特許第6441533号(P6441533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6441533データ共有システム、データ共有方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441533
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】データ共有システム、データ共有方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20181210BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20181210BHJP
【FI】
   G06F13/00 520D
   G06F13/00 520R
   G06F3/0482
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-501485(P2018-501485)
(86)(22)【出願日】2016年2月24日
(86)【国際出願番号】JP2016055511
(87)【国際公開番号】WO2017145307
(87)【国際公開日】20170831
【審査請求日】2018年7月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−519997(JP,A)
【文献】 特開2000−253129(JP,A)
【文献】 特開2007−5921(JP,A)
【文献】 特開2003−153233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 3/0482
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システムであって、
前記送信側端末からキーワードを含むリクエストを受け付けるリクエスト受付手段と、
前記リクエスト内のキーワードを抽出し、当該キーワードに応じて、前記リクエストに応える相手側端末を特定するリクエスト解析手段と、
前記リクエストを、前記相手側端末に通知するリクエスト通知手段と、
前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求める承認手段と、
前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行う情報共有手段と、
を備えることを特徴とするデータ共有システム。
【請求項2】
前記承認手段は、前記ユーザが、前記リクエストに関する複数の情報の中から、前記相手側ユーザに開示する情報を任意に選択可能であり、
前記情報共有手段は、前記承認手段で選択された情報のみを、前記相手側端末に送信してデータ共有を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ共有システム。
【請求項3】
前記リクエスト解析手段は、前記リクエスト内のキーワードを複数抽出し、当該複数のキーワードの全てに対応した相手側端末を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ共有システム。
【請求項4】
前記リクエストに関する情報を除いたデータを保存する保存手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ共有システム。
【請求項5】
ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システムが実行するデータ共有方法であって、
前記送信側端末からのキーワードを含むリクエストを受け付けるステップと、
前記リクエスト内のキーワードを抽出し、当該キーワードに応じて、前記リクエストに応える相手側端末を特定するステップと、
前記リクエストを、前記相手側端末に通知するステップと、
前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求めるステップと、
前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行うステップと、
を備えることを特徴とするデータ共有方法。
【請求項6】
ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システムに、
前記送信側端末からのキーワードを含むリクエストを受け付けるステップ、
前記リクエスト内のキーワードを抽出し、当該キーワードに応じて、前記リクエストに応える相手側端末を特定するステップ、
前記リクエストを、前記相手側端末に通知するステップ、
前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求めるステップ、
前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行うステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが操作する送信側端末に記憶されるデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システム、データ共有方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公衆回線網等に接続された複数の情報端末を、WEBサーバ等を介して、又は直接接続することにより、ユーザに様々なサービスが提供されている。特に、スマートフォン(高機能携帯)の普及により、従来、パソコンに対して行われていた高度なサービスを、携帯電話で行うことが可能になってきた。
【0003】
このような高度なサービスの一例として、ユーザが操作する送信側端末と、相手側ユーザが操作する相手側端末とを、通信可能に接続することにより、送信側端末に記憶されるデータを、相手側端末に送信することにより、送信側端末と相手側端末とがデータの共有を実行することが行われている。
【0004】
このようなデータ共有として、例えば、送信側端末が、相手側端末が保有していない可能性が高い情報を選択し、選択した情報を、相手側端末に送信可能なデータ共有システムが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−170293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成では、相手側端末が記憶していない可能性が高い情報を送信することは可能となるものの、この送信側端末がこの情報を送信することを所望しない場合であっても、情報を送信してしまうおそれがあった。そのため、ユーザが意図しない情報をも送信してしまい、ユーザの利便性が低かった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、データ共有に際して、ユーザが所望する情報を共有することにより、ユーザの利便性を向上させたデータ共有システム、データ共有方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明は、ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システムであって、
前記送信側端末からのリクエストを受け付けるリクエスト受付手段と、
前記リクエストを、前記相手側端末に通知するリクエスト通知手段と、
前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求める承認手段と、
前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行う情報共有手段と、
を備えることを特徴とするデータ共有システムを提供する。
【0010】
第1の特徴に係る発明によれば、ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システムは、前記送信側端末からのリクエストを受け付け、前記リクエストを、前記相手側端末に通知し、前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求め、前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行う。
【0011】
ここで、第1の特徴に係る発明は、データ共有システムのカテゴリであるが、データ共有方法及びプログラム等の他のカテゴリにおいても、そのカテゴリに応じた同様の作用・効果を発揮する。
【0012】
第2の特徴に係る発明は、前記承認手段が、前記ユーザが、前記リクエストに関する複数の情報の中から、前記相手側ユーザに開示する情報を任意に選択可能であり、
前記情報共有手段が、前記承認手段で選択された情報のみを、前記相手側端末に送信してデータ共有を行う、
ことを特徴とする第1の特徴に係る発明であるデータ共有システムを提供する。
【0013】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明であるデータ共有システムは、前記ユーザが、前記リクエストに関する複数の情報の中から、前記相手側ユーザに開示する情報を任意に選択可能であり、選択された情報のみを、前記相手側端末に送信してデータ共有を行う。
【0014】
第3の特徴に係る発明は、前記情報共有手段が、前記リクエストに関する情報を任意にカスタマイズして前記データを送信してデータ共有を行う、
ことを特徴とする第1の特徴に係る発明であるデータ共有システムを提供する。
【0015】
第3の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明であるデータ共有システムは、前記リクエストに関する情報を任意にカスタマイズして前記データを送信してデータ共有を行う。
【0016】
第4の特徴に係る発明は、前記リクエストに関する情報を除いたデータを保存する保存手段と、
を備えることを特徴とする第1の特徴に係る発明であるデータ共有システムを提供する。
【0017】
第4の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明であるデータ共有システムは、前記リクエストに関する情報を除いたデータを保存する。
【0018】
第5の特徴に係る発明は、ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有方法であって、
前記送信側端末からのリクエストを受け付けるステップと、
前記リクエストを、前記相手側端末に通知するステップと、
前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求めるステップと、
前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行うステップと、
を備えることを特徴とするデータ共有方法を提供する。
【0019】
第6の特徴に係る発明は、ユーザが操作する送信側端末に記憶されたデータを、相手側ユーザが操作する相手側端末に送信することで、データの共有を行うデータ共有システムに、
前記送信側端末からのリクエストを受け付けるステップ、
前記リクエストを、前記相手側端末に通知するステップ、
前記送信側端末に、前記リクエストに関する情報を前記相手側端末に開示してよいかどうかの承認を求めるステップ、
前記承認なされた場合に、前記リクエストに関する情報を、前記相手側端末に送信してデータ共有を行うステップ、
を実行させることを特徴とするプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、データ共有に際して、ユーザが所望する情報を共有することにより、ユーザの利便性を向上させたデータ共有システム、データ共有方法及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、データ共有システム1の概要を示す図である。
図2図2は、データ共有システム1の全体構成図である。
図3図3は、送信側端末100及び相手側端末200の機能ブロック図である。
図4図4は、送信側端末100が実行する個人データ登録処理を示すフローチャートである。
図5図5は、送信側端末100及び相手側端末200が実行するリクエスト送信処理を示すフローチャートである。
図6図6は、送信側端末100及び相手側端末200が実行する情報開示処理を示すフローチャートである。
図7図7は、個人データテーブルを示す図である。
図8図8は、個人データテーブルを示す図である。
図9図9は、情報開示内容承認画面を示す図である。
図10図10は、情報開示内容承認画面を示す図である。
図11図11は、共有データを示す図である。
図12図12は、共有データを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0023】
[データ共有システム1の概要]
本発明の概要について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の好適な実施形態であるデータ共有システム1の概要を説明するための図である。データ共有システム1は、送信側端末100及び相手側端末200から構成される。なお、各装置は1つに限らず複数であってもよい。また、後述する各処理は、上述した各装置の何れか又は双方が実行する構成であってもよい。また、各装置は、実在する装置又は仮想的な装置の何れか又は双方により実現されてもよい。
【0024】
送信側端末100は、ユーザが操作する端末装置であり、相手側端末200とデータ通信可能な端末装置である。送信側端末100は、例えば、携帯電話、携帯情報端末、パーソナルコンピュータに加え、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ等の電化製品である。
【0025】
相手側端末200は、相手側ユーザが操作する端末装置であり、送信側端末100とデータ通信可能な端末装置であり、送信側端末100と同様の電化製品である。
【0026】
はじめに、送信側端末100は、ユーザからのリクエストの入力を受け付ける(ステップS01)。リクエストとは、ユーザの体調不良やユーザが保有する電化製品の不調を相手側ユーザに通知する情報である。
【0027】
送信側端末100は、受け付けたリクエストに基づいて、接続先となる相手側端末200を特定し、特定した相手側端末200にリクエストデータを通知する(ステップS02)。送信側端末100は、リクエストに含まれるキーワードを解析し、キーワードに紐付けられた相手側端末200にリクエストデータを通知する。リクエストデータとは、送信側端末100の識別子、ユーザの氏名、リクエストの内容等である。
【0028】
相手側端末200は、リクエストに関する情報を相手側ユーザに開示してもよいかどうかの情報開示要求を、送信側端末100に送信する(ステップS03)。リクエストに関する情報とは、送信側端末100が予め記憶している、自身の身体的な情報や自身が保有する電化製品の情報等の個人データである。
【0029】
送信側端末100は、受信した情報開示承認要求に基づいて、リクエストに関する情報の中から、相手側ユーザに開示する情報を任意に選択し、選択されたリクエストに関する情報を示す開示状況データを相手側端末200に送信する(ステップS04)。開示状況データとは、リクエストに関する個人データと、個人データの開示状況を示す情報とが含まれる。
【0030】
相手側端末200は、開示状況データを受信し、送信側端末100とデータ共有を実行し、開示状況データに基づいて、自身の表示部にユーザが選択した個人データを表示し、選択しなかった個人データを非表示にする(ステップS05)。このとき、送信側端末100においても、相手側端末200が表示するデータを共有データとして表示する。なお、相手側端末200は、表示する個人データを、グラフや表等に任意にカスタマイズして画面に表示してもよい。データ共有の方法としては、例えば、画面共有、P2Pによるビデオ通話、サーバを介したビデオ通話、チャット用アプリケーション等によるビデオチャットである。なお、データ共有の方法は、他の方法であってもよい。
【0031】
相手側端末200は、個人データを除外した共有データに表示した共有データを記憶する(ステップS06)。
【0032】
以上が、データ共有システム1の概要である。
【0033】
[データ共有システム1のシステム構成]
図2に基づいて、データ共有システム1のシステム構成について説明する。図2は、本発明の好適な実施形態であるデータ共有システム1のシステム構成を示す図である。データ共有システム1は、送信側端末100、相手側端末200及び公衆回線網(インターネット網や第3、第4世代通信網等)5から構成される。
【0034】
ここで、送信側端末100及び相手側端末200は、データ共有を実行するユーザや相手側ユーザの数だけ、システム上に存在していてよい。また、後述する各処理は、送信側端末100又は相手側端末200の何れか又は双方が実行してもよい。また、送信側端末100及び相手側端末200は、実在の装置ではなく、仮想的な装置により実現されていてもよい。また、データ共有システム1内に、サーバが存在していてもよい。この場合、サーバは、送信側端末100と相手側端末200とのデータ通信を中継する構成で有ればよい。
【0035】
送信側端末100及び相手側端末200は、後述の機能を備えた上述した端末装置である。
【0036】
[各機能の説明]
図3に基づいて、送信側端末100及び相手側端末200の機能について説明する。図3は、送信側端末100及び相手側端末200の機能ブロック図を示す図である。
【0037】
送信側端末100は、制御部110として、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部120として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイス又は第3世代、第4世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス等を備える。また、送信側端末100は、記憶部130として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。また、送信側端末100は、入出力部140として、制御部110で制御したデータや画像を出力表示する表示部や、ユーザからの入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウス等の入力部等を備える。
【0038】
送信側端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部120と協働して、個人データ取得モジュール150、リクエスト送信モジュール151、情報開示要求受信モジュール152、開示状況データ送信モジュール153、接続要求受信モジュール154を実現する。また、送信側端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部130と協働して、個人データ記憶モジュール160を実現する。また、送信側端末100において、制御部110が所定のプログラムを読み込むことにより、入出力部140と協働して、個人データ入力受付モジュール170、リクエスト入力受付モジュール171、リクエスト解析モジュール172、情報開示内容承認表示モジュール173を実現する。
【0039】
相手側端末200は、送信側端末100と同様に、制御部210として、CPU、RAM、ROM等を備え、通信部220として、他の機器と通信可能にするための無線デバイス等を備え、記憶部230として、データのストレージ部を備え、入出力部240として、表示部や入力部等を備える。
【0040】
相手側端末200において、制御部210が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部220と協働して、リクエスト受信モジュール250、情報開示要求送信モジュール251、開示状況データ受信モジュール252、接続要求送信モジュール253を実現する。また、相手側端末200において、制御部210が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部230と協働して、共有データ記憶モジュール260を実現する。また、相手側端末200において、制御部210が所定のプログラムを読み込むことにより、入出力部240と協働して、共有データ表示モジュール270を実現する。
【0041】
[個人データ登録処理]
図4に基づいて、送信側端末100が実行する個人データ登録処理について説明する。図4は、送信側端末100が実行する個人データ登録処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0042】
はじめに、個人データ入力受付モジュール170は、ユーザからの個人データの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS10)。個人データとは、例えば、ユーザの身体的な情報やユーザが保有する電化製品の情報である。身体的な情報とは、例えば、身長、体重、体脂肪、血圧、血糖値、直前の食事内容といった、健康に関する情報である。また、電化製品の情報とは、例えば、購入時期、メーカ名、機種名、製造番号、フィルタ交換の頻度、掃除の頻度といった、電化製品に関する情報である。なお、個人データは、他の情報として、例えば、ユーザの資産、加入する保険といった他の個人に関する情報や、ユーザが保有する車両、物品といったユーザが保有するものに関する情報や、その他の情報であってもよい。
【0043】
ステップS10において、個人データ入力受付モジュール170は、個人データの入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS10 NO)、個人データ入力受付モジュール170は、個人データを外部装置から取得する入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS11)。ステップS11において、個人データ入力受付モジュール170は、入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS11 NO)、本処理を終了する。
【0044】
一方、ステップS11において、個人データ入力受付モジュール170は、入力を受け付けたと判断した場合(ステップS11 YES)、個人データ取得モジュール150は、外部装置から個人データを取得する(ステップS12)。外部装置は、個人データ取得モジュール150が送信するユーザの氏名、年齢、送信側端末100の識別子、製造番号、MACアドレス等の各種情報に基づいて、このユーザに紐付けられた個人データを送信側端末100に送信することにより、個人データ取得モジュール150は、個人データを取得する。
【0045】
個人データ記憶モジュール160は、取得した個人データを個人データテーブルとして記憶する(ステップS13)。なお、送信側端末100は、取得した個人データを、サーバや他のコンピュータ等の外部装置に送信し、外部装置が個人データテーブルを記憶するような構成であってもよい。
【0046】
一方、ステップS10において、個人データ入力受付モジュール170は、個人データの入力を受け付けたと判断した場合(ステップS10 YES)、個人データ記憶モジュール160は、入力された個人データを個人データテーブルとして記憶する(ステップS13)。なお、送信側端末100は、上述した通り、個人データを、外部装置に記憶させる構成であってもよい。
【0047】
[個人データテーブル]
図7及び図8に基づいて、個人データテーブルについて説明する。図7は、個人データとして、身体的な情報を記憶する場合における個人データテーブルを示す。また、図8は個人データとして、電化製品の情報を記憶する場合における個人データテーブルを示す。
【0048】
図7において、個人データ記憶モジュール160は、個人データにおける各項目と各項目に対応する数値とを個人データテーブルとして記憶する。個人データにおける各項目とは、身長、体重、体脂肪、血圧、血糖値等である。また、数値とは、各項目の値である。
【0049】
図8において、個人データ記憶モジュール160は、個人データにおける各項目と各項目に対応する数値とを個人データテーブルとして記憶する。個人データにおける各項目とは、購入時期、メーカ名、機種名、製造番号、フィルタ交換の頻度、掃除の頻度等である。また、数値とは、各項目の値や数字や文字列である。
【0050】
なお、個人データテーブルにおける項目の種類及び数は、本実施形態以外の種類及び数であってもよい。また、項目と数値とに加えて他の情報、例えば、入力が行われた日付や時刻、ユーザの氏名、識別子が、テーブルに追加されていてもよい。また、数値は、項目に対応した値として、数字や文字列に限らず記号等であってもよい。
【0051】
以上が、個人データ登録処理である。
【0052】
なお、上述した各処理は、送信側端末100が実行しているが、相手側端末200が実行していてもよい。
【0053】
[リクエスト送信処理]
図5に基づいて、送信側端末100及び相手側端末200が実行するリクエスト送信処理について説明する。図5は、送信側端末100及び相手側端末200が実行するリクエスト送信処理のフローチャートを示す図である。上述した各装置のモジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0054】
リクエスト入力受付モジュール171は、ユーザからのリクエストの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS20)。リクエストとは、例えば、ユーザの体の不調を相手側ユーザに通知する情報や、ユーザが保有する電化製品の不調を相手側ユーザに通知する情報である。相手側ユーザとは、例えば、医師や製造サポートである。リクエストの具体例としては、ユーザが「お腹の右側が痛い」や「電化製品が動かない」等である。なお、リクエストは、上述した例以外であってもよい。また、相手側ユーザは、上述した例以外であってもよい。
【0055】
ステップS20において、リクエスト入力受付モジュール171は、リクエストの入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS20 NO)、本処理を終了する。一方、ステップS20において、リクエスト入力受付モジュール171は、リクエストの入力を受け付けたと判断した場合(ステップS20 YES)、リクエスト解析モジュール172は、受け付けたリクエストに基づいて、接続先となる相手側端末200を特定する(ステップS21)。ステップS21において、リクエスト解析モジュール172は、受け付けたリクエストに含まれるキーワードを抽出し、このキーワードに紐付けられた相手側端末200を特定する。リクエスト解析モジュール172は、例えば、リクエストが「お腹の右側が痛い」である場合、キーワードとして「お腹」、「右側」及び「痛い」を抽出し、抽出したキーワードに最も紐付けられた相手側端末200を特定する。この場合、「お腹」及び「痛い」のキーワードに基づいて、医療機関に存在する相手側端末200を接続先として特定する。また、リクエスト解析モジュール172は、リクエストが「電化製品が動かない」である場合、キーワードとして、「電化製品」及び「動かない」を抽出し、抽出したキーワードに最も紐付けられた相手側端末200を特定する。この場合、「電化製品」のキーワードに基づいて、製造サポートに存在する相手側端末200を接続先として特定する。
【0056】
なお、リクエスト解析モジュール172は、特定のキーワードのみに基づいて、相手側端末200を特定してもよいし、複数のキーワードの何れか又は全てのキーワードに紐付けられた相手側端末200を接続先として特定してもよい。また、リクエスト解析モジュール172は、キーワード以外の方法、例えば、リクエスト入力受付モジュール171が、接続先となる相手側端末200を指定する入力を受け付け、この指定した相手側端末200を、接続先として特定してもよいし、他の方法により特定してもよい。
【0057】
リクエスト送信モジュール151は、特定された相手側端末200にリクエストを示す情報であるリクエストデータを送信する(ステップS22)。リクエストデータには、送信側端末100の識別子、ユーザの氏名、識別番号、リクエストの内容等が含まれる。
【0058】
リクエスト受信モジュール250は、送信側端末100が送信したリクエストデータを受信する。
【0059】
なお、システム内にサーバが存在する場合、送信側端末100がリクエストをサーバに送信し、サーバが、リクエストを解析し、接続先となる相手側端末200を特定し、特定した相手側端末200に送信すればよい。
【0060】
以上が、リクエスト送信処理である。
【0061】
[情報開示処理]
次に、図6に基づいて、送信側端末100及び相手側端末200が実行する情報開示処理について説明する。図6は、送信側端末100及び相手側端末200が実行する情報開示処理のフローチャートを示す図である。上述した各装置のモジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0062】
情報開示要求送信モジュール251は、個人データを相手側ユーザに開示してよいかどうかの承認を求める要求である情報開示要求を送信側端末100に送信する(ステップS30)。開示要求とは、リクエストに関する情報である個人データを、相手側端末200に開示してもよいかどうかの承認を求める要求である。
【0063】
なお、システム内にサーバが存在する場合、サーバが送信側端末100に情報開示要求を送信するように構成すればよい。
【0064】
情報開示要求受信モジュール152は、情報開示要求を受信する。情報開示内容承認表示モジュール173は、受信した情報開示要求に基づいて、情報開示内容承認画面を表示する(ステップS31)。
【0065】
図9及び図10に基づいて、情報開示内容承認表示モジュール173が表示する情報開示内容承認画面について説明する。図9及び図10は、情報開示内容承認画面表示モジュール173が表示する情報開示内容承認画面の一例を示す図である。図9は、リクエストに関する情報として、ユーザの身体的な情報の情報開示内容承認画面を示す図である。また、図10は、リクエストに関する情報として、ユーザの保有する電化製品の情報の情報開示内容承認画面を示す図である。
【0066】
情報開示内容承認表示モジュール173は、情報開示内容承認表示領域300に、個人データの各項目と、各項目の数値と、開示状況とを対応付けた開示状況表示画面310と、完了アイコン320とを表示する。個人データの各項目と数値とは上述した構成と同様である。開示状況とは、ユーザが相手側端末200に開示する項目を選択して指定する欄である。情報開示内容承認表示モジュール173は、ユーザからの選択入力を受け付け、どの項目を相手側端末200に開示するか否かを指定する。情報開示内容承認表示モジュール173は、ユーザが相手側端末200に開示する情報として指定した項目の開示状況の欄に「○」を表示する。また、情報開示内容表示モジュール173は、ユーザが相手側端末200に開示しない情報として指定した項目、又は指定そのものをしなかった項目の開示状況の欄に「×」を表示する。また、情報開示内容承認表示モジュール173は、完了アイコン320へのユーザからの入力を受け付けることにより、相手側端末200に開示する個人データの指定が完了したことを判断する。なお、開示状況の欄の表示内容は、本実施形態の内容に限らない。例えば、情報開示内容表示モジュール173は、開示する情報の開示状況の欄に「YES」を表示し、開示しない情報の表示の欄に「NO」を表示してもよい。また、開示状況の欄にチェックボックスを表示し、開示する情報の開示状況の欄にチェックマークや、チェックしたことを示す情報を表示し、開示しない情報の表示の欄を空欄のまま表示してもよい。また、これらの各表示内容を適宜組み合わせてもよいし、他の表示内容であってもよい。
【0067】
情報開示内容承認表示モジュール173は、選択が完了したか否かを判断する(ステップS32)。ステップS32において、情報開示内容承認表示モジュール173は、完了アイコン320の操作を受け付けたか否かに基づいて、選択が完了したか否かを判断する。ステップS32において、情報開示内容承認表示モジュール173は、選択が完了していないと判断した場合(ステップS32 NO)、すなわち、情報開示内容承認表示モジュール173は完了アイコン320の操作を受け付けていないと判断した場合、操作を受け付けるまで本処理を繰り返す。
【0068】
一方、情報開示内容承認表示モジュール173は、選択が完了したと判断した場合(ステップS32 YES)、すなわち、完了アイコン320の操作を受け付けたと判断した場合、開示状況データ送信モジュール153は、開示状況データを相手側端末200に送信する(ステップS33)。開示状況データには、上述した個人データの項目と、数値と、開示状況との情報が含まれる。
【0069】
開示状況データ受信モジュール252は、開示状況データを受信する。接続要求送信モジュール253は、送信側端末100にデータ共有に係る接続を確立する接続要求を送信する(ステップS34)。
【0070】
なお、システム内にサーバが存在する場合、送信側端末100は、開示状況データをサーバに送信し、サーバは、開示状況データを相手側端末200に送信してもよいし、開示状況データに基づいて、相手側ユーザに開示することが指定された個人データのみを送信するようにしてもよい。
【0071】
接続要求受信モジュール154は、接続要求を受信する。送信側端末100と相手側端末200とは、データ共有を開始する(ステップS35)。
【0072】
なお、相手側端末200と送信側端末100とのデータ共有に係る接続の確立は、上述したタイミングに限らず、他のタイミングに実行されてもよい。例えば、送信側端末100がリクエストを送信したタイミングに併せてデータ共有に係る接続が確立されてもよいし、その他のタイミングで確立されてもよい。
【0073】
また、システム内にサーバが存在する場合、送信側端末100と相手側端末200との各々にデータ共有に係る接続を確立する接続要求を送信し、データ共有に係る接続を確立すればよい。
【0074】
共有データ表示モジュール270は、共有データを表示する(ステップS36)。ステップS36において、送信側端末100は、相手側端末200と同様に共有するデータを共有データとして表示する。
【0075】
図11は、共有データ表示モジュール270が表示するユーザの身体的な情報における共有データを示す図である。図11において、共有データ表示モジュール270は、共有データ400として、個人データ表示領域410と、カスタマイズデータ表示領域420とを表示する。送信側端末100と、相手側端末200とは、共有データ400に表示するデータを互いに表示する。個人データ表示領域410には、受信した開示状況データに基づいた個人データを表示する。すなわち、個人データ表示領域410には、開示状況データにより相手側ユーザに開示することが承認された個人データのみを表示し、開示状況データにより相手側ユーザに開示することが承認されなかった個人データを非表示とする。図11において、共有データ表示モジュール270は、個人データとして、身長、体重、体脂肪、血圧等を表示する。また、カスタマイズデータ表示領域420には、受信した開示状況データに基づいた個人データを任意にカスタマイズしたカスタマイズデータ430を表示する。すなわち、カスタマイズデータ表示領域420には、開示状況データにより、相手側ユーザに開示することが承認された個人データを任意にカスタマイズしたカスタマイズデータ430を表示する。図11において、共有データ表示モジュール270は、体重に関する情報をグラフとして示したカスタマイズデータ430を表示する。共有データ表示モジュール270は、同一ユーザにおける体重に関する情報を複数取得し、入力された日時等の情報に基づいて、時系列上にデータをカスタマイズし、グラフ化したカスタマイズデータ430を表示する。なお、カスタマイズデータ表示領域420に表示するカスタマイズデータとしては、本実施形態に限らず、他の項目をカスタマイズしたカスタマイズデータであってよいし、その表示内容もグラフに限らず他の内容に任意にカスタマイズされていてよい。また、カスタマイズデータ表示領域420に表示するカスタマイズデータの数は、1つに限らず複数であってもよいし、表示されていなくてもよい。また、カスタマイズの内容としては、1つの項目に限らず、複数の項目を組み合わせてカスタマイズしたカスタマイズデータであってもよいし、他の態様に適宜変更可能である。また、カスタマイズの内容は、相手側ユーザやユーザからの入力に基づいて、適宜変更可能である。また、カスタマイズの内容は、予め設定された態様により表示されてもよい。
【0076】
図12は、共有データ表示モジュール270が表示するユーザの保有する電化製品の情報における共有データを示す図である。図12において、上述した図11と同様の構成については、同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図12において、共有データ表示モジュール270は、共有データ400として、個人データ表示領域410を表示する。送信側端末100と相手側端末200とは、共有データ400に表示するデータを互いに表示する。図12において、共有データ表示モジュール270は、個人データとして、ユーザが選択した項目である購入時期、メーカ、フィルタ交換の頻度、掃除の頻度等を表示する。なお、図12において、共有データ表示モジュール270は、カスタマイズデータ表示領域420を表示していないが、図11と同様に表示していてもよい。
【0077】
共有データ記憶モジュール260は、表示した共有データを記憶する(ステップS37)。共有データ記憶モジュール260は、共有データに表示した個人データを除外したデータの情報を、共有データとして記憶する。個人データに関しては、記憶せず削除する。
【0078】
なお、システム内にサーバが存在する場合、相手側端末200は、共有データに表示した個人データを除外した共有データを、サーバに送信し、サーバがこの共有データを記憶してもよい。また、相手側端末200は、共有データと、個人データとをサーバに送信し、サーバが個人データを削除し、共有データのみを記憶するようにしてもよい。
【0079】
以上が、情報開示処理である。
【0080】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置又は外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0081】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0082】
1 データ共有システム、100 送信側端末、200 相手側端末
図1
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図11
図12