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前記第1電気制御モジュール(250)の前記適応接続手段は、2つの前記制御巻き線(203)に直列に接続するように、前記取り外し可能な電気制御モジュール(250)のプリント基板(PCB)に直接的に組み込まれる電気トラックを含むことを特徴とする請求項1に記載の電気スイッチング組立体。
前記第2電気制御モジュール(250)の前記適応接続手段は、2つの前記制御巻き線(203)に並列に接続するように、前記取り外し可能な電気制御モジュール(250)のプリント基板(PCB)に直接的に組み込まれる電気トラックを含むことを特徴とする請求項1に記載の電気スイッチング組立体。
前記取り外し可能な熱保護モジュール(400)は、前記第1電気制御モジュール(250)または前記第2電気制御モジュール(250)と自動的に接続されるように意図されたコミュニケーションおよび電力供給手段(402)を含み、前記コミュニケーションおよび電力供給手段は、取り外し可能な熱保護モジュール(400)へ電力を供給するとともに前記電流センサーによって行われた測定を伝達するように配設されることを特徴とする請求項5に記載の電気スイッチング組立体。
前記単位スイッチングブロック(80)は、前記単位スイッチングブロック(80)の可動接点(33)が移動することにより電気接点(32、33)の開放を制御するために、前記アクチュエーションブロック(200)の前記電磁気アクチュエータの可動キーパー(202)によって、同期された態様でそれぞれが制御されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気スイッチング組立体。
前記カップリングフック(214)は、閉じられた位置から開かれた位置への、および逆の場合も同様に、前記可動キーパー(202)の移動を前記可動接点(33)に伝達するために適切な座面をそれぞれ含む第1の縁部および第2の縁部を有する内表面を含むことを特徴とする請求項4に記載の電気スイッチング組立体。
前記カップリングフック(214)の前記内表面の前記第1の縁部は、可動接点ホルダー(38)のアタッチメントヘッド(51)を受け入れるように意図されたスロットを含み、前記第1の縁部は、閉じられた位置から、その開かれた位置への移動の第1の方向において、前記可動キーパー(202)の移動を前記可動接点(33)の可動接点ホルダー(38)に伝達するように意図された座面を含むことを特徴とする請求項8に記載の電気スイッチング組立体。
前記第2の縁部は、開かれた位置から、その閉じられた位置への移動の第2の方向において、前記可動キーパー(202)の移動を前記可動接点(33)の前記可動接点ホルダー(38)に伝達するように意図された座面を含むことを特徴とする請求項9に記載の電気スイッチング組立体。
前記アクチュエーションブロック(200)は、前記可動キーパー(202)に固定されたトレイ(211)を含み、前記トレイ(211)は、単位スイッチングブロック(80)の可動接点(33)に定着された可動接点ホルダー(38)のスナッグ(50)のアタッチメントヘッド(51)とそれぞれ協働するように意図された3つのカップリングフック(214)を有することを特徴とする請求項4および7〜11のいずれか一項に記載の電気スイッチング組立体。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に示すように、本発明によるモジュール電気スイッチング装置1は、アクチュエーションブロック200と結合されたスイッチングブロック100を備えている。モジュール電気スイッチング装置1は、好ましくは、接触器である。接触器、スイッチング装置またはモジュール電気スイッチング装置との用語は、以下では区別なく使用される。
【0025】
本発明の優先的な実施の形態によれば、本発明によるモジュール接触器1は、アクチュエーションブロック200がスイッチングブロック100上に取り外し可能に固定されることを可能にするラピッド固定手段を含んでいる。
【0026】
さらに、
図10Aおよび
図10Bに示すように、本発明のこの優先的な実施の形態によれば、アクチュエーションブロック200は、取り外し可能な電気制御モジュール250に接続されたアクチュエーションモジュール230を含んでいる。
【0027】
取り外し可能な電気制御モジュール250は、制御電子回路によって、電力を供給された電気制御手段を含み得る。取り外し可能な電気制御モジュール250または取り外し可能な電子制御モジュール250との用語は、以下では区別なく使用されている。
【0028】
アクチュエーションモジュール230は、知られた態様で電磁気タイプのアクチュエータを含んでいる。そのアクチュエータは、より具体的には、固定されたヨーク201と、開かれた位置と閉じられた位置との2つの位置の間に、固定されたヨーク201に対して移動されることに適切な可動キーパー202と、を含んでいる。また、電磁気アクチュエータは、アクチュエーションコイルを含んでおり、このアクチュエーションコイルは、制御電流が流れたときに、開かれた位置から閉じられた位置に、可動キーパー202を移動させることができる。
【0029】
復元ばね204は、閉じられた位置から開かれた位置に可動キーパー202を移動させ得る。
図3および
図4に示すように、特定の実施の形態によれば、復元ばね204は、回転レバー205を介して可動キーパー202に作用している。
【0030】
図5Aおよび
図5Bに示すように、アクチュエータの発展の優先的なモードによれば、固定されたキーパー201は、2つの外側ブランチと、外側ブランチの第1の端部に定着された横キーパーと、を含んだU字形の部分を含んでいる。アクチュエータは、好ましくは、電気的に連結された2つの制御巻き線203を含んだアクチュエーションコイルを含んでいる。2つの巻き線は、U字形の磁気ヨークの外側ブランチの軸と実質的に同化した長手方向の軸をそれぞれ含んでいる。実際には、当該制御巻き線203は、磁気ヨーク201の外側ブランチに配置された絶縁フィールドフレームに巻かれている。2つの制御巻き線203は、優先的に同一である。
【0031】
図5Aおよび
図5Bに示すように、本発明の実施の形態によれば、復元ばね204は、閉じられた位置から開かれた位置に、可動組立体220を移動することに適している。
図5Bに示すように、可動組立体220は、トレイ211に位置付けられたアクチュエータの可動キーパー202を含んでいる。復元ばねは、トレイ211に定着されている多機能のレバー215に作用している。当該多機能のレバー205は、摩擦を減少させている間に3つの電力極の同時閉鎖を可能にするために、可動キーパー202の平衡度を管理するために配設されている。
【0032】
図29Aおよび
図29Bに示すように、多機能のレバー205は、また、補助接点ブロックを駆動し、モジュール電気スイッチング装置1の前面に表示を与え得る。
【0033】
図31Aおよび
図31Bに示すように、多機能のレバー205は、2つの方法で制御され得る。
図31A示すように、ねじりばね206は、動作位置に維持されるようになっている。
図31Bに示すように、圧縮ばねは、動作位置に維持されるようになっている。
【0034】
アクチュエータは、また、好ましくは、U字形の磁気ヨークの外側ブランチ上に固定された極プレート215を含んでいる。当該プレートは、アクチュエータの磁気的挙動を向上させ得る。
【0035】
アクチュエータは、単安定(monostable)または双安定(bistable)タイプと成り得る。双安定タイプの場合、当該アクチュエータは、好ましくは2つの極プレート215の間に配置された少なくとも1つの永久磁石を含んでいる。
【0036】
図示しない本発明の発展の一のモードによれば、磁気ヨーク201は、E字形部分を含んでおり、このE字形部分は、2つの外側ブランチと、少なくとも1つの中央ブランチと、外側ブランチおよび中央ブランチの第1の端部に定着された横キーパーと、を有している。可動キーパーは、外側ブランチの第2の端部に向けて配置されており、並進で移動する。可動キーパーは、また、E字形部分を含んでおり、このE字形部分は、2つの外側ブランチと、少なくとも1つの中央ブランチと、外側ブランチおよび中央ブランチの第1の端部に定着された横キーパーと、を有している。制御コイルは、E字形の磁気ヨークの中央ブランチの軸と実質的に同化した長手方向の軸を含んでいる。実際には、当該制御コイルは、磁気ヨークの中央ブランチに配置された絶縁フィールドフレームに巻かれた巻き線を含んでいる。
【0037】
アクチュエータは、アクチュエーションモジュール230のケーシング内に位置付けられている。アクチュエーションコイルの制御巻き線203は、取り外し可能な電気制御モジュール250の適応接続手段と接触するように意図された接続ターミナル207を含んでいる。
図5Bに特に示すように、各制御巻き線203は、2つの接続ターミナル207を含んでいる。
【0038】
図28Aに示すように、第1の典型的な実施の形態によれば、2つの制御巻き線203の4つの接続ターミナル207は、好ましくは整列されている。
図5Bに示すように、第2の典型的な実施の形態によれば、2つの制御巻き線203の4つの接続ターミナル207は、好ましくは、斜めに配設されている。ターミナル207のこれらの2つの配設は、取り外し可能な電気制御モジュール250の異なる構造に、特に適応し得る。
【0039】
本発明の、この優先的な実施の形態によれば、取り外し可能な電気制御モジュール250は、制御電子回路によって電力を供給された電気制御手段を含んでいる。その結果、取り外し可能な電気制御モジュール250は、広い電力供給電圧範囲でのアクチュエータの反復的で一定な動作を確保するように意図されている。当該取り外し可能な電気制御モジュールは、アクチュエーションモジュール230のケーシング上に位置付けられて固定されている。当該ケーシング上に位置付けられたとき、制御巻き線203の接続ターミナル207は、取り外し可能な電気制御モジュール250の適応接続手段と自動的に相互に接続される。優先的な実施の形態によれば、適応接続手段は、取り外し可能な電気制御モジュール250のプリント基板PCB上に直接的に組み込まれている。使用されている電子制御手段のバージョンおよびモジュール接触器の制御電圧に応じて、アクチュエータの磁気ヨーク201の2つの外側ブランチに抜け目なく(shrewdly)分配された2つの制御巻き線203の間の接続は、直列または並列で成され得る。適応接続手段は、取り外し可能な電気制御モジュール250のアクチュエーションモジュール230への接続のときに、2つの制御巻き線203の直列または並列な接続を可能にしている。適応接続手段は、このようにして、全てのアプリケーションに共通したアクチュエーションコイルを保持している間のアプリケーションのニーズについて広く適応することを可能にしている。
【0040】
適応接続手段の第1の特定の実施の形態によれば、取り外し可能な電気制御モジュール250のプリント基板(PCB)は、制御巻き線203のターミナル207に直列に接続するために設計および構成された電気トラックを含んでいる。
【0041】
適応接続手段の第2の特定の実施の形態によれば、取り外し可能な電気制御モジュール250のプリント基板(PCB)は、制御巻き線203のターミナル207に並列に接続するために設計および構成された電気トラックを含んでいる。制御巻き線203のための制御命令および電力供給は、これらの接続ターミナル207を通る。
【0042】
この取り外し可能な電気制御モジュール250は、目標とされているアプリケーションに応じて(特にネットワーク電圧に応じて)、多くの変形を含み得る。当該モジュールは、好ましくは、接触器または熱保護が装備された接触器(スターター)に、最後に取り付けられている。このようにして、インストールされるための電子制御モジュールの最終的な選択は、インストーラが遅延差別化(delayed differentiation)をすることを可能にしている。また、この取り外し可能な電気制御モジュール250は、例えば、インストールの管理コンピュータまたは構造ツールを含むコミュニケーションを可能にする。
【0043】
本発明による接触器1のスイッチングブロック100は、1つ以上の電極を含んでいる。
図1および
図2に示す実施の形態によれば、接触器は3つの電極を含んでおり、それ故に、3極接触器と呼ばれている。通常スイッチングバルブとも呼ばれる単位スイッチングブロック80は、各電極と結合されている。3つの単位スイッチングブロック80は、単位スイッチングブロック80のアクチュエーション装置34に作用するアクチュエーションブロック200によって、同期された態様で制御されている。
【0044】
特定の実施の形態によれば、スイッチングブロックは、同期されかつ同時に行われる態様で制御され得る。言い換えれば、全てのブロックは、同時に移動されている。
【0045】
特定の実施の形態によれば、スイッチングブロックは、同期されかつ非同時に行われる態様で制御され得る。言い換えれば、全てのブロックは、アクチュエーションブロックの作用の効力によって移動されるが、各ブロックの移動の間に時間オフセットが観測されている。この時間オフセットは、再現可能であり、制御されている。
【0046】
図12および
図15に示すように、本発明による単位スイッチングブロック80は、2つの半殻80Aにより形成されたケーシング31を含んでいる。ケーシング31の2つの半殻80Aは、好ましくは、成型されたプラスチック材料で作製されている。電気接点は、ケーシング31の内側に位置付けられている。半殻80Aは組み立てられて、基準XZの長手方向の平面に発展する実質的に平行六面体形状の組立体を形成している。
【0047】
特定の実施の形態によれば、ケーシング31を形成している2つの半殻80Aは、好ましくは、同一の形状である。例として、「同一の形状」とは、2つの半殻が、好ましくは、鋳造により作られ、同一の金型から得られている、ということを意味しているものと理解されるべきである。これは、単一の変形部(variant part)および単一の投資を管理するといった産業上の利点を提示している。ケーシング31は、長手方向の平面XZに平行に配設された2つの主面81を含んでいる。当該ケーシングは、さらに、2つの側部面82と、上面83と、底面84と、を含んでいる。
【0048】
図16および
図17に示すように、単位スイッチングブロック80は、接続ランド45によって電気接続ターミナルブロック500にそれぞれ連結された2つの固定接点32から成る電気スイッチング手段30を含んでいる。2つの固定接点32は、電気接触領域37をそれぞれ含んでいる。電気スイッチング手段30は、ケーシング31の内部ボリューム内に位置付けられている。内部ボリュームは、2つの半殻80Aによって区切られている。
【0049】
電気スイッチング手段30は、さらに、長手方向の軸Xに沿った細長い本体を含むブリッジ形状の可動接点33を含んでいる。この実施の形態によれば、可動接点ブリッジ33は、2つの接触領域36が位置付けられた2つの端部を含み、各接触領域36の各々は、スイッチング手段の閉鎖の位置で固定接点32の接触領域37に協働し得る。
【0050】
「可動接点」または「可動接点ブリッジ」との用語は、以下の説明では区別されない。
【0051】
この閉鎖の位置では、特にらせんばねのような弾性手段25は、接触領域36と接触領域37との間において、良い状態で電流の確立および流れを保証するために十分な接触圧力を確保し得る。弾性手段25は、一般にポールスプリングと呼ばれている。この接触圧力は、過度の過熱のない電流の永続的な流れのために提供されており、かつ、十分な電気耐久性を保証するために提供されている。
【0052】
2つの開放ボリューム35は、固定接点32の接触領域37、および可動接点33に結合された接触領域36が配設された空間に対応するように画定されている。さらに、各開放ボリューム35は、消弧室に結合されている。開放ボリューム35上で開放している消弧室は、長手方向の幾何学的な基準平面XZのどちらかの側方に配置された2つの平行な壁と、開放ボリューム35から離れた後壁と、底壁と、上壁と、によって区切られている。
【0053】
消弧室の実施の形態によれば、当該消弧室は、長手方向の幾何学的な基準平面XZに垂直な、少なくとも2つの平らな金属プレート40のスタックを含んでいる。フィンと呼ばれるこれらの金属プレートは、アークからイオンを除去するように意図されている。金属プレート40は、好ましくは、強磁性の材料で作製されている。当該フィンは、アーク上に強磁性の引力を発揮する傾向がある。当該フィンは、実質的に長方形の形状であり、長手方向の軸と、中央軸と、を含んでいる。
【0054】
図18に示すように、消弧室の他の実施の形態によれば、当該室は、強磁性の材料の2つのフランジ68によって区切られている。2つの側部平面68は、平行であり、中央長手方向の平面XZの両側に配置されている。2つの側部フランジ68は、開放の位置と閉鎖の位置との間の全体の移動にわたって、可動ブリッジ33の端部の1つに嵌まるように配設されている。言い換えれば、2つの側部フランジ68は、可動接点ブリッジ33の移動を可能にするために、互いから離れて離間されている。当該フランジ68の内壁は、絶縁材料の層を含んでいる。フランジ68上の絶縁材料の層の位置は、当該フランジ68の内壁上のアークのアタッチメントを回避し得る。これらの層は、好ましくは、ガゾゲン材料(materiau gazogene)により作製されている。
【0055】
消弧室は、また、平面XZに垂直に配置されている後壁72によって区切られている。当該後壁は、接触領域36、37の開放ボリュームとは反対側に位置付けられるために、開放ボリューム35から離れている。後壁72は、実質的にU字形金属組立体を形成するために、2つの側部フランジ68を連結している。後壁72は、それらの高さの一部を越えて2つのフランジを連結している。
【0056】
好ましくは、2つの側部フランジ68は、可動接点ブリッジ33の接触領域36に全体が嵌まるように、中央長手方向の平面XZに平行な方向に延びている。より詳細には、2つの側部フランジ68は、消弧室24の内側に、可動接点ブリッジ33の接触領域36を完全に囲むように延びている。言い換えれば、電気接点の開放のときに、イオン化した粒子の流出を導くために、フランジの縦方向の発展は、各開放ボリューム35を横方向に閉じ得る。
【0057】
各消弧室24の壁は、上端に金属バッフル69を含み得る。
図18に示すように、当該バッフルは、当該消弧室の金属壁の上端の一部を形成するために、電気的に固定接点32を後壁72に連結している。
【0058】
変形例によれば、可動接点ブリッジ33は、2つの端部の各々に、アークホーン39を含んでいる。アークホーンは、接触領域を越えて、消弧室の後壁72に向かって延びている。典型的な実施の形態として、アークホーン39は、可動接点ブリッジ33の長手方向の軸Xに対して傾斜している。
【0059】
単位スイッチングブロック80のケーシング31は、接触器1のスイッチングブロック100のベース110に位置付けられるように意図されている。ベース110は、単位スイッチングブロック80が位置付けられた第1の空洞120を有した内面を含んでいる。ケーシング31の底面84は、その結果、ベース110の第1の空洞120に向けて位置付けられている。主面81は、ベース110の分離隔壁111に取り付けられている。分離隔壁111は、ベース110の外縁部に位置付けられ、このようにして、モジュール電気スイッチング装置1の壁が形成されている。
【0060】
ベース110は、単位スイッチングブロック80とそれぞれ協働するように意図されている少なくとも3つの区画を有する第1の空洞120を含んでいる。各単位スイッチングブロック80は、ベース100と協働し、ベースの外部への騒音やイオン化ガスなしにスイッチングを可能にしている消弧ガス(extinguishing gases)のための、少なくとも1つの流出経路を作る。
【0061】
図11乃至
図13に示すように、単位スイッチングブロックの特定の実施の形態によれば、本発明による2つの半殻は、消弧ガスのための2つの流出経路を区切るために、モジュール電気スイッチング装置1のベース110の第1の空洞120の区画と協働するように意図されている。各流出経路は、その結果、半殻80Aに作られた開口86によって、ケーシング31の内部ボリュームと連結されている。半殻は、消弧ガスのための流出経路を区切るために、モジュール電気スイッチング装置1のベース110の第1の空洞120の区画と協働するように意図されたリブ85を含んでいる。
【0062】
図11乃至
図13に示すように、第1の変形例によれば、互いに組み立てられた2つの半殻80Aのリブ85は、接触面において、ケーシング31の底面84上に底リブ805を形成している。底リブ805は、長手方向の平面XZに平行な方向に発展している。当該リブは、消弧ガスのための2つの流出経路を区切るために、モジュール電気スイッチング装置1のベース110の第1の空洞120と協働するように意図されており、各経路は、半殻80Aに作られた開口86によって、ケーシング31の内部ボリュームに連結されている。実際には、単位スイッチングブロック80のケーシング31は、モジュール電気スイッチング装置1のベース110に位置付けられるように意図されている。ケーシング31の底面84は、その結果、ベース110の第1の空洞120に向けて位置付けられている。より具体的には、ケーシング31の底面84に存在している底リブ805は、空洞120とともに、消弧ガスのための2つの流出経路を区切っている。各経路は、半殻80Aに作られている開口86によって、ケーシングの内部ボリュームに連結されている。特定の実施の形態によれば、開口86は、好ましくは、ケーシング31の底面84を通過している。より詳細には、各半殻80Aは、出現した開口86をそれぞれ含んでいる。消弧ガスの外部の発現を効果的に減少させるために、穴に貫通したフィルタリングブロックが、各流出経路に配置されている。典型的な実施の形態として、グリル87が、ケーシング31の出現した開口86の上に配置されている。底リブ805は、好ましくは、底面84に対して突出している。この特定の実施の形態によれば、ベース110の第1の空洞120の各区画は、窪んだリブ121を含んでいる。ケーシング31から飛び出している底リブ805は、その結果、2つの区別できる流出経路を区切るようにモジュール電気スイッチング装置1にスイッチングブロック80を位置付けたとき、ベース110の第1の空洞120の窪み部に配置されるように配設されている。底リブ805は、凸形状および/または凹形状の部分を含んでいる。このようにして、単位スイッチングブロック80の底面84は、この経路に沿ってガスの流出経路の断面を調節し得る形状を有し、膨張領域と圧縮領域とを交互に繰り返す。膨張領域と圧縮領域との交代は、排気口経路での発現(manifestation)の量を減少させ得る。第1の空洞120の各区画は窪んでおり、消弧ガスのための流出経路が、単位スイッチングブロック80の底面84の一部によって形成された壁と、モジュール電気スイッチング装置のベース110の一部によって形成された壁と、を含んでいる。第1の空洞120の各区画は、単位スイッチングブロック80のケーシング31の底面84に向けて配置されるように意図されている面上に設けられている。当該面は、当該ケーシングから飛び出した底リブ805が、2つの区別できる流出経路を区切るために配置されるように意図された窪み領域121を含んでいる。さらに、ベース110の第1の空洞120の各区画は、ガスのための2つの流出穴122が形成されている壁を含んでいる。各穴122は、流出経路の1つに連結されている。
【0063】
図14および
図15に示すように、第2の変形例によれば、2つの半殻は、それらの主面81上にリブ85をそれぞれ含んでいる。リブ85は、好ましくは、主面81に対して後退させられている。ケーシング31は、長手方向の平面XZに平行な方向に発展している2つのリブ85を含んでいる。当該リブは、モジュール電気スイッチング装置1のベース110の第1の空洞120と協働するように意図されている。各経路は、半殻80Aに作られた開口86によって、ケーシングの内部ボリュームに連結されている。特定の実施の形態によれば、開口86は、好ましくは、ケーシング31の底面84を通過している。より詳細には、各半殻80Aは、出現した開口86を含んでいる。
【0064】
さらに、ベース110は、フレームまたはドイツ工業規格レールタイプ(DIN rail type)の固定レールと協働するように意図された外面を含んでいる。
【0065】
一実施の形態によれば、外面は、壁によって区切られた内部ボリュームを有する第2の空洞130を含んでいる。当該第2の空洞130は、このようにして、当該ベース110の外面と、スイッチングブロック80の位置付けのために意図された第1の空洞120との間に位置付けられている。
【0066】
本発明の一発展モードによれば、第2の空洞130は、モジュール接触器1の主壁内にそれぞれ出現した第1の開口と、モジュール接触器1の接続ランド45に近接して出現した第2の接続開口132と、を含んでいる。
【0067】
典型的な実施の形態として、第2の空洞130の第1の開口は、好ましくは、ベース110の破砕可能な壁で作られている。モジュール電気スイッチング装置の使用に応じて、破砕可能な部分は取り外され、または、取り外されない。
図1および
図2に示すように、第1の実施の形態によれば、破砕可能な一部は取り外されていない。
図21および
図22に示すように、ベース110の破砕可能な部分は、導電体301のための通路を残すために、スイッチング装置の2つの主面で取り外されている。
【0068】
第1および第2の開口は、第1のモジュール接触器1の少なくとも1つの電極を、第1に対して配置された第2のモジュール接触器2の電極に連結する導電体301の通路を可能にしている。
【0069】
図21乃至
図25に示す一実施の形態によれば、第2の空洞130の内部ボリュームは、実質的に平行六面体形状であり、モジュール接触器1、2の外面上に開かれた面を有している。
【0070】
図21乃至
図27に示すように、第1の特定の実施の形態によれば、第2の空洞130は、単位スイッチングブロック80の接続ランド45で出現した少なくとも1つの接続開口132を含んだ縁部を有する、少なくとも1つの経路を含んでいる。当該少なくとも1つの経路は、長手方向の平面XZと実質的に垂直な方向に延びており、当該ベースの両側方で出現するベース110を完全に通過している。典型的な実施の形態として、当該少なくとも1つの経路は、2つの実質的に平行な縁部を有する実質的に平行六面体のボリュームを含んでいる。
【0071】
好ましくは、第2の空洞130は、互いに平行に配設された2つの実質的に同一な経路を含んでいる。経路は、平行六面体形状をそれぞれ有している。各経路の内部ボリュームは、その結果、モジュール接触器1、2の主壁内にそれぞれ出現した第1の開口と、モジュール接触器1、2の接続ランド45に近接して出現した第2の接続開口132と、を含んでいる。さらに、2つの経路は、隔壁によって分離されている。当該隔壁は、下流部から上流部を分離するように意図されている。当該隔壁は、ドイツ工業規格レールタイプの固定レールと協働するように意図され得る。このようにして、第2の空洞130が2つの経路を含むとき、各経路の2つの縁部の一方のみが、接続開口132を含んでいる。第1の経路の第2の接続開口132は、モジュール接触器1、2の接続ランド上流部に近接して出現しており、第2の経路130の第2の接続開口132は、モジュール接触器1、2の接続ランド上流部に近接して出現する。
【0072】
第2の空洞130が平行六面体形状の単一の経路を含むとき、接続開口132は、経路の2つの平行な縁部に配設されており、各縁部は、反転バー(reversing bar)セットのうちの反転バーの1つによって通過されることに適した接続開口をそれぞれ含んでいる。
【0073】
図示しない第2の特定の実施の形態によれば、第2の空洞130は、ベース110の側面においてそれぞれ切断された2つのスロットを含んでいる。これらのスロットは、単位スイッチングブロック80の接続ランド45でそれぞれ出現している。各スロットは、1つ以上の反転バー301を含んだ完全な反転バーセット300を受け入れるように意図されている。
【0074】
図1に示すように、モジュール電気スイッチング装置1は、さらに、特には熱の、1つ以上の障害検出装置を含んでいる。検出装置は、アクチュエータを介して電気接点の開放を制御するために、アクチュエーションブロック200に連結されている。
図1に示すように、本発明の実施の形態によれば、モジュール電気スイッチング装置1は、取り外し可能な熱保護モジュール400を含んでいる。
【0075】
図1および
図2に示すように、本発明による取り外し可能な熱保護モジュール400は、環状形状の1つ以上の電流センサーが位置付けられたケーシングを含んでいる。当該センサーは、スイッチングブロック100の単位スイッチングブロック85の接続ランド45の周囲に位置付けられるように意図されている。電流センサーは、ロゴスキー(Rowgoski)タイプであり得る。
図1および
図2に示す特定の実施の形態よれば、取り外し可能な熱保護モジュール400は、3極モジュール接触器に適応されており、このようにして、3つの単極スイッチングブロック85の接続ランド45に適合することによって位置付けられることを可能にした3つの開口401を含んでいる。
図2に示すように、取り外し可能な熱保護モジュール400は、スイッチングブロック100と接続ターミナルブロック500との間に挿入されるように、モジュール接触器1に組み込まれるといった特定の特徴を有している。
【0076】
本発明による取り外し可能な熱保護モジュール400は、個別の電力供給手段を有していない、といった特定の特徴を有している。本発明の優先的な実施の形態によれば、取り外し可能な熱保護モジュール400は、アクチュエーションブロック200の取り外し可能な電気制御モジュール250と自動的に接続されるように意図されたコミュニケーションおよび電力供給手段402を含んでいる。このようにして、これらのコミュニケーションおよび電力供給手段402は、取り外し可能な熱保護モジュール400へ電力を供給するとともに電流センサーによって行われた測定を伝達するように適している。本発明のこの実施の形態によれば、アクチュエーションブロック200のケーシング上の取り外し可能な電気制御モジュール250の位置付けは、取り外し可能な熱保護モジュール400の電流センサーと、取り外し可能な電気制御モジュール250の電流センサーとの間での、自動的な接続および電力供給を可能にしている。
【0077】
本発明の優先的な実施の形態によれば、アクチュエーションブロック200をスイッチングブロック100にラピッドに固定するための手段は、アクチュエーションブロック200の可動キーパー202に定着された第1の部分と、スイッチングブロック100に定着された第2の部分と、を含んでいる。
【0078】
ラピッド固定手段は、スイッチングブロック100をアクチュエーションブロック200に固定し、定着するように意図された、少なくとも1つのカップリングフック214を含んでいる。
【0079】
当該カップリングフック214は、電磁気アクチュエータの可動キーパー202に固定されており、かつ、可動キーパー202の移動を可動接点33に伝達するために、スイッチングブロック100の可動接点33のアクチュエーション装置34と協働することに適している。
【0080】
このようにして、本発明の優先的な実施の形態によれば、カップリングフック214は、アクチュエーションブロック200をスイッチングブロック100に固定し、電磁気アクチュエータからの可動キーパー202の移動を、スイッチングブロック100の単位スイッチングブロック80の可動接点ブリッジ33に伝達するように意図されている。
【0081】
可動接点33のアクチュエーション装置34は、可動接点33に定着された可動接点ホルダー38を含んでいる。当該可動接点ホルダー38は、アタッチメントヘッド51に連結されている。本発明の実施の形態によれば、可動接点33は、好ましくは、可動接点ホルダー38に摺動可能に取り付けられている。
【0082】
知られた解決策に反して、可動接点ホルダー38は、単位スイッチングブロック80の一体部分を形成しており、アクチュエーションブロック200の電磁気アクチュエータの可動部の一部を形成していない。各単位スイッチングブロックは、その結果、可動接点33に定着された可動接点ホルダー38を含んでいる。
図2に示すように、本発明によるモジュール接触器1のスイッチングブロック100は、可動接点ホルダー38をそれぞれ有する3つの単位スイッチングブロック80を含んでいる。各単位スイッチングブロックは、その結果、他の単位ブロックに対して自立している働きを有している。
【0083】
一実施の形態によれば、カップリングフック214は、閉じられた位置から開かれた位置への、および逆の場合も同様に、可動キーパー202の移動を可動接点に伝達するために適切な座面をそれぞれ含んでいる第1の縁部および第2の縁部を有する内表面を含んでいる。
【0084】
カップリングフック214は、好ましくは、2つの実質的に平行な縁部を有するC形状の外形を有している。
【0085】
カップリングフック214の第1の縁部は、接点ホルダー38に定着されたアタッチメントヘッド51を受け入れるように意図されたスロットを含んでいる。第1の縁部は、特には、可動キーパー202の閉じられた位置から、その開かれた位置への移動の第1の方向において、可動キーパー202の移動を可動接点33の可動接点ホルダー38に伝達するように意図された座面を含んでいる。第2の縁部は、特には、可動キーパー202の開かれた位置から、その閉じられた位置への移動の第2の方向において、可動キーパー202の移動を可動接点33の可動接点ホルダー38に伝達するように意図された座面を含んでいる。
【0086】
本発明の一発展モードによれば、固定手段210は可動キーパー202に固定されるように意図されたトレイ211を含んでいる。特定の実施の形態によれば、トレイ211は、第1の面上に座ぐり(counterbore)を含んでいる。可動キーパー202の一部は、当該座ぐりに皿もみすること(countersinking)によって位置付けられるように意図されている。固定手段210は、座ぐりの壁と可動キーパー202の一部とを通過している取り外し可能な締付キー212を含んでいる。典型的な実施の形態として、トレイ211の座ぐりの形状は、可動キーパー202のU字形の可動キーパーの外側ブランチに定着された横キーパーを受け入れるために、実質的に長方形である。当該横キーパーは、可動キーパー202をトレイ211に固定したときに、取り外し可能な定着キー212の通路を可能にしている貫通穴を含んでいる。
【0087】
特定の実施の形態によれば、トレイ211は、単位スイッチングブロック80の可動接点33に定着された可動接点ホルダー38のアタッチメントヘッド51とそれぞれ協働するように意図された3つのカップリングフック214を含んでいる。本発明のこの特定の実施の形態によれば、3つの単位スイッチングブロック80は、その結果、単位スイッチングブロックに作用しているアクチュエーションブロック200によって、同期された態様で制御されている。上述のように、単位スイッチングブロック80は、同期されかつ同時に行われる態様、または同期されかつ非同時に行われる態様で制御され得る。各単位スイッチングブロック80は、アクチュエーションブロック200に連結されており、長手方向の軸Xに垂直な方向に可動接点33を並進移動することによって、接点32、33の開放を制御している。可動接点ブリッジ33は、電気接点の開放の位置と閉鎖の位置との間で移動する。
【0088】
従来技術の解決策に反して、異なる単位スイッチングブロック80の開放の調整は、アクチュエーションブロック200によって直接的に作られており、特には、単位スイッチングブロックと連結した制御軸によるような、追加の手段によっては、直接的に作られていない。このようにして、本発明の解決策の効力によって、アクチュエーションブロック200が固定ブロック100から外されたとき、各単位スイッチングブロック80は固定ブロック100のベース110から直接的に取り外され得る。この取り外しは、他の単位スイッチングブロック80とは独立して行われ得る。
【0089】
本発明によるモジュール接触器1は、その結果、アクチュエーションブロック200がスイッチングブロック100と取り外し可能に固定することを可能にしているラピッド固定手段210を含んでいる。
【0090】
優先的な実施の形態によれば、カップリングフック214は、スイッチングブロック100上にアクチュエーションブロック200を取り付けるために必要な遊びを除外することに適切な遊び吸収手段を含んでいる。
【0091】
遊び吸収手段は、カップリングフック214の第2の縁部に実質的に平行に位置付けられた弾性ブレード213を含んでいる。当該弾性ブレード213は、可動接点33に定着された可動接点ホルダー38に連結されたアタッチメントヘッド51と接触するとすぐに方向Zに変形することによって、ブレードダンパのように機能している。言い換えれば、遊び吸収手段は、モジュール接触器の電気的、または機械的手順の間中、異なる一部の相対移動を回避し得るように作られている。このようにして、遊び吸収手段は、機械的耐久性の高いレベルを達成し得る。図示しない変形例によれば、単一の遊び吸収ブレードが使用され得て、その結果、3つの単位スイッチングブロック全てに共通し得る。
【0092】
図5Aに示すように、一実施の形態によれば、弾性ブレード213は、トレイ211のハウジングに位置付けられている。弾性ブレード213は、好ましくは、金属製であり、折り曲げられることによって作られている。当該ブレードは、当該ブレードのいかなる移動をも制限するためのトレイ211の内側に配置されるように意図された位置決めスナッグを含んでいる。
【0093】
弾性ブレード213は、二重機能を有している。一方では、トレイ211とアタッチメントヘッド51との間の遊びを回収し、他方では、トレイ211と電磁気アクチュエータの可動キーパーとの間の遊びを回収し得る。弾性ブレード213の波状の形は、可動組立体220の軸にアタッチメントヘッド51を配置する効果と、インストーラが2つの部分を互いに正しく組み合わせたことを確認するスナップ嵌め式の感覚またはハードポイント式の感覚を感じ得る効果を有している。
【0094】
図4、
図5および
図6に示すように、本発明の一実施の形態によれば、単位スイッチングブロック80の各可動ブリッジ33は、電磁気アクチュエータの可動キーパー202のトレイ211のカップリングフック214に連結されるように意図されたアタッチメントヘッド51を含んでいる。アタッチメントヘッド51は、C字形のカップリングフック214の2つの縁部の座面に協働するように意図された座面を含んでいる。特定の一実施の形態によれば、アタッチメントヘッドは、カップリングフック214の2つの縁部の間に位置付けられるようになっている。アタッチメントヘッド51は、伝達軸52によって可動接点ホルダー38に連結されている。伝達軸52は、その結果、カップリングフック214の第1の縁部のスロットの内側に位置付けられるようになっている。
【0095】
本発明の優先的な実施の形態によれば、アタッチメントヘッド51の位置は、可動接点ブリッジ33の移動方向、言い換えれば、長手方向の軸Xに垂直な方向に従って調整され得る。この調整は、2つの固定接点32の電気接触領域37と、可動接点33の接触領域36との間の接点圧縮行程を最適化し得る。
【0096】
各単位スイッチングブロック80の可動接点ブリッジ33は、電気接点の開位置と閉位置との間で移動される。その目的は、与えられた移動行程にとって、電気接点が実際に閉鎖の位置にあるということを保証することである。移動行程は、アクチュエーションブロック200の電磁気アクチュエータによって設定されている。
【0097】
単位スイッチングブロック80の製作公差に応じて、接点の開放の位置における固定接点32から可動接点ブリッジ33への分離距離は、一の単位スイッチングブロック80と別のものとでは異なり得る。
【0098】
このようにして、アクチュエーションブロック200のアクチュエータの同一の移動行程として、可動接点ブリッジ33の最終的な位置は異なり得る。多くの可動スイッチングブリッジ33を同時に制御する単一のアクチュエータを有する多極接触器では、全ての可動スイッチングブリッジが、同じ閉鎖の位置に至らないこともあり得る。言い換えれば、一例として、他の単位スイッチングブロックの他の可動ブリッジ33が既に閉鎖の位置にある一方で、単位スイッチングブロック80の可動スイッチングブリッジ33は、全体として閉鎖の位置にないこともあり得る。
【0099】
接点の圧縮行程を設定することは、接点の閉鎖の位置で、アタッチメントヘッド51と単位スイッチングブロック80のケーシング31との間において、機械的寸法が維持されることを保証することから成っている。より詳細には、接点の圧縮行程を設定することは、アタッチメントヘッド51の座面と単位スイッチングブロック80のケーシング31の基準面との間において、寸法が維持されることを保証することから成っている。この寸法は、本発明による同一のモジュール接触器1の全ての単位スイッチングブロックのために、再現される。
【0100】
圧縮行程は、アタッチメントヘッド51を可動接点ホルダー38に連結する伝達軸52を使用することで設定されている。本発明の一実施の形態によれば、当該伝達軸52は、可変長となっている。
【0101】
本発明の特定の実施の形態によれば、伝達軸52は、アタッチメントヘッド51に固定された第1の端部と、ねじ切りを含んだ第2の端部と、を含んでいる。ねじ切り(threading)は、可動接点ブリッジ33に定着された可動接点ホルダー38に作られた、ねじ立て(tapping)と協働するように意図されている。事実上可動接点ホルダー38へ伝達軸52をねじ込むことによって、アタッチメントヘッド51は、単位スイッチングブロック80のケーシングに対して移動させられる。
【0102】
アタッチメントヘッド51の典型的な実施の形態として、設定ツール(図示せず)と協働するように意図されている空洞が設けられている。設定ツールは、伝達軸52の長さを設定することを求める使用者によって扱われるように意図されている。
図2および
図10Aに示すように、アタッチメントヘッドは、例えば、頭部がドーム状の輪郭を含み得る。
図16に示すように、アタッチメントヘッドは、例えば、六角形の輪郭を含み得る。
【0103】
単位スイッチングブロック80の電気接点の圧縮行程を設定するための方法は、電気接点32、33の閉鎖の位置に可動接点ホルダー38を配置することである。接点の圧縮行程は摩耗保護(wear guard)とも呼ばれ得る。この働きは、一般に、単位スイッチングブロック80のケーシング31が、スイッチングブロック110のベース111に取り付けられる前に手動で行われる。次の工程は、ケーシング31の外面と、アタッチメントヘッド51の座面との間に設定テンプレート600を位置付けることである。仮に、ケーシングとアタッチメントヘッド51との間の距離が設定テンプレート600の厚さよりも短く、かつ当該テンプレートの位置付けが不可能な場合、伝達軸52は、特にケーシング31に対してねじを緩めることによって延長される。反対に、ケーシング31とアタッチメントヘッド51との間の距離が設定テンプレート600の厚さよりも長い場合、伝達軸52は、特にケーシング31に対してねじ込むことによって短縮される。伝達軸52の長さが設定されたとき、設定テンプレート600は取り外され得る。
【0104】
図6Aおよび
図6Bに示すように、設定方法の特定の実施の形態によれば、第1の工程は、特には最大までねじを緩めることによって、伝達軸52の最大長さを増加することである。
図7Aおよび
図7Bに示すように、第2の工程は、アタッチメントヘッド51の座面と、単位スイッチングブロック80のケーシング31の基準面との間に設定テンプレート600を位置付けることである。第3の工程では、可動接点ホルダー38は、伝達軸52のねじ込みによって電気接点32、33の閉鎖の位置にもたらされる。
図8Aおよび
図8Bに示すように、アタッチメントヘッド51は、設定テンプレート600に支持されて終わり、可動接点ホルダー38は閉鎖の位置に存在する。
図9Aおよび
図9Bに示す最終工程では、設定テンプレート600は取り外され、可動接点ホルダー38は、電気接点32、33の開放の位置に位置付けられる。
【0105】
本発明の一実施の形態によれば、各単位スイッチングブロック80で可変長の伝達軸52の存在は、本発明によるモジュールスイッチング装置と同一の単位スイッチングブロックの可動接点33の解放において、一時的なオフセットまたは同期することを創造し得る。
【0106】
モジュールスイッチング装置の電極の開放におけるこの時間オフセットは、特に他の2つに対して、意図的に進む1つの極の開放によって、3相の製品の開放での接触の摩耗を減少させ得る。
【0107】
実際には、3相スイッチングでは、他の2つよりも前にスイッチする1つの電極が常に存在している。他の2つの極は、第1のスイッチングに続いて単相となったネットワークを遮断している。オフセットは、その結果、零電流に対して同期され得る同一の極に常にスイッチオンする3相スイッチングを保証し得る。他の2つの極の開放は、これらの2つの極のアークタイムの最大値を減少するようにオフセットされている。
【0108】
モジュールスイッチング装置の電極の開放におけるこの時間オフセットは、ある4相アプリケーションにとって、相に対しては中性の開放において、前進または遅延を保証し得る。
【0109】
設定方法のもう1つの実施の形態によれば、この働きは、単一、2極、3極または4極ベースに位置付けられた全ての単位スイッチングブロック80にとって、同時に行われ得る。その結果、多極に結合されたテンプレートが存在し、使用されている。この同一の実施の形態においては、1つ以上の極の開放における時間オフセットは、閉鎖が前進または遅延されるべき極のオフセットを組み込んでいるテンプレートによって、容易に作られ得る。
【0110】
このようにして、ラピッド固定手段の効力によって、アクチュエーションブロック200に対してのスイッチングブロック100の取り付けおよび/または解体は容易に行われ得て、例えば、特にはスイッチングブロックでのメンテナンス介入を促進する。
【0111】
さらに、スイッチングブロック100のプリセットの単位スイッチングブロックに対するアクチュエーションブロック200の基準位置決めは、接点の摩耗保護の大きく減少した公差を保証し、メンテナンス介入の一部として単位ブロックの交換の場合に保証し得る。接点の摩耗保護は、接点圧縮とも呼ばれている。これは、いかなる産業製品の製作公差にも関わらず、電気的持久力について低い公差を保証し、同時に、接点材料(銀ベース)の節約およびアクチュエータのより少ない消耗を可能にする、といった効果を有している。
【0112】
図2に示すように、本発明によるモジュール接触器1は、スイッチングブロックの接続ターミナル45と接続されるように意図されている接続ターミナルブロック500を含んでいる。
【0113】
図28Aおよび
図30Bに示すように、本発明の特定の実施の形態によれば、電気スイッチング装置1は、追加の取り外し可能な補助接点ブロック700を含んでいる。これらのブロックは、取り外し可能といった特定の特徴を有している。
【0114】
取り外し可能な補助接点ブロック700は、並進移動において移動しているトレイ211を介して可動組立体220の作動軸216によって、または、回転移動において移動している多機能のレバー205によって、開放を制御されている可動接点サポートMCSを含んでいる。
【0115】
図28Aおよび
図28Bに示すように、典型的な実施の形態によれば、取り外し可能な補助接点ブロック700は、電気スイッチング装置1の開かれた状態または閉じられた状態NO/NCを指示するために、可動組立体202の並進移動によって制御されている。当該追加物のブロックは、インストールの位置に対して垂直に取り付けられている。
【0116】
図29Aおよび
図29Bに示すように、典型的な実施の形態によれば、取り外し可能な補助接点ブロック700は、多機能のレバー205の回転移動によって制御されている。追加物のブロックは、インストールの位置に対して正面向きに取り付けられている。
【0117】
図30Aおよび
図30Bに示すように、変形例によれば、多機能のレバー205は、フラグタイプの特定の形状を介して、電気スイッチング装置1の開放の状態を指示する可能性を提供し得る。この電気スイッチング装置1の位置の機械的可視化は、フラグ208を含んだレバー205の移動角によって作られ得る。
【0118】
図21および
図22に示すように、本発明は、上記で定義された2つのモジュール接触器1、2を含んだスイッチング組立体1000に関している。スイッチング組立体1000の当該モジュール接触器1、2は、主面の1つによって取り付けられるように並んで配置されている。さらに、2つのモジュール接触器1、2は、電気的に接続されている。スイッチング組立体1000は、2つのモジュール接触器1、2の2つのベース110の第2の空洞130の内側にそれぞれ位置付けられた導電体301を含んでいる。第1のモジュール接触器1の電極を、第2のモジュール接触器2の電極に連結する導電体301は、剛体導電体301または半剛体導電体301を含んでいる。
【0119】
接続組立体の特定の実施の形態によれば、第2の空洞130の内部ボリュームは、
図21および
図22に示すように、反転スイッチモードによる2つのモジュール接点1、2を連結することに適切な反転バー300のセットを受け入れるように意図されている。
図22に示すように、反転バー300のセットによってセットされて連結された2つの接触器1、2は、3極タイプの接触器である。バー300のセットは、その結果、2つの接触器の2つの接続ランド45にそれぞれ連結された6つの反転バー301を含んでいる。
図21乃至
図27に示すように、スイッチング組立体1000の導電体301は、3つの反転バー301をそれぞれ含んだ2つのグループ300に配設されている。有利には、同一のグループ300の導電体301は、クランプ302によって定着されている。
【0120】
単位スイッチングブロック80の接続ランド45で出現した第2の空洞130の各接続開口132は、反転バー300のセットの反転バー301の1つによって通過されている。このようにして、各接続開口132は、ランドとバーとの間で電気接続が行われ得るように、接続ランド45と平行な、反転バーの通路および位置決めを可能にしている。
図23乃至
図25に示すように、この第1の特定の実施の形態によれば、反転バー300のセットの反転バー301の配置は、ベース110の外面を通じて行われる。反転バー301の端部を接続開口132内にスライドさせた後、バー300のセットは、わずかに回転し、第2の空洞130の内側に位置付けられるようになる。
【0121】
図示しない第2の特定の実施の形態によれば、反転バー300のセットの反転バー301の配置は、ベース110の側面を直接的に介して行われている。反転バー300のセットは、それをその場所にスライドさせることによって、第2の空洞130のスロット内に位置付けられている。反転バー301の端部は、その結果、接続ランド45に直接的に取り付けられている。
【0122】
3極反転スイッチモードは、とりわけ、電気モータの制御に適している。特定の実施の形態によれば、第1のモジュール接触器1の第1の電極の上流接続ランド45は、第2のモジュール接触器2の第1の電極の上流接続ランド45に連結されている。さらに、第1のモジュール接触器1の第1の電極の下流接続ランド45は、第2のモジュール接触器2の第3の電極の下流接続ランド45に連結されている。第1のモジュール接触器1の第2の電極の上流接続ランド45は、第2のモジュール接触器2の第2の電極の上流接続ランド45に連結されている。第1のモジュール接触器1の第2の電極の下流接続ランド45は、第2のモジュール接触器2の第2の電極の下流接続ランド45に連結されている。第1のモジュール接触器1の第3の電極の上流接続ランド45は、第2のモジュール接触器2の第3の電極の上流接続ランド45に連結されている。最後に、第1のモジュール接触器1の第3の電極の下流接続ランド45は、第2のモジュール接触器2の第1の電極の下流接続ランド45に連結されている。
【0123】
さらに、この実施の形態は、電源の反転が意図されている4極接触器(図示せず)に適用し得る。
【0124】
このようにして、本発明による2つのモジュール接触器の反転スイッチモードにおける接続モードによれば、バー300の2つのセットは、接触器の内側に配置されている。この革新的な構造は、電気設備の総合的なボリュームを増加させないことができる。これは、電気キャビネットにおける接触器の配線のときにバーの外側(
図19)のセットの設備が問題を引き起こす従来技術の解決策よりも大きな利点を提供する。実際には、これらの電気キャビネットの内側の空間は常に制限されている。
【0125】
さらに、本発明によるモジュール接触器1、2の内側の反転バーのセットの構造は、
図21および
図22に示すように、2つのモジュール接触器1、2のうちの1つに測定および熱保護モジュール400を組み込み得る。
【0126】
2つの接触器1、2のうちの一方への取り外し可能な熱保護モジュール400の組み込みは、
図19に示すように、知られた配線では不可能である。実際には、使用者が、2つの接触器のうちの一方に熱保護(熱動継電器)を組み込むことによって、
図19に示すような反転スイッチタイプのモードで配置された2つの接触器の配線を変更しようとすると、
図20に示すように、非機能的な配線が得られる。実際には、この不満足な実施の形態によれば、モータが番号2の接触器によって電力供給されたとき、熱動継電器は、もはや電流フローではなく、それ故に、モータの熱状態を示し得ない。
【0127】
図21および
図22に示すように、スイッチング組立体1000のモジュール接触器2の一方は、いかなる取り外し可能な熱保護モジュール400をも含まない。当該モジュール接触器2は、取り外し可能な熱保護モジュール400を装備されていないスイッチングブロック100と結合されるアクチュエーションブロック200を含んでいる。
【0128】
本発明は、とりわけ、電子制御の接触器またはスタータータイプの多極スイッチング器具のために意図されている。これらの器具の単純化されたモジュール構造体のアーキテクチャは、装置のボリューム内の取り外し可能な熱保護および1つ以上のスイッチングブロックも受容し得る。この基本設計概念は、電気の、電子のまたは電気機械的であろうとなかろうと、様々なモジュール要素の容易にかつ分化したメンテナンスを可能にする。