(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記抽選権の引継ぎが行われることに応じて、前記抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤ又は前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対して報酬を付与する引継ぎ報酬付与部をさらに有する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の抽選ゲームシステム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[実施形態]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1(抽選ゲームシステムの一例)の全体的な構成例を示している。本実施形態のゲームシステム1は、店舗STごとに備えられるゲーム装置10とセンターサーバ30とを備える。ゲーム装置10とセンターサーバ30とはネットワークNWを経由して通信可能に接続される。
【0011】
本実施形態のゲーム装置10は、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、プレイ料金に対応した範囲でプレイヤにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム装置である。このようなゲーム装置10は、アーケードゲーム機と呼ばれ、遊戯施設などの店舗STに設置される。
【0012】
本実施形態のゲーム装置10は、遊技媒体としてメダルを利用し、プレイヤがメダルを投入してプレイを行う、メダルゲーム機と呼ばれるものである。また、ゲーム装置10は、メダルゲームとしてプッシャーゲームが行われる。プッシャーゲームでは、プレイヤがメダルをゲーム装置10におけるメダル台に投入し、スライドするメダル台の動きを利用してメダル台を押し出させるようにして当たり口に落とすことによりプレイヤがメダルを獲得するようにされたゲームである。
また、本実施形態のゲーム装置10は、プッシャーゲームのゲーム結果に応じてジャックポットゲームも行われるようにされている。ジャックポットゲームにより抽選が行われて、ジャックポットが当選すると、当選したプレイヤは、プレイヤごとのベットにより積算されたプログレッシブ値に応じた報酬(ジャックポット報酬)を受け取ることができる。
【0013】
センターサーバ30は、ゲーム装置10により行われるゲームを統括して管理するサーバである。センターサーバ30は、例えばゲーム装置10において行われたゲームの履歴や、ゲームを行っているプレイヤの情報などを管理する。
なお、センターサーバ30は、複数のサーバユニットが組み合わされることにより1つの論理的なサーバ装置として構成されてもよいし、単一のサーバユニットにより構成されてもよい。あるいは、センターサーバ30は、クラウドコンピューティングを利用して論理的に構成されてもよい。
【0014】
なお、ゲームシステム1においてセンターサーバ30と接続されるゲーム装置10の数については特に限定されない。即ち、ゲーム装置10が設置される店舗STの数については特に限定されない。また、1つの店舗STにおいて備えられるゲーム装置10の数についても特に限定されない。
【0015】
図2は、本実施形態におけるゲーム装置10の外観例を示している。ゲーム装置10は、複数のプレイフィールドPFLを備える。プレイフィールドPFLでは、それぞれ、一のプレイヤ又は協力関係にある複数のプレイヤがゲームをプレイできる。
プレイヤがプレイするスペースは、プレイフィールドPFLごとに柱POLにより区切られている。また、隣接する柱3同士の間は、透明なカバーで覆われている。このため、プレイヤは、直接、プレイフィールドPFL内の機構に触ることができないようになっている。
プレイフィールドPFLでは、ステーションユニット11により、それぞれプレイフィールドPFLごとに独立してプッシャーゲーム等のゲームが行われる。ステーションユニット11には、プッシャーゲームをプレイした結果で獲得したメダルが払い出されるメダル受皿TRAが設けられている。
【0016】
また、ゲーム装置10の中央には、センターユニット12が設けられている。センターユニット12は、ゲーム装置10の平面方向における略中心を回転軸として回転可能とされている。センターユニット12には、所定のゲームに応じたゲーム面が回転方向に沿って複数配置されている。ゲーム面の1つにおいては、同図に示されるように表示面が略円形のセンター表示部240が設けられている。
【0017】
図3〜
図5を参照して、本実施形態におけるゲーム装置10において、ステーションユニット11ごとに設けられるプッシャーゲーム機部140の構成例について説明する。
図3〜
図5は、それぞれ、1つのステーションユニット11に備えられるプッシャーゲーム機部140の構造部分を抜き出して示している。
図3は、プッシャーゲーム機部140を正面寄りからみた斜視図であり、
図4は、プッシャーゲーム機部140を右側面方向の上側よりからみた斜視図であり、
図5は、メダル投入機構の一部を抜き出して示す斜視図である。
なお、
図3〜
図5の説明にあたり、ステーションユニット11に対応してプレイヤが位置する側を手前とし、ステーションユニット11のセンターユニット12に近い側を奥として定める。
【0018】
図3及び
図4を参照してプッシャーゲーム機部140の全体的な構成例について説明する。
ステーションユニットの手前の右側にはメダルホッパー141が設けられる。メダルホッパー141には、メダルをまとめて入れることのできるメダル充填部141aが設けられている。
【0019】
ステーションユニットの手前のメダル受皿TRAの上部には、例えば長方形の板上のメダル投入スイッチ121が設けられている。
メダルホッパー141は、メダル投入スイッチ121が下側に押されるように操作されている間、メダル充填部141aに入れられた多数のメダルを1枚ずつメダル投入レール142に送り出していくように動作する。そして、プレイヤがメダル投入スイッチ121から手を離し、メダル投入スイッチ121が下側に押された状態から開放されると、メダルホッパー141は、メダルの送り出しを停止させる。
【0020】
メダル投入レール142は、メダルホッパー141から送り出されたメダルを縦方向により転がすようにして送り出し、メダル投入レール142の先端に設けられたメダル排出口143から排出させる。
ここで、メダル投入レール142は、上段メダル台145の左右に対して中央となる位置に先端が位置するようにされた状態で、固定的に配置されている。そのうえで、メダル投入レール142の先端に設けられたメダル排出口143は、左右方向において一定の角度範囲内で任意に角度を変更することができる。角度の変更は、プレイヤが投入方向変更レバー122を操作することによって行われる。
このような構成により、プレイヤは、メダルが投入されるタイミングと投入方向とを自分の好きなように変更しながらメダルを投入させていくことができる。
【0021】
メダル排出口143から排出されたメダルは、メダル排出口143の下側に配置されたメダル受けプレート144に落とされる。メダル受けプレート144は、手前側から奥側にかけて下向きとなるように傾けて配置されている。このため、メダル受けプレート144に落とされたメダルは、メダル受けプレート144の傾斜に沿って奥側に移動し、奥側の縁から落下して上段メダル台145の上に載せられる。このようにメダル受けプレート144が設けられることで、例えばメダル排出口143から排出されて上段メダル台145に落下するまでのメダルの経路について不確定性が与えられ、プッシャーゲームとしても難易度が高まるため、ゲームの面白みが増す。
また、メダル受けプレート144は、透明性を有するガラスあるいは樹脂などが用いられる。これにより、プレイヤは、メダル受けプレート144によって遮られることなく、上段メダル台145と下段メダル台146とにおけるメダルの状態を良好に観察できる。
【0022】
上段メダル台145は、
図4の矢印Aに示す前後方向に沿って一定の移動範囲で往復するようにして、或る定められたタイミングで移動する。上段メダル台145においては、後ろ方向に移動した際に、上段メダル台145に載置されたメダルの後ろ方向への移動を規制するようにされている。これにより、上段メダル台145に載置されたメダルの数が増加してあふれた分のメダルが、上段メダル台145の前方から、上段メダル台145の下に設置された下段メダル台146に落ちるようになっている。また、下段メダル台146に載置されたメダルは、上段メダル台145の前方への移動により前方に移動するようにされている。これにより、下段メダル台146においても、載置されたメダルの数の増加に応じてあふれた分のメダルが下段メダル台146の前方から下側のメダル受け部147に落下する。
メダル受け部147に落下したメダルは、所定の経路を経由して、メダル受皿TRAに排出されるようになっている。排出されたメダルは、プレイヤへの報酬となる。
つまり、プレイヤは、メダルホッパー141に入れたメダルを上段メダル台145に投入することで、メダル受け部147にメダルを落とし、落としたメダルを報酬として受け取ることができるようにプッシャーゲームをプレイする。この際に、プレイヤは、できるだけ少ないコインの投入数で多くのコインが報酬として得られるように、投入タイミングと投入する位置を見計らいながら、メダル投入スイッチ121と投入方向変更レバー122とを操作する。
【0023】
また、メダルホッパー141のメダル充填部141aに入れられたメダルは、ステーションユニット11の所定位置に設けられるメダル戻しボタンの操作に応じて、上段メダル台145側に投入せずに、メダル受皿TRA側に戻すことができる。
図5は、メダルホッパー141からメダル受皿TRA側にメダルを戻す機構部の一例を示している。
メダルホッパー141から排出されたメダルは、先ず、経路切替ユニット149に入る。メダル戻しボタン(図示せず)が操作されていない状態では、経路切替ユニット149は、入れられたメダルをメダル投入レール142に排出するように位置が設定されている。
これに対して、メダル戻しボタンが操作された状態では、経路切替ユニット149は、入れられたメダルをメダル戻しレール142RTに排出するように位置が設定される。メダル戻しレール142RTに排出されたメダルは戻りメダル排出口148まで誘導され、戻りメダル排出口148から排出され、メダル受皿TRA側に戻される。
なお、メダル戻しのための操作が行われる操作子はボタン形式に限定されるものではなく、例えばレバー形式などとされてもよい。
【0024】
また、
図3と
図4においては、ステーション表示部160が取り付けられるステーション表示部取付フレーム161が示されている。ステーション表示部取付フレーム161に取り付けられたステーション表示部160は、表示面がステーションユニット11の手前に位置するプレイヤと対向するような状態となる。つまり、ステーションユニット11の前でプレイするプレイヤがステーション表示部160に表示される画面を見ることができるようにステーション表示部160が配置される。
【0025】
本実施形態におけるゲーム装置10では、或る1つのステーションユニット11においてプッシャーゲームを行っている過程で特定のゲーム結果が得られたことに応じてジャックポットチャレンジが得られ、ジャックポット抽選が開始されるようになっている。ジャックポット抽選は、抽選により選択される選択肢にジャックポット(大当たり)が含まれる抽選である。
また、本実施形態のゲーム装置10では、上記のようにゲーム結果に応じて行われるジャックポット抽選に加えて、以下の場合にも、ジャックポット抽選が行われる。つまり、ゲーム装置10にてプレイ中のプレイヤが、他のプレイヤからジャックポット抽選を受ける権利であるジャックポット抽選権(抽選権の一例)を引継いだことに応じて、ジャックポット抽選が行われる。
以下、本実施形態における、ジャックポット抽選権の引継ぎに応じたジャックポット抽選の概要について説明する。
【0026】
一のプレイヤがゲーム装置10にてプレイしているときに、ジャックポット抽選権を有していた他のプレイヤから、一のプレイヤに対してジャックポット抽選権の引継ぎが行われた。ここで、他のプレイヤは、一のプレイヤがゲームをしているのと同じゲーム装置10又は一のプレイヤがプレイしているのとは異なる他のゲーム装置10にてプレイしているプレイヤである。
【0027】
ジャックポット抽選権の引継ぎが行われたことに応じて、ジャックポット抽選権の引継ぎを有することとなったプレイヤ(以下、権利保有プレイヤともいう)がプレイしているステーションユニット11におけるステーション表示部160には、抽選権引継ぎ通知メッセージが表示される。抽選権引継ぎ通知メッセージは、権利保有プレイヤに対して先の権利保有プレイヤからジャックポット抽選権が引継がれたことを通知するメッセージである。
【0028】
図6は、ステーション表示部160にて表示される抽選権引継ぎ通知メッセージの態様例を示している。同図に示されるように、抽選権引継ぎ通知メッセージにおいては、ジャックポット抽選権の引継ぎが行われたことが引継ぎ元のプレイヤについての情報とともに表される。また、抽選権引継ぎ通知メッセージにおいては、これより、権利保有プレイヤに引継がれたジャックポット抽選権に基づくジャックポット抽選が開始されることが表される。
【0029】
ジャックポット抽選は、物理的なボールを用いて以下のように行われる。ステーションユニット11には、ボール抽選機が設けられている。
図7は、ボール抽選機151を平面方向からみた図である。ボール抽選機151には、ボールを搬送するボール搬送機構によって、ボールBLが投入される。ボール抽選機151には、3つの穴部HL(HL−B、HL−R、HL−Y:(選択肢の一例))が配置されている。穴部HL−Bは青色に対応し、穴部HL−Rは赤色に対応し、穴部HL−Yは黄色に対応する。ボール抽選機151において3つの穴部HLが形成された面は、投入されたボールBLが3つの穴部HLのいずれかに対して、ほぼ同じ確率で落下するような形状とされている。
【0030】
ボール抽選機151は、先ず、ジャックポット抽選における第1段階抽選として、ジャックポットチャレンジを獲得するための抽選(ジャックポットチャレンジ抽選)に使用するルーレットを選択する抽選を行う。本実施形態の場合、ルーレットは、報酬の割り当てパターンが異なる複数種類が用意される。以下においては3種のルーレットが用意された場合を挙げて説明する。
【0031】
図8は、第1段階抽選での選択肢となる3つのルーレットRL(RL−B、RL−R、RL−Y)の例を示している。3つのルーレットRLのうち、ルーレットRL−Bは、青色のルーレットである。同図に示されるルーレットRL−Bは、8つの領域(選択肢)に分割されたうえで、5つの領域に「JPC(ジャックポットチャレンジ)」が割り当てられ、3つの領域に「20」のポイントが割り当てられている。
ルーレットRL−Rは、赤色のルーレットである。ルーレットRL−Rは、8つの領域(選択肢)に分割されたうえで、6つの領域に「JPC」が割り当てられ、2つの領域に「20」のポイントが割り当てられている。
なお、ルーレットRL−B、ルーレットRL−Rに割り当てられるポイントは「20」以外の値であってもよい。また、ルーレットRL−B、ルーレットRL−Rで同じである必要は無い。
ルーレットRL−Yは、黄色のルーレットである。ルーレットRL−Yは、8つの領域(選択肢)に分割されたうえで、8つの領域の全てに「JPC」が割り当てられている。
この場合、「JPC」が当たる確率の高さは、ルーレットRL−Y、ルーレットRL−R、ルーレットRL−Bの順となる。
なお、上記のルーレットRLごとの「JPC」とポイントの領域の割り当ての比率や配置のパターンは一例であって、適宜変更されてよい。
【0032】
ゲーム装置10は、ボール抽選機151において穴部HL−BにボールBLが落下したことが検出されると、第1次抽選の抽選結果として、青色のルーレットRL−Bを選択する。また、ゲーム装置10は、ボール抽選機151において穴部HL−RにボールBLが落下したことが検出されると、第1次抽選の抽選結果として、赤色のルーレットRL−Rを選択する。また、ゲーム装置10は、ボール抽選機151において穴部HL−YにボールBLが落下したことが検出されると、第1次抽選の抽選結果として、黄色のルーレットRL−Yを選択する。
前述のように、ルーレットRL−Y、ルーレットRL−R、ルーレットRL−Bのうちで「JPC」の当たる確率が最も高いルーレットは、ルーレットRL−Yである。従って、権利保有プレイヤは、第1次抽選によりルーレットRL−Yが当たることを希望する。
【0033】
上記のようにルーレットRLの選択が完了すると、ゲーム装置10は、画面内で固定されるポインタと、選択された色の画面内で回転するルーレットRLの画像を、ステーションユニット11において設けられているステーション表示部に表示させる。
そのうえで、ゲーム装置10は、ジャックポット抽選における第2段階抽選(ジャックポットチャレンジ抽選)として、ステーション表示部に表示させたルーレットにて分割された領域の1つを選択するために、物理的なボールBLを、ルーレット抽選用の抽選機(ルーレット抽選機)に投入する。ルーレット抽選機は、図示は省略するが、投入されたボールが徐々に穴部に近づいていきつつ、最終的に穴部に落ちるような構造とされている。ゲーム装置10は、ルーレット抽選機にボールが落ちたことが検出されたタイミングでステーション表示部に表示されるルーレットRLの回転を停止し、ポインタが指し示していた領域を、抽選された領域として決定する。
【0034】
抽選された領域が「JPC」であった場合、権利保有プレイヤは、ジャックポットを獲得できるか否かを最終的に決定する抽選を受ける権利(ジャックポットチャレンジ)を獲得したことになる。ジャックポットチャレンジが獲得されると、例えばステーションユニット11におけるステーション表示部にジャックポットチャレンジ画面が表示され、ジャックポットの獲得の有無を抽選するための最終抽選が行われる。最終抽選は、ジャックポット抽選における第3段階抽選となる。
第3段階抽選の結果、ジャックポット(大当たり)が当選すると、権利保有プレイヤがジャックポット報酬を獲得できる。この場合、ゲーム装置10は、ゲーム装置10でプレイしているプレイヤのベットに応じて積算されたプログレッシブ値に応じて決まるジャックポット報酬を、権利保有プレイヤに対して付与する。権利保有プレイヤへのジャックポット報酬の付与は、権利保有プレイヤのステーションユニット11におけるプレイフィールドPFLへのメダルの払い出しとして行われる。メダルの払い出しは、センターユニット12におけるメダル払出機部によって行われ、払い出されたメダルは、メダル受皿TRAに排出されるようになっている。
一方、第3段階抽選の結果、ジャックポットが選択されなかった場合には、例えばジャックポットが獲得された場合よりも価値の低い規定の報酬が付与される。規定の報酬の内容は、特に限定されないが、例えば所定のポイント数に応じたメダルの払い出しであってもよいし、ゲーム上で使用されるアイテムなどの付与であってもよい。
【0035】
第3段階抽選にまで進むことができた場合、即ち、第2段階抽選にてジャックポットチャンスが獲得された場合、権利保有プレイヤからさらに他のプレイヤに対してジャックポット抽選権を引継ぐことができる。
このため、第3段階抽選が行われて報酬が確定した後においては、権利保有プレイヤが、次にジャックポット抽選権を引継いでもらうプレイヤ(引継ぎ先プレイヤ)を選択することになる。
このため、第3段階抽選が行われて報酬が確定した後において、権利保有プレイヤに対応するステーションユニット11のステーション表示部には、権利保有プレイヤに引継ぎ先プレイヤを選択させるための引継ぎ先プレイヤ選択画面が表示される。
【0036】
図9は、引継ぎ先プレイヤ選択画面の一例を示している。同図の引継ぎ先プレイヤ選択画面においては、3つのプレイヤ選択ボタンBT(BT1、BT2、BT3)が配置されている。プレイヤ選択ボタンBT1、BT2、BT3は、それぞれ、一の引継ぎ先プレイヤの候補となる候補プレイヤに対応する。候補プレイヤは、現在において稼働している全てのゲーム装置10でプレイしているプレイヤのうちからセンターサーバ30が選択する。従って、本実施形態において選択される候補プレイヤには、権利保有プレイヤと特に関係性を有さないプレイヤも含まれる。プレイヤ選択ボタンBT1、BT2、BT3のそれぞれにおいては、対応の候補プレイヤがプレイしている店舗と候補プレイヤのプレイヤ名とが示されている。
なお、同図の例では、候補プレイヤが3名である場合を例に挙げているが、候補プレイヤの数については特に限定されない。
【0037】
権利保有プレイヤは、プレイヤ選択ボタンBT1、BT2、BT3ごとに対応する候補プレイヤのうちから一の候補プレイヤを引継ぎ先として決定すると、決定した引継ぎ先の候補プレイヤが示されるプレイヤ選択ボタンBTを選択する操作を行う。
プレイヤ選択ボタンBTを選択する操作が行われたことに応じて、ゲーム装置10は、センターサーバ30に対して、引継ぎ先として決定されたプレイヤの通知(引継ぎ先プレイヤ通知)を行う。
センターサーバ30は、引継ぎ先プレイヤ通知の受信に応じて、受信された引継ぎ先プレイヤ通知が示す引継ぎ先のプレイヤがプレイしているゲーム装置10に対して、ジャックポット抽選の実行を指示する、抽選実行要求を送信する。
抽選実行要求を受信したゲーム装置10は、ジャックポット抽選のための制御を実行する。つまり、引継ぎ先のプレイヤがプレイしているステーションユニット11のステーション表示部に対して、抽選権引継ぎ通知メッセージ(
図6)を表示させたうえで、前述のようにジャックポット抽選を第1段階抽選から開始する。
【0038】
また、ジャックポット抽選における第2段階抽選の結果、ジャックポットチャレンジが獲得できなかった場合、つまり、ルーレットRY−B又はRY−Rにおける「20」のポイントの領域が選択された場合には、以下のようになる。
この場合、ジャックポットの獲得の有無を抽選するための第3段階抽選は行われず、権利保有プレイヤには、「20」のポイントに応じた報酬が付与される。
また、この場合、権利保有プレイヤが他のプレイヤにジャックポット抽選権を引継がせることもできない。つまり、第2段階抽選によりジャックポットチャレンジが獲得できなかった場合には、この段階で、これまで継続されてきたジャックポット抽選権の引継ぎが中断される。
ジャックポット抽選権の引継ぎの中断が発生した場合、センターサーバ30は、中断発生後における所定のタイミングで、現在においてゲーム装置10をプレイしているプレイヤのうちから、新たに一人目の権利保有プレイヤを決定し、権利保有プレイヤがプレイしているゲーム装置10に対して、抽選実行要求を送信する。これにより、新たなジャックポット抽選権の引継ぎが開始される。
【0039】
以上の説明から理解されるように、本実施形態におけるゲームシステム1では、プレイヤは、他のプレイヤからジャックポット抽選権の引継ぎが行われたことに応じて、ジャックポット抽選を受けることができる。そして、ジャックポット抽選が行われた後においては、権利保有プレイヤが引継ぎ元となって、次にジャックポット抽選権を有することとなる引継ぎ先のプレイヤを決定することができる。
このようにして、本実施形態においては、ゲーム装置10でプレイしている各地のプレイヤの間でジャックポット抽選権を順に引継がせていくことができる。ゲーム装置10では、元来、抽選ゲームは、ステーションユニット11ごとにおけるゲームの進行に応じて、ステーションユニット11ごとに個別に開始される。つまり、ゲーム装置10における抽選ゲームは、ユーザ間で特にタイミングを合わせることなく、ユーザごとに独立したタイミングで行われる。このため、プレイヤ同士の繋がりを意識させることが難しい。
そこで、本実施形態のように、ジャックポット抽選権の引継ぎがプレイヤ間で行えるようにしたことで、ゲーム装置10によりプレイするプレイヤが、他のプレイヤとの繋がりを意識することができる。これにより、ゲーム装置10でプレイすることの面白みが増す。
そのうえで、本実施形態においては、ジャックポット抽選の第2段階においてジャックポットチャレンジが獲得できなかった場合には、これまで継続されてきたジャックポット抽選権の引継ぎが中断される。このため、ジャックポット抽選権の引継ぎを受けた権利保有プレイヤは、ジャックポットが獲得できるかどうかに加えて、次のプレイヤへのジャックポット抽選権の引継ぎを自分が行えるかどうかも気にかけながらジャックポット抽選を受けられる。これにより、ジャックポット抽選を受けるプレイヤにとっての面白みがさらに増す。
【0040】
図10は、ゲーム装置10の構成例を示している。前述のように、ゲーム装置10は、ステーションユニット11とセンターユニット12とを備える。
ステーションユニット11は、ステーションユニット制御部110、操作部120、カードリーダ130、プッシャーゲーム機部140、ボール対応抽選機部150及びステーション表示部160を備える。
【0041】
ステーションユニット制御部110は、ステーションユニット11に関連する各種制御を実行する。ステーションユニット制御部110としての機能は、ステーションユニット11が備えるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
【0042】
操作部120は、ステーションユニット11において備えられる各種操作子を一括して示す。前述のメダル投入スイッチ121、投入方向変更レバー122、メダル戻しボタンなどは操作部120に含まれる。
【0043】
カードリーダ130は、カードに備えられるRFID(Radio Frequency IDentifier)タグと非接触型又は非接触型による通信を行って、RFIDタグからデータの読み取りを行う。本実施形態において、カードリーダ130が読み取り対称とするカードは、プレイヤが所持し、プレイヤを一意に示すプレイヤID(プレイヤの識別情報の一例)が記憶されたプレイヤカードである。つまり、ゲーム装置10は、カードリーダ130によりプレイヤカードの読み取りを行うことでプレイヤIDを取得できる。
プレイヤカードは、例えばゲーム装置10が設置される店舗などでプレイヤに提供される。
プレイヤは、ゲーム装置10によりゲームを行うにあたり、プレイヤカードに記憶されたプレイヤIDをゲーム装置10に読み取らせることで、プレイヤのゲームプレイ履歴をセンターサーバに保存させておくことができる。
なお、プレイヤが、例えばプレイヤカードに記載されているプレイヤIDを示す文字列を操作部120に対する操作により入力し、ゲーム装置10は、入力された文字列をプレイヤIDとして取得するようにされてもよい。
【0044】
プッシャーゲーム機部140は、前述のように、ゲーム装置10のプッシャーゲームに対応する機構を備えて構成される部位である。
ボール対応抽選機部150は、物理的にボールを用いた抽選を行うのに用いられる機構部を備えて構成される部位である。ボール対応抽選機部150は、前述のボール抽選機151、ルーレット抽選機などを含む。
【0045】
ステーション表示部160は、ステーションごとに対応して備えられる表示部である。ステーション表示部160には、ゲームの進行に応じて適宜ゲーム画面等の表示が行われる。前述のように、ジャックポット抽選においては、ステーション表示部160にルーレットRLが表示される。
【0046】
センターユニット12は、ネットワーク対応通信部210、センターユニット制御部220、記憶部230、センター表示部240、メダル払出機部250及びセンターユニット回転機構部260を備える。
ネットワーク対応通信部210は、ネットワークNW(
図1)経由でセンターサーバ30と通信を行う。
【0047】
センターユニット制御部220は、センターユニット12に関連する各種制御を実行する。センターユニット制御部220としての機能は、センターユニット12が備えるCPUがプログラムを実行することによって実現される。
【0048】
センターユニット制御部220は、プレイヤID取得部221、抽選部222、報酬付与部223、条件判定部224及び引継ぎ先決定部225を備える。
プレイヤID取得部221は、プレイヤIDを取得する。前述のようにステーションユニット11のカードリーダ130によりプレイヤカードからプレイヤIDが読み取られると、読み取られたプレイヤIDは、ステーションユニット制御部110により、センターユニット制御部220に送信される。センターユニット制御部220においてプレイヤID取得部221は、受信されたプレイヤIDを取得する。
【0049】
抽選部222は、ジャックポット抽選権を取得したプレイヤに対応させて抽選を実行する。
報酬付与部223は、抽選部222による抽選結果に基づいてジャックポット抽選権を取得したプレイヤに報酬を付与する。ここで付与される報酬は、ジャックポットを獲得した場合のプログレッシブ値に応じたジャックポット報酬の他、第2段階抽選あるいは第3段階抽選によりポイントが選択された場合のポイントに応じた報酬も含まれる。
条件判定部224は、抽選部222による抽選結果に基づいて、ジャックポット抽選権を取得したプレイヤから他のプレイヤにジャックポット抽選権を引継がせるための引継ぎ許可条件が成立しているか否か判定する。
引継ぎ先決定部225は、ジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤ(引継ぎ先プレイヤ)を決定する。引継ぎ先決定部225は、引継ぎ先プレイヤの決定に応じて、引継ぎ先プレイヤ通知をセンターサーバ30に送信する。
【0050】
記憶部230は、センターユニット制御部220が利用する各種の情報を記憶する。同図に示されるように、記憶部230は、プレイヤ情報テーブル231、報酬情報テーブル232、及び筐体情報233を記憶する。
【0051】
プレイヤ情報テーブル231は、ゲーム装置10にてプレイを行っているプレイヤごとに対応するプレイヤ情報をレコードとするテーブルである。プレイヤ情報テーブル231における1つのレコードとしてのプレイヤ情報は、プレイヤIDと、プレイヤ名と、プレイヤがプレイしているステーションユニット11を示すステーションユニットIDのフィールドを含む。プレイヤ名の情報は、例えばセンターサーバ30に登録されているプレイヤ情報テーブルから取得できる。
【0052】
報酬情報テーブル232は、ゲーム装置10にてプレイしているプレイヤに付与された報酬ごとに対応する報酬情報をレコードとするテーブルである。報酬情報テーブル232における1つのレコードとしての報酬情報は、プレイヤID、報酬確定日時、報酬種別及び報酬値の各フィールドを含む。報酬種別においては、例えばジャックポット報酬、ポイントに応じた報酬などの区別が示される。
なお、上記のジャックポット報酬、ポイントに応じた報酬は、メダルの払い出しによって行われるが、例えば報酬として、ゲーム上でのアイテムや特権の付与などを行うことも可能である。この場合には、報酬種別においてメダル払い出しによる報酬と、アイテムや特権の付与などによる報酬とのいずれであるのかについても反映される。アイテムや特権が付与された場合、報酬値のフィールドには、アイテムや特権の種別を特定する情報が格納される。
筐体情報233は、自機としてのゲーム装置10を示す情報である。具体的に、筐体情報233は、ゲーム装置10を一意に示す識別情報としての筐体IDである。
【0053】
プレイヤ情報テーブル231に格納されたプレイヤ情報、報酬情報テーブル232に格納された報酬情報、及び筐体情報233は、それぞれが所定のタイミングでセンターサーバ30に送信される。センターサーバ30は、配下のゲーム装置10のそれぞれから送信された上記の各情報を記憶する。
【0054】
センター表示部240は、
図2に示したように、センターユニット12に配置される表示部の1つである。
メダル払出機部250は、プレイヤにジャックポット報酬やポイントに応じた報酬などの報酬が付与されたことに応じて、センターユニット制御部220の制御に応じて、付与された報酬に応じた数のメダルを払い出す部位である。
センターユニット回転機構部260は、センターユニット12を回転させるための機構を備える部位である。センターユニット回転機構部260の回転は、センターユニット制御部220により制御される。
【0055】
図11は、センターサーバ30の構成例を示している。同図のセンターサーバ30は、ネットワーク対応通信部310、制御部320及び記憶部330を備える。
ネットワーク対応通信部310は、ネットワークNW経由でゲーム装置10と通信行う。
【0056】
制御部320は、センターサーバ30における各種の制御を実行する。制御部320としての機能は、センターサーバ30が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。制御部320は、候補プレイヤ選択部321と引継ぎ制御部322とを備える。
候補プレイヤ選択部321は、ゲーム装置10からの要求に応じて候補プレイヤを選択する。候補プレイヤ選択部321は、選択した候補プレイヤを、要求元のゲーム装置10に通知する。
引継ぎ制御部322は、引継ぎ許可条件が成立している場合に、ゲーム装置10の引継ぎ先決定部225により決定された他のプレイヤにジャックポット抽選権を取得させる。
【0057】
記憶部330は、制御部320が利用する各種の情報を記憶する。同図の記憶部330は、プレイヤ情報テーブル331、引継ぎ履歴情報332、報酬情報テーブル333、及び筐体情報テーブル334を記憶する。
【0058】
プレイヤ情報テーブル331は、各ゲーム装置10から送信されたプレイヤ情報に基づいて作成されたデータベースである。プレイヤ情報テーブル331においてプレイヤ情報として示されるプレイヤは、現在においてゲーム装置10にてプレイしているプレイヤを示す。
図12は、プレイヤ情報テーブル331における1レコードとしてのプレイヤ情報の構造例を示している。同図に示されるように、プレイヤ情報は、プレイヤID、プレイヤ名、及び筐体IDとのフィールドを有する。筐体IDは、対応のプレイヤIDが示すプレイヤがプレイしているゲーム装置10を示す。
【0059】
引継ぎ履歴情報332は、これまでにおけるジャックポット抽選権についての引継ぎの履歴を示す情報である。
図13は、引継ぎ履歴情報332の構造例を示している。同図の引継ぎ履歴情報332は、引継ぎ順を示す番号ごとに、プレイヤID、プレイ対象筐体、引継ぎ決定日時のフィールドが対応付けられた構造である。
引継ぎ履歴情報332において、プレイヤIDのフィールドは、対応の引継ぎ順においてジャックポット抽選権が付与されたプレイヤ示すプレイヤIDを格納する。
プレイ対象筐体のフィールドは、対応の引継ぎ順におけるプレイヤがプレイしていた筐体を示すゲーム装置10を示す筐体IDを格納する。
引継ぎ決定日時のフィールドは、対応の引継ぎ順におけるプレイヤが引継ぎ先プレイヤとして決定された日時を格納する。
【0060】
報酬情報テーブル333は、各ゲーム装置10から送信された報酬情報をテーブル化したデータベースである。
図14は、報酬情報テーブル333における1レコードとしての報酬情報の構造例を示している。同図の報酬情報は、プレイヤID、報酬確定日時、報酬種別、報酬値及び筐体IDの各フィールドを有する。即ち、報酬情報テーブル333における報酬情報は、ゲーム装置10から報酬情報として送信されたプレイヤID、報酬確定日時、報酬種別及び報酬値に、送信元のゲーム装置10を示す筐体IDをさらに対応付けた構造である。
【0061】
筐体情報テーブル334は、各ゲーム装置10から送信された筐体情報をテーブル化したデータベースである。図示は省略するが、筐体情報テーブル334における筐体情報は、ゲーム装置10から筐体情報として送信された筐体IDと店舗IDとのフィールドを含む構造である。筐体情報テーブル334の筐体情報における店舗IDは、対応の筐体IDにより示されるゲーム装置10が設置された店舗を示す識別情報である。
【0062】
図15のフローチャートを参照して、ゲーム装置10とセンターサーバ30とが、ジャックポット抽選権の引継ぎと、ジャックポット抽選権の引継ぎに応じたジャックポット抽選に関連して実行する処理手順例について説明する。
ゲーム装置10において、センターユニット制御部220の抽選部222は、センターサーバ30から送信される抽選実行要求が受信されるのを待機している(ステップS100−NO)。
抽選実行要求が受信されると(ステップS100−YES)、抽選部222は、受信された抽選実行要求に含まれる、引継ぎ先プレイヤを示すプレイヤIDと、引継ぎ元プレイヤに関する情報(プレイヤID、プレイヤ名、プレイヤがプレイしているゲーム装置10が設置されている店舗STの情報など)とを取得する。抽選部222は、取得したプレイヤIDと、引継ぎ元プレイヤに関する情報とを利用して、引継ぎ先プレイヤ(即ち、権利保有プレイヤ)がプレイしているステーションユニット11のステーション表示部160に、
図6に例示したように抽選権引継ぎ通知メッセージを表示させる(ステップS102)。
【0063】
次に、抽選部222は、ジャックポット抽選権の取得に応じて、権利保有プレイヤのステーションユニット11にてジャックポット抽選を開始させる。抽選部222は、前述のように、先ず、第1段階抽選と、第2段階抽選とによる抽選を行わせる(ステップS104)。
第2段階抽選が行われると、条件判定部224は、第2段階抽選の結果、ジャックポットチャレンジが獲得されたか否か判定する(ステップS106)。ステップS106の判定は、引継ぎ許可条件が成立しているか否かを判定していることに相当する。即ち、本実施形態における引継ぎ許可条件は、「第2段階抽選の結果としてジャックポットチャレンジが獲得されること」である。
【0064】
ジャックポットチャレンジが獲得された場合(ステップS106−YES)、抽選部222は、第3段階抽選を実行する(ステップS108)。
報酬付与部223は、ステップS108による第3段階抽選の結果に応じた報酬を権利保有プレイヤに付与する(ステップS110)。前述のように、第3段階抽選によっては、ジャックポットが獲得されるか、ジャックポットが獲得されずに規定のポイントが得られるかのいずれかの結果が生じる。ジャックポットが獲得された場合、報酬付与部223は、ジャックポットに対応するプログレッシブ値に応じたポイントを権利保有プレイヤに付与する。一方、規定のポイントが選択された場合には、権利保有プレイヤに規定のポイントを付与する。
【0065】
第3段階抽選が終了し、ステップS110により報酬が確定されると、引継ぎ先決定部225は、候補プレイヤ要求をセンターサーバ30に送信する(ステップS112)。
引継ぎ先決定部225は、候補プレイヤ要求に応答してセンターサーバ30から送信された候補プレイヤ通知を受信する。引継ぎ先決定部225は、受信された候補プレイヤ通知に含まれる候補プレイヤごとのプレイヤ関連情報を利用して、引継ぎ先プレイヤを示す引継ぎ先プレイヤ選択画面をステーション表示部160に表示させる(ステップS114)。
引継ぎ先決定部225は、表示された引継ぎ先プレイヤ選択画面に対して引継ぎ先プレイヤを選択する操作が行われたことに応じて、当該操作を受け付ける(ステップS116)。引継ぎ先決定部225は、ステップS116により操作を受け付けることにより、受け付けた操作により選択された候補プレイヤを、引継ぎ先プレイヤとして決定する。
引継ぎ先決定部225は、引継ぎ先プレイヤ選択画面に対する操作に応じて選択されたプレイヤを引継ぎ先プレイヤとして決定する。そのうえで、引継ぎ先決定部225は、決定した引継ぎ先プレイヤを示す引継ぎ先プレイヤ通知をセンターサーバ30に送信する(ステップS118)。
【0066】
一方、第2段階抽選の結果、ジャックポットチャレンジが獲得されなかった場合(ステップS106−NO)、報酬付与部223は、第2段階抽選に応じて選択されたポイントに応じた報酬を、権利保有プレイヤに付与する(ステップS120)。
また、この場合には引継ぎ許可条件が成立していないため、これまでのジャックポット抽選権の引継ぎを中断させることになる。そこで、この場合の引継ぎ先決定部225は、ジャックポット抽選権の引継ぎについて中断が発生した旨の通知(引継ぎ中断発生通知)を、センターサーバ30に送信する(ステップS122)。
【0067】
次に、センターサーバ30が実行する処理手順例について説明する。
センターサーバ30において、引継ぎ制御部322は、ゲーム装置10から送信される引継ぎ先プレイヤ通知が受信されたか否か判定する(ステップS200)。
引継ぎ先プレイヤ通知が受信された場合(ステップS200−YES)、引継ぎ制御部322は、引継ぎ履歴情報332について、受信された引継ぎ先プレイヤ通知が示すプレイヤを最後の引継ぎ先プレイヤとして登録することで更新を行う(ステップS202)。
【0068】
次に、引継ぎ制御部322は、引継ぎ先プレイヤ通知が示す引継ぎ先プレイヤのプレイヤIDを含むプレイヤ情報を、プレイヤ情報テーブル331から検索する(ステップS204)。
引継ぎ制御部322は、検索したプレイヤ情報に含まれる筐体IDが示すゲーム装置10に対して、抽選実行要求を送信する(ステップS206)。抽選実行要求には、引継ぎ先プレイヤとして決定されたプレイヤを示すプレイヤIDが含まれる。
【0069】
ステップS206の処理の後、あるいは引継ぎ先プレイヤ通知が受信されなかった場合(ステップS200−NO)、候補プレイヤ選択部321は、候補プレイヤ要求が受信されたか否か判定する(ステップS208)。
候補プレイヤ要求が受信された場合(ステップS208−YES)、候補プレイヤ選択部321は、プレイヤ情報テーブル331に格納されるプレイヤ情報が示すプレイヤのうちから、3人の候補プレイヤを選択する(ステップS210)。
候補プレイヤの選択にあたっては、引継ぎ先プレイヤとなる機会がプレイヤに対して均等となることが好ましい。そこで、候補プレイヤ選択部321は、例えばこれまでに作成された引継ぎ先履歴情報を参照して、引継ぎ先プレイヤとなった回数が少ないプレイヤを優先して候補プレイヤとして選択する。なお、このようなことを考慮しなくともよいような場合には、例えば候補プレイヤ選択部321は、ランダムに候補プレイヤを選択してもよい。
候補プレイヤ選択部321は、ステップS210により決定された候補プレイヤを示す候補プレイヤ通知を送信する(ステップS212)。候補プレイヤ通知には、候補プレイヤごとに対応するプレイヤ関連情報が含まれる。プレイヤに関連情報には、プレイヤID、プレイヤ名、プレイヤがプレイしているゲーム装置10が設置されている店舗STの情報などが含まれる。
【0070】
また、ステップS212の処理の後、あるいは候補プレイヤ要求が受信されなかった場合(ステップS208−NO)、引継ぎ制御部322は、ゲーム装置10から送信された引継ぎ中断発生通知が受信されたか否か判定する(ステップS214)。
引継ぎ中断発生通知が受信された場合(ステップS214−YES)、引継ぎ制御部322は、これまでにおけるジャックポット抽選権の引継ぎに応じて更新対象としていた引継ぎ履歴情報332を、更新不可の状態として保存する(ステップS216)。
このように保存された引継ぎ履歴情報は、候補プレイヤ選択部321がステップS210にて候補プレイヤを決定するにあたり、これまでにおけるプレイヤごと権利保有プレイヤとなった回数を認識する際に使用される。
また、ステップS216の処理を終了した後、あるいは引継ぎ中断発生通知が受信されなかった場合(ステップS214−NO)、ステップS200に処理が戻される。
【0071】
[実施形態のまとめ]
(1)以上説明したように、本実施形態におけるゲームシステム1(抽選ゲームシステムの一例)は、抽選部222と、報酬付与部223と、条件判定部224と、引継ぎ先決定部225と、引継ぎ制御部322とを備える。
抽選部222は、ジャックポット抽選権(抽選権の一例)を取得したプレイヤに対応させてジャックポット抽選(抽選の一例)を実行する。報酬付与部223は、抽選部222による抽選結果に基づいてジャックポット抽選権を取得したプレイヤに報酬を付与する。条件判定部224は、抽選部222による抽選結果に基づいて、ジャックポット抽選権を取得したプレイヤから他のプレイヤにジャックポット抽選権を引継がせるための引継ぎ許可条件が成立しているか否か判定する。引継ぎ先決定部225は、ジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定する。引継ぎ制御部322は、引継ぎ許可条件が成立している場合に、引継ぎ先決定部225により決定された他のプレイヤにジャックポット抽選権を取得させる。
上記構成によれば、ゲーム装置10を他のプレイヤからジャックポット抽選権を引継いだプレイヤが、ジャックポット抽選を受けることができる。そして、ジャックポット抽選の結果により引継ぎ許可条件が成立した場合に、さらに他のプレイヤにジャックポット抽選権を引継がせることができる。このようにして、本実施形態のゲームシステムにおいてはプレイヤの間でジャックポット抽選権を順次引継がせていくというプレイ要素が含まれる。これにより、複数のプレイヤがそれぞれ独立したタイミングで抽選ゲームを実行するようにされた環境のもとで、複数のプレイヤ間で繋がりを意識させることができるようになる。
【0072】
(2)また、本実施形態のゲームシステム1において、抽選部222は、ジャックポット抽選権を取得したプレイヤに対応させて二以上の段階によりジャックポット抽選を行うことが可能であり、条件判定部224は、二以上の段階のうちの第2段階(一部の段階の一例)での抽選部222による抽選結果に基づいて、引継ぎ許可条件が成立しているか否か判定する。
上記構成によれば、ジャックポット抽選権に応じたジャックポット抽選として、複数段階の抽選が行われたうえで、その一部段階において次のプレイヤにジャックポット抽選権を引き継げるか否かが決定されることになる。これにより、ジャックポット抽選を受けるプレイヤにとっては、ジャックポット抽選の過程を楽しみながら、ジャックポット抽選権の引継ぎが可能になるかどうかの緊張感も得られることから、ゲームの楽しみが増すことになる。
【0073】
(3)また、本実施形態のゲームシステム1において、引継ぎ先決定部225は、ジャックポット抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤによりジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定させる。
上記構成によれば、引継ぎ先プレイヤの決定にあたり、引継ぎ元プレイヤの意思を反映させることができる。これにより、引継ぎ元プレイヤは自分が引継ぎ先プレイヤを選んだという意識を強く持つことができるとともに、引継ぎ先プレイヤとしても引継ぎ元プレイヤが自分を選んでくれたという感謝の気持ちを持つことができる。この結果、引継ぎ元プレイヤと引継ぎ先プレイヤとの間での繋がりをさらに強めることができる。
【0074】
(4)また、本実施形態のゲームシステム1において、引継ぎ先決定部225は、ジャックポット抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤにより、ジャックポット抽選権の引継ぎ先として選択された複数の候補のうちからジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定させる。
上記構成によれば、引継ぎ元プレイヤは、複数の候補プレイヤのうちから、自分の意思で引継ぎ先プレイヤを決定することができる。このように引継ぎ先プレイヤの決定にあたり選択肢が提示されることで、引継ぎ元プレイヤが引継ぎ先プレイヤを決定しやすくなる。
【0075】
(5)また、本実施形態のゲームシステム1において、プレイヤを識別するプレイヤID(プレイヤ識別情報の一例)を取得するプレイヤID取得部221(プレイヤ識別情報取得部の一例)をさらに備え、引継ぎ先決定部225は、プレイヤID取得部221によりプレイヤIDが取得されたプレイヤのうちから、ジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定する。
上記構成によれば、例えばプレイヤIDを記録したプレイヤカードを利用してプレイするプレイヤのみがジャックポット抽選権を引継ぐことができる。これにより、例えばプレイヤカードを利用してプレイするプレイヤを優遇してジャックポット抽選権を取得させることができる。また、プレイヤIDと引継ぎ先プレイヤとを関連付けすることが可能になることから、ジャックポット抽選権の引継ぎを受けたプレイヤを適切に管理することができる。
【0076】
(6)また、本実施形態のゲームシステム1において、ジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対して、ジャックポット抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤに関する情報を通知するプレイヤ情報通知部をさらに備える。
本実施形態において、プレイヤ情報通知部としての機能は、センターサーバ30における引継ぎ制御部322が、ゲーム装置10に対して送信する抽選実行要求に引継ぎ元プレイヤの情報を含めることにより実現される。即ち、本実施形態においては、引継ぎ制御部322がプレイヤ情報通知部を備える。ゲーム装置10は、前述のように、受信された抽選実行要求に含まれる引継ぎ元プレイヤに関する情報を利用して、引継ぎ元プレイヤに関する情報を含む抽選権引継ぎ通知メッセージを表示することができる。
上記構成によれば、引継ぎ先プレイヤに対して引継ぎ元プレイヤの情報が通知されることになる。これにより、引継ぎ先プレイヤが自分にジャックポット抽選権を引継がせてくれた引継ぎ元プレイヤを強く意識することができ、引継ぎ元プレイヤと引継ぎ先プレイヤとの間での繋がりをさらに強めることができる。
【0077】
以下、本実施形態の変形例について説明する。
[第1変形例]
上記実施形態において、引継ぎ先プレイヤは、引継ぎ元のプレイヤとの関係性の有無については無関係に決定されていた。しかしながら、候補プレイヤ選択部321は、ジャックポット抽選権の引継ぎ先となる他のプレイヤを、所定の関係性を有するプレイヤのうちから選択してもよい。
一具体例として、本実施形態におけるゲーム装置10のプレイヤ間でフレンド関係を設定できるようにしている場合には、引継ぎ元プレイヤとフレンド関係にある他のプレイヤのうちから候補プレイヤを決定するようにしてもよい。この場合、例えばセンターサーバ30が記憶するプレイヤ情報には、
図12に示したプレイヤID、プレイヤ名、及び筐体IDのフィールドに加えて、他のプレイヤとのフレンド関係を示す情報であるフレンド関係情報のフィールドが追加される。
そのうえで、候補プレイヤ選択部321は、引継ぎ先プレイヤを選択するにあたり、プレイヤ情報テーブル331におけるフレンド関係情報を参照して、引継ぎ元プレイヤとフレンド関係にあるプレイヤのうちから候補プレイヤを選択してもよい。
このような構成とすれば、ゲーム装置10にてプレイするプレイヤ同士で積極的にフレンド関係を設定するようになるので、プレイヤ間の繋がりをさらに強めることが可能になる。
【0078】
[第2変形例]
また、本実施形態において、引継ぎ先プレイヤにジャックポット抽選権の引継ぎが行われたことに応じた報酬が引継ぎ元プレイヤと引継ぎ先プレイヤとの両者又はいずれか一方に付与されるようにしてもよい。つまり、本実施形態のゲームシステム1は、ジャックポット抽選権の引継ぎが行われることに応じて、ジャックポット抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤ又はジャックポット抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対して報酬を付与する引継ぎ報酬付与部をさらに有してもよい。
【0079】
図16は、本変形例に対応するセンターサーバ30Aの構成例を示している。同図において、
図11と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。同図のセンターサーバ30Aの制御部320Aは、候補プレイヤ選択部321及び引継ぎ制御部322に加えて、引継ぎ報酬付与部323をさらに備える。
引継ぎ報酬付与部323は、例えば、引継ぎ先プレイヤがプレイ中のゲーム装置10に対して引継ぎ制御部322が抽選実行要求を送信したことを以て、ジャックポット報酬の引継ぎが完了したとして、引継ぎ元プレイヤと引継ぎ先プレイヤとの両者又はいずれか一方に報酬(引継ぎ報酬)を付与すればよい。
なお、引継ぎ報酬付与部323による引継ぎ報酬の付与は、所定のポイントを加算したり、アイテムの新たな付与などのように、追加的に報酬を付与したりする態様であってもよい。あるいは、引継ぎ報酬の付与は、例えばプレイヤが既に有しているアイテムなどを強化したりするなど、プレイヤが所有する価値を変更させる態様であってもよい。
【0080】
[第3変形例]
また、本実施形態において、引継ぎ報酬付与部323は、引継ぎ許可条件の成立に関する履歴に基づいて、引継ぎ元プレイヤと引継ぎ先プレイヤの両者又はいずれか一方に対する報酬を決定してもよい。引継ぎ報酬付与部323は、引継ぎ履歴情報332を参照することによって、引継ぎ許可条件の成立に関する履歴を取得できる。
【0081】
[第4変形例]
引継ぎ報酬付与部323が引継ぎ許可条件の成立に関する履歴に基づいて報酬を決定する態様の1つとして、以下の構成を挙げることができる。つまり、引継ぎ報酬付与部323は、引継ぎ許可条件の成立が連続した回数(即ち、引継ぎが行われた回数)に基づいて、引継ぎ元プレイヤと引継ぎ先プレイヤの両者又はいずれか一方に対する報酬を決定してもよい。
一具体例として、引継ぎ元プレイヤに報酬を付与する態様としては、引継ぎ元プレイヤがジャックポット抽選権を次の引継ぎ先プレイヤに引継いだ回を1回目として、引継ぎが行われた回数が増えていくごとに増加する報酬が付与されるようにしてもよい。
また、引継ぎ先プレイヤに報酬を付与する態様としては、これまでにジャックポット抽選権の引継ぎが行われた回数に応じて増加する報酬を付与するようにしてもよい。例えば、1回目の引継ぎによりジャックポット抽選権を取得した引継ぎ先プレイヤと、次の2回目の引継ぎによりジャックポット抽選権を取得した引継ぎ先プレイヤとでは、2回目の引継ぎによりジャックポット抽選権を取得した引継ぎ先プレイヤのほうが高い報酬が付与される。
【0082】
[第5変形例]
また、本実施形態において、引継ぎ報酬付与部323は、引継ぎ先プレイヤに対するジャックポット抽選の結果に基づいて、引継ぎ元プレイヤに対する報酬を決定してもよい。
一具体例として、引継ぎ報酬付与部323は、引継ぎ先プレイヤに対するジャックポット抽選の結果、ジャックポットが獲得された場合に、引継ぎ元プレイヤに対しても一定の報酬を付与し、ジャックポットが獲得されなかった場合には、引継ぎ元プレイヤに対しては報酬を付与しない、あるいはジャックポットが獲得された場合よりも低い報酬を付与するようにしてもよい。
【0083】
[第6変形例]
また、これまでの説明においては、ゲーム装置10が、抽選部222、報酬付与部223、条件判定部224、及び引継ぎ先決定部225の各機能部を備え、センターサーバ30が、候補プレイヤ選択部321、引継ぎ制御部322、及び引継ぎ報酬付与部323の各機能部を備えている。
しかしながら、上記の各機能部のゲーム装置10とセンターサーバ30への割り当ての態様は一例であり、適宜変更されてよい。一例として、条件判定部224による引継ぎ許可条件が成立しているか否かの判定や、引継ぎ先決定部225による引継ぎ先プレイヤ選択画面に対する操作に応じた引継ぎ先プレイヤの決定の処理などがセンターサーバ30にて行われるようにしてもよい。
また、本実施形態におけるジャックポット抽選権の引継ぎは、ゲーム装置10単体で行われるように構成されてもよい。
【0084】
[第7変形例]
また、これまでの説明においては、ジャックポットチャレンジが獲得されたか否かの条件判定を行った結果、ジャックポットチャレンジが獲得された(引継ぎ許可条件が成立した)ことに応じて引継ぎ先プレイヤを決定するという手順とされていた。しかしながら、例えば、先に引継ぎ先プレイヤを決定しておいたうえで、ジャックポットチャレンジが獲得されたか否かの条件判定が行われるようにされてよい。
【0085】
[第8変形例]
また、引継ぎ先プレイヤを決定するにあたっては、例えばプレイヤIDにより引継ぎ先プレイヤを決定するのではなく、ゲーム装置10の筐体IDにより引継ぎ先プレイヤを決定してもよい。このように筐体IDにより引継ぎ先プレイヤを決定することによっては、プレイヤ単位ではなく、ゲーム装置10でプレイしているプレイヤの全員を対象としてジャックポット抽選権を引継がせることもできる。また、引継ぎ先として決定されたゲーム装置10において、ゲーム装置10でプレイする一以上のプレイヤのいずれかを引継ぎ先プレイヤとして決定することもできる。
【0086】
[第9変形例]
また、上記実施形態においては、第1段階抽選から第3段階抽選までの3段階によりジャックポット抽選が行われていたが、ジャックポット抽選における抽選の段階数については1以上であればよく、特に限定されるものではない。
【0087】
[第10変形例]
また、上記実施形態では、ゲーム装置10でプレイ中のプレイヤのうちから引継ぎ先プレイヤを決定するようにされていた。しかしながら、ゲーム装置10でプレイしていないプレイヤも対象として引継ぎ先プレイヤを決定してもよい。この場合には、引継ぎ先プレイヤとして決定されたプレイヤが、ゲーム装置10でプレイを開始したときに、例えば抽選権引継ぎ通知メッセージが表示され、ジャックポット抽選が行われる。
【0088】
[第11変形例]
また、本実施形態において引継ぎが行われる抽選権は、ジャックポット抽選権に限定されるものではなく、例えば、特定のアイテムを獲得するための抽選を受ける権利であってもよい。
【0089】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0090】
(付記1)本発明の一態様に係る抽選ゲームシステム(例えば、ゲームシステム1)は、抽選権(例えば、ジャックポット抽選権)を取得したプレイヤに対応させて抽選を実行する抽選部(222、S104、S108)と、前記抽選部による抽選結果に基づいて前記抽選権を取得したプレイヤに報酬を付与する報酬付与部(223、S110、S120)と、前記抽選部による抽選結果に基づいて、前記抽選権を取得したプレイヤから他のプレイヤに前記抽選権を引継がせるための引継ぎ許可条件が成立しているか否か判定する条件判定部(224、S106)と、前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定する引継ぎ先決定部(225、S116)と、前記引継ぎ許可条件が成立している場合に、前記引継ぎ先決定部により決定された他のプレイヤに前記抽選権を取得させる引継ぎ制御部(322、S206)とを備える。
上記構成によれば、抽選ゲームシステムにおいて、他のプレイヤから抽選権を引継がれたプレイヤが抽選を受けることができる。そして、抽選の結果により引継ぎ許可条件が成立した場合に、さらに他のプレイヤに抽選権を引継がせることができる。このようにして、本実施形態のゲームシステムにおいてはプレイヤの間で抽選権を順次引継がせていくというプレイ要素が含まれる。これにより、複数のプレイヤがそれぞれ独立したタイミングで抽選ゲームを実行するようにされた環境のもとで、複数のプレイヤ間の繋がりを意識させることができるようになる。
【0091】
(付記2)本発明の一態様は、(付記1)に記載の抽選ゲームシステムであって、前記抽選部は、前記抽選権を取得したプレイヤ(例えば、権利保有プレイヤ)に対応させて二以上の段階(例えば、第1段階抽選、第2段階抽選、第3段階抽選)により抽選を行うことが可能であり、前記条件判定部は、前記二以上の段階のうちの一部の段階(例えば、第2段階抽選)での前記抽選部による抽選結果に基づいて、前記引継ぎ許可条件が成立しているか否か判定する。
上記構成によれば、抽選権に応じた抽選として、複数段階の抽選が行われたうえで、その一部段階において次のプレイヤにジャックポット抽選権を引き継げるか否かが決定されることになる。これにより、抽選を受けるプレイヤにとっては、抽選の過程を楽しみながら、抽選権の引継ぎが可能になるかどうかの緊張感も得られることから、ゲームの楽しみが増すことになる。
【0092】
(付記3)本発明の一態様は、(付記1)又は(付記2)に記載の抽選ゲームシステムであって、前記引継ぎ先決定部は、前記抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤ(例えば、引継ぎ元プレイヤ)により前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤ(例えば、引継ぎ先プレイヤ)を決定させる。
上記構成によれば、引継ぎ先としての他のプレイヤの決定にあたり、引継ぎ元としてのプレイヤの意思を反映させることができる。これにより、引継ぎ元としてのプレイヤは自分が引継ぎ先としての他のプレイヤを選んだという意識を強く持つことができるとともに、引継ぎ先としての他のプレイヤも、自分を選んでくれたという引継ぎ元としてのプレイヤへの感謝の気持ちを持つことができる。この結果、引継ぎ元としてのプレイヤと引継ぎ先としての他のプレイヤとの間での繋がりをさらに強めることができる。
【0093】
(付記4)本発明の一態様は、(付記3)に記載の抽選ゲームシステムであって、前記引継ぎ先決定部は、前記抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤにより、前記抽選権の引継ぎ先として選択された複数の候補のうちから前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定させる。
上記構成によれば、引継ぎ元としてのプレイヤは、複数の候補プレイヤのうちから、自分の意思で引継ぎ先としての他のプレイヤを決定することができる。このように引継ぎ先としての他のプレイヤの決定にあたり選択肢が提示されることで、引継ぎ元としてのプレイヤが引継ぎ先としての他のプレイヤを決定しやすくなる。
【0094】
(付記5)本発明の一態様は、(付記1)から(付記4)のいずれか1つに記載の抽選ゲームシステムであって、プレイヤを識別するプレイヤ識別情報を取得するプレイヤ識別情報取得部(例えば、プレイヤID取得部221)をさらに備え、前記引継ぎ先決定部は、前記プレイヤ識別情報取得部によりプレイヤ識別情報が取得されたプレイヤのうちから、前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤを決定する。
上記構成によれば、例えば抽選ゲームシステムに対応してプレイヤ識別情報を記録したプレイヤカードを有するプレイヤのみが抽選権を引継ぐことができる。これにより、例えばプレイヤカードを有するプレイヤを優遇して抽選権を取得させることができる。また、プレイヤ識別情報と引継ぎ先としての他のプレイヤとを関連付けすることが可能になることから、抽選権の引継ぎを受けたプレイヤを適切に管理することができる。
【0095】
(付記6)本発明の一態様は、(付記1)から(付記5)のいずれか1つに記載の抽選ゲームシステムであって、前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対して、前記抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤに関する情報を通知するプレイヤ情報通知部(例えば、引継ぎ制御部322)をさらに備える。
上記構成によれば、引継ぎ先としての他のプレイヤに対して引継ぎ元としてのプレイヤの情報が通知されることになる。これにより、引継ぎ先としての他のプレイヤが自分に抽選権を引継がせてくれた引継ぎ元としてのプレイヤを強く意識することができ、引継ぎ元としてのプレイヤと引継ぎ先としての他のプレイヤとの間での繋がりをさらに強めることができる。
【0096】
(付記7)本発明の一態様は、(付記1)から(付記6)のいずれか1つに記載の抽選ゲームシステムであって、前記抽選権の引継ぎが行われることに応じて、前記抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤ又は前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対して報酬を付与する引継ぎ報酬付与部(323)をさらに有する。
上記構成によれば、抽選結果に応じた報酬に加えて、抽選権の引継ぎが行われることに応じてさらに、引継ぎ元としてのプレイヤ又は抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対して報酬を付与できる。これにより、プレイヤが抽選権を獲得したいと強く希望することにつながり、プレイヤのゲーム装置でのプレイを促すことができる。
【0097】
(付記8)本発明の一態様は、(付記7)に記載の抽選ゲームシステムであって、前記引継ぎ報酬付与部は、前記引継ぎ許可条件の成立が連続した回数に基づいて、前記抽選権の引継ぎ元としてのプレイヤ又は/及び前記抽選権の引継ぎ先としての他のプレイヤに対する報酬を決定する。
上記構成によれば、抽選権を獲得したプレイヤ又は抽選権を引き継がせるプレイヤに対して、自分以外のプレイヤの抽選結果について関心を持たせることができ、プレイヤ間の繋がりをより意識させることができる。
【0098】
(付記9)本発明の一態様は、コンピュータを、(付記1)から(付記8)のいずれか一つに記載の抽選ゲームシステムとして機能させるためのプログラムである。
【0099】
なお、上述のゲーム装置10及びセンターサーバ30などとしての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のゲーム装置10及びセンターサーバ30などとしての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。