特許第6441460号(P6441460)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441460
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】モジュール式ポッドマットレス
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/00 20060101AFI20181210BHJP
   A47C 27/04 20060101ALI20181210BHJP
   A47C 27/14 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   A47C27/00 Z
   A47C27/04 C
   A47C27/14 C
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-509602(P2017-509602)
(86)(22)【出願日】2015年4月29日
(65)【公表番号】特表2017-514652(P2017-514652A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(86)【国際出願番号】US2015028226
(87)【国際公開番号】WO2015168248
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2016年12月20日
(31)【優先権主張番号】14/266,931
(32)【優先日】2014年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/699,095
(32)【優先日】2015年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516328454
【氏名又は名称】ベイカー,ロジャー
【氏名又は名称原語表記】BAKER,Roger
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,ロジャー
【審査官】 須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06523198(US,B1)
【文献】 特開2011−200646(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3162301(JP,U)
【文献】 特表2008−516681(JP,A)
【文献】 特開2007−054605(JP,A)
【文献】 特表2010−530764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C19/00−31/02
A61G7/00−7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式ポッドマットレス(10)であって、
前記マットレス(10)の下方周囲を略包囲する剛質な底部レール(12)と、
前記底部レール(12)に接続された剛質な分離レール(20)と、
前記底部レール(12)及び前記分離レール(20)に接続された複数の剛質なガイドレール(24)と、
を含む構造体マットレスフレーム(11)
前記マットレスフレーム(11)に取り外し可能に固定されるように構成されている複数のモジュール式ポッド(28)、ここで、それぞれの前記モジュール式ポッド(28)は、ポッドハウジング(36)内に収容された複数の抵抗部材(38)を含んでおり;及び
前記モジュール式ポッド(28)の前記抵抗部材(38)と前記マットレスフレームの中間に配置されている少なくとも一つの剛質な支持プラットフォーム(34)
を含み、
前記剛質な支持プラットフォーム(34)は、前記モジュール式ポッド(28)に一体化されて前記ポッドハウジング(36)内に収容され、
前記剛質な支持プラットフォーム(34)は、マットレス(10)に荷重がかけられた場合に、前記抵抗部材(38)の前記マットレスフレーム(11)の前記底部レール(12)下方へのたわみ又は凹みを防止するように構成されている、モジュール式ポッドマットレス(10)
【請求項2】
前記抵抗部材は、包まれたバネ部材及び/又はフォームパッドである、請求項1記載のマットレス。
【請求項3】
前記バネ部材は、マーシャルスプリング、ポケットスプリング、コイルスプリング、ヘリカルスプリング、ボンネルスプリング、オフセットスプリング、又はコンティニュアススプリングからなる群から選択される、請求項2記載のマットレス。
【請求項4】
前記抵抗部材の弾性レベル及び/又は抵抗レベルが異なる、請求項2記載のマットレス。
【請求項5】
前記マットレスの外側周囲に沿った前記抵抗部材は、頑丈な垂直外壁部を形成している、請求項4記載のマットレス。
【請求項6】
前記モジュール式ポッドの特定の弾性レベル及び/又は抵抗レベルを示すように、前記モジュール式ポッドに色コードが付されている、請求項4記載のマットレス。
【請求項7】
前記ポッドハウジングは、手持部を有する厚手の布材料を含んでいる、請求項1記載のマットレス。
【請求項8】
前記フレームは、横方向分離レールと前記底部レールとの間に取り付けられた複数の縦方向ガイドレールを更に含む、請求項1記載のマットレス。
【請求項9】
前記分離レールは前記マットレスの中央線に略沿って延びている、請求項記載のマットレス。
【請求項10】
前記フレームは、前記マットレスの前記分離レールに沿ってヒンジ式に結合される2体の剛質なサブフレームを更に含む、請求項1記載のマットレス。
【請求項11】
前記サブフレームは、長形ヒンジを用いることによって前記分離レールにヒンジ式に結合されている、請求項10記載のマットレス。
【請求項12】
前記フレームは、アルミニウム合金又は複合材料で形成される、請求項1記載のマットレス。
【請求項13】
前記マットレスに取り外しできるように固定することができる着脱可能なマットレストッパーを更に含む、請求項1記載のマットレス。
【請求項14】
前記マットレスの外側周囲に沿った外側パッド部を更に含む、請求項1記載のマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
この出願は、2014年5月1日出願の米国特許願第14/266,931号及び2015年4月29日出願の米国一部継続特許願第14/699,095号の優先権を主張し、これらの出願の内容全体をここで援用している。
【0002】
(連邦後援研究又は開発に関する陳述)
適用無し。
【0003】
(共同研究協定への参加団体名)
適用無し。
【0004】
(配列リスト、表、又はコンピュータプログラムリスト添付物)
適用なし。
【0005】
(発明者又は共同発明者による過去の開示内容に関する陳述)
適用無し。
【背景技術】
【0006】
(発明の背景)
この発明は、一般的にモジュール式ポッド(中空体)マットレスに関し、特には、使用者の身体の身長及び体重に応じて所定の構造物内にモジュール式ポッドを固定するための構造体フレームを含むマットレスに関する。
【0007】
(関連技術の解説)
従来の睡眠用マットレスは、一般的には快適性レベルが制限されており、使用者個人の健康、支持性及び快適性の要求に合わせてカスタマイズできるオプションも同様に制限されている。従来のマットレスは、一般的にはマットレス全体が均一な構造である。例えば、マットレスが全体に渡って硬いポケット、コイル又は柔らかいポケット、コイルを有したものが存在する。従来のマットレスは、硬目、中間程度、柔らか目等の消費者の好みに基づいた制限されたオプションから選択できるが、これらは通常、使用者の身体の特定部分に要求されるコイルの様式に対応した様式のコイルの異なる配分のために、マットレス全体にわたって正確に装着されていない。例えば、背中が痛い人は、身体の脚部を支持するポケット、コイルと比べて、背中を支えるマットレスの領域内に更に硬いか更に柔らかいポケット、コイルが必要である。
【0008】
更に、2人で一つのベッドを共有する場合、両方の使用者の快適性ニーズのために従来のマットレスをカスタマイズすることは難しい。例えば、大柄な人が小柄な人と一つのベッドを共有する場合、マットレスは通常は両方の使用者のニーズに合わない。
【0009】
更に、従来のマットレスは、時と共に擦り減り、汚れ、及びたるむ傾向にある。マットレスが例え一部でもいったん擦り減ると、マットレス全体を交換するか廃棄する必要がある。従来のマットレスは大きく重いので、マットレスの移動及び交換は煩わしく困難で、多くの費用がかかる。更に、マットレス全体の廃棄は無駄が多く、環境的に不合理である。
【0010】
過去の特許は、前述の問題を解決しようとしているマットレスを開示しているが、これらはまだ不十分である。例えば、米国特許第7,493,668号B2、米国特許第6,055,689号、及び米国特許第7,757,322号は、分割支持体を備えたマットレスをそれぞれ開示しているが、これらは身体の個々の領域のための調節性及び、特に、支持性が制限された更に全体的な調節可能領域に制限されている。更に大きな全体的な領域では、従来技術のマットレスは正確な領域に適切な支持を提供するようにカスタマイズすることができず、十分に対処することもできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第7,493,668号公報
【特許文献2】米国特許第6,055,689号公報
【特許文献3】米国特許第7,757,322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、使用者の身長及び体重の分布に対応した支持性及び弾性を提供し、特定の正確な領域に適切な支持を提供することが可能なモジュール式ポッドマットレスを提供することが望まれる。
【0013】
使用者の身長及び体重が時と共に変化する場合、使用者の身長及び体重の分布に合わせて調節可能な対応支持性及び弾性を提供することができるモジュール式ポッドマットレスを提供することも望まれる。
【0014】
異なる体重及び身長の2人の異なる使用者による同時使用を可能にするモジュール式ポッドマットレスを提供することも望まれる。
【0015】
更に、簡単で環境に優しい交換を可能にするモジュール式ポッドマットレスを提供することも望まれる。
【0016】
また更に、交換が必要なマットレスの部分だけを交換することができるモジュール式ポッドマットレスを提供することも望まれる。
【0017】
更に、関連する部分を別々に取り除くことを可能にし、マットレスの全体重量を減少させて動かすことを容易にし、ある場所から別の場所への移送を容易にするモジュール式ポッドマットレスを提供することも望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(発明の簡単な説明)
一般的に、この発明はモジュール式ポッドマットレスに関する。第1の形態では、このマットレスは、構造体フレーム、複数のモジュール式ポッド及び少なくとも一つの支持プラットフォーム(台)を含んでいる。構造体マットレスフレームは、マットレスの下方周囲を略包囲する剛質な底部レールと、底部レールに接続された剛質な分離レールと、底部レール及び分離レールに接続された複数の剛質なガイドレールとで構成されている。モジュール式ポッドは、マットレスフレームに取り外し可能に固定されるように構成されており、それぞれのモジュール式ポッドは、ポッドハウジング内に収容された複数の抵抗部材を有する。支持プラットフォームは、モジュール式ポッドの抵抗部材とマットレスフレームとの中間に配置されている。
【0019】
抵抗部材は、マーシャル(Marshall)スプリング、ポケットスプリング、コイルスプリング、ヘリカルスプリング、ボンネルスプリング、オフセットスプリング若しくはコンティニュアススプリング、及び/又はフォームパッド等の包まれたバネ部材でよい。抵抗部材は、弾性レベル及び/又は抵抗レベルが異なり、モジュール式ポッドの特定の弾性レベル及び/又は抵抗レベルを示すように色コードを付けることができる。更に、マットレスの外側周囲に沿った抵抗部材は、膨出を防止するように頑丈な垂直外壁部を形成することができる。マットレスは外側周囲に沿った外側パッド部を有することもできる。
【0020】
支持プラットフォームは、モジュール式ポッドに一体化されてポッドハウジング内に収容されることができる。フレームは、横方向分離レールと底部レールとの間に取り付けられた複数の縦方向ガイドレールから構成されることができ、分離レールはマットレスの中央線に略沿って延びている。更にフレームは、長形ヒンジを用いる等によって、マットレスの分離レールに沿ってヒンジ式に結合される2体の剛質なサブフレームとして構成されることができる。フレームは、アルミニウム合金又は複合材料で形成することができる。
【0021】
本発明の第2の形態では、マットレスは、横方向分離レールに沿ってヒンジ式に結合された一対の剛質マットレスサブフレームを有する構造体マットレスフレームを含む。分離レールは、マットレスフレームの中央線に略沿って配置されており、それぞれのサブフレームは、複数の縦方向ガイドレールを有している。マットレスは、フレームに取り外しできるように固定可能な複数のモジュール式ポッドを更に含む。それぞれのモジュール式ポッドは、剛質の支持プラットフォームによって支持される複数の抵抗部材を有する。抵抗部材と支持プラットフォームはポッドハウジング内に収納される。
【0022】
第1の形態と同様に、サブフレームは、長形ヒンジを用いて固定された回転軸の周囲で、分離レールにヒンジ式に結合されることができる。更に、抵抗部材は包まれたバネ部材若しくはフォームパッド、又はこれらの組み合わせでよく、マットレスの外側周囲に沿った抵抗部材は頑丈な垂直外壁部を形成できる。モジュール式ポッドは、モジュール式ポッドの特定の弾性レベル、抵抗レベル、又は圧縮性を示すよう、色コードを付けることができる。マットレスは、マットレスに取り外しできるように固定可能な着脱可能マットレストッパーを含むこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ここで開示されている本発明の一実施例によるモジュール式ポッドマットレスの一例を示す斜視図である。
図2】ここで開示されている本発明の一実施例による構造体フレームの一例を示す斜視図である。
図3図1に示す例示的なモジュール式ポッドマットレスの断面図である。
図4】ここで開示されている本発明の一実施例による着脱可能なマットレストッパー(最上部体)の一例を示す斜視図である。
図5】ここで開示されている本発明の一実施例によるマットレスポッドの一例の一部切欠き斜視図である。
図6】ここで開示されている本発明の一実施例による水平スケール(計測)システムの一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(発明の詳細な説明)
ここで解説する構造物は、本発明を製造及び利用する特定の状態の単なる例示であって、発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0025】
本発明をある程度特定的に解説したが、ここで開示されている構造及び機能の詳細における構成及び配置については、本発明の範囲から逸脱することなく多くの変形が可能であることに留意されたい。本発明が例示目的のためのここで解説する実施例に限定されないことは理解されよう。
【0026】
本発明の解説は、本発明の全体的な解説の一部とみなされる添付図面に関連して読まれることを意図している。解説中、「前方」、「後方」、「下方」、「上方」、「水平」、「垂直」、「上」、「下」、「上へ」、「下へ」、「上部」及び「底部」等の相対的用語とそれらの派生語(例:「水平に」、「下方に」、「上方に」等)は、その際に解説されている又は解説されている図面に示されている方向性を示すものと理解されるべきである。これらの相対的用語は解説の便宜のためのものであり、この構造体が特定の方向性で構成又は操作されることは要求していない。「接続された」、「接続している」、「取り付けられた」、「取り付けている」、「結合する」、「結合している」等の用語は互換的に使用でき、別な構造体若しくは表面に固定されているか、又は一体的に構成されているある構造体若しくは表面を指している。
【0027】
図面を通して、同一符号は同一要素を示しており、モジュール式ポッドマットレス10は上方端部10a、下方端部10b、並びに側部10c及び10dを有する。マットレス10は、構造体フレーム11に支持される複数のモジュール式ポッド28を含む。フレーム11は、マットレス10の下方周囲を略包囲する底部レール12を含む。フレーム11は、横方向分離レール20と、マットレス10の側部10cと10dに沿って延びる底部レール12との間に取り付けられた複数の縦方向ガイドレール24も含む。分離レール20は、マットレス10の中央線にほぼ沿って、上方端部10aから下方端部10bへと延びている。図2に例示するように、フレーム11は、長形ヒンジ46等によって、マットレス10の分離レール20に沿ってヒンジ式に結合された2体の剛質なサブフレーム11aと11bで構築できる。ヒンジ46は、マットレス10の構造体フレーム11を更に容易に運搬可能にするため、サブフレーム11aを固定された回転軸の周囲でサブフレーム11bに対して回転させることができる。フレーム11は、アルミニウム合金又は複合材料等の軽量で剛質な支持材料で形成できる。更に、フレーム11は、マットレス10にベッドシーツを付ける間、フレーム11を持ち上げる時に使用者を補助する持上げ補助具(図示せず)を含むことができる。
【0028】
図1に示すように、フレーム11は、底部レール12の周囲角部に接続されており、そこから垂直方向に直角に延びる角部レール22を含むこともできる。更に、角部レール22は、マットレス10の両側10c及び10dに沿って延びる上部レール14に接続されることができる。2本の両側レール16は、角部レール22と両側の上部レール14に取り付けることができる。両側レール16は、マットレス10の上方端部10aと下方端部10bに沿ってそれぞれ延びている。図示のように、底部レール12、角部レール22、及び上部レール14は、略直角又は直角縁部を有する略「L」形状でよく、両側レール16は略平ら又は平面状でよい。ガイドレール24及び分離レール20は、ポッド28を受領するための2つの対向する直角部を形成する略「T」形状でよい。この構成で、構造体フレーム11はモジュール式ポッド28をガイドし、支持し、安定させる表面下プラットフォームレールシステムを形成している。モジュール式ポッド28は底部レール12の略「L」形状部の上に載置される。ガイドレール24は両側底部レール12に接続し、ポッド28を載置する中間支持体を形成する。略「L」形状の上部レール14は上方フランジ又は縁部を形成している。従って、長手側10cに沿ったモジュール式ポッド28は、底部レール12の縁部又はフランジと上部レール14の縁部又はフランジとの間に安定的に固定される。この位置(両長手側部に沿った)でのモジュール式ポッド28は、上方位置に直接持上げられることができない。従って、モジュール式ポッド28は、マットレス10の中央線に向かってガイドレール24に沿ってスライドされる必要があり、その後に上方に持ち上げられて取り外される。使用中に表面下プラットフォームレールシステムは、使用者の動作と通常の消耗によるポッド28の移動を防止する。
【0029】
図3は、下方端部10bを示すマットレス10の断面図である。モジュール式ポッド28はフレーム11上に載置されており、底部レール12、分離レール20、及びガイドレール24によってその場に固定されている。この実施例では、外側周囲に沿ったモジュール式ポッド28も、底部レール12のフランジと上部レール14との間にしっかりと配置されている。外側パッド部26は、マットレス10の周囲及び/又はフレーム11のレールに沿って利用できる。外側パッド26は、綿、リンネル、綾織物、形状記憶フォーム、ゲルフォーム、ふとん地等のパッド材料の複層から形成できる。
【0030】
マットレス10、フレーム11及び/又は外側パッド部26は、適切な織物材料で形成できるマットレスカバー32内に収容できる。図4に示すように、着脱可能なマットレストッパー30を、マットレスカバー32にジッパーファスナー42等によって取り外しできるように固定することができる。実施例では、ジッパーファスナー42等を用いて、マットレスカバー32は第1のコンパートメント(区画)内にモジュール式ポッド28を収容し、一方マットレストッパー30はマットレスカバー32の第2のコンパートメント内に収容されることができる。第1のコンパートメントは、モジュール式ポッド28を選択的に取り外し又は交換するよう、モジュール式ポッド28にアクセスするために開かれる。同様に、マットレストッパー30を包囲している第2のコンパートメントは、マットレストッパー30を選択的に取り外して交換するために開かれる。着脱可能なマットレストッパー30は、それぞれの使用者のニーズに合わせて最適化されるよう、2体の半分体又は部分30aと30bとに分割されることができる。
【0031】
図5に示すように、マットレス10のそれぞれのモジュール式ポッド28は、複数のバネ部材38を含んでいる。バネ部材38は、マーシャルスプリング、ポケットスプリング、コイルスプリング、ヘリカルスプリング、ボンネルスプリング、オフセットスプリング若しくはコンティニュアススプリング、又はその他のタイプの包まれたバネ部材でよく、及び/又はバネ部材38はフォームパッドを含むことができる。バネ部材38は、多様な弾性レベル又は抵抗レベル(例:柔らか目、少々柔らか目、普通、少々硬目、硬目)を有することができ。これは多様なワイヤ強度を有するバネ部材38によって達成できる。異なる抵抗レベルを組み合わせて、同じ重量にする際にポッド28又は特定のパッド28の領域に異なる圧縮率を持たせることができる。マットレス10の周囲に追加的な支持性を提供するため、マットレス10の外周の裏部材であるバネ部材38は、バネ部材38の膨出を排除する頑丈な垂直外壁部を提供するよう向上した剛性を有することができる。あるいは、マットレス10の外周の裏部材であるモジュール式ポッド28は、バネ部材38の膨出を防止し、一つの一体型マットレス10を形成するようモジュール式ポッド28の保持を助ける弾性を有する頑丈なフォーム裏張り(図示せず)を含むことができる。
【0032】
バネ部材38は、支持プラットフォーム34によって支持されている。バネ部材38に完全な支持性を提供するよう、支持プラットフォーム34はフレーム11(図1)に取り外しできるように直接的に係合されるか、又はモジュール式ポッド28(図5)に一体化されることができる。プラットフォーム34は、ポリカーボネート材料等の任意の適切な剛性を有する頑丈な材料で形成されることができる。プラットフォーム34はフレーム11とバネ部材38との中間に配置され、マットレス10に荷重がかけられた場合に、ポッド28のバネ部材38のフレーム11の底部下方へのたわみ又は凹みを防止する。
【0033】
バネ部材38(及びポッド38と一体化している場合には支持プラットフォーム34)は、収容体36内で束ねられており、これは綿モスリン(キャラコ)等の重い布材料で形成されている。収容体36はバネ部材38を保持し、ポッド28に一体化されている場合には、プラットフォーム34を保持する。収容体36は、それぞれのモジュール式ポッド28を容易に運搬できるよう、手持部40を含むことができる。それぞれのモジュール式ポッド28は使用者が取り外し、カスタマイズし、及び交換できるように形成されている。更にポッド28は、マットレス10を、医療用ベッド用又はカスタマイズ可能なホテルのベッドへの使用等に容易にカスタマイズできるように弾性に応じて色コード付けできる。
【0034】
それぞれのモジュール式ポッド28を、長さ1フィート(1ft)で幅が1.5フィート(1.5ft)等の類似サイズに形成し、マットレス10のフレーム11に容易にフィットし、連携できるようにすることができる。一例では、標準サイズのカリフォルニアキングサイズとして、マットレス10は、上方端部10aに沿って4個のモジュール式ポッド28と、側部10cに沿って7個のモジュール式ポッド28を含むことができるが、モジュール式ポッド28の寸法とモジュール式ポッド28の数は、ダブル、クイーン又はキング等のマットレスの異なるサイズに合わせて変えることができる。
【0035】
ここで解説するモジュール式ポッドマットレス10は、カスタマイズ可能な快適性と支持性のレベルが様々な体重や身長の異なる人に合わせて達成されるように構築される。モジュール式ポッドマットレス10は、従来のボックススプリング又は低いベッドプラットフォーム等の任意のタイプの利用可能な土台と組み合わせることができる。
【0036】
図6は、それぞれの部分102が、使用者の頭部、肩部、胸部、臀部、腿部、ふくらはぎ及び脚部等の特定身体部分の特定重量を画定できるよう、部分102に分割された水平スケールシステム100を示している。水平スケールシステム100は、モジュール式ポッドマットレス10を、モジュール式ポッド28に、即ち使用中に特定のモジュール式ポッド28上の使用者の身体又は身体部分によって提供されている特定荷重に、正確に相関させることができる。支持プラットフォーム34は、個別の身体部分を支持するために必要なバネ部材38の強度を正確に決定及び計算させる。使用者の特定の重量分布の知識によって、モジュール式ポッドマットレス10を、個人の身長及び体重に理想的に適するようにカスタマイズできる。水平スケールシステム100は、最大の快適な睡眠環境の向上した健康的な、更に生産的で良好な生活の質を達成するよう、マットレス10をカスタマイズ及び個別化させるために必要な情報を提供する。
【0037】
水平スケールシステム100を用いて使用者の身長及び体重分布を決定した後、計算された弾性レベル又は抵抗レベルを備えたそれぞれのモジュール式ポッド28は、その個人に固有の最高の睡眠環境を提供するため、使用者の身体の重量分布と対応する領域に必要な特定の支持レベルに対応するよう、マットレス10のフレーム11内に配向及び設置されることができる。時の経過と共に、使用者の体重が増減するか、又は特定領域にさらなる支持を必要とする場合には、モジュール式ポッド28を取り外して、使用者の特定のニーズや希望に応じて、バネ部材38を異なるタイプのバネ部材38又は異なる弾性を有するバネ部材38と交換できる。モジュール式ポッド28は、使用者の身体の対応領域に特有で正確なレベルの支持性と快適性を提供するよう、一つの一体型マットレス10を提供するように組み立てられる。
【0038】
この構造物を、図面と請求の範囲とに関連して解説したが、ここに開示及び提案の構造物から離れたその他の別な変更は、本発明の範囲内である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6