(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記フラップが、前記上材料シートと前記下材料シートの間に前記便座が受け取られているときに前記便座の前記中空部分を通り抜けて延びることができる、請求項1に記載の便座カバー。
前記上材料シートと前記下材料シートのうちの少なくとも一方のシートが内側材料層および外側材料層を含み、前記外側材料層が前記便座カバーの外側にある、請求項1から5のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記下材料シートが、前記下材料シートの前縁で前記上材料シートにさらに結合されており、前記便座カバーが、前記便座にすっかり挿入されることを可能にする口をさらに備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記下材料シートが、前記中心開口と口縁との間に配置された追加の開口をさらに備え、前記追加の開口が、実質的に前記対向する外縁を横切って延びている、請求項1から12のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記上材料シートおよび前記下材料シートがそれぞれ、受け取られた便座の表面エリアを超えて広がる周辺エリアをさらに備え、前記周辺エリアが、折り返され、前記便座の下に配置されうる、請求項1から13のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記下材料シートが1つまたは複数の開口部をさらに備え、前記1つまたは複数の開口部が、前記上材料シートと前記下材料シートの間に前記便座が受け取られているときに、前記便座上に提供された1つまたは複数の係合部材と協力するためのものである、請求項14に記載の便座カバー。
前記周辺エリアが1つまたは複数の受取り開口部を備え、前記1つまたは複数の受取り開口部が、前記周辺エリアが折り返されたときに、受け取られた便座上に提供された1つまたは複数の係合部材と係合するためのものである、請求項14または15のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記上材料シートが前記下材料シートよりも実質的に長くなるような態様の延長部分を前記上材料シートがさらに備える、請求項1から16のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記延長部分が1つまたは複数の追加の開口部を備え、前記1つまたは複数の追加の開口部が、水タンクまたは支持壁上に提供された1つまたは複数の追加の係合部材と協力して、前記延長部分を、前記水タンクまたは前記支持壁にもたれ掛かった状態に維持するためのものである、請求項17または18に記載の便座カバー。
前記延長部分が、切り裂かれたときに前記1つまたは複数の追加の開口部を形成する1つまたは複数の追加のパーホレーションを備える、請求項19に記載の便座カバー。
前記自由端が、一方の対向する外縁の近くの前記中心開口の前記周囲に沿った別の位置から切り離されている、請求項22で引用する請求項11または請求項23に記載の便座カバー。
前記上材料シートまたは前記下材料シートが、切り裂かれたときに前記1つまたは複数の締結ストリップを形成する締結ストリップパーホレーションをさらに備える、請求項22から24のいずれか一項に記載の便座カバー。
前記上材料シートまたは前記下材料シートのうちの少なくとも一方のシートに対して、内側材料層および外側材料層を提供することをさらに含み、前記外側材料層が前記便座カバーの外側にある、
請求項26から31のいずれか一項に記載の方法。
前記下材料シート上に開口部を提供することをさらに含み、前記開口部が、前記上材料シートと前記下材料シートの間に前記便座が受け取られているときに、前記便座上に提供された係合部材と位置を合わせるためのものである、
請求項40に記載の方法。
上材料シートを用意することが、前記上材料シートが前記下材料シートよりも実質的に長くなるような態様の延長部分を有する上材料シートを用意することを含む、請求項26から42のいずれか一項に記載の方法。
1つまたは複数の追加の開口部を前記延長部分上に提供することをさらに含み、前記1つまたは複数の追加の開口部が、水タンクまたは支持壁上に提供された1つまたは複数の追加の係合部材と協力して、前記延長部分を、前記水タンクまたは前記支持壁にもたれ掛かった状態に維持するためのものである、請求項43または44に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、上記の問題のうちの1つもしくは複数の問題に対処すること、またはその1つもしくは複数の問題を少なくとも改善することを追求する、便座カバーおよび便座カバーを製造する方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の態様によれば、便座カバーが提供される。この便座カバーは、上材料シートと、下材料シートであり、下シートの2つの結合縁上で上シートに結合されており、前記2つの結合縁が対向する外縁である下材料シートとを備え、上シートと下シートの間および対向する外縁間に便座を受け取ることができ、上シートおよびシートは、対応するそれぞれの穴部分を備え、前記対応するそれぞれの穴部分は、カバーの中心開口を形成するように位置合わせされており、前記中心開口は、上シートと下シートの間に便座が受け取られているときに便座の中空部分と実質的に位置合わせされうる。
【0010】
この便座カバーは、中心開口の一側から蝶番式に延びるフラップ(flap)をさらに備えることができ、前記フラップは、上シートと下シートの間に便座が受け取られているときに便座の中空部分を通り抜けて延びることができる。
【0011】
上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシートが1つまたは複数のパーホレーション(perforation)を備えることができ、この1つまたは複数のパーホレーションは、パーホレーションが切り裂かれたときに対応するそれぞれの穴部分を形成するためのものである。
【0012】
パーホレーションは、パーホレーションが切り裂かれたときにフラップが形成されることを可能にすることができる。
【0013】
上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシートが1つまたは複数の追加のパーホレーションを備えることができ、この1つまたは複数の追加のパーホレーションは、この1つまたは複数の追加のパーホレーションが切り裂かれたときにフラップのサイズを小さくするためのものである。
【0014】
このフラップは、カバーの前縁の近くから蝶番式に延びることができる。
【0015】
上シートおよび下シートはそれぞれ流体透過性材料を含むことができる。
【0016】
上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシートが流体不透過性材料を含むことができる。
【0017】
上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシートが内側材料層および外側材料層を含むことができ、外側層はカバーの外側にある。
【0018】
内側層は流体不透過性材料を含むことができる。
【0019】
外側層は吸収性材料を含むことができる。
【0020】
上シートおよび下シートの形状は長方形とすることができる。
【0021】
下シートは、下シートの別の1つまたは複数の縁のところで上シートにさらに結合することができ、前記別の縁はそれぞれ結合縁に対応し、それぞれの別の縁と対応するそれぞれの結合縁とが、蹄鉄形便座の1本のフォークを受け取るスリーブを形成するような態様で、前記別の縁はそれぞれ、対応する結合縁から離れて配置されている。
【0022】
前記別の縁を、対応するそれぞれの周囲に実質的に沿って一緒に接合して、リングを形成することができる。
【0023】
下シートは、下シートの前縁で上シートにさらに結合することができ、カバーは、便座にすっかり挿入されることを可能にする口をさらに備える。
【0024】
下シートは、中心開口と口縁との間に配置された追加の開口をさらに備えることができ、前記追加の開口は、実質的に対向する外縁を横切って延びている。
【0025】
上シートおよび下シートはそれぞれ、受け取られた便座の表面エリアを超えて広がる周辺エリアをさらに備えることができ、この周辺エリアは、折り返され、便座の下に配置されうる。
【0026】
下シートは1つまたは複数の開口部をさらに備えることができ、この1つまたは複数の開口部は、上シートと下シートの間に便座が受け取られているときに、便座上に提供された1つまたは複数の係合部材と協力するためのものである。
【0027】
周辺エリアは1つまたは複数の受取り開口部を備えることができ、この1つまたは複数の受取り開口部は、周辺エリアが折り返されたときに、受け取られた便座上に提供された1つまたは複数の係合部材と係合するためのものである。
【0028】
上シートは、上シートが下シートよりも実質的に長くなるような態様の延長部分をさらに備えることができる。
【0029】
上シートは、下シートよりも450mm長くすることができる。
【0030】
延長部分は1つまたは複数の追加の開口部を備えることができ、この1つまたは複数の追加の開口部は、水タンクまたは支持壁上に提供された1つまたは複数の追加の係合部材と協力して、延長部分を、水タンクまたは支持壁にもたれ掛かった状態に維持するためのものである。
【0031】
延長部分は、切り裂かれたときに前記1つまたは複数の追加の開口部を形成する1つまたは複数の追加のパーホレーションを備えることができる。
【0032】
延長部分は、便座蓋の蝶番が付いていない端をその中に受け取るポケットを備えることができる。
【0033】
上シートまたは下シートは、1つまたは複数の締結ストリップをさらに備えることができる。
【0034】
この1つまたは複数の締結ストリップはそれぞれ、上シートまたは下シートに結合された、結合された端(以後、被結合端)と、便座の一部分を取り巻くループが実質的に形成されるような態様で便座の中空部分を通り抜けて上シートの上または下シートの下に延びることができる自由端とを備えることができる。
【0035】
被結合端は、前記外縁のうちの一方の外縁の近くの中心開口の周囲に沿った位置に結合することができる。
【0036】
自由端は、一方の対向する外縁の近くの中心開口の周囲に沿った別の位置から切り離すことができる。
【0037】
上シートまたは下シートは、切り裂かれたときに前記1つまたは複数の締結ストリップを形成する締結ストリップパーホレーションをさらに備えることができる。
【0038】
本開示の第2の態様によれば、便座カバーを製造する方法が提供される。この方法は、上材料シートおよび下材料シートを用意すること、ならびに下シートの2つの結合縁上で下シートを上シートに結合することを含み、前記2つの結合縁は対向する外縁を含み、この方法はさらに、上シート上および下シート上に、対応するそれぞれの穴部分を形成すること、ならびに対応するそれぞれの穴部分を位置合わせして、カバーの中心開口を形成することを含み、前記中心開口は、カバーによって便座が受け取られているときに便座の中空部分と実質的に位置合わせされうる。
【0039】
この方法は、中心開口の一側から蝶番式に延びるフラップを形成することをさらに含むことができ、前記フラップは、上シートと下シートの間に便座が受け取られているときに便座の中空部分を通り抜けて延びることができる。
【0040】
この方法は、上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシート上に1つまたは複数のパーホレーションを形成することをさらに含むことができ、前記1つまたは複数のパーホレーションは、パーホレーションが切り裂かれたときに対応するそれぞれの穴部分を形成するためのものである。
【0041】
パーホレーションは、パーホレーションが切り裂かれたときにフラップが形成されることを可能にすることができる。
【0042】
この方法は、上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシート上に1つまたは複数の追加のパーホレーションを形成することをさらに含むことができ、前記1つまたは複数の追加のパーホレーションは、この1つまたは複数の追加のパーホレーションが切り裂かれたときにフラップのサイズを小さくすることを可能にする。
【0043】
フラップを形成することは、カバーの前縁の近くから蝶番式に延びるフラップを形成することを含むことができる。
【0044】
この方法は、上シートと下シートのそれぞれに対して流体透過性材料を提供することをさらに含むことができる。
【0045】
この方法は、上シートと下シートのうちの少なくとも一方のシートに対して流体不透過性材料を提供することをさらに含むことができる。
【0046】
この方法は、上シートまたは下シートのうちの少なくとも一方のシートに対して、内側材料層および外側材料層を提供することをさらに含むことができ、外側層はカバーの外側にある。
【0047】
この方法は、内側層に対して流体不透過性材料を提供することをさらに含むことができる。
【0048】
この方法は、外側層に対して吸収性材料を提供することをさらに含むことができる。
【0049】
この方法は、長方形の上シートおよび長方形の下シートを提供することをさらに含むことができる。
【0050】
この方法は、下シートの別の1つまたは複数の縁を上シートに結合することをさらに含むことができ、前記別の縁はそれぞれ結合縁に対応しており、それぞれの別の縁と対応するそれぞれの結合縁とが、蹄鉄形便座の1本のフォークを受け取るスリーブを形成するような態様で、前記別の縁はそれぞれ、対応する結合縁から配置されている。
【0051】
この方法は、前記別の縁を、対応するそれぞれの周囲に実質的に沿って一緒に接合して、リングを形成することをさらに含むことができる。
【0052】
この方法は、下シートの前縁を上シートに結合すること、および、便座にすっかり挿入されることを可能にする口を、結合されていない縁上に形成することをさらに含むことができる。
【0053】
この方法は、中心開口と口縁の間の下シート上に追加の開口を形成することをさらに含むことができ、前記追加の開口は、実質的に対向する外縁を横切って延びている。
【0054】
この方法は、受け取られた便座の表面エリアを超えて広がる周辺エリアを、上シート上および下シート上に提供すること、ならびに、折り返され、便座の下に配置されるために周辺エリアを形成することをさらに含むことができる。
【0055】
この方法は、下シート上に開口部を提供することをさらに含むことができ、前記開口部は、上シートと下シートの間に便座が受け取られているときに、便座上に提供された係合部材と位置を合わせるためのものである。
【0056】
この方法は、受け取られた便座上に提供された係合部材と係合する受取り開口部を、少なくとも下シート上に提供することをさらに含むことができる。
【0057】
上材料シートを用意することは、上シートが下シートよりも実質的に長くなるような態様の延長部分を有する上シートを用意することを含むことができる。
【0058】
上材料シートを用意することは、下シートよりも450mm長い上シートを用意することを含むことができる。
【0059】
この方法は、1つまたは複数の追加の開口部を延長部分上に提供することをさらに含むことができ、この1つまたは複数の追加の開口部は、水タンクまたは支持壁上に提供された1つまたは複数の追加の係合部材と協力して、延長部分を、水タンクまたは支持壁にもたれ掛かった状態に維持するためのものである。
【0060】
この方法は、追加のパーホレーションが切り裂かれたときに、前記1つまたは複数の追加の開口部を形成する1つまたは複数の追加のパーホレーションを延長部分上に提供することをさらに含むことができる。
【0061】
この方法は、便座蓋の蝶番が付いていない端とその内部で係合し、またはそのような端をその内部に受け取るポケットを延長部分上に提供することをさらに含むことができる。
【0062】
この方法は、上シート上または下シート上に1つまたは複数の締結ストリップを提供することをさらに含むことができる。
【0063】
上シート上または下シート上に1つまたは複数の締結ストリップを提供することは、前記締結ストリップのうちの1つの締結ストリップの被結合端を上シートまたは下シートに結合すること、および、前記締結ストリップのうちの1つの締結ストリップの自由端であり、便座の一部分を取り巻くループが実質的に形成されるような態様で便座の中空部分を通り抜けて上シートの上または下シートの下に延びることができる自由端を提供することを含むことができる。
【0064】
被結合端を結合することは、前記締結のうちの1つの締結の被結合端を、前記外縁のうちの一方の外縁の近くの中心開口の周囲に沿った位置に結合することを含むことができる。
【0065】
自由端を提供することは、前記外縁のうちの一方の対向する外縁の近くの中心開口の周囲に沿った別の位置から切り離された自由端を提供することを含むことができる。
【0066】
この方法は、切り裂かれたときに前記1つまたは複数の締結ストリップを形成する1つまたは複数の締結ストリップパーホレーションを提供することをさらに含むことができる。
【0067】
以下の説明を、単なる例として、図面とともに検討することによって、当業者には、本発明の実施形態例がよりいっそう理解され、容易に明白となるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0069】
特に明記しない限り、この説明で使用される用語「結合された(coupled)」または「接続された(connected)」は、直接に接続されていること、または1つもしくは複数の中間手段を介して接続されていることをともにカバーすることが意図されている。
【0070】
この説明では、シートは、本明細書に記載された用途に適した材料のシートを指す。
【0071】
さらに、本明細書の説明において、語「実質的に(substantially)」は、使用されるときには常に、限定はされないが、「全く(entirely)」または「完全に(completely)」などを含むことが理解されよう。加えて、「備える(comprising)」、「備える(comprise)」などの用語は、使用されるときには常に、それらの用語が広く、そのような用語の後に挙げられた要素/構成要素、ならびに明示的に挙げられていない他の構成要素を含む点で、非限定的な記述語であることが意図されている。さらに、「約(about)」、「およそ(approximately)」などの用語は、使用されるときには常に、通常は、合理的な変動、例えば開示された値の+/−20%の変動、開示された値の+/−10%の変動、開示された値の+/−5%の変動、または開示された値の4%の分散、または開示された値の3%の分散、または開示された値の2%の分散、または開示された値の1%の分散を意味する。
【0072】
さらに、本明細書の説明では、ある種の値が範囲として開示されることがある。範囲の終点を示す値は、好ましい範囲を示すことが意図されている。範囲が記載されたときは常に、その範囲が、全ての可能な部分範囲およびその範囲内の個々の数値をカバーし、教示することが意図されている。すなわち、範囲の終点を、柔軟性のない限界と解釈すべきではない。例えば、1%から5%の範囲の記載は、1%から2%、1%から3%、1%から4%、2%から3%などの具体的に開示された部分範囲、ならびに1%、2%、3%、4%、5%などのその範囲内の個々の値を有することが意図されている。上記の特定の開示の意図は、範囲の任意の深さ/幅に適用可能である。
【0073】
図1は、一実施形態例における水洗トイレ100の略側面図を示す。水洗トイレ100は、例えば排泄物を受け取るボウル部分(または便器)102を備える。ボウル部分102は、ボウル部分102の外周またはリム106によって画定された開口104を備える。
【0074】
便座110は、後端または蝶番の付いた端(以後、蝶番端)108のところで、リム106に蝶番によって取り付けられている。腰掛けたいときには、便座110を展開して、リム106の上に便座110を水平に置くことができる。この位置を展開位置と呼ぶことがある。便座110は、中空部分112を有する環形またはリング形であり、展開されてリム106の上に水平に置かれたときにリム106を実質的に完全に覆う。腰掛けたくないときには、直径に沿って蝶番端108の実質的に反対側にある便座110の対向する端または前端114をリム106から持ち上げて、便座110を、便器102の開口に対して便座110が実質的に垂直となるような(
図1に示されている)直立位置/垂直位置へ移動させることができる。この位置を非展開位置と呼ぶことがある。いくつかの実施形態では、直立位置にあるときに、便座110が、壁面または水洗トイレ100の水タンクに立て掛けられる場合もある。
【0075】
腰掛けたいとき、使用者は、使用者の背中が壁面または水洗トイレ100の水タンクの方を向くような態様で、壁面または水タンクとは逆の方向を向いて便座110に腰掛ける。この点に関して、便座110の後端または蝶番端108は壁面または水タンクに近く、前端114は、壁面または水タンクから見て便座110の遠位端である。
【0076】
この実施形態例では、便座110が便器102に蝶番によって取り付けられている。代替実施形態では、代替手段によって便座が便器に結合される場合がある。例えば、便器のリムを便座が実質的に覆っている展開位置と便座が便器を覆っていない非展開位置との間で、便座を、便器のリム表面の平面に対して実質的に垂直な平面方向に旋回または回転させることができる。
【0077】
図2aは、一実施形態例における便座カバーの分解図を示す。便座カバー200は、第1のシートまたは上シート202および第2のシートまたは下シート204を備える。上シート202および下シート204は形状が実質的に長方形であり、2つの側縁、例えば外側縁206a、206bのところで、2つの側縁206a、206bが直径に沿って互いの反対側にあるような態様で、一緒に結合または封着されている。一緒に結合された上シート202および下シート204の縁を結合縁と呼ぶ。
【0078】
図2bは、一実施形態例における組み立てられた便座カバー200の上面図を示す。
図2bでは、下シート204の図が部分的に覆い隠されている。上シート202と下シート204が一緒に結合されていない封着されてない縁208には、カバー200の口210が形成されている。
図2bに示されているように、上シート202と下シート204の間、および対向する側縁206a、206b間のカバー200内に便座110が受け取られるような態様で、口210を通して便座(
図1の110と比較されたい)を挿入することができる。したがって、カバー200は、便座110を挿入物として受け取る包被として機能する。
【0079】
この実施形態例では、便座110が、蝶番端108のところで便器(
図2aおよび2bには示されていない)に蝶番によって取り付けられている。したがって、便座110は最初に、前端114からカバー200に挿入される。
【0080】
図2bにおいて、便座110は、便座110が便座カバー200内に保持されているときの便座カバー200内での便座110の位置をよりはっきりと示すように示されている。便座カバー200が使用されており、便座カバー200が便座110を覆っているときには、上から見ても便座110が見えないことがあることが理解されよう。
【0081】
図2bに示された実施形態例では、封着されていない口縁208を通して便座110が挿入されまたはカバー200から取り出されるような態様で、口210の反対側にあるカバー200の前縁212が封着されている(すなわち上シート202と下シート204が一緒に結合されている)ことが好ましい。これによって、有利には、便座110がカバー200に挿入されたときに便座110の前端114が縁212を超えて延びることを封着された縁212が防ぐため、カバー200を引っ張ってカバー200を便座110に容易にかぶせることを可能にすることができる。
【0082】
上シート202および下シート204はそれぞれ、穴部分214a、214b(
図2a)を、穴部分214a、214b(
図2a)によって形成された中心開口216(
図2b)をカバー200が備えるような態様で備える。中心開口216は、カバー200が使用されている(すなわち便座110がカバー200に挿入されている)ときに便座110の中空部分112の上または中空部分112の内部で中心開口216が実質的に位置合わせされるように配置される。中心開口216は、便座110の中空部分112よりも小さい。
【0083】
便座110がカバー200に挿入されるため、有利には、この実施形態例は、1枚のシートからなる(以後、1枚シートの)先行技術のカバーと比べたときに、よりしっかりとした便座上への取付けを提供する。先行技術の1枚シートのカバーは、便座の表面の上部に置かれるだけであり、便座の表面にしっかりとは固定されない。先行技術の1枚シートのカバーはしばしば、便座の上面に置かれた1枚シートのカバーの上に腰掛けようとして使用者が近づいたときの空気の動きによって、移動したりまたは位置がずれたりする。対照的に、この実施形態例では、便座をカバーに挿入し、カバーによって便座を挟むことができ、したがって、カバーを便座の上によりしっかりと取り付けることができる。
【0084】
図2aおよび2bに示された実施形態例では、使用前に中心開口216が形成されていない。使用前に中心開口が形成される代わりに、上シート202および下シート204がそれぞれ、切抜き部分の輪郭を描きまたは切抜き部分を画定するパーホレーション218a、218bを備える。パーホレーション218a、218bが使用者によって破かれたときに、切抜き部分を移動させて、対応するそれぞれの穴部分214a、214bを形成することができる。穴部分214a、214bはカバー200の中心開口216を形成する。
図2aおよび2bに示された実施形態例では、使用前に中心開口216が形成されていない。代替実施形態例では、生産時、および使用前に中心開口216が形成されてよいことが理解されよう。これにより、使用者は、便座を挿入した直後に、例えばパーホレーション218a、218bを切り裂く必要なしに便座カバー、例えば便座カバー200上に腰掛けることができるため、このことが、使用者に利便性を提供することがある。
【0085】
図2aおよび2bに示された実施形態例では、パーホレーション218a、218bが、穴部分214a、214bの全周にわたって完全には形成されない。全周にわたって形成されるのではなく、穴部分214a、214bの周囲の対応するそれぞれの部分220a、220bにはパーホレーションが形成されない。したがって、パーホレーション218a、218bが使用者によって切り裂かれまたは破かれると、切抜き部分が、穴部分214a、214bの周囲のパーホレーションが形成されていない部分220a、220bから蝶番式に延びるフラップ222a、222bを形成する。
【0086】
この実施形態例では、フラップ222a、222b(
図2b)が、縁212の近くから蝶番式に延びる。すなわち、パーホレーションが形成されていない部分220a、220bが縁212の近くにある。便座110の前端の近くにあるため、縁212を、カバー200の前縁と呼ぶ。カバー200が便座110とともに使用され、便座110が便器(例えば
図1の102)の上に展開されると、フラップ222a、222bは、中心開口216および便座110の中空部分112を通り抜けて、水洗トイレ(例えば
図1の100)のボウル部分(例えば
図1の102)内へ延びることができる。したがって、フラップ222a、222bは、便器(例えば
図1の102)の内壁の一部分を内張りしまたは覆う。特に、フラップ222a、222bは前縁212の近くに位置するため、フラップ222a、222bによって便器102(
図1)の前部内壁が内張りされうる。有利には、フラップ222a、222bは、男性使用者が腰掛けたときに体の一部が便器102(
図1)の前部内壁に触れることを防ぎ、したがって便器の内壁の微生物および/または汚物に起因する汚染から使用者を守るバリアを提供する。
【0087】
図2aおよび2bに示された実施形態例は、上シート202と下シート204の両方に形成された2つのフラップ222aおよび222bを示しているが、下シート204だけにフラップを形成してもよいことが理解されよう。上シート202のパーホレーションを、上シート202の切抜き部分が上シート202から完全に切り離されるような態様で、穴部分214aの全周にわたって完全に形成することができる。あるいは、上シート202だけにフラップを形成し、下シート204の切抜き部分が完全に切り離されるようにしてもよい。
【0088】
図2cは、一実施形態例における組み立てられた便座カバー200の底面図を示す。この実施形態例では、便座110が、便座110の下面にフック116(
図1では見えない)を備える。
図2bに対する上記の説明に記載されたカバー200の上シート202および下シート204、封着されていない縁208、口210、対向する側縁206a、206b、前縁212ならびに中心開口216も示されている。図解を容易にするために、
図2cでは、
図2bには示されているフラップ222a、222bが省かれているが、フラップ222a、222bが存在することは理解されよう。
【0089】
図2cには便座110の下面も示されている。便座110は、上シート202と下シート204の間および対向する側縁206a、206b間のカバー200内に受け取られている。
図2bに対する上記の説明に記載された便座110の蝶番端108、前端114および中空部分112も示されている。
図2bと同様に、
図2cにおいて、便座110は、使用されているときの便座カバー200内での便座110の位置をよりはっきりと示すように示されている。便座カバー200が使用されており、便座カバー200が便座110を覆っているときには、下から見ても便座110が見えないことがあることが理解されよう。
【0090】
便座110の下面は、便座110の下面から突き出たフック116を備える。便座の下面は、便座が展開されたときに便器と接触しまたは便器に面する便座の面であることが理解されよう。カバー200はさらに、カバー200の下面に配置された開口部224を備え、開口部224は、便座110の上にカバー200が取り付けられた(すなわち便座110がカバー200に挿入された)ときにフック116と位置合わせされる。
【0091】
カバー200はさらに、カバー200の周辺エリアに受取り開口部226を備える。カバー200の周辺エリアは、上シート202および下シート204が、受け取られた便座の表面エリアを超えて、受け取られた便座を間に挟まないような態様で延びるエリアである。便座がカバーの中に受け取られているときに、カバー200の周辺エリアを、折り返し線230に沿ってフック116の方へ折り返すことができる。カバー200の周辺エリアが折り返されると、フック116はさらに受取り開口部226と係合して、カバー200を便座110上にさらに固定することができる。
【0092】
便座110の下面にフック116を提供すると、便座110がカバー200に挿入されたときに、開口部224によってカバー200を便座110にさらに固定することを可能にすることができる。有利には、便座110の下面のフック116が開口部224と協力して、カバー200が便座110に対して動くことを防ぐため、これによって、使用者が便座に腰掛けたときにカバー200が便座110の周りで容易に移動することをさらに防ぐことができる。したがって、フック116は係合部材として機能する。
【0093】
さらに、受取り開口部226がさらにフック116と係合するような態様で、カバー200の周辺エリアが折り返され、例えば便座110の下に配置されると、便座110に対するカバー200の固定はよりいっそう強化される。
【0094】
図2a、2bおよび2cに示された実施形態例では、カバー200が組み立てられたとき、すなわち上シート202と下シート204が位置合わせされたときに、受取り開口部226が実質的に位置合わせされるような態様で、上シート202と下シート204の両方に受取り開口部226が形成される。代替実施形態例では、受取り開口部226が下シート204にだけ提供されうる。
【0095】
代替実施形態例では、上シートおよび/または下シートのうちの一方または両方のシート上に形成された開口部224および/または受取り開口部226が、穴部分214a、214bに対して説明したパーホレーションと同様のパーホレーションから切り抜かれる切抜き部分であってよい。開口部224および/または受取り開口部226を、上シートおよび/または下シートに蝶番によって取り付けられ、上シート202および/または下シート204から完全には切り離されないような態様の開口部フラップとして形成することもできる。
【0096】
フラップが上シートおよび下シートから完全には切り離されない場合には切抜き部分を取り除く必要がないため、いくつかの実施形態例でフラップを使用すると、カバーの製造コストおよび材料コストを有利に節減することができる。加えて、フラップを使用することにより、切抜き部分の散乱の発生が減る可能性があるため、トイレの清掃を減らすことができる可能性がある。
【0097】
代替実施形態例では、開口部および/または受取り開口部を形成するために使用者がパーホレーションを切り裂く必要がないような態様で、開口部および/または受取り開口部が製造中に、および使用前には既に形成されてよいことが理解されよう。
【0098】
便座カバーのサイズは、その便座カバーを使用することが意図された便座のサイズに基づくことが理解されよう。サイズが約365mm×420mmである便座サイズに対しては、便座カバーのサイズを約395mm×450mmとすることができる。
【0099】
さらに、便座カバーの中心開口のサイズも便座の中空部分に基づくことが理解されよう。大きすぎる中心開口は、使用中に便器内の汚水がはね、使用者にかかることを防ぐ機能を果たさない可能性がある。小ささすぎる中心開口は、正確な位置に腰掛けて、便座カバーが汚されないように利用することを、使用者に要求する可能性がある。典型的には、差渡し約220mm×260mmの中空部分を有する便座に対しては、便座カバーの中心開口が差渡し約180mm×220mmである。
【0100】
図3は、一実施形態例における水洗トイレ300の略側面図を示す。水洗トイレ300は、例えば排泄物を受け取るボウル部分(または便器)302を備える。ボウル部分302は、ボウル部分302の外周またはリム306によって画定された開口304を備える。
【0101】
便座310は、後端または蝶番端308のところで、リム306に蝶番によって取り付けられている。腰掛けたいときには、便座310を展開して、リム306の上に便座310を水平に置くことができる。この位置を展開位置と呼ぶことがある。便座310は、蝶番端308から延びて中空部分312の周りにU字形を形成する2本のフォークまたはアーム316を便座310が備えるような態様の蹄鉄形である。展開されてリム306の上に水平に置かれたときに、便座310は、アーム316間の中断された空間を除いてリム306を実質的に完全に覆う。腰掛けたくないときには、直径に沿って蝶番端308の実質的に反対側にある便座310の対向する端または前端314をリム306から持ち上げて、便座310を、便器302の開口に対して便座310が実質的に垂直となるような直立位置/垂直位置へ移動させることができる。この位置を非展開位置と呼ぶことがある。いくつかの実施形態では、直立位置にあるときに、便座310が、壁面または水洗トイレ300の水タンクに立て掛けられる場合もある。
図3は、展開位置と直立位置の間にある便座310を示している。
【0102】
腰掛けたいとき、使用者は通常、使用者の背中が壁面または水洗トイレ300の水タンクの方を向くような態様で、壁面または水タンクとは逆の方向を向いて便座310に腰掛ける。この点に関して、便座310の後端または蝶番端308は壁面または水タンクに近く、前端314は、壁面または水タンクから見て便座310の遠位端である。
【0103】
この実施形態例では、便座310が便器302に蝶番によって取り付けられている。代替実施形態では、代替手段によって便座が便器に結合されてよい。例えば、便器のリムを便座が実質的に覆っている展開位置と便座が便器を覆っていない非展開位置との間で、便座を、便器のリム表面の平面に対して実質的に垂直な平面方向に旋回または回転させることもできる。
【0104】
図4aは、一実施形態例における便座カバーの分解図を示す。便座カバー400は、第1のシートまたは上シート402および第2のシートまたは下シート404を備える。上シート402および下シート404は形状が実質的に長方形であり、上シート402と下シート404は、2つの側縁または外縁406a、406bのところで、2つの側縁406a、406bが直径に沿って互いの反対側にあるような態様で、一緒に結合または封着されている。一緒に結合された上シート402および下シート404の縁を結合縁と呼ぶ。
【0105】
図4bは、一実施形態例における組み立てられた便座カバー400の上面図を示す。
図4bでは、下シート404の図が部分的に覆い隠されている。上シート402と下シート404が一緒に結合されていない封着されてない縁408には、カバー400の口410が形成されている。
図4bに示されているように、上シート402と下シート404の間および対向する側縁406a、406b間のカバー400内に便座310が受け取られるような態様で、口410を通して便座(
図3の310と比較されたい)を挿入することができる。したがって、カバー400は、便座310を挿入物として受け取る包被として機能する。
【0106】
この実施形態例では、便座310が、蝶番端308のところで便器(
図4aおよび4bには示されていない)に蝶番によって取り付けられている。したがって、便座310は最初に、前端314からカバー400に挿入される。前端314は、直径に沿って蝶番端308の実質的に反対側にある。
【0107】
図4bにおいて、便座310は、便座310が便座カバー400内に保持されているときの便座カバー400内での便座310の位置をよりはっきりと示すように示されている。便座カバー400が使用されており、便座カバー400が便座310を覆っているときには、上から見ても便座310が見えないことがあることが理解されよう。
【0108】
図4bに示された実施形態例では、封着されていない口縁408を通して便座310が挿入されまたはカバー400から取り出されるような態様で、口410の反対側にあるカバー400の前縁412が封着されている(すなわち上シート402と下シート404が一緒に結合されている)。これによって、有利には、便座310がカバー400に挿入されたときに便座310の前端314が縁412を超えて延びることを封着された縁412が防ぐことができるため、カバー400を引っ張ってカバー400を便座310に容易にかぶせることを可能にすることができる。
【0109】
上シート402および下シート404はそれぞれ、穴部分414a、414b(
図4a)を、穴部分414a、414b(
図4a)によって形成された中心開口416(
図4b)をカバー400が備えるような態様で備える。中心開口416は、カバー400が使用されている(すなわち便座310がカバー400に挿入されている)ときに便座310の中空部分312の上または中空部分312の内部で中心開口416が実質的に位置合わせされるように配置される。
【0110】
図4aおよび4bに示された実施形態例では、使用前に中心開口416が形成されていない。使用前に中心開口が形成される代わりに、上シート402および下シート404がそれぞれ、切抜き部分の輪郭を描きまたは切抜き部分を画定するパーホレーション418a、418bを備える。パーホレーション418a、418bが使用者によって切り裂かれた、または破かれたときに、切抜き部分を移動させて、対応するそれぞれの穴部分414a、414bを形成することができる。穴部分414a、414bはカバー400の中心開口416を形成する。
【0111】
図4aおよび4bに示された実施形態例では、パーホレーション418a、418bが、穴部分414a、414bの全周にわたって完全には形成されない。全周にわたって形成されるのではなく、穴部分414a、414bの周囲の対応するそれぞれの部分420a、420bにはパーホレーションが形成されておらず、例えば使用者は、それらの部分420a、420bを容易に切り裂きまたは破くことができない。したがって、パーホレーション418a、418bが使用者によって切り裂かれまたは破かれると、切抜き部分が、穴部分414a、414bの周囲のパーホレーションが形成されていない部分420a、420bから蝶番式に延びるフラップ422a、422bを形成する。
【0112】
この実施形態例では、フラップ422a、422b(
図4b)が、縁412の近くから蝶番式に延びる。すなわち、パーホレーションが形成されていない部分420a、420bが縁412の近くにある。便座310の前端の近くにあるため、縁412を、カバー400の前縁と呼ぶ。カバー400が便座310とともに使用され、便座310が便器(例えば
図3の302)の上に展開されると、フラップ422a、422bは、中心開口416および便座310の中空部分312を通り抜けて、水洗トイレ(例えば
図3の300)のボウル部分(例えば
図3の302)内へ延びることができる。したがって、フラップ422a、422bは、便器(例えば
図3の302)の内壁の一部分を内張りしまたは覆う。特に、フラップ422a、422bは前縁412の近くに位置するため、フラップ422a、422bによって便器302(
図3)の前部内壁が内張りされうる。有利には、フラップ422a、422bは、男性使用者が腰掛けたときに体の一部が便器302(
図3)の前部内壁に触れることを防ぎ、したがって便器の内壁の微生物および/または汚物に起因する汚染から使用者を守るバリアを提供する。
【0113】
図4aおよび4bに示された実施形態例は、2つのフラップ422aおよび422bを示しているが、下シート404だけにフラップを形成してもよいことが理解されよう。上シート402のパーホレーションを、上シート402の切抜き部分が上シート402から完全に切り離されるような態様で、穴部分の全周にわたって完全に形成することができる。あるいは、上シート402だけにフラップを形成し、下シート404の切抜き部分が完全に切り離されるようにしてもよい。
【0114】
この実施形態例では、上シート402と下シート404が、側縁または外縁406a、406bのところで一緒に結合されていることに加えて、内縁424a、424bのところでも一緒に結合または封着されている。それぞれの内縁424a、424bは、対応するそれぞれの外縁406a、406bと中心開口416との間に位置し、好ましくは、実質的に、対応するそれぞれの外縁406a、406bと並んで位置する。内縁424a、424bおよび外縁406a、406bのところでカバー400の上シート402と下シート404が一緒に結合されると、蹄鉄形便座310の対応するそれぞれのアームまたはフォーク316を受け取る対応するそれぞれのスリーブ(それぞれの内縁と外縁の間の部分)が画定される。すなわち、それぞれのスリーブは、蹄鉄形便座310の1本のアームまたはフォーク316を受け取ることができる。それぞれのスリーブの形状は実質的に筒形とすることができる。したがって、蹄鉄形便座310のアームまたはフォーク316を受け取るのに十分な幅を有する対応するそれぞれのスリーブを形成するため、内縁424a、424bは、対応するそれぞれの外縁406a、406bから距離を置いて配置される。
【0115】
便座カバーのサイズは、その便座カバーを使用することが意図された便座のサイズに基づくことが理解されよう。サイズが約365mm×420mmである便座サイズに対しては、便座カバーのサイズを約395mm×450mmとすることができる。
【0116】
さらに、便座カバーの中心開口のサイズも便座の中空部分に基づくことが理解されよう。大きすぎる中心開口は、使用中に便器内の汚水がはね、使用者にかかることを防ぐ機能を果たさない可能性がある。小ささすぎる中心開口は、正確な位置に腰掛けて、便座カバーが汚されないように利用することを、使用者に要求する可能性がある。典型的には、差渡し約220mm×260mmの中空部分を有する便座に対しては、便座カバーの中心開口が差渡し約180mm×220mmである。
【0117】
加えて、蹄鉄形便座については、便座カバーのスリーブの幅が蹄鉄形便座のアームまたはフォークのサイズに基づく。典型的には、幅がそれぞれ約70mmのアームまたはフォークを有する蹄鉄形便座に対しては、便座カバーのスリーブの幅をそれぞれ約100mmとすることができる。
【0118】
この実施形態例では、便座310がカバー400の中に受け取られているときに、内縁424a、424bが実質的に、便座310の開いた中空部分312の中にあるような態様で、結合された内縁424a、424bの長さが外縁406a、406bの長さよりも短い。
【0119】
代替実施形態例では、中心開口416を取り囲む円形または長円形の完全なリングを形成するように内縁を接合することができる。すなわち、実質的に縁の周囲に沿って、かつ中心開口416を取り巻いて、上シートと下シートの内縁を結合することができる。
【0120】
便座310の対応するそれぞれのアームまたはフォーク316を受け取るスリーブを提供すると、有利には、カバー400を便座310によりしっかりと取り付けることを可能にすることができる。さらに、このスリーブは、カバー400が便座310の上に取り付けられたときに、カバー400が、便座300の部分が中心開口416を通して露出するような態様で横に滑る可能性を低下させることができる。
【0121】
すなわち、結合された内縁424a、424bは、アームまたはフォーク316上の汚物または染みが内縁424a、424bを超えて染み出し、その便座を使用している使用者に触れることが防止されるような態様で、便座のアームまたはフォーク316をさらに有利に封着する。
【0122】
加えて、中心開口416を取り囲む円形または長円形の完全なリングを形成するように内縁が接合される実施形態例では、内縁の封着によって、便座カバー400が使用されているときにカバー400のシート402、404間に使用者の滴下物が捕捉されることを、さらに有利に防ぐことができる。特に、便座カバー400が使用されているときには便座と下シート404との間に隙間がない。したがって、使用者からの滴下物が、意図せずに、下シート404の下に垂れた部分に付着することを防ぐことができる。
【0123】
図4cは、一実施形態例における組み立てられた便座カバー400の底面図を示す。この実施形態例では、便座310が、便座の下面にフック318を備える。
図4bに対する上記の説明に記載されたカバー400の上シート402および下シート404、封着されていない縁408、口410、対向する側縁または外縁406a、406b、前縁412ならびに中心開口416も示されている。図解を容易にするため、
図4cでは、
図4bには示されているフラップ414a、414bが省かれている。
【0124】
図4cには便座310の下面も示されている。便座310は、上シート402と下シート404の間および対向する側縁406a、406b間のカバー400内に受け取られている。蹄鉄形便座310のアームまたはフォーク316は、内縁424a、424bと外縁406a、406bとによって画定されたスリーブの中に保持されている。
図4bに対する上記の説明に記載された便座310の蝶番端308、前端314および中空部分312も示されている。
図4bと同様に、
図4cにおいて、便座310は、使用されているときの便座カバー400内での便座310の位置をよりはっきりと示すように示されている。便座カバー400が使用されており、便座カバー400が便座310を覆っているときには、下から見ても便座310が見えないことがあることが理解されよう。
【0125】
便座310の下面は、便座310の下面から突き出たフック318を備える。便座の下面は、便座が展開されたときに便器と接触しまたは便器に面する便座の面であることが理解されよう。カバー400はさらに、カバー400の下面に配置された開口部428を備え、開口部428は、便座310の上にカバー400が取り付けられた(すなわち便座310がカバー400に挿入された)ときにフック318と位置合わせされる。
【0126】
カバー400はさらに、カバー400の周辺エリアに受取り開口部426を備える。カバー400の周辺エリアは、上シート402および下シート404が、受け取られた便座の表面エリアを超えて、受け取られた便座を間に挟まないような態様で延びるエリアである。便座がカバーの中に受け取られているときに、カバー400の周辺エリアを、折り返し線430に沿って便座310の下面のフック318の方へ折り返すことができる。カバー400の周辺エリアが折り返されると、フック318はさらに受取り開口部426と係合して、カバー400を便座310上にさらに固定する。
【0127】
便座310の下面にフック318を提供すると、便座310がカバー400に挿入されたときに、開口部428によってカバー400を便座310にさらに固定することを可能にすることができる。有利には、便座310の下面のフック318が開口部428と協力して、カバー400が便座310に対して動くことを防ぐため、これによって、使用者が便座に腰掛けたときにカバー400が便座310の周りで容易に移動することをさらに防ぐことができる。フック318は係合部材として機能する。
【0128】
さらに、受取り開口部426がさらにフック318と係合するような態様でカバー400の周辺エリアが折り返されると、便座310に対するカバー400の固定はよりいっそう強化される。
【0129】
図4a、4bおよび4cに示された実施形態例では、カバー400が組み立てられたとき、すなわち上シート402と下シート404が位置合わせされたときに、受取り開口部426が実質的に位置合わせされるような態様で、上シート402と下シート404の両方に受取り開口部426が形成される。代替実施形態例では、受取り開口部426が下シート404にだけ提供される。
【0130】
代替実施形態例では、上シートおよび/または下シートのうちの一方または両方のシート上に形成された開口部428および/または受取り開口部426が、穴部分414a、414bに対して説明したパーホレーションと同様のパーホレーションから切り抜かれる切抜き部分であってよい。開口部428および/または受取り開口部426を、上シートおよび/または下シートに蝶番によって取り付けられ、上シート402および/または下シート404から完全には切り離されないような態様の開口部フラップとして形成することもできる。
【0131】
フラップが上シートおよび下シートから完全には切り離されない場合には切抜き部分を取り除く必要がないため、いくつかの実施形態例でフラップを使用すると、カバーの製造コストおよび材料コストを有利に節減することができる。加えて、フラップを使用することにより、切抜き部分の散乱の発生が減る可能性があるため、トイレの清掃を減らすことができる可能性がある。
【0132】
図5は、一実施形態例における便座カバー500の分解図を示す。便座カバー500は、
図2a、2bおよび2cに描かれた便座カバー200と同様だが、穴部分の設計が異なる。穴部分502aおよび502bは異なる形状を有し、実質的に2つの部分からなる。穴部分502aおよび502bは、(形成されたときの)フラップのサイズが変更可能であることを可能にする追加のパーホレーション504a、504bを備える。図解を容易にするため、便座カバー500の上シート、下シート、開口部、縁などの他の構成要素は描写または図示されていない。
【0133】
例えば
図2bおよび4bに描かれた実施形態例では、フラップ(例えばそれぞれ
図2bおよび4bの符号222a、222bおよび422a、422b)が、パーホレーション(例えばそれぞれ
図2bおよび4bの符号218a、218bおよび418a、418b)が切り裂かれたときに形成されるものとして示されている。したがって、フラップ(例えばそれぞれ
図2bおよび4bの符号222a、222bおよび422a、422b)のサイズは、実質的に穴部分の周囲に沿って形成されたパーホレーション(例えばそれぞれ
図2bおよび4bの符号218a、218bおよび418a、418b)によって画定される。
【0134】
図5に戻ると、追加のパーホレーション504a、504bは、対応するそれぞれの蝶番端508a、508bの反対側の対応するそれぞれの部分506a、506b(
図5では陰影が付けられている)を、便座カバー500から完全に切り離し除去することを可能にすることができる。これによって、形成されるときにフラップ(例えば部分510a、510b)のサイズを変更することが効果的に可能になる。特に、便座カバー500に形成されたフラップ(例えば部分510a、510b)は、
図2aに示された便座カバー200に形成されたフラップよりも比較的に小さい。これによって、フラップのサイズを小さくすることを可能にすることができ、有利である。これは、フラップのサイズが(
図2aの場合のように)穴部分全体のサイズと同じであると、その結果として、展開された便座の上にカバーが置かれたときにフラップが便器内の水に接触する可能性があるためである。
【0135】
便器内の水は例えば微生物および細菌によって汚染されている可能性があり、この水がフラップに接触した場合にはフラップが汚染される可能性があることは理解されよう。この汚染された水は、フラップを介して、腰掛けた使用者の方へ染み出す可能性がある。さらに、使用後に便座カバーを除去するときに、比較的に大きなサイズの汚染されたフラップは取扱いがより困難であることがある。
【0136】
図6は、一実施形態例における便座カバー600の分解図を示す。便座カバー600は、
図2a、2bおよび2cに描かれた便座カバー200と同様であり、下シート604に追加の開口606をさらに備える。この追加の開口は上シート602上には存在しない。追加の開口606は、下シート604上の封着されていない縁/口縁608間に配置され、実質的に、対向する外縁を横切って延びる。図解を容易にするため、便座カバー600の開口部、縁などの便座カバーの他の構成要素は描写または図示されていない。
【0137】
便座カバー600の下シート604上の追加の開口606は、便座カバー600が使用されているときにカバー600のシート602、604間に使用者の滴下物が捕捉されることを、有利に防ぐことができる。特に、便座カバー600が使用されているときに、下シート604が下に垂れるのを最小限に抑えること、または便座と下シート604の間の隙間を最小化することができる。したがって、使用者からの滴下物が、意図せずに、下シート604の下に垂れた部分に付着することを防ぐことができる。
【0138】
図7aは、一実施形態例における便座カバー700の分解図を示す。便座カバー700は、それぞれ
図2a〜cおよび5に描かれた便座カバー200および500と同様である。便座カバー700は上シート702aおよび下シート702bを備え、これらのシートはそれぞれ、中心開口およびフラップが形成されることを可能にするパーホレーション706aおよび706bを備える。この実施形態例では、上シート702aと下シート702bの対向する外側縁および前端が一緒に封着または結合されて、組み立てられた便座カバー700を形成する。しかしながら、図解を容易にするため、
図7aでは、それらのシートが分離されて示されている。
【0139】
図5に描かれた便座カバー500に加えて、上シート702aは、上シート702aの後縁または口縁710から延びる、上シート702aが下シート702bよりも長くなるような態様の延長部分708をさらに備える。図解を容易にするため、便座カバーの他の実施形態例(例えば
図2b、2cおよび4b、4cの符号200、400)に描かれた構成要素などの便座カバー700の他の構成要素は描写または図示されていない。
【0140】
一実施形態例では、上シート702aが、下シート702bよりも約450mm長い。上シート702aの延長部分708は、例えばトイレの水タンクまたは支持壁面に添わせることができる。
【0141】
図7bは、一実施形態例における便座カバー700の透視図を示す。
図7bに示されているように、上シート702aの延長部分708は、例えばトイレの水タンクまたは支持壁面716に添う。延長部分708は、パーホレーション704(
図7a参照)を切り裂くことによって形成することができる、例えば上の
図4cに描かれた開口部426/428と同様の1つまたは複数の開口部712を備えることができる。この実施形態例では、水タンクまたは支持壁面716が係合手段714(例えばフック)を備え、係合手段714は、開口部712と協力して、上シート702aの延長部分708を、例えば水タンクまたは支持壁面に対して固定または保持する。
【0142】
延長部分708は、有利には、トイレのより広いエリアを覆うことを可能にすることができる。便座720の蝶番端718の付近のエリアは、立っている男性使用者によって残された除去するのが困難な尿によって汚されている可能性があることが理解されよう。延長部分708は、有利には、便座の後部、特に、便座720が便器のリムに接続された便座720の蝶番端(例えば
図7bの符号718)のところをより十分に覆うことができる。
【0143】
図7aおよび7bを参照すると、下シート702bはさらに、締結ストリップ722a、722bを備える。締結ストリップ722a、722bは、下シート702bの別の追加のパーホレーション(または締結ストリップパーホレーション)732から形成される。締結ストリップ722a、722bは、形成されたとき(すなわちこれらの別の追加のパーホレーションが切り裂かれたとき)に、締結ストリップ722a、722bが、下シート702bに結合された対応するそれぞれの被結合端724a、724bと、自由端726a、726bとを備えるような態様のストリップである。
【0144】
図7aおよび7bに示された実施形態例では、締結ストリップ722a、722bの被結合端724a、724bが、カバー700の結合側縁を形成する下シート702bの側縁から外れた位置で下シート702bに結合されており、自由端726a、726bは、下シート702bから切り離され、カバー700の反対側の結合側縁まで延びる。
【0145】
図7bを特に参照すると、上シート702aと下シート702bの間に便座720を置いて便座カバー700が使用されるとき、締結ストリップ722a、722bの自由端726a、726bは、便座720の中空部分730および便座カバー700(具体的には上シート702a)に形成された中心開口728を通り抜けて延び、次いで、中空部分726および中心開口728の中心から、実質的に対応するそれぞれの被結合端724a、724bの方向へ、半径方向に引っ張られまたは延ばされる(符号734a、734bによって示された矢印を参照されたい)。このとき、自由端726a、726bは、展開されたときに締結ストリップ722a、722bが、便座720の一部分を取り巻くループを実質的に形成し、中空部分728および中心開口730を妨げたりまたは塞いだりしないような態様で引っ張られまたは延ばされる。したがって、有利には、締結ストリップ722a、722bは、便座カバー700を便座720に固定または締結することを可能にすることができる。
【0146】
その上、さらに有利には、締結ストリップ722a、722bは、排泄物、例えば尿または他の望ましくない物質が便座720からシートとシートの間を通って染み出し、使用者に達することがないような態様で、上シート702aと下シート702bとを、間に便座720を挟んで一緒に結合することを可能にすることができる。
【0147】
加えて、締結ストリップ722a、722bを、蹄鉄形便座用の便座カバーで使用することもできる。そのような実施形態では、締結ストリップ722a、722bが便座を取り巻くループを形成するときに、それらのストリップが内縁の封着を提供するため、内縁(例えば
図4bの424a、424b)を封着する追加のステップが必要ない。これによって、有利には、便座カバーの製造工程のコストおよび複雑さを低下させることができる。
【0148】
図8は、
図7aおよび7bの便座カバー700の上シート702aおよび下シート702bのおおよその寸法を例示的に示す。
図8に示されているように、下シート702bの寸法は約450mm×395mmである。上シートは、上シートが下シートよりも長くなるような態様の延長部分をさらに備え、上シートの寸法は900mm×365mmである。上シートと下シートの両方の中心開口728(形成されたとき)は260mm×215mmの長円形である。締結ストリップ722a、722bがそれぞれ実質的に便座カバー700の幅を横切って延びるように、締結ストリップ722a、722b(形成されたとき)の寸法はそれぞれ約340mm×60mmである。
図8に示された寸法は例示だけが目的であることが理解されよう。
【0149】
図7aおよび7bに示された実施形態例では、締結ストリップ722a、722bが下シート702b上に形成されている。代替実施形態例では、幅広くそして例示的に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、上シート702aと下シート702bのうちの一方または両方のシートに締結ストリップを形成することができることが理解されよう。本発明の範囲は、記載された特定の寸法によって限定または制限されない。
【0150】
図7aおよび7bに示された1つまたは複数の開口部712の使用は任意であること、および開口部712と協力して追加の固定手段を提供する係合手段を持たずに、摩擦係合するために水タンクまたは支持壁面もしくは支持要素に延長部分708を添わせることができることが理解されよう。
【0151】
例えば水タンクまたは支持壁面もしくは支持要素に添わせることに加えて、便座の蓋に延長部分708を添わせることもできることが、さらに理解されよう。
【0152】
図9aは、一実施形態例における便座カバー900の分解図を示す。便座カバー900は、上シート902aおよび下シート902bを備える。組み立てられた便座カバー900では、上シート902aと下シート902bが、上シート902aおよび下シート902bの対応するそれぞれの外側縁904、906および前端908のところで一緒に封着または結合されている。図解を容易にするため、
図9aでは、上シートと下シートの対向する外側縁904、906および前端908が分離されて示されている。
【0153】
図9bは、組み立てられた便座カバー900の一実施形態例の透視図を示す。
図9bに示されているように、上シート902aと下シート902bの外側縁904、906および前端908は、便座カバー900が組み立てられるときに一緒に封着される。
【0154】
図9aおよび9bを参照すると、封着されてない縁または端910は、口(
図9aおよび9bには示されていない)を形成することを可能にする。この口は、便座カバー900の口を通して便座を挿入し、上シート902aと下シート902bの間および対向する側縁904、906間のカバー900内に便座を受け取ることができるような態様で形成される。したがって、カバー900は、便座を挿入物として受け取る包被として機能する。図解を容易にするため、
図9aおよび9bには便座が示されていない。
【0155】
図9cは、便座940とともに使用されているときの便座カバー900の一実施形態例の代替透視図を示す。
図9cでは、便座940が、カバー900の中に便座940が受け取られるような態様で、便座カバー900の口918を通して挿入されている。便座カバー900内での便座940の位置を示すため、便座940が(破線で)部分的に示されている。便座940が便座カバー900の中に受け取られているときには、便座940が見えないことがあることが理解されよう。
【0156】
例えば
図2a、2b、2cに描かれたカバー200と同様に、カバー900の上シート902aおよび下シート90bは、切抜き部分の輪郭を描きまたは切抜き部分を画定するパーホレーション912(
図9a参照)であって、パーホレーション912(
図9a参照)が例えば使用者によって破かれたときに、カバー900に中心開口916(
図9bおよび9c参照)を形成する穴部分が、上シート902aおよび下シート902bに形成されるような態様のパーホレーション912を備える。この実施形態例では、製造時に中心開口916が形成されず、使用前に使用者がパーホレーションを切り裂いて中心開口916を形成する。代替実施形態例では、生産時、および使用前に中心開口916が形成されてよいことが理解されよう。
【0157】
これらの実施形態例では、パーホレーション912が、中心開口916(
図9aおよび9b参照)の全周にわたって完全には形成されない。全周にわたって形成されるのではなく、パーホレーションが切り裂かれたときに、前端908の近くから蝶番式に延びるフラップ、例えばフラップ924(
図9c)が形成されるように、中心開口の周囲の部分922(
図9a)にはパーホレーションが形成されない。フラップ924は、中心開口916および便座940の中空部分を通り抜けて、水洗トイレ(例えば
図1の100)のボウル部分内へ延びる。したがって、このフラップは、便器の内壁の一部分を内張りしまたは覆うことができる。
【0158】
形成されたときのフラップ924(
図9c)のサイズを変更して(または小さくして)、フラップ924(
図9c)のサイズが穴部分または中心開口の全体サイズと同じにならないようにすることを可能にするため、この実施形態例では、カバー900の上シート902aおよび下シート902bに、(
図5に描かれた追加のパーホレーション504a、504bと同様の)追加のパーホレーション926が提供される。これによって、カバーの使用中に、大きすぎることがあるフラップが、便器内の水に接触することを有利に防ぐことができる。
【0159】
図9bおよび9cを参照すると、カバー900はさらに、締結ストリップ928aおよび928bを備える。締結ストリップ928a、928bは、上シートと下シートの両方の別の追加のパーホレーション(または締結ストリップパーホレーション)930(
図9a参照)から形成される。形成されたとき(すなわち締結ストリップパーホレーション930が切り裂かれたとき)、締結ストリップ928a、928bは、カバーに結合された対応するそれぞれの被結合端932a、932bと、自由端934a、934bとを備える。
【0160】
図9a、9bおよび9cに示された実施形態例では、締結ストリップ928a、928bが、中心開口の直径を実質的に横切って延びる。締結ストリップ928a、928bは実質的に、上シート902aおよび下シート902bの、中心開口916を形成するために切り抜かれた部分から形成される。締結ストリップ928a、928bは、外側縁904、906のうちの一方の外側縁の近くの中心開口916の周囲に沿った位置にある対応するそれぞれの被結合端932a、932bのところで、上シート902aおよび下シート902bに結合されている。締結ストリップ928a、928bは実質的に、自由端934a、934bが、被結合端とは実質的に反対側の、対向する外側縁906、904の近くの中心開口916の周囲に沿った別の位置から切り離されているような態様で、中心開口を横切って延びている。
【0161】
この実施形態例では、締結ストリップ928aが、中心開口916の周囲に沿っており、かつカバー900の外側縁906の近くの位置にある結合端932aのところで、カバー900に結合されている。締結ストリップ928aは、中心開口916を形成するために切り取られた剥がされた部分から形成され、したがって、中心開口916の直径と実質的に同じ長さを有する。締結ストリップ928aは、被結合端932aとは実質的に反対側の、対向する側縁904の近くの中心開口の周囲に沿った別の位置から切り離された自由端934aを有する。
【0162】
図9bおよび9cを特に参照すると、上シート902aと下シート902bの間に便座940(
図9c)を置いて便座カバー900が使用されるとき、締結ストリップ928a、928bの自由端934a、934bは、便座の中空部分および便座カバー900(具体的には上シート902a)に形成された中心開口916を通り抜けて延び、次いで、中空部分および中心開口916の中心から、実質的に対応するそれぞれの被結合端932a、934bの近くの外側縁904、906の方向へ、半径方向に引っ張られまたは延ばされる(符号936a、936bによって示された矢印を参照されたい)。このとき、自由端934a、934bは、展開されたときに締結ストリップ928が、便座940の一部分を取り巻くループを実質的に形成し、中空部分および中心開口916を妨げたりまたは塞いだりしないような態様で引っ張られまたは延ばされる。したがって、有利には、締結ストリップ928a、928bは、便座カバー900を便座940に固定または締結して、便座カバー900内で便座940が実質的に動かないようにすることを可能にすることができる。
【0163】
さらに有利には、(上の
図7a、7bに描かれた)締結ストリップ722a、722bと同様に、締結ストリップ928a、928bは、排泄物、例えば尿または他の望ましくない物質が便座940からシートとシートの間を通って染み出し、使用者に達することがないような態様で、上シート902aと下シート902bとを、間に便座940を挟んで一緒に結合することを可能にすることができる。
【0164】
図9a、9b、9cに示された実施形態例では、締結ストリップ928a、928bがそれぞれ、上シート902aから形成された上締結ストリップと、下シート902bから形成された下締結ストリップとを含む。
図9bおよび9cでは、締結ストリップ928a、928bが、便座940およびカバー900の上に巻き付けられまたは折り返されているため、下締結ストリップだけが見えていることが理解されよう。このような構成において、使用者は、締結ストリップ928a、928bを間に挟んでカバー900の上に腰掛けることができる。あるいは、締結ストリップ928a、928bをカバー900の下に挟み込みまたは巻き付けて、締結ストリップ928a、928bがカバー900とトイレのリム(例えば
図1の106)の間にあるようにした状態で、使用者がカバー900の上に腰掛けることができるような態様で、締結ストリップ928a、928bを、便座940およびカバーの下に巻き付けまたは折り返すこともできる。
【0165】
締結ストリップ928a、928bがカバー900の上に巻き付けられるのか、またはカバー900の下に巻き付けられるのかに関わらず、カバー900の上に腰掛けているとき、使用者は、ストリップに圧力を加え続けていることが理解されよう。そのため、カバー900の中に便座940を固定することができる。
【0166】
図9a、9bおよび9cに示された実施形態例では、上シート902aが、上シート902aの後縁または口縁938から延びる、上シート902aが下シート902bよりも長くなるような態様の延長部分914をさらに備える。この実施形態例では、上シート902aが、下シート902bよりも約450mm長い。上で説明した延長部分708(
図7b)と同様に、延長部分914は、有利には、トイレのより広いエリアを覆うことを可能にすることができる。便座の蝶番端の付近のエリアは、立っている男性使用者によって残された除去するのが困難な尿によって汚されている可能性があることが理解されよう。延長部分914は、有利には、特に便座が便器のリムに接続された便座の蝶番端のところで、便座の後部をより十分に覆い、使用者をより十分に遮蔽することができる。
【0167】
図9a、9bおよび9cに示された実施形態例では、延長部分914が、カバー900の延長された端または遠端に位置するポケット942を備える。
図9cを参照すると、ポケット942は、延長部分914を便座940の蓋944に固定することができるような態様で、蓋944の自由端もしくは蝶番が付いていない端とその内部で係合し、またはそのような端をその内部に受け取ることができる。ポケット942の位置は、便座カバーの典型的な高さに基づくことが理解されよう。これらの実施形態例では、ポケット942の深さ(
図9cの参照符号948を参照されたい)が約100〜120mmである。
【0168】
この実施形態例では、延長部分914がさらに、上の
図7bに描かれた開口部712と同様の1つまたは複数の開口部946を備えることができる。開口部946は、例えば支持壁面または水タンク上に含まれる係合手段(例えばフック)と協力して、延長部分914を、トイレの水タンクまたは支持壁面に対して適切に固定することができる。
【0169】
この実施形態例では、開口部946が、パーホレーションを切り裂くことによって形成され、または、製造時に開口部946を予め切り抜いておくこともできる。さらに、これらの実施形態例では、開口部946がポケット942上に配置される。開口部946の位置は、示された特定の位置だけに限定されないことが理解されよう。
【0170】
図10は、上シート902aおよび下シート902bの下面図を示す。
図9a、9bおよび9cの便座カバー900の上シート902aおよび下シート902bのおおよその寸法も例示的に示されている。
図10に示されているように、下シート902bの寸法は約450mm×395mmである。上シートは、上シートが下シートよりも長くなるような態様の延長部分914をさらに備え、上シートの寸法は900mm×395mmである。上シートと下シートの両方の中心開口916(形成されたとき)は260mm×215mmの長円形である。締結ストリップ928a、928bがそれぞれ実質的に中心開口916の幅を横切って延びるように、締結ストリップ928a、928b(形成されたとき)の寸法はそれぞれ約215mm×60mmである。延長部分914は、上シート902aの延長された端または遠端のところにポケット942を備える。ポケット942の深さは約100mmである。ポケット942上には、開口部946を形成するためのパーホレーションが配置されており、パーホレーションの直径は約10mmである。
【0171】
図10に示された寸法は例示だけが目的であることが理解されよう。
【0172】
図9cに示されたポケット942および1つまたは複数の開口部946の使用は任意であること、および開口部946と協力して追加の固定手段を提供する係合手段を持たずに、摩擦係合するために水タンクまたは支持壁面もしくは支持要素に延長部分914を添わせることができることが理解されよう。
【0173】
例えば水タンクまたは支持壁面もしくは支持要素に添わせることに加えて、便座の蓋に延長部分914を添わせることもできることが、さらに理解されよう。
【0174】
これらの実施形態例では、カバー(例えばそれぞれ
図2b、2c、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号200、400、700および900)を、実質的にまっすぐな縁を有する実質的に長方形のカバーであるとして示してきた。特に、外側縁(例えば206a、206b、406a、406bおよび904、906)は、カバー(例えば200、400、700、900)の縦方向の周囲に沿って延び、口(210、410、918)および前縁(212、214、908)は、カバーの横断方向または緯度方向の周囲に沿って延びる。代替実施形態では、カバーが、限定はされないが、円形または長円形を含む代替形状を有することができることが理解されよう。そのため、幅広くそして例示的に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、上述の縁を湾曲させることができる。
【0175】
さらに、これらの実施形態例は、側縁および前縁がカバーまたはシートの端にあるとしているように見えるが、それらの縁は、カバーまたはそれぞれのシートの本体の内部にあってもよいことが理解されよう。すなわち、一緒に結合される縁は、外縁(例えば
図4bの406a、406b)であるとして記載されている。しかしながら、その代わりに、この結合を別の縁、例えば開口(例えばそれぞれ
図2b、4bの216、416)の縁の少なくとも一部分で実行することもできることが理解されよう。
【0176】
いくつかの実施形態例では、カバー(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの符号200および400)がさらに、便座(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの符号110および310)の下に折り返し配置することができる周辺エリアを備える。周辺エリアが折り返されると、便座上に提供されたフック(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの符号116および318)がさらに、受取り開口部(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの符号226および426)と係合する。代替実施形態では、便座がフックを備えていないこともあり、受取り開口部が存在しないこともある。このような実施形態でも、カバーを便座にさらに固定するため、およびカバーに安定性を追加するために、カバーの周辺エリアを折り返し、便座が展開されたときに便座の下にカバーの周辺エリアを配置する(または挟み込む)ことができる。
【0177】
本出願の実施形態例はしたがって、便座を覆うカバーを提供することができる。このカバーは、しっかりと取り付けて(または引っ張って)便座を被包することができるため、使用者を便座からより効果的に遮蔽することができる。加えて、好ましい開口部(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの符号224、428)を提供すると、この固定を強化することができる。さらに、好ましい受取り開口部(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの226、426)を追加で提供すると、この固定をよりいっそう強化することができる。
【0178】
加えて、本出願の実施形態例のカバーを、希望に応じて新しい便座カバーを便座の上に取り付けることができるような態様の使い捨てのカバーとすることもできる。これによって、有利には、トイレの使用が欲せられるたびに、使用者が腰掛ける清浄な新しい表面が提供される。この便座カバーは、トイレの使用が完了したときに容易に取り外して廃棄することができる。
【0179】
いくつかの実施形態例では、カバー(例えばそれぞれ
図2b、2c、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号200、400、700および900)の上シートおよび下シート(例えばそれぞれ
図2a、2b、2c、4a、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号202、204、402、404、702a、702bおよび902a、902b)が、便座の上に置かれたときに便座カバーを通して流体が透過しまたは染み出すことが防止されるように、不透過性材料でできている。この不透過性材料は例えば、ポリマーベースのフィルム、オイルコーテッドペーパー(oil−coated paper)などである。
【0180】
いくつかの実施形態例では、カバー(例えばそれぞれ
図2b、2c、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号200、400、700および900)の上シートおよび下シート(例えばそれぞれ
図2a、2b、2c、4a、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号202、204、402、404、702a、702bおよび902a、902b)が、透過性材料でできている。このことは、ウェットビン(wet bin)、水洗トイレなどで廃棄する状況において有利なことがある。
【0181】
いくつかの実施形態例では、上シートおよび下シート(例えばそれぞれ
図2a、2b、2c、4a、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号202、204、402、404、702a、702bおよび902a、902b)が多層シートであってよい。すなわち、それぞれのシートが内側層および外側層を備え、内側層は、そのシートが便座の上に置かれまたは便座を被包するときに便座と接触し、外側層は、カバーの外面にある。例えば、上シートの外側層は、使用中、使用者と接触する。このような一実施形態では、この内層または内側層が、便座カバーを通して流体が染み出しまたは透過することを防ぐ不透過性材料または防水材料を含み、外層が、使用者が腰掛けるのにより快適でありうる透過性層または吸収性層からなる。これは、吸収性層が一般に、より軟かい材料でできているためである。加えて、吸収性層は、使用者からの汗を吸収することができ、このことは、使用者がより快適に腰掛けることを可能にしうる。一例として、この吸収性材料を不織材料とすることができ、ポリエチレンベースの材料、ポリプロピレン、不織布、紙、綿などの材料とすることができ、不透過性材料は、ポリマーベースのフィルム、オイルコーテッドペーパーなどとすることができる。
【0182】
いくつかの実施形態例では、結合された縁(例えばそれぞれ
図2a、2b、2cおよび4a、4b、4cの符号206a、206b、212および406a、406b、412または
図8の符号802)のうちの1つの縁を折り目が形成するように折り畳まれた単一の材料シートから、上シートおよび下シート(例えばそれぞれ
図2a、2b、2c、4a、4b、4c、7a、7bおよび9a、9b、9cの符号202、204、402、404、702a、702bおよび902a、902b)が形成されてよい。
【0183】
実施形態例では、本発明の範囲から逸脱することなく、フック(例えば
図2c、4cおよび7bの符号116、318、714)の代わりに、他の適当な係合部材または係合手段、例えば保持クリップ、ポスト(post)またはスタブ(stub)などが使用されてよい。加えて、2つの係合部材、2つの開口部および2つの受取り開口部を説明してきたが、カバーを固定する目的には、任意の数のこのような構成要素を提供することができることが理解されよう。これらのフックまたは適当な係合部材を、適切に(従来の便座などの)便座または水タンクもしくは壁面に容易に取り付け、容易に取り外すことができるような態様の取外し可能なフックまたは係合部材とすることもできる。
【0184】
以下に、便座カバーを形成する例示的な方法を示す。第1のステップとして、透過性材料層と不透過性材料層とを、接着剤または任意の接着材料によって一緒に接着して、単一のシートを形成する。次に、接着されたこの単一のシート材料を折り畳んで封筒形にし、次いで、熱間シーリング機、超音波機械または縫合手段などを使用して側縁(および必要に応じて前縁)のところで封着する。口(例えばそれぞれ
図2b、4bおよび9cの210、410または918)は封着せず、開いたままにしておく。任意選択で、例えばポケット942(
図9c)を、熱間シーリング機、超音波機械または縫合手段などを使用して形成することができる。次に、この便座カバーを、中心穴部分(例えばそれぞれ
図2aおよび4aの214a、414a)用のパーホレーション(例えばそれぞれ
図2a、4aおよび9aの218a、418a、912)、ならびに開口部(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの224、428)および受取り開口部(例えばそれぞれ
図2cおよび4cの226、426)用のパーホレーションの穴あけにかける。フラップ(例えば
図9aの926)のサイズを変更しまたは小さくするためのパーホレーション、締結ストリップ(例えば930)を提供するためのパーホレーションなど、他のパーホレーションも形成する。
【0185】
蹄鉄形カバー(例えば
図4a、4bおよび4cの400)については、例えばヒートシーリング(heat sealing)、超音波シーリングまたはスレッド(thread)シーリングなどによって内縁(例えば
図4bの424a、424b)を封着する追加のステップを実行する。
【0186】
本明細書に記載された実施形態例においてパーホレーションを切り裂いた結果として形成される開口または部分を、便座カバーの生産時に形成することができることが理解されよう。すなわち、使用者によって切り裂かれるパーホレーションを(上シートおよび/または下シート上に)形成する代わりに、製造時に切っておくことができる。例えば、後に使用者が切り裂かなければならないパーホレーションを形成する必要なしにフラップ222a、222bが形成されるように、
図2aおよび2bの穴部分214a、214bを、便座カバーの製造時に切っておくことができる。
【0187】
しかしながら、これらのさまざまな穴部分などを切っておくと、その結果として、カバーが構造的に破れやすくなり、使用するために使用者が便座の上に引っ張ることが難しくなる可能性があることが理解されよう。したがって、後に切り裂くことができるパーホレーションを提供すれば、使用者が、便座カバーを便座の上により容易に展開し、続いて、カバーに便座が挿入された後に、必要なパーホレーションを切り裂くことが可能になりうる。
【0188】
図11は、便座カバーを製造する、一実施形態例における方法1100を示す流れ図である。ステップ1102で、上材料シートおよび下材料シートを用意する。ステップ1104で、下シートの2つの結合縁上で下シートを上シートに結合する。前記2つの結合縁は対向する外縁を含む。ステップ1106で、上シート上および下シート上に、対応するそれぞれの穴部分を形成する。ステップ1108で、対応するそれぞれの穴部分を位置合わせして、カバーの中心開口を形成する。前記中心開口は、カバーによって便座が受け取られているときに便座の中空部分と実質的に位置合わせされうる。
【0189】
幅広く記載された本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に他の変形および/または変更を加えることができることを当業者は理解するであろう。したがって、本発明の実施形態は、あらゆる点において、例示的であり限定的ではないとみなされる。