【実施例1】
【0007】
図1の冷蔵庫1は冷蔵室2が形成されたものである。この冷蔵庫1は冷凍サイクル3(
図2参照)を有しており、冷蔵室2内には冷凍サイクル3から冷気が供給される。この冷蔵室2は前面が開口するものであり、貯蔵室に相当する。この冷蔵室2の前方には左扉4および右扉5が装着されている。左扉4は左端部の垂直な軸を中心に回転可能にされたものであり、右扉5は右端部の垂直な軸を中心に回転可能にされたものであり、冷蔵室2の前面は左扉4および右扉5が回転操作されることに応じて開閉される。この冷蔵室2内には複数の棚板6が装着されている。これら複数の棚板6は上下方向に間隔を置いて配列された透明なものであり、複数の棚板6のそれぞれの上面には食品が載置される。
【0008】
左扉4および右扉5のそれぞれには、
図1に示すように、3つのドアポケット7が上下方向に間隔を置いて固定されている。これら計6つのドアポケット7は食品が収納される透明なものであり、左扉4の3つのドアポケット7は左扉4の閉鎖状態で冷蔵室2内に収納され、右扉5の3つのドアポケット7は右扉5の閉鎖状態で冷蔵室2内に収納される。
【0009】
冷蔵室2内には、
図3に示すように、チルド室8が形成されている。このチルド室8は前面が開口するものであり、冷蔵室2内の最低部に配置されている。このチルド室8内には、
図1に示すように、2つのチルド容器9が左右方向に並べて配置されている。これら2つのチルド容器9は食品が収納される透明なものであり、チルド室8内に収納された収納状態およびチルド室8内から前へ引出された引出し状態間で前後方向へスライド可能にされている。
【0010】
冷蔵室2内には、
図3に示すように、上庫内灯10が固定されている。この上庫内灯10は冷蔵室2の上面に配置されたものであり、前後方向に並ぶ複数の上LED11および複数の上LED11を下から覆う透光性のレンズ12を有している。これら複数の上LED11は上から下へ白色光を投射する白色LEDからなるものであり、冷蔵室2内は複数の上LED11が発光することに応じて上から照明される。これら複数の上LED11のそれぞれは光源に相当し、上庫内灯10は庫内灯に相当する。
【0011】
冷蔵室2内には、
図3に示すように、左庫内灯13が固定されている。この左庫内灯13は冷蔵室2の左側面に配置されたものであり、前後方向に並ぶ複数の左LED14および複数の左LED14を右から覆う透光性のレンズ15を有している。これら複数の左LED14は左から右へ白色光を投射する白色LEDからなるものであり、冷蔵室2内は複数の左LED14が発光することに応じて左から照明される。これら複数の左LED14のそれぞれは光源に相当し、左庫内灯13は庫内灯に相当する。
【0012】
冷蔵室2内には、
図3に示すように、右庫内灯16が固定されている。この右庫内灯16は冷蔵室2の右側面に配置されたものであり、前後方向に並ぶ複数の右LED17および複数の右LED17を左から覆う透光性のレンズ18を有している。これら複数の右LED17は右から左へ白色光を投射する白色LEDからなるものであり、冷蔵室2内は複数の右LED17が発光することに応じて右から照明される。これら複数の右LED17のそれぞれは光源に相当し、右庫内灯16は庫内灯に相当する。
【0013】
冷蔵室2内には、
図3に示すように、下庫内灯19が固定されている。この下庫内灯19はチルド室8の上面に配置されたものであり、前後方向に並ぶ複数の下LED20および複数の下LED20を下から覆う透光性のレンズ21を有している。これら複数の下LED20は上から下へ白色光を投射する白色LEDからなるものであり、チルド室8内は複数の下LED20が発光することに応じて上から照明される。これら複数の下LED20のそれぞれは光源に相当し、下庫内灯19は庫内灯に相当する。
【0014】
冷蔵庫1には、
図2に示すように、運転制御回路22およびLED回路23が内蔵されている。運転制御回路22はCPUとROMとRAMを有するものであり、冷凍サイクル3の駆動源を電気的に制御することに応じて冷蔵室2内に冷気を供給する。LED回路23は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20のそれぞれに対して1つのLED毎にPWM信号を出力するものであり、運転制御回路22はLED回路23を電気的に制御することに応じてPWM信号のデューティ比を1つのLED毎に調整し、PWM信号のデューティ比を1つのLED毎に調整することに応じて上庫内灯10と左庫内灯13と右庫内灯16と下庫内灯19のそれぞれの明るさを制御する。この運転制御回路22は制御手段および記憶手段に相当する。
【0015】
図2の左扉センサ24は左扉4が閉鎖されているか否かに応じて電気的な状態が変化するものであり、運転制御回路22は左扉センサ24の電気的な状態に応じて左扉4が閉鎖されているか否かを判断する。右扉センサ25は右扉5が閉鎖されているか否かに応じて電気的な状態が変化するものであり、運転制御回路22は右扉センサ25の電気的な状態に応じて右扉5が閉鎖されているか否かを判断し、左扉4および右扉5の双方が閉鎖されていると判断した場合に複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20を消灯状態とする。
【0016】
運転制御回路22のRAMには照度情報が記録されている。この照度情報は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20のそれぞれに対して1つのLED毎に照度を規定したものであり、運転制御回路22は左扉4および右扉5の少なくとも一方が閉鎖されていないと判断した場合に複数の上LED11〜複数の下LED20を1つのLED毎にRAMの照度情報に応じた照度で発光状態とする。この運転制御回路22のROMには照度として初期値Ixiが予め記録されており、初期状態ではRAMの照度情報の全ての照度が初期値Ixiに設定されることに応じて複数の上LED11〜複数の下LED20が照度Ixiで発光状態とされる。
【0017】
冷蔵庫1には、
図2に示すように、通信制御回路26が内蔵されている。この通信制御回路26は配線を介して運転制御回路22との間で情報を送受信するものであり、CPUとROMとRAMを有している。この通信制御回路26は、
図4に示すように、ルータ27を介してインターネット網からなる外部の通信回線28に接続されており、外部の情報端末29との間でルータ27および通信回線28を介して情報を送受信する。この通信制御回路26は通信手段に相当する。
【0018】
情報端末29は冷蔵庫1の所有者が携帯するものであり、スマートフォンまたはタブレット型パソコンから構成されている。この情報端末29は、
図4に示すように、液晶表示器30を有するものであり、液晶表示器30の表面には透明なタッチパネルが装着されている。この液晶表示器30は撮像用のキー映像が表示されるものであり、撮像用のキー映像がタッチパネルを介してタッチされた場合には情報端末29から通信回線28を通して通信制御回路26に撮像コマンドが送信される。
【0019】
右扉5には、
図1に示すように、撮像カメラ31が固定されており、撮像カメラ31は通信制御回路26に配線を介して接続されている。この撮像カメラ31は右扉5の閉鎖状態での後面に配置されたものであり、レンズおよびイメージセンサを有している。この撮像カメラ31は右扉5の閉鎖状態で冷蔵室2内を被写体とする庫内映像P(
図6参照)を撮像するものであり、撮像カメラ31の画角は右扉4の閉鎖状態で冷蔵室2内の左右方向および上下方向の全域に設定されている。この撮像カメラ31は撮像器に相当する。
【0020】
通信制御回路26は撮像カメラ31を電気的に制御することに応じてカラーの庫内映像Pを撮像し、撮像カメラ31から庫内映像Pの撮像結果をカラーの映像信号として取得するものである。この通信制御回路26は映像信号を可逆圧縮形式のアルゴリズムによって圧縮することで庫内映像データを設定するものであり、庫内映像データの設定結果をルータ27および通信回線28を通してサーバ32(
図4参照)に送信する。このサーバ32は通信制御回路26からの庫内映像データを情報端末29に対応付けて記録するものであり、情報端末29はサーバ32から通信回線28を通して庫内映像データを取得する。
【0021】
図5の撮像処理は通信制御回路26のCPUが情報端末29からの撮像コマンドを受信した場合に起動するものであり、CPUは撮像処理を起動した場合にはステップS1でドア閉情報が有るか否かを判断する。このドア閉情報は運転制御回路22が左扉4および右扉5の双方が閉鎖されていると判断している場合に通信制御回路26に送信するものであり、CPUは左扉4および右扉5の少なくとも一方が閉鎖されていない状態ではステップS1でドア閉情報がないと判断してステップS2へ移行する。
【0022】
CPUはステップS2へ移行すると、ルータ27および通信回線28を通して情報端末29に撮像不能コマンドを送信する。この情報端末29は撮像不能コマンドを受信した場合に(撮像できません!!)のメッセージを液晶表示器30に表示するものであり、左扉4および右扉5の少なくとも一方が閉鎖されていない状態では情報端末29を使って庫内映像Pを取得することが不能となる。
【0023】
CPUは左扉4および右扉5の双方が閉鎖されている状態ではステップS1で運転制御回路22からのドア閉情報が有ると判断し、ステップS3で運転制御回路22に点灯コマンドを送信する。この運転制御回路22は点灯コマンドを受信した場合にRAMから照度情報を検出するものであり、照度情報を検出した場合には複数の上LED11〜複数の下LED20を1つのLED毎に照度情報の照度で点灯状態とする。即ち、冷蔵室2内は撮像カメラ31によって庫内映像Pを撮像する場合に運転制御回路22の照度情報に応じた照度で照明されるものであり、使用者が左扉4または右扉5を開放した場合にも庫内映像Pの撮像時と同一の照度情報に応じて庫内映像Pの撮像時と同一の明るさで照明される。
【0024】
CPUはステップS3で点灯コマンドを送信すると、ステップS4で撮像カメラ31を駆動することで冷蔵室2内を撮像する。そして、ステップS5で撮像カメラ31からの映像信号を取得し、ステップS6で映像信号の取得結果を圧縮することで庫内映像データを設定し、ステップS7で庫内映像データの設定結果をサーバ32に通信回線28を通して送信する。このサーバ32は庫内映像データを受信した場合に庫内映像データの受信結果を対応する情報端末29に送信するものであり、情報端末29は庫内映像データを受信した場合に自信の液晶表示器30に庫内映像Pを庫内映像データの受信結果に応じて表示する。
【0025】
図6は情報端末29の液晶表示器30に表示される庫内映像Pである。この庫内映像Pは撮像カメラ31が取得した冷蔵室2内の映像であり、冷蔵室2の壁面を模した縦長な四角形のウィンドWi内に表示される。この庫内映像Pは複数の上LED11〜複数の下LED20が運転制御回路22の照度情報に応じた明るさで点灯した状態で撮像されるものであり、使用者は情報端末29の庫内映像Pを視認することで冷蔵室2内の現在の食品の収納状態を遠方に居ながら確認することができる。
【0026】
液晶表示器30には、
図6に示すように、上キー映像Kuと左キー映像Klと右キー映像Krと下キー映像Kdと暗キー映像Dと明キー映像Lが表示される。これら上キー映像Ku〜明キー映像Lはサーバ32がサーバ32に予め記録された画像データを情報端末29に送信することに応じて情報端末29に表示されるものであり、庫内映像Pと共に庫内映像Pの外部に位置して表示される。
【0027】
上キー映像Kuは庫内映像Pの上に表示されるものである。この上キー映像Kuは左右方向に並ぶ複数のLEDの絵柄を有するものであり、上キー映像KuのLEDの絵柄の数は上LED11の個数と同一に設定されている。この上キー映像Kuには左端に位置して前に相当する(F)の絵柄が添付され、右端に位置して後に相当する(R)の絵柄が添付されている。
【0028】
左キー映像Klは庫内映像Pの左に表示されるものである。この左キー映像Klは上下方向に並ぶ複数のLEDの絵柄を有するものであり、左キー映像KlのLEDの絵柄の数は左LED14の個数と同一に設定されている。この左キー映像Klには上端に位置して前に相当する(F)の絵柄が添付され、下端に位置して後に相当する(R)の絵柄が添付されている。
【0029】
右キー映像Krは庫内映像Pの右に表示されるものである。この右キー映像Krは上下方向に並ぶ複数のLEDの絵柄を有するものであり、右キー映像KrのLEDの絵柄の数は右LED17の個数と同一に設定されている。この右キー映像Krには上端に位置して前に相当する(F)の絵柄が添付され、下端に位置して後に相当する(R)の絵柄が添付されている。
【0030】
下キー映像Kdは庫内映像Pの下に表示されるものである。この下キー映像Kdは左右方向に並ぶ複数のLEDの絵柄を有するものであり、下キー映像KdのLEDの絵柄の数は下LED20の個数と同一に設定されている。この下キー映像Kdには左端に位置して前に相当する(F)の絵柄が添付され、右端に位置して後に相当する(R)の絵柄が添付されている。
【0031】
暗キー映像Dは下キー映像Kdの下に表示されるものであり、暗キー映像Dが液晶表示器30のタッチパネルを介してタッチされた場合には情報端末29から通信回線28を通して通信制御回路26に暗コマンドが送信される。明キー映像Lは暗キー映像Dの右に表示されるものであり、明キー映像Lが液晶表示器30のタッチパネルを介してタッチされた場合には情報端末29から通信回線28を通して通信制御回路26に明コマンドが送信される。これら明キー映像Lおよび暗キー映像Dのそれぞれはボタンに相当する。
【0032】
CPUはステップS7で庫内映像データの設定結果を送信すると、ステップS8で運転制御回路22に消灯コマンドを送信する。この運転制御回路22は消灯コマンドを受信した場合に複数の上LED11〜複数の下LED20を消灯状態とするものであり、複数の上LED11〜複数の下LED20は撮像カメラ31で庫内映像Pを撮像するために必要な最低時間だけ点灯状態とされる。
【0033】
CPUはステップS8で消灯コマンドを送信すると、ステップS9でLED指定コマンドが有るか否かを判断する。このLED指定コマンドは上キー映像Kuの複数のLEDの絵柄のうち左からN番目の1つがタッチパネルを介してタッチされた場合と左キー映像Klの複数のLEDの絵柄のうち上からN番目の1つがタッチパネルを介してタッチされた場合と右キー映像Krの複数のLEDの絵柄のうち上からN番目の1つがタッチパネルを介してタッチされた場合と下キー映像Kdの複数のLEDの絵柄のうち左からN番目の1つがタッチパネルを介してタッチされた場合に情報端末29から通信回線28を通して通信制御回路26に送信されるものであり、CPUはステップS9でLED指定コマンドがないと判断した場合にはステップS11へ移行し、ステップS9でLED指定コマンドが有ると判断した場合にはステップS10でLED指定コマンドを自身のRAMに記録してステップS11へ移行する。
【0034】
CPUはステップS11へ移行すると、情報端末29からの暗コマンドまたは明コマンドが有るか否かを判断する。ここで暗コマンドまたは明コマンドが有ると判断した場合にはステップS12で運転制御回路22のRAMから照度情報を検出し、ステップS13で自身のRAMにLED指定コマンドが記録されているか否かを判断する。ここで自身のRAMにLED指定コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS14の照度情報処理1へ移行し、LED指定コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS15の照度情報処理2へ移行する。
【0035】
照度情報処理1は照度情報の検出結果を変更するものである。この処理は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20のうちRAMのLED指定コマンドに応じたものだけに対して照度を変更することで行われるものであり、暗コマンドを受信した場合には照度が単位量ΔIxだけ暗く変更され、明コマンドを受信した場合には照度がΔIxだけ明るく変更される。下記1)〜4)はRAMのLED指定コマンドに応じていずれのLEDの照度が変更されるかを示すものであり、CPUは照度情報を変更した場合にはRAMからLED指定コマンドを消去する。
1)LED指定コマンドが上キー映像Kuの複数のLEDの絵柄のうち左からN番目を指定するものである場合には前からN番目の上LED11に対応する照度が変更される。
2)LED指定コマンドが左キー映像Klの複数のLEDの絵柄のうち上からN番目を指定するものである場合には前からN番目の左LED14に対応する照度が変更される。
3)LED指定コマンドが右キー映像Krの複数のLEDの絵柄のうち上からN番目を指定するものである場合には前からN番目の右LED17に対応する照度が変更される。
4)LED指定コマンドが下キー映像Kdの複数のLEDの絵柄のうち左からN番目を指定するものである場合には前からN番目の下LED20に対応する照度が変更される。
【0036】
照度情報処理2は照度情報の検出結果を変更するものである。この処理は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20の全てに対して1つのLED毎に照度を変更することで行われるものであり、暗コマンドを受信した場合には照度がΔIxだけ暗く変更され、明コマンドを受信した場合には照度がΔIxだけ明るく変更される。
【0037】
CPUはステップS14またはS15で照度情報を変更すると、ステップS16で照度情報の変更結果を運転制御回路22に送信する。この運転制御回路22は照度情報の変更結果を受信した場合に自信のRAMの照度情報を照度情報の変更結果に書換えるものであり、冷蔵室2が照度情報の書換え後に開放された場合には複数の上LED11〜複数の下LED20が照度情報の書換え結果に応じた照度で点灯状態とされる。
【0038】
CPUはステップS16で照度情報の変更結果を送信すると、ステップS3で運転制御回路22に点灯コマンドを再送信する。この運転制御回路22は点灯コマンドを再受信した場合には複数の上LED11〜複数の下LED20を照度情報の書換え結果で再び点灯状態とするものであり、使用者が情報端末29を操作することで照度情報を変更した場合には冷蔵室2内が照度情報の書換え結果に応じて再び照明される。
【0039】
CPUはステップS3で点灯コマンドを再送信すると、ステップS4で撮像カメラ31を駆動することで冷蔵室2内を再び撮像し、ステップS5〜S7を経てステップS8で運転制御回路22に消灯コマンドを再び送信する。従って、使用者が情報端末29を操作することで照度情報を変更した場合には冷蔵室2内が照度情報の書換え結果で照明された状態で再び撮像され、情報端末29に照明状態が変更された庫内映像Pが表示される。
【0040】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
撮像カメラ31が庫内映像Pを撮像する場合の上庫内灯10と左庫内灯13と右庫内灯16と下庫内灯19のそれぞれの明るさを通信制御回路26が受信する情報端末29からの指令の内容に応じて制御した。従って、使用者が情報端末29を操作することで庫内映像Pが撮像される場合の照明を好みの明るさに設定することができるので、食品の収納状況を自分好みの見易い庫内映像Pで確認することができる。
【0041】
運転制御回路22が情報端末29からの指令の内容を照度情報として記憶し、冷蔵室2が開放状態とされた場合に上庫内灯10〜下庫内灯19のそれぞれを照度情報の記憶結果に応じた明るさで点灯状態としたので、使用者が冷蔵室2を開放した場合に情報端末29を操作することで設定した好みの明るさで冷蔵室2内が照明される。
【0042】
撮像カメラ31が庫内映像Pを撮像する場合に上庫内灯10の複数の上LED11のうち情報端末29からの指令の内容に応じたものについて明るさを情報端末29からの指令の内容に応じて制御した。従って、使用者が情報端末29を操作することで冷蔵室2の前後方向の一部について明るさを好みで変更することができるので、庫内映像Pとして冷蔵室2の前後方向の一部について明るさが変更されたものを取得することができる。この効果は左庫内灯13と右庫内灯16と下庫内灯19についても同様である。
【0043】
情報端末29に暗キー映像Dおよび明キー映像Lを表示したので、使用者が暗キー映像Dまたは明キー映像Lを間接的にタッチする簡単な操作で上庫内灯10〜下庫内灯19の明るさを調整することができる。
【実施例2】
【0044】
複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20のそれぞれはフルカラーLEDから構成されたものである。このフルカラーLEDは赤と緑と青の3つのLEDを1つのパッケージに封印したものであり、運転制御回路22はLED回路23を制御することで複数の上LED11〜複数の下LED20の発光色を1つのLED毎に制御する。
【0045】
運転制御回路22のRAMには発光色情報が記録されている。この発光色情報は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20のそれぞれに対して1つのLED毎に発光色を規定したものであり、運転制御回路22は左扉4および右扉5の少なくとも一方が閉鎖されていないと判断した場合に複数の上LED11〜複数の下LED20を1つのLED毎にRAMの発光色情報に応じた発光色で発光状態とし、左扉4および右扉5の双方が閉鎖されていると判断した場合に複数の上LED11〜複数の下LED20を消灯状態とする。この運転制御回路22のROMには初期色Ciが予め記録されており、初期状態ではRAMの発光色情報の全ての発光色が初期色Ciに設定されることで複数の上LED11〜複数の下LED20が初期色Ciで発光状態とされる。
【0046】
図7の撮像処理は通信制御回路26のCPUが
図5の撮像処理に換えて行うものであり、CPUはステップS3で運転制御回路22に点灯コマンドを送信し、ステップS4で撮像カメラ31を駆動することで冷蔵室2内を撮像する。そして、ステップS5およびS6を経てステップS7で庫内映像データの設定結果を情報端末29に送信し、ステップS8で運転制御回路22に消灯コマンドを送信する。
【0047】
運転制御回路22は点灯コマンドを受信した場合にRAMから発行色情報を検出し、複数の上LED11〜複数の下LED20を1つのLED毎に発光色情報の発光色で点灯状態とするものであり、冷蔵室2内は複数の上LED11〜複数の下LED20が冷蔵室2の開放時と同一の発光色情報に応じた発光色で点灯した状態で撮像される。
【0048】
図8の庫内映像Pは情報端末29の液晶表示器30に庫内映像データの設定結果に応じて表示されるものであり、複数の上LED11〜複数の下LED20の発光色に応じた色彩を有している。寒色キー映像Cおよび暖色キー映像Wは暗キー映像Dおよび明キー映像Lに換えて表示されるものであり、寒色キー映像Cがタッチパネルを介してタッチされた場合には情報端末29から通信回線28を通して通信制御回路26に寒色コマンドが送信され、暖色キー映像Wがタッチパネルを介してタッチされた場合には情報端末29から通信回線28を通して通信制御回路26に暖色コマンドが送信される。
【0049】
CPUはステップS8で消灯コマンドを送信すると、ステップS9で情報端末29からのLED指定コマンドが有るか否かを判断する。ここでLED指定コマンドが有ると判断した場合にはステップS10でLED指定コマンドをRAMに記録してステップS21へ移行し、LED指定コマンドがないと判断した場合にはステップS21へ移行する。
【0050】
CPUはステップS21へ移行すると、情報端末29からの寒色コマンドまたは暖色コマンドが有るか否かを判断する。ここで寒色コマンドまたは暖色コマンドが有ると判断した場合にはステップS22で運転制御回路22のRAMから発行色情報を検出し、ステップS23で自身のRAMにLED指定コマンドが記録されているか否かを判断する。ここで自身のRAMにLED指定コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS24の発光色情報処理1へ移行し、LED指定コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS25の発光色情報処理2へ移行する。
【0051】
発光色情報処理1は発光色情報の検出結果を変更するものであり、発光色情報の検出結果が変更された場合にはRAMからLED指定コマンドが消去される。この処理は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20のうちRAMのLED指定コマンドに応じたものだけに対して発光色情報の発光色を変更することで行われるものであり、寒色コマンドを受信した場合には発光色が1段階だけ寒色の側(青白色の側)に変更され、暖色コマンドを受信した場合には発光色が1段階だけ暖色の側(オレンジ色の側)に変更される。
【0052】
発光色情報処理2は発光色情報の検出結果を変更するものである。この処理は複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20の全てに対してLED毎に発光色情報の発光色を変更することで行われるものであり、寒色コマンドを受信した場合には発光色が1段階だけ寒色の側に変更され、暖色コマンドを受信した場合には発光色が1段階だけ暖色の側に変更される。
【0053】
CPUはステップS24またはステップS25で発光色情報を変更すると、ステップS26で発光色情報の変更結果を運転制御回路22に送信する。この運転制御回路22は発光色情報の変更結果を受信した場合に自信のRAMの発光色情報を発光色情報の変更結果に書換えるものであり、冷蔵室2が発光色情報の書換え後に開放された場合には複数の上LED11〜複数の下LED20が発光色情報の書換え結果に応じた発光色で点灯状態とされる。
【0054】
CPUはステップS26で発光色情報の変更結果を送信すると、ステップS3で運転制御回路22に点灯コマンドを再送信する。この運転制御回路22は点灯コマンドを再受信した場合には複数の上LED11〜複数の下LED20を発光色情報の書換え結果で再び点灯状態とするものであり、使用者が情報端末29を操作することで発光色情報を変更した場合には冷蔵室2内が発光色情報の書換え結果に応じて再び照明される。
【0055】
CPUはステップS3で点灯コマンドを再送信すると、ステップS4で撮像カメラ31を駆動することで冷蔵室2内を再び撮像し、ステップS5〜S7を経てステップS8で運転制御回路22に消灯コマンドを再び送信する。従って、使用者が情報端末29を操作することで発光色情報を変更した場合には冷蔵室2内が発光色情報の書換え結果で照明された状態で再び撮像され、情報端末29に照明状態が変更された庫内映像Pが表示される。
【0056】
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
撮像カメラ31が庫内映像Pを撮像する場合の上庫内灯10と左庫内灯13と右庫内灯16と下庫内灯19のそれぞれの発光色を通信制御回路26が受信する情報端末29からの指令の内容に応じて制御した。従って、使用者が情報端末29を操作することで庫内映像Pが撮像される場合の照明を好みの色彩に設定することができるので、自分の好みに合った色彩の庫内映像Pを取得することができる。
【0057】
運転制御回路22が情報端末29からの指令の内容を発光色情報として記憶し、冷蔵室2が開放状態とされた場合に上庫内灯10〜下庫内灯19のそれぞれを発光色情報の記憶結果に応じた発光色で点灯状態としたので、使用者が冷蔵室2を開放した場合に情報端末29を操作することで設定した好みの発光色で冷蔵室2内が照明される。
【0058】
撮像カメラ31が庫内映像Pを撮像する場合に上庫内灯10の複数の上LED11のうち情報端末29からの指令の内容に応じたものについて発光色を情報端末29からの指令の内容に応じて制御した。従って、使用者が情報端末29を操作することで冷蔵室2の前後方向の一部について発光色を好みで変更することができるので、庫内映像Pとして冷蔵室2の前後方向の一部について発光色が変更されたものを取得することができる。この効果は左庫内灯13と右庫内灯16と下庫内灯19についても同様である。
【0059】
情報端末29に寒色キー映像Cおよび暖色キー映像Wを表示したので、使用者が寒色キー映像Cまたは暖色キー映像Wを間接的にタッチする簡単な操作で上庫内灯10〜下庫内灯19の発光色を調整することができる。
【実施例3】
【0060】
図9の撮像処理は通信制御回路26のCPUが
図7の撮像処理に換えて行うものであり、CPUはステップS3で運転制御回路22に点灯コマンドを送信し、ステップS4〜ステップS11へ移行する。この運転制御回路22のRAMには照度情報および発光色情報が記録されており、運転制御回路22は点灯コマンドを受信した場合に複数の上LED11〜複数の下LED20をLED毎に発光色情報の発光色および照度情報の照度で点灯状態とする。即ち、冷蔵室2内は複数の上LED11〜複数の下LED20が発光色情報の発光色および照度情報の照度で点灯した状態で撮像される。
【0061】
図10は情報端末29の液晶表示器30に庫内映像データの設定結果に応じて表示される庫内映像Pであり、庫内映像Pは複数の上LED11〜複数の下LED20の発光色に応じた色彩および照度に応じた明るさを有している。この液晶表示器30には庫内映像Pと共に暗キー映像Dと明キー映像Lと寒色キー映像Cと暖色キー映像Wが表示される。
【0062】
CPUはステップS11で情報端末29からの暗コマンドまたは明コマンドが有ると判断すると、ステップS12で運転制御回路22のRAMから照度情報を検出し、ステップS13へ移行する。ここで自身のRAMにLED指定コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS14およびS16を経てステップS3に復帰し、LED指定コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS15およびS16を経てステップS3に復帰する。
【0063】
CPUはステップS11で暗コマンドおよび明コマンドがいずれもないと判断すると、ステップS21で情報端末29からの寒色コマンドまたは暖色コマンドが有るか否かを判断する。ここで寒色コマンドまたは暖色コマンドが有ると判断した場合にはステップS22で運転制御回路22のRAMから発行色情報を検出し、ステップS23へ移行する。ここで自身のRAMにLED指定コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS24およびS26を経てステップS3に復帰し、LED指定コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS25およびS26を経てステップS3に復帰する。
【0064】
即ち、情報端末29の暗キー映像Dまたは明キー映像Lが操作された場合には複数の上LED11〜複数の下LED20の一部の照度または全部の照度が変更され、冷蔵室2内が照度の変更状態で再び撮像されることに応じて情報端末29に照度が変更された庫内映像Pが表示される。情報端末29の寒色キー映像Cまたは暖色キー映像Wが操作された場合には複数の上LED11〜複数の下LED20の一部の発光色または全部の発光色が変更され、冷蔵室2内が発光色の変更状態で撮像されることに応じて情報端末29に発光色が変更された庫内映像Pが表示される。従って、使用者が庫内映像Pを見ながら情報端末29を操作することで自らの好みに応じた庫内映像Pを取得することができる。
【0065】
上記実施例1および3においては、冷蔵室2が開放された場合には複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20を運転制御回路22の照度情報とは無関係な一定の照度で発光状態とし、撮像カメラ31で庫内映像Pを撮像する場合に運転制御回路22の照度情報で発光状態としても良い。
【0066】
上記実施例2および3においては、冷蔵室2が開放された場合には複数の上LED11と複数の左LED14と複数の右LED17と複数の下LED20を運転制御回路22の発光色情報とは無関係な発光色で発光状態とし、撮像カメラ31で庫内映像Pを撮像する場合に運転制御回路22の発光色情報で発光状態としても良い。
【0067】
上記実施例1〜3においては、冷凍室内または野菜室内または製氷室内を被写体とする庫内映像を撮像カメラ31によって撮像しても良い。
本発明のいくつかの実施例を説明したが、これらの実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施例やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。