアにおいては、脚部85と脚部86とにおいて、環状の磁性体コア80により形成される磁力線の向きが逆方向になるので、第2コイル巻線50Dは、磁性体コア81,82によって形成される磁場に対して同一の方向に2ターン分巻回するコイル巻線であるといえる。
【0105】
次に、図39及び図40を参照しながら、回路基板20D、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dの組み立てについて説明する。なお、図39は、回路基板20D、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dの組み立て後の斜視図であり、図40は、図39から回路基板20Dを取り除いた図である。
【0106】
巻線部品3Dを組み立てる際には、実際には、磁性体コア82に対してコイル巻線40Dと第2コイル巻線50Dとを組み合わせた後に、さらに、回路基板20Dを所定の位置に挟み込むことで、これらを一体化される。この際に、伝熱シート91の挟み込みが同時に行われる。その後、これらを、伝熱シート92を介して筐体10に対して取り付けた後に、磁性体コア81を上方から取り付けることで、巻線部品3Dを得ることができる。しかしながら、以下の説明では、主に各部品の位置関係を説明する目的から、回路基板20D、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dを組み立てる場合について説明する。すなわち、磁性体コア82に係る説明は一部省略する。
【0107】
まず、図40に示すように、コイル巻線40Dと第2コイル巻線50Dとを組み合わせる。具体的には、コイル巻線40Dの接続部47bと第2コイル巻線50Dの始端部61とがその主面同士が接触し、且つ第2コイル巻線50Dの第5コイル部66がコイル巻線40Dの第2コイル部43の外側に配置されるように、コイル巻線40Dと第2コイル巻線50Dとを組み合わせる。このように組み合わせることで、コイル巻線40Dと第2コイル巻線50Dとは干渉せず、コイル巻線40Dと第2コイル巻線50Dとは、接続部47bと始端部61との間以外は互いに離間した状態とされる。
【0108】
次に、図39に示すように、回路基板20Dを取り付ける。具体的には、回路基板20DをXY平面に沿って−X方向側から+X方向側へ水平に移動させることで回路基板20Dが取り付けられる。このとき、回路基板20Dに対して、コイル巻線40Dの始端部41が回路基板20Dの第1ランド26に対して当接し、切込部21dに対して第2コイル部43が挿入される。さらに、コイル巻線40Dの接続部47bと第2コイル巻線50Dの始端部61とが、回路基板20Dの開口21fに挿入され、開口21f内の導体と当接する。また、第2コイル巻線50Dの終端部67が回路基板20Dの開口21gに挿入され、開口21g内の導体と当接する。Z方向に沿って見た場合、コイル巻線40Dの第1コイル部42と第5コイル部46との間に回路基板20Dが配置された状態となる。このとき、回路基板20Dは第1コイル部42及び第5コイル部46とは離間している。このような状態ではんだ等によって、始端部41と第1ランド26とを固定すると共に、接続部47b及び始端部61を開口21f内に固定し、さらに、終端部67を開口21g内に固定することで、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dが回路基板20Dに対して固定される。
【0109】
このとき、第2コイル巻線50Dの第2コイル部63及び第4コイル部65は、回路基板20Dの上方(表面21a側)に設けられ、且つコイル巻線40Dの第1コイル部42よりも上方に配置される。また、第2コイル巻線50Dの第1コイル部62及び第3コイル部64は、それぞれ、磁性体コア82の外周であって且つコイル巻線40Dの第3コイル部44の外周を覆うような形状とされる。ただし、第3コイル部64は磁性体コア82よりも幅が広くされていることから、第3コイル部44と第2コイル巻線50Dの第1コイル部62及び第3コイル部64との間は離間した状態となり、絶縁性が保たれる。
【0110】
上記のように、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dを回路基板20Dに取り付けることで、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dと、回路基板20Dの導体パターンとによって、磁性体コア80(磁性体コア81,82)によって環状に形成される軸線の周囲を巻回された4ターン分のコイルが形成される。具体的には、コイル巻線40Dの始端部41を始点として、第1コイル部42、第2コイル部43、第3コイル部44、第4コイル部45、第5コイル部46及び第6コイル部47によって2ターン分のコイルが形成される。その後第6コイル部47の接続部47bと接続された第2コイル巻線50Dの始端部61から、第1コイル部62、第2コイル部63、第3コイル部64、第4コイル部65、第5コイル部66を経て終端部67まで、第2コイル巻線50Dにより2ターン分のコイルが形成される。これにより、コイル巻線40Dと第2コイル巻線50Dとによって、4ターン分のコイルが形成される。
【0111】
次に、回路基板20D、コイル巻線40D、及び第2コイル巻線50D及び磁性体コア81からなる構造体を筐体10に対して取り付けると共に伝熱シート91,92及び接続部材95を取り付ける。具体的には、図41に示すように、コイル巻線40D及び第2コイル巻線50Dを固定した回路基板20Dを、基板支持部12の上にネジ穴21eが配置されるように、筐体10上に載置する。このとき、コイル巻線40Dの第3コイル部44の上方に伝熱シート91を配置すると共に下方に伝熱シート92を配置することで、伝熱シート91,92によって第3コイル部44が挟み込まれる。
【0112】
また、回路基板20Dの裏面21bに設けられた第2ランド28と筐体10の基部11との間に棒状の接続部材95を配置することで、回路基板20Dと基部11とによって接続部材95が挟み込まれる(図31参照)。接続部材95が取り付けられる第2ランド28は、第1ランド26との絶縁性が保たれている。
【0113】
また、第2コイル巻線50Dの第1コイル部62及び第3コイル部64の下側端部は、伝熱シート92と当接した状態で、回路基板20Dが筐体10に対して固定される。これにより、第2コイル巻線50Dから筐体10への伝熱シート92を介した放熱経路が確保される。
【0114】
その後、回路基板20Dの開口21c、特に第2コイル巻線50Dの第1コイル部62によって形成された平面視コの字型の領域内に一方の脚部86が挿入されると共に、他方の脚部85が回路基板20Dの外周に沿うように、U型の磁性体コア81が回路基板20Dの上方からZ方向に沿って取り付けられる。磁性体コア81と磁性体コア82とは、磁性体コア81の脚部85,86が磁性体コア82に当接した状態で取り付けられる。これにより、図31に示すように、UI型の磁性体コア80による環状のコアが形成された巻線部品3Dが得られる。
【0115】
ここで、図31に示す巻線部品3DのXXXXII−XXXXII断面矢視図を示す図42及びXXXXIII−XXXXIII断面矢視図を示す図43を参照しながら、巻線部品3Dにおける放熱経路について説明する。まず、コイル巻線40Dで発生した熱は、第3コイル部44から伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。第3コイル部44は他のコイル部と比較して幅広とされているため、伝熱シート92との接触面積が広く確保される。また、第3コイル部44の上側に配置された伝熱シート91上には磁性体コア82が接触しているため、磁性体コア81,82からの熱は、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。
【0116】
また、コイル巻線40Dの始端部41が接続する回路基板20Dの第1ランド26の裏側には、接続部材95が配置されているので、コイル巻線40Dのうち特に始端部41側で発生する熱及び回路基板20Dの第2ランド28の近傍で発生する熱は、接続部材95を介して筐体10へ伝熱される。さらに、第2コイル巻線50Dで発生する熱は、第1コイル部62、第3コイル部64、及び第4コイル部65の下側端部から、伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。
【0117】
また、コイル巻線40Dの第3コイル部44の下側に配置された伝熱シート91上にはコイル巻線40Bの放熱端子部47aが接触しているため(図42等参照)、放熱端子部47aを含むコイル巻線40B、放熱端子部47aから連続する接続部47bと接触する回路基板20Bの第3パターン25の近傍の熱は、放熱端子部47a、伝熱シート91、第3コイル部44及び伝熱シート92を介して筐体10へ伝熱される。
【0118】
さらに、コイル巻線40Dの始端部41が接続する回路基板20Dの第1ランド26の裏側には、接続部材95が配置されているので、コイル巻線40Bのうち特に始端部41側で発生する熱及び回路基板20Dの第2ランド28の近傍で発生する熱は、接続部材95を介して筐体10へ伝熱される。
【0119】
このように、本実施形態に係る巻線部品3Dにおいても、コイル巻線40Dの第3コイル部44が伝熱シート91,92によって挟まれ、さらに、磁性体コア82と筐体10との間に挟まれて載置される。したがって、コイル巻線40Dにおいて発生した熱は、伝熱シート92を介して筐体10に対して好適に放熱される。また、磁性体コア80において発生した熱も、伝熱シート91,92を介して筐体に対して好適に放熱される。また、第2コイル巻線50Dで発生した熱についても、伝熱シート92を介して筐体10に対して好適に放熱される。このように、巻線部品3Dでは、コイル巻線40D、第2コイル巻線50D及び磁性体コア80からの伝熱経路を好適に確保することができる。また、巻線部品3Dでは、巻線部品3Aと同様に、小型化を実現した上で、放熱性をより向上させることができる。
【0120】
特に、巻線部品3Dでは、巻線部品3Aと比べて第2コイル巻線50Cを加えることで4ターンのコイルを実現している。第2コイル巻線50Dは、磁性体コア81の脚部85,86の周囲に沿うように配置されているため、巻線部品3D全体として特に大型化することなく3ターンのコイルが実現されている。また、第2コイル巻線50Dが脚部85,86の周囲を取り囲むため、脚部85,86からの放熱が困難になる可能性も考えられるが、磁性体コア81,82において発生した熱は伝熱シート91,92を介して直接筐体10へ伝達することができることから、放熱性を維持することができる。
【0121】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【0122】
例えば、回路基板は、表面及び裏面で構成された2層構造に限られず、4層等の多層基板でもよい。回路基板が多層基板である場合には、コイルのターン数を増やすことができる。また、例えば導体パターンを複数層に形成してこれらを並列に接続することで、回路基板におけるコイル巻線の抵抗値を下げることができる。また、コイルのターン数に関して、上記実施形態では2〜4ターンのコイルについて説明したが、当然ながら回路基板の導体パターン、コイル巻線及び第2コイル巻線を組み合わせて複数ターンとなるような範囲でターン数を変更してもよい。
【0123】
また、上記の実施形態では、コイル巻線及び第2コイル巻線に関しては、1枚の導体(板金)を加工することによって一体的に形成している構成について説明したが、それぞれが複数の部材によって構成されていてもよい。すなわち、巻線部品を構成する各部材の数は上記実施形態に限定されない。また、コイル巻線及び第2コイル巻線としては、板金コイルに代えて、例えば銅線等を折り曲げて形成したコイルに適用してもよい。この場合であっても、コイル巻線の少なくとも一部と磁性体コアとが、平面視で重なる位置に配置され、上下方向で見たときに、コイル巻線が伝熱部材を介して放熱面と磁性体コアとによって両側から挟まれる構成を有することで、小型化を維持しつつコイル巻線及び磁性体コアからの放熱性を高めることができる。
【0124】
また、上記の実施形態では、磁性体コア80としてUI型のコアを用いて説明したが、コアの形状はこれに限定されない。
【0125】
また、上記の実施形態では、回路基板を有する巻線部品について説明したが、回路基板は必須の構成ではなく、例えば回路基板を備えない巻線部品とすることもできる。このような回路基板を備えない巻線部品の構成としては、第2実施形態の巻線部品3Bから回路基板20Bを取り外したような構成を例示することができる。
【符号の説明】
【0126】
1…電源装置、10…筐体、20,20B〜20D…回路基板、40,40B〜40D…コイル巻線、50C,50D…第2コイル巻線、80、81、82…磁性体コア、91,92…伝熱シート、95,96…接続部材。
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