(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441314
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】グラウンドアンカ
(51)【国際特許分類】
E02D 5/80 20060101AFI20181210BHJP
【FI】
E02D5/80 102
【請求項の数】21
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-511125(P2016-511125)
(86)(22)【出願日】2014年4月28日
(65)【公表番号】特表2016-516929(P2016-516929A)
(43)【公表日】2016年6月9日
(86)【国際出願番号】GB2014000161
(87)【国際公開番号】WO2014177825
(87)【国際公開日】20141106
【審査請求日】2017年3月15日
(31)【優先権主張番号】1307655.9
(32)【優先日】2013年4月29日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1405830.9
(32)【優先日】2014年4月1日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1407221.9
(32)【優先日】2014年4月24日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】598107622
【氏名又は名称】グリップル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRIPPLE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】サマーフィールド、アラン
【審査官】
神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2008/0282625(US,A1)
【文献】
米国特許第06237289(US,B1)
【文献】
実開昭58−045741(JP,U)
【文献】
特公昭32−005132(JP,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0041548(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 5/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体における地盤穿孔手段とを備えるグラウンドアンカであって、ここにおいて、前記地盤穿孔手段が、第1の先細部材と前記第1の先細部材に対して横断して延在している複数の第2の先細部材を備え、前記第1の先細部材と前記複数の第2の先細部材の各々は前記本体から互いに先細となっている対向する縁を有し、そして地盤穿孔手段はさらに各先細部材に隣接する領域において本体に設けられる複数の歯を含んでいる、グラウンドアンカ。
【請求項2】
本体と、前記本体における地盤穿孔手段とを備えるグラウンドアンカであって、ここにおいて、前記地盤穿孔手段が、第1の先細部材と前記第1の先細部材に対して横断して延在している複数の第2の先細部材を備え、前記第1の先細部材と前記第2の先細部材の各々は前記本体から互いに先細となっている対向する縁を有し、そして地盤穿孔手段はさらに各先細部材に隣接する領域において先細部材とは異なる本体の前面に設けられる複数の歯を含んでいる、グラウンドアンカ。
【請求項3】
本体と、前記本体における地盤穿孔手段とを備えるグラウンドアンカであって、ここにおいて、前記地盤穿孔手段が、第1の先細部材と前記第1の先細部材に対して横断して延在している複数の第2の先細部材を備え、前記第1の先細部材と前記第2の先細部材の各々は前記本体から互いに先細となっている対向する縁を有し、そして地盤穿孔手段はさらに各先細部材に隣接する領域において本体に設けられる複数の歯を含み、
前記第1の先細部材と前記第2の先細部材は一対の対向するくぼみをそれらの間に規定し、前記第2の先細部材は対向する先細の壁でくぼみを構成し、前記くぼみの各々に前記歯の一つをそれぞれ備えている、グラウンドアンカ。
【請求項4】
前記第1の先細部材は、2つの対向する縁を有し、前記第1の先細部材の対向する縁の各々は、前記第1の先細部材の前記対向する縁に向かって前記本体から先細となっている、請求項1から3のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項5】
前記第1の先細部材は、前記対向する縁の間で延在する2つの対向する面を有し、前記対向する面が互いに実質的に平行である、請求項4に記載のグラウンドアンカ。
【請求項6】
前記対向する面の各々が、実質的に平面であり、実質的に三角形である、請求項5に記載のグラウンドアンカ。
【請求項7】
前記第2の先細部材は前記第1の先細部材の前記面の各々から横断して延在している、請求項5または6に記載のグラウンドアンカ。
【請求項8】
前記第2の先細部材の各々は、二つの対向する縁を有し、各第2の先細部材の前記対向する縁は、関連する第2の先細部材の前記対向する縁に向かって前記本体から先細となっている、請求項1から7のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項9】
前記第1の先細部材と前記第2の先細部材は一対の対向するくぼみをそれらの間に規定し、前記第2の先細部材は対向する先細の壁でくぼみを構成し、前記くぼみの各々に前記歯の一つをそれぞれ備えている、請求項1、2、請求項3を引用する場合を除く4から8のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項10】
前記グラウンドアンカは、前記グラウンドアンカを地盤へと押し込むための押し込み手段と協働するための押し込み形成部を含む、請求項1ないし9の何れか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項11】
前記押し込み形成部は、細長い穴であり、前記細長い穴は、前記本体の後端にある開口から前記本体内へと実質的に軸方向に延在する、請求項10に記載のグラウンドアンカ。
【請求項12】
前記押し込み形成部は、細長いメクラ穴からなる、請求項11に記載のグラウンドアンカ。
【請求項13】
地盤安定化構成部を自身に固定するための固定形成部を含み、前記固定形成部が、前記本体の開口部を備え、前記開口部が、前記開口部を貫く開口を定める、請求項1から12のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項14】
前記本体が主軸を有し、前記先細部材または各々の先細部材が、少なくとも一方が前記主軸に対して鋭角で延在する第1の縁と第2の縁とを備える、請求項1から13の何れか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項15】
前記先細部材または各々の先細部材の前記第1の縁と前記第2の縁との両方が、前記主軸に対して鋭角で延在する、請求項14に記載のグラウンドアンカ。
【請求項16】
前記歯が鋸歯からなる、請求項1から15のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項17】
前記本体が前端と後端とを有し、前記地盤穿孔手段が前記本体の前記前端に設けられ、前記本体の前記前端が実質的にV字形の形成部を有し、前記実質的にV字形の形成部が第1の前面と第2の前面とを含み、前記前面の各々が前記第1の先細部材のそれぞれの対向する側に延在する、請求項1から16のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
【請求項18】
前記歯が前記第1および第2の前面に設けられる、請求項17に記載のグラウンドアンカ。
【請求項19】
前記第1および第2の前面が、前記第1の先細部材に対して横断して延在する、請求項18に記載のグラウンドアンカ。
【請求項20】
前記第1および第2の前面が、前記第1の先細部材に対して実質的に直角に延在し、前記歯が前記第1の先細部材に対して実質的に直角に延在する、請求項18または19に記載のグラウンドアンカ。
【請求項21】
前記第1および第2の前面が、前記第1の先細部材から後方へと先細になり、前記歯が前記第1の先細部材から後方へと先細になる、請求項18または19に記載のグラウンドアンカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグラウンドアンカに関する。より詳細には、しかし排他的ではなく、本発明は、地盤に押し込まれ、地盤の所望位置へと押し込まれるとき、負荷担持位置へと引っ張られ得るグラウンドアンカに関する。
【背景技術】
【0002】
グラウンドアンカは、建物構造などを固定および安定化するために用いられる。グラウンドアンカの例は、GB2283511およびGB2283512に開示されている。これらの過去の文献の各々で開示されているグラウンドアンカは、グラウンドアンカを地盤へと押し込むために用いられる押し込みロッドを受けることができる。グラウンドアンカは、地盤表面を安定化するために用いられるマットを通じて、地盤へと押し込まれる。必要な度合いの注意が払われない場合、グラウンドアンカがマットを通じて押し込まれるとき、マットが破れる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】GB2283511
【特許文献2】GB2283512
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様によれば、本体と、前記本体において地盤穿孔手段とを備え、地盤穿孔手段が実質的に平坦な先細部材を備える、グラウンドアンカが提供される。
【0005】
先細部材は、互いに向かって先細になる対向する縁を有し得る。
【0006】
本発明の別の態様によれば、本体と、本体において地盤穿孔手段とを備え、地盤穿孔手段が、互いに向かって先細になる対向する縁を有する先細部材を備える、グラウンドアンカが提供される。
【0007】
先細部材は、対向する縁の間で延在する対向する面を有し得る。対向する面は互いと実質的に平行であり得る。対向する面の各々は実質的に平坦であり得る。対向する面の各々は実質的に三角形であり得る。
【0008】
グラウンドアンカは、グラウンドアンカを地盤へと押し込むための押し込み手段と協働するための押し込み形成部を含み得る。押し込み手段は、細長い押し込み品を備えてもよく、軸材と、衝撃受け形成部とを備えてもよい。
【0009】
押し込み形成部は、細長い穴であってもよく、その細長い孔はメクラ穴であってもよい。細長い穴は、本体の後端にある開口から本体内へと実質的に軸方向に延在し得る。
【0010】
グラウンドアンカは、地盤安定化構成部を自身に固定するための固定形成部をさらに含み得る。固定形成部は本体の開口部であり得る。開口部は、開口部を貫く開口を定め得る。
【0011】
安定化構成部は、ワイヤロープケーブルなどの連結品と、連結品に取り付けられる安定化品とを備え得る。連結品は、本体の開口部によって定められる固定開口を貫いて延在し得る。
【0012】
地盤穿孔手段は、複数の先細部材を備え得る。先細部材のうちの少なくとも1つは、先細部材のうちの別のものに対して横断して延在し得る。
【0013】
地盤穿孔手段は、第1の先細部材と、第1の先細部材に対して横断して延在する複数の第2の先細部材とを備え得る。第1の先細部材は、主要な先細部材であり得る。
【0014】
先細部材の各々は、互いに向かって先細になる対向する縁を有し得る。先細部材の各々は、対向する縁の間で延在する対向する面を有し得る。対向する面は互いと実質的に平行であり得る。対向する面の各々は実質的に平坦であり得る。対向する面の各々は実質的に三角形であり得る。
【0015】
本体は主要な軸を有してもよく、先細部材または各々の先細部材は、少なくとも一方が主要な軸に対して鋭角で延在し得る第1の縁と第2の縁とを備え得る。望ましくは、先細部材または各々の先細部材の第1の縁と第2の縁との両方は、主要な軸に対して鋭角で延在し得る。第1の縁および第2の縁は、主要な軸に対して実質的に同じ鋭角で延在し得る。
【0016】
地盤穿孔手段は、先細部材または各々の先細部材に隣接する領域において、前記本体に設けられる歯をさらに含んでもよい。歯は鋸歯を備え得る。
【0017】
本体は前端と後端とを有してもよく、地盤穿孔手段は本体の前端に設けられる。本体の前端は実質的にV字形の前形成部を有してもよく、その実質的にV字形の前形成部は第1の前面と第2の前面とを含み得る。前記前面の各々は第1の先細部材のそれぞれの対向する側で延在し得る。歯は前記第1の前面および第2の前面に設けられ得る。
【0018】
第1の前面および第2の前面は、第1の先細部材に対して横断して延在し得る。第1の実施形態では、第1の前面および第2の前面は、第1の先細部材に対して実質的に直角に延在し得る。第1の実施形態では、歯は、第1の先細部材に対して実質的に直角に延在し得る。第2の実施形態では、第1の前面および第2の前面は、第1の先細部材から後方へと先細になる。第2の実施形態では、歯は、第1の先細部材から後方へと先細になり得る。
【0019】
ここで、本発明の実施形態が、添付の図面を参照しつつ、例だけを用いて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】地盤へと押し込まれるグラウンドアンカの第1の実施形態の側面図。
【
図2】
図1に示したグラウンドアンカを地盤へと押し込むときに使用するための押し込み構成部の図。
【
図3】グラウンドアンカの第2の実施形態の側面図。
【
図7】
図6のVIIで印の付けられた領域の拡大図。
【
図8】グラウンドアンカの第3の実施形態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
細長い押し込みロッド22の形態の押し込み手段を用いて地盤100へと押し込まれるグラウンドアンカ10の第1の実施形態が、
図1および
図2に示されている。押し込みロッド22は、
図2においてよりはっきりと示されている。グラウンドアンカ10の第2の実施形態が、
図3から
図7に示されている。グラウンドアンカ10の第3の実施形態が、
図8および
図9に示されている。
【0022】
図1および
図2に示されているグラウンドアンカ10の第1の実施形態は、前端14と後端16とを有する本体12を備えている。羽根部17が、本体12の下方領域から外向きに延在している。羽根部17は、グラウンドアンカ10が地盤100へと押し込まれるにつれて、グラウンドアンカ10への安定性を提供する。
【0023】
メクラ端19(
図5参照)を有する細長い穴18の形態の押し込み形成部が、本体12の後端16において、後部開口20から、本体12に定められている。
【0024】
細長い押し込みロッド22が、地盤100へのグラウンドアンカ10の押し込みの目的のために、貫通穴18へと挿入される。押し込みロッド22は、穴18に受け入れられ、後で説明されるように、押し込みロッド22にグラウンドアンカ10を地盤100へと押し込ませることができるように、メクラ端19と係合する。
【0025】
本体12は、開口26を定める開口部24の形態の固定形成部を有している。ケーブル、ワイヤ、またはロープなど、可撓性の細長い部材28が、
図1に示されているように、本体12へと取り付けられるように、開口26を通じて受け入れられ得る。可撓性の細長い部材28および開口部24の目的は、グラウンドアンカ10が所望の深さへと地盤100に押し込まれるとき、グラウンドアンカ10を負荷担持位置へと移動することである。
【0026】
押し込みロッド22が取り外された後、可撓性の細長い部材28で引っ張ることで、グラウンドアンカ10は、
図1において破線で示された符号10Aで指示されている負荷担持位置へと、矢印Aによって示された方向に回転される。可撓性の細長い部材28は、グラウンドアンカ10によって安定化される構造物からの負荷を担持するために、負荷担持部材としても作用する。
【0027】
図2を参照すると、押し込みロッド22は、衝撃受け部材34が設けられた近位端33と、遠位端面35とを有する細長い円筒形の軸部30を備えている。
【0028】
遠位端面35は、軸30が穴18に受け入れられるとき、メクラ端19と係合する。
【0029】
グラウンドアンカ10を地盤100へと押し込むために、ハンマ36が衝撃受け部材34を打つために使用できる。ハンマ36から押し込みロッド22へと与えられる力は、軸部30とメクラ端19との間の係合を介して、グラウンドアンカ10へと伝達される。
【0030】
グラウンドアンカ10が地盤100において所望の深さへと押し込まれたとき、押し込みロッド22は取り外され、負荷担持部材28は引っ張られて、グラウンドアンカ10を
図1において破線で示された位置へと回転する。
【0031】
図3から
図7を参照すると、グラウンドアンカ10の第2の実施形態が示されている。第2の実施形態は第1の実施形態と概して同じであり、各々の実施形態の対応する特徴は、同じ参照符号で示されている。
【0032】
グラウンドアンカ10は、本体12の前端において地盤穿孔手段40を備えている。本体は長手方向の主要な軸X−Xを有している(
図5参照)。地盤穿孔手段40は、第1の先細部材42と、2つの第2の先細部材44、46とを備えている。第2の先細部材44、46は、第1の先細部材42に対して横断して延在している。
図3から
図7で示された実施形態では、1番目および2番目の第2の先細部材44、46は、第1の先細部材42に対して直角に延在している。第1の先細部材42は、第2の先細部材44、46の前方に延在している前方突起42Aを備えている。
【0033】
第1の先細部材42は、対向する先細主縁48と、対向する実質的に平行な平面の主面50とをも有する。主縁48は、本体12から互いに向かって内向きに先細となっている。主縁48は前方突起42Aへと延在している。主面50は主縁48同士の間で延在し、主面50の各々は概して三角の形である。
【0034】
第2の先細部材44、46の各々は、対向する先細副縁54と、対向する実質的に平行な平面の副面56とを有する。副縁54は、本体12から互いに向かって内向きに先細となっている。副縁54は主縁48と合流している。副面56は縁54同士の間で延在している。副面56の各々は概して三角の形である。
【0035】
ここに記載されている実施形態では、主要および第2の先細部材42、44、46は、地盤100の表面に配置されたマットを通じて押し込まれるとき、先細部材42、44、46は、マットの撚り糸に分け入り、マットを破ることを回避するという利点を提供する。
【0036】
本体12の前端14は、頂部61と、第1の先細部材42のそれぞれの対向する側に配置された第1および第2の前面62、64とを有する凸状の実質的にV字形の形成部60を有する。地盤穿孔手段40は、本体12に複数の歯58を含んでいる。歯58は、主要および第2の先細部材42、44、46に隣接する第1および第2の前面62、64に設けられている。歯58は、第1および第2の前面62、64から前方に突出する鋸歯の形態となっている。
【0037】
歯58は、第1の先細部材42に対して横断して延在している。
図3から
図7に示した第2の実施形態では、歯58は、第1の先細部材42に対して実質的に直角に延在している。
【0038】
グラウンドアンカ10の第3の実施形態は、
図8および
図9で示されており、
図3から
図7に示されている第2の実施形態の特徴の多くを備えている。
図8および
図9に示されている、
図3から
図7における対応する特徴と同じ特徴は、
図3から
図7における同じ参照符号で示されている。
【0039】
第3の実施形態は、前方突起42Aが省略されている点において、第2の実施形態と異なっている。したがって、第1の先細部材42は平坦な前端を有し、それによって、グラウンドアンカ10が地盤100へと押し込まれるにつれて、グラウンドアンカ10の安定性を増加させる。
【0040】
さらなる違いは、第1および第2の前面62、64は、第1の先細部材42に対して直角ではないが、第1の先細部材42から後方へと先細になっている点である。これは、グラウンドアンカ10を地盤100へと押し込むのを容易にする。
【0041】
ここで記載されている実施形態では、歯58は、グラウンドアンカ10が地盤100へと押し込まれるとき、グラウンドアンカ10の進行経路にある石を砕くことで地盤100への穿通を支援するという利点を提供する。
【0042】
したがって、マットを破ったり損傷したりすることなく、地盤100の表面にあるマットを貫いて押し込まれ得ると共に、歯58の結果として、石の多い地盤100を貫いて容易に押し込まれ得るグラウンドアンカ10が、記載されている。
【0043】
様々な変形が、本発明の範囲から逸脱することなく行われ得る。例えば、実質的に平坦
な先細部材の数は変更されてもよく、また、歯の数は変更されてもよい。
ここに、出願当初の特許請求の範囲の記載事項を付記する。
[1] 本体と、前記本体における地盤穿孔手段とを備えるグラウンドアンカであって、ここにおいて、前記地盤穿孔手段が、互いに向かって先細になる対向する縁を有する先細部材を備える、グラウンドアンカ。
[2] 前記先細部材が、前記対向する縁の間で延在する2つの対向する面を有し、前記対向する面が互いと実質的に平行である、[1]に記載のグラウンドアンカ。
[3] 前記対向する面の各々が、実質的に平面であり、実質的に三角形である、[2]に記載のグラウンドアンカ。
[4] 前記グラウンドアンカが、前記グラウンドアンカを地盤へと押し込むための押し込み手段と協働するための押し込み形成部を含む、[1]、[2]または[3]の何れか一項に記載のグラウンドアンカ。
[5] 前記押し込み形成部が細長い穴であり、前記細長い穴が、前記本体の後端にある開口から前記本体内へと実質的に軸方向に延在する、[4]に記載のグラウンドアンカ。
[6] 前記押し込み形成部が細長いメクラ穴を備える、[5]に記載のグラウンドアンカ。
[7] 地盤安定化構成部を自身に固定するための固定形成部を含み、前記固定形成部が、前記本体の開口部を備え、前記開口部が、前記開口部を貫く開口を定める、[1]から[6]のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
[8] 前記地盤穿孔手段が複数の先細部材を備え、前記先細部材のうちの少なくとも1つが、前記先細部材のうちの別のものに対して横断して延在する、[1]から[7]のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
[9] 前記地盤穿孔手段が、第1の先細部材と、前記第1の先細部材に対して横断して延在する複数の第2の先細部材とを備える、[8]に記載のグラウンドアンカ。
[10] 前記先細部材の各々が、互いに向かって先細になる対向する縁を有し、前記先細部材の各々が、前記対向する縁の間で延在する対向する面を有し、前記対向する面が互いと実質的に平行である、[9]に記載のグラウンドアンカ。
[11] 前記対向する面の各々が、実質的に平面であり、実質的に三角形である、[10]に記載のグラウンドアンカ。
[12] 前記本体が主要な軸を有し、前記先細部材または各々の先細部材が、少なくとも一方が前記主要な軸に対して鋭角で延在する第1の縁と第2の縁とを備える、[9]、[10]または[11]の何れか一項に記載のグラウンドアンカ。
[13] 前記先細部材または各々の先細部材の前記第1の縁と前記第2の縁との両方が、前記主要な軸に対して鋭角で延在する、[12]に記載のグラウンドアンカ。
[14] 前記地盤穿孔手段が、前記先細部材または各々の先細部材に隣接する領域において、前記本体に設けられる歯をさらに含む、[9]から[13]のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
[15] 前記歯が鋸歯を備える、[14]に記載のグラウンドアンカ。
[16] 前記本体が前端と後端とを有し、前記地盤穿孔手段が前記本体の前記前端に設けられ、
前記本体の前記前端が実質的にV字形の形成部を有し、前記実質的にV字形の形成部が第1の前面と第2の前面とを含み、前記前面の各々が前記第1の先細部材のそれぞれの対向する側で延在する、[9]から[15]のいずれか一項に記載のグラウンドアンカ。
[17] [14]または[15]に従属するとき、前記歯が前記第1の前面および前記第2の前面に設けられる、[16]に記載のグラウンドアンカ。
[18] 前記第1の前面および前記第2の前面が、前記第1の先細部材に対して横断して延在する、[17]に記載のグラウンドアンカ。
[19] 前記第1の前面および前記第2の前面が、前記第1の先細部材に対して実質的に直角に延在し、前記歯が前記第1の先細部材に対して実質的に直角に延在する、[17]または[18]に記載のグラウンドアンカ。
[20] 前記第1の前面および前記第2の前面が、前記第1の先細部材から後方へと先細になり、前記歯が前記第1の先細部材から後方へと先細になる、[17]または[18]に記載のグラウンドアンカ。
[21] 添付の図面の図3から図7を参照しつつ本特許請求の範囲に実質的に記載されるようなグラウンドアンカ。
[22] 添付の図面の図8と図9とを参照しつつ本特許請求の範囲に実質的に記載されるようなグラウンドアンカ。