【実施例】
【0057】
実施例1:CuDEPPの合成
CuDEPPを
図6に示されるように合成した。不活性ガス雰囲気を必要とする反応をアルゴン下において行い、ガラス製品はオーブンで乾燥させた(140℃)。
【0058】
5,15−ビス(トリメチルシラニルエチニル)−10,20−ジフェニル−21H,23H−ポルフィリン
5,15−ジブロモ−10,20−ジフェニル−21H,23H−ポルフィリン(0.620g、1mmol)、Pd(PPh
3)
2Cl
2(0.070g、0.1mmol)、CuI(0.040g、0.2mmol)及びエチニルトリメチルシラン(0.206g、2.2mmol)をアルゴン雰囲気下においてTHF(35mL)とトリエチルアミン(15mL)との混合物に添加した。反応混合物を室温にて12時間撹拌した。次いでその溶液を150mLの水に注ぎ、CH
2Cl
2(3×50mL)により抽出した。溶媒を真空除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:CH
2Cl
2=1:1)により精製することで、5,15−ビス(トリメチルシラニルエチニル)−10,20−ジフェニル−21H,23H−ポルフィリンの褐紫色の固体を得た(0.344g、収率52%)。
1H NMR(500MHz,CDCl
3) δ ppm 9.63(d,J=4.68Hz,4H,ピロール−H)、8.85(d,J=4.65Hz,4H,ピロール−H)、8.20(d,J=6.14Hz,4H,Ph−H)、7.94〜7.73(m,6H,Ph−H)、0.63(s,18H,−Si(CH
3)
3)、−2.16(s,2H,ピロール−NH)。
13C NMR(126MHz,CDCl
3) δ ppm 141.35、134.55、128.01、126.94、121.81、106.87、102.75、100.88、0.336。UV−vis(CH
2Cl
2,nm) 434、508、541、582、678。NIR(KBr cm
−1) 3428、3319、2956、2924(Si(C−H
3)
3)、2853、2141(C≡C)、1597、1558、1441、1467、1441、1398、1337、1247、1194、1138、1069、1002、974、964、844、797、704、657、418。C
42H
39N
4Si
2のESI ToF算出値:[MH
+]、655.3;実測値:m/z 655.2。
【0059】
[5,15−ビス(トリメチルシリルエチニル)−10,20−ジフェニル)ポルフィナト]銅(II)
Cu(OAc)
2・H
2O(0.400g、2mmol)を5,15−ビス(トリメチルシラニルエチニル)−10,20−ジフェニル−21H,23H−ポルフィリン(0.332g、0.6mmol)の50mL THF、50mL CH
2Cl
2及び5mL Et
3N混合溶液に添加した。反応物を室温にて12時間撹拌させた後、150mLの水に注ぎ、CH
2Cl
2(3×50mL)により抽出した。CH
2Cl
2溶液を減圧下において濃縮し、暗紫色の固体を得た(0.343g、80%)。
UV−vis(CH
2Cl
2,nm) 432、564、606。NIR(KBr cm
−1) 2917(Si(C−H
3)
3)、2849、2134(C≡C)、1523、1462、1443、1344、1246、1209、1166、1067、1004、993、840、794、755、706、666、620、566。C
42H
36N
4Si
2のESI ToF算出値:[M
+]、715.2;実測値:m/z 715.2。
【0060】
[5,15−ビス(エチニル)−10,20−ジフェニルポルフィナト]銅(II)
[5,15−ビス(トリメチルシリルエチニル)−10,20−ジフェニル)ポルフィナト]銅(II)(0.322g、0.45mmol)をアルゴン雰囲気下において0℃にてTHF(50mL)に溶解した。次いでフッ化テトラブチルアンモニウム(0.252g、0.8mmol)を添加した。30分後、反応物を50mLのMeOHに注いだ。析出物を濾過し、100mLのMeOHにより洗浄した。生成物を回収して、[5,15−ビス(エチニル)−10,20−ジフェニルポルフィナト]銅(II)を暗紫色の固体として得た(0.244g、95%)。
UV−vis(CH
2Cl
2,nm) 425、558、598。NIR(KBr cm
−1) 3264(CC−H)、2096((C≡C)、1596、1521、1443、1347、1211、1174、1070、1004、936、796、751、737、711、701、676、666、646、614、503。C
36H
20N
4CuのMALDI ToF算出値:[M
−]、571.1;実測値:m/z 571.0。
【0061】
実施例2:CuDEPPとバインダーと導電性添加物とを含むCuDEPP電極の形成
CuDEPP電極の作製のために、初めにCuDEPP(50wt%)をカーボンブラック(40wt%)及びポリフッ化ビニリデンバインダー(PVDF、10wt%)とN−メチルピロリドン(NMP)溶媒中にて混合することによりスラリーを作製した。次いでステンレス鋼製の集電体に得られたスラリーをコーティングし、373Kにて10時間乾燥させた。電極の質量負荷はおよそ1.0mg/cm
2であった。
【0062】
実施例3:CuDEPPカソードを含む電池系
電池系(すなわちLi/LiPF
6/CuDEPP)はアノードとしてリチウムホイル、カソードとして実施例2のCuDEPP電極、及び1M LiPF
6のエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びプロピレンカーボネート(PC)混合溶媒(体積比基準でEC:PC:DMC=1:1:3)電解質溶液を使用することにより
図2に示されるように酸化還元機構に従って構築した。
【0063】
実施例3のセルの作用電位窓の決定
実施例3のセルの対応する作用電位窓を求めるために、作用電極として実施例2のCuDEPP電極及び対電極としてLiホイルをそれぞれ4.5V〜0.05V及び4.5V〜1.8V(Li/Li
+に対する)の電圧範囲にて使用する2電極セル系を用いたサイクリックボルタモグラムを記録した。4.2Vでの
図7に示された強い酸化ピークはCuDEPPから[CuDEPP]
2+への酸化及び場合によってはエチニル単位の重合に割り当てることができる。2.34Vでのカソードピークはポルフィリン核での例えばCuDEPP
2+からCuDEPP
2−への還元に対応する。約1.27V及び0.78Vでの最小不可逆還元シグナルは中心のCu(II)からCu(I)への還元及び/又は他の副反応に関連するものであると考えられる。4.5V〜1.8Vの電圧範囲(
図8に示される)において、2.24V及び2.90Vでの可逆的な酸化還元対はCuDEPPの酸化還元反応に関係している。酸化還元ピークの弱い強度はCuDEPP種間でのより迅速な電子移動プロセスにより引き起こされる場合があり、このことは本明細書の下記の傾斜放電プロファイル/充電プロファイルにも反映されている。
【0064】
定電流充電/放電試験におけるカソードとしてのCuDEPPの電気化学的性能の検査
したがって定電流充電/放電試験においてカソードとしてCuDEPPの電気化学的性能を調べるために、4.5V〜1.8Vの電圧範囲を適用した。初回充電容量は200mA/gの電流密度でおよそ400mAh/gであり(
図9)、これはCuDEPPからCuDEPP
2+への2電子酸化により推定される値よりも高い(CuDEPPの質量に基づいて比容量を算出し、CuDEPP電極の理論容量は1電子移動に付き47mAh/gである)。平坦な電圧プラトー及び初回アノード掃引時の約4.2Vでの対応する強いCVシグナルを考慮すると、ポルフィリン分子と電解液との表面での副反応及び/又は初期CuDEPPの重合が最初の充電プロセス時に起こり得る。最初のサイクル後のCuDEPP電極のex situでのIRスペクトルで観察される−C≡C−Hについての3264cm
−1及び−C≡C−についての2096cm
−1での特徴的な振動バンドの消失もこれを示唆するものである。初回放電容量は約210mAh/gであり、3回目のサイクルの182mAh/gまで徐々に低下し、これは分子のジカチオンからジアニオン種への4電子反応(CuDEPP
2+→CuDEPP
2−、再充電プロセスについては逆になる)に基づく187mAh/gの理論値に近い。興味深いことに、高度に可逆的な放電及び充電プロファイルが最初の充電後のサイクリング時に観察され、約3Vの平均出力電圧が送達された。Li/LiPF
6/CuDEPPセルの充電/放電プロファイルにおいてはっきりした電圧プラトーは観察されず、このことにより迅速な電子移動プロセスが二相移動機構ではなく固溶体反応機構によるものであることが示唆される。加えて、僅かな放電挙動が
図10に示されるように初期のサイクルのdQ/dVプロットにて示され、3.94V、3.69V、2.88V及び2.2Vでの4つの電位ピークが明らかであった。
【0065】
サイクリング及びレート性能の評価
実施例3のセルのサイクリング及びレート性能を更に評価した。
図11に示されるように、セルは200mA/gの電流密度での初めの20サイクル後に84%のクーロン効率にて約185mAh/gの放電容量を保った。続いて電流量を増大させてセルをサイクリングした。約100サイクルの期間内において1A/g、2A/g、4A/g、6A/g及び10A/gの電流にてそれぞれ163mAh/g、143mAh/g、132mAh/g、125mAh/gの安定した放電容量が保持された。その上、CuDEPP電極の放電容量は10A/gから1A/gへと段階的に電流を調整することによりほとんど回復した。様々な電流量でのCuDEPP電極の選択された放電曲線を
図12に示し、放電率を増大させることで電位が僅かに低下している。特に、10A/gと高い電流密度であっても、CuDEPP電極は依然、115mAh/gの安定した可逆放電容量を送達することができ、この放電容量は99.5%のクーロン効率にて42秒以内に得られ、このことから優れた電気化学的性能が明らかとなった。この値は一部のスーパーキャパシタに匹敵する(competitive with)345Wh/kgの比エネルギー密度及び29.5kW/kgの比電力に相当する。10A/gと極めて高い電流密度での顕著なサイクル性が特徴的な充電プロファイル/放電プロファイルにて呈された(
図13)。
【0066】
さらに、4A/gと高い電流密度でのCuDEPPのみからなるカソードを含むLi/LiPF
6/CuDEPPセルの長期サイクリング性能も調べた。
図14に示されるように、セルを初めに200mA/gの電流密度で20サイクル、サイクリングし、CuDEPPカソードを「賦活」させた。続いて、セルを4A/gの電流にて合計8100サイクル、サイクリングした。150mAh/gの最大容量が226サイクルにて得られた。その上、容量保持は最初の2000サイクルにておよそ85%であり、8000サイクルの後は高いクーロン効率(100%に近い)にて60%まで徐々に低下した。CuDEPPカソードの選択された充電プロファイル及び放電プロファイルを
図15及び
図16に示す。Li/LiPF
6/CuDEPPセルを2000サイクル、サイクリングした後、更なるサイクリックボルタモグラムを取り込んだ。
図17に示されるように、およそ3Vでのはっきりした酸化還元ピークの可逆対が10mV/sの掃引速度で観察され、これは3Vの平均放電/充電電位に一致するものである。
図18は100mV/sと高いスキャン速度でのCV曲線の高い可逆性を示し、このことからCuDEPPカソードの優れたレート能(rate capability)が明らかとなる。
【0067】
反応CuDEPP+2e
−→CuDEPP
2−に基づく放電から始まる実施例3のセルの電気化学的挙動
また実施例3のLi/LiPF
6/CuDEPPセルの電気化学的挙動を、反応CuDEPP+2e→CuDEPP
2−に基づく放電から始めて調べた。初回充電曲線は上記のセル1に似ていたが、放電電圧は3.1Vの開回路電圧(OCV)から1.5Vへと急激に低下し、続く200mA/gの電流量でのサイクルにおいて可逆容量の低下が起こった。
【0068】
実施例4:CuDEPP電極の形態及び結晶化度の分析
最初のサイクルにおけるCuDEPP電極材料の形態及び結晶化度を、それぞれex situでのSEM及びXRDにより分析した。充電/放電プロセス中の形態変化を特定するために、コインセルにおいて純CuDEPPを試験した。この目的のために、CuDEPPを粗ステンレス鋼集電体に直接プレスすることにより電極を作製した。測定構成は実施例3に記載のものと同じである。
【0069】
導電性カーボン及びバインダーの非存在下であっても初期サイクルにおいて80mAh/gの安定した充放電容量が得られた。
図19のa及びbは初期CuDEPPが長さ4μm程度、幅200nm〜400nmのサイズの棒状結晶形態を有することを示している。
図19のc〜fに示されるように、充電/放電後にCuDEPPの結晶化度の低下が観察された。それに従って、XRDパターンにおける明確なピークが合成CuDEPP材料の良好な結晶化度を示し、その材料が充電状態及び放電状態にてそれぞれ非晶質及び/又はナノサイズの結晶質(crystalline)に変化した(
図20)。
【0070】
実施例5:カーボン非含有CuDEPP電極の電気化学的性能
CuDEPP材料をステンレス鋼上に直接プレスし、カソードとして使用した。実施例3と同じ構成を使用し、すなわちアノードとしてリチウムホイル及び電解質としてLiPF
6を使用し、電池性能を200mA/gの電流密度で検査した。純CuDEPP電極において4.5V〜1.8Vの電圧範囲にて85mAh/gの初期放電容量が得られた。10サイクル目で80mAh/gの放電容量が保たれた。
【0071】
比較例1:CuTPP電極を含む電池系
市販のポルフィリン錯体[5,10,15,20−テトラフェニルポルフィナト]銅(II)(CuTPP)を、Li金属アノードと1M LiPF
6とを電解質のエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)の混合溶媒(体積比基準でEC:PC:DMC=1:1:3)に更に含む電池系におけるカソードとして初めに調べた。しかしながら、上記セルが100mA/gの電流密度で40mAh/gの可逆容量しか送達しないことから、電池の性能は満足のいくものではなかった。これは電解質への活物質の高い溶解度又はその電気化学的特性の他の固有の制限に関連するものであると考えることができる。
【0072】
実施例6:CuDEPPアノードを含む電池系
リチウム非含有充電池(
図3を参照されたい)を、アノードとして実施例2のCuDEPPとインターカレーションカソードとしてグラファイトとを純粋なイオン液電解質1−ブチル−1−メチルピペリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(PP
14TFSI)中でカップリングさせることにより作製した。
【0073】
実施例6の電池セルによるサイクリックボルタモグラム測定
CV測定は作用電極としてグラファイト及び対電極として実施例2のCuDEPP電極を純PP
14TFSI電解質中にて
図21及び
図22に示されるように様々なスキャン速度、4.0V〜0.0Vの電位範囲で使用することにより行った。5mV/sのスキャン速度での初回アノード掃引にて、明確な酸化/還元ピーク対が3.51/3.14Vで観察され、これはTFSI
−のグラファイト電極へのインターカレーション/グラファイト電極からのデインターカレーションに関連するものであった。初回カソード掃引にて3つの更なる還元ピークが2.57V、1.73V及び0.66Vで観察され、これによりTFSI
−アニオンのグラファイトカソードからの多段階デインターカレーションに関連した多段階電気化学反応が示された。その上、20mV/sのスキャン速度での続くスキャンの良好な可逆性が観察され(
図22を参照されたい)、これによりセルの良好なレート能が示唆された。
【0074】
TFSI
−アニオンのインターカレーションの検証
TFSI
−アニオンのグラファイト層へのインターカレーションを、SEM、EDX及びXRD測定を用いて検証した。充電/放電グラファイトサンプルは、初めに実施例6のCuDEPP/PP
14TFSI/グラファイトセルを200mA/gの電流にて4Vのカットオフ電圧まで充電した後、0Vまで放電することにより調製した。
図23〜
図28に示される元素地図から、炭素(C)、酸素(O)、フッ素(F)、窒素(N)及び硫黄(S)が充電グラファイト電極に均一に分布していたことが示された。その上、EDXによりグラファイトカソードにおけるTFSI
−種の存在も確認された(
図29を参照されたい)。さらに、充電グラファイトにおけるXRDパターンから、グラファイトの特徴的な002回折ピーク(2θ=26.4°)が低い回折角(2θ=25.3°)へと移行したことが明らかとなり、これによりTFSI
−アニオンのインターカレーション中の格子膨張が実証された(
図30を参照されたい)。放電に際して、膨張した002回折ピーク(2θ=26.3°)はほぼその元の位置に戻り、これによりグラファイト電極におけるTFSI
−アニオンの可逆的なインターカレーション/デインターカレーションプロセスが示された(
図30を参照されたい)。
【0075】
定電流充電/放電試験におけるアノードとしてのCuDEPPの電気化学的性能の検査
実施例6のCuDEPP/PP
14TFSI/グラファイトセルについての定電流充電−放電試験を4.0〜0.0Vの電圧範囲、様々な電流量にて行った。セルの開回路電圧(OCV)は0Vに近いものであった(24mV)。1A/gの電流にて94mAh/gの容量を送達する傾斜曲線が放電プロファイルにおいて観察され(
図31を参照されたい)、この容量は2電子移動に基づくCuDEPPアノードの理論値に近いものである(CuDEPP→CuDEPP
2−、93.5mAh/g)。また
図32に示されるように1A/g〜10A/gの電流量にて良好なサイクリング可逆性及びレート能も達成された。特に、32mAh/gの可逆性放電容量がこのようなLi金属非含有充電池系を用いて10A/gの電流密度にて12秒以内に得られ、この容量は19kW/kgと高い比電力に相当するものであった。CuDEPP/PP
14TFSI/グラファイトセルのサイクリング性能を5A/gと高い定電流密度(53C)にて試験し、44mAh/gの安定した放電容量が初期サイクルにおけるセルの安定化の後、200サイクルまで提供された(
図32を参照されたい)。4.0V〜0.0Vの電圧範囲での選択された充電曲線/放電曲線を
図33に示し、これにより高い電流量での高度に可逆的かつ安定した性能が実証された。
【0076】
実施例7:CuDEPPアノードとCuDEPPカソードとを含む全有機電池系
カソード材料及びアノード材料ともに実施例2のCuDEPP電極と、1M LiPF
6のエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びプロピレンカーボネート(PC)混合溶媒(体積比基準でEC:PC:DMC=1:1:3)電解質溶液とを含む対称セルを作製した。
【0077】
実施例7のセルの電気化学的特性
72mAh/gの初期容量がカソードにおけるCuDEPP
2+とCuDEPPとの、またアノードにおけるCuDEPP
2−とCuDEPPとの2電子酸化還元プロセスにそれぞれ基づき0.0V〜2.8Vの電圧範囲にて達成された(
図35に示される)。CuDEPP分子の二極酸化還元活性(CuDEPP
2+⇔CuDEPP⇔CuDEPP
2−)に起因して、このような対称セルは
図36に示されるような2.6V〜(−1.8)Vの電圧範囲でも働くことができる。このことから、CuDEPP
2+種とCuDEPP
2−種との4電子移動が証明される。