特許第6441520号(P6441520)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6441520電力需給システム、制御装置及び電力需給方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6441520
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】電力需給システム、制御装置及び電力需給方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/46 20060101AFI20181210BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20181210BHJP
   H02J 1/12 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   H02J3/46
   H02J3/38 110
   H02J1/12
【請求項の数】20
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-46398(P2018-46398)
(22)【出願日】2018年3月14日
【審査請求日】2018年3月14日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000233044
【氏名又は名称】株式会社日立パワーソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮部 昇三
(72)【発明者】
【氏名】井出 一正
(72)【発明者】
【氏名】小村 昭義
(72)【発明者】
【氏名】藤原 浩
【審査官】 猪瀬 隆広
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0001883(KR,A)
【文献】 特開平10−201104(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/123512(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0094490(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0318914(US,A1)
【文献】 特開2013−038871(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0201199(US,A1)
【文献】 特開2014−131413(JP,A)
【文献】 特開2008−118845(JP,A)
【文献】 特開平04−138025(JP,A)
【文献】 特開2016−119737(JP,A)
【文献】 特開2006−042530(JP,A)
【文献】 特開平10−198467(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/134851(WO,A1)
【文献】 特開2008−172852(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/031267(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0155527(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00− 1/16
H02J 3/00− 5/00
H02J 7/00− 7/12
H02J 7/34− 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
DC電力の供給を行うDC電力供給装置を接続する、複数のDC電力供給装置接続部と、
前記DC電力供給装置接続部に接続され、前記DC電力供給装置接続部から入力されるDC電力を合成し、合成した前記DC電力を分配する電力合成/分配装置と、
前記電力合成/分配装置にDC/ACコンバータを接続する、少なくとも1つのDC/ACコンバータ接続部と、
前記電力合成/分配装置にDC/DCコンバータを接続する、少なくとも1つのDC/DCコンバータ接続部と、
前記DC/ACコンバータ接続部の後段に設けられ、AC機器が接続される、少なくとも1つのAC機器接続部と、
前記DC/DCコンバータ接続部の後段に設けられ、DC機器が接続される、少なくとも1つのDC機器接続部と、
前記DC機器接続部、前記AC機器接続部の少なくとも1つに接続された機器が変更された場合、接続されている前記機器の必要電力の合計値に近くなるように前記DC電力供給装置の起動台数を演算し決定し、前記電力合成/分配装置、前記DC/ACコンバータ前記DC/DCコンバータの少なくともいずれか1つを制御することで、前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御して、前記AC機器接続部、前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力を、停止することなく供給する制御装置と、
を有することを特徴とする電力需給システム。
【請求項2】
前記電力合成/分配装置は、
前記DC電力供給装置接続部から前記電力合成/分配装置への電流の向きが順方向となるように設置されている第1のダイオード部と、前記DC電力供給装置の接続の遮断または接続を行う第1のスイッチ部と、が、それぞれの前記DC電力供給装置接続部に対応して設けられており、
前記電力合成/分配装置から前記DC機器接続部への電流の向きが順方向となるように設置されている第2のダイオード部と、前記DC機器接続部から前記電力合成/分配装置への電流の向きが順方向となるように設置されている第3のダイオード部と、前記第2のダイオード部及び前記第3のダイオード部の切り替えを行うとともに、前記DC機器の接続の遮断または接続を行う第2のスイッチ部と、可変抵抗部と、が、それぞれの前記DC機器接続部に対応して設けられており、
前記AC機器の接続の遮断または接続を行う第3のスイッチ部が、それぞれの前記AC機器接続部に対応して設けられており、
すべての前記DC電力供給装置接続部に対応する配線が1つにまとめられた後、それぞれの前記DC機器接続部及び前記AC機器接続部に対応する配線に分配される
ことを特徴とする請求項1に記載の電力需給システム。
【請求項3】
DC電力の供給を行う、複数のDC電力供給装置と、
それぞれの前記DC電力供給装置に接続され、それぞれの前記DC電力供給装置から入力されたDC電力を合成し、合成した前記DC電力を分配する電力合成/分配装置と、
前記電力合成/分配装置に接続される少なくとも1つのDC/ACコンバータ及び少なくとも1つのDC/DCコンバータと、
前記DC/ACコンバータに接続され、AC機器が接続される、少なくとも1つのAC機器接続部と、
前記DC/DCコンバータに接続され、DC機器が接続される、少なくとも1つのDC機器接続部と、
前記DC機器接続部、前記AC機器接続部の少なくとも1つに接続された機器が変更された場合、接続されている前記機器の必要電力の合計値に近くなるように前記DC電力供給装置の起動台数を演算し決定し、前記電力合成/分配装置、前記DC/ACコンバータ、前記DC/DCコンバータの少なくともいずれか1つを制御することで、前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御して、前記AC機器接続部、前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力を、停止することなく供給する制御装置と、
を有することを特徴とする電力需給システム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/ACコンバータにDC電力を供給し、前記DC/ACコンバータの出力のみを前記AC機器接続部を介して供給するAC供給モードと、
前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/ACコンバータにDC電力を供給し、前記DC/ACコンバータの出力を前記AC機器接続部を介して供給するとともに、前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/DCコンバータにDC電力を供給し、前記DC/DCコンバータの出力を前記DC機器接続部を介して同時に供給するAC/DC供給モードと、
前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/DCコンバータにDC電力を供給し、前記DC/DCコンバータの出力のみを前記DC機器接続部を介して供給するDC供給モードと、
を実行することを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項5】
前記制御装置は、
それぞれの前記DC電力供給装置の出力目標値を設定する
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記AC機器接続部、前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力の合計値を基に、前記出力目標値を演算する
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記DC/DCコンバータ、前記DC/ACコンバータの少なくとも一方に接続されている機器の電力に関する情報、及び、前記DC電力供給装置の電力に関する情報を有する登録情報を記憶装置に有しており、
前記登録情報に基づいて、前記電力合成/分配装置、前記DC/DCコンバータの少なくとも一方を制御することにより、前記DC機器接続部に供給するDC電力の電圧及び電流を制御する
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項8】
前記制御装置は、
前記DC電力供給装置の稼働状態を監視することで、正常でない前記DC電力供給装置を検知し、検知された前記正常でないDC電力供給装置以上の定格出力電力となるよう、新たなDC電力供給装置の追加接続をユーザに通知し、前記新たなDC電力供給装置が接続されると、それぞれの前記DC電力供給装置について前記出力目標値を再演算し、前記電力合成/分配装置を操作することにより、前記正常でないDC電力供給装置の接続を遮断する
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項9】
前記制御装置は、
前記AC機器接続部、前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力の合計値が、前記DC電力供給装置の定格出力の合計値を超えるときは、前記電力合成/分配装置へのDC電力供給装置の追加接続をユーザに通知し、それぞれのDC電力供給装置について前記出力目標値を再演算して設定する
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項10】
前記DC電力供給装置は、内燃力発電装置であり、
前記制御装置は、
前記内燃力発電装置の起動及び停止制御を行う
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項11】
前記電力合成/分配装置のDC出力側に、少なくとも1つの電力合成/分配装置を、さらに設ける
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項12】
前記電力合成/分配装置は、
前記DC電力供給装置を接続する、複数のDC電力供給装置接続部を有し、
前記DC電力供給装置接続部から前記電力合成/分配装置への電流の向きが順方向となるように設置されている第1のダイオード部と、前記DC電力供給装置の接続の遮断または接続を行う第1のスイッチ部と、が、それぞれの前記DC電力供給装置接続部に対応して設けられており、
前記電力合成/分配装置から前記DC機器接続部への電流の向きが順方向となるように設置されている第2のダイオード部と、前記DC機器接続部から前記電力合成/分配装置への電流の向きが順方向となるように設置されている第3のダイオード部と、前記第2のダイオード部及び前記第3のダイオード部の切り替えを行うとともに、前記DC機器の接続の遮断または接続を行う第2のスイッチ部と、可変抵抗部と、が、それぞれの前記DC機器接続部に対応して設けられており、
前記AC機器の接続の遮断または接続を行う第3のスイッチ部が、それぞれの前記AC機器接続部に対応して設けられており、
すべての前記DC電力供給装置接続部に対応する配線が1つにまとめられた後、それぞれの前記DC機器接続部及び前記AC機器接続部に対応する配線に分配される
ことを特徴とする請求項に記載の電力需給システム。
【請求項13】
複数のDC電力供給装置と、
それぞれの前記DC電力供給装置に接続され、それぞれの前記DC電力供給装置から入力されたDC電力を合成し、合成した前記DC電力を分配する電力合成/分配装置と、
前記電力合成/分配装置に接続される少なくとも1つのDC/ACコンバータ及び少なくとも1つのDC/DCコンバータと、
前記DC/ACコンバータに接続され、AC機器が接続される、少なくとも1つのAC機器接続部と、
前記DC/DCコンバータに接続され、DC機器が接続される、少なくとも1つのDC機器接続部と、
を有する電力需給システムを制御する制御装置であって、
前記DC機器接続部、前記AC機器接続部の少なくとも1つに接続された機器が変更された場合、接続されている前記機器の必要電力の合計値に近くなるように前記DC電力供給装置の起動台数を演算し決定し、前記電力合成/分配装置、前記DC/ACコンバータ、前記DC/DCコンバータの少なくともいずれか1つを制御することで、前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御して、前記AC機器接続部、前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力を、停止することなく供給する処理部
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項14】
前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/ACコンバータにDC電力を供給し、前記DC/ACコンバータの出力のみを前記AC機器接続部を介して供給するAC供給モードと、
前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/ACコンバータにDC電力を供給し、前記DC/ACコンバータの出力を前記AC機器接続部を介して供給するとともに、前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/DCコンバータにDC電力を供給し、前記DC/DCコンバータの出力を前記DC機器接続部を介して同時に供給するAC/DC供給モードと、
前記電力合成/分配装置を操作して、前記DC/DCコンバータにDC電力を供給し、前記DC/DCコンバータの出力のみを前記DC機器接続部を介して供給するDC供給モードと、
を実行するモード設定部
を有することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項15】
前記処理部は、
それぞれの前記DC電力供給装置の出力目標値を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項16】
複数のDC電力供給装置と、
それぞれの前記DC電力供給装置に接続され、それぞれの前記DC電力供給装置から入力されたDC電力を合成し、合成した前記DC電力を分配する電力合成/分配装置と、
前記電力合成/分配装置に接続される少なくとも1つのDC/ACコンバータ及び少なくとも1つのDC/DCコンバータと、
前記DC/ACコンバータに接続され、AC機器が接続される、少なくとも1つのAC機器接続部と、
前記DC/DCコンバータに接続され、DC機器が接続される、少なくとも1つのDC機器接続部と、
前記電力合成/分配装置、前記DC/ACコンバータ、前記DC/DCコンバータの少なくともいずれか1つを制御することで、前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御する制御装置と、
を有する電力需給システムが、
前記DC機器接続部、前記AC機器接続部の少なくとも1つに接続された機器が変更された場合、前記AC機器接続部に接続されている前記AC機器のそれぞれが必要とする電力と、前記DC機器接続部に接続されている前記DC機器のそれぞれが必要とする電力と、の和である合計値を演算、前記合計値に近くなるように、起動する前記DC電力供給装置の台数、及び、起動する前記DC電力供給装置を決定するDC電力供給装置決定ステップと、
それぞれの前記DC電力供給装置の出力目標値を演算する出力目標値演算ステップと、
前記DC電力供給装置決定ステップで決定された前記DC電力供給装置を起動するDC電力供給装置起動ステップと、
前記電力合成/分配装置において、前記DC電力供給装置から供給されるDC電力を合成することで合成DC電力を生成するDC電力合成ステップと、
それぞれの前記AC機器が必要とする電力に基づいて、それぞれの前記AC機器が接続している前記DC/ACコンバータに前記合成DC電力を分配するAC電力分配ステップと、
それぞれの前記DC機器が必要とする電力に基づいて、それぞれの前記DC機器が接続している前記DC/DCコンバータに前記合成DC電力を分配するDC電力分配ステップと、
を実行することで前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御して、前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力を、停止することなく供給する
ことを特徴とする電力需給方法。
【請求項17】
前記合計値が、前記DC電力供給装置の定格出力の合計値を超える場合、前記DC電力供給装置を追加接続をユーザに通知する追加通知ステップと、
前記DC電力供給装置が追加接続されると、前記出力目標値演算ステップが行われる
ことを特徴とする請求項1に記載の電力需給方法。
【請求項18】
前記DC電力供給装置の稼働状況を監視する監視ステップと、
前記DC電力供給装置の異常を検知した場合、電力供給を継続した状態において、異常を検知した前記DC電力供給装置を正常な前記DC電力供給装置と置き換えるよう、ユーザに通知する通知ステップと、
前記正常なDC電力供給装置が接続されると、再度それぞれの前記DC電力供給装置の出力目標値を再演算する再演算ステップと、
を実行することを特徴とする請求項1に記載の電力需給方法。
【請求項19】
電力系統の変動の予想値を取得する変動予想値取得ステップと、
前記予想値に基づいて、再度それぞれの前記DC電力供給装置の出力目標値を再演算する再演算ステップと、
を実行することを特徴とする請求項1に記載の電力需給方法。
【請求項20】
複数のDC電力供給装置と、
それぞれの前記DC電力供給装置に接続され、それぞれの前記DC電力供給装置から入力されたDC電力を合成し、合成した前記DC電力を分配する電力合成/分配装置と、
前記電力合成/分配装置に接続される少なくとも1つのDC/ACコンバータ及び少なくとも1つのDC/DCコンバータと、
前記DC/ACコンバータに接続され、AC機器が接続される、少なくとも1つのAC機器接続部と、
前記DC/DCコンバータに接続され、DC機器が接続される、少なくとも1つのDC機器接続部と、
前記電力合成/分配装置、前記DC/ACコンバータ、前記DC/DCコンバータの少なくともいずれか1つを制御することで、前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御する制御装置と、
を有する電力需給システムの前記制御装置が、
前記DC機器接続部、前記AC機器接続部の少なくとも1つに接続された機器が変更された場合、前記AC機器接続部に接続されている前記AC機器のそれぞれが必要とする電力と、前記DC機器接続部に接続されている前記DC機器のそれぞれが必要とする電力と、の和である合計値を演算、前記合計値に近くなるように、起動する前記DC電力供給装置の台数、及び、起動する前記DC電力供給装置を決定するDC電力供給装置決定ステップと、
それぞれの前記DC電力供給装置の出力目標値を演算する出力目標値演算ステップと、
を実行することで前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御して、前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力を、停止することなく供給する
ことを特徴とする電力需給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力需給システム、制御装置及び電力需給方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギの電力安定供給を目的とした電力補償設備、非常時の自家発電設備などを用途として内燃力による発電装置(以下、内燃力発電装置)の設置が拡大している。さらに、管理された地域への電力供給を目的として、内燃力発電装置等のDC電力供給装置のニーズはますます高まるものと予想される。
【0003】
例えば、特許文献1には「複数の発電手段の運転状態と相関がある指標値に基づいて複数の発電手段の各々について優先順位を設定する優先順位設定ステップと、発電設備の総発電量目標値に基づいて発電手段の運転台数を決定する運転台数決定ステップと、複数の発電手段のうち、優先順位に基づいて運転台数分だけ稼働させるように、必要に応じて発電手段の起動又は停止を行う発電手段運転ステップと、所定期間の発電計画パターンから算出される、発電設備における所定期間内での目標発電量及び予定変化量がそれぞれ閾値Ptgt_th以上及び閾値Cth以下である時刻を、前回の優先順位に替えて、新たな優先順位を優先順位設定ステップにより設定する優先順位入替時刻として決定する入替時刻決定ステップと、を備える」発電設備の運転制御方法及び運転制御装置が開示されている(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−82740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これまでのDC電力供給装置は、単一の用途のために設置されるものであった。そのため、ある用途のために設置したDC電力供給装置を他の用途に使用するときは、機器との接続、系統との接続などを見直す必要がある。また、大出力を確保するために、複数のDC電力供給装置を並列接続する構成にすることがある。このような構成で、用途変更をしようとすると、さらに煩雑な作業が必要となる。
【0006】
例えば、特許文献1に記載の技術では、ガスエンジン発電設備及び/またはディーゼル発電設備のみを電力供給に使用することを目的として構成されている。そのため、特許文献1に記載の技術は、ある用途のために設置したらその用途のみに継続して使用するだけのシステムとなる。
【0007】
具体的には、特許文献1に記載の技術では、複数のガスエンジン発電設備及び/またはディーゼル発電設備で発電した電力を合成して出力している。ここで、特許文献1に記載の技術では、必要とされる電力が総発電量を下回り、稼働する必要のない発電設備が生じた場合は停止したままとなる。このため、有効な活用ができない。
【0008】
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、柔軟な電力供給を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した課題を解決するため、本発明は、DC電力の供給を行うDC電力供給装置を接続する、複数のDC電力供給装置接続部と、前記DC電力供給装置接続部に接続され、前記DC電力供給装置接続部から入力されるDC電力を合成し、合成した前記DC電力を分配する電力合成/分配装置と、前記電力合成/分配装置にDC/ACコンバータを接続する、少なくとも1つのDC/ACコンバータ接続部と、前記電力合成/分配装置にDC/DCコンバータを接続する、少なくとも1つのDC/DCコンバータ接続部と、前記DC/ACコンバータ接続部の後段に設けられ、AC機器が接続される、少なくとも1つのAC機器接続部と、前記DC/DCコンバータ接続部の後段に設けられ、DC機器が接続される、少なくとも1つのDC機器接続部と、前記DC機器接続部、前記AC機器接続部の少なくとも1つに接続された機器が変更された場合、接続されている前記機器の必要電力の合計値に近くなるように前記DC電力供給装置の起動台数を演算し決定し、前記電力合成/分配装置、前記DC/ACコンバータ、前記DC/DCコンバータの少なくともいずれか1つを制御することで、前記DC電力の合成と、それぞれの前記AC機器接続部及び前記DC機器接続部へのDC電力の分配を制御して、前記AC機器接続部、前記DC機器接続部に接続されている機器が必要とする必要電力を、停止することなく供給する制御装置と、を有することを特徴とする。
その他の解決手段は、実施形態で後記する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、柔軟な電力供給を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例1)を示す図である。
図2】本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例2)を示す図である。
図3】本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例3)を示す図である。
図4】本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例4)を示す図である。
図5】本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例5)を示す図である。
図6】本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例6)を示す図である。
図7】本実施形態に係る電力需給システムZaの構成例(例7)を示す図である。
図8】本実施形態に係る電力需給システムZaの構成例(例8)を示す図である。
図9】本実施形態に係る制御装置1の構成例を示す図である。
図10】本実施形態で用いられる電力合成/分配装置2の構成例を示す図である。
図11】初回(機器設置時)において電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。
図12】DC機器接続部JDに接続されている機器が変更されたときに電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。
図13】DC電力供給装置に異常が発生したときに電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。
図14】系統電力や、負荷電力(需要家負荷Dの消費電力量)に変動が発生したときに電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
[電力需給システムZ]
まず、図1図8を参照して、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例について説明する。なお、図1図8において、同様の構成要素については同一の符号を付して、説明を省略する。また、図1図8において、実線矢印は電力(電流)の流れを示している。
【0014】
(構成例1)
図1は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例1)を示す図である。
電力需給システムZは、制御装置1と、n台の電力需給設備E(E1〜En)とを有している。
それぞれの電力需給設備E1〜Enには、電気自動車や、プラグインハイブリッド車等、外部からの電力を蓄電装置Fに蓄電可能な車両Vが接続されている。
【0015】
それぞれの電力需給設備E1〜Enは、内燃力発電装置3、DC/DCコンバータ4、DC機器接続部JD、DC/ACコンバータ5及びAC機器接続部JAを有している。
また、電力合成/分配装置2が、それぞれの電力需給設備E1〜Enに対して横断的に設置されている。
内燃力発電装置3は、DC電力を発生可能な発電装置であり、AC/DCコンバータ、内燃機関、ジェネレータを備え、ディーゼルエンジン発電装置、ガスタービンエンジン発電装置等である。なお、内燃力発電装置3は、DC電力供給装置接続部J41によって電力合成/分配装置2に接続している。内燃力発電装置3のように、DC電力を供給するものをDC電力供給装置と本明細書では記載する。
DC機器接続部JDには、車両Vが接続されている。
また、AC機器接続部JAには、スイッチSW1,SW2を介して、需要家負荷Dが接続されている。さらに、スイッチSW1には電力系統Lが接続されている。
【0016】
電力合成/分配装置2は、それぞれの内燃力発電装置3が発電した(供給した)DC電力を合成し、それぞれのDC/DCコンバータ4や、それぞれのDC/ACコンバータ5へDC電力を分配する。
【0017】
DC/DCコンバータ4は、分配された電力の電圧を、接続されている車両V(蓄電装置F)の充電電圧等に変換する。蓄電装置Fへの充電方法が定電流定電圧充電であれば、DC/DCコンバータ4は所定の充電電圧になるまでは定電流となるよう電力を変換する。なお、後記するように、電流は電力合成/分配装置2において、蓄電装置Fの定格値を超えないよう予め制御されている。そして、充電電圧が所定の電圧になると、DC/DCコンバータ4は充電電圧が定電圧となるよう、電力を変換する。なお、それぞれのDC/DCコンバータ4は、DC/DCコンバータ接続部J21,J22によって電力合成/分配装置2及びDC機器接続部JDに接続している。
【0018】
この場合、制御装置1は、定電流充電から定電圧充電に切り替える充電電圧を登録情報131(図9参照)に有している。また、制御装置1は、定電圧充電を終了する情報(電流値の閾値)を登録情報131(図9参照)に有している。制御装置1の出力部12から、このような情報が制御情報として電力合成/分配装置2や、DC/DCコンバータ4に送られる。これにより、電力合成/分配装置2や、DC/DCコンバータ4は蓄電装置Fへの充電を制御する。
【0019】
なお、充電方法が定電圧充電であったり、定電流充電であったりした場合についても、DC/DCコンバータ4は同様の制御を行う。なお、充電方法が定電流充電である場合、制御装置1は、必要充電電力量が制御装置1に送信される必要がある。
なお、制御装置1は、どのようなDC電力供給装置や、蓄電装置Fが接続されているかに関する情報(識別情報)をインターネット等を介して自動で取得してもよいし、オペレータが手動で入力してもよい。
【0020】
一方、DC/ACコンバータ5は、電力合成/分配装置2から送られた直流電力を需要家負荷Dや、電力系統Lへの交流電力(例えば、100V、50Hz)に変換する。このとき、それぞれのDC/ACコンバータ5は、生成する交流電圧の位相が揃うよう交流電力を生成することが望ましい。生成する交流電圧の位相は、制御装置1からの制御情報に基づいて行われる。例えば、DC/ACコンバータ5が、PWM制御によるインバータ回路を有する場合、制御情報は、図示しないIGBTをオンとするパルスのデューティーである。なお、それぞれのDC/ACコンバータ5は、DC/ACコンバータ接続部J11,J12によって電力合成/分配装置2及びAC機器接続部JAに接続している。
【0021】
電力系統Lの電力(移行、系統電力と称する)が変動したり、需要家負荷Dの消費電力(必要電力)が変動したりすることが予想されることがある。このような場合、これらの変動の予想値が制御装置1の入力部11を介して、制御装置1に入力される。制御装置1の処理部100は予想値を基に、電力系統Lや、需要家負荷Dに供給する電力を再演算する。この処理は後記する。
【0022】
なお、蓄電装置Fや、需要家負荷D、電力系統LのようにDC/DCコンバータ4や、DC/ACコンバータ5に接続されているものを機器と称することがある。また、蓄電装置FのようにDC/DCコンバータ4に接続されるものをDC機器と称し、需要家負荷Dや、電力系統LのようにDC/ACコンバータ5に接続されるものをAC機器と称することがある。
【0023】
ここで、それぞれの電力需給設備E1〜Enは、AC機器接続部JAからAC電力のみを供給するAC供給モード、DC機器接続部JDからDC電力のみを供給するDC供給モードを選択可能である。さらに、それぞれの電力需給設備E1〜Enは、AC機器接続部JAからAC電力を供給するとともに、DC機器接続部JDからDC電力を供給するAC/DC供給モードを選択可能である。このようにすることで、必要のない機器への電力供給を防止することができる。
【0024】
なお、本実施形態では、それぞれの内燃力発電装置3は、同じ電圧で、異なる電流を出力するものとする。それぞれの内燃力発電装置3が、異なる電圧を出力する場合、内燃力発電装置3と、電力合成/分配装置2との間にDC/DCコンバータを設け、このDC/DCコンバータで変圧が行われてもよい。
【0025】
なお、図1に示すように、電力需給設備E1〜Enを設けることで、ナンバリングによる管理が可能となる。
また、内燃力発電装置3、DC/DCコンバータ4、DC/ACコンバータ5は取り外し可能である。内燃力発電装置3、DC/DCコンバータ4、DC/ACコンバータ5を取り外したものも電力需給システムZとなる。
【0026】
(構成例2)
図2は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例2)を示す図である。
図1の例では、内燃力発電装置3で発生したDC電力を車両Vの蓄電装置Fに充電しているが、図2の例では、蓄電装置FからDC電力が供給されている。つまり、蓄電装置FがDC電力供給装置として使用されている。
【0027】
蓄電装置Fから供給されるDC電力は、DC機器接続部JDを介して、DC/DCコンバータ4において、内燃力発電装置3が発生するDC電力(電圧、電流)に変換された後、電力合成/分配装置2に入力される。電力合成/分配装置2は、それぞれの内燃力発電装置3、それぞれの蓄電装置Fから入力されたDC電力を合成し、それぞれのDC/ACコンバータ5へ分配する。
【0028】
すなわち、図2の例では、車両Vに搭載されている蓄電装置FもDC電力供給装置の1つとして使用するものである。このような状況は、災害発生によって、電気自動車や、プラグインハイブリッド車の蓄電装置Fを電源として供給する場合等がある。
【0029】
(構成例3)
図3は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例3)を示す図である。
図3の例では、電力需給設備EnのDC機器接続部JDに太陽光発電装置G1が接続されている。また、図1の需要家負荷Dの代わりに風力発電装置G2が接続されている。
【0030】
ここで、太陽光発電装置G1はDC電力供給装置として機能する。
つまり、太陽光発電装置G1から供給されるDC電力は、特許文献1に記載の技術DC/DCコンバータ4に入力される。そして、DC/DCコンバータ4において、内燃力発電装置3が発生するDC電力(電圧、電流)に変換された後、電力合成/分配装置2に入力される。電力合成/分配装置2は、それぞれの内燃力発電装置3、及び、それぞれの太陽光発電装置G1から入力されたDC電力を合成し、それぞれのDC/ACコンバータ5や、他のDC/DCコンバータ4へ分配する。
【0031】
また、風力発電装置G2から供給されるAC電力は、スイッチSW2を介して電力系統Lへ送電される。
なお、図3の例において、太陽光発電装置G1の代わりに風力発電装置G2が設置されて、太陽光発電装置G1を有しない構成としてもよいし、風力発電装置G2の代わりに太陽光発電装置G1が設置されて、風力発電装置G2を有しない構成としてもよい。あるいは、太陽光発電装置G1に加えて、風力発電装置G2がDC/DCコンバータ4の1つに接続されてもよい。
【0032】
(構成例4)
図4は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例4)を示す図である。
図4の例では、電力合成/分配装置2の出力側の構成は図1の例と同様であるが、電力合成/分配装置2の入力側には2つの内燃力発電装置3が接続されている。さらに、電力需給設備Eも設けられていない。
なお、図4の例では、n台の車両Vと、2つの内燃力発電装置3が電力合成/分配装置2に接続されているが、これに限らない。つまり、電力合成/分配装置2に接続される内燃力発電装置3と、出力側に接続される機器との数が異なっていればよい。
【0033】
(構成例5)
図5は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例5)を示す図である。
図5の例では、電力需給設備EnのAC機器接続部JAを介して、DC/ACコンバータ5に需要家負荷Dとは別のAC負荷D1が接続されている。さらに、電力需給設備EnのDC機器接続部JDを介して、DC/DCコンバータ4に蓄電装置Fとは別のDC負荷D2が接続されている。なお、AC負荷D1はAC機器に含まれ、DC負荷D2はDC機器に含まれる。
【0034】
(構成例6)
図6は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例6)を示す図である。
図6の例では、電力需給設備Enに複数のDC/DCコンバータ4及びDC機器接続部JDが設置されている。さらに、それぞれのDC機器接続部JDに車両V(蓄電装置F)が接続されている。
【0035】
(構成例7)
図7は、本実施形態に係る電力需給システムZの構成例(例7)を示す図である。
図7では、電力系統Lや、風力発電装置G2や、太陽光発電装置G1から蓄電装置Fへ電力が需給される場合を示している。
図7が、図3と異なる点は、以下の通りである。
(1)電力合成/分配装置2から内燃力発電装置(DC電力供給設備)3が切り離されている。
(2)図3と同様、電力需給システムZ及び電力系統L間に配されるスイッチSW1がオンとなっている。同様に、電力需給システムZ及び風力発電装置G2間に配されるスイッチSW2がオンとなっている。ただし、電力系統L及び風力発電装置G2からAC電力の給電がなされている。
(3)電力系統L及び風力発電装置G2から給電された電力はDC/ACコンバータ5によって所望のDC電力に変換される。そして、電力合成/分配装置2が操作されることによる合成・分配を介し、DC/DCコンバータ4によって所望のDC電力に変換された後、車両Vの蓄電装置F等にDC電力が供給される。
(4)加えて、太陽光発電装置G1が発電するDC電力も電力合成/分配装置2で合成・分配され、蓄電装置F等に給電される。
このようにすることにより、電力系統L・風力発電装置G2・太陽光発電装置G1→電力合成/分配装置2→蓄電装置FのDC電力供給ルートが構成される。
【0036】
図7に示すような電力需給が行われるケースとして、例えば、風力発電等の再生可能エネルギによる電力の余剰分を用いて蓄電装置FにDC電力が供給される場合等が考えられる。このような場合、別途燃料を必要とする内燃力発電装置3を電力需給システムZに接続して、運転する必要がない。従って、図7の例では、内燃力発電装置3が電力合成/分配装置2から切り離されている。
【0037】
なお、内燃力発電装置3は、電力合成/分配装置2から切り離されなず、停止するようにしてもよい。あるいは、電力系統L、風力発電装置G2から供給される電力だけでは不足である場合、内燃力発電装置3が電力合成/分配装置から切り離されずに、出力が抑制されてもよい。
このようにすることで、図7の電力系統Lや、風力発電装置G2の余剰分を電力需給システムZに供給することができる。また、それにともない、不要となった内燃力発電装置3を不使用(あるいは出力抑制)とすることで、内燃力発電装置3の燃料を節約することができる。
【0038】
(構成例8)
図8は、本実施形態に係る電力需給システムZaの構成例(例8)を示す図である。
図8の例では、DC/DCコンバータ4の出力先に電力合成/分配装置2aが、電力需給設備E1〜Enを横断して設置されている。そして、電力合成/分配装置2aの出力先のそれぞれにはDC機器接続部JDが設置されている。なお、図8の例において、DC/DCコンバータ4は、電力合成/分配装置2aと、DC機器接続部JDとの間に設置されてもよい。
【0039】
つまり、図8の例では、電力合成/分配装置2で一度合成・分配された後、DC/DCコンバータ4から分配出力されたDC電力が、電力合成/分配装置2aで再度、合成・分配される。
図8の例では、電力合成/分配装置2,2aが2段に設置されているが、3段以上に設置されてもよい。ただし、いずれの電力合成/分配装置2も入力及び出力はDC電力である。
また、図8の例では、電力合成/分配装置2から出力されるDC電力のすべてが電力合成/分配装置2aに入力されている。しかし、これに限らず、電力合成/分配装置2から出力されるDC電力の一部が電力合成/分配装置2aに入力されてもよい。
【0040】
図8の構成例によれば、さらに細かい電力の合成・分配が容易に可能となる。なお、電力合成/分配装置2aは、図1の例に示すような電力需給システムZに対し、後から追加することが可能である。
【0041】
なお、図1図8に示す構成例は、ある構成例の構成の一部を他の構成例の構成に置き換えることが可能であり、ある構成例の構成に他の構成例の構成を加えることも可能である。また、各構成例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
車両V(蓄電装置F)の代わりに、DC機器が接続されてもよい。
【0042】
[制御装置1]
図9は、本実施形態に係る制御装置1の構成例を示す図である。適宜、図1を参照する。
制御装置1は、PC(Personal Computer)や、PLC(Programmable Logic Controller)等である。
制御装置1は、メモリ111、CPU(Central Processing Unit)112、HD(Hard Disk)等の記憶装置113を有する。制御装置1は、さらに、キーボード等の入力装置114、ディスプレイ等の表示装置115、NIC(Network Interface Card)等の通信装置116を有する。なお、入力装置114が図1図8の入力部11に相当する。また、通信装置116は、図1図8の入力部11及び出力部12に相当する。
【0043】
記憶装置113には登録情報131が格納されている。登録情報131には、電力合成/分配装置2に接続可能なDC電力供給装置や、機器の情報が、DC電力供給装置や、機器の識別情報と対応付けられて、予め格納されている。具体的には、それぞれの内燃力発電装置3の定格出力等である。また、機器が定電流定電圧充電式の蓄電装置Fである場合、登録情報131には、定電流値、定電圧値、定電圧充電に切り替える充電電圧値、定電圧充電を終了する電流値等が蓄電装置Fの識別情報と対応付けて格納されている。
このような登録情報131を有することで、制御装置1は、電力需給システムZを集中制御することができる。これにより、制御の管理が容易となる。
【0044】
メモリ111には、記憶装置113に格納されているプログラムがロードされている。そして、ロードされたプログラムがCPU112によって実行されることで、処理部100、及び処理部100に含まれる分配設定部101、モード設定部102、変更処理部103、異常処理部104、変動処理部105が具現化している。
【0045】
分配設定部101は、登録情報131等に基づいて、DC/DCコンバータ4、DC/ACコンバータ5それぞれから出力(分配)する電力(分配電力)を演算する。また、分配設定部101は、生成した分配電力に基づいて、電力合成/分配装置2、DC/DCコンバータ4、DC/ACコンバータ5等を制御する。
【0046】
モード設定部102は、電力需給設備Eそれぞれにおいて、前記したDC供給モード、AC供給モード、AC/DC供給モードの切り替えを行う。
変更処理部103は、機器(あるいはDC電力供給装置)の変更が生じたとき、電力の供給・分配を再演算する。
異常処理部104は、DC電力供給装置(あるいは機器)の異常を検知したとき、電力の供給・分配を再演算する。
変動処理部105は、系統電力や、需要家負荷Dにおける負荷電力の変動が生じたとき、電力の供給・分配を再演算する。
なお、分配設定部101、変更処理部103、異常処理部104、変動処理部105が行う処理については後記する。
【0047】
[電力合成/分配装置2]
図10は、本実施形態で用いられる電力合成/分配装置2の構成例を示す図である。適宜、図1を参照する。
図10に示すように、電力合成/分配装置2は、合成部21及び分配部22を有する。
合成部21には、複数の配線A1が並列に配されている。それぞれの配線A1は、内燃力発電装置3(発電装置)側から発電装置接続部J51、スイッチSW1、逆流防止用のダイオードD11を有している。発電装置接続部J51には、内燃力発電装置3が接続される。配線A1は、合流して配線A2となる。配線A2にも逆流防止用のダイオードD12が備えられている。
【0048】
ここで、スイッチSW11は、内燃力発電装置3の接続遮断等を行うためのスイッチである。内燃力発電装置3の接続遮断は、内燃力発電装置3に異常が発生したとき等に行われる(詳細は後記)。
【0049】
分配部22には、複数のAC用配線A31、複数のDC用配線A32がそれぞれ並列に配されている。それぞれのAC用配線A31、DC用配線A32は、配線A2に接続している。
それぞれのAC用配線A31は、内燃力発電装置3(発電装置)側からスイッチSW21、AC用接続部J52を有する。AC用接続部J52には、DC/ACコンバータ5が接続される。スイッチSW21は、DC/ACコンバータ5と、電力合成/分配装置2とを接続・遮断するためのスイッチである。
【0050】
そして、それぞれのDC用配線A32は、内燃力発電装置3(発電装置)側から可変抵抗R、スイッチSW22、スイッチSW23、逆流防止用のダイオードD21,D22、スイッチSW24、DC用接続部J53を有している。
【0051】
DC配線A32における可変抵抗Rは、DC/DCコンバータ4に供給する電流を制御するためのものである。多くのDC機器では、DC/DCコンバータ4の入力インピーダンスによって電流を決めることができる。しかし、定電流定電圧充電式の蓄電装置F等では、流す電流を制御する必要がある。このような場合、電力合成/分配装置2から送信される制御情報によって、可変抵抗Rが可変されることで、DC/DCコンバータ4に流す電流を制御する。
【0052】
スイッチSW22は、DC/DCコンバータ4及びDC/DCコンバータ4に接続されている機器を接続・遮断するためのスイッチである。
スイッチSW23,SW24は、ダイオードD21及びダイオードD22の接続を切り替えるためのスイッチである。ここで、ダイオードD21は、機器側に電流を流す際に接続される。例えば、図1に示すように、蓄電装置Fへの充電時等ではダイオードD21が接続される。
これに対して、ダイオードD22は、機器側から電力が流れる際に接続される。例えば、図2に示すように蓄電装置FをDC電力供給装置として使用する場合や、図3の電力需給設備Enのように太陽光発電装置G1が接続されている場合、ダイオードD22が接続される。
【0053】
DC用接続部J53には、DC/DCコンバータ4が接続される。
【0054】
ここで、スイッチSW11,SW21〜SW24は、トグルスイッチ、押しボタンスイッチ、リレー等が用いられる。スイッチSW11,SW21〜SW24がトグルスイッチ、押しボタンスイッチである場合、手動による切り替えが行われる。スイッチSW11,SW21〜SW24がリレーである場合、制御装置1の指令による切り替えが可能である。スイッチSW11,SW21〜SW24は、リレーで構成され、制御装置1の指令によって切り替えが行われるのが好ましい。
【0055】
なお、スイッチSW21がオンとなり、スイッチSW22がオフとなるとAC供給モードとなる。
また、スイッチSW21がオフとなり、スイッチSW22がオンとなるとDC供給モードとなる。
さらに、スイッチSW21及びスイッチSW22の双方がオンとなるとAC/DC供給モードとなる。
前記したように、スイッチSW21及びスイッチSW22のオン・オフは、オペレータによる手動でも可能だが、制御装置1によって制御されるのが好ましい。
【0056】
図10から明らかなように、合成部21では電流が合成され、分配部22では電流が分配される。
【0057】
[フローチャート]
次に、図11図14を参照して、本実施形態の電力需給システムZが行う処理を説明する。適宜、図9図10を参照する。
(初回)
図11は、初回(機器設置時)において電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御装置1の分配設定部101は、AC機器接続部JAや、DC機器接続部JDに接続された各機器の識別情報(機器情報)を取得する(S101)。なお、前記したように、機器には、図1の蓄電装置Fの他に、電力系統Lや、需要家負荷D、図5に示すAC負荷D1、DC負荷D2等も含まれる。
次に、制御装置1の分配設定部101は、取得した識別情報を基に、それぞれの機器が必要とする電力である必要電力を演算する(S102)。具体的には、分配設定部101は、制御装置1の記憶装置113に格納されている機器の登録情報131と、現在接続されている機器の識別情報とを基に、各機器の必要電力を演算する。例えば、機器が定電流定電圧充電式の蓄電装置Fである場合、登録情報131には、定電流値、定電圧値、定電圧充電に切り替える充電電圧値、定電圧充電を行う時間等が格納されている。そして、分配設定部101は、これらの情報を基に、各時刻における必要電力を演算する。
【0058】
そして、分配設定部101は、必要電力の合計値である必要電力合計値(M1)を演算する(S103)。なお、前記した定電流定電圧充電式の蓄電装置Fのように、必要な電力が時間変化する場合、分配設定部101は、その最大値を基に必要電力合計値(M1)を演算する。
【0059】
つまり、分配設定部101は、AC機器が必要としているAC必要電力の合計値を演算する。さらに、分配設定部101は、DC機器が必要としているDC必要電力の合計値を演算する。そして、分配設定部101は、AC必要電力の合計値及びDC必要電力の合計値の和を必要電力合計値(M1)として演算する。
【0060】
続いて、分配設定部101は、必要電力合計値(M1)を基に、起動するDC電力供給装置や、台数を決定し(S111)、使用されるDC電力供給装置の定格出力合計値(M2)を演算する(S112)。このとき、分配設定部101は、定格出力合計値(M2)が必要電力合計値(M1)になるべく近くなるよう、起動するDC電力供給装置や、台数を決定するとよい。このようにすることで、無駄な電力を発電することを抑制することができる。
そして、分配設定部101は、ステップS112で演算した定格出力合計値(M2)が、ステップS103で演算した必要電力合計値(M1)以上(M1≦M2)であるか否かを判定する(S113)。
【0061】
ステップS113の結果、必要電力合計値(M1)が定格出力合計値(M2)より大きい場合(S113→No)、分配設定部101は、DC電力供給装置の追加をオペレータ(ユーザ)に指示する(S114)。この指示(通知)は、例えば、制御装置1の表示装置115等に、必要な電力等が表示されることで行われる。
そして、オペレータは、DC電力供給装置(具体的には、内燃力発電装置3)を追加接続する(S115)。
その後、分配設定部101は、ステップS111へ処理を戻し、起動するDC電力供給装置や、台数を再決定し、定格出力合計値M2を再演算する。
このようにすることで、供給電力が不足することを防止することができる。
【0062】
ステップS113の結果、定格出力合計値(M2)が必要電力合計値(M1)以上である場合(S113→Yes)、分配設定部101はそれぞれのDC電力供給装置の出力目標値を演算する(S121)。ここで、分配設定部101は、登録情報131に格納されているDC電力供給装置の定格出力情報を基に、DC電力供給装置の出力目標値を演算する。一般的に、DC電力供給装置の出力電力=定格出力電力であるので、ステップS121において、分配設定部101は、DC電力供給装置の割り振りを決めていることになる。ただし、出力電力を可変することができるDC電力供給装置であれば、出力目標値と一致したり、出力目標値に近い出力となったりするようDC電力供給装置の出力が決定されてもよい。
【0063】
続いて、分配設定部101は、電力合成/分配装置2や、DC/DCコンバータ4、DC/ACコンバータ5に制御情報を送信する(S122)。制御情報には、電流情報や、変圧情報等が格納されている。
次に、DC電力供給装置の起動及び、DC電力供給装置が起動される(S123)。これにより、給配電が開始される(S124)。
【0064】
ステップS124では、以下の処理が行われる。
(1)電力合成/分配装置2において、DC電力供給装置(内燃力発電装置3等)から入力されたDC電力が合成されるDC電力合成ステップ。
(2)電力合成/分配装置2において、それぞれのAC機器が必要とする電力に基づいて、それぞれのAC機器が接続しているDC/ACコンバータ5に合成DC電力を分配するAC電力分配ステップ。
(3)電力合成/分配装置2において、それぞれのDC機器が必要とする電力に基づいて、電力合成/分配装置2や、それぞれのDC機器が接続しているDC/DCコンバータ4に合成DC電力を分配するDC電力分配ステップ。
【0065】
DC電力供給装置の起動は、手動で行われてもよいし、制御装置1が行ってもよい。また、DC電力供給装置の起動に先だって、図10のスイッチSW11(必要に応じてスイッチSW22〜SW24)が開閉されることによって、電力合成/分配装置2への接続が行われる。
【0066】
なお、図11では、DC電力供給装置の定格出力合計値(M2)が必要電力合計値(M1)未満である場合、分配設定部101は、DC電力供給装置の定格出力合計値(M2)(DC電力供給装置の組み合わせ)を再演算している。しかし、これに限らず、DC電力供給装置の定格出力合計値(M2)が必要電力合計値(M1)を超えている場合でも、分配設定部101は、DC電力供給装置の定格出力合計値(M2)(DC電力供給装置の組み合わせ)を再演算してもよい。すなわち、DC電力供給装置の定格出力合計値(M2)が、必要電力合計値(M1)を超えないときと同じ値となるまで、DC電力供給装置の組み合わせを再演算するようにしてもよい。
【0067】
(機器変更時)
図12は、DC機器接続部JDに接続されている機器が変更されたときに電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。なお、図12の処理中、DC電力供給装置による電力供給は停止しない。
まず、制御装置1の変更処理部103は、DC機器接続部JDに接続されている機器に変更が生じたか否かを判定する(S201)。機器に変更が生じたかは、変更処理部103が、機器の識別情報を取得することで検知される。
ステップS201の結果、機器に変更が生じていない場合(S201→No)、変更処理部103は、ステップS201へ処理を戻す。
【0068】
ステップS201の結果、機器に変更が生じた場合(S201→Yes)、変更処理部103は、電力分配処理を行う(S211)。電力分配処理は、図11のステップS101〜S124と同様の処理であるため、説明を省略する。なお、図12の処理中、電力の供給は停止されない。
なお、機器の変更が生じることで不要なDC電力供給装置(内燃力発電装置3)が生じた場合、変更処理部103は、不要となったDC電力供給装置を停止させる。
ここでは、機器に変更が生じた場合について説明しているが、DC電力供給装置に変更が生じた場合でも、異常処理部104が同様の処理を行うことで対処できる。
【0069】
図12に示す処理が行われることで、機器に変更が生じた場合でも、電力の供給を停止することなく、機器の変更を行うことができる。
【0070】
(DC電力供給装置の異常発生時)
図13は、DC電力供給装置に異常が発生したときに電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。なお、図13の処理中、DC電力供給装置による電力の供給は停止されない。
制御装置1の異常処理部104は、いずれかのDC電力供給装置に異常が発生したか否かを判定する(S301)。DC電力供給装置の異常は、DC電力供給装置の異常な電流低下を検知すること等によって検知される。
ステップS301の結果、どのDC電力供給装置にも異常が発生していない場合(S301→No)、異常処理部104は、ステップS301へ処理を戻す。
【0071】
ステップS301の結果、いずれかのDC電力供給装置において異常を検知した場合(S301→Yes)、異常処理部104は、異常が生じているDC電力供給装置を特定する(S302)。
続いて、異常処理部104は、異常が生じているDC電力供給装置以上の定格出力電力を有するDC電力供給装置(内燃力発電装置3)を電力合成/分配装置2に接続するようオペレータに指示する(S303)。すなわち、異常処理部104は、異常を検知したDC電力供給装置を正常なDC電力供給装置と置き換えるよういオペレータに通知する。
このとき、異常処理部104は、表示装置115に異常が生じているDC電力供給装置の定格出力を表示するようにするとよい。
【0072】
オペレータは、異常が生じているDC電力供給装置以上の定格出力電力を有するDC電力供給装置を追加接続する(S304)。なお、追加接続されるDC電力供給装置は、1台とは限らず、複数台で異常が生じているDC電力供給装置以上の定格出力電力を有するようにしてもよい。
【0073】
続いて、異常処理部104は、電力分配処理を行う(S311)。電力分配処理は、図11のステップS101〜S121の処理と同様であるので、ここでの説明を省略する。
【0074】
続いて、図10のスイッチSW11(場合によってスイッチSW22も)によって、追加接続されたDC電力供給装置が接続されるとともに、追加接続されたDC電力供給装置が起動される(S321)。
そして、異常が発生しているDC電力供給装置に接続しているスイッチSW11(場合によってスイッチSW22も)がオフとされることで、異常が発生しているDC電力供給装置の接続が遮断される(S322)。前記したように、スイッチSW11(スイッチSW22)のオン・オフは、オペレータが手動で行ってもよいが、異常処理部104によって行われるのが好ましい。
【0075】
ここでは、DC電力供給装置に異常が発生した場合について説明しているが、機器に異常が発生した場合でも、異常処理部104が同様の処理を行うことで対処できる。
【0076】
このように、異常処理部104は、DC電力供給装置に異常が生じた際に、電力の供給・分配を再演算する。
図13の処理によれば、現在接続されているDC電力供給装置や、機器を停止することなく、異常の発生したDC電力供給装置を交換することができる。すなわち、異常の発生したDC電力供給装置以外のDC電力供給装置や、機器に影響を与えることなく、異常の発生したDC電力供給装置を交換することができる。
【0077】
(系統電力・負荷電力変動)
図14は、系統電力や、負荷電力(需要家負荷Dの消費電力量)に変動が発生したときに電力需給システムZが行う処理手順を示すフローチャートである。
まず、制御装置1の変動処理部105は、系統電力や、負荷電力の変動の予告を受信したか否かを判定する(S401)。変動の予告とは、例えば、何分後に系統電力や、負荷電力が変化するといった予告である。例を挙げれば、夏場において、何時に何℃まで気温が上がることが予想され、エアコンの使用率が上昇するため、系統電力の変動が予測される等である。
【0078】
あるいは、図3の例のような場合、風力発電装置G2の設置場所における風が弱まる予想のため、風力発電装置G2から供給される電力が少なくなることが予想される等である。
【0079】
ステップS401の結果、予告を受信していない場合(S401→No)、変動処理部105は、ステップS401へ処理を戻す。
ステップS401の結果、予告を受信した場合(S401→Yes)、変動処理部105は、系統電力、あるいは需要家負荷Dから予想値を取得する(S402)。前記した、夏場にエアコンの使用率が上昇する例では、過去の経験から、どのくらいの電力を必要とするかが予想値として取得される。
【0080】
あるいは、図3の例のような場合、風力発電装置G2の設置場所における風力が何m/sまで弱まるので、どのくらいの電力が減少するかといった情報が予想値として取得される。
このような予想値は、インターネット等を介して制御装置1に送信される。
【0081】
続いて、変動処理部105は、電力分配処理を行う(S411)。電力分配処理は、図11のステップS101〜S124と同様の処理であるため、説明を省略する。
【0082】
本実施形態の特徴は、DC電力をベースとして合成・分配を行っている点である。このようにすることで、容易に電力の合成・分配が可能となっている。
そして、本実施形態では、電力合成/分配装置2から分配出力されたDC電力を、DC/DCコンバータ4で変圧したり、DC/ACコンバータ5でAC電力に変換したりしている。これにより、DC機器も、AC機器も接続することができる。
【0083】
また、電気自動車や、プラグインハイブリッド車が、将来、大量に増えることが予想される。このため、分散電源(内燃力発電装置3)、蓄電装置Fを有するインフラシステムが必要となることが予想される。本実施形態では、内燃力発電装置3(発電)と、蓄電装置F(発電と負荷の両機能)を1つのシステムと見立てている。さらに、システム容量の拡張性、調整力、高効率化も必要となってくることが予想される。
【0084】
本実施形態によれば、電力合成/分配装置2、DC/DCコンバータ4、DC/ACコンバータ5とを備えることにより、DC電力供給装置、機器の組み合わせの自由度を向上させることができる。
そして、本実施形態によれば、蓄電装置Fの代わりにDC負荷D2をDC機器接続部JDに接続したり、図5に示すように、AC機器接続部JAにAC負荷D1を接続したりすることができる。また、DC/DCコンバータ4や、DC/ACコンバータ5が設けられていることにより、DC機器接続部JDに接続されたDC負荷D2や、AC負荷D1等に応じた電圧に変圧することができる。このように、本実施形態の電力需給システムZは、用途を容易に変更することができる。
【0085】
また、図1に示すように、電気自動車や、プラグインハイブリッド車の蓄電装置Fへの電力供給と、図2に示すように、非常時において蓄電装置Fからの電力供給とを容易に切り替えることができる。
さらに、本実施形態によれば、特定の管理地域において、需要量を考慮した柔軟な電力供給が可能となる。
【0086】
また、DC電力供給装置に対して、出力目標値が設定されることで、DC電力供給装置の管理が容易となる。
そして、DC電力供給装置のひとつとして、内燃力発電装置3が使用されることで、DC電力の供給が手軽かつ容易となる。
【0087】
また、再生可能エネルギによる供給側の電力変動や、急速充電装置による需要側の電力変動等を緩和するための調整力も必要となる。
本実施形態によれば、図14の処理が行われることによって、例えば、電力系統Lに電力を供給している風力発電装置G2等の発電量に変動等が生じた場合でも、風力発電等のバックアップ電力を供給可能である。すなわち、再生可能エネルギを用いた電力システムに対し、安定な電力供給のための電力供給の補償が可能となる。
【0088】
また、制御装置1は、図11図14の処理を、前記したDC供給モード、AC供給モード、AC/DC供給モードのそれぞれのモードになっているときに行ってもよい。当然、DC供給モードのときはDC機器のみ、AC供給モードのときはAC機器のみ、AC/DC供給モードのときはDC機器及びAC機器の必要電力を算出し、電力の分配を行う。
また、本実施形態における内燃力発電装置3の代わりに、燃料電池、AC発電装置+AC/DCコンバータ等を使用してもよい。
【0089】
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。
【0090】
また、前記した各構成、機能、各部100〜105、記憶装置113等は、それらの一部またはすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図9に示すように、前記した各構成、機能等は、CPU112等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、HD(Hard Disk)に格納すること以外に、メモリ111や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
【符号の説明】
【0091】
1 制御装置
2,2a 電力合成/分配装置
3 内燃力発電装置(DC電力供給装置)
4 DC/DCコンバータ
5 DC/ACコンバータ
100 処理部
101 分配設定部
102 モード設定部
103 変更処理部
104 異常処理部
105 変動処理部
131 登録情報
F 蓄電装置(機器、DC機器、DC電力供給装置)
D 需要家負荷(機器、AC機器)
D1 AC負荷(機器、AC機器)
D2 DC負荷(機器、DC機器)
G1 太陽光発電装置(DC電力供給装置)
G2 風力発電装置
J11,J12 DC/ACコンバータ接続部
J21,J22 DC/DCコンバータ接続部
J41 DC電力供給装置接続部
JA AC機器接続部
JD DC機器接続部
【要約】
【課題】柔軟な電力供給を実現することを課題とする。
【解決手段】少なくとも1つのDC電力供給装置としての内燃力発電装置3と、それぞれの内燃力発電装置3に接続され、それぞれの内燃力発電装置3から入力されたDC電力を合成し、分配する電力合成/分配装置2と、電力合成/分配装置2に接続される少なくとも1つのDC/ACコンバータ5及び少なくとも1つのDC/DCコンバータ4と、DC/ACコンバータ5に接続され、AC機器が接続されるAC機器接続部JAと、DC/DCコンバータ4に接続され、DC機器が接続されるDC機器接続部JDと、電力合成/分配装置2、DC/ACコンバータ5、DC/DCコンバータ4の少なくともいずれか1つを制御することで、DC電力の合成と、それぞれのAC機器接続部及びDC機器接続部へのDC電力の分配を制御する制御装置1と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14