特許第6439533号(P6439533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6439533
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】返金受付端末およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20181210BHJP
【FI】
   G06Q20/06 300
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-62599(P2015-62599)
(22)【出願日】2015年3月25日
(65)【公開番号】特開2016-181237(P2016-181237A)
(43)【公開日】2016年10月13日
【審査請求日】2017年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 剛
【審査官】 大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−337927(JP,A)
【文献】 特開2004−220342(JP,A)
【文献】 特開2008−287446(JP,A)
【文献】 特開2003−108904(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0230601(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードを利用して電子マネーがチャージされる電子媒体を用いて、チャージ残高を取得する取得部と、
前記チャージ残高から返金額を算出する算出部と、
前記電子媒体の取引履歴のうち前記返金額に相当するチャージ履歴を特定し、特定された前記チャージ履歴の全部返品または一部返品により前記電子媒体の前記チャージ残高を抹消する返品処理を依頼する制御部と、
を備える、返金受付端末。
【請求項2】
前記取引履歴は、前記電子媒体のIDに基づいて上位DBから取得される、請求項1に記載の返金受付端末。
【請求項3】
前記チャージ残高は、前記電子媒体から読み取られて取得される、請求項1または2に記載の返金受付端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記返金額および前記電子媒体から読み取った前記電子媒体のIDを送信すると共に、前記返品処理の依頼を上位サーバに対して行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の返金受付端末。
【請求項5】
前記返金額に相当するチャージ履歴の特定は、前記電子媒体の取引履歴のうち最近のチャージ決済明細データから順次特定される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の返金受付端末。
【請求項6】
前記返金額に相当するチャージ履歴の特定は、前記電子媒体の取引履歴のうち決済額が少ないチャージ決済明細データから順次特定される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の返金受付端末。
【請求項7】
前記制御部は、前記電子媒体の返却または解約時に伴うチャージ残高の返金時には、前記電子媒体の無効化を依頼する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の返金受付端末。
【請求項8】
前記電子媒体は、ICカードまたはICチップが内蔵された通信端末である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の返金受付端末。
【請求項9】
前記返金受付端末は、表示部をさらに備え、
前記制御部は、前記返金額を前記表示部に表示するよう制御する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の返金受付端末。
【請求項10】
コンピュータを、
クレジットカードを利用して電子マネーがチャージされる電子媒体を用いて、チャージ残高を取得する取得部と、
前記チャージ残高から返金額を算出する算出部と、
前記電子媒体の取引履歴のうち前記返金額に相当するチャージ履歴を特定し、特定された前記チャージ履歴の全部返品または一部返品により前記電子媒体の前記チャージ残高を抹消する返品処理を依頼する制御部と、
として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、返金受付端末およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ICカードを用いた電子マネーシステムが普及し、予め電子マネーがチャージされたICカードを、鉄道等の改札機、コンビニエンスストア、書店等で使用することができる。
【0003】
電子マネーシステムに関し、例えば下記特許文献1には、預金口座からICカードへの電子マネーのチャージと、電子マネーがチャージされたICカードから通貨での預金口座への払い戻し(返金)における電子マネーの両替方法について開示されている。また、下記特許文献2には、ICカードにチャージされた電子マネーを現金で払い戻す電子マネー清算システムが開示されている。
【0004】
また、下記特許文献3、4では、クレジットカードで購入した商品について、一部または全部を払い戻すシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−66208号公報
【特許文献2】特開2010−86134号公報
【特許文献3】特表2002−535755号公報
【特許文献4】特開2001−325553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の電子マネーの返金方法では、電子マネー事業者や利用者への負荷が高かった。例えば上記特許文献1の方法では、予め預金口座とICカードを紐付けておかなければならならず、電子マネーの返却先は預金口座に限られていた。預金口座とICカードとの紐付けは、同国内であれば比較的容易に紐付け登録することが可能であるが、世界中の様々なキャッシュカードと紐付けて口座振替を実現することは困難である。また、世界中の口座へ振替を行う口座振替センタといったものは存在せず、海外渡航者が訪問国で購入して入金した電子マネーを返金する際に不便が生じていた。
【0007】
また、上記特許文献2では、ICカードにチャージした電子マネーを現金で返金することが可能であるが、海外からの渡航者の場合、訪問国の貨幣で返金を受けても自国の貨幣に両替する手間が発生するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、チャージ時のクレジットカード決済の返品によって電子マネーの実質的な返金を実現することが可能な、新規かつ改良された返金受付端末およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、クレジットカードを利用して電子マネーがチャージされる電子媒体を用いて、チャージ残高を取得する取得部と、前記チャージ残高から返金額を算出する算出部と、前記電子媒体の取引履歴のうち前記返金額に相当するチャージ履歴を特定し、特定された前記チャージ履歴の全部返品または一部返品により前記電子媒体の前記チャージ残高を抹消する返品処理を依頼する制御部と、を備える、返金受付端末が提供される。
【0010】
また、前記取引履歴は、前記電子媒体のIDに基づいて上位DBから取得されてもよい。
【0011】
また、前記チャージ残高は、前記電子媒体から読み取られて取得されてもよい。
【0012】
また、前記制御部は、前記返金額および前記電子媒体から読み取った前記電子媒体のIDを送信すると共に、前記返品処理の依頼を上位サーバに対して行ってもよい。
【0013】
また、前記返金額に相当するチャージ履歴の特定は、前記電子媒体の取引履歴のうち最近のチャージ決済明細データから順次特定されてもよい。
【0014】
また、前記返金額に相当するチャージ履歴の特定は、前記電子媒体の取引履歴のうち決済額が少ないチャージ決済明細データから順次特定されてもよい。
【0015】
また、前記制御部は、前記電子媒体の返却または解約時に伴うチャージ残高の返金時には、前記電子媒体の無効化を依頼してもよい。
【0016】
また、前記電子媒体は、ICカードまたはICチップが内蔵された通信端末であってもよい。
【0017】
また、前記返金受付端末は、表示部をさらに備え、前記制御部は、前記返金額を前記表示部に表示するよう制御してもよい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、クレジットカードを利用して電子マネーがチャージされる電子媒体を用いて、チャージ残高を取得する取得部と、前記チャージ残高から返金額を算出する算出部と、前記電子媒体の取引履歴のうち前記返金額に相当するチャージ履歴を特定し、特定された前記チャージ履歴の全部返品または一部返品により前記電子媒体の前記チャージ残高を抹消する返品処理を依頼する制御部と、として機能させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、チャージ時のクレジットカード決済の返品によって電子マネーの実質的な返金を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態による電子マネーシステムの概要について説明するための図である。
図2】本実施形態による返金受付装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施形態による電子マネー明細データの一例を示す図である。
図4】本実施形態による返金ゲートウェイサーバの構成の一例を示すブロック図である。
図5】本実施形態によるカードID紐付データの一例を示す図である。
図6】本実施形態による決済明細データの一例を示す図である。
図7】本実施形態による電子マネー返金処理を示すシーケンス図である。
図8】本実施形態による返品処理を示すフローチャートである。
図9】本実施形態による返品リストの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
<1.電子マネーシステムの概要>
まず、本発明の一実施形態による電子マネーシステムの概要について図1を参照して説明する。図1に示したように、本実施形態による電子マネーシステム100は、電子マネーの返金受付端末1、返金ゲートウェイサーバ3、電子マネーセンタ5、および決済センタ6を含む。
【0023】
返金受付端末1は、駅や店舗等に設置されるキオスク端末装置であって、電子マネーがチャージされたICカード2から情報を読み取り、電子マネーの返金を受付ける。具体的には、返金受付端末1は、通信網7aを介して返金ゲートウェイサーバ3に接続し、ICカード2から読み取った情報に基づいて、返金額(すなわち払い戻し金額)を返金ゲートウェイサーバ3に通知する。
【0024】
ICカード2は、例えば交通系、流通系、またはクレジット系等の非接触型ICカードであって、クレジットカード決済や現金により電子マネーがチャージされる。また、チャージされている金額はICカード2の記憶部に記憶され、利用する際はICカードを所定の読取装置にかざすことで自動清算される。
【0025】
返金ゲートウェイサーバ3は、返金受付端末1からの返金依頼に応じて返金処理を実行する。具体的には、返金ゲートウェイサーバ3は、通信網7bを介して接続する電子マネー明細DB(データベース)サーバ4a、決済明細DBサーバ4b、カードID紐付DBサーバ4cと、通信網7cを介して接続する電子マネーセンタ5、および決済センタ6と連携して返金処理を実行する。
【0026】
電子マネー明細DBサーバ4aは、ICカード2における電子マネーの取引明細データを格納するサーバである。また、決済明細DBサーバ4bは、チャージ時の決済明細データを格納するサーバである。
【0027】
クレジットカードによりチャージ決済を行う場合はクレジットカードの取引明細が格納される。カードID紐付DBサーバ4cは、ICカード2のIDと、当該ICカード2への電子マネーチャージ用の決済カードのIDとの紐付け情報を格納する。本実施形態では、ICカード2への電子マネーのチャージが決済カードにより行われ、予めカードID紐付DBサーバ4cにより紐付け管理されている。例えばクレジットカードによりチャージ決済を行う場合はクレジットカードのIDが格納される。このように電子マネーのチャージが可能なICカードとクレジットカードを紐付けることで、例えば電子マネー残額が設定額を下回った場合に自動的にチャージし、チャージ額をクレジット決済することも可能である。
【0028】
電子マネーセンタ5は、返金ゲートウェイからのカード無効化依頼に応じてICカードのIDに基づいて当該ICカードの無効化処理を実行するセンターサーバである。
【0029】
決済センタ6は、電子マネーのチャージ決済を受付けるセンターサーバである。例えばクレジットカードによりチャージ決済を行う場合、決済センタ6は、クレジットカード会社のホストコンピュータ、または決算業務を代行して併せてカードの有効性チェックを行う決済代行システムが相当する。なお本実施形態によるチャージ決済手段は、クレジットカードの他、他電子マネーカード、携帯キャリア決済、送金アカウント等であってもよい。
【0030】
以上説明した構成を有する電子マネーシステム100では、返金受付端末1によりICカードにチャージされた電子マネーの返金を受付け、返金ゲートウェイサーバ3により電子マネー明細DBサーバ4aと決済明細DBサーバ4bを参照してチャージ時の決済明細を特定し、返金額に相当するチャージ決済明細の返品処理を行うことで、結果的に返金を行うことができる。
【0031】
<2.各装置の構成>
続いて、図2図3を参照して、電子マネーシステム100に含まれる返金受付端末1および返金ゲートウェイサーバ3の各構成について具体的に説明する。
【0032】
(2−1.返金受付端末1)
図2は、本実施形態による返金受付端末1の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、返金受付端末1は、制御部10、現金処理部11、カードR/W(Read/Write)部12、カード一時保管庫13、カード保管庫14、タッチパネルディスプレイ15、プリンタ部16、暗証番号入力部17、I/F(interface)部18、および記憶部19を有する。
【0033】
(制御部10)
制御部10は、返金受付端末1に内蔵されるCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only
Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などのハードウェアを用いて、返金受付端末1の動作を全般的に制御する。例えば制御部10は、図2に示すように、残高・履歴データ取得部10aおよび返金額算出部10bとして機能する。
【0034】
残高・履歴データ取得部10aは、返金受付端末1の正面側に設けられたカード挿入口(不図示)から挿入されたICカード2からカードR/W部12により読み出した情報を用いて、チャージ残高と取引履歴を取得する。チャージ残高は、カードR/W部12によりICカード2から読み取られ、取得することができる。また、取引履歴は、電子マネーの取引明細データであって、残高・履歴データ取得部10aは、ICカード2からカードR/W部12により読み出したカードIDに基づいてI/F部18を介して電子マネー明細DBサーバ4aから取得し得る。なお挿入されたICカード2は、カード一時保管庫13で保管される。
【0035】
返金額算出部10bは、チャージ残高に基づいて返金額(払い戻し金額)を算出する。この際、返金額算出部10bは、デポジットや手数料を考慮して返金額を算出する。デポジットの金額は、例えば電子マネー明細DBサーバ4aから取得された取引明細データ(すなわち取引履歴)に基づいて判定され得る。ここで、図3に、電子マネー明細データの一例を示す。なお、デポジット金額が一律固定された金額であれば、カード発行時に必ず一定金額が徴収されていることが推定できるため、返金時も一定額として計算するようにしてもよい。
【0036】
電子マネー明細DBサーバ4aには、図3に示すような電子マネーの取引明細データが格納されている。各取引明細データは、例えばICカードのIDと、取引を行った際のリーダライタ装置の番号と、取引日時と、伝票番号と、取引額と、取引種別と、チャージされている電子マネーの残額と、備考を含む。返金額算出部10bは、ICカード2のID「E0000000000000001」の取引明細データを抽出し、図3の1行目の取引明細データの備考に含まれる「デポジット500円」に基づいて、返金額にデポジットの「500円」を加算する。
【0037】
また、制御部10は、返金額算出部10bにより算出した返金額を返金ゲートウェイサーバ3へ送信し、返金を依頼する。
【0038】
また、制御部10は、返金額とICカード2の無効化を通知する表示をタッチパネルディスプレイ15に表示するよう制御する表示制御部として機能する。そして、制御部10は、返金ゲートウェイサーバ3へカードの無効化を依頼し、カード一時保管庫13に保管していたICカード2をカード保管庫14に移動させる。
【0039】
(現金処理部11)
現金処理部11は、硬貨または紙幣による現金の入出金処理を行う。例えば、返金受付端末1は、現金処理部11を用いて現金による新たなチャージを受付けることも可能である。
【0040】
(カードR/W部12)
カードR/W部12は、返金受付端末1に設けられたカード挿入口(不図示)から挿入されたICカード2から情報を読み取り、読取情報を制御部10に出力する。また、カードR/W部12は、カード挿入口から挿入されたICカード2に対して、制御部10の制御に従って情報の書き込みを行う。
【0041】
例えばカードR/W部12は、カード挿入口から挿入されたICカード2からカードIDおよびチャージ残高を読み取り、制御部10に出力する。また、カードR/W部12により情報が読み取られたICカード2は、カード一時保管庫13へ移動される。
【0042】
(カード一時保管庫13)
カード一時保管庫13は、制御部10によるチャージ返金処理の間、ICカード2を一時的に保管する収納庫である。これによりICカード2のチャージ返金処理中にICカード2を用いて電子マネー決算が行われてしまうことを防止することができる。
【0043】
(カード保管庫14)
カード保管庫14は、制御部10によるチャージ返金処理後、無効化されたICカード2を格納する収納庫である。本実施形態によるICカード2の返金処理は主にICカード2の返却時に行われ、上述したようにデポジットも返金される。そして返金後はICカード2の無効化処理が行われ、ICカード2はカード保管庫14に保管される。カード保管庫14に保管することで、無効化後にICカード2が店舗等で利用されてしまうことを防止することができる。なおカード保管庫14への物理的なアクセスは特定の作業員しか行えず、保管された無効化カードは後に作業員により回収される。
【0044】
(タッチパネルディスプレイ15)
タッチパネルディスプレイ15は、操作表示部の一例であって、ユーザからの操作入力を受付ける操作部としての機能と、画像の表示を行う表示部としての機能を有する。また、タッチパネルディスプレイ15は、返金受付端末1の前面に設けられる。表示部は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置や、OLED(Organic
Light Emitting Diode)装置などにより実現される。また、操作部は、ユーザの指による画面へのタッチ位置を検知するタッチパネルにより実現される。
【0045】
タッチパネルディスプレイ15には、制御部10の制御に従って、チャージ残高や返金額等が表示される。また、タッチパネルディスプレイ15の画面上には、例えば「取り消し」ボタンが表示され、「取り消し」ボタンが選択されると、制御部10は、返金処理を中断してカード挿入口からICカード2を排出する。
【0046】
(プリンタ部16)
プリンタ部16は、取引明細を印字して出力する機能を有する。例えばプリンタ部16は、制御部10による返金処理が終了すると、返金日時および返金額を印字した返金証明書を排出する。
【0047】
(暗証番号入力部17)
暗証番号入力部17は、例えば物理的なボタンから構成されるテンキー等により実現され、返金受付端末1の前面に設けられる。暗証番号の入力は、制御部10による処理上必要が生じた際に入力を促す画面がタッチパネルディスプレイ15に表示され、暗証番号入力部17から行われる。
【0048】
(I/F部18)
I/F部18は、通信網7aを介して接続する返金ゲートウェイサーバ3とデータの送受信を行う。例えばI/F部18は、制御部10の制御にしたがって、ICカード2のIDおよび返金額を返金ゲートウェイサーバ3に送信して返金処理を依頼する。
【0049】
(記憶部19)
記憶部19は、各種ソフトウェアや、様々なデータなどを記憶する。例えば記憶部19は、上述した制御部10による各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0050】
以上、本実施形態による返金受付端末1の構成について説明した。なお図2に示す構成は一例であって、例えば返金受付端末1は、現金処理部11または暗証番号入力部17を有していない構成であってもよい。続いて、返金ゲートウェイサーバ3の構成について図3を参照して説明する。
【0051】
(2−2.返金ゲートウェイサーバ3)
図4は、本実施形態による返金ゲートウェイサーバ3の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、返金ゲートウェイサーバ3は、制御部30、通信部31、および記憶部32を有する。
【0052】
(制御部30)
制御部30は、返金ゲートウェイサーバ3に内蔵されるCPU、ROM、およびRAMなどのハードウェアを用いて、返金ゲートウェイサーバ3の動作を全般的に制御する。例えば制御部30は、返金受付端末1から依頼された返金処理を実行する。具体的には、制御部30は、図3に示すように特定部30aおよび返品処理部30bとして機能する。
【0053】
特定部30aは、まず、ICカード2のIDに紐付けられたチャージ用決済カードのIDをカードID紐付DBサーバ4cから取得し、取得したチャージ用決済カードのIDに基づいて決済明細DBサーバ4bからチャージ時の決済明細データを取得する。ここで、カードID紐付データの一例を図5に示し、決済明細データの一例を図6に示す。
【0054】
カードID紐付DBサーバ4cには、図5に示すようなカードID紐付データが格納されている。ここでは一例としてID「E0000000000000001」のICカード2の紐付データを示す。カードID紐付データは、ICカードのIDと、チャージ用決済カードのIDと、登録日時を含む。これにより特定部30aは、ICカード2のID「E0000000000000001」の決済カードのID「1234567890123456」を取得することができる。
【0055】
また、決済明細DBサーバ4bには、図6に示すような決済明細データが格納されている。ここでは一例として決済カードのID「1234567890123456」の決済明細データ例を示す。各決済明細データは、チャージ用決済カードのIDと、決済を行った端末番号と、取引日時と、伝票番号と、取引額と、備考を含む。これにより特定部30aは、決済カードのID「1234567890123456」のチャージ決済明細データを取得することができる。
【0056】
次いで、特定部30aは、取得したチャージ決済明細データのうち、返金受付端末1から送信された返金額に相当するチャージ決済明細データを特定する。チャージ決済明細データの特定は、例えば返品リストの作成により行われる。本実施形態による返品リストの作成および具体例については、図8および図9を参照して後述する。
【0057】
そして、返品処理部30bは、特定部30aにより特定されたチャージ決済明細データの返品処理を決済センタ6に対して行う。このように本実施形態では、チャージ決済明細データを返品し、返金額をチャージ引き落とし額で相殺させることで、結果的に決済カードの引き落とし口座に返金を行える。
【0058】
また、制御部30は、返金処理が終了すると、電子マネーセンタ5に対して、当該ICカードの無効化を依頼する。
【0059】
(通信部31)
通信部31は、通信網7aを介して1以上の返金受付端末1と接続し、データの送受信を行う。また、通信部31は、通信網7bを介して電子マネー明細DBサーバ4a、決済明細DBサーバ4b、およびカードID紐付DBサーバ4cと接続し、各データの送受信を行う。また、通信部31は、通信網7cを介して電子マネーセンタ5および決済センタ6と接続し、各データの送受信を行う。
【0060】
(記憶部32)
記憶部32は、各種ソフトウェアや、様々なデータなどを記憶する。例えば記憶部32は、上述した制御部30による各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。また、記憶部32は、各種データベース(電子マネー明細DBサーバ4a、決済明細DBサーバ4b、およびカードID紐付DBサーバ4cにそれぞれ格納されているDB)を記憶していてもよい。
【0061】
以上、本実施形態による返金ゲートウェイサーバ3の構成について具体的に説明した。
【0062】
<3.動作処理>
続いて、本実施形態による電子マネー返金動作について、図7図8を参照して具体的に説明する。
【0063】
(3−1.電子マネー返金処理)
図7は、本実施形態による電子マネー返金処理を示すシーケンス図である。図7に示すように、まず、利用者によりICカード2が返金受付端末1に挿入されると、返金受付端末1はICカード2を装置内に取り込み(S106)、カードR/W部12によりカードIDおよびチャージ残額を読み取る(S109)。読取後、ICカード2はカード一時保管庫13に移動される。
【0064】
次に、返金受付端末1は、返金可能額(すなわち払い戻し額)の算出を行う。例えばICカード2の残額が「1950円」であって、また、本処理がカード返却時の電子マネー返金処理であれば、カードIDに基づいて電子マネー明細DBサーバ4aから取得した電子マネーの取引明細データを参照してデポジットが「500円」であることを把握し(図3参照)、返金額は合計「2450円」と算出する。なお返金手数料が掛かる場合は当該合計額から手数料を引いた額が返金額となる。
【0065】
次いで、返金受付端末1は、返金額を返金ゲートウェイサーバ3に送信して返金処理を依頼する(S115)。この際、返金受付端末1は、当該ICカードのIDも併せて送信する。
【0066】
続いて、返金ゲートウェイサーバ3は、返金額に相当するチャージ決済明細の返品処理を実行することにより返金を行う(S118)。返金ゲートウェイサーバ3による返品処理の詳細は、図8および図9を参照して後述する。
【0067】
次に、返金ゲートウェイサーバ3は、返品処理が終了した旨(または返金処理が終了した旨)を返金受付端末1に通知する(S121)。
【0068】
次いで、返金受付端末1は、当該ICカード2の無効化を返金ゲートウェイサーバ3に依頼する(S124)。
【0069】
次に、返金ゲートウェイサーバ3は、ICカード2のIDに基づいて、電子マネーセンタ5に対して無効化を依頼する(S127)。電子マネーセンタ5では、ICカード2のIDに紐付けて当該ICカード2による取引ができないよう無効化の設定を行う。また、電子マネーセンタ5は、無効化完了を返金ゲートウェイサーバ3に通知する。
【0070】
次いで、返金ゲートウェイサーバ3は、無効化処理が完了した旨を返金受付端末1に通知する(S130)。
【0071】
次に、返金受付端末1は、無効化したICカード2をカード保管庫14に移動させ、保管する(S133)。
【0072】
次いで、返金受付端末1は、プリンタ部16により返金証明書の発行を行う(S136)。具体的には、例えば返金額、返金日時、返金先等が紙媒体等に印字される。
【0073】
そして、返金受付端末1は、利用者に対して返金証明書を排出する(S139)。
【0074】
以上、本実施形態による電子マネー返金処理について具体的に説明した。続いて、上記S118に示す返金ゲートウェイサーバ3による返品処理について図8および図9を参照して具体的に説明する。
【0075】
(3−2.返品処理)
図8は、本実施形態による返品処理を示すフローチャートである。図8に示すように、まず、返金ゲートウェイサーバ3の特定部30aは、返金受付端末1から送信されたカードIDに基づいて、当該カードIDに紐付けられた決済カードIDを取得し、当該決済カードIDに基づいて、決済明細DBサーバ4bからチャージ決済明細データを取得する(S203)。
【0076】
次に、特定部30aは、取得したチャージ決済明細データのうち、一のチャージ決済明細データを取得する(S206)。この際、特定部30aは、例えば最近取引されたチャージ決済明細データから順次取得する。例えば図6に示す例の場合、特定部30aは、3行目に記載されている2014年11月27日のチャージ決済明細データを取得する。
【0077】
次いで、特定部30aは、現在の返金残高から取得した一の決済明細データの決済額(すなわち取引額)を減じる(S209)。
【0078】
次に、上記減算後の返金残高が0円以上の場合(S212/Yes)、特定部30aは、当該一の決済明細データを全部返品リストとして返品リストに追加する(S212)。
【0079】
次いで、上記S206〜S212を繰り返し、減算後の返金残高が0円未満となった場合(S212/No)、特定部30aは、当該取得していた一の決済明細データを一部返品リストとして返品リストに追加する(S215)。また、一部返品リストの取引額は、返金残高が0円になる金額とされる。ここで、図9に、本実施形態による返品リストの一例を示す。
【0080】
図9に示すように、返品リストは、チャージ用決済カードIDと、返品日時と、伝票番号と、種別と、取引額と、返品伝票番号と、備考を含む。上述したように、特定部30aは、一例として最近のチャージ決済明細データから取得するため、図6の3行目の2014年11月27日のチャージ決済明細データを取得し、返金額2450円から取引額1000円を減算する。この場合、返金残額は「1450円」であるため、当該決済明細データは返品リストに「種別:全部返品」として追加する(図9の1行目参照)。
【0081】
次に、特定部30aは、図6の2行目の2014年11月26日のチャージ決済明細データを取得し、返金額1450円から取引額1000円を減算する。この場合、返金残額は「450円」であるため、当該決済明細データは返品リストに「種別:全部返品」として追加する(図9の2行目参照)。
【0082】
次いで、特定部30aは、図6の1行目の2014年11月25日のチャージ決済明細データを取得し、返金額450円から取引額1500円を減算する。この場合、返金残額は「−1050円」であるため(すなわち0円未満)、当該決済明細データは返品リストに「種別:一部返品」として追加する(図9の3行目参照)。そして、一部返品の取引額は、返金残高が0円になる金額、すなわち「450円」に設定される。
【0083】
そして、返金ゲートウェイサーバ3の返品処理部30bは、作成した返品リストから1明細ずつ決済センタ6に送って返品処理を行う(S218)。
【0084】
<4.まとめ>
以上説明したように、本実施形態による電子マネーシステム100は、チャージ時のクレジットカード決済を返品することによって電子マネーを実質的に返金することができる。
【0085】
すなわち、クレジットカードによるチャージ決済明細データを返品し、返金額をチャージ引き落とし額で相殺させることで、結果的に決済カードの引き落とし口座に返金を行える。また、本実施形態では、現金による返金ではなく、決済カードの取引を通して電子的に返金するため、海外渡航者に対して自国通貨への両替の手間を掛けさせることがない。また、直接の返金先が預金口座ではなく、決済カードの取引を介して引き落とし口座に対して行うため、電子マネー返金システムの開発負担が軽減される。
【0086】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0087】
例えば、本実施形態による電子マネーシステム100は、カード返却時におけるチャージ残額の返金に限定されず、チャージ残額の返金のみを行う場合にも適用され得る。この場合、返金可能額にデポジットは加算されず、また、ICカードの無効化処理は行われない。
【0088】
また、上記ICカード2は、電子マネーがチャージされる電子媒体の一例として用いたが、本実施形態による電子媒体はICカード2に限定されず、例えばスマートフォンや携帯電話端末等の通信端末であってもよい。具体的には、スマートフォンや携帯電話端末等に内蔵されたICチップを読取装置にかざすことで電子マネーによる自動清算が可能となり、また、クレジットカード等と紐付けてチャージ決済することが可能である。本実施形態による電子マネーシステム100は、これらスマートフォンや携帯電話端末等内の電子マネーカード解約時にも応用可能である。
【0089】
また、図8を参照して説明した返品処理において、S206に示す一のチャージ決済明細データの取得の際、最近の取引から順次取得する旨を説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、特定部30aは、取引額が少ない/多いチャージ決済明細データから取得してもよいし、クレジットカードIDが複数ある場合は最新の(登録日が新しい)クレジットカードの取引から取得してもよいし、ユーザが指定したクレジットカードの取引から取得してもよい。
【0090】
また、図4に示す返金ゲートウェイサーバ3の各構成を返金受付端末1が有し、返金受付端末1において返品処理を実行できるようにしてもよい。
【0091】
また、本発明の実施形態によれば、CPU、ROM、およびRAMなどのハードウェアを、上述した返金受付端末1や返金ゲートウェイサーバ3の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも提供可能である。また、該コンピュータプログラムが記録された記録媒体も提供される。
【符号の説明】
【0092】
100 電子マネーシステム
1 返金受付端末
10 制御部
10a 残高・履歴データ取得部
10b 返金額算出部
11 現金処理部
12 カードR/W部
13 カード一時保管庫
14 カード保管庫
15 タッチパネルディスプレイ
16 プリンタ部
17 暗証番号入力部
18 I/F部
19 記憶部
2 ICカード
3 返金ゲートウェイサーバ
30 制御部
30a 特定部
30b 返品処理部
31 通信部
32 記憶部
4a 電子マネー明細DBサーバ
4b 決済明細DBサーバ
4c カードID紐付DBサーバ
5 電子マネーセンタ
6 決済センタ
7a〜7c 通信網
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9