特許第6441009号(P6441009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441009
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】ベルトモール
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/16 20160101AFI20181210BHJP
   B60J 10/27 20160101ALI20181210BHJP
【FI】
   B60J10/16
   B60J10/27
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-197930(P2014-197930)
(22)【出願日】2014年9月29日
(65)【公開番号】特開2016-68661(P2016-68661A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2017年8月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】590001164
【氏名又は名称】シロキ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085187
【弁理士】
【氏名又は名称】井島 藤治
(72)【発明者】
【氏名】原田 卓
(72)【発明者】
【氏名】福井 勝久
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 靖久
【審査官】 小河 了一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−309944(JP,A)
【文献】 特開2010−285130(JP,A)
【文献】 特開2014−177210(JP,A)
【文献】 実開平07−005847(JP,U)
【文献】 実開平04−048016(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 10/16
B60J 10/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウタパネルの上縁とインナパネルの上縁との間よりガラスが昇降する車両のドアの前記アウタパネルの上縁または前記インナパネルの上縁に設けられるベルトモールにおいて、
前記アウタパネルの上縁、またはインナパネルの上縁に取り付けられるモール本体と、
前記モール本体の前記ガラスと対向する側部の外面に形成され、前記モール本体より軟質の材料でなるアッパ突起と、
前記モール本体の前記ガラスと対向する側部の外面で、前記アッパ突起より下側に形成され、昇降するガラスに当接し、前記ガラスの全閉時には前記アッパ突起に当接するアッパシールリップと、
有し、
前記アッパ突起の前記アッパシールリップに当接するシールリップ当接部、前記アッパシールリップの前記アッパ突起に当接する突起当接部のうち、少なくとも一方の当接部に表皮を設け、
該表皮は、該表皮が設けられた前記アッパ突起、または前記アッパシールリップよりも硬質の材質でなり、
前記アッパシールリップよりも下側にロア突起と、該ロア突起よりも下側にロアシールリップとを設け、
前記ロア突起と前記ロアシールリップとは前記ガラス位置が全閉位置となったとき、当接しないように形成した
ことを特徴とするベルトモール。
【請求項2】
前記モール本体の前記ガラスと対向する側部の外面には、前記アッパ突起より上側に前記アッパシールリップより短い意匠リップが形成され、
前記アッパ突起に前記表皮が形成され、該表皮は前記モール本体の前記ガラスと対向する側部の外面までかかることを特徴とする請求項1記載のベルトモール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウタパネルの上縁とインナパネルの上縁との間よりガラスが昇降する車両のドアの前記アウタパネルの上縁または前記インナパネルの上縁に設けられるベルトモールに関する。
【背景技術】
【0002】
アウタパネルの上縁とインナパネルの上縁との間から、レギュレータによりガラスG(ウインドガラス)が昇降する車両のドアのアウタパネルの上縁には、ベルトモールが設けられる。
このベルトモールの一例として、図5に示す構成のものがある。図5は、従来のベルトモールの断面図である。
【0003】
図において、ベルトモール1は、アウタパネルの上縁に取り付けられる断面形状が略U字形のモール本体3を有している。
モール本体3の側部には、モール本体3の車両の外部に露出する面3aと連続する面5aを有する意匠リップ5が形成されている。
【0004】
意匠リップ5より下方には、アッパ突起7と、アッパ突起7より下側に形成され、昇降するガラスGに摺接し、弾性変形してアッパ突起7に当接可能なアッパシールリップ9とが形成されている。
更に、モール本体3の側部で、アッパシールリップ9の下側には、ロア突起11と、ロア突起11より下側に形成され、アッパ突起7方向に弾性変形可能なロアシールリップ13とが形成されている。
【0005】
一般に、ガラスGは、車幅方向に湾曲している。一方、レギュレータはガラスGを略直線的に昇降させる。よって、ドアのガラスGが、全閉状態になり、ガラスGがドアサッシュに設けられたウエザーストリップに押接すると、ガラスGは車両の車幅方向において車両外部方向(図において矢印OUT方向)に若干移動する。
【0006】
アッパシールリップ9は、ガラスGが全閉状態になりガラスGが矢印OUT方向に移動すると、アッパ突起7に当接し、ガラスGが全閉以外の状態では、アッパ突起7に当接しないように設定されている。これは、ガラスGの昇降時に、アッパシールリップ9がアッパ突起7に当接すると、アッパシールリップ9がガラスGから離れる方向に逃げられず、アッパシールリップ9と、ガラスGとの摺動抵抗が大きくなるからである。
【0007】
また、ガラスGの全閉時に、アッパシールリップ9がアッパ突起7に当接することにより、アッパシールリップ9上に溜まる雨水の量が少なくなり、ドア内部への浸入する雨水の量が少なくなる。
ベルトモール1は、ステンレスの薄板を成形してなる芯材13以外は、例えば、軟質の熱可塑性エラストマー(TPO)でなっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−309944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、図5に示す構成のベルトモール1において、アッパシールリップ9,アッパ突起7は、いずれも軟質樹脂でなっている。よって、ガラスGの全閉時にアッパシールリップ9がアッパ突起7に当接したり、全閉状態のガラスGが降下した際に、アッパ突起7に当接しているアッパシールリップ9がアッパ突起7から離れたりすると、以下のような問題点が発生する。
【0010】
(1) 気温が低い場合、当接しているアッパシールリップ9,アッパ突起7の当接部分が凍結し、剥離強度が高くなる。そして、全閉状態のガラスGが降下し、アッパシールリップ9がアッパ突起7から離れる際に、異音が発生する問題点がある。
(2) 気温が高い場合、当接しているアッパシールリップ9,アッパ突起7が軟化する。
ガラスGの全閉時にアッパシールリップ9がアッパ突起7に当接する際、全閉状態のガラスが降下した際に、アッパ突起7に当接しているアッパシールリップ9がアッパ突起7から離れる際に、異音が発生する問題点がある。
【0011】
尚、これらの異音を本明細書では、「離着音」という。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、離着音の低減が図れるベルトモールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映したベルトモールは、アウタパネルの上縁とインナパネルの上縁との間よりガラスが昇降する車両のドアの前記アウタパネルの上縁または前記インナパネルの上縁に設けられるベルトモールにおいて、前記アウタパネルの上縁、またはインナパネルの上縁に取り付けられるモール本体と、前記モール本体の前記ガラスと対向する側部の外面に形成され、前記モール本体より軟質の材料でなるアッパ突起と、前記モール本体の前記ガラスと対向する側部の外面で、前記アッパ突起より下側に形成され、昇降するガラスに当接し、前記ガラスの全閉時には前記アッパ突起に当接するアッパシールリップと、有し、前記アッパ突起の前記アッパシールリップに当接するシールリップ当接部、前記アッパシールリップの前記アッパ突起に当接する突起当接部のうち、少なくとも一方の当接部に表皮を設け、該表皮は、該表皮が設けられた前記アッパ突起、または前記アッパシールリップよりも硬質の材質でなり、前記アッパシールリップよりも下側にロア突起と、該ロア突起よりも下側にロアシールリップとを設け、前記ロア突起と前記ロアシールリップとは前記ガラス位置が全閉位置となったとき、当接しないように形成したことを特徴とする。
【0013】
本発明の他の特徴は、以下に述べる発明を実施するための形態並びに添付の図面から一層明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0014】
本発明のベルトモールによれば、前記アッパ突起の前記アッパシールリップに当接するシールリップ当接部、前記アッパシールリップの前記アッパ突起に当接する突起当接部のうち、少なくとも一方の当接部に表皮を設け、該表皮は、該表皮が設けられた前記アッパ突起、または前記アッパシールリップよりも硬質の材質でなることにより、アッパシールリップがアッパ突起に当接したり、アッパ突起に当接しているアッパシールリップがアッパ突起から離れたりする際に発生する離着音が小さくなる。
【0015】
本発明の他の効果は、以下に述べる発明を実施するための形態並びに添付の図面から一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図3の切断線I−Iでの断面図である。
図2図1においてガラスが全閉となったときを説明する図である。
図3】第1実施形態のベルトモールが設けられる車両の側面図である。
図4】第2実施形態を説明する図である。
図5】従来のベルトモールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
最初に、図3を用いて第1実施形態のベルトモールの全体構成を説明する。図3は第1実施形態のベルトモールが設けられる車両の側面図である。
図3において、車両21のフロントドア23のアウタパネル25及びドアサッシュ27は金属製であり、アウタパネル25とドアサッシュとの間には、窓孔29が形成されている。窓孔29内には、アウタパネル25とインナパネル(図示せず)との間に位置するガラス31が昇降自在に設けられている。
【0018】
同様に、リアドア33のアウタパネル35及びドアサッシュ37は金属製であり、アウタパネル35とドアサッシュ37との間には、窓孔39が形成されている。窓孔39内には、アウタパネル35とインナパネル(図示せず)との間に位置するガラス41が昇降自在に設けられている。
【0019】
フロントドア23のアウタパネル25の上縁には、ベルトモール43が固定され、リアドア33のアウタパネル35の上縁には、ベルトモール45が固定されている。
フロントドア23のベルトモール43と、リアドア33のベルトモール45とは同一断面構造であるので、以下、フロントドア23のベルトモール43で説明を行い、リアドア33のベルトモール45の説明は省略する。
【0020】
次に、図1を用いてベルトモール43の構造を説明する。図1図3の切断線I−Iでの断面図である。
図1において、アウタパネル25の上縁には、例えばPP(ポリプロピレン)のような硬質の樹脂でなる断面形状が逆U字形のモール本体51が取り付けられている。
【0021】
このモール本体51のうち、車両の外部に露出する面上には、例えば、硬質TPO(硬質オレフィン系エラストマー)のようなモール本体51の材質より軟質な樹脂でなるモール本体表皮53が形成されている。
モール本体51のガラス41と対向する側部の外面には、モール本体表皮53のモール本体51の車両の外部に露出する面53aと連続する面81aを有する意匠リップ81が形成されている。
【0022】
モール本体51の内部には、車内側からアウタパネル25の上縁の車内側の面25aに当接可能な当接部51aがモール本体51と一体的に形成されている。また、モール本体51の内部には、車外側からアウタパネル25の上縁の車外側の面25bに弾性変形した状態で押接可能なリップ55が形成されている。このリップ55は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のような弾性を有する軟質の樹脂からなっている。よって、ベルトモール43のモール本体51をアウタパネル25の上縁に上方から挿入すると、モール本体51に形成された当接部51aがアウタパネル25の面25aに当接し、モール本体51に形成されたリップ55が車外側からアウタパネル25に押接することにより、ベルトモール43は、車両の幅方向のガタがない状態でアウタパネル25に取り付けられる。
【0023】
更に、モール本体51の車内側の下部には、アウタパネル25の車内側の下端面25cに当接可能な面を有する抜け止め部51bが、モール本体51と一体的に形成されている。また、モール本体51の車外側の下部には、アウタパネル25の車外側の肩部25dに上方から弾性変形した状態で押接可能なリップ57が形成されている。このリップ57は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のような弾性を有する軟質の樹脂からなっている。ベルトモール43をアウタパネル25に取り付けた際に、リップ57はアウタパネル25の車外側の肩部25dに押接し、リップ57の弾性反発力により、ベルトモール43は上方に付勢され、モール本体51の抜け止め部51bがアウタパネル25の車内側の下端面25cに当接する。よって、ベルトモール43は、車両の上下方向のガタがない状態でアウタパネル25に取り付けられる。
【0024】
モール本体51のスリットS(ガラス41が位置するアウタパネル25とインナパネルとの間の隙間)内に位置する側部の外面、即ち、モール本体51のガラス41と対向する側部の外面には、アッパ突起61が形成されている。このアッパ突起61は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53より軟質の樹脂とした。
【0025】
モール本体51のスリットS内に位置する側部の外面、即ち、モール本体51のガラス41と対向する側部の外面で、アッパ突起61より下側には、昇降するガラス41に当接可能なアッパシールリップ63が形成されている。このアッパシールリップ63は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53よりも軟質の樹脂とした。本実施形態では、アッパシールリップ63の車内側の側面には、昇降するガラス41に摺接し、ガラス41の表面に付着したゴミや水分を除去する毛質部65が設けられている。
【0026】
そして、アッパ突起61の表面全域には、突起表皮75が形成されている。よって、突起表皮75は、モール本体51の表面までかかっている。この突起表皮75は、例えば、硬質TPO((オレフィン系エラストマー))や高結晶ポリプロピレンのようなアッパ突起61の材質(TPO(オレフィン系エラストマー))より硬質で剛性が高い樹脂でなっている。
【0027】
また、モール本体51のスリットS内に位置する側部の外面、即ち、モール本体51のガラス41と対向する側部の外面で、アッパシールリップ63より下側には、ロア突起67が形成されている。このロア突起67は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53より軟質の樹脂とした。
【0028】
モール本体51のスリットS内に位置する側部の外面、即ち、モール本体51のガラス41と対向する側部の外面で、ロア突起67より下側には、昇降するガラス41に当接可能なロアシールリップ69が形成されている。このロアシールリップ69の材質は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53よりも軟質の樹脂とした。ロアシールリップ69の車内側の側面には、昇降するガラス41に摺接し、ガラス41の表面に付着したゴミや水分を除去する毛質部71が設けられている。
【0029】
ここで、図1において、実線のアッパシールリップ63、毛質部65及び実線のロアシールリップ69、毛質部71は、ガラス41に当接していない状態を示し、二点鎖線のアッパシールリップ63、毛質部65及び実線のロアシールリップ69、毛質部71は、全閉時以外のガラス41に当接している状態を示している。
【0030】
アッパシールリップ63、毛質部65が、全閉時以外のガラス41に当接している場合、アッパシールリップ63は、アッパ突起61の突起表皮75には、当接していない。
ドアのガラス41は、全閉状態になると、背景技術の欄で説明したように、ガラス41は車両の車幅方向において車両外部方向(図1において矢印OUT方向)に若干移動する。この状態を図2を用いて説明する。図2図1においてガラスが全閉となったときを説明する図である。
【0031】
実線のアッパシールリップ63、毛質部65及び実線のロアシールリップ69、毛質部71は、ガラス41に当接していない状態を示し、二点鎖線のアッパシールリップ63、毛質部65及び実線のロアシールリップ69、毛質部71は、全閉時以外のガラス41に当接している状態を示している。
【0032】
ガラス41が車両外部方向に移動することにより、アッパシールリップ63は、アッパ突起61の突起表皮75に、当接する。
本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
(1) ガラス41の全閉時に、アッパシールリップ63が当接するアッパ突起61の突起表皮75は、例えば、硬質TPO((オレフィン系エラストマー))や高結晶ポリプロピレンのようなアッパ突起61の材質(TPO(オレフィン系エラストマー))より硬質で剛性が高い樹脂でなっている。よって、アッパシールリップ63がアッパ突起61の突起表皮75に当接したり、アッパ突起61の表皮突起75に当接しているアッパシールリップ63がアッパ突起61の突起表皮75から離れたりする際に発生する離着音が小さくなる。
【0033】
(2) アッパ突起61の表面全域に、例えば、高結晶ポリプロピレンのようなアッパ突起61の材質(TPO(オレフィン系エラストマー))より硬質で剛性が高い樹脂でなる突起表皮75が形成されている。よって、突起表皮75は、モール本体73のガラス41と対向する側部の外面までかかっている。
【0034】
このため、アッパ突起61の突っ張り強度(曲げ剛性)が高くなり、アッパシールリップ63がアッパ突起61に当接した際に、アッパシールリップ63とアッパ突起61との間のシール性が向上する。
よって、アッパシールリップ63上に溜まる雨水の量が少なくなり、ドア内部への浸入する雨水の量が少なくなる。
【0035】
また、アッパシールリップ63が意匠リップ81に当接することにより、アッパシールリップ63が意匠リップ81の強干渉することを防止できる。
【0036】
図において、モール本体51のスリットS(ガラス41が位置するアウタパネル35とインナパネルとの間の隙間)内に位置する側部の外面、即ち、モール本体51のガラス41と対向する側部の外面には、昇降するガラス41に当接可能なアッパシールリップ163が形成されている。このアッパシールリップ163の材質は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53よりも軟質の樹脂とした。本実施形態では、アッパシールリップ163の車内側の側面には、昇降するガラス41に摺接し、ガラス41の表面に付着したゴミや水分を除去する毛質部165が設けられている。
【0037】
モール本体51のスリットS内に位置する側部の外面、即ち、モール本体51のガラス41と対向する側部の外面で、アッパシールリップ163の下側には、ロア突起167が形成されている。このロア突起167は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53より軟質の樹脂とした。
【0038】
モール本体51のスリットS内に位置する側部の外面で、ロア突起167より下側には、昇降するガラス41に当接可能なロアシールリップ169が形成されている。このロアシールリップ169の材質は、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)のようなモール本体表皮53よりも軟質の樹脂とした。本実施形態では、ロアシールリップ169の車内側の側面には、昇降するガラス41に摺接し、ガラス41の表面に付着したゴミや水分を除去する毛質部171が設けられている。
【0039】
ロア突起167の表面全域には、突起表皮173が形成されている。よって、突起表皮173は、モール本体51の表面までかかっている。この突起表皮173は、例えば、高結晶ポリプロピレンのようなロア突起167の材質(TPO(オレフィン系エラストマー))より硬質で剛性が高い樹脂でなっている。
【0040】
実線のアッパシールリップ163、毛質部165及び実線のロアシールリップ169、毛質部171は、ガラス41に当接していない状態を示し、二点鎖線のアッパシールリップ163、毛質部165及び実線のロアシールリップ169、毛質部171は、全閉時のガラス41に当接している状態を示している。
【0041】
図に示すように、ガラス41が全閉時には、ロアシールリップ169は、ロア突起167の突起表皮173に当接している。また、第1実施形態と同様に、ガラス41の全閉時以外では、ロアシールリップ169は、ロア突起167の突起表皮173に当接しない。
本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
【0042】
(1) ガラス41の全閉時に、ロアシールリップ169が当接するロア突起167の突起表皮173は、例えば、高結晶ポリプロピレンのようなロア突起167の材質(TPO(オレフィン系エラストマー))より硬質で剛性が高い樹脂でなっている。よって、ロアシールリップ169がロア突起167の突起表皮173に当接したり、ロア突起169の表皮突起173に当接しているロアシールリップ169がロア突起167の突起表皮173から離れたりする際に発生する離着音が小さくなる。
【0043】
(2) ロア突起167の表面全域には、例えば、高結晶ポリプロピレンのようなロア突起167の材質(TPO(オレフィン系エラストマー))より硬質で剛性が高い樹脂でなる突起表皮173が形成されている。よって、突起表皮173は、モール本体51の表面までかかっている。
【0044】
このため、ロア突起169の突っ張り強度(曲げ剛性)が高くなり、ロアシールリップ169がロア突起167に当接した際に、アッパシールリップ63とアッパ突起61との間のシール性が向上する。
尚、本発明は、上記実施形態(第1実施形態、第2実施形態)に限定するものではない。
シールリップが当接する突起の突起表皮は、突起の表面全域に形成しなくてもよい。少なくとも、シールリップとの当接部分に形成すれば、離着音は低減できる。
【0045】
また、突起に、突起よりも硬質の材質でなる突起表皮を形成せず、シールリップの突起との当接部分にシールリップよりも硬質の材質でなるシールリップ表皮を形成してもよい。
更に、突起のシールリップとの当接部分と、シールリップの突起との当接部分との両方に、シールリップよりも硬質の材質でなるシールリップ表皮と、突起よりも硬質の材質でなる突起表皮を形成してもよい。
【0046】
また、上記実施形態のベルトモールは、ドアのアウタパネルの上縁に設けた例で、説明を行ったが、ドアのインナパネルの上縁に設けたベルトモールに対しても適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0047】
43 ベルトモール
51 モール本体
53 モール本体表皮(表皮)
61 アッパ突起(突起)
63 アッパシールリップ(シールリップ)
75 突起表皮
図1
図2
図3
図4
図5