(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441333
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】眼鏡のための金属フレームを製造する方法、及びこの方法により製造されたフレーム
(51)【国際特許分類】
G02C 1/06 20060101AFI20181210BHJP
G02C 5/02 20060101ALI20181210BHJP
G02C 5/12 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
G02C1/06
G02C5/02
G02C5/12
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-524912(P2016-524912)
(86)(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公表番号】特表2016-524194(P2016-524194A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(86)【国際出願番号】IB2014062659
(87)【国際公開番号】WO2015004560
(87)【国際公開日】20150115
【審査請求日】2017年6月16日
(31)【優先権主張番号】PD2013A000191
(32)【優先日】2013年7月8日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】500064225
【氏名又は名称】サフィーロ・ソシエタ・アツィオナリア・ファブリカ・イタリアナ・ラボラツィオーネ・オッチアリ・エス・ピー・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】ベンベニュ、イボ
【審査官】
植野 孝郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開平6−43399(JP,A)
【文献】
実開昭60−65716(JP,U)
【文献】
特開昭58−221825(JP,A)
【文献】
特開2007−240700(JP,A)
【文献】
特開昭56−130712(JP,A)
【文献】
特開2005−122064(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/045443(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00−13/00
B23K33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々の外側の部分が対応した眼鏡のアーム(5)にヒンジ突出部(6)より取着されている、1対のレンズ支持アイピース(3)を備えている前側フレーム(2)と、前記1対のレンズ支持アイピース(3)に接続されており、鼻の上に支持され、1対の鼻パッド(8)を支持している中央のブリッジ(7)とを有するタイプの眼鏡のための金属フレームを製造するための方法であって、この方法は、
対応しているレンズ支持アイピース(3)に取着され得るワイヤの1対の対応している長さ部(11)へと両側が伸びている中央のクロス片(10)を形成するように、金属材のワイヤを曲げることにより得られる単一部品としてのブリッジ(7)を提供する工程を具備し、このブリッジ(7)は、これの自由端部に夫々、対応する鼻パッド(8)を装着するための対応する手段を有しており、この方法は、更に、
前記中央のブリッジ(7)の前記長さ部(11)の各々に、材料を削って対応するレンズ支持アイピースの金属ワイヤの対応する外面部と部分的なしまりばめ取着される夫々の座部を構成する、これらが取着される領域内で対向した凹所(13)を形成する、削る工程と、
各レンズ支持アイピースを、鼻の上の支持のための前記中央のブリッジに取着させるように、中央のブリッジの前記長さ部(11)と、前記凹所(13)に対応しているレンズ支持アイピース(3)の対応した部分とを溶接する工程とを具備する方法。
【請求項2】
少なくとも、前記レンズ支持アイピース(3)の一部は、円形の横断面を有し、又、前記凹所(13)は、レンズ支持アイピースの金属ワイヤの前記円形の横断面の曲率半径に実質的に等しい曲率半径の横断面の空所を有している請求項1に係わる方法。
【請求項3】
中央のブリッジ(7)の前記長さ部(11)は、直線状に延びており、又、各長さ部の前記凹所(13)は、この長さ部に沿って長手方向に延びている請求項2に係わる方法。
【請求項4】
前記削る工程の前に、中央のブリッジ(7)の前記長さ部の各々の塑性範囲内で径方向に沿った横断面を押し潰して、これら長さ部の表面部をワイヤの断面の円形よりも曲率半径が大きい部分と小さい部分とに規定するように、前記長さ部を変形させる工程を具備し、前記削ることは、対応している凹所(13)が、延びた表面を有する、ワイヤの長さ部(11)の部分で得られ得る請求項1乃至3の何れか1項に係わる方法。
【請求項5】
各凹所(13)と、夫々のレンズ支持アイピース(3)の取着のための対応した領域との間の相対位置の調節のための更なる工程が、前記削る工程と、溶接する工程との間に与えられ、そして、前記調節は、各凹所(13)が、レンズ支持アイピース(3)の前記対応した部分にしまりばめにより係合され、この後に両者が一緒に溶接され得るように、鼻の上の支持のための前記ブリッジ(7)を形成しているワイヤの曲げの調節によりなされる、請求項1乃至4の何れか1項に係わる方法。
【請求項6】
前側のクロス片(9)を、前記前側フレーム(2)の眉領域に対応してレンズ支持アイピース(3)に取着する工程を具備し、この工程は、
前記クロス片の長手方向の両端部(9a、9b)の各々に、材料を削って対応するレンズ支持アイピースの金属ワイヤの対応する外面部と部分的なしまりばめ取着される夫々の座部を構成する、これらが取着される領域内で対向した凹部(13')を形成することと、 前記クロス片をレンズ支持アイピースに取着させるように、前記各凹部(13')の所で、クロス片の前記両端部の各々とレンズ支持アイピース(3)の対応した部分とを溶接することと、を有している請求項1乃至5の何れか1項に係わる方法。
【請求項7】
少なくとも、金属ワイヤのレンズ支持アイピースの前記対応した部分は、円形の横断面を有しており、又、前記凹部(13')は、レンズ支持アイピース(3)の金属ワイヤの円形の断面の曲率半径と実質的に同じ曲率半径を有する空所を有している、請求項6に係わる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、請求項1の特徴パラグラフに記載の特徴を有している眼鏡のための金属フレームを製造する方法に関している。
本願発明は、又、上記製造方法に従って製造されたフレームに関している。
本願発明は、金属材料により、特に、金属ワイヤにより形成された、眼鏡のためのフレームの特定の分野に関している。
【背景技術】
【0002】
この種タイプのフレームは、レンズを支持するアイピースと鼻の上に支持される中央のブリッジとの両者が金属ワイヤで製造され、溶接により互いに接続されることを必要としている。一般的な技術は、溶接された接続部が、アイピースと中央のブリッジとの間の限られた接触領域内に位置し、この領域内で、実質的に円筒の面の対応しているワイヤ形状の構成部が正接的に接触している。このような接触領域は狭いので、従来の技術は、延長させた接触領域が無ければ、相互の接触の充分な安定性を得ることはできなかったし、この場合でも、フレームを大きく変形しなければならず、又審美眼の点からも特に望ましくないという制限がある。一方、審美眼の観点及びテンションの状態が改良されたとしても、溶接領域を減じることは、溶接領域内のフレームの接続部分の一体性に関しては妥協せざるを得ない欠点を生じている。実際にこのようなフレームは、これらの、度々細い金属ワイヤ構造よりに軽く高可撓性の効果を有している。使用中にフレームに発生される変形により生じるストレスは、溶接領域での安定性を無くし、フレームの容易で予期していない破損を生じさせる恐れがあり、このようなフレームの破損は、アイピースと、鼻上の支持ブリッジとの間の溶接領域に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0003】
上記問題に基づく本願発明は、従来技術に関する上記制限を克服するためにデザインされた、眼鏡のためのフレームの製造方法と、この方法により得られたフレームとを提供する。
この課題は、添付請求項に従って得られる、眼鏡のためのフレームの製造方法及びこのような方法により得られたフレームにより解決される。
【0004】
本願発明の特徴と効果とは、添付の図面を参照し、制限されない、示された好ましい実施の形態の以下の詳細な説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本願発明に係わる方法を使用して製造された眼鏡のフレームの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のフレームの前側フレームの正面図である。
【
図3】
図3は、前の図のフレームの細部の上からの正面図である。
【
図4】
図4は、前の図のフレームの細部の上からの側面図である。
【
図5】
図5は、前の図のフレームの細部の上からの平面図である。
【
図7】
図7は、
図4のVII−VII線に知って切断された図である。
【
図7A】
図7Aは、フレーム製造方法の操作工程の間での、
図7に対応している拡大スケールでの切断された図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
上記図において、1は、本願発明に係わる製造方法を使用して製造された、眼鏡のためのフレームを示している。このフレームは、対応しているレンズ4のフレームを形成し、1対のレンズ支持アイピース3を備えた前側フレーム2を有している。アーム5が、横方向のヒンジ6により、アイピース3に装着、即ち、前側フレーム2にヒンジ留めされている。
【0007】
前記フレームは、又、鼻の上に支持するための中央のブリッジ7を有している。この中央のブリッジは、アイピース3に装着され得、1対の鼻パッド8を有している。9は、眉アーチ(brow arches)の領域内で鼻の上の中央の支持体7の上方でフレーム2に支持されている中央の接続クロス片を示している。
【0008】
フレーム1の主効果に係われば、レンズ支持アイピース3と、鼻の上への支持のためのブリッジ7との両方は、金属材料、特に、金属ワイヤ構造体を使用して形成されている。
【0009】
本願発明に係わる方法は、鼻上への支持のための中央のブリッジ7が、1本の金属ワイヤを曲げることにより、一体構造で形成されていることを提案している。この曲げ操作において、中央のクロス片10は、対応している、レンズ支持アイピース3に取着され得るワイヤで形成された1対の所定の長さ部11により両側に延ばされて、ブリッジ7に形成されている。真っ直ぐであるこれら所定の長さ部11は。ブリッジ7の終端に延びて、対応している鼻パッド8を自由端部に取着させるための対応しているブロック12を支持している。
【0010】
この方法の次の工程で、対応している凹所、即ち、溝13が、ブリッジ7の各所定の長さ部11に、材料を除去するフライス削り(milling)により形成される。各凹所13は、対応している所定の長さ部11に沿って長手方向に直線状で延びており、互いの取着領域内で対向している対応したアイピース3の一部との少なくとも部分的な
しまりばめのための座部を構成している。換言すれば、この凹所13は、ブリッジ7に取着されるように意図されているアイピースの一部を形成している金属ワイヤの円筒形の外側面の一部を受け入れるような形状を有している。
【0011】
対応している取着のために、この方法は、溶接肩部が、ブリッジ7の所定の長さ部11の各々と、上述した長さの対応している凹所の中に収容されるアイピース3の対応している部分との間に、各アイピース3が、鼻の上に支持するための中央のブリッジ7にしっかりと取着され得るために、形成されることを提案している。
【0012】
溶接操作に関して、充填材(溶接/ろう接、又は、ろう接)(filler material(welding/brazing or brazing))が、使用され得ることを提案している。この場合には、金属製の眼鏡部品をの取着のために度々使用されるタイプの電磁誘導による加熱、又は、レザー源が、溶接/ろう接、又は充填材を使用しない異なる溶接方法が使用され得る。
【0013】
図7に示されている断面図を参照すると、ブリッジに取着されるように意図された3の一部は、円形の横断面を有しており、又、凹所13は、レンズを支持するアイピースの金属バーの円形断面の曲率にほぼ等しい曲率半径を有する対応した横断面のキャビティとして形成されている。このことにより、凹所13とこの中の対応したアイピースの部分との
しまりばめが確実になる。凹所13の結果として、比較的広い接触面の領域が、一緒に溶接されるように意図された部分間に確保されて、結合される部品間の相互取着の高い安定性得られる明らかな効果がある。このことに加えて、凹所によりもたらされる
しまりばめが、溶接される部品間のよりよくかつ安定した相互位置付けを確実にしており、溶接工程の前の相対的に設定可能な位置付けによる、更に、明らかな効果を奏している。
【0014】
この方法は、又、凹所13を得るためのフライス削りの前に、中央のブリッジ7の各所定の長さ部11は。各横断面が
図7Aで矢印Aにより規定されている径方向に沿って押し潰されるように、塑性変形される。このような変形により、変形されていないワイヤの円形断面(
図7Aで破線で示されている円形断面)の名目上の半径に対して短い且つ長い曲率半径の前記所定の長さ部の表面部分が、各横断面に対応していね所定の長さ部11に沿って形成される。フライス削りは、名目上の半径(
図7A)よりも長い曲率半径を有している横断面の形状の部分の所定の長さ部11の領域になされることにより、凹所13は、広い表面領域(
図7Aで矢印Aの方向に押し潰されているので)を有しているワイヤの所定の長さ部11の部分に形成され得る。
【0015】
この方法は、又、前記凹所13と、夫々のレンズ支持アイピース3の対応している取着領域との間での相対的な位置を調節するための工程は、フライス削りの工程と溶接工程との間に設定され得ることを提案している。この調節は、対応しているアイピース3の位置に対して、鼻の上に支持させるためのブリッジ7を形成するワイヤの曲げを、各凹所13が、アイピース3の対応した部分に実質的な
しまりばめで係合するように、調節することによりなされる。この結果、両者は、この後に、溶接により互いに取着され得る。かくして、この前記調節工程により、両者を溶接する工程の前に、両者を精度良く結合されるように位置付けることが可能である。
【0016】
本願発明に従った方法に係われば、アームを備えたフレームの前部のアッセンブリに与えられる高さを、鼻の上に支持される中央のブリッジと、上方前側のクロス片とに対して調節するための工程が与えられ得る。この分野では校正"calibration"として知られているこのような調節工程は、全ロット、即ち、全生産数の製造工程の前に、実施され得、生産されなければならないロットの各ピースに夫々実施される必要は無い。
【0017】
全体に渡って上述されたのと同様の削る工程及び溶接する工程に続いて、前側のクロス片9をレンズ支持アイピース3に取着させるための工程が与えられる。
【0018】
図9に示されているように、前側のクロス片9は、全体に渡って長手方向に延びているバー構造を有し、長手方向の両端部9a、9bが厚くなっているボディとして一般的に形成されている。これら両端部には、前記溝13と実質的に同じような構造の凹部、即ち、溝13’が、対応しているレンズ支持アイピース3を形成している金属バーの対向した外表面部との部分的な
しまりばめのための対応している座部を構成するように形成されている(アイピースの上側部は、各眉アーチ領域に対応している)上述された例とは異なり、前記クロス片9は、金属ワイヤ構造体、特に、鼻の上に支持されるための中央のブリッジ7の所定の長さ部に対する上記押し潰しとして説明されたのと類似の方法で押し潰されて変形される円形の断面のワイヤを両端部9a、9bに使用され得る。
【0019】
削り工程の後に、前側のクロス片9の各自由端部9a、9bが、関連した凹部13'の位置で対応しているアイピース3に取着される相互の取着される面部間の溶接の工程が実施される。
【0020】
図10に示されているように、クロス片に装着される領域内に、アイピース3は、円形の横断面を有しており、又、凹部13'は、レンズ支持アイピースの金属ワイヤの円形断面の曲率半径と実質的に等しい曲率半径を有する横断面の空所を有している。このような構成により、一緒に取着される部分間の実質的な
しまりばめが可能となっている。又、凹部13'によって、互いに溶接される部分間の接触面積が広くなって、結合される部分間の相互取着の比較的高い安定性が得られる効果を奏している。
【0021】
かくして、本願発明は、既知の解決と比較して上述された効果を与えることができて、上述された問題を解決している。結合された部分間の取着性の質を改良するために金属ワイヤを削り取ることにより得られる凹所の提供に関連している意図された効果に加えて、鼻の上に支持されるための一体的に形成される中央のブリッジの使用は、フレームの前側での全体の溶接数を減じることを可能にしている、ことが指摘され得る。同様の金属フレームの製造のための一般的な方法では、溶接は、中央のブリッジとレンズ支持アイピースとの間で実際になされ、更に、所謂「フック(hooks)」がなされ、換言すると、ブリッジの端部での鼻パッドを支持する金属ワイヤの部分が溶接されている。
本願発明に係わる方法に従えば、第2の溶接は、不要である。
【0022】
個々の溶接の各々は、特に、少ない最近の溶接技術(誘導加熱溶接)の場合には、溶接される構成部品の材料を、又、更に、これら構成部品に近接している部品の材料を、高温に加熱することを含んでいることが、痛切に感じられる。このような加熱は、材料自体の微細構造を容易く変えてしまい、この結果、機械的性質を弱めてしまう(アイピースの破損を生じ易くする)恐れがある。かくして、前側部分でなされなければならない溶接の数を減じることにより、中央のブリッジの近くの部品を形成している材料の機械的性質を損なうリスクが減じられる。
【0023】
第2に、製造されなければならない眼鏡の、所謂「サイクルタイム」即ち、ピースを製造するのに必要な時間は、減じられ、この結果、製造コストが減額される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 各々の外側の部分が対応した眼鏡のアーム(5)にヒンジ突出部(6)より取着されている、1対のレンズ支持アイピース(3)を備えている前側フレーム(2)と、前記1対のレンズ支持アイピース(3)に接続されており、鼻の上に支持され、1対の鼻パッド(8)を支持している中央のブリッジ(7)とを有するタイプの眼鏡のための金属フレームを製造するための方法であって、この方法は、
対応しているレンズ支持アイピース(3)に取着され得るワイヤの1対の対応している長さ部(11)へと両側が伸びている中央のクロス片(10)を形成するように、金属材のワイヤを曲げることにより得られる単一部品としてのブリッジ(7)を提供する工程を具備し、このブリッジ(7)は、これの自由端部に夫々、対応する鼻パッド(8)を装着するための対応する手段を有しており、この方法は、更に、
前記中央のブリッジ(7)の前記長さ部(11)の各々に、材料を削って対応するレンズ支持アイピースの金属ワイヤの対応する外面部と部分的なしまりばめ取着される夫々の座部を構成する、これらが取着される領域内で対向した凹所(13)を形成する、削る工程と、
各レンズ支持アイピースを、鼻の上の支持のための前記中央のブリッジに取着させるように、中央のブリッジの前記長さ部(11)と、前記凹所(13)に対応しているレンズ支持アイピース(3)の対応した部分とを溶接する工程とを具備する方法。
[2] 少なくとも、前記レンズ支持アイピース(3)の一部は、円形の横断面を有し、又、前記凹所(13)は、レンズ支持アイピースの金属ワイヤの前記円形の横断面の曲率半径に実質的に等しい曲率半径の横断面の空所を有している[1]に係わる方法。
[3] 中央のブリッジ(7)の前記長さ部(11)は、直線状に延びており、又、各長さ部の前記凹所(13)は、この長さ部に沿って長手方向に延びている[2]に係わる方法。
[4] 前記削る工程の前に、中央のブリッジ(7)の前記長さ部の各々の塑性範囲内で径方向に沿った横断面を押し潰して、これら長さ部の表面部をワイヤの断面の円形よりも曲率半径が大きい部分と小さい部分とに規定するように、前記長さ部を変形させる工程を具備し、前記削ることは、対応している凹所(13)が、延びた表面を有する、ワイヤの長さ部(11)の部分で得られ得る[1]乃至[3]の何れか1項に係わる方法。
[5] 各凹所(13)と、夫々のレンズ支持アイピース(3)の取着のための対応した領域との間の相対位置の調節のための更なる工程が、前記削る工程と、溶接する工程との間に与えられ、そして、前記調節は、各凹所(13)が、レンズ支持アイピース(3)の前記対応した部分にしまりばめにより係合され、この後に両者が一緒に溶接され得るように、鼻の上の支持のための前記ブリッジ(7)を形成しているワイヤの曲げの調節によりなされる、[1]乃至[4]の何れか1項に係わる方法。
[6] 前側のクロス片(9)を、前記前側フレーム(2)の眉領域に対応してレンズ支持アイピース(3)に取着する工程を具備し、この工程は、
前記クロス片の長手方向の両端部(9a、9b)の各々に、材料を削って対応するレンズ支持アイピースの金属ワイヤの対応する外面部と部分的なしまりばめ取着される夫々の座部を構成する、これらが取着される領域内で対向した凹部(13')を形成することと、 前記クロス片をレンズ支持アイピースに取着させるように、前記各凹部(13')の所で、クロス片の前記両端部の各々とレンズ支持アイピース(3)の対応した部分とを溶接することと、を有している[1]乃至[5]の何れか1項に係わる方法。
[7] 少なくとも、金属ワイヤのアイピースの前記対応した部分は、円形の横断面を有しており、又、前記凹部(13')は、レンズ支持アイピース(3)の金属ワイヤの円形の断面の曲率半径と実質的に同じ曲率半径を有する空所を有している、[6]に係わる方法。
[8] 各々の外側の部分が対応した眼鏡のアーム(5)にヒンジ突出部(6)より取着されている、1対のレンズ支持アイピース(3)を備えている前側のフレーム(2)と、前記レンズ支持アイピース(3)に接続されており、鼻の上に支持され、1対の鼻パッド(8)を備えている中央のブリッジ(7)とを具備し、鼻の上に支持される前記中央のブリッジ(7)と、前記レンズ支持アイピース(3)との前記接続は、[1]乃至[5]の何れか1項に係わる方法を使用してなされている眼鏡のフレーム。
[9] フレームの眉領域内で前側に延びており、前記レンズ支持アイピース(3)に取着されるための中央のクロス片(9)を具備し、このクロス片は、レンズ支持アイピース(3)に、[6]又は[7]に係わる方法に従って取着されている[8]に係わる眼鏡のフレーム。