(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態の構成)
以下、本発明をロボット制御システムに適用した実施例を説明する。先ず、ロボット制御システムの概要を説明する。
【0010】
図1に示すように、ロボット制御システムのロボット制御装置RCは、ロボットRの動作を制御するものであり、コンピュータや各種のモジュールが内蔵されている。また、ロボット制御装置RCは有線通信機能及び無線通信機能を有する。
図1に示すように、ロボット制御装置RCには、有線でロボットRが接続されている。ロボットRは、例えば、サーボモータによって駆動される複数のアームを有し、その先端のアームに溶接トーチが搭載された多関節型の溶接ロボットである。そして、ロボットRは、ロボット制御装置RCからの信号によってアーム等の動作が制御される。
【0011】
図1に示すように、ロボット制御システムは、ロボット制御装置RC及びロボットRの組を複数組(
図1において2組を図示)含んで構成されている。各組のロボット制御装置RC及びロボットRは、いずれも同様の構成である。
【0012】
図1に示すように、ロボット制御システムは、ロボットRの動作を制御するのに必要なデータをロボット制御装置RCに送信する無線ティーチペンダントTPを含んで構成されている。無線ティーチペンダントTPは、各ロボット制御装置RCに対して無線通信で信号を送受信する。また、無線ティーチペンダントTPは、後述する通信ケーブル18を介して各ロボット制御装置RCに接続することが可能であり、この場合には、有線通信で信号を入出力することもできる。すなわち、無線ティーチペンダントTPは、有線ティーチペンダントとしても機能する。本実施形態では、無線ティーチペンダントTPが可搬式操作装置を構成する。
【0013】
図1及び
図2に示すように、ロボット制御システムは、無線ティーチペンダントTPに搭載されるバッテリモジュール40内のバッテリ41を充電するための充電器CHを含んで構成されている。充電器CHは、給電ケーブル81を介して図示しない外部電源に接続されている。充電器CHの筐体82には、バッテリモジュール40を嵌め込むことができる凹部83が形成され、この凹部83にバッテリモジュール40が嵌め込まれることで、バッテリ41が充電される。
【0014】
次に、無線ティーチペンダントTPの電気的構成について説明する。
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPには、データの入力処理や通信処理等を担う主制御部11が搭載されている。主制御部11は、各種のプログラムを実行する中央演算装置11a、プログラムの実行に際してデータが一時的に格納される揮発性のRAM11b、処理に必要なプログラム等が格納される不揮発性のROM11cを有する。
【0015】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPには、各種の情報を表示するためのタッチディスプレイ12が搭載されている。タッチディスプレイ12は、主制御部11からの画像信号に基づいて、例えばロボットRの現在状況やロボットRに対する教示内容等を表示する。また、タッチディスプレイ12は、タッチパネルとしても機能し、タッチディスプレイ12上に表示されたアイコン等のソフトウェアキーに触れることにより、入力操作が可能である。
【0016】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPには、データを入力するためのシートキー13が搭載されている。シートキー13は、表面シートによって覆われた物理的なキーボード(ハードキー)であり、タッチディスプレイ12に表示された選択位置(カーソル)を移動させるための矢印キー、文字情報を入力するための文字キー、各種の機能を実行するファンクションキー等を有する。本実施形態では、タッチディスプレイ12及びシートキー13が入力部を構成する。
【0017】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPには、ロボットRへの電力供給を許可するためのイネーブルスイッチ14が搭載されている。イネーブルスイッチ14は、例えば3ポジションスイッチであり、特定の操作ポジションに位置している場合に、ロボット制御装置RCによるロボットRへの駆動電力の供給が許容される。また、無線ティーチペンダントTPには、ロボットRを非常停止させるための非常停止スイッチ15が搭載されている。非常停止スイッチ15は、例えば押ボタンスイッチであり、この非常停止スイッチ15が押下操作されると、ロボット制御装置RCからロボットRへの駆動電力の供給が停止される。
【0018】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPには、ロボット制御装置RCとの間で通信ケーブル18を介した有線通信を行うための有線通信部16が搭載されている。有線通信部16には、制御信号を所定の通信規格に則って変換する信号変換部や、通信ケーブル18を着脱できるコネクタ等が内蔵されている。通信ケーブル18は、通信用の配線や給電用の配線を有する多心ケーブルである。無線ティーチペンダントTPは、通信ケーブル18が有線通信部16のコネクタに接続されている場合には、通信ケーブル18を介してロボット制御装置RCからの給電を受ける。通信ケーブル18が有線通信部16のコネクタに接続されて、無線ティーチペンダントTPがロボット制御装置RCと電気的に接続されると、そのことが主制御部11のCPU11aによって認識される。
【0019】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPには、当該無線ティーチペンダントTPが有線通信を行うか無線通信を行うかを切り換える通信切換部17が搭載されている。通信切換部17は、主制御部11からの指令に基づいて、有線通信及び無線通信のいずれかに切り換える。
【0020】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPにおける主制御部11、タッチディスプレイ12、シートキー13、イネーブルスイッチ14、非常停止スイッチ15、有線通信部16及び通信切換部17は、合成樹脂で一体的に形成された主筐体10に格納されている。
【0021】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPの主筐体10には、無線通信モジュール20が取付けられる。無線通信モジュール20における無線通信部21には、制御信号を所定の通信規格に則って変換する信号変換部、信号を無線で送受信するアンテナ等が内蔵されている。無線通信部21は、主筐体10とは別体で形成された無線通信部筐体22に格納されている。無線通信モジュール20が無線ティーチペンダントTPの主筐体10に取付けられた場合には、無線通信モジュール20の無線通信部21が、主筐体10内部の主制御部11等と電気的に接続される。そして、無線通信モジュール20が取付けられたことが主制御部11のCPU11aにより認識される。
【0022】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPの主筐体10には、安全CPUモジュール30が取付けられる。安全CPUモジュール30における安全CPU31は、ICチップ等で構成され、主筐体10に格納されたイネーブルスイッチ14及び非常停止スイッチ15における操作状態(接点状態)を監視する。すなわち、安全CPU31は、主制御部11のCPU11aに対しては、コプロセッサ(副演算装置)として機能する。安全CPU31は、主筐体10とは別体で形成された安全CPU筐体32に格納されている。安全CPUモジュール30が無線ティーチペンダントTPの主筐体10に取付けられた場合には、安全CPUモジュール30の安全CPU31が、主筐体10内部の主制御部11等と電気的に接続される。そして、安全CPUモジュール30が取付けられたことが主制御部11のCPU11aにより認識される。
【0023】
図2に示すように、無線ティーチペンダントTPの主筐体10には、バッテリモジュール40が取付けられる。バッテリモジュール40におけるバッテリ41は、充電可能な二次電池(例えば、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池など)で構成されている。バッテリ41は、主筐体10とは別体で形成されたバッテリ筐体42に格納されている。バッテリモジュール40が無線ティーチペンダントTPの主筐体10に取付けられた場合には、バッテリモジュール40のバッテリ41が、主筐体10内部の主制御部11等と電気的に接続される。そして、バッテリモジュール40が取付けられたことが主制御部11のCPU11aにより認識される。
【0024】
無線ティーチペンダントTPの主筐体10に、無線通信モジュール20、安全CPUモジュール30、バッテリモジュール40が取付けられて、これらすべての取付けが主制御部11のCPU11aに認識された場合には、無線ティーチペンダントTPは無線通信を行う。このとき、主制御部11は、無線通信を行う旨の指令を通信切換部17に出力する。この指令に応じて、通信切換部17は、主制御部11で処理された制御信号の出力先を無線通信モジュール20の無線通信部21に切り換える。無線通信部21は、制御信号を無線通信でロボット制御装置RCに送信し、ロボット制御装置RCからの信号を無線通信で受信する。また、通信切換部17は、イネーブルスイッチ14及び非常停止スイッチ15の電気的接続先を安全CPUモジュール30の安全CPU31に切り換える。これにより、イネーブルスイッチ14及び非常停止スイッチ15の操作状態(接点状態)が安全CPU31により監視可能となる。
【0025】
無線ティーチペンダントTPの主筐体10に有線通信部16に通信ケーブル18が接続されたことが主制御部11のCPU11に認識された場合には、無線ティーチペンダントTPは有線通信を行う。このとき、主制御部11は、有線通信を行う旨の指令を通信切換部17に出力する。この指令に応じて、通信切換部17は、主制御部11で処理された制御信号の出力先を有線通信部16に切り換える。有線通信部16は、制御信号を通信ケーブル18を介した有線通信でロボット制御装置RCに送信し、ロボット制御装置RCからの信号を通信ケーブル18を介した有線通信で受信する。また、通信切換部17は、イネーブルスイッチ14及び非常停止スイッチ15の電気的接続先を有線通信部16に切り換える。これにより、イネーブルスイッチ14及び非常停止スイッチ15が通信ケーブル18を介してロボット制御装置RCに電気的に接続され、イネーブルスイッチ14及び非常停止スイッチ15の操作状態(接点状態)がロボット制御装置RCにより監視可能となる。
【0026】
図2に示すように、充電器CHには、バッテリモジュール40のバッテリ41を充電する際の供給電力を制御する充電制御回路84が内蔵されている。充電制御回路84は、バッテリ41が適切に充電されるように、バッテリ41に印加する電圧を制御する。なお、本実施形態では、バッテリモジュール40が無線ティーチペンダントTPに取り付けられた状態でバッテリ41が充電されることはない。したがって、無線ティーチペンダントTPの主筐体10の内部には、バッテリ41を充電する際の供給電力を制御する充電制御回路は格納されていない。
【0027】
次に、無線ティーチペンダントTPの主筐体10、無線通信モジュール20の無線通信部筐体22、安全CPUモジュール30の安全CPU筐体32、バッテリモジュール40のバッテリ筐体42の外部形状等について説明する。なお、以下の説明において、「上下方向」、「幅方向」と言う場合には、
図3における上下方向、左右方向をそれぞれ基準とする。また、「表側」、「裏側」という場合には、
図4に示す表裏を基準とする。
【0028】
図3及び
図4に示すように、無線ティーチペンダントTPの主筐体10は、全体として扁平な形状を成している。主筐体10において、シートキー13が搭載される下側の半部の幅寸法よりも、タッチディスプレイ12が搭載される上側の半部の幅寸法の方が長く設定されている。
【0029】
図3及び
図4に示すように、主筐体10の裏面側には、無線通信モジュール20を主筐体10に取付けるための第1取付凹部50が主筐体10の裏面から凹むように形成されている。第1取付凹部50は、裏面側から平面視した場合に四角形状に形成されており、主筐体10の上側に開放している。第1取付凹部50の下側の面には、無線通信モジュール20の無線通信部21と電気的に接続するためのオス型のコネクタ51が設けられている。
【0030】
図4に示すように、主筐体10の裏面において第1取付凹部50の縁部には、無線通信モジュール20を係止するための係止爪52が突出されている。係止爪52は、第1取付凹部50の幅方向一方側及び他方側に1つずつ形成されている。係止爪52は、第1取付凹部50の縁部から第1取付凹部50の中央側へ延び、先端側の一部が第1取付凹部50内に突出している。
【0031】
図3及び
図4に示すように、主筐体10の裏面側には、安全CPUモジュール30を主筐体10に取付けるための第2取付凹部60が主筐体10の裏面から凹むように形成されている。第2取付凹部60は、裏面側から平面視した場合に四角形状に形成されており、主筐体10の上側に開放している。本実施形態では、第2取付凹部60は、第1取付凹部50と同一寸法で形成されている。第2取付凹部60の下側の面には、安全CPUモジュール30の安全CPU31と電気的に接続するためのオス型のコネクタ61が設けられている。
【0032】
図4に示すように、主筐体10の裏面において第2取付凹部60の縁部には、安全CPUモジュール30を係止するための係止爪62が突出されている。係止爪62は、第2取付凹部60の幅方向一方側及び他方側に1つずつ形成されている。係止爪62は、第2取付凹部60の縁部から第2取付凹部60の中央側へ延び、先端側の一部が第2取付凹部60内に突出している。
【0033】
図3及び
図4に示すように、主筐体10の裏面側には、バッテリモジュール40を主筐体10に取付けるための第3取付凹部70が主筐体10の裏面から凹むように形成されている。第3取付凹部70は、裏面側から平面視した場合に四角形状に形成されており、主筐体10の上側に開放している。本実施形態では、第3取付凹部70は、第1取付凹部50よりも上下方向及び幅方向の寸法が長く設定されている。第3取付凹部70の下側の面には、バッテリモジュール40のバッテリ41と電気的に接続するためのオス型のコネクタ71が形成されている。
【0034】
図3及び
図4に示すように、主筐体10の裏面において第3取付凹部70の縁部には、バッテリモジュール40を係止するための係止爪72が突出されている。係止爪72は、第3取付凹部70の幅方向一方側及び他方側に2つずつ形成されている。係止爪72は、第3取付凹部70の縁部から第3取付凹部70の中央側へ延び、先端側の一部が第3取付凹部70内に突出している。
【0035】
図3及び
図4に示すように、無線通信モジュール20の無線通信部筐体22は、扁平な四角箱状に形成されている。無線通信部筐体22の幅方向、上下方向、厚み方向の寸法は、第1取付凹部50の幅方向、上下方向、厚み方向(深さ)の寸法よりもわずかに小さく設定されている。無線通信部筐体22の下側の壁部には、メス型のコネクタ23が設けられている(
図3では破線で図示)。なお、
図3及び
図4では、無線通信部筐体22と第1取付凹部50との寸法差を誇張して図示している。
【0036】
図3及び
図4に示すように、四角箱状の無線通信部筐体22の6面を構成する各壁部のうち、上下方向両側の壁部、幅方向両側の壁部、厚み方向一方側(
図4において表側)の壁部の計5面の壁部は、合成樹脂製の樹脂壁部22aとされている。そして、無線通信部筐体22の厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部は、金属製の放熱壁部22bとされている。放熱壁部22bを構成する金属として、樹脂壁部22aを構成する合成樹脂よりも熱伝導率の高い金属(例えばアルミニウム)が採用されている。
【0037】
図3及び
図4に示すように、安全CPUモジュール30の安全CPU筐体32は、扁平な四角箱状に形成されている。安全CPU筐体32の幅方向、上下方向、厚み方向の寸法は、第2取付凹部60の幅方向、上下方向、厚み方向(深さ)の寸法よりもわずかに小さく設定されている。安全CPU筐体32の下側の壁部には、メス型のコネクタ33が設けられている(
図3では破線で図示)。なお、
図3及び
図4では、安全CPU筐体32と第2取付凹部60との寸法差を誇張して図示している。
【0038】
図3及び
図4に示すように、四角箱状の安全CPU筐体32の6面を構成する各壁部のうち、上下方向両側の壁部、幅方向両側の壁部、厚み方向一方側(
図4において表側)の壁部の計5面の壁部は、合成樹脂製の樹脂壁部32aとされている。そして、安全CPU筐体32の厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部は、金属製の放熱壁部32bとされている。放熱壁部32bを構成する金属として、樹脂壁部32aを構成する合成樹脂よりも熱伝導率の高い金属(例えばアルミニウム)が採用されている。
【0039】
図3及び
図4に示すように、バッテリモジュール40のバッテリ筐体42は、扁平な四角箱状に形成されている。バッテリ筐体42の幅方向、上下方向、厚み方向の寸法は、第3取付凹部70の幅方向、上下方向、厚み方向(深さ)の寸法よりもわずかに小さく設定されている。バッテリ筐体42の下側の壁部には、メス型のコネクタ43が設けられている(
図3では破線で図示)。なお、
図3及び
図4では、バッテリ筐体42と第3取付凹部70との寸法差を誇張して図示している。
【0040】
図3及び
図4に示すように、四角箱状のバッテリ筐体42の6面を構成する各壁部のうち、上下方向両側の壁部、幅方向両側の壁部、厚み方向一方側(
図4において表側)の壁部の計5面の壁部は、合成樹脂製の樹脂壁部42aとされている。そして、バッテリ筐体42の厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部は、金属製の放熱壁部42bとされている。放熱壁部42bを構成する金属として、樹脂壁部42aを構成する合成樹脂よりも熱伝導率の高い金属(例えばアルミニウム)が採用されている。
【0041】
(実施形態の作用)
次に、上記構成の無線ティーチペンダントTPの作用について説明する。
無線ティーチペンダントTPに無線通信モジュール20を取付ける際には、
図3に示すように、無線ティーチペンダントTPにおける主筐体10の第1取付凹部50の上側から、無線通信モジュール20を挿入する。このとき、
図4に示すように、無線通信モジュール20における放熱壁部22bが裏面側を向くようにする。そして、第1取付凹部50に無線通信モジュール20が挿入されると、第1取付凹部50のコネクタ51と無線通信モジュール20のコネクタ23とが接続される。これにより、無線通信モジュール20の無線通信部21が主筐体10内部の各構成と電気的に接続される。また、第1取付凹部50のコネクタ51と無線通信モジュール20のコネクタ23とが接続することにより、無線通信モジュール20が上側へ脱落することが防止される。
【0042】
また、
図4に示すように、第1取付凹部50に無線通信モジュール20が挿入された状態では、主筐体10の係止爪52の先端が、無線通信モジュール20における無線通信部筐体22の放熱壁部22bの外面に当接する。これにより無線通信部筐体22が係止され、無線通信モジュール20が主筐体10の裏面側へ脱落することが防止される。
【0043】
第1取付凹部50に無線通信モジュール20が挿入された状態では、四角箱状の無線通信部筐体22の6面を構成する各壁部のうち、下側の壁部、幅方向両側の壁部、厚み方向一方側(
図4において表側)の壁部の計4面の壁部は、主筐体10の第1取付凹部50に対向している。そして、これら計4面の壁部は、いずれも樹脂壁部22aとされている。したがって、本実施形態では、無線通信部筐体22の壁部のうち主筐体10に対向する壁部のすべてが樹脂壁部22aである。また、無線通信部筐体22の上側の壁部及び厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部は露出している壁部である。そして、これらの壁部のうち、厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部が放熱壁部22bとされている。したがって、無線通信部筐体22の壁部のうち露出している壁部の一部が放熱壁部22bである。
【0044】
上記無線通信モジュール20と同様に、安全CPUモジュール30も放熱壁部32bが裏面側を向くように、主筐体10の第2取付凹部60に取り付ける。そして、安全CPUモジュール30は係止爪62によって係止される。また、安全CPUモジュール30における安全CPU筐体32の壁部のうち主筐体10に対向する壁部のすべてが樹脂壁部32aである。そして、安全CPU筐体32において露出している壁部のうち、厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部が放熱壁部32bである。
【0045】
バッテリモジュール40も、放熱壁部42bが裏面側を向くように、主筐体10の第3取付凹部70に取り付ける。そして、バッテリモジュール40は係止爪72によって係止される。また、バッテリモジュール40におけるバッテリ筐体42の壁部のうち主筐体10に対向する壁部のすべてが樹脂壁部42aである。そして、バッテリ筐体42において露出している壁部のうち、厚み方向他方側(
図4において裏側)の壁部が放熱壁部42bである。
【0046】
3つのモジュールすべてが無線ティーチペンダントTPの主筐体10に取付けられると、無線通信部21、安全CPU31、バッテリ41が、主筐体10内部の主制御部11等と電気的に接続される。そして、3つのモジュールが取付けられたことが主制御部11に認識され、無線ティーチペンダントTPはロボット制御装置RCに対して無線通信を行うことが可能となる。そして、無線ティーチペンダントTPが無線通信を行うと、無線通信モジュール20における無線通信部21が発熱する。しかし、無線通信部21と主筐体10の内部との間には、無線通信部筐体22の樹脂壁部22a及び主筐体10の壁部という2つの壁部が存在する。したがって、無線通信部21が発生した熱は、主筐体10の内部には伝達されにくい。その一方で、無線通信モジュール20の無線通信部筐体22の壁部のうち上側の壁部及び裏面側の壁部は露出しており、外部に熱を放熱しやすい。しかも、特に無線通信部筐体22の厚み方向他方側(裏側)の壁部は、熱伝導性の高い放熱壁部22bとされている。したがって、無線通信部21が発生した熱は、無線通信部筐体22の放熱壁部22bを介して効率よく外部に放熱され、無線通信モジュール20自体が過度に加熱されることは抑制される。
【0047】
同様に、無線ティーチペンダントTPが無線通信を行うと、安全CPUモジュール30における安全CPU31が発熱する。しかし、安全CPU31と主筐体10の内部との間には、安全CPU筐体32の樹脂壁部32a及び主筐体10の壁部という2つの壁部が存在する。したがって、安全CPU31が発生した熱が主筐体10の内部には伝達されにくい。その一方で、安全CPU31が発生した熱は、安全CPU筐体32の放熱壁部32bを介して効率よく外部に放熱され、安全CPUモジュール30自体が過度に加熱されることは抑制される。
【0048】
また、バッテリモジュール40のバッテリ41が主筐体10の内部の各構成に電力を供給するとバッテリ41が発熱する。しかし、バッテリ41と主筐体10の内部との間には、バッテリ筐体42の樹脂壁部42a及び主筐体10の壁部という2つの壁部が存在する。したがって、バッテリ41が発生した熱は主筐体10の内部には伝達されにくい。その一方で、バッテリ41が発生した熱は、バッテリ筐体42の放熱壁部42bを介して効率よく外部に放熱される。
【0049】
(実施形態の特徴)
以下に、上記実施形態の特徴をその効果とともに記載する。
(1)上記実施形態では、無線通信部21が主筐体10とは別体の無線通信部筐体22に格納されている。したがって、無線通信部21が発生した熱が主筐体10の内部に伝達されにくい。また、無線通信部筐体22の壁部の一部は露出しているため、その露出している壁部を介して無線通信部21が発生した熱を放熱できる。その結果、無線ティーチペンダントTP全体が過度に加熱されることは抑制される。この点、安全CPU31及びバッテリ41が発生する熱についても同様のことが言える。
【0050】
(2)上記実施形態では、無線通信部筐体22の各壁部のうち主筐体10に対向する壁部のすべてを樹脂壁部22aとしつつ、露出している壁部のうち裏面側の壁部を放熱壁部22bとしている。したがって、無線通信部21が発生した熱が主筐体10の内部に伝達されることをより好適に抑制しつつ、無線通信部21が発生した熱を無線通信部筐体22の外部に効率よく放熱できる。この点、安全CPU筐体32及びバッテリ筐体42についても同様のことが言える。
【0051】
(3)上記実施形態では、無線通信部21、安全CPU31、バッテリ41をそれぞれ別体の筐体で格納して、独立したモジュールとして構成した。したがって、無線通信モジュール20、安全CPUモジュール30、バッテリモジュール40のいずれかに異常が発生した場合、その異常モジュールのみを交換すればよく、各モジュールの保守、交換が容易である。
【0052】
(4)上記実施形態では、無線通信モジュール20、安全CPUモジュール30及びバッテリモジュール40が主筐体10に取付けられた状態において、これら全体を一体的な無線ティーチペンダントTPとして取り扱うことができる。したがって、無線通信部21等が主筐体10に格納されているティーチペンダントと比較して、使い勝手に大きな違いは生じない。
【0053】
(5)上記実施形態では、バッテリ41は充電器CHにおいて充電されるため、無線ティーチペンダントTPに、充電制御回路を設ける必要がない。したがって、バッテリ41の充電時に充電制御回路が発生する熱によって、無線ティーチペンダントTP全体が過度に加熱されることはない。
【0054】
(6)上記実施形態では、通信ケーブル18を有線通信部16のコネクタに接続することにより、無線ティーチペンダントTPが有線通信を行うことが可能である。したがって、例えば、バッテリ41を充電中で無線通信を行うことができない場合に、有線通信を行ってロボット制御装置RCとの通信を可能とすることができる。
【0055】
(7)上記実施形態では、無線通信モジュール20、安全CPUモジュール30、バッテリモジュール40が主筐体10に取り付けられた場合に、通信切換部17が無線通信部21による無線通信に切り換える。したがって、無線ティーチペンダントTPの使用者が特別な操作を行わなくとも、自動的に無線通信できる状態となる。
【0056】
(変更例)
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。また、各変更例を適宜組み合わせて適用してもよい。
【0057】
・ 無線通信モジュール20における無線通信部筐体22の各壁部をすべて同一の材料で形成してもよい。つまり、無線通信部筐体22の壁部をどのような材料で形成したとしても、無線通信部21を格納する無線通信部筐体22を主制御部11とは別体の筐体とすることで、無線ティーチペンダントTP全体の過度な加熱を抑制する効果が得られる。
【0058】
・ 無線通信部筐体22において、露出している壁部のうち少なくともいずれかの壁部が放熱壁部22bとされていればよく、露出している壁部のすべての壁部が放熱壁部22bとされていてもよいし、主筐体10と対向する壁部の一部を放熱壁部22bとしてもよい。
【0059】
・ 無線通信部筐体22が主筐体10に取付けられた状態において、両者の間に他の部材が介在されていてもよい。例えば、無線通信部筐体22と主筐体10との間に断熱部材を介在させてもよい。なお、この場合でも、無線通信部筐体22の壁部は、断熱部材を介して主筐体10に対向していると言える。
【0060】
・ 主筐体10の内部側において、第1取付凹部50を構成する壁部の内面に断熱部材を設けてもよい。また、主筐体10において、第1取付凹部50を構成する壁部を、他の壁部を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で形成してもよい。このようにすることで、無線通信部21が発する熱が主筐体10の内部に伝達することを、より好適に抑制できる。
【0061】
・ 無線通信部筐体22の主筐体10に対する取付け態様は問わない。例えば、無線通信部筐体22に形成された嵌合凸部を主筐体10に形成された嵌合凹部に嵌合させることによって、無線通信部筐体22を主筐体10に取り付けるようにしてもよい。また、例えば、無線通信部筐体22に凸条部を形成するとともに主筐体10に溝部を形成し、無線通信部筐体22をスライド移動させつつ、無線通信部筐体22の凸状部を主筐体10の溝部に嵌め合わせるようにしてもよい。なお、いずれの取付け態様を採用する場合であっても、無線通信部筐体22が主筐体10に取付けられた状態において、無線通信部21と主筐体10の内部の各構成が、接続端子やコネクタ等によって電気的に接続される必要がある。また、上記の例においては、主筐体10の嵌合凹部、主筐体10の溝部が取付部を構成する。
【0062】
・ 上記の無線通信部筐体22に関する変更例は、安全CPU筐体32、バッテリ筐体42に対しても同様に適用できる。
・ 無線通信部21、安全CPU31及びバッテリ41のうちのいずれか2つ、又は3つ全てが、同一の筐体に格納されるようにしてもよい。例えば、無線通信部21、安全CPU31及びバッテリ41のすべてを同一の筐体に格納した場合、その筐体を主筐体10に取り付ける一回の取付け操作のみで、無線ティーチペンダントTPの無線通信が可能となる。
【0063】
・ 無線通信モジュール20、安全CPUモジュール30及びバッテリモジュール40を同一のアダプタ部材に取付け、このアダプタ部材を主筐体10に取付けるようにしてもよい。無線通信モジュール20、安全CPUモジュール30及びバッテリモジュール40がアダプタ部材に取付けられた状態においてはこれら3つのモジュール全体を1つのモジュールとして取り扱うことができる。その一方で、アダプタ部材に対しては、各モジュールが独立して着脱可能である。
【0064】
・ 安全CPU31及びバッテリ41のいずれか一方又は両方が主筐体10に格納されるようにしてもよい。これら安全CPU31及びバッテリ41は、無線通信部21に比べれば発熱の程度が低いため、主筐体10に格納しても、無線ティーチペンダントTP全体が過度に加熱される可能性は低い。
【0065】
・ 通信切換部17による有線通信及び無線通信の切り換えの態様を変更してもよい。例えば、無線通信モジュール20が主筐体10に取り付けられており、且つ、通信ケーブル18が有線通信部16に接続されている場合には、無線ティーチペンダントTPのシートキー13等の入力に基づいて、操作者が手動で有線通信及び無線通信のいずれかを選択できるようにしてもよい。
【0066】
・ 有線通信部16及び通信切換部17を省略してもよい。この場合は、無線ティーチペンダントTPは、有線通信が不可能となる。
・ 上記実施形態では溶接ロボットのロボット制御システムにおける無線ティーチペンダントTPに、無線通信部21を主筐体10とは別体の無線通信部筐体22に格納する構成等を適用したが、この一連の技術の適用範囲はこれに限らない。例えば、溶接ロボットに限らず搬送ロボットや検査用のロボットの制御システムに適用してもよいし、半自動の溶接機械や、切断、穿孔、研削、研磨、圧延、鍛造、折り曲げ等の各種の加工機械の制御システムに適用してもよい。
【0067】
・ ロボット制御システムにおいて充電器CHは必須構成ではない。例えば、バッテリ41の充電を、ロボット制御システムを稼働させている工場とは別の工場で行ったり、バッテリ41として充電不可能なものを使用したりする場合には、ロボット制御システムに充電器CHは含まれない。
【0068】
以下の技術思想は、上記実施形態及び変更例から導き出すことができる。
・ 主筐体及び無線通信部筐体とは別体で形成されるとともにバッテリを格納するバッテリ筐体を備え、バッテリ筐体は、主筐体に形成された取付部に着脱可能に取付けられるとともに、取付部に取付けられた状態においてバッテリ筐体の壁部が露出している。
【0069】
・ 可搬式操作装置に着脱されるバッテリを充電する充電器であって、バッテリが着脱される着脱部と、着脱部に取付けられたバッテリに供給する電力を制御する充電制御回路とを備える。