(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器に対してデータを送信する状態において、前記反転要求を前記他の機器に対して行う請求項1記載のインターフェース回路。
前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器に対してデータを送信する状態において、前記他の機器から前記反転要求の依頼を受けた場合に前記他の機器に対する前記反転要求を行う請求項1記載のインターフェース回路。
前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器からデータを受信する状態において、前記他の機器から前記反転要求を受ける請求項5記載のインターフェース回路。
前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器からデータを受信する状態において、前記他の機器に対して前記反転要求を依頼する請求項5記載のインターフェース回路。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.実施の形態(伝送方向反転制御の例)
2.適用例
【0014】
<1.実施の形態>
[インターフェース]
図1は、本技術の実施の形態における伝送システムの概念構成図である。この伝送システムは、HDMI規格を基本構成として、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)伝送の伝送方向を切り替える機能を有するものである。HDMI規格では、基本となる高速伝送ラインによる伝送方向を一方向に定めており、送信側の機器をソース機器、受信側の機器をシンク機器と呼んでいる。この例では、機器A100および機器B200がケーブル300により接続されている。機器A100がソース機器となる場合には機器B200がシンク機器となり、機器B200がソース機器となる場合には機器A100がシンク機器となる。
【0015】
機器A100および機器B200は、それぞれTMDS伝送回路101および201を備える。機器A100がソース機器となる場合にはTMDS伝送回路101がトランスミッタとして機能し、TMDS伝送回路201がレシーバとして機能する。一方、機器B200がソース機器となる場合にはTMDS伝送回路201がトランスミッタとして機能し、TMDS伝送回路101がレシーバとして機能する。なお、TMDS伝送回路101は、特許請求の範囲に記載の伝送回路または第1の伝送回路の一例である。また、TMDS伝送回路201は、特許請求の範囲に記載の伝送回路または第2の伝送回路の一例である。
【0016】
TMDS伝送回路101と201との間の伝送には、TMDSによるシリアル伝送方式が用いられる。HDMI規格と同様に、映像信号および音声信号は3つのTMDSチャンネル310乃至330を用いて伝送される。すなわち、ある垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間の内、水平帰線区間および垂直帰線区間を除いた区間である有効画像区間において、非圧縮の1画面分の画像の画素データに対応する差動信号が、TMDSチャンネル310乃至330により、シンク機器に向けて一方向に送信される。また、水平帰線区間または垂直帰線区間においては、音声データ、制御データまたはその他の補助データ等に対応する差動信号が、TMDSチャンネル310乃至330により、シンク機器に向けて一方向に送信される。
【0017】
また、HDMI規格と同様に、クロック信号がTMDSクロックチャンネル340により伝送される。TMDSチャンネル310乃至330の各々では、TMDSクロックチャンネル340により伝送される1クロックの間に、10ビット分の画素データを送信することが想定される。
【0018】
また、HDMI規格と同様に、ディスプレイデータチャンネル(DDC:Display Data Channel)350が設けられる。このディスプレイデータチャンネル350は、本来、シンク機器におけるEDID ROM182または282に記憶されるE−EDID情報をソース機器が読み出すために用いられる。E−EDID(Enhanced Extended Display Identification Data)情報とは、シンク機器がディスプレイ装置である場合に、その機種、解像度、色の特性およびタイミングなどの設定や性能に関する情報を示すものである。このE−EDID情報は、シンク機器のEDID ROM182または282に保持される。また、ディスプレイデータチャンネル350を介してアクセス可能なアドレス空間のレジスタとして、機器A100および機器B200は、それぞれDDCレジスタ183および283を備える。
【0019】
さらに、HDMI規格と同様に、CEC(Consumer Electronics Control)ライン361、Utilityライン362およびHPD(Hot Plug Detect)ライン363等が設けられる。CECライン361は、機器制御信号の双方向通信を行うためのラインである。ディスプレイデータチャンネル350が機器間を1対1に接続するのに対して、このCECライン361はインターフェース上に接続される全機器において共有されて通信を行う。
【0020】
HPDライン363は、ケーブル300によって他の機器と接続されていること(ホットプラグ)を検知するためのラインである。このHPDライン363における接続を検出する回路として、機器A100および機器B200は、それぞれプラグ接続検出回路120および220を備える。HDMI1.4規格では、Utilityライン362およびHPDライン363を用いて、シンク機器からソース機器にオーディオ信号を同相信号として伝送するARC(Audio Return Channel)が定義されている。このARCを実現する回路として、機器A100および機器B200は、それぞれ同相信号通信回路160および260を備える。
【0021】
図2は、本技術の実施の形態におけるコネクタのピン配置例を示す図である。このピン配置例はHDMI規格におけるタイプAのピン番号301と信号名称302との対応関係に準じたものである。
【0022】
TMDSチャンネル310乃至330およびTMDSクロックチャンネル340は、それぞれ正極、シールドおよび負極の3ピンから構成されており、1乃至3番ピンがTMDSチャンネル330、4乃至6番ピンがTMDSチャンネル320、7乃至9番ピンがTMDSチャンネル310、10乃至12番ピンがTMDSクロックチャンネル340にそれぞれ対応している。
【0023】
また、13番ピンがCECライン361に、14番ピンがUtilityライン362に、19番ピンがHPDライン363に、それぞれ対応している。また、ディスプレイデータチャンネル350は、シリアルクロック(SCL)、シリアルデータ(SDA)および接地(グランド)の3ピンから構成されており、15乃至17番ピンがそれぞれ対応する。なお、ディスプレイデータチャンネル350の接地(17番ピン)は、CECライン361の接地と共通化されている。18番ピンは電源供給ライン(+5V)に対応する。
【0024】
[伝送方向の反転制御]
図3は、本発明の実施の形態における伝送方向の反転制御に必要な機能構成例を示す図である。
【0025】
機器A100は、上述のようにTMDS伝送回路101を備える。機器A100は、そのTMDS伝送回路101における伝送方向を制御するために、伝送方向反転制御部170を備える。また、伝送方向反転制御部170における制御を行うために必要な情報を機器B200とやりとりするために、上述のDDCレジスタ183を用いる。また、機器B200は、上述のようにTMDS伝送回路201を備える。機器B200は、そのTMDS伝送回路201における伝送方向を制御するために、伝送方向反転制御部270を備える。また、伝送方向反転制御部270における制御を行うために必要な情報を機器A100とやりとりするために、上述のDDCレジスタ283を用いる。
【0026】
HDMI規格においてはTMDSチャンネル#0(310)、#1(320)、#2(330)、および、TMDSクロックチャンネル340(以下、これら4つを総称してTMDSチャンネルと呼ぶ。)の伝送方向は一方向に固定されている。これに対し、この実施の形態では、その伝送方向を適宜反転させることができるように構成される。すなわち、機器A100および機器B200は、一方がソース機器の役割を有する場合には、他方がシンク機器の役割を有する。TMDSチャンネルにおける伝送方向はソース機器からシンク機器に対して一方向に設定される。したがって、機器A100および機器B200が互いの役割を切り替えると、TMDSチャンネルにおける伝送方向は機器A100と機器B200との間で反転することになる。
【0027】
DDCレジスタ183および283は、ディスプレイデータチャンネル350を介してアクセス可能なレジスタである。この実施の形態では、このDDCレジスタ183および283にTMDS伝送方向反転要求レジスタを定義して、機器A100の伝送方向反転制御部170と機器B200の伝送方向反転制御部270とからアクセスすることにより、伝送方向の反転制御を行う。これら伝送方向反転制御部170および270による制御手順の詳細については後述する。なお、伝送方向反転制御部170は、特許請求の範囲に記載の伝送方向反転制御部または第1の伝送方向反転制御部の一例である。また、伝送方向反転制御部270は、特許請求の範囲に記載の伝送方向反転制御部または第2の伝送方向反転制御部の一例である。
【0028】
図4は、本発明の実施の形態におけるTMDS伝送回路101および201の構成例を示す図である。ここでは、伝送路としてTMDSチャンネル#0(310)に着目して説明する。このTMDSチャンネル#0(310)は、正極信号線311と、負極信号線312と、シールド信号線313とからなる。なお、他のTMDSチャンネルについても同様である。
【0029】
TMDS伝送回路101は、増幅器111および112と、直流バイアス回路113と、シールド端子114とを備える。増幅器111は、入力信号を増幅する増幅器である。この増幅器111の出力は差動信号になっており、正極信号線311には正極の信号が、負極信号線312には負極の信号がそれぞれ供給される。増幅器112は、TMDSチャンネルからの信号を増幅する増幅器である。この増幅器112は、差動入力により動作し、正極の入力には正極信号線311が、負極の入力には負極信号線312がそれぞれ入力される。直流バイアス回路113は、差動信号ラインであるTMDSチャンネルにバイアス電圧をかける回路である。この直流バイアス回路113は、HDMI規格では、差動信号を受け取るレシーバ側に設けられる。シールド端子114は、接地するための端子であり、シールド信号線313に接続される。
【0030】
TMDS伝送回路201は、増幅器211および212と、直流バイアス回路213と、シールド端子214とを備える。これらの構成はTMDS伝送回路101と同様である。この例では、直流バイアス回路113および213の両者を設ける構成としているが、一方のみに設けるようにすることも可能である。
【0031】
なお、TMDS伝送回路101のデフォルトの構成がソース機器の場合、増幅器112はコンデンサ115を介して差動入力と交流結合(AC結合)されてもよい。これにより、デフォルト動作時の伝送路負荷を軽減させることができる。同様に、TMDS伝送路201のデフォルトの構成がシンク機器の場合、増幅器212はコンデンサ215を介して差動出力と交流結合(AC結合)されてもよい。これにより、デフォルト動作時の伝送路負荷を軽減させることができる。
【0032】
図5は、本技術の実施の形態における機器A100の構成例を示す図である。
図6は、本技術の実施の形態における機器B200の構成例を示す図である。ここでは、機器A100および機器B200が、SCLライン351およびSDAライン352により接続される様子を示している。なお、ここでは、グランドラインを省略している。
【0033】
機器A100は、処理部181と、DDCレジスタ183と、セレクタ184と、ドライバ185乃至187とを備えている。同様に、機器B200は、処理部281と、DDCレジスタ283と、セレクタ284と、ドライバ285乃至287とを備えている。
【0034】
機器A100から機器B200にデータ伝送する場合、機器A100がマスターとなり、処理部181から伝送方向信号DIRとして「1」が出力される。これにより、ドライバ185が動作し、ドライバ186の出力がハイインピーダンスとなる。そのため、処理部181からのクロック信号CLKがSCLライン351に出力される。また、セレクタ184は、処理部181からのデータ信号DATAを選択する。そのため、ドライバ187を介してデータ信号DATAがSDAライン352に出力される。
【0035】
この場合において、機器B200はスレーブとなり、処理部281から伝送方向信号DIRとして「0」が出力される。これにより、ドライバ286が動作し、ドライバ285の出力がハイインピーダンスとなる。そのため、SCLライン351の値がクロック信号CKとしてDDCレジスタ283に入力される。また、セレクタ284は、SDAライン352の値をデータ信号DとしてDDCレジスタ283に接続される。そのため、DDCレジスタ283は、クロック信号CKに従って、データ信号Dを保持または出力する。
【0036】
一方、機器B200から機器A100にデータ伝送する場合、機器B200がマスターとなり、処理部281から伝送方向信号DIRとして「1」が出力される。また、この場合、機器A100がスレーブとなり、処理部181から伝送方向信号DIRとして「0」が出力される。すなわち、機器A100および機器B200が上述の場合とは逆の動作を行う。
【0037】
このようにして、ディスプレイデータチャンネル350が双方向化されることにより、機器A100および機器B200の間において、TMDSチャンネルの伝送方向反転制御に必要な情報のやりとりが可能となる。
【0038】
[TMDS伝送方向反転要求レジスタ]
図7は、本発明の実施の形態におけるTMDS伝送方向反転要求レジスタのフォーマット例を示す図である。このTMDS伝送方向反転要求レジスタは、DDCレジスタ183および283にそれぞれ定義される。このTMDS伝送方向反転要求レジスタが有効であり、TMDSチャンネルの伝送方向を反転させる機能を有するか否かは、EDID等のCapability宣言データ構造において定義される。したがって、EDID ROM182および282を参照することにより、本機能を有するか否かを判断することができる。
【0039】
同図におけるaに示されるように、TMDS伝送方向反転要求レジスタは、DDCレジスタ183および283のオフセット「0x0X」に定義されるものとしている。また、アクセスの属性としては、読出し(Read)および書込み(Write)の両者が可能となっている。
【0040】
同図におけるbに示されるように、TMDS伝送方向反転要求レジスタは、TMDS伝送方向反転要求フラグ(RevReq)を有する。伝送方向を順方向から逆方向に遷移させる際には、シンク機器に実装されるTMDS伝送方向反転要求レジスタのTMDS伝送方向反転要求フラグが用いられる。一方、伝送方向を逆方向から順方向に遷移させる際には、ソース機器に実装されるTMDS伝送方向反転要求レジスタのTMDS伝送方向反転要求フラグが用いられる。
【0041】
TMDS伝送方向反転要求フラグがシンク機器によってセットされた場合には、このTMDS伝送方向反転要求フラグはソース機器からの読出し後にシンク機器がクリアする。また、このTMDS伝送方向反転要求フラグは、ソース機器によってセットされた時点で、アクティベートが完了する。
【0042】
なお、同図におけるcに示されるように、シンク機器に設けられるTMDS伝送方向反転要求フラグ(RevReq)と、ソース機器に設けられるTMDS伝送方向反転要求フラグ(RevReqReturn)とを別々に割り当てるようにしてもよい。
【0043】
[動作]
図8は、本発明の実施の形態におけるTMDS伝送方向反転制御をソース機器が主導して行う場合の処理手順例を示す流れ図である。ここでは、機器A100がソース機器として動作し、機器B200がシンク機器として動作していた場合に、ソース機器としての機器A100が主導して伝送方向を反転させる場合を想定する。
【0044】
まず、機器A100は、ディスプレイデータチャンネル350を介して機器B200のEDID ROM282を参照することにより、機器B200がTMDS伝送方向反転制御機能に対応しているか否かを確認する(ステップS911)。その結果、機器B200がTMDS伝送方向反転制御機能に対応していなければ、伝送方向の反転はできないものとして、処理を終了する(ステップS912:No)。機器B200がTMDS伝送方向反転制御機能に対応していれば(ステップS912:Yes)、以下の処理を行う。
【0045】
機器A100は、機器B200のDDCレジスタ283におけるTMDS伝送方向反転要求レジスタのTMDS伝送方向反転要求フラグをセットすることにより、反転のアクティベートを要求する(ステップS913)。この要求後、機器A100は、ディスプレイデータチャンネル350およびTMDSチャンネルを開放し、各信号ラインのドライブを停止する(ステップS921)。機器A100からの反転要求を検知した機器B200も、同様に、ディスプレイデータチャンネル350およびTMDSチャンネルを開放し、各信号ラインのドライブを停止する(ステップS921)。これにより、機器A100および機器B200はそれぞれの構成を変更して、機器B200がソース機器、機器A100がシンク機器として構成される。
【0046】
機器A100がシンク機器として構成された後、HPDライン363をアサートする(ステップS922)。これにより、機器A100のEDID ROM182に対するアクセスが可能になった旨が、機器B200に通知される。
【0047】
機器A100は、機器B200からEDID ROM182に対してアクセスが開始されるまで待機する(ステップS923)。機器B200からEDID ROM182に対してアクセスがあれば、機器B200がソース機器として構成変更されたことを検知することができる。EDID ROM182に対してアクセスが行われるまで所定の時間を経過した場合には(ステップS924:Yes)、機器B200がソース機器として構成変更されなかったと判断する。この場合、機器A100は反転のアクティベート要求を取り消して、機器A100もソース機器としての構成に戻る(ステップS928)。その後、機器A100は機器B200がHPDライン363をアサートすることを待って、この処理を終了する。
【0048】
所定の時間内に機器B200からEDID ROM182に対してアクセスがあると(ステップS924:No)、それに引き続きDDCレジスタ183におけるTMDS伝送方向反転要求フラグがセットされているか否かが確認される(ステップS925)。このとき、一定時間を経過しても確認ができない場合には(ステップS926:No)、上述と同様に、機器A100は反転のアクティベート要求を取り消して、機器A100もソース機器としての構成に戻る(ステップS928)。
【0049】
DDCレジスタ183におけるTMDS伝送方向反転要求フラグがセットされていた場合には(ステップS926:Yes)、機器B200はソース機器となり、機器A100をシンク機器として伝送を開始する(ステップS927)。
【0050】
図9は、本発明の実施の形態におけるTMDS伝送方向反転制御をシンク機器が主導して行う場合の処理手順例を示す流れ図である。ここでは、機器A100がソース機器として動作し、機器B200がシンク機器として動作していた場合に、シンク機器としての機器B200が主導して伝送方向を反転させる場合を想定する。この処理は、例えば、ユーザが機器B200のリモートコントローラを用いてコンテンツ再生を指示した場合や、機器A100の電源が投入されて新たに機器A100において音声を再生することが指示された場合などに開始される。
【0051】
機器B200はシンク機器として、DDC通信上のスレーブとなっているため、まず、自身に実装されているTMDS伝送方向反転要求レジスタのTMDS伝送方向反転要求フラグに自身で値をセットする(ステップS931)。その後、機器B200は、機器B200のTMDS伝送方向反転要求レジスタの読出し要求を、機器A100に対して行う(ステップS932)。この読出し要求は、DDC通信路以外の通信手段を用いてもよく、また、DDC通信路上で予め機器A100と機器B200との間で認識が可能なI2C通信で規定されていない特殊な信号をやり取りすることによって実現してもよい。
【0052】
その後、機器B200は、機器A100によってTMDS伝送方向反転要求レジスタが読み出されるまで待機する(ステップS933)。このとき、一定時間を経過しても読出しが行われない場合には(ステップS934:Yes、S935:No)、このアクティベートプロセスが失敗したとして処理を終了する。この場合、ユーザに対して、例えば、伝送方向反転機能の利用ができない旨のメッセージを、ディスプレイ上に表示するようにしてもよい。また、処理を終了せずに、機器B200が再度読出し要求をするようにしてもよい。
【0053】
機器A100からの読出しがあった場合には、機器A100が機器B200からのアクティベート要求を受理したものと判断して、機器B200は自身がセットしたTMDS伝送方向反転要求フラグをクリアする(ステップS936)。
【0054】
機器A100は自身の能力を鑑みて、機器B200からの要求に対して回答を機器B200のTMDS伝送方向反転要求レジスタにアクティベート要求フラグをセットすることによって通知する。なお、このレジスタは上述のレジスタと同じものでもよく、また、独自に異なるアドレスとして備えてもよい。
【0055】
機器B200は機器A100がアクティベート要求に対する回答としてレジスタへの書込みを行うまで待機する(ステップS937)。このとき、一定時間を経過しても書込みが行われない場合には(ステップS938:Yes、S939:No)、機器A100がTMDS伝送方向反転機能に対応していないと判断して、処理を終了する。この場合、ユーザに対して、ディスプレイ上に何らかのメッセージを表示してもよい。
【0056】
機器A100からの書込みがあった場合には(ステップS939:Yes)、機器A100との間でのアクティベーションが完了したものと判断して、ステップS941以降の処理が実行される。ステップS941以降の処理は、
図8により説明した処理のステップS921以降の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0057】
このように、本技術の実施の形態によれば、ディスプレイデータチャンネル350を用いてTMDS伝送方向反転の要求およびその応答を行うことにより、TMDSチャンネルの伝送方向の反転制御を行うことができる。
【0058】
<2.適用例>
上述の実施の形態では、HDMI規格をベースとした伝送方向反転制御について説明したが、本技術は他の構成においても適用可能である。ここではその適用例として、オーディオビジュアルシステム、ディスクプレイヤ、テレビ受信機およびデジタルカメラの構成例について説明する。
【0059】
図10は、本技術の実施の形態におけるオーディオビジュアルシステムの構成例を示す図である。このオーディオビジュアルシステムは、同図におけるaに示されるように、ディスクプレイヤ10と、オーディオアンプ20と、テレビ受信機30とを備える。
【0060】
同図におけるbに示されるように、ディスクプレイヤ10は、ディスク媒体に記録されたコンテンツを再生して、ビデオ信号およびオーディオ信号を生成する。そして、オーディオ信号はオーディオアンプ20によって再生されて、(図示しない)スピーカから音声が出力される。また、ビデオ信号はテレビ受信機30によって再生されて、テレビ受信機30のディスプレイ上に表示される。この場合、ディスクプレイヤ10がソース機器となり、オーディオアンプ20およびテレビ受信機30はシンク機器として動作する。
【0061】
これに対し、テレビ受信機30において受信した放送信号を再生する場合、同図におけるcに示されるように、ビデオ信号はテレビ受信機30においてそのまま再生され、オーディオ信号はオーディオアンプ20において再生されることが要求される場合がある。このとき、オーディオ信号に着目すると、テレビ受信機30がソース機器となり、オーディオアンプ20がシンク機器として動作することになる。そのため、従来のHDMI規格のインターフェースでは伝送方向が異なるため、接続を物理的に解除することなくそのような要求に応じることはできない。この点、本技術の実施の形態によれば、接続を物理的に解除することなく伝送方向を反転することができるため、テレビ受信機30から供給されたオーディオ信号をオーディオアンプ20において再生することができる。
【0062】
図11は、本技術の実施の形態におけるディスクプレイヤ500の構成例を示す図である。このディスクプレイヤ500は、プロセッサ511と、フラッシュROM512と、SDRAM513と、表示制御部514とを備える。また、このディスクプレイヤ500は、SATAインターフェース521と、BDドライブ522と、イーサネット(登録商標)インターフェース523と、ネットワーク端子524とを備える。また、このディスクプレイヤ500は、高速バスインターフェース525と、HDMI送信部526と、HDMI端子527と、リモコン受信部529とを備える。また、このディスクプレイヤ500は、MPEGデコーダ533と、映像出力端子538と、音声出力端子539とを備える。また、このディスクプレイヤ500は、グラフィック生成回路542と、パネル駆動回路543と、表示パネル544とを備える。プロセッサ511、フラッシュROM512、SDRAM513、表示制御部514、SATAインターフェース521、イーサネットインターフェース523、MPEGデコーダ533は、バス510によって相互に接続される。
【0063】
プロセッサ511は、ディスクプレイヤ500の全体を制御するものである。フラッシュROM512は、プロセッサ511の動作に必要なプログラム等を記憶するメモリである。SDRAM513は、プロセッサ511の動作に必要なデータ等を記憶するメモリである。
【0064】
SATAインターフェース521は、シリアルATAを接続するためのインターフェースである。BDドライブ522は、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)を駆動するためのディスクドライブである。イーサネットインターフェース523は、イーサネットを接続するためのインターフェースである。ネットワーク端子524は、イーサネットを接続するための端子である。
【0065】
高速バスインターフェース525は、HDMI規格のUtilityライン362およびHPDライン363である。HDMI送信部526は、HDMI規格のインターフェースに対する送信回路である。HDMI端子527は、HDMI規格に整合する端子である。
【0066】
リモコン受信部529は、ユーザの操作する(図示しない)リモコンからの信号を受信するものである。
【0067】
MPEGデコーダ533は、MPEG規格に準ずる信号を復号するデコーダである。映像出力端子538は、映像信号を出力する端子である。音声出力端子539は、音声信号を出力する端子である。
【0068】
表示制御部514は、表示パネル544における表示に必要な制御を行うものである。グラフィック生成回路542は、表示パネル544に表示するためのグラフィック画像を生成するものである。パネル駆動回路543は、表示パネル544を駆動するための回路である。表示パネル544は、映像を表示するパネルである。ここでは、表示パネル544を内蔵するディスクプレイヤ500を想定したが、表示パネル544を内蔵しないものも考えられる。
【0069】
高速バスインターフェース525は、イーサネットインターフェース523とHDMI端子527との間に挿入される。この高速バスインターフェース525は、プロセッサ511から供給される送信データを、HDMI端子527からHDMIケーブルを介して相手側の機器に送信する。また、この高速バスインターフェース525は、HDMIケーブルからHDMI端子527を介して相手側の機器から受信された受信データをプロセッサ511に供給する。
【0070】
コンテンツ記録時には、(図示しない)デジタルチューナを介して、イーサネットインターフェース523を介して、または、高速バスインターフェース525を介して、記録すべきコンテンツデータが取得される。このコンテンツデータは、SATAインターフェース521に入力され、BDドライブ522によってBDに記録される。このコンテンツデータは、SATAインターフェース521に接続された、(図示しない)HDD(ハードディスクドライブ)に記録されてもよい。
【0071】
コンテンツ再生時には、BDドライブ522によりBDから再生されたコンテンツデータ(MPEGストリーム)は、SATAインターフェース521を介してMPEGデコーダ533に供給される。MPEGデコーダ533では、再生されたコンテンツデータに対してデコード処理が行われ、ベースバンドの画像および音声のデータが得られる。画像データは、グラフィック生成回路542を通じて映像出力端子538に出力される。また、音声データは、音声出力端子539に出力される。
【0072】
また、コンテンツ再生時には、MPEGデコーダ533で得られた画像データが、ユーザ操作に応じて、グラフィック生成回路542を通じてパネル駆動回路543に供給され、表示パネル544に再生画像が表示される。また、MPEGデコーダ533で得られた音声データが、ユーザ操作に応じて、(図示しない)スピーカに供給され、再生画像に対応した音声が出力される。
【0073】
また、このコンテンツ再生時に、MPEGデコーダ533で得られた画像および音声のデータをHDMIのTMDSチャンネルで送信する場合には、これら画像および音声のデータは、HDMI送信部526に供給されてパッキングされる。そして、このHDMI送信部526からHDMI端子527に、画像および音声のデータが出力される。
【0074】
また、コンテンツ再生時に、BDドライブ522で再生されたコンテンツデータをネットワークに送出する際には、このコンテンツデータは、イーサネットインターフェース523を介して、ネットワーク端子524に出力される。同様に、コンテンツ再生時に、BDドライブ522で再生されたコンテンツデータをHDMIケーブルの双方向通信路に送出する際には、そのコンテンツデータは、高速バスインターフェース525を介して、HDMI端子527に出力される。ここで、画像データを出力する前に、著作権保護技術、例えばHDCP、DTCP、DTCP+などを用いて暗号化してから伝送してもよい。
【0075】
図12は、本技術の実施の形態におけるテレビ受信機600の構成例を示す図である。このテレビ受信機600は、プロセッサ611と、フラッシュROM612と、SDRAM613と、表示制御部614とを備える。また、このテレビ受信機600は、イーサネットインターフェース623と、ネットワーク端子624とを備える。また、このテレビ受信機600は、高速バスインターフェース625と、HDMI受信部626と、HDMI端子627と、リモコン受信部629とを備える。また、このテレビ受信機600は、アンテナ端子631と、デジタルチューナ632と、MPEGデコーダ633とを備える。また、このテレビ受信機600は、映像信号処理回路641と、グラフィック生成回路642と、パネル駆動回路643と、表示パネル644とを備える。また、このテレビ受信機600は、音声信号処理回路651と、音声増幅回路653と、スピーカ654とを備える。プロセッサ611、フラッシュROM612、SDRAM613、表示制御部614、イーサネットインターフェース623、高速バスインターフェース625、および、MPEGデコーダ633は、バス610によって相互に接続される。
【0076】
プロセッサ611は、テレビ受信機600の全体を制御するものである。フラッシュROM612は、プロセッサ611の動作に必要なプログラム等を記憶するメモリである。SDRAM613は、プロセッサ611の動作に必要なデータ等を記憶するメモリである。表示制御部614は、表示パネル644における表示に必要な制御を行うものである。
【0077】
イーサネットインターフェース623は、イーサネットを接続するためのインターフェースである。ネットワーク端子624は、イーサネットを接続するための端子である。高速バスインターフェース625は、HDMI規格のUtilityライン362およびHPDライン363である。HDMI受信部626は、HDMI規格のインターフェースに対する送信回路である。HDMI端子627は、HDMI規格に整合する端子である。
【0078】
リモコン受信部629は、ユーザの操作する(図示しない)リモコンからの信号を受信するものである。
【0079】
アンテナ端子631は、(図示しない)受信アンテナによって受信されたテレビ放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ632は、アンテナ端子631に入力されたテレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームから、パーシャルTSを抽出するものである。
【0080】
MPEGデコーダ633は、MPEG規格に準ずる信号を復号するデコーダである。MPEGデコーダ633は、デジタルチューナ632において得られる映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理を行って画像データを得る。また、MPEGデコーダ633は、デジタルチューナ632で得られる音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。
【0081】
映像信号処理回路641およびグラフィック生成回路642は、MPEGデコーダ633において得られた画像データ、または、HDMI受信部626において受信された画像データに対して必要に応じて信号処理を行うものである。この信号処理としては、例えば、スケーリング処理(解像度変換処理)、グラフィックスデータの重畳処理、WCG画像のガンマ補正等が想定される。パネル駆動回路643は、グラフィック生成回路642から出力される映像(画像)データに基づいて、表示パネル644を駆動するための回路である。表示パネル644は、映像を表示するパネルである。この表示パネル644は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Organic Electro-Luminescence)パネル等によって構成され得る。
【0082】
なお、この実施の形態では、プロセッサ611の他に表示制御部614を有する例を示しているが、表示パネル644における表示をプロセッサ611が直接制御するようにしてもよい。また、プロセッサ611と表示制御部614は、1つのチップにより構成されてもよく、また、複数コアであってもよい。
【0083】
音声信号処理回路651は、MPEGデコーダ633において得られた音声データに対してD/A変換等の必要な処理を行うものである。音声増幅回路653は、音声信号処理回路651から出力される音声信号を増幅してスピーカ654に供給するものである。なお、スピーカ654は、モノラルでもステレオでもよい。また、スピーカ654は、1つでもよく、2つ以上でもよい。また、スピーカ654は、イヤホン、ヘッドホンでもよい。また、スピーカ654は、2.1チャネルや、5.1チャネルなどに対応するものであってもよい。また、スピーカ654は、テレビ受信機600と無線で接続してもよい。また、スピーカ654は、他機器であってもよい。
【0084】
アンテナ端子631に入力されたテレビ放送信号は、デジタルチューナ632に供給される。このデジタルチューナ632では、テレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームが出力される。そして、トランスポートストリームから、パーシャルTS(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)が抽出され、このパーシャルTSはMPEGデコーダ633に供給される。
【0085】
MPEGデコーダ633では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、映像信号処理回路641およびグラフィック生成回路642において、必要に応じて、スケーリング処理(解像度変換処理)、グラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、パネル駆動回路643に供給される。そのため、表示パネル644には、ユーザの選択チャネルに対応した画像が表示される。
【0086】
また、MPEGデコーダ633では、音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理が行われて音声データが得られる。この音声データは、音声信号処理回路651においてD/A変換等の必要な処理が行われ、さらに、音声増幅回路653で増幅された後に、スピーカ654に供給される。そのため、スピーカ654から、ユーザの選択チャネルに対応した音声が出力される。
【0087】
また、ネットワーク端子624からイーサネットインターフェース623に供給され、または、HDMI端子627から高速バスインターフェース625を介して供給されるコンテンツデータ(画像データ、音声データ)は、MPEGデコーダ633に供給される。それ以降は、上述のテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル644に画像が表示され、スピーカ654から音声が出力される。
【0088】
また、HDMI受信部626では、HDMI端子627にHDMIケーブルを介して接続されているディスクプレイヤ500から送信される画像データおよび音声データが取得される。画像データは、映像信号処理回路641に供給される。また、音声データは、直接、音声信号処理回路651に供給される。それ以降は、上述のテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル644に画像が表示され、スピーカ654から音声が出力される。
【0089】
図13は、本技術の実施の形態におけるデジタルカメラ700の構成例を示す図である。このデジタルカメラ700は、システム制御プロセッサ711と、フラッシュROM712と、SDRAM713と、表示制御部714とを備える。また、このデジタルカメラ700は、高速バスインターフェース725と、HDMI送信部726と、HDMI端子727と、ユーザ操作部728とを備える。また、このデジタルカメラ700は、グラフィック生成回路742と、パネル駆動回路743と、表示パネル744とを備える。また、このデジタルカメラ700は、イメージャ751と、イメージャドライバ752と、カメラ制御部753とを備える。また、このデジタルカメラ700は、撮像信号処理回路754と、マイクロフォン755と、音声信号処理回路756と、静止画像信号処理回路757と、動画像信号処理回路758と、記録再生部759と、メモリカード760とを備える。
【0090】
システム制御プロセッサ711は、デジタルカメラ700の全体を制御するものである。フラッシュROM712は、システム制御プロセッサ711の動作に必要なプログラム等を記憶するメモリである。SDRAM713は、システム制御プロセッサ711の動作に必要なデータ等を記憶するメモリである。表示制御部714は、表示パネル744における表示に必要な制御を行うものである。
【0091】
高速バスインターフェース725は、HDMI規格のUtilityライン362およびHPDライン363である。HDMI送信部726は、HDMI規格のインターフェースに対する送信回路である。HDMI端子727は、HDMI規格に整合する端子である。
【0092】
ユーザ操作部728は、ユーザからの操作を受け付けるものである。このユーザ操作部728は、例えば、スイッチ、ホイール、近接/タッチにより指示入力を行うタッチパネル部、マウス、キーボード、カメラで指示入力を検出するジェスチャ入力部、音声により指示入力を行う音声入力部、さらにはリモートコントロールなどであってもよい。システム制御プロセッサ711は、ユーザ操作部728の操作状態を判断し、デジタルカメラ700の動作を制御する。ユーザは、ユーザ操作部728により、撮像(記録)操作、再生操作の他に、各種付加情報の入力操作等を行うことができる。
【0093】
グラフィック生成回路742は、表示パネル744に表示するためのグラフィック画像を生成するものである。パネル駆動回路743は、表示パネル744を駆動するための回路である。表示パネル744は、映像を表示するパネルである。
【0094】
イメージャ751は、受光した光信号を電気信号に変換する光電変換素子である。イメージャドライバ752は、イメージャ751を駆動するドライバである。カメラ制御部753は、イメージャドライバ752および撮像信号処理回路754を制御するものである。撮像信号処理回路754は、イメージャ751から供給された電気信号を撮像信号として信号処理を行うものである。
【0095】
マイクロフォン755は、周囲の音声を変換して音声信号を生成するものである。
音声信号処理回路756は、マイクロフォン755によって生成された音声信号について信号処理を行うものである。
【0096】
静止画像信号処理回路757は、撮像信号処理回路754から供給された静止画像信号について信号処理を行うものである。動画像信号処理回路758は、撮像信号処理回路754および音声信号処理回路756から供給された動画像信号について信号処理を行うものである。
【0097】
記録再生部759は、メモリカード760やフラッシュROM712などにアクセスして、静止画像データまたは動画像データを読み書きするものである。メモリカード760は、静止画像データまたは動画像データを記録する記録媒体である。
【0098】
イメージャ751において得られた撮像信号は、撮像信号処理回路754に供給されて処理され、この撮像信号処理回路754からは被写体に対応した画像データ(撮像画像データ)が得られる。静止画撮像時には、静止画像信号処理回路757では、撮像信号処理回路754から出力される画像データに対して、圧縮符号化処理等が施されて、静止画像データが生成される。この静止画像データは、記録再生部759により、メモリカード760等に記録される。
【0099】
また、動画撮像時には、動画像信号処理回路758では、撮像信号処理回路754から出力される画像データに対して、音声信号処理回路756から出力される音声データとともに、記録メディアフォーマットに準じた圧縮符号化等の処理が施され、音声データが付加された動画像データが生成される。この動画像データは、記録再生部759により、メモリカード760等に記録される。
【0100】
静止画像の再生時には、メモリカード760等から静止画像データが読み出され、静止画像信号処理回路757で復号化等の処理が施されて再生画像データ得られる。この再生画像データはシステム制御プロセッサ711および動画像信号処理回路758を介してパネル駆動回路743に供給され、表示パネル744に、静止画像が表示される。
【0101】
動画像の再生時には、記録再生部759によりメモリカード760等から動画像データが読み出され、動画像信号処理回路758において復号化等の処理が施されて再生画像データが得られる。そして、再生画像データはパネル駆動回路743に供給され、表示パネル744に、動画像が表示される。
【0102】
メモリカード760等に記録されている静止画像データまたは動画像データに係る画像または音声のデータを外部機器(シンク機器)に送信する場合、メモリカード760から静止画画像データまたは動画像データが読み出される。そして、読み出された静止画画像データまたは動画像データは、静止画像信号処理回路757または動画像信号処理回路758に供給され、復号化等の処理が施されて、ベースバンドの画像および音声のデータが得られる。そして、このベースバンドの画像および音声のデータがHDMI送信部726に供給され、HDMI端子727に接続されたHDMIケーブルに送出される。
【0103】
また、撮像信号処理回路754または音声信号処理回路756から直接出力される静止画像データまたは動画像データに係る画像または音声のデータを外部機器(シンク機器)に送信する場合、これらはHDMI送信部726に供給される。そして、HDMI端子727に接続されたHDMIケーブルに送出される。
【0104】
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0105】
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
【0106】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【0107】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)伝送路を介して他の機器との間で伝送を行う伝送回路と、
前記他の機器に対して前記伝送路における伝送方向の反転要求を行った後に前記伝送路を開放し、前記他の機器からの反転許可に応答して前記伝送回路における伝送方向を反転させる伝送方向反転制御部と
を具備するインターフェース回路。
(2)前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器に対してデータを送信する状態において、前記反転要求を前記他の機器に対して行う前記(1)に記載のインターフェース回路。
(3)前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器に対してデータを送信する状態において、前記他の機器から前記反転要求の依頼を受けた場合に前記他の機器に対する前記反転要求を行う前記(1)または(2)に記載のインターフェース回路。
(4)前記伝送回路は、前記伝送路からの差動入力と交流結合する増幅器を備える前記(1)から(3)のいずれかに記載のインターフェース回路。
(5)伝送路を介して他の機器との間で伝送を行う伝送回路と、
前記他の機器からの前記伝送路における伝送方向の反転要求に応答して前記伝送路を開放し、前記他の機器が再びアクセス可能になると前記他の機器に対して反転許可をするとともに前記伝送回路における伝送方向を反転させる伝送方向反転制御部と
を具備するインターフェース回路。
(6)前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器からデータを受信する状態において、前記他の機器から前記反転要求を受ける前記(5)に記載のインターフェース回路。
(7)前記伝送方向反転制御部は、前記伝送回路が前記他の機器からデータを受信する状態において、前記他の機器に対して前記反転要求を依頼する前記(5)または(6)に記載のインターフェース回路。
(8)前記伝送回路は、前記伝送路への差動出力と交流結合する増幅器を備える前記(5)から(7)のいずれかに記載のインターフェース回路。
(9)伝送路を介して互いに伝送を行う第1および第2の機器を具備する伝送システムであって、
前記第1の機器は、前記伝送路を介して前記第2の機器との間で伝送を行う第1の伝送回路と、前記第2の機器に対して前記伝送路における伝送方向の反転要求を行った後に前記伝送路を開放し、前記第2の機器からの反転許可に応答して前記第1の伝送回路における伝送方向を反転させる第1の伝送方向反転制御部とを備え、
前記第2の機器は、前記伝送路を介して前記第1の機器との間で伝送を行う第2の伝送回路と、前記第1の機器からの前記反転要求に応答して前記伝送路を開放し、前記第1の機器が再びアクセス可能になると前記第1の機器に対して前記反転許可をするとともに前記第2の伝送回路における伝送方向を反転させる第2の伝送方向反転制御部とを備える
伝送システム。
(10)伝送回路から伝送路を介して伝送を行う対象である他の機器に対して前記伝送路における伝送方向の反転要求を行う手順と、
前記伝送路を開放する手順と、
前記他の機器からの反転許可に応答して前記伝送回路における伝送方向を反転させる手順と
を具備する伝送方向制御方法。
(11)伝送回路から伝送路を介して伝送を行う対象である他の機器から前記伝送路における伝送方向の反転要求を受ける手順と、
前記伝送路を開放する手順と、
前記他の機器が再びアクセス可能になると前記他の機器に対して反転許可をするとともに前記伝送回路における伝送方向を反転させる手順と
を具備する伝送方向制御方法。
(12)伝送回路から伝送路を介して伝送を行う対象である他の機器に対して前記伝送路における伝送方向の反転要求を行う手順と、
前記伝送路を開放する手順と、
前記他の機器からの反転許可に応答して前記伝送回路における伝送方向を反転させる手順と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(13)伝送回路から伝送路を介して伝送を行う対象である他の機器から前記伝送路における伝送方向の反転要求を受ける手順と、
前記伝送路を開放する手順と、
前記他の機器が再びアクセス可能になると前記他の機器に対して反転許可をするとともに前記伝送回路における伝送方向を反転させる手順と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。